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特許7163467情報処理方法、プログラム、情報処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-21
(45)【発行日】2022-10-31
(54)【発明の名称】情報処理方法、プログラム、情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/426 20140101AFI20221024BHJP
   A63F 13/2145 20140101ALI20221024BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20221024BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20221024BHJP
   G06F 3/0484 20220101ALI20221024BHJP
   G06F 3/0488 20220101ALI20221024BHJP
【FI】
A63F13/426
A63F13/2145
A63F13/53
A63F13/79
G06F3/0484
G06F3/0488
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021163195
(22)【出願日】2021-10-04
(62)【分割の表示】P 2021117847の分割
【原出願日】2020-10-29
(65)【公開番号】P2022073995
(43)【公開日】2022-05-17
【審査請求日】2021-10-04
【審判番号】
【審判請求日】2022-05-23
【早期審理対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】512294021
【氏名又は名称】株式会社アカツキ
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】本田 翔
【合議体】
【審判長】吉村 尚
【審判官】藤本 義仁
【審判官】比嘉 翔一
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-57869(JP,A)
【文献】特開2017-151551(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24,13/00-13/98
G06F 3/01,3/048-3/0489
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータにより、ゲームアプリケーションの画面をユーザ入力に従って遷移させる情報処理方法であって、
前記画面を表示するタッチパネルへのスワイプ入力の複数の方向と複数の登録画面とを事前のユーザ登録操作に従ってそれぞれ関連付けて記憶するステップと、
前記タッチパネルへのスワイプ入力の方向を判定するステップと、
現在表示されている第1画面に、前記スワイプ入力の方向に関連付けられた前記登録画面を重畳して表示するステップと、
前記登録画面が重畳して表示された状態で、その接触状態を維持したまま、終点から離すことにより、重畳して表示された前記登録画面に遷移させるステップと、
前記登録画面が重畳して表示された状態で、その接触状態を維持したまま、前記タッチパネルの接触位置を前記スワイプ入力の開始位置の方向へ戻す操作が行われた場合に、重畳して表示された前記登録画面を消去して前記第1画面のみを表示するステップと、
を含む、情報処理方法。
【請求項2】
前記登録画面を重畳して表示するステップは、透過状態の前記登録画面を前記現在表示されている第1画面に重畳して表示する、請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
ゲームアプリケーションの画面をユーザ入力に従って遷移させる情報処理方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記情報処理方法は、
前記画面を表示するタッチパネルへのスワイプ入力の複数の方向と複数の登録画面とを事前のユーザ登録操作に従ってそれぞれ関連付けて記憶するステップと、
前記タッチパネルへのスワイプ入力の方向を判定するステップと、
現在表示されている第1画面に、前記スワイプ入力の方向に関連付けられた前記登録画面を重畳して表示するステップと、
前記登録画面が重畳して表示された状態で、その接触状態を維持したまま、終点から離すことにより、重畳して表示された前記登録画面に遷移させるステップと、
前記登録画面が重畳して表示された状態で、その接触状態を維持したまま、前記タッチパネルの接触位置を前記スワイプ入力の開始位置の方向へ戻す操作が行われた場合に、重畳して表示された前記登録画面を消去して前記第1画面のみを表示するステップと、
を含む、プログラム。
【請求項4】
ゲームアプリケーションの画面をユーザ入力に従って遷移させる情報処理装置であって、
前記情報処理装置は、制御部と、前記画面を表示するタッチパネルへのスワイプ入力の複数の方向と複数の登録画面とを事前のユーザ登録操作に従ってそれぞれ関連付けて記憶する記憶部とを有し、
前記制御部は、
前記タッチパネルへのスワイプ入力の方向を判定することと、
現在表示されている第1画面に、前記スワイプ入力の方向に関連付けられた前記登録画面を重畳して表示することと、
前記登録画面が重畳して表示された状態で、その接触状態を維持したまま、終点から離すことにより、重畳して表示された前記登録画面に遷移させることと、
前記登録画面が重畳して表示された状態で、その接触状態を維持したまま、前記タッチパネルの接触位置を前記スワイプ入力の開始位置の方向へ戻す操作が行われた場合に、重畳して表示された前記登録画面を消去して前記第1画面のみを表示することと、
を実行するように構成されている、情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報処理方法、プログラム、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、スマートフォン等のデバイスに記憶されたゲームアプリケーションにおいて
、トップ画面(ホーム画面)が最初に表示され、トップ画面上にある各種ボタンをユーザ
がデバイス上で選択することで、各ボタンに関連付けられた様々な機能を実行することが
行われている。特許文献1には、例えば、プレイヤが味方キャラクタを確認する機能を実
行するための「キャラ」や、プレイヤが抽選イベントを実行するための「ガチャ」などの
選択操作部が設けられていることが示されている。
【0003】
また、従来から、タッチパネルを備えたスマートフォン等のデバイスに記憶されたゲー
ムアプリケーションにおいて、プレイヤがタッチパネル上でスワイプ操作を行うことによ
り画面を遷移することが行われている。特許文献2には、プレイヤがスワイプする方向に
応じて異なる画面が選択されることが開示されており、特許文献3には、特定方向へのフ
リック操作によってサブ画面を表示させることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第6684942号公報
【文献】特開2019-17794号公報
【文献】特開2020-91864号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に示されているような従来のゲームアプリケーションにおいては、プレイヤ
は、画面上に表示されたボタンの選択と、その選択に応じて表示される次の画面に提示さ
れるボタンの選択とを順次繰り返すことにより、所望の画面へ表示画面を遷移させる。そ
のためには、例えば、画面上に表示されたボタンをユーザが選択すると、選択したボタン
に関連付けられた下位層の画面が表示され、その画面に表示されているボタンをさらにユ
ーザが選択すると、そのボタンに関連付けられたさらに下位層の画面が表示されるという
ことを、プレイヤの所望の画面が表示されるまで繰り返す必要がある。そのため、プレイ
ヤの所望の画面に到達するまでに、デバイスでは画面の遷移処理が多数行われ、かつプレ
イヤには多くの選択動作(画面上のボタンのタップ)が求められる。
【0006】
特許文献2,3にはプレイヤが画面上でスワイプ操作を行うことが開示されているが、
これらは、デバイスの仕様上予め定められている画面の中から選択的に画面を遷移させた
り、所定の画面(サブ画面)を表示させたりするものであり、仕様上予め定められた画面
の中から選択的に画面を表示させる手段を提供しているに過ぎない。
【0007】
そこで、本発明は、ゲームアプリケーションにおいてユーザが予め登録した画面を容易
に選択して表示することが可能な情報処理方法等を提供することを一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様によれば、情報処理装置で実行されるゲームアプリケーションの画面を
ユーザ入力に従って遷移させる情報処理方法が提供される。情報処理装置は、ゲームアプ
リケーションを実行する制御部と、スワイプ入力の複数の方向と複数の登録画面とを事前
のユーザ登録操作に従ってそれぞれ関連付けて記憶する記憶部とを有する。情報処理方法
は、制御部が、情報処理装置に入力されたスワイプ入力の方向を判定するステップと、上
記画面を、判定したスワイプ入力の方向に関連付けられた登録画面に遷移させるステップ
と、を含む。
【0009】
本発明の他の特徴事項および利点は、例示的且つ非網羅的に与えられている以下の説明
及び添付図面から理解することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ゲームアプリケーションにおいてユーザが予め登録した画面を容易に
選択して表示することが可能な情報処理装置等を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態によるシステムの構成例を示す図である。
図2図1に示したサーバ装置の機能ブロック図である。
図3】本発明の一実施形態による所有キャラクタに関するデータ構成例を示す図である。
図4図1に示したプレイヤ端末の機能ブロック図である。
図5図4に示したプレイヤ端末のゲーム動作情報記憶部に登録画面の識別情報と種々のスワイプ方向とを関連付けて記憶させるデータ構造を示す図である。
図6】実施例1におけるプレイヤ端末の出力部(タッチパネル)に表示される画面の配置例を示す図である。
図7】プレイヤ端末の操作情報受付部が画面登録モードに移行に移行した後にプレイヤ端末の出力部(タッチパネル)に表示される登録設定画面の一例を示す図である。
図8】実施例1におけるプレイヤ端末の入力部(タッチパネル)にスワイプ入力をする様子を示す図である。
図9】プレイヤ端末がスワイプ入力を受け付け、プレイヤが予め登録した画面の中からスワイプ入力で指定した画面へ遷移する処理を示すフローチャートである。
図10】実施例2におけるプレイヤ端末の出力部(タッチパネル)に表示される画面の配置例を示す図である。
図11】実施例2におけるプレイヤ端末の出力部(タッチパネル)に表示される画面に、種々のスワイプ方向とそれらにそれぞれ関連付けられた登録画面とに関する情報が重ねて表示された状態を示す図である。
図12】実施例3におけるプレイヤ端末がスワイプ入力を受け付け、プレイヤが予め登録した画面の中からスワイプ入力で指定した画面へ遷移する処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明は、以下のような構成を備える。
[項目1]
情報処理装置で実行されるゲームアプリケーションの画面をユーザ入力に従って遷移さ
せる情報処理方法であって、
情報処理装置は、ゲームアプリケーションを実行する制御部と、スワイプ入力の複数の
方向と複数の登録画面とを事前のユーザ登録操作に従ってそれぞれ関連付けて記憶する記
憶部とを有し、
情報処理方法は、制御部が、
情報処理装置に入力されたスワイプ入力の方向を判定するステップと、
画面を、判定したスワイプ入力の方向に関連付けられた登録画面に遷移させるステップ
と、
を含む、情報処理方法。
[項目2]
遷移させるステップは、制御部が、記憶部を参照して、判定したスワイプ入力の方向に
関連付けられている登録画面を特定することを含む、項目1に記載の情報処理方法。
[項目3]
ゲームアプリケーションの画面には、画面遷移入力操作を受け付ける画面遷移入力操作
部が表示され、
判定するステップの前に、制御部が、画面遷移入力操作部が操作された後に入力される
スワイプ入力をゲームアプリケーションの画面を遷移させるための入力として受け付ける
ことを含む、項目1または2に記載の情報処理方法。
[項目4]
制御部が、画面遷移入力操作部が操作された後に、記憶部に記憶されているスワイプ入
力の複数の方向と当該複数の方向にそれぞれ関連付けられた複数の登録画面とを示す情報
をゲームアプリケーションの画面の少なくとも一部に表示することをさらに含む、項目3
に記載の情報処理方法。
[項目5]
画面遷移入力操作部が操作され、制御部がスワイプ入力をゲームアプリケーションの画
面を遷移させるための入力として受け付ける状態になると、制御部が、画面遷移入力操作
部の表示をスワイプ入力を受付状態であることを示す表示に変更することを含む、項目3
または4に記載の情報処理方法。
[項目6]
ゲームアプリケーションの画面をユーザ入力に従って遷移させる情報処理方法をコンピ
ュータに実行させるプログラムであって、
コンピュータは、ゲームアプリケーションを実行する制御部と、スワイプ入力の複数の
方向と複数の登録画面とを事前のユーザ登録操作に従ってそれぞれ関連付けて記憶する記
憶部とを有し、
情報処理方法は、制御部が、
コンピュータに入力されたスワイプ入力の方向を判定するステップと、
画面を、判定したスワイプ入力の方向に関連付けられた登録画面に遷移させるステップ
と、
を含む、プログラム。
[項目7]
ゲームアプリケーションの画面をユーザ入力に従って遷移させる情報処理装置であって

情報処理装置は、ゲームアプリケーションを実行する制御部と、スワイプ入力の複数の
方向と複数の登録画面とを事前のユーザ登録操作に従ってそれぞれ関連付けて記憶する記
憶部とを有し、
制御部は、
情報処理装置に入力されたスワイプ入力の方向を判定することと、
画面を、判定したスワイプ入力の方向に関連付けられた登録画面に遷移させることと、
を実行するように構成されている、情報処理装置。
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0014】
<構成>
図1は、本発明の一実施形態によるシステムの構成例を示す図である。図1に示される
ように、本ゲームシステムは、ネットワーク3(例えば、インターネット等)を介してゲ
ームに関する各種サービスをプレイヤ(以下、「ユーザ」とも称する。)に提供するもの
であり、サーバ装置1と複数のプレイヤ端末2とを有する。
【0015】
<サーバ装置1の構成>
図2は、図1に示したサーバ装置1の機能上の構成を示すブロック図である。サーバ装
置1は、システム管理者等が各種サービスを運営・管理する際に利用する情報処理装置で
あり、例えば、ワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータ
としてもよいし、或いはクラウド・コンピューティング技術によって論理的に実現されて
もよい。
【0016】
サーバ装置1は、制御部11、記憶部12、入力部13、表示部14、通信部15を有
する。サーバ装置1は、通信部15を介してプレイヤ端末2から各種のコマンド(リクエ
スト)を受信すると、制御部11においてゲームプログラムによる処理を実行し、ゲーム
プログラムの処理結果(例えば、ゲーム画像やゲーム音声等)がプレイヤ端末2へ送信さ
れる。なお、上記ゲームプログラムの一部は、プレイヤ端末2に送信されてプレイヤ端末
2上で実行されてもよい。
【0017】
制御部11は、各部間のデータの受け渡しを行うとともに、サーバ装置1全体の制御を
行うものであり、CPU(Central Processing Unit)やGPU
(Graphics Processing Unit)が所定のメモリに格納されたプ
ログラムを実行することによって実現される。本実施の形態の制御部11は、少なくとも
ゲーム実行部111、操作情報受信部112、処理結果生成部113、疑似乱数生成部1
14を備える。
【0018】
ゲーム実行部111は、ゲームプログラムに従ってゲームを進行させる処理を実行する
機能を有している。本実施形態におけるゲームシステムによるゲームは、任意の種類のゲ
ームであってよく、例えば対戦ゲーム、パズルゲーム、アクションゲーム、野球ゲーム、
サッカーゲーム、その他スポーツゲーム、クイズゲーム、ピンボールゲーム、カードゲー
ム、リズムゲーム、RPGなどであってよい。
【0019】
操作情報受信部112は、プレイヤ端末2より送信された操作情報を受信する。受信し
た操作情報は、ゲーム実行部111によりゲームプログラムが処理されるための指示情報
として用いられる。
【0020】
処理結果生成部113は、ゲーム実行部111により実行されたゲームプログラムの処
理結果を生成する処理を実行する機能を有している。生成された処理結果は、処理結果生
成部113によりプレイヤ端末2に送信されて、後述の出力部24により出力される。
【0021】
記憶部12は、システムプログラムが記憶された読取専用の記憶領域である不揮発性記
憶装置と、制御部11による演算処理のワーク領域として使用される書き換え可能な記憶
領域である揮発性記憶装置とを有している。不揮発性記憶装置は、例えば、ROM(Re
ad Only Memory)やフラッシュメモリ、ハードディスクなどによって実現
され、揮発性記憶装置は、RAM(Random Access Memory)やVR
AM(Video Random Access Memory)などによって実現され
る。本実施形態における記憶部12は、少なくともゲーム情報記憶部121、プレイヤ情
報記憶部122、ゲーム媒体情報記憶部123等の各種記憶部を有している。
【0022】
ゲーム情報記憶部121は、ゲームに関する情報を記憶する。ゲーム情報は、ゲームの
種類に応じて適宜構成される。例えばクエストゲームを含むゲームである場合は、ステー
ジIDに紐づけて、ステージ名、敵キャラクタ情報、消費スタミナ情報等を含む。
【0023】
プレイヤ情報記憶部122は、プレイヤに関する情報を記憶する。プレイヤ情報には、
プレイヤIDに紐づけて、プレイヤ名、プレイヤレベル、現在スタミナ情報、上限スタミ
ナ情報、プレイステージ情報、決済手段、各種設定情報等の情報を含むことができ、その
他、プレイヤ及びゲームのプレイ状況に関する情報を含むことができる。現在スタミナ情
報は、現在消費可能なプレイヤのスタミナの数値を示す情報である。上限スタミナ情報は
、所定時間経過ごとに、または、アイテムの使用やキャラクタの特殊能力の利用等に応じ
てスタミナが回復する際の上限値を示す情報である。プレイステージ情報は、設定された
複数のステージのうち、プレイヤがこれまでにプレイしたことのあるステージに関する情
報であり、プレイ回数、クリア情報等を含むことができる。各種設定情報は、例えば自動
進行設定情報を含み、当該自動進行設定情報がオンの時には、プレイヤがプレイヤ端末2
を介して操作しなくとも後述するイベントを進めることができる。
【0024】
ゲーム媒体情報記憶部123は、プレイヤが所有するキャラクタ、アイテム等のゲーム
媒体情報を記憶する。図3は、ゲーム媒体情報記憶部123のうち、所有キャラクタに関
する情報の構成例を示す図である。所有キャラクタ情報は、各所有キャラクタのIDに対
応付けて、取得日時、キャラクタ名、レベル、レアリティ、HP(現在値/最大値)、属
性、スキル、攻撃力(現在値/最大値)、防御力(現在値/最大値)、使用頻度などの各
種パラメータの値を含むことができる。取得日時は、ゲームの進行や抽選実行により当該
キャラクタがプレイヤに付与された日時に関する情報である。レアリティは、当該キャラ
クタの例えば抽選ゲームにおける当選確率に関する情報である。HP、攻撃力、防御力は
、現在の値である「現在値」と合わせて、当該キャラクタを最大レベルまで育成したとき
の「最大値」の値を含むことができる。属性は、バトル系のゲームであれば火属性、水属
性または風属性といったキャラクタの強みを示す分類や、スポーツゲームであれば属して
いるチームやポジション等を示す分類等、その他キャラクタの分類に関する設定情報であ
る。スキルは、キャラクタが使用可能な特技などの情報である。使用頻度は、プレイヤが
当該キャラクタを過去に選択、または使用した頻度に関する情報である。使用頻度はプレ
イヤがゲームを開始して以来の全期間において計算してもよいし、直近数か月、等の任意
の期間において計算してもよい。また、ゲーム媒体情報としては、所有キャラクタの他に
、所有するアイテムに関する情報を含んでもよい。所有アイテム情報は、所有アイテムの
IDに対応付けて、保有数などの情報を含むことができる。なお、サーバ装置1は、記憶
部としてこれらのゲーム情報、プレイヤ情報、ゲーム媒体情報に含まれる情報を所定の構
造で保有していればよく、必ずしも上記で述べたように各記憶部121~123として情
報を保有している必要はない。
【0025】
イベントとは、ゲーム内で発生する何れのイベントであってもよく、例えば従来の複数
のステージを有するクエストゲームや独立したステージを有するステージゲームなどのゲ
ームイベントであってもよいし、有償または無償のゲーム内通貨を使用してゲーム媒体を
得るための抽選イベントであってもよいし、所有のキャラクタのパラメータを上昇させる
(例えば、レベルアップさせる等)育成イベントであってもよい。
【0026】
入力部13はシステム管理者がゲームサービスに関する各種データ(例えば、ゲーム情
報等)を入力するためのものであり、例えばキーボードやマウス等によって実現される。
【0027】
表示部14は、制御部11からの指令に基づいてシステム管理者用の操作画面を表示す
るためのものであり、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crysta
l Display)等によって実現される。
【0028】
通信部15は、プレイヤ端末2との間でネットワーク3を介して通信を行うためのもの
であり、プレイヤ端末2から送信される各種データや信号、コマンドを受信する受信部と
しての機能と、制御部11の指令に応じて各種データや信号をプレイヤ端末2へ送信する
送信部としての機能を有している。通信部15は、例えばHTTP(HyperText
Transfer Protocol)やHTTPS、WebSocket、P2P(
Peer To Peer)等によりプレイヤ端末2との通信を行う。
【0029】
<プレイヤ端末2>
図4は、図1に示したプレイヤ端末2の機能上の構成を表すブロック図である。プレイ
ヤ端末2は、プレイヤが所持し利用することができる情報処理装置(例えば、スマートフ
ォン、携帯電話端末、タブレット端末等などのコンピュータ装置)である。プレイヤ端末
2は、サーバ装置1から送信されたゲームプログラムの処理結果をゲームアプリケーショ
ンまたはWebブラウザを介して出力(例えば、ゲーム画面表示、ゲーム音声出力等)す
ることができる。プレイヤ端末2は、プレイヤ端末2全体の制御を行う制御部21と、各
種データ・プログラムを記憶する記憶部22と、プレイヤが操作入力を行うための入力部
23、ゲーム画面・操作画面等を出力する出力部24、サーバ装置1との間で情報通信を
行う通信部25を有している。
【0030】
制御部21は、記憶部22に記憶されているプログラムを実行することにより、プレイ
ヤ端末2の全体の動作を制御するものであり、CPUやGPU等から構成される。本実施
形態の制御部21は、特に、図9又は図12を参照して説明するようなプレイヤ端末2が
行う処理やその機能を実現するように動作するように構成されている。
【0031】
記憶部22は、各種制御処理や制御部21内の各機能を実行するためのプログラム、入
力データ等を記憶するものであり、RAM、ROM、フラッシュメモリ、HDD、SSD
、その他のストレージ等の1つあるいはそれらの任意の組み合わせによって構成される。
また、記憶部22は、サーバ装置1の通信内容を一時的に記憶する。本実施形態の記憶部
22には、特に、図9又は図12を参照して説明するプレイヤ端末2が行う処理を制御部
21に実行させるプログラムが記憶されている。
【0032】
本実施の形態の制御部21は、少なくとも操作情報受付部211、ゲーム動作部212
、および処理結果受信部213を備える。また、記憶部22は、少なくともゲーム動作情
報記憶部221、レイアウト情報記憶部222を備える。レイアウト情報記憶部222は
、後述するトップ画面に配置される構成のレイアウトに関する情報を記憶する。制御部2
1の各機能部は、メモリやゲーム動作情報記憶部221に格納されているプログラムをC
PUやGPUが実行することにより実現することができる。
【0033】
操作情報受付部211は、プレイヤによる入力部23を用いたゲームに関する操作を受
け付ける。そして、操作情報受付部211は、受け付けた操作内容をゲーム動作部212
またはサーバ装置1に出力する。
【0034】
入力部23は、プレイヤからの入力を受け付ける機能を有する。本実施形態における入
力部23は、プレイヤによるタッチ入力を検知可能な入力面を備え、プレイヤからの入力
を受け付けて、その入力内容を制御部21に伝達する機能を有する。例えば、プレイヤ端
末2の出力部24としてタッチパネルが採用されている場合には、そのタッチパネルの表
面が入力部23の入力面としても機能する。入力部23は、プレイヤによるタッチ入力を
検出し、その入力情報が制御部21に伝達する。タッチ入力には、タッチ、ロングタッチ
、マルチタッチ、リリース、スワイプ、タップ、ダブルタップ、ロングタップ、ドラッグ
、及びフリックなどが含まれるが、これらに限定されない。入力部23は、上記のような
タッチパネルに加えて物理ボタンを有していてもよい。
【0035】
ここで例として、「タッチ」は、プレイヤの指やスタイラスペン等が入力部23の入力
面に接触する動作や状態を指す。また、「スワイプ」は、プレイヤの指やスタイラスペン
等が入力部23の入力面に触れた状態で指やスタイラスペンを一定方向に一定距離以上滑
らせる操作を指す。
【0036】
入力部23は、指やスタイラスペン等の入力部23の入力面への接触、入力部23の入
力面上の接触位置、接触時間又は接触回数に基づいて、タッチ入力の種類を判別する。例
えばタッチ入力としてスワイプが実行されたとき、入力部23は、入力面(タッチパネル
の表面)上で最初にタッチされた箇所(始点)とそのタッチが離れた箇所(終点)とを検
知してその入力情報を制御部21に伝達し、制御部21は、その入力情報に基づいて、上
記の始点から終点に向かう方向をプレイヤが指定した方向として特定する。
【0037】
スワイプは、出力部24上に表示された画面内のキャラクタやアイコンなどのオブジェ
クトを所望の方向や位置に移動させる操作や、画面を所望の方向にスクロールさせる操作
など行うために用いられるが、それらの操作に限定されない。本実施形態においては、ス
ワイプは後述するようにプレイヤが予め登録した画面を選択してその画面へ遷移するため
のユーザ入力としても用いられる。
【0038】
ゲーム動作部212は、ゲームアプリケーションを動作させるための処理を実行する。
ゲーム動作部212は、ゲーム動作情報記憶部221に記憶されたゲーム動作情報に含ま
れるゲームソフトウェアと、入力部23から入力されたプレイヤの操作内容とに基づいて
ゲームを開始及び動作させる。ゲーム動作部212は、ゲームの動作に伴い、ゲーム動作
情報に含まれる画像データからゲーム用の画像を生成し、生成した画像を出力部24に出
力させるための制御処理を行う。同様にして、ゲーム動作部212は、ゲームの動作に伴
い、ゲーム動作情報に含まれる音楽データや音声データからゲーム用の音楽や音声を生成
し、生成した音楽や音声を出力部24から出力させるための制御処理を行う。なお、ここ
では、ネイティブアプリがWebアプリの機能を一部実行する、すなわち、プレイヤ端末
2のゲーム動作部212がサーバ装置1の処理結果生成部113の機能を一部実行する構
成について説明したが、後述するようにゲーム動作部212を有さずに処理結果生成部1
13が処理結果として全てのゲーム用画像、音声を生成するように構成されていてもよい
し、ゲーム動作部212によって全てのゲーム用画像、音声を生成するように構成されて
いてもよい。
【0039】
ゲーム動作部212を有する場合、ゲーム動作部212が動作させるゲームにおける所
定のパラメータはサーバ装置1にて管理される。例えば、ゲームにおけるスタミナや、ゲ
ーム内通貨といったパラメータが、サーバ装置1にて管理される。そのため、ゲーム動作
部212は、ゲームにおいてこれらの所定のパラメータの変化が伴う処理が発生する場合
には、サーバ装置1との通信を行うことにより、サーバ装置1が管理するパラメータを更
新させる。そして、ゲーム動作部212は、更新後のパラメータをサーバ装置1から受信
し、この更新後のパラメータに基づいてゲームの動作を継続する。
【0040】
サーバ装置1に処理結果生成部113を有する場合、処理結果受信部213は、処理結
果生成部113により生成及び送信された処理結果を受信し、出力部24を介してプレイ
ヤに対して出力するように動作する。
【0041】
本実施形態では、ゲーム動作情報記憶部221には、プレイヤ端末2で実行されるゲー
ムプログラムにおいて表示可能な複数の画面の中からプレイヤが選択した登録画面を識別
する情報も記憶される。それらの登録画面の識別情報は、上記のように入力部23で入力
されるスワイプ入力の種々のスワイプ方向とそれぞれ関連付けられた状態で、ゲーム動作
情報記憶部221に記憶される。
【0042】
図5は、ゲーム動作情報記憶部221に登録画面の識別情報と種々のスワイプ方向とを
関連付けて記憶させるデータ構造を示す図である。ゲーム動作情報記憶部221には、一
例として図5のデータ構造に示すように、8つのスワイプ方向と8つの所定の画面1~8
の識別情報(ID1~8)とがそれぞれ関連付けられた状態で記憶される。プレイヤが登
録対象の画面をどのように選択し、スワイプ方向と関連付けてゲーム動作情報記憶部22
1に登録するのかについては、以下に詳しく説明する。
【0043】
レイアウト情報記憶部222は、プレイヤ端末2に代えて、サーバ装置1に備えるよう
にしてもよいし、それぞれ異なるハードウェア構成(例えばサーバ装置1やプレイヤ端末
2など)に備えるようにしてもよい。
【0044】
<実施例1>
図6は、本実施例におけるプレイヤ端末の出力部(タッチパネル)に表示される画面の
配置例を示す図である。
【0045】
図6に示す例において、プレイヤ端末2の出力部24(タッチパネル40)上に出力さ
れる画面には、プレイヤ情報表示部41、機能選択操作部42およびメニュー操作部43
が、レイアウト情報記憶部222に記憶されたレイアウト情報に基づき配置される。なお
、画面に配置される内容は図6に例示されるものに限らず、他の情報が含まれていてもよ
いし、各構成の数や形状は図示されるものに限らない。
【0046】
プレイヤ情報表示部41は、例えば、サーバ装置1のプレイヤ情報記憶部122に記憶
されるプレイヤ情報(例えば、プレイヤレベルや現在スタミナ情報など)を表示する。
【0047】
機能選択操作部42は、プレイヤによるプレイヤ端末2上での選択(例えば、画面に指
等を接触させる選択、カーソルでの選択など)に応答して、ゲーム動作部212によりゲ
ームアプリケーションに所定の機能を実行させるための画面へ遷移させる。所定の機能と
は、例えば、クエストなどのゲームを進行させる機能、プレイヤが味方キャラクタや所持
アイテムなどの所持ゲーム媒体を確認する機能や、プレイヤが抽選イベントを実行する機
能(いわゆるガチャ)、ゲーム内通貨等によりゲーム媒体(例えば、アイテムやキャラク
タなど)を購入できる機能(いわゆるショップ)、ゲーム媒体等を得るための課題を表示
する機能(いわゆるミッション)、運営からの通知を閲覧する機能を実行する機能、ゲー
ム媒体の使用等により味方キャラクタのパラメータを向上させる機能(いわゆる育成)、
複数の味方キャラクタの組み合わせを変更する機能(いわゆる編成)、プレイヤが属する
コミュニティに関する機能などである。図6に示す例においては、A~Eの機能が機能選
択操作部42により選択可能である。
【0048】
メニュー操作部43は、プレイヤによるプレイヤ端末2上での選択に応答して、プレイ
ヤ端末2で実行されるゲームプログラムに関する各種設定を行うための設定項目を選択し
、選択した設定項目についてプレイヤによる設定を受け付け、その設定情報をプレイヤ端
末2のゲーム動作情報記憶部221および/またはサーバ装置1のプレイヤ情報記憶部1
22に送信して記憶させる。メニュー操作部43によって設定登録される設定項目として
は、例えばクエストゲームの例では、オプション設定、所持アイテムの自動売却設定など
がある。オプション設定には、例えば、BGM・サウンドエフェクト・キャラクタ音声の
それぞれの音量の調節、バトル開始時あるいは終了時のプレイヤ端末2のバイブレーショ
ン機能のオン・オフ設定、スタミナ回復時のプッシュ通知設定などが含まれるが、これら
に限定されない。
【0049】
プレイヤ端末2の制御部21は、プレイヤ端末2の入力部23(タッチパネル40)上
に表示された機能選択操作部42あるいはメニュー操作部43がプレイヤによって選択さ
れると、さらに選択可能な選択肢を表示する次の画面に遷移し、続いてそのうちのある選
択肢がプレイヤによって選択されると、さらに選択可能な選択肢を表示する次の画面に遷
移するという処理を繰り返す。したがってプレイヤは、機能選択操作部42あるいはメニ
ュー操作部43を選択した後、所望の画面に到達するまでに複数回の選択操作を行う。
【0050】
ここで、本実施例のプレイヤ端末2における制御部21の操作情報受付部211は、一
例として、入力部23(タッチパネル40)において所定のタッチ入力がなされた場合に
、その時に表示されていた画面をゲーム動作情報記憶部221内のデータ構造に登録する
ための画面登録モードに移行するように構成されている。例えば、プレイヤが機能選択操
作部42あるいはメニュー操作部43を選択した後に所望の画面に到達し、その画面を登
録したい場合、所定のタッチ入力として、タッチパネル画面40の任意の位置(選択肢の
領域は除く)においてダブルタッチや所定時間の長押し等の予め定められた入力が実行さ
れると、制御部21の操作情報受付部211が画面登録モードに移行に移行し、プレイヤ
端末2の出力部24(タッチパネル40)に図7に示すような登録設定画面を表示させる
【0051】
図7は、制御部21の操作情報受付部211が画面登録モードに移行した後にプレイヤ
端末2の出力部24(タッチパネル40)に表示される登録設定画面の一例を示す図であ
る。図7に示す登録設定画面の例においては、画面1がスワイプ上方向に関連付けて既に
登録され、画面2がスワイプ右上方向に関連付けて既に登録されている。プレイヤは、例
えば、登録しようとしている画面を画面3としてスワイプ右方向に関連付けて登録したい
場合、スワイプ右方向の右の「未登録」欄の領域をタッチ入力する。すると、例として、
制御部21の操作情報受付部211は、画面登録モードに移行する直前の画面を「画面3
」としてゲーム動作情報記憶部221内のデータ構造に登録する処理を実行し、図7に示
した登録設定画面から画面登録モードに移行する直前の画面へ遷移する処理を実行する。
【0052】
ゲーム動作情報記憶部221に記憶されるデータ構造において、8つの全てのスワイプ
方向に対して画面が登録されている場合などには、プレイヤは、登録したいスワイプ方向
の右の「登録済」欄の領域をタッチ入力する。すると、一例として図7に示すように、制
御部21の操作情報受付部211はタッチパネル40の画面内に「そのスワイプ方向は画
面登録済みです。上書き登録しますか? はい/いいえ」のようなダイアログと選択肢を
表示する。ここでプレイヤが「はい」を選択すると、制御部21の操作情報受付部211
は、登録しようとしている画面をそのスワイプ方向に関連付けてゲーム動作情報記憶部2
21内のデータ構造に登録する処理を実行し、図7に示した登録設定画面から画面登録モ
ードに移行する直前の画面へ遷移する処理を実行する。
【0053】
上記では、入力部23(タッチパネル40)において所定のタッチ入力がなされた場合
に画面登録モードに移行する例について説明したが、本実施例のプレイヤ端末2において
画面登録モードに移行するための操作例はこれに限られない。プレイヤ端末2は、上記の
例に代えて、あるいは上記の例に加えて、例えば、メニュー操作部43のメニュー項目と
して「画面登録」を設け、プレイヤが機能選択操作部42あるいはメニュー操作部43を
選択した後に所望の画面に到達し、その画面を登録したい場合、プレイヤがメニュー操作
部43を操作して「画面登録」を選択すると、図7に示す登録設定画面に遷移して、上述
した例と同様に所望の画面を登録できるように構成されていてもよい。
【0054】
このようにして、プレイヤが選択した登録対象の所定の画面が、スワイプ方向と関連付
けられた状態でゲーム動作情報記憶部221に記憶される。
【0055】
図8は、本実施例におけるプレイヤ端末の入力部(タッチパネル)にスワイプ入力をす
る様子を示す図である。図9は、プレイヤ端末がスワイプ入力を受け付け、プレイヤが予
め登録した画面の中からスワイプ入力で指定した画面へ遷移する処理を示すフローチャー
トである。
【0056】
プレイヤが、プレイヤ端末2の入力部23(タッチパネル40)上で、例えば図8に示
すようにタッチパネル画面40の任意の位置(選択肢の領域は除く)の始点Sに指または
スタイラスペン等を接触させ、その接触状態を維持したまま終点Tまで指またはスタイラ
スペン等を移動させて、タッチパネル40から離すことにより、図8に示すように右方向
へのスワイプ入力が行われる(ステップS1)。
【0057】
プレイヤ端末2の入力部23は、そのスワイプ入力情報を制御部21の操作情報受付部
211に伝達し、操作情報受付部211は、その入力情報に基づいて、上記の始点Sから
終点Tに向かう方向をプレイヤが指定した方向として特定する(ステップS2)。図8
示した例では、プレイヤが指定した方向として「右方向」が特定される。
【0058】
続いて、プレイヤ端末2の制御部21のゲーム動作部212は、ゲーム動作情報記憶部
221に記憶されている、図5を参照して説明したデータ構造を参照し、上記ステップS
2で特定された方向(本例では右方向)に関連付けて登録されている画面の識別情報を特
定する(ステップS3)。図5に示したデータ構造の例では、右方向へのスワイプ入力に
対して「ID3」が関連付けられているので、右方向へのスワイプ入力に関連付けて登録
されている画面の識別情報として「ID3」が特定される。
【0059】
続いて、プレイヤ端末2の制御部21のゲーム動作部212は、ゲーム動作情報記憶部
221に含まれる画像データから画面識別情報「ID3」に対応する画面を生成し、生成
した画面を出力部24に出力させる処理を行い、画面識別情報「ID3」に対応する画面
3が出力部24(タッチパネル40)に表示される(ステップS4)。これにより、出力
部24上に表示される画面が画面識別情報「ID3」に対応する画面3に遷移する。
【0060】
以上により、プレイヤ端末2の出力部24に表示される画面が、プレイヤが予め登録し
た画面の中からプレイヤが選択した画面へ遷移する。
【0061】
このように、本実施例によれば、プレイヤがプレイヤ端末2の入力部23に入力したス
ワイプ入力のスワイプ方向に応じて、そのスワイプ方向に関連付けてプレイヤが予めプレ
イヤ端末2のゲーム動作情報記憶部221に記憶させていた画面がプレイヤ端末2の出力
部24に表示される。そのためプレイヤは、所望の画面へ到達するまで入力操作を繰り返
す必要がなく、プレイヤ端末2の入力部23(タッチパネル40)でスワイプ操作を行う
だけで、そのスワイプ方向に応じた画面にショートカットして遷移させることができるの
で、所望の機能を実行したり、所望の設定項目の変更などを迅速に実行することが可能と
なり、プレイヤ端末2の操作利便性が向上する。
【0062】
なお、プレイヤがプレイヤ端末2の入力部23(タッチパネル40)でスワイプ入力を
行う際、例えば右方向へのスワイプ入力がタッチパネル40上で正確に右方向へスワイプ
操作を行うことは現実には難しい。実際には、例えば図8に示す右方向に対して、上下に
いくらか斜めに傾いた状態で入力される可能性がある。そのため、プレイヤ端末2の制御
部21の操作情報受付部211は、8つの方向のそれぞれの基準方向に対して例えば±1
0度(合計20度)の範囲内でなされたスワイプ入力を、対応する基準方向へのスワイプ
入力と判定するように構成されていることが好ましい。なお、上記の角度範囲は一例であ
り、プレイヤ端末2の入力部23及び操作情報受付部211が検出可能な角度精度の範囲
において任意に設定することが可能である。
【0063】
さらに、制御部21の操作情報受付部211は、スワイプ入力方向の判定のための基準
方向をプレイヤ端末2の姿勢に応じて切り替えるように構成されていることが好ましい。
例えば、プレイヤ端末2が図6に示すように横長になる姿勢(ランドスケープ)で使用さ
れる場合であっても、あるいは、図7に示すように縦長となる姿勢(ポートレート)使用
される場合であっても、それぞれの姿勢における上方向がスワイプ入力の上方向となるよ
うに判定されることが好ましい。プレイヤ端末2の姿勢によって各方向の基準方向が異な
ると、例えばプレイヤが上方向を指定してスワイプ入力したつもりであっても右方向と判
定されることが生じ得るが、操作情報受付部211が各方向の基準方向をプレイヤ端末2
の姿勢に応じて切り替えて判定することにより、プレイヤにそのような混乱を生じさせる
のを防ぐことができる。
【0064】
また、本実施例では8つの方向のスワイプ入力が適用される例を挙げて説明したが、ス
ワイプ入力の方向の数はこれに限定されない。例えば、上下左右の4方向としても良いし
、プレイヤ端末2の入力部23及び操作情報受付部211が検出可能な角度精度が十分に
高い場合には例えば16方向としてもよい。設定されるスワイプ入力の方向の数に応じて
、それらに関連付けてゲーム動作情報記憶部221のデータ構造に記憶させて登録できる
画面の数も増減させることができる。
【0065】
<実施例2>
上述した実施例1においては、プレイヤ端末2の入力部23(タッチパネル40)にお
いてスワイプ入力がなされた場合に、そのスワイプ入力の方向に関連付けられて予め登録
されていた画面に表示が遷移する例について説明した。ここで、例えば図8に示した例に
おいて、スワイプ入力の際に始点Sの位置にキャラクタ等のオブジェクトが存在していた
場合、その入力はオブジェクトを指定して所定の位置(図8の例では終点Tの位置)まで
移動させる入力として操作情報受付部211に判定され得る。また、実施例1の構成では
スワイプ入力が登録画面への遷移機能に割り当てられているので、スワイプ入力によって
例えば画面スクロール操作を行うことができない。
【0066】
図10は、本実施例におけるプレイヤ端末の出力部(タッチパネル)に表示される画面
の配置例を示す図である。本実施例のプレイヤ端末2は、図10に示すように、プレイヤ
端末2の出力部24(タッチパネル40)上に出力される画面に、プレイヤ情報表示部4
1、機能選択操作部42およびメニュー操作部43に加えて、画面遷移入力操作部44が
表示されるように構成されている。画面遷移入力操作部44も、レイアウト情報記憶部2
22に記憶されたレイアウト情報に基づき配置される。本実施例におけるサーバ装置1及
びプレイヤ端末2のその他の構成は上記の実施形態及び実施例1において説明した構成と
同様であるので、それらに関する詳しい説明は省略する。
【0067】
本実施例の構成によれば、プレイヤがプレイヤ端末2の入力部23(タッチパネル40
)上で、図10に示す画面遷移入力操作部44を指またはスタイラスペン等でタッチする
と、プレイヤ端末2の制御部21の操作情報受付部211は、その後になされるスワイプ
入力を、スワイプ入力の方向に応じて表示画面を遷移させるための入力として受け付ける
。その後に実行させるスワイプ入力から画面遷移までの処理動作は、実施例1において図
9を参照して説明した通りである。
【0068】
このように、本実施例によれば、プレイヤが画面遷移入力操作部44を操作して、操作
情報受付部211が画面遷移のためのスワイプ入力を受け付ける状態になった後でスワイ
プ入力が行われる。したがって、操作情報受付部211は、そのスワイプ入力をスワイプ
方向に関連付けてゲーム動作情報記憶部221のデータ構造に記憶された画面に遷移させ
るための入力であると認識して処理することができる。一方、画面遷移入力操作部44を
操作せずに入力部23(タッチパネル40)にスワイプ入力がなされた場合は、操作情報
受付部211はそのスワイプ入力を、オブジェクトを移動させる操作、あるいは画面をス
クロールする操作として認識し、それらの処理を実行してもよい。これにより、本実施例
ではスワイプ入力に対して、画面遷移を指示する操作、オブジェクトを移動させる操作、
画面をスクロールする操作などの複数の操作を割り当てることができる。
【0069】
図11は、本実施例におけるプレイヤ端末の出力部(タッチパネル)に表示される画面
に、種々のスワイプ方向とそれらにそれぞれ関連付けられた登録画面とに関する情報が重
ねて表示された状態を示す図である。
【0070】
本実施例における操作情報受付部211は、プレイヤにより入力部23で画面遷移入力
操作部44が操作されると、ゲーム動作情報記憶部221のデータ構造に記憶された情報
45(種々のスワイプ方向とそれらにそれぞれ関連付けられた登録画面を表示するリスト
)を図11に示すように出力部24の一部の領域に表示するように構成されていてもよい
。これによりプレイヤは、どのスワイプ入力方向にどの画面が関連付けて記憶されている
のかを確認した上で、所望の画面に対応するスワイプ入力を行うことが可能になる。
【0071】
また、本実施例における操作情報受付部211は、プレイヤにより入力部23で画面遷
移入力操作部44が操作され、操作情報受付部211が画面遷移のためのスワイプ入力を
受け付ける状態になると、画面遷移入力操作部44を、スワイプ入力を受付状態であるこ
とを示す表示に変更するように構成されていてもよい。スワイプ入力を受付状態であるこ
とを示す表示としては、例えば、画面遷移入力操作部44の表示色を変更したり、画面遷
移入力操作部44をハイライト表示したり、画面遷移入力操作部44を点滅表示させたり
などを含むが、これらに限定されない。画面遷移入力操作部44を、スワイプ入力を受付
状態であることを示す表示に変更することにより、プレイヤはプレイヤ端末2がスワイプ
入力により遷移対象の画面を選択可能な状態であることを認識することができる。
【0072】
本実施例における操作情報受付部211はさらに、画面遷移入力操作部44が操作され
、画面遷移入力操作部44がスワイプ入力を受付状態であることを示す表示になっている
ときに画面遷移入力操作部44がさらに操作されると、操作情報受付部211が画面遷移
のためのスワイプ入力を受け付ける状態を解除して元の状態に戻るように構成されていて
もよい。これにより、プレイヤがスワイプ入力により遷移対象の画面を選択しようとして
画面遷移入力操作部44を操作した後にその操作を中止したくなった場合や、プレイヤが
意図せずに画面遷移入力操作部44を操作した場合に、画面遷移のためのスワイプ入力の
受付状態をキャンセルして元の状態に戻すことができる。
【0073】
<実施例3>
図8及び図9を参照して説明した実施例1においては、タッチパネル画面40の任意の
位置(選択肢の領域は除く)の始点Sに指またはスタイラスペン等を接触させ、その接触
状態を維持したまま終点Tまで指またはスタイラスペン等を移動させた後、タッチパネル
40から離すことによりスワイプ入力が行われ、そのスワイプ入力方向に関連付けられた
登録画面を特定して画面を遷移させる例を説明した。これに対し本実施例は、指またはス
タイラスペン等をタッチパネル画面40に接触させて移動している間にスワイプ入力方向
を特定し、その後の指またはスタイラスペン等のアクションに応じて、スワイプ入力方向
に応じた登録画面への画面遷移を実行するか、あるいは、そのスワイプ入力をキャンセル
して元の画面を表示するかを選択可能な手段を提供する。
【0074】
図12は、実施例3におけるプレイヤ端末がスワイプ入力を受け付け、プレイヤが予め
登録した画面の中からスワイプ入力で指定した画面へ遷移する処理を示すフローチャート
である。
【0075】
プレイヤが、プレイヤ端末2の入力部23(タッチパネル40)上で、例えば図8に示
すタッチパネル画面40の任意の位置(選択肢の領域は除く)に指またはスタイラスペン
等を接触させ、その接触状態を維持したままスタイラスペン等を移動させることで、スワ
イプ入力が行われる(ステップS11)。このとき、本実施例ではプレイヤの指またはス
タイラスペン等はタッチパネル画面40に接触した状態が維持されている。
【0076】
プレイヤ端末2の入力部23は、そのスワイプ入力情報を制御部21の操作情報受付部
211に伝達し、操作情報受付部211は、その入力情報に基づいて、上記の入力開始位
置からスワイプ移動する方向をプレイヤが指定した方向として特定する(ステップS12
)。本実施例では、操作情報受付部211が、プレイヤの指またはスタイラスペン等がタ
ッチパネル画面40から離れる前に、指またはスタイラスペン等の移動方向に基づいてプ
レイヤが指定した方向を特定するように構成されている。
【0077】
続いて、プレイヤ端末2の制御部21のゲーム動作部212は、ゲーム動作情報記憶部
221に記憶されている、図5を参照して説明したデータ構造を参照し、上記ステップS
12で特定された方向に関連付けて登録されている画面の識別情報を特定する(ステップ
S13)。
【0078】
続いて、プレイヤ端末2の制御部21のゲーム動作部212は、ゲーム動作情報記憶部
221に含まれる画像データから上記特定した画面識別情報に対応する画面を生成し、生
成した画面を出力部24に出力させる処理を行い、上記画面識別情報対応する画面を元の
画面の上に重畳するようにして出力部24(タッチパネル40)に表示させる(ステップ
S14)。例えば、ゲーム動作部212は、上記画面識別情報に対応する画面を生成する
際にアルファ値を付加し、当該画面を半透明にして元の画面の上に重ね合わせるように表
示してもよい。元の画面の上に重ね合わせられる画面の透明度は、その画面の内容をプレ
イヤが視認可能な程度とすることが好ましい。アルファ値が0%を完全透明とし100%
を完全不透明とするように定義される場合、ゲーム動作部212は、上記画面識別情報に
対応する画面を生成する際に20%や50%等のアルファ値を付加する。
【0079】
続いて、出力部24(タッチパネル40)に表示された上記画面識別情報に対応する画
面をプレイヤが確認し、それが所望の画面であるか否かに応じた入力操作が入力部23に
入力される(ステップS15)。
【0080】
出力部24(タッチパネル40)に表示された上記画面識別情報に対応する画面がプレ
イヤの意図した画面である場合、プレイヤの指またはスタイラスペン等がタッチパネル画
面40から離れる操作が行われ、入力部23及び操作情報受付部211はプレイヤの指ま
たはスタイラスペン等がタッチパネル画面40から離れたことを検出する(ステップS1
5の「Y」)。
【0081】
すると、プレイヤ端末2の制御部21のゲーム動作部212は、上記画面識別情報に対
応する画面を完全不透明な状態で出力部24(タッチパネル40)に表示する(ステップ
S16)。このように、出力部24上に元の画面の上に重畳するように表示された候補画
面を承認する入力(プレイヤの指またはスタイラスペン等がタッチパネル画面40から離
れる操作)に応答して、プレイヤ端末2の出力部24に表示される画面が、プレイヤが予
め登録した画面の中からプレイヤが選択した画面へ完全に遷移する。
【0082】
これに対し、出力部24(タッチパネル40)に表示された上記画面識別情報に対応す
る画面がプレイヤの意図した画面でない場合、プレイヤの指またはスタイラスペン等をタ
ッチパネル画面40上でスワイプ入力操作の開始位置の方向へ戻す操作が行われ、入力部
23及び操作情報受付部211はプレイヤの指またはスタイラスペン等がタッチパネル画
面40上でスワイプ入力操作の開始位置の方向へ移動したことを検出する(ステップS1
5の「N」)。すると、操作情報受付部211はそのスワイプ入力がキャンセルされたと
判定する。ゲーム動作部212は、元の画面の上に重畳するようにして出力部24(タッ
チパネル40)に表示していた上記画面識別情報に対応する画面を消去し、出力部24(
タッチパネル40)に元の画面のみを表示する。プレイヤは、所望の画面が表示されるま
で、他の方向へのスワイプ入力とそれに応じて表示される候補画面の確認とを繰り返すこ
とができる。
【0083】
本実施例によれば、プレイヤが入力操作したスワイプ入力の方向に応じた候補画面が出
力部24(タッチパネル40)に表示される。そのため、例えばスワイプ入力方向に関連
付けられている画面をプレイヤが記憶していない場合であっても、画面の遷移を実行する
前に遷移先の候補画面を確認してから画面遷移を実行することができるので、意図しない
画面への遷移が実行されてしまうことを防ぐことができる。
【0084】
上述した実施形態及び実施例は、本発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、本発
明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変
更、改良することができると共に、本発明にはその均等物が含まれることは言うまでもな
い。また、実施形態及び実施例で示される特徴は、互いに矛盾しない限り他の実施形態及
び実施例にも適用可能である。
【0085】
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定
的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代
えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
【符号の説明】
【0086】
1 サーバ装置
2 プレイヤ端末
3 ネットワーク


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12