(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-24
(45)【発行日】2022-11-01
(54)【発明の名称】パンク修理キット
(51)【国際特許分類】
B29C 73/02 20060101AFI20221025BHJP
B60S 5/04 20060101ALI20221025BHJP
【FI】
B29C73/02
B60S5/04
(21)【出願番号】P 2020500310
(86)(22)【出願日】2018-12-21
(86)【国際出願番号】 JP2018047264
(87)【国際公開番号】W WO2019159537
(87)【国際公開日】2019-08-22
【審査請求日】2021-12-13
(31)【優先権主張番号】P 2018025159
(32)【優先日】2018-02-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006714
【氏名又は名称】横浜ゴム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001368
【氏名又は名称】清流国際弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100129252
【氏名又は名称】昼間 孝良
(74)【代理人】
【識別番号】100155033
【氏名又は名称】境澤 正夫
(72)【発明者】
【氏名】関口 巧
【審査官】北澤 健一
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3212106(JP,U)
【文献】特開2016-097683(JP,A)
【文献】国際公開第2017/063105(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 73/00-73/34
B65D 35/44-35/54
B65D 39/00-55/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パンク修理液が収容される容器と、該容器に接続されてパンク修理液をタイヤ内に導入するホースと、該ホースを通じて前記容器内のパンク修理液を圧送するための圧縮空気を供給するコンプレッサとを備え、電源用ケーブルを巻き取るためのケーブルワインダーを有し、
前記容器は、パンク修理液が収容される収容部と該収容部の一端に設けられた開口部とを有する容器本体と、前記開口部に装着されたキャップとからなり、前記キャップが、外部から圧縮空気を導入するための導入路と、前記パンク修理液を外部に排出するための排出路と、前記導入路と前記排出路との間に配設された2系統の流路を切り替える切替バルブと、該切替バルブを操作するための切替ノブとを備え、
前記容器は前記切替ノブを回転させるための治具を有し、前記切替ノブに凹部又は凸部が設けられ、前記治具は、前記切替ノブの凹部又は凸部に嵌合する凸部又は凹部を有すると共に、前記切替ノブに対して着脱可能に構成され、
前記ケーブルワインダーに前記切替ノブの凹部又は凸部に嵌合する凸部又は凹部が設けられ、前記ケーブルワインダーが前記治具として前記切替ノブに係止可能に構成されることを特徴とするパンク修理キット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パンク修理液収容容器及びパンク修理キットに関し、更に詳しくは、切替ノブの形状を工夫して、パンク修理作業時に容易に切替ノブを回転することを可能にしたパンク修理液収容容器及びパンク修理キットに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両に装着されたタイヤがパンクした際に、タイヤバルブを介してタイヤ内にパンク修理液を注入することにより、パンクを応急的に修理することが行われている。このような応急的な修理を可能にする装置としては、例えば、パンク修理キットが用いられる。パンク修理キットを用いた場合、車両にスペアタイヤを搭載する必要が無くなり、省資源化や車両の軽量化が可能になる。また、車両のスペアタイヤ搭載スペースを別の目的に活用できるという利点もある。
【0003】
パンク修理キットとしては、例えば、パンク修理液収容容器内に収容されたパンク修理液をエアーコンプレッサー等から供給される圧縮空気によってタイヤ内に注入する所謂圧送式のパンク修理キットが提案されている(例えば、特許文献1)。このような圧送式のパンク修理キットに用いられるパンク修理液収容容器は、パンク修理液が収容される収容部とこの収容部の一端に設けられた開口部とを有する容器本体と、この容器本体の開口部に装着されたキャップとで構成される。そして、キャップには、外部から圧縮空気を導入するための導入路と、パンク修理液を外部に排出するための排出路とが設けられている。また、キャップには、導入路と排出路との間に圧縮空気のみを通過させるための流路と、圧縮空気と共にパンク修理液を送り出すための流路とが配設され、これら2系統の流路を切り替える切替バルブを設けることがある。このようなパンク修理液収容容器の場合、切替バルブの気密性を高くすると、その切替バルブを操作するための切替ノブを回転させることが難しくなるという問題がある。また、切替ノブ全体を大きくすると切替ノブを把持し易くなり、切替ノブを回転させるには有利であるが、切替ノブ全体を大きくすると収納性やコスト性が悪化するという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、切替ノブの形状を工夫して、パンク修理作業時に容易に切替ノブを回転することを可能にしたパンク修理液収容容器及びパンク修理キットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するためのパンク修理キットは、パンク修理液が収容される容器と、該容器に接続されてパンク修理液をタイヤ内に導入するホースと、該ホースを通じて前記容器内のパンク修理液を圧送するための圧縮空気を供給するコンプレッサとを備え、電源用ケーブルを巻き取るためのケーブルワインダーを有し、前記容器は、パンク修理液が収容される収容部と該収容部の一端に設けられた開口部とを有する容器本体と、前記開口部に装着されたキャップとからなり、前記キャップが、外部から圧縮空気を導入するための導入路と、前記パンク修理液を外部に排出するための排出路と、前記導入路と前記排出路との間に配設された2系統の流路を切り替える切替バルブと、該切替バルブを操作するための切替ノブとを備え、前記容器は前記切替ノブを回転させるための治具を有し、前記切替ノブに凹部又は凸部が設けられ、前記治具は、前記切替ノブの凹部又は凸部に嵌合する凸部又は凹部を有すると共に、前記切替ノブに対して着脱可能に構成され、前記ケーブルワインダーに前記切替ノブの凹部又は凸部に嵌合する凸部又は凹部が設けられ、前記ケーブルワインダーが前記治具として前記切替ノブに係止可能に構成されることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、切替ノブを回転させるための治具を有し、切替ノブに凹部又は凸部が設けられ、その治具は、切替ノブの凹部又は凸部に嵌合する凸部又は凹部を有すると共に、切替ノブに対して着脱可能に構成されているので、切替ノブ全体を大きくすることなく、治具を介して切替ノブを容易に回転させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は本発明の実施形態からなるパンク修理液収容容器の一例を示す斜視図である。
【
図3】
図3は
図1のパンク修理液収容容器の第一の流路が開放された状態の一例を示すキャップ近傍の拡大図である。
【
図4】
図4は
図1のパンク修理液収容容器の第二の流路が開放された状態の一例を示すキャップ近傍の拡大図である。
【
図5】
図5(a),(b)は
図1のパンク修理液収容容器のキャップの一部を示すものであり、
図5(a)は切替ノブ及び治具の断面図であり、
図5(b)は切替ノブの平面図である。
【
図6】
図6(a),(b)は本発明の実施形態からなるパンク修理液収容容器のキャップの変形例の一部を示すものであり、
図6(a)は切替ノブ及び治具の断面図であり、
図6(b)は切替ノブの平面図である。
【
図7】
図7(a)~(g)は本発明の実施形態からなるパンク修理液収容容器の切替ノブの他の変形例を示すものであり、各変形例は平面図である。
【
図8】
図8(a),(b)は本発明の実施形態からなるパンク修理キットの一例を示すものであり、
図8(a)は平面図であり、
図8(b)はパンク修理キットを延在方向に切り欠いた断面図である。
【
図9】
図9(a),(b)は本発明の実施形態からなるパンク修理キットを構成するケーブルワインダーの一例を示すものであり、
図9(a)はケーブルワインダーの正面図であり、
図9(b)は切替ノブにケーブルワインダーを装着する際の説明図である。
【
図10】
図10(a),(b)は本発明の実施形態からなるパンク修理キットを構成するケーブルワインダーの変形例を示すものであり、
図10(a)はケーブルワインダーの正面図であり、
図10(b)は切替ノブにケーブルワインダーを装着する際の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1~4は本発明の実施形態からなるパンク修理液収容容器を示すものである。
図5(a),(b)は本発明の実施形態からなるパンク修理液収容容器のキャップの一部を示すものである。
【0012】
図1及び
図2に示すように、本発明のパンク修理液収容容器1(以下、「容器1」という。)は容器本体10とキャップ20から構成される。
図1,2では、容器1を高圧空気圧送装置と接続するためのホースと、容器1をタイヤと接続するためのホースとは本発明では特に限定されないため、詳細な説明は省略する。
【0013】
容器本体10は、
図1及び
図2に示すように、例えばゴムラテックスを含むパンク修理液Lを収容する円筒状の収容部11と、容器本体10を正立したときに収容部11の上部側に位置し、使用時にパンク修理液Lが吐出される円筒状の開口部12とを有する。容器1を正立したとき、収容部11の底面は、開口部12の反対側に位置する。この実施形態では、開口部12の外周面にねじ切りが施され、後述するキャップ20側のねじと螺合するようになっている。収容部11及び開口部12は、例えばポリプロピレンやポリエチレン等の合成樹脂から一体的に構成される。開口部12は、キャップ20が取り付けられる前には、例えば、不図示のフィルムにより密封して、パンク修理液Lの劣化や開口部12からの漏出を防止するようにしても良い。
【0014】
キャップ20は、キャップ本体21と装着部22と切替バルブ23と切替ノブ24から構成される。略円筒状のキャップ本体21には、容器1外から圧縮空気を導入するための導入路30と、容器1内のパンク修理液Lを排出するための排出路40が設けられている。装着部22は、キャップ本体21と同じ外径の略円筒状の形状を有し、その内周面に開口部12側のネジと螺合するねじ切りが施されている。
【0015】
導入路30は、キャップ本体21内を容器1の軸に対して直交する方向に延びる流路である。導入路30は、容器1外に開口する開口端30aと、キャップ20(キャップ本体21)内に開口する開口端30bとを有する。導入路30の開口端30aは、キャップ本体21から突き出しており、容器1を圧送装置と接続するためのホースを連結可能に構成されている。
【0016】
排出路40は、キャップ本体21内を容器1の軸に対して直交する方向に延びる流路である。排出路40は、容器1外に開口する開口端40aと、キャップ20(キャップ本体21)内に開口する開口端40bとを有する。排出路40の開口端40aは、キャップ本体21から突き出しており、容器1をタイヤと接続するためのホースと連結可能に構成されている。
【0017】
切替バルブ23は、導入路30と排出路40との間に配設された2系統の流路を切り替えるための弁である。切替バルブ23は、円柱状のバルブ本体23aと、密閉性を担持する円筒状の密閉体23bとを有する。バルブ本体23aの外周面には密閉体23bが嵌合するように円環状の溝が設けられ、この溝に密閉体23bが嵌め込まれて切替バルブ23が構成される。密閉体23bの材料としてはゴムが例示される。これらバルブ本体23a及び密閉体23bには、それぞれ第一の流路50及び第二の流路60が設けられている。これら第一の流路50及び第二の流路60は、いずれもバルブ本体23a及び密閉体23b内を貫通する。
【0018】
第一の流路50は、導入路30と排出路40との間で圧縮空気と共にパンク修理液Lを送り出すための流路である。第一の流路50は、
図3に示すように、容器1の軸に対して直交する方向に延びる直進部51,53と、この直進部51,53の一方の端部から容器1の軸方向に延びる分岐部52,54から構成されている。直進部51,53の他方の端部は、それぞれ導入路30の開口端30bと排出路40の開口端40bに連結可能に構成されている。分岐部54は、容器本体10の内部に向かって延在し、容器本体10(収容部11)の底面近傍まで達している。パンク修理作業時には、この分岐部54を通じてパンク修理液Lを排出路40に送られる。また、分岐部54を容器本体10の底面近傍まで延在させる替わりに、容器本体10の内部に向かって延びるチューブを装着して構成しても良い。この場合、チューブの材質は特に限定されないが、ポリ塩化ビニル、軟質ポリエチレンが例示される。
【0019】
第二の流路60は、導入路30と排出路40との間で圧縮空気のみを通過させるための流路である。第二の流路60は、
図4に示すように、バルブ本体23a及び密閉体23b内を容器1の軸に対して直交する方向に延びる流路である。第二の流路60は、一方の端部が導入路30の開口端30bに連結可能に構成され、他方の端部が排出路40の開口端40bに連結可能に構成されている。
【0020】
切替ノブ24は、切替バルブ23を操作するための円板状の把持部材である。
図5(a),(b)に示すように、切替ノブ24の表面には少なくとも1つの凹部又は凸部25(
図5(a),(b)では凹部)が設けられている。容器1は、この切替ノブ24の凹部又は凸部25に嵌合して切替ノブ24を回転させるための治具26を有する。治具26には、切替ノブ24の凹部又は凸部25に嵌合する凸部又は凹部27(
図5(a),(b)では凸部)が設けられている。治具26は把持する部分である握り部26aを有している。このような治具26は切替ノブ24に対して着脱可能に構成されている。なお、
図1~4及び
図5(a)の実施形態では、治具26が断面視でT字形状を有する例を示したが、治具26の形状は特に限定されるものではなく、断面視でL字形状を有するものや任意の形状を採用することができる。
【0021】
上記容器1を用いてパンク修理作業を行う場合、切替ノブ24に装着された治具26を操作することにより、切替バルブ23を回転させ、第一の流路50と第二の流路60とを互いに切り替えることができる。即ち、第一の流路50が開放された状態(
図3の状態)と第二の流路60が開放された状態(
図4の状態)とが切り替わるようになっている。容器1の保管時には、第二の流路60が開放された状態で保管されているため、パンク修理の作業を行う際には、治具26を操作して第一の流路50が開放された状態にすることで、圧縮空気と共にパンク修理液Lを排出路40に送り出すことが可能になる。
【0022】
上述したパンク修理液収容容器では、切替ノブ24を回転させるための治具26を有し、切替ノブ24に凹部又は凸部25が設けられ、治具26は、切替ノブ24の凹部又は凸部25に嵌合する凸部又は凹部27を有すると共に、切替ノブ24に対して着脱可能に構成されているので、切替ノブ24全体を大きくすることなく、治具26を介して切替ノブ24を容易に回転させることができる。
【0023】
図6(a),(b)は本発明の実施形態からなるパンク修理液収容容器のキャップの変形例の一部を示すものである。
図6(a),(b)に示すように、切替ノブ24の表面には4つの凹部又は凸部25(
図6(a),(b)では凹部)が設けられている一方で、治具26には切替ノブ24の凹部又は凸部25のそれぞれに嵌合する凸部又は凹部27(
図6(a),(b)では凸部)が設けられている。この治具26には、断面視でL字形状の握り部26aが設けられている。
図5(a),(b)及び
図6(a),(b)の実施形態では、切替ノブ24に凹部を形成し、治具26に凸部を形成した例を示したが、これに限定されるものではなく、切替ノブ24に凸部を設けると共に、治具26に切替ノブ24の凸部に嵌合する凹部を設けても良い。
【0024】
図7(a)~(g)は本発明の実施形態からなるパンク修理液収容容器の切替ノブの他の変形例を示すものである。切替ノブ24の凹部又は凸部25としては、
図5(b)及び
図6(b)に示す他に、
図7(a)~(g)に示すように平面視で方向性を持つ非円形の形状を有することができる。具体的には、
図7(a)に示すように三角形状を有する場合や、
図7(b)に示すように円形の一部が欠けた形状を有する場合、
図7(c)に示すように円形の一部が突出している形状を有する場合を例示することができる。また、
図7(d)に示すようにL字形状を有する場合や、
図7(e)に示すように凹部又は凸部25の中央部が屈曲した形状を有する場合、
図7(f)に示すように大円の一部が突出し、その突出した部分の先端が小円を形成している場合、
図7(g)に示すようにT字形状を有する場合を例示することができる。これら切替ノブ24の凹部又は凸部25の形状に対応して、治具26の凸部又は凹部27は形成される。このように切替ノブ24の凹部又は凸部25及び治具26の凸部又は凹部27が平面視で方向性を持つ非円形の形状を有することで、治具26の切替ノブ24に対する取付方向が明確になるので、治具26の取付作業を正確かつ容易に行うことができる。これに対して、切替ノブ24の凹部又は凸部25及び治具26の凸部又は凹部27が平面視で方向性を持たない円形の形状を有する場合、治具26の切替ノブ24に対する取付方向が定まらないため、好ましくない。
【0025】
図8(a),(b)は本発明の実施形態からなるパンク修理キットの一例を示すものである。
図8(a),(b)に示すように、パンク修理キット2は、排出路40を介して容器1に接続されてパンク修理液Lをタイヤ内に導入するホース3と、このホース3を通じてパンク修理液Lを圧送するための圧縮空気を供給するコンプレッサ4とを備えている。コンプレッサ4は筐体5の内部に一体的に内蔵されている。筐体5の上部にはコンプレッサ4の圧力計4bとスイッチ4aが配設され、筐体5の側面にはコンプレッサ4に接続して電力を供給する電源用ケーブル4cが配設されている。また、筐体5には容器1を収納するためのボトル収納部5aと、容器1を覆う蓋部5bが形成されている。蓋部5bは筐体5に対して揺動自在に取り付けられており、切替ノブ24に対応する位置に貫通孔5cを有している。また、容器1はボトル収納部5aに収納された状態において導入路30を介してコンプレッサ4に接続される。
【0026】
この実施形態では、切替ノブ24の凹部又は凸部25及び治具26の凸部又は凹部27がそれぞれ平面視で方向性を持つ非円形の形状を有する。筐体5の表面には、治具26の回転開始位置6a及び回転終了位置6bを表示する印6が設けられている。治具26は、切替ノブ24に装着された状態において、治具26に設けられた握り部26aが回転開始位置6aに向かって延在するように配置されている。治具26は、回転開始位置6aから回転終了位置6bまで回転するようになっている。上述のように切替ノブ24の凹部又は凸部25と治具26の凸部又は凹部27とは互いに対応する非円形の形状を有しているので、握り部26aが回転開始位置6aに向かって延在するような取付方向となり、治具26を切替ノブ24に対して所定の方向に取り付けることができる。更に、パンク修理作業時に治具26を操作するにあたって、回転開始位置6a及び回転終了位置6bを表示することにより、治具26の回転方向が作業者に対して明示され、切替ノブ24の操作を正確に行うことができる。
【0027】
上記パンク修理キットにおいて、パンク修理キット2は、
図9(a),(b)及び
図10(a),(b)に示すケーブルワインダー7を備えることができる。このケーブルワインダー7はコンプレッサ4の電源用ケーブル4cを巻き取って保管するための収納具である。
図9(a),(b)において、ケーブルワインダー7の側面7aには、切替ノブ24の凹部又は凸部25(
図9(b)では凸部)に嵌合する凸部又は凹部8(
図9(b)では凹部)が設けられている。また、
図10(a),(b)において、他のケーブルワインダー7の側面7aには、切替ノブ24の凹部又は凸部25(
図10(b)では凹部)に嵌合する凸部又は凹部8(
図10(a),(b)では凸部)が設けられている。いずれの場合においても、凸部又は凹部8が切替ノブ24の凹部又は凸部25に嵌合して、ケーブルワインダー7が切替ノブ24に係止可能に構成されることにより、ケーブルワインダー7を治具26の替わりに用いることができる。これにより、例えば、治具26を紛失した場合などに、必要に応じてケーブルワインダー7を使用して、切替ノブ24を容易に回転させることができる。
【符号の説明】
【0028】
1 パンク修理液収容容器
10 容器本体
11 収容部
12 開口部
20 キャップ
21 キャップ本体
22 装着部
23 切替バルブ
24 切替ノブ
25 凹部又は凸部
26 治具
27 凸部又は凹部
30 導入路
40 排出路
50 第一の流路
60 第二の流路