(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-24
(45)【発行日】2022-11-01
(54)【発明の名称】カウンセリング提供システム、方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G16H 80/00 20180101AFI20221025BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20221025BHJP
G06Q 10/00 20120101ALI20221025BHJP
【FI】
G16H80/00
G06Q50/10
G06Q10/00
(21)【出願番号】P 2021157546
(22)【出願日】2021-09-28
【審査請求日】2022-01-07
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521166353
【氏名又は名称】株式会社森桂納言
(74)【代理人】
【識別番号】100120581
【氏名又は名称】市原 政喜
(72)【発明者】
【氏名】森田 桂子
【審査官】田上 隆一
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-191939(JP,A)
【文献】特開2002-373199(JP,A)
【文献】特開2005-346528(JP,A)
【文献】特開2011-039860(JP,A)
【文献】特開2021-022341(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
クライアント端末とカウンセラー端末とをネットワークを介して接続して遠隔カウンセリングを提供するカウンセリング提供サーバであって、
遠隔カウンセリングを所望するクライアントのクライアント端末と、該クライアントが遠隔カウンセリングを所望する、専門的資格を有するカウンセラーのカウンセラー端末とを所定の日時に接続するようにマッチングさせるマッチング手段と、
前記所定の日時において前記マッチングされたクライアントおよびカウンセラーの映像を、それぞれ前記クライアント端末および前記カウンセラー端末から受信して、それぞれ前記カウンセラー端末および前記クライアント端末に送信して表示させる映像表示手段と
を備え、
前記映像表示手段は、前記カウンセラーを匿名とし、前記クライアント端末に表示される前記カウンセラーの映像に代えて
、前記カウンセラーがあらかじめ定める
所定のアバターを前記クライアント端末に送信して表示させることを特徴とするカウンセリング提供サーバ。
【請求項2】
前記カウンセラーおよび前記クライアントの音声を、それぞれ前記クライアント端末および前記カウンセラー端末に出力することを特徴とする請求項
1に記載のカウンセリング提供サーバ。
【請求項3】
前記マッチング手段は、前記カウンセラーの設定した相談枠の中から前記クライアントが選択して登録する予約登録手段を含むことを特徴とする請求項1
または2に記載のカウンセリング提供サーバ。
【請求項4】
前記クライアント端末から希望日時のカウンセリングのリクエストを受信し、前記カウンセラー端末に該リクエストがあった旨を送信し、受諾の返信があったカウンセラー端末と前記クライアント端末とのマッチングを取るリクエストマッチング手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1ないし
3のいずれかに記載のカウンセリング提供サーバ。
【請求項5】
前記カウンセリングは、予め対応時間を設定することを特徴とする請求項1ないし
4のいずれかに記載のカウンセリング提供サーバ。
【請求項6】
前記カウンセリング中において、終了予定時刻の前の所定の時間内になると、前記クライアント端末に対応可能な延長時間および延長料金を表示させて延長の可否を指示させる延長管理手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1ないし
5のいずれかに記載のカウンセリング提供サーバ。
【請求項7】
前記カウンセリング中に、状況に応じまたは前記カウンセラーの指示により落ち着くよう促す指示を前記クライアント端末に表示させる鎮静手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1ないし
6のいずれかに記載のカウンセリング提供サーバ。
【請求項8】
前記カウンセリング端末または前記クライアント端末は複数であることを特徴とする請求項1ないし
7のいずれかに記載のカウンセリング提供サーバ。
【請求項9】
コンピュータにより、クライアント端末とカウンセラー端末とをネットワークを介して接続して遠隔カウンセリングを提供するカウンセリング提供方法であって、
遠隔カウンセリングを所望するクライアントのクライアント端末と、該クライアントが遠隔カウンセリングを所望する、専門的資格を有するカウンセラーのカウンセラー端末とを所定の日時に接続するようにマッチングさせるマッチングステップと、
前記所定の日時において前記マッチングされたクライアントおよびカウンセラーの映像を、それぞれ前記クライアント端末および前記カウンセラー端末から受信して、それぞれ前記カウンセラー端末および前記クライアント端末に送信して表示させる映像表示ステップと
を備え、
前記カウンセラーを匿名とし、前記クライアント端末に表示される前記カウンセラーの映像に代えて
、前記カウンセラーがあらかじめ定める
所定のアバターを表示させることを特徴とするカウンセリング提供方法。
【請求項10】
コンピュータに、クライアント端末とカウンセラー端末とをネットワークを介して接続して遠隔カウンセリングを提供するカウンセリング提供方法を実行させるプログラムであって、該方法は、
遠隔カウンセリングを所望するクライアントのクライアント端末と、該クライアントが遠隔カウンセリングを所望する、専門的資格を有するカウンセラーのカウンセラー端末とを所定の日時に接続するようにマッチングさせるマッチングステップと、
前記所定の日時において前記マッチングされたクライアントおよびカウンセラーの映像を、それぞれ前記クライアント端末および前記カウンセラー端末から受信して、それぞれ前記カウンセラー端末および前記クライアント端末に送信して表示させる映像表示ステップと
を備え、
前記カウンセラーを匿名とし、前記クライアント端末に表示される前記カウンセラーの映像に代えて
、前記カウンセラーがあらかじめ定める
所定のアバターを表示させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はカウンセリング提供システム、方法およびプログラムに関し、より具体的には、クライアントとカウンセラーとがオンラインにより接続されてリアルタイムで遠隔カウンセリングを行うカウンセリング提供システム、方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
専用のテレビ会議システムが一定の範囲で使用される中、近年では手軽なパソコンやスマートフォンを使用した1対1あるいは多人数によるオンラインミーティングシステムが普及してきており、各種対人サービスにおいて、このようなインフラを活用した、様々なオンラインシステムが提案されてきている。例えば、対面診療と同等の遠隔診療を実現することを目的とし、患者が使用する第1クライアント端末、及び、医師が使用する第2クライアント端末とを接続可能とし、患者を識別する患者識別情報と、医師を識別する医師識別情報と、ビデオ通話を用いた遠隔診療の予約に関する予約情報とを関連付けて記憶する手段と、予約情報に基づいて、第1クライアント端末と第2クライアント端末との間のビデオ通話シーケンスを開始する制御手段と、医師の指示に応じて、ビデオ通話シーケンスにおいて行った遠隔診療に関するカルテ情報を、患者識別情報と、医師識別情報とに関連付けて記憶する手段と、を備える情報処理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、遠隔地から診察を受ける場合において、簡易に問診を受けることができ、患者からより正確な答えを得ることができる遠隔診療システムおよび方法を提供することを目的とし、利用者がコールセンターに向けて発信するために用いる第1の端末装置10と、第1の端末装置10からの発信を受信する第2の端末装置20とを備え、コールセンターが、第2の端末装置20を用いて第1の端末装置10と通信を行うことによって、利用者に対して問診を行う遠隔診療システムが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-146914号公報
【文献】特開2021-47919号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の特許文献1に記載されているような情報処理装置では、オンラインにより遠隔でビデオ通話を用いて診療を行うことができ、また、従来の特許文献2に記載されているよう遠隔診療システムにおいては、コールセンターを組み込むことで問診情報の入力を不要とすることができるが、いずれもビデオ通話において対応する医師や医療関係者の実際の映像を患者が見ることとなるため、医師等のプライバシーが守れないという問題がある。
【0006】
本発明は上記従来の問題に鑑みてなされたものであり、ビデオ通話において、少なくともカウンセラーなどのクライアント対応者の映像に代えて、アバターなどの別の映像を表示することにより、クライアント対応者の映像がそのままクライアントから認識されることを防止して、クライアント対応者のプライバシーを守ることが可能なカウンセリング提供システム、方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、クライアント端末とカウンセラー端末とをネットワークを介して接続して遠隔カウンセリングを提供するカウンセリング提供サーバであって、遠隔カウンセリングを所望するクライアントのクライアント端末と、クライアントが遠隔カウンセリングを所望する、専門的資格を有するカウンセラーのカウンセラー端末とを所定の日時に接続するようにマッチングさせるマッチング手段と、所定の日時においてマッチングされたクライアントおよびカウンセラーの映像を、それぞれクライアント端末およびカウンセラー端末から受信して、それぞれカウンセラー端末およびクライアント端末に送信して表示させる映像表示手段とを備え、映像表示手段は、カウンセラーを匿名とし、クライアント端末に表示されるカウンセラーの映像に代えて、カウンセラーがあらかじめ定める所定のアバターをクライアント端末に送信して表示させることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のカウンセリング提供サーバにおいて、カウンセラーおよびクライアントの音声を、それぞれクライアント端末およびカウンセラー端末に出力することを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のカウンセリング提供サーバにおいて、マッチング手段は、カウンセラーの設定した相談枠の中からクライアントが選択して登録する予約登録手段を含むことを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載のカウンセリング提供サーバにおいて、クライアント端末から希望日時のカウンセリングのリクエストを受信し、カウンセラー端末に該リクエストがあった旨を送信し、受諾の返信があったカウンセラー端末とクライアント端末とのマッチングを取るリクエストマッチング手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載のカウンセリング提供サーバにおいて、カウンセリングは、予め対応時間を設定することを特徴とする。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載のカウンセリング提供サーバにおいて、カウンセリング中において、終了予定時刻の前の所定の時間内になると、クライアント端末に対応可能な延長時間および延長料金を表示させて延長の可否を指示させる延長管理手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0014】
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載のカウンセリング提供サーバにおいて、カウンセリング中に、状況に応じまたはカウンセラーの指示により落ち着くよう促す指示をクライアント端末に表示させる鎮静手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0015】
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載のカウンセリング提供サーバにおいて、ウンセリング端末またはクライアント端末は複数であることを特徴とする。
【0016】
請求項9に記載の発明は、コンピュータにより、クライアント端末とカウンセラー端末とをネットワークを介して接続して遠隔カウンセリングを提供するカウンセリング提供方法であって、遠隔カウンセリングを所望するクライアントのクライアント端末と、クライアントが遠隔カウンセリングを所望する、専門的資格を有するカウンセラーのカウンセラー端末とを所定の日時に接続するようにマッチングさせるマッチングステップと、所定の日時においてマッチングされたクライアントおよびカウンセラーの映像を、それぞれクライアント端末およびカウンセラー端末から受信して、それぞれ前記カウンセラー端末およびクライアント端末に送信して表示させる映像表示ステップとを備え、カウンセラーを匿名とし、クライアント端末に表示されるカウンセラーの映像に代えて、カウンセラーがあらかじめ定める所定のアバターを表示させることを特徴とする。
【0017】
請求項10に記載の発明は、コンピュータに、クライアント端末とカウンセラー端末とをネットワークを介して接続して遠隔カウンセリングを提供するカウンセリング提供方法を実行させるプログラムであって、方法は、クライアント端末とカウンセラー端末とをネットワークを介して接続して遠隔カウンセリングを提供するカウンセリング提供方法であって、遠隔カウンセリングを所望するクライアントのクライアント端末と、クライアントが遠隔カウンセリングを所望する、専門的資格を有するカウンセラーのカウンセラー端末とを所定の日時に接続するようにマッチングさせるマッチングステップと、所定の日時においてマッチングされたクライアントおよびカウンセラーの映像を、それぞれクライアント端末およびカウンセラー端末から受信して、それぞれ前記カウンセラー端末およびクライアント端末に送信して表示させる映像表示ステップとを備え、カウンセラーを匿名とし、クライアント端末に表示されるカウンセラーの映像に代えて、カウンセラーがあらかじめ定める所定のアバターを表示させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によると、遠隔カウンセリングを所望するクライアントのクライアント端末と、クライアントが遠隔カウンセリングを所望する、専門的資格を有するカウンセラーのカウンセラー端末とを所定の日時に接続するようにマッチングさせるマッチング手段と、所定の日時においてマッチングされたクライアントおよびカウンセラーの映像を、それぞれクライアント端末およびカウンセラー端末から受信して、それぞれカウンセラー端末およびクライアント端末に送信して表示させる映像表示ステップとを備え、カウンセラーを匿名とし、クライアント端末に表示されるカウンセラーの映像に代えて、カウンセラーがあらかじめ定める所定のアバターを表示させるので、ビデオ通話によりコンサルティング等の対応をしてもクライアント対応者のプライバシーを守ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の一実施形態の全体のシステム構成図である。
【
図2】本発明の一実施形態のサーバおよびクライアント端末の一例の機能ブロック図である。
【
図3】本発明の一実施形態のサーバおよびカウンセラー端末の一例の機能ブロック図である。
【
図4】本発明の一実施形態の会員登録処理の一例を示すフローチャートである。
【
図5】本発明の一実施形態の会員登録申込画面の一例を示す図である。
【
図6】本発明の一実施形態の会員情報登録処理の一例を示すフローチャートである。
【
図7】本発明の一実施形態の会員情報登録画面の一例を示す図である。
【
図8】本発明の一実施形態の会員のプロフィール入力画面の一例を示す図である。
【
図9】本発明の一実施形態のカウンセリング予約の相談枠の作成処理の一例を示すフローチャートである。
【
図10】本発明の一実施形態の相談枠の作成画面の一例を示す図である。
【
図11】本発明の一実施形態のクライアントによる予約登録処理の一例を示すフローチャートである。
【
図12】本発明の一実施形態の現在予約可能な相談枠一覧画面の一例を示す図である。
【
図13】本発明の一実施形態のクライアントが選択した相談枠の詳細を表示する画面の一例を示す図である。
【
図14】本発明の一実施形態のカウンセリング開始処理の一例を示すフローチャートである。
【
図15】本発明の一実施形態の現在登録済みの予約一覧画面の一例を示す図である。
【
図16】本発明の一実施形態の選択した登録済みの予約の詳細を表示する画面の一例を示す図である。
【
図17】本発明の一実施形態のカウンセリング実行中のクライアント端末およびカウンセラー端末の画面の一例を示す図である。
【
図18】本発明の一実施形態のカウンセリング実行中の処理の一例を示すフローチャートである。
【
図19】本発明の一実施形態のカウンセリング中の一時休止の画面の一例を示す図である。
【
図20】本発明の一実施形態のカウンセリング終了後のカウンセラー端末の画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明のカウンセリング提供システム、方法およびプログラムについて図面を参照して実施形態を説明する。なお、異なる図面でも、同一の処理、構成を示すときは同一の符号を用いる。
【0021】
本発明は、オンラインによりクライアントとカウンセラーとをつなぎ、遠隔においてリアルタイムでカウンセリングを提供するものであり、特にカウンセラーは予め登録されているものとする。すなわち、クライアントはカウンセリングサービスを受ける対象者として会員登録することができ、提供されるサービスの対価として所定の費用を支払う。一方、カウンセラーはサービス提供の実績に合わせて報酬を受け取る。本実施形態のシステムにおけるカウンセリングサービスは、公認心理師(カウンセラー)による心理カウンセリングを一例として説明するが、これに限られることなく本発明のオンラインカウンセリングサービスには、法律相談や、労務相談をはじめとして、専門的な(例えば、専門的な資格を有する)カウンセラーによる様々なオンラインによる相談を含めることができる。
【0022】
カウンセリングを実行するにあたっては、カウンセリングを所望するクライアントと、カウンセリングを提供するカウンセラーとのマッチングを取り、日時や料金を定めて予約を成立させることとなるが、マッチングは以下の実施形態によりいくつかの異なる方法により行うようにすることができる。
【0023】
本実施形態のシステムは、以下に説明するようにカウンセリングを所定の固定時間で提供するが、カウンセリングを固定の時間とせずに行われた時間にカウンセラーが別途定める単価を乗じたタイムチャージに基づいて算出されてクライアントが支払い、そのうち所定の運営費をシステム運営者が受け取って、残金をカウンセラーに支払うようにすることもできる。加えて、緊急的なカウンセリング等のために別の料金体系を備えることができるが、以上に限られずカウンセラーやクライアントに合わせて様々な料金設定または支払方法などを備えることができる。
【0024】
(第1実施形態)
(システム構成)
本実施形態では、
図1に示すように、各端末との送受信や、データ管理、予約受付、サービス依頼処理、支払処理などカウンセリングサービスの提供に必要な処理を実行するカウンセリング提供サーバ101がネットワークに接続されており、ネットワーク103を介して利用者側の各クライアント端末111、112やカウンセリング提供者側のカウンセラー端末121、122に接続されている。本実施形態では、このサーバ101の機能は、クラウドを通じて各端末に提供することもできる。この場合、各端末ではブラウザや専用アプリを使用して主に入力、表示のみの処理を行い、データの管理、種々の処理は基本的にサーバ上で行われるが、クラウドの構成とせずインターネットや専用のネットワークを介して直接クライアントや端末などに提供するような構成とするなど、本技術分野で知られたいずれの構成とすることもできる。
【0025】
サーバとしては、カウンセリング提供サーバ101に加え、本技術分野で知られた様々なサービスを提供する各種サーバを備えることができる。また、図示しないデータベースを備え、データベースには、本実施形態で必要とされる各種データを格納しておくことができる。
【0026】
本実施形態では、利用者側の端末として、クライアント端末111、112が用いられ、ビデオ通話により遠隔のオンラインカウンセリングを受けることができるが、これらの端末はカウンセリングサービスを依頼するクライアントの個人情報や予約の入力などのために用いることもできる。
【0027】
また、カウンセリングサービスの提供者側としては、サービスを提供するために予め登録してあるカウンセラーがカウンセラー端末121、122を使用して、カウンセリングの相談枠を設定し、クライアントが設定された相談枠から所望の枠を選択して予約することにより、クライアントとカウンセラーとのマッチングがとられて、オンラインカウンセリングが実行され、あるいは費用処理などをすることができる。ここでは、カウンセラー端末121、122は2台しか例示されていないが、実際はシステム全体としてクライアントに十分な量の相談枠を提供するのに必要なカウンセラーの分だけ存在することができる。
【0028】
端末111、112、121および122は、基本的に無線でネットワーク103に接続されており、スマートフォン、あるいはタブレット端末等とすることができるが、そのほか例えばモバイルパソコン等とすることができる。ここで、本実施形態でネットワーク103との接続は、携帯電話の回線や、Wi-fi、BLUETOOTH(登録商標)等の無線ネットワークにより行うことができるが、基本的にネットワークを介してカウンセリング提供システムにアクセスして入力画面を表示、およびタッチパネル、マウスまたはキーボードで一定の入力操作をすることができれば、タブレット端末のほか、モバイルあるいはデスクトップのパソコン、専用端末などいずれの装置を用いることもできる。
【0029】
また、本実施形態のカウンセリング提供サービスに関する処理を主に実行するサーバとしては、カウンセリング提供サーバ101のみで処理を行うようにしているが、これに限られず複数のサーバに分けて、機能分担させることもできる。
【0030】
図2は、本発明の一実施形態のサーバおよびクライアント端末の機能ブロック図である。カウンセリング提供サーバ101は、クライアント端末111からアクセスを受け、個人情報を受信してデータベースに格納し管理するとともに、カウンセリングサービスの相談枠を提示して予約を受け付けるカウンセリングマッチングモジュール201、ビデオ通話によるカウンセリングを行うため、カウンセラーなどの映像またはこれに代えてアバターなどの映像や、音声を端末に送信して表示、出力させるビデオ通話提供モジュール202、端末にカウンセリングサービスの提供に必要なデータ等を送信したり、それに対応するデータを受信したりすることによってカウンセリングサービス関連の支援処理を行うカウンセリング提供支援モジュール203、およびカウンセリングサービスの予約や相談枠の種々の管理を行う予約管理モジュール204を備える。
【0031】
一方、クライアント端末111は、クライアントに関する情報を入力させ、入力されたクライアントに関する情報を管理するデータ入力管理モジュール205、様々なデータを送受信するデータ送受信モジュール206およびビデオ通話によるカウンセリングを行うため、カウンセラーなどの映像またはこれに代えてアバターなどの映像や、音声をサーバから受信して表示、出力するビデオ通話モジュール207を備える。
【0032】
図3は、本発明の一実施形態のサーバおよびカウンセラー端末の機能ブロック図である。カウンセリング提供サーバ101は、カウンセラー端末121からアクセスを受けて、カウンセラーの個人情報や振込口座などカウンセリングサービス提供に必要なデータを受信してデータベースに格納し管理するとともに、カウンセリングの予約のための相談枠を設定するカウンセリングマッチングモジュール201、ビデオ通話によるカウンセリングを行うため、クライアントなどの映像や音声を端末に送信して表示、出力させるビデオ通話提供モジュール202、端末にカウンセリングサービスの提供に必要なデータ等を送信したり、それに対応するデータを受信したりすることによってカウンセリングサービス関連の支援処理を行うカウンセリング提供支援モジュール203、およびカウンセリングサービスの予約や相談枠の種々の管理を行う予約管理モジュール204を備える。
【0033】
一方、カウンセラー端末121は、カウンセラーに関する情報を入力させ、入力されたカウンセラーに関する情報を管理するデータ入力管理モジュール301、様々なデータを送受信するデータ送受信モジュール302およびビデオ通話によるカウンセリングを行うため、クライアントの映像や音声をサーバから受信して表示、出力するビデオ通話モジュール303を備える。
【0034】
(本実施形態の会員登録処理)
本発明の一実施形態で用いるカウンセリング提供サーバ101の具体的な動作及び処理に関し、
図4および5を参照して本実施形態の会員登録処理を説明する。
図4は、本発明の一実施形態の会員登録処理の一例を示すフローチャートであり、
図5は、本実施形態の会員登録申込画面の一例を示す図である。端末111からブラウザや専用アプリなどによりネットワーク経由でカウンセリング提供サーバ101に接続すると(ステップ401)、カウンセリング提供サーバ101のカウンセリングマッチングモジュール201は、携帯電話番号の入力フィールド502およびパスワード入力フィールド503を含む会員登録画面501を端末に送信し(ステップ402)、表示させる(ステップ403)。携帯電話番号が入力され、送信ボタン504がタッチされると(ステップ404)、端末に不図示の仮登録画面をショートメールで送信し(ステップ405)本技術分野で知られたいずれかの手続きで会員登録をすることができる。本実施形態では、携帯電話番号を用いて仮登録を行って本登録を行うが、これに限らず本技術分野で知られたいずれの会員登録方法も用いることができる。また、ここでは、携帯電話番号を用いてユーザを特定したが、これに限られることなく、メールアドレスや、その他の識別情報を用いることもできる。さらに、他のユーザで接続を忌避したい事情等があるときは、予め特定してブロックすることもできる。例えば、過去の情報などからカウンセリングを回避したいクライアントをあらかじめ登録しておいて、カウンセラーがブロックするようにすることもできる。
【0035】
(本実施形態の会員情報入力処理)
図6、7および8を参照して本実施形態の会員情報入力処理を説明する。
図6は、本発明の一実施形態の会員情報登録処理の一例を示すフローチャートであり、
図7は、本実施形態の会員情報登録画面の一例を示す図である。また、
図8は、本実施形態の会員のプロフィール入力画面の一例を示す図である。端末111からブラウザや専用アプリなどによりネットワーク経由でカウンセリング提供サーバ101に接続してマイページ701を開くと(ステップ601)、カウンセリング提供サーバ101のカウンセリングマッチングモジュール201は、プロフィールボタン702、お支払い情報ボタン703およびカウンセラー登録申請ボタン704を表示させ、プロフィールボタン702がタッチされたことを検出すると(ステップ602)、
図8に示すプロフィール入力画面801を表示させる(ステップ603)。
【0036】
プロフィール入力画面801には、クライアントまたはカウンセラー相互に公開される情報(公開情報)を入力するフィールド、例えばニックネーム入力フィールド802等、および公開されない情報(非公開情報)を入力するフィールド、例えば本名入力フィールド803や生年月日入力フィールド804が表示され、それぞれ入力することができるようになっている(ステップ604および605)。お支払い情報ボタン703が選択されると、クレジット情報など本技術分野で知られた支払情報の各入力フィールド含む、不図示のお支払い情報入力画面が表示され、入力が行われる(ステップ606)。さらに、登録中の会員がカウンセラーの場合マイページ701において、カウンセラー登録申請ボタン704を選択することにより、カウンセラーとしての各種情報を入力する入力画面が表示され、上述のプロフィール情報と同様に、対応言語、得意な相談内容等も入力することができる。なお、カウンセラーについては、入力された情報に基づいて会員として認めるか否かを決定するため審査を行うことができる。審査にあたっては、登録証などで資格を確認して運用を確実にすることもできる。
【0037】
(本実施形態のカウンセリング予約処理)
本発明の一実施形態で用いるカウンセリング提供サーバ101の具体的なカウンセリング予約処理に関し、
図9ないし13を参照して説明する。本実施形態のカウンセリング予約は、まずカウンセラーが空き時間等を考慮してクライアントに提供することが可能な相談枠を作成し、クライアントが、提供された相談枠から所望のものを選択して予約を行う。
図9は、本発明の一実施形態のカウンセリング予約の相談枠の作成処理の一例を示すフローチャートであり、
図10は、本実施形態の相談枠の作成画面の一例を示す図である。
図11は、本実施形態のクライアントの予約登録処理の一例を示すフローチャートであり、
図12は、現在予約可能な相談枠一覧画面の一例を示す図である。また、
図13は、本実施形態の選択した相談枠の詳細を表示する画面の一例を示す図である。
【0038】
カウンセラー端末121からブラウザや専用アプリなどによりネットワーク経由でカウンセリング提供サーバ101に接続すると、カウンセリング提供サーバ101のカウンセリングマッチングモジュール201は、相談枠作成画面1001を表示する(ステップ901)。カウンセラーはクライアントがカウンセリングの内容をおおむね判断できるようなタイトルを記入し(ステップ901)、開催日時入力フィールド1002のカレンダーアイコン1003をタッチすると、不図示のカレンダーが表示されるので、設定したい日時を選択すると、その日時が表示される(ステップ903)。価格設定フィールド1004の料金アイコン1005をタッチすると、不図示の料金の選択肢が表示されるので、設定したい料金を選択すると、その料金が表示される(ステップ904)。作成実行ボタン1006をタッチすると、相談枠が生成される(ステップ905)。ここで、相談枠は原則として固定時間、例えば40分として、開始時刻を設定すれば時間枠が確定されるようになっている。
【0039】
また、価格設定はその都度あるいは一律に設定できるので、例えばそのカウンセラーのカウンセリングは一律同じ料金としたり、夜間診察や深夜のタクシーの割増料金のように、夜間の時間帯や休日、年末・年始は上乗せした金額で設定したりすることもできる。また、モニター価格、キャンペーン価格を設定することもでき、予約枠が早期に埋まり、古くからカウンセリングを行っている相談者の予約が中々取れなくなって来たら、ここで料金の値上げを行う等戦略的な価格付けも可能であり、以上のような運用に適合した料金メニューを表示するようにすることもできる。
【0040】
以上のように相談枠が設定されると、
図12に示すようにクライアント端末111に表示される相談枠一覧画面1201に加えられ、原則としてクライアント全般に表示される(ステップ1101)が、所定のクライアントに限定することもできる。相談枠一覧画面1201には、その時点から24時間以降の相談枠1202、1203が表示されるが、日付指定1204をタッチし、不図示のカレンダーを表示して日付を指定することにより、その日付以降に設定されている相談枠のみが表示されるようにすることもできる。ここで、24時間以内の相談枠は決済後のキャンセル処理等が煩雑となったり、カウンセラーの準備が必要であったりするのために非表示とし、予約を締め切って予約できないようにしているが、所定の条件で非表示の時間を24時間以外の時間とすることもできるし、その時点で未予約の相談枠を表示させることもできる。また、相談枠作成時、カウンセラーが予約締め切り時間を設定できるようにして、24時間以内でも予約可能な相談枠を提供することもできる。すなわち、相談枠作成時にカウンセラーが予約締め切り時間を例えば12時間等と設定する。これにより、相談枠一覧にカウンセリング開始時間の12時間前まで表示され、カウンセリング実行の12時間以内になると表示されなくするようにすることができる。
【0041】
図12においては、最近の相談枠を単に時間順に表示しているが、表示されたクライアントに合わせて、本技術分野で知られた手法で選択された「おすすめ」の相談枠とし、「おすすめ」以外のその他の相談枠と分けて表示することもできる。表示された相談枠一覧画面1201から所望の相談枠を選択すると(ステップ1102)、
図13に示すように選択された相談枠の詳細を表示する相談枠詳細画面1301を表示する(ステップ1103)。
【0042】
図13に示す相談枠詳細画面1301には、ニックネームを含むカウンセラーの名称1302、公認心理師であるカウンセラーがクライアントのカウンセラーの選択のために有用と考える自己の詳細を予め設定しておいたカウンセラー情報1304および同様にカウンセラーが予め設定しておいた価格1305が表示される。カウンセラー名称1302の横には、カウンセラーのプロフィールとして、写真あるいはカウンセラーが設定した画像が表示され、クライアントの選択の参考に供される。クライアントは、相談枠詳細画面1301を参照して、表示された相談枠を予約しようと決定して、予約決定ボタン1306をタッチすると(ステップ1104のYes)、予約が確定して登録済みとなり、サーバで管理される(ステップ1105)。この際、同時にクライアントのクレジットカードにより費用を決済することができるが、この場合後々キャンセル等が発生したときは所定の手数料を引いて返金する等本技術分野で知られたキャンセル料返金処理を実行することができる。なお、キャンセルの際の手続きとしては、例えばカウンセリング予定時間の72時間前までにクライアントからキャンセルされた場合は、100%料金が変換され、それ以降24時間までは30%程度のキャンセル料が控除されて返金処理され、24時間以内のキャンセルは、全額引き落としといったキャンセルポリシーとすることもできる。
【0043】
予約登録済みのカウンセリング予約は、例えば
図15に示すような予約確認画面で確認することができ、実際に登録した予約を実行する場合は、この画面から実行する予約を選択してカウンセリングを開始することができる。クライアントが表示された相談枠以外を所望のときは(ステップ1104のNo)、相談枠一覧画面1201を表示する(ステップ1106)。以上、本実施形態では、カウンセラーによる相談枠の設定、およびクライアントの枠の選択によってカウンセリングの予約が行われるが、これに限られることなく、本願発明は、本技術分野で知られたいずれの予約手法を用いることができる。
【0044】
(本実施形態のカウンセリング実行処理)
本発明の一実施形態のカウンセリング提供サーバ101において提供するオンラインカウンセリングの実行処理に関して、まず開始処理を
図14ないし17を参照して説明する。
図14は、本発明の一実施形態のカウンセリング開始処理の一例を示すフローチャートであり、
図15は、本実施形態の現在登録済みの予約一覧画面の一例を示す図である。また、
図16は、本実施形態の選択した登録済みの予約の詳細を表示する画面の一例を示す図であり、
図17はカウンセリング実行中のクライアント端末およびカウンセラー端末の画面の一例を示す図である。
【0045】
カウンセリングの日時が近づき、クライアントが予約管理のページを表示すると、
図15に示すような予約確認画面1501が表示され(ステップ1401)、この画面から予約日時が近づいている予約を選択する(ステップ1402)。
図15に示すように、予約確認画面1501には登録済み件数1502、登録済みの予約1504およびキャンセル予約表示ボタン1503が表示されており、カウンセリング開始処理以外のときでも、内容の確認やキャンセルを行うこともできる。また、キャンセル予約表示ボタン1503をオンにするとキャンセル済みの予約も表示される。
図15では、登録済み予約は1件だが、もちろん複数設定することができ、カウンセリング開始時には、カウンセリング日時が近づいている予約を選択することができるが、これに限られず予約確認時に開始時刻から所定時間内にある予約を自動的に開始するようにすることもできる。また、メール等により所定時間前(1時間前。あるいは5分前等)に予約があることをリマインドすることもできる。
【0046】
開始するカウンセリング予約が選択され、あるいは自動で決定すると、
図16に示すように、該当する予約の詳細画面1601が表示される(ステップ1403)。予約の詳細画面1601には、ニックネームを含むカウンセラーの名称1602、カウンセリングの情報および予約費合計1604が表示される。カウンセラー名称1602の横には、カウンセラーのプロフィールとして、写真あるいはカウンセラーが設定した画像1603が表示され、クライアントの選択の参考に供される。クライアントは、予約の詳細画面1601を参照して、表示された予約で登録されているカウンセリングを開始しようと決定し、カウンセリング開始ボタン1605をタッチすると(ステップ1404のYes)、カウンセラーの準備を待ってカウンセリングが開始される(ステップ1405)。クライアントが表示された予約をキャンセルすることを決定したときは(ステップ1404のNo)、キャンセル1606をタッチしてキャンセルできるようにすることもできる。ただし、予約が登録された時点でカウンセラーは拘束されるから、所定のキャンセル料が発生するキャンセル処理を設けたり、キャンセル自体を禁止したりすることもできる。本実施形態では、
図17に示すカウンセリング中の画面に移行する前に
図16に示すような予約詳細画面1601が表示されており、カウンセリング開始ボタン1605をタッチするようになっているが、基本的に予約詳細画面1601はカウンセラーもクライアントも同様の内容を含むものであり、これから開始されるカウンセリングの内容や時間が確認できればいずれの形態とすることもできる。また、カウンセリング開始ボタン1605は、クライアント端末においては、所定の時刻になってカウンセラーの準備が整い、またはカウンセラー端末側でカウンセリング開始ボタン1605がタッチされるまで、不活化してタッチできないようにすることもできる。
【0047】
以上、予約日時となりカウンセリンが開始された後でも本実施形態では、所定の処理を行って、カウンセリングの支援を行う。
図18は、本発明の一実施形態のカウンセリング実行処理の一例を示すフローチャートであり、
図19は、本実施形態のカウンセリング中の一時休止の画面の一例を示す図である。
図20は、本実施形態のカウンセリング終了後のカウンセラー端末の画面の一例を示す図である。
【0048】
図18に示すように、カウンセリング実行中は、クライアント端末111およびカウンセラー端末121に、相互の映像が表示され(ステップ1801)、音声のやり取りを行うこととなる。ここで、本実施形態では、
図17に示すように、クライアント端末111に表示されるカウンセラーの映像1702に代えて、所定の別の画像、例えばアバターとして所定のキャラクター1705を表示することができる。このように、カウンセラー本人ではない所定のキャラクターをクライアント端末に表示することにより、カウンセラーの映像がそのままクライアントから認識されることが防止され、カウンセラーのプライバシーを守ることが可能となる。ここで、所定のキャラクターは、固定とすることもでき、また所定のアニメーションにより動きを備えたものとすることもできるが、これに限られずカウンセラー本人とは異なる映像であればいずれの映像とすることもできる。例えば、アバターは口パク程度の簡易なアニメーション、すなわちカウンセラーが発声しているときは口を動かし、無声の時は口を閉じるなどの画像から、最終的には喜怒哀楽を表現したり、漫画声等に音声を変換したりするようなより効果的な映像とすることもできる。ここで、カウンセラーは、クライアントに対して本人映像を秘し、匿名となるが、元々公認心理師であることから、高い倫理観を有し、法律上も適正なカウンセリングを提供する義務を負っており、システム運営側でも事前に審査を行っているので、一定以上のカウンセリングを担保することができるため、匿名であってもクライアントも安心してカウンセリングを受けることができる。
【0049】
以上のように、クライアント端末111とカウンセラー端末121とが接続されて、カウンセリングが実行されるが、特に心理カウンセリングの場合、相談者の興奮が強いとカウンセラーが判断したときは、一時休止ボタン1707、1708を選択することにより(ステップ1802)、所定時間、例えば1分間のコームダウンタイムを挿入するとともに、クライアント端末に
図19に示すような、クライアントの心が落ち着くような感情鎮静画像1901、1902を表示することができる(ステップ1803)。
【0050】
本実施形態のカウンセリングは終了ボタン1703、1706がタッチされと(ステップ1804)、終了する(ステップ1805)。本実施形態では、特に終了時刻を通知しないのでカウンセラーがタイマーをかけておいて終了させたりするが、終了時刻あるいは終了の数分前等にその旨表示させて終了を促すこともできる。また、本実施形態では、カウンセリングの基本単位を40分とし、概ね1時間を1サイクルとして予約を設定することができるようになっているので、カウンセリングの終了予定時刻を過ぎても追加料金を加算することにより延長することもできる。例えば、カウンセラーのカウンセリング画面に不図示の延長ボタンを表示させておいて、カウンセラーがタッチすると、延長時間(5分間等)と延長料金(500円等)を表示したボタンをクライアント端末111に表示させて、クライアントが希望して当該ボタンをタッチしたときは、カウンセリングの延長を可能にすることもできる。
【0051】
ここで、終了ボタン1703、1706がタッチされてカウンセリングが終了すると、
図20に示すように、カウンセラー端末には終了処理画面2001が表示される。終了処理画面2001には、カウンセリング費用の内訳として運営側の運営費2002およびカウンセラーに支払われる合計額2003が表示される。本例では、クライアントが支払う費用の3割程度が運営費となるが、割合や額は本技術分野で知られた手法により決定することができる。
【0052】
また、予約時にクライアントがカウンセリング料金を支払済みの場合で、通信状態が悪く、カウンセリングを十分に行えなかったときなどは、カウンセリング中に不図示のキャンセルボタン、または終了後に表示される終了処理画面2001のキャンセルボタン2004をタッチすることにより、自動的に返金の手続きを行うこともできる。この際、返金額はカウンセリングの達成状況により50%返金等割合に応じて柔軟に対応することもできる。各カウンセラーの所定期間、例えば1か月ごとの費用を確定し、確定した費用に基づき、システム運営者側の手数料を控除して本技術分野で知られた方法により、各カウンセラーに費用が支払われる。
【0053】
さらに、クライアントは、カウンセリング終了後、当該カウンセリングに対する評価をクライアント端末からサーバに送信することができ、サーバ側では送信された評価情報を蓄積するとともに、分析を行ってシステム改善に用いるとともに、定期的にカウンセラーに通知することができる。評価の入力、分析、運用等は本技術分野で知られたいずれの手法も用いることができる。以上のように、カウンセリングを実施されると、所定の期間、例えば1カ月ごとに各カウンセラーについてカウンセリング手数料を集計し、運営費を除くカウンセリング手数料を算出してカウンセラーへの支払いが行われる。
【0054】
(第2実施形態)
本実施形態は、基本的には上述の第1実施形態と同様の構成を有し、各端末の機能や、構成も同様である。第1実施形態では、基本的に予めサービス提供の予約を行ったものであるのに対し、本実施形態では、必ずしも事前に予約の登録がされていないクライアントに対してもスポットでカウンセリングサービスを提供する点が異なる。すなわち、突発的に症状が悪化するなど、事前に日時を定めることができない緊急なカウンセリングが必要な場合も想定し、予め対応可能なカウンセラーを登録しておいて、実際にそのような申し込みがあったときにマッチングを取ってカウンセリングを実行することが可能なようにすることができる。具体的には、上述の第1実施形態では、カウンセリング開始時刻の24時間以降の相談枠しか予約することはできないが、予めカウンセラーにオファーを出して、緊急対応が可能なカウンセラーを登録しておき、特別に設定された相談枠はカウンセリング開始24時間以内であっても、緊急相談枠としてクライアントに表示して24時間以内でも予約を選択できるようにすることができる。この場合、数日前に予約する場合とは異なり、キャンセルもほとんどないので、煩雑なキャンセル処理も考慮する必要性がないと考えられる。カウンセラーへのオファーは、例えばその日に未予約の相談枠を設定しているカウンセラーを抽出して行うこともできる。
【0055】
本実施形態では、例えばクライアント側から緊急で対応可能なカウンセラーを希望する場合は、これに対応可能なカウンセラーの緊急相談枠を開示するようにして、カウンセリングを実行することができる。ここで、本実施形態では、事前に費用の徴収ができないので、クレジット情報を提供させておいて、その有効性のみ確認して、カウンセリングサービスの提供後クレジット決済するようにすることもできる。
【0056】
(第3実施形態)
本実施形態は、基本的には上述の第1実施形態と同様の構成を有し、各端末の機能や、構成も同様である。第1実施形態では、カウンセラーが相談枠を設定し、設定された相談枠の中からクライアントが所望の予約を指定して予約を行うのに対し、本実施形態では、クライアント側から希望日時のカウンセリングのリクエストを送信して、カウンセラーが対応可能な場合に返信することによって予約が成立する。リクエストは、カウンセラーを指定して行うこともできるが、カウンセラーを指定せず送信することもできる。リクエストを受信したサーバは、指定されたカウンセラーまたは登録されたカウンセラー全員または所定の条件で絞って、リクエストがあった旨を送信し、受諾の返信があったカウンセラーとリクエストしたクライアントとの予約を成立させ、カウンセリングを実行させる。予約処理については、例えば、予約が成立した旨をクライアントに招待メールを送信し、招待メールを開くとカウンセリング開始前の画像を表示してカウンセリングを実行するようにすることもできる。
【0057】
(第4実施形態)
本実施形態は、基本的には上述の第1ないし3実施形態と同様の構成を有し、各端末の機能や、構成も同様である。上述の実施形態では、一人のクライアントに対し、一人のカウンセラーがカウンセリングを行うものであるが、本実施形態では、複数のクライアントに対し、一人のカウンセラーが対応する。すなわち、複数のクライアント端末と1台のカウンセラー端末とを接続してカウンセリングを実行することができる。具体的には、例えば、1対2のカウンセリングの場合、1人のクライアントが決済し、もう1人のビジター利用者をショートメール等で招待して3人で会話することもできる。また、相談枠作成時にカウンセラーが複数クライアント対応可能であることを設定することによって、相談枠一覧にはその旨が表示され、一方クライアントが予約する際に対応を所望する他のクライアントを入力して通知することにより、1対複数のカウンセリンが予約される。予約が成立した後は上述の各実施形態と同様にカウンセリングを実行することができる。ここで、料金体系は別途複数クライアントに適合させて、一人当たりの料金を通常より高く、あるいは低く設定することもできる。
【0058】
以上により、例えば、遠隔地にいる親(18歳以上の利用者)が利用料を決済し、未成年または成人の子供をカウンセリングに携帯番号のショートメールで招待メールを送って紹介し、カウンセリングを実行することができる。また、海外在住の公認心理師が、カウンセリングを行う場合も、3人でカウンセリングすることも可能とすることもできる。さらに、別居中の夫婦の同時カウンセリングも居場所を漏洩することなく電話番号のみで可能とすることができる。
【要約】
【課題】 ビデオ通話によりコンサルティング等の対応をしてもクライアント対応者のプライバシーを守ること。
【解決手段】 カウンセリング提供サーバ101は、クライアント端末111からアクセスを受け、個人情報を受信してデータベースに格納し管理するとともに、カウンセリングサービスの相談枠を提示して予約を受け付けるカウンセリングマッチングモジュール201、ビデオ通話によるカウンセリングを行うため、カウンセラーなどの映像またはこれに代えてアバターなどの映像や、音声を端末に送信して表示、出力させるビデオ通話提供モジュール202、カウンセラー端末にカウンセリングサービス依頼等を送信したり、それに対応する実施案を受信したりしてカウンセラー関連の処理を行うカウンセリング管理モジュール203およびカウンセリング予約の種々の管理を行う予約管理モジュール204を備える。
【選択図】
図2