(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-24
(45)【発行日】2022-11-01
(54)【発明の名称】ボトルキャップ
(51)【国際特許分類】
B65D 47/36 20060101AFI20221025BHJP
B67D 3/00 20060101ALI20221025BHJP
【FI】
B65D47/36
B67D3/00 J
(21)【出願番号】P 2018222912
(22)【出願日】2018-11-28
【審査請求日】2021-11-17
(73)【特許権者】
【識別番号】518422390
【氏名又は名称】株式会社フェイスアップ
(74)【代理人】
【識別番号】100126310
【氏名又は名称】山口 慎太郎
(72)【発明者】
【氏名】河島 康仁
【審査官】佐藤 正宗
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-56704(JP,A)
【文献】特開2016-155569(JP,A)
【文献】特開2005-335713(JP,A)
【文献】特表2005-518317(JP,A)
【文献】特表2017-505735(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 47/36
B67D 3/00
B65D 77/04-77/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウォーターサーバー用液体容器の筒状口部に装着されて用いられ、天面を形成する天面部と、前記天面部の中央部に形成されウォーターサーバーの給水軸が挿入される軸受部と、前記天面部の周縁に形成され前記筒状口部の外周面に当接される外縁部とが一体形成されてなるボトルキャップにおいて、
非発泡の合成樹脂にて平面視円盤状に形成され、前記軸受部の外周面に水密状態で圧接されて前記軸受部に嵌合される内側部と、ウォーターサーバーに液体容器が連結された状態で前記筒状口部の内周面に水密状態で圧接される外側部と、を有する止水部材を具備してなる、
ことを特徴とするボトルキャップ。
【請求項2】
前記止水部材は、前記外側部の液体容器側の周縁に前記筒状口部の内周面に押圧された状態で当接される止水リブが形成される請求項1に記載のボトルキャップ。
【請求項3】
前記止水部材は、前記内側部の液体容器側の周縁に前記軸受部の外周面に押圧された状態で当接される嵌合リブが形成される請求項1又は請求項2に記載のボトルキャップ。
【請求項4】
前記止水部材は、前記外側部の給水軸挿入側の周縁に前記外縁部の内周面に圧接される鍔部が形成される請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のボトルキャップ。
【請求項5】
前記止水部材は、前記内側部と前記外側部との間に平面視円環状の溝部が形成される請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のボトルキャップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボトルキャップの技術に関し、より詳細には、ウォーターサーバー用液体容器の筒状口部に装着されて用いられ、天面を形成する天面部と、天面部の中央部に形成されウォーターサーバーの給水軸が挿入される軸受部と、天面部の周縁に形成され筒状口部の外周面に当接される外縁部とが一体形成されてなるボトルキャップに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、飲料水等の液体が充填された液体容器を連結し、注ぎ口から液体容器内の飲料水を取り出して提供するウォーターサーバーが提案されている。通常、このウォーターサーバーに連結される液体容器は、筒状口部にボトルキャップが装着された状態で使用される。ウォーターサーバーに液体容器が連結される際には、ウォーターサーバーの給水軸がボトルキャップを介して液体容器内に挿通され、液体容器内の飲料水が機外に漏出することなく給水軸を介して注ぎ口へと供給される。
【0003】
この種の従来のボトルキャップとしては、例えば、特許文献1に開示されるように、ウォーターサーバー用液体容器の筒状口部に装着されて用いられ、天面を形成する天面部と、天面部の中央部に形成されウォーターサーバーの給水軸が挿入される軸受部と、天面部の周縁に形成され筒状口部の外周面に当接される外縁部とが一体形成されてなり、軸受部に発泡樹脂よりなるパッキン部材が嵌設される構成が公知である。この種のボトルキャップは、液体容器に装着された状態では、外縁部が弾性変形して筒状口部の外周面に当接されて固定され、このときパッキン部材が筒状口部の開口端の先端と圧接されることで液体容器内の飲料水が機外に漏出しないように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来のボトルキャップの構成では、パッキン部材が発泡ポリエチレン等の発泡樹脂よりなるため、柔らかく破断し易いこともあり、液体容器にボトルキャップを装着する際にパッキン部材の破片や異物等が液体容器内に混入したり、液体容器にボトルキャップを装着した状態で液体容器内の飲料水にパッキン部材の臭いが移ったりすることで、飲料水の品質が低下してしまうという問題があった。また、ボトルキャップの装着が不十分であると、パッキン部材と筒状口部の開口端の先端との間に隙間が生じるため、液体容器内の飲料水が機外に漏出してしまうという問題があった。
【0006】
そこで、本発明では、ボトルキャップに関し、前記従来の課題を解決するもので、液体容器内の飲料水の品質低下を防止しつつ止水性を向上させたボトルキャップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
すなわち、請求項1においては、ウォーターサーバー用液体容器の筒状口部に装着されて用いられ、天面を形成する天面部と、前記天面部の中央部に形成されウォーターサーバーの給水軸が挿入される軸受部と、前記天面部の周縁に形成され前記筒状口部の外周面に当接される外縁部とが一体形成されてなるボトルキャップにおいて、非発泡の合成樹脂にて平面視円盤状に形成され、前記軸受部の外周面に水密状態で圧接されて前記軸受部に嵌合される内側部と、ウォーターサーバーに液体容器が連結された状態で前記筒状口部の内周面に水密状態で圧接される外側部と、を有する止水部材を具備してなるものである。
【0009】
請求項2においては、前記止水部材は、前記外側部の液体容器側の周縁に前記筒状口部の内周面に押圧された状態で当接される止水リブが形成されるものである。
【0010】
請求項3においては、前記止水部材は、前記内側部の液体容器側の周縁に前記軸受部の外周面に押圧された状態で当接される嵌合リブが形成されるものである。
【0011】
請求項4においては、前記止水部材は、前記外側部の給水軸挿入側の周縁に前記外縁部の内周面に圧接される鍔部が形成されるものである。
【0012】
請求項5においては、前記止水部材は、前記内側部と前記外側部との間に平面視円環状の溝部が形成されるものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の効果として、液体容器内の飲料水の品質低下を防止しつつ止水性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】第一実施例のボトルキャップの全体的な構成を示した断面図である。
【
図2】筒状口部にボトルキャップが装着された状態を示した断面図である。
【
図8】ウォーターサーバーに液体容器が連結された状態を示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、発明を実施するための形態を説明する。なお、以下の実施例においては、
図1の矢印X方向をボトルキャップ1の上下方向とする。
【0016】
図1乃至
図3に示すように、本実施例のボトルキャップ1は、ウォーターサーバー用液体容器の筒状口部10に着脱可能に装着されるキャップ部材であって、具体的には、中央部に図示せぬウォーターサーバーの給水軸11が挿入される筒状の軸受部21が形成される本体部材2と、軸受部21の液体容器側の開口端に嵌脱可能に保持されるインナー部材3と、軸受部21に嵌設されて本体部材2に取り付けられる止水部材4等とが設けられている。
【0017】
筒状口部10は、飲料水等の液体が充填されたカートリッジ容器として構成される液体容器(図略)の一側に突出されており、筒状口部10にボトルキャップ1が装着された状態でウォーターサーバーに液体容器が連結される。筒状口部10の開口端は、緩やかなR形状に面取りされ、外周側より径方向に突出された突起部12が形成されており、筒状口部10にボトルキャップ1が容易に装着できるように構成されている。突起部12は、筒状口部10にボトルキャップ1が装着された状態で、後述する本体部材2に形成される装着凹部22aと嵌合される。
【0018】
本体部材2は、天面を形成する天面部20と、天面側の中央部に形成された筒状の軸受部21と、天面部20の周縁に形成される外縁部22等とが一体形成されて構成されている。天面部20の上面には、軸受部21の開口部を塞ぐための図示せぬラベル部材が貼付され、天面部20の下方位置には後述する止水部材4が配設されている。
【0019】
軸受部21は、筒状の内部に給水軸11が挿入される軸孔21aが形成され、上方(以下、「給水軸挿入側」という)及びその反対側の下方(以下、「液体容器側」という)が開口されている。軸受部21は、液体容器側の内径が後述するインナー部材3の外径よりも僅かに小さくなるように形成されており、液体容器側の開口端(
図1の下方側)にインナー部材3が水密状態で嵌脱可能に止水保持され、インナー部材3により軸孔21aが閉止されている。
【0020】
軸受部21には、給水軸11が給水軸挿入側の開口端(
図1の上方)より軸孔21a内に挿入され、液体容器側の開口端より先端が突出される。ウォーターサーバーに液体容器が連結された状態では、軸受部21に挿入された給水軸11が軸受部21の内周面と水密状態で圧接されるため、液体容器内の飲料水が軸受部21から機外に漏出することがない(
図8参照)。
【0021】
外縁部22は、天面部20の周縁と連続されて断面円形の筒状に肉薄形成され、内周面に筒状口部10の突起部12が嵌合される装着凹部22aが円周方向に沿って形成されており、ボトルキャップ1が筒状口部10に装着された状態(
図2)では、筒状口部10の形状に合わせて弾性変形して外周面に密着されている。
【0022】
インナー部材3は、軸受部21の液体容器側の開口端を塞ぐようにして水密状態で嵌脱可能に保持された有底筒状体として形成され、軸受部21の内部方向に向けて開口され、開口端が径方向内側に向けて屈曲されて、給水軸11の先端と係合可能に形成されている。インナー部材3は、軸受部21の液体容器側の開口端に保持された状態で、軸受部21に挿入された給水軸11が開口端に嵌挿され、開口端が係合されることで給水軸11と一体とされる(
図8参照)。
【0023】
図1乃至
図7に示すように、止水部材4は、非発泡の合成樹脂より形成され、中心部に軸受部21が挿入される円形の挿通孔4aが開口された平面視円盤状の部材として形成されている。具体的には、止水部材4は、軸受部21の外周面に水密状態で圧接されて軸受部21に嵌合される内側部40と、筒状口部10の内周面に水密状態で圧接される外側部41と、内側部40及び外側部41と連続される底部42と、外側部41の周縁に突設される鍔部43等とで構成されており、挿通孔4aに軸受部21を挿入して本体部材2に取り付けられ、天面部20の下方に位置するようにして軸受部21に嵌設されている。
【0024】
止水部材4は、非発泡の合成樹脂を用いた樹脂成型体として形成され、そのような非発泡の合成樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、塩化ポリビニル、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等が挙げられる。特に本実施例では、本体部材2やインナー部材3が同様に非発泡の合成樹脂を用いた樹脂成型体より形成されることから、止水部材4を本体部材2及びインナー部材3と同種の材料より形成することとで製造コストを低減できるため好ましい。
【0025】
内側部40は、平面視円形で上下方向に所定の高さを有する筒状に形成され、少なくとも径方向内側(挿通孔4aの中心方向)の側面に滑らかな周側面を有し、周側面の下方の液体容器側の周縁に径方向内側に向けて突出された嵌合リブ40aが形成されている。嵌合リブ40aは、給水軸挿入側の面(上面)がテーパ状となるように形成された突起として円周方向に沿って突設されている。本体部材2に止水部材4が取り付けられた状態では、挿通孔4aに挿入された軸受部21にて内側部40の嵌合リブ40aが弾性変形されて、嵌合リブ40aが軸受部21の外周面に水密状態で押圧された状態で当接されることで、軸受部21の外周面に内側部40が圧接されて軸受部21に嵌合されている(
図1及び
図8等参照)。
【0026】
外側部41は、平面視円形で上下方向に所定の高さを有する筒状に形成され、少なくとも径方向外側(挿通孔4aの中心と反対方向)の側面に滑らかな周側面を有し、周側面の下方の液体容器側の周縁に径方向外側に向けて突出された止水リブ41aが形成されている。止水リブ41aは、液体容器側の面(下面)がテーパ状となるように形成された突起として円周方向に沿って突設されている。ボトルキャップ1が筒状口部10に装着された状態では、筒状口部10の開口端(突起部12)が外縁部22の内周面と外側部41との離間に挿入されて装着凹部22aに嵌合されるとともに、外側部41の止水リブ41aが弾性変形されて筒状口部10の内周面に押圧された状態で当接されることで、筒状口部10の内周面に外側部41が水密状態で圧接されて外縁部22の内周面と外側部41とで筒状口部10が挟圧されている。
【0027】
本実施例の止水部材4は、上下方向の高さが内側部40に対して外側部41の方が高くなるように形成されている。このように形成することで、本体部材2に止水部材4が取り付けられた状態で内側部40が天面部20と軸受部21との連続箇所に干渉することなく、止水部材4を天面部20により近づくように配置することができる。
【0028】
底部42は、上述した内側部40及び外側部41の下方の液体容器側の周縁に連続するようにして一体形成されており、止水部材4の底面を形成するものである。
【0029】
鍔部43は、外側部41の周側面の給水軸挿入側の周縁に径方向外側に向けて突出されて形成され、円周方向に沿って延設されている。鍔部43は、止水部材4が本体部材2に取り付けられた状態で本体部材2の外縁部22の内周面に圧接されており、ボトルキャップ1が筒状口部10に装着された状態では、外縁部22の内周面と外側部41とで狭圧された筒状口部10の開口端(突起部12)の先端が当接されるか、若しくは鍔部43と筒状口部10の開口端(突起部12)の先端との間に隙間が生じていてもよい。
【0030】
溝部44は、内側部40及び外側部41の間に給水軸挿入側に開口された平面視円環状の溝として形成されている。このようにして、本実施例の止水部材4は、中心部に円形の挿通孔4aが開口された平面視円盤状の部材として、筒状の内側部40及び外側部41が離間を有するようにして底部42にて連続され、内側部40及び外側部41の間に平面視円環状の溝部44を有するように形成されている。
【0031】
図8に示すように、ウォーターサーバーに液体容器を連結する際には、ウォーターサーバーの上方より筒状口部10の開口端(突起部12)に予めボトルキャップ1が装着された液体容器を下動させて、本体部材2の天面に露出している軸孔21aより軸受部21内に給水軸11を挿入する。軸受部21に挿入された給水軸11は、軸孔21a内で外周面が水密状態で圧着された状態で挿通されていく。そして、給水軸11の先端部が軸受部21の開口端に嵌合されたインナー部材3に当接すると、液体容器の下動に伴って給水軸11の先端部がインナー部材3の開口端に嵌挿されて給水軸11とインナー部材3とが一体とされ、やがて、軸受部21の液体容器側の開口端より給水軸11の先端が突出される。
【0032】
ウォーターサーバーより液体容器が取り外される際には、液体容器を連結する場合とは逆に、液体容器が上動されることで給水軸11とインナー部材3とが一体に移動され、やがて軸受部21の液体容器側の開口端にインナー部材3が嵌合される。そして、軸受部21の開口端に当接されてインナー部材3が完全に嵌合された後、インナー部材3から給水軸11が脱離され、軸受部21より給水軸11が引き抜かれる。
【0033】
以上のように、本実施例のボトルキャップ1は、ウォーターサーバー用液体容器の筒状口部10に装着されて用いられ、天面を形成する天面部20と、天面部20の中央部に形成されウォーターサーバーの給水軸11が挿入される軸受部21と、天面部20の周縁に形成され筒状口部10の外周面に当接される外縁部22とが一体形成されてなるボトルキャップ1において、非発泡の合成樹脂にて平面視円盤状に形成され、軸受部21の外周面に水密状態で圧接されて軸受部21に嵌合される内側部40と、ウォーターサーバーに液体容器が連結された状態で筒状口部10の内周面に水密状態で圧接される外側部41と、を有する止水部材4を具備してなるため、液体容器内の飲料水の品質低下を防止しつつ止水性を向上できるである。
【0034】
すなわち、本実施例のボトルキャップ1は、止水部材4が非発泡の合成樹脂にて形成されるため、液体容器にボトルキャップ1を装着する際に止水部材4の破片や異物等が液体容器内に混入したり、液体容器にボトルキャップ1を装着した状態で液体容器内の飲料水に止水部材4の臭いが移ったりすることがなく、飲料水の品質低下を防止することができる。また、止水部材4は、内側部40が軸受部21の外周面に水密状態で圧接されて軸受部21に嵌合されることで本体部材2に取り付けられるとともに、外側部40が筒状口部10の内周面に水密状態で圧接されるため、本体部材2に対して嵌脱可能に容易に取り付けることができ、ボトルキャップ1の装着が不十分で止水部材4と筒状口部10の開口端の先端との間に隙間が生じた場合であっても、液体容器内の飲料水が機外に漏出することがない。
【0035】
特に、本実施例のボトルキャップ1は、止水部材4において外側部41の液体容器側の周縁に筒状口部10の内周面に押圧された状態で当接される止水リブ41aが形成されるため、止水リブ41aにて筒状口部10との水密性を高めることができるとともに、止水リブ41aが液体容器側の周縁に配置されることで筒状口部10の開口端の先端の上下の動きに対して止水リブ41aによる止水機能を確実に発揮させることができる。
【0036】
また、本実施例の止水部材4は、内側部40の液体容器側の周縁に軸受部21の外周面に押圧された状態で当接される嵌合リブ40aが形成されるため、嵌合リブ40aにて軸受部21に対する内側部40の嵌合強度を高めて嵌合リブ41aによる止水機能を確実に発揮させ、ボトルキャップ1の搬送時等に止水部材4が落脱するのを防止できるとともに、液体容器からボトルキャップ1を取り外す際に筒状口部10の開口端に残留することなく止水部材4を容易に回収することができる。
【0037】
また、本実施例の止水部材4は、外側部41の給水軸挿入側の周縁に外縁部22の内周面に圧接される鍔部43が形成されるため、内側部40が軸受部21に圧接されることに加えて鍔部43にて外縁部22に圧接させることで、本体部材2に対する止水部材4の保持性が向上され、ボトルキャップ1の搬送時等に止水部材4が落脱するのを防止できるとともに、液体容器からボトルキャップ1を取り外す際に筒状口部10の開口端に残留することなく止水部材4を容易に回収することができる。
【0038】
また、本実施例の止水部材4は、内側部40と外側部41との間に平面視円環状の溝部44が形成されるため、溝部44を有さない場合と比べて止水部材4を軽量化することができ、製造コストを低減できる。
【0039】
なお、本実施例のボトルキャップ1としては、上述した実施例に限定されず、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
【0040】
すなわち、上述した実施例のボトルキャップ1では、止水部材4において外側部41に鍔部43が形成されるとともに、内側部40及び外側部41の間に溝部44を有する形状について説明したが、かかる止水部材4の形状はこれに限定されず、非発泡の合成樹脂にて内側部40及び外側部41を有する平面視円盤状に形成されるものであればよい。
【0041】
例えば、
図9及び
図10に示す実施例の止水部材104ように、上述した実施例とは異なり外側部141に鍔部を有しない形状としてもよく、
図11及び
図12に示す実施例の止水部材204ように、上述した実施例とは異なり内側部240及び外側部241の間に溝部を有しない形状としてもよい。
【0042】
また、
図13及び
図14に示す実施例の止水部材304のように、内側部340及び外側部341の間に溝部344を設けつつ、溝部344内に内側部340及び外側部341を繋ぐようにして複数のリブ345・345・・・が径方向に沿って立設されるような形状としてもよい。このようにリブ345を設けて溝部344を形成することで、本体部2に止水部材4を取り付けた状態で、筒状口部10の開口端(突起部12)にて外側部341が中心方向に向けて押圧されて変形するのを防止して、止水リブ341aによる止水機能を確実に発揮させることができる。
【符号の説明】
【0043】
1 ボトルキャップ
2 本体部材
3 インナー部材
4 止水部材
4a 挿通孔
10 筒状口部
11 給水軸
12 突起部
20 天面部
21 軸受部
21a 軸孔
22 外縁部
22a 装着凹部
40 内側部
40a 嵌合リブ
41 外側部
41a 止水リブ
42 底部
43 鍔部
44 溝部