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特許7164127識別コードの識別方法並びに、その装置、コンピュータ機器及びコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-24
(45)【発行日】2022-11-01
(54)【発明の名称】識別コードの識別方法並びに、その装置、コンピュータ機器及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06T 7/00 20170101AFI20221025BHJP
【FI】
G06T7/00 Z
G06T7/00 350C
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020551561
(86)(22)【出願日】2019-08-01
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-07-08
(86)【国際出願番号】 CN2019098862
(87)【国際公開番号】W WO2020034850
(87)【国際公開日】2020-02-20
【審査請求日】2020-09-24
(31)【優先権主張番号】201810934332.5
(32)【優先日】2018-08-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】517392436
【氏名又は名称】▲騰▼▲訊▼科技(深▲セン▼)有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100150197
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 直樹
(72)【発明者】
【氏名】▲許▼ 典平
(72)【発明者】
【氏名】冉 辰
(72)【発明者】
【氏名】苗 捷
(72)【発明者】
【氏名】▲賈▼ ▲曉▼▲義▼
(72)【発明者】
【氏名】姜 媚
(72)【発明者】
【氏名】林 ▲ユ▼耿
【審査官】真木 健彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-193157(JP,A)
【文献】特開2008-027157(JP,A)
【文献】特開2016-028364(JP,A)
【文献】特開2003-337941(JP,A)
【文献】特開2016-017757(JP,A)
【文献】特開2009-272982(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 7/00
G06T 1/00
G06K 19/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ機器が実行する識別コードの識別方法であって、前記方法は、
被検出ピクチャを取得するステップと、
前記被検出ピクチャ中の識別コードを検出して検出結果を得るステップであって、前記検出結果は前記識別コードに対応するオブジェクトコードのオブジェクト情報を含む、ステップと、
前記オブジェクト情報に応じて前記オブジェクトコードをサンプリングし、サンプリング画像を得るステップと、
前記サンプリング画像をデコーディングし、前記識別コードに対応する識別結果を得るステップと、を含む方法であって、
前記コンピュータ機器が前記オブジェクト情報に応じて前記オブジェクトコードをサンプリングし、サンプリング画像を得る前記ステップは、前記オブジェクトコードが第1の解像度条件を満たす場合、前記コンピュータ機器が前記オブジェクト情報に応じて前記オブジェクトコードをアップサンプリングし、前記オブジェクトコードが第2の解像度条件を満たす場合、前記コンピュータ機器が前記オブジェクト情報に応じて前記オブジェクトコードをダウンサンプリングして、前記サンプリング画像を得るステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
コンピュータ機器が実行する識別コードの識別方法であって、前記方法は、
被検出ピクチャを取得するステップと、
前記被検出ピクチャ中の識別コードを検出して検出結果を得るステップであって、前記検出結果は前記識別コードに対応するオブジェクトコードのオブジェクト情報を含む、ステップと、
前記オブジェクト情報に応じて前記オブジェクトコードをサンプリングし、サンプリング画像を得るステップと、
前記サンプリング画像をデコーディングし、前記識別コードに対応する識別結果を得るステップと、を含む方法であって、
前記コンピュータ機器が前記オブジェクト情報に応じて前記オブジェクトコードをサンプリングし、サンプリング画像を得る前記ステップは、ピクチャを設定する方式によって被検出ピクチャを取得する場合、前記オブジェクトコードが第1の解像度条件を満たす場合、前記コンピュータ機器が前記オブジェクト情報に応じて前記オブジェクトコードをアップサンプリングし、前記オブジェクトコードが第2の解像度条件を満たす場合、前記コンピュータ機器が前記オブジェクト情報に応じて前記オブジェクトコードをダウンサンプリングして、前記サンプリング画像を得るステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項3】
前記オブジェクトコードが前記第1の解像度条件を満たす場合、前記コンピュータ機器が前記オブジェクト情報に応じて前記オブジェクトコードをアップサンプリングし、前記オブジェクトコードが第2の解像度条件を満たす場合、前記コンピュータ機器が前記オブジェクト情報に応じて前記オブジェクトコードをダウンサンプリングして、前記サンプリング画像を得る前記ステップは、前記オブジェクトコードの解像度が所定値未満である場合、前記コンピュータ機器が前記オブジェクト情報に応じて前記オブジェクトコードをアップサンプリングし、前記サンプリング画像を得るステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記コンピュータ機器が前記オブジェクト情報に応じて前記オブジェクトコードをアップサンプリングし、前記サンプリング画像を得る前記ステップは、
前記コンピュータ機器が前記オブジェクト情報に応じて前記オブジェクトコード中の隣接する4つの画素点ごとに双線形補間を行い、前記サンプリング画像を得るステップ、及び
前記コンピュータ機器が画像超解像度再構成技術に基づいて前記オブジェクトコードをアップサンプリングし、前記サンプリング画像を得るステップ、のうちのいずれか1つのステップを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】
前記コンピュータ機器が画像超解像度再構成技術に基づいて前記オブジェクトコードをアップサンプリングし、前記サンプリング画像を得る前記ステップは、
前記コンピュータ機器がニューラルネットワークモデルによって前記画像超解像度再構成技術に基づいて前記オブジェクトコードをアップサンプリングし、前記サンプリング画像を得るステップを含み、前記ニューラルネットワークモデルの非表示層中の、前記オブジェクトコードのエッジ領域に対応する重みは所定値よりも大きいことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記方法は、前記ニューラルネットワークモデルの訓練の前、前記コンピュータ機器が
訓練サンプル中のオブジェクトコードのロゴ領域をフィルタリングするステップをさらに含み、
前記ニューラルネットワークモデルの訓練において陽性サンプルが用いられ、前記陽性サンプルに対応するオブジェクトコードと識別コードとの共通部分と和集合との比が所定値よりも大きい、
ことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記コンピュータ機器が被検出ピクチャを取得するステップは、
前記コンピュータ機器がピクチャを設定する方式によって被検出ピクチャを取得する方式、及び
前記コンピュータ機器が走査の方式によって被検出ピクチャを取得する方式、のうちのいずれか1種を含むことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記コンピュータ機器が前記被検出ピクチャ中の識別コードを検出して検出結果を得る前記ステップは、
ピクチャを設定する方式によって被検出ピクチャを取得する場合、前記コンピュータ機器が第1解像度を用いて、前記被検出ピクチャ中の識別コードを検出して検出結果を得るステップと、
走査の方式によって被検出ピクチャを取得する場合、前記コンピュータ機器が第2解像度を用いて、前記被検出ピクチャ中の識別コードを検出して検出結果を得るステップと、を含み、
前記第1解像度は前記第2解像度よりも大きいことを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記検出結果は識別コードタイプをさらに含み、
前記コンピュータ機器が前記サンプリング画像をデコーディングし、前記識別コードに対応する識別結果を得る前記ステップは、前記コンピュータ機器が前記識別コードタイプに応じて前記サンプリング画像をデコーディングし、前記識別コードに対応する識別結果を得るステップを含むことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記コンピュータ機器が前記サンプリング画像をデコーディングし、前記識別コードに対応する識別結果を得る前記ステップは、
前記コンピュータ機器が前記サンプリング画像を二値化処理し、二値化画像を得るステップと、
前記コンピュータ機器が前記二値化画像をデコーディングし、前記識別コードに対応する識別結果を得るステップと、を含むことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記コンピュータ機器が前記被検出ピクチャ中の識別コードを検出して検出結果を得る前記ステップは、
前記コンピュータ機器がニューラルネットワークモデルによって前記被検出ピクチャ中の識別コードを検出して検出結果を得るステップを含み、前記ニューラルネットワークモデルの訓練過程で使用される陽性サンプルに対応するオブジェクトコードと識別コードとのインターセクションオーバーユニオンは所定値よりも大きいことを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成された前記コンピュータ機器を備える、識別コードの識別装置。
【請求項13】
メモリ及びプロセッサを含み、前記メモリがコンピュータプログラムを記憶するコンピュータ機器であって、前記プロセッサは前記コンピュータプログラムを実行するとき、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法を実現することを特徴とするコンピュータ機器。
【請求項14】
請求項1から11のいずれか一項に記載の方法を実現するためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は2018年8月16日に提出した出願番号が第201810934332.5号、発明の名称が「識別コードの識別方法、装置、コンピュータ機器及び記憶媒体」の中国特許出願の優先権を主張し、その全内容が引用により本願に組み込まれている。
【0002】
本願は識別コードの技術分野に関し、特に識別コードの識別方法、装置、コンピュータ機器及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
コンピュータ情報技術の発展に伴って、識別コード技術が出現し、識別コード技術の出現により人々のライフスタイルがさらに便利且つ迅速になる。例えば、識別コードによる乗車、識別コードによる支払い、識別コードによるアプレットの実行等のような簡便且つ迅速なライフスタイルはすべて識別コード技術の支援を必要とする。
【0004】
関連技術の識別コード識別方式は、被検出ピクチャ全体に対してサンプリング及びデコーディング等の操作を行うことである。このような識別方式は通常、以下の課題が存在する。図1に示すように、被検出ピクチャ全体は非常に大きいが、識別コードはピクチャ全体の非常に小さい部分を占める可能性があり、又は、図2に示すように、被検出ピクチャ全体内に非常に多くの干渉情報が存在する可能性がある。上記の2種の状況では、いずれも識別過程全体にわたって非識別コード領域の識別に大量の時間がかかることを引き起こす。従って、識別効率が低い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願の実施例は識別コードの識別方法、装置、コンピュータ機器及び記憶媒体を提供し、該識別方式は識別効率が高く、上記技術的課題を解決できる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
識別コードの識別方法であって、前記方法はコンピュータ機器において実施され、前記方法は、
前記コンピュータ機器が、被検出ピクチャを取得するステップと、
前記コンピュータ機器が、前記被検出ピクチャ中の識別コードを検出して検出結果を得るステップであって、前記検出結果は前記識別コードに対応するオブジェクトコードのオブジェクト情報を含む、ステップと、
前記コンピュータ機器が、前記オブジェクト情報に応じて前記オブジェクトコードをサンプリングし、サンプリング画像を得るステップと、
前記コンピュータ機器が、前記サンプリング画像をデコーディングし、前記識別コードに対応する識別結果を得るステップと、を含む。
【0007】
識別コードの識別装置であって、前記装置はコンピュータ機器において実装され、前記装置は、
被検出ピクチャを取得することに用いられるピクチャ取得モジュールと、
前記被検出ピクチャ中の識別コードに対してオブジェクト検出を行い、被識別コード情報を得ることに用いられるオブジェクト検出モジュールと、
前記オブジェクトコードをサンプリングし、サンプリング画像を得ることに用いられるサンプリングモジュールと、
前記サンプリング画像をデコーディングし、前記被検出ピクチャ中の前記識別コードに対する識別結果を得ることに用いられるデコーディングモジュールと、を含む。
【0008】
コンピュータ機器であって、メモリ及びプロセッサを含み、メモリにコンピュータプログラムが記憶され、該プロセッサはコンピュータプログラムを実行する時、
被検出ピクチャを取得するステップと、
前記被検出ピクチャ中の識別コードを検出して検出結果を得るステップであって、前記検出結果は前記識別コードに対応するオブジェクトコードのオブジェクト情報を含む、ステップと、
前記オブジェクト情報に応じて前記オブジェクトコードをサンプリングし、サンプリング画像を得るステップと、
前記サンプリング画像をデコーディングし、前記識別コードに対応する識別結果を得るステップと、を実現する。
【0009】
コンピュータ読み取り可能記憶媒体であって、それにコンピュータプログラムが記憶され、コンピュータプログラムがプロセッサにより実行される時、
被検出ピクチャを取得するステップと、
前記被検出ピクチャ中の識別コードを検出して検出結果を得るステップであって、前記検出結果は前記識別コードに対応するオブジェクトコードのオブジェクト情報を含む、ステップと、
前記オブジェクト情報に応じて前記オブジェクトコードをサンプリングし、サンプリング画像を得るステップと、
前記サンプリング画像をデコーディングし、前記識別コードに対応する識別結果を得るステップと、を実現する。
【0010】
上記識別コードの識別方法、装置、コンピュータ機器及び記憶媒体は、被検出ピクチャを取得した後、先ず被検出ピクチャ中の識別コードを検出して検出結果を得て、検出結果は識別コードに対応するオブジェクトコードのオブジェクト情報を含み、その後、オブジェクト情報に応じてオブジェクトコードをサンプリングし、サンプリング画像を得て、最後に、サンプリング画像をデコーディングし、識別コードに対応する識別結果を得るものである。被検出ピクチャを取得した後、被検出ピクチャ全体に対して直接サンプリング、デコーディング等の操作を行うのではなく、先ずピクチャ全体を検出し、識別コードに対する検出結果を得て、該検出結果は識別コードに対応するオブジェクトコードのオブジェクト情報を含む。次に、さらに該オブジェクトコードに対してサンプリング、デコーディング等の操作を行う。このようにして、被検出ピクチャ中の非識別コード領域の干渉を低減させ、識別コードの識別効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】ピクチャが大きいがコードが小さい例のピクチャである。
図2】比較的多くの干渉が存在するピクチャの例示図である。
図3】実施例における識別コードの識別方法の応用環境図である。
図4】一実施例における識別コードの識別方法のプロセス模式図である。
図5】一例における原画像及び原画像を転送圧縮及び多数回転送圧縮した比較図である。
図6】一例におけるオブジェクトコードを双線形補間した結果と画像超解像度再構成結果の比較図である。
図7】関連技術に係る識別方式と一実施例で得られたサンプリング画像の比較図である。
図8】一実施例における識別コードの識別方法に用いられるボックスネットワークの構造模式図である。
図9】2つの実施例における識別コードの識別方法と関連技術に係る解決手段の効果比較図である。
図10】別の2つの実施例における識別コードの識別方法と関連技術に係る解決手段の効果比較図である。
図11】一実施例のプロセス模式図である。
図12】一実施例における識別コードの識別装置の構造ブロック図である。
図13】一実施例におけるコンピュータ機器の内部構造図である。
図14】別の実施例におけるコンピュータ機器の内部構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本願の目的、技術的解決手段及び利点をさらに明確且つ明瞭にするために、以下、図面及び実施例を参照しながら本願をさらに詳細に説明する。理解すべきは、ここで説明される具体的な実施例は単に本願を解釈するためのものに過ぎず、本願を限定するためのものではないことである。
【0013】
本願に係る識別コードの識別方法は、識別コードの認識エンジンに応用でき、該認識エンジンは識別コードを走査する又は被検出ピクチャを設定する方式によって起動できる。その応用環境は図3に示される。
【0014】
ここで、走査機器302はコンピュータ機器304と通信する。走査機器302によって被検出ピクチャを収集し、且つ被検出ピクチャをコンピュータ機器304に送信し、コンピュータ機器304は被検出ピクチャを取得した後、被検出ピクチャ中の識別コードを検出して検出結果を得て、該検出結果は識別コードに対応するオブジェクトコードのオブジェクト情報を含み、オブジェクト情報に応じてオブジェクトコードをサンプリングし、サンプリング画像を得て、サンプリング画像をデコーディングし、識別コードに対応する識別結果を得ることができる。
【0015】
ここで、コンピュータ機器304は各種のパーソナルコンピュータ、ノートパソコン、スマートフォン、タブレットコンピュータ及び携帯型ウェアラブル機器であってもよいが、これらに限定されない。可能な一実現方式では、コンピュータ機器304はさらにサーバであってもよく、該サーバは独立したサーバ又は複数のサーバからなるサーバクラスターによって実現できる。
【0016】
一実施例では、図4に示すように、識別コードの識別方法を提供し、該方法は図3中のコンピュータ機器304において実施できる。該識別コードの識別方法はステップS402~S408を含む。
【0017】
S402、コンピュータ機器は、被検出ピクチャを取得する。
【0018】
被検出ピクチャは識別コードを含むピクチャである。
【0019】
走査又は写真撮影の方式により被検出ピクチャを取得してもよく、さらにピクチャを設定する方式によって被検出ピクチャを取得してもよい。可能な一実現方式では、該ピクチャはローカルに記憶されていたピクチャ又はオンラインで閲覧されたピクチャであってもよく、すなわち、該ピクチャを被検出ピクチャとして設定する。
【0020】
被検出ピクチャは比較的大きいピクチャであってもよいが、該被検出ピクチャに対して識別コードが占める比率が比較的小さく、すなわちピクチャが大きいがコードが小さい状況であってもよい。このようなピクチャが大きいがコードが小さい状況での被検出ピクチャに対して、被検出ピクチャ中の識別コードに対する識別効率をさらに向上させる。
【0021】
S404、コンピュータ機器は、被検出ピクチャ中の識別コードを検出して検出結果を得て、検出結果は識別コードに対応するオブジェクトコードのオブジェクト情報を含む。
【0022】
識別コードは二次元コード、一次元コード(バーコードと呼ばれてもよい)、アプレットコード、及びPDF417バーコード等であってもよいが、本願の実施例ではそれを特に限定しない。ここで、PDF417バーコードは高密度、高情報含有量の携帯型データフォーマットである。該PDF417バーコードは証書及びカード等の大容量、高信頼性の情報の自動記憶、携帯を実現することに用いられ且つ機械で自動読み取り可能である。
【0023】
オブジェクトコードはコンピュータ機器により検出され、且つコンピュータ機器により識別コードとして認定される。当然のことながら、識別コードとして認定されるオブジェクトコードは実際の識別コードと不完全に重なってもよいが、オブジェクトコードと識別コードとのインターセクションオーバーユニオンが所定値よりも大きい必要がある。可能な一実現方式では、該所定値は0.5以上である。オブジェクトコードと識別コードとのインターセクションオーバーユニオンが1であると、検出されたオブジェクトコードが識別コードと完全に重なることを示す。ここで、インターセクションオーバーユニオンは通常、オブジェクト検出で使用される1つの概念であり、それは発生した候補ボックスと原マークボックスとの重複率を意味し、すなわち、それらの共通部分と和集合との比である。本願の実施例では、インターセクションオーバーユニオンとは、オブジェクトコードと識別コードの共通部分と和集合との比を意味する。
【0024】
オブジェクト情報はオブジェクトコードの被検出ピクチャにおける位置情報であってもよく、直接オブジェクトコードの画像情報であってもよい。可能な一実現方式では、該画像情報とはオブジェクトコードの各画素点の情報であってもよい。
【0025】
可能な一実現方式では、被検出ピクチャ中の識別コードを検出して検出結果を得る方式は、オブジェクト検出アルゴリズムによって識別コードをオブジェクトとして検出し、識別コードに対応するオブジェクトコードのオブジェクト情報を含む検出結果を得ることであってもよい。一例として、該オブジェクト検出アルゴリズムはニューラルネットワークによって実現されてもよい。例えば、DPMモデル(Discrete Phase Model、離散位相モデル)を用いてもよい。
【0026】
S406、コンピュータ機器は、オブジェクト情報に応じてオブジェクトコードをサンプリングし、サンプリング画像を得る。
【0027】
本実施例では、被検出ピクチャ全体をサンプリングする必要がなく、検出して得られたオブジェクト情報に対応するオブジェクトコードをサンプリングするだけでよく、このようにして、得られたサンプリング画像は非識別コード領域の干渉を大幅に低減させることができる。
【0028】
可能な一実現方式では、サンプリングの方式は、1:1の比率で原画像サンプリングを行うことを含み、さらに1:nの比率でアップサンプリングを行うことを含んでもよく、さらにn:1の比率でダウンサンプリングを行うことを含んでもよい。例えば、4:1の1/4ダウンサンプリングの場合、4個の画素点から1個の点を取り、又は、16:1の1/16ダウンサンプリングの場合、16個の画素点から1個の点を取る。
【0029】
S408、コンピュータ機器は、サンプリング画像をデコーディングし、識別コードに対応する識別結果を得る。
【0030】
オブジェクトコードをサンプリングした後、サンプリングして得られたサンプリング画像をデコーダによってデコーディングし、該オブジェクトコードに対応する識別コードの識別結果を得るようにしてもよい。デコーダは一次元コードデコーダ、二次元コードデコーダ、アプレットコードデコーダ、PDF417バーコードデコーダ等を含んでもよい。識別コードに対応する識別結果は、オブジェクトコードをデコーディングして得られたデコーディング結果である。例えば、識別コードが二次元コードであると、デコーディング結果は二次元コードで運ばれる情報を含んでもよく、識別コードがアプレットコードであると、デコーディング結果はアプレットコードに対応するアプレット情報を含んでもよい。
【0031】
当然のことながら、1個のオブジェクトコードに対応するサンプリング画像は、異なるサンプリング比率の複数のピクチャを含んでもよい。例えば、サンプリング画像は1個の1:1の原画像、1個の1:2のアップサンプリング図、及び1個の4:1のダウンサンプリング図を含んでもよい。また例えば、サンプリング画像は1個の1:1の原画像、1個の4:1のダウンサンプリング図、及び1個の16:1のダウンサンプリング図を含んでもよい。
【0032】
上記識別コードの識別方法は、コンピュータ機器は被検出ピクチャを取得した後、先ず被検出ピクチャ中の識別コードを検出して検出結果を得て、検出結果は識別コードに対応するオブジェクトコードのオブジェクト情報を含み、その後、オブジェクト情報に応じてオブジェクトコードをサンプリングし、サンプリング画像を得て、最後に、サンプリング画像をデコーディングし、識別コードに対応する識別結果を得るものである。被検出ピクチャを取得した後、コンピュータ機器は被検出ピクチャ全体に対して直接サンプリング及びデコーディング操作を行うのではなく、先ずピクチャ全体を検出し、識別コードに対する検出結果を得て、ここで、該検出結果は識別コードに対応するオブジェクトコードのオブジェクト情報を含む。次に、さらに該オブジェクトコードに対してサンプリング及びデコーディング操作を行う。このようにして、被検出ピクチャ中の非識別コード領域の干渉を低減させ、識別コードの識別効率を向上させることができる。
【0033】
多数回転送圧縮されたピクチャを被検出ピクチャとして設定するシーンに対して、識別が30%失敗したケースを選択して分析したところ、識別が失敗したケースのうち70%のケースでは、デコーディング失敗は識別コードが小さすぎ且つ圧縮されたことによって引き起こされ、最終的には識別失敗につながる。図5に示すように、トラフィック等の要素の制限によって、ユーザーはピクチャを転送する時にピクチャ圧縮を行う必要があることが多く、多数回転送圧縮されたピクチャは、その解像度が比較的低く、原画像サンプリング及びダウンサンプリングの方式によって、後続のデコーディング過程でデコーディング失敗を引き起こし、最終的には識別失敗につながり、このような現象は圧縮歪みとも呼ぶ。
【0034】
そのうちの一実施例では、オブジェクト情報に応じてオブジェクトコードをサンプリングし、サンプリング画像を得ることは、オブジェクトコードが解像度条件を満たす場合、オブジェクト情報に応じてオブジェクトコードをアップサンプリングし、サンプリング画像を得るステップを含む。
【0035】
可能な一実現方式では、解像度条件は解像度が所定値未満であってもよく、例えば、解像度が300dpi*300dpi、又は400dpi*400dpi未満等であり、ここでdpiは1インチあたりのドット数を表す。
【0036】
別の可能な実現方式では、解像度条件は解像度が所定範囲内にあることであってもよく、例えば、解像度が200dpi*200dpiよりも大きく300pdi*300pdi未満、又は解像度が180dpi*200dpiよりも大きく400dpi*400dpi未満等である。
【0037】
ここで、アップサンプリングは、既存の画像画素をもとに画素点間に新たな要素を挿入し、それにより得られたサンプリング画像を既存画像よりも鮮明にすることである。一般には、補間アルゴリズムを用いて新たな要素を挿入するようにしてもよいが、本願の実施例ではそれを特に限定しない。
【0038】
本実施例の識別コードの識別方法に基づいて、オブジェクトコードが解像度条件を満たす時に限って、オブジェクト情報に応じてオブジェクトコードをアップサンプリングし、サンプリング画像を得る。このようにして、一方では、解像度が解像度条件を満たさず、例えば解像度が十分に大きい場合にも、アップサンプリングを行い、さらにリソース浪費の現象を引き起こすことを回避する。他方では、さらに多数回転送圧縮されたピクチャを被検出ピクチャとして設定するシーンに適用できる。それにより、本実施例の識別コードの識別方法に基づいて、識別コードの識別効率を確保するうえに、システムリソースを節約することができる。
【0039】
そのうちの一実施例では、オブジェクトコードの解像度が所定値未満である場合、オブジェクト情報に応じてオブジェクトコードをアップサンプリングし、サンプリング画像を得る。このようにして、解像度が比較的小さいオブジェクトコードをアップサンプリングすることで、解像度が比較的低いことによる識別効率の低下の要素を減少させ、それにより識別コードの識別効率を向上させる。
【0040】
それに対応して、オブジェクトコードの解像度が別の所定値よりも大きいと、オブジェクト情報に応じてオブジェクトコードをダウンサンプリングし、サンプリング画像を得る。当然のことながら、該別の所定値は上記所定値よりも大きく、このようにして解像度が大き過ぎるオブジェクトコードをダウンサンプリングし、識別を必要とする画素点の数を減少させ、それにより識別コードの識別効率を向上させる。
【0041】
当然のことながら、オブジェクトコードの解像度が該所定値以上且つ別の所定値以下であると、オブジェクト情報に応じてオブジェクトコードに対して1:1原画像サンプリングを行う。このようにして、解像度が適切なオブジェクトコードのアップサンプリング又はダウンサンプリングの操作を行う必要がない。
【0042】
なお、本実施例の識別コードの識別方法に基づいて、オブジェクトコードの解像度に応じてサンプリング方式を決定し、オブジェクトコードンに対して各種の方式のサンプリングを行う必要がなく、且つ得られたサンプリング画像の数が比較的少ない。該サンプリング方式はアップサンプリング、ダウンサンプリング及び原画像サンプリングを含む。該サンプリング画像の数は所定数であってもよく、該所定数は少なくとも1である。このようにして、サンプリング時間を減少させ、且つデコーディングされたサンプリング画像の数を減少させることができ、それにより識別コードの識別効率を向上させる。
【0043】
そのうちの一実施例では、被検出ピクチャを取得するステップは、以下の2種の方式のうちのいずれか1種を含む。
【0044】
(1)ピクチャを設定する方式によって被検出ピクチャを取得する。
(2)走査の方式によって被検出ピクチャを取得する。
【0045】
ピクチャを設定する方式によって被検出ピクチャを取得することは、所定の命令によって所定のピクチャを被検出ピクチャとして設定することであってもよい。該所定のピクチャは現在表示されているピクチャであってもよく、直近記憶又は表示されたピクチャであってもよい。現在表示されているピクチャはローカルピクチャであってもよく、オンラインで閲覧されたピクチャであってもよく、直近表示されたピクチャはローカルピクチャであってもよく、オンラインで閲覧されたピクチャであってもよい。
【0046】
機能メニューによって該所定の命令をトリガーして所定のピクチャを被検出ピクチャとして設定してもよく、所定の動作によって所定のピクチャを被検出ピクチャとして設定してもよい。例えば、スクリーン上で円を描く動作によって、直近表示されたピクチャを被検出ピクチャとして設定する。当然のことながら、所定の動作は、スクリーン上で円を描くこと、所定のパターンを描くこと等のスクリーン動作であるだけでなく、所定のボタンを押すこと等のボタン動作であってもよく、スクリーン動作とボタン動作の組み合わせであってもよいが、本願の実施例ではそれを特に限定しない。
【0047】
なお、ピクチャを設定する方式によって被検出ピクチャを取得することは、走査の方式によって被検出ピクチャを取得することと異なる。ピクチャを設定する方式によって被検出ピクチャを取得する方式は、一般には、1つのピクチャを取得でき、従って、該1つのピクチャの識別コードを識別する時、該ピクチャの解像度を確保する必要があり、それにより識別コードの識別効率を向上させる。
【0048】
走査の方式によって被検出ピクチャを取得することは、コードスキャン機器によって識別コードを走査することによって被検出ピクチャを得て、又は撮像機器によって識別コードの画像を収集して被検出ピクチャを得るようにしてもよい。走査の方式によって複数のピクチャを取得できる。複数のピクチャを合わせて識別コードの識別を行うことができ、従って、該複数のピクチャの解像度の要件をある程度低下させることができ、且つ、それと同時に、識別コードの識別効率を確保することができ、それにより識別コード識別の適用性を向上させる。
【0049】
そのうちの一実施例では、ピクチャを設定する方式によって被検出ピクチャを取得する場合、第1解像度を用いて被検出ピクチャ中の識別コードを検出して検出結果を得て、走査の方式によって被検出ピクチャを取得する場合、第2解像度を用いて被検出ピクチャ中の識別コードを検出して検出結果を得て、第1解像度は第2解像度よりも大きい。
【0050】
このようにして、ピクチャを設定する方式によって取得される被検出ピクチャに対応するオブジェクトコードの解像度が走査の方式によって取得される被検出ピクチャに対応するオブジェクトコードの解像度よりも大きいことを確保し、それにより2種の方式の識別効率を確保するうえに、識別コード識別の適用性を向上させることができる。
【0051】
そのうちの一実施例では、ピクチャを設定する方式によって被検出ピクチャを取得する場合、精度要件が高く、かかる時間が長いため、識別効率を向上させるために、第1解像度は400dpi*400dpiであってもよい。走査の方式によって被検出ピクチャを取得する場合、第2解像度は300dpi*300dpiであってもよい。
【0052】
そのうちの一実施例では、ローカルピクチャを設定する方式によって被検出ピクチャを取得する場合、オブジェクト情報に応じてオブジェクトコードをサンプリングし、サンプリング画像を得ることは、オブジェクトコードが解像度条件を満たす場合、オブジェクト情報に応じてオブジェクトコードをアップサンプリングし、サンプリング画像を得るステップを含む。
【0053】
ピクチャを設定する方式によって被検出ピクチャを取得することは、走査の方式によって被検出ピクチャを取得することよりも、高い解像度を必要とするため、本実施例では、ピクチャを設定する方式によって被検出ピクチャを取得する場合、オブジェクトコードが解像度条件を満たす場合、オブジェクト情報に応じてオブジェクトコードをアップサンプリングし、サンプリング画像を得る。このようにして、ピクチャを設定する方式によって被検出ピクチャを取得する場合、サンプリング画像の解像度を確保し、それにより識別コードの識別効率を向上させる。
【0054】
そのうちの一実施例では、オブジェクト情報に応じてオブジェクトコードをアップサンプリングし、サンプリング画像を得ることは、オブジェクト情報に応じてオブジェクトコード中の隣接する4つの画素点ごとに双線形補間を行い、サンプリング画像を得ることであってもよい。
【0055】
すなわち、本実施例では、アップサンプリングに用いられる差分アルゴリズムは双線形差分アルゴリズムであってもよい。双線形差分は、2つの変数を有する補間関数の線形補間拡張である。可能な一実現方式では、双線形差分の方式は、2つの方向においてそれぞれ一次線形補間を行うことであってもよい。オブジェクトコード中の隣接する4つの画素点ごとに2つの方向においてそれぞれ一次線形補間を行い、双線形差分の結果を得て、このようにして、サンプリング画像の精度を向上させ、デコーディング難度を低減させ、それにより識別コードの識別効率を向上させる。
【0056】
そのうちの一実施例では、オブジェクト情報に応じてオブジェクトコードをアップサンプリングし、サンプリング画像を得ることは、画像超解像度再構成技術に基づいてオブジェクトコードをアップサンプリングし、サンプリング画像を得ることであってもよい。
【0057】
すなわち、オブジェクト情報に応じて、画像超解像度再構成技術に基づいてオブジェクトコードをアップサンプリングし、サンプリング画像を得る。画像超解像度再構成技術とは、1組の低品質、低解像度画像(又は動きシーケンス)のオブジェクトコードを利用して1つの高品質、高解像度の画像のサンプリング画像を生成することである。このようにして、サンプリング画像の品質及び解像度を向上させることができ、それにより識別コードの識別効率を向上させる。
【0058】
一般には、図6に示すように、画像超解像度再構成技術に基づいてオブジェクトコードをアップサンプリングする方式は、オブジェクト情報に応じてオブジェクトコード中の隣接する4つの画素点ごとに双線形補間を行う方式と比較して、得られるサンプリング画像の解像度がさらに高い。
【0059】
さらに、アップサンプリングの精度をさらに確保して、それにより識別効率を向上させるために、ニューラルネットワークモデルによって画像超解像度再構成技術に基づいてオブジェクトコードをアップサンプリングし、サンプリング画像を得ることであってもよい。可能な一実現方式では、ニューラルネットワークモデルは深層ニューラルネットワークモデル、畳み込みニューラルネットワークモデル及びリカレントニューラルネットワーク等であってもよく、例えば、FSRCNN(Fast Region-based Convolutional Network、高速領域ベース畳み込みニューラルネットワーク)、ShuffleNet(シャッフルネット、軽量型ニューラルネットワークの1種)、DenseNet(デンスネット)等のネットワークであってもよい。
【0060】
またさらに、識別コードのテクスチャが比較的シンプルであるため、該画像超解像度再構成技術に基づいてオブジェクトコードをアップサンプリングするニューラルネットワークモデルは軽量型ニューラルネットワークモデルであってもよい。該軽量型ニューラルネットワークモデルの訓練過程では、損失関数が識別成功率に相関し、例えば、識別成功率が所定値よりも大きいと、モデルが最適に達する。損失関数がPSNR(Peak Signal to Noise Ratio、ピーク信号対雑音比)に相関する実施形態と比較して、そのモデルが比較的小さく、実行時間を節約することができ、それにより識別コードの識別効率をさらに向上させることができる。
【0061】
そのうちの一実施例では、ニューラルネットワークモデルの非表示層中の、オブジェクトコードのエッジ領域に対応する重みは所定値よりも大きい。
【0062】
ニューラルネットワークモデルは入力層、出力層、及び入力層と出力層との間に接続される非表示層を含む。非表示層の数は1以上であってもよい。該非表示層はオブジェクトコードの各特徴領域に対応する重みを含んでもよい。識別コードという対象の場合、エッジ領域が鮮明であるか否かは識別効率に強相関するため、ニューラルネットワークモデルの非表示層中の、オブジェクトコードエッジ領域に対応する重みが所定値よりも大きいことで、エッジ領域の解像度を向上させることができる。可能な一実現方式では、該所定値は各領域の重みの平均値であってもよく、固定値であってもよく、所定の方式に応じて決定される値であってもよく、所定の方式は所定の領域に対応する重みを加重加算し又は平均値を求める等の方式を含む。このようにして、エッジ領域の解像度を向上させ、それにより識別効率を向上させる。
【0063】
そのうちの一実施例では、該ニューラルネットワークの訓練過程では、損失関数を計算する時、エッジ検出アルゴリズムを用い、オブジェクトコードのエッジ情報を抽出し、且つエッジ領域に対応する重みを適切に上げ、ニューラルネットワークモデルの非表示層中の、オブジェクトコードのエッジ領域に対応する重みを所定値よりも大きくするようにしてもよく、それにより識別効率を向上させる。一例として、エッジ検出アルゴリズムはSobel(ソーベル演算子)エッジ検出アルゴリズムであってもよいが、本願の実施例ではそれを特に限定しない。
【0064】
そのうちの一実施例では、オブジェクトコードのエッジ領域に対応する重みが所定値よりも大きいニューラルネットワークモデルによってアップサンプリングを行い、得られるサンプリング画像と、関連技術で得られるサンプリング画像との比較は、図7に示されるとおりである。オブジェクトコードのエッジ領域に対応する重みが所定値よりも大きいニューラルネットワークモデルによってアップサンプリングを行い、得られるサンプリング画像の解像度は関連技術で得られるサンプリング画像よりも明らかに大きく、例えば、関連技術で得られる画像では長方形ボックスで囲まれる部分が挙げられる。それにより、オブジェクトコードのエッジ領域に対応する重みが所定値よりも大きいニューラルネットワークモデルによってアップサンプリングを行い、サンプリング画像を得る方式は識別コードの識別効率を向上させることができる。
【0065】
そのうちの一実施例では、ニューラルネットワークモデルの訓練前、訓練サンプル中のオブジェクトコードのロゴ領域をフィルタリングする。
【0066】
識別コードには実質的なデコーディングの意味がない情報がいくつか存在する可能性があり、例えば、二次元コードの中央領域にロゴ(Logo)が存在する可能性がある。デコーディング過程における干渉を減少させるために、訓練サンプル中のロゴ領域をフィルタリングしてもよい。一例として、フィルタリングの方式は、ロゴ領域の位置を取得し、次にロゴ領域の位置に応じてロゴ領域をブランクに設定する形式であってもよく、手動方式で除去することであってもよく、本願の実施例ではそれを特に限定しない。デコーディング過程における干渉を減少させることができるため、デコーディング効率を向上させることができ、それにより識別コードの識別効率を向上させることができる。
【0067】
そのうちの一実施例では、デンスネットをネットワークプロトタイプとして用い、識別率を確保するうえにネットワークを簡素化し、最終モデルのサイズが13K(キロバイト、Kilobyte)であり、識別コードが100dpi*100dpiの被検出ピクチャの場合、6ms(ミリ秒)がかかる。
【0068】
そのうちの一実施例では、検出結果はさらに識別コードタイプを含む。サンプリング画像をデコーディングし、識別コードに対応する識別結果を得ることは、識別コードタイプに応じて、サンプリング画像をデコーディングし、識別コードに対応する識別結果を得るステップを含む。
【0069】
ここで、識別コードタイプは二次元コード、一次元コード(バーコードと呼ばれてもよい)、アプレットコード、PDF417バーコード等を含んでもよい。各種のタイプの識別コードがそれぞれ1種のデコーダに対応できるため、識別コードタイプを決定していない場合、各種のタイプのデコーダによってそれぞれデコーディングを行う必要があり、デコーディングが成功したデコーダに対応するデコーディング結果を最終デコーディング結果とする。例えば、一次元コードは一次元コードデコーダによってデコーディングされ、二次元コードは二次元デコーダによってデコーディングされ、アプレットコードはアプレットデコーダによってデコーディングされ、PDF417バーコードはPDF417バーコードデコーダによってデコーディングされる。従って、本実施例の識別コードの識別方法に基づいて、デコーディング前に、識別コードタイプを決定し、デコーディング時、識別コードタイプに対応するデコーダによってデコーディングするだけでよく、各デコーダをそれぞれデコーディングする必要がなく、それによりデコーディング効率をさらに向上させることができ、識別コードの識別効率をさらに向上させることができる。
【0070】
被検出ピクチャ中の識別コードを検出する検出効率を向上させるために、そのうちの一実施例では、ニューラルネットワークモデルによって、被検出ピクチャ中の識別コードを検出して検出結果を得る。
【0071】
一例として、ニューラルネットワークモデルはCNN(Convolutional Neural Networks、畳み込みニューラルネットワーク)、RCNN(Regions with CNN features、領域畳み込みニューラルネットワーク)、FastRCNN(Fast Regions with CNN features、高速領域畳み込みニューラルネットワーク)、FasterRCNN(Faster Regions with CNN features、より高速領域畳み込みニューラルネットワーク)等であってもよい。ニューラルネットワークモデルによってより正確な検出結果を得ることができ、それにより識別コードの識別効率を向上させることができる。
【0072】
移動シーンにより適用でき、すなわち移動端末に使用しやすいために、該ニューラルネットワークモデルはSSD(Single Shot multibox Detector、シングルショットマルチボックス検出)アルゴリズムを用いてもよい。さらに、SSDアルゴリズムをもとに、HcNet(高度並行畳み込みニューラルネットワーク)に基づいて改良を行い、ncnnフレームワーク(テンセントオープンソース深層学習フレームワーク)中の深層分離可能畳み込み構造(Depthwise Separable Convolution)の良好な実現を利用して、ネットワーク残差中のすべての3x3畳み込みを深層分離可能畳み込み構造に変更し、且つ多数回実験中の1個の比較的小さいネットワーク係数を選択する。このようにして、該ニューラルネットワークモデルがさらに小さくなり、かかる時間がさらに少なくなり、それにより識別コードの識別効率をさらに向上させる。
【0073】
なお、本実施例の解決手段に基づいて、ImageNet(画像ネットワーク)上で予め訓練された最終的なBoxNet(ボックスネットワーク)の基本的なネットワークはサイズがわずか3M(メガバイト)であり、その検出結果のうち1番目にある検出結果の正確率、すなわちTop-1正確率が56%に達し、アルゴリズム効果がAlexNet(アレックスネットワーク)と同じであるが、AlexNetのモデルはサイズがほぼ200Mで、且つ計算量が10倍以上大きい。
【0074】
そのうちの一実施例では、BoxNetの構造模式図は図8に示され、3チャンネルの300dpi*300dpiの画像を畳み込みし、4つの80チャンネルの38dpi*38dpiの画像を得て、畳み込み操作を行い続け、8つの160チャンネルの19dpi*19dpiの画像を得て、畳み込み操作を行い続け、4つの320チャンネルの10dpi*10dpiの画像を得て、畳み込み操作を行い続け、3つの80チャンネルの10dpi*10dpiの画像を行い続け、畳み込み操作を行い続け、最終的に該画像ネットワークを得る。
【0075】
続いて、ボックスネットワークをさらに量子化し、例えば、ピクチャを設定する方式によって被検出ピクチャを取得する場合、第1解像度を用いて、被検出ピクチャ中の識別コードを検出して検出結果を得て、走査の方式によって被検出ピクチャを取得する場合、第2解像度を用いて、被検出ピクチャ中の識別コードを検出して検出結果を得て、第1解像度は第2解像度よりも大きい。最終的には、SSDアルゴリズムのボックスネットワークに基づいて、16ビットを量子化した後、モデルのサイズが500Kになり、フレームごとの検出に15msだけがかかる。
【0076】
さらに、ニューラルネットワークモデルの訓練過程に使用される陽性サンプルに対応するオブジェクトコードと識別コードとのインターセクションオーバーユニオンは所定値よりも大きい。
【0077】
不完全な識別コードが検出されてもデコーディングできないため、識別コードの検出は普通のオブジェクト検出と比較して、完全性の要件がさらに高い。従って、訓練過程では、陽性サンプル中の識別コードはその完全性をさらに厳密に確保する必要があり、データ拡張サンプルサンプリングを行う時、陽性サンプル中の最小対象カバレッジを厳密に制限する必要があり、サンプリング画像中のオブジェクトコードはできるだけ識別コード全体をカバーする必要がある。
【0078】
本実施例では、訓練過程では、陽性サンプルに対応するオブジェクトコードと識別コードとのインターセクションオーバーユニオンを所定値よりも大きく設定する方式によって、陽性サンプルに対応するオブジェクトコードと識別コードとのインターセクションオーバーユニオンを向上させる。該インターセクションオーバーユニオンは陽性サンプルに対応するオブジェクトコードと識別コードの共通部分と和集合との比、すなわち、陽性サンプルに対応するオブジェクトコードと識別コードの共通部分と、オブジェクトコードと識別コードの和集合との比であってもよい。可能な一実現方式では、該共通部分と該和集合との比は、共通部分の面積と和集合の面積との比であってもよく、共通部分の画素点の数と和集合の画素点の数との比であってもよい。このようにして、ニューラルネットワークモデルで識別コードの完全性に対応する重みを向上させ、それにより識別コードの識別効率を向上させる。
【0079】
そのうちの一実施例では、サンプリング画像をデコーディングし、識別コードに対応する識別結果を得ることは、サンプリング画像を二値化処理して二値化画像を得るステップと、二値化画像をデコーディングし、識別コードに対応する識別結果を得るステップと、を含む。
二値化処理は、サンプリング画像の画素点のグレー値を2つの値のうちの一方に設定することであり、該2つの値は0又は255であってもよく、このようにして得られる二値化画像は明らかな白黒効果を示す。二値化の方式はハイブリッド二値化、高速ウィンドウ二値化及び適応二値化等の方式を含んでもよい。本願の目的は識別コードの識別を行うことであり、識別コードの識別は白黒画像の識別のみに関してもよい。従って、デコーディング前、二値化処理を行うことで、デコーディング時のデコーディング効率を向上させることができ、それにより識別コードの識別効率を向上させる。
【0080】
そのうちの一実施例では、先ず、走査の方式によって被検出ピクチャを取得する。次に、ニューラルネットワークモデルによって被検出ピクチャ中の識別コードを検出して検出結果を得て、ニューラルネットワークモデルの訓練過程で使用される陽性サンプルに対応するオブジェクトコードと識別コードとのインターセクションオーバーユニオンは所定値よりも大きい。最終的に、オブジェクト情報に応じてオブジェクトコードをサンプリングし、サンプリング画像を得て、且つサンプリング画像をデコーディングし、識別コードに対応する識別結果を得る。可能な一実現方式では、アプリケーションにより提供される走査エントリに基づいて走査を行い、被検出ピクチャを取得するようにしてもよい。ここで、上記アプリケーションはソーシャルアプリケーション、支払いアプリケーション等を含むが、これらに限定されず、本願の実施例ではそれを特に限定しない。
【0081】
さらに詳細な実施例では、オブジェクト情報に応じてオブジェクトコードをサンプリングし、サンプリング画像を得ることは、オブジェクトコードが解像度条件を満たす場合、オブジェクト情報に応じてオブジェクトコード中の隣接する4つの画素点ごとに双線形補間を行い、サンプリング画像を得るステップを含む。
【0082】
これら2つの実施例の効果と関連技術の識別方式との比較図は図9に示されるとおりである。前者の実施例の解決手段に基づいて識別コードを識別する時、比較的小さいデコーディング成功率を低下させる場合に、フレームごとにかかる平均時間を約150%減少させ、従って、その識別効率は関連技術に係る識別解決手段よりも高い。後者の実施例の解決手段に基づいて、前者の実施例よりもフレームごとにかかる時間を比較的少なく増加する場合に、デコーディング成功率を32%程度から36%程度に向上させる。
【0083】
別の実施例では、先ず、ピクチャを設定する方式によって被検出ピクチャを取得する。次に、ニューラルネットワークモデルによって被検出ピクチャ中の識別コードを検出して検出結果を得て、ニューラルネットワークモデルの訓練過程で使用される陽性サンプルに対応するオブジェクトコードと識別コードとのインターセクションオーバーユニオンは所定値よりも大きい。最終的に、オブジェクト情報に応じてオブジェクトコードをサンプリングし、サンプリング画像を得て、且つサンプリング画像をデコーディングし、識別コードに対応する識別結果を得る。可能な一実現方式では、ピクチャを設定する方式はピクチャに対する長押し操作であってもよく、すなわち、ユーザーのピクチャ長押し操作はコンピュータ機器が被検出ピクチャを取得するようにトリガーするが、本願の実施例ではそれを特に限定しない。
【0084】
更なる実施例では、オブジェクト情報に応じてオブジェクトコードをサンプリングし、サンプリング画像を得ることは、オブジェクトコードが解像度条件を満たす場合、オブジェクト情報に応じて、画像超解像度再構成技術に基づいてオブジェクトコードをアップサンプリングし、サンプリング画像を得るステップを含む。
【0085】
これら2つの実施例の効果と関連技術の識別方式との比較図は図10に示されるとおりである。前者の実施例の解決手段に基づいて識別コードを識別する時、比較的小さいデコーディング成功率を低下させる場合に、フレームごとにかかる平均時間を約150%減少させ、従って、その識別効率は関連技術に係る識別解決手段よりも高い。後者の実施例の解決手段に基づいて、前者の実施例よりもフレームごとにかかる時間を比較的少なく増加する場合に、デコーディング成功率を70%程度から90%程度に向上させる。
【0086】
そのうちの一実施例では、図11に示すように、被検出ピクチャを取得した後、被検出ピクチャ中の識別コードを検出して検出結果を得て、検出結果は識別コードに対応するオブジェクトコードのオブジェクト情報及び識別コードタイプを含み、該識別コードタイプは二次元コード、一次元コード及びアプレットコードを含む。オブジェクトコードが解像度条件を満たす場合、オブジェクト情報に応じてオブジェクトコードをアップサンプリングし、サンプリング画像を得る。次に、サンプリング画像を二値化処理して二値化画像を得て、該二値化処理はハイブリッド二値化、高速ウィンドウ二値化及び適応二値化を含む。最終的に、識別コードタイプに対応するデコーダによって二値化画像をデコーディングする。
【0087】
サンプリング前、識別コードを検出し、オブジェクト情報及び識別コードタイプを含む検出結果を得るため、サンプリング、二値化の過程では、被検出ピクチャ全体を処理する必要がなく、それと同時に、デコーディング時、識別コードタイプに対応するデコーダを用いてデコーディングするだけでよく、従って、識別コードの識別効率を向上させることができる。
【0088】
図4のフローチャート中の各ステップは矢印の指示で順次表示されているが、これらのステップは必ずしも矢印で指示された順序で順次実行されないと理解すべきである。本明細書では明確な説明がない限り、これらのステップの実行は厳密な順序に制限されず、これらのステップはほかの順序で実行できる。且つ、図4中の少なくとも一部のステップは複数のサブステップ又は複数の段階を含んでもよく、これらのサブステップ又は段階は必ずしも同一時点で実行されるものではなく、異なる時点で実行されてもよく、これらのサブステップ又は段階の実行順序は必ずしも順次行われるのではなく、ほかのステップ又はほかのステップのサブステップ又は段階の少なくとも一部と交代して又は対話に実行されてもよい。
【0089】
一実施例では、図12に示すように、図3中のコンピュータ機器304において実装される識別コードの識別装置を提供し、ピクチャ取得モジュール202、オブジェクト検出モジュール204、サンプリングモジュール206、及びデコーディングモジュール208を含み、
ピクチャ取得モジュール202は、被検出ピクチャを取得することに用いられ、
オブジェクト検出モジュール204は、上記被検出ピクチャ中の識別コードを検出して検出結果を得ることに用いられ、上記検出結果は上記識別コードに対応するオブジェクトコードのオブジェクト情報を含み、
サンプリングモジュール206は、上記オブジェクト情報に応じて上記オブジェクトコードをサンプリングし、サンプリング画像を得ることに用いられ、
デコーディングモジュール208は、上記サンプリング画像をデコーディングし、上記識別コードに対応する識別結果を得ることに用いられる。
【0090】
上記識別コードの識別装置は、被検出ピクチャを取得した後、先ず、上記被検出ピクチャ中の識別コードを検出して検出結果を得て、上記検出結果は上記識別コードに対応するオブジェクトコードのオブジェクト情報を含み、その後、上記オブジェクト情報に応じて上記オブジェクトコードをサンプリングし、サンプリング画像を得て、最終的に、上記サンプリング画像をデコーディングし、上記識別コードに対応する識別結果を得る。被検出ピクチャを取得した後、被検出ピクチャ全体に対して直接サンプリング、デコーディング等の操作を行うのではなく、先ずピクチャ全体を検出し、識別コードに対する検出結果を得て、該検出結果は識別コードに対応するオブジェクトコードのオブジェクト情報を含む。次に、さらに該オブジェクトコードに対してサンプリング、デコーディング等の操作を行う。このようにして、被検出ピクチャ中の非識別コード領域の干渉を低減させ、識別コードの識別効率を向上させることができる。
【0091】
そのうちの一実施例では、上記サンプリングモジュールは、上記オブジェクトコードが解像度条件を満たす場合、上記オブジェクト情報に応じて上記オブジェクトコードをアップサンプリングし、サンプリング画像を得ることに用いられる。
【0092】
そのうちの一実施例では、上記サンプリングモジュールは、ピクチャを設定する方式によって被検出ピクチャを取得する場合、上記オブジェクトコードが解像度条件を満たす場合、上記オブジェクト情報に応じて上記オブジェクトコードをアップサンプリングし、サンプリング画像を得ることに用いられる。
【0093】
そのうちの一実施例では、上記サンプリングモジュールは、上記オブジェクトコードの解像度が所定値未満である場合、上記オブジェクト情報に応じて上記オブジェクトコードをアップサンプリングし、サンプリング画像を得ることに用いられる。
【0094】
そのうちの一実施例では、上記サンプリングモジュールは、上記オブジェクト情報に応じて上記オブジェクトコード中の隣接する4つの画素点ごとに双線形補間を行い、サンプリング画像を得ることに用いられる。
【0095】
そのうちの一実施例では、上記サンプリングモジュールは、上記オブジェクト情報に応じて、画像超解像度再構成技術に基づいて上記オブジェクトコードをアップサンプリングし、サンプリング画像を得ることに用いられる。
【0096】
さらに、ニューラルネットワークモデルによって、画像超解像度再構成技術に基づいて上記オブジェクトコードをアップサンプリングし、サンプリング画像を得て、上記ニューラルネットワークモデルの非表示層中の、上記オブジェクトコードのエッジ領域に対応する重みは所定値よりも大きい。
【0097】
そのうちの一実施例では、該装置はさらにフィルタリングモジュールを含み、上記フィルタリングモジュールは、上記ニューラルネットワークモデルを訓練する前、訓練サンプル中のオブジェクトコードのロゴ領域をフィルタリングすることに用いられる。
【0098】
そのうちの一実施例では、上記ピクチャ取得モジュールは、ピクチャを設定する方式によって被検出ピクチャを取得することに用いられる。
【0099】
そのうちの一実施例では、上記ピクチャ取得モジュールは、走査の方式によって被検出ピクチャを取得することに用いられる。
【0100】
そのうちの一実施例では、上記ピクチャ取得モジュールは、ピクチャを設定する方式によって被検出ピクチャを取得することに用いられ、上記オブジェクト検出モジュールは、第1解像度を用いて上記被検出ピクチャ中の識別コードを検出して検出結果を得ることに用いられる。
【0101】
そのうちの一実施例では、上記ピクチャ取得モジュールは、走査の方式によって被検出ピクチャを取得することに用いられ、上記オブジェクト検出モジュールは、第2解像度を用いて上記被検出ピクチャ中の識別コードを検出して検出結果を得ることに用いられる。
【0102】
ここで、上記第1解像度は上記第2解像度よりも大きい。
【0103】
そのうちの一実施例では、上記検出結果はさらに識別コードタイプを含み、
上記デコーディングモジュールは、上記識別コードタイプに応じて上記サンプリング画像をデコーディングし、上記識別コードに対応する識別結果を得ることに用いられる。
【0104】
そのうちの一実施例では、上記装置はさらに二値化モジュールを含み、
上記二値化モジュールは、上記サンプリング画像を二値化処理し、二値化画像を得ることに用いられ、
上記デコーディングモジュールは、上記二値化画像をデコーディングし、上記識別コードに対応する識別結果を得ることに用いられる。
【0105】
そのうちの一実施例では、上記オブジェクト検出モジュールは、ニューラルネットワークモデルによって上記被検出ピクチャ中の識別コードを検出して検出結果を得ることに用いられ、上記ニューラルネットワークモデルの訓練過程で使用される陽性サンプルに対応するオブジェクトコードと識別コードとのインターセクションオーバーユニオンは所定値よりも大きい。
【0106】
一実施例では、コンピュータ機器を提供し、該コンピュータ機器はサーバであってもよく、その内部構造図が図13に示されてもよい。該コンピュータ機器はシステムバスによって接続されるプロセッサ、メモリ及びネットワークインタフェースを含む。ここで、該コンピュータ機器のプロセッサは計算及び制御能力を提供することに用いられる。該コンピュータ機器のメモリは不揮発性記憶媒体、及び内部メモリを含む。該不揮発性記憶媒体には、オペレーティングシステム及びコンピュータプログラムが記憶される。該内部メモリは不揮発性記憶媒体中のオペレーティングシステム及びコンピュータプログラムの実行に対して環境を提供する。該コンピュータ機器のネットワークインタフェースは外部の端末と、ネットワークによって接続通信することに用いられる。該コンピュータプログラムがプロセッサにより実行される時、1種の識別コードの識別方法を実現する。
【0107】
一実施例では、コンピュータ機器を提供し、該コンピュータ機器は端末であってもよく、その内部構造図が図14に示されてもよい。該コンピュータ機器はシステムバスによって接続されるプロセッサ、メモリ、ネットワークインタフェース、ディスプレイスクリーン及び入力装置を含む。ここで、該コンピュータ機器のプロセッサは計算及び制御能力を提供することに用いられる。該コンピュータ機器のメモリは不揮発性記憶媒体、及び内部メモリを含む。該不揮発性記憶媒体には、オペレーティングシステム及びコンピュータプログラムが記憶される。該内部メモリは不揮発性記憶媒体中のオペレーティングシステム及びコンピュータプログラムの実行に対して環境を提供する。該コンピュータ機器のネットワークインタフェースは外部の端末と、ネットワークによって接続通信することに用いられる。該コンピュータプログラムがプロセッサにより実行される時、1種の識別コードの識別方法を実現する。該コンピュータ機器のディスプレイスクリーンは液晶ディスプレイスクリーン又は電子インクディスプレイスクリーンであってもよく、該コンピュータ機器の入力装置はディスプレイスクリーン上に被覆されたタッチ層であってもよく、コンピュータ機器筐体に設置されたキー、トラックボール又はタッチパッドであってもよく、外部のキーボード、タッチパッド又はマウス等であってもよい。
【0108】
当業者であれば、図13、14に示される構造は単に本願の解決手段に関連する部分構造のブロック図であり、且つ本願の解決手段を応用するコンピュータ機器を限定するものではなく、コンピュータ機器は具体的には、図示より多い又は少ない部材を含み、又はいくつかの部材を組み合わせ、又は異なる部材配置を有するようにしてもよいと理解できる。
【0109】
一実施例では、コンピュータ機器を提供し、メモリ及びプロセッサを含み、メモリにコンピュータプログラムが記憶され、該プロセッサがコンピュータプログラムを実行する時、上記識別コードの識別方法のステップを実現する。
【0110】
一実施例では、コンピュータ読み取り可能記憶媒体を提供し、それにコンピュータプログラムが記憶され、コンピュータプログラムがプロセッサにより実行される時、上記識別コードの識別方法のステップを実現する。
【0111】
当業者であれば、上記実施例の方法のすべて又は一部のプロセスを、コンピュータプログラムによって関連ハードウェアに命令を出して実現でき、上記コンピュータプログラムは不揮発性コンピュータ読み取り可能記憶媒体に記憶されてもよく、該コンピュータプログラムは実行時、上記各方法の実施例のプロセスを含んでもよいと理解できる。ここで、本願に係る各実施例で使用されるメモリ、記憶、データベース又はほかの媒体のいずれの引用も不揮発性及び/又は揮発性メモリを含む。不揮発性メモリは読み出し専用メモリ(ROM)、プログラマブルROM(PROM)、電気的プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)又はフラッシュメモリを含んでもよい。揮発性メモリはランダムアクセスメモリ(RAM)又は外部高速キャッシュメモリを含んでもよい。制限ではなく説明として、RAMは複数種の形式で入手可能であり、例えば、スタティックRAM(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、同期DRAM(SDRAM)、ダブルデータレートSDRAM(DDRSDRAM)、拡張SDRAM(ESDRAM)、シンクリンク(Synchlink)DRAM(SLDRAM)、ラムバス(Rambus)ダイレクトRAM(RDRAM)、ダイレクトラムバスダイナミックRAM(DRDRAM)、及びラムバスダイナミックRAM(RDRAM)等が挙げられる。
【0112】
以上の実施例の各技術的特徴を任意に組み合わせることができ、説明を簡潔にするために、上記実施例中の各技術的特徴のすべての可能な組み合わせを説明していないが、これらの技術的特徴の組み合わせが矛盾しない限り、本明細書に記載の範囲に属する。
【0113】
以上の実施例は本願のいくつかの実施形態を表し、その説明が比較的具体的かつ詳細であるが、発明特許の範囲を限定するものではないと理解すべきである。なお、当業者は、本願の発想を逸脱せずに種々の変形や改良を行うことができ、これらの変形や改良はすべて本願の保護範囲に属する。従って、本願特許の保護範囲は添付した特許請求の範囲に準じるべきである。
【符号の説明】
【0114】
202 ピクチャ取得モジュール
204 オブジェクト検出モジュール
206 サンプリングモジュール
208 デコーディングモジュール
302 走査機器、コードスキャン機器
304 コンピュータ機器
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