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特許7164269エアロゾル生成物品及びエアロゾル生成ロッドを製造する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-24
(45)【発行日】2022-11-01
(54)【発明の名称】エアロゾル生成物品及びエアロゾル生成ロッドを製造する方法
(51)【国際特許分類】
   A24D 1/20 20200101AFI20221025BHJP
   A24B 3/14 20060101ALI20221025BHJP
   A24F 40/20 20200101ALI20221025BHJP
【FI】
A24D1/20
A24B3/14
A24F40/20
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020570461
(86)(22)【出願日】2020-09-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-26
(86)【国際出願番号】 KR2020012506
(87)【国際公開番号】W WO2021101050
(87)【国際公開日】2021-05-27
【審査請求日】2021-01-07
(31)【優先権主張番号】10-2019-0149885
(32)【優先日】2019-11-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョウン、ウン ミ
(72)【発明者】
【氏名】キ、スン ジョン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ミン キュ
(72)【発明者】
【氏名】キム、ヨン ジューン
(72)【発明者】
【氏名】パク、イン ス
(72)【発明者】
【氏名】リー、ジョン タエ
(72)【発明者】
【氏名】ジュン、スン ファン
【審査官】杉浦 貴之
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-501676(JP,A)
【文献】特表2010-520764(JP,A)
【文献】特開2019-000095(JP,A)
【文献】特表2014-515274(JP,A)
【文献】特表2015-517817(JP,A)
【文献】特表2015-523857(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第103181613(CN,A)
【文献】国際公開第2016/009555(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24D 1/20
A24B 3/14
A24F 40/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成物品において、
少なくとも一面にエアロゾル生成物質が塗布された後、タバコ成分が含有された液体がさらに塗布された第1非タバコ物質のシートを含むエアロゾル生成ロッドと、
前記エアロゾル生成ロッドの下流に位置し、前記エアロゾル生成ロッドから生成されるエアロゾルを冷却する冷却部と、
前記冷却部の下流に位置するフィルタ部と、を含み、
前記タバコ成分が含有された液体は、タバコ顆粒(granule)またはタバコ微粉(fine particles)と液状バインダが混合された液体を含み、
前記タバコ顆粒または前記タバコ微粉は、約10μm~約50μmの大きさを有する、エアロゾル生成物品。
【請求項2】
前記タバコ成分が含有された液体は、前記エアロゾル生成物質が塗布された一面の全体面積に沿って均一に塗布される、請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項3】
前記第1非タバコ物質のシートは、タバコ物質ではない物質として、前記エアロゾル生成物質を吸収する高分子素材またはセルロース物質を含む、請求項1または2に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項4】
前記エアロゾル生成ロッドは、前記エアロゾル生成物質を乾燥重量を基準として、約40wt%~約90wt%ほど含む、請求項1から3のいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項5】
前記液状バインダは、ガム(gum)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(hydroxypropyl methylcellulose; HPMC)及び澱粉(starch)からなる群から選択される1種以上のバインダ、水及びエタノールのうち、少なくとも1つを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項6】
エアロゾル生成物品において、
少なくとも一面にエアロゾル生成物質が塗布された後、タバコ成分が含有された液体がさらに塗布された第1非タバコ物質のシートを含むエアロゾル生成ロッドと、
前記エアロゾル生成ロッドの下流に位置し、前記エアロゾル生成ロッドから生成されるエアロゾルを冷却する冷却部と、
前記冷却部の下流に位置するフィルタ部と、を含み、
記エアロゾル生成ロッドは、
少なくとも一面にエアロゾル生成物質だけ塗布された第2非タバコ物質のシートをさらに含む、エアロゾル生成物品。
【請求項7】
エアロゾル生成ロッドを製造する方法において、
少なくとも1つの第1移送ローラを用いて第1非タバコ物質のシートを提供する段階と、
第1巻縮装置を用いて前記第1非タバコ物質のシートを巻縮する段階と、
第1スプレイノズルを用いて前記第1非タバコ物質のシートの少なくとも一面にエアロゾル生成物質を塗布する段階と、
スリットノズルを用いて前記第1非タバコ物質のシートの少なくとも一面にタバコ成分が含有された液体を塗布する段階と、
乾燥装置を用いて前記第1非タバコ物質のシートを乾燥する段階と、
ロッド化装置を用いて前記第1非タバコ物質のシートをロッド化することで、前記エアロゾル生成ロッドを形成する段階と、を含む、方法。
【請求項8】
前記エアロゾル生成物質は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち、少なくとも1つを含み、
前記エアロゾル生成物質を塗布する段階は、
前記エアロゾル生成ロッドが前記エアロゾル生成物質を乾燥重量を基準として、約40wt%~約90wt%ほど含むように前記第1非タバコ物質のシートの少なくとも一面に前記エアロゾル生成物質を塗布する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記エアロゾル生成物質を塗布する段階は、
前記第1スプレイノズルを用いて前記エアロゾル生成物質を前記第1非タバコ物質のシートの少なくとも一面にスプレイ噴射する、請求項7まは8に記載の方法。
【請求項10】
前記タバコ成分が含有された液体を塗布する段階は、
前記スリットノズル上に既設定の間隔によって離隔して配置される複数のスリットを通じて前記タバコ成分が含有された液体を前記第1非タバコ物質のシートの少なくとも一面に塗布する、請求項7から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記タバコ成分が含有された液体は、タバコ顆粒(granule)またはタバコ微粉(fine particles)と液状バインダが混合された液体を含み、
前記タバコ成分が含有された液体を塗布する段階は、
約10μm~約50μmの大きさを有する前記タバコ顆粒またはタバコ微粉を含む前記タバコ成分が含有された液体を前記第1非タバコ物質のシートの少なくとも一面に塗布する、請求項7から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記第1非タバコ物質のシートを乾燥する段階は、
約70℃~約120℃範囲の温度を保持するように設定された前記乾燥装置を用いて前記第1非タバコ物質のシートを乾燥する、請求項7から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記エアロゾル生成ロッドを形成する段階は、
前記第1非タバコ物質のシートを前記第1非タバコ物質のシートの移送方向の軸に対して横方向に収集(gathering)する段階と、
前記収集された第1非タバコ物質のシートをラッパで覆い包んで連続ロッドを形成する段階と、
前記連続ロッドを複数の個別的なロッドに切断することで、前記エアロゾル生成ロッドを形成する段階と、を含む、請求項7から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記方法は、
少なくとも1つの第2移送ローラを用いて第2非タバコ物質のシートを提供する段階と、
第2巻縮装置を用いて前記第2非タバコ物質のシートを巻縮する段階と、
第2スプレイノズルを用いて前記第2非タバコ物質のシートの少なくとも一面にエアロゾル生成物質を塗布する段階と、
前記第2非タバコ物質のシートと前記第1非タバコ物質のシートと重畳して二重シートを形成する段階と、をさらに含む、請求項7から13のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成ロッドを製造する方法及び装置と、該方法及び装置によって製造されるエアロゾル生成ロッドを含むエアロゾル生成物品に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なシガレットの短所を克服する代替方法に係わる需要が増加している。例えば、シガレットを燃焼させてエアロゾルを生成する方法ではない、エアロゾル生成装置を用いてシガレットを加熱することで、エアロゾルを生成するシステムに関する需要が増加している。一方、加熱式エアロゾル生成装置と共に使用されるシガレットは、燃焼ではない加熱だけでも、ユーザに十分な喫味と霧化量を提供するのに適した構造を有するように製造される必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする課題は、ユーザに十分な喫味と霧化量を提供するのに適した構造を有するエアロゾル生成ロッドを製造する方法及び装置と、該方法及び装置によって製造されるエアロゾル生成ロッドを含むエアロゾル生成物品を提供することである。本開示が解決しようとする技術的課題は、前記のような技術的課題に限定されず、以下の実施例からさらに他の技術的課題が類推されうる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
多様な実施例は、少なくとも一面にエアロゾル生成物質が塗布された後、タバコ成分が含有された液体がさらに塗布された第1非タバコ物質のシートを含むエアロゾル生成ロッド、前記エアロゾル生成ロッドの下流に位置し、前記エアロゾル生成ロッドから生成されるエアロゾルを冷却する冷却部、及び前記冷却部の下流に位置するフィルタ部を含むエアロゾル生成物品を提供することができる。また、多様な実施例は、前述したエアロゾル生成ロッドを製造する方法及び装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0005】
本発明は、エアロゾル生成ロッドを製造する方法及び装置と、該方法及び装置によって製造されるエアロゾル生成ロッドを含むエアロゾル生成物品を提供することができる。具体的に、本開示によるエアロゾル生成ロッドを製造する方法及び装置は、少なくとも一面にエアロゾル生成物質と、タバコ成分が含有された液体が塗布された非タバコ物質のシートを用いてエアロゾル生成ロッドを製造することができる。このように、エアロゾルを生成するための材料としてタバコ物質が直接使用されないので、タバコ物質の高温加熱によって伴う否定的なタバコ味の発生が防止される。また、エアロゾル生成物質が非タバコ物質のシートに吸収または塗布された形で存在するので、液漏れが防止される。
本発明によるエアロゾル生成ロッドを製造する方法及び装置は、スプレイノズルを用いて非タバコ物質のシートの少なくとも一面にエアロゾル生成物質を十分な量だけ塗布することで、燃焼ではない、加熱だけでも、ユーザに十分な霧化量を提供するシガレットを製造することができる。また、本発明によるエアロゾル生成ロッドを製造する方法及び装置は、スリットノズルを用いて非タバコ物質のシートの少なくとも一面にタバコ成分が含有された液体を均一に塗布することで、ユーザに所望通りの喫味を提供するシガレットを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】一部実施例によるエアロゾル生成ロッドを製造する装置の一例を示す図面である。
図2】一部実施例によるエアロゾル生成ロッドを製造する方法を示すフローチャートである。
図3A】一部実施例による非タバコ物質のシートの少なくとも一面にタバコ成分が含有された液体を塗布する方式を説明するための図面である。
図3B】一部実施例による非タバコ物質のシートの少なくとも一面にタバコ成分が含有された液体を塗布する方式を説明するための図面である。
図4】一部実施例によるエアロゾル生成ロッドを製造する装置の他の例を示す図面である。
図5】一部実施例によるエアロゾル生成ロッドを製造する方法によって製造されたエアロゾル生成ロッドを含むエアロゾル生成物品の例示を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示の一側面によるエアロゾル生成物品は、少なくとも一面にエアロゾル生成物質が塗布された後、タバコ成分が含有された液体がさらに塗布された第1非タバコ物質のシートを含むエアロゾル生成ロッドと、前記エアロゾル生成ロッドの下流に位置し、前記エアロゾル生成ロッドから生成されるエアロゾルを冷却する冷却部と、前記冷却部の下流に位置するフィルタ部と、を含んでもよい。
【0008】
一例において、前記タバコ成分が含有された液体は、前記エアロゾル生成物質が塗布された一面の全体面積に沿って均一に塗布される。
【0009】
また、前記第1非タバコ物質のシートは、タバコ物質ではない物質として、前記エアロゾル生成物質を吸収することができる高分子素材またはセルロース物質を含んでもよい。
前記エアロゾル生成ロッドは、前記エアロゾル生成物質を乾燥重量を基準として、約40wt%~約90wt%ほど含んでもよい。
【0010】
前記タバコ成分が含有された液体は、タバコ顆粒(granule)またはタバコ微粉(fine particles)と液状バインダが混合された液体を含み、前記タバコ顆粒または前記タバコ微粉は、約10μm~約50μmの大きさを有することができる。
【0011】
前記液状バインダは、ガム(gum)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(hydroxypropyl methylcellulose; HPMC)及び澱粉(starch)からなる群から選択される1種以上のバインダ、水及びエタノールのうち、少なくとも1つを含んでもよい。
【0012】
前記エアロゾル生成ロッドは、少なくとも一面にエアロゾル生成物質だけ塗布された第2非タバコ物質のシートをさらに含んでもよい。
【0013】
本開示の他の側面によるエアロゾル生成ロッドを製造する方法は、少なくとも1つの第1移送ローラを用いて第1非タバコ物質のシートを提供する段階と、第1巻縮装置を用いて前記第1非タバコ物質のシートを巻縮する段階と、第1スプレイノズルを用いて前記第1非タバコ物質のシートの少なくとも一面にエアロゾル生成物質を塗布する段階と、スリットノズルを用いて前記第1非タバコ物質のシートの少なくとも一面にタバコ成分が含有された液体を塗布する段階と、乾燥装置を用いて前記第1非タバコ物質のシートを乾燥する段階と、ロッド化装置を用いて前記第1非タバコ物質のシートをロッド化することで、前記エアロゾル生成ロッドを形成する段階と、を含んでもよい。
【0014】
前記第1非タバコ物質のシートは、タバコ物質ではない物質として、前記エアロゾル生成物質を吸収することができる高分子素材またはセルロース物質を含んでもよい。
【0015】
前記エアロゾル生成物質は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち、少なくとも1つを含み、前記エアロゾル生成物質を塗布する段階は、前記エアロゾル生成ロッドが前記エアロゾル生成物質を乾燥重量を基準として、約40wt%~約90wt%ほど含むように、前記第1非タバコ物質のシートの少なくとも一面に前記エアロゾル生成物質を塗布することができる。
【0016】
前記エアロゾル生成物質を塗布する段階は、前記第1スプレイノズルを用いて前記エアロゾル生成物質を前記第1非タバコ物質のシートの少なくとも一面にスプレイ噴射することができる。
【0017】
前記タバコ成分が含有された液体を塗布する段階は、前記スリットノズル上に既設定の間隔によって離隔して配置される複数のスリットを通じて前記タバコ成分が含有された液体を前記第1非タバコ物質のシートの少なくとも一面に塗布することができる。
【0018】
前記タバコ成分が含有された液体は、タバコ顆粒(granule)またはタバコ微粉(fine particles)と液状バインダが混合された液体を含み、前記タバコ成分が含有された液体を塗布する段階は、約10μm~約50μmの大きさを有する前記タバコ顆粒またはタバコ微粉を含む前記タバコ成分が含有された液体を前記第1非タバコ物質のシートの少なくとも一面に塗布することができる。
【0019】
前記液状バインダは、ガム(gum)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(hydroxypropyl methylcellulose; HPMC)及び澱粉(starch)からなる群から選択される1種以上のバインダ、水及びエタノールのうち、少なくとも1つを含んでもよい。
【0020】
前記第1非タバコ物質のシートを乾燥する段階は、約70℃~約120℃範囲の温度を保持するように設定された前記乾燥装置を用いて前記第1非タバコ物質のシートを乾燥することができる。
【0021】
前記エアロゾル生成ロッドを形成する段階は、前記第1非タバコ物質のシートを前記第1非タバコ物質のシートの移送方向の軸に対して横方向に収集(gathering)する段階と、前記収集された第1非タバコ物質のシートをラッパで覆い包んで連続ロッドを形成する段階と、前記連続ロッドを複数の個別的なロッドに切断することで、前記エアロゾル生成ロッドを形成する段階と、を含んでもよい。
【0022】
前記方法は、少なくとも1つの第2移送ローラを用いて第2非タバコ物質のシートを提供する段階と、第2巻縮装置を用いて前記第2非タバコ物質のシートを巻縮する段階と、第2スプレイノズルを用いて前記第2非タバコ物質のシートの少なくとも一面にエアロゾル生成物質を塗布する段階と、前記第2非タバコ物質のシートと前記第1非タバコ物質のシートと重畳して二重シートを形成する段階と、をさらに含んでもよい。
【0023】
また、本開示のさらに他の側面によるエアロゾル生成ロッドを製造する装置は、第1非タバコ物質のシートを提供する少なくとも1つの第1移送ローラと、前記第1非タバコ物質のシートを巻縮する第1巻縮装置と、前記第1非タバコ物質のシートの少なくとも一面にエアロゾル生成物質を塗布する第1スプレイノズルと、前記第1非タバコ物質のシートの少なくとも一面にタバコ成分が含有された液体を塗布するスリットノズルと、前記第1非タバコ物質のシートを乾燥する乾燥装置と、前記第1非タバコ物質のシートをロッド化することで、前記エアロゾル生成ロッドを形成するロッド化装置と、を含んでもよい。
【0024】
実施例で使用される用語は、本発明での機能を考慮しながら可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、これは、当業者の意図または判例、新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。従って、本発明で使用される用語は、単なる用語の名称ではない、その用語が有する意味と、本発明の全般にわたる内容とに基づいて定義されねばならない。
【0025】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載された「…部」、「…モジュール」という用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、これは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせによって具現されうる。
【0026】
また、本明細書で使用される「第1」または「第2」のように序数を含む用語は、多様な構成要素の説明に使用されるが、前記構成要素は、前記用語によって限定されてはならない。前記用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみで使用される。
【0027】
一方、明細書全体で「上流」及び「下流」は、ユーザがエアロゾル生成物品を用いて吸煙する時、生成されたエアロゾルがユーザの口または肺内に吸引されるように流れる気流の方向を基準として決定されうる。例えば、図5の例示において、エアロゾル生成ロッド510で生成されたエアロゾルが冷却部520を通じてフィルタ部530に向かうので、冷却部520は、フィルタ部530の上流に位置し、フィルタ部530は、冷却部520の下流に位置する。一方、「上流」及び「下流」は、構成要素間に相対的に決定されうる。
【0028】
以下、添付図面に基づいて本発明の実施例について本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳細に説明する。しかし、本発明は、互いに異なる様々な形態にも具現され、ここで説明する実施例に限定されない。
【0029】
以下、図面に基づいて本発明の実施例を詳細に説明する。
【0030】
図1は、一部実施例によるエアロゾル生成ロッドを製造する装置の一例を示す図面である。
【0031】
図1を参照すれば、エアロゾル生成ロッドを製造する装置10は、少なくとも1つの第1移送ローラ110、第1巻縮装置120、第1スプレイノズル130、スリットノズル140、乾燥装置150、及びロッド化装置160を含んでもよい。但し、図1に図示されたエアロゾル生成ロッドを製造する装置10には、本実施例に係わる構成要素が図示されている。したがって、図1に図示された構成要素以外に他の汎用的な構成要素がエアロゾル生成ロッドを製造する装置10にさらに含まれることを、本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0032】
また、図1では、少なくとも1つの第1移送ローラ110、第1巻縮装置120、第1スプレイノズル130、スリットノズル140、乾燥装置150、及びロッド化装置160それぞれが個別的な構成要素に図示されているが、少なくとも1つの第1移送ローラ110、第1巻縮装置120、第1スプレイノズル130、スリットノズル140、乾燥装置150、及びロッド化装置160のうち、少なくとも2以上が統合されて1つの構成要素にもなるということを、当該技術分野の通常の技術者であれば、容易に理解できるであろう。
【0033】
以下、図2を共に参照してエアロゾル生成ロッドを製造する装置10がエアロゾル生成ロッドを製造する方法についてさらに詳細に説明する。
【0034】
図2は、一部実施例によるエアロゾル生成ロッドを製造する方法を示すフローチャートである。エアロゾル生成ロッドを製造する装置10は、第1非タバコ物質のシート20を用いて後述する段階によってエアロゾル生成ロッドを製造することができる。第1非タバコ物質のシート20は、非タバコ物質で構成されたシートを意味する。非タバコ物質は、タバコ物質ではない物質として、エアロゾル生成物質を吸収する高分子素材またはセルロース物質でもある。例えば、第1非タバコ物質のシート20は、高温加熱されても、熱による異臭が発生しない紙シートでもある。紙シートの原紙材料としては、シラカバ、竹、多孔紙などが用いられる。但し、それらに制限されるものではない。
【0035】
段階210において、エアロゾル生成ロッドを製造する装置10は、少なくとも1つの第1移送ローラ110を用いて第1非タバコ物質のシート20を提供することができる。少なくとも1つの第1移送ローラ110は、シートまたは紙のような平面形材料を2個のローラ間に固定させ、ローラを回転させることで、摩擦によって平面形材料を移送方向に移動させる装置を意味する。図1において、第1非タバコ物質のシート20の移送方向は、第1移送ローラ110から第1巻縮装置120に向かう方向に対応する。一方、図1では、少なくとも1つの第1移送ローラ110が4個のローラで構成されると図示されているが、これは、例示に過ぎない。少なくとも1つの第1移送ローラ110は、2個のローラでも構成され、4個より多数のローラで構成されてもよい。
【0036】
段階220において、エアロゾル生成ロッドを製造する装置10は、第1巻縮装置120を用いて第1非タバコ物質のシート20を巻縮(crimping)することができる。第1巻縮装置120は、シートまたは紙のような平面形材料を巻縮する装置を意味する。第1巻縮装置120が第1非タバコ物質のシート20を巻縮することにより、第1非タバコ物質のシート20には、複数の平行なシワ(corrugations)またはリッジ(ridges)が形成される。但し、必ずしもそれに制限されるものではなく、第1非タバコ物質のシート20には、波状またはサイン波状のシワまたはリッジが形成されてもよい。
【0037】
段階230において、エアロゾル生成ロッドを製造する装置10は、第1スプレイノズル130を用いて第1非タバコ物質のシート20の少なくとも一面にエアロゾル生成物質を塗布することができる。第1スプレイノズル130は、管を通過する液体または気体に圧力を加え、スプレイ形態に噴出させる装置を意味する。例えば、第1スプレイノズル130は、エアロゾル生成物質を第1非タバコ物質のシート20の少なくとも一面にスプレイ噴射することができる。
【0038】
エアロゾル生成物質は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、及びオレイルアルコールのうち、少なくとも1つを含んでもよいが、それらに制限されるものではない。第1スプレイノズル130は、エアロゾル生成ロッドがエアロゾル生成物質を乾燥重量を基準として、約40wt%~約90wt%ほど含むように、第1非タバコ物質のシート20の少なくとも一面にエアロゾル生成物質を塗布することができる。エアロゾル生成物質が乾燥重量を基準として、約40wt%以上含まれることにより、燃焼ではない、加熱だけでも、ユーザに十分な霧化量を提供するエアロゾル生成ロッドが製造される。このように、エアロゾル生成ロッドを製造する装置10は、第1スプレイノズル130を用いて第1非タバコ物質のシート20の少なくとも一面にエアロゾル生成物質を十分な量だけ塗布することで、燃焼ではない、加熱だけでも、ユーザに十分な霧化量を提供するエアロゾル生成物品(例えば、シガレット)を製造することができる。
【0039】
段階240において、エアロゾル生成ロッドを製造する装置10は、スリットノズル140を用いて第1非タバコ物質のシート20の少なくとも一面にタバコ成分が含有された液体を塗布することができる。スリットノズル140は、スリットノズル140上に既設定の間隔によって離隔して配置される複数のスリットを通じてタバコ成分が含有された液体を第1非タバコ物質のシート20の少なくとも一面に塗布することができる。
【0040】
タバコ成分が含有された液体は、タバコ顆粒(granule)またはタバコ微粉(fine particles)と液状バインダが混合された液体を含んでもよい。一方、タバコ顆粒またはタバコ微粉自体が落下方式によって塗布される場合、第1非タバコ物質のシート20の少なくとも一面にタバコ顆粒が不均一に塗布される可能性が高く、エアロゾル生成ロッドを製造する装置10によって製造されるエアロゾル生成ロッドごとに偏差が発生する。また、タバコ成分が含有された液体は、エアロゾル生成物質よりも粘度が高いので、スプレイ方式による塗布に望ましくない。前述した方式による問題を解決するために、本開示によるエアロゾル生成ロッドを製造する装置10は、スリットノズル140を用いて第1非タバコ物質のシート20の少なくとも一面にタバコ成分が含有された液体を均一に塗布することで、ユーザに所望通りの喫味を提供するエアロゾル生成物品(例えば、シガレット)を製造することができる。
【0041】
一方、タバコ成分が含有された液体に含まれるタバコ顆粒またはタバコ微粉は、スリットノズル140を通じる塗布に適切な大きさを有する。例えば、タバコ顆粒またはタバコ微粉は、約10μm~約50μmの大きさを有することができる。タバコ顆粒またはタバコ微粉が約10μmよりも小さな大きさを有する場合、タバコ顆粒またはタバコ微粉を製造するための粉砕工程などにかかる時間及び費用が過度に増加し、タバコ顆粒またはタバコ微粉が約50μmサイズを超過する場合、スリットノズル140を介した均一な塗布に難点がある。これにより、タバコ顆粒またはタバコ微粉は、適切な大きさとして、前述した数値範囲に該当する大きさを有することができる。
【0042】
液状バインダは、ガム(gum)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(hydroxypropyl methylcellulose; HPMC)及び澱粉(starch)からなる群から選択される1種以上のバインダ、水及びエタノールのうち、少なくとも1つを含んでもよい。タバコ成分が含有された液体がスリットノズル140を介して塗布できるほどの適切な粘度レベルを有するように適量の液状バインダがタバコ顆粒またはタバコ微粉と混合されうる。
【0043】
以下、図3A及び図3Bを参照して第1非タバコ物質のシート20の少なくとも一面にタバコ成分が含有された液体を塗布する方式をさらに詳細に説明する。
【0044】
図3A及び図3Bは、一部実施例による非タバコ物質のシートの少なくとも一面にタバコ成分が含有された液体を塗布する方式を説明するための図面である。
【0045】
図3Aを参照すれば、スリットノズル140は、エアロゾル生成物質が塗布された非タバコ物質のシート310にタバコ成分が含有された液体320を既設定の間隔ほど離隔されるように塗布することができる。タバコ成分が含有された液体320が塗布される既設定の間隔は、スリットノズル140上に離隔して配置される複数のスリット間の間隔に対応する。スリットノズル140は、定量のタバコ成分が含有された液体320をエアロゾル生成物質が塗布された非タバコ物質のシート310に均一に塗布することができる。
【0046】
一方、スリットノズル140がタバコ成分が含有された液体320を、必ずしも既設定の間隔ほど離隔されるように塗布するものではない。例えば、図3Bに図示されたように、スリットノズル140は、エアロゾル生成物質が塗布された非タバコ物質のシート310の全体面積に沿って均一にタバコ成分が含有された液体320を塗布してもよい。その場合、スリットノズル140上に離隔して配置される複数のスリット間の間隔は、エアロゾル生成物質が塗布された非タバコ物質のシート310の全体面積に沿ってタバコ成分が含有された液体320が均一に塗布されるように十分に狭く形成される。但し、必ずしもそれに制限されるものではなく、スリットノズル140は、複数のスリットの代わりに、移送方向の軸に対して横方向に沿って細長型である単一スリットを含んでもよい。
【0047】
図3Bに図示されたように、非タバコ物質のシート層310aでエアロゾル生成物質の層310bが形成される一面と、非タバコ物質のシート層310aでタバコ成分が含有された液体320が塗布される一面は、互いに同一でもある。但し、必ずしもそれに制限されるものではなく、非タバコ物質のシート層310aでエアロゾル生成物質が塗布される一面と非タバコ物質のシート層310aでタバコ成分が含有された液体320が塗布される一面とが互いに異なってもいる。
【0048】
再び図1及び図2に戻り、第1非タバコ物質のシート20に塗布されるエアロゾル生成物質またはタバコ成分が含有された液体の塗布厚さは、喫煙中にニコチンの移行量に係わり、加熱条件によっても異なるが、原紙の厚さ(すなわち、第1非タバコ物質のシート20の厚さ)よりは薄いものが望ましい。第1非タバコ物質のシート20に塗布されるエアロゾル生成物質またはタバコ成分が含有された液体の塗布厚さが原紙の厚さよりも厚くなる場合、第1非タバコ物質のシート20に塗布されるエアロゾル生成物質またはタバコ成分が含有された液体が形態を保持し難く、第1非タバコ物質のシート20をロッド化し難いからである。但し、必ずしもその限りではない。
【0049】
段階250において、エアロゾル生成ロッドを製造する装置10は、乾燥装置150を用いて第1非タバコ物質のシート20を乾燥することができる。乾燥装置150は、内部を特定温度で加熱する加熱炉を意味することができる。乾燥装置150は、約70℃~約120℃範囲の温度を保持するように設定される。乾燥装置150内部の温度が約70℃よりも低い場合、第1非タバコ物質のシート20で水またはエタノールが除去されず、乾燥装置150内部の温度が約120℃を超過する場合、タバコ成分に含まれるニコチンやエアロゾル生成物質が損失されうる。これにより、乾燥装置150は、適切な温度範囲として、前述した数値範囲に該当する温度範囲を保持することができる。一方、乾燥装置150は、第1非タバコ物質のシート20で水またはエタノールが十分に除去されるように移送方向への適切な長さ(乾燥時間に比例)を有することができる。
【0050】
段階260において、エアロゾル生成ロッドを製造する装置10は、ロッド化装置160を用いて第1非タバコ物質のシート20をロッド化することで、エアロゾル生成ロッドを形成することができる。ロッド化装置160は、第1非タバコ物質のシート20を第1非タバコ物質のシート20の移送方向の軸に対して横方向に収集(gathering)することができ、収集された第1非タバコ物質のシート20をラッパで覆い包んで連続ロッドを形成することができる。この際、横方向に収集される第1非タバコ物質のシート20は、約150mm~約250mmの幅を有してもよい。エアロゾル生成ロッドを製造する装置10は、ロッド化装置160によって形成された連続ロッドを、約8mm~約15mmの長さを有する複数の個別的なロッドに切断することで、エアロゾル生成ロッドを形成することができる。連続ロッドを切断するための切断装置がロッド化装置160またはエアロゾル生成ロッドを製造する装置10内の適切な位置に配置される。
【0051】
このように、エアロゾル生成ロッドを製造する装置10がエアロゾル生成ロッドを製造する方法によれば、エアロゾルを生成するための材料としてタバコ物質が直接使用されないので、タバコ物質の高温加熱による否定的なタバコ味の発生が防止される。また、エアロゾル生成物質が非タバコ物質のシートに吸収または塗布された形で存在するので、液漏れが防止される。
【0052】
図4は、一部実施例によるエアロゾル生成ロッドを製造する装置の他の例を示す図面である。
【0053】
図4を参照すれば、エアロゾル生成ロッドを製造する装置40は、図1のエアロゾル生成装置10に含まれる少なくとも1つの第1移送ローラ110、第1巻縮装置120、第1スプレイノズル130、スリットノズル140、乾燥装置150、及びロッド化装置160以外にも、少なくとも1つの第2移送ローラ410、第2巻縮装置420及び第2スプレイノズル430をさらに含んでもよい。少なくとも1つの第2移送ローラ410、第2巻縮装置420、及び第2スプレイノズル430は、第1非タバコ物質のシート20ではない、第2非タバコ物質のシート30に対する工程を行うという点だけで差があり、それぞれが少なくとも1つの第1移送ローラ110、第1巻縮装置120、及び第1スプレイノズル130と同一でもある。
【0054】
例えば、少なくとも1つの第2移送ローラ410は、第2非タバコ物質のシート30を提供し、第2巻縮装置420は、第2非タバコ物質のシート30を巻縮し、第2スプレイノズル430は、第2非タバコ物質のシート30の少なくとも一面にエアロゾル生成物質を塗布することができる。エアロゾル生成ロッドを製造する装置40は、第2非タバコ物質のシート30と第1非タバコ物質のシート20と重畳して二重シートを形成し、二重シートをロッド化装置160に移送させることで、第2非タバコ物質のシート30と第1非タバコ物質のシート20を共にロッド化することができる。
【0055】
このように、エアロゾル生成ロッドを製造する装置40は、エアロゾル生成物質だけ塗布された第2非タバコ物質のシート30を第1非タバコ物質のシート20と重畳して二重シートを形成することで、第1非タバコ物質のシート20に塗布されたタバコ顆粒またはタバコ微粉の損失を最小化し、エアロゾル生成物質の量をさらに確保することができる。したがって、エアロゾル生成ロッドを製造する装置40によって製造されるエアロゾル生成ロッドは、燃焼ではない、加熱だけでも、ユーザに十分な喫味と霧化量を提供するのに適した構造を有することができる。
【0056】
一方、ロッド化装置160に移送される第1非タバコ物質のシート20及び第2非タバコ物質のシート30は、互いに同一か、または異なる素材で構成される。第2非タバコ物質のシート30は、第1非タバコ物質のシート20と同一幅、例えば、約150mm~約250mmの幅を有してもよいが、第1非タバコ物質のシート20と互いに異なる幅を有してもよい。一方、第2非タバコ物質のシート30に塗布されるエアロゾル生成物質の量は、第1非タバコ物質のシート20に塗布されるエアロゾル生成物質の量の1.5倍よりは多くない。
【0057】
第1非タバコ物質のシート20または第2非タバコ物質のシート30に塗布されるエアロゾル生成物質は、プロピレングリコール及びグリセリンを含み、第1非タバコ物質のシート20または第2非タバコ物質のシート30に塗布されるプロピレングリコール及びグリセリンの比率は、互いに同一か、または異なって設定される。例えば、第1非タバコ物質のシート20または第2非タバコ物質のシート30に塗布されるプロピレングリコール及びグリセリンの比率それぞれは、5:5、4:6、3:7、2:8、1:9、6:4、7:3、8:2、または9:1のうち、1つに選択されうる。但し、必ずしもその限りではない。
【0058】
一方、図4を参照して、エアロゾル生成ロッドを製造する装置40が第2スプレイノズル430を含む実施例について説明したが、エアロゾル生成ロッドを製造する装置40は、第2スプレイノズル430を含まなくてもよい。その場合、エアロゾル生成物質及びタバコ成分が含有された液体が塗布された第1非タバコ物質のシート20とエアロゾル生成物質及びタバコ成分が含有された液体がいずれも塗布されていない第2非タバコ物質のシート30が重畳されることで、二重シートが形成され、第1非タバコ物質のシート20に塗布されたタバコ顆粒またはタバコ微粉の損失を最小化する効果のみがさらに獲得されう。
【0059】
図5は、一部実施例によるエアロゾル生成ロッドを製造する方法によって製造されたエアロゾル生成ロッドを含むエアロゾル生成物品の例示を示す図面である。
【0060】
図5を参照すれば、エアロゾル生成物品50は、加熱式エアロゾル生成装置と共に用いられるシガレットに対応するものであって、エアロゾル生成ロッド510、冷却部520及びフィルタ部530を含んでもよい。但し、図5に図示されたエアロゾル生成物品50には、本実施例に係わる構成要素が図示されている。したがって、図5に図示された構成要素以外に他の汎用的な構成要素がエアロゾル生成物品50にさらに含まれることを、本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0061】
エアロゾル生成ロッド510は、図1から図4を参照して説明したエアロゾル生成ロッドを製造する装置10またはエアロゾル生成ロッドを製造する装置40によって製造されたエアロゾル生成ロッドに対応する。したがって、エアロゾル生成ロッド510は、一面または両面にエアロゾル生成物質及びタバコ成分が含有された液体が塗布された、非タバコ物質のシートを含んでもよい。また、エアロゾル生成ロッド510は、風味剤、湿潤剤のような他の添加物質を含んでもよい。例えば、メントールまたは保湿剤などの加香液がエアロゾル生成ロッド510に噴射されることで添加される。
【0062】
一方、エアロゾル生成ロッド510に含まれる非タバコ物質のシートの幅が過度に広ければ、エアロゾル生成物品50内に収集された非タバコ物質のシートによって形成される空気間隙の大きさが減少し、これにより、エアロゾル生成物品50の吸引抵抗が過度に増加しうる。逆に、エアロゾル生成ロッド510に含まれる非タバコ物質のシートの幅が過度に狭ければ、エアロゾル生成物品50内に収集された非タバコ物質のシートによって形成される空気間隙の大きさが増加し、これにより、エアロゾル生成物品50の十分な吸引抵抗が提供されない。そのように、非タバコ物質のシートの幅によってエアロゾル生成物品50全体の吸引抵抗が決定されるところ、非タバコ物質のシートの幅は、適切に設定される。例えば、エアロゾル生成物品50に含まれる非タバコ物質のシートの幅は、約150mm~250mmでもあり、望ましくは、約180mm~220mmでもある。但し、必ずしもその限りではない。
【0063】
一部実施例によれば、エアロゾル生成ロッド510は、熱伝導物質によって取り囲まれてもよい。例えば、熱伝導物質は、アルミニウムホイルのような金属箔でもあるが、それに限定されない。一例として、エアロゾル生成ロッド510を取り囲む熱伝導物質は、エアロゾル生成ロッド510に伝達される熱を均一に分散させ、タバコロードに加えられる熱伝導率を向上させ、これにより、タバコ味を向上させうる。また、エアロゾル生成ロッド510を取り囲む熱伝導物質は、誘導加熱式ヒータによって加熱されるサセプタとしての機能が可能である。この際、図面に図示されていないが、エアロゾル生成ロッド510は、外部を取り囲む熱伝導物質以外にもサセプタをさらに含んでもよい。
【0064】
また、エアロゾル生成ロッド510は、約8mm~約15mmの範囲内で適切な長さを有することができる。設計工程上、エアロゾル生成物品50の長さには、一定の制限があり得るが、エアロゾル生成ロッド510がタバコ成分及びエアロゾル生成物質をいずれも含む単一セグメントとして形成されることにより、後述する冷却部520の長さ設計に対する自律性が増加する。したがって、冷却部520は、エアロゾル生成物品50の一端部に伝達される主流煙に対する十分な冷却が可能な長さを有することができる。
【0065】
冷却部520は、高分子物質または生分解性高分子物質によって製造され、冷却機能を有することができる。例えば、冷却部520は、純粋なポリ乳酸のみで作製されるが、それに限定されない。また、冷却部520は、複数の孔が開けられた酢酸セルロースフィルタによって作製される。しかし、冷却部520は、上述した例に限定されず、エアロゾルが冷却される機能が行えるならば、制限なしに該当しうる。例えば、冷却部520は、中空を含むチューブフィルタまたは枝管フィルタでもある。
【0066】
フィルタ部530は、酢酸セルロースフィルタでもある。一方、フィルタ部530の形状には、制限がない。例えば、フィルタ部530は、円柱状ロッドでもあり、内部に中空を含むチューブ状ロッドでもある。また、フィルタ部530は、リセス状ロッドでもある。もし、フィルタ部530が複数のセグメントで構成された場合、複数のセグメントのうち、少なくとも1つが異なる形状にも作製される。
【0067】
フィルタ部530は、香味が発生するように作製されてもよい。一例として、フィルタ部530に加香液が噴射され、加香液が塗布された別途の纎維がフィルタ部530の内部に挿入されてもよい。
【0068】
また、フィルタ部530には、少なくとも1つのカプセルが含まれてもよい。ここで、カプセルは、香味を発生させる機能を行ってもよく、エアロゾルを発生させる機能を行ってもよい。例えば、カプセルは、香料を含む液体を被膜で覆い包んだ構造でもある。カプセルは、球状または円筒状を有するが、それに制限されない。
【0069】
エアロゾル生成物品50は、ラッパ(図示せず)によっても包装される。ラッパには、外部空気が流入されるか、内部気体が流出される少なくとも1つの孔(hole)が形成される。ラッパは、単一ラッパでもあるが、複数個のラッパの組合わせでもある。
【0070】
上述した実施例に係わる説明は、例示的なものに過ぎず、当該技術分野で通常の知識を有する者であれば、それにより、多様な変形及び均等な他の実施例が可能であるという点を理解できるであろう。したがって、発明の真の保護範囲は、特許請求の範囲によって決定されねばならず、請求範囲に記載の内容と同等な範囲にある全ての相違点は、請求範囲によって決定される保護範囲に含まれるものと解釈されねばならない。
図1
図2
図3a
図3b
図4
図5