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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-24
(45)【発行日】2022-11-01
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20221025BHJP
   F21S 43/14 20180101ALI20221025BHJP
   F21S 43/239 20180101ALI20221025BHJP
   F21S 43/245 20180101ALI20221025BHJP
   F21S 43/249 20180101ALI20221025BHJP
   F21S 43/27 20180101ALI20221025BHJP
   F21S 43/20 20180101ALI20221025BHJP
   F21V 8/00 20060101ALI20221025BHJP
   F21S 41/141 20180101ALI20221025BHJP
   F21S 41/24 20180101ALI20221025BHJP
   F21S 41/20 20180101ALI20221025BHJP
   F21W 102/10 20180101ALN20221025BHJP
   F21W 103/00 20180101ALN20221025BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20221025BHJP
【FI】
F21S2/00 437
F21S43/14
F21S43/239
F21S43/245
F21S43/249
F21S43/27
F21S43/20
F21S2/00 436
F21V8/00 310
F21S2/00 431
F21S41/141
F21S41/24
F21S41/20
F21W102:10
F21W103:00
F21Y115:10
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020514932
(86)(22)【出願日】2018-09-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-11-26
(86)【国際出願番号】 KR2018010736
(87)【国際公開番号】W WO2019059578
(87)【国際公開日】2019-03-28
【審査請求日】2021-09-07
(31)【優先権主張番号】10-2017-0121070
(32)【優先日】2017-09-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100203035
【弁理士】
【氏名又は名称】五味渕 琢也
(74)【代理人】
【識別番号】100185959
【弁理士】
【氏名又は名称】今藤 敏和
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100202267
【弁理士】
【氏名又は名称】森山 正浩
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(72)【発明者】
【氏名】イム,エイジン
(72)【発明者】
【氏名】ペ,スンヨン
(72)【発明者】
【氏名】ハン,ギュソン
【審査官】下原 浩嗣
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-196877(JP,A)
【文献】特開2011-222420(JP,A)
【文献】国際公開第2010/109381(WO,A1)
【文献】特開2005-222814(JP,A)
【文献】特開平08-136919(JP,A)
【文献】特開2003-288032(JP,A)
【文献】特開2017-126413(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
F21S 43/14
F21S 43/239
F21S 43/245
F21S 43/249
F21S 43/27
F21S 43/20
F21V 8/00
F21S 41/141
F21S 41/24
F21S 41/20
F21W 102/10
F21W 103/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
同心円の円周上に配置される複数個の光源;
前記光源を囲み、前記光源と隣接して配置される光ガイド部;及び
前記光源の上面と前記光ガイド部の上面及び側面を囲むカバー部材を含み、
前記光ガイド部は、前記光源方向の第1面及び前記光源と反対方向の第2面が、前記光源から放出された光の光軸に対して傾斜を有し、
前記カバー部材は、前記光ガイド部の上面と向かい合う光拡散領域で透光性パターンを有し、
前記光ガイド部は、中央の第1領域に複数個の溝が設けられ、前記溝のそれぞれに前記複数個の光源が一つずつ挿入され、
それぞれの溝の形状は、前記同心円の中心に対して点対称して同一である、照明装置。
【請求項2】
前記複数個の光源の光出射面は前記同心円の中心と反対方向に配置される、請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記複数個の光源から放出される光の光軸は、前記同心円の中心から延長して配置され、
隣接した前記光源から放出される光の光軸同士がなす角度は、互いに同一である、請求項1又は2に記載の照明装置。
【請求項4】
記それぞれの溝の水平方向の断面は少なくとも4個の辺を有し、
前記それぞれの溝は、前記光源の光出射面方向の第1面と、前記第1面と向かい合う第2面と、前記第1面と第2面との間の第3面及び第4面を含む、請求項1~3のいずれかに記載の照明装置。
【請求項5】
前記光ガイド部の光入射面が前記光源から放出される光の光軸に対して傾いた程度と、前記光ガイド部の光出射面が前記光源から放出される光の光軸に対して傾いた程度とが同一である、請求項4に記載の照明装置。
【請求項6】
前記光ガイド部の光入射面が前記光源から放出される光の光軸に対して傾いた第1角度は40°~50°であり、
前記光ガイド部の光出射面が前記光源から放出される光の光軸に対して傾いた第2角度は130°~140°である、請求項1~5のいずれかに記載の照明装置。
【請求項7】
前記カバー部材の透光性パターンは、前記複数個の光源から放出される光の光軸の上部に配置される、請求項4~6のいずれかに記載の照明装置。
【請求項8】
前記カバー部材は、前記透光性パターンの内側領域と外側領域に遮光部をさらに含み、前記内側領域の厚さは前記光拡散領域の厚さよりも厚い、請求項4~7のいずれかに記載の照明装置。
【請求項9】
前記光ガイド部は、下面に第1パターンが設けられた、請求項4~8のいずれかに記載の照明装置。
【請求項10】
前記光ガイド部と前記カバー部材とが互いに離隔配置され、前記離隔した領域にエアーガイド(air guide)が形成される、請求項4~9のいずれかに記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施例は照明装置に関し、より詳細には、車両の外部に備えられる照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体の3-5族又は2-6族化合物半導体物質を用いた発光ダイオード(Light Emitting Diode)やレーザーダイオードのような発光素子は、薄膜成長技術及び素子材料の開発により、赤色、緑色、青色及び紫外線などの様々な色を具現することができ、蛍光物質を用いたり色を組み合わせることによって効率の良い白色光線も具現可能であり、蛍光灯、白熱灯などの既存の光源に比べて低消費電力、半永久的な寿命、速い応答速度、安全性、環境へのやさしさといった長所を有する。
【0003】
したがって、光通信手段の送信モジュール、LCD(Liquid Crystal Display)表示装置のバックライトを構成する冷陰極管(CCFL:Cold Cathode Fluorescence Lamp)を代替する発光ダイオードバックライト、蛍光灯や白熱電球を代替し得る白色発光ダイオード照明装置、自動車ヘッドライト及び信号灯にまで応用が拡大されつつある。
【0004】
自動車などの照明装置として使用されるとき、発光ダイオードから放出された光を導光板を用いて外部に放出している。
【0005】
導光板は面光源を具現するのに有利な装置であるが、導光板自体の材質が柔軟でないため、屈曲した外部形状を具現し難く、しかも所望の形状や色相の光イメージを具現し難いため、製品設計及びデザイン変形がし難いことがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
実施例は、車両用照明装置などで外部に表示される光のイメージを多様化しようとする。
【0007】
また、車両などに使用されるとき、前面に進行する光量が増加する照明装置を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施例は、同心円の円周上に配置される複数個の光源;前記光源を囲み、前記光源と隣接して配置される光ガイド部;及び前記光源の上面と前記光ガイド部の上面及び側面を囲むカバー部材を含み、前記光ガイド部は、前記光源方向の第1面及び前記光源と反対方向の第2面が、前記光源から放出された光の光軸に対して傾斜を有し、前記カバー部材は、前記光ガイド部の上面と向かい合う光拡散領域で透光性パターンを有する照明装置を提供する。
【0009】
複数個の光源の光出射面は前記同心円の中心と反対方向に配置され得る。
【0010】
複数個の光源から放出される光の光軸は、前記同心円の中心から延長して配置され得る。
【0011】
隣接した前記光源から放出される光の光軸同士がなす角度は、互いに同一であり得る。
【0012】
光ガイド部は、中央の第1領域に複数個の溝が設けられ、前記溝のそれぞれに前記複数個の光源が一つずつ挿入され得る。
【0013】
それぞれの溝の水平方向の断面は少なくとも4個の辺を有することができる。
【0014】
それぞれの溝は、前記光源の光出射面の方向の第1面、前記第1面と向かい合う第2面、及び前記第1面と第2面との間の第3面及び第4面を含むことができる。
【0015】
光ガイド部の光入射が前記光源から放出される光の光軸に対して傾いた程度と、前記光ガイド部の光出射面が前記光源から放出される光の光軸に対して傾いた程度が、互いに同一であり得る。
【0016】
光ガイド部の光入射面が前記光源から放出される光の光軸に対して傾いた第1角度は、40°~50°であり得る。
【0017】
光ガイド部の光出射面が前記光源から放出される光の光軸に対して傾いた第2角度は、130°~140°であり得る。
【0018】
カバー部材の透光性パターンは、前記複数個の光源から放出される光の光軸の上部に配置され得る。
【0019】
カバー部材は、前記透光性パターンの内側領域と外側領域に遮光部をさらに含むことができる。
【0020】
内側領域の厚さは前記光拡散領域の厚さよりも厚くてよい。
【0021】
光ガイド部は、下面に第1パターンが設けられ得る。
【0022】
光ガイド部と前記カバー部材との間は離隔しており、該離隔した領域にエアーガイド(air guide)が形成され得る。
【0023】
他の実施例は、同心円の円周上に配置される複数個の光源;前記光源を囲み、前記光源と隣接して配置される光ガイド部;及び前記光源の上面と前記光ガイド部の上面及び側面を囲むカバー部材を含み、前記カバー部材は、前記光ガイド部と向かい合う内側面が前記光源から放出される光の光軸に対して傾斜を有する照明装置を提供する。
【発明の効果】
【0024】
実施例に係る照明装置は、光ガイド部の光入射面及び光出射面の傾斜した構成によって集光効果が向上し、従来の照明装置に比べて前面に進行する光量がより増加し得る。
【0025】
また、上述した光ガイド部の光入射面及び光出射面の傾斜した構成と透光性パターンによって新しいイメージが具現され得る。
【0026】
また、カバー部材の内側面を傾斜にすると、光ガイド部を通過した光がカバー部材の内側面で反射され、照明装置の縁領域における照度が上昇し得る。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】実施例に係る照明装置の光源と光ガイド部の上面を示す図である。
図2図1のI-I’軸方向の側断面図である。
図3図1で光源と光ガイド部の第2領域を詳細に示す図である。
図4図3の一部分を拡大した断面図である。
図5図3の他の部分を拡大した断面図である。
図6】実施例に係る照明装置内のカバー部材の斜視図である。
図7図6のカバー部材の上面を示す図である。
図8図1で各発光素子から出射される光の光軸を示す図である。
図9図1で第2溝内の第2光源を詳細に示す図である。
図10図1で第2光源から放出された光の光ガイド部を通る経路を示す図である。
図11】実施例に係る照明装置において光源、光ガイド部及びカバー部材を共に示す図である。
図12】実施例に係る照明装置から放出される光のイメージを示す図である。
図13】他の実施例に係る照明装置において光源、光ガイド部及びカバー部材を共に示す図である。
図14A図13で放出される光の出力分布を示す図である。
図14B図13で放出される光の出力分布を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、上記の目的を具体的に実現できる本発明の実施例を、添付の図面を参照して説明する。
【0029】
実施例の説明において、各エレメントの「上又は下(on or under)」に形成されると記載される場合において、上又は下(on or under)は2つのエレメントが互いに直接(directly)接触する場合も、一つ以上の他のエレメントが前記2つのエレメントの間に配置されて(indirectly)形成される場合も含む。また、「上又は下(on or under)」と表現される場合、一つのエレメントを基準に上方の他に下方の意味も含むことができる。
【0030】
また、以下に使われる「第1」及び「第2」、「上/上部/上側」及び「下/下部/下側」などの関係的用語は、それらの実体又は要素間のいかなる物理的又は論理的関係又は順序を必ずしも要求又は内包しなく、いずれか一つの実体又は要素を他の実体又は要素と区別する目的でのみ使われてもよい。また、同一の参照番号は図面の説明を通じて同一の要素を示す。
【0031】
また、以上に記載された「含む」、「構成する」又は「有する」などの用語は、特に反対の記載がない限り、当該構成要素が内在され得ることを意味するものであるので、他の構成要素を除外するためのものではなく、他の構成要素をさらに含み得ると解釈されるべきである。また、以上で記載された「対応する」などの用語は、「対向する」又は「重なる」という意味の少なくとも一つを含むことができる。
【0032】
図1は、実施例に係る照明装置の光源と光ガイド部の上面示す図であり、図2は、図1のI-I’軸方向の側断面図である。
【0033】
実施例に係る照明装置は、光源11~16、光ガイド部100及びカバー部材200を含むことができる。
【0034】
光源11~16は同心円の中心(Center)を囲み、図1において点線で表示された同心円の円周上に配置され得る。光源11~16は6個が示されているが、必ずしもこれに限定しない。
【0035】
説明の便宜上、光源11~16を第1光源11~第6光源16と区分できるが、それぞれの光源11~16は互いに同じ形状であり得る。
【0036】
図2に第2光源12が示されている。第2光源12は、回路基板12aと、回路基板12a上に配置される発光素子12bとを含むことができる。
【0037】
回路基板12aは印刷回路基板(Printed Circuit Board)、又は軟性回路基板(Flexible Printed Circuit Board)などであり得るが、必ずしもこれに限定しない。
【0038】
発光素子12bは、例えば発光ダイオード(Light emitting diode)であり得るが、これに限定しない。発光ダイオードは、過剰な電子と正孔の再結合によって光を放出するp-n接合ダイオードであり、半導体のp-n接合を用いて順方向に電圧をかけると、n領域にある電子がp領域の正孔に出会って再結合発光を起こす原理を用いる。
【0039】
それぞれの発光素子12bは、互いに独立して駆動されてもよく、連動して同じ信号によって駆動されてもよい。後述する図9のイメージは、照明装置内で6個の発光素子が同時に発光した時の照明装置の外部イメージを示す図である。
【0040】
光ガイド部100は、光源11~16を囲んで配置され、光源11~16と隣接して配置され得る。具体的には、光ガイド部100は、中央の第1領域110と、第1領域110周りの第2領域120を含むが、第1領域110と第2領域120が互いに物理的に区分されず、互いに同じ材料からなって一体になり得る。また、第1領域110の厚さは第2領域120の厚さと同一であり得る。
【0041】
光ガイド部100は、例えば導光板(Ligut Guide Plate)であり得るが、必ずしもこれに限定しない。導光板は、例えば、PMMA(PolyMethyl MethAcrylate)樹脂で作られた透明アクリルパネルであり得る。
【0042】
光ガイド部100の第1領域110は、光源11~16を囲み、縁が上記の同心円の中心(Center)を囲む円周をなすことができ、第2領域120は第1領域110の周りに備えられ、縁が前記同心円の中心(Center)を囲む円周をなすことができる。
【0043】
光ガイド部100の第1領域110には複数個の溝g1~g6が設けられ得るが、説明の便宜上、第1溝g1~第6溝g6と呼ぶことができる。それぞれの溝g1~g6には上述した光源11~16を一つずつ挿入して配置することができ、溝g1~g6の個数と光源11~16の個数は互いに同一であり得る。
【0044】
図2を参照すると、それぞれの溝g1~g6は光ガイド部100の第1領域110において下部が開放形成され、それぞれの溝g1~g6の開放された下部の領域に光源11~16が挿入されて配置され得る。そして、それぞれの溝g1~g6の上部は開放されてもよいが、光ガイド部100をなす材料で遮断され得る。
【0045】
それぞれの溝g1~g6の側面は、光ガイド部100をなす材料で囲まれ得る。これは図6を参照して後述する。
【0046】
図2において、光ガイド部100において光源方向の側面を第1面(内側面)と称し、第1面(内側面)と反対方向の側面を第2面(外側面)と称することができる。このとき、上記の第1面(内側面)と第2面(外側面)はそれぞれ、光源11~16から放出された各光の光軸に対して傾斜を有することができる。ここで、「傾斜を有する」とは、図2に示すように、点線で表示された光L2の水平方向の進行方向に対して上述の第1面(内側面)及び第2面(外側面)が垂直とならず、この垂直の方向に対して傾くことを意味する。
【0047】
図3は、図1において光源と光ガイド部の第2領域を詳細に示す図であり、図4図3の一部分を拡大した断面図であり、図5は、図3の他の部分を拡大した断面図である。
【0048】
以下では、図3図5を参照して、この実施例に係る照明装置の光ガイド部の下面の第1パターンを詳細に説明する。
【0049】
図3に、光ガイド部の第1光源11と隣接した光ガイド部の第2領域120と、立体効果形成部121が示されている。図3では、光ガイド部の下面に、上述した第1パターンP1を有する第2領域120を図示し説明する。
【0050】
光ガイド部の第2領域120の厚さt1は、約0.1mm以上約10.0mm以下であり得る。光ガイド部の第2領域120の厚さt1が0.1mmより小さいと、第1光源11の高さt2をより一層小さく製造しなければならず、製造費用が増加することがある。また、光ガイド部の第2領域120の厚さt1が1.0cmより大きいと、照明装置の厚さ及び重さが増加したり材料費用が増加することがある。
【0051】
立体効果形成部121は、光ガイド部の第2領域120の一面の一部を除去して設けられる複数のパターン121を含むことができる。複数のパターン121は、光ガイド部の第2領域120の第1面又は第1面の反対側である第2面120aに対して傾斜した傾斜面121a,121bを有し、第1面に一定方向(x方向)に順次配列される凹部又は凸部を含むことができる。
【0052】
複数のパターン121は上述した第1パターンP1の一部であり得る。そして、第1光源11と光ガイド部の第2領域120aは一定間隔w0離隔して配置され得る。この間隔w0は、エアー(air)が満たされるか、或いはレジンなどの透明材質が満たされ得る。
【0053】
第1光源11の光出射面は光ガイド部の第2領域120の側面と向かい合うように配置され、円形、楕円形、三角形、四角形又は五角形以上の多角形の形状を有することができる。
【0054】
光ガイド部の第2領域120の厚さ方向における第1光源11の高さt2は、光ガイド部の第2領域120の厚さt1よりも小さくてよいが、第1光源11の光出射面から出る光が、図3の上下方向に広がりつつ進行して光ガイド部の第2領域120の側面に入射し得るためである。
【0055】
光ガイド部の第2領域120の内部で移動する光は、立体効果形成部121の複数のパターンの傾斜面121a,121bにおける反射及び屈折によって光ガイド部の第2領域120の内部で伝達され得る。
【0056】
図4を参照すると、立体効果形成部121の各パターンの傾斜面121a,121bに当たる光は、その入射角によって屈折又は反射される。この時、入射角が臨界角θcよりも小さいと、光ガイド部10aを通る光はパターンを透過しながら屈折率差によって屈折して進行し、入射角が臨界角θc以上のとき、パターンの傾斜面121a,121bで反射され得る。
【0057】
光ガイド部の第2領域120を通る入射光に対する適切な屈折及び反射のために、各パターンの傾斜面121a,121bが所定の表面粗さ(surface roughness)を有することができる。
【0058】
上述したように、立体効果形成部121のパターンを設計して複数のパターンの傾斜面121a,121bにおける屈折及び反射性能を調節し、特定の経路に進行する線形光又は立体効果光を具現することができる。
【0059】
図5において、立体効果形成部121の複数のパターンのうち、第1~第3パターンP1~P3を詳細に示している。ここで、第1パターン~第3パターンP1,P2,P3は、光源から遠ざかる順序で配置され、互いに連続して配置されるパターンであり得るが、互いに隣接した2つのパターンの間に更に他のパターンが配置されてもよい。
【0060】
立体効果形成部をなす複数のパターンは、各傾斜面における屈折及び反射によって、光ガイド部の第2領域120の外部から見る時、第1光源(図示せず)からの距離d1,d2,d3が増加することによって、間接光源として作用する。この時、上記の複数のパターンの光経路上の特定部分がそれぞれ間接光源として作用でき、それぞれをダミー光源LS1,LS2,LS3と呼ぶことができる。
【0061】
本実施例による照明装置において、光ガイド部の特に第2領域120の下面に設けられる複数のパターンの傾斜面によって、光源からの距離が遠くなるにつれて光経路が順に長くなりつつ輝度が低くなる間接光源として作用でき、これによって、照明装置は光ガイド部の厚さ方向において遠近又は奥行きの距離が感じられる立体効果光(Three-dimensional effect beam)を生成することができる。
【0062】
図6は、実施例に係る照明装置におけるカバー部材の斜視図であり、図7は、図6のカバー部材の上面を示す図である。
【0063】
カバー部材200は、光拡散領域220と、前記光拡散領域220の内側領域210及び外側領域230を含むことができる。
【0064】
内側領域210と光拡散領域220は、上述した光源11~16と光ガイド部100の上部に設けられ、外側領域230は光ガイド部100の側面に設けられ得る。
【0065】
内側領域210と外側領域230は遮光部でよく、光を遮断する材料からなるか、光を遮断する特性を有することができる。光拡散領域220は、光を拡散する透光性材料からなり得、透光性パターンP2が設けられ得る。
【0066】
図7において透光性パターンP2は、図1において複数個の光源11~16のそれぞれと対応し、前記光源11~16の上部に配置され得る。
【0067】
内側領域210は光ガイド部100の第1領域110の上面と向かい合って設けられ、光拡散領域220は光ガイド部100の第2領域120の上面と向かい合って設けられ得る。
【0068】
図8は、図1において各発光素子から出射される光の光軸を示す図である。
【0069】
図8において複数個の光源11~16のそれぞれの光出射面は、同心円の中心(Center)と反対方向に備えられ得る。すなわち、複数個の光源11~16は同心円の中心(Center)から光ガイド部100の縁の方向に光を放出し得る。
【0070】
そして、複数個の光源11~16から放出される光L1~L6の光軸は、同心円の中心(Center)から延長して配置され得る。すなわち、図5で、同心円の中心(Center)は光ガイド100の中心と一致し得る。具体的には、それぞれの光源11~16から出射される光L1~L6の経路を点線で表示し、これら光L1~L6の点線で表示された経路を光源11~16を通過して延長して実線で表示すると、これらの実線は同心円の中心(Center)で会うことができる。
【0071】
そして、図8で、隣接して配置される光源11~16から放出される光L1~L6の光軸がなす角度θ12~θ61は同一であり得る。
【0072】
すなわち、第1光源11から放出される光の光軸L1と第2光源12から放出される光の光軸L2とがなす角度θ12、第2光源12から放出される光の光軸L2と第3光源13から放出される光の光軸L3とがなす角度θ23、第3光源13から放出される光の光軸L3と第4光源14から放出される光の光軸L4とがなす角度θ34、第4光源14から放出される光の光軸L4と第5光源15から放出される光の光軸L5とがなす角度θ45、第5光源15から放出される光の光軸L5と第6光源16から放出される光の光軸L6とがなす角度θ56、及び第6光源16から放出される光の光軸L6と第1光源11から放出される光の光軸L1とがなす角度θ61は、互いに同一であり得る。図5で6個の光源11~16が備えられ、上述した角度θ12~θ61は50°であり得る。
【0073】
図9は、図1において第2溝内の第2光源を詳細に示す図である。
【0074】
第2溝g2内に設けられた第2光源12が示されている。それぞれの溝g1~g6の形状は、上述した同心円の中心(Center)に対して点対称して同一であり得る。
【0075】
図9は、第2溝g2の水平方向の断面であり、第2溝g2の水平方向の断面は少なくとも4個の辺を有することができ、実際に溝g2は立体形状を有するので、4個の辺を第1面~第4面と称することができる。
【0076】
第2溝g2を水平方向に第1面~第4面が囲むとき、第1面は第2光源12の光出射面の方向に設けられ、第2面は第1面と向かい合って配置され、第3面及び第4面は前記第1面と第2面との間で向かい合って配置され得る。
【0077】
図10は、図1において第2光源から放出された光の光ガイド部を通る経路を示す図である。
【0078】
第2光源12は、第2回路基板12a上の第2発光素子12bを含み、第2発光素子12bから放出された光L2は光ガイド部に進行し得る。この時、光L2は、一部が光ガイド部に入射する光入射面から反射され、光ガイド部に入射した光は、光出射面から反射され得る。ここで、光入射面は、図7において、左側に示された光ガイド部の傾斜した領域であり、光出射面は右側に示された光ガイド部の傾斜した領域であり得る。そして、光入射面は図2の第1面(内側面)であり得、光出射面は図2の第2面(外側面)であり得る。
【0079】
図10において、光ガイド部の光入射面である第1面が第2光源12から放出される光L2の光軸に対して傾いた角度θiと、光ガイド部の光出射面である第2面が第2光源12から放出される光L2の光軸に対して傾いた角度θoとが互いに同一であり得る。これらの角度θi,θoによって光ガイド部の光入射面と光出射面から光が上方に反射され得る。
【0080】
例えば、光ガイド部の光入射面である第1面が第2光源12から放出される光L2の光軸に対して傾いた角度θiは40°~50°であり、光ガイド部の光出射面である第2面が第2光源12から放出される光L2の光軸に対して傾いた角度θoは130°~140°であり得る。ここで、光L2の光軸に対して入射面と光出射面が傾いた程度は互いに同一であるが、これらの角度θi,θoは互いに90°の差を有するように表示され得る。
【0081】
上述した角度θi,θoが前記の範囲よりも小さいか大きいと、光ガイド部の光入射面と光出射面から反射される光が図7の上部面の方に向かわず、他の方向に向かうことがあり、照明装置の光効率が低下し得る。
【0082】
そして、光ガイド部の下部表面には第1パターンP1が形成され得る。第1パターンP1は、例えば点マトリックス状に設けられるか、線状に刻まれて設けられ得、光ガイド部に入射した光を光ガイド全面に均等に拡散させることができる。
【0083】
図11は、実施例に係る照明装置において光源、光ガイド部及びカバー部材を共に示す図である。
【0084】
照明装置においてカバー部材200の内部に光源12,15と光ガイド部100が挿入して配置されている。
【0085】
光源12,15から放出された光L2,L5は、光ガイド部100の光入射面と光出射面からそれぞれ反射され、反射された光はカバー部材200の方向に進行し得る。
【0086】
そして、図6及び図7で説明したように、光ガイド部100の第1領域110の上部にはカバー部材200の内側領域210が配置され、光ガイド部100の第2領域120の上部にはカバー部材200の光拡散部220が配置され得る。
【0087】
したがって、光ガイド部100の第2領域120から上方に進行した光は、カバー部材200の光拡散領域220を通過し得る。そして、カバー部材200の外側領域230は遮光部であるので、光がカバー部材200の側面に進行することを防ぐことができる。
【0088】
図11で、カバー部材200の内側領域の厚さは光拡散領域の厚さよりも厚くし得る。このような厚さの偏差によって、光ガイド部100の第1領域110の上面はカバー部材200の内側領域の下面と接触し、光ガイド部100の第2領域120の上面はカバー部材200の光拡散領域の下面と離隔して設けられ得る。
【0089】
そして、光ガイド部100の第2領域120の上面とカバー部材200の光拡散領域の下面との離隔した領域にはエアーガイド(air guide)が形成され、光ガイド部100から放出された光がエアーガイド領域でカバー部材200の方向に拡散しつつ進行し得る。
【0090】
図12は、実施例に係る照明装置から放出される光のイメージを示す図である。
【0091】
照明装置から放出される光量が多い領域が赤色で示されている。中心を通る6つの直線は、上述したカバー部材の透光性パターンP2によってそれぞれの光の光軸方向上に表示されている。そして、それぞれの直線が一対で表示されるが、透光性パターンP2の形状によってこのようなイメージが可能であり得る。
【0092】
また、イメージの中央領域と周縁の領域にそれぞれ円形に赤色が示されている。上述したように、光ガイド部の光入射面と光出射面のそれぞれから反射されてカバー部材の方向に進行した光がこの円形として表示され得る。
【0093】
実施例に係る照明装置は、上述した光ガイド部の光入射面及び光出射面の傾斜した構成によって集光効果が向上し、従来の照明装置に比べて、前面に進行する光量が増加し、また内部及び外部に円形をなす光が表示されて新しいイメージを具現している。
【0094】
図13は、他の実施例に係る照明装置において光源、光ガイド部及びカバー部材を共に示す図である。
【0095】
本実施例に係る照明装置は、上述した図1図12に示した実施例と略同様であり、ただし、光ガイド部の第1面及び第2面が光軸に対して垂直に設けられ、カバー部材において光ガイド部と向かい合う内側面が前記の光軸に対して傾斜を有するという点が異なる。
【0096】
具体的には、照明装置においてカバー部材1200の内部に光源1012,1015と光ガイド部1100が挿入して配置されている。光源1012,1015から放出された光L2,L5は光ガイド部1100の光入射面と光出射面でそれぞれ反射され、反射された光はカバー部材1200の方向に進行し得る。
【0097】
そして、第2光源1012及び第5光源1015と向かい合う光ガイド部1100の第1面及び前記第1面と反対方向の第2面は、前記の光L2,L5の光軸と垂直に配置され得る。そして、カバー部材1200の内側面は上述した光L2,L5の光軸に対してそれぞれ一定角度θ102,θ105で配置され得る。これらの角度θ102,θ105によって、光ガイド部1100を通過してカバー部材1200に進行する光がカバー部材1200の内側面で反射されて図13の上方に進行し得る。これらの角度θ102,θ105は45°~50°であり得る。
【0098】
図14A及び図14Bは、図13で放出される光の出力分布を示す図である。
【0099】
図14Aは、従来の照明装置から出射される光の出力分布を示している。水平方向Hの照度が基準値の87%程度で暗すぎ、垂直方向Vの照度は基準値の177%を表す。
【0100】
図14Bは、図13の実施例に係る照明装置から出射される光の出力分布を示している。水平方向Hの照度が基準値の105%程度を表し、垂直方向Vの照度は基準値の172%を表す。
【0101】
したがって、実施例のように照明装置においてカバー部材の内側面を傾斜にすると、光ガイド部を通過した光がカバー部材の内側面で反射され、照明装置の縁領域における照度が上昇し得る。
【0102】
以上、実施例を中心に説明したが、これは単なる例示であり、本発明を限定するものではない。したがって、本発明の属する分野における通常の知識を有する者であれば、本実施例の本質的な特性を逸脱しない範囲で以上に例示されていない様々な変形や応用が可能であることが理解できよう。例えば、実施例に具体的に示された各構成要素は変形して実施できよう。そして、このような変形や応用に関係する差異点は、添付する特許請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれるものとして解釈すべきであろう。
【産業上の利用可能性】
【0103】
実施例に係る照明装置は、室内照明及び街灯などに利用可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14A
図14B