IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ランパク コーポレーションの特許一覧

特許7164620配送用の箱の高さを最適化するためのシステム及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-24
(45)【発行日】2022-11-01
(54)【発明の名称】配送用の箱の高さを最適化するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   B65B 7/20 20060101AFI20221025BHJP
   B65B 51/02 20060101ALI20221025BHJP
【FI】
B65B7/20 D
B65B51/02 D
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020546305
(86)(22)【出願日】2018-11-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-02-15
(86)【国際出願番号】 US2018062606
(87)【国際公開番号】W WO2019104321
(87)【国際公開日】2019-05-31
【審査請求日】2020-12-02
(31)【優先権主張番号】62/591,004
(32)【優先日】2017-11-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513206315
【氏名又は名称】ランパク コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】クラネール ウベ
(72)【発明者】
【氏名】パリス レミ
(72)【発明者】
【氏名】シア ジャン‐イヴ
【審査官】▲高▼辻 将人
(56)【参考文献】
【文献】特開昭58-216521(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0031676(US,A1)
【文献】特公昭40-002234(JP,B1)
【文献】米国特許第06070396(US,A)
【文献】特表2017-506611(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 7/00- 7/28
B65B51/00-51/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
配送容器を閉蓋するためのシステムであって、
第1ステーションと、
前記第1ステーションから離間した第2ステーションと、
容器を前記第1ステーションと前記第2ステーションとの間において移動させることが可能なスレッドと、
前記スレッドとともに移動可能なフラップ折り曲げアセンブリと、を備え、
前記フラップ折り曲げアセンブリは、前記スレッドが前記容器を前記第1ステーションと前記第2ステーションとの間において移動させている間、前記容器のフラップを内側に折り曲げるように構成されており、
前記スレッドは軸方向に延在する経路に沿って移動可能であり、前記フラップ折り曲げアセンブリは前記スレッドとともに移動するために前記スレッドに連結された向かい合うフラップ閉蓋装置を含み、前記フラップ閉蓋装置は前記経路に沿って離間しているとともに、前記容器のフラップを内側に折り曲げるために互いに対して移動可能である、システム。
【請求項2】
前記第1ステーションは底壁と前記底壁の周囲から延びる直立した側壁とを有する容器の側壁からフラップを形成し、上方に開口した上端を備える囲われた容積を画定するように構成されたフラップ形成アセンブリを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第2ステーションは容器閉蓋ステーションであり、前記容器を閉蓋するために蓋を施すように構成された施蓋アセンブリを含み、前記容器は上方に開口した上端を有する、請求項1又は請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記フラップ閉蓋装置は前記スレッドとともに移動するために前記スレッドに連結された軸方向フラップ閉蓋装置と横フラップ閉蓋装置とを含み、前記横フラップ閉蓋装置は前記経路の向かい合う横側において離間し、フラップを前記軸方向と平行に内側に折り曲げるために互いに対して移動可能である、請求項に記載のシステム
【請求項5】
前記フラップ閉蓋装置は前記スレッドに対して垂直に調節可能である、請求項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[発明の分野]
本発明は、概して、配送容器の高さを最適化するためのシステム及び方法に関する。また、本発明は、内容物の高さに基づき、容器にカスタムフラップを形成するためのシステム及び方法を含んでいてもよい。
[背景]
物品をある場所から別の場所へ配送する工程において、一般的には、配送工程の際に空所を埋める又は物品を保護するために、保護梱包材が配送ケース又は配送用の箱内に設けられる。これらの梱包材は、「ダンネージ」又は「ダンネージ製品」とも称してもよい。配送される物品を保護するのに必要なダンネージの量を最小限に抑えるか又は廃止し、配送容量を最適化するため、容器(一般的には、段ボール箱)の高さを内容物の高さに近い高さまで低減させるため、機械及び技術が開発されてきた。配送容器は、一般的には、段ボール製である。例示的な配送容器20は図1に示されており、長方形の底壁と、開口上部側と、底壁の周囲から延びる垂直の側壁と、を有する。配送される物品は開口上部側から容器20内に配置され、次いで、開口上部側は配送のために閉蓋されなければならない。
【0002】
一般的な従来技術のシステム25は、図2に模式的に示されている。コンベア26は、制御部32の制御のもと、容器20を移動させて複数のステーション27、28、29、30、及び31に順次通過させる。容器20内の内容物の高さは、第1ステーション27で検知され、容器20は第2ステーション28へ移動する。第2ステーション28では、容器20の隅に垂直のスリットが所望の高さに形成される。次いで、第3ステーション29では、内容物を覆うように内側に折り曲げることができるフラップを形成するため、水平の折り線が容器20の側壁に形成される。フラップは、第4ステーション30で内側に折り曲げられる。次いで、第5ステーション31では、容器20を閉蓋するために、蓋がフラップの上部を覆うように配置される。例えば、米国特許出願公開公報第2009/0031676 A1号を参照のこと。
【0003】
例示的な蓋素材33は、図3に示されている。蓋素材33は、容器20の開口上部側を覆うように寸法決めされた長方形の主部34と、主部34から延びる1対のタブ35及び1対のタブ36と、を有する。1対のタブ35及び1対のタブ36は、配送用に蓋を適所に保つために容器20に固定される蓋を形成するために、容器20の側壁を覆うように下方に折り曲げられる。蓋素材33は、任意に、主部34とタブ35との間に形成された折り線と、主部34とタブ36との間に形成された折り線とを含んでいてもよい。
[発明の概要]
本発明は、配送容器の高さを内容物の高さに基づいて最適化するための改良されたシステム及び方法であって、上部が開口した配送容器の寸法を決め且つ閉蓋するのに必要な時間及びステーションの個数を最小限に抑えるシステム及び方法を提供する。このシステム及び方法は、例えば、フラップを、内容物の高さに基づいて容器の開口上部側で形成し、次いで、容器を前進させつつフラップを内側に折り曲げることで提供される。容器の開口上部側は、フラップにより又は個別の蓋を容器の開口上部を覆うように取り付けることで閉蓋されてもよい。本発明の別の態様によれば、フラップを、配送容器に、容器の内容物の高さに基づいた高さに形成するための独特のアセンブリであって、異なる寸法の容器に適応するために調節可能なアセンブリが提供される。フラップを内側に折り曲げつつ容器をシステムに通過させて移動させることで、本発明は、システムの寸法と容器を閉蓋するのに必要な時間との両方を減少させるか又は最小限に抑えるシステムを提供する。
【0004】
より具体的には、本発明は、配送容器であって、開口した上端を有するとともに、容器を第1ステーションと第1ステーションから離間した第2ステーションとの間において移動させることが可能なスレッドと、スレッドとともに移動可能なフラップ折り曲げアセンブリと、を含む、配送容器を閉蓋するためのシステムを提供する。フラップ折り曲げアセンブリは、スレッドが容器を第1ステーションと第2ステーションとの間において移動させている間、容器のフラップを内側に折り曲げるように構成されている。第1ステーションは、フラップを容器の直立した側壁に形成するフラップ形成ステーションであってもよい。第2ステーションは、蓋を内側に折り曲げられたフラップを覆うように施し、その蓋を容器に固定させる施蓋ステーションであってもよい。或いは、内側に折り曲げられたフラップが中央で接するか又は重なり合い、開口上部側を閉蓋する場合、個別の蓋は不要である。そして、第2ステーションは、フラップを閉蓋した折り曲げられた構成に固定してもよく、例えば、テープ、塗布された粘着剤、予め塗布した粘着剤を作用させるための熱、ホチキス、ステッチ等を用いる。或いは、第2ステーションは、配送ラベルを提供してもよい。
【0005】
第1ステーションは、底壁と底壁の周囲から延びる直立した側壁とを有する容器の側壁からフラップを形成し、上方に開口した上端を有する囲われた容積を画定するように構成されたフラップ形成アセンブリを含んでいてもよい。第2ステーションは、容器閉蓋ステーションであってもよく、また、任意に、上方に開口した上端を有する容器を閉蓋するために蓋を施すように構成された施蓋アセンブリを含んでいてもよい。
【0006】
長方形の容器であって、上方に伸びるフラップにより境界をなした開口側を有する容器とともに使用するためのフラップ折り曲げアセンブリは、(a)軸方向に延びる経路に沿って移動可能なスレッドと、(b)スレッドとともに移動するためにスレッドに連結された向かい合うフラップ閉蓋装置と、を含んでいてもよい。フラップ閉蓋装置は、上記経路に沿って離間し、容器のフラップを内側に折り曲げるために互いに対して移動可能であってもよい。
【0007】
フラップ閉蓋装置は、スレッドとともに移動するためにスレッドに連結された、軸方向フラップ閉蓋装置と横フラップ閉蓋装置とを含んでいてもよい。横フラップ閉蓋装置は、上記経路の向かい合う横側で離間し、フラップを軸方向と平行に内側に折り曲げるために互いに対して移動可能であってもよい。
【0008】
フラップ閉蓋装置は、スレッドに対して垂直に調節可能である。
【0009】
配送容器を閉蓋するための別のシステムは、第1ステーションと、第1ステーションから離間した第2ステーションと、容器を第1ステーションから第2ステーションへ移動させるためのスレッドと、スレッド及び容器に対して移動可能な接着アセンブリと、を含んでいてもよい。接着アセンブリは、スレッドが物品を次に容器の側壁に取り付けるために第2ステーションから第1ステーションに移動すると、容器の側壁に粘着剤を塗布するように構成されてもよい。好ましくは、接着アセンブリは、スレッドとともに移動するためにスレッドに取り付けられていてもよい。
【0010】
上部が開口した略長方形の配送容器であって、各隅で接合された直立した4つの側壁を有し、隣り合う側壁同士は隅で接している配送容器の高さを調節するための方法は、(a)配送容器内の最も高い物品の高さを検知するステップと、(b)切断ブレードを容器の上方において、隅の近傍且つ側壁のうちの1つから予め定められた距離に配置するステップであって、切断ブレードは非水平向きの刃先を有するステップと、(c)切断ブレードを検知された高さに基づいた距離だけ下方に移動させるステップと、を含んでいてもよい。移動させるステップにおいて、側壁に刃先の異なる部分を順次係合させることにより、側壁を切断ブレードの刃先で切断し、切断ブレードは、切断ステップにおいて、1つの方向の外側に移動する。
【0011】
この方法は、隣り合う側壁同士を配送容器の各隅で係合させるステップをさらに含んでいてもよく、容器の隣り合う直立した側壁同士は各隅で接する。
【0012】
上部が開口した略長方形の容器であって、各隅で接合された直立した4つの側壁を有し、隣り合う側壁同士は各隅で接し、容器支持により支持される容器にフラップを形成するためのシステムにおいて、当該システムは、(a)容器支持に対して垂直に下方に移動可能な可動構造を容器支持の上方において支持するフレームと、(b)可動構造とともに移動するために可動構造に連結された4つの切断アセンブリを含んでいてもよく、各切断アセンブリは、(i)切断ブレード支持と、(ii)切断ブレード支持に連結され、容器の各側壁に、容器の各隅と近接して係合するように構成された容器安定化装置であって、各側壁と隣り合う側壁とは、切断動作中に容器のずれ移動を規制するために接している、容器安定化装置と、(iii)切断ブレードであって、容器安低化装置が容器に係合すると、可動構造が下方に移動すると切断ブレードが近接する側壁を切断するように、容器安定化装置から予め定めた距離に配置されるように切断ブレード支持に連結された切断ブレードと、を含む。
【0013】
容器安定化装置は、各側壁と隣り合う側壁とにそれぞれ係合するために、互いに対して直角に配置された2つの容器安定化装置を含んでいてもよい。
【0014】
切断ブレード支持は、可動構造に対し、作動位置と作動位置から外側に外れたリセット位置との間において移動可能であってもよい。
【0015】
上部が開口した略長方形の容器であって、直立した4つの側壁を有する容器にフラップを形成するための別のシステムは、容器のための支持に対して垂直に移動可能なフレームアセンブリと、フレームアセンブリに連結され、水平の折り線を容器の各側壁に形成するように構成された4つの折り目形成アセンブリと、を含んでいてもよい。折り目形成アセンブリは、あらゆる寸法の容器に適応するために、各直交方向に調節できるように、フレームアセンブリに取り付けられていてもよい。
【0016】
折り目形成アセンブリは、少なくとも2つの折り線を同時に形成するように構成されてもよい。
【0017】
上部が開口した略長方形の配送容器であって、直立した4つの側壁を有する配送容器にフラップを形成するためのシステムを、異なる寸法の容器に用いるために調節する方法において、システムは、容器のための支持に対して垂直に移動可能なフレームアセンブリと、水平の折り線を容器の各側壁に形成するためにフレームアセンブリに連結された4つの折り目形成アセンブリと、を含んでいてもよい。各折り目形成アセンブリは、水平の折り線であって、折り線の上方にある側壁の上部を折り線の下方にある側壁の下部に対して直立した向きから水平の向きへ折り曲げることを容易にする折り線を形成するために、互いに対して且つ互いから離間するように移動して間に側壁を挟むことができる、向かい合う水平の折り目形成部材を含んでいてもよい。当該方法は、(a)フレームアセンブリ上の折り目形成アセンブリのうち、少なくとも2つの折り目形成アセンブリを、異なる寸法の配送容器に適応するために互いに対して又は互いから離間する方向に移動させるステップと、(b)2つの折り目形成アセンブリの向かい合う折り目形成部材を取り替えて、折り線が形成される容器の側壁の幅に延在する折り目形成部材を提供するステップと、を含んでいてもよい。
【0018】
システムは、配送容器内の最も高い物品の高さを検知するためのセンサーを含んでいてもよく、当該センサーは、フレームアセンブリにより水平に支持され、配送容器内に受容されるように構成された圧力プレートを含んでいてもよい。したがって、方法は、この圧力プレートを、異なる寸法の配送容器内に受容されるように構成された圧力プレートに取り替えるステップをさらに含んでいてもよい。
【0019】
上部が開口した略長方形の配送容器であって、直立した4つの側壁を有する配送容器にフラップを形成するためのシステムを、異なる寸法の容器に用いるために調節するための別の方法において、システムは、容器のための支持に対して垂直に移動可能なフレームアセンブリと、容器の側壁を各隅に近接して切断してフラップを形成するために、フレームアセンブリに連結された4つのフラップ形成アセンブリと、を含んでいてもよい。各フラップ切断アセンブリは、フレームアセンブリが下方に移動したとき、容器の側壁を、容器の隣り合う側壁から予め定められた距離だけ垂直に切断するために、容器の各側壁と切断ブレードとを位置決め可能に係合させるための容器安定化装置を含んでいてもよい。方法は、(a)切断ブレードを、容器から離間したリセット位置から、切断ブレードが容器の側壁の上方に直接配置される切断位置へ移動させるステップと、(b)異なる寸法の配送容器に適応するために切断位置を調節するステップと、と含んでいてもよい。
【0020】
上部が開口した容器であって、長方形の底壁と、底壁の周囲から延びる直立した4つの側壁とを有し、支持により支持された状態で隣り合う側壁同士が接する隅を形成する容器にフラップを形成するためのシステムにおいて、フラップ形成システムは、(a)容器のための支持に対して垂直に移動可能な可動構造を支持するフレームと、(b)支持上にある容器内の最も高い物体の高さを検知するためにフレームに連結されたセンサーと、(c)可動構造とともに移動するために可動構造に連結され、側壁に容器の各隅と近接して、容器内の最も高い物体の検知された高さの関数として決定された深さに垂直の切断を施す4つの切断アセンブリと、(d)可動構造とともに移動するために可動構造に連結され、水平の折り線を、容器の各側壁に、容器内の最も高い物体の検知された高さの関数として決定された共通の高さに形成する4つの折り目形成アセンブリと、を含んでいてもよい。
【0021】
フレームは、可動構造を移動させるためのモータを含んでいてもよい。モータは、制御部に連結されたサーボモータとコーダとを含んでいてもよく、制御部は、コーダからのデータに基づいて容器内の最も高い物体の高さを決定するように構成されている。システムは、モータとセンサーと通信する制御部を含んでいてもよく、制御部は、センサーから信号を受信すると、モータが支持構造をさらに下方へ移動させることを停止する。
【0022】
センサーは、可動構造の下に吊り下げられ、容器内に受容されるために容器の底壁よりも小さい長方形のプレートと、長方形のプレートが容器内の最も高い物体と接触すると、信号を出力するように構成された表示器と、を含んでいてもよい。
【0023】
切断アセンブリと折り目形成アセンブリとは、共通の水平の断面領域内に点在していてもよく、センサーもまたこの領域に位置していてもよい。
【0024】
システムは、検知された高さに基づき可動構造の移動を制御するために、センサーと通信する制御部を含んでいてもよい。
【0025】
切断アセンブリは、2つの平行な平面のそれぞれに、2つの切断ブレードを含んでいてもよく、平面は、容器の幅よりも小さい距離に離間している。
【0026】
切断ブレードは、水平方向及び垂直方向に対して傾斜している刃先を有していてもよい。
【0027】
上部が開口した略長方形の配送容器であって、各隅で接合された直立した4つの側壁を有し、隣り合う側壁同士は各隅で接する配送容器を閉蓋するための別の方法は、容器の1つ又は複数のフラップを内側に折り曲げつつ、容器を第1ステーションと第2ステーションとの間において移動させるステップを含んでいてもよい。
【0028】
移動させるステップは、第1の容器を第1ステーションから第2ステーションへ移動させると同時に、第2の容器を第1ステーションへ移動させることを含んでいてもよい。
【0029】
折り曲げステップは、容器内の最も高い物品の予め定められた高さに基づいてフラップ折り曲げ装置の高さを調節することを含んでいてもよい。
【0030】
方法は、スレッドが軸方向に容器の近傍の位置に移動したとき、容器の折り線の近傍に粘着剤を塗布するステップをさらに含んでいてもよい。
【0031】
折り曲げステップは、少なくとも2つのフラップを順次折り曲げることを含んでいてもよい。
【0032】
折り曲げステップは、横側にある向かい合うフラップを順次折り曲げることを含んでいてもよい。
【0033】
上部が開口した略長方形の配送容器であって、各隅で接合される直立した4つの側壁を有し、隣り合う側壁同士は各隅で接する配送容器を閉蓋するための別の方法は、(a)支持構造を容器に対して垂直に移動させるステップと、(b)容器内の最も高い物体の高さを検知するステップと、(c)側壁を容器の各隅に近接して、容器内の最も高い物体の検知された高さの関数として決定された深さに垂直に同時に切断するステップと、(d)水平の折り線を、容器の各側壁に、容器内の最も高い物体の検知された高さの関数として決定された共通の高さに形成するステップと、(e)容器を施蓋ステーションに移動させつつ、垂直に切断するステップと形成するステップとにより形成されたフラップを、直立した向きから水平の向きへ、内側に折り曲げるステップと、(f)容器の上部側を、内側に折り曲げられたフラップを覆うように施蓋するとともに、この蓋を容器に固定させるステップと、を含んでいてもよい。
【0034】
施蓋するステップは、直交する方向に延出するタブを有する蓋を提供することを含んでいてもよく、固定させるステップは、容器の折り線を覆うようにタブを下方に折り曲げることと、タブを容器の各側壁に固定させることと、を含んでいてもよい。
【0035】
方法は、蓋がマガジンから容器に移動するとき、粘着剤を蓋の少なくとも2つのタブに塗布するステップをさらに含んでいてもよい。
【0036】
配送容器を当該配送容器内の最も高い物品の高さに対して寸法決めするための方法は、(a)配送容器内の最も高い物品の高さを検知するステップと、(b)切断ブレードを、検知された側壁のうちの1つと平行且つ検知された側壁のうちの1つから予め定められた距離に配置するステップと、(c)切断ブレードを、検知された高さに基づく距離だけ下方に移動させるステップと、を含んでいてもよい。
【0037】
切断ブレードは刃先を有し、切断ステップにおいて、方法は、切断ブレードを刃先と平行な方向に移動させるステップをさらに含んでいてもよい。
【0038】
切断ブレードは刃先を有し、方法は、刃先が切断される配送容器の側壁と非平行になるように切断ブレードを支持するステップをさらに含んでいてもよい。
【0039】
切断ステップにおいて、方法は、切断ブレードを直立した側壁により境界をなした容器の内部容積から離間する方向に後退させるステップを含んでいてもよく、後退させるステップは該ステップ中に切断ブレードが側壁に係合して側壁を切断するにつれて行われる。
【0040】
切断するステップの後、方法は水平の折り線を、容器の側壁に、容器の4つ全ての側面上にある共通する高さに形成するステップをさらに含んでいてもよい。
【0041】
本発明のこれらの特徴及びその他の特徴は、以下の説明及び添付の図面において詳述される。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1】周知の配送容器の斜視図である。
図2】従来技術の容器閉蓋システムの概略図である。
図3図2のシステムにより、図1の容器の上部側を閉蓋するために使用される周知の蓋素材の斜視図である。
図4】本発明により提供される自動容器閉蓋システムの概略図である。
図5】本発明により提供される例示的な自動閉蓋システムの斜視図であって、フラップ形成ステーションと隣り合う、第1位置にあるフラップ閉蓋アセンブリとフレームアセンブリとは、フラップ形成ステーション及び施蓋ステーションをより明確に示すために取り除かれている。
図6図5の自動閉蓋システムの斜視図であって、自動閉蓋システムは施蓋ステーションと隣り合う、第2位置にあるフラップ閉蓋アセンブリを備える。
図7図6の自動閉蓋システムの別の斜視図である。
図8図6の自動閉蓋システムの別の斜視図である。
図9図5の自動閉蓋システムのフラップ形成アセンブリの拡大斜視図である。
図10図9のフラップ閉蓋アセンブリの切断ブレードのハウジングの拡大立面図である。
図11図10の切断ブレードのハウジングの立面図であって、ハウジングの複数の部分は内部部品を示すために透明に描画されている。
図12図11の切断ブレードのハウジングの斜視図である。
図13図11の切断ブレードのハウジングの別の斜視図であって、ハウジングの複数の部分は内部部品を示すために取り除かれている。
図14】容器側から見た、図10の切断ブレードのハウジングの斜視図である。
図15図6の自動閉蓋システムのフラップ形成アセンブリの別の拡大斜視図である。
図16図9のフラップ形成アセンブリのフラップ切断アセンブリ及び折り線形成アセンブリの一部の拡大断面斜視図である。
図17図6の自動閉蓋システムの別の拡大正面斜視図である。
図18図17の自動閉蓋システムの別の斜視図である。
図19図6の自動閉蓋システムから離れたフラップ折り曲げステーションの俯瞰斜視図である。
図20図19のフラップ折り曲げステーションの正面斜視図である。
図21図20のフラップ折り曲げステーションの拡大斜視図である。
図22図19のフラップ折り曲げステーションの別の斜視図である。
図23図19のフラップ折り曲げステーションの底面斜視図である。
図24図19のフラップ折り曲げステーションの一部分の拡大斜視図である。
図25図24のフラップ折り曲げステーションの別の斜視図である。
図26図19のフラップ折り曲げステーションの別の部分の拡大斜視図である。
図27図26のフラップ折り曲げステーションの別の部分の拡大斜視図である。
図28】反対側から見た、図27のフラップ折り曲げステーションの一部分の拡大斜視図である。
図29図6の自動閉蓋システムの別の斜視図であって、フラップ形成アセンブリ及びフラップ折り曲げアセンブリを省略して施蓋システムを残したものである。
図30図29の施蓋ステーションの一部分の拡大斜視図である。
図31】容器支持構造が図示されていない、図29の施蓋ステーションの一部分別の斜視図である。
図32図29の施蓋ステーションの一部分の別の拡大斜視図である。
図33図29の施蓋ステーションの一部分の別の拡大斜視図である。
図34図29の施蓋ステーションの一部分の別の拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
[詳細な説明]
これらの図面に関し、本発明に従って提供される例示的なシステム40は、図4に概略的に示されている。また、例示的な実施形態は残りの図面を参照しながら説明する。これは、長方形の容器20から、迅速かつ効率的に最適な高さの箱を形成する自動容器閉蓋システム40である。ここでいう「容器」や「箱」といった用語は、同じものを意味する。図1に示すように、容器20は、一般的には、長方形の底壁42、及び底壁42の周囲と境界をなす直立した側壁46及び48を有し、上部50に開口端を有する。側壁46及び48は、各隅52で交差する。例示的な容器20及び蓋素材33はボール紙製であり、具体的には、リサイクル可能且つ再利用可能であり、再生可能な資源によって主に構成される段ボール紙である。
【0044】
次に、図4及び図5を参照する。容器20は、上流端54から下流端56に対して下流方向58にシステム40を移動して通る。上流方向は下流方向の逆方向である。この下流方向58は軸方向と称してもよく、水平面において、横方向60は軸方向と直交する。それゆえ、システム40を移動して通る容器20は、軸方向58と直交する向かい合う軸方向の側壁46と、軸方向58と平行な向かい合う横側壁48と、を有する。
【0045】
図4から図8に示す図示したシステム40は、フラップ形成ステーション62と、フラップ折り曲げステーション64と、施蓋ステーション66と、を含む。フラップ折り曲げステーション64は、容器20をフラップ形成ステーション62から施蓋ステーション66へと移動させる。フラップ形成ステーション62は、容器20内の内容物の高さを検知するセンサー70と、フラップ形成アセンブリ72であって、センサー70により提供される情報に基づき、容器20の向かい合う側壁46又は48を垂直に隅52に近接して切断し、4つ全ての側壁46及び48に折り目づけして側壁の切断部の遠位端で水平の折り線を形成するフラップ形成アセンブリ72と、を含む。フラップ折り曲げステーション64は、フラップを折り線の上方で内側に折り曲げるフラップ折り曲げアセンブリ74を含む。
【0046】
フラップ折り曲げアセンブリ74は、容器20をフラップ形成ステーション62から施蓋ステーション66へ運搬するスレッド76に取り付けられていてもよく、スレッド76が容器20を移動させると、フラップ形成アセンブリ74がフラップを内側に折り曲げる。施蓋ステーション66は容器20を密閉し、また、箱20を内側に折り曲げられたフラップを覆うようにして覆い、内容物が箱の中で密閉されることを確実にする施蓋アセンブリ78を含んでいてもよい。例えば、フラップが容器20の開口端を十分に閉蓋すると、フラップは予め塗付された粘着剤によって互いに付着し合い、個別の蓋やさらなる閉蓋操作が不要となる場合がある。この場合、施蓋アセンブリ78は省略されてもよい。施蓋アセンブリ78が設けられない場合、フラップ折り曲げステーション64が容器20をフラップ形成ステーション62から施蓋ステーション66まで、ラベル付け等の別の操作のために移動させてもよく、又はシステム40の下流端56における位置まで直接移動させてもよい。
【0047】
また、容器閉蓋システム40は、システム40の部品を支持するためにフレーム又はフレームアセンブリ79を含んでいてもよく、システム40は、容器20がシステム40を移動して通過するとき、通常は下方から容器20を支持するために容器支持80を含む。
【0048】
また、システム40は、フラップ形成ステーション62、フラップ折り曲げステーション64、及び施蓋ステーション66(もし存在すれば)と通信する制御部90も含む。
【0049】
[制御部]
制御部90はシステム40のあらゆる部品を制御するように構成され、制御部90がその機能を実行することを可能にするプロセッサと、メモリと、プログラム命令と、を含んでいてもよい。制御部90は、システム40の各ステーション62、64、及び66と通信しており、単一のユニット、又はシステム40の1つ又は複数の部品にそれぞれ関連した個別の制御部のように、複数のユニットに亘り配置されていてもよい。
【0050】
[フラップ形成ステーション ―センサー]
さらに図9を参照する。センサー70は、容器20内にある最も高い物品の高さを示すために制御部90と通信しているシステム40の第1の部品である。センサー70は別のステーションに設けられていてもよい、又はフラップ形成ステーション62において容器20の占有領域内で、フラップ形成ステーション62及びフラップ形成アセンブリ72と一体化していてもよい。センサー70は、箱20内にある最も高い物品の高さを検知し、検知した高さを表す信号を制御部90に出力する。検知された高さは、垂直のフラップ切断部の長さ、水平の折り線の高さ、及びスレッド76上のフラップ折り曲げアセンブリ74の高さを決定する際に使用される。
【0051】
図示された実施形態において、センサー70は、1つ又は複数の、一般的には箱20内に嵌合するように寸法決めされた水平の平板材である圧力プレートを含む。圧力プレートは、圧力センサー等のセンサー要素に連結され、プレート70が容器20内の最も高い物品と係合すると検知する。圧力プレート70は、重さを軽減するために、図示するように穴が空いていてもよい。通常は、圧力プレート70は、容器20の上部側、つまりは開口した上部50を介してぴったりと受容されるように寸法決めされている。これにより、最も高い物品が側壁46又は48の近位にあっても、圧力プレート70が確実に容器20内の最も高い物品と接触するようになるとともに、プレート70が容器20から後退するときに容器20内のどんな軽量の物品にも引っ掛かってしまうことを最小限に抑える一助となる。圧力プレート70が箱20に進入すると、圧力プレート70は、箱20内の最も高い物品と係合する。図示されたセンサー70は、光学センサーでは、容器20内のばらになった紙の破片又は容器20内の別の軽量の物品が容器20内で最も高い物品として検知されてしまうおそれがある、という点において光学センサーよりも優れている。圧力プレート70及び関連した圧力センサーを用いることで、容器内にある紙の破片又は容器20内にある他の軽量の梱包材によって、図示されたセンサー70が、梱包材のそのような部分が容器20内の最も高い物品であると誤認するおそれがなくなる。
【0052】
システム40は図示されたセンサー70に限定されず、箱20内の最も高い物品の高さを検知しさえすればどんなセンサーも含んでいてもよく、例えば、光学センサーや、箱内の複数の領域を探査可能な機械式センサー等である。或いは、センサー70は、無線周波数識別(RFID)、バーコード、又はその他の識別装置を用いて箱20内の物品を識別する倉庫管理システムと、制御部90に内蔵された又は制御部90によってアクセス可能なメモリに記憶された製品の寸法のルックアップテーブルと、を含んでいてもよい。
【0053】
図示されたシステム40において、センサー70は、フラップ折り曲げステーション62において容器20の占有領域内で作動するとともに、センサー70が容器20の開口側50を見下ろして容器20内の物体を確認することができるように、容器20の上方に配置されている。センサー70は、フラップ形成アセンブリ72の動作を通知するために容器20内の最も高い物品を検知する必要があるため、フラップ形成アセンブリ72の動作の前又は動作中に容器20内の最も高い物品の確認を開始してもよいが、フラップ形成アセンブリ72が動作を完了すると同時に又は動作を完了する前に容器20内の最も高い物品を検知するように動作しなければならない。
【0054】
[フラップ形成ステーション―フラップ形成アセンブリ]
フラップ形成アセンブリ72もまた、センサー70を有するフラップ形成ステーション62にあり、一般的には、各隅52に近接して容器20の側壁46及び48を垂直に切断するフラップ切断アセンブリ94と、容器20の4つ全ての側面にフラップを形成するために容器20の側壁46及び48に水平の折り線を形成する折り線形成アセンブリ96と、を含む。折り線形成アセンブリ96は、或いは、折り目形成アセンブリ又は折り目付けアセンブリと称してもよい。折り線は、センサー70が検知した最も高い物品の検知された高さに対して予め定められた距離、つまりは最も高い物品の高さの位置、当該高さより上方、又は当該高さより下方に、側壁46及び48における垂直の切断部の遠位端に近接して形成される。
【0055】
フラップ切断アセンブリ94及び折り目付けアセンブリ96に加え、フラップ形成アセンブリ72は、支持構造102を含む。支持構造102は、フレームアセンブリ100の一部であるとともに、容器20及び容器支持80の上方の起立した位置において、上方からフラップ切断アセンブリ94と折り目付けアセンブリ96とを支持する。支持構造102は、フラップ切断アセンブリ94及び折り目付けアセンブリ96が取り付けられる支持プレート104を含む。図示された実施形態において、センサー70、具体的には圧力プレート70は、より小型のフラップ形成ステーション62を提供するために、フラップ切断アセンブリ94及び折り目付けアセンブリ96の要素によって境界をなした容積内で支持プレート104に取り付けられる。
【0056】
また、支持構造102は、垂直レール106と、レール106に沿って垂直に支持プレート104を移動させるための駆動要素と、をさらに含み、レール106はフレームアセンブリ100によって容器支持80の上方で支持されている。支持プレート104は、空気圧式アクチュエータ、油圧アクチュエータ、サーボモータ等の物体を移動させるための任意の手段により、垂直レールに対して移動されてもよい。図示されたフラップ形成アセンブリ72は、サーボモータ108を利用し、支持プレート104をレール106に沿って、直立した待機位置から、センサー70により検知された高さに基づく位置にある、待機位置より下方の折り線形成位置又は折り目付け位置まで垂直に移動させる。サーボモータ108には、コーダとも称される符号化装置が設けられ、サーボモータ108が容器支持80の上方の開始位置又はリセット位置に対して支持プレート104を移動させた距離を示す出力を提供してもよい。また、この垂直の移動により、垂直の切断機能が提供されるとともに、折り目付けアセンブリ96を所望の高さに配置して水平の折り線が形成される。
【0057】
[フラップ切断アセンブリ]
容器20における垂直の切断は、容器20の各隅52に近接した各垂直の切断部を形成するための手段を提供する4つの別個の切断アセンブリ112により構成されるフラップ切断アセンブリ94により同時に行われる。切断アセンブリ112は、支持プレート104とともに垂直に移動するために、支持プレート104に取り付けられている。
【0058】
図9から図16にさらに詳細に示されている図示された実施形態において、各切断アセンブリ112は、支持プレート104に枢着された支持アーム120の遠位端に取り付けられたハウジング116内で支持される切断ブレード114を含む。それゆえ、支持アーム120をピボットアームと称してもよい。ピボットアーム120は、ハウジング116及び切断ブレード114を、容器20から離間した休止位置から、休止位置から内側に離間しているとともに容器20に近い切断位置に向けて移動させるように構成されている。図示された実施形態において、支持プレート104とピボットアーム120の近位端との間に取り付けられたアクチュエータ121は、切断ブレード114及びハウジング116を休止位置から切断位置に向けて移動させ、折り目付けアセンブリ96のための鋏型支持アーム124に連結されたピボットピン122によって定められた回転軸を中心にピボットアーム120を回転させる。
【0059】
切断アセンブリ112のためのピボットアーム120は、ハウジング116を軸方向内側に移動させる一方で、ハウジング116もまた、ハウジング116と隣り合うピボットアーム122に取り付けられた1対の平行な蟻継ぎガイド125及びハウジングアクチュエータ126を介し、ピボットアーム120の遠位端に対して横方向に移動するように取り付けられている。それゆえ、ハウジング116及び切断ブレード114は、側方内側へ移動し、切断ブレード114を、容器20の隅52から予め定められた距離に切断される容器20の側壁46の上に位置づける。フラップ切断アセンブリ94は、一般的には、各切断アセンブリ112において1対の切断ブレード114を含み、2つの切断ブレードのそれぞれは、容器20の幅よりも小さい距離だけ離間した2つの平行する面にある。換言すると、切断ブレード114は、一般的には、容器20の壁の厚みよりもわずかに大きい距離だけ容器20の外縁から内側に離間している。
【0060】
蟻継ぎガイド125は、ハウジング116のピボットアーム120に対する移動運動を、横方向に、横方向内側に切断位置に向かって制御する。蟻継ぎガイド125及びピボットアーム120は、それゆえ、協働してハウジング116及び切断ブレード114を軸方向及び横方向に、休止位置と切断位置との間において移動させる。
【0061】
切断位置において、容器20の隅52と切断ブレード114との空隙を安定させることを補助するために、容器安定化装置又は安定化要素130とも称されるガイド要素が、切断ブレード114から外側及び下方に離間した位置において、ハウジング116に取り付けられているとともに、ハウジング116から延在している。安定化要素130は、切断ブレード114から平行面において離間した、垂直の制御面を有する。安定化要素130は、容器20の横側壁48と係合し、容器20の隅52と切断ブレード114が軸方向側壁46を切断する面との間に空間を画定するように構成されている。安定化要素130は、切断ブレードのハウジング116に取り付けられていることで、常に切断ブレード114とともに移動し、切断ブレード114に対し、容器20の隣り合う側壁48から一定の空隙を画定する切断ガイドとして作用する。容器20の各軸方向側にある、隣り合う切断アセンブリの対の安定化要素130は、容器20の向かい合う横側壁48と係合し、切断する際に切断ブレード114と近接した横側壁48を安定させるように協動する。切断は、容器20のある部分を容器20の別の部分から切断しさえすれば、どんな容器材の切断であってもよい。
【0062】
また、ハウジング116は、切断ブレード114の下方に配置された安定化ガイドローラ132を含んでいてもよく、安定化ガイドローラ132は、切断される容器20の軸方向側壁46に対し、横側壁48によって形成される隅52に近接して跨る。安定化ガイドローラ132は、切断される容器20の壁を安定させる安定化要素であるとともに、切断ブレード114とともに移動して、切断ブレード114が容器20の壁に作用するときに切断ブレード114により発生する外向きの力に反作用する。向かい合う切断アセンブリの安定化ローラは、容器を、容器20の向かい合う軸方向の側面と係合する向かい合う切断アセンブリ112の間で軸方向に安定させる。それゆえ、容器20は、切断動作中に、4つ全ての切断アセンブリ112の間に挟まれて、各切断ブレード114と隣り合って安定させられる。
【0063】
一般的には、切断位置は、容器20の寸法の関数として、予め定められている。しかしながら、別の方法として、切断位置は、ハウジング116及び切断ブレード114の、容器20の側壁46及び48に対する位置決めを自動化するためのフィードバックを与えるために、1つ又は複数のセンサーを用いて決定又は調節されてもよい。切断位置において、切断ブレード114は、切断される側壁46の平面と直交且つ交差して延在する。
【0064】
また、切断アセンブリ112は、切断モータ134、又は切断ブレード114をハウジング116に対して移動させるためのその他の手段も含む。切断ブレード114は、刃先136を有するとともに、ブレード114を、切断動作の前に、刃先136と略平行である前方向へ軸方向に進行させ、切断動作においては、切断ブレード114が支持プレート104とともに垂直方向下方に移動するとき、切断ブレード114を前方向とは反対の逆方向に退却させるために、切断モータ134に連結されている。図示された実施形態において、ハウジング116は、切断ブレード114を、刃先136が非水平の向きにある状態で、垂直平面において支持する。切断ブレード114は、ラック140ともに移動するために、ラック140に連結されている。モータ134は、ハウジング116及びピニオンギア142に連結されており、ピニオンギア142は、ラック140に係合して切断ブレード114のハウジング116に対する、前後運動を駆動する。切断ブレード114の延出位置及び格納位置を制御するために、ピニオンギア142は、ハウジング116に取り付けられているとともに、制御アーム144の通路に周方向に配置された各制御スイッチ又は位置センサー146と148との間において、ピニオンギア142とともに回転する制御アーム144に連結されている。制御スイッチ146及び148は、切断ブレード114の延出位置及び格納位置に対応するように配置され、制御アーム144により係合すると、モータ134に停止を知らせる信号を出力する。
【0065】
切断ブレード114は、軸方向に、刃先136と平行に、水平に対して約10度から約80度に傾斜した軸に沿って前進及び後退する。傾斜は、より好ましくは、約20度から約70度、より好ましくは、約30度から約60度、そしてより好ましくは、約45度である。モータ134は、切断ブレード114が容器20の側壁46の上部に係合する前に、切断ブレード114を延出位置まで延出させるとともに、切断ブレード114が垂直方向下方に移動するとき、切断ブレード114を格納位置まで軸方向外側に向かって後退させるために制御され、容器20内の最も高い物品を検知するセンサー70によって生成される信号を受け、切断部の遠位端に到達するまで側壁46を切断する。
【0066】
従って、切断動作において、切断ブレード114は、垂直方向下方に移動すると、軸方向外側にも、容器20の向かい合う軸方向側壁46に近接する向かい合う切断ブレード114から離間するように移動しながら後退する。切断ブレード114が外側へ移動すると、切断ブレード114の異なる部分が容器20の側壁46と係合し、切断ブレード114が外側方向へ移動したときのみ側壁46を切断する。切断動作は粉塵を最小限に抑えるとともに、刃先136の長さに沿った大きい範囲を利用し、刃先136の連続的な部分を側壁46に係合させて切断ブレード114を研ぐ又は交換する時間間隔を最大限にする。また、傾斜した刃先136によれば、切断ブレード114は、容器20向かって上方にも角度づけされており、これにより、容器20の側壁46を切断する際に必要な力を最小限に抑えている。また、切断ブレードの上方に角度づけされた向きにより、切断部の遠位端においてピボットアーム120が作動し、側壁46の追加切断を最小限に抑えるために切断ブレード114を側壁46との係合から離脱移動させる。さらに、角度づけされた又は傾斜した切断ブレード114では、容器の側壁46を貫通移動させ易い。
【0067】
一方、垂直方向の下方にのみ移動する静的切断ブレードでは、刃先の狭い部分が摩耗し、熱くなり、且つより多くの粉塵を生成する。そして、急速に振動し、切断ブレードを容器の側壁を挟んで反対方向に何度も前後に移動させる振動型切断ブレードでは、静的ブレードよりもさらに多くの粉塵が発生する。その結果、切断中に切断ブレード114を移動させ、刃先136のより多くの部分を、切断中に逆向きにすることなく容器20の側壁46から露出させることで、切断ブレード114は長持ちするとともに、先行技術よりも発生する粉塵が少ない。切断ブレード114を非水平角度に保持することにより、刃先136のより多くの部分を容器20の側壁46に接触させるとともに、切断ブレード114を容器20の側壁46に貫通移動させるのに必要な力を低減する。
【0068】
ボール紙の容器のなかには、容器が組み立てられたところの1つの隅と隣り合う壁が部分的に二重壁であるものがあり、一般的には、この二重壁は、容器の横側壁48上にある。それゆえ、容器20は、二重壁部分を避けるために、容器20の軸方向側壁46においてのみ切断されることが多い。その結果、切断ブレード114は、一般的には、隅52の外縁から、側壁46又は48の少なくとも厚さ2つ分に相当する距離だけ離間している。それゆえ、側壁が切断ブレード114によって切断されると、隅52と隣り合う軸方向側壁46の一部は、垂直方向の切断部と容器20の隅52との間にフランジを形成するために、隣り合う横側壁48と接合されたままであってもよい。一般的には、この追加のフランジは、横側壁48から形成されるフラップが下方に折り曲げられると、横フラップが閉蓋されるときの横フラップの平面と共通の平面における位置まで外側へ押し出され、フラップが水平向きに倒伏できるようにする。
【0069】
作動中、容器20がフラップ形成ステーションに到達すると、切断ブレード114は延出され、ハウジング116は休止位置から切断位置まで内側に移動され、容器20の各隅52に近接して各側壁46及び48と係合するとともに、容器20を切断アセンブリ112間で挟む。いったんハウジング116が容器20の側面に対向する位置に位置決めされて切断ブレード114が延出されると、切断アセンブリ112は、容器20の側壁46を切断可能状態となる。4つ全ての切断アセンブリ112が同時に適切な位置へ移動してもよい。ある切断アセンブリ112が別の切断アセンブリ112を待つ必要はない。支持プレート104は、切断を開始するために垂直方向下方に移動し、切断アセンブリ114は側壁46を貫通切断し、センサー70により検知された最も高い物品の上部に対して予め定められた距離にある垂直方向の位置で停止する。切断動作中、切断ブレード114は、刃先136の未使用の部分を、切断される容器20の側壁46に対して絶えず提供するために軸方向に後退する。切断部の遠位端において、ピボットアーム120は切断ブレード114を軸方向外側に移動させて容器20の側壁46との係合から離脱させ、切断ブレード114が容器20から離間すると、アクチュエータ126はハウジング116を蟻継ぎガイド125上で側方外側に休止位置まで移動させてもよい。いったん折り線が側壁46及び48に形成されると、支持プレート104は、上昇した待機位置に戻って次の容器20に備えることが可能である。
【0070】
[折り線形成アセンブリ]
折り線形成アセンブリ96(或いは、簡略的に折り目形成アセンブリ又は折り目付けアセンブリとも称す)は、側壁46及び48を、それぞれ、容器20の側壁46及び48を折り曲げる、折り目付けする、或いは軟化させる対をなした折り目付け要素158の間に挟み、それにより4つ全ての側壁46及び48に折り線を形成することで、側壁46及び48のそれぞれの、フラップ切断アセンブリ94により形成された側壁の垂直方向の切断部の遠位端同士の間に水平の折線を形成する。折り線は、容器の4つ全ての側面の略水平面、すなわち水平線に形成される。折り線によりヒンジ及びヒンジ軸が形成され、フラップは、折り線の上方において力が加えられると、ヒンジ軸を中心として、一般的には容器20の内部へ向かって内側に回転する。
【0071】
折り目付けアセンブリ96は、センサー70が容器20内の最も高い物品の高さを検知してから折り線を形成し、容器の側壁46及び48がフラップ切断アセンブリ94により切断される前に、切断される際に、或いは切断された後に折り線を形成するように作動してもよい。折り目付け要素158の各対は、4つ全ての側壁46及び48に同時に折り線を形成してもよいし、向かい合う側壁46又は48の一連の対に形成してもよいし、各側壁46又は48に順次形成してもよい。
【0072】
折り目付け要素158は、内側折り目付け部材160と外側折り目付け部材162とを含む。折り目付け要素158は、一般的には、同じ長さを有するため、一般的には、内側折り目付け部材160が容器20内に受容されるように寸法決めされている。また、折り目付け要素158のうちの一方、例えば、容器20内にある内側折り目付け部材160は、側壁46又は48の内側表面に貫通してもよい。
【0073】
折り目付け要素158は、近位端側が支持プレート104に連結されている各シザーアームアセンブリ166の遠位端側で支持されている。各シザーアームアセンブリは、ピボットピン122により中間地点で連結された1対のシザーアーム170及び172を含む。一方のシザーアーム170は、支持プレート104に対し回転可能に取り付けられていてもよく、他方のシザーアーム172は、支持プレート104に取り付けられたシザーアクチュエータ174に連結されて折り目付け要素158の挟み動作を生み出す。シザーアーム170及び172は、ピボットピン122により、近位端と遠位端との間において、互いに回転可能に連結されている。したがって、内側折り目付け部材160及び外側折り目付け部材162は、シザーアーム170及び172とシザーアクチュエータ174とを介し、内側折り目付け部材160と外側折り目付け部材162とが起動に先立ち離間し、内側折り目付け部材160と外側折り目付け部材162との間に容器20の側壁46又は48が挟まれた状態で、折り線形成・折り目付け位置まで降下されるように、支持プレート104に連結されている。シザーアクチュエータ174の起動により、内側折り目付け部材160と外側折り目付け部材162とは、容器20の側壁46又は48を、内側折り目付け部材160と外側折り目付け部材162との間において折り曲げるために、互いに対して移動する。換言すれば、作動と折り目付け要素158のための支持構造とは、容器20の側壁46又は48を折り曲げて折り線を形成するために、内側折り目付け部材160及び外側折り目付け部材162を移動させるように構成されている。
【0074】
折り線は、連続的であってもよい。そして、側壁46又は48が延在する容器20の各隅52まで完全に延在していても延在していなくてもよい。しかしながら、内側折り目付け要素160及び折り目付け要素162は、通常は、容器20の側壁46又は48の隣り合う表面の隣り合う隅52同士の間の距離の全体に亘る。シザーアーム170及び172の遠位端側に取り付けられた内側折り目付け部材160及び外側折り目付け部材162は、異なる寸法の容器に適応するために、適切な長さの折り目付け要素158と代替可能であり、シザーアームアセンブリ166の位置は、支持プレート104に対して調節することができる。その調節を容易にするために、図示された支持プレート104は容器のさまざま寸法に適応するために内側又は外側に移動する各シザーアーム166のための平行なスロットを含む。内側折り目付け部材160及び外側折り目付けアセンブリ部材162により、容器20の側壁46又は48から離間した休止位置と、内側折り目付け部材160及び外側折り目付け部材162の両方が容器20の側壁46又は48との係合状態にある折り曲げ位置と、の間を移動する距離は、異なる寸法の容器に対して一定のままであってもよい。
【0075】
容器20がフラップ形成ステーション62に到着すると、フラップ切断アセンブリ94は切断ブレード114を延出した切断位置まで移動させ、センサー70は容器20内の最も高い物品を検知するように作動する。図示された実施形態において、センサーは、支持プレート104の下に吊り下げられた支持プレート70を含む。支持プレート104が降下すると、切断ブレード114は容器20の側壁46を4つ全ての隅52に近接して側壁46の上縁から切断部の遠位端まで同時に切断するが、これは、容器20内の最も高い物品の検知された高さに基づいている。例えば、センサー70は、圧力プレートが容器20内の最も高い物品といつ係合したかを示すために信号を出力してもよく、制御部90は、その信号を受けてサーボモータ108を停止してもよい。容器20内の物品は、通常は、容器内での高さが、25mmから60mmである。折り目付けアセンブリ96は、水平の折り線を、容器20の側壁46及び48に、容器20内の検知された最も高い物品の高さに対して予め定められた距離に形成する。サーボモータ108は逆転し、支持プレート104、フラップ切断アセンブリ94、及び折り目付けアセンブリ96を上昇させながら、容器20の上方の待機位置に戻す。容器20の側壁46及び48におけるフラップの形成は完了し、フラップは内側に折り曲げ可能な状態となる。
【0076】
[フラップ折り曲げステーション]
コンベアを使用して一連の容器をシステムを通じて輸送する従来の容器閉蓋システムとは異なり、本発明は、容器20をフラップ形成ステーション62から施蓋ステーション66へと移動させるために、可動型のフラップ折り曲げステーション64のための土台としてスレッド76を用いる容器閉蓋システム40を提供する。スレッド76は、容器20とともに移動するキャリッジを含み、キャリッジ20は、容器をキャリッジに固定するための手段及び/又はキャリッジとともに移動する1つ以上の他の機構を含む。フラップ形成アセンブリ72の垂直方向に移動する部品とは異なり、フラップ折り曲げステーション64は、容器20を、容器支持80に沿って、フラップ形成ステーション62から下流方向に施蓋ステーション66まで水平に移動させ、1つ又は複数の容器20を、システム40を通じて同時に移動させる。
【0077】
次に、とりわけ図18から図28を参照する。図示されたスレッド76は、2つの容器20を同時に、容器支持80の上流端54側の取り入れ位置から、次いで、下流方向にフラップ形成ステーション62、施蓋ステーション66、そして容器支持80の下流端56側の出力位置まで移動させることができる。システム40よりも上流及び下流にある電動コンベアは、容器を取り入れ位置まで運搬し、出力位置から容器を収集してもよいが、スレッド76は、容器20をシステム40を通じて移動させる。例えば、容器20は、取り入れ位置から後退し、容器20がフラップ形成ステーション62を離れて施蓋ステーション66へ移動するのと同時に、フラップ形成ステーション62へ移動してもよい。或いは、容器20は、スレッド76が容器20を施蓋ステーション66から施蓋ステーション66よりも下流にある出力位置まで移動させている間、フラップ形成ステーション62から施蓋ステーション66まで移動してもよい。
【0078】
フラップ折り曲げアセンブリ74はスレッド76に取り付けられ、容器20上のフラップを、略垂直な向きから、容器20の側壁46及び48に沿って、容器20の開口上部50を覆って延在する略水平の向きまで、内側に折り曲げるように構成されている。フラップは、側壁46及び48の一部であって、切断アセンブリ94により形成された垂直な切断部の間、且つ折り目付けアセンブリ96により形成された折り線の上方にある。それゆえ、本発明により提供されるフラップ折り曲げステーション64は、容器20を施蓋ステーション66へ移動しつつ、フラップを内側に折り曲げることで、時間を削減している。
【0079】
スレッド76は、容器支持80の下方で移動する、1対の被駆動摩擦プレート190及び191を含む。摩擦プレート190及び191は、容器支持80に水平に沿った共通移動のために連結されており、摩擦プレート190及び191は、スレッド76を容器支持80に沿って移動させるための手段に連結されている。容器支持80は、スレッド76、容器20、又はその両方を誘導しつつ、スレッド76及び容器20の両方を支持するための支持フレームとして機能していてもよい。摩擦プレート190及び191は、容器支持80の上方で延出して容器20の軸方向側壁46と係合する、軸方向上流側クランプフィンガ192及び軸方向下流側クランプフィンガ194を有する。軸方向クランプフィンガ192及び194は、スレッド76が移動して次の容器20と係合することを可能にするため、容器支持80の上面の下方に後退可能である。例えば、スレッド76は、容器20を施蓋ステーション66まで移動させ、軸方向クランプフィンガ192を後退させ、そしてフラップ形成ステーション62へ移動してフラップ形成ステーション62で容器20に係合してもよい。軸方向クランプフィンガ192及び194が容器20を間に軸方向に把持する一方で、スレッド76もまた、横側壁48と係合して側壁48を間に横方向に挟む、横クランプフィンガ196を含んでいてもよい。
【0080】
フラップ折り曲げアセンブリ74は、スレッド76とともに水平に移動するために取り付けられ、フラップ折り曲げフィンガ202及び204の組み合わせを2組含む。フラップ折り曲げフィンガ202及び204は、容器支持80の横方向に離間した両側にある各プラットフォーム206に回転可能に取り付けられ、その間に容器20を係合させる。フラップ折り曲げフィンガの各組は、横フラップ閉蓋フィンガ202と、軸方向フラップ閉蓋フィンガ204と、を含む。
【0081】
フラップ折り曲げフィンガ202及び204は、近位端を中心とした回転のために取り付けられ、容器20の隣り合う側壁46又は48と折り線の上方で係合し、フィンガ202又は204の一部が近位端から遠位端に向かって延在した状態で、フラップを内側へ押す。従って、フラップ折り曲げアセンブリ74もまた、フラップ折り曲げフィンガ202及び204の垂直方向の位置を、折り線の位置に基づいて調節する手段を含んでおり、折り線は、センサー70により検知された容器20内の最も高い物品の高さに対して決定される。
【0082】
プラットフォーム206は、容器支持80に対する垂直の移動のために垂直レールに連結され、フラップ閉蓋フィンガ202及び204を折り線に対して適切な高さまで移動させるために制御される。プラットフォーム206は、容器支持80上の容器20の経路通路から横方向に離間した運搬位置と、運搬位置から水平方向に外れた折り曲げ位置であって、横フラップ折り曲げフィンガ202が容器20の横側壁48と係合する折り曲げ位置と、の間で横方向に移動可能である。軸方向フラップ折り曲げフィンガ204もまた、容器20の経路にある折り曲げ位置まで約90度回転するために垂直軸を中心に回転可能であり、また、容器20の軸方向側壁46と係合状態にある。図示された実施形態において、軸方向フラップ折り曲げフィンガ202は、容器支持80の各横側から、協動して軸方向フラップを内側へ折り曲げる。或いは、1つ又は複数の軸方向フラップ折り曲げフィンガ204は、軸方向側壁46に係合し、軸方向フラップを、向かい合うプラットフォーム206上で支持されているフラップ折り曲げフィンガ204の補助を必要とせずに折り曲げるために、容器支持80の共通の側から回転可能であってもよい。
【0083】
図示された実施形態において、フラップ折り曲げフィンガ202及び204のそれぞれは、近位端側がクランクシャフト210に取り付けられているとともに、クランクシャフト210から延在し、且つ隣り合うフラップを押圧するためにクランクシャフト210とともに直立向きから水平向きに回転可能であり、フラップを開口した直立の向きから、側壁46又は48に沿って、容器20の上端50を覆うように延在する閉蓋した水平向きまで移動させる。複数のフラップ折り曲げフィンガ202及び204が共通のクランクシャフト210に取り付けられていてもよく、複数のフラップ折り曲げフィンガは各フラップに作用してもよい。クランクシャフト210は、連続的であってもよいし、又はフラップ折り曲げフィンガ202及び204を容器20に向けて回転させるために協動する複数のセグメントによって形成されていてもよい。
【0084】
いったんフラップ折り曲げフィンガ202及び204が容器20の側壁46及び48とそれぞれ係合状態になると、フラップ閉蓋位置において、クランクシャフト210の回転によりフラップ折り曲げフィンガ202及び204を回転させてフラップを折り線の上方で押しつけ、内側へ押す。一般的には、向かい合う軸方向フラップ折り曲げフィンガ202の対又は向かい合う横方フラップ折り曲げフィンガ204の対のいずれか一方は、向かい合う軸方向フラップ折り曲げフィンガ202の対又は向かい合う横フラップ折り曲げフィンガ204の対のいずれか他方が向かい合うフラップを閉蓋するように作動する前に、向かい合うフラップを折り曲げるように作動する。フラップは、通常は、向かい合うフラップが互いに重なり合う余地を生じさせるように、内側に順次折り曲げられる。フラップが短すぎて重なり合わない場合、向かい合うフラップは内側に同時に折り曲げられ、一方で直交する対は内側に順次折り曲げられてもよい。つまり、例えば、軸方向フラップが同時に折り曲げられ、そしてその後、横フラップが同時に折り曲げられてもよいということである。フラップ折り曲げフィンガ202及び204は実質的に平坦であり、これにより、直交するフラップがフラップ折り曲げフィンガ202又は204の上部を覆って折り曲げられるので、フラップ折り曲げフィンガ202及び204は、スレッド70が容器20を施蓋ステーション66へ移動させると、折り曲げられたフラップを閉蓋した水平向きに保持することができる。施蓋ステーション66において、又は施蓋ステーション66の手前において、軸方向フラップ折り曲げフィンガ204は垂直軸を中心に回転して容器20との係合から離脱し、そしてクランクシャフト210は、水平のフラップ折り曲げ位置から直立の位置までフラップ折り曲げフィンガ202及び204を回転させる。これは、通常は、例えば、蓋が内側に折り曲げられたフラップに載置されるときに、フラップが直立の向きに戻ることでできないように行われる。具体的には、いったん蓋が容器20の上方にフラップの長さよりも短い距離に配置されると、フラップは蓋を越えて開放されない。或いは、粘着剤又はフラップを水平向きに固定させるその他の手段が作用すると、フラップは開放されない。フラップ折り曲げフィンガ202及び204が後退して直立の向きに回転復帰すると、フラップ折り曲げフィンガ202及び204を支持するプラットフォーム206は外側に移動し、そしてスレッド76はフラップ折り曲げアセンブリ74を上流に移動させて次の容器又は次の複数の容器を移動させるために待機する。
【0085】
図示されたフラップ折り曲げアセンブリ74は、施蓋アセンブリ78を補助するための接着アセンブリ220も含む。接着アセンブリ220は、プラットフォーム206に取り付けられた接着剤ディスペンサ222に粘着剤の供給源を含む。スレッド76が上流に移動してフラップ形成ステーション62で容器20に係合すると、フラップ折り曲げアセンブリ74はプラットフォーム206の位置を、折り線の高さに対して所望の位置に垂直方向に調節する。プラットフォーム206、とりわけ接着剤ディスペンサ222が上流に移動して横側壁48を通過すると、接着剤ディスペンサ222は、粘着剤の線を、容器20の横側壁48の折り線の下方に、向かい合う外側に面する横側壁48の各々に沿って塗布するために制御される。この粘着剤は、施蓋ステーション66において蓋を容器20に固定させることを容易にする。それゆえ、接着アセンブリ220は、接着剤ディスペンサ222であって、スレッド76とともに水平に移動するとともに、スレッド76が容器20をフラップ形成ステーション62から施蓋ステーション66へ移動させるとき、容器20の横側壁48に粘着剤を塗布するために、センサー70により検知された高さに基づいて適切な高さにフラップ折り曲げフィンガ202及び204とともにフラップ折り曲げアセンブリ76に垂直に配置される接着剤ディスペンサ222を含む。
【0086】
[施蓋ステーション]
次に、特に、図29から図34を参照する。施蓋ステーション66は、施蓋アセンブリ78を含み、施蓋アセンブリ78は、蓋を内側に折り曲げられたフラップに対し覆うように施し、配送のために蓋を容器20に固定させる。蓋は、キャップと称してもよい。蓋は、図3に示すような、平面状の蓋素材33から形成される。例示的な蓋素材33は、主部34を有する。主部34は、略長方形の形状であり、容器20の長方形の底壁42ほどの大きさであるとともに、内側に折り曲げられたフラップと協動して容器20の上部壁を形成する。略長方形の主部34の4つ全ての辺から延出しているのは、タブ35及び36であり、タブ35及び36は、容器20の軸方向側壁46に対応する軸方向タブ35と、容器20の横側壁48に対応する横タブ36とを含む。タブ35及び36は、任意に、折り線により、長方形の主部34から切り離されてもよい。しかしながら、別の形状が提供されてもよく、例えば、内側に折り曲げられたフラップにのみ固定され、側壁46又は48を覆って延在しない、又は側壁46又は48に固定されない長方形の蓋である。
【0087】
施蓋アセンブリ78は、蓋素材を引き出すためのマガジン240と、蓋素材をマガジン240から回収するための装置242と、を含む。図示された実施形態において、この装置242は、蓋素材33をマガジン240から引き出し、蓋素材33を直立した向きから略水平の向きに回転させる回転吸い上げアーム244を含む。また、装置242は、蓋素材33を把持して容器20の上方にある施蓋位置に移動させるように構成された側方に離間したハンド250を備える、水平可動型キャリッジ246も含む。キャリッジ246がマガジン240から施蓋位置に向かって移動すると、粘着剤ディスペンサ252が蓋素材33の軸方向タブ35に粘着剤を塗布する。その後、キャリッジ246は、蓋素材33を、フラップが内側に折り曲げられた容器20の上部まで垂直に降下させ、容器を折り線の高さのままにする。蓋素材33は、折り線が予め施されていようと折り動作により形成されていようと、タブ35及び36を容器20の側壁46及び48をそれぞれ覆うように下方に折り曲げることと、タブ35及び36と側壁46及び48との粘着剤を作用させるように加熱することと、により、容器20に固定される。粘着剤は、施蓋アセンブリ78により軸方向タブ35塗布され、フラップ折り曲げアセンブリ74と関連する接着アセンブリ220により容器20の横側壁48に塗布されるものである。回転閉蓋部260は、タブ35及び36を容器20の側壁46及び48を覆うように下方に折り曲げる。容器20の横側壁48に予め塗布された粘着剤は、横タブ36を横側壁48に接合し、蓋素材33の軸方向タブ35に塗布された粘着剤は、軸方向タブ35を軸方向側壁46に接合する。したがって、容器20は、ラベル付け及び配送可能となる。
【0088】
本発明により提供される例示的なシステムは、1分間に15個を超える容器を処理できる見込みである。
【0089】
要約すると、本発明は、開口上部端50を有する配送容器20を閉蓋するためのシステム40であって、第1ステーション62と第1ステーション62から離間した第2ステーション66との間において容器20を移動させることができるスレッド76と、スレッド76とともに移動可能なフラップ折り曲げアセンブリ74と、を含むシステム40を提供する。フラップ折り曲げアセンブリ74は、容器20のフラップを内側に折り曲げるように構成されているのに対し、スレッド76は、容器20を第1ステーション62と第2ステーション66との間において移動させる。第1ステーション62は、フラップを、容器20の直立した側壁46及び48に形成するフラップ形成ステーションであってもよく、第2ステーションは、蓋を内側に折り曲げられたフラップに対し覆うように施すとともに、蓋を容器20に固定させる施蓋ステーション66であってもよい。
【0090】
本発明は、ある特定の実施形態について示され且つ説明されてきたが、当業者であれば、本明細書の読解に基づき、同等の代替や変更を想到するであろう。本発明は、そのような同等の代替や変更の全てを含み、且つ以下の特許請求の範囲によってのみ限定されるものである。さらに、対応する構造、材料、作用、及び以下の特許請求範囲における全てのミーンズ・プラス・ファンクション又はステップ・プラス・ファンクション要素の同等物は、具体的に特許請求されているように、他の特許請求した要素と組み合わせて機能を実施するための他のあらゆる構造、材料、又は作用を含むことを意図したものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34