IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ノヴォ ノルディスク アー/エスの特許一覧

特許7164628GLP-1アゴニストとN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩とを含む固体組成物
<>
  • 特許-GLP-1アゴニストとN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩とを含む固体組成物 図1
  • 特許-GLP-1アゴニストとN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩とを含む固体組成物 図2
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-24
(45)【発行日】2022-11-01
(54)【発明の名称】GLP-1アゴニストとN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩とを含む固体組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 38/22 20060101AFI20221025BHJP
   A61K 47/18 20060101ALI20221025BHJP
   A61P 3/10 20060101ALI20221025BHJP
   A61P 3/04 20060101ALI20221025BHJP
【FI】
A61K38/22
A61K47/18
A61P3/10
A61P3/04
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020562662
(86)(22)【出願日】2019-05-06
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-09-02
(86)【国際出願番号】 EP2019061502
(87)【国際公開番号】W WO2019215063
(87)【国際公開日】2019-11-14
【審査請求日】2022-04-11
(31)【優先権主張番号】18171046.8
(32)【優先日】2018-05-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】509091848
【氏名又は名称】ノヴォ ノルディスク アー/エス
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ビェルレガード、シモン
(72)【発明者】
【氏名】リット、ラービック、ウルリック
(72)【発明者】
【氏名】ジョナス、サッセネ、フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】ジェローン、ウォーター、ジョリット
(72)【発明者】
【氏名】ヴェッジ、アンドリアス
【審査官】伊藤 基章
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-521610(JP,A)
【文献】国際公開第2014/010586(WO,A1)
【文献】特表平05-502234(JP,A)
【文献】特開2009-274983(JP,A)
【文献】特表2002-524514(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 38/00
A61K 47/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
i)GLP-1アゴニストと、
ii)N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の塩と、
iii)ニコチンアミドであるヒドロトロープと、を含み、
前記GLP-1アゴニストが、GLP-1(7-37)バリアントである、組成物。
【請求項2】
NACの塩/ヒドロトロープの比(w/w)が、0.5~10、例えば0.5~8、または例えば0.5~5である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記組成物が、ステアリン酸マグネシウムおよびジベヘン酸グリセリルから選択される潤滑剤をさらに含む、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
前記GLP-1アゴニストが、少なくとも1つのアルブミン結合置換基を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記GLP-1アゴニストが、脂肪酸または脂肪二酸を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記GLP-1アゴニストが、リラグルチド、セマグルチド、GLP-1アゴニストB、およびGLP-1アゴニストCからなる群から選択される、請求項1~5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
前記N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の塩が、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸のナトリウム塩(SNAC)である、請求項1~6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記組成物が、固体組成物である、請求項1~7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
i)GLP-1アゴニスト、例えば、セマグルチド、GLP-1アゴニストB、またはGLP-1アゴニストC、
ii)N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の塩、例えば、NACのナトリウム塩(SNAC)、
iii)ニコチンアミド、および
iv)潤滑剤からなる、請求項1~8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
用量単位が、0.1~50mgのGLP-1アゴニストを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
単位投与量が、
i)0.1~30mg、例えば0.1~20mgのGLP-1アゴニスト、例えば、セマグルチド、GLP-1アゴニストB、またはGLP-1アゴニストC、
ii)50~600mgのN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の塩、例えば、前記NACのナトリウム塩(SNAC)、および
iii)20~200mgのニコチンアミド、
iv)0~10mgの潤滑剤を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
前記組成物が、経口投与用の医薬組成物である、請求項1~11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
前記組成物が、糖尿病および/または肥満の治療方法で使用するための医薬組成物である、請求項1~12のいずれか一項に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、GLP-1アゴニストとN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩とを含む固体組成物、それらの調製方法、およびそれらの薬剤における使用に関する。
【0002】
配列表の参照による組み込み
「SEQUENCE LISTING」と題する配列表は、4KBであり、2019年4月25日に作成され、参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
ヒトGLP-1およびその類似体は、低い経口バイオアベイラビリティを有する。経口投与後のヒトGLP-1およびその類似体の曝露量およびバイオアベイラビリティは、非常に低い。ヒトGLP-1およびその類似体は、ある特定の吸収促進剤を特定の量で製剤化した場合、経口投与後にのみ治療的に適切な血漿濃度に達することができる。
【0004】
Steinertら(Am J Clin Nutr,Oct 2010;92:810-817)は、GLP-1(7-36)アミドと、150mgのN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸ナトリウム(SNAC)とを含む錠剤の経口投与を開示している。
【0005】
WO2010/020978は、タンパク質と、N-(8-[2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸塩(SNAC)と、を含む、経口医薬組成物を開示している。N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸塩の塩を含有するGLP-1類似体の経口剤形を開示する特許出願には、WO2012/080471、WO2013/189988、WO2013/139694、WO2013/139695、およびWO2014/177683が含まれる。
【0006】
これらの知見にもかかわらず、置換基を含むGLP-1類似体などのGLP-1アゴニストの経口投与のために、さらに最適化された医薬組成物の余地は依然として存在する。
【発明の概要】
【0007】
一態様では、本発明は、GLP-1アゴニストと、吸収促進剤または送達剤と、ヒドロトロープと、を含む、組成物に関する。本発明による組成物は、バランスの取れた量の送達剤とヒドロトロープとを含む。提供される組成物は、吸収促進を示し、活性医薬成分の迅速かつ効率的な取り込みを可能にする。
【0008】
治療用ペプチドの経口投与は、胃腸系におけるそのようなペプチドの迅速な分解のために困難である。
【0009】
本明細書では、投与後15~30分以内にGLP-1アゴニストの吸収を加速させ、それにより経口投与によるGLP-1アゴニストの曝露量を改善する、医薬組成物が記載されている。驚くべきことに、本発明者らは、組成物がヒドロトロープを用いて調製されたときにGLP-1アゴニストの曝露量の増加が観察されることを発見した。
【0010】
本発明の一態様は、
i)GLP-1アゴニストと、
ii)N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の塩と、
iii)ヒドロトロープと、を含む、組成物に関し、
ヒドロトロープは、SNACの溶解度を少なくとも2倍、例えば少なくとも5倍、または例えば少なくとも10倍高めることができる。
【0011】
一実施形態では、組成物は、
i)0.1~50mgのGLP-1アゴニスト、例えば、セマグルチド、GLP-1アゴニストB、またはGLP-1アゴニストCと、
ii)50~600mgのN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の塩、例えば、NACのナトリウム塩(SNAC)と、
iii)20~200mgのニコチンアミドまたはレゾルシノールと、
iv)0~10mgの潤滑剤と、を含む。
【0012】
さらなる態様は、固体医薬組成物を製造するための方法に関し、
i)NACの塩とヒドロトロープとを含むブレンドを得るステップと、
ii)i)のブレンドを共処理するステップと、
iii)ii)の生成物を使用して当該固体医薬組成物を調製するステップと、を含む。
【0013】
さらなる態様は、本明細書に記載の組成物の医療用途に関する。一実施形態は、経口投与のための組成物などの本明細書に記載の組成物の医薬用途に関する。さらなる実施形態では、組成物は、糖尿病および/または肥満の治療方法で使用するための医薬組成物である。
【0014】
さらなる態様では、本発明は、糖尿病または肥満の治療方法に関し、本明細書で定義される組成物の投与を、それを必要としている患者に行うことを含む。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、pH6でのSNAC溶解度に対するニコチンアミド(A)およびレゾルシノール(B)の用量依存的効果を示す。
図2図2は、2つの異なるGLP-1アゴニスト、GLP-1アゴニストAおよびBをそれぞれ有する製剤の投与後の、イヌにおいて観察された最初の30分間の用量補正した曝露量を示す。本発明による組成物は全て、参照組成物と比較して用量補正した曝露量の増加を実証する。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本明細書に記載の本発明の態様は、GLP-1アゴニストと、吸収促進剤または送達剤と、ヒドロトロープと、を含む、組成物に関する。組成物は、錠剤、サシェ、またはカプセルによって例示される固形形態など、経口投与に好適な形態であってもよい。一実施形態では、組成物は、経口組成物、または経口医薬組成物などの医薬組成物である。提供される組成物は、吸収促進を示し、活性医薬成分の迅速かつ効率的な取り込みを可能にする。
【0017】
GLP-1
本明細書で使用される場合、「GLP-1アゴニスト」という用語は、ヒトGLP-1受容体を完全または部分的に活性化する化合物を指す。したがって、この用語は、他の文書で使用される「GLP-1受容体アゴニスト」という用語と等しい。GLP-1アゴニストという用語、ならびに本明細書に記載の特定のGLP-1アゴニストはまた、その塩形態も包含する。
【0018】
その結果、GLP-1アゴニストは、「GLP-1活性」を示すべきであるということになり、これは、GLP-1受容体に結合し、シグナル伝達経路を開始し、当該技術分野で既知のようなインスリン分泌促進作用または他の生理学的効果をもたらす、化合物、すなわち、GLP-1類似体またはGLP-1類似体を含む化合物の能力を指す。いくつかの実施形態では、「GLP-1アゴニスト」は、当該技術分野で既知の方法(例えば、WO98/08871を参照)によって測定したときに1μM未満、例えば100nM未満の、例えば親和性定数(K)で、GLP-1受容体に結合するか、またはその効力(EC50)で受容体を活性化し、インスリン分泌促進活性を示し、ここで、インスリン分泌促進活性は、当業者に既知のインビボまたはインビトロアッセイで測定され得る。例えば、GLP-1アゴニストは、血糖が増加した動物(例えば、静脈内グルコース負荷試験(IVGTT)を使用して得られる)に投与されてもよい。当業者であれば、好適なグルコース投与量および好適な採血方法を決定し、例えば、IVGTTに関する動物種に応じて)、経時的な血漿インスリン濃度を測定することができる。好適なアッセイは、WO2015/155151などに記載されている。
【0019】
50%効果濃度(EC50)という用語は一般的に、用量反応曲線を参照することにより、ベースラインと最大との中間の反応を誘発する濃度を指す。EC50は、化合物の効力の尺度として使用され、その最大効果の50%が観察される濃度を表す。本明細書に記載の置換基を含むGLP-1アゴニストのアルブミン結合効果のために、アッセイがヒト血清アルブミンを含むかどうかに注意することが重要である。
【0020】
GLP-1アゴニストのインビトロ効力は、2015/155151、ヒト血清アルブミン(HSA)を含まない実施例29に記載されるように決定されてもよく、かつEC50が決定されてもよい。EC50値がより低いほど、効力がより良好である。一実施形態では、(HSAなしで)決定された効力(EC50)は、5~1000pM、例えば10~750pM、10~500pM、または10~200pMである。一実施形態では、EC50(HSAなし)は、最大500pM、例えば最大300pM、例えば最大200pMである。
【0021】
一実施形態では、EC50(HSAなし)は、ヒトGLP-1(7-37)と同等である。
【0022】
一実施形態では、EC50(HSAなし)は、最大50pMである。さらなるそのような実施形態では、EC50は、最大40pM、例えば最大30pM、例えば最大20pM、例えば最大10pMである。一実施形態では、EC50は、約10pMである。
【0023】
同様に、または代替的に、GLP-1アゴニストのアルブミンへの結合が、HSAを含む実施例29のインビトロ効力アッセイを使用して測定されてもよい。血清アルブミンの存在下でのインビトロ効力、EC50値の増加は、血清アルブミンとの親和性を反映する。
【0024】
一実施形態では、(1%HSAで)決定された効力(EC50)は、5~1000pM、例えば100~750pM、200~500pM、または100~400pMである。一実施形態では、EC50(1%HSAを有する)は、最大750pM、例えば最大500pM、例えば最大400pM、例えば最大300、または例えば最大250pMである。
【0025】
必要な場合、既知のGLP-1受容体アゴニストに関する倍数変動は、EC50(試験類似体)/EC50(既知の類似体)として計算され得、この比が0.5~1.5または0.8~1.2などである場合、効力は、同等であるとみなされる。
【0026】
一実施形態では、効力、EC50(HSAなし)は、リラグルチドの効力と同等である。
【0027】
一実施形態では、効力、EC50(HSAなし)は、セマグルチドの効力と同等である。
【0028】
一実施形態では、効力、EC50(HSAなし)は、GLP-1アゴニストBの効力と同等である。
【0029】
一実施形態では、効力、EC50(HSAなし)は、GLP-1アゴニストCの効力と同等である。
【0030】
一実施形態では、効力、EC50(1%HSAを有する)は、リラグルチドの効力と同等である。
【0031】
一実施形態では、効力、EC50(1%HSAを有する)は、セマグルチドの効力と同等である。
【0032】
一実施形態では、効力、EC50(1%HSAを有する)は、GLP-1アゴニストBの効力と同等である。
【0033】
一実施形態では、効力、EC50(1%HSAを有する)は、GLP-1アゴニストCの効力と同等である。
【0034】
一実施形態では、GLP-1アゴニストは、コ-アゴニストまたはトリ-アゴニストなどの二官能性分子である。
【0035】
一実施形態では、GLP-1アゴニストはまた、胃抑制ポリペプチド受容体アゴニスト(GIPアゴニスト)である。一実施形態では、GLP-1アゴニストは、チルゼパチドである。
【0036】
いくつかの実施形態では、GLP-1アゴニストは、任意選択で1つの置換基を含む、GLP-1類似体である。GLP-1ペプチド(以下「ペプチド」)を参照して本明細書で使用される「類似体」という用語は、ペプチドの少なくとも1つのアミノ酸残基が、別のアミノ酸残基で置換されている、および/または少なくとも1つのアミノ酸残基が、ペプチドから欠失している、および/または少なくとも1つのアミノ酸残基が、ペプチドに付加されている、および/またはペプチドの少なくとも1つのアミノ酸残基が、修飾されている、ペプチドを意味する。アミノ酸残基のそのような付加または欠失は、ペプチドのN末端および/またはペプチドのC末端に発生し得る。いくつかの実施形態では、GLP-1アゴニストを記載するために単純な用語体系が使用され、例えば、[Aib8]GLP-1(7-37)は、GLP-1(7-37)の類似体を示し、8位の天然発生Alaは、Aibで置換されている。いくつかの実施形態では、GLP-1アゴニストは、例えば、GLP-1(7-37)と比較して、例えば、置換、欠失、挿入、および/または修飾によって変更された、12個の最大値、例えば、10個、8個、または6個の最大値のアミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、類似体は、例えば、GLP-1(7-37)と比較して、最大10個の置換、欠失、付加、および/もしくは挿入、例えば、最大9個の置換、欠失、付加、および/もしくは挿入、最大8個の置換、欠失、付加、および/もしくは挿入、最大7個の置換、欠失、付加、および/もしくは挿入、最大6個の置換、欠失、付加、および/もしくは挿入、最大5個の置換、欠失、付加、および/もしくは挿入、最大4個の置換、欠失、付加、および/もしくは挿入、または最大3個の置換、欠失、付加、および/もしくは挿入を含む。別段記述されない限り、GLP-1は、L-アミノ酸のみを含む。
【0037】
いくつかの実施形態では、本明細書で使用される「GLP-1類似体」または「GLP-1の類似体」という用語は、ヒトグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1(7-37))のバリアントである、ペプチド、または化合物を指す。GLP-1(7-37)は、配列HAEGTFTSDV SSYLEGQAAKEFIAWLVKGRG(配列番号1)を有する。いくつかの実施形態では、「バリアント」という用語は、1つ以上のアミノ酸置換、欠失、付加、および/または挿入を含む化合物を指す。
【0038】
一実施形態では、GLP-1アゴニストは、GLP-1(7-37)の全長にかけてGLP-1(7-37)に対する少なくとも60%、65%、70%、80%、または90%の配列同一性を示す。2つの類似体の間の配列同一性の決定のための方法の一例として、2つのペプチド[Aib8]GLP-1(7-37)およびGLP-1(7-37)を整列させる。GLP-1(7-37)に対する[Aib8]GLP-1(7-37)の配列同一性は、整列された同一の残基の数から異なる残基の数を減算し、GLP-1(7-37)中の残基の総数で除算することによって得られる。したがって、当該例では、配列同一性は、(31-1)/31である。
【0039】
一実施形態では、GLP-1アゴニストのC末端は、アミドである。
【0040】
いくつかの実施形態では、GLP-1アゴニストは、GLP-1(7-37)またはGLP-1(7-36)アミドである。いくつかの実施形態では、GLP-1アゴニストは、エキセンディン-4であり、その配列は、HGEGTFITSDLSKQMEEEAVRLFIEWLKNGGPSSGAPPPS(配列番号2)である。一実施形態では、GLP-1アゴニストは、WO2013009545およびその中の参考文献に開示されているように、エキセンディン-4類似体またはその改変ペプチドである。
【0041】
GLP-1アゴニストの効果を延長するために、GLP-1アゴニストが、延長された半減期を有することが好ましい。半減期は、WO2012/140117に記載されるように、雄Sprague Dawleyラットまたはミニブタなどの適切なモデルにおいて、当該技術分野で既知の方法によって決定され得る。ラットの半減期は、その中の実施例39のように決定されてもよく、ミニブタの半減期は、実施例37のように決定されてもよい。
【0042】
一実施形態では、本発明によるGLP-1アゴニストは、ラットにおいて2時間超の半減期を有する。一実施形態では、本発明によるGLP-1アゴニストは、ラットにおいて、4時間超、例えば6時間超、例えば8時間超、例えば10時間超、例えば12時間超、または例えば15時間超の半減期を有する。
【0043】
の活性医薬成分と組み合わされ一実施形態では、本発明によるGLP-1アゴニストは、ミニブタにおいて24時間超の半減期を有する。一実施形態では、本発明によるGLP-1アゴニストは、ミニブタにおいて、30時間超、例えば36時間超、例えば42時間超、例えば48時間超、例えば54時間超、または例えば60時間超の半減期を有する。
【0044】
一実施形態において、GLP-1アゴニストは、最大50000Da、例えば最大40000Da、例えば最大30000Daの分子量を有する。
【0045】
一実施形態において、GLP-1アゴニストは、最大20000Da、例えば最大10000Da、例えば最大7500Da、例えば最大5000Daの分子量を有する。
【0046】
一実施形態において、GLP-1アゴニストは、最大50000g/mol、例えば最大40000g/mol、例えば最大30000g/molのモル質量を有する。
【0047】
一実施形態において、GLP-1アゴニストは、最大10000g/mol、例えば最大8000g/mol、例えば最大6000g/molのモル質量を有する。
【0048】
いくつかの実施形態では、GLP-1アゴニストは、ペプチドに共有結合した1つの置換基を含む。いくつかの実施形態では、置換基は、脂肪酸または脂肪二酸を含む。いくつかの実施形態では、置換基は、C16、C18、またはC20脂肪酸を含む。いくつかの実施形態では、置換基は、C16、C18、またはC20脂二肪酸を含む。
【0049】
いくつかの実施形態では、置換基は、式(X)、
【化1】
を含み、式中、nは、少なくとも13であり、例えば、nは、13、14、15、16、17、18、または19である。いくつかの実施形態では、置換基は、式(X)を含み、式中、nは、13~19の範囲、例えば13~17の範囲である。いくつかの実施形態では、置換基は、式(X)を含み、式中、nは、13、15、または17である。いくつかの実施形態では、置換基は、式(X)を含み、式中、nは、13である。いくつかの実施形態では、置換基は、式(X)を含み、式中、nは、15である。いくつかの実施形態では、置換基は、式(X)を含み、式中、nは、17である。
【0050】
いくつかの実施形態では、置換基は、式(XIa)、
HOOC-(C)-O-(CH-CO-*(XIa)を含み、式中、mは、6~14の範囲の整数である。
【0051】
いくつかの実施形態では、置換基は、式(XIb)、
【化2】
を含み、式中、カルボキシ基は、(C)基の位置2、3、または4であり、式中、mは、8~11の範囲の整数である。
【0052】
いくつかの実施形態では、置換基は、式(XIa)または式(XIb)を含み、式中、mは、6~14の範囲、例えば8~11の範囲である。いくつかの実施形態では、置換基は、式(XIa)または式(XIb)を含み、式中、mは、8、10、または12である。いくつかの実施形態では、置換基は、式(XIa)または式(XIb)を含み、式中、mは、9である。いくつかの実施形態では、置換基は、式(XIa)または式(XIb)を含み、式中、mは、11である。
【0053】
いくつかの実施形態では、置換基は、2つのOEGなどの1つ以上の8-アミノ-3,6-ジオキサオクタン酸(OEG)を含む。
【0054】
いくつかの実施形態では、置換基は、[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]である。
【0055】
いくつかの実施形態では、置換基は、[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-({トランス-4-[(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]である。
【0056】
いくつかの実施形態では、GLP-1アゴニストは、N-イプシロン26-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1(7-37)、(配列番号4)としても既知のセマグルチドであり、これは、以下の構造を有してWO2006/097537の実施例4に記載されるように調製され得る。
【化3】
【0057】
一実施形態では、GLP-1アゴニストは、GLP-1アゴニストBであり、これは、WO2011/080103の実施例2に示され、Nε26{2-[2-(2-{2-[2-(2-{(S)-4-カルボキシ-4-[10-(4-カルボキシフェノキシ)デカノイルアミノ]ブチリルアミノ}-エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ}エトキシ)エトキシ]アセチル}と呼ばれる、ジアシル化[Aib8,Arg34,Lys37]GLP-1(7-37)(配列番号5)、以下の構造を有するNε37-{2-[2-(2-{2-[2-(2-{(S)-4-カルボキシ-4-[10-(4-カルボキシフェノキシ)デカノイルアミノ]ブチリルアミノ}エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ}エトキシ)エトキシ]-アセチル}-[Aib,Arg34,Lys37]GLP-1(7-37)-ペプチドである。
【化4】
【0058】
一実施形態では、GLP-1アゴニストは、GLP-1アゴニストCであり、これは、WO2012/140117の実施例31に示され、Nε27-[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[(4S)-4-カルボキシ-4-[10-(4-カルボキシフェノキシ)デカノイルアミノ]ブタノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]-アセチル]と呼ばれる、ジアシル化[Aib8,Glu22,Arg26,Lys27,Glu30,Arg34,Lys36]-GLP-1-(7-37)-ペプチジル-Glu-Gly(配列番号6)、以下の構造を有するNε36-[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[(4S)-4-カルボキシ-4-[10-(4-カルボキシフェノキシ)デカノイルアミノ]-ブタノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]-[Aib8,Glu22,Arg26,Lys27,Glu30,Arg34,Lys36]-GLP-1-(7-37)-ペプチジル-Glu-Glyである。
【化5】
【0059】
一般に、GLP-1アゴニストという用語は、GLP-1アゴニストおよびその任意の薬学的に許容される塩、アミド、またはエステルを包含するよう意図されている。いくつかの実施形態では、組成物は、GLP-1アゴニストまたはその薬学的に許容される塩、アミド、もしくはエステルを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、GLP-1アゴニストおよび1つ以上の薬学的に許容される対イオンを含む。
【0060】
いくつかの実施形態では、GLP-1アゴニストは、WO93/19175、WO96/29342、WO98/08871、WO99/43707、WO99/43706、WO99/43341、WO99/43708、WO2005/027978、WO2005/058954、WO2005/058958、WO2006/005667、WO2006/037810、WO2006/037811、WO2006/097537、WO2006/097538、WO2008/023050、WO2009/030738、WO2009/030771、およびWO2009/030774で言及されるGLP-1アゴニストのうちの1つ以上から選択される。
【0061】
いくつかの実施形態では、GLP-1アゴニストは、N-イプシロン37{2-[2-(2-{2-[2-((R)-3-カルボキシ-3-{[1-(19-カルボキシノナデカノイル)ピペラジン-4-カルボニル]アミノ}プロピオニルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチル[デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1(7-37)アミド;N-イプシロン26{2-[2-(2-{2-[2-((R)-3-カルボキシ-3-{[1-(19-カルボキシノナデカノイル)ピペラジン-4-カルボニル]アミノ}プロピオニルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチル[デスアミノHis7,Arg34]GLP-1-(7-37);N-イプシロン37{2-[2-(2-{2-[2-((S)-3-カルボキシ-3-{[1-(19-カルボキシ-ノナデカノイル)ピペラジン-4-カルボニル]アミノ}プロピオニルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチル[Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド;N-イプシロン37-[2-(2-[2-(2-[2-(2-((R)-3-[1-(17-カルボキシヘプタデカノイル)ピペリジン-4-イルカルボニルアミノ]3-カルボキシプロピオニルアミノ)エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][,デスアミノHis7,Glu22 Arg26,Arg34,Phe(m-CF3)28]GLP-1-(7-37)アミド;N-イプシロン26-[(S)-4-カルボキシ-4-({トランス-4-[(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37);N-イプシロン26-{4-[(S)-4-カルボキシ-4-({トランス-4-[(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]ブチリル}[Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37);N-イプシロン26-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({トランス-4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37);N-イプシロン26-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({トランス-4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37)アミド;N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({トランス-4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド;N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({トランス-4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド;N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({4-[(トランス-19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デスアミノHis7,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド;N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({トランス-4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37);N-イプシロン26[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル[Aib8,Lys26]GLP-1(7-37)アミド;N-イプシロン26[2-(2-[2-(2-[2-(2-((S)-2-[トランス-4-((9-カルボキシノナデカノイルアミノ]メチル)シクロヘキシルカルボニルアミノ]-4-カルボキシブタノイルアミノ)エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][Aib8,Lys26]GLP-1(7-37)アミド;N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({トランス-4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサン-カルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デスアミノHis7,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37);N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({トランス-4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Glu30,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37);N-イプシロン26-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{4-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)-ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]-ブチリルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37);N-イプシロン26-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{12-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイル-スルファモイル)ブチリルアミノ]ドデカノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37);N-イプシロン26-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{6-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイル-スルファモイル)ブチリルアミノ]ヘキサノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37);N-イプシロン26-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{4-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]ブチリルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-34);N-イプシロン26-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{12-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]-ドデカノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-34);N-イプシロン26-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{6-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]ヘキサノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-34);N-イプシロン26-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{12-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイル-スルファモイル)ブチリルアミノ]ドデカノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-35);N-イプシロン26-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{6-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]ヘキサノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-35);N-イプシロン26-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{6-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]ヘキサノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-36)アミド;N-イプシロン26-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{6-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]ヘキサノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-35);N-イプシロン26-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{12-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイル-スルファモイル)ブチリルアミノ]ドデカノイルアミノ}ブチリル-アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Lys33,Arg34]GLP-1-(7-34);N-イプシロン26-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{12-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]ドデカノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-36)アミド;N-イプシロン26-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{12-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]ドデカノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Lys26,Arg34]GLP-1-(7-36)アミド;N-イプシロン37-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{12-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]ドデカノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP
-1-(7-37)アミド;N-イプシロン37-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{12-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]ドデカノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド;N-イプシロン37{2-[2-(2-{2-[2-((R)-3-カルボキシ-3-{[1-(19-カルボキシ-ノナデカノイル)ピペラジン-4-カルボニル]アミノ}プロピオニルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチル[デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1(7-37)アミド;N-イプシロン37{2-[2-(2-{2-[2-((S)-3-カルボキシ-3-{[1-(19-カルボキシノナデカノイル)ピペラジン-4-カルボニル]アミノ}プロピオニルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチル[Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド;N-イプシロン37-[2-(2-[2-(2-[2-(2-((R)-3-[1-(17-カルボキシヘプタ-デカノイル)ピペリジン-4-イルカルボニルアミノ]3-カルボキシ-プロピオニルアミノ)エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Phe(m-CF3)28]GLP-1-(7-37)アミド;N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({トランス-4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド;N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({トランス-4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサン-カルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド;N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({トランス-4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37);N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({トランス-4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサン-カルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Glu30,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37);N-イプシロン37-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{12-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイル-スルファモイル)ブチリルアミノ]ドデカノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド;N-イプシロン37-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{12-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]ドデカノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド;N-イプシロン37-(3-((2-(2-(2-(2-(2-ヘキサデシルオキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ))プロピオニル)[デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1(7-37)-アミド;N-イプシロン37-{2-(2-(2-(2-[2-(2-(4-(ヘキサデカノイルアミノ)-4-カルボキシブチリル-アミノ)エトキシ)エトキシ]アセチル)エトキシ)エトキシ)アセチル)}-[デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Glu30,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド;N-イプシロン37-{2-(2-(2-(2-[2-(2-(4-(ヘキサデカノイルアミノ)-4-カルボキシ-ブチリル-アミノ)エトキシ)エトキシ]アセチル)エトキシ)エトキシ)アセチル)}-[デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド;N-イプシロン37-(2-(2-(2-(2-(2-(2-(2-(2-(2-(オクタデカノイル-アミノ)エトキシ)エトキシ)アセチルアミノ)エトキシ)エトキシ)アセチルアミノ)エトキシ)エトキシ)アセチル)[デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1(7-37)アミド;N-イプシロン37-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド;N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37);N-イプシロン37-(2-{2-[2-((S)-4-カルボキシ-4-{(S)-4-カルボキシ-4-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]ブチリルアミノ}ブチリルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチル)[デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37);N-イプシロン37-{2-[2-(2-{(S)-4-[(S)-4-(12-{4-[16-(2-tert-ブチル-2H-テトラゾール-5-イル)-ヘキサデカノイルスルファモイル]ブチリルアミノ}ドデカノイルアミノ)-4-カルボキシブチリルアミノ]-4-カルボキシブチリルアミノ}エトキシ)エトキシ]アセチル}[デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1(7-37);N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシ-ヘプタデカノイルアミノ)-ブチリルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチル][Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37);N-アルファ37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシ-ヘプタデカノイルアミノ)-ブチリルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチル][Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,イプシロン-Lys37]GLP-1-(7-37)ペプチド;N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシ-ヘプタデカノイルアミノ)-ブチリルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37);N-イプシロン36-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(15-カルボキシ-ペンタデカノイルアミノ)-ブチリルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Glu30,Arg34,Lys36]GLP-1-(7-37)-Glu-Lysペプチド;N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({トランス-4-[(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリル-アミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37);N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシ-ヘプタデカノイルアミノ)-ブチリルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチル]-[Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Aib35,Lys37]GLP-1-(7-37);N-イプシロン37-[(S)-4-カルボキシ-4-(2-{2-[2-(2-{2-[2-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)ブチリル][Aib8,Glu22,Arg26,34,Lys37]GLP-1(7-37);N-イプシロン37-[2-(2-[2-(2-[2-(2-[4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)-4(S)-カルボキシブチリル-アミノ]エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][ImPr7,Glu22,Arg26,34,Lys37],GLP-1-(7-37);N-イプシロン26-{2-[2-(2-{2-[2-(2-{(S)-4-カルボキシ-4-[10-(4-カルボキシフェノキシ)デカノイルアミノ]ブチリルアミノ}エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ}エトキシ)エトキシ]アセチル},N-イプシロン37-{2-[2-(2-{2-[2-(2-{(S)-4-カルボキシ-4-[10-(4-カルボキシ-フェノキシ)デカノイルアミノ]ブチリルアミノ}エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ}エトキシ)エトキシ]アセチル}-[Aib8,Arg34,Lys37]GLP-1(7-37)-OH;N-イプシロン26(17-カルボキシヘプタ-デカノイル)-[Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37)-ペプチド;N-イプシロン26-(19-カルボキシノナデカノイル)-[Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37);N-イプシロン26-(4-{[N-(2-カルボキシエチル)-N-(15-カルボキシペンタ-デカノイル)アミノ]メチル}ベンゾイル[Arg34]GLP-1-(7-37);N-イプシロン26-[2-(2-[2-(2-[2-(2-[4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)-4(S)-カルボキシブチリルアミノ]エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37);N-イプシロン26-[2-(2-[2-(2-[2-(2-[4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)-4(S)-カルボキシブチリルアミノ]エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37);N-イプシロン26-[2-(2-[2-(2-[2-(2-[4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)-4(S)-カルボキシブチリ
ルアミノ]エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][3-(4-イミダゾリル)プロピオニル7,Arg34]GLP-1-(7-37);N-イプシロン26-[2-(2-[2-(2-[2-(2-[4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)-(カルボキシメチル-アミノ)アセチルアミノ]エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37);N-イプシロン26-[2-(2-[2-(2-[2-(2-[4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)-3(S)-スルホプロピオニルアミノ]エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37);N-イプシロン26-[2-(2-[2-(2-[2-(2-[4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)-4(S)-カルボキシブチリルアミノ]エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][Gly8,Arg34]GLP-1-(7-37);N-イプシロン26-[2-(2-[2-(2-[2-(2-[4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)-4(S)-カルボキシブチリルアミノ]エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37)-アミド;N-イプシロン26-[2-(2-[2-(2-[2-(2-[4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)-4(S)-カルボキシブチリルアミノ]エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34,Pro37]GLP-1-(7-37)アミド;Aib8,Lys26(N-イプシロン26-{2-(2-(2-(2-[2-(2-(4-(ペンタデカノイルアミノ)-4-カルボキシブチリルアミノ)エトキシ)エトキシ]アセチル)エトキシ)エトキシ)アセチル)}),Arg34)GLP-1H(7-37)-OH;N-イプシロン26-[2-(2-[2-(2-[2-(2-[4-{[N-(2-カルボキシエチル)-N-(17-カルボキシヘプタデカノイル)アミノ]メチル}ベンゾイル)アミノ]エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1(7-37);N-アルファ7-ホルミル,N-イプシロン26-[2-(2-[2-(2-[2-(2-[4-(17-カルボキシヘプタデカノイル-アミノ)-4(S)-カルボキシ-ブチリルアミノ]エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][Arg34]GLP-1-(7-37);N-イプシロン2626-[2-(2-[2-(2-[2-(2-[4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)-4(S)-カルボキシ-ブチリルアミノ]エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][Aib8,Glu22,Arg34]GLP-1-(7-37);N-イプシロン26{3-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[2-(2-[4-(15-(N-((S)-1,3-ジカルボキシプロピル)カルバモイル)ペンタデカノイルアミノ)-(S)-4-カルボキシブチリルアミノ]エトキシ)エトキシ]エトキシ}エトキシ)エトキシ]エトキシ}エトキシ)エトキシ]プロピオニル}[Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37);N-イプシロン26-[2-(2-[2-(2-[2-(2-[4-{[N-(2-カルボキシエチル)-N-(17-カルボキシ-ヘプタデカノイル)アミノ]メチル}ベンゾイル)アミノ](4(S)-カルボキシブチリル-アミノ)エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1(7-37);N-イプシロン26-{(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ)ブチリルアミノ)ブチリルアミノ)ブチリルアミノ}[Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37);N-イプシロン26-4-(17-カルボキシヘプタデカノイル-アミノ)-4(S)-カルボキシブチリル-[Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37);N-イプシロン26-{3-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[2-(2-[4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)-4(S)-カルボキシブチリルアミノ]エトキシ)エトキシ]エトキシ}エトキシ)エトキシ]エトキシ}エトキシ)エトキシ]プロピオニル}[Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37);N-イプシロン26-{2-(2-(2-(2-[2-(2-(4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)-4-カルボキシブチリルアミノ)エトキシ)エトキシ]アセチル)エトキシ)エトキシ)アセチル)}-[Aib8,22,27,30,35,Arg34,Pro37,Lys26]GLP-1(7-37)アミド;N-イプシロン26-[2-(2-[2-[4-(21-カルボキシウンエイコサノールアミノ)-4(S)-カルボキシブチリルアミノ]エトキシ]エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37);およびN-イプシロン26-[2-(2-[2-(2-[2-(2-[4-(21-カルボキシウンエイコサノールアミノ)-4(S)-カルボキシブチリルアミノ]エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37)からなる群から選択される。
【0062】
送達剤
送達剤または吸収促進剤は、本発明に関しては、GLP-1アゴニストの経口曝露量を増加させることができる賦形剤である。
【0063】
N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩
本発明で使用される送達剤は、アニオンN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸塩を含有する、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩(本明細書ではNACの塩とも呼ばれる)である。N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸塩の構造式を式(I)に示す。
【化6】
【0064】
いくつかの実施形態では、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩は、1つの一価カチオン、2つの一価カチオン、または1つの二価カチオンを含む。いくつかの実施形態では、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩は、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸のナトリウム塩、カリウム塩、およびカルシウム塩からなる群から選択される。
【0065】
一実施形態では、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩は、ナトリウム塩、カリウム塩、および/またはアンモニウム塩からなる群から選択される。一実施形態では、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩は、ナトリウム塩またはカリウム塩である。N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸塩の塩は、例えば、WO96/030036、WO00/046182、WO01/092206、またはWO2008/028859に記載される方法を使用して調製されてもよい。
【0066】
N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩は、結晶性であってもよく、かつ/または非晶質であってもよい。いくつかの実施形態では、送達剤は、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩の無水物、一水和物、二水和物、三水和物、溶媒和物、または水和物の3分の1、ならびにそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、送達剤は、WO2007/121318に記載されるように、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩である。
【0067】
いくつかの実施形態では、送達剤は、8-(サリチロイルアミノ)オクタン酸ナトリウムとしても既知である、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸ナトリウム(本明細書では「SNAC」と呼ばれる)である。
【0068】
組成物
本発明の組成物または医薬組成物は、本明細書で以下にさらに記載されるように、経口経路による投与に適した固体または乾燥組成物である。
【0069】
いくつかの実施形態では、組成物は、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む。本明細書で使用される場合、「賦形剤」という用語は、活性治療成分(複数可)または活性医薬成分(複数可)(API(複数可))以外の任意の構成要素を広く指す。賦形剤は、不活性物質、非活性物質、および/または治療的もしくは医薬的に活性でない物質であり得る。
【0070】
賦形剤は、例えば、担体、ビヒクル、充填剤、結合剤、潤滑剤、滑剤、崩壊剤、流量制御剤、結晶化抑制剤可溶化剤、安定剤、着色剤、香味剤、界面活性剤、乳化剤、もしくはそれらの組み合わせとして、ならびに/または治療活性物質(複数可)もしくは活性医薬成分(複数可)の投与および/もしくは吸収を改善するために、様々な目的を果たし得る。使用される各賦形剤の量は、当該技術分野の従来の範囲内で変化し得る。経口剤形を製剤化するために使用され得る技法および賦形剤については、Handbook of Pharmaceutical Excipients,8th edition,Sheskey et al.,Eds.,American Pharmaceuticals Association and the Pharmaceutical Press,publications department of the Royal Pharmaceutical Society of Great Britain(2017)、およびRemington:the Science and Practice of Pharmacy,22nd edition,Remington and Allen,Eds.,Pharmaceutical Press(2013)に記載されている。
【0071】
いくつかの実施形態では、賦形剤は、結合剤、例えば、ポリビニルピロリドン(ポビドン)など;充填剤、例えば、セルロース粉末、微結晶セルロース、セルロース誘導体、例えば、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびヒドロキシ-プロピルメチルセルロース、二塩基性リン酸カルシウム、コーンスターチ、アルファ化デンプンなど;潤滑剤および/または滑剤、例えば、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、トリベヘン酸グリセロールなど;流量制御剤、例えば、コロイダルシリカ、タルクなど;結晶化抑制剤、例えば、ポビドンなど;可溶化剤、例えば、プルロニック、ポビドンなど;着色剤、染料および色素、例えば、赤色または黄色酸化鉄、二酸化チタン、タルクなどを含む;pH調整剤、例えば、クエン酸、酒石酸、フマル酸、クエン酸ナトリウム、二塩基性リン酸カルシウム、二塩基性リン酸ナトリウムなど;界面活性剤および乳化剤、例えば、プルロニック、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリエトキシ化および水添ヒマシ油など;ならびにこれらの賦形剤および/またはアジュバントのうちの2つ以上の混合物から選択され得る。
【0072】
組成物は、結合剤、例えば、ポビドン;デンプン;セルロースおよびその誘導体、例えば、微結晶セルロース、例えば、FMC(Philadelphia,PA)製のAvicel PH、Dow Chemical Corp.(Midland,MI)製のヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、およびヒドロキシプロピルメチルセルロースMETHOCEL;スクロース;デキストロース;コーンシロップ;ポリサッカライド;ならびにゼラチンを含んでもよい。結合剤は、乾燥結合剤および/または湿式造粒結合剤からなる群から選択されてもよい。好適な乾燥結合剤は、例えば、セルロース粉末および微結晶セルロース、例えば、Avicel PH 102およびAvicel PH 200である。いくつかの実施形態では、組成物は、Aavicel PH 102などのAvicelを含む。湿式造粒または乾式造粒に好適な結合剤は、コーンスターチ、ポリビニルピロリドン(ポビドン)、ビニルピロリドン-酢酸ビニルコポリマー(コポビドン)、ならびにセルロース誘導体、例えば、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびヒドロキシ-プロピルメチルセルロースである。いくつかの実施形態では、組成物は、ポビドンを含む。
【0073】
いくつかの実施形態では、組成物は、ラクトース、マンニトール、エリスリトール、スクロース、ソルビトール、リン酸カルシウム、例えば、カルシウム水素リン酸、微結晶セルロース、粉末セルロース、粉砂糖、圧縮性糖、デキストレート、デキストリン、およびデキストロースから選択され得る充填剤を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、Avicel PH 102またはAvicel PH 200などの微結晶セルロースを含む。
【0074】
いくつかの実施形態では、組成物は、潤滑剤および/または滑剤を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、潤滑剤および/または滑剤、例えば、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ベヘン酸グリセリル、デベヘン酸グリセリル、ベヘノイルポリオキシル-8グリセリド、ポリエチレンオキシドポリマー、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウム、オレイン酸ナトリウム、フマル酸ステアリルナトリウム、水添植物油、二酸化ケイ素、および/またはポリエチレングリコールなどを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ステアリン酸マグネシウムまたはデベヘン酸グリセリル(製品Compritol(登録商標)888ATOなど)を含む。
【0075】
いくつかの実施形態では、組成物は、崩壊剤、例えば、デンプングリコール酸ナトリウム、ポラクリリンカリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスポビドン、クロスカルメロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、または乾燥コーンスターチを含む。組成物は、1つ以上の界面活性剤、例えば、界面活性剤、少なくとも1つの界面活性剤、または2つの異なる界面活性剤を含んでもよい。「界面活性剤」という用語は、水溶性(親水性)部分、および脂溶性(親油性)部分から構成される、任意の分子またはイオンを指す。界面活性剤は、例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、および/または双性イオン界面活性剤からなる群から選択されてもよい。
【0076】
ヒドロトロープ
本発明の一態様は、GLP-1アゴニストと、吸収促進剤または送達剤と、ヒドロトロープと、を含む、組成物に関する。本発明の組成物は、1つ以上のヒドロトロープをさらに含む。界面活性剤のように、ヒドロトロープは、親水性部分および疎水性の両方を含み、ミセルを形成し、自己凝集することができるが、ミセル可溶化することなく溶質を可溶化する。本発明者らは、GLP-1アゴニストの吸収、およびしたがって血漿曝露量が、組成物中にヒドロトロープを含むことによって増加し得ることを発見した。理論に束縛されるものではないが、ヒドロトロープは、本明細書のSNACによって例示されるように、NACの塩などの送達剤の溶解度を高めることが企図されている。本明細書のアッセイIによって示されるように、ヒドロトロープは、水へのSNACの溶解度を高めることができる。
【0077】
一実施形態では、ヒドロトロープは、SNACの溶解度を高めることができる。一実施形態では、ヒドロトロープは、SNACなどのNACの塩の溶解度を、pH6、室温で200mg/mLの濃度において少なくとも2倍高めることができる。さらなる実施形態では、ヒドロトロープは、本明細書のアッセイIに記載されるように測定したとき、SNACなどのNACの塩の溶解度を少なくとも3倍、4倍、または5倍高める。さらなる実施形態において、ヒドロトロープは、アッセイIに記載されるように測定したとき、SNACの溶解度を少なくとも5倍、例えば8倍、または例えば10倍高める。
【0078】
一実施形態では、ヒドロトロープ(複数可)は、ニペコタミド、ニコチンアミド、p-ヒドロキシ安息香酸ナトリウム、N,Nジメチル尿素、N,Nジメチルベンズアミド、N,Nジエチルニコチンアミド、サリチル酸ナトリウム、レゾルシノール、安息香酸ナトリウム、キシレンスルホン酸ナトリウム、p-トルエンスルホン酸ナトリウム、1-メチルニコチンアミド、ピロガロール、ピロカテコール、没食子酸エピガロカテキン、タンニン酸、およびゲンチシン酸ナトリウム塩水和物からなる群から選択される。
【0079】
一実施形態では、ヒドロトロープ(複数可)は、ニペコタミド、ニコチンアミド、p-ヒドロキシ安息香酸ナトリウム、N,Nジメチル尿素、N,Nジメチルベンズアミド、N,Nジエチルニコチンアミド、サリチル酸ナトリウム、レゾルシノール、安息香酸ナトリウム、キシレンスルホン酸ナトリウム、p-トルエンスルホン酸ナトリウム、1-メチルニコチンアミド、ピロガロール、ピロカテコール、没食子酸エピガロカテキン、タンニン酸、およびゲンチシン酸ナトリウム塩水和物からなる群から選択される。
【0080】
一実施形態では、ヒドロトロープ(複数可)は、ニコチンアミド、p-ヒドロキシ安息香酸ナトリウム、N,Nジメチル尿素、N,Nジメチルベンズアミド、N,Nジエチルニコチンアミド、サリチル酸ナトリウム、レゾルシノール、安息香酸ナトリウム、キシレンスルホン酸ナトリウム、p-トルエンスルホン酸ナトリウム、1-メチルニコチンアミド、ピロガロール、ピロカテコール、没食子酸エピガロカテキン、およびゲンチシン酸ナトリウム塩水和物からなる群から選択される。
【0081】
一実施形態では、ヒドロトロープ(複数可)は、ニコチンアミド、N,Nジメチルベンズアミド、N,Nジエチルニコチンアミド、レゾルシノール、安息香酸ナトリウム、キシレンスルホン酸ナトリウム、p-トルエンスルホン酸ナトリウム、1-メチルニコチンアミド、ピロガロール、ピロカテコール、およびゲンチシン酸ナトリウム塩水和物からなる群から選択される。
【0082】
一実施形態では、ヒドロトロープの分子量は、最大400g/mol、または例えば最大250g/molである。
【0083】
一実施形態では、ヒドロトロープの分子量は、少なくとも80g/mol、または例えば少なくとも100g/molである。
【0084】
一実施形態では、ヒドロトロープは、芳香環構造を含む。
【0085】
一実施形態では、ヒドロトロープは、ニコチンアミドおよびレゾルシノールと類似した分子構造を有し、これらは両方とも芳香環構造を含む。
【0086】
本明細書には、ナトリウム、カリウム、塩化物、または硫酸塩などの生理学的に許容される塩も含まれる。
【0087】
一実施形態では、1つ以上のヒドロトロープは、Chem Iの構造、
【化7】
であって、式中、
Xが、CHまたはNであり、
、R、およびRが独立して、-H、-OH、-COH、-CON(R、-SOH、および-CH(式中、Rは、-H、-CH、または-CH-CHである)から選択される、Chem Iの構造、
またはその生理学的に許容される塩を有する。
【0088】
一実施形態では、構造は、Chem1であって、
Xが、CHまたはNであり、
が、-OH、-SOH、およびCON(R(式中、Rは、-H、-CH、または-CH-CHである)から選択され、
R2が、-OHおよび-Hから選択され、
R3が、-H、-OH、および-CHから選択される、Chem1、またはその生理学的に許容される塩を有する。
【0089】
一実施形態では、ヒドロトロープは、Chem Iの構造であって、式中、
Xが、CHであり、
R1が、-OHおよび-SOHから選択され、
R2およびR3が独立して、-H、-OH、および-CHから選択される、Chem Iの構造、またはその生理学的に許容される塩を有する。
【0090】
一実施形態では、1つ以上のヒドロトロープは、Chem IIの構造、
【化8】
であって、式中、
Xが、CHまたはNであり、
およびRが独立して、-H、-OH、および-CHから選択され、
が、-OHおよびN(R)2(式中、R4は、-H、-CH、または-CH-CHである)から選択される、Chem IIの構造、
またはその生理学的に許容される塩を有する。
【0091】
さらなる実施形態では、1つ以上のヒドロトロープは、Chem IIであって、式中、
Xが、CHであり、
R5が、-OHであり、
R2およびR3が独立して、-OHおよび-Hから選択される、Chem IIの構造、またはその生理学的に許容される塩を有する。
【0092】
さらなる実施形態では、1つ以上のヒドロトロープは、上記で定義したChem IIの構造を有し、ただし、ヒドロトロープが安息香酸ナトリウムではないことを条件とする。
【0093】
さらなる実施形態では、1つ以上のヒドロトロープは、Chem IIの構造であって、式中、
Xが、Nであり、
が、-OHおよびN(R)2(式中、R4は、-H、-CH、または-CH-CHである)から選択され、
およびRが独立して、-H、-OH、および-CHから選択される、Chem IIの構造、または
その生理学的に許容される塩を有する。
【0094】
さらなる実施形態では、1つ以上のヒドロトロープは、Chem IIの構造であって、式中、
Xが、Nであり、
が、NHであり、
およびRが独立して、-H、-OH、および-CHから選択される、Chem IIの構造、または
その生理学的に許容される塩を有する。
【0095】
一実施形態では、1つ以上のヒドロトロープは、Chem III、
【化9】
の構造を有し、式中、
およびRは独立して、-Hおよび-CHから選択される。
【0096】
一実施形態では、1つ以上のヒドロトロープは、Chem IV、
【化10】
の構造を有し、式中、
R2およびR3は独立して、-Hおよび-OHから選択される。
【0097】
一実施形態では、ヒドロトロープ(複数可)は、レゾルシノール、ピロカテコール、ピロガロール、ゲンチシン酸、キシレンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、ニコチンアミド、ジメチルベンズアミド、ジエチルベンズアミド、1-メチルニコチンアミド、サリチル酸、P-ヒドロキシ安息香酸、および安息香酸塩からなる群から選択される。
【0098】
一実施形態では、ヒドロトロープ(複数可)は、レゾルシノール、ピロカテコール、ピロガロール、ゲンチシン酸、キシレンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、ニコチンアミド、ジメチルベンズアミド、ジエチルベンズアミド、1-メチルニコチンアミド、サリチル酸、およびP-ヒドロキシ安息香酸からなる群から選択される。
【0099】
一実施形態では、ヒドロトロープ(複数可)は、レゾルシノール、ピロカテコール、およびピロガロールからなる群から選択される。
【0100】
一実施形態では、ヒドロトロープ(複数可)は、キシレンスルホン酸塩およびp-トルエンスルホン酸塩からなる群から選択される。
【0101】
一実施形態では、ヒドロトロープ(複数可)は、ニコチンアミド、ジメチルベンズアミド、ジエチルベンズアミド、および1-メチルニコチンアミドからなる群から選択される。
【0102】
一実施形態では、ヒドロトロープ(複数可)は、ゲンチシン酸、サリチル酸、P-ヒドロキシ安息香酸、および安息香酸塩からなる群から選択される。
【0103】
一実施形態では、ヒドロトロープ(複数可)は、ゲンチシン酸、サリチル酸、およびP-ヒドロキシ安息香酸からなる群から選択される。
【0104】
一実施形態では、ヒドロトロープ(複数可)は、ニコチンアミドおよび/またはレゾルシノールである。一実施形態では、ヒドロトロープは、ニコチンアミドである。
【0105】
一実施形態では、ヒドロトロープは、安息香酸ナトリウムではない。
【0106】
本明細書の実施例に示されるように、本発明の組成物は、GLP-1アゴニスト、送達剤、およびヒドロトロープを含む。
【0107】
本明細書の以下の説明はまた、特定の成分、GLP-1アゴニスト、送達剤、およびヒドロトロープ、ならびに任意選択で潤滑剤からなる組成物も指し、この用語は、それでもなお、組成物の機能に影響を及ぼさない微量の任意の物質を包含すると理解されるべきである。そのような物質は、GLP-1アゴニストの調製物、NACの塩の製造、ヒドロトロープ調製物、または製剤の品質もしくは吸収に影響を与えない任意の薬学的に許容される賦形剤の最小限の量(1%未満)から残っている不純物であり得る。
【0108】
一実施形態では、医薬組成物は、送達剤の量に対してバランスのとれた量のヒドロトロープを含む。ある濃度範囲にわたって、ヒドロトロープの影響が観察されている。
【0109】
一実施形態では、NACの塩/ヒドロトロープの比(w/w)は、少なくとも0.5、例えば少なくとも0.75、または例えば少なくとも1である。
【0110】
一実施形態では、NACの塩/ヒドロトロープの比(w/w)は、0.5~10.0、または例えば0.5~8、または例えば0.5~5である。
【0111】
一実施形態では、NACの塩/ヒドロトロープの比(w/w)は、0.5~10.0、または例えば0.75~10.0、0.5~8.0、もしくは1~2.0である。
【0112】
一実施形態では、SNAC/ニコチンアミドの比(w/w)は、少なくとも0.5、例えば少なくとも0.75、例えば少なくとも1である。
【0113】
一実施形態では、SNACの塩/ニコチンアミドの比(w/w)は、0.5~10.0、または例えば0.5~8、または例えば0.5~5である。
【0114】
一実施形態では、SNACの塩/ニコチンアミドの比(w/w)は、0.5~10.0、または例えば0.75~10.0、0.5~8.0、もしくは1~2.0である。
【0115】
一実施形態では、SNAC/レゾルシノールの比(w/w)は、少なくとも0.5、例えば少なくとも0.75、例えば少なくとも1である。一実施形態では、SNACの塩/レゾルシノールの比(w/w)は、0.5~10.0、または例えば0.75~10.0、0.5~8.0、または例えば1~2.0である。
【0116】
一実施形態では、ヒドロトロープ/NACの塩の比(w/w)は、少なくとも0.1、例えば少なくとも0.2、または例えば少なくとも0.3である。一実施形態では、ヒドロトロープ/NACの塩の比(w/w)は、0.1~5.0、または例えば0.1~4.0、0.2~3.0、もしくは0.25~2.0である。
【0117】
一実施形態では、ニコチンアミド/SNACの比(w/w)は、少なくとも0.1~5.0、または例えば0.1~4.0、0.2~3.0、もしくは0.25~2.0である。一実施形態では、ニコチンアミド/SNACの比(w/w)は、0.1~5.0、または例えば0.1~4.0、0.2~3.0、もしくは0.25~2.0である。
【0118】
一実施形態では、レゾルシノール/SNACの比(w/w)は、少なくとも0.1~5.0、または例えば0.1~4.0、0.2~3.0、もしくは0.25~2.0である。一実施形態では、レゾルシノール/SNACの比(w/w)は、0.1~5.0、または例えば0.1~4.0、0.2~3.0、もしくは0.25~2.0である。
【0119】
同様に、潤滑剤の量は、他の賦形剤(ここではヒドロトロープおよび送達剤であり、GLP-1アゴニストを含まない)の総量と比較して考慮され得る。他の賦形剤の総重量の5%未満など、比較的少量の潤滑剤が通常含まれる。
【0120】
一実施形態では、組成物は、送達剤およびヒドロトロープの総量の5w/w%未満の潤滑剤を含む。一実施形態では、組成物は、送達剤およびヒドロトロープの総量の0.25~5%、例えば1~4w/w%の潤滑剤を含む。さらなる実施形態では、組成物は、SNACなどのNACの塩およびニコチンアミドまたはレゾルシノールの量の0.25~5%、例えば1~4w/w%の潤滑剤を含む。
【0121】
本発明による医薬組成物は、好ましくは、本明細書で以下に記載される経口投与に好適な剤形で製造される。以下では、本発明の組成物の成分の絶対量は、投与単位の、すなわち、錠剤、カプセル、またはサシェ当たりの含有量を参照して提供される。
【0122】
本発明の医薬組成物は、さらなる実施形態において、用量単位当たり最大1000mgの当該N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の塩を含み得る。一実施形態では、本発明は、用量単位が最大500mgの当該塩を含む組成物に関する。
【0123】
いくつかの実施形態では、用量単位当たりのN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩の量は、少なくとも0.20mmol、少なくとも0.25mmol、少なくとも0.30mmol、少なくとも0.35mmol、少なくとも0.40mmol、少なくとも0.45mmol、少なくとも0.50mmol、少なくとも0.55mmol、および少なくとも0.60mmolからなる群から選択されるなど、少なくとも0.15mmolである。
【0124】
いくつかの実施形態では、組成物の用量単位当たりのN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩の量は、最大2mmol、例えば最大1.5mmol、最大1mmol、最大0.75mmol、最大0.6mmol、最大0.5mmol、最大0.4mmol、最大0.3mmol、および最大0.2mmolである。
【0125】
いくつかの実施形態では、組成物の用量単位当たりのN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩の量は、0.20~1.5mmol、0.25~1.0mmol、0.30~0.75mmol、または例えば0.45~0.65mmolの範囲である。
【0126】
いくつかの実施形態では、組成物中のSNACの量は、用量単位当たり少なくとも50mg、例えば少なくとも75mg、少なくとも100mg、少なくとも125mg、少なくとも150mg、少なくとも175mg、少なくとも200mg、少なくとも225mg、少なくとも250mg、少なくとも275mg、および少なくとも300mgである。
【0127】
いくつかの実施形態では、組成物中のSNACの量は、用量単位当たり最大575mg、例えば最大550mg、最大525mg、最大500mg、最大475mg、最大450mg、最大425mg、最大400mg、最大375mg、最大350mg、最大325mg、または用量単位当たり最大300mgである。
【0128】
いくつかの実施形態では、組成物中のSNACの量は、用量単位当たり75~400mg、例えば80~350mg、例えば約100~約300mgの範囲である。
【0129】
一実施形態では、本発明の医薬組成物の用量単位は、0.1~100mgのGLP-1アゴニストを含む。
【0130】
いくつかの実施形態では、組成物の用量単位は、0.1~50mg、0.2~50mg、0.5~50mg、または1~40mgの範囲のGLP-1アゴニストの量を含む。
【0131】
いくつかの実施形態では、組成物の用量単位は、0.1~50mg、0.1~40mg、0.1~30mg、または0.1~20mgの範囲のGLP-1アゴニストの量を含む。
【0132】
いくつかの実施形態では、用量単位は、用量単位当たり0.5~5mgのGLP-1アゴニスト、例えば0.75~4 1/2mg、例えば1、1 1/2、2、2 1/2、もしくは3mg、または3 1/2、4、4 1/2mg、例えば1~3mgもしくは3~5mgのGLP-1アゴニストを含む。
【0133】
いくつかの実施形態では、用量単位は、用量単位当たり2~20mgのGLP-1アゴニスト、例えば2~15mg、例えば2、3、4、もしくは5mg、または例えば8、10、12、もしくは14mg、例えば15mg、または例えば20mgのGLP-1アゴニストを含む。
【0134】
いくつかの実施形態では、用量単位は、用量単位当たり5~50mgのGLP-1アゴニスト、例えば10~45mg、例えば20、30、もしくは40mg、または例えば25、35、もしくは45mg、または例えば30~50mg、または例えば20~40mgのGLP-1アゴニストを含む。
【0135】
上記のように、ヒドロトロープの量は、SNACなどの送達剤の量とバランスがとられるが、一般に、本発明の組成物の用量単位は、10~600mgのヒドロトロープを含む。
【0136】
一実施形態では、用量単位は、20~400mg、例えば40~300mg、例えば50~200mg、例えば50~175mgのヒドロトロープを含む。
【0137】
一実施形態では、用量単位は、100~600mg、例えば100~500mg、例えば150~400mg、例えば150~300mgのヒドロトロープを含む。
【0138】
さらなるそのような実施形態では、本発明による組成物の単位用量は、50~600mgのニコチンアミドおよび/またはレゾルシノールを含む。
【0139】
一実施形態では、用量単位は、50~400mg、例えば50~300mg、例えば50~200mg、例えば50~175mgのニコチンアミドおよび/またはレゾルシノールを含む。
【0140】
さらなるそのような実施形態では、本発明による組成物の単位用量は、50~600mgのニコチンアミドを含む。一実施形態では、用量単位は、50~400mg、例えば50~300mg、例えば50~200mg、例えば50~175mgのニコチンアミドを含む。
【0141】
一実施形態では、本発明による組成物の単位用量は、
i)0.1~10mgのGLP-1アゴニスト(例えばGLP-1アゴニストは、セマグルチド、GLP-1アゴニストB、またはGLP-1アゴニストCである)、
ii)25~600mgのN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の塩、例えば、NACのナトリウム塩(SNAC)、
iii)20~600mg、例えば50~200mgのニコチンアミドまたはレゾルシノール、および
iv)0~10mgの潤滑剤を含む。
【0142】
一実施形態では、本発明による組成物の単位用量は、
i)0.1~10mgのGLP-1アゴニスト(例えばGLP-1アゴニストは、セマグルチド、GLP-1アゴニストB、またはGLP-1アゴニストCである)、
ii)150~600mgのN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の塩、例えば、NACのナトリウム塩(SNAC)、
iii)100~600mgのニコチンアミドまたはレゾルシノール、および
iv)0~10mgの潤滑剤を含む。
【0143】
GLP-1アゴニストの量は、GLP-1アゴニストの同一性および所望の効果に応じて変化し得る。すなわち、より高い含有量は、糖尿病と比較して肥満の治療に適している可能性がある。
【0144】
好ましい実施形態では、組成物の単位用量は、200~400mgのSNAC、0.5~10mgのGLP-1アゴニスト、100~400mgのヒドロトロープ、および2~3mgの潤滑剤を含む。
【0145】
好ましい実施形態では、組成物の単位用量は、200~400mgのSNAC、1 1/2~10mgのGLP-1アゴニスト、100~400mgのヒドロトロープ、および2~3mgの潤滑剤を含む。
【0146】
好ましい実施形態では、組成物の単位用量は、200~400mgのSNAC、5~50mgのGLP-1アゴニスト、100~400mgのヒドロトロープ、および2~3mgの潤滑剤を含む。
【0147】
好ましい実施形態では、組成物の単位用量は、200~400mgのSNAC、0.5~10mgのGLP-1アゴニスト、100~400mgのニコチンアミド、および2~3mgの潤滑剤を含む。
【0148】
好ましい実施形態では、組成物の単位用量は、200~400mgのSNAC、1 1/2~10mgのGLP-1アゴニスト、100~400mgのニコチンアミド、および2~3mgの潤滑剤を含む。
【0149】
好ましい実施形態では、組成物の単位用量は、200~400mgのSNAC、5~50mgのGLP-1アゴニスト、100~400mgのニコチンアミド、および2~3mgの潤滑剤を含む。
【0150】
一実施形態では、本発明による組成物の単位用量は、
i)0.1~10mgのGLP-1アゴニスト(例えばGLP-1アゴニストは、セマグルチド、GLP-1アゴニストB、またはGLP-1アゴニストCである)、
ii)25~400mgのN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の塩、例えば、NACのナトリウム塩(SNAC)、
iii)20~200mgのニコチンアミドまたはレゾルシノール、および
iv)0~10mgの潤滑剤を含む。
【0151】
GLP-1アゴニストの量は、GLP-1アゴニストの同一性および所望の効果に応じて変化し得る。すなわち、より高い含有量は、糖尿病と比較して肥満の治療に適している可能性がある。
【0152】
好ましい実施形態では、組成物の単位用量は、80~120mgのSNAC、0.5~5mgのGLP-1アゴニスト、20~200mgのヒドロトロープ、および1~3mgの潤滑剤を含む。
【0153】
好ましい実施形態では、組成物の単位用量は、80~120mgのSNAC、1 1/2~10mgのGLP-1アゴニスト、20~200mgのヒドロトロープ、および1~3mgの潤滑剤を含む。
【0154】
好ましい実施形態では、組成物の単位用量は、80~120mgのSNAC、5~50mgのGLP-1アゴニスト、20~200mgのヒドロトロープ、および1~3mgの潤滑剤を含む。
【0155】
好ましい実施形態では、組成物の単位用量は、80~120mgのSNAC、0.5~5mgのGLP-1アゴニスト、20~200mgのニコチンアミド、および1~3mgの潤滑剤を含む。
【0156】
好ましい実施形態では、組成物の単位用量は、80~120mgのSNAC、1 1/2~10mgのGLP-1アゴニスト、20~200mgのニコチンアミド、および1~3mgの潤滑剤を含む。
【0157】
好ましい実施形態では、組成物の単位用量は、80~120mgのSNAC、5~50mgのGLP-1アゴニスト、200~200mgのニコチンアミド、および1~3mgの潤滑剤を含む。
【0158】
剤形
組成物は、例えば、錠剤、コーティング錠、サシェ、または硬質もしくは軟質ゼラチンカプセルなどのカプセルとして、いくつかの剤形で投与され得、そのような全ての組成物は、固体経口剤形とみなされる。
【0159】
組成物は、例えば、安定性および/または溶解度を改善するために、または曝露をさらに改善するために、薬物担体または薬物送達系でさらに配合され得る。組成物は、凍結乾燥または噴霧乾燥組成物であってもよい。
【0160】
組成物は、錠剤などの用量単位の形態であってもよい。いくつかの実施形態では、単位用量の重量は、50mg~1000mgの範囲、例えば50~750mg、または例えば約100~500mgの範囲である。いくつかの実施形態では、単位用量の重量は、75mg~350mgの範囲、例えば50~300mg、または100~400mgの範囲である。
【0161】
いくつかの実施形態では、組成物は、錠剤へと圧縮される前に造粒されてもよい。組成物は、顆粒部分および/または粒外部分を含んでもよく、顆粒部分は造粒され、粒外部分は造粒後に添加されている。
【0162】
顆粒部分は、GLP-1アゴニスト、送達剤、および/またはヒドロトロープのうちの1つ以上を含み得る。一実施形態では、顆粒部分は、潤滑剤および/または滑剤などのさらなる賦形剤を含んでもよい。いくつかの実施形態では、顆粒部分は、送達剤およびヒドロトロープを含む。
【0163】
一実施形態では、ヒドロトロープは、顆粒部分、粒外部分、または両方に含まれる。
【0164】
いくつかの実施形態では、粒外部分は、ステアリン酸マグネシウムまたはジベヘン酸グリセリルを含む。
【0165】
GLP-1アゴニストは、顆粒部分または粒外部分に含まれてもよい。いくつかの実施形態では、粒外部分は、GLP-1アゴニストを含む。一実施形態では、粒外部分は、潤滑剤および/または滑剤をさらに含んでもよい。一実施形態では、顆粒部分は、潤滑剤および/または滑剤をさらに含んでもよい。一実施形態では、顆粒部分および粒外部分は、潤滑剤および/または滑剤を含んでもよい。
【0166】
いくつかの実施形態では、潤滑剤および/または滑剤は、ステアリン酸マグネシウムまたはジベへン酸グリセリルである。
【0167】
組成物の調製
本発明による組成物の調製は、当該技術分野で既知の方法に従って実施され得る。
【0168】
錠剤成形材料の乾燥ブレンドを調製するために、様々な構成要素を計量し、任意選択で砕塊またはふるい分けし、次いで組み合わせる。構成要素の混合は、均質なブレンドが得られるまで行われてもよい。
【0169】
「顆粒」という用語は、固体用量製剤の調製で使用される粒子、顆粒、および凝集体の形態の医薬成分を広く指す。一般に、顆粒は、粉末またはブレンドを処理して固体を得て、続いてそれを分解して所望のサイズの顆粒を得ることによって得られる。
【0170】
錠剤成形材料に顆粒が使用される場合、顆粒は、例えば、「蓄積(built-up)」顆粒または「分解(broken-down)」顆粒の製造について既知の湿式造粒法を使用して、当業者に既知の方法で製造され得る。蓄積顆粒の形成のための方法は、連続的に動作し、例えば同時に、造粒物塊に造粒溶液を噴霧し、例えば、ドラム型造粒機中で、パン造粒機中で、ディスク型造粒機上で、流動床中で、噴霧乾燥または噴霧凝固によって乾燥させ得るか、あるいは例えば、流動床、回転式流動床、バッチミキサ、例えば、高剪断ミキサもしくは低剪断ミキサ、または噴霧乾燥ドラム中で、不連続的に動作し得る。分解顆粒の製造のための方法は、不連続に行われ得、造粒塊が最初に造粒溶液と湿潤凝集体を形成し、これが続いて粉砕されるか、または他の手段によって所望のサイズの顆粒に形成され、次いで、顆粒が乾燥され得る。造粒ステップに好適な設備は、遊星型ミキサ、低剪断ミキサ、高剪断ミキサ、押出機、およびスフェロナイザ、例えば、companies Loedige、Glatt、Diosna、Fielder、Collette、Aeschbach、Alexanderwerk、Ytron、Wyss & Probst、Werner & Pfleiderer、HKD、Loser、Fuji、Nica、Caleva and Gabler製の装置である。顆粒はまた、賦形剤(複数可)および/または活性医薬成分のうちの1つ以上が、圧縮されて比較的大きい成形物、例えば、スラグまたはリボンを形成し、これが、すりつぶすことによって粉砕され、すりつぶした材料が、後に圧縮される錠剤成形材料の役割を果たす、乾式造粒技法によっても形成され得る。乾式造粒に好適な設備は、Gerteis MICRO-PACTOR、MINI-PACTOR、およびMARCO-PACTORなどのGerteis製のローラ圧縮装置であるが、これらに限定されない。
【0171】
顆粒を得るさらなる方法は、ホットメルト押出、噴霧乾燥、噴霧造粒、および/またはボールミル粉砕を含み得る。
【0172】
一実施形態では、本発明は、
i.GLP-1アゴニストと、
ii.N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の塩と、
iii.ヒドロトロープと、を含む、組成物に関し、
組成物は、ii)およびiii)の造粒物を含む。
【0173】
顆粒部分が送達剤およびヒドロトロープの両方を含む実施形態では、これらの賦形剤は、顆粒の調製前または調製中に共処理されてもよい。
【0174】
造粒は、上記の様々な方法によって得ることができ、ii)およびiii)は、最初に粉末として、または両方の成分を含む溶液の調製によってのいずれかで混合される。
【0175】
次いで、ii)およびiii)の顆粒は、ローラ圧縮などのブレンドの乾式造粒によって得ることができる。代替的な実施形態では、ブレンドは、ホットメルト押出しされて押出物を得てもよく、それは続いてミル粉砕されて顆粒を得る。次いで、この物質は、直接、または乾式造粒/ローラ圧縮プロセスで使用されて、最終顆粒を得ることができる。
【0176】
一実施形態では、ii)およびiii)の溶液が調製され、噴霧造粒に供され、それにより顆粒が直接得られる。代替的に、溶液は、流動床噴霧造粒プロセスで使用され得る。一実施形態では、噴霧乾燥、続いて乾式造粒/ローラ圧縮を使用して、顆粒を得ることができる。
【0177】
均質な生成物を得るために、最終乾式造粒ステップ/ローラ圧縮または錠剤圧縮の前に、1つ以上のふるい分けステップ(複数可)が含まれ得る。
【0178】
錠剤成形材料を固体経口剤形、例えば、錠剤へと圧縮するために、錠剤プレスが使用されてもよい。錠剤プレスでは、錠剤成形材料は、ダイキャビティに充填される(例えば、強制供給または重力供給)。次いで、錠剤成形材料は、圧力を印加する一組のパンチによって圧縮される。続いて、得られた錠剤は、錠剤プレスから排出される。上述の錠剤成形プロセスは、本明細書ではこれ以降、「圧縮プロセス」と呼ばれる。好適な錠剤プレスとしては、回転式錠剤プレスおよび偏心錠剤プレスが挙げられるが、これらに限定されない。錠剤プレスの例としては、Fette 102i(Fette GmbH)、Korsch XL100、Korsch PH106回転式錠剤プレス(Korsch AG,Germany)、Korsch EK-O偏心錠剤プレス(Korsch AG,Germany)、およびManesty F-Press(Manesty Machines Ltd.,United Kingdom)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0179】
いくつかの実施形態では、本発明は、本発明による組成物を調製する方法に関する。一実施形態では、錠剤を調製する方法は、a)送達剤とヒドロトロープとを含む混合物の造粒、b)a)の造粒物とGLP-1アゴニストとのブレンド、次いでc)ブレンドの錠剤への圧縮を含む。造粒は、湿式造粒であっても乾式造粒であってもよい。上記のように、ステアリン酸マグネシウムまたはベヘン酸グリセリルなどの潤滑剤が、ステップa)、b)、および/またはc)に含まれてもよい。
【0180】
一実施形態では、本発明は、固体医薬組成物を製造するための方法に関し、
i)NACの塩とヒドロトロープとを含むブレンドを得るステップと、
ii)i)のブレンドを共処理するステップと、
iii)ii)の生成物を使用して当該固体医薬組成物を調製するステップと、を含む。
【0181】
一実施形態では、方法は、固体医薬組成物を製造するためのものであり、
i)NACの塩とヒドロトロープとを含むブレンドを得るステップと、
ii)i)のブレンドを熱溶融押出しするステップと、
iii)ii)の押出物を使用して、錠剤などの当該固体医薬組成物を調製するステップと、
を含む。
【0182】
方法は、本明細書に記載されるように、ii)の押出物を活性医薬成分および任意選択で任意のさらなる賦形剤と混合するステップ、および混合物を使用して当該固体医薬組成物を調製するステップなどのさらなるステップを含み得る。
【0183】
医薬品の適応症
本発明はまた、薬剤として使用するための本発明の組成物に関する。特定の実施形態では、本発明の組成物は、以下の医学的処置に使用され得、全ては、好ましくは何らかの方法で糖尿病に関する。
【0184】
(i)高血糖症、2型糖尿病、耐糖能障害、1型糖尿病、非インスリン依存性糖尿病、MODY(若年発症成人型糖尿病)、妊娠糖尿病などの全ての形態の糖尿病の予防および/もしくは治療、ならびに/またはHbA1Cの低減、
(ii)2型糖尿病の進行などの糖尿病疾患の進行の遅延または予防、耐糖能障害(IGT)からインスリンを必要とする2型糖尿病への進行の遅延、および/またはインスリンを必要としない2型糖尿病からインスリンを必要とする2型糖尿病への進行の遅延、
(iii)β細胞アポトーシスの減少、β細胞機能および/もしくはβ細胞質量の増加、ならびに/またはβ細胞へのグルコース感受性の回復などのβ細胞機能の改善、
(iv)認知障害の予防および/または治療、
(v)肥満などの摂食障害の予防および/もしくは治療(例えば、食物摂取量の減少、体重減少、食欲の抑制、満腹感の誘発による)、抗精神病薬もしくはステロイドの投与によって誘発された過食性障害、神経性大食症、および/もしくは肥満の治療もしくは予防、胃の運動の減少、ならびに/または胃内容排出の遅延、
(vi)末梢神経障害を含む神経障害、腎症、または網膜症などの糖尿病合併症の予防および/または治療、
(vii)脂質パラメータの改善(脂質異常症の予防および/もしくは治療、総血清脂質の低下、HDLの低下、小型高密度LDLの低下、VLDLの低下、トリグリセリドの低下、コレステロールの低下、HDLの増加、ヒトにおけるリポタンパク質a(Lp(a))の血漿レベルの低下、またはインビトロおよび/もしくはインビトロでのアポリポタンパク質a(apo(a))の生成の阻害など)、
(iix)心血管疾患(X症候群、アテローム性動脈硬化、心筋梗塞、冠動脈性心疾患、脳卒中、脳虚血、早期心臓または早期心血管疾患(左室肥大など)、虚血性心疾患、本態性高血圧、急性高血圧性発作、心筋症、心機能不全、運動耐性、慢性心不全、不整脈、心律動異常、失神、アテローム性動脈硬化、軽度の慢性心不全、狭心症、心臓バイパス再閉塞、間欠性跛行(閉塞性動脈硬化症)、拡張機能障害、および/または収縮機能障害の予防および/または治療、
(ix)炎症性腸症候群、小腸症候群、クローン病、消化不良、および/または胃潰瘍などの胃腸疾患の予防および/または治療、
(x)重症疾患の予防および/または治療(重症患者、重症疾患の多発性神経障害(CIPNP)患者、および/もしくは潜在的なCIPNP患者の治療、重症疾患もしくはCIPNPの発症の予防、患者における全身性炎症反応症候群(SIRS)の予防、治療、および/もしくは治癒、ならびに/または患者が入院中に菌血症、敗血症、および/もしくは敗血症性ショックを患うことの予防またはその可能性の低減など)、ならびに/または
(xi)多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の予防および/または治療。
【0185】
特定の実施形態では、適応症は、適応症(i)、(ii)、および/もしくは(iii)、または適応症(v)、適応症(vi)、適応症(vii)、および/もしくは適応症(iix)など、(i)~(iii)および(v)~(iix)からなる群から選択される。別の特定の実施形態では、適応症は(i)である。さらなる特定の実施形態では、適応症は(v)である。なおさらなる特定の実施形態では、適応症は(iix)である。いくつかの実施形態では、適応症は、2型糖尿病および/または肥満である。
【0186】
本発明はさらに、治療を必要としている個人の治療方法に関し、前述の個人に本発明による治療活性量の組成物を投与することを含む。さらなるそのような実施形態では、1つ以上の用量単位が、必要としている当該個人に投与されてもよい。
【0187】
治療方法
本発明はさらに、治療を必要としている対象の治療方法に関し、当該対象に本発明による治療活性量の組成物を投与することを含む。一実施形態では、治療方法は、糖尿病もしくは肥満および/または上記で特定されたさらなる適応症の治療のためのものである。
【0188】
いくつかの実施形態では、糖尿病を治療するための方法は、それを必要としている対象に、GLP-1アゴニストと、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の塩と、ヒドロトロープと、任意選択で潤滑剤と、を含む、治療有効量の医薬組成物を投与することを含むことが記載されている。
【0189】
いくつかの実施形態では、糖尿病を治療するための方法は、それを必要としている対象に、
i)0.1~30mgのGLP-1アゴニスト(そのようなGLP-1アゴニストは、セマグルチド、GLP-1アゴニストB、またはGLP-1アゴニストCである)と、
ii)25~600mgのN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の塩、例えば、NACのナトリウム塩(SNAC)と、
iii)20~600mg、例えば、50~200mgのニコチンアミドまたはレゾルシノールと、
iv)0~10mgの潤滑剤と、を含む、治療有効量の医薬組成物を投与することを含むことが記載されている。
【0190】
いくつかの実施形態では、GLP-1アゴニストは、N-イプシロン26-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシ-ヘプタデカノイルアミノ)ブトリルアミノ)エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1(7-37)の式を有するセマグルチドであり、N(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の塩は、N(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸ナトリウム(SNAC)である。
【0191】
いくつかの実施形態では、GLP-1アゴニストは、Nε27-[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[(4S)-4-カルボキシ-4-[10-(4-カルボキシフェノキシ)デカノイルアミノ]ブタノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]-アセチル、Nε36-[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[(4S)-4-カルボキシ-4-[10-(4-カルボキシフェノキシ)デカノイルアミノ]-ブタノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]-[Aib8,Glu22,Arg26,Lys27,Glu30,Arg34,Lys36]-GLP-1-(7-37)-ペプチジル-Glu-Gly(GLP-1アゴニストC)である。
【0192】
ステアリン酸マグネシウムを含む、潤滑剤の様々な例が記載されている。組成物は、経口投与され、錠剤、カプセル、またはサシェの形態である。
【0193】
さらなるそのような実施形態では、1つ以上の用量単位が、必要としている当該対象に投与されてもよい。
【0194】
併用療法
本発明による組成物を用いた治療はまた、抗糖尿病薬、肥満抑制薬、食欲調整薬、高血圧治療薬、糖尿病に起因または関連する合併症の治療および/または予防のための薬剤、ならびに肥満に起因または関連する合併症および障害の治療および/または予防のための薬剤から選択される、1つ以上の追加の活性医薬成分(複数可)と組み合わされてもよい。これらの薬理活性物質の例は、インスリン、スルホニル尿素、ビグアニド、メグリチニド、グルコシダーゼ阻害剤、グルカゴンアンタゴニスト、DPP-IV(ジペプチジルペプチダーゼ-IV)阻害剤、ナトリウムグルコース結合輸送体2(SGLT2)阻害剤;カナグリフロジン、ダパグリフロジン、エンパグリフロジン、エルツグリフロジン、イプラグリフロジン、トホグリフロジン、ルセオグリフロジン、ベキサグリフロジン、エタボン酸レモグリフロジンおよびソタグリフロジン、特にダパグリフロジンおよびエンパグリフロジン、糖新生および/またはグリコーゲン分解の刺激に関与する肝酵素の阻害剤、グルコース取り込み調節剤、HMG CoA阻害剤としての抗高脂血症薬(スタチン)などの脂質代謝を修正する化合物、消化管抑制ポリペプチド(GIP類似体)、食物摂取量を低下させる化合物、RXRアゴニスト、およびβ細胞のATP依存性カリウムチャネルに作用する薬剤;コレスチラミン、コレスチポール、クロフィブラート、ゲムフィブロジル、ロバスタチン、プラバスタチン、シンバスタチン、プロブコール、デキストロチロキシン、ネテグリニド、レパグリニド;β-遮断薬、例えば、アルプレノロール、アテノロール、チモロール、ピンドロール、プロプラノロール、およびメトプロロール、ACE(アンジオテンシン変換酵素)阻害剤、例えば、ベナゼプリル、カプトプリル、エナラプリル、ホシノプリル、リシノプリル、アラトリオプリル、キナプリル、およびラミプリル、カルシウムチャネル遮断薬、例えば、ニフェジピン、フェロジピン、ニカルジピン、イスラジピン、ニモジピン、ジルチアゼム、およびベラパミル、およびα-遮断薬、例えば、ドキサゾシン、ウラピジル、プラゾシン、およびテラゾシン;CART(コカインアンフェタミン調節転写産物)アゴニスト、NPY(神経ペプチドY)アンタゴニスト、PYYアゴニスト、Y2受容体アゴニスト、Y4受容体アゴニスト、混合Y2/Y4受容体アゴニスト、MC4(メラノコルチン4)アゴニスト、オレキシンアンタゴニスト、TNF(腫瘍壊死因子)アゴニスト、CRF(コルチコトロピン放出因子)アゴニスト、CRF BP(コルチコトロピン放出因子結合タンパク質)アンタゴニスト、ウロコルチンアゴニスト、β3アゴニスト、オキシントモジュリンおよび類似体、MSH(メラニン細胞刺激ホルモン)アゴニスト、MCH(メラニン細胞濃縮ホルモン)アンタゴニスト、CCK(コレシストキニン)アゴニスト、セロトニン再取り込み阻害剤、セロトニンおよびノルアドレナリン再取り込み阻害剤、混合セロトニンおよびノルアドレナリン作動性化合物、5HT(セロトニン)アゴニスト、ボンベシンアゴニスト、ガラニンアンタゴニスト、成長ホルモン、成長ホルモン放出化合物、TRH(甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン)アゴニスト、UCP 2または3(非カップリングタンパク質2または3)調節剤、レプチンアゴニスト、DAアゴニスト(ブロモクリプチン、ドプレキシン)、リパーゼ/アミラーゼ阻害剤、RXR(レチノイドX受容体)調節剤、TRβアゴニスト;ヒスタミンH3アンタゴニスト、消化管抑制ポリペプチドアゴニストまたはアンタゴニスト(GIP類似体)、ガストリンおよびガストリン類似体である。
【0195】
本明細書に記載の本発明は、これに限定されないが、本明細書で以下に記載される実施形態および本文書の特許請求の範囲によってさらに定義される。
【0196】
実施形態
1.
i)GLP-1アゴニストと、
ii)N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の塩と、
iii)ヒドロトロープと、を含む、組成物。
【0197】
2.ヒドロトロープが、ニペコタミド、ニコチンアミド、p-ヒドロキシ安息香酸ナトリウム、N,Nジメチル尿素、N,Nジメチルベンズアミド、N,Nジエチルニコチンアミド、サリチル酸ナトリウム、レゾルシノール、安息香酸ナトリウム、キシレンスルホン酸ナトリウム、p-トルエンスルホン酸ナトリウム、1-メチルニコチンアミド、ピロガロール、ピロカテコール、没食子酸エピガロカテキン、タンニン酸、およびゲンチシン酸ナトリウム塩水和物からなるヒドロトロープの群から選択される、実施形態1に記載の組成物。
【0198】
3.ヒドロトロープが、ニペコタミド、ニコチンアミド、p-ヒドロキシ安息香酸ナトリウム、N,Nジメチル尿素、N,Nジメチルベンズアミド、N,Nジエチルニコチンアミド、サリチル酸ナトリウム、レゾルシノール、キシレンスルホン酸ナトリウム、p-トルエンスルホン酸ナトリウム、1-メチルニコチンアミド、ピロガロール、ピロカテコール、没食子酸エピガロカテキン、タンニン酸、およびゲンチシン酸ナトリウム塩水和物からなるヒドロトロープの群から選択される、実施形態1に記載の組成物。
【0199】
4.ヒドロトロープが、芳香環構造を含む、実施形態1、2、または3に記載の組成物。
【0200】
5.ヒドロトロープが、安息香酸ナトリウムではない、実施形態1~4のいずれかに記載の組成物。
【0201】
6.ヒドロトロープが、400g/mol未満の分子量を有する、実施形態1~5のいずれかに記載の組成物。
【0202】
7.ヒドロトロープが、少なくとも80g/molの分子量を有する、実施形態1~6のいずれかに記載の組成物。
【0203】
8.ヒドロトロープが、SNACの溶解度を少なくとも2倍高める、実施形態1~7のいずれかに記載の組成物。
【0204】
9.ヒドロトロープが、SNACの溶解度を少なくとも5倍高める、実施形態1~7のいずれかに記載の組成物。
【0205】
10.溶解度が、pH6で200mg/mLのヒドロトロープの濃度で測定される、実施形態8または実施例9に記載の組成物。
【0206】
11.溶解度が、室温として測定される、実施形態8、9、または10に記載の組成物。
【0207】
12.溶解度が、本明細書のアッセイIに記載されるように測定される、実施形態8、9、または10に記載の組成物。
【0208】
13.ヒドロトロープが、ニコチンアミドまたはレゾルシノールである、実施形態1に記載の組成物。
【0209】
14.ヒドロトロープが、ニコチンアミドである、実施形態1に記載の組成物。
【0210】
15.NACの塩/ヒドロトロープの比(w/w)が、少なくとも0.5である、実施形態1~14のいずれかに記載の組成物。
【0211】
16.NACの塩/ヒドロトロープの比(w/w)が、0.5~10.0、または例えば0.75~10.0、0.5~8.0、または1~2.0である、実施形態1~15のいずれかに記載の組成物。
【0212】
17.ヒドロトロープ/NACの塩の比(w/w)が、少なくとも0.1である、実施形態1~16のいずれかに記載の組成物。
【0213】
18.ヒドロトロープ/NACの塩の比(w/w)が、0.1~5.0、または例えば0.1~4.0、0.2~3.0、もしくは0.25~2.0である、実施形態1~17のいずれかに記載の組成物。
【0214】
19.組成物が、潤滑剤を含む、実施形態1~18のいずれかに記載の組成物。
【0215】
20.組成物が、他の賦形剤の総量の0.25~5w/w%の潤滑剤を含む、実施形態1~19のいずれかに記載の組成物。
【0216】
21.組成物が、ステアリン酸マグネシウムおよびジベヘン酸グリセリルから選択される潤滑剤を含む、実施形態1~20のいずれかに記載の組成物。
【0217】
22.組成物が、SNACおよびニコチンアミドの総量の0.25~5w/w%のステアリン酸マグネシウムを含む、実施形態1~21のいずれかに記載の組成物。
【0218】
23.GLP-1アゴニストが、ミニブタにおいて少なくとも24時間のT1/2を有する、実施形態1~22のいずれかに記載の組成物。
【0219】
24.GLP-1アゴニストが、ミニブタにおいて少なくとも2時間のT1/2を有する、実施形態1~23のいずれかに記載の組成物。
【0220】
25.GLP-1アゴニストが、最大100pM、例えば最大50のEC50(HSAなし)を有する、実施形態1~24のいずれかに記載の組成物。
【0221】
26.GLP-1アゴニストが、最大100pM、例えば最大50のEC50(1%HSAなし)を有する、実施形態1~25のいずれかに記載の組成物。
【0222】
27.GLP-1アゴニストが、最大50000g/molのモル質量を有する、実施形態1~26のいずれかに記載の組成物。
【0223】
28.GLP-1アゴニストが、アルブミン結合置換基を含む、実施形態1~27のいずれかに記載の組成物。
【0224】
29.GLP-1アゴニストが、脂肪酸または脂肪二酸を含む、実施形態1~28のいずれかに記載の組成物。
【0225】
30.GLP-1アゴニストが、C16、C18、もしくはC20脂肪酸、またはC16、C18、もしくはC20脂肪二酸を含む、実施形態1~29のいずれかに記載の組成物。
【0226】
31.GLP-1アゴニストが、リラグルチド、セマグルチド、GLP-1アゴニストB、およびGLP-1アゴニストCからなる群から選択される、実施形態1~30のいずれかに記載の組成物。
【0227】
32.用量単位が、0.1~50mgのGLP-1アゴニストを含む、実施形態1~31のいずれかに記載の組成物。
【0228】
33.N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の塩が、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸のナトリウム塩、カリウム塩、およびカルシウム塩からなる群から選択される、実施形態1~32のいずれかに記載の組成物。
【0229】
34.
i)GLP-1アゴニスト、例えば、セマグルチド、GLP-1アゴニストB、またはGLP-1アゴニストC、
ii)N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の塩、例えば、NACのナトリウム塩(SNAC)、
iii)ニコチンアミドまたはレゾルシノール、および
iv)潤滑剤を含むか、またはそれらからなる、実施形態1~33のいずれかに記載の組成物。
【0230】
35.用量単位が、最大1000mgの当該N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の塩を含む、実施形態1~34のいずれかに記載の組成物。
【0231】
36.単位投与量が、
i)0.1~30mg、例えば0.1~20mgのGLP-1アゴニスト、例えば、セマグルチド、GLP-1アゴニストB、またはGLP-1アゴニストC、
ii)50~600mgのN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の塩、例えば、NACのナトリウム塩(SNAC)、
iii)50~200mgのニコチンアミドまたはレゾルシノール、および
iv)0~10mgの潤滑剤を含む、実施形態1~35のいずれかに記載の組成物。
【0232】
37.単位投与量が、
i)0.1~30mg、例えば0.1~20mgのセマグルチド、
ii)50~600mgのN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の塩、例えば、NACのナトリウム塩(SNAC)、
iii)50~200mgのニコチンアミドまたはレゾルシノール、および
iv)0~10mgの潤滑剤を含む、実施形態1~36のいずれかに記載の組成物。
【0233】
38.単位投与量が、
i)0.1~30mg、例えば0.1~20mgのNε27-[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[(4S)-4-カルボキシ-4-[10-(4-カルボキシフェノキシ)デカノイルアミノ]ブタノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル、Nε36-[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[(4S)-4-カルボキシ-4-[10-(4-カルボキシ-フェノキシ)デカノイルアミノ]ブタノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]-[Aib8,Glu22,Arg26,Lys27,Glu30,Arg34,Lys36]-GLP-1-(7-37)-ペプチジル-Glu-Gly(GLP-1アゴニストC)、
ii)50~600mgのN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の塩、例えば、NACのナトリウム塩(SNAC)、
iii)50~200mgのニコチンアミドまたはレゾルシノール、および
iv)0~10mgの潤滑剤を含む、実施形態1~36のいずれかに記載の組成物。
【0234】
39.単位投与量が、
i)以下の構造を有する0.1~30mg、例えば0.1~20mgのGLP-1アゴニスト、
【化11】
ii)50~600mgのN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の塩、例えば、NACのナトリウム塩(SNAC)、
iii)50~200mgのニコチンアミドまたはレゾルシノール、および
iv)0~10mgの潤滑剤を含む、実施形態1~36のいずれかに記載の組成物。
【0235】
40.組成物が、固体経口剤形などの固体組成物である、実施形態1~39のいずれかに記載の組成物。
【0236】
41.組成物が、ii)を含む造粒物を含む、実施形態1~40のいずれかに記載の組成物。
【0237】
42.組成物が、ii)およびiii)を含む造粒物を含む、実施形態1~41のいずれかに記載の組成物。
【0238】
43.ii)およびiii)が、造粒前に共処理される、実施形態41および42のいずれかに記載の組成物。
【0239】
44.造粒物が、ホットメルト押出およびミル粉砕、噴霧造粒、湿式造粒、または乾式造粒によって得られる、実施形態41、42、および43のいずれかに記載の組成物。
【0240】
45.ii)およびiii)が、造粒前にブレンドされる、実施形態43または44に記載の組成物。
【0241】
46.ii)およびiii)の溶液が、造粒前に調製される、実施形態43、44、または45のいずれかに記載の組成物。
【0242】
47.造粒物が、噴霧造粒または湿式造粒によって得られる、実施形態46に記載の組成物。
【0243】
48.溶液は、乾式造粒の前に噴霧乾燥される、実施形態46に記載の組成物。
【0244】
49.造粒物が、ホットメルト押出およびミル粉砕によって得られる、実施形態43、44、または45に記載の組成物。
【0245】
50.ii)およびiii)のブレンドが、ホットメルト押出しされる、実施形態45に記載の組成物。
【0246】
51.押出物が、ミル粉砕される、実施形態50に記載の組成物。
【0247】
52.造粒物が、ローラ圧縮によって得られる、実施形態41~51のいずれかに記載の組成物。
【0248】
53.共処理されたii)およびiii)造粒物が、ふるい分けされる、実施形態46~52のいずれかに記載の組成物。
【0249】
54.ミル粉砕したホットメルト押出物が、50~500μmのスクリーンを通してふるい分けされる、実施形態46~53に記載の組成物。
【0250】
55.噴霧乾燥された生成物が、50~500μmのスクリーンを通してふるい分けされる、実施形態48に記載の組成物。
【0251】
56.造粒物が、噴霧造粒によって得られる、実施形態41~46に記載の組成物。
【0252】
57.ii)およびiii)の溶液が、噴流床または流動床噴霧造粒によって処理される、実施形態56に記載の組成物。
【0253】
58.造粒生成物が、100~500μmμmのスクリーンを通してふるい分けされる、実施形態56および57に記載の組成物。
【0254】
59.組成物が、粒外部分を含む、実施形態41~58のいずれかに記載の組成物。
【0255】
60.造粒物が、圧縮前に任意のさらなる賦形剤とブレンドされる、実施形態41~58のいずれかに記載の組成物。
【0256】
61.ヒドロトロープが、粒内部分に含まれる、実施形態41~58のいずれかに記載の組成物。
【0257】
62.GLP-1アゴニストが、粒外部分に含まれる、実施形態41~58のいずれかに記載の組成物。
【0258】
63.組成物が、
a)送達剤とヒドロトロープとを含む混合物を造粒するステップと、
b)a)の造粒物とGLP-1アゴニストとをブレンドするステップと、
c)b)のブレンドを圧縮するステップと、を含む方法によって製造される、実施形態1~62のいずれかに記載の組成物。
【0259】
64.
i)GLP-1アゴニスト、
ii)N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の塩、
iii)ニコチンアミドまたはレゾシノール(resocinol)、および
iv)任意選択で、ステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤からなる、組成物。
【0260】
65.GLP-1アゴニストが、セマグルチド、GLP-1アゴニストB、またはGLP-1アゴニストCである、実施形態64に記載の組成物。
【0261】
66.ii)が、NACのナトリウム塩(SNAC)である、実施形態64に記載の組成物。
【0262】
67.組成物が、医薬組成物である、実施形態1~66に記載の組成物。
【0263】
68.組成物が、経口投与用である、実施形態67に記載の組成物。
【0264】
69.組成物が経口投与用の錠剤、カプセル、またはサシェなどの固体組成物である、実施形態67に記載の組成物。
【0265】
70.組成物が、糖尿病および/または肥満の治療方法で使用するための医薬組成物である、実施形態1~69のいずれかに記載の組成物。
【0266】
71.固体医薬組成物を製造するための方法であって、
i)NACの塩とヒドロトロープとを含むブレンドを得るステップと、
ii)i)のブレンドを共処理するステップと、
iii)ii)の生成物を使用して当該固体医薬組成物を調製するステップと、を含む、方法。
【0267】
72.ステップii)の共処理が、
a)熱溶融押出、
b)噴霧造粒、
c)乾式造粒、または
d)噴霧乾燥によって実施される、実施形態71に記載の固体医薬組成物を製造するための方法。
【0268】
73.固体医薬組成物を製造するための方法であって、
i)NACの塩とヒドロトロープとを含むブレンドを得るステップと、
ii)i)のブレンドを熱溶融押出しするステップと、
iii)ii)の押出物をミル粉砕するステップと、
iv)iii)の生成物を使用して当該固体医薬組成物を調製するステップと、を含む、方法。
【0269】
74.固体医薬組成物を製造するための方法であって、
i)NACの塩とヒドロトロープとを含むブレンドを得るステップと、
ii)i)のブレンドを共処理するステップと、
iii)ii)の生成物を、活性医薬成分および任意選択で任意のさらなる賦形剤と混合するステップと、
iv)iii)の混合物を使用して当該固体医薬組成物を調製するステップと、を含む、方法。
【0270】
75.固体医薬組成物を製造するための方法であって、
i)NACの塩とヒドロトロープとを含むブレンドを得るステップと、
ii)i)のブレンドを熱溶融押出しするステップと、
iii)ii)の押出物をミル粉砕するステップと、
iv) ii)の生成物を、活性医薬成分および任意選択で任意のさらなる賦形剤と混合するステップと、
v)iii)の混合物を使用して当該固体医薬組成物を調製するステップと、を含む、方法。
【0271】
76.医薬組成物が、先行する実施形態1~70のいずれかにあるように定義される、先行する実施形態71~74のいずれかに記載の組成物を製造するための方法。
【0272】
77.糖尿病または肥満の治療のための方法であって、治療有効量の、実施形態1~70に記載の組成物、または実施形態71~76の方法のいずれかによって製造される組成物を、それを必要としている対象に投与することを含む、方法。
【0273】
78.当該組成物が、1日1回またはそれ以下の頻度で投与される、実施形態77に記載の方法。
【実施例
【0274】
材料および方法
アッセイI:選択したヒドロトロープと組み合わせたSNAC溶解度
一連の18個の異なるヒドロトロープを試験用に選択した。ヒドロトロープを計量し、5mLの超純水(200mg/mL)に溶解し、pHを、2MのHClの添加によってpH6に滴定した。続いて、SNAC(200mg)を試料に添加し、磁気撹拌器(400rpm)に置く。pHを、2MのHClの添加によって実験全体を通してpH6に維持する。
【0275】
室温で4時間インキュベーションした後、0.45μmのシリンジフィルタを通して試料を濾過し、溶液中のSNACの濃度を、SNACの検出のためのRP-HPLC法を使用して決定する。試料含有量を、SNAC参照のピーク面積に対するクロマトグラムのSNACピークのピーク面積に基づいて計算する。得られた結果が表1に示され、大部分のヒドロトロープがSNACの溶解度を有意に高めることを実証する。
【表1】
【0276】
アッセイII:様々な濃度のニコチンアミドおよびレゾルシノール中のSNAC溶解度
ニコチンアミドおよびレゾルシノールを計量し、5mLの超純水に溶解して図1Aおよび図1Bに示される最終濃度にし、pHを、2MのHClの添加によってpH6に滴定した。続いて、磁気撹拌器(400rpm)上に置いた試料にSNAC(200mg)を添加し、pHを、2MのHClの添加によって実験全体を通してpH6に維持する。
【0277】
4時間インキュベーションした後、0.45μmシリンジフィルタを通して試料を濾過し、溶液中のSNACの濃度を、SNACの検出のためのRP-HPLC法を使用して決定する。試料含有量を、SNAC参照のピーク面積に対するクロマトグラムのSNACピークのピーク面積に基づいて計算する。結果が図1に示され、両方のヒドロトロープのSNAC溶解度に対する濃度依存的効果を実証する。
【0278】
アッセイIII:ビーグル犬における薬物動態研究
ビーグル犬における薬物動態(PK)研究を行って、異なる剤形の経口投与後のGLP-1アゴニストの曝露量を決定する。
【0279】
薬物動態研究のために、研究開始時に1~5歳で、体重約10~12kgの雄ビーグル犬を使用する。イヌを囲いに群収容し(12時間明:12時間暗)、Royal Canin Medium Adult dog(Royal Canin Products,China Branch、またはBrogaarden A/S,Denmark)を個別かつ制限的に1日1回給餌する。運動および群の社交を、可能なときはいつでも毎日許可する。イヌを、連続投与間の好適なウォッシュアウト期間を伴う反復薬物動態研究のために使用する。最初の薬物動態研究の開始前に、適切な順応期間を与える。動物の全ての取り扱い、投薬、および採血は、訓練を受けた熟練したスタッフによって実施される。研究前、イヌは一晩、および投薬後0~4時間絶食する。また、イヌは投薬1時間前から投薬4時間後まで水に制限されるが、それ以外、全期間を通して水に自由にアクセスできる。
【0280】
本明細書に記載の経口研究に使用されるGLP-1アゴニスト錠剤は、経口投与される即放性SNAC系錠剤である。
【0281】
GLP-1アゴニストを含有する錠剤を、以下の様式で投与する:錠剤投与の10分前、イヌに約3nmol/kgの配列番号3)を 皮下投与する。錠剤をイヌの口の奥に置いて、噛むのを防ぐ。次いで、口を閉じ、10mLの水道水を注射器によって与えて、錠剤の嚥下を促進する。代替的に、錠剤を投与する直前に40mLの水を強制経口投与し、錠剤を投与した後、10mLの水道水を注射器によって与えて、錠剤の嚥下を促進する。
【0282】
採血
GLP-1アゴニストの完全な血漿濃度-時間吸収プロファイルを十分にカバーするために、投薬与後10時間までの所定の時点で血液を採取する。
【0283】
各採血時点について、約0.8mLの全血を1.5mLのEDTAコーティングチューブに採取し、チューブを静かに回転させてEDTAと混合させる。血液試料(例えば、0.8mL)をEDTA緩衝液(8mM)中に採取し、次いで、4℃および2000Gで10分間遠心分離する。血漿をドライアイス上のMicronicチューブにピペットで移し、分析まで-20℃に維持する。
【0284】
血液試料を必要に応じて、例えば、前脚の橈側皮静脈のベンフロンから最初の2時間、次いで、残りの時点については頸静脈から注射器で採取する(最初の数滴をベンフロンから排出させて、試料中のベンフロンからのヘパリン生理食塩水を防ぐ)。
【0285】
錠剤調製のための一般的方法
方法1:乾式造粒のためのブレンド
ブレンドを、ニコチンアミドまたはレゾルシノールとSNACとの手動のジオメトリックミキシング、続いてタービュラミキサ(7分、25rpm)上でのブレンドによって行う。ステアリン酸マグネシウムが初期のブレンドステップに含まれていない場合、これを、手動のジオメトリックミキシング、続いてタービュラミキサ(2分、25rpm)上でのブレンドによって二次ブレンドステップに追加した。
【0286】
方法2:乾式造粒
乾式造粒を、Gerteis MICRO-PACTOR上でのローラ圧縮によって行う。ローラ速度を1rpm、ローラ圧縮力を6kN/cmに設定し、充填深さは8mmである。乾式造粒に続いて、800μmのワイヤメッシュスクリーンを使用したリボンの顆粒への手動ふるい分けを行う。
【0287】
方法3:ホットメルト押出
ホットメルト押出を、Thermo Scientific Process11 2軸押出機上で行う。SNACおよびニコチンアミドまたはレゾルシノールを、タービュラ上でブレンドした後、押出機に供給する(7分25rpm)。装置を、溶融押出を促進するために、バレルに沿って200~105℃で変化するプロセス温度で操作する。スクリューの速度は50~1000rpmの範囲で変化し、材料を様々な送り速度で重量測定フィーダーを使用して押出機に供給し、2mm径の円形ダイを通して押出しする。得られた押出物を、350~149μmの最終メッシュスクリーンを使用して手動で顆粒にふるい分ける。
【0288】
方法4:噴霧乾燥
噴霧乾燥を、1.5mmのノズル(0.7mmの先端部および0.7mmの針)を備えたBuchi B-290噴霧乾燥機上で行う。装置を、5~18%のポンプ速度、100%の吸引器、40~42mmの窒素圧力、および72~120℃の範囲の吸気温度で操作する。回収した噴霧乾燥生成物を、90μmのスクリーンを通してふるい分けた後、ローラ圧縮によってさらに処理する(方法2)。噴霧溶液は、SNACおよびニコチンアミド(93~323mg/mLの範囲の混合固形分)から構成された。
【0289】
方法5:噴霧造粒
噴霧造粒を、十分な流動化空気圧および40~50℃のプロセス吸気温度を用いて、頂部噴霧構成(0.5mmのノズル、0.35バールのノズル空気圧)を使用して、Mini-Glatt流動床上で行う。初期バッチプロセスでは、固体充填を使用せず、得られた生成物を355μmスクリーンを通して回収およびふるい分けする。二次噴霧造粒バッチプロセスを、初期バッチプロセスから回収した材料を出発物質として使用して行い、装置内の後工程乾燥を行う。最終材料を、500μm未満のスクリーンを通してふるい分けた。噴霧溶液は、SNACおよびニコチンアミド(混合固形分500mg/mL)で構成された。
【0290】
方法6:ボールミル粉砕
ボールミル粉砕を、300rpmで最大3時間、250mLの酸化ジルコニウムボウルを使用したFritsch pulverisette 6遊星ボールミル、および55(10mm)瑪瑙研削ボールのいずれかを使用して行う。クライオボールミル粉砕を、10mLのステンレス鋼槽および単一の20mmのステンレス鋼ボールを備えたRetsch MM200ボールミル上で行う。充填した試料チャンバを、窒素が沸騰しなくなるまで液体窒素中に浸漬し、続いて20 1/秒で15分間ミル粉砕し、このプロセスを4回繰り返した。両方のミル粉砕方法について、回収した生成物を、さらに処理する前に90μmのスクリーンを通してふるい分ける。
【0291】
方法7:錠剤圧縮のためのブレンド
ブレンドを、中間造粒物とGLP-1アゴニストとの手動のジオメトリックミキシング、続いてタービュラミキサ(7分、25rpm)上でのブレンドによって行う。ステアリン酸マグネシウムまたはジベヘン酸グリセリルを含む組成物において、これを、125μmまたは355μmのメッシュを通してふるい分け、手動のジオメトリックミキシング、続いてタービュラミキサ(2分、25rpm)上でのブレンドによって、二次ブレンドステップに加えた。
【0292】
方法8:錠剤調製
錠剤を、1組のパンチを備えたKilian Style OneまたはFette102I上で製造し、6.5mm×11mm、7.2mm×12mm、または8.5mm×16mmの、スコアを有しない楕円形の複合カップ錠剤を得る。パンチサイズを、錠剤総重量に応じて選択する。Kilian Style Oneについては、プレス速度を10%に設定し、Fette102iについては、プレス速度を20rpmに設定する。充填体積を、組成に基づいて目標重量を有する錠剤を得るために調整する。約3~25kNの圧縮力を印加して、錠剤サイズに対してそれぞれ約20~120Nの破砕強度を有する錠剤を得る。
【0293】
実施例1-組成物の調製
異なる量のGLP-1アゴニスト、SNAC、およびさらなる賦形剤を有する錠剤を調製した。調製した組成物の含有量が表1(表1.1、表1.2、および表1.3)に提供される。GLP-1アゴニストAは、セマグルチドであり、GLP-1アゴニストBは、ジアシル化[Aib8,Arg34,Lys37]GLP-1(7-37)(WO2011/080103の実施例2)であり、GLP-1アゴニストCは、ジアシル化-[Aib8,Glu22,Arg26,Lys27,Glu30,Arg34,Lys36]-GLP-1-(7-37)-ペプチジル-Glu-Gly(WO2012/140117の実施例31)である。セマグルチドは、WO2006/097537、実施例4に記載される方法に従って調製され得る。GLP-1アゴニストBおよびCは、それぞれWO2011/080103およびWO2012/140117に記載されるように調製され得る。SNACを、WO2008/028859に記載される方法に従って調製した。
【0294】
参照組成物A、B、およびCを、概して、WO2013/139694に記載されるように調製した。試験組成物(A1、A2、およびB2~B4)を、概して、ローラ圧縮および錠剤調製前のプロセスの以下に示されるようなわずかな変化を伴い、上記の方法1および2に記載されるように調製した。
【0295】
実施例2-固体組成物
異なる量のGLP-1アゴニスト、SNAC、およびさらなる賦形剤を有する錠剤を調製した。調製した組成物の含有量が表3(表3.1および表3.2)に提供される。
【0296】
参照組成物A、B、およびCを、概して、WO2013/139694に記載されるように調製した。
【0297】
試験組成物B14を、上記の方法5、7、および8に記載されるように調製した。試験組成物B11~13およびA3を、上記の方法2、4、7、および8に記載されるように調製した。
【0298】
試験組成物B1、B6~10、A1~A2、およびC1~C4を、概して、以下に示されるようなプロセスのわずかな変化を伴い、上記の方法3、7、および8に記載されるように調製した。組成物B1は押出後にふるい分けなかった。代わりに、押出物を液体窒素中に浸漬し、乳鉢および乳棒を使用して粒径を低減した。乳鉢にGLP-1誘導体を添加し、共にすりつぶして、錠剤に圧縮したブレンドを調製した。
【0299】
試験組成物B5およびB17を、概して、以下に示されるようなプロセスのわずかな変化を伴い、上記の方法1、2、7、および8に記載されるように調製した。SNAC(レゾルシノールまたはニコチンアミドを含まない)を、総ステアリン酸マグネシウムの79.4%とタービュラミキサ上でブレンドし(30分、25rpm)、方法2に従ってローラ圧縮した。微粒子(90μm未満)を、ふるい分けによって得られた造粒物から除去した。組成物B5では、レゾルシノールを、方法7でブレンドする前に350μmのメッシュを通してふるい分けた。組成物B17では、ニコチンアミドを、方法7でブレンドする前に315μmのメッシュを通してふるい分けた。
【0300】
試験組成物B15~16を、概して、以下に示されるようなプロセスのわずかな変化を伴い、上記の方法2、6、7、および8に記載されるように調製した。試験組成物B15~16を調製するために、以下の手順に従った。SNACおよびニコチンアミドを、手動のジオメトリックミキシング、続いてタービュラミキサ上でのブレンド(7分、25rpm)によって混合した。得られた混合物を、方法6に従ってミル粉砕(B15はボールミル粉砕、B16はクライオボールミル粉砕)し、続いて方法1に記載のローラ圧縮を行った。得られた造粒物を、方法7および8に従って錠剤にさらに加工した。
【0301】
試験組成物B2~4およびB18~19を、概して、以下に示されるようなプロセスのわずかな変化を伴い、上記の方法1、2、7、および8に記載されるように調製した。試験組成物B2~4およびB18~19を調製するために、以下の手順に従った。ステアリン酸マグネシウムを355μmまたはより細かいふるいに通した。SNACおよびニコチンアミド(B18~B19)またはレゾルシノール(B2~B4)を、53μm未満にふるい分け、適切な量の賦形剤を計量した。賦形剤を、以下の変化を伴う方法1に従ってブレンドした。組成物B2では、ステアリン酸マグネシウムを二次ブレンドステップで加えた(組成物の62.5%、残りを方法7で添加した)。組成物B3では、ステアリン酸マグネシウムを二次ブレンドステップで加えた。組成物B18では、総ステアリン酸マグネシウムの62.5%を含み(残りを方法7で加えた)、タービュラミキサ上でのブレンド時間を15分に延長した。次いで、これらのブレンドを、方法2に従ってローラ圧縮し、続いて方法7および8に従って最終錠剤を調製した。
【表2】
【表3】
【表4】
【0302】
GLP-1アゴニストの曝露量を、レゾルシノールまたはニコチンアミドを含む組成物の用量補正した血漿濃度のいくつかの倍率増加(表4)を実証する、アッセイIIIに記載の薬物動態研究で評価した。
【表5】
【表6】
【表7】
【0303】
本発明のある特定の特徴を本明細書において例示および説明してきたが、数多くの修正、置換、変更、および均等物がここで当業者には思い浮かぶであろう。したがって、添付の特許請求の範囲が、本発明の真の趣旨の範囲内にあるそのような全ての修正および変更を網羅することを意図していることが理解されるべきである。
図1
図2
【配列表】
0007164628000001.app