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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-24
(45)【発行日】2022-11-01
(54)【発明の名称】発光システム
(51)【国際特許分類】
   H05B 33/06 20060101AFI20221025BHJP
   H01L 51/50 20060101ALI20221025BHJP
   H05B 33/02 20060101ALI20221025BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20221025BHJP
   F21S 4/24 20160101ALI20221025BHJP
   F21Y 107/70 20160101ALN20221025BHJP
   F21Y 109/00 20160101ALN20221025BHJP
   F21Y 115/15 20160101ALN20221025BHJP
   F21Y 105/16 20160101ALN20221025BHJP
【FI】
H05B33/06
H05B33/14 A
H05B33/02
F21V19/00 150
F21V19/00 170
F21V19/00 450
F21S4/24
F21Y107:70
F21Y109:00
F21Y115:15
F21Y105:16
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2021142285
(22)【出願日】2021-09-01
(62)【分割の表示】P 2016214008の分割
【原出願日】2016-11-01
(65)【公開番号】P2021192379
(43)【公開日】2021-12-16
【審査請求日】2021-09-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(74)【代理人】
【識別番号】100127236
【弁理士】
【氏名又は名称】天城 聡
(72)【発明者】
【氏名】中村 毅
【審査官】中山 佳美
(56)【参考文献】
【文献】特表2009-545113(JP,A)
【文献】国際公開第2016/136589(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/104798(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/013160(WO,A1)
【文献】特開2016-181360(JP,A)
【文献】特開2013-258144(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 33/00-33/28
H01L 51/50-51/56
H01L 27/32
F21V 19/00
F21S 4/24
F21Y 107/70
F21Y 109/00
F21Y 115/15
F21Y 105/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1発光素子と、第2発光素子と、を備え、
前記第1発光素子は、第1基板と、前記第1基板の第1面上に位置する発光部及び透光部を有し、
前記第2発光素子は第2基板と、前記第2基板の第1面上に位置する発光部及び透光部を有し、
前記第1発光素子は、前記第1基板の前記第1面と反対側の第2面上に位置する領域を含む第1接続端子を有し、
前記第2発光素子は、前記第2基板の前記第1面上に位置する領域を含む第2接続端子を有し、
前記第1発光素子の前記第1接続端子は、前記第2発光素子の前記第2接続端子と重畳している発光システム。
【請求項2】
請求項に記載の発光システムにおいて、
前記第1発光素子の前記発光部及び前記第2発光素子の前記発光部のそれぞれは、第1電極及び第2電極を有し、
前記第1発光素子の前記第1接続端子は、前記第1発光素子の前記第1電極に電気的に接続し、
前記第2発光素子の前記第2接続端子は、前記第2発光素子の前記第2電極に電気的に接続している発光システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の発光システムにおいて、
前記第1発光素子及び前記第2発光素子のそれぞれは、複数の前記発光部及び複数の前記透光部を有し、
前記第1発光素子及び前記第2発光素子のそれぞれにおいて、前記複数の透光部のそれぞれは、互いに隣接する発光部の間に位置する発光システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光素子及び発光システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、透光性を有する有機発光ダイオード(OLED)が開発されている。特許文献1には、このようなOLEDの一例について記載されている。具体的には、特許文献1のOLEDは、基板及び発光部を有している。基板は、透光性を有しており、第1面及び第1面の反対側の第2面を有している。発光部は、基板の第1面上に位置している。発光部から発せられた光は、基板を透過して基板の第2面側から出力される。このOLEDは、透光性を有しており、第2面側の物体が第1面側から透けて見える。特許文献1には、このようなOLEDを自動車のリアウインドウに取り付けて、OLEDを標識灯として用いることが記載されている。
【0003】
さらに、近年、複数のOLEDを並べる方法について検討されている。例えば、特許文献2には、複数のOLEDを並べ、かつこれら複数のOLEDを直列に接続することについて記載されている。具体的には、一のOLEDのカソードと他のOLEDのアノードが電気的に接続するように一のOLED及び他のOLEDを並べている。このような構成においては、複数のOLEDを1つの駆動回路で駆動することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2015-128886号公報
【文献】国際公開第2014/128886号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献2に記載されているように、複数のOLEDを並べてこれら複数のOLEDを直列に接続することがある。この場合、互いに隣接するOLEDを電気的に互いに接続するために接続端子を設けることがある。このような接続端子は、できる限り目立たないことが望ましい。
【0006】
本発明が解決しようとする課題としては、複数のOLEDを並べてこれら複数のOLEDを直列に接続する場合に、互いに隣接するOLEDを電気的に接続するための接続端子を目立たないようにすることが一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明は、
基板と、
前記基板に位置し、第1電極及び第2電極を有する発光部と、
前記発光部の前記第1電極に電気的に接続した第1接続端子と、
前記発光部の前記第2電極に電気的に接続した第2接続端子と、
前記第1接続端子と前記発光部の間にあって前記第1接続端子に隣接する第1透光部と、
前記第2接続端子と前記発光部の間にあって前記第2接続端子に隣接する第2透光部と、
を備える発光素子である。
【0008】
第2の発明は、
第1発光素子と、第2発光素子と、を備え、
前記第1発光素子及び前記第2発光素子のそれぞれは、発光部及び透光部を有し、
前記第1発光素子は、第1接続端子と、前記第1接続端子と前記発光部の間にあって前記第1接続端子に隣接する第1透光部と、を有し、
前記第2発光素子は、第2接続端子と、前記第2接続端子と前記発光部の間にあって前記第2接続端子に隣接する第2透光部と、を有し、
前記第1接続端子と前記第2接続端子は、前記第1透光部と前記第2透光部の間に位置する発光システムである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態1に係る発光素子を基板の第1面側から見た平面図である
図2図1に示した発光素子を基板の第2面側(第1面の反対側)から見た平面図である。
図3図1のA-A断面図である。
図4図1のB-B断面図である。
図5図1のC-C断面図である。
図6】実施形態1に係る発光システム20を示す図である。
図7図6に示した発光システムから第2ベース層を取り除いた図である。
図8図6のD-D断面図である。
図9図8に示した領域αを拡大した図である。
図10図8に示した領域βを拡大した図である。
図11図8に示した領域γを拡大した図である。
図12図6図8に示した第1接続部材の詳細を説明するための図である。
図13図12のP-P断面図である。
図14図6図8に示した第2接続部材の詳細を説明するための図である。
図15図14のQ-Q断面図である。
図16図6に示した発光システムの等価回路図である。
図17図6に示した発光システムの一部を拡大した図である。
図18図17のE-E断面図である。
図19図6に示した発光システムを作製する方法を説明するための図である。
図20図6に示した発光システムを作製する方法を説明するための図である。
図21図6に示した発光システムを作製する方法を説明するための図である。
図22】実施形態2に係る発光システムを示す図である。
図23図22に示した発光システムから第2ベース層を取り除いた図である。
図24図22のF-F断面図である。
図25図24に示した領域δを拡大した図である。
図26図24に示した領域εを拡大した図である。
図27図24に示した領域φを拡大した図である。
図28図22図24に示した第2接続部材の詳細を説明するための図である。
図29】(a)は、図28のR-R断面図であり、(b)は、図28のS-S断面図であり、(c)は、図28のT-T断面図である。
図30図22に示した発光システムを搬送する方法の一例を説明するための図である。
図31図30に示した搬送部材を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0011】
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る発光素子10を基板100の第1面102側から見た平面図である。図2は、図1に示した発光素子10を基板100の第2面104側(第1面102の反対側)から見た平面図である。図3は、図1のA-A断面図である。図4は、図1のB-B断面図である。図5は、図1のC-C断面図である。
【0012】
図1及び図2を用いて、発光素子10の平面レイアウトについて説明する。発光素子10は、基板100、発光領域140、第1配線152、第1接続端子154、第2配線162、第2接続端子164及び封止部170を備えている。
【0013】
基板100は、第1面102、第2面104、第1辺106a、第2辺106b、第3辺106c及び第4辺106dを有している。第2面104は、第1面102とは異なる方向を向いており、より具体的には、第1面102の反対側にある。第2辺106bは、第1辺106aの反対側にある。第3辺106cは、第1辺106a及び第2辺106bの間にある。第4辺106dは、第3辺106cの反対側にある。基板100の形状は、矩形となっており、第1辺106a及び第2辺106bは、矩形の一対の短辺となっており、第3辺106c及び第4辺106dは、矩形の一対の長辺となっている。
【0014】
発光領域140は、複数の発光部142及び複数の透光部144を有している。複数の発光部142は、基板100の第1面102上に位置していて、第1辺106aから第2辺106bに向かう方向に並んでおり、第1辺106a(第2辺106b)に沿って延伸している。複数の透光部144のそれぞれは、互いに隣接する発光部142の間に位置しており、言い換えると、複数の発光部142及び複数の透光部144は、交互に並んでいる。
【0015】
第1配線152は、複数の発光部142のそれぞれの第1電極112(図3を用いて後述する。)に電気的に接続している。第1配線152は、発光領域140と第3辺106cの間に位置しており、第3辺106cに沿って延伸している。第1配線152は、第3辺106cの近傍に位置しており、より具体的には、第3辺106cに接している。
【0016】
第1接続端子154は、発光領域140と第1辺106aの間に位置する領域を含んでおり、第1辺106aに沿って延伸している。第1接続端子154は、第1辺106aの近傍に位置しており、より具体的には、第1辺106aに接する領域を含んでいる。
【0017】
第1接続端子154は、第1配線152を介して、複数の発光部142のそれぞれの第1電極112(図3を用いて後述する。)に電気的に接続している。具体的には、第1配線152は、第1接続端子154に直交しており、これにより、第1接続端子154に接触している。このようにして、第1接続端子154は、第1配線152を介して、複数の発光部142のそれぞれの第1電極112(図3を用いて後述する。)に電気的に接続している。
【0018】
第2配線162は、複数の発光部142のそれぞれの第2電極132(図3を用いて後述する。)に電気的に接続している。第2配線162は、発光領域140と第4辺106dの間に位置しており、第4辺106dに沿って延伸している。第2配線162は、第4辺106dの近傍に位置しており、より具体的には、第4辺106dに接している。
【0019】
第2接続端子164は、発光領域140と第2辺106bの間に位置する領域を含んでおり、第2辺106bに沿って延伸している。第2接続端子164は、第2辺106bの近傍に位置しており、より具体的には、第2辺106bに接する領域を含んでいる。
【0020】
第2接続端子164は、第2配線162を介して、複数の発光部142のそれぞれの第2電極132(図3を用いて後述する。)に電気的に接続している。具体的には、第2配線162は、第2接続端子164に直交しており、これにより、第2接続端子164に接触している。このようにして、第2接続端子164は、第2配線162を介して、複数の発光部142のそれぞれの第2電極132(図3を用いて後述する。)に電気的に接続している。
【0021】
第1接続端子154の幅は、第2接続端子164の幅と実質的に等しくなっており、一例において、第2接続端子164の幅の95%以上105%以下となっている。この場合、図6図11を用いて後述するように、一の発光素子10の第1接続端子154と他の発光素子10の第2接続端子164が目立たないように、複数の発光素子10を並べることができる。
【0022】
第1接続端子154及び第2接続端子164のそれぞれは、光反射性を有する材料を含んでいてもよい。この場合、第1接続端子154及び第2接続端子164は、発光領域140からの光又は発光素子10の外部からの光を反射して目立ちやすくなる。第1接続端子154及び第2接続端子164がこのように目立ちやすい場合であっても、図6図11を用いて後述するように、一の発光素子10の第1接続端子154と他の発光素子10の第2接続端子164が目立たないように、複数の発光素子10を並べることができる。
【0023】
発光素子10は、第1透光部146及び第2透光部148を備えている。第1透光部146は、発光領域140(より具体的には、複数の発光部142の中で第1辺106a側にあって最も端に位置する発光部142)と第1接続端子154の間に位置している。第2透光部148は、発光領域140(より具体的には、複数の発光部142の中で第2辺106b側にあって最も端に位置する発光部142)と第2接続端子164の間に位置している。第1透光部146及び第2透光部148が設けられている場合、図17を用いて後述するように、一の発光素子10の第1接続端子154と他の発光素子10の第2接続端子164が目立たないように、複数の発光素子10を並べることができる。
【0024】
封止部170は、基板100の第1面102上にあって、複数の発光部142を封止している。封止部170は、透光性を有している。一例において、封止部170は、封止缶を有している。この例において、封止缶は、封止缶と複数の発光部142の間に空隙が位置するように複数の発光部142を封止する。他の例において、封止部170は、接着層及び封止基板を有している。この例において、封止基板は、接着層を介して基板100の第1面102に固定されている。
【0025】
次に、図3を用いて、発光領域140の詳細について説明する。なお、図3では、説明のため、封止部170(図1及び図2)を示していない。発光素子10は、導電層110、有機層120及び複数の導電層130を備えている。導電層110は、基板100の第1面102上にある。有機層120は、導電層110上にある。複数の導電層130は、有機層120上にある。
【0026】
複数の発光部142のそれぞれにおいて、導電層110、有機層120及び導電層130は、互いに重なっている。このようにして、複数の発光部142のそれぞれにおいて、導電層110は、第1電極112として機能する領域を有し、有機層120は、有機層122として機能する領域を有し、導電層130は、第2電極132として機能する領域を有している。言い換えると、複数の発光部142のそれぞれは、第1電極112、有機層122及び第2電極132を有している。
【0027】
複数の透光部144のそれぞれにおいて、導電層110及び有機層120は、互いに重なっており、導電層130は、導電層110及び有機層120と重なっていない。基板100、導電層110及び有機層120は、透光性を有している。これに対して、導電層130は、遮光性を有している。このようにして、複数の透光部144のそれぞれには、遮光性を有する層、すなわち導電層130が位置していない。このため、外部からの光は、透光部144を透過することができ、透光部144は実質的に透過性を有している。
【0028】
基板100は、透光性を有している。さらに、基板100は、可撓性を有している。より具体的には、一例において、基板100は、樹脂材料を含んでいる。この例において、基板100は、高い可撓性を有することになる。
【0029】
導電層110は、透光性及び導電性を有している。具体的には、導電層110は、透光性及び導電性を有する材料を含んでおり、例えば金属酸化物、具体的には例えば、ITO(Indium Tin Oxide)及びIZO(Indium Zinc Oxide)の少なくとも1つを含んでいる。これにより、有機層120(有機層122)からの光は、導電層110を透過することができる。
【0030】
有機層120は、例えば、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層及び電子注入層を含んでいる。正孔注入層及び正孔輸送層は、第1電極112に接続している。電子輸送層及び電子注入層は、第2電極132に接続している。発光層は、第1電極112と第2電極132の間の電圧によって光を発する。
【0031】
導電層130は、光反射性及び導電性を有している。具体的には、導電層130は、光反射性及び導電性を有する材料を含んでおり、例えば金属、具体的には例えば、Al、Ag及びMgAgの少なくとも1つを含んでいる。これにより、有機層120(有機層122)からの光は、導電層130をほとんど透過することなく、導電層130で反射される。言い換えると、本図に示す例において、発光素子10は、ボトムエミッションであり、有機層120(有機層122)からの光のほとんどは、第2面104側から出射される。
【0032】
次に、図4を用いて、第1配線152及び第1接続端子154の詳細について説明する。発光素子10は、基板100、第1配線152及び第1接続端子154を備えている。
【0033】
第1配線152は、電気抵抗率の低い材料(例えば、銅、アルミニウム、銀、金、又は錫)を含んでおり、具体的には、例えば銅テープである。この場合、第1配線152の一端と他端の間での電圧降下を小さくすることができる。
【0034】
第1接続端子154は、第1配線152と同様にして、電気抵抗率の低い材料(例えば、銅、アルミニウム、銀、金又は錫)を含んでおり、具体的には、例えば銅テープである。第1接続端子154は、第1配線152に接続しており、図4に示す例では、第1配線152を覆っている。他の例において、第1配線152は、第1接続端子154によって覆われていなくてもよく、第1接続端子154を覆っていてもよい。
【0035】
次に、図5を用いて、第2配線162及び第2接続端子164の詳細について説明する。発光素子10は、基板100、第2配線162及び第2接続端子164を備えている。
【0036】
第2配線162は、電気抵抗率の低い材料(例えば、銅、アルミニウム、銀、金又は錫)を含んでおり、具体的には、例えば銅テープである。この場合、第2配線162の一端と他端の間での電圧降下を小さくすることができる。
【0037】
第2接続端子164は、第2配線162と同様にして、電気抵抗率の低い材料(例えば、銅、アルミニウム、銀、金又は錫)を含んでおり、具体的には、例えば銅テープである。第2接続端子164は、第2配線162に接続しており、図5に示す例では、第2配線162を覆っている。他の例において、第2配線162は、第2接続端子164によって覆われていなくてもよく、第2接続端子164を覆っていてもよい。
【0038】
次に、図4及び図5の双方を用いて、第1接続端子154及び第2接続端子164の双方の詳細について説明する。
【0039】
図4に示すように、第1接続端子154は、基板100の第2面104上に位置する領域を有している。図5に示すように、第2接続端子164は、基板100の第1面102上に位置する領域を有している。複数の発光素子10のそれぞれがこのような構成を有する場合において、複数の発光素子10を図6図11を用いて後述するように並べたとき、一の発光素子10の基板100の第2面104上の第1接続端子154が他の発光素子10の基板100の第1面102上の第2接続端子164と重畳するようにすることができる。この場合、一の発光素子10の発光領域140と他の発光素子10の発光領域140の間の非発光領域、すなわち、第1接続端子154及び第2接続端子164と重なる領域を小さくすることができる。
【0040】
図4に示す例では、第1接続端子154は、基板100の第1面102上に位置する領域も有している。さらに、第1接続端子154は、基板100の側面(第1辺106a及び第2辺106b)を経由して第2面104から第1面102に亘って広がっている。言い換えると、第1接続端子154は、基板100を巻いている。この場合、第1接続端子154を基板100に簡易に固定することができる。
【0041】
図5に示す例では、第2接続端子164は、基板100の第2面104上に位置する領域も有している。さらに、第2接続端子164は、基板100の側面(第1辺106a及び第2辺106b)を経由して第1面102から第2面104に亘って広がっている。言い換えると、第2接続端子164は、基板100を巻いている。この場合、第2接続端子164を基板100に簡易に固定することができる。
【0042】
図6は、本実施形態に係る発光システム20を示す図である。図7は、図6に示した発光システム20から第2ベース層320を取り除いた図である。図8は、図6のD-D断面図である。図9は、図8に示した領域αを拡大した図である。図10は、図8に示した領域βを拡大した図である。図11は、図8に示した領域γを拡大した図である。図12は、図6図8に示した第1接続部材210の詳細を説明するための図である。図13は、図12のP-P断面図である。図14は、図6図8に示した第2接続部材220の詳細を説明するための図である。図15は、図14のQ-Q断面図である。
【0043】
図12及び図13を用いて、第1接続部材210の詳細について説明する。第1接続部材210は、ベース層212及び導電層214を有している。導電層214は、ベース層212の表面上に位置している。
【0044】
第1接続部材210は、領域210a及び領域210bを有している。領域210aは、一方向に沿って延伸しており、領域210bは、この一方向に交わる方向、具体的にはこの一方向に直交する方向に沿って延伸している。
【0045】
ベース層212は、電気絶縁性を有しており、具体的には、樹脂層である。ベース層212は、可撓性を有していてもよい。ベース層212が可撓性を有する場合、ベース層212は、湾曲可能となる。
【0046】
導電層214は、電気抵抗率の低い材料(例えば、銅、アルミニウム、銀、金または錫)を含んでいる。これにより、導電層214における電圧降下を小さくすることができる。導電層214の厚さはある程度薄くてもよい。導電層214の厚さがある程度薄く、ベース層212が可撓性を有する場合、導電層214は、ベース層212と一緒に湾曲可能となる。
【0047】
ベース層212及び導電層214は、領域210aから領域210bにかけて延伸している。より具体的には、導電層214は、配線214aとして機能する領域及び端子214bとして機能する領域を有している。配線214aは、領域210aから領域210bにかけて延伸している。端子214bは、配線214aの一端に接続しており、領域210bに位置している。
【0048】
次に、図14及び図15を用いて、第2接続部材220の詳細について説明する。第2接続部材220は、ベース層222及び導電層224を有している。導電層224は、ベース層222の表面上に位置している。
【0049】
第2接続部材220は、領域220a及び領域220bを有している。領域220aは、一方向に沿って延伸しており、領域220bは、この一方向に交わる方向、具体的にはこの一方向に直交する方向に沿って延伸している。
【0050】
ベース層222は、電気絶縁性を有しており、具体的には、樹脂層である。ベース層222は、可撓性を有していてもよい。ベース層222が可撓性を有する場合、ベース層222は、湾曲可能となる。
【0051】
導電層224は、電気抵抗率の低い材料(例えば、銅、アルミニウム、銀、金又は錫)を含んでいる。これにより、導電層224における電圧降下を小さくすることができる。導電層224の厚さはある程度薄くてもよい。導電層224の厚さがある程度薄く、ベース層222が可撓性を有する場合、導電層224は、ベース層222と一緒に湾曲可能となる。
【0052】
ベース層222及び導電層224は、領域220aから領域220bにかけて延伸している。より具体的には、導電層224は、配線224aとして機能する領域及び端子224bとして機能する領域を有している。配線224aは、領域220aから領域220bにかけて延伸している。端子224bは、配線224aの一端に接続しており、領域220bに位置している。
【0053】
次に、図6図11を用いて、発光システム20の詳細について説明する。発光システム20は、複数の発光素子10、第1接続部材210、第2接続部材220、第1ベース層310、第2ベース層320及び駆動回路400を備えている。
【0054】
図6図8に示す例において、複数の発光素子10は、3つの発光素子10、すなわち、発光素子10a、発光素子10b及び発光素子10cを含んでいる。ただし、他の例において、発光システム20の発光素子10の数は、3以外であってもよい。発光素子10a、発光素子10b及び発光素子10cは、いずれも、図1図5に示した発光素子10と同様である。
【0055】
複数の発光素子10は、第1ベース層310と第2ベース層320の間に位置している。より具体的には、複数の発光素子10のそれぞれの基板100の第2面104は、第1ベース層310に対向しており、複数の発光素子10のそれぞれの基板100の第1面102は、第2ベース層320に対向している。
【0056】
発光素子10aの第1接続端子154は、第1接続部材210を介して駆動回路400に電気的に接続している。具体的には、図8及び図9に示すように、第1接続部材210は、導電層214が発光素子10aの第1接続端子154に対向するように、第1接続端子154を覆っている。これにより、第1接続部材210の導電層214と発光素子10aの第1接続端子154は、互いに接続している。さらに、図6及び図7に示すように、第1接続部材210の導電層214(配線214a)は、発光素子10aの第2配線162側から第1配線152側に向けて延伸する領域及び発光素子10aの第1配線152の近傍から第1ベース層310及び第2ベース層320の外側に向けて延伸する領域を含んでいる。第1接続部材210の端子214bは、第1ベース層310及び第2ベース層320の外側に位置しており、駆動回路400に接続している。このようにして、発光素子10aの第1接続端子154は、第1接続部材210を介して駆動回路400に電気的に接続している。
【0057】
図8及び図10に示すように、発光素子10bの第1接続端子154は、発光素子10aの第2接続端子164と重畳しており、具体的には、発光素子10aの第2接続端子164上に位置している。このようにして、発光素子10bの第1接続端子154は、発光素子10aの第2接続端子164と電気的に接続している。この場合、発光素子10aの第2接続端子164及び発光素子10bの第1接続端子154の占める幅を狭くすることができる。このため、互いに隣接する発光領域140の間の非発光領域、すなわち、発光素子10aの第2接続端子164及び発光素子10bの第1接続端子154と重なる領域を小さくすることができる。
【0058】
同様にして、発光素子10cの第1接続端子154は、発光素子10bの第2接続端子164と重畳しており、具体的には、発光素子10bの第2接続端子164上に位置している。このようにして、発光素子10cの第1接続端子154は、発光素子10bの第2接続端子164と電気的に接続している。この場合、発光素子10bの第2接続端子164及び発光素子10cの第1接続端子154の占める幅を狭くすることができる。このため、互いに隣接する発光領域140の間の非発光領域、すなわち、発光素子10bの第2接続端子164及び発光素子10cの第1接続端子154と重なる領域を小さくすることができる。
【0059】
発光素子10cの第2接続端子164は、第2接続部材220を介して駆動回路400に電気的に接続している。具体的には、図8及び図11に示すように、第2接続部材220は、導電層224が発光素子10cの第2接続端子164に対向するように、第2接続端子164を覆っている。これにより、第2接続部材220の導電層224と発光素子10cの第2接続端子164は、互いに接続している。さらに、図6及び図7に示すように、第2接続部材220の導電層224(配線224a)は、発光素子10cの第2配線162側から第1配線152側に向けて延伸する領域及び発光素子10cの第1配線152の近傍から第1ベース層310及び第2ベース層320の外側に向けて延伸する領域を含んでいる。第2接続部材220の端子224bは、第1ベース層310及び第2ベース層320の外側に位置しており、駆動回路400に接続している。このようにして、発光素子10cの第2接続端子164は、第2接続部材220を介して駆動回路400に電気的に接続している。
【0060】
発光素子10bの第1接続端子154の幅は、発光素子10bの第2接続端子164の幅と実質的に等しく、このため、発光素子10aの第2接続端子164の幅と実質的に等しくなっている。これにより、発光素子10aの第2接続端子164のほぼ全体と発光素子10bの第1接続端子154のほぼ全体が互いに対向するように、発光素子10aの第2接続端子164は、発光素子10bの第1接続端子154と重畳することができる。このため、発光素子10aの第2接続端子164及び発光素子10bの第1接続端子154の占める幅は、ほぼ発光素子10aの第2接続端子164の幅又は発光素子10bの第1接続端子154の幅となり、狭くすることができる。このため、発光素子10aの第2接続端子164及び発光素子10bの第1接続端子154が目立つことを防止することができる。
【0061】
発光素子10cの第1接続端子154の幅は、発光素子10cの第2接続端子164の幅と実質的に等しく、このため、発光素子10bの第2接続端子164の幅と実質的に等しくなっている。これにより、発光素子10bの第2接続端子164のほぼ全体と発光素子10cの第1接続端子154のほぼ全体が互いに対向するように、発光素子10bの第2接続端子164は、発光素子10cの第1接続端子154と重畳することができる。このため、発光素子10bの第2接続端子164及び発光素子10cの第1接続端子154の占める幅は、ほぼ発光素子10bの第2接続端子164の幅又は発光素子10cの第1接続端子154の幅となり、狭くすることができる。このため、発光素子10bの第2接続端子164及び発光素子10cの第1接続端子154が目立つことを防止することができる。
【0062】
各発光素子10の第1接続端子154及び第2接続端子164のそれぞれは、光反射性を有する材料を含んでいてもよく、具体的には、発光素子10aの第2接続端子164及び発光素子10bの第1接続端子154のそれぞれは、光反射性を有する材料を含んでいてもよい。この場合、発光素子10aの第2接続端子164及び発光素子10bの第1接続端子154は、発光領域140からの光又は発光素子10の外部からの光を反射して目立ちやすくなる。発光素子10aの第2接続端子164及び発光素子10bの第1接続端子154が目立ちやすい場合であっても、発光素子10aの第2接続端子164の幅が発光素子10bの第1接続端子154の幅と実質的に等しい場合、上述したように、発光素子10aの第2接続端子164及び発光素子10bの第1接続端子154の占める幅が狭くなるように発光素子10aの第2接続端子164及び発光素子10bの第1接続端子154は互いに重畳可能である。このため、発光素子10aの第2接続端子164及び発光素子10bの第1接続端子154が目立つことを防止することができる。
【0063】
各発光素子10の第1接続端子154及び第2接続端子164のそれぞれは、光反射性を有する材料を含んでいてもよく、具体的には、発光素子10bの第2接続端子164及び発光素子10cの第1接続端子154のそれぞれは、光反射性を有する材料を含んでいてもよい。この場合、発光素子10bの第2接続端子164及び発光素子10cの第1接続端子154は、発光領域140からの光又は発光素子10の外部からの光を反射して目立ちやすくなる。発光素子10bの第2接続端子164及び発光素子10cの第1接続端子154が目立ちやすい場合であっても、発光素子10bの第2接続端子164の幅が発光素子10cの第1接続端子154の幅と実質的に等しい場合、上述したように、発光素子10bの第2接続端子164及び発光素子10cの第1接続端子154の占める幅が狭くなるように発光素子10bの第2接続端子164及び発光素子10cの第1接続端子154は互いに重畳可能である。このため、発光素子10bの第2接続端子164及び発光素子10cの第1接続端子154が目立つことを防止することができる。
【0064】
発光素子10の基板100は、可撓性を有しており、このため、湾曲可能である。具体的には、一例において、基板100は、樹脂材料を含んでいる。このため、図8に示すように、発光素子10bの基板100は、発光素子10bの第1接続端子154が発光素子10aの第2接続端子164と重畳しても、第1ベース層310に沿うように湾曲している。同様にして、図8に示すように、発光素子10cの基板100は、発光素子10cの第1接続端子154が発光素子10bの第2接続端子164と重畳しても、第1ベース層310に沿うように湾曲している。
【0065】
複数の発光素子10からの光は、第1ベース層310側から出力される。具体的には、第1ベース層310は、透光性を有している。発光素子10からの光は、基板100の第2面104側から出力される。このため、発光素子10からの光は、基板100の第2面104側から出力されて第1ベース層310を透過し、発光システム20の外部に向けて出力される。
【0066】
第2ベース層320側からは、第1ベース層310側の物体が透けて見える。具体的には、複数の発光素子10、第1ベース層310及び第2ベース層320は、いずれも透光性を有している。このため、第2ベース層320側からは、第1ベース層310側の物体が透けて見える。
【0067】
図16は、図6に示した発光システム20の等価回路図である。図6図8を用いて説明したように、発光素子10aの第1接続端子154は、駆動回路400に電気的に接続し、発光素子10bの第1接続端子154は、発光素子10aの第2接続端子164に電気的に接続し、発光素子10cの第1接続端子154は、発光素子10bの第2接続端子164に電気的に接続し、発光素子10cの第2接続端子164は、駆動回路400に電気的に接続している。このため、図16に示すように、発光素子10a、発光素子10b及び発光素子10cは、駆動回路400に直列に接続している。
【0068】
図17は、図6に示した発光システム20の一部を拡大した図である。図18は、図17のE-E断面図である。図17では、発光素子10aから発光素子10bにかけての領域を拡大している。
【0069】
図17に示すように、発光素子10aは、第2透光部148を有しており、発光素子10bは、第1透光部146を有している。発光素子10aと発光素子10bは、発光素子10aの第2接続端子164(図18)及び発光素子10bの第1接続端子154が発光素子10aの第2透光部148と発光素子10bの第1透光部146の間に位置するように並んでいる。
【0070】
上記構成によれば、発光素子10aの第2接続端子164及び発光素子10bの第1接続端子154が目立たつことを防止することができる。具体的には、発光素子10aの第2接続端子164と発光素子10bの第1接続端子154は、発光素子10aの第2透光部148と発光素子10bの第1透光部146の間に位置している。このような透光部の間にある部材は、目立ちにくい。このようにして、上記構成によれば、発光素子10aの第2接続端子164及び発光素子10bの第1接続端子154が目立たつことを防止することができる。
【0071】
図18に示すように、発光素子10aの第2接続端子164は、基板100の第1面102上に位置する領域を有しており、発光素子10bの第1接続端子154は、基板100の第2面104上に位置する領域を有している。発光素子10aの基板100の第1面102上の第2接続端子164と発光素子10bの基板100の第2面104上の第1接続端子154は、互いに対向しており、このため、互いに電気的に接続している。このようにして、発光素子10a及び発光素子10bを電気的に互いに接続することができる。
【0072】
図19図21は、図6に示した発光システム20を作製する方法を説明するための図である。図6及び図8に示した発光システム20は、以下のようにして作製される。
【0073】
まず、第1ベース層310を準備する。
【0074】
次いで、図19に示すように、第1ベース層310上に発光素子10aを置く。
【0075】
次いで、図20に示すように、発光素子10bの第1接続端子154が発光素子10aの第2接続端子164(図19)と重畳するように第1ベース層310上に発光素子10bを置く。
【0076】
次いで、図21に示すように、発光素子10cの第1接続端子154が発光素子10bの第2接続端子164(図20)と重畳するように第1ベース層310上に発光素子10cを置く。
【0077】
次いで、発光素子10aの第1接続端子154と第1接続部材210の導電層214が互いに接続するように第1接続部材210を発光素子10a上に置く。次いで、発光素子10cの第2接続端子164と第2接続部材220の導電層224が互いに接続するように発光素子10c上に第2接続部材220を置く。次いで、第2ベース層320を第1ベース層310に貼り付けて、第1ベース層310と第2ベース層320の間に複数の発光素子10が位置するようにさせる。
【0078】
このようにして、図6及び図8に示した発光システム20が作製される。
【0079】
以上、本実施形態によれば、発光システム20において互いに隣接する発光領域140の間の非発光領域を小さくすることができる。具体的には、一の発光素子10の第2接続端子164は、基板100の第1面102上に位置する領域を含み、他の発光素子10の第1接続端子154は、基板100の第2面104上に位置する領域を含んでいる。この場合、一の発光素子10の第2接続端子164と他の発光素子10の第1接続端子154が互いに重畳するように複数の発光素子10を並べることができる。このため、発光システム20において互いに隣接する発光領域140の間の非発光領域を小さくすることができる。
【0080】
さらに、本実施形態によれば、互いに隣接する発光領域140の間の第1接続端子154及び第2接続端子164が目立つことを防止することができる。具体的には、互いに隣接する発光領域140の間において、第1接続端子154及び第2接続端子164は、第1透光部146及び第2透光部148の間に位置している。このような透光部の間にある部材は、目立ちにくい。このため、互いに隣接する発光領域140の間の第1接続端子154及び第2接続端子164が目立つことを防止することができる。
【0081】
(実施形態2)
図22は、実施形態2に係る発光システム20を示す図であり、実施形態1の図6に対応する。図23は、図22に示した発光システム20から第2ベース層320を取り除いた図であり、実施形態1の図7に対応する。図24は、図22のF-F断面図である。図25は、図24に示した領域δを拡大した図である。図26は、図24に示した領域εを拡大した図である。図27は、図24に示した領域φを拡大した図である。図28は、図22図24に示した第2接続部材220の詳細を説明するための図である。図29(a)は、図28のR-R断面図である。図29(b)は、図28のS-S断面図である。図29(c)は、図28のT-T断面図である。本実施形態に係る発光システム20は、実施形態1に係る発光システム20と同様である。
【0082】
図28及び図29を用いて第2接続部材220の詳細について説明する。第2接続部材220は、ベース層222、導電層224及びベース層226を有している。ベース層222及びベース層226のそれぞれは、電気絶縁性を有しており、具体的には、樹脂層である。
【0083】
図28に示すように、第2接続部材220は、領域220a、領域220b及び領域220cを有している。領域220aは、一方向に延伸しており、領域220bは、領域220aから離間した位置にあり、領域220cは、領域220aから領域220bにかけて上記一方向に交わる方向、具体的には上記一方向に直交する方向に延伸している。
【0084】
図29(a)に示すように、領域220aは、ベース層222及び導電層224を有しており、ベース層226(図29(c))を有していない。このため、導電層224は、ベース層222の反対側で外部に露出している。領域220aにおいて、導電層224は、配線224aとして機能する領域を有している。
【0085】
図29(b)に示すように、領域220bは、ベース層222及び導電層224を有しており、ベース層226(図29(c))を有していない。このため、導電層224は、ベース層222の反対側で外部に露出している。領域220bにおいて、導電層224は、端子224bとして機能する領域を有している。
【0086】
図29(c)に示すように、領域220cは、ベース層222、導電層224及びベース層226を有している。導電層224は、ベース層222及びベース層226の間に位置している。領域220cにおいて、導電層224は、配線224aとして機能する領域を有している。
【0087】
次に、図22図27を用いて、発光システム20の詳細について説明する。発光システム20は、複数の発光素子10、第1接続部材210、第2接続部材220、第1ベース層310、第2ベース層320及び駆動回路400を備えている。
【0088】
図22及び図23に示すように、第1接続部材210の端子224bと第2接続部材220の端子224bは、発光システム20の同じ側、具体的には、複数の発光素子10のうちの発光素子10aの外側に位置している。具体的には、図22図24に示すように、第2接続部材220は、発光素子10cの第2接続端子164に沿って延伸する領域、発光素子10cの第2配線162から発光素子10aの第2配線162にかけて延伸する領域及び発光素子10aの第1配線152の近傍から第1ベース層310及び第2ベース層320の外側に向けて延伸する領域を有している。このような構成においては、第1接続部材210の端子214b及び第2接続部材220の端子224bを駆動回路400に接続するための配線を簡易なものにすることができる。
【0089】
図24及び図25に示すように、第1接続部材210は、発光素子10aと領域220cの間に位置する領域を含んでいる。具体的には、第1接続部材210のベース層212は、第2接続部材220のベース層226に対向しており、第1接続部材210の導電層214は、発光素子10aの第1接続端子154に対向している。このため、第1接続部材210の導電層214は、発光素子10aの第1接続端子154に電気的に接続しており、第2接続部材220の導電層224から電気的に絶縁している。
【0090】
図24及び図26に示すように、発光素子10aの第2接続端子164と発光素子10bの第1接続端子154は、互いに接続している。第2接続部材220の導電層224は、ベース層226によって覆われている。このため、第2接続部材220の導電層224が発光素子10bの第2配線162と接触すること、すなわち、第2接続部材220の導電層224が発光素子10bの第2配線162と短絡することが防止されている。
【0091】
図24及び図27に示すように、発光素子10cの第2接続端子164と第2接続部材220の導電層224は、互いに接続している。第2接続部材220の導電層224は、ベース層226によって覆われている。このため、第2接続部材220の導電層224が発光素子10cの第2配線162と接触すること、すなわち、第2接続部材220の導電層224が発光素子10cの第2配線162と短絡することが防止されている。
【0092】
図30は、図22に示した発光システム20を搬送する方法の一例を説明するための図である。図31は、図30に示した搬送部材500を示す断面図である。
【0093】
図31に示すように、搬送部材500は、ベース510、剥離剤520及び粘着剤530を有している。剥離剤520は、ベース510上に位置しており、粘着剤530は、剥離剤520上に位置している。発光システム20は、粘着剤530によってベース510に固定されている。このような構成においては、粘着剤530を剥離剤520から剥がすことによって発光システム20を粘着剤530と一緒に剥離剤520から取り外すことができる。
【0094】
図30に示す例では、搬送部材500の面積はある程度大きく、搬送部材500は、複数の発光システム20と重なっている。このようにして、複数の発光システム20を搬送部材500に固定することができる。このため、複数の発光システム20を搬送部材500によって一緒に搬送することができる。このため、複数の発光システム20を簡易に搬送することができる。
【0095】
以上、図面を参照して実施形態及び実施例について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【符号の説明】
【0096】
10 発光素子
10a 発光素子
10b 発光素子
10c 発光素子
20 発光システム
100 基板
102 第1面
104 第2面
106a 第1辺
106b 第2辺
106c 第3辺
106d 第4辺
110 導電層
112 第1電極
120 有機層
122 有機層
130 導電層
132 第2電極
140 発光領域
142 発光部
144 透光部
146 第1透光部
148 第2透光部
152 第1配線
154 第1接続端子
162 第2配線
164 第2接続端子
170 封止部
210 第1接続部材
210a 領域
210b 領域
212 ベース層
214 導電層
214a 配線
214b 端子
220 第2接続部材
220a 領域
220b 領域
220c 領域
222 ベース層
224 導電層
224a 配線
224b 端子
226 ベース層
310 第1ベース層
320 第2ベース層
400 駆動回路
500 搬送部材
510 ベース
520 剥離剤
530 粘着剤
図1
図2
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