(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-24
(45)【発行日】2022-11-01
(54)【発明の名称】散布作業の表示方法、装置及びシステム
(51)【国際特許分類】
B05B 12/08 20060101AFI20221025BHJP
B05B 17/04 20060101ALI20221025BHJP
A01M 7/00 20060101ALI20221025BHJP
【FI】
B05B12/08
B05B17/04
A01M7/00 Z
(21)【出願番号】P 2021521041
(86)(22)【出願日】2019-10-10
(86)【国際出願番号】 CN2019110465
(87)【国際公開番号】W WO2020078260
(87)【国際公開日】2020-04-23
【審査請求日】2021-04-15
(31)【優先権主張番号】201811217275.5
(32)【優先日】2018-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517080980
【氏名又は名称】広州極飛科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGZHOU XAIRCRAFT TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Bldg.C,115 Gaopu Rd., Tianhe District, Guangzhou,Guangdong 510000,China
(74)【代理人】
【識別番号】100106220
【氏名又は名称】大竹 正悟
(72)【発明者】
【氏名】李 積祥
【審査官】河内 浩志
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-154999(JP,A)
【文献】特開2014-113864(JP,A)
【文献】特開2008-068710(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05B12/00-12/14
13/00-13/06
17/00-17/08
A01M 1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サンプリングポイントに対応する作業位置での作業機器の薬物散布係数を取得し、ここで、前記薬物散布係数は、前記作業機器による前記作業位置での薬物の散布量を表すものであるステップと、
前記薬物散布係数に基づいて、前記作業位置に対応する色情報を取得するステップと、
前記作業位置及び前記作業位置に対応する色情報を表示するステップと
、を含
み、
前記薬物散布係数に基づいて、前記作業位置に対応する色情報を取得するステップは、
前記作業位置に対応する薬物の目標散布量を取得するステップと、
前記作業位置での薬物の目標散布量と薬物散布係数との差異の度合いを算出するステップと、
前記差異の度合いに基づいて、前記作業位置に対応する色情報を取得するステップとを含む
ことを特徴とする散布作業の表示方法。
【請求項2】
サンプリングポイントに対応する作業位置での作業機器の薬物散布係数を取得するステップは、
前記作業機器の作業位置における薬物散布流速情報と、前記作業機器が前記作業位置を通過するときの移動速度情報とを取得するステップと、
前記薬物散布流速情報及び前記作業機器の移動速度情報に基づいて、薬物散布係数を決定し、ここで、前記薬物散布係数と前記作業位置での薬物の散布量とは、比例関係となるステップとを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記薬物散布係数に基づいて、前記作業位置に対応する色情報を取得するステップは、
前記作業位置での薬物散布係数の係数区分を決定するステップと、
前記係数区分に対応する色情報を特定し、前記係数区分に対応する色情報を前記作業位置に対応する色情報とするステップとを含む
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記作業位置及び前記作業位置に対応する色情報を表示するステップは、
前記作業機器の移動軌跡、及び前記移動軌跡における前記作業位置と前記作業位置に対応する色情報を電子地図に表示するステップと、
隣接する作業位置に対応する色情報に基づいて、隣接する作業位置同士の間の移動軌跡をグラデーションカラーに塗りつぶすとともに、グラデーションカラーに塗りつぶされた移動軌跡を表示するステップとを含む
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記作業位置及び前記作業位置に対応する色情報を表示するステップは、
隣接する作業位置に対応する色情報に基づいて、前記隣接する作業位置同士の間の作業機器の移動軌跡をグラデーションカラーに塗りつぶすステップを含む
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
隣接する作業位置同士の間の移動軌跡をグラデーションカラーに塗りつぶす前に、さらに、
前記隣接する作業位置に対応する薬物散布係数は同一の係数区分に属するか否かを判定するステップと、
判定結果が「NO」であった場合、隣接する作業位置同士の間の移動軌跡をグラデーションカラーに塗りつぶすステップとを含む
ことを特徴とする請求項4又は5に記載の方法。
【請求項7】
判定結果が「YES」であった場合、隣接する作業位置同士の間の移動軌跡を指定された色に塗りつぶし、前記指定された色は、隣接する作業位置のうちのいずれか1つの作業位置に対応する色であるステップをさらに含む
ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記作業位置及び前記作業位置に対応する色情報を表示したあと、さらに、
前記色情報が第1色である場合、前記第1色に対応する作業位置に対して薬物の補足散布を実行する作業、及び前記色情報が第2色である場合、前記第2色に対応する作業位置に対して水を散布して希釈する作業のうちの少なくとも1つを実行するように前記作業機器を制御するための制御コマンドを前記作業機器に送信するステップを含む
ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記作業位置及び前記作業位置に対応する色情報を表示したあと、さらに、
前記薬物散布係数が第1設定閾値より小さい作業位置に対して、薬物の補足散布を実行する作業、及び前記薬物散布係数が前記第1設定閾値以上の第2設定閾値より大きい作業位置に対して水を散布して希釈する作業のうちの少なくとも1つを実行するように前記作業機器を制御するための制御コマンドを前記作業機器に送信するステップを含む
ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記作業機器に前記制御コマンドを送信する前に、さらに、
目標エリアにおける各作業位置に対する薬物の目標散布量を示すための目標エリアの処方図を取得するステップと、
前記薬物の目標散布量と前記薬物散布係数が対応する薬物の散布量とを比較するステップと、
比較結果に基づいて、前記制御コマンドを決定するステップとを含む
ことを特徴とする請求項8又は9に記載の方法。
【請求項11】
前記差異の度合いに基づいて、前記作業位置に対応する色情報を取得するステップは、
前記差異の度合いが属する係数区分を決定するステップと、
前記係数区分に対応する色情報を特定し、前記係数区分に対応する色情報を前記作業位置に対応する色情報とするステップとを含む
ことを特徴とする請求項
1~10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記作業位置に対応する薬物の目標散布量を取得するステップは、
薬物散布対象である場所のうちの各箇所又は各領域での薬物の目標散布量を示す薬物散布対象の処方図を取得するステップと、
前記作業位置と前記処方図における箇所又は領域との対応関係に基づいて、前記作業位置に対応する薬物の目標散布量を決定するステップとを含む
ことを特徴とする請求項1
1に記載の方法。
【請求項13】
サンプリングポイントに対応する作業位置での作業機器の薬物散布係数を取得し、ここで、前記薬物散布係数は、前記作業機器による前記作業位置での薬物の散布量を表すものであるステップと、
前記薬物散布係数に基づいて、前記作業位置に対応する表示画面内の要素を取得するステップと、
隣接する要素同士の間の変化傾向情報を特定するステップと、
前記作業位置、前記作業位置に対応する要素及び前記変化傾向情報を表示するステップと
、を含
み、
前記薬物散布係数に基づいて、前記作業位置に対応する要素を取得するステップは、
前記作業位置に対応する薬物の目標散布量を取得するステップと、
前記作業位置での薬物の目標散布量と薬物散布係数との差異の度合いを算出するステップと、
前記差異の度合いに基づいて、前記作業位置に対応する要素を取得するステップとを含む
ことを特徴とする散布作業の表示方法。
【請求項14】
サンプリングポイントに対応する作業位置での作業機器の作業係数を取得し、ここで、前記作業係数は、前記作業機器による前記作業位置での作業量を表すものであるステップと、
前記作業係数に従って、前記作業位置に対応する識別情報を取得するステップと、
前記作業位置及び前記作業位置に対応する識別情報を表示するステップと
、を含
み、
前記作業係数は、薬物の散布作業係数と固体散布対象の散布作業係数とのうちの少なくとも1つを含み、
前記作業係数に従って、前記作業位置に対応する識別情報を取得するステップは、
前記作業位置に対応する薬物又は固体散布対象の目標散布量を取得するステップと、
前記作業位置での薬物又は固体散布対象の目標散布量と作業係数との差異の度合いを算出するステップと、
前記差異の度合いに基づいて、前記作業位置に対応する識別情報を取得するステップとを含む
ことを特徴とする作業情報の表示方法。
【請求項15】
前記識別情報は、三次元高さ情報、ストライプ密度情報、色情報及び点集合密度情報のうちの少なくとも1つを含む
ことを特徴とする請求項1
4に記載の方法。
【請求項16】
サンプリングポイントに対応する作業位置での作業機器の薬物散布係数を取得し、ここで、前記薬物散布係数は、前記作業機器による前記作業位置での薬物の散布量を表すものであり、さらに作業位置の薬物散布係数に対応する色情報を取得するように構成される取得ユニットと、
前記作業位置及び前記作業位置に対応する色情報を表示するように構成される表示ユニットとを備え
、
作業位置の薬物散布係数に対応する色情報を取得することは、
前記作業位置に対応する薬物の目標散布量を取得することと、
前記作業位置での薬物の目標散布量と薬物散布係数との差異の度合いを算出することと、
前記差異の度合いに基づいて、前記作業位置に対応する色情報を取得することとを含む
ことを特徴とする散布作業の表示装置。
【請求項17】
サンプリングポイントに対応する作業位置での作業機器の薬物散布係数を取得し、ここで、前記薬物散布係数は、前記作業機器による前記作業位置での薬物の散布量を表すものであり、さらに前記薬物散布係数を端末に送信するように構成される作業機器と、
前記薬物散布係数を受信し、前記作業位置の薬物散布係数に対応する色情報を取得し、前記作業位置及び前記作業位置に対応する色情報を表示するように構成される端末とを備え
、
作業位置の薬物散布係数に対応する色情報を取得することは、
前記作業位置に対応する薬物の目標散布量を取得することと、
前記作業位置での薬物の目標散布量と薬物散布係数との差異の度合いを算出することと、
前記差異の度合いに基づいて、前記作業位置に対応する色情報を取得することとを含む
ことを特徴とする散布作業の表示システム。
【請求項18】
プログラムが記憶される記憶媒体であって、
前記プログラムは、実行されるとき、請求項1~1
2のいずれか1項若しくは請求項1
3に記載の前記散布作業の表示方法、又は請求項1
4若しくは1
5に記載の作業情報の表示方法を実行するように、前記記憶媒体が装着される機器を制御するためのものである
ことを特徴とする記憶媒体。
【請求項19】
プログラムを実行するように構成されるプロセッサであって、
前記プログラムは、実行されるとき、請求項1~1
2のいずれか1項若しくは請求項1
3に記載の散布作業の表示方法、又は請求項1
4若しくは1
5に記載の作業情報の表示方法を実行するためのものである
ことを特徴とするプロセッサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関係出願の相互参照
本出願は、2018年10月18日に中国専利局に提出された、出願番号が201811217275.5であり、名称が「散布作業の表示方法、装置及びシステム」である中国出願に基づいて優先権を主張し、その全ての内容が、参照により本出願に組み込まれる。
【0002】
技術分野
本出願は、農業の分野に属し、具体的に、散布作業の表示方法、装置及びシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
従来技術において、農業従事者又は防除従事者は、防除機器を用いて農産物に対する薬物の散布を行う過程において、目標作業エリアにおける各サブエリアに対する薬物散布量を決定することができないため、目標作業エリア内の一部の領域に対する薬物の散布が過剰になってしまい、農薬の浪費及び残留が発生することがある。又は、その他の一部の領域では薬物の散布が過少になったり散布漏れが生じたりして、薬物散布の効果が不十分になり、所望の防除効果を達成することができないことがある。
【発明の概要】
【0004】
本出願は、目標エリア内の具体的な位置に対する薬物散布量を決定することができず、薬物の散布効率が低いという技術的課題を少なくとも解決することができる散布作業の表示方法、装置及びシステムを提供するものである。
【0005】
本出願の一局面によれば、散布作業の表示方法が提供される。この散布作業の表示方法は、サンプリングポイントに対応する作業位置での作業機器の薬物散布係数を取得し、ここで、この薬物散布係数は、作業機器による作業位置での薬物の散布量を表すものであるステップと、前記薬物散布係数に基づいて、前記作業位置に対応する色情報を取得するステップと、作業位置及び作業位置に対応する色情報を表示するステップとを含む。
【0006】
あるいは、前記薬物散布係数に基づいて、前記作業位置に対応する色情報を取得するステップは、作業機器の作業位置における薬物散布流速情報と、作業機器が作業位置を通過するときの移動速度情報とを取得するステップと、薬物散布流速情報及び作業機器の移動速度情報に基づいて、薬物散布係数を決定し、ここで、薬物散布係数と作業位置での薬物の散布量とは、比例関係となるステップとを含む。
【0007】
あるいは、作業位置の薬物散布係数に対応する色情報を取得する方法は、前記作業位置での薬物散布係数の係数区分を決定するステップと、前記係数区分に対応する色情報を特定し、前記係数区分に対応する色情報を前記作業位置に対応する色情報とするステップとを含む。
【0008】
あるいは、作業位置及び作業位置に対応する色情報を表示するステップは、作業機器の移動軌跡、及びこの移動軌跡における作業位置と作業位置に対応する色情報とを電子地図に表示するステップと、隣接する作業位置に対応する色情報に基づいて、隣接する作業位置同士の間の移動軌跡をグラデーションカラーに塗りつぶすとともに、グラデーションカラーに塗りつぶされた移動軌跡を表示するステップとを含む。
【0009】
あるいは、前記作業位置及び前記作業位置に対応する色情報を表示するステップは、隣接する作業位置に対応する色情報に基づいて、この隣接する作業位置同士の間の作業機器の移動軌跡をグラデーションカラーに塗りつぶすステップを含む。
【0010】
あるいは、隣接する作業位置同士の間の移動軌跡をグラデーションカラーに塗りつぶす前に、この方法は、さらに、隣接する作業位置に対応する薬物散布係数は同一の係数区分に属するか否かを判定するステップと、判定結果が「NO」であった場合、隣接する作業位置同士の間の移動軌跡をグラデーションカラーに塗りつぶすステップとを含む。
【0011】
あるいは、この方法は、さらに、判定結果が「YES」であった場合、隣接する作業位置同士の間の移動軌跡を指定された色に塗りつぶし、この指定された色は、隣接する作業位置のうちのいずれか1つの作業位置に対応する色であるステップを含む。
【0012】
あるいは、作業位置及び作業位置に対応する色情報を表示したあと、この方法は、さらに、色情報が第1色である場合、第1色が対応する作業位置に対して薬物の補足散布を実行する作業、及び色情報が第2色である場合、第2色が対応する作業位置に対して水を散布して希釈する作業のうちの少なくとも1つを実行するように作業機器を制御するための制御コマンドを、作業機器に送信するステップを含む。
【0013】
あるいは、前記作業位置及び前記作業位置に対応する色情報を表示したあと、この方法は、さらに、前記薬物散布係数が第1設定閾値より小さい作業位置に対して、薬物の補足散布を実行する作業、及び前記薬物散布係数が前記第1設定閾値以上の第2設定閾値より大きい作業位置に対して水を散布して希釈する作業のうちの少なくとも1つを実行するように前記作業機器を制御するための制御コマンドを、前記作業機器に送信するステップを含む。
【0014】
あるいは、作業機器に制御コマンドを送信する前に、この方法は、さらに、目標エリアにおける各作業位置に対する薬物の目標散布量を示すための目標エリアの処方図を取得するステップと、薬物の目標散布量と薬物散布係数が対応する薬物の散布量とを比較するステップと、比較結果に基づいて、制御コマンドを決定するステップとを含む。
【0015】
あるいは、前記薬物散布係数に基づいて、前記作業位置に対応する色情報を取得するステップは、前記作業位置に対応する薬物の目標散布量を取得するステップと、前記作業位置での薬物の目標散布量と薬物散布係数との差異の度合いを算出するステップと、前記差異の度合いに基づいて、この作業位置に対応する色情報を取得するステップとを含む。
【0016】
あるいは、前記差異の度合いに基づいて、この作業位置に対応する色情報を取得するステップは、前記差異の度合いが属する係数区分を決定するステップと、前記係数区分に対応する色情報を特定し、前記係数区分に対応する色情報を前記作業位置に対応する色情報とするステップとを含む。
【0017】
あるいは、前記作業位置に対応する薬物の目標散布量を取得するステップは、薬物散布対象である場所のうちの各箇所又は各領域での薬物の目標散布量を示す薬物散布対象の処方図を取得するステップと、前記作業位置と前記処方図における箇所又は領域との対応関係に基づいて、前記作業位置に対応する薬物の目標散布量を決定するステップを含む。
【0018】
本出願の一局面によれば、散布作業を表示する方法が提供される。この散布作業の表示方法は、サンプリングポイントに対応する作業位置での作業機器の薬物散布係数を取得し、ここで、この薬物散布係数は、作業機器による作業位置での薬物の散布量を表すものであるステップと、作業位置の薬物散布係数に対応する表示画面内の要素を取得するステップと、隣接する要素同士の間の変化傾向情報を特定するステップと、作業位置、作業位置に対応する要素及び変化傾向情報を表示するステップとを含む。
【0019】
本出願の一局面によれば、作業情報を表示する方法が提供される。この作業情報の表示方法は、サンプリングポイントに対応する作業位置での作業機器の作業係数を取得し、ここで、この作業係数は、作業機器による作業位置での作業量を表すものであるステップと、作業位置の作業係数に対応する識別情報を取得するステップと、作業位置及び作業位置に対応する識別情報を表示するステップと含む。
【0020】
あるいは、作業係数は、薬物の散布作業係数と固体散布対象の散布作業係数とのうちの少なくとも1つを含み、識別情報は、三次元高さ情報、ストライプ密度情報、色情報及び点集合密度情報とのうちの少なくとも1つを含む。
【0021】
本出願の一局面によれば、散布作業の表示装置が提供される。この散布作業の表示装置は、サンプリングポイントに対応する作業位置での作業機器の薬物散布係数を取得し、ここで、この薬物散布係数は、作業機器による作業位置での薬物の散布量を表すものであり、さらに作業位置の薬物散布係数に対応する色情報を取得するように構成される取得ユニットと、作業位置及び作業位置に対応する色情報を表示するように構成される表示ユニットとを備える。
【0022】
本出願の一局面によれば、散布作業の表示システムが提供される。この散布作業の表示システムは、サンプリングポイントに対応する作業位置での作業機器の薬物散布係数を取得し、ここで、この薬物散布係数は、作業機器による作業位置での薬物の散布量を表すものであり、さらに薬物散布係数を端末に送信するように構成される作業機器と、薬物散布係数を受信し、作業位置の薬物散布係数に対応する色情報を取得し、作業位置及び作業位置に対応する色情報を表示するように構成される端末とを備える。
【0023】
本出願の一局面によれば、記憶媒体が提供される。この記憶媒体には、プログラムが記憶され、プログラムは、実行されるときに、上記の散布作業の表示方法、又は上記の作業情報の表示方法を実行するように、記憶媒体が装着される機器を制御するためのものである。
【0024】
本出願の一局面によれば、プロセッサが提供される。このプロセッサは、プログラムを実行するように構成され、プログラムは、実行されるときに、上記の散布作業の表示方法、又は上記の作業情報の表示方法を実行するためのものである。
【0025】
本出願の実施例において、サンプリングポイントに対応する作業位置での作業機器の薬物散布係数を取得し、さらに作業位置の薬物散布係数に対応する色情報を取得し、作業位置及び作業位置に対応する色情報を表示する。ここで、この薬物散布係数は、作業機器による作業位置での薬物の散布量を表すものである。これにより、作業過程において、作業機器の薬物散布の可視化が実現されるので、作業者(ユーザー)は、作業過程における作業機器による散布状態を直感的に確認することができる。作業位置及び作業位置に対応する色情報を表示することで、過剰散布箇所や、不十分散布箇所、散布漏れ箇所などを直感的に判断することができる。過剰に散布された場合、希釈する処理を行い、農薬の作物残留を減少することができる。散布漏れ又は不十分であった場合、操縦士(ユーザー)はルートを再設定して補足散布を実行することができる。これによって、作物に対する農薬の均一な散布が確保され、そして農薬を合理的に利用でき、農薬を散布する効率を向上させ、収穫を保証することができる。さらに、目標エリア内の具体的な位置に対する薬物の散布量を決定することができず、薬物の散布効率が低いという技術的課題を解決できる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
ここで説明する図面は、本出願の一部として、本出願を更に理解するためのものであり、本出願の例示的な実施例及びその説明は、本出願を解釈するために用いられるものであり、いずれも本出願を不当に限定するものではない。
【
図1】本出願における実施例による散布作業の表示方法を模式的に示すフローチャートである。
【
図2】本出願における実施例による軌跡の色の塗りつぶし方式の例を示す図である。
【
図3b】本出願における実施例による軌跡の色の塗りつぶし方式の他の例を示す図である。
【
図4】本出願における実施例による散布作業の他の表示方法を模式的に示すフローチャートである。
【
図5】本出願における実施例による作業情報の表示方法を模式的に示すフローチャートである。
【
図6】本出願における実施例による端末の構成を示す模式図である。
【
図7】本出願における実施例による散布作業の表示装置の機能モジュールを示す模式図である。
【
図8】本出願における実施例による散布作業の表示システムの構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
当業者が本出願の案をよりよく理解できるように、以下、本出願の実施例に用いられる図面を参照しながら、本出願の実施例における技術案を明瞭かつ完全に説明する。説明する実施例は、本出願の一部の実施例にすぎず、全ての実施例ではないことは無論である。本出願の実施例をもとに、当業者が発明能力を用いることなく得られた全ての他の実施例も、本出願の保護範囲に属する。
【0028】
なお、本出願の明細書、特許請求の範囲及び図面における「第1」、「第2」等の用語は、類似の対象を区別するためのものにすぎず、特定の順序又は順位を限定するものではない。このように限定したデータを適当に入れ替えることができ、つまり、ここで説明する本出願の実施例は、図示又は説明する順序以外の順序で実施することもできる。また、用語「含む」、「有する」及びそれらの類義語は、非排他的包含をカバーすることが意図される。例えば、一連のステップ又はユニットを含むプロセス、方法、システム又は設備は、必ずしもこれらの明記した要素のみに限定されず、明記されない、又はこれらのプロセス、方法、製品又は設備の他の固有要素含んでもよい。
【0029】
図1は、本実施例による散布作業の表示方法を模式的に示すフローチャートである。
図1に示すように、この方法は、ステップS102~ステップS106を少なくとも含む。
【0030】
ステップS102において、サンプリングポイントに対応する作業位置での作業機器の薬物散布係数を取得する。ここで、この薬物散布係数は、作業機器による作業位置での薬物の散布量を表すものである。任意で、本実施例において、作業機器は、目標場所に対して薬物散布を行うための防除機器(例えば防除ドローン)とすることが可能である。作業機器は、端末機器と通信することができる。この端末は、作業機器のリモートコントローラ(例えばドローンのリモートコントローラ)であってもよく、スマートフォン、タブレットなどの他の電子機器であってもよい。
【0031】
本実施例において、端末により、サンプリングポイントに対応する作業位置での作業機器の薬物散布係数を取得することができる。上記サンプリングポイントは、作業過程において、作業機器が薬物散布係数を取得する時間周期である。薬物散布係数には、作業機器の移動速度に対する薬物散布流速の比が含まれるが、これに限定されない。ここで、薬物散布流速は、散布される農薬の流速である。薬物散布係数が大きいほど、作業機器による作業位置での薬物の散布量が大きくなる。
【0032】
ステップS104において、薬物散布係数に基づいて、作業位置に対応する色情報を取得する。
【0033】
任意で、本実施例において、薬物散布係数と色情報との対応関係を予め記憶することができる。異なる薬物散布係数は、異なる色に対応してもよく、同じ色における異なる色の濃さに対応してもよい。例えば、色の明るさで表すことができる。
【0034】
ステップS106において、作業位置及び作業位置に対応する色情報を表示する。
【0035】
任意で、本実施例において、端末で各作業位置に対応する色情報をユーザーに表示することができる。上記作業位置は、作業機器が薬物の散布作業を行う位置である。色情報は、薬物散布係数に関連しており、薬物散布係数は、薬物の散布量に関連している。作業位置及び作業位置に対応する色情報を表示することは、作業位置及び作業位置での薬物の散布量情報を表示することに相当する。
【0036】
以下の方式で、サンプリングポイントに対応する作業位置での作業機器の薬物散布係数を取得することができる。作業機器の作業位置における薬物散布流速情報と、作業機器が作業位置を通過するときの移動速度情報とを取得し、薬物散布流速情報と作業機器の移動速度情報に基づいて、薬物散布係数を決定する。ここで、薬物散布係数と作業位置での薬物の散布量とは比例関係となる。
【0037】
以下の方式で作業位置に対応する色情報を取得することができる。作業位置での薬物散布係数の係数区分を決定し、さらに係数区分に対応する色情報を特定し、係数区分に対応する色情報を作業位置に対応する色情報とする。
【0038】
なお、本実施例において、薬物散布係数の係数区分を決定したあと、かつ、係数区分に対応する色情報を特定する前に、薬物散布係数と色情報との対応関係を予め設定することが必要である。薬物散布係数を0~9の範囲に設定することができる。薬物散布係数が0である場合、それに対応する色情報を白色に設定し、薬物散布係数が1~8の範囲にある場合、それに対応する色情報を黄色に設定し、薬物散布係数が9である場合、それに対応する色情報を赤色に設定することができる。
【0039】
以下の方式で作業位置及び作業位置に対応する色情報を表示することができる。
【0040】
1つの例として、作業位置は、移動軌跡におけるポイントであってもよい。隣接する作業位置に対応する色情報に基づいて、隣接する作業位置同士の間の作業機器の移動軌跡をグラデーションカラーに塗りつぶすことができる。
【0041】
例えば、
図2において、ポイントXは作業機器の移動軌跡における1つの作業位置であり、ポイントYはポイントXと隣接する1つの作業位置である。ポイントXが対応する薬物散布係数は9であり、赤色をポイントXが対応する色とし、ポイントYが対応する薬物散布係数は5であり、黄色をポイントYが対応する色とすると、ポイントXとポイントYとの間の移動軌跡を赤色から黄色へのグラデーションカラーで表示することができる。
【0042】
その他の例として、作業位置は、移動軌跡における一部の領域である。作業機器の移動軌跡、及びこの移動軌跡における作業位置と作業位置に対応する色情報を電子地図に表示することができる。このように、複数の作業領域を接続することで、移動軌跡は、薬物散布係数を反映できる色を呈することができる。
【0043】
さらに、作業位置に対応する領域の間に空白領域がある場合、隣接する作業位置に対応する色情報に基づいて、隣接する作業位置同士の間の移動軌跡をグラデーションカラーに塗りつぶすとともに、グラデーションカラーに塗りつぶされた移動軌跡を表示することができる。
【0044】
例えば、
図3aは作業機器の移動軌跡を示し、
図3bは作業機器の移動軌跡における作業位置及び作業位置に対応する色情報を示す。そのうち、
図3bにおけるA領域(A区)は、薬物の散布量が不十分である領域を示し、その色はA1で表される。B領域(B区)は、薬物の散布量が過剰になっている領域であり、その色はB1で表される。C領域(C区)が対応する色はグラデーションカラーである。D領域(D区)は
図3bの軌跡における空白領域であり、かつ、その領域は薬物の散布量の要求を満たす領域であり、その色がD1で表される。
【0045】
なお、隣接する作業位置同士の間の移動軌跡をグラデーションカラーに塗りつぶす前に、以下のステップを実行することもできる。隣接する作業位置に対応する薬物散布係数が同一の係数区分に属するか否かを判定し、判定結果が「NO」であった場合、隣接する作業位置同士の間の移動軌跡をグラデーションカラーに塗りつぶすことを行い、判定結果が「YES」であった場合、隣接する作業位置同士の間の移動軌跡を指定された色に塗りつぶす。この指定された色は、隣接する作業位置のうちのいずれか1つの作業位置に対応する色である。
【0046】
あるいは、薬物散布係数を0~9に設定し、かつ、異なる係数区分を設定することもできる。例えば薬物散布係数を3つの区分に分け、第1区分を0~3とし、第2区分を4~7とし、第3区分を8~9とする。そして、第1区分に対応する色を赤色に設定し、第2区分に対応する色を緑色に設定し、第3区分に対応する色を青色に設定する。隣接する作業位置同士の間の移動軌跡を塗りつぶす前に、隣接する作業位置に対応する薬物散布係数が同じ係数区分に属しないと判定された場合、例えば隣接する第1作業位置と第2作業位置の薬物散布係数がそれぞれ3と4であった場合、隣接する作業位置同士の間の移動軌跡を赤色と緑との間のグラデーションカラーに塗りつぶすことを行う。隣接する第1作業位置と第2作業位置の薬物散布係数がいずれも4であった場合には、隣接する作業位置同士の間の移動軌跡を緑色に塗りつぶす。
【0047】
作業位置及び作業位置に対応する色情報を表示したあと、以下のステップをさらに実行することができる。
【0048】
ステップS1062において、前記薬物散布係数が第1設定閾値より小さい作業位置に対して薬物の補足散布を実行する操作、及び前記薬物散布係数が前記第1設定閾値以上の第2設定閾値より大きい作業位置に対して水を散布して希釈する操作のうちの少なくとも1つを実行するように作業機器を制御するための制御コマンドを作業機器に送信する。
【0049】
つまり、本実施例では、作業位置の色情報が第1色であるとき、第1色に対応する作業位置に対して薬物の補足散布を実行するように作業機器を制御し、又は、作業位置の色情報が第2色であるとき、第2色に対応する作業位置に対して水を散布して希釈するように作業機器を制御することができる。
【0050】
なお、上記の第1色に対応する第1薬物散布係数は、第2色に対応する第2薬物散布係数より小さい。ここで、第1薬物散布係数に対応する薬物の散布量は不十分であり、第2薬物散布係数に対応する薬物の散布量は過剰である。
【0051】
任意で、作業機器に制御コマンドを送信する前に、以下のステップをさらに含めることができる。
【0052】
ステップS10602において、目標エリアにおける各作業位置に対する薬物の目標散布量を示すための目標エリアの処方図を取得する。
【0053】
ステップS10604において、薬物の目標散布量と薬物散布係数に対応する薬物の散布量とを比較する。
【0054】
ステップS10606において、比較結果に基づいて、制御コマンドを決定する。
【0055】
なお、以下のように、比較結果に基づいて制御コマンドを決定する。薬物の目標散布量が薬物散布係数に対応する薬物の散布量より多い場合には、薬物を補足的に散布する。薬物の目標散布量が薬物散布係数に対応する薬物の散布量より少ない場合には、薬物を希釈的に散布する。
【0056】
また、全体的な散布状況は、その土地全体に散布された薬物の総量を分析することに使用することができる。植物の全体的な散布量と部分的な散布量とに基づいて、その土地の全体に過剰に散布されていると判定された場合、その植物を過剰な農薬を含む非緑色製品として記録することができる。
【0057】
本実施例では、サンプリングポイントに対応する作業位置での作業機器の薬物散布係数を取得し、さらに作業位置の薬物散布係数に対応する色情報を取得し、作業位置及び作業位置に対応する色情報を表示する。ここで、この薬物散布係数は、作業機器による作業位置での薬物の散布量を表すものである。これにより、作業過程において、作業機器の薬物散布の可視化が実現されるので、作業者は、作業過程における作業機器による散布状態を直感的に確認することができる。作業位置及び作業位置に対応する色情報を表示することで、過剰散布箇所や、不十分散布箇所、散布漏れ箇所などを直感的に判断することができる。過剰に散布された場合、希釈処理を行い、作物の残留農薬を減少することができる。また、散布漏れ又は不十分であった場合、操縦士はルートを再設定して補足散布を実行することができる。これによって、作物に対する農薬の均一な散布が確保され、そして農薬を合理的に利用でき、農薬を散布する効率を向上させ、収穫を保証することができる。さらに、目標エリア内の具体的な位置に対する薬物の散布量を決定することができず、薬物の散布効率が低いという技術的課題を解決できる。
【0058】
代替的に、本実施例では、ステップS104において、前記作業位置に対応する薬物の目標散布量を取得し、前記作業位置の薬物の目標散布量と薬物散布係数との差異の度合いを算出し、前記差異の度合いに基づいて、この作業位置に対応する色情報を取得することもできる。これによって、作業位置に対応する色情報は、この作業位置に対応する薬物の目標散布量と薬物散布係数との差異の度合いと関連付けられているので、ユーザーは、作業位置での実際の薬物の散布量が所望の薬物の散布量に達しているか否かを直感的に判断することができる。
【0059】
なお、前記作業位置に対応する薬物の目標散布量を取得する方法は、薬物散布対象である場所のうちの各箇所又は各領域での薬物の目標散布量を示す薬物散布対象の処方図を取得し、前記作業位置と前記処方図における箇所又は領域との対応関係に基づいて、前記作業位置に対応する薬物の目標散布量を決定することを含む。
【0060】
図4は、本実施例による散布作業の他の表示方法を模式的に示すフローチャートである。
図4に示すように、この方法は、ステップS302~ステップS308を少なくとも含む。
【0061】
ステップS302において、サンプリングポイントに対応する作業位置での作業機器の薬物散布係数を取得する。ここで、この薬物散布係数は、作業機器による作業位置での薬物の散布量を表すものである。
【0062】
1つの選択可能な例として、上記サンプリングポイントは、作業過程において、作業機器が薬物散布係数を取得する時間周期である。薬物散布係数は、機器の移動速度に対する薬物散布流速の比である。ここで、薬物散布流速は、散布される農薬の流速である。薬物散布係数が大きいほど、作業機器による作業位置での薬物の散布量が大きくなる。
【0063】
ステップS304において、前記薬物散布係数に基づいて、作業位置に対応する表示画面内の要素を取得する。
【0064】
なお、上記要素は、図形情報、色情報及び図形の密度情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0065】
あるいは、上記要素は、色情報であり、薬物散布係数と色情報との対応関係を予め記憶することができる。異なる薬物散布係数は、異なる色に対応してもよく、同じ色における異なる色の濃さに対応してもよい。異なる薬物散布係数は、例えば色の明るさで表すことができる。
【0066】
なお、上記要素も、前記作業位置での薬物の目標散布量と薬物散布係数との差異の度合いを表すものである。
【0067】
ステップS306において、隣接する要素同士の間の変化傾向情報を特定する。
【0068】
なお、本実施例において、隣接する要素同士の間の変化傾向情報は、色変化傾向、図形変化傾向及び図形の密度変化情報であってもよい。
【0069】
ステップS308において、作業位置、作業位置に対応する要素及び変化傾向情報を表示する。
【0070】
なお、要素が色情報である場合に、上記作業位置は作業機器が薬物の散布作業を行う位置であり、色情報は薬物散布係数に関連しており、薬物散布係数は薬物の散布量に関連している。作業位置と、作業位置に対応する色情報と、色情報の変化傾向とを表示することは、作業位置及び作業位置での薬物の散布量情報を表示することに相当する。
【0071】
以下の方式で、サンプリングポイントに対応する作業位置での作業機器の薬物散布係数を取得することができる。作業機器の作業位置における薬物散布流速情報と、作業機器が作業位置を通過するときの移動速度情報とを取得し、薬物散布流速情報と作業機器の移動速度情報に基づいて、薬物散布係数を決定する。ここで、薬物散布係数と作業位置での薬物の散布量とは比例関係となる。
【0072】
以下の方式で作業位置の薬物散布係数に対応する色情報を取得することができる。薬物散布係数の係数区分を決定し、さらに係数区分に対応する色情報を特定し、係数区分に対応する色情報を薬物散布係数に対応する色情報とする。
【0073】
なお、薬物散布係数の係数区分を決定したあと、かつ、係数区分に対応する色情報を特定する前に、薬物散布係数と色情報との対応関係を予め設定することが必要である。薬物散布係数を0~9の範囲に設定することができる。薬物散布係数が0である場合、それに対応する色情報を白色に設定し、薬物散布係数が1~8の範囲にある場合、それに対応する色情報を黄色に設定し、薬物散布係数が9である場合、それに対応する色情報を赤色に設定することができる。
【0074】
以下の方式で作業位置及び作業位置に対応する色情報を表示することができる。作業機器の移動軌跡、及びこの移動軌跡における作業位置と作業位置に対応する色情報を電子地図に表示し、隣接する作業位置同士の間の移動軌跡をグラデーションカラーに塗りつぶすとともに、グラデーションカラーに塗りつぶされた移動軌跡を表示することができる。つまり、本実施例において、隣接する作業位置に対応する色情報に基づいて、この隣接する作業位置同士の間の作業機器の移動軌跡をグラデーションカラーに塗りつぶすことができる。
【0075】
なお、隣接する作業位置同士の間の移動軌跡をグラデーションカラーに塗りつぶす前に、以下のステップを実行することもできる。隣接する作業位置に対応する薬物散布係数が同一の係数区分に属するか否かを判定し、判定結果が「NO」であった場合、隣接する作業位置同士の間の移動軌跡をグラデーションカラーに塗りつぶすことを行い、判定結果が「YES」であった場合、隣接する作業位置同士の間の移動軌跡を指定された色に塗りつぶす。この指定された色は、隣接する作業位置のうちのいずれか1つの作業位置に対応する色である。
【0076】
あるいは、薬物散布係数を0~9に設定し、かつ、異なる係数区分を設定することもできる。例えば薬物散布係数を3つの区分に分け、第1区分を0~3とし、第2区分を4~7とし、第3区分を8~9とする。そして、第1区分に対応する色を赤色に設定し、第2区分に対応する色を緑色に設定し、第3区分に対応する色を青色に設定する。隣接する作業位置同士の間の移動軌跡を塗りつぶす前に、隣接する作業位置に対応する薬物散布係数が同じ係数区分に属しないと判定された場合、例えば隣接する第1作業位置と第2作業位置の薬物散布係数はそれぞれ3と4であった場合、隣接する作業位置同士の間の移動軌跡を赤色と緑との間のグラデーションカラーに塗りつぶすことを行う。隣接する第1作業位置と第2作業位置の薬物散布係数はいずれも4であった場合には、隣接する作業位置同士の間の移動軌跡を緑色に塗りつぶす。
【0077】
作業位置及び作業位置に対応する色情報を表示したあと、以下のステップをさらに実行することもできる。
【0078】
ステップS3062において、前記薬物散布係数が第1設定閾値より小さい作業位置に対して薬物の補足散布を実行する操作、及び前記薬物散布係数が前記第1設定閾値以上の第2設定閾値より大きい作業位置に対して水を散布して希釈する操作のうちの少なくとも1つを実行するように作業機器を制御するための制御コマンドを作業機器に送信する。
【0079】
つまり、作業位置の色情報が第1色であるとき、第1色に対応する作業位置に対して薬物の補足散布を実行し、作業位置の色情報が第2色であるとき、第2色に対応する作業位置に対して水を散布して希釈するように作業機器を制御することができる。
【0080】
なお、上記の第1色に対応する第1薬物散布係数は、第2色に対応する第2薬物散布係数より小さい。ここで、第1薬物散布係数に対応する薬物の散布量は不十分であり、第2薬物散布係数に対応する薬物の散布量は過剰である。
【0081】
任意で、作業機器に制御コマンドを送信する前に、以下のステップをさらに含めることができる。
【0082】
ステップS30602において、目標エリアにおける各作業位置に対する薬物の目標散布量を示すための目標エリアの処方図を取得する。
【0083】
ステップS30604において、薬物の目標散布量と薬物散布係数に対応する薬物の散布量とを比較する。
【0084】
ステップS30606において、比較結果に基づいて、制御コマンドを決定する。
【0085】
なお、以下のように、比較結果に基づいて制御コマンドを決定する。薬物の目標散布量が薬物散布係数に対応する薬物の散布量より多い場合には、薬物を補足的に散布する。薬物の目標散布量が薬物散布係数に対応する薬物の散布量より少ない場合には、薬物を希釈的に散布する。
【0086】
また、全体的な散布状況は、その土地全体に散布された薬物の総量を分析することに使用することができる。植物の全体的な散布量と部分的な散布量に基づいて、その土地の全体に過剰に散布されていると判定された場合、その植物を過剰な農薬を含む非緑色製品として記録することができる。
【0087】
本実施例では、サンプリングポイントに対応する作業位置での作業機器の薬物散布係数を取得し、さらに作業位置の薬物散布係数に対応する要素を取得し、隣接する要素同士の間の変化傾向情報を特定し、作業位置、作業位置に対応する要素及び変化傾向情報を表示する。ここで、この薬物散布係数は、作業機器による作業位置での薬物の散布量を表すものであり、この要素は、表示画面内の要素である。これにより、作業過程において、作業機器の薬物散布の可視化が実現されるので、作業者は、作業過程における作業機器による散布状態を直感的に確認することができる。作業位置及び作業位置に対応する色情報を表示することで、過剰散布箇所や、不十分散布箇所、散布漏れ箇所などを直感的に判断することができる。過剰に散布された場合に、希釈処理を行い、作物の残留農薬を減少することができる。散布漏れ又は不十分であった場合に、操縦士はルートを再設定して補足散布を実行することができる。これによって、作物に対する農薬の均一な散布が確保され、農薬を合理的に利用でき、農薬を散布する効率を向上させ、収穫を保証ことができる。さらに、目標エリア内の具体的な位置に対する薬物の散布量を決定することができず、薬物の散布効率が低いという技術的課題を解決できる。
【0088】
図5は、本実施例による作業情報の表示方法を模式的に示すフローチャートである。
図5に示すように、この方法は、以下のステップを少なくとも含む。
【0089】
ステップS402において、サンプリングポイントに対応する作業位置での作業機器の作業係数を取得し、ここで、この作業係数は、作業機器による作業位置での作業量を表すものである。
【0090】
なお、作業係数は、薬物の散布作業係数と固体散布対象の散布作業係数とのうちの少なくとも1つを含む。
【0091】
なお、上記作業係数が薬物の散布作業係数である場合、上記サンプリングポイントは、作業過程において、作業機器が薬物散布作業係数を取得する時間周期である。薬物散布作業係数は、移動速度に対する薬物散布流速の比である。ここで、薬物散布流速は、散布される農薬の流速である。薬物散布作業係数が大きいほど、作業機器による作業位置での薬物の散布量が大きくなる。
【0092】
ステップS404において、作業係数に基づいて、作業位置に対応する識別情報を取得する。
【0093】
識別情報は、三次元高さ情報、ストライプ密度情報、色情報及び点集合密度情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0094】
任意で、作業係数が薬物の散布作業係数であるとともに、識別情報が色情報である場合、薬物の散布作業係数と色情報との対応関係を予め記憶することができる。異なる薬物の散布作業係数は、異なる色に対応してもよく、同じ色における色の濃さに対応してもよい。
【0095】
なお、上記色情報も、前記作業位置での薬物の目標散布量と薬物散布係数との差異の度合いを表すものである。ステップS406において、作業位置及び作業位置に対応する識別情報を表示する。
【0096】
なお、上記作業位置は、作業機器が作業を行う位置である。識別情報は、作業係数に関連しており、作業係数は、作業量に関連している。作業位置及び作業位置に対応する識別情報を表示することは、作業位置及び作業位置での作業量情報を表示することに相当する。
【0097】
なお、上記作業係数が薬物の散布作業係数である場合、以下の方式で、サンプリングポイントに対応する作業位置での作業機器の薬物の散布作業係数を取得することができる。作業機器の作業位置における薬物散布流速情報と、作業機器が作業位置を通過するときの移動速度情報とを取得し、薬物散布流速情報と作業機器の移動速度情報に基づいて、薬物の散布作業係数を決定する。ここで、薬物の散布作業係数と作業位置での薬物の散布量とは比例関係となる。
【0098】
上記識別情報が色情報である場合、作業位置の薬物散布作業係数に対応する色情報を取得し、以下の方式で特定することができる。薬物の散布作業係数の係数区分を決定し、さらに係数区分に対応する色情報を特定し、係数区分に対応する色情報を薬物の散布作業係数に対応する色情報とする。
【0099】
なお、薬物の散布作業係数の係数区分を決定したあと、かつ、係数区分に対応する色情報を特定する前に、薬物の散布作業係数と色情報との対応関係を予め設定することが必要である。薬物の散布作業係数を0~9の範囲に設定することができる。薬物の散布作業係数が0である場合、それに対応する色情報を白色に設定し、薬物の散布作業係数が1~8の範囲にある場合、それに対応する色情報を黄色に設定し、薬物の散布作業係数が9である場合、それに対応する色情報を赤色に設定することができる。
【0100】
以下の方式で作業位置及び作業位置に対応する色情報を表示することができる。
【0101】
1つの例として、作業位置は、移動軌跡におけるポイントであってもよい。隣接する作業位置に対応する色情報に基づいて、この隣接する作業位置同士の間の作業機器の移動軌跡をグラデーションカラーに塗りつぶすことができる。
【0102】
その他の例として、作業位置は、移動軌跡における一部の領域であってもよい。作業機器の移動軌跡、及びこの移動軌跡における作業位置と作業位置に対応する色情報を電子地図に表示することができる。さらに、作業位置に対応する領域に空白領域がある場合、隣接する作業位置に対応する色情報に基づいて、隣接する作業位置同士の間の移動軌跡をグラデーションカラーに塗りつぶすとともに、グラデーションカラーに塗りつぶされた移動軌跡を表示することができる。
【0103】
なお、隣接する作業位置同士の間の移動軌跡をグラデーションカラーに塗りつぶす前に、以下のステップを実行することもできる。隣接する作業位置に対応する薬物の散布作業係数が同一の係数区分に属するか否かを判定し、判定結果が「NO」であった場合、隣接する作業位置同士の間の移動軌跡をグラデーションカラーに塗りつぶすことを行い、判定結果が「YES」であった場合、隣接する作業位置同士の間の移動軌跡を指定された色に塗りつぶす。この指定された色は、隣接する作業位置のうちのいずれか1つの作業位置に対応する色である。
【0104】
あるいは、薬物の散布作業係数を0~9に設定し、かつ、異なる係数区分を設定することもできる。例えば薬物の散布作業係数を3つの区分に分け、第1区分を0~3とし、第2区分を4~7とし、第3区分を8~9とする。そして、第1区分に対応する色を赤色に設定し、第2区分に対応する色を緑色に設定し、第3区分に対応する色を青色に設定する。隣接する作業位置同士の間の移動軌跡をグラデーションカラーに塗りつぶす前に、隣接する作業位置に対応する薬物の散布作業係数が同じ係数区分に属しないと判定された場合、例えば隣接する第1作業位置と第2作業位置の薬物散布係数がそれぞれ3と4であった場合に、隣接する作業位置同士の間の移動軌跡を赤色と緑との間のグラデーションカラーに塗りつぶすことを行う。隣接する第1作業位置と第2作業位置の薬物散布係数がいずれも4であった場合には、隣接する作業位置同士の間の移動軌跡を緑色に塗りつぶす。
【0105】
作業位置及び作業位置に対応する色情報を表示したあと、以下のステップをさらに実行することができる。
【0106】
ステップS4062において、制御コマンドを作業機器に送信する。制御コマンドは、以下操作のうちの少なくとも1つの操作を実行するように作業機器を制御するためのものである。
【0107】
前記薬物散布係数が第1設定閾値より小さい作業位置に対して薬物の補足散布を実行する作業、及び前記薬物散布係数が前記第1設定閾値以上の第2設定閾値より大きい作業位置に対して水を散布して希釈する作業のうちの少なくとも1つを実行するように作業機器を制御するための制御コマンドを作業機器に送信する。
【0108】
つまり、作業位置の色情報が第1色であるとき、第1色に対応する作業位置に対して薬物の補足散布を実行し、作業位置の色情報が第2色であるとき、第2色に対応する作業位置に対して水を散布して希釈するように作業機器を制御することができる。
【0109】
なお、上記の第1色に対応する第1薬物の散布作業係数は、第2色に対応する第2薬物の散布作業係数より小さい。ここで、第1薬物の散布作業係数に対応する薬物の散布量は不十分であり、第2薬物の散布作業係数に対応する薬物の散布量は過剰である。
【0110】
任意で、作業機器に制御コマンドを送信する前に、以下のステップをさらに含めることができる。
【0111】
ステップS40602において、目標エリアにおける各作業位置に対する薬物の目標散布量を示すための目標エリアの処方図を取得する。
【0112】
ステップS40604において、薬物の目標散布量と薬物の散布作業係数に対応する薬物の散布量とを比較する。
【0113】
ステップS40606において、比較結果に基づいて、制御コマンドを決定する。
【0114】
なお、以下のように、比較結果に基づいて制御コマンドを決定する。薬物の目標散布量が薬物の散布作業係数に対応する薬物の散布量より多い場合には、薬物を補足的に散布する。薬物の目標散布量が薬物の散布作業係数に対応する薬物の散布量より少ない場合には、薬物を希釈的に散布する。
【0115】
本実施例では、サンプリングポイントに対応する作業位置での作業機器の作業係数を取得し、さらに作業位置の作業係数に対応する識別情報を取得し、作業位置及び作業位置に対応する識別情報を表示する。ここで、この作業係数は、作業機器による作業位置での作業量を表すものである。これにより、制御機器は、サーバによって特定された薬物情報を取得し、薬物情報に基づいて作業機器の作業パラメータを決定することができるので、制御機器は、作業機器の薬物の装填及び作業機器の操作を制御することができる。これにより、ドローンの使用中に費やされる人的な時間とエネルギが削減され、ドローンの作業効率を向上させる。さらに、目標エリア内の具体的な位置に対する薬物の散布量を決定することができず、薬物の散布効率が低いという技術的課題を解決できる。
【0116】
図6は、本実施例による端末64のハードウェア構成を示す模式図である。この端末64は、プロセッサ641とマシン読取可能記憶媒体642とを含む。プロセッサ641とマシン読取可能記憶媒体642とは、バスを介して通信することができる。そして、マシン読取可能記憶媒体642にマシン実行可能なコマンドが記憶される。プロセッサ641は、マシン読取可能記憶媒体642における、作業パラメータの設定ロジックと対応するマシン実行可能なコマンドを読み取って実行することにより、上記説明される作業パラメータの設定方法を実行することができる。
【0117】
本願におけるマシン読取可能記憶媒体642は、例えば実行可能なコマンド、データ等の情報を記憶することができるいかなる電子、磁性、光学又はその他の物理的な記憶装置であってもよい。例えばマシン読取可能な媒体は、RAM(Random Access Memory、ランダムアクセスメモリ)、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、フラッシュメモリ、メモリドライブ(例えばハードディスクドライブ)、ソリッドステートドライブ、任意タイプのメモリディスク(例えば光ディスク、DVD等)、又は類似の記憶媒体、又はこれらの組み合わせであってもよい。
【0118】
図7は、本実施例による散布作業の表示装置の構成を示す模式図である。この散布作業の表示装置は、ソフトウェアとしてマシン読取可能記憶媒体642に記憶される機能モジュールを少なくとも1つ含む。機能的には、作業パラメータの設定装置は、取得ユニット52と表示ユニット54とを含むように構成されていてもよい。
【0119】
取得ユニット52は、サンプリングポイントに対応する作業位置での作業機器の薬物散布係数を取得し、薬物散布係数に基づいて、作業位置に対応する色情報を取得するように構成される。そのうち、この薬物散布係数は、作業機器による作業位置での薬物の散布量を表すものである。
【0120】
本実施例において、前記取得ユニット52は、
図1に示したステップS102とS104とを実行するために使用することができる。前記取得ユニット52に関する具体的な説明について、前記ステップS102とS104とに対する説明を参照することができる。表示ユニット54は、作業位置及び作業位置に対応する色情報を表示するように構成される。
【0121】
本実施例において、前記表示ユニット54は、
図1に示したステップS106を実行するために使用することができる。前記表示ユニット54に関する具体的な説明について、前記ステップS106に対する説明を参照することができる。
【0122】
図8は、本実施例による散布作業の表示システムの構成を示す模式図である。
【0123】
作業機器62は、サンプリングポイントに対応する作業位置での作業機器の薬物散布係数を取得し、薬物散布係数を端末に送信するように構成される。そのうち、薬物散布係数は、作業機器による作業位置での薬物の散布量を表すものである。
【0124】
端末64は、薬物散布係数を受信し、薬物散布係数に基づいて、作業位置に対応する色情報を取得し、表示作業位置及び作業位置に対応する色情報を表示するように構成される。
【0125】
なお、散布作業の表示システムの具体的な作動方式については、
図1に示したステップの関連説明を参照できるので、ここでの説明を省略する。
【0126】
本実施例の番号は、説明するためのものにすぎず、実施例の優劣を表すものではない。
【0127】
なお、本実施例に開示された技術内容は、他の方式により実現することも可能である。上記に説明された装置の実施例は、例示的なものにすぎない。例えばユニットの区分は、単に論理的な機能区分であり、実際に実施される場合には別の区分であってもよい。例えば複数のユニット若しくはコンポーネントを組み合わせ、又は別のシステムに統合してもよく、あるいは一部の特徴を省略又は不実行にしてもよい。また、図示した若しくは論じた相互結合、直接結合又は通信接続は、いくつかのインターフェース、ユニット若しくはモジュールを介する間接結合又は通信接続であってもよく、また、電気的又は他の形式による接続であってもよい。
【0128】
別個の部品として説明されたユニットは、物理的に別個であってもなくてもよい。ユニットとして示した部材は、物理的なユニットであってもなくてもよく、つまり、同一位置に配置してもよく、複数のユニットに分散してもよい。本実施例の案の目的を達成するために実際の要求に応じて一部又は全部のユニットを選択することが可能である。
【0129】
また、本出願の各実施例における各機能ユニットは、1つの処理ユニットに統合してもよく、独立した物理的な存在として機能してもよく、2つ以上のユニットを1つのユニットに統合させてもよい。上記の集積したユニットは、ハードウェアの方式で実現してもよく、ソフトウェアによる機能ユニットの方式で実現してもよい。
【0130】
集積したユニットは、ソフトウェア機能ユニットの形式で実現され、独立した製品として販売されたり使用されたりする場合、コンピュータ読取可能な記憶媒体に格納することが可能である。このような理解から、本出願の技術案のそのもの、あるいは従来技術に寄与できる部分、あるいはこの技術案の全部又は一部は、ソフトウェア製品の形式で実現できる。このコンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶され、コンピュータ設備(パーソナルコンピュータ、サーバあるいはネットワーク設備等)が本出願の各実施例による方法の全部又は一部のステップを実行するための複数のコマンドを含む。上記の記憶媒体には、USBディスク、リードオンリーメモリ(ROM:Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM:Random-Access Memory)、携帯型(リムーバブル)ハードディスク、磁気ディスク又は光ディスク等の各種のプログラムコードを記憶できる媒体を含む。
【0131】
上記記載は、本出願の好ましい実施形態にすぎず、当業者は、本出願の原理から逸脱しないかぎり、多少の改良と改善を行うこともでき、これらの改良や改善も本出願の保護範囲に属する。
【0132】
産業上の利用可能性
本実施例において、サンプリングポイントに対応する作業位置での作業機器の薬物散布係数を取得し、さらに作業位置の薬物散布係数に対応する色情報を取得し、作業位置及び作業位置に対応する色情報を表示する。ここで、この薬物散布係数は、作業機器による作業位置での薬物の散布量を表すものである。これにより、作業過程において、作業機器の薬物散布の可視化が実現されるので、作業者は、作業過程における作業機器による散布状態を直感的に確認することができる。作業位置及び作業位置に対応する色情報を表示することで、過剰散布箇所や、不十分散布箇所、散布漏れ箇所などを直感的に判断することができる。過剰に散布された場合、希釈する処理を行い、農薬の作物残留を減少することができる。散布漏れ又は不十分であった場合、操縦士はルートを再設定して補足散布を実行することができる。これによって、作物に対する農薬の均一な散布が確保され、そして農薬を合理的に利用でき、農薬を散布する効率を向上させ、収穫を保証することができる。さらに、目標エリア内の具体的な位置に対する薬物の散布量を決定することができず、薬物の散布効率が低いという技術的課題を解決できる。