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  • 特許-収縮可能なシェーバーバー 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-24
(45)【発行日】2022-11-01
(54)【発明の名称】収縮可能なシェーバーバー
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/16 20060101AFI20221025BHJP
【FI】
A61B17/16
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021533161
(86)(22)【出願日】2019-12-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-01
(86)【国際出願番号】 US2019065143
(87)【国際公開番号】W WO2020123335
(87)【国際公開日】2020-06-18
【審査請求日】2021-07-07
(31)【優先権主張番号】62/779,031
(32)【優先日】2018-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500103074
【氏名又は名称】コンメッド コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シー ジョン ケー.
(72)【発明者】
【氏名】ウッドリング ロナルド ディー.
(72)【発明者】
【氏名】ヘラク スティーブン ティー.
(72)【発明者】
【氏名】コリンズ ジョン エフ.
【審査官】石川 薫
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0228131(US,A1)
【文献】特表2009-543668(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 13/00-18/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内側ハブを有する内側アセンブリであって、前記内側ハブから内側管が遠位に延在し、前記内側管が遠位バー先端で終端する、内側アセンブリと、
外側ハブを有する外側アセンブリであって、前記外側ハブから外側管が遠位に延在する、外側アセンブリと、
前記内側ハブと前記外側ハブとの間に接続された磁石リテーナと、
前記磁石リテーナから延在する1つ以上のステムと、
前記外側ハブに接続された展開機構であって、第1の方向および第2の方向に移動可能である展開機構と、
を備え、
前記内側管が、収縮位置と延在位置との間で前記外側管内で移動可能であり、
前記展開機構を前記第1の方向に移動させると、前記内側管が前記延在位置に移動し、前記展開機構を前記第2の方向に移動させると、前記内側管が前記収縮位置に移動し、
前記外側ハブは、前記外側ハブを少なくとも部分的に通って延在する1つ以上のスロットを含み、
前記1つ以上のステムの各々が、前記外側ハブの前記1つ以上のスロットのそれぞれを通って延在し、
前記展開機構が、前記磁石リテーナの前記1つ以上のステムに当接し、
前記展開機構を前記第2の方向に移動させると、前記展開機構が前記磁石リテーナに対して移動し、前記内側アセンブリが軸方向に近位方向へ移動する、シェーバーバー。
【請求項2】
前記延在位置では、前記遠位バー先端が、前記外側管から外に延在する、請求項1に記載のシェーバーバー。
【請求項3】
前記収縮位置では、前記遠位バー先端が、前記外側管内にある、請求項1又は2に記載のシェーバーバー。
【請求項4】
前記外側管が、遠位端を有し、前記遠位端が、前記外側管を通って延在する中央長手方向軸に対して角度付けされている、請求項1から3のいずれか一項に記載のシェーバー。
【請求項5】
前記展開機構が、前記第1の方向および前記第2の方向に回転可能なディスクである、請求項1から4のいずれか一項に記載のシェーバーバー。
【請求項6】
前記ディスクの外周上に複数の隆起部をさらに備える、請求項5に記載のシェーバーバー。
【請求項7】
前記内側ハブおよび前記外側ハブが、実質的に円筒形である、請求項1から6のいずれか一項に記載のシェーバーバー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年12月13日に出願の「Retractable Shaver Bur」と題する米国特許仮出願第62/779,031号の優先権および利益を主張するものである。
【0002】
発明の分野
本発明は、外科手術切断装置に関し、より具体的には、収縮可能なバー先端を有するシェーバーバーに関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術の説明
シェーバーバーは、関節鏡下手技中に関節内の骨を「削る」または切除するように意図された鋭利な縦溝を有する外科手術切断器具である。外科手術シェーバーバーは、内側および外側アセンブリからなる。外側アセンブリは、中空鋼管で構成されており、中空鋼管は、近位端では成形プラスチックハブに結合されており、遠位端上には切り取られたフードまたは開口フードを含む。内側アセンブリは、外側アセンブリ内に収容され、内側管を備える。内側管は、中空鋼管で構成されており、中空鋼管は、近位端では成形プラスチックハブに結合されており、遠位端ではシェーバーバー先端に溶接されている。
【0004】
使用時、バー先端が前後にスピンするか振動する一方、外側アセンブリは静止したままである。従来のシェーバーバーでは、バー先端は常に露出している。結果として、関節鏡下手技中に、バー先端の鋭利な切断エッジが、時折および意図せずに、関節空間内の関節表面に接触する。この接触は、外科手術部位における患者の損傷および傷害を引き起こす可能性がある。
【0005】
したがって、動作条件を改善するために、保護可能なバー先端を有するシェーバーバーが必要である。
【0006】
関連技術の項の免責条項の説明:特定の特許/刊行物/製品がこの関連技術の項の説明または本開示の他の場所で説明されている限り、これらの説明は説明された特許/刊行物/製品が特許法上の先行技術であることを認めるものとみなされるべきではない。例えば、説明された特許/刊行物/製品の一部または全ては、時間的に十分早期でない可能性があり、時間的に十分早期に開発された主題を反映していない可能性があり、および/または特許法の目的に対して先行技術に相当するほど、十分に有効ではない可能性がある。特定の特許/刊行物/製品が、この関連技術セクションの説明および/または出願全体を通して上記で議論されている限り、その説明/開示は参照により全て本明細書に組み込まれる。
【発明の概要】
【0007】
本開示は、関節鏡下手技において関節内の骨を切除するためのシェーバーバーを対象とする。一態様によれば、シェーバーバーは、内側ハブを有する内側アセンブリであって、そこから内側管が遠位に延在する、内側アセンブリを含む。内側管は、遠位バー先端で終端する。シェーバーバーはまた、外側ハブを有する外側アセンブリであって、そこから外側管が遠位に延在する、外側アセンブリを含む。内側管は、収縮位置と延在位置との間で外側管内で移動可能である。シェーバーバーは、外側ハブに接続された展開機構をさらに含む。展開機構は、第1の方向および第2の方向に移動可能である。展開機構を第1の方向に移動させると、内側管が延在位置に移動し、展開機構を第2の方向に移動させると、内側管が収縮位置に移動する。
【0008】
別の態様によれば、シェーバーバーは、内側ハブを有する内側アセンブリであって、そこから内側管が遠位に延在する、内側アセンブリを含む。内側管は、遠位バー先端で終端する。シェーバーバーはまた、外側ハブを有する外側アセンブリであって、そこから外側管が遠位に延在する、外側アセンブリを含む。内側管は、収縮位置と延在位置との間で外側管内で移動可能である。シェーバーバーは、内側ハブと外側ハブとの間に接続された磁石リテーナをさらに含む。シェーバーバーは、外側ハブに接続された展開機構を有する。展開機構は、第1の方向および第2の方向に移動可能である。展開機構を第1の方向に移動させると、内側管が延在位置に移動し、展開機構を第2の方向に移動させると、内側管が収縮位置に移動する。さらに、展開機構を第2の方向に移動させると、展開機構が磁石リテーナに対して移動する。
【0009】
さらに別の態様によれば、本発明は、骨を切除するための方法である。本方法は、(i)シェーバーバーを提供するステップであって、シェーバーバーが、内側ハブを有する内側アセンブリであって、そこから内側管が遠位に延在し、内側管が、遠位バー先端で終端する、内側アセンブリ、外側ハブを有する外側アセンブリであって、そこから外側管が遠位に延在する、外側アセンブリ、を含み、内側管が、外側管内にあり、シェーバーバーがさらに、外側ハブに接続された展開機構、を含む、シェーバーバーを提供するステップと、(ii)展開機構を第1の方向に移動させることにより、遠位バー先端を外側管から延在させるステップと、(iii)遠位バー先端で骨を切除するステップと、(iv)展開機構を第2の方向に移動させることにより、遠位バー先端を外側管内に収縮させるステップと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明は、添付図面と併せて以下の詳細な説明を読むことにより、より完全に理解され、評価される。添付の図面は、開示された主題の一般的な実施形態のみを図示しており、開示された主題についてはその範囲を限定するものではなく、その他の同様に有効な実施形態を認めてもよい。ここで添付図面を簡単に参照する。
【0011】
図1】一実施形態による、シェーバーバーの概略斜視図である。
図2】一実施形態による、シェーバーバーの内側アセンブリの概略斜視図である。
図3】一実施形態による、シェーバーバーの外側アセンブリの概略斜視図である。
図4】一実施形態による、シェーバーバーの外側ハブアセンブリの概略分解斜視図である。
図5】一実施形態による、外側ハブに連結された内側ハブの概略斜視図である。
図6】一実施形態による、収縮位置にあるシェーバーバーの概略側面図である。
図7】一実施形態による、延在位置にあるシェーバーバーの概略側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
ここで、同様の参照番号が全体の同様の部品を参照する図面を参照すると、図1には、一実施形態による、収縮可能なシェーバーバー10の概略斜視図が示されている。シェーバーバー10は、近位外側ハブアセンブリ12を含み、そこから外側管14が中央長手方向y-y軸に沿って遠位に延在する(図3も参照)。図1に示されるように、外側ハブアセンブリ12は、近位端16に延在し、かつこれを含み、外側管14は、シェーバーバー10の遠位端18に延在し、かつこれを含む。シェーバーバー10は、遠位外側アセンブリ22に連結された近位内側アセンブリ20を備える。
【0013】
ここで図2を参照すると、一実施形態による、シェーバーバー10の内側アセンブリ20の概略斜視図が示されている。内側アセンブリ20は、近位端キャップ26に接続された内側ハブ24を含む。一実施形態では、近位端キャップ26は、内側ハブ24に取り外し可能に取り付けられている。代替的な実施形態では、近位端キャップ26は、内側ハブ24に結合されている。図2に示されるように、内側ハブ24および近位端キャップ26は、実質的に円筒形である。
【0014】
さらに図2を参照すると、内側ハブ24は、円筒形の中央本体28を備え、そこから中央接続管30が遠位方向に延在する。内側ハブ24はまた、中央本体28から近位方向に延在するキー部分32を含む。キー部分32は、内側ハブ24を近位端キャップ26に接続するための1つ以上の特徴34を含む(図4)。図2に示されるように、内側ハブ24は、内側管36に接続されている。図2に示されるように、内側ハブ24から遠位に延在する中央接続管30は、内側管36を受容するようにカニューレ状に構成されているか、または別様に適合されている。描かれた実施形態では、内側管36は中実である。内側管36は、鋼および/または他の同様の硬質金属で構成され得る。内側管36は、遠位バー先端38に延在し、かつそれを含む。バー先端38は、関節鏡下手技中に関節内の骨を削るか、または切除するために使用される。
【0015】
ここで図3を参照すると、一実施形態による、シェーバーバー10の外側アセンブリ22の概略斜視図が示されている。外側アセンブリ22は、カニューレ状の外側管14に接続された円筒形の外側ハブ40を含む。上述のように、カニューレ状の外側管14は、外側ハブ40から遠位に延在する。一実施形態では、外側ハブ40は、カニューレ状の外側管14に結合されている。カニューレ状の外側管14は、開口遠位端42を備える。描かれた実施形態では、開口遠位端42は、開口遠位端42上に延在する平面x-xが中央長手方向y-y軸に対してある角度にあるように角度付けされている。描かれた実施形態では、平面a-aは、中央長手方向y-y軸に対して90度未満の角度にある。
【0016】
ここで図4を参照すると、一実施形態による、外側ハブアセンブリ12の概略分解斜視図が示されている。上述のように、外側ハブアセンブリ12は、内側アセンブリ20の内側ハブ24と、外側アセンブリ22の外側ハブ40と、を含む。内側ハブ24と外側ハブ40との間には、磁石リテーナ44がある。磁石リテーナ44は、円筒形であり、中を通って延在する中央ボア46を有する。磁石リテーナ44は、そこから遠位に延在する1つ以上のステム48(例えば、ロッド)をさらに備える。図4に示されるように、ステム48は、磁石リテーナ44の遠位端50から外側ハブ40に向かって延在する。磁気リテーナ44の目的は、外側ハブアセンブリ12に接続されるハンドピース(図示せず)とともに使用されるブレードまたはバーのタイプの識別を可能にすることである。磁気リテーナ44は、ハンドピースおよび接続された制御システム(図示せず)に情報を伝達することができ、それにより、適切な信号を制御システムによって発生させて、様々な速度およびトルクを必要とする特定の手技のためにアタッチメントを最適化することができる。信号は、ハンドピース上のボタンの動作(例えば、トグル、瞬時オンオフなど)を変更することもできる。
【0017】
一時的に図5を参照すると、一実施形態による、外側ハブ40に連結された内側ハブ24の概略斜視図が示されている。図5に示されるように、内側ハブ24は、間に磁石リテーナ44を介して外側ハブ40に連結されている。外側ハブ40は、そこを少なくとも部分的に通って、中央長手方向y-y軸に沿って延在する1つ以上のスロット52を備える(図4)。描かれた実施形態では、スロット52は、外側ハブ40を完全に通って延在する。外側ハブアセンブリ12が組み立てられると、内側ハブ24の中央接続管30は、磁石リテーナ44の中央ボア46を通って延在する(図4)。磁石リテーナ44の1つ以上のステム48は、外側ハブ40の1つ以上のスロット52内に延在する。外側ハブ40は、内側管36を受容するように構成されているか、または別様に適合されている中央ボア64を含む。
【0018】
図4に戻ると、外側ハブアセンブリ12は、展開機構54をさらに備える。描かれた実施形態では、展開機構54は、「ツイストリング」である。ツイストリング54は、ディスク、キャップ、またはプレートなどの回転可能な円形の部品である。描かれた実施形態では、ツイストリング54は、回転可能な円筒形のディスクであり、そこを通って延在する中央ボア56を含む。ツイストリング54は、外側ハブ40の遠位端58に取り付けられ、磁石リテーナ44の1つ以上のステム48に当接(または隣接)する。ツイストリング54は、遠位バー先端38を延在および収縮させるように機能する(図1参照)。図4の実施形態では、ツイストリング54は、その外周62に沿って延在する複数の隆起部60を備える。隆起部60により、ユーザはツイストリング54をしっかりと握って回転させることができる。
【0019】
ここで図6および図7を参照すると、一実施形態による、それぞれ収縮位置および延在位置にあるシェーバーバー10の概略側面図が示されている。収縮位置では、図6に示されるように、遠位バー先端38を含む内側管36は、外側管14内に収縮し、保護されている。収縮位置から、ツイストリング54は、第1の方向(例えば、反時計回り)に回転する。ツイストリング54が第1の方向に回転するにつれて、内側アセンブリ20は、外側管14の遠位端42に向かって中央長手方向y-y軸に沿って軸方向に移動し、内側管36を外側管14から遠位に摺動させる。図7に示されるように、ツイストリング54は、バー先端38が露出して使用できる状態になるまで、第1の方向に回転する。
【0020】
バー先端38の使用が完了すると、ツイストリング54は、第2の方向(例えば、時計回り)に回転する。ツイストリング54が第2の方向に回転するにつれて、ツイストリング54は1つ以上のステム48を押し、これが次に、内側アセンブリ20と係合する。具体的には、磁石リテーナ44上のステム48が係合し、シェーバーバー10の近位端16に向かって中央長手方向y-y軸に沿って軸方向かつ近位に移動する。磁石リテーナ44は、内側管36に結合されている内側ハブ24と係合する。バー先端38を含む内側アセンブリ20全体が、シェーバーバー10の近位端16に向かって軸方向に移動する。結果として、図7に示されるように、バー先端38は、外側管14内に完全に収縮している。
【0021】
展開機構としてのツイストリング54の使用により、ユーザは微調整を行い、バー先端を完全に露出した位置、完全に収縮した位置、またはこれらの間の何らかの位置にすることができる。代替的な実施形態では、ツイストリング54はまた、ツイストリング54を回転させるためのノブまたは他のハンドル様の特徴を備え得る。別の実施形態では、展開機構54は、第1の位置から第2の位置に移動したときに、バー先端38を収縮位置から延在位置に移動させる、レバーまたはラッチアセンブリである。さらに別の実施形態では、展開機構54は、押されたときに、バー先端38を収縮位置から延在位置に移動させる、オン/オフボタンまたはアクチュエータボタンである。同様に、オン/オフボタンは、バー先端38を延在(または収縮)位置に維持するために、押された状態で下に保持される必要があるように操作することができる。追加的な実施形態では、展開機構54は、外側管14を内側管36上に近位に移動させてバー先端38を露出させるか、または内側管36を外側管14から外に遠位方向に移動させてバー先端38を露出させるように、近位方向に引っ張られるリリースリングである。リリースリング(および展開機構54の他の実施形態)は、シェーバーバー10を収縮位置および/または延在位置にロックするロック機構と併せて使用することができる。
【0022】
本発明の実施形態は、特定の例示的な実施形態を参照して特に示され、説明されたが、記載された説明および図面によって支持され得る請求項によって定義される本発明の精神および範囲から逸脱することなく、細部におけるさまざまな変更がもたらされ得ることを、当業者には理解されるであろう。さらに、例示的実施形態が特定の数の要素を参照して説明される場合、例示的実施形態は、特定の数の要素以下のいずれかを利用して実施され得ることが理解されよう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7