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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-25
(45)【発行日】2022-11-02
(54)【発明の名称】積層剥離容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 1/02 20060101AFI20221026BHJP
   B29C 49/04 20060101ALI20221026BHJP
   B29C 49/22 20060101ALI20221026BHJP
   B29C 49/42 20060101ALI20221026BHJP
【FI】
B65D1/02 111
B29C49/04
B29C49/22
B29C49/42
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2018042371
(22)【出願日】2018-03-08
(65)【公開番号】P2019156414
(43)【公開日】2019-09-19
【審査請求日】2020-12-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000104674
【氏名又は名称】キョーラク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】鳥井 秀治
【審査官】長谷川 一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-214100(JP,A)
【文献】特開2014-141303(JP,A)
【文献】国際公開第97/045245(WO,A1)
【文献】特開2017-024791(JP,A)
【文献】特開2015-224070(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 1/02
B29C 49/04
B29C 49/22
B29C 49/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外殻と内袋とを有し且つ内容物の減少に伴って前記内袋が収縮する容器本体を備える積層剥離容器であって、
前記容器本体は、内容物を収容する収容部の底面に設けられた中央凹領域において、前記底面から突出する底シール突出部を備え、
前記底シール突出部は、前記底シール突出部の長手方向に延びる内袋脱落防止部を備え、
前記内袋脱落防止部は、薄肉部と第1厚肉部を備え、
前記薄肉部は、前記底シール突出部の短手方向に両側からコンプレッションされて、前記底シール突出部の前記短手方向の前記両側が凹まされて形成された部位であり、かつ前記底シール突出部の長手方向の端にまで延在しており、
第1厚肉部は、前記薄肉部よりも肉厚が大きい、且つ前記底シール突出部の長手方向において前記薄肉部に連接する、積層剥離容器。
【請求項2】
請求項1に記載の積層剥離容器であって、
第1厚肉部は、前記内袋脱落防止部の長手方向において前記薄肉部に挟まれる、積層剥離容器。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の積層剥離容器であって、
前記底シール突出部は、第2厚肉部を備え、
第2厚肉部は、前記薄肉部よりも肉厚が大きく、かつ前記内袋脱落防止部よりも接地面側に配置される、積層剥離容器。
【請求項4】
請求項1~請求項3の何れか1つに記載の積層剥離容器であって、
前記底シール突出部は、前記外殻を構成する外層と、前記内袋を構成する内層とを備える筒状のパリソンを用いたブロー成形における、前記パリソンの底シール部からなる、積層剥離容器。
【請求項5】
請求項1~請求項4の何れか1つに記載の積層剥離容器であって、
前記底シール突出部は、前記内袋脱落防止部において折り曲げられる、積層剥離容器。
【請求項6】
請求項5に記載の積層剥離容器であって、
前記底シール突出部は、折り曲げられた状態で前記底面によって規定される面から突出しないように構成される、積層剥離容器。
【請求項7】
外殻と内袋とを有し且つ内容物の減少に伴って前記内袋が収縮する容器本体を備える積層剥離容器の製造方法であって、
ブロー成形工程を備え、
前記ブロー成形工程では、前記外殻を構成する外層と、前記内袋を構成する内層とを備える筒状のパリソンを用いたブロー成形によって前記容器本体を形成し、
前記容器本体は、内容物を収容する収容部の底面に設けられた中央凹領域において、前記底面から突出する底シール突出部を備え、
前記底シール突出部は、前記ブロー成形における前記パリソンのシール部であり、
前記底シール突出部は、前記底シール突出部の長手方向に延びる内袋脱落防止部を備え、
前記内袋脱落防止部は、薄肉部と第1厚肉部を備え、
前記薄肉部は、前記底シール突出部の短手方向に両側からコンプレッションされて、前記底シール突出部の前記短手方向の前記両側が凹まされて形成された部位であり、かつ前記底シール突出部の長手方向の端にまで延在しており、
第1厚肉部は、前記薄肉部よりも厚く、且つ前記底シール突出部の長手方向において前記薄肉部に連接する、方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法であって、
折り曲げ工程を備え、
前記折り曲げ工程では、前記ブロー成形後に熱風を吹き付けることによって前記底シール突出部を軟化させて折り曲げる、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層剥離容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、外殻と内袋とを有し且つ内容物の減少に伴って内袋が収縮する容器本体を備える積層剥離容器が知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
このような容器本体は、一般に、筒状のパリソンを用いたブロー成形によって製造される。また、容器本体の底部には、パリソンの一端を溶着した際の底シール部が設けられるが、この底シール部は融着強度が弱いので、底シール部より内袋が脱落する虞がある。特許文献1では、この底シール部の融着強度をさらに高めるために、底シール部における溶着層が複数の喰込み部により相互に噛合うように融着させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許3401519号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の構成を実現するために、金型にはパリソン融着層を押圧するピンを配設することが必要であるが、金型構造が複雑になり、生産コストの増大に繋がる。このため、よりシンプルな構成で底シール部を強化することが望まれている。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、シンプルな構造により、内袋を強固に保持し、脱落を抑制するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、外殻と内袋とを有し且つ内容物の減少に伴って前記内袋が収縮する容器本体を備える積層剥離容器であって、前記容器本体は、内容物を収容する収容部の底面から突出する底シール突出部を備え、前記底シール突出部は、前記底シール突出部の長手方向に延びる内袋脱落防止部を備え、前記内袋脱落防止部は、薄肉部と第1厚肉部を備え、前記薄肉部は、前記底シール突出部の短手方向に両側からコンプレッションされた部位であり、第1厚肉部は、前記薄肉部よりも肉厚が大きい、且つ前記底シール突出部の長手方向において前記薄肉部に連接する、積層剥離容器が提供される。
【0008】
本発明者は鋭意検討を行ったところ、底シール突出部の長手方向において薄肉部に連接する厚肉部を設けることによって、内袋が強固に保持されて、脱落が抑制されることを見出し、本発明の完成に到った。
【0009】
以下、本発明の種々の実施形態を例示する。以下に示す実施形態は互いに組み合わせ可能である。
好ましくは、前記記載の積層剥離容器であって、第1厚肉部は、前記内袋脱落防止部の長手方向において前記薄肉部に挟まれる、積層剥離容器である。
好ましくは、前記記載の積層剥離容器であって、前記底シール突出部は、第2厚肉部を備え、第2厚肉部は、前記薄肉部よりも肉厚が大きく、かつ前記内袋脱落防止部よりも接地面側に配置される、積層剥離容器である。
好ましくは、前記記載の積層剥離容器であって、前記底シール突出部は、前記外殻を構成する外層と、前記内袋を構成する内層とを備える筒状のパリソンを用いたブロー成形における、前記パリソンの底シール部からなる、積層剥離容器である。
好ましくは、前記記載の積層剥離容器であって、前記底シール突出部は、前記内袋脱落防止部において折り曲げられる、積層剥離容器である。
好ましくは、前記記載の積層剥離容器であって、前記底シール突出部は、折り曲げられた状態で前記底面によって規定される面から突出しないように構成される、積層剥離容器である。
本発明の別の観点によれば、外殻と内袋とを有し且つ内容物の減少に伴って前記内袋が収縮する容器本体を備える積層剥離容器の製造方法であって、ブロー成形工程を備え、前記ブロー成形工程では、前記外殻を構成する外層と、前記内袋を構成する内層とを備える筒状のパリソンを用いたブロー成形によって前記容器本体を形成し、前記容器本体は、内容物を収容する収容部の底面から突出する底シール突出部を備え、前記底シール突出部は、前記ブロー成形における前記パリソンのシール部であり、前記底シール突出部は、前記底シール突出部の長手方向に延びる内袋脱落防止部を備え、前記内袋脱落防止部は、薄肉部と第1厚肉部を備え、前記薄肉部は、前記底シール突出部の短手方向に両側からコンプレッションされた部位であり、第1厚肉部は、前記薄肉部よりも厚く、且つ前記底シール突出部の長手方向において前記薄肉部に連接する、方法が提供される。
好ましくは、前記記載の方法であって、折り曲げ工程を備え、前記折り曲げ工程では、前記ブロー成形後に熱風を吹き付けることによって前記底シール突出部を軟化させて折り曲げる、方法である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態の積層剥離容器1の容器本体3の構造を示す斜視図である。
図2図2Aは、図1の容器本体3の底面側からの斜視図であり、図2Bは、図2A中の底シール突出部27のみを抜き出した拡大図である。
図3図1の容器本体3の底面図を示す。
図4図3中のA-A断面図であり、図4Aは底シール突出部27が折り曲げられる前の状態を示し、図4Bは底シール突出部27が折り曲げられた後の状態を示す。
図5図5Aは、図3中のB-B断面図であり、底シール突出部27が折り曲げられる前の状態を示し、図5Bは、図5A中の領域Bの拡大図である。B-B断面は、薄肉部27b1の厚さ方向の中央を通る面Pからわずかにずれた位置での断面であり、B-B断面は、第1厚肉部27b2を通るが薄肉部27b1を通らない面の断面である。
図6図4A中の領域Aを示す断面図であり、図6A図6Cは、それぞれ、図5B中のC-C断面図、D-D断面図、及びE-E断面図を示す。
図7図6Bに示す構造が形成される原理を説明するための、図6Bと同じ断面の断面図であり、図7Aは、一対の金型19がパリソン18に接触する前の状態を示し、図7Bは、一対の金型19でパリソン18を挟んでパリソン18の対向する内層13同士を溶着させた状態を示す。
図8図6Bに示す構造が形成される原理を説明するための、図6Bと同じ断面の断面図であり、図8Aは、一対の金型19によってパリソン18がコンプレッションされている途中の状態を示し、図8Bは、一対の金型19が型締めされた後の状態を示す。
図9図9A図9Cは、底シール突出部27の形状の変形例を示す、図5に対応する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。また、各特徴について独立して発明が成立する。
【0012】
図1に示すように、本発明の一実施形態の積層剥離容器1は、容器本体3を備える。容器本体3は、内容物を収容する収容部7と、収容部7から内容物を吐出する口部9を備える。口部9には、逆止弁を有するキャップ又はポンプが装着される。
【0013】
図4に示すように、容器本体3は、収容部7及び口部9において、外殻12と内袋14を備える。内容物の減少に伴って内袋14が外殻12から剥離することによって、内袋14が外殻12から離れて収縮する。
【0014】
容器本体3には、外気導入孔15が設けられている。外気導入孔15は、外殻12と内袋14の間の空間に外気を導入するための孔である。外気導入孔15には、外殻12と内袋14の間の空間への空気の出入りを調整するための弁部材等を装着することができる。
【0015】
外殻12は、復元性が高くなるように、内袋14よりも肉厚に形成される。外殻12は、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体及びその混合物などで構成される。外殻12は、複数層構成であってもよい。内袋14は、複数の層から構成することが好ましい。例えば、外層と接触する層にエチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)樹脂からなるEVOH層を用い、内容物に接触する層に、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体及びその混合物などのポリオレフィンからなる内面層を用いることができる。そして、上記EVOH層と内面層との間には、接着層を用いることが好ましい。
【0016】
図2図3に示すように、収容部7の底面29には、中央凹領域29aと、その周囲に設けられる周縁領域29bが設けられ、中央凹領域29aには、底面29から突出する底シール突出部27が設けられる。容器本体3は、図7図8に示すように、外層11と内層13を備える筒状のパリソン18を用いたブロー成形によって形成することができる(ブロー成形工程)。底シール突出部27は、前記ブロー成形におけるパリソン18の底シール部である。
【0017】
図2図6に示すように、底シール突出部27は、底面29側から順にベース部27aと、内袋脱落防止部27bと、第2厚肉部27cを備える。第2厚肉部27cは、内袋脱落防止部27bよりも接地面側(先端側)に配置される。内袋脱落防止部27bは、底シール突出部27の長手方向に延びるように設けられており、薄肉部27b1と、第1厚肉部27b2を備える。
【0018】
薄肉部27b1は、底シール突出部27の短手方向(厚さ方向)に両側からコンプレッションされた部位である。ベース部27a及び第1及び第2厚肉部27b2,27cは、薄肉部27b1よりも肉厚が大きい部位である。第1厚肉部27b2は、底シール突出部27の長手方向において、薄肉部27b1に連接している。本実施形態では、第1厚肉部27b2が形成されている部位では、図6Aに示すように、ベース部27a及び第1及び第2厚肉部27b2,27cは段差なく連接されている。ベース部27aと第1厚肉部27b2の間、又は第1厚肉部27b2と第2厚肉部27cの間に段差があってもよい。また、ベース部27a及び第1及び第2厚肉部27b2,27cの肉厚は、同じであっても異なっていてもよい。ベース部27a、第1厚肉部27b2、及び第2厚肉部27cの順に肉厚が小さくなるようにしてもよい。
【0019】
図6Aに示すように、薄肉部27b1は、底シール突出部27を折り曲げるためにベース部27aや第2厚肉部27cと比べ薄くなっている。そのため、内袋14はベース部27aと薄肉部27b1の境界においてちぎれ易くなっている。
【0020】
図5に示すように、薄肉部27b1と第1厚肉部27b2との境界において、薄肉部27b1より押し出された樹脂により構成される肉溜まり部27dが形成される。肉溜まり部27dには、図6Bに示すように、引っ掛かり部27eが形成される。引っ掛かり部27eによって、内袋14が外殻12に引っ掛かるので、内袋14の脱落が抑制される。図6Bでは、引っ掛かり部27eとして、内袋14が屈曲された形状を図示したが、引っ掛かり部27eは、内袋14が外殻12に引っ掛かることが可能な任意の形状であってもよい。
【0021】
ここで、引っ掛かり部27eが形成される原理について説明する。図7図8に示すように、パリソン18は一対の金型19に挟まれ徐々に圧縮されていく。まず、図7A図7Bに示すように、薄肉部27b1が成形される箇所において、パリソン18が一対の金型19に挟まれる。一対の金型19は、それぞれ、底シール突出部27の形状に沿った内面形状を有しており、薄肉部27b1が形成される部位には凸部19aが設けられている。
【0022】
次に、図8Aに示すように、一対の金型19をさらに近づけると、パリソン18が一対の凸部19aによって挟まれた部位から押しのけられた樹脂が、ベース部27aや第2厚肉部27cが形成される部位へと流れていく。第1厚肉部27b2では、樹脂に加わる圧力が比較的小さいので、薄肉部27b1から押しのけられた樹脂は、第1厚肉部27b2に向かって、容器の内側方向に移動しやすい。このため、図5Bに示すように、薄肉部27b1と第1厚肉部27b2の境界近傍において容器の内側に向かって広がる肉溜まり部27dが形成されやすい。
【0023】
次に、図8Bに示すように、薄肉部27b1から押しのけられた樹脂がベース部27aの内袋14を押しのける事で、引っ掛かり部27eが形成される。また、パリソン18が一対の金型19によってコンプレッションされることによって薄肉部27b1が形成される。
【0024】
図6Cに示すように、第1厚肉部27b2の内袋14は、薄肉部27b1よりも厚い。そのため、内袋14は、ベース部27aと第1厚肉部27b2の境界においてちぎれ難くなっている。
【0025】
ブロー成形の直後は、底シール突出部27は、図4Aに示すように、周縁領域29bによって規定される面に対して略垂直に立っている状態である。この状態では、底シール突出部27は、周縁領域29bによって規定される面から突出していてもいなくてもよい。本実施形態では、ブロー成形後に底シール突出部27に熱風を吹き付けることによって内袋脱落防止部27bを軟化させて図4Bに示すように、内袋脱落防止部27bにおいて底シール突出部27を折り曲げている(折り曲げ工程)。このように、底シール突出部27を折り曲げることによって、図4Bに示すように、底シール突出部27は、周縁領域29bによって規定される面から突出しないようになっている。これによって、積層剥離容器1を立てた時に、底シール突出部27が面からはみ出して積層剥離容器1がグラグラすることが防止される。
【0026】
また、図2に示すように、周縁凹領域29cは、底シール突出部27の長手方向において底面29全体を横切るように設けられる。つまり、中央凹領域29aと周縁凹領域29cがつながっている。このような構成によって、底シール突出部27を折り曲げやすくなっている。
【0027】
しかし、第1厚肉部27b2の存在により、底シール突出部27は折り曲げ性が悪化する。そのため、第1厚肉部27b2の面積は内袋脱落防止部27bの面積の60%以下であることが望ましい。また、内袋脱落防止性能を損なわないために、第1厚肉部27b2の面積は内袋脱落防止部27bの面積の10%以上であることが望ましい。
【0028】
本発明は、図9Aに示すように、第1厚肉部27b2は、内袋脱落防止部27bの中央に位置していなくてもよい。また、図9Bに示すように、第1厚肉部27b2は、内袋脱落防止部27bにおいて複数個存在してもよい。また、図9Cに示すように、第2厚肉部27cは、存在していなくてもよい。
【符号の説明】
【0029】
1 :積層剥離容器
3 :容器本体
7 :収容部
9 :口部
11 :外層
12 :外殻
13 :内層
14 :内袋
15 :外気導入孔
18 :パリソン
19 :金型
19a :凸部
27 :底シール突出部
27a :ベース部
27b :内袋脱落防止部
27b1 :薄肉部
27b2 :第1厚肉部
27c :第2厚肉部
27d :肉溜まり部
27e :引っ掛かり部
29 :底面
29a :中央凹領域
29b :周縁領域
29c :周縁凹領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9