(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-25
(45)【発行日】2022-11-02
(54)【発明の名称】電池装置およびフォークリフト
(51)【国際特許分類】
B66F 9/075 20060101AFI20221026BHJP
【FI】
B66F9/075 C
(21)【出願番号】P 2022504697
(86)(22)【出願日】2021-08-25
(86)【国際出願番号】 JP2021031126
【審査請求日】2022-01-25
(73)【特許権者】
【識別番号】301049571
【氏名又は名称】八洲電業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】514054937
【氏名又は名称】株式会社テクノスヤシマ
(74)【代理人】
【識別番号】100092794
【氏名又は名称】松田 正道
(72)【発明者】
【氏名】橋爪 賢治郎
(72)【発明者】
【氏名】橋爪 大貴
【審査官】八板 直人
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録実用新案第20-0481754(KR,Y1)
【文献】実開昭56-176463(JP,U)
【文献】登録実用新案第3143930(JP,U)
【文献】欧州特許出願公開第2650251(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66F 9/00-11/04
H01M 10/00-10/667
H01M 50/00-50/77
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電可能である複数個の電池部材と、
前記複数個の前記電池部材を繋留めるケーブル部材と、
を備えており、
前記ケーブル部材は、フォークリフトの本体部の上面へ掛止され、
前記複数個の前記電池部材は、前記本体部の左側面へ吊下される左側の前記電池部材、および前記本体部の右側面へ吊下される右側の前記電池部材であることを特徴とする
電池装置。
【請求項2】
充電可能である複数個の電池部材と、
前記複数個の前記電池部材を繋留めるケーブル部材と、
を備えており、
前記ケーブル部材は、フォークリフトの本体部の上面へ掛止され、
前記複数個の前記電池部材は、前記本体部の左側面へ吊下される左側の前記電池部材、前記本体部の右側面へ吊下される右側の前記電池部材、および前記本体部の後側面へ吊下される後側の前記電池部材であることを特徴とする
電池装置。
【請求項3】
前記左側の前記電池部材は、前記本体部の前記左側面へ吸着する前記左側の吸盤具を有し、
前記右側の前記電池部材は、前記本体部の前記右側面へ吸着する前記右側の吸盤具を有することを特徴とする請求項
1に記載の電池装置。
【請求項4】
前記ケーブル部材は、前記左側の前記電池部材と前記右側の前記電池部材とを電気的に接続するワイヤー具を有することを特徴とする請求項
1に記載の電池装置。
【請求項5】
外部から電池充電を行うための電池充電端子が、前記左側の前記電池部材および前記右側の前記電池部材の内の一方に設けられていることを特徴とする請求項
4に記載の電池装置。
【請求項6】
外部へ電力供給を行うための電力供給端子が、前記左側の前記電池部材および前記右側の前記電池部材の内の一方に設けられていることを特徴とする請求項
4に記載の電池装置。
【請求項7】
荷物を昇降するためのフォーク部と、
前記フォーク部が取付けられている本体部と、
を備えており、
請求項1
から6のいずれかに記載の前記電池装置が、前記本体部へ設けられていることを特徴とするフォークリフト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リチウムイオン電池などのための電池装置およびフォークリフトに関する。
【背景技術】
【0002】
無人探査ヘリコプターなどのUAV(Unmanned Aerial Vehicle)は、米国などで軍事利用を目的として研究されてきた。
【0003】
近年では、リチウムイオン電池技術が急速に発展してきており、LiPo(Lithium Polymer)電池などの二次電池を搭載するUAVが農薬散布作業などの農業利用を目的として実用化されている(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、本発明者は、リチウムイオン電池などのより広範な利用を促進することが望ましいと考えている。
【0006】
より具体的には、本発明者は、鉛電池規制も考慮し、フォークリフトのような電池駆動のリフト機器については、リチウムイオン電池などのような重量が小さい二次電池への転換が望ましいと考えている。
【0007】
本発明は、上述された従来の課題を考慮し、リチウムイオン電池などのより広範な利用を促進することができる電池装置およびフォークリフトを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の本発明は、充電可能である複数個の電池部材と、
前記複数個の前記電池部材を繋留めるケーブル部材と、
を備えており、
前記ケーブル部材は、フォークリフトの本体部の上面へ掛止され、
前記複数個の前記電池部材は、前記本体部の左側面へ吊下される左側の前記電池部材、および前記本体部の右側面へ吊下される右側の前記電池部材であることを特徴とする電池装置である。
第2の本発明は、充電可能である複数個の電池部材と、
前記複数個の前記電池部材を繋留めるケーブル部材と、
を備えており、
前記ケーブル部材は、フォークリフトの本体部の上面へ掛止され、
前記複数個の前記電池部材は、前記本体部の左側面へ吊下される左側の前記電池部材、前記本体部の右側面へ吊下される右側の前記電池部材、および前記本体部の後側面へ吊下される後側の前記電池部材であることを特徴とする電池装置である。
第3の本発明は、前記左側の前記電池部材は、前記本体部の前記左側面へ吸着する前記左側の吸盤具を有し、
前記右側の前記電池部材は、前記本体部の前記右側面へ吸着する前記右側の吸盤具を有することを特徴とする第1の本発明の電池装置である。
第4の本発明は、前記ケーブル部材は、前記左側の前記電池部材と前記右側の前記電池部材とを電気的に接続するワイヤー具を有することを特徴とする第1の本発明の電池装置である。
第5の本発明は、外部から電池充電を行うための電池充電端子が、前記左側の前記電池部材および前記右側の前記電池部材の内の一方に設けられていることを特徴とする第4の本発明の電池装置である。
第6の本発明は、外部へ電力供給を行うための電力供給端子が、前記左側の前記電池部材および前記右側の前記電池部材の内の一方に設けられていることを特徴とする第4の本発明の電池装置である。
第7の本発明は、荷物を昇降するためのフォーク部と、
前記フォーク部が取付けられている本体部と、
を備えており、
第1から第6のいずれかの本発明の前記電池装置が、前記本体部へ設けられていることを特徴とするフォークリフトである。
本発明に関連する第1の発明は、充電可能である複数個の電池部材と、
前記複数個の前記電池部材を繋留めるケーブル部材と、
を備えていることを特徴とする電池装置である。
【0009】
本発明に関連する第2の発明は、前記ケーブル部材は、フォークリフトの本体部の上面へ掛止され、
前記複数個の前記電池部材は、前記本体部の左側面へ吊下される左側の前記電池部材、および前記本体部の右側面へ吊下される右側の前記電池部材であることを特徴とする本発明に関連する第1の発明の電池装置である。
【0010】
本発明に関連する第3の発明は、前記ケーブル部材は、フォークリフトの本体部の上面へ掛止され、
前記複数個の前記電池部材は、前記本体部の左側面へ吊下される左側の前記電池部材、前記本体部の右側面へ吊下される右側の前記電池部材、および前記本体部の後側面へ吊下される後側の前記電池部材であることを特徴とする本発明に関連する第1の発明の電池装置である。
【0011】
本発明に関連する第4の発明は、前記左側の前記電池部材は、前記本体部の前記左側面へ吸着する前記左側の吸盤具を有し、
前記右側の前記電池部材は、前記本体部の前記右側面へ吸着する前記右側の吸盤具を有することを特徴とする本発明に関連する第2の発明の電池装置である。
【0012】
本発明に関連する第5の発明は、前記ケーブル部材は、前記左側の前記電池部材と前記右側の前記電池部材とを電気的に接続するワイヤー具を有することを特徴とする本発明に関連する第2の発明の電池装置である。
【0013】
本発明に関連する第6の発明は、外部から電池充電を行うための電池充電端子が、前記左側の前記電池部材および前記右側の前記電池部材の内の一方に設けられていることを特徴とする本発明に関連する第5の発明の電池装置である。
【0014】
本発明に関連する第7の発明は、外部へ電力供給を行うための電力供給端子が、前記左側の前記電池部材および前記右側の前記電池部材の内の一方に設けられていることを特徴とする本発明に関連する第5の発明の電池装置である。
【0015】
本発明に関連する第8の発明は、前記ケーブル部材のケーブル長さを調節するケーブル長さ調節機構が、設けられていることを特徴とする本発明に関連する第1の発明の電池装置である。
【0016】
本発明に関連する第9の発明は、前記ケーブル長さ調節機構は、前記ケーブル長さをケーブル係止により調節するフック具を有することを特徴とする本発明に関連する第8の発明の電池装置である。
【0017】
本発明に関連する第10の発明は、前記ケーブル長さ調節機構は、前記ケーブル長さをケーブル巻回により調節するスティック具を有することを特徴とする本発明に関連する第8の発明の電池装置である。
【0018】
本発明に関連する第11の発明は、荷物を昇降するためのフォーク部と、
前記フォーク部が取付けられている本体部と、
を備えており、
本発明に関連する第1の発明の前記電池装置が、前記本体部へ設けられていることを特徴とするフォークリフトである。
【発明の効果】
【0019】
本発明により、リチウムイオン電池などのより広範な利用を促進することが可能な電池装置およびフォークリフトを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明における実施の形態の電池装置およびフォークリフトの模式的な左側面図
【
図2】本発明における実施の形態の電池装置およびフォークリフトの模式的な部分斜視図
【
図3】本発明における実施の形態の電池装置の模式的な平面図
【
図4】本発明における変形例の実施の形態の電池装置の模式的な平面図(その一)
【
図5】本発明における変形例の実施の形態の電池装置の模式的な平面図(その二)
【
図6】本発明における変形例の実施の形態の電池装置の模式的な平面図(その三)
【
図7】本発明における変形例の実施の形態の電池装置の模式的な平面図(その四)
【
図8】本発明における変形例の実施の形態の電池装置の模式的な平面図(その五)
【
図9】本発明における変形例の実施の形態の電池装置の模式的な平面図(その六)
【
図10】本発明における変形例の実施の形態の電池装置およびフォークリフトの模式的な左側面図
【発明を実施するための形態】
【0021】
図面を参照しながら、本発明における実施の形態について詳細に説明する。
【0022】
以下同様であるが、いくつかの構成要素は図面において示されていないこともあるし透視的にまたは省略的に示されていることもある。
【0023】
はじめに、
図1から3を主として参照しながら、本実施の形態の電池装置100およびフォークリフト200について具体的に説明する。
【0024】
ここに、
図1は本発明における実施の形態の電池装置100およびフォークリフト200の模式的な左側面図であり、
図2は本発明における実施の形態の電池装置100およびフォークリフト200の模式的な部分斜視図であり、
図3は本発明における実施の形態の電池装置100の模式的な平面図である。
【0025】
図1および2においてはフォークリフト200の本体部210へ取付けられた状態における電池装置100が示されており、
図3においてはフォークリフト200の本体部210から取外された状態における電池装置100が示されている。
【0026】
フォークリフト200は、荷物300を昇降するためのフォーク部220と、フォーク部220が取付けられている本体部210と、を有する。
【0027】
電池装置100が、本体部210へ設けられている。
【0028】
フォークリフト200は、電池駆動のリフト機器であり、リチウムイオン電池などのような重量が小さい二次電池を利用する電池装置100により駆動される。
【0029】
電池装置100は、充電可能である複数個の電池部材110および120と、複数個の電池部材110および120を繋留めるケーブル部材140と、を有する。
【0030】
電池部材110および120は、いわゆる壁掛けタイプの薄いプレート型電池部材である。電池部材110および120の各々は軽量であって、たとえば、別々の梱包で配送可能であるので、電池装置100は、ケーブル部材140を利用する、現場での電池部材組付けによりフォークリフト200の本体部210へ容易に取付けられる。
【0031】
ケーブル部材140は、フォークリフト200の本体部210の上面へ掛止される。
【0032】
フォークリフト200の本体部210の上面は、要するに、ケーブル部材140が上方から掛止される、露出した面である。
【0033】
電池装置100は、電池装置取付け治具などを利用することなしに、このようなフォークリフト200の本体部210の上面へのケーブル掛止によりワンタッチ操作で容易に吊下される。
【0034】
ケーブル部材140は、ロープ部材として構成されるが、たとえば、チューブ部材として構成されてもよい。
【0035】
2本のケーブル部材140が利用されるが、1本のケーブル部材140しか利用されなくてもよいし、3本以上のケーブル部材140が利用されてもよい。
【0036】
複数個の電池部材110および120は、本体部210の左側面へ吊下される左側の電池部材110、および本体部210の右側面へ吊下される右側の電池部材120である。
【0037】
本発明者は、鉛電池規制も考慮し、フォークリフト200のような電池駆動のリフト機器については、リチウムイオン電池などのような重量が小さい二次電池への転換が望ましいと考えている。
【0038】
しかしながら、本発明者は、リチウムおよびコバルトの原料特性などのために、リチウムイオン電池を利用する電池部材110の自重はあまり大きくないことに気付いた。すなわち、本発明者は、重量が比較的に大きい荷物300を運搬するためフォークリフト200のようなリフト機器は鉛電池の重量に基づいて設計されているので、重量が小さい電池部材110の搭載にかかわらず、既存の鉛電池はいわゆるカウンターバランスのためにフォークリフト200の本体部210へそのまま搭載されていることが望ましいことに気付いた。
【0039】
電池部材110および120は本体部210の側面へ吊下されるので、このような鉛電池は電池装置100との干渉なしにフォークリフト200の本体部210へそのまま搭載されることができる。もちろん、鉛電池がカウンターバランスを向上させるウェイトとして機能するのみならず、大掛かりなクレーン装置などが必要である、面倒な鉛電池撤去作業は不要である。
【0040】
なお、本発明における変形例の実施の形態の電池装置100の模式的な平面図(その一)である
図4に示されているように、複数個の電池部材110、120および130は、本体部210の左側面へ吊下される左側の電池部材110、本体部210の右側面へ吊下される右側の電池部材120、および本体部210の後側面へ吊下される後側の電池部材130であってもよい。
【0041】
図4においては、フォークリフト200の本体部210から取外された状態における電池装置100が示されている。
【0042】
電池部材個数が増大すると、電力供給性能が向上されるのみならず、上述されたカウンターバランスも向上される。
【0043】
車体前後方向または車体左右方向などのような所定の方向に関する対称性などを考慮し、望ましくは、車体バランスが損なわれないように、電池部材レイアウトが設計されることは言うまでもない。
【0044】
左側の電池部材110は、本体部210の左側面へ吸着する左側の吸盤具111を有する。
【0045】
吸盤具111は、吸着部の内外圧力差を利用して本体部210の左側面へ吸着するユニットであるが、たとえば、マグネットの吸着磁力を利用して本体部210の左側面へ吸着するユニットであってもよい。吸盤具111が有する吸着部の形状および個数、ならびに位置などは、任意である。要するに、左側の電池部材110の車体左右方向における動きは右側の電池部材120により自然に抑制され、吸盤具111は電池部材110の車体前後および上下方向における動きを補完的に抑制する役割を演じる。
【0046】
右側の電池部材120は、本体部210の右側面へ吸着する右側の吸盤具121を有する。
【0047】
吸盤具121は、吸着部の内外圧力差を利用して本体部210の右側面へ吸着するユニットであるが、たとえば、マグネットの吸着磁力を利用して本体部210の右側面へ吸着するユニットであってもよい。吸盤具121が有する吸着部の形状および個数、ならびに位置などは、任意である。要するに、右側の電池部材120の車体左右方向における動きは左側の電池部材110により自然に抑制され、吸盤具121は電池部材120の車体前後および上下方向における動きを補完的に抑制する役割を演じる。
【0048】
なお、本発明における変形例の実施の形態の電池装置100の模式的な平面図(その二)である
図5に示されているように、ケーブル部材140は、左側の電池部材110と右側の電池部材120とを電気的に接続するワイヤー具141を有してもよい。
【0049】
図5においては、フォークリフト200の本体部210から取外された状態における電池装置100が示されている。
【0050】
ケーブル部材140がチューブ部材として構成されていると、ワイヤー具141をチューブ中空部のスペースへ容易に挿入することができる。
【0051】
ワイヤー具141は、
図5に示された態様においては2本のケーブル部材140の各々へ配索されるが、1本のケーブル部材140へしか配索されなくてもよい。電池直列接続または電池並列接続などのような電気的な接続に関する電池部材レイアウトなどを考慮し、ケーブル部材配索レイアウトが設計されることは言うまでもない。
【0052】
なお、本発明における変形例の実施の形態の電池装置100の模式的な平面図(その三)である
図6に示されているように、外部から電池充電を行うための電池充電端子112が、左側の電池部材110および右側の電池部材120の内の一方に設けられていてもよい。
【0053】
図6においては、フォークリフト200の本体部210から取外された状態における電池装置100が示されている。
【0054】
たとえば、電池充電端子ポート112pへのコネクター抜差しなどを利用することにより、電池充電端子112は脱着可能に設けられている。
【0055】
電池充電端子112は、
図6に示された態様においては左側の電池部材110に設けられているが、右側の電池部材120に設けられていてもよい。左側の電池部材110と右側の電池部材120とがワイヤー具141により電気的に接続されるので、電池部材110および120の内の一方に設けられた電池充電端子112でも十分であり、部品点数の削減などが期待される。
【0056】
しかしながら、利便性などを考慮し、電池充電端子112が電池部材110および120の両方に設けられていてもよいことは言うまでもない。
【0057】
なお、本発明における変形例の実施の形態の電池装置100の模式的な平面図(その四)である
図7に示されているように、外部へ電力供給を行うための電力供給端子113が、左側の電池部材110および右側の電池部材120の内の一方に設けられていてもよい。
【0058】
図7においては、フォークリフト200の本体部210から取外された状態における電池装置100が示されている。
【0059】
たとえば、電力供給端子ポート113pへのコネクター抜差しなどを利用することにより、電力供給端子113は脱着可能に設けられている。
【0060】
電力供給端子113は、
図7に示された態様においては左側の電池部材110に設けられているが、右側の電池部材120に設けられていてもよい。左側の電池部材110と右側の電池部材120とがワイヤー具141により電気的に接続されるので、電池部材110および120の内の一方に設けられた電力供給端子113でも十分であり、部品点数の削減などが期待される。
【0061】
しかしながら、利便性などを考慮し、電力供給端子113が電池部材110および120の両方に設けられていてもよいことは言うまでもない。
【0062】
たとえば、電池充電端子112による電池充電を行う十分な時間がないとき、上述された鉛電池の状態が電力供給可能な状態である場合においては、一時的な鉛電池利用を電力供給端子113の差替えで容易に行うことができる。
【0063】
なお、本発明における変形例の実施の形態の電池装置100の模式的な平面図(その五)である
図8に示されているように、ケーブル部材140のケーブル長さを調節するケーブル長さ調節機構150が、設けられていてもよい。
【0064】
ケーブル長さ調節機構150は、ケーブル長さをケーブル係止により調節するフック具151を有する。
【0065】
図8においては、フォークリフト200の本体部210から取外された状態における電池装置100が示されている。
【0066】
フック具151は、
図8に示された態様においては2本のケーブル部材140の各々へ設けられるが、1本のケーブル部材140へしか設けられなくてもよい。
【0067】
フック具151の形状および個数、ならびに位置などは、任意である。要するに、フォークリフト200の本体部210の車体左右方向に関するサイズなどにはさまざまな違いがあるが、フック具151はこのような違いをケーブル係止による簡単なケーブル長さ調節操作でうまく吸収する役割を演じる。
【0068】
なお、本発明における変形例の実施の形態の電池装置100の模式的な平面図(その六)である
図9に示されているように、ケーブル長さ調節機構150は、ケーブル長さをケーブル巻回により調節するスティック具152を有してもよい。
【0069】
図9においては、フォークリフト200の本体部210から取外された状態における電池装置100が示されている。
【0070】
スティック具152は、
図9に示された態様においては2本のケーブル部材140の各々へ設けられるが、1本のケーブル部材140へしか設けられなくてもよい。
【0071】
スティック具152の形状および個数、ならびに位置などは、任意である。要するに、フォークリフト200の本体部210の車体左右方向に関するサイズなどにはさまざまな違いがあるが、スティック具152はこのような違いをケーブル巻回による簡単なケーブル長さ調節操作でうまく吸収する役割を演じる。
【0072】
もちろん、本発明における変形例の実施の形態の電池装置100およびフォークリフト200の模式的な左側面図である
図10に示されているように、電池装置100が本体部210の運転席屋根210rへ設けられていてもよいことは言うまでもない。たとえば、ケーブル部材140は運転席屋根210rの上面へ掛止されるので、電池装置100は邪魔にならず、利便性などが向上される。運転席ビーム210bが設けられている構成においては、吸盤具111などが運転席ビーム210bへ吸着させられて電池部材110などの車体前後および上下方向における動きを補完的に抑制する役割を演じてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明における電池装置およびフォークリフトは、リチウムイオン電池などのより広範な利用を促進することができ、リチウムイオン電池などのための電池装置およびフォークリフトに利用する目的に有用である。
【符号の説明】
【0074】
100 電池装置
110、120、130 電池部材
111、121 吸盤具
112 電池充電端子
112p 電池充電端子ポート
113 電力供給端子
113p 電力供給端子ポート
140 ケーブル部材
141 ワイヤー具
150 ケーブル長さ調節機構
151 フック具
152 スティック具
200 フォークリフト
210 本体部
210b 運転席ビーム
210r 運転席屋根
220 フォーク部
300 荷物
【要約】
本発明者は、リチウムイオン電池などのより広範な利用を促進することが望ましいと考えている。より具体的には、本発明者は、鉛電池規制も考慮し、フォークリフトのような電池駆動のリフト機器については、リチウムイオン電池などのような重量が小さい二次電池への転換が望ましいと考えている。
電池装置(100)は、充電可能である複数個の電池部材(110)および(120)と、複数個の電池部材(110)および(120)を繋留めるケーブル部材(140)と、を有する。