(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-25
(45)【発行日】2022-11-02
(54)【発明の名称】健康管理装置及び健康管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G16H 20/00 20180101AFI20221026BHJP
G16H 50/30 20180101ALI20221026BHJP
【FI】
G16H20/00
G16H50/30
(21)【出願番号】P 2022068889
(22)【出願日】2022-04-19
【審査請求日】2022-04-20
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522002191
【氏名又は名称】YOJYOnet株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001069
【氏名又は名称】特許業務法人京都国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 和憲
【審査官】森田 充功
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-056022(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第112951373(CN,A)
【文献】特開2004-094593(JP,A)
【文献】特開2012-108588(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0004578(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0039344(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 20/00
G16H 50/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
健康管理サーバと、該健康管理サーバとネットワークを介して接続されたユーザ端末とを有する健康管理装置であって、
前記健康管理サーバが、
前記ユーザ端末の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
健康状態を評価するための質問が格納された質問データベースを備え、前記質問を前記ユーザ端末に送信する質問送信手段と、
前記ユーザ端末から、前記質問に対する回答情報を取得する回答情報取得手段と、
前記回答情報取得手段が取得した、前記質問に対する回答情報に基づき前記ユーザ端末のユーザの健康状態の評価値を求める健康評価手段と、
健康状態の評価値に対応する健康情報であって地域毎に分類された複数種類の健康情報が格納されている健康情報データベースを備え、前記健康評価手段による前記ユーザの健康状態の評価値に対応する健康情報のうち前記ユーザ端末の位置情報に適合する健康情報を前記健康情報データベースから読み出して前記ユーザ端末に送信する健康情報送信手段と、
を備え
、
前記質問に、環境問題に対する関心度を調べるための質問項目である環境関連質問項目が含まれており、
前記回答情報取得手段が取得した、前記環境関連質問項目に対する回答情報に基づき前記ユーザの環境問題に対する関心度を評価する環境評価手段を備え、
前記複数種類の健康情報が、環境負荷の大きさ毎に分類されており、
前記健康情報送信手段が、前記健康評価手段による前記ユーザの健康状態の評価値に対応する健康情報のうち前記ユーザの環境問題に対する関心の大きさに適合する健康情報を前記健康情報データベースから読み出して前記ユーザ端末に送信する、健康管理装置。
【請求項2】
健康管理サーバと、該健康管理サーバとネットワークを介して接続されたユーザ端末とを有する健康管理装置であって、
前記健康管理サーバが、
現在の季節を判定する季節判定手段と、
健康状態を評価するための質問が格納された質問データベースを備え、前記質問を前記ユーザ端末に送信する質問送信手段と、
前記ユーザ端末から、前記質問に対する回答情報を取得する回答情報取得手段と、
前記回答情報取得手段が取得した、前記質問に対する回答情報に基づき前記ユーザ端末のユーザの健康状態の評価値を求める健康評価手段と、
健康状態の評価値に対応する健康情報であって季節毎に分類された複数種類の健康情報が格納されている健康情報データベースを備え、前記健康評価手段による前記ユーザの健康状態の評価値に対応する健康情報のうち現在の季節に適合する健康情報を前記健康情報データベースから読み出して前記ユーザ端末に送信する健康情報送信手段と、
を備え
、
前記質問に、環境問題に対する関心度を調べるための質問項目である環境関連質問項目が含まれており、
前記回答情報取得手段が取得した、前記環境関連質問項目に対する回答情報に基づき前記ユーザの環境問題に対する関心度を評価する環境評価手段を備え、
前記複数種類の健康情報が、環境負荷の大きさ毎に分類されており、
前記健康情報送信手段が、前記健康評価手段による前記ユーザの健康状態の評価値に対応する健康情報のうち前記ユーザの環境問題に対する関心の大きさに適合する健康情報を前記健康情報データベースから読み出して前記ユーザ端末に送信する、健康管理装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の健康管理装置において、
前記ユーザ端末が、前記健康管理サーバの前記質問送付手段から送信されてきた前記質問を表示画面に表示する表示手段と、
前記質問に対する回答情報を入力するための回答入力手段とを備える、
健康管理装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の健康管理装置において、
前記ユーザ端末が、前記健康管理サーバの前記健康情報送信手段から送信されてきた前記健康情報を出力する健康情報出力手段を備える、健康管理装置。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の健康管理装置において、
前記健康管理サーバが、さらに、
前記回答情報取得手段が取得した回答情報を蓄積する回答情報蓄積手段を備え、
前記質問送信手段が、所定の期間をかけて、複数種類の質問を順に前記ユーザ端末に送信するものであり、
前記健康評価手段が、前記回答情報蓄積手段に、前記複数種類の質問の全てに対する回答情報が蓄積されると、該回答情報に基づき前記ユーザ端末のユーザの健康状態の評価値を求める、健康管理装置。
【請求項6】
請求項5に記載の健康管理装置において、
前記健康管理サーバの前記質問送信手段が、一定の周期で、前記複数種類の質問を順に前記ユーザ端末に送信するものである、健康管理装置。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の健康管理装置において、
前記複数種類の質問に、日常的な生活活動に関する質問項目と、体調に関する質問項目とが含まれている、健康管理装置。
【請求項8】
請求項7に記載の健康管理装置において、
前記日常的な生活活動に関する質問項目が、食事に関する質問項目、睡眠に関する質問項目、運動に関する質問項目に分類されている、健康管理装置。
【請求項9】
請求項7に記載の健康管理装置において、
前記体調に関する質問項目が、主観的な体調に関する質問項目と、客観的な体調に関する質問項目とを含む、健康管理装置。
【請求項10】
請求項8に記載の健康管理装置において、
前記ユーザ端末が撮影手段を備えており、
前記回答情報取得手段が、該撮影手段で撮影されたユーザの食事の内容を示す画像を、前記食事に関する質問に対する回答情報として前記ユーザ端末から取得する、健康管理装置。
【請求項11】
請求項9に記載の健康管理装置において、
前記ユーザ端末が撮影手段を備えており、
前記回答情報取得手段が、該撮影手段で撮影されたユーザの所定の体調確認部位の画像を、前記客観的な体調に関する質問に対する回答情報として前記ユーザ端末から取得する、健康管理装置。
【請求項12】
請求項1又は2に記載の健康管理装置において、
前記健康情報には、食事に関するアドバイス情報、運動に関するアドバイス情報、生活活動に関するアドバイス情報、東洋医学的アドバイス情報、精神的アドバイス情報の少なくとも一つが含まれている、健康管理装置。
【請求項13】
コンピュータを、請求項1又は2に記載の健康管理装置の前記ユーザ端末として機能させるための健康管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、健康状態を管理するための健康管理装置及び健康管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
睡眠や食事、運動等の生活習慣は健康状態に大きな影響を及ぼし、例えば睡眠不足や過食・偏食、運動不足といった好ましくない生活習慣が続くと、糖尿病、肥満、高脂血症等の生活習慣病と呼ばれる疾患を発症することが知られている。
【0003】
生活習慣病を含む種々の疾患を予防するためには、定期的に健康診断を受けたり、定期的に病院等に通って医師や栄養士等に日常生活に関する指導を受けたりすることが好ましい。また、フィットネスクラブやスポーツジム等の運動施設に通い、運動指導者による指導のもとで適切に運動することにより良好な健康状態を維持することができ、ひいては疾患を予防することができる。
【0004】
このように健康診断、医師や栄養士による生活指導、運動施設を利用した運動等の活動は、疾患の予防や良好な健康状態の維持に効果があるものの、長期間継続して行わなければ有効とはいえない。しかしながら、自宅の近くに医療施設や運動施設がない、それら施設に通う時間がないといった理由により、上述した健康維持活動を長期間継続して実施できる人は必ずしも多くない。そこで、そのような人たちのために、自宅や勤務先等の適宜の場所で利用できる健康管理装置が開発されている。
【0005】
例えば特許文献1には、健康情報を提供する健康管理サーバと、該健康管理サーバとネットワークを介して接続されたユーザ端末とからなる健康管理装置が記載されている。ユーザ端末の実体は、健康情報の受給者であるユーザが保持するパーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン等に所定のコンピュータプログラム(アプリケーションソフトウェア(アプリ))をインストールしたものである。
【0006】
特許文献1に記載された健康管理装置では、健康管理サーバが、各ユーザの健康状態に関する情報の他に、一般的な健康維持、増進等に関する様々な健康情報が格納されたデータベースと、ユーザの健康チェックを行うための質問表をユーザ端末に送信する質問表送信手段を備えている。健康管理サーバは、ユーザ端末から送られてくる前記質問表に対する回答データからユーザの健康状態を判断し、前記データベースを検索してユーザの健康状態に適した健康情報をユーザ端末に送信するとともに、ユーザの健康状態に関する情報を更新する。
【0007】
健康情報は、質問表に含まれる質問項目に対応しており、例えば食事に関する質問項目に対応する健康情報として健康状態の維持や改善に有効な食事内容(食事メニュー、摂食量等)が、運動に関する質問項目に対応する健康情報として運動方法(運動メニュー、運動時間等)がデータベースに格納されている。したがって、ユーザは、ユーザ端末に送られてきた健康情報をみて、食生活を改善したり、運動不足を解消したりすることができる。また、上記健康管理装置にはユーザ情報として年齢や性別、体重、身長などが登録されており、ユーザ情報に応じたアドバイスが受けられるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
近年、環境問題に対する関心の高まりから、或る地域で生産された農産物をその地域で消費する、いわゆる「地産地消」の動きが広がっている。また、生育環境を人工的に制御することにより季節を問わず野菜を栽培できるようになったものの、栽培に必要な資材やエネルギー資源量を考えると、できるだけ季節(旬)の農産物を利用することが好ましい。さらに、有機栽培や露地栽培といった環境に負荷をかけない栽培方法が見直されており、これらの方法で栽培された材料の使用量が増えつつある。さらにまた、健康維持のために様々な健康器具やサプリメントが使用されているが、健康器具、サプリメントの多くは、石油製品を原料とする材料が使用されており、製造過程において環境破壊の一要因であるCO2が少なからず排出されている。したがって、健康維持のためとはいえ健康器具やサプリメントの使用は環境に負荷を与えることになる。ところが、従来の健康管理装置が提供する健康情報は環境問題が考慮されておらず、環境問題に関心を持つユーザにとって、健康管理装置から提供される健康情報は有用なものといえなかった。
【0010】
本発明が解決しようとする課題は、環境問題に配慮した健康情報をユーザに提供することができる、健康管理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために成された本発明に係る健康管理装置の一態様は、
健康管理サーバと、該健康管理サーバとネットワークを介して接続されたユーザ端末とを有するものであって、
前記健康管理サーバが、
前記ユーザ端末の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
健康状態を評価するための質問が格納された質問データベースを備え、前記質問を前記ユーザ端末に送信する質問送信手段と、
前記ユーザ端末から、前記質問に対する回答情報を取得する回答情報取得手段と、
前記回答情報取得手段が取得した、前記質問に対する回答情報に基づき前記ユーザ端末のユーザの健康状態の評価値を求める健康評価手段と、
健康状態の評価値に対応する健康情報であって地域毎に分類された複数種類の健康情報が格納されている健康情報データベースを備え、前記健康評価手段による前記ユーザの健康状態の評価値に対応する健康情報のうち前記ユーザ端末の位置情報に適合する健康情報を前記健康情報データベースから読み出して前記ユーザ端末に送信する健康情報送信手段と、
を備えることを特徴とする。
【0012】
また、上記課題を解決するために成された本発明に係る健康管理の別の態様は、
健康管理サーバと、該健康管理サーバとネットワークを介して接続されたユーザ端末とを有するものであって、
前記健康管理サーバが、
現在の季節を判定する季節判定手段と、
健康状態を評価するための質問が格納された質問データベースを備え、前記質問を前記ユーザ端末に送信する質問送信手段と、
前記ユーザ端末から、前記質問に対する回答情報を取得する回答情報取得手段と、
前記回答情報取得手段が取得した、前記質問に対する回答情報に基づき前記ユーザ端末のユーザの健康状態の評価値を求める健康評価手段と、
健康状態の評価値に対応する健康情報であって季節毎に分類された複数種類の健康情報が格納されている健康情報データベースを備え、前記健康評価手段による前記ユーザの健康状態の評価値に対応する健康情報のうち現在の季節に適合する健康情報を前記健康情報データベースから読み出して前記ユーザ端末に送信する健康情報送信手段と、
を備えることを特徴とする。
【0013】
上記構成の健康管理装置では、健康管理サーバの質問送信手段が、質問データベースに格納された健康状態を評価するための質問を前記ユーザ端末に送信し、該質問に対する回答情報がユーザ端末から健康管理サーバに送られてくる。ユーザ端末から送られてきた回答情報を健康管理サーバが受信し、該回答情報を回答情報取得手段が取得すると、健康評価手段が該回答情報に基づき前記ユーザ端末のユーザの健康状態の評価値を求める。ユーザの健康状態の評価値が求められると、健康情報送信手段は、前記評価値に対応する健康情報であって前記ユーザ端末の現在の位置情報に適合する健康情報、或いは前記評価値に対応する健康情報であって現在の季節に適合する健康情報を健康情報データベースから読み出して前記ユーザ端末に送信する。なお、前記健康情報送信手段は、前記評価値に対応する健康情報であって前記ユーザ端末の現在の位置情報と現在の季節の両方に適合する健康情報を健康情報データベースから読み出して前記ユーザ端末に送信するものとしてもよい。
【0014】
ここで「健康状態の評価値」は、典型的には、健康状態が良い状態から悪い状態までを数値で表した評価であるが、健康状態が良い、悪い、普通といった抽象的な表現を用いた評価も含む。また、「健康状態の評価値に対応する健康情報」には、例えば健康状態を良好に保つため、あるいは健康状態を改善するための日常生活に関するアドバイス情報が含まれており、アドバイス情報には、食事メニュー、運動メニュー、睡眠のとり方等が含まれる。また、健康情報データベースには、1つの評価値に対応する健康情報として1種類又は複数種類の健康情報が格納されている。
【0015】
また、複数種類の健康情報が「地域毎に分類」されているとは、例えば或る評価値に対応する健康情報として複数種類の食事メニューが健康情報データベースに格納されている場合、各食事メニューに使用される食材の産地に応じて前記複数種類の食事メニューが分類されていたり、例えば複数種類の運動メニューが健康情報データベースに格納されている場合に、各運動メニューで使用される運動機器を備えた運動施設の位置情報、前記運動メニューの実施に好適な地形の位置情報等に応じて前記複数種類の運動メニューが分類されていたりすることをいう。また、複数種類の健康情報が「季節ごとに分類」されているとは、例えば或る評価値に対応する健康情報として複数種類の食事メニューが健康情報データベースに格納されている場合、各食事メニューの食材の旬の時期に応じて前記複数種類の食事メニューが分類されていたり、例えば複数種類の運動メニューが健康情報データベースに格納されている場合に、各運動メニューの実施に適した季節ごとに前記複数種類の運動メニューが分類されていたりすることをいう(例えば運動メニューの一つである「水泳」は「夏」に分類され、「スキー」は「冬」に分類される。)。季節判定手段は、ユーザ端末の位置情報と現在の日付情報とから「現在の季節」を判定したり、ネットワークを介して取得した気象データプロバイダが提供する気象データに基づいて「現在の季節」を判定したりすることができる。
【0016】
このように本発明では、或る健康状態の評価値に対応する複数種類の健康情報の中から、ユーザ端末の位置情報に適合する健康情報、或いは現在の季節に適合する健康情報がユーザ端末に送信されるため、ユーザが生活習慣の改善に取り組み易くなる。また、ユーザ端末の位置情報に適合する健康情報にすることで、例えば、食材の産地と消費場所が近い(いわゆる「地産地消」)の食事メニュー、言い換えると食材の運搬にかかるエネルギーを削減した環境負荷の小さい食事メニューをユーザに提案することができる。同様に、現在の季節に適合した健康情報にすることで、例えば温室栽培に比べると栽培にかかるエネルギーの小さい露地栽培で収穫される栄養価の高い野菜を多く使った食事メニュー(つまり、環境負荷が小さい食事メニュー)をユーザに提案することができる。
【0017】
上記構成の健康管理装置において、健康状態を評価するための質問には、例えば、日常生活に関する質問、体調に関する質問が含まれる。日常生活に関する質問には、例えば、食事の内容(食事のメニュー(品目)、食事の回数及び間隔、摂取量等)を尋ねる質問、睡眠の内容(睡眠時間、睡眠の深さ)を尋ねる質問、運動の内容(運動メニュー、運動時間等)を尋ねる質問、便通(排便の回数、便の状態)を尋ねる質問が含まれる。体調に関する質問には、例えば、精神的な体調(疲労感の有無、倦怠感の有無、気分の良否等)を尋ねる質問、身体的な体調(身体における痛みの有無や痛みのある箇所、顔色、舌の色等)を尋ねる質問が含まれる。
【0018】
ところで、ユーザ端末に送信される質問の種類や質問の数が多いと、回答情報が増えるため、ユーザの健康状態の詳細な評価が可能となる一方、質問に回答する時間や手間がかかるため、ユーザの負担が大きくなる。
そこで、本発明の健康管理装置においては、前記健康管理サーバが、さらに、前記回答情報取得手段が取得した回答情報を蓄積する回答情報蓄積手段を備え、
前記質問送信手段が、所定の期間をかけて、複数種類の質問を順に前記ユーザ端末に送信し、
前記健康評価手段が、前記回答情報蓄積手段に、前記複数種類の質問の全てに対する回答情報が蓄積されると、該回答情報に基づき前記ユーザ端末のユーザの健康状態の評価値を求めるようにすると良い。
【0019】
上記構成によれば、複数種類の質問がまとめてユーザ端末に送られるのではなく、所定の期間をかけて順にユーザ端末に送信されるため、ユーザが1回に回答する質問の数を減らすことができる。したがって、ユーザが質問に対して回答する負担を低減しつつ、該ユーザの健康状態を詳細に評価することができる。
【発明の効果】
【0020】
上記構成の本発明によれば、ユーザが暮らす地域や季節に適合した健康情報を取得することができるため、環境負荷を軽減しつつ健康状態を管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る健康管理装置の概略的な構成図。
【
図2】第1実施形態の健康管理装置を構成する健康管理サーバの概略的な構成図。
【
図3】ユーザ端末のタッチパネルに表示される初期画面の一例を示す図(a)、ユーザ情報入力画面の一例を示す図(b)。
【
図4】ユーザ端末のタッチパネルに表示される質問表示画面の一例を示す図(a)、質問表示画面の別の例を示す図(b)。
【
図5】ユーザ端末のタッチパネルに表示される日常生活に関する質問画面、回答画面の例を示しており、(a)は食事に関する質問とその回答の選択肢が画面に表示された例を示す図、(b)は主観的な体調に関する質問とその回答の選択肢が画面に表示された例を示す図、(c)は運動に関する質問に対する回答入力画面の例を示す図、(d)は複数の質問項目が表示された画面の例を示す図。
【
図6A】環境関連質問項目の回答の選択肢と各選択肢に付された点数を示す図。
【
図6B】環境評価値と評価内容、アドバイスの関係を示す図。
【
図7】ユーザ端末のタッチパネルに表示される、健康状態の評価結果を示す画面の一例を示す図(a)~(c)、環境問題に対するユーザの関心度の評価結果を示す画面の一例を示す図(d)。
【
図9】環境負荷に関する質問のスタート画面(a)、質問-回答画面の例(b)~(c)。
【
図10】環境評価値に対応して表示される健康情報表示画面の一例を示す図。
【
図11】本発明の第2実施形態に係る健康管理装置の概略的な構成図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
[第1実施形態]
以下、本発明に係る健康管理装置の第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。
【0023】
[1.健康管理装置の全体構成]
図1は、健康管理装置1の概略的な全体構成図である。この健康管理装置1は、インターネット10を介して互いに接続された、ユーザ端末20a、20b、・・・20nと、健康管理サーバ30と、健康管理者端末40とを含んでいる。健康管理サーバ30の実態は、通信事業者が設置した汎用サーバ(いわゆるクラウドサーバ)であり、CPU、メモリ、及びハードディスクや半導体メモリ等の大容量記憶装置31を備えている。健康管理サーバ30と健康管理者端末40は、健康管理サービスの提供者(提供会社、運営会社等)が管理している。
【0024】
ユーザ端末20a、20b・・・20nは、前記健康管理サービスの利用者(ユーザ)が所有する端末であり、CPU及びメモリ等を備えたパーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン等をハードウェア資源としている。3個のユーザ端末20a、20b、20nが示されているが、該ユーザ端末の数は1個でもよく、3個以上であってもよい。
図1には、ユーザ端末20a、20b・・・20nの全てがスマートフォンである例が示されているが、ユーザ端末20a、20b・・・20nの全てが同じ種類でなくてもよく、例えば一部のユーザ端末はスマートフォンで、残りのユーザ端末はタブレット端末又はパーソナルコンピュータでもよい。ユーザ端末20a、20b・・・20nは、表示画面及び表示手段と回答入力手段を兼用するタッチパネル21とカメラ22を備えている。タッチパネルなお、以下の説明では、複数のユーザ端末を特に区別する必要がないときは、これらのユーザ端末をまとめて「ユーザ端末20」と呼ぶ。
【0025】
図2に示すように、健康管理サーバ30は、各ユーザ端末20の位置情報を取得する位置情報取得部301と、ユーザ端末20からの送信要求を受けて、健康状態を評価するための質問をユーザ端末20に送信する質問送信部302、ユーザ端末20から送られてくる回答情報を取得し、ユーザ端末毎に回答情報記憶部303aに格納する回答情報取得部303、前記回答情報記憶部303aに格納されたユーザ端末20毎の回答情報に基づいてユーザの健康状態の評価値を求める評価部304、該評価部304による健康状態の評価値に対応する健康情報をユーザ端末20に送信する健康情報送信部305を備えている。評価部304は、前記回答情報記憶部303aにユーザ端末20毎の回答情報が所定の期間格納された結果、所定量の回答情報が蓄積されると、これらの回答情報に基づいてユーザの健康状態の評価値を求める。また、評価部304は、ユーザの健康状態の評価値を求める機能に加えて、前記回答情報記憶部303aに蓄積された回答情報に基づいて環境問題に対するユーザの関心度を評価する機能を有している。位置情報取得部301はユーザ端末20が備えるGPS(Global Positioning System)から該ユーザ端末20の位置情報を取得する。また、位置情報取得部301は、ユーザ端末20の位置情報と現在の日付情報とから現在の季節を判定する季節判定手段としても機能する。
【0026】
したがって、評価部304は、本発明の健康評価手段及び環境評価手段を兼用する。また、位置情報取得部301、質問送信部302、回答情報取得部303、回答情報記憶部303a、健康情報送信部305は、それぞれ本発明の位置情報取得手段、質問送信手段、回答情報取得手段、回答情報蓄積手段、健康情報送信手段に相当する。
【0027】
大容量記憶装置31は、健康管理装置1の利用者に関する情報が格納されているユーザ情報記憶部311と、ユーザの健康状態を評価するための複数種類の質問及び各質問に対する回答に関するデータが、対応付けられて格納された質問-回答データベース312と、健康状態の評価に対応する1種類又は複数種類の健康情報が格納されている健康情報データベース313を備えている。質問データと回答データには、ユーザ端末20のタッチパネル21に質問画面や回答入力画面を表示させるためのデータが含まれている。質問-回答データベース312は、本発明の質問データベースに相当する。
【0028】
健康情報データベース313に格納されている健康情報には、食事に関するアドバイス情報、運動に関するアドバイス情報、生活活動に関するアドバイス情報、東洋医学的アドバイス情報、精神的アドバイス情報等が含まれる。東洋医学的アドバイス情報とは、例えば、ユーザの健康状態に適した鍼灸治療、ツボ押し等を提案するような情報をいう。また、精神的アドバイス情報とは、精神的に悩んでいたり、ストレスを抱えていたりするユーザに適したカウンセリング等をいう。
【0029】
質問-回答データベース312に格納されている質問は、日常の生活活動(食事、睡眠、運動等)に関する質問項目、体調に関する質問項目、余暇の過ごし方に関する質問項目等を含んでいる。また、体調に関する質問項目は、身体が重い・軽い、気分が良い・悪いといった主観的な体調に関する質問項目と、顔色が悪い、舌の色が悪い、熱があるといった客観的な体調に関する質問項目を含んでいる。これらの客観的な体調に関する質問項目は、東洋医学で未病状態を把握するために必要な情報とされている。さらに、質問-回答データベース312に格納されている質問の中には、環境問題に対するユーザの関心の有無やユーザの日常の生活活動が環境に与える負荷を調べるための質問項目(以下「環境関連質問項目」ともいう)が含まれている。環境関連質問項目は、日常の生活活動に関する質問項目とは独立した質問項目であってもよく、環境関連質問項目の一部又は全部が日常の生活活動に関する質問項目を兼用していてもよい。
【0030】
質問-回答データベース312に格納されている質問には、それぞれ複数の回答の選択肢が設定されており、適宜の選択肢を選ぶことで前記質問に回答するようになっている。回答の選択肢にはそれぞれ点数が付されており、評価部304は、回答情報記憶部303aに蓄積されたユーザ端末20毎の回答情報に含まれる選択肢の点数を集計して健康評価値を算出し、該評価値に基づいてユーザの健康状態を評価する。また、同様に、環境関連質問項目に対する回答も複数の選択肢から構成されており、各選択肢には点数が付されている。評価部304は、回答情報記憶部303aに蓄積されたユーザ端末20毎の回答情報に含まれる環境関連質問項目に対応する回答の選択肢の点数を集計して環境評価値を算出し、該評価値に基づいてユーザの環境問題に対する関心度を評価する。
【0031】
例えば
図6Aは、環境関連質問項目の回答の選択肢と各選択肢に付された点数を示している。
図6Aに示す環境関連質問項目はいずれも日常の生活活動に関する質問項目でもある。
図6Aに示す例では、環境関連質問項目にはそれぞれ重み付け係数が設定されているとともに、回答の選択肢に点数が付されている。各環境関連質問項目に設定される重み付け係数、回答の選択肢に付される点数は、その回答の選択肢の内容を実施する上で排出されるCO
2量を基準に決定した値、とすることができる。具体的には、例えば質問項目が食事に関するものであって回答の選択肢が食事に含まれる季節の食べ物(旬の食材を使った食べ物)の割合が多いか少ないか、あるいは地元の食べ物(ユーザの居住地域で生産された食材を使った食べ物)の割合が多いか少ないか、である場合は、食べ物の生産から収穫までの間に使用される装置、肥料等の製造工程で排出される温室効果ガスをCO
2排出量に換算し、それを基準に算出する値を重み付け係数、回答の選択肢に付される点数とすることができる。旬の食材は露地栽培が可能であり、また、一般的に肥料も少なくて済むため、旬ではない食材に比べてCO
2排出量が少ない。また、ユーザの居住地域で生産された食材は消費地までの輸送距離が短いため、居住地域以外で生産された食材に比べてCO
2排出量が少ない。したがって、CO
2排出量を基準に算出された重み付け係数や点数は、環境負荷を反映したものとなる。評価部304は、全ての環境関連質問項目に対するユーザの回答の選択肢の点数と、その回答に対応する質問の重み付け係数とから演算により環境評価値を算出する。
【0032】
また、健康情報データベース313に格納されている健康情報には、適合する地域を表す地理情報、適合する季節を表す季節情報、環境負荷の大きさを示す環境負荷指標値が付帯されており、地域毎、季節毎、環境負荷指標値毎に分類できるようになっている。上記のほか、大容量記憶装置31には、回答情報記憶部303aに蓄積された回答情報に基づいて健康状態を評価するためのプログラム、健康情報データベースを検索してユーザの健康状態の評価に対応する健康情報を健康情報データベースから読み出すための検索プログラム、等が記憶されている。
【0033】
健康管理者端末40は、CPU及びメモリ等を備えたパーソナルコンピュータ又はワークステーション等のコンピュータをハードウェア資源としている。管理者は健康管理者端末40を操作して、健康管理サーバ30の大容量記憶装置31が備える質問-回答データベース312、健康情報データベース313に記憶されている情報を更新したり、削除したり、新たな情報を記憶したりすることができる。
【0034】
[2.健康管理装置の動作の流れ]
次に、ユーザが健康管理装置1を利用する際の流れについて説明する。健康管理装置1の利用するユーザは、まず、ユーザ端末20を操作して健康管理装置1の管理者が提供するホームページにアクセスして、所定のアプリケーションソフト(以下「健康管理アプリ」という。)を自分のユーザ端末20にンストールする。そして、ユーザ端末20を操作して健康管理アプリを起動させると、
図3(a)に示す初期画面211がユーザ端末20のタッチパネル21に表示される。
【0035】
なお、タッチパネル21に表示される、初期画面211を含む種々の画面には、その画面における入力操作に必要なグラフィカルユーザインターフェース(GUI)が表示される。ユーザは、操作画面上のGUIを操作することによって、各種情報を入力したり、健康管理サーバ30から送られてくる質問に対して回答したりすることができる。
【0036】
図3(a)に示すように、初期画面211には、「ログイン」及び「アカウントを新規作成」という文字が付されたGUIが表示される。健康管理装置1を初めて利用するユーザはまずユーザ情報を登録するための入力操作を行う。具体的には、初期画面211に表示される「アカウントを新規作成」というGUIをタッチする。すると、タッチパネル21の表示画面が、
図3(b)に示す基本情報、利用目的等の項目の登録画面212に切り替わるため、ユーザは登録画面212に表示されるGUIを操作してユーザの居住地、氏名、生年月日、性別、身長、体重等の基本情報を入力する。また、健康管理装置1の利用目的として健康維持、病気回復、体調管理の中から1個又は2個を選択する。基本情報の入力、利用目的の選択が終わると、続いて、タッチパネル21には、ユーザの現病歴、体質、生活習慣、既往歴等の入力画面(図示せず)が表示される。入力画面に表示される全ての項目の入力操作が終了すると、入力された情報(ユーザ情報)が健康管理サーバ30に送信される。そして、健康管理サーバ30においてユーザ情報が確認された後、ユーザIDが付与され、ユーザ情報とともにユーザ情報記憶部311に格納される。以上によりユーザ情報の登録処理が終了する。
【0037】
ユーザ情報の登録処理が終了すると、健康管理サーバ30は、登録されたユーザ情報に基づきそのユーザの健康状態を評価するために必要な質問を設定する。ここで、設定される質問の項目や内容は、健康管理装置1の利用目的、ユーザの年齢、性別によって異なるが、ユーザの健康状態を評価するために必要な数の質問、及び環境問題に対する関心度を調べるために必要な数の質問が設定される。
【0038】
また、健康管理サーバ30は、設定された質問をユーザ端末20に送信するスケジュールを設定する。健康管理サーバ30は、設定された質問の全てが、所定の期間をかけて順にユーザ端末20に送信されるようなスケジュールを設定する。
【0039】
所定の期間は、例えば1週間、10日、1ヶ月等であり、典型的には1ヶ月(30日)である。所定の期間が1ヶ月であって質問の数が30個を超える場合は、1日に1個以上の質問がユーザ端末20に送信されるようにスケジュールが設定され、質問の数が30個未満の場合は1日に1個又は0個の質問がユーザ端末20に送信されるようにスケジュールが設定される。また、例えば1日に1個ずつの質問が毎日ユーザ端末20に送信されるようなスケジュールや、1日置きに2個ずつ質問がユーザ端末20に送信されるようなスケジュールが設定されるように、一定の周期で一定数の質問がユーザ端末20に送信されるようにスケジュールが設定される構成でもよい。
【0040】
以上のようにしてスケジュールが設定されると、健康管理サーバ30は、該スケジュールに沿ってユーザ端末20に質問を順次送信する。例えば
図4(a)は、健康管理サーバ30から初めて質問が送られてきたユーザ端末20のタッチパネル21の画面(質問画面)の一例を示す。この画面には、ユーザ端末20に対して初めて質問を送ったことを表すあいさつ文とともに、健康状態を評価するための1個又は複数個の質問が表示される。また、
図4(b)は、健康管理サーバ30からユーザ端末20に送られてくる2回目以降の質問に対応する質問画面の一例を示す。この画面には、日常的な会話文とともに、健康状態を評価するための1個又は複数個の質問が表示される。
図4(a)、(b)には、2個の質問(朝食に関する質問と体調に関する質問)が表示されている例が示されている。
【0041】
上記質問画面には、1個目の質問に対して「入力する」というGUIが表示される。このGUIがユーザによってタッチされると、タッチパネル21の画面が回答入力画面(
図5(a)参照)に切り替わるため、ユーザはこの回答入力画面を操作し、朝食を食べたか否か、朝食に含まれる栄養素の種類等を入力する。また、回答入力画面の下部に表示されている「昼食」、「夕食」、「間食」のGUIをタッチすることで、朝食以外の食事に関する情報を入力することができる。
【0042】
食事に関する質問に対する回答の入力が終了すると、タッチパネル21の画面が質問画面(
図4(a)、(b))に切り替わり、次の質問(
図4(a)、(b)に示す例では、体調に関する質問)に対して「入力する」というGUIが表示される。このGUIがユーザによってタッチされることによって、タッチパネル21の画面が例えば
図5(b)に示すような、次の質問に対する回答入力画面に切り替わる。
図5(b)は、主観的な体調に関する質問項目とその回答の選択肢が、文字と絵で表された例を示している。
【0043】
ここでは、食事及び体調に関する質問に対する回答入力画面を例に挙げて説明したが、健康管理サーバ30の質問-回答データベース312には、運動に関する質問画面とそれに対する回答入力画面を表示させるためのデータが格納されており、運動に関する質問画面(図示せず)に対して、例えば
図5(c)に示すような、回答入力画面がタッチパネル21に表示される。
【0044】
また、
図4(a)、(b)に示す質問画面には、会話形式の質問文が表示されているが、ユーザ端末20のタッチパネル21には、
図5(d)に示すような質問画面が表示されるものとすることができる。この質問画面には複数の質問項目が表示され、ユーザがいずれかの質問項目をタッチすると、タッチパネル21の画面が該質問項目に対応する回答入力画面に切り替わる。この回答入力画面では、1日の食事の回数、1日の運動時間や運動回数、客観的な体調に関する質問項目とその回答を入力することができる。
【0045】
その日に健康管理サーバ30からユーザ端末20に送信されてきた全ての質問に対する回答の入力が終了し、タッチパネル21に表示される「送信」のGUIがタッチされると、ユーザ端末20から健康管理サーバ30に対して回答情報が送信される。健康管理サーバ30の回答情報記憶部303aはユーザ端末20から送られてきた回答情報を受信すると、それを記憶する。
【0046】
健康管理サーバ30からユーザ端末20への質問の送信、ユーザ端末20から健康管理サーバ30への回答情報の送信、健康管理サーバ30において受信した回答情報の記憶という一連の動作は、上述したスケジュールに沿って繰り返され、その結果、回答情報記憶部303aに回答情報が蓄積される。そして、所定期間においてユーザ端末20から送られてきた回答情報が全て回答情報記憶部303aに蓄積されると、評価部304は、回答情報を解析し、上述したように健康評価値及び環境評価値を算出する。そして算出された健康評価値及び環境評価値に基づいてユーザの健康状態及び環境問題に関する関心度を評価する。健康状態及び環境状態の評価結果はユーザ端末20に送信される。
【0047】
図6Bは、
図6Aの表に示す点数から算出された環境評価値と評価の内容、アドバイス文の例を示している。例えば環境評価値が86点以上のユーザは環境に対する意識がとても高いと判断され、ユーザ端末20のタッチパネル21には「超エコ生活」という文字が表示される。一方、40点以下の環境評価値のユーザは環境に対する意識が低いと判断され、ユーザ端末20のタッチパネル21には「環境への配慮が必要」という文字が表示される。
【0048】
図7(a)~(c)は、ユーザ端末20のタッチパネル21に表示される健康状態の評価結果の一例を示している。この例では、健康状態の評価結果として、健康評価値に対応する「こころと体の総合点数」が表示される。また、主観的な体調に関する質問項目に対する回答及び客観的な体調に関する質問項目に対する回答から求められたユーザの総合的な体調を表すグラフと、ユーザの体質のタイプが表示される。ユーザの体質のタイプは、ガソリンタイプ、アクセルタイプ、エンジンタイプから成り、ガソリンタイプは食事や睡眠などの生活習慣が乱れているタイプ、アクセルタイプはストレスが多く院長しているタイプ、エンジンタイプは運動不足などで年齢に比べて体力が落ちているタイプを表している。
【0049】
これら3タイプは、東洋医学的な考え方に基づいた分類であり、グラフに示されているバランス、上肢の柔軟性、下肢の柔軟性、筋力、筋量、肺活量、リズム、栄養、精神の9項目の各点数に基づいて決定される。具体的には、9項目のうち、バランス、上肢の柔軟性、下肢の柔軟性がアクセルタイプに関する項目、食事、リズム、精神がガソリンタイプに関する項目、筋力、筋量、肺活量がエンジンタイプに関する項目である。各項目は5点満点で、各タイプに関する項目の平均点が一番低いものが、ユーザのタイプとして設定される。また、各タイプに関する項目の平均点が同じ場合は、ガソリンタイプ、アクセルタイプ、エンジンタイプから優先的に設定される。
また、
図7(d)は、ユーザ端末20のタッチパネル21に表示される環境問題に関する関心度の評価結果の一例を示している。これらタッチパネル21の表示画面から、ユーザは自身の健康状態を把握したり、環境に対する配慮の有無を認識したりすることができる。
【0050】
また、健康情報送信部305は、評価部304が算出した健康評価値及び環境評価値に対応する健康情報であって位置情報取得部301が取得したユーザ端末20の位置情報及び/又は現在の季節に応じた健康情報をそのユーザ端末20に送信する。例えば
図8(a)、(b)は、ユーザ端末20に送信されて該ユーザ端末20のタッチパネル21に表示されるアドバイス画面の例を示している。アドバイス画面では、ユーザの健康状態や環境問題に関する関心度に応じた食事メニューや運動メニューを提案するメッセージ(
図8(a))、利用すべき施設に関する情報(
図8(b))が表示される。例えば環境問題に対する関心度が高いユーザの場合は、できるだけ環境負荷の少ない食事メニュー、運動メニュー、施設、具体的には旬の食材やユーザ端末20が位置する地域を産地とする食材を多く使った食事メニュー、ユーザ端末20が位置する地域の地形を利用した運動メニュー、ユーザ端末20が位置する地域にある、鍼灸治療院、整体治療院、鍼灸整体治療院等の治療院、内科、外科、整形外科等の診療所や医院、総合病院等の医療施設、フィットネスクラブやスポーツジム等の運動施設といった施設に関する情報がユーザ端末20に送信される。健康情報送信部305は、アドバイス画面の表示データと、アドバイス画面に表示される健康情報(食事メニュー、運動メニュー、施設関連情報等)が健康評価値及び環境評価値と対応付けて格納された記憶装置(図示せず)を備えており、該記憶装置から健康情報を入手してアドバイス画面の表示データとともにユーザ端末20に送信する。また、健康情報送信部305は、記憶装置に格納されている健康情報とは別に、あるいは記憶装置に格納されている健康情報とともにインターネット10上で検索して入手した健康情報をユーザ端末20に送信するようにしてもよい。
【0051】
インターネット10上で検索して入手する健康情報の例としては、食品製造会社や販売会社等が提供する食事メニュー、運動教室や運動施設、スポーツ器具製造会社、スポーツ衣料製造会社等が提供する運動メニュー、衣料品製造会社や繊維メーカが提供する、環境負荷の小さい栽培方法で得られた植物繊維を使用した衣料品に関する情報等が挙げられる。
【0052】
上記した以外に、環境負荷に関する質問をユーザ端末20のタッチパネル21に表示することで、ユーザの環境問題に対する関心度を調べることも可能である。例えば
図9(a)は環境負荷に関する質問のスタート画面を、
図9(b)~(d)は、環境負荷に関する質問-回答画面の例として、食事、運動、日常生活、余暇に関する質問-回答画面を示している。質問-回答画面には一つの質問に対して複数の回答選択肢が表示されており、利用者はユーザ端末20のタッチパネル21を操作して適宜の選択肢を選択するようになっている。各選択肢には予め点数が付けられており、利用者が選択した回答選択肢の点数の集計から環境評価値が算出される。
【0053】
図10は、健康情報送信部305からユーザ端末20に、健康評価値及び環境評価値に対応する健康情報が送信されてきた結果、該ユーザ端末20のタッチパネル21に表示されるアドバイス画面の例を示している。このアドバイス画面では、屋外での運動を促すメッセージや、環境負荷の少ない生活活動を提案するメッセージが表示されている。
【0054】
[第2実施形態]
図11は、本発明に係る健康管理装置の第2実施形態の概略的な全体構成図である。第2実施形態の健康管理装置101の構成のうち上述した第1の実施形態の健康管理装置1と同一又は対応する部分には同一符号を付して説明を省略し、異なる部分について主に説明する。
【0055】
健康管理装置101は、ユーザ端末20、健康管理サーバ30、健康管理者端末40の他に、治療支援サーバ50を含んでいる点が第1実施形態の健康管理装置1と異なっている。治療支援サーバ50は、ユーザ端末20、健康管理サーバ30、及び健康管理者端末40とインターネット10を介して接続されている。
【0056】
治療支援サーバ50の実態は、健康管理サーバ30と同様、通信事業者が設置した汎用サーバ(いわゆるクラウドサーバ)であり、CPU、メモリ、及びハードディスクや半導体メモリ等の大容量記憶装置51を備えている。治療支援サーバ50は、治療支援サービスの提供者(提供企業)が管理している。治療支援サーバ50を管理する治療支援サービス提供者と、健康管理サーバ30を管理する健康管理サービス提供者は同じであってもよく、異なっていてもよい。
【0057】
治療支援サーバ50は、大容量記憶装置である患者情報記憶部51を備えている。この患者情報記憶部51には、前記治療支援サービスの利用者である鍼灸治療院、整体治療院、鍼灸整体治療院等の治療院、内科、外科、整形外科等の診療所や医院、総合病院等の医療施設に関する情報(医療施設関連情報)、前記医療施設で診察や治療を受けている、あるいは診察や治療を受けた患者のカルテ情報が記憶されている。
【0058】
前記施設関連情報には、施設の位置情報、施設で実施可能な治療メニューや運動メニュー等の情報が含まれる。前記カルテ情報には、患者の識別情報と、最新の来院時の患者の症状(その症状がみられる部位を含む)に関する現在情報、現病歴、体質、生活習慣、既往歴を含む背景情報が含まれる。患者の識別情報には、患者の氏名、性別、生年月日、医療施設ごとに患者に付された識別番号(施設ID)、及び健康管理装置101において患者に付された識別番号(患者ID)が含まれる。
【0059】
例えば治療支援サーバ50は、医療施設に設置された医療施設用端末(図示せず)とインターネットを介して接続されている。医療施設で患者が診察や治療を受けると、担当者が医療施設用端末を操作してその患者のカルテ情報を入力する。医療施設用端末に入力されたカルテ情報は治療支援サーバ50に送信され、患者情報記憶部51に格納される。
【0060】
治療支援サービスの利用者である医療施設の患者が健康管理サービスの利用者でもある場合、健康管理サーバ30のユーザ情報記憶部311に格納されているユーザ情報に付されたユーザID、治療支援サーバ50の患者情報記憶部51に格納されているカルテ情報に含まれる患者IDには、いずれも同じ識別記号が使用される。
【0061】
つまり、本実施形態の健康管理装置101においては、健康管理サーバ30が新たなユーザのユーザ情報を受信すると、健康管理サーバ30は、そのユーザ情報を治療支援サーバ50の患者情報記憶部51に記憶されているカルテ情報に含まれる患者の識別情報と照合する。そして、そのユーザ情報に対応する患者の識別情報を含むカルテ情報が患者情報記憶部51に既に記憶されている場合は、その患者の患者IDと同じ識別記号のユーザIDをユーザ情報に付与する。逆に治療支援サーバ50が新たな患者のカルテ情報を受信した場合はそのカルテ情報に含まれる患者の識別情報を健康管理サーバ30のサーバ情報記憶部311に格納されているユーザ情報と照合し、同様に、ユーザIDと同じ識別記号を患者IDとする。
【0062】
また、健康管理サーバ30が新たなユーザ情報を、治療支援サーバ50の患者情報記憶部51に記憶されている患者の識別情報と照合した結果、そのユーザ情報に対応する患者の識別情報が患者情報記憶部51に既に記憶されている場合は、健康管理サーバ30はその患者のカルテ情報を患者情報記憶部51から抽出し、ユーザ情報記憶部311に格納する。
【0063】
ユーザ情報記憶部311に格納されたカルテ情報は、ユーザ端末20を操作することにより、インターネット10を介して閲覧できるようにしてもよい。また、ユーザ情報記憶部311に格納されたカルテ情報は、適宜のタイミングで、あるいはユーザ端末20からの送信要求を受けて、健康管理サーバ30からユーザ端末20に送信されるようにしてもよい。ユーザ端末20が受信したカルテ情報は、該ユーザ端末20のメモリに記憶させることができるため、ユーザは任意のタイミングで自己のカルテ情報を確認することができる。
【0064】
なお、ユーザ情報記憶部311には、ユーザ情報とカルテ情報をそれぞれ格納するようにしてもよく、ユーザ情報とカルテ情報を統合した情報(統合情報)を格納するようにしてもよい。
【0065】
また、健康管理サーバ30は、まずは、ユーザ端末20から新たなユーザの基本情報のみを受信し、その基本情報を、治療支援サーバ50の患者情報記憶部51に記憶されている患者の識別情報と照合するようにしてもよい。そして、ユーザの基本情報に対応する患者の識別情報が患者情報記憶部51に既に記憶されている場合は、健康管理サーバ30はその患者のカルテ情報を患者情報記憶部51から抽出し、このカルテ情報と前記基本情報をユーザ情報としてユーザ情報記憶部311に格納する。この構成によれば、健康管理サービスの利用者がユーザ端末20のタッチパネル21を使って基本情報以外のユーザ情報を入力する手間を省くことができる。
【0066】
また、本実施形態の健康管理装置101では、健康情報送信部305は、評価部304が算出した健康評価値及び環境評価値に対応する施設関連情報を、医療支援サーバ50から入手してユーザ端末20に送信する。ユーザ端末20に送信されてきた施設関連情報を見た健康管理サービスの利用者が、治療支援サービスの利用者である医療施設で診察や治療を受けることで前記利用者は患者となり、そのカルテ情報が患者情報記憶部51に記憶される。上述したように健康管理サーバ30と治療支援サーバ50は連動しているため、健康管理サービスの利用者は、健康管理だけでなく適切な診察や治療を受けることができる。
【0067】
なお、上述した実施形態では、ユーザ端末20が備えるタッチパネル21を操作することにより質問に対する回答を選択し、健康管理サーバ30に送信することとしたが、ユーザ端末20が備えるタッチパネル21を操作することによりカメラ22(撮影手段)により所定の画像を撮影し、その撮影画像を回答情報として健康管理サーバ30に送信するものとすることができる。
【0068】
[態様]
上述した例示的な実施形態が以下の態様の具体例であることは、当業者には明らかである。
【0069】
(第1項)本発明に係る健康管理装置の一態様は、
健康管理サーバと、該健康管理サーバとネットワークを介して接続されたユーザ端末とを有する健康管理装置であって、
前記健康管理サーバが、
前記ユーザ端末の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
健康状態を評価するための質問が格納された質問データベースを備え、前記質問を前記ユーザ端末に送信する質問送信手段と、
前記ユーザ端末から、前記質問に対する回答情報を取得する回答情報取得手段と、
前記回答情報取得手段が取得した、前記質問に対する回答情報に基づき前記ユーザ端末のユーザの健康状態の評価値を求める健康評価手段と、
前記健康状態の評価値に対応する健康情報であって地域毎に分類された複数種類の健康情報が格納されている健康情報データベースを備え、前記健康評価手段による前記ユーザの健康状態の評価値に対応する健康情報のうち前記ユーザ端末の位置情報に適合する健康情報を前記健康情報データベースから読み出して前記ユーザ端末に送信する健康情報送信手段と、
を備える。
【0070】
(第2項)また、本発明に係る健康管理の別の態様は、
健康管理サーバと、該健康管理サーバとネットワークを介して接続されたユーザ端末とを有する健康管理装置であって、
前記健康管理サーバが、
現在の季節を判定する季節判定手段と、
健康状態を評価するための質問が格納された質問データベースを備え、前記質問を前記ユーザ端末に送信する質問送信手段と、
前記ユーザ端末から、前記質問に対する回答情報を取得する回答情報取得手段と、
前記回答情報取得手段が取得した、前記質問に対する回答情報に基づき前記ユーザ端末のユーザの健康状態の評価値を求める健康評価手段と、
健康状態の評価値に対応する健康情報であって季節毎に分類された複数種類の健康情報が格納されている健康情報データベースを備え、前記健康評価手段による前記ユーザの健康状態の評価値に対応する健康情報のうち現在の季節に適合する健康情報を前記健康情報データベースから読み出して前記ユーザ端末に送信する健康情報送信手段と、
を備える。
【0071】
(第3項)第1項又は第2項の健康管理装置において、
前記ユーザ端末が、前記健康管理サーバの前記質問送付手段から送信されてきた前記質問を表示画面に表示する表示手段と、
前記質問に対する回答情報を入力するための回答入力手段とを備えるものとすることができる。
【0072】
(第4項)第1項~第3項のいずれかの健康管理装置において、
前記ユーザ端末が、前記健康管理サーバの前記健康情報送信手段から送信されてきた前記健康情報を出力する健康情報出力手段を備えるものとすることができる。
【0073】
(第5項)第1項~第4項のいずれかの健康管理装置において、
前記健康管理サーバが、さらに、
前記回答情報取得手段が取得した回答情報を蓄積する回答情報蓄積手段を備え、
前記質問送信手段が、所定の期間をかけて、複数種類の質問を順に前記ユーザ端末に送信するものであり、
前記健康評価手段が、前記回答情報蓄積手段に、前記複数種類の質問の全てに対する回答情報が蓄積されると、該回答情報に基づき前記ユーザ端末のユーザの健康状態の評価値を求めるものとすることができる。
【0074】
(第6項)第5の健康管理装置において、
前記健康管理サーバの前記質問送信手段が、一定の周期で、前記複数種類の質問を順に前記ユーザ端末に送信するものとすることができる。
【0075】
(第7項)第1項~第6項のいずれかの健康管理装置において、
前記複数種類の質問に、日常的な生活活動に関する質問項目と、体調に関する質問項目とが含まれているものとすることができる。
【0076】
(第8項)第7項の健康管理装置において、
前記日常的な生活活動に関する質問項目が、食事に関する質問項目、睡眠に関する質問項目、運動に関する質問項目に分類されているものとすることができる。
【0077】
(第9項)第7項の健康管理装置において、
前記体調に関する質問項目が、主観的な体調に関する質問項目と、客観的な体調に関する質問項目とを含むものとすることができる。
【0078】
第9項の健康管理装置では、体調に関する質問項目が、主観的な体調に関する質問項目と客観的な体調に関する質問項目の両方を含むことにより、体調に関する質問項目に対するユーザの回答から、ユーザが未病状態にあるかどうかを判断することができる。「未病状態」とは東洋医学の概念であり、発病には至らないものの軽い症状がある状態をいう。
【0079】
(第10項)第8項の健康管理装置において、
前記ユーザ端末が撮影手段を備えており、
前記回答情報取得手段が、該撮影手段で撮影されたユーザの食事の内容を示す画像を、前記食事に関する質問に対する回答情報として前記ユーザ端末から取得するものとすることができる。
食事の内容を示す画像とは、例えば食事に含まれる主食、副食、副菜、飲料等の撮影画像、主食、副食、副菜、飲料等のリストや食品リストの撮影画像をいう。第10項の健康管理装置によれば、ユーザ端末が備える撮影手段で食事の内容を撮影した画像をそのまま回答情報として健康管理サーバに送ることができる。
【0080】
(第11項)第9項の健康管理装置において、
前記ユーザ端末が撮影手段を備えており、
前記回答情報取得手段が、該撮影手段で撮影されたユーザの所定の体調確認部位の画像を、前記客観的な体調に関する質問に対する回答情報として前記ユーザ端末から取得するものとすることができる。
所定の体調確認部位とは顔、頭、舌等である。体調確認部位が顔、頭、舌の場合、体調確認部位の撮影画像からユーザの顔色や肌の状態、頭皮の状態、舌の色が分かるため、健康評価手段は、回答情報取得手段が取得した回答情報からユーザの客観的な体調を評価することができる。
【0081】
(第12項)第1項~第11項のいずれかの健康管理装置において、
前記質問に、環境問題に対する関心度を調べるための質問項目である環境関連質問項目が含まれており、
前記回答情報取得手段が取得した、前記環境関連質問項目に対する回答情報に基づき前記ユーザの環境問題に対する関心度を評価する環境評価手段を備え、
前記複数種類の健康情報が、環境負荷の大きさ毎に分類されており、
前記健康情報送信手段が、前記健康評価手段による前記ユーザの健康状態の評価値に対応する健康情報のうち前記ユーザの環境問題に対する関心の大きさに適合する健康情報を前記健康情報データベースから読み出して前記ユーザ端末に送信するものとすることができる。
【0082】
(第13項)第1項~第12項のいずれかの健康管理装置において、
前記健康情報には、食事に関するアドバイス情報、運動に関するアドバイス情報、生活活動に関するアドバイス情報、東洋医学的アドバイス情報、精神的アドバイス情報の少なくとも一つが含まれているものとすることができる。
【0083】
ここで、食事に関するアドバイス情報には、食事メニュー、レシピ、食材の入手方法、食べ物を使った養生(食養生)等の情報、食事を提供する施設(レストラン)、料理教室、食養生を指導したり実践方法を提供したりする施設等の名称、所在地、連絡先等に関する情報、等が含まれる。
【0084】
運動に関するアドバイス情報には、運動メニュー、運動方法に関する情報、運動器具、運動に適した衣料、靴等の情報、フィットネスクラブやスポーツジム等の運動施設の名称、所在地、連絡先等に関する情報が含まれる。
生活活動に関するアドバイス情報には、日常生活(食事、睡眠、運動)の過ごし方や生活環境に関する情報、睡眠用具(布団、枕等)、衣服・下着等に関する情報、日常生活における移動手段(自転車、電動キックボード等の器具、ライドシェア、カーシェアに関する情報、等が含まれる。
東洋医学的アドバイス情報には、鍼灸治療、漢方治療、整体、カイロプラクティック、ツボ押し等に関する情報、鍼灸治療院、漢方治療院、整体やカイロプラクティックの治療院等の名称、所在地、連絡先等に関する情報、漢方薬、サプリメント、フェムケア商品、低周波治療器等の健康関連商品に関する情報、等が含まれる。
精神的アドバイス情報には、認知行動療法、マインドフルネス、瞑想等のストレスケアの方法や、これらの方法を指導する施設、書籍に関する情報、精神的に悩んでいたり、ストレスを抱えていたりするユーザに適したカウンセリング情報、等が含まれる。
上述した情報のほか、ヘルスツーリズムと呼ばれる旅行、観光などを通じて健康回復、健康増進、健康維持や疾病予防を図る活動に関する情報が健康情報に含まれていてもよい。
【0085】
(第14項)本発明に係る健康管理プログラムは、コンピュータを、第1項~第13項のいずれかの健康管理装置の前記ユーザ端末として機能させるためのものである。
【符号の説明】
【0086】
1…健康管理装置
10…インターネット
20…ユーザ端末
21…タッチパネル
211…初期画面
212…登録画面
22…カメラ
30…健康管理サーバ
301…位置情報取得部
302…質問送信部
303…回答情報取得部
303a…回答情報記憶部
304…評価部
305…健康情報送信部
31…大容量記憶装置
311…ユーザ情報記憶部
312…質問-回答データベース
313…健康情報データベース
40…健康管理者端末
【要約】 (修正有)
【課題】環境問題を配慮した健康情報をユーザに提供する健康管理装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】健康管理装置1では、健康管理サーバ30とユーザ端末20とが、インターネット10を介して接続している。健康管理サーバは、ユーザ端末の位置情報を取得する位置情報取得部と、健康状態を評価するための質問が格納された質問データベースを備え、質問をユーザ端末に送信する質問送信部と、ユーザ端末から、質問に対する回答情報を取得する回答情報取得部と、該回答情報に基づきユーザ端末のユーザの健康状態の評価値を求める健康評価部と、地域毎に分類された前記評価値に対応する複数種類の健康情報が格納されている健康情報データベースを備え、健康評価部によるユーザの健康状態の評価値に対応する健康情報のうちユーザ端末の位置情報に適合する健康情報を健康情報データベースから読み出してユーザ端末に送信する健康情報送信部と、を備える。
【選択図】
図1