(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-25
(45)【発行日】2022-11-02
(54)【発明の名称】加工用クーラント供給機構、および、加工用クーラントの供給方法
(51)【国際特許分類】
B23Q 11/10 20060101AFI20221026BHJP
B01F 23/20 20220101ALI20221026BHJP
B05B 1/02 20060101ALN20221026BHJP
【FI】
B23Q11/10 E
B01F23/20
B05B1/02 101
(21)【出願番号】P 2019044890
(22)【出願日】2019-03-12
【審査請求日】2019-07-26
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000229173
【氏名又は名称】日本タングステン株式会社
(72)【発明者】
【氏名】毛利 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 剛
(72)【発明者】
【氏名】高田 亮
【審査官】中川 康文
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-013889(JP,A)
【文献】国際公開第2018/168912(WO,A1)
【文献】特開2012-250299(JP,A)
【文献】特開2012-035353(JP,A)
【文献】特開平05-329742(JP,A)
【文献】特開2013-010173(JP,A)
【文献】特開2019-059012(JP,A)
【文献】特開2015-098079(JP,A)
【文献】特開2012-135869(JP,A)
【文献】特開2012-000582(JP,A)
【文献】国際公開第2017/002670(WO,A1)
【文献】実開昭63-035556(JP,U)
【文献】特開2000-126980(JP,A)
【文献】特開2009-107050(JP,A)
【文献】特開2012-240099(JP,A)
【文献】特開2015-186838(JP,A)
【文献】特開2016-026886(JP,A)
【文献】特開2017-192995(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23Q 11/00-13/00
B23H 1/00-11/00
B24B 3/00-3/60
B24B 21/00-39/06
B24B 53/00-57/04
H01L 21/304-21/463
B01F 23/20
B05B 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加工用クーラントの供給経路に、
直径が検出限界より大、かつ、1μmより小さいウルトラファインバブルを発生させる第1のバブル発生装置と、
加工用クーラントに直径1μm以上100μm以下であるマイクロバブルを発生させる第2のバブル発生装置とを有し、それらが配管にて接続されており、
前記加工用クーラントに、少なくとも前記第1のバブル発生装置で発生させたウルトラファインバブルと、その後に供給される少なくとも前記第2のバブル発生装置で発生させたマイクロバブルとを含有させた状態で、
被加工材を載置した工作機械の工具および被加工材の周囲に供給する加工用クーラント供給機構であって、
第2のバブル発生装置より少数の第1のバブル発生装置と、
第1のバブル発生装置より多数の第2のバブル発生装置及び工作機械が配管にて接続された加工用クーラント供給機構。
【請求項2】
前記加工用クーラントの、前記第1のバブル発生装置で発生させたウルトラファインバブルの濃度が、1×10
6個/cm
3以上である請求項1に記載の加工用クーラント供給機構。
【請求項3】
前記第2のバブル発生装置が、前記工作機械に装着された、請求項1
または請求項
2のいずれか1項に記載の加工用クーラント供給機構。
【請求項4】
前記工作機械で使用された加工用クーラントが、循環、還流され、前記第1のバブル発生装置、または、前記第2のバブル発生装置に再供給される、請求項1から請求項
3のいずれか1項に記載の加工用クーラント供給機構。
【請求項5】
前記工作機械が、切削工作機械または研削工作機械のいずれかである、請求項1から請求項
4のいずれか1項に記載の加工用クーラント供給機構。
【請求項6】
加工用クーラント中に1時間~7日間ウルトラファインバブルを供給する第1ステップ、
第1ステップで得られるウルトラファインバブルを含有した加工用クーラントに、マイクロバブルを追加供給する第2ステップ、
第2ステップ後1分以内に加工用クーラントが加工に供される第3ステップを、
この順に含む加工用クーラントの供給方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、切削加工機、研削加工機等に使用する加工用クーラント供給機構に関する。また、加工用クーラントの供給方法に関する。
【背景技術】
【0002】
直径が100μm以下の気泡を工作機械用の切削油剤に含有させることにより、加工能率を上げる方法は、現在までに複数提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には研削加工に用いるクーラントにウルトラファインバブルおよびマイクロバブルを含有した研削液を工作物と研磨パッドとの間に供給することにより、半導体ウエハ等の固体基板の研磨の高能率化と研磨パッドなどの部材の寿命向上が実現できることが開示されている。
【0004】
また、特許文献2には無数の微小な渦を含む切削液を、工作物と砥石などに供給して加工することにより、砥石などの冷却効果を高め、工作物の歪みを防止したり、切りくずの排出を容易にしたりできると開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2016-221640号公報
【文献】特開2007-331088号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
マイクロバブルやファインバブル等については、その大きさごとに確立された呼び方は無く、様々な呼称が存在している。本明細書内では、直径が100μm以下のバブルを全て包含して「ファインバブル」、「ファインバブル」のうち、直径が1μm以上のものを「マイクロバブル(1~100μm)」、観察できる下限値から1μm未満のものを「ウルトラファインバブル」と呼称して説明する。
【0007】
ファインバブルが研削加工や切削加工に効果があることは複数の報告から判明しているが、いずれの大きさのバブルが、どのような加工に効果があるか、またどの程度の気泡とそれによる効果が持続するかは明らかにされていない。
【0008】
本発明者らは、その点について研究を行った結果、以下の知見を得た。
【0009】
研削加工に効果・・・ウルトラファインバブル、マイクロバブルの双方とも大きく寄与する
切削加工に効果・・・ウルトラファインバブルの効果が相対的に大きく、マイクロバブルは補助的に寄与する
工具と工作物の間には、いずれの加工方法についても、ウルトラファインバブル、マイクロバブルの両方を含有した加工用クーラントを用いることが好ましい。
【0010】
ウルトラファインバブルとマイクロバブルは、発生装置の種類によってどちらを主として発生させるかを選択可能である。また、いずれのバブルも発生させる装置も選択可能である。このうち、マイクロバブル発生装置は、その発生機構上、多くの量のウルトラファインバブルを短時間で発生させるのは困難である。他方で、マイクロバブルは短時間で多量に発生させることが容易である。
【0011】
ところで、発明者らは、ウルトラファインバブルとマイクロバブルには、発生してから消滅するまでの寿命に大きく差があることを見出した。発生させたウルトラファインバブルの数が半減するのは、発生から数時間~数日程度である。例えば、工場を循環する加工液クーラント循環系の一部で発生させたウルトラファインバブルは、加工機に到達し、加工を済ませるまでの寿命は十分に有している。
【0012】
一方で、マイクロバブルは発生から1分で半減し、5分程度でそのほとんどが消滅する程度の寿命しか有していない。そのため、前述のような、工場を循環する加工液クーラント循環系の一部で発生させたマイクロバブルを、工作機械に到達させ加工に用いるのは困難と言える。
【0013】
マイクロバブル発生装置、ウルトラファインバブル発生装置を、共に加工機毎にその近傍に備え付ければ、いずれのバブルも加工に用いることは容易であるが、工作機械毎にその両方を導入することはコスト的な問題が生じる。なお、一般にマイクロバブル発生装置と比較して、ウルトラファインバブル発生装置やファインバブル発生装置の方が高価である。
【0014】
本願は、切削加工や研削加工に用いる加工用クーラント供給機構について、その導入コストを押さえながら、十分な量のウルトラファインバブルとマイクロバブルの両方を含有した状態で加工箇所に供給できる加工用クーラント供給機構を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の加工用クーラント供給機構は下記である。
【0016】
加工用クーラントの供給経路に、
直径が検出限界より大、かつ、1μmより小さいウルトラファインバブルを発生させる第1のバブル発生装置と、
加工用クーラントに直径1μm以上100μm以下であるマイクロバブルを発生させる第2のバブル発生装置とを有し、それらが配管にて接続されており、
前記加工用クーラントに、
少なくとも前記第1のバブル発生装置で発生させたウルトラファインバブルと、その後に供給される少なくとも前記第2のバブル発生装置で発生させたマイクロバブルとを含有させた状態で、
被加工材を載置した工作機械の工具および被加工材の周囲に供給する
加工用クーラント供給機構。
【0017】
前記工作機械は切削工作機械であってよく、研削工作機械であってもよい。
【0018】
前記第1のバブル発生装置は、複数の第2のバブル発生装置に加工用クーラントを供給していてもよい。より少数の第1のバブル発生装置が、より多数の第2のバブル発生装置に加工用クーラントを供給していてもよい。
【0019】
前記第1のバブル発生装置は、ウルトラファインバブルを中心に発生させるウルトラファインバブル発生装置であってよく、ウルトラファインバブルとマイクロバブル両方を発生させるファインバブル発生装置であってよい。ただし、ファインバブル発生装置を用いても、ウルトラファインバブルを短時間で十分量生成するのは困難である。
【0020】
前記第2のバブル発生装置は、工作機械に付属していてもよい。
【0021】
前記工作機械で加工時に使用した加工用クーラントは、循環、還流させ、前記第1のバブル発生装置に再供給してよいし、前記第2のバブル発生装置に再供給してもよい。
【0022】
前記第2のバブル発生装置は、小型のものも提案されている。第2のバブル発生装置は、例えば加工用クーラントを被加工材と工具間に供給する直前の箇所に設置してもよい。たとえば、
図4のBに示すように、工作機械に備え付けた形態で、加工箇所に供給する直前の箇所に設置してもよい。前記第2のバブル発生装置は、マイクロバブルを主として発生させるマイクロバブル発生装置であってよく、ウルトラファインバブルとマイクロバブル両方を発生させるファインバブル発生装置であってもよいが、繰り返しとなるが、ウルトラファインバブルは十分な量をその場で供給することは困難である。そこで、槽や循環クーラントに対して、加工前にウルトラファインバブル発生装置またはファインバブル発生装置を用いて、1時間~7日間程度、あらかじめ十分量のウルトラファインバブルを供給し、ウルトラファインバブルを飽和させた状態で第2のバブル発生装置に供給してもよい。
【0023】
加工の種類としては切削加工、研削加工が主として挙げられるが、その他のバブルを含有したクーラントが加工に良い効果を与える加工であれば、その種類は問わない。
【0024】
前記工作機械で加工時に使用した後の加工用クーラントは、ウルトラファインバブルはそのほとんどが残留しているが、マイクロバブルについてはその多くが消滅している。使用後の加工用クーラントには、効率よい加工に必要なマイクロバブルが不足している状態である。そのために、これを循環、還流させ、前記第1のバブル発生装置に再供給してよいし(
図3(a))、前記第2の発生装置に再供給してもよい(
図3(b))。いずれの場合も、加工用クーラントは配管を通じて供給される。
【0025】
前述のように、マイクロバブルはウルトラファインバブルと比較してその寿命が短い。第2のバブル発生装置で発生させたマイクロバブルは、時間経過に伴い急激に減少するために、マイクロバブル発生から加工時(使用時)に時間を置くと、加工時には加工用クーラント中に十分な数のマイクロバブルが残存していないことになる。一方で、この現象は、ウルトラファインバブルでは極めて緩やかに起こるために、ウルトラファインバブルについては考慮の必要がない。
【0026】
また、前述のように、ウルトラファインバブルは十分量発生させるのに時間を要するため、第1のバブル発生装置は例えばタンクと接続して、ウルトラファインバブルの量が一定以上になるまで予備運転した後に加工に用いるような工夫が必要になる。
【発明の効果】
【0027】
本発明では、あらかじめ少なくともウルトラファインバブルを含有する加工用クーラントに対し、加工の直前で少なくともマイクロバブルを追加して加工を行う機構を提案する。この構成とすることで、ウルトラファインバブルとマイクロバブルの両方を十分な量含有する加工用クーラントを、工作機械上の工具と被加工材の周囲に供給することができる。
【0028】
ウルトラファインバブルは、バブル発生後消滅するまでの時間が長いために、1台の第1のバブル発生装置から複数台の第2の発生装置および工作機械に加工用クーラントを供給してもよい。より少数の第1のバブル発生装置が、より多数の複数の第2のバブル発生装置に供給してもよい(
図2)。この構成により、必要となる第1のバブル発生装置の装置数を押さえられ、設備導入費用が抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明の加工用クーラント供給機構のフロー図。
【
図2】第1のバブル発生装置に、複数の第2のバブル発生装置を接続した加工用クーラント供給機構のフロー図。
【
図3a】本発明の循環式加工用クーラント供給機構のフロー図。第1のバブル発生装置への還流。
【
図3b】本発明の循環式加工用クーラント供給機構のフロー図。第2のバブル発生装置への還流。
【
図3c】本発明の循環式加工用クーラント供給機構のフロー図。複数の工作機械からの、第1のバブル発生装置への還流。
【
図4】第2のバブル発生装置を、工作機械に付属させた形態の模式図。
【
図5】ウルトラファインバブルとマイクロバブルの両方を含有する削油剤に含むバブルの直径とバブル数分布を示すグラフ
【
図6】
図5の状態から5分経過した後の削油剤に含むバブルの直径とバブル数分布を示すグラフ
【
図7】
図6の状態に、マイクロバブルを追加した削油剤に含むバブルの直径とバブル数分布を示すグラフ
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明の加工用クーラント供給機構は、以下の構成とすることで実現できる。
【0031】
第1のバブル発生装置Aは、少なくともウルトラファインバブル(直径が計測下限から1μm未満)を主として発生させる装置、または、ウルトラファインバブルとマイクロバブル両方を発生させるファインバブル発生装置を選定する。発生バブル数のうち、ウルトラファインバブルを半数以上発生させる装置であればさらによい。また、加工用クーラントの使用前に時間をかけて、十分な量のウルトラファインバブルを含有させる手法を用いることが望ましい。
【0032】
第2のバブル発生装置Bは、マイクロバブル(直径が1μm以上100μm以下)を主として発生させるファインバブル発生装置、または、ウルトラファインバブルとマイクロバブル両方を発生させるファインバブル発生装置を選定できるが、後者ではウルトラファインバブルを供給できる量は単位時間当たりわずかであるために、もっぱらマイクロバブルを供給することになる。
【0033】
いずれの発生装置についても、バブルを構成するガスについては窒素、酸素やアルゴンガスなど、空気以外のガスであってよい。
【0034】
加工用クーラントを各装置に供給するのは、渦巻きポンプ、カスケードポンプなどを用いればよい。
【0035】
第1のバブル発生装置Aに供給された加工用クーラントは、発生装置により少なくともウルトラファインバブルを含有した状態となる。どの程度の濃度のウルトラファインバブルを含めばよいかは、加工方法等により異なるが、1×106~1×1010個/cm3程度の濃度が好ましい。
【0036】
少なくともウルトラファインバブルを含有する加工用クーラントは、配管を通じ、続いて、第2のバブル発生装置Bに供給される。
【0037】
第2のバブル発生装置Bにて、既にウルトラファインバブルを含有する加工用クーラントに、更にマイクロバブルが供給され、ウルトラファインバブルとマイクロバブルの両方を十分量含有する加工用クーラントが得られる。この際、ウルトラファインバブルについてはバブル数の減少はわずかなものであり、無視してよい。マイクロバブルについては、切削および研削加工用クーラントに用いる場合は102~105個/cm3程度の濃度が好ましい。
【0038】
マイクロバブルは前述のように、供給後数分で急激に減少する。そのために、第2のバブル発生装置と工作機械の配管距離は短く、クーラント流速は速い方が好ましい。第2のバブル発生装置は、工作機械のすぐ近傍に設置するのが好ましい。また、更に時間を置かずに加工箇所に供給できるよう、
図4に模式図を示すように、工作機械に装着した状態で設置してもよい。この状態では、第2のバブル発生装置Bから噴射された加工用クーラントFは、間を置かずに工具Tと被加工材Wとの間に供給される。時間的には、マイクロバブルの発生から遅くとも3分以内、好ましくは1分以内に供給されるのがよい。
【0039】
図5に開示するのは、JIS A3種の水溶性切削油剤にファインバブル発生装置(ウルトラファインバブル、マイクロバブル両方を発生する発生装置)でウルトラファインバブル、マイクロバブル両方を十分量供給した直後のバブルの直径とバブル数分布を示すグラフである。ウルトラファインバブル、マイクロバブルともに一定量の存在が確認できる。なお、ウルトラファインバブルは時間当たり発生できる量が少ないために、測定の事前に1日程度かけて運転し、槽内にウルトラファインバブルが飽和した状態として上での測定である。
【0040】
一方で、
図6に開示するのは、
図5の状態から5分を経過した後に同様の測定を行った際のバブルの直径とバブル数分布を示すグラフである。
図5と
図6の比較により、マイクロバブルの寿命はウルトラファインバブルと比較して著しく短いことがわかる。
【0041】
図7に開示するのは、この
図6の状態後に、前記削油剤に、更にマイクロバブル発生装置にて、少なくともマイクロバブルを供給した後のバブルの直径とバブル数分布を示すグラフである。一度消滅したマイクロバブルを、加工直前の段階で追加することにより、加工用クーラント中にウルトラファインバブル、マイクロバブルの両方を十分量含む状態とすることで、加工効率が極めて高い切削加工や研削加工を行うことが可能となる。
【0042】
ウルトラファインバブル発生装置や、ファインバブル発生装置は費用が高額になる場合が多いが、以上から知見を得られた内容を応用し、1台のウルトラファインバブル発生装置で複数台の第2のバブル発生装置および工作機械にウルトラファインバブルを含有する加工用クーラントを供給することも可能である。
【0043】
図6に示したマイクロバブルがほぼ消滅した状態の加工用クーラント、
図7に示したウルトラファインバブルとマイクロバブルとを十分量含有した加工用クーラント、および、ウルトラファインバブルもマイクロバブルも供給していない加工用クーラントのそれぞれを加工用クーラントとして用い、その他を同じ条件として超硬合金の研削加工をレジンボンドダイヤモンド砥石にて研削加工した。その際の方線方向の研削抵抗値(N)をJIS B 6201(1993)に記載の要領にて切削動力計を用いて試験を行った。それぞれの研削抵抗を比較した結果を
図8に示す。
図8より、ウルトラファインバブルとマイクロバブルとを十分量含有した加工用クーラント、マイクロバブルがほぼ消滅した状態の加工用クーラント、ウルトラファインバブルもマイクロバブルも供給していない加工用クーラントの順で、研削抵抗が低減しており、加工熱の除去や、砥石の目づまりの防止など、砥石の状態を良好に保っていることが確認できた。
【符号の説明】
【0044】
A 第1のバブル発生装置
B 第2のバブル発生装置
W 被加工材
T 工作機械で使用される工具
F 加工時に吹き付けられる加工用クーラント