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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-25
(45)【発行日】2022-11-02
(54)【発明の名称】ブロードバンドスパース吸音器
(51)【国際特許分類】
   G10K 11/16 20060101AFI20221026BHJP
【FI】
G10K11/16 140
【請求項の数】 20
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019226338
(22)【出願日】2019-12-16
(65)【公開番号】P2020112785
(43)【公開日】2020-07-27
【審査請求日】2022-06-02
(31)【優先権主張番号】16/227,345
(32)【優先日】2018-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】507342261
【氏名又は名称】トヨタ モーター エンジニアリング アンド マニュファクチャリング ノース アメリカ,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133835
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 努
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】イ テファ
(72)【発明者】
【氏名】飯塚 英男
【審査官】堀 洋介
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-227322(JP,A)
【文献】特開2014-190001(JP,A)
【文献】特開2001-092468(JP,A)
【文献】特開平11-006224(JP,A)
【文献】特開昭61-249853(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10K 11/16-11/172
E04B 1/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
横方向に離間された、2面のヘルムホルツ共振器の周期的アレイを含むブロードバンドスパース吸音器であって、前記周期的アレイは、
横方向中間点間距離Pだけ離間された複数のユニットセルを含み、各ユニットセルは最大横方向寸法Wを有し、PはWよりも大きく、各ユニットセルは、
第1のヘルムホルツ共振器であって、
第1のチャンバ容積を画定する少なくとも1つの第1の境界壁によって境界設定された第1のチャンバ部分と、
前記少なくとも1つの第1の境界壁の第1の側部に開口を形成する長手方向ネックであって、前記第1のチャンバ部分を周辺環境と流体連通状態にする長手方向ネックと、
を有する第1のヘルムホルツ共振器と、
第2のヘルムホルツ共振器であって、
前記第1のチャンバ容積に等しい第2のチャンバ容積を画定する少なくとも1つの第2の境界壁によって境界設定された第2のチャンバ部分と、
前記少なくとも1つの第2の境界壁の第2の側部に開口を形成する横方向ネックであって、前記第2の側部は前記第1の側部に対して実質的に垂直であり、前記第2のチャンバ部分を前記周辺環境と流体連通状態にする横方向ネックと、
を有する第2のヘルムホルツ共振器と、
を含む、ブロードバンドスパース吸音器。
【請求項2】
各ユニットセルの前記長手方向ネックを覆う吸音媒体を含む、請求項1に記載のブロードバンドスパース吸音器。
【請求項3】
各ユニットセルの前記長手方向ネックを覆うとともに前記長手方向ネック及び前記第1のチャンバ部分の一部分を連続的に充填する吸音媒体を含む、請求項1に記載のブロードバンドスパース吸音器。
【請求項4】
前記吸音媒体は、メラミン又はポリウレタン発泡体を含む、請求項3に記載のブロードバンドスパース吸音器。
【請求項5】
前記Wは、0.25P以下である、請求項1に記載のブロードバンドスパース吸音器。
【請求項6】
前記Pは、前記吸音器の共振波長の約4分の1から2分の1の範囲内である、請求項1に記載のブロードバンドスパース吸音器。
【請求項7】
前記ユニットセルの周期的アレイは、2次元アレイを含む、請求項1に記載のブロードバンドスパース吸音器。
【請求項8】
前記2次元アレイは、第1及び第2の次元において等しい横方向中間点間距離Pだけ離間された複数のユニットセルを含み、
各ユニットセルは、2つの次元のそれぞれにおいて等しい最大横方向寸法Wを有する、
請求項7に記載のブロードバンドスパース吸音器。
【請求項9】
横方向に離間された、2面のヘルムホルツ共振器の周期的アレイを含む、層状ブロードバンドスパース吸音器であって、前記周期的アレイは、
横方向中間点間距離Pだけ離間された第1の複数のユニットセルであって、各ユニットセルは最大横方向寸法Wを有し、PはWよりも大きく、各ユニットセルは、
第1のヘルムホルツ共振器であって、
第1のチャンバ容積を画定する少なくとも1つの第1の境界壁によって境界設定された第1のチャンバ部分と、
前記少なくとも1つの第1の境界壁の第1の側部に開口を形成する第1の長手方向ネックであって、前記第1のチャンバ部分を周辺環境と流体連通状態にする第1の長手方向ネックと、
を有する第1のヘルムホルツ共振器と、
第2のヘルムホルツ共振器であって、
前記第1のチャンバ容積に等しい第2のチャンバ容積を画定する少なくとも1つの第2の境界壁によって境界設定された第2のチャンバ部分と、
前記少なくとも1つの第2の境界壁の第2の側部に開口を形成する第1の横方向ネックであって、前記第2の側部は前記第1の側部に対して実質的に垂直であり、前記第2のチャンバ部分を前記周辺環境と流体連通状態にする第1の横方向ネックと、
を有する第2のヘルムホルツ共振器と、
を含む第1の複数のユニットセルと、
前記第1の複数のユニットセルに対し層化されるとともに前記横方向中間点間距離Pだけ離間された第2の複数のユニットセルであって、各ユニットセルは前記最大横方向寸法Wを有し、前記第2の複数のユニットセルの各ユニットセルは、
第3のヘルムホルツ共振器であって、
第3のチャンバ容積を画定する少なくとも1つの第1の境界壁によって境界設定された第3のチャンバ部分と、
前記少なくとも1つの第3の境界壁の第3の側部に開口を形成する第3の長手方向ネックであって、前記第3のチャンバ部分を周辺環境と流体連通状態にする第2の長手方向ネックと、
を有する第3のヘルムホルツ共振器と、
第4のヘルムホルツ共振器であって、
前記第3のチャンバ容積に等しい第4のチャンバ容積を画定する少なくとも1つの第4の境界壁によって境界設定された第4のチャンバ部分と、
前記少なくとも1つの第4の境界壁の第4の側部に開口を形成する第2の横方向ネックであって、前記第4の側部は前記第3の側部に対して実質的に垂直であり、前記第4のチャンバ部分を前記周辺環境と流体連通状態にする第2の横方向ネックと、
を有する第4のヘルムホルツ共振器と、
を含む第2の複数のユニットセルと、
を含む、層状ブロードバンドスパース吸音器。
【請求項10】
前記第1及び第3のチャンバ容積が互いに異なっている、請求項9に記載の層状ブロードバンドスパース吸音器。
【請求項11】
前記第1及び第2の複数のユニットセルにおける各ユニットセルの前記第1及び第2の長手方向ネックを覆う吸音媒体を含む、請求項9に記載の層状ブロードバンドスパース吸音器。
【請求項12】
前記第1及び第2の複数のユニットセルにおける各ユニットセルの前記第1及び第2の長手方向ネックを覆うとともに前記第1及び第2の長手方向ネック及び前記第1及び第3のチャンバ部分の一部分を連続的に充填する吸音媒体を含む、請求項9に記載の層状ブロードバンドスパース吸音器。
【請求項13】
前記吸音媒体は、メラミン又はポリウレタン発泡体を含む、請求項12に記載の層状ブロードバンドスパース吸音器。
【請求項14】
前記第1の長手方向ネック及び前記第1の横方向ネックは、第1の長手方向距離だけ分離されており、前記第2の長手方向ネック及び前記第2の横方向ネックは、前記第1の長手方向距離とは異なる第2の長手方向距離だけ分離されている、請求項9に記載の層状ブロードバンドスパース吸音器。
【請求項15】
サウンド抑制システムであって、
サウンド放出装置と、
前記サウンド放出装置を少なくとも部分的に取り囲む1つ又は複数のブロードバンドスパース吸音器であって、前記1つ又は複数のブロードバンドスパース吸音器のそれぞれは、
横方向中間点間距離Pだけ離間された複数のユニットセルを含み、各ユニットセルは最大横方向寸法Wを有し、PはWよりも大きく、各ユニットセルは、
第1のヘルムホルツ共振器であって、
第1のチャンバ容積を画定する少なくとも1つの第1の境界壁によって境界設定された第1のチャンバ部分と、
前記少なくとも1つの第1の境界壁の第1の側部に開口を形成する長手方向ネックであって、前記第1のチャンバ部分を周辺環境と流体連通状態にする長手方向ネックと、
を有する第1のヘルムホルツ共振器と、
第2のヘルムホルツ共振器であって、
前記第1のチャンバ容積に等しい第2のチャンバ容積を画定する少なくとも1つの第2の境界壁によって境界設定された第2のチャンバ部分と、
前記少なくとも1つの第2の境界壁の第2の側部に開口を形成する横方向ネックであって、前記第2の側部は前記第1の側部に対して実質的に垂直であり、前記第2のチャンバ部分を前記周辺環境と流体連通状態にする横方向ネックと、
を有する第2のヘルムホルツ共振器と、
を含む、システム。
【請求項16】
前記サウンド放出装置は、内燃機関を含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
各ユニットセルの前記長手方向ネックを覆う吸音媒体を含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
各ユニットセルの前記長手方向ネックを覆うとともに前記長手方向ネック及び前記第1のチャンバ部分の一部分を連続的に充填する吸音媒体を含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項19】
前記吸音媒体は、メラミン又はポリウレタン発泡体を含む、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記1つ又は複数のブロードバンドスパース吸音器内の1つ又は複数の間隙を通過して前記サウンド放出装置から熱を吸収するように構成された冷媒を含む、請求項15に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本開示は、概して、音響メタマテリアルに関し、更に詳しくは、周辺流体に対する浸透性を有する吸音メタマテリアルに関する。
【背景技術】
【0002】
背景
本開示において提供されている背景説明は、本開示の文脈を一般的に提示することを目的としている。この背景技術の節において記述されうる範囲の本発明者らの研究、のみならず、特許出願の時点において従来技術としてその他の点において見なされえない説明の態様は、明示的にも、或いは、黙示的にも、本技術にとっての従来技術として承認されるものではない。
【0003】
音響メタマテリアルであって、音響メタマテリアルの構成材料の弾性音響特性とは異なる弾性音響特性を有する、音響メタマテリアルが知られている。このようなメタマテリアルは、通常は、ターゲット波長よりも小さなスケールにおいて、周期的な構造のアレイを有する。このようなメタマテリアルは、通常、周辺流体(例えば、空気)に対する不透過性を有する固体表面である。又、このようなメタマテリアルは、しばしば、狭い範囲の有効吸収周波数を有する。
【発明の概要】
【0004】
従って、流体がユニットセルの間において自由に流れることを許容し、非常に広い周波数吸収範囲を有する、スパースな(疎性の)(離間された)ユニットセルを有する改善された音響材料を提供することが望ましいであろう。
【0005】
概要
本節は、本開示の一般的な概要を提供するものであり、その完全な範囲又はすべてのその特徴の広範な開示ではない。
【0006】
様々な態様において、本教示は、吸音器を提供する。吸音器は、横方向に離間された、2面のヘルムホルツ共振器の周期的アレイを含む。周期的アレイは、横方向中間点間距離Pだけ離間された複数のユニットセルを更に含み、各ユニットセルは最大横方向寸法Wを有し、PはWよりも大きい。各ユニットセルは、第1及び第2のヘルムホルツ共振器を含む。第1のホルムヘルツ共振器は、第1のチャンバ容積を画定する少なくとも1つの第1の境界壁によって境界設定された第1のチャンバ部分を含むとともに、第2のチャンバ部分を周辺環境と流体連通状態にする長手方向ネックを有する。第2のホルムヘルツ共振器は、第2のチャンバ容積を画定する少なくとも1つの第2の境界壁によって境界設定された第2のチャンバ部分を含むとともに、少なくとも1つの第2の境界壁の第2の側部に開口を形成する横方向ネックであって、第2のチャンバ部分を周辺環境と流体連通状態にする横方向ネックを有する。少なくとも1つの第1の境界壁の第1の側部及び少なくとも1つの第2の境界壁の第2の側部は、相互に実質的に垂直であり、第2のチャンバ容積は、第1のチャンバ容積に等しい。
【0007】
その他の態様において、本教示は、層状ブロードバンドスパース吸音器を提供する。吸音器は、横方向に離間された、2面のヘルムホルツ共振器の周期的アレイを含む。周期的アレイは、横方向中間点間距離Pだけ離間された複数のユニットセルを更に含み、各ユニットセルは最大横方向寸法Wを有し、PはWよりも大きい。各ユニットセルは、第1及び第2のヘルムホルツ共振器を含む。第1のヘルムホルツ共振器は、第1のチャンバ容積を画定する少なくとも1つの第1の境界壁によって境界設定された第1のチャンバ部分を含むとともに、第1のチャンバ部分を周辺環境と流体連通状態にする長手方向ネックを有する。第2のヘルムホルツ共振器は、第2のチャンバ容積を画定する少なくとも1つの第2の境界壁によって境界設定された第2のチャンバ部分を含むとともに、少なくとも1つの第2の境界壁の第2の側部に開口を形成する横方向ネックであって、第2のチャンバ部分を周辺環境と流体連通状態にする横方向ネックを有する。少なくとも1つの第1の境界壁の第1の側部及び少なくとも1つの第2の境界壁の第2の側部は、相互に実質的に垂直であり、第2のチャンバ容積は、第1のチャンバ容積に等しい。層状ブロードバンドスパース吸音器は、第1の複数のユニットセルに対し層化された、第3の及び第4のヘルムホルツ共振器を有する第2の複数のユニットセルを更に含む。第3のヘルムホルツ共振器は、第3のチャンバ容積を画定する少なくとも1つの第3の境界壁によって境界設定された第3のチャンバ部分を含むとともに、第3のチャンバ部分を周辺環境と流体連通状態にする第2の長手方向ネックを有する。第4のヘルムホルツ共振器は、第4のチャンバ容積を画定する少なくとも1つの第4の境界壁によって境界設定された第4のチャンバ部分を含むとともに、少なくとも1つの第4の境界壁の第4の側部に開口を形成する横方向ネックであって、第4のチャンバ部分を周辺環境と流体連通状態にする横方向ネックを有する。少なくとも1つの第3の境界壁の第3の側部と少なくとも1つの第4の境界壁の第4の側部は、相互に実質的に垂直であり、第3のチャンバ容積は、第4のチャンバ容積に等しい。
【0008】
更にその他の態様においては、本教示は、サウンド(音)放出装置用のサウンド抑制システムを提供している。システムは、内燃機関などのサウンド放出装置を含む。システムは、横方向に離間された、2面のヘルムホルツ共振器の周期的アレイを更に含む。周期的アレイは、横方向中間点間距離Pだけ離間された複数のユニットセルを更に含み、各ユニットセルは、最大横方向寸法Wを有し、PはWよりも大きい。各ユニットセルは、第1及び第2のヘルムホルツ共振器を含む。第1のヘルムホルツ共振器は、第1のチャンバ容積を画定する少なくとも1つの第1の境界壁によって境界設定された第1のチャンバ部分を含むとともに、第2のチャンバ部分を周辺環境と流体連通状態にする長手方向ネックを有する。第2のヘルムホルツ共振器は、第2のチャンバ容積を画定する少なくとも1つの第2の境界壁によって境界設定された第2のチャンバ部分を含み、少なくとも1つの第2の境界壁の第2の側部に開口を形成する横方向ネックであって、第2のチャンバ部分を周辺環境と流体連通状態にする横方向ネックを有する。少なくとも1つの第1の境界壁の第1の側部と少なくとも1つの第2の境界壁の第2の側部は、相互に実質的に垂直であり、第2のチャンバ容積は、第1のチャンバ容積に等しい。
【0009】
適用可能性の更なるエリア及び開示されている技術を改善する様々な方法については、本開示において提供されている記述から明らかとなろう。この概要における説明及び具体的な例は、例示を目的としたものに過ぎず、本開示の範囲を限定することを意図したものではない。
【0010】
図面の簡単な説明
本教示については、詳細な説明及び以下の添付の図面から、更に十分に理解することができよう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1A】ブロードバンドスパース吸音器の一部分の概略頂面図である。
【0012】
図1B図1Aの吸音器のユニットセルの拡大図である。
【0013】
図1C】ライン1C-1Cに沿って観察された、図1Aの吸音器の3つのユニットセルの概略側部断面図である。
【0014】
図1D】ユニットセルの1次元アレイを有する、図1Aに示されているタイプのスパース吸音器の一変形の頂面図である。
【0015】
図1E図1Dの1次元アレイのいくつかのユニットセルの斜視図である。
【0016】
図2A】ユニットセルの幾何学的パラメータを強調表示する、ブロードバンドスパース吸音器の単一のユニットセルの側部断面図である。
【0017】
図2B図1D及び図1Eのブロードバンドスパース吸音器であって、ユニットセルの長手方向ネックをカバー及び充填する吸音媒体を有する、ブロードバンドスパース吸音器の、周波数の関数としての吸音のグラフである。
【0018】
図2C図1D及び図1Eのブロードバンドスパース吸音器であって、ユニットセルの長手方向ネックをカバー及び充填する吸音媒体を欠いた、ブロードバンドスパース吸音器の、周波数の関数としての吸音のグラフである。
【0019】
図3】層状のブロードバンドスパース吸音器の一部分の概略断面図である。
【0020】
図4図3の層状のブロードバンドスパース吸音器の、周波数の関数としての吸音のグラフである。
【0021】
図5図1Aから図1E又は図3に示されているタイプのブロードバンドスパース吸音器を内蔵するサウンド抑制システムの概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本開示において記述されている図は、特定の態様の説明を目的として、本技術のもののうちの、方法、アルゴリズム、及び装置の一般的な特性を例示することを意図したものであることに留意されたい。これらの図は、任意の所与の態様の特性を正確に反映していない場合があり、必ずしも、特定の実施形態を本技術の範囲内において定義又は限定することを意図したものではない。更には、特定の態様は、図の組合せからの特徴を内蔵することもできる。
【0023】
詳細な説明
本技術は、非対称で一方向のノイズ減衰構造と、この構造から構築される様々な装置と、を提供している。構造は、スパースな周期的な構造であって、隣接するユニットセルの間において開放空間を有し、それにより、流体が構造を通じて自由に流れるのを許容する、構造を有する。構造の固有の設計は、望ましい周波数範囲に対してチューニング可能な、非常にブロードバンドの吸音を自身が有することを可能にしている。
【0024】
ブロードバンドスパース吸音器は、一対の倒置された、非対称なヘルムホルツ共振器を有するユニットセルに基づいている。このようなユニットセルのアレイを高周波数及び低周波数の層として積層することにより、高効率吸収の周波数範囲を改善することができる。ブロードバンドスパース吸収構造は、空気又はその他の流体が自由に通過することを許容しつつ、サウンド減衰から利益を享受する任意の用途において、固有の適用可能性を有する。一例において、ブロードバンドスパース吸音器は、車両のエンジンを取り囲むことにより、空気又は冷却液がエンジンまで通過することを許容しつつ、エンジンを実質的に無音の状態にすることができる。
【0025】
図1Aは、周期的なユニットセル110のアレイを有する、開示されているブロードバンドスパース吸音器100の一部分の頂面図を示しており、図1Bは、図1Aの図と同一の方向から観察された、単一のユニットセル110の拡大図を示している。図1Cは、図1Aのスパース吸音器100の一部分の、図1Aのライン1C-1Cに沿って取得された、3つのユニットセル110のみを含む、側部断面図を示している。図1Aを具体的に参照すれば、ユニットセル110は、図1Aの例におけるように、2つの次元(例えば、図1Aのx、z次元)において周期的なものであってよい。各ユニットセル110は、少なくとも1つのエンクロージャ壁を含むが、図1Aから図1Cのユニットセル110は、図1Bにおいて示されるように、側部壁112、114、116、及び118、並びに、端部壁120、などの、複数のエンクロージャ壁を含む。それぞれのユニットセル110は、端部壁120を貫通するアパーチャないし孔を画定するネック122を更に含む。
【0026】
図1Aの例においては、ユニットセル110の周期的アレイは、x及びz次元の両方において、周期性を有する。これは、2次元アレイと呼称されうる。図1Aのユニットセル110は、実質的に正方形の表面プロファイルを有するものとして示されているが、これらは、この代わりに、非正方形の矩形、円形、三角形、卵形、或いは、任意のその他の規則的な形状、の表面プロファイルを有することができる。ユニットセル110の周期的アレイが2次元アレイであるいくつかの実装形態においては、2次元アレイは、吸音器100の表面に対して垂直の軸を中心として90°の回転対称性を有しうる。
【0027】
図1Cを具体的に参照すれば、ユニットセル110の周期的アレイの周期Pは、概ね、スパース吸音器100が吸収するように設計される音波の波長よりも実質的に小さい。図1Cに示されているように、周期は、隣接するユニットセル同士の間の中心間の距離に等しくなりうる。異なる実装形態においては、ユニットセル110の周期的アレイの周期は、ブロードバンドスパース吸音器100が吸収するように設計されている音波の波長、即ち、後述する共振周波数に対応する波長、の約0.1から約0.75(両端を含む)の範囲内となる。特定の具体的な実装形態においては、ユニットセル110の周期的アレイの周期は、共振波長の約0.25から約0.5の範囲となる。例えば、いくつかの実装形態においては、ブロードバンドスパース吸音器100は、約17mmから約17mの範囲の、或いは、この範囲に含まれるなんらかの中間値の、波長を有する、人間可聴周波数の音波を吸収するように、設計することができる。
【0028】
図1D及び図1Eを参照すれば、ユニットセル110の周期的アレイは、この代わりに、1つの次元のみにおいて周期的なものであってもよい。図1Dは、x次元において周期的な、ユニットセル110のこのような1次元の周期的アレイの頂面図を示しており、図1Eは、図1Dのアレイの斜視図を示している。図1D及び図1Eの例に示されるように、アレイが1次元(例えば、x次元)において周期的であると、各ユニットセル110は、通常、z次元において細長い。
【0029】
図1Cを継続して参照すれば、ユニットセル110の周期的アレイのそれぞれのユニットセル110は、概ね、最大横方向寸法又は幅Wを有することになる。図1D及び図1Eのものなどの、1次元アレイのケースにおいては、最大横方向寸法は、周期性の方向(例えば、x次元)のみにおけるものであり、細長い方向(例えば、z次元)におけるものではない、ことを理解されたい。ユニットセル110の周期的アレイは、W/Pに等しい充填率により、更に特徴付けられている。概ね、充填率は、0.5以下となる。いくつかの実装形態においては、充填率は、0.25(即ち、25%)以下となる。ブロードバンドスパース音響共振器100の効率的な吸収の周波数の幅(即ち、吸収のブロードバンド特性)は、ユニットセル110の周期的アレイの充填率、即ち、ユニットセル110の周期に対する幅の比率、により、実質的に決定される、ことを理解されたい。従って、大きな充填率(W/P)は、周波数帯域幅を増大させる一方で、小さな充填率(大きな散在性)は、効率的な吸収の帯域幅を減少させる。上述したように、ユニットセル110の周期的アレイの周期は、望ましい共振周波数に対応する波長よりも小さい(周期<波長)。同時に、多くの実装形態においては、ユニットセル110の周期及び幅は、ユニットセル110の周期的アレイが少なくとも0.2(即ち、20%)の充填率を有するように、選択されることになる。
【0030】
いくつかの実装形態においては、ブロードバンドスパース吸音器100のユニットセル110を、周辺流体170がほとんど制約なしに通過しうる多孔性基材上に、周期的に位置決めすることができる。このような多孔性基材は、窓に使用されるタイプのエアスクリーン、周期的なアパーチャ又は穿孔を有する材料のシート、或いは、任意のその他の適切な基材などの、メッシュ又はスクリーンであってよいであろう。
【0031】
次に図1Cを更に具体的に参照すれば、スパース吸音器100のそれぞれのユニットセル110は、第1及び第2のヘルムホルツ共振器130A及び130Bを含む。第1及び第2のヘルムホルツ共振器130A、130Bのそれぞれは、チャンバ132A、132Bを含み、チャンバ132A、132Bはそれぞれ、少なくとも1つのエンクロージャ壁111によりかつ少なくとも1つのパーティション壁134により、境界設定される。図1Bに示されている例においては、第1のヘルムホルツ共振器130Aは、側壁112A及び116Aにより、端部壁120Aにより、パーティション壁134により、図1Cでは見えない側壁114A及び118Aにより、境界設定されている。同様に、第2のヘルムホルツ共振器130Bは、側壁112B及び116Bにより、端部壁120Bにより、パーティション壁134により、図1Cでは見えない側壁114B及び118Bにより、境界設定されている。
【0032】
第1のヘルムホルツ共振器130Aは長手方向ネック122Aを有し、長手方向ネック122Aは、共振器130Aの長手方向軸(例えば、図1Cのy軸)に平行な、端部壁120Aを貫通する開口部を提供し、これにより、チャンバ132Aを周辺環境と流体連通状態にする。ブロードバンドスパース吸音器100が動作状態にある際に、長手方向ネック122Aは、通常、入射する音波の方向に対向することになる。第2のヘルムホルツ共振器130Bは、横方向ネック122Bを有し、横方向ネック122Bは、共振器130Bの横方向軸(例えば、図1Cのx軸)に平行な、側壁(例えば、112B又は114B)を貫通する開口部を提供し、これにより、チャンバ132Bを周辺環境と流体連通状態にする。ブロードバンドスパース吸音器100が動作状態にある際に、横方向ネック122Bは、通常、垂直方向に対向することになる。長手方向ネック122A及び横方向ネック122Bは、図1Cに示されているように、長手方向距離Sだけ分離されている。
【0033】
図2Aは、ブロードバンドスパース吸音器100のユニットセル110の側部断面図を示している。図2Aに示されているように、長手方向ネック122A及び横方向ネック122Bのそれぞれを、ネックの長さLと、ネックの断面表面積Aと、によって特徴付けることができる。ユニットセル110のそれぞれのヘルムホルツ共振器130A、130Bは、式1によって決定される共振周波数を有することを理解されたい。
f=(c/2π)√(A/VL) 式1
ここで、fは、ヘルムホルツ共振器の共振周波数であり、cは、周辺流体中における音速であり、Aは、ネックの断面積であり、Vは、チャンバの容積であり、Lは、ネックの長さである。
【0034】
図1A及び図1Bのユニットセル110が実質的に直方体形状を画定する一方で、本教示のユニットセル110は、筒形、錐形、球状、卵形、或いは、少なくとも1つのパーティション壁134によって分離された第1及び第2のヘルムホルツ共振器130A、130Bを取り囲むべく適した任意のその他の形状、などの、任意の適切な形状を含みうることを理解されたい。
【0035】
各チャンバ132A、132Bは、ネック122A、122Bを除いて、チャンバ132A、132B内において保持されうる周辺流体170の容積に対応する、容積を画定していることを更に理解されたい。第1及び第2のヘルムホルツ共振器130A、130Bの容積は、概ね、同一である。従って、図1を改めて参照すれば、第1及び第2のヘルムホルツ共振器130A、130Bは、概ね、同一である。
【0036】
少なくとも1つのエンクロージャ壁及び端部壁120は、通常、中実の、サウンド反射材料から形成されることになる。一般に、少なくとも1つのエンクロージャ壁及び端部壁120を形成する1つ又は複数の材料は、周辺流体170の音響インピーダンスよりも大きな音響インピーダンスを有することになる。このような材料は、ポリウレタン、セラミック、或いは、任意のその他の適切な材料などの、熱可塑性の樹脂を含みうる。
【0037】
図1Cを継続して参照すれば、ブロードバンドスパース吸音器100は、吸音媒体140を含むことができ、吸音媒体140は、各第1のヘルムホルツ共振器130Aを覆いかつ/又はこれを部分的に充填する。図1Cの例においては、吸音媒体140は、上述したように、各第1のヘルムホルツ共振器133Aを覆い、長手方向ネック122Aを連続的に充填し、更には、チャンバ132Aの隣接する部分も充填している。吸音媒体140は、メラミン又はポリウレタン発泡体、或いは、熱発散性の音響特性を有する任意のその他の媒体などの、高度な吸収性を有する多孔性媒体であってよい。いくつかの実装形態においては、吸音媒体140は、0.5又は0.6又は0.7又は0.8又は0.9超の多孔性を有することになる。
【0038】
図2B及び図2Cは、上述の吸音媒体140を有する又は欠いた本教示のスパース吸音器100の、周波数の関数としての吸音のプロットを示している。図2B及び図2Cのブロードバンドスパース吸音器100は、共振周波数fが約1700Hzである同一の形状の第1及び第2のヘルムホルツ共振器130A、130Bを有する。図2Bのブロードバンドスパース吸音器100は、半値全幅(Δf)が約890Hzという、かなりブロードバンドの吸収を有する。対照的に、図2Cの吸音器100は、Δfが約210Hzという、相対的にかなり狭い吸収プロファイルを示しており、これは図2Bのもののわずか25%の広さである。これらの結果は、吸音媒体140の層が吸収の幅を実質的に増大させうることを実証している。
【0039】
いくつかの実装形態においては、積層されたブロードバンドスパース吸音器200を生成して吸収の幅を増大させるために、2つ又はそれよりも多いブロードバンドスパース吸音器100のアレイを層化することができる。図3はこのような実装形態の例であって、第1のブロードバンドスパース吸音器層100Aと、第1の層100Aに対し長手方向に(即ち、図3のy次元において)積層された第2のブロードバンドスパース吸音器層100Bとを有する例を示している。この構成は、この代わりに、互いに層化された積層体を形成する第1及び第2のブロードバンドスパース吸音器100A、100Bと呼称することもできる。第1及び第2の層100A、100Bは、第1の層100が共振周波数f=1700Hzを有する一方で、第2の層100Bが共振周波数f=1000Hzを有するように、異なるチャンバ容積を含む異なる形状のヘルムホルツ共振器130A、130Bを有する。同様に、第1及び第2のブロードバンドスパース吸音器110A、110Bの長手方向距離S及びSも、相互に異なりうる。
【0040】
図4は、図3の積層された吸音器200の、周波数の関数としての吸音を示している。半値全幅Δfは、約1540Hzであり、図2Bの単層のブロードバンドスパース吸音器100のもののほぼ2倍である。
【0041】
図5は、サウンド放出装置310用の開示されているサウンド抑制システム300の平面図を示している。図5のサウンド抑制システム300は、上述のタイプの1つ又は複数のブロードバンドスパース吸音器100によって少なくとも部分的に取り囲まれたサウンド放出装置310を含む。概ね、1つ又は複数のブロードバンドスパース吸音器100の長手方向ネック122Aが、図示のように、サウンド放出装置310に対向することになる。いくつかの実装形態においては、サウンド抑制システム300の1つ又は複数のブロードバンドスパース吸音器100は、図3に関して上述したタイプの1つ又は複数の積層されたブロードバンドスパース吸音器200を含みうる。
【0042】
サウンド放出装置310は、図5の定型的な図においては、正方形として抽象的に且つ一般的に示されているが、これは、サウンド抑圧が望ましい条件下においてサウンドを放出する任意の装置であってよい。特定の実装形態においては、サウンド放出装置310は、自動車の内燃機関などの、内燃機関であってよい。このような実装形態においては、内燃機関は、(ブロック矢印Aによって表されている)サウンドを放出しており、更には、(ブロック矢印Cによって表されている)冷媒及び/又は潜在的にその他の流体との外部流体連通状態にあるはずである。従って、いくつかの実装形態においては、サウンド抑制システム300は、1つ又は複数のブロードバンドスパース吸音器100内の間隙を通過することにより(即ち、隣接するユニットセル110の間の1つ又は複数の空間を通過することにより)、サウンド放出装置310から熱を吸収するように構成された冷媒を含む。
【0043】
1つ又は複数のブロードバンドスパース吸音器100が図1Dを参照して上述したタイプの1つ又は複数の1次元アレイを含む例においては、アレイの細長いユニットセル110を、エンジンコンパートメント内の固定されたブラケットなどの支持構造に装着することができる。1つ又は複数のブロードバンドスパース吸音器100が図1Aを参照して上述したタイプの1つ又は複数の2次元アレイを含む例においては、アレイのユニットセル100を、メッシュ又はスクリーンなどの多孔性基材によって支持することができる。いくつかの実装形態においては、サウンド抑制システム300の1つ又は複数のブロードバンドスパース吸音器100は、キュービクル又は長方形状エンクロージャの壁を形成するなどにより、すべての側部においてサウンド放出装置310を取り囲むことができる。その他のこのような実装形態においては、1つ又は複数のブロードバンドスパース吸音器100は、サウンド放出装置310を中心として、湾曲させることが可能であり、或いは、さもなければ、球状又は卵形のエンクロージャを形成することができる。
【0044】
以上の説明は、その特性が例示を目的としたものに過ぎず、決して、本開示、その用途、又は使用を限定することを意図したものではない。本開示において使用されている「A、B、及びCの少なくとも1つ(at least one of A, B, and C)」というフレーズは、非排他的論理「和(or)」を使用した、論理(A又はB又はC)を意味するものと解釈することを要する。方法における様々なステップは、本開示の原理を変更することなしに、異なる順序において実行されうることを理解されたい。範囲の開示は、すべての範囲と、全体範囲内のサブ分割された範囲と、の開示を含む。
【0045】
本開示において使用されている(「背景技術」及び「概要」などの)見出し及び小見出しは、本開示におけるトピックの一般的な組織化を目的としたものに過ぎず、技術又はその任意の態様の開示を限定することを意図したものではない。特徴を記述した複数の実施形態の説明は、更なる特徴を有するその他の実施形態又は記述されている特徴の異なる組合せを内蔵するその他の実施形態を排除することを意図したものではない。
【0046】
本開示において使用されている「有する、含む(comprise)」及び「含む(include)」という用語及びその変形は、一連の、又はリスト内の、項目の記述が、本技術の装置及び方法においても有用でありうるその他の類似の項目の排除をもたらさらないように、非限定的となることを意図している。同様に、「できる、してもよい(can)」及び「できる、してもよい(may)」という用語及びその変形も、「実施形態が特定の要素又は特徴を有することができる又はこれを有してもよい」という記述が、これらの要素又は特徴を含んでいない本技術のその他の実施形態を排除しないように、非限定的となることを意図している。
【0047】
本開示の広範な教示は、様々な形態において実装することができる。従って、本開示は、具体的な例を含んでいるが、本開示の真の範囲は、これらの例に限定されてはならず、その理由は、本開示及び添付の特許請求の範囲を検討した際に、その他の変更について当業者に明らかとなるからである。1つの態様又は様々な態様に対する本開示における参照は、一実施形態又は特定のシステムとの関連において記述されている特定の特徴、構造、又は特性が、少なくとも1つの実施形態又は態様に含まれていることを意味している。「一態様において」というフレーズ(又は、その変形)の出現は、必ずしも、同一の態様又は実施形態を参照しているものではない。又、本開示において記述されている様々な方法ステップを図示のものと同一の順序において実行することは、必須ではなく、それぞれの方法ステップが、それぞれの態様又は実施形態において必須であるわけでもない、ことを理解されたい。
【0048】
実施形態に関する以上の説明は、例示及び説明を目的として提供されたものである。これは、すべてを網羅することを意図したものではなく、或いは、本開示を限定することを意図したものでもない。特定の実施形態の個々の要素又は特徴は、一般に、その特定の実施形態に限定されるものではなく、適宜、具体的に図示又は記述されていない場合にも、相互交換可能であり、選択された実施形態において使用可能である。又、これらは、多くの方法により、変更可能である。このような変形は、本開示からの逸脱として見なしてはならず、すべてのこのような変更が本開示の範囲に含まれることが意図されている。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5