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特許7165252ケーブルトレイ斜向部トレイサポート及びケーブルトレイ斜向部の支持方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-25
(45)【発行日】2022-11-02
(54)【発明の名称】ケーブルトレイ斜向部トレイサポート及びケーブルトレイ斜向部の支持方法
(51)【国際特許分類】
   H02G 3/04 20060101AFI20221026BHJP
【FI】
H02G3/04 056
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2021189860
(22)【出願日】2021-11-24
【審査請求日】2021-11-24
(73)【特許権者】
【識別番号】390014568
【氏名又は名称】東芝プラントシステム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001092
【氏名又は名称】弁理士法人サクラ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】谷口 学
【審査官】遠藤 尊志
(56)【参考文献】
【文献】実開昭59-129329(JP,U)
【文献】実開昭58-176520(JP,U)
【文献】実開平2-97818(JP,U)
【文献】実開平6-5318(JP,U)
【文献】実開平3-63019(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 1/00-1/10
H02G 3/00-3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーブルトレイ斜向部を支持するケーブルトレイ斜向部トレイサポートであって、
前記ケーブルトレイ斜向部の幅方向に延在し、支持面に前記ケーブルトレイ斜向部の裏面側を支持するケーブルトレイ受材と、
前記ケーブルトレイ受材の長手方向に延在し、前記ケーブルトレイ受材を回動可能に支持する支持材と、
前記支持材の両側端部に設けられ、前記支持材を支持する支持材固定部材と、
前記支持材固定部材を吊下げて支持するケーブルトレイサポート吊材と、
を具備し、
前記ケーブルトレイ受材を回させて、前記支持面の角度を調節可能とされたことを特徴とするケーブルトレイ斜向部トレイサポート。
【請求項2】
前記ケーブルトレイ受材は、外形が四角状の角パイプと、この角パイプの内部に固定された外形が円形の円環状部材とを具備し、
丸棒状の前記支持材が、前記円環状部材の中を貫通して配設されている
ことを特徴とする請求項1記載のケーブルトレイ斜向部トレイサポート。
【請求項3】
前記円環状部材及び前記角パイプが、丸棒状の前記支持材を回転軸として、回動可能とされている
ことを特徴とする請求項2記載のケーブルトレイ斜向部トレイサポート。
【請求項4】
前記円環状部材及び前記角パイプが、丸棒状の前記支持材に対して軸方向にスライド可能に係止され、水平方向の位置を調節可能とされている
ことを特徴とする請求項3記載のケーブルトレイ斜向部トレイサポート。
【請求項5】
前記角パイプの1つの面が、前記支持面とされ、当該支持面に形成されたネジ穴に、前記ケーブルトレイ斜向部の表面側から雄ネジを螺合させて前記ケーブルトレイ斜向部が固定される
ことを特徴とする請求項2乃至4の何れか1項記載のケーブルトレイ斜向部トレイサポート。
【請求項6】
前記支持面に前記ネジ穴が複数形成され、幅の異なる複数種の前記ケーブルトレイ斜向部を固定可能とされている
ことを特徴とする請求項5記載のケーブルトレイ斜向部トレイサポート。
【請求項7】
前記ケーブルトレイサポート吊材が、全ネジボルトから構成されている
ことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項記載のケーブルトレイ斜向部トレイサポート。
【請求項8】
前記支持材固定部材に設けられた透孔に、全ネジボルトから構成された前記ケーブルトレイサポート吊材が挿入され、前記透孔の上下に設けられたナットによって、前記支持材固定部材が前記ケーブルトレイサポート吊材に固定される
ことを特徴とする請求項7記載のケーブルトレイ斜向部トレイサポート。
【請求項9】
前記支持材固定部材が、第1の辺と、これに直角に接続された第2の辺からなるL字状の鋼材から構成され、前記第1の辺が上側、前記第2の辺が内側を向くように配設され、前記第1の辺に前記透孔が形成されている
ことを特徴とする請求項8記載のケーブルトレイ斜向部トレイサポート。
【請求項10】
前記第2の辺に、前記支持材が固定されている
ことを特徴とする請求項9記載のケーブルトレイ斜向部トレイサポート。
【請求項11】
ケーブルトレイ斜向部を支持するケーブルトレイ斜向部の支持方法であって、
請求項1乃至10の何れか1項記載のケーブルトレイ斜向部トレイサポートを用いて、前記ケーブルトレイ斜向部を支持することを特徴とするケーブルトレイ斜向部の支持方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、ケーブルトレイ斜向部トレイサポート及びケーブルトレイ斜向部の支持方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ケーブルトレイサポートは、C型/L型鋼を組合せた溶接構造、又は全ネジボルト吊下げと受け材(L型鋼)の組合せ構造、ダクターチャンネルのボルト接合構造が一般的に適用されている。しかしながら、ケーブルトレイ斜向部(傾斜部)のトレイ支持については、基礎又は構造物の据付誤差も発生する事から、現地にてサポート素材を加工製作し、ケーブルトレイの傾斜角度に合わせ、サポート材を取付けている。
【0003】
施設及び発電所内でケーブルの主要電路として一般的に使用されているのがケーブルトレイである。ケーブルトレイを計画するには、トレイ内に布設するケーブル仕様及び数量から決定されるケーブルトレイサイズ選定と、ケーブルトレイルート・配置の検討が必要となる。ケーブルを導く対象となる機器・電気品は広範囲にわたり散在している事、また構造物及び配管等との干渉回避の検討が必須である事から、ケーブルトレイは上下左右の分岐や水平・垂直方向の移動調整を実施し、配置計画される。
【0004】
上記にて計画された場所にケーブルトレイを設置し、トレイを支持固定する為に用いられるのがケーブルトレイサポートである。ケーブルトレイサポートは、製作図に基づき、工場もしくは現地加工場にてサポート素材を加工製作し、組立てられる。これら材料はトレイサポート配置図に準じ、現地建物鉄骨やコンクリート構造体に溶接もしくはボルト接合にて据付けられる。
【0005】
ケーブルトレイの垂直方向の移動調整は、一般的にケーブルトレイ設置角15度~45度の範囲で傾斜を設け計画される。このトレイ傾斜部のトレイサポートを3Dにて抽出し製作図を作成し、工場もしくは現地加工場にてサポートを加工製作したものを納入しても、コンクリート基礎又は構造物等ケーブルトレイ周囲の据付誤差により、トレイ傾斜角が変動し、計画どおり据付できず、更なる現地改造(切断・溶接・穴あけ・補修塗装等)が発生する。
【0006】
これに対して、従来はトレイサポート(C型/L型鋼等)を現地に素材のまま納入し、現地状況・傾斜角度確認・実測の上、トレイサポートを加工製作し、取付を実施していたが、
現地での材料の切断・穴あけ加工の発生
現地足場上での溶接作業の発生(作業性が悪い)
溶接作業及び溶接後の補修、仕上げ塗装工事の発生
上記のような現地作業が発生する為、現地ケーブルトレイ据付工事期間を短縮化することが難しいという課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特許第4489270号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述したとおり従来の技術では、各種の現地作業が発生する為、現地におけるケーブルトレイ据付工事が長期化してしまうという課題があった。
【0009】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、従来に比べて現地における作業量を低減することができ、現地におけるケーブルトレイ据付工事に要する時間を短縮することのできるケーブルトレイ斜向部トレイサポート及びケーブルトレイ斜向部の支持方法を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
実施形態のケーブルトレイ斜向部トレイサポートは、ケーブルトレイ斜向部を支持するケーブルトレイ斜向部トレイサポートであって、前記ケーブルトレイ斜向部の幅方向に延在し、支持面に前記ケーブルトレイ斜向部の裏面側を支持するケーブルトレイ受材と、前記ケーブルトレイ受材の長手方向に延在し、前記ケーブルトレイ受材を回動可能に支持する支持材と、前記支持材の両側端部に設けられ、前記支持材を支持する支持材固定部材と、前記支持材固定部材を吊下げて支持するケーブルトレイサポート吊材と、を具備し、前記ケーブルトレイ受材を回させて、前記支持面の角度を調節可能とされたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、従来に比べて現地における作業量を低減することができ、現地におけるケーブルトレイ据付工事に要する時間を短縮することのできるケーブルトレイ斜向部トレイサポート及びケーブルトレイ斜向部の支持方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施形態に係るケーブルトレイ斜向部トレイサポートの構成を模式的に示す斜視図。
図2図1のケーブルトレイ斜向部トレイサポートの要部構成を模式的に示す斜視図。
図3図2のa部の構成を示す図。
図4図1のB-B断面構成を示す図。
図5図1のA-A部分の構成を示す図。
図6】ケーブルトレイの取り付け状態を示す斜視図。
図7図6のC-C断面構成を示す図。
図8】従来のケーブルトレイサポートの構成を模式的に示す斜視図。
図9】従来のケーブルトレイサポートにケーブルトレイを取り付けた状態を示す斜視図。
図10図8のD-D断面構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
先ず、図8図10を参照して従来のケーブルトレイ斜向部トレイサポート200について説明する。
【0014】
図8に示すように、従来のケーブルトレイ斜向部トレイサポート200は、L字状のアングル鋼等からなるケーブルトレイサポート吊具21を、現場における取り付け位置の寸法に合わせて所定の間隔を設けて対向するように配設し、これらの間に、同じくL字状のアングル鋼等からなるケーブルトレイ受材22を、ケーブルトレイ斜向部23(図9に示す。)の角度に合わせて所定角度傾けて溶接して固定することによって構成されている。
【0015】
そして、図9に示すように、このように構成されたケーブルトレイ斜向部トレイサポート200のケーブルトレイ受材22の上にケーブルトレイ斜向部23を固定することによってケーブルトレイにおける斜向部が構成される。なお、図10に、図8のD-D断面として、ケーブルトレイサポート吊具21とケーブルトレイ受材22との位置関係を、拡大して示してある。この図10に示されるように、ケーブルトレイサポート吊具21に対するケーブルトレイ受材22の角度は、溶接によって固定されている。
【0016】
以上説明したように、従来のケーブルトレイ斜向部トレイサポート200では、現場における部材の切断作業、溶接作業及び溶接後の補修、仕上げ塗装工事等を必要とし、現地における加工作業に時間と労力を必要とするものであった。
【0017】
これに対して、本実施形態に係るケーブルトレイ斜向部トレイサポート100では、そのケーブルトレイ傾斜部における据付に柔軟性を持たせており、現地加工作業の省力化・据付工事作業効率の向上を図ることができる。
【0018】
以下、実施形態に係るケーブルトレイ斜向部トレイサポート100及びケーブルトレイ斜向部の支持方法について、図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
図1は、実施形態に係るケーブルトレイ斜向部トレイサポート100の構成を模式的に示す斜視図である。図1に示すように、ケーブルトレイ斜向部トレイサポート100は、ケーブルトレイ受材1と、これを支持する支持材3と、支持材固定部材4と、ケーブルトレイサポート吊材である全ネジボルト5とを具備している。
【0020】
ケーブルトレイ受材1は、例えば、外形が四角形状の角パイプ等から構成されており、その1つの面(図1中上側の面)が、後述するケーブルトレイ斜向部10(図6参照。)の裏面側を支持するための支持面1aとされている。このケーブルトレイ受材1は、ケーブルトレイ斜向部10(図6参照。)の幅方向に沿って、その長手方向が延びるように延在している。
【0021】
ケーブルトレイ受材1を構成する角パイプとしては、例えば、一辺の長さが数十mm程度のものを使用することが好ましく、本実施形態では、一辺の長さが50mm、厚さが6mmのものを使用している。しかしながら、ケーブルトレイ受材1を構成する角パイプの一辺の長さ及び厚さは、これに限られるものではない。なお、ケーブルトレイ受材1を構成する角パイプの長さについては、ケーブルトレイ斜向部10(図6参照。)の幅によって選択することができる。
【0022】
図2乃至図4にも示すように、ケーブルトレイ受材1の内部には、配管用炭素鋼管等からなる円環状部材2が配設されており、この円環状部材2の内部に、丸鋼等からなる支持材3が配設されている。本実施形態では、円環状部材2を構成する配管用炭素鋼管として、SGP25Aを使用し、支持材3を構成する丸鋼として、φ25の丸鋼を使用している。しかしながら、円環状部材2及び支持材3を構成する材料及びその寸法は、上記のものに限られるものではない。
【0023】
図3に示すように、ケーブルトレイ受材1と円環状部材2とは、溶接部8等によって固定されている。また、円環状部材2と、その内部に配設された支持材3とは固定されておらず、これによって、ケーブルトレイ受材1と円環状部材2は、支持材3を回転軸として、回転可能とされている。
【0024】
図4に示すように、ケーブルトレイ受材1の支持面1aには、ボルト用のタップ穴(メスネジ切り穴)7が複数設けられている。これらのタップ穴7は、後述するケーブルトレイ斜向部10(図6参照。)を、ケーブルトレイ受材1の支持面1aに固定するためのものである。タップ穴7は、最低2つ設けられていればよい。また、1種類のケーブルトレイ斜向部トレイサポート100によって、幅の異なる複数種のケーブルトレイ斜向部10に対応可能とするためには、ケーブルトレイ受材1の長さを長めに設定しておき、夫々の幅の異なる複数種のケーブルトレイ斜向部10に対応したタップ穴7を設けておけばよい。図1図2に示す例では、支持面1aに多数のタップ穴7を設けた例を示しており、幅の異なる複数種のケーブルトレイ斜向部10に対応可能となっている。
【0025】
ケーブルトレイ受材1は、その両端部をケーブルトレイサポート吊具である全ネジボルト5及び支持材固定部材4によって支持されている。支持材固定部材4は、図5に示すように、例えば、L字状のアングル鋼等から構成されており、その1つの辺4aが上側を向き、もう1つ辺4bが、ケーブルトレイ受材1側を向くように配設されている。
【0026】
図5に示すように、支持材3の長手方向両側端部は、支持材固定部材4のケーブルトレイ受材1側を向く辺4bに、溶接部9等によって固定されている。したがって、ケーブルトレイ受材1と円環状部材2は、支持材3を回転軸として、回転することにより、支持材固定部材4に対する支持面1aの角度を変更可能とされている。
【0027】
また、図5に示すように、支持材固定部材4の上側を向く辺4aには、全ネジボルト5が貫通可能な透孔が設けられている。そして、この透孔に全ネジボルト5を貫通させ、全ネジボルト5に螺合された2つのナット6によって、支持材固定部材4の辺4aの上下面を挟み込むことによって、支持材固定部材4と全ネジボルト5との固定が行われている。このような構成とすることによって、全ネジボルト5に対する2つのナット6の位置を変更することにより、支持材固定部材4及びこれに支持されたケーブルトレイ受材1の高さ方向の位置を変更可能とされている。
【0028】
また、図5に示すように、支持材3の長さは、ケーブルトレイ受材1の長さより、例えば数mmから数十mm程度長くされており、支持材固定部材4とケーブルトレイ受材1との間に支持材3が露出した状態となっている。すなわち、ケーブルトレイ受材1の両側端部と支持材固定部材4のケーブルトレイ受材1側を向く辺4bとの間には、間隙Dが形成された状態となっている。そして、上記の間隙Dの範囲で、ケーブルトレイ受材1を支持材3の軸方向に沿ってスライド可能となっており、後述するケーブルトレイ斜向部10(図6参照。)の位置に合わせて、ケーブルトレイ受材1の水平方向の位置を調整することができるようになっている。
【0029】
上記構成のケーブルトレイ斜向部トレイサポート100を用いて、図6に示すように、ケーブルトレイ斜向部10を支持する場合、まず、図1に示すように、ケーブルトレイ斜向部(図1には図示せず。)が配置されるべき位置に、ケーブルトレイ斜向部トレイサポート100を配設する。この場合、ケーブルトレイ斜向部トレイサポート100は、粗位置決めされた状態となり、角度については支持材3を回転軸として支持材固定部材4を回転させることにより調整することができ、水平方向位置については支持材固定部材4をスライドさせることにより調整することができ、高さ方向位置はナット6の位置を変更することによって調整することができる。
【0030】
この状態で、図6に示すように、ケーブルトレイ斜向部10をケーブルトレイ受材1の上に載置し、上述したようにして支持材固定部材4の位置を微調整しながら、ケーブルトレイ斜向部10の上から、複数のケーブルトレイ支持固定ボルト(鍋ネジ)11をタップ穴7に螺合させる。これによって、ケーブルトレイ斜向部トレイサポート100のケーブルトレイ受材1にケーブルトレイ斜向部10を固定する。
【0031】
以上のように、実施形態のケーブルトレイ斜向部トレイサポート100によれば、これを設置する一連の作業工程において、据付工事現場での材料切断・穴あけ加工、溶接作業及びその補修・仕上げ塗装作業は発生しない。これによって、現地据付工事工数を低減することができ、現地におけるケーブルトレイ据付工事に要する時間を短縮することが可能となる。
【0032】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0033】
1……ケーブルトレイ受材(角パイプ)、1a……支持面、2……円環状部材(配管用炭素鋼管)、3……支持材(丸鋼)、4……支持材固定部材(アングル鋼)、5……全ネジボルト、6……ナット、7……タップ穴、8……溶接部、9……、10……ケーブルトレイ斜向部、11……ケーブルトレイ支持固定ボルト(鍋ネジ)、100……ケーブルトレイ斜向部トレイサポート、21……ケーブルトレイサポート吊具、22……ケーブルトレイ受材、23……ケーブルトレイ斜向部、200……従来のケーブルトレイ斜向部トレイサポート。
【要約】
【課題】従来に比べて現地における作業量を低減することができ、現地におけるケーブルトレイ据付工事に要する時間を短縮することのできるケーブルトレイ斜向部トレイサポート及びケーブルトレイ斜向部の支持方法を提供する。
【解決手段】ケーブルトレイ斜向部を支持するケーブルトレイ斜向部トレイサポートであって、ケーブルトレイ斜向部の幅方向に延在し、支持面にケーブルトレイ斜向部の裏面側を支持するケーブルトレイ受材と、ケーブルトレイ受材の長手方向に延在し、ケーブルトレイ受材を回動可能に支持する支持材と、支持材の両側端部に設けられ、支持材を支持する支持材固定部材と、支持材固定部材を吊下げて支持するケーブルトレイサポート吊材と、を具備し、ケーブルトレイ受材を回させて、支持面の角度を調節可能とされている。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10