(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-25
(45)【発行日】2022-11-02
(54)【発明の名称】複数の自律走行移動ロボット
(51)【国際特許分類】
G05D 1/02 20200101AFI20221026BHJP
A47L 9/28 20060101ALI20221026BHJP
【FI】
G05D1/02 J
A47L9/28 E
(21)【出願番号】P 2021512601
(86)(22)【出願日】2019-09-02
(86)【国際出願番号】 KR2019011250
(87)【国際公開番号】W WO2020050565
(87)【国際公開日】2020-03-12
【審査請求日】2021-04-30
(32)【優先日】2018-09-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】10-2019-0019430
(32)【優先日】2019-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】カク トンフン
(72)【発明者】
【氏名】コ キョンソク
(72)【発明者】
【氏名】イ ソンウク
【審査官】藤崎 詔夫
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-199190(JP,A)
【文献】特開2018-120526(JP,A)
【文献】特開2002-215236(JP,A)
【文献】特開2010-108433(JP,A)
【文献】特開2003-015739(JP,A)
【文献】特開2007-149088(JP,A)
【文献】特開2017-129909(JP,A)
【文献】特開2003-269914(JP,A)
【文献】特開2016-057945(JP,A)
【文献】特開2008-191800(JP,A)
【文献】特開2015-014600(JP,A)
【文献】特開昭63-150044(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2018-0046175(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05D 1/02
A47L 9/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動ロボットの本体を移動または回転させるように構成される走行部と、
他の移動ロボットと通信するように構成される通信部と、
前記本体の前方に対して所定の角度を有する検知領域内に存在する前記他の移動ロボットを検知するように構成される検知部と、
前記検知領域内で前記他の移動ロボットが検知されるように前記本体を回転させ、前記他の移動ロボットが前記検知領域内に存在するようになると、前記他の移動ロボットを所定の距離だけ直線走行させる制御信号が前記他の移動ロボットに送信されるように前記通信部を制御するように構成される制御部と、を有
し、
前記制御部は、
前記検知部により、前記他の移動ロボットが直線走行する方向に基づいて、前記他の移動ロボットが向いている方向を決定するように構成される、移動ロボット。
【請求項2】
前記制御部は、
前記検知部により前記他の移動ロボットの相対位置を決定し、
前記他の移動ロボットが直線走行する間に前記他の移動ロボットの複数の相対位置を決定し、
前記他の移動ロボットの複数の相対位置に基づいて、前記他の移動ロボットが向いている方向を決定するように構成される、ことを特徴とする請求項1に記載の移動ロボット。
【請求項3】
前記制御部は、
前記検知部により決定された前記他の移動ロボットの相対位置と前記他の移動ロボットが向いている方向とに基づいて、前記他の移動ロボットの位置座標と前記他の移動ロボットが向いている方向の角度とを決定するように構成される、ことを特徴とする請求項1に記載の移動ロボット。
【請求項4】
前記制御部は、
前記検知部により前記他の移動ロボットの相対位置が決定されたことに基づいて、前記本体を回転させるように構成される、ことを特徴とする請求項1に記載の移動ロボット。
【請求項5】
前記制御部は、
前記本体の回転により前記他の移動ロボットが前記検知領域内に存在するようになったことに基づいて、前記検知部により前記他の移動ロボットの相対位置を決定するように構成される、ことを特徴とする請求項1に記載の移動ロボット。
【請求項6】
前記制御部は、
前記他の移動ロボットの相対位置が決定された後、前記制御信号を前記他の移動ロボットに送信する、ことを特徴とする請求項
5に記載の移動ロボット。
【請求項7】
前記制御部は、
前記検知部により前記他の移動ロボットと超広帯域信号を送受信し、
前記超広帯域信号を用いて前記他の移動ロボットまでの距離を決定し、
前記他の移動ロボットが前記検知領域内に存在するように前記本体が回転した角度および前記決定された距離に基づいて、前記他の移動ロボットの相対位置を決定するように構成される、ことを特徴とする請求項1に記載の移動ロボット。
【請求項8】
前記制御部は、
前記本体の前面が前記他の移動ロボットの一点を向くように、前記本体を回転させるように構成される、ことを特徴とする請求項1に記載の移動ロボット。
【請求項9】
前記制御部は、
前記他の移動ロボットの直線走行により前記他の移動ロボットが前記検知領域から外れると、前記他の移動ロボットが再び前記検知領域内に位置するように、前記本体を回転させるように構成される、ことを特徴とする請求項1に記載の移動ロボット。
【請求項10】
前記制御部は、
前記検知部により前記他の移動ロボットが前記検知領域から外れた方向を決定し、前記本体を前記決定された方向に対応する方向に回転させるように構成される、ことを特徴とする請求項
9に記載の移動ロボット。
【請求項11】
前記制御部は、
前記他の移動ロボットが所定の距離だけ直線走行したことに基づいて、前記他の移動ロボットの相対位置と前記他の移動ロボットが向いている方向とを決定し、
前記他の移動ロボットの相対位置と前記他の移動ロボットが向いている方向とに基づいて、前記他の移動ロボットを前記検知領域内の特定の点に移動させる制御信号を前記他の移動ロボットに送信するように構成される、ことを特徴とする請求項1に記載の移動ロボット。
【請求項12】
前記制御部は、
前記他の移動ロボットが前記特定の点に位置することが検知されると、前記本体の前方と同じ方向を向くように前記他の移動ロボットを回転させる制御信号を前記他の移動ロボットに送信するように構成される、ことを特徴とする請求項
11に記載の移動ロボット。
【請求項13】
前記制御部は、
前記他の移動ロボットが所定の距離だけ直線走行したことに基づいて、前記他の移動ロボットの相対位置と前記他の移動ロボットが向いている方向とを決定し、
前記本体を前記他の移動ロボットの後方において所定の離隔距離を有する点に移動させるように構成される、ことを特徴とする請求項1に記載の移動ロボット。
【請求項14】
前記制御部は、
前記他の移動ロボットの後方において前記所定の離隔距離を有する点に移動した後、前記他の移動ロボットが向いている方向と同じ方向を向くように、前記本体を回転させるように構成される、ことを特徴とする請求項
13に記載の移動ロボット。
【請求項15】
移動ロボットの本体の前方に対して所定の角度を有する検知領域内で他の移動ロボットが検知されるように、前記本体を回転させるステップと、
前記本体の回転により前記他の移動ロボットが前記検知領域内に位置するようになると、前記他の移動ロボットを所定の距離だけ直線走行させる制御信号を前記他の移動ロボットに送信するステップと、
前記他の移動ロボットが直線走行する方向に基づいて、前記他の移動ロボットが向いている方向を決定するステップと、を有する、移動ロボットの制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の自律走行移動ロボットに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、移動ロボットは、ユーザの操作によらず所定の区域を自律走行しながら自動で所定の動作を行う機器である。移動ロボットは、区域内に設置された障害物を検知して障害物に接近したり回避しながら動作を行う。
【0003】
このような移動ロボットには、領域を走行しながら掃除を行うロボット掃除機が含まれる。
【0004】
ロボット掃除機は、ユーザの操作によらず自律走行しながら掃除を行う掃除機である。
【0005】
このようにユーザの操作によらず自律走行しながら掃除を行う移動ロボットが開発されることにより、複数の移動ロボットがユーザの操作によらずに互いに協業しながら掃除を行うようにするための開発の必要性が高まっている。
【0006】
特許文献1は、マスタロボット掃除装置(以下、マスタロボットという。)が少なくとも1つのスレーブロボット掃除装置(以下、スレーブロボットという。)を制御する方法について開示している。
【0007】
上記特許文献1は、マスタロボットが障害物検出装置を用いて周囲の障害物を検出し、障害物検出装置からの位置データを用いてスレーブロボットに関連するマスタロボットの位置を決定する構成について開示している。
【0008】
また、上記特許文献1は、無線近距離ネットワーク(WLAN)技術を用いるサーバを介してマスタロボットとスレーブロボットとが通信を行う構成について開示している。
【0009】
上記特許文献1によれば、マスタロボットがスレーブロボットの位置を判断することはできるが、スレーブロボットがマスタロボットの位置を判断することはできない。
【0010】
また、上記特許文献1に開示された構成を用いてスレーブロボットがマスタロボットの位置を決定(判断)するようにするためには、マスタロボットがサーバを介してスレーブロボットにマスタロボットが判断したスレーブロボットの相対位置情報を送信しなければならない。
【0011】
しかしながら、上記特許文献1は、マスタロボットがサーバを介してスレーブロボットに相対位置情報を送信する構成については開示していない。
【0012】
また、マスタロボットが相対位置情報を送信するとしても、マスタロボットとスレーブロボットとがサーバを介して通信を行うので、マスタロボットまたはスレーブロボットがサーバとの通信が難しい場所に位置すると、サーバとの通信が切断されてしまう。
【0013】
この場合、スレーブロボットがサーバから相対位置情報を受信できないので、スレーブロボットがマスタロボットの相対位置を決定(判断)することが困難であるという問題があり、それに伴い、マスタロボットとスレーブロボットとの追従制御が円滑に行われなくなるという問題がある。
【0014】
さらに、複数の自律走行移動ロボット間の通信により円滑な追従制御を行うためには、マスタロボットがスレーブロボットの前方に位置するか後方に位置するか、またはスレーブロボットがマスタロボットの前方に位置するか後方に位置するかを判断する必要がある。
【0015】
しかしながら、上記特許文献1においては、サーバを介して、単にマスタロボットがスレーブロボットに相対位置情報を送信することを開示しているにすぎず、マスタロボットがスレーブロボットの前方に位置するか後方に位置するか、またはスレーブロボットがマスタロボットの前方に位置するか後方に位置するかを判断することができないという問題もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明の目的は、ユーザが介入することなく最適化された方法で掃除を行うことのできる複数の移動ロボットおよびその制御方法を提供することにある。
【0018】
本発明の他の目的は、複数の移動ロボットのうちのいずれか1つが他の1つを最適化された方法で追従走行することのできる複数の移動ロボットおよびその制御方法を提供することにある。
【0019】
本発明のさらに他の目的は、複数の移動ロボットとサーバとの通信状態に関係なく、複数の移動ロボットの相対位置を把握することのできる複数の移動ロボットおよびその制御方法を提供することにある。
【0020】
本発明のさらに他の目的は、前方を基準に他の移動ロボットが位置する方向を把握することにより円滑な追従制御を行うことのできる複数の移動ロボットおよびその制御方法を提供することにある。
【0021】
本発明のさらに他の目的は、第1移動ロボットを追従する第2移動ロボットが第1移動ロボットを逃すことなく追従することのできる複数の移動ロボットおよびその制御方法を提供することにある。
【0022】
本発明のさらに他の目的は、第2移動ロボットが第1移動ロボットを追従して走行するために第1移動ロボットが向いている方向を最適化された方法で決定することのできる複数の移動ロボットおよびその制御方法を提供することにある。
【0023】
本発明のさらに他の目的は、追従走行を開始する際に最適化された開始シナリオを提供することのできる複数の移動ロボットおよびその制御方法を提供することにある。
【0024】
本発明のさらに他の目的は、複数の移動ロボットを位置合わせすることにより最適化された追従走行を行うことのできる複数の移動ロボットおよびその制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0025】
本発明の一実施形態による移動ロボットは、本体を移動または回転させる走行部と、他の移動ロボットと通信する通信部と、本体の前方に対して所定の角度を有する検知領域内に存在する他の移動ロボットを検知する検知部と、検知領域内で他の移動ロボットが検知されるように本体を回転させ、本体の回転により他の移動ロボットが検知領域内に存在するようになると、他の移動ロボットを所定の距離だけ直線走行させる制御信号が他の移動ロボットに送信されるように通信部を制御する制御部と、を有する。
【0026】
一実施形態において、制御部は、検知部により他の移動ロボットが直線走行する方向を決定し、決定された方向を他の移動ロボットが向いている方向として決定することを特徴とする。
【0027】
一実施形態において、制御部は、検知部により他の移動ロボットの相対位置を決定し、他の移動ロボットが直線走行する間に他の移動ロボットの複数の相対位置を決定し、他の移動ロボットの複数の相対位置に基づいて、他の移動ロボットが向いている方向を決定することを特徴とする。
【0028】
一実施形態において、制御部は、検知部により決定された他の移動ロボットの相対位置と他の移動ロボットが向いている方向とに基づいて、他の移動ロボットの位置座標と他の移動ロボットが向いている方向の角度とを決定することを特徴とする。
【0029】
一実施形態において、制御部は、検知部により他の移動ロボットの相対位置が決定されたことに基づいて、本体を回転させることを特徴とする。
【0030】
一実施形態において、制御部は、本体の回転により他の移動ロボットが検知領域内に存在するようになったことに基づいて、検知部により他の移動ロボットの相対位置を決定することを特徴とする。
【0031】
一実施形態において、制御部は、他の移動ロボットの相対位置が決定された後、制御信号を他の移動ロボットに送信することを特徴とする。
【0032】
一実施形態において、制御部は、検知部により他の移動ロボットと超広帯域(UWB)信号を送受信し、UWB信号を用いて他の移動ロボットまでの距離を決定し、他の移動ロボットが検知領域内に存在するように本体が回転した角度および決定された距離に基づいて、他の移動ロボットの相対位置を決定することを特徴とする。
【0033】
一実施形態において、制御部は、本体の前面が他の移動ロボットの一点(地点)を向くように、本体を回転させることを特徴とする。
【0034】
一実施形態において、制御部は、他の移動ロボットの直線走行により他の移動ロボットが検知領域から外れると、他の移動ロボットが再び検知領域内に位置するように、本体を回転させることを特徴とする。
【0035】
一実施形態において、制御部は、検知部により他の移動ロボットが検知領域から外れた方向を決定し、本体を決定された方向に対応する方向に回転させることを特徴とする。
【0036】
一実施形態において、制御部は、他の移動ロボットが所定の距離だけ直線走行したことに基づいて、他の移動ロボットの相対位置と他の移動ロボットが向いている方向とを決定し、他の移動ロボットの相対位置と他の移動ロボットが向いている方向とに基づいて、他の移動ロボットを検知領域内の特定の点に移動させる制御信号を他の移動ロボットに送信することを特徴とする。
【0037】
一実施形態において、制御部は、他の移動ロボットが特定の点に位置することが検知されると、本体の前方と同じ方向を向くように他の移動ロボットを回転させる制御信号を他の移動ロボットに送信することを特徴とする。
【0038】
一実施形態において、制御部は、他の移動ロボットが所定の距離だけ直線走行したことに基づいて、他の移動ロボットの相対位置と他の移動ロボットが向いている方向とを決定し、他の移動ロボットの後方において所定の離隔距離を有する点に移動するように、本体を移動させることを特徴とする。
【0039】
一実施形態において、制御部は、他の移動ロボットの後方において所定の離隔距離を有する点に移動した後、他の移動ロボットが向いている方向と同じ方向を向くように、本体を回転させることを特徴とする。
【0040】
本発明の一実施形態による移動ロボットの制御方法は、本体の前方に対して所定の角度を有する検知領域内で他の移動ロボットが検知されるように、本体を回転させるステップと、本体の回転により他の移動ロボットが検知領域内に位置するようになると、他の移動ロボットを所定の距離だけ直線走行させる制御信号を他の移動ロボットに送信するステップと、他の移動ロボットが直線走行する方向を決定し、決定された方向を他の移動ロボットが向いている方向として決定するステップと、を有する。
【発明の効果】
【0041】
本発明によれば、他の移動ロボットの相対位置と他の移動ロボットが向いている方向とを正確に把握する複数の自律走行移動ロボットを提供することができる。
【0042】
本発明によれば、他の移動ロボットが走行して移動ロボットの検知領域から外れた場合も、移動ロボットが他の移動ロボットを逃すことなく他の移動ロボットを追従して走行することにより、円滑な追従走行を行う移動ロボットを提供することができる。
【0043】
本発明によれば、他の移動ロボットが移動ロボットの検知領域から外れると、再び他の移動ロボットが検知領域内で検知されるように移動ロボットを回転させることにより、移動ロボットが他の移動ロボットを逃さないようにし、他の移動ロボットが移動ロボットの検知領域から外れても移動ロボットが他の移動ロボットを追従できるようにする新たな追従制御方法を提供することができる。
【0044】
本発明によれば、移動ロボットが他の移動ロボットを追従して走行する追従走行を開始する際に、他の移動ロボットの相対位置のみではなく、他の移動ロボットが向いている方向も把握する移動ロボットを提供することができる。
【0045】
本発明によれば、追従走行を開始する前に、他の移動ロボットの相対位置と他の移動ロボットが向いている方向とを把握することにより、移動ロボットが追従する他の移動ロボットの正確な状態を把握した後に追従走行を開始する移動ロボットを提供することができる。
【0046】
本発明によれば、追従走行を開始する前に、移動ロボットが他の移動ロボットを追従するのに最適化された位置および状態(向いている方向)になるように移動ロボットと他の移動ロボットとを位置合わせし、位置合わせした後に追従走行を開始することにより、最適化された追従走行を行う移動ロボットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【
図1】本発明による自律走行移動ロボットの一例を示す斜視図である。
【
図2】
図1に示す自律走行移動ロボットの平面図である。
【
図3】
図1に示す自律走行移動ロボットの側面図である。
【
図4】本発明の一実施形態による自律走行移動ロボットの構成要素の一例を示すブロック図である。
【
図5A】本発明の一実施形態による複数の自律走行移動ロボット間のネットワーク通信を示す概念図である。
【
図5B】
図5Aのネットワーク通信の一例を示す概念図である。
【
図5C】本発明の一実施形態による複数の自律走行移動ロボットの追従走行を説明する概念図である。
【
図6A】本発明の変形実施形態による第1移動ロボットと移動デバイスとの間の追従登録および追従制御を説明する概念図である。
【
図6B】本発明の変形実施形態による第1移動ロボットと移動デバイスとの間の追従登録および追従制御を説明する概念図である。
【
図6C】本発明の変形実施形態による第1移動ロボットと移動デバイスとの間の追従登録および追従制御を説明する概念図である。
【
図7】本発明の代表的な制御方法を説明するフローチャートである。
【
図8】
図7に示す制御方法を説明する概念図である。
【
図9】
図7に示す制御方法を説明する概念図である。
【
図10】
図7に示す制御方法を説明する概念図である。
【
図11】
図7に示す制御方法を説明する概念図である。
【
図12A】本発明の一実施形態による移動ロボットと他の移動ロボットとを位置合わせする方法を説明する概念図である。
【
図12B】本発明の一実施形態による移動ロボットと他の移動ロボットとを位置合わせする方法を説明する概念図である。
【
図12C】本発明の一実施形態による移動ロボットと他の移動ロボットとを位置合わせする方法を説明する概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
以下、図面を参照して、本発明による自律走行移動ロボットについてより詳細に説明する。
【0049】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明するが、本明細書において用いられる技術用語は、本発明の特定の実施形態を説明するためのものであり、本発明の範囲を規定するものではない。
【0050】
まず、本発明に開示される「移動ロボット」は、自律走行が可能な「(特定機能用)ロボット」、「ロボット掃除機」、「掃除用ロボット」、「自律走行掃除機」と同じ意味で用いられ、混用される。
【0051】
また、本発明に開示される「複数の移動ロボット」は、「複数のロボット掃除機」または「複数の掃除機」ともいう。さらに、「第1移動ロボット」は、「第1ロボット」、「第1ロボット掃除機」、「第1掃除機」または「先頭掃除機」ともいう。さらに、「第2移動ロボット」は、「第2ロボット」、「第2ロボット掃除機」、「第2掃除機」または「追従掃除機」ともいう。
【0052】
図1~
図3は、本発明による移動ロボットの一例としてロボット掃除機を示すものである。
【0053】
具体的には、
図1は、本発明による自律走行移動ロボット100の一例を示す斜視図であり、
図2は、
図1に示す自律走行移動ロボット100の平面図であり、
図3は、
図1に示す自律走行移動ロボット100の側面図である。
【0054】
本発明において、自律走行移動ロボット、ロボット掃除機および自律走行を行う掃除機は同じ意味で用いられる。また、本発明において、複数の自律走行移動ロボットは、以下の
図1~
図3に示す構成の少なくとも一部を含むようにしもよい。
【0055】
図1~
図3に示すように、自律走行移動ロボット100は、所定の領域を自律走行しながら床面を掃除する機能を実行する。ここで、床面の掃除には、床面の塵(異物が含まれる)を吸入したり床面を拭くことが含まれる。
【0056】
自律走行移動ロボット100は、掃除機本体110、掃除ユニット120、検知ユニット130およびダストボックス140を含んでもよい。
【0057】
掃除機本体110には、自律走行移動ロボット100の制御のための制御部(図示せず)を含む各種部品が内蔵または装着される。また、掃除機本体110には、自律走行移動ロボット100の走行のためのホイールユニット111が備えられる。ホイールユニット111により、自律走行移動ロボット100は、前後左右に移動したり回転することができる。
【0058】
図3に示すように、ホイールユニット111は、メインホイール111aおよびサブホイール111bを含む。
【0059】
メインホイール111aは、掃除機本体110の両側にそれぞれ備えられ、制御部の制御信号に基づいて一方向または他方向に回転可能に構成される。それぞれのメインホイール111aは、互いに独立して駆動可能に構成されてもよい。例えば、それぞれのメインホイール111aは、異なるモータにより駆動されてもよい。あるいは、それぞれのメインホイール111aは、1つのモータに備えられる複数の異なる軸により駆動されてもよい。
【0060】
サブホイール111bは、メインホイール111aと共に掃除機本体110を支持し、メインホイール111aによる自律走行移動ロボット100の走行を補助するように構成される。このようなサブホイール111bは、後述する掃除ユニット120にも備えられてもよい。
【0061】
制御部がホイールユニット111の駆動を制御することにより、自律走行移動ロボット100は、床面を自律走行するように構成される。
【0062】
一方、掃除機本体110には、自律走行移動ロボット100に電源を供給するバッテリ(図示せず)が装着される。上記バッテリは、充電可能に構成され、掃除機本体110の底面部に着脱可能に構成されてもよい。
【0063】
図1において、掃除ユニット120は、掃除機本体110の一側から突出した形態で配置され、塵を含む空気を吸入するかまたは拭くようにしてもよい。上記一側は、掃除機本体110が正方向(F)に走行する側、すなわち掃除機本体110の前側であってもよい。
【0064】
同図においては、掃除ユニット120が掃除機本体110の一側から前方および左右両側方の全てに突出した形状であることを示す。具体的には、掃除ユニット120の前端部は、掃除機本体110の一側から前方に離隔した位置に配置され、掃除ユニット120の左右両端部は、掃除機本体110の一側から左右両側にそれぞれ離隔した位置に配置される。
【0065】
掃除機本体110が円形に形成され、掃除ユニット120の後端部両側が掃除機本体110から左右両側にそれぞれ突出するように形成されることにより、掃除機本体110と掃除ユニット120との間には、空間、すなわち隙間が形成される。上記空間は、掃除機本体110の左右両端部と掃除ユニット120の左右両端部との間の空間であり、自律走行移動ロボット100の内側に凹んだ形状を有する。
【0066】
上記空間に障害物が挟まった場合、自律走行移動ロボット100が障害物に引っ掛かって動けなくなるという問題を招くことがある。これを防止するために、カバー部材129が上記空間の少なくとも一部を覆うように配置されてもよい。
【0067】
カバー部材129は、掃除機本体110に備えられてもよく、掃除ユニット120に備えられてもよい。本実施形態においては、掃除ユニット120の後端部両側にそれぞれカバー部材129が突設され、掃除機本体110の外周面を覆うように配置されていることを示す。
【0068】
カバー部材129は、上記空間、すなわち掃除機本体110と掃除ユニット120との間の空間の少なくとも一部を埋めるように配置される。したがって、上記空間に障害物が挟まることを防止でき、上記空間に障害物が挟まったとしても障害物から容易に離脱できる構造を実現することができる。
【0069】
掃除ユニット120から突設されるカバー部材129は、掃除機本体110の外周面に支持されるようにしてもよい。
【0070】
カバー部材129が掃除機本体110から突設されている場合、カバー部材129は、掃除ユニット120の背面部に支持されるようにしてもよい。上記構造によれば、掃除ユニット120が障害物に当接して衝撃を受けると、その衝撃の一部が掃除機本体110に伝達されて衝撃が分散する。
【0071】
掃除ユニット120は、掃除機本体110に着脱可能に結合されるようにしてもよい。掃除ユニット120が掃除機本体110から分離されると、分離された掃除ユニット120を代替してモップモジュール(図示せず)を掃除機本体110に着脱可能に結合することができる。
【0072】
よって、ユーザは、床面の塵を除去する場合は、掃除機本体110に掃除ユニット120を装着し、床面を拭く場合は、掃除機本体110にモップモジュールを装着することができる。
【0073】
掃除ユニット120が掃除機本体110に装着される際に、前述したカバー部材129により上記装着がガイドされる。すなわち、カバー部材129が掃除機本体110の外周面を覆うように配置されることにより、掃除機本体110に対する掃除ユニット120の相対的位置が決定される。
【0074】
掃除ユニット120には、キャスタ123が備えられてもよい。キャスタ123は、自律走行移動ロボット100の走行を補助し、また、自律走行移動ロボット100を支持するように構成される。
【0075】
掃除機本体110には、検知ユニット130が配置される。図示のように、検知ユニット130は、掃除ユニット120が配置される掃除機本体110の一側、すなわち掃除機本体110の前側に配置されてもよい。
【0076】
検知ユニット130は、掃除機本体110の上下方向に掃除ユニット120と重なるように配置されてもよい。検知ユニット130は、掃除ユニット120の上部に配置され、自律走行移動ロボット100の最も前方に位置する掃除ユニット120が障害物に当接しないように前方の障害物や地形地物などを検知するように構成される。
【0077】
検知ユニット130は、このような検知機能に加え、他の検知機能をさらに実行するように構成されてもよい。
【0078】
一例として、検知ユニット130は、周辺の画像を取得するカメラ131を含んでもよい。カメラ131は、レンズおよび画像センサ(イメージセンサ)を含んでもよい。また、カメラ131は、掃除機本体110周辺の画像を制御部が処理できる電気的信号に変換し、例えば上方画像に対応する電気的信号を制御部に伝達するようにしてもよい。上記上方画像に対応する電気的信号は、上記制御部が掃除機本体110の位置を検出する際に用いられるようにしてもよい。
【0079】
また、検知ユニット130は、自律走行移動ロボット100の走行面または走行経路上の壁体、家具や断崖などの障害物を検知するようにしてもよい。さらに、検知ユニット130は、バッテリ充電を行うドッキング機器の存在を検知するようにしてもよい。さらに、検知ユニット130は、天井情報を検知し、自律走行移動ロボット100の走行区域または掃除区域をマッピングするようにしてもよい。
【0080】
掃除機本体110には、吸入された空気中の塵を分離して集塵するダストボックス140が着脱可能に結合される。
【0081】
また、ダストボックス140には、ダストボックス140を覆うダストボックス蓋体150が備えられる。一例として、ダストボックス蓋体150は、掃除機本体110にヒンジ結合されて回動するように構成されてもよい。ダストボックス蓋体150は、ダストボックス140または掃除機本体110に固定され、ダストボックス140の上面を覆った状態を維持するようにしてもよい。ダストボックス蓋体150がダストボックス140の上面を覆うように配置された状態では、ダストボックス蓋体150により、ダストボックス140が掃除機本体110から分離されることが防止される。
【0082】
ダストボックス140の一部は、ダストボックス収容部113に収容され、ダストボックス140の他の一部は、掃除機本体110の後方(すなわち、正方向(F)の反対方向である逆方向(R))に向かって突出するようにしてもよい。
【0083】
ダストボックス140は、塵を含む空気が流入する入口、および塵が分離された空気が排出される出口を有し、ダストボックス140が掃除機本体110に装着されると、上記書き込み口(入口)および上記出口が掃除機本体110の内側壁に形成される開口155を介して連通するように構成される。こうすることにより、掃除機本体110の内部に吸気流路および排気流路が形成される。
【0084】
このような連結関係により、掃除ユニット120を介して流入した塵を含む空気は、掃除機本体110の内部の吸気流路を介してダストボックス140に流入し、ダストボックス140のフィルタやサイクロンを経て空気と塵とが分離される。塵は、ダストボックス140に集塵され、空気は、ダストボックス140から排出された後に掃除機本体110の内部の排気流路を介して最終的に排気口112から外部に排出される。
【0085】
以下、
図4を参照して、自律走行移動ロボット100の構成要素に関する一実施形態を説明する。
【0086】
本発明の一実施形態による自律走行移動ロボット100または移動ロボットは、通信部1100、入力部1200、走行部1300、検知部1400、出力部1500、電源部1600、メモリ1700、制御部1800および掃除部1900の1つもしくは複数またはそれらの組み合わせを含んでもよい。
【0087】
ここで、
図4に示す全ての構成要素が必須構成要素であるわけではなく、本発明による自律走行移動ロボットは、図示の構成要素よりも多い構成要素で実現してもよく、それより少ない構成要素で実現してもよいことはいうまでもない。また、前述したように、本発明において説明される複数の自律走行移動ロボットは、以下に説明される構成要素のうちの一部のみ同じ構成要素を含むようにしてもよい。すなわち、複数の自律走行移動ロボットがそれぞれ異なる構成要素からなるようにしてもよい。
【0088】
以下、各構成要素について説明する。
【0089】
まず、電源部1600は、外部の商用電源により充電可能なバッテリを備え、上記移動ロボット内に電源を供給する。電源部1600は、上記移動ロボットに含まれる各構成に駆動電源を供給することにより、上記移動ロボットの走行や特定機能の実行に要求される動作電源を供給する。
【0090】
ここで、制御部1800は、上記バッテリの電源残量を検知し、電源残量が不足していると上記移動ロボットが外部の商用電源に接続された充電台に移動するように制御することにより、上記充電台から充電電流が供給されて上記バッテリが充電されるようにする。上記バッテリは、バッテリ検知部に接続されており、上記バッテリの残量および充電状態が制御部1800に送られる。出力部1500は、制御部1800の制御下で上記バッテリの残量を表示する。
【0091】
上記バッテリは、上記自律走行移動ロボットの中央の下部に配置されてもよく、左右のいずれか一方に配置されてもよい。後者の場合、上記移動ロボットは、上記バッテリの重量の偏りを解消するために、バランスウェイトをさらに備えてもよい。
【0092】
制御部1800は、人工知能技術に基づいて情報を処理する役割を果たすものであり、情報の学習、情報の推論、情報の知覚、自然言語の処理の少なくとも1つを行う1つまたは複数のモジュールを含むようにしてもよい。
【0093】
制御部1800は、マシンラーニング(機械学習)(machine learning)技術により、掃除機内に記憶(保存)された情報、掃除機周辺の環境情報、通信可能な外部記憶媒体に記憶された情報など、膨大な量の情報(ビッグデータ)の学習、推論および処理の少なくとも1つを行うようにしてもよい。また、制御部1800は、上記マシンラーニング技術により学習した情報を用いて、実行可能な少なくとも1つの掃除機の動作を予測(または推論)し、上記予測された少なくとも1つの動作のうち、実現性の最も高い動作が行われるように掃除機を制御するようにしてもよい。
【0094】
マシンラーニング技術は、少なくとも1つのアルゴリズムに基づいて、大規模な情報を収集および学習し、学習した情報に基づいて情報を判断および予測する技術である。情報の学習とは、情報の特徴、規則、判断基準などを把握し、情報と情報との関係を定量化し、定量化したパターンを用いて新たなデータを予測する動作をいう。
【0095】
マシンラーニング技術に用いられるアルゴリズムは、統計学に基づくアルゴリズムであってもよく、例えば、ツリー構造を予測モデルとして用いる意思決定木(decision tree)、生物のニューラルネットワークの構造および機能を模倣した人工ニューラルネットワーク(neural network)、生物の進化アルゴリズムに基づく遺伝的プログラミング(genetic programming)、観測された例をクラスタという部分集合に分けるクラスタリング(clustering)、ランダムに抽出された乱数を用いて関数値を確率として計算するモンテカルロ法(Monte Carlo method)などが挙げられる。
【0096】
マシンラーニング技術の一分野として、ディープラーニング(深層学習)(Deep Learning, DL)技術は、ディープニューラルネットワーク(Deep Neural Network, DNN)アルゴリズムを用いて、情報の学習、判断および処理の少なくとも1つを行う。ディープニューラルネットワーク(DNN)は、層と層とを繋ぎ、層と層との間でデータを送信する構造を有する。このようなディープラーニング技術によれば、並列演算に最適化されたGPU(Graphic Processing Unit)を用いて、ディープニューラルネットワーク(DNN)により膨大な量の情報を学習することができる。
【0097】
制御部1800は、外部のサーバまたはメモリに記憶されたトレーニングデータを用いて、所定の物体を認識するための特徴を検出する学習エンジンを搭載してもよい。ここで、物体を認識するための特徴には、物体の大きさ、形態、陰影などが含まれる。
【0098】
具体的には、制御部1800は、上記掃除機に備えられたカメラにより取得された画像の一部を上記学習エンジンに入力すると、上記学習エンジンが上記記入力された画像に含まれる少なくとも1つの事物または生命体を認識するようにしてもよい。
【0099】
このように上記学習エンジンを上記掃除機の走行に適用すると、制御部1800は、上記掃除機の走行を妨げる椅子の脚、扇風機、特定の形状のバルコニの隙間などの障害物が上記掃除機周辺に存在するか否かを認識することができるので、上記掃除機の走行の効率および信頼性を向上させることができる。
【0100】
一方、上記学習エンジンは、制御部1800に搭載されてもよく、外部サーバに搭載されてもよい。上記学習エンジンが上記外部サーバに搭載された場合、制御部1800は、通信部1100を制御して、少なくとも1つの分析対象画像を上記外部サーバに送信するようにしてもよい。
【0101】
上記外部サーバは、上記掃除機から送信された画像を上記学習エンジンに入力することにより、当該画像に含まれる少なくとも1つの事物または生命体を認識するようにしてもよい。また、上記外部サーバは、上記認識の結果に関する情報を再び上記掃除機に送信するようにしてもよい。ここで、上記認識の結果に関する情報には、上記分析対象画像に含まれるオブジェクトの数、各オブジェクトの名前に関する情報が含まれてもよい。
【0102】
一方、走行部1300は、モータを備え、上記モータを駆動することにより、左右の主車輪を両方向に回転させて上記移動ロボットの本体を回転または移動させる。ここで、上記左右の主車輪は、独立して動くようにしてもよい。走行部1300は、上記本体を前後左右に前進または後進させたり、曲線走行させたり、その場回転させることができる。
【0103】
一方、入力部1200には、ユーザから上記自律走行移動ロボットに関する各種制御命令が入力される。入力部1200は、1つまたは複数のボタンを含んでもよい。例えば、入力部1200は、確認ボタン、設定ボタンなどを含んでもよい。上記確認ボタンは、ユーザが検知情報、障害物情報、位置情報、マップ情報を確認する命令の入力を行うためのボタンであり、上記設定ボタンは、ユーザが上記情報を設定する命令の入力を行うためのボタンである。
【0104】
また、入力部1200は、以前のユーザ入力を取り消して再びユーザ入力を行うための入力再設定ボタン、予め設定されたユーザ入力を削除するための削除ボタン、作動モードを設定または変更するボタン、上記充電台に復帰させる命令の入力を行うためのボタンなどを含んでもよい。
【0105】
さらに、入力部1200は、ハードキー、ソフトキー、タッチパッドなどからなり、上記移動ロボットの上部に設けられてもよい。さらに、入力部1200は、出力部1500と共にタッチスクリーンの形態を有するようにしてもよい。
【0106】
一方、出力部1500は、上記移動ロボットの上部に設けられてもよい。設置位置や設置形態を変えてもよいことはいうまでもない。例えば、出力部1500は、バッテリ状態や走行方式などを画面に表示することができる。
【0107】
また、出力部1500は、検知部1400により検出された上記移動ロボットの内部状態情報、例えば、上記移動ロボットに含まれる各構成の現在の状態を出力することができる。さらに、出力部1500は、検知部1400により検出された外部状態情報、障害物情報、位置情報、地図情報などを画面に表示することができる。出力部1500は、発光ダイオード(Light Emitting Diode;LED)、液晶表示装置(Liquid Crystal Display;LCD)、プラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel)、有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode;OLED)のいずれかの素子からなるようにしてもよい。
【0108】
出力部1500は、制御部1800により行われる上記移動ロボットの動作過程または動作結果を聴覚的に出力する音響出力手段をさらに含んでもよい。例えば、出力部1500は、制御部1800により生成された警告信号に応じて警告音を外部に出力することができる。
【0109】
ここで、上記音響出力手段(図示せず)は、ブザー(ビーパ)、スピーカなどの音響を出力する手段であってもよい。出力部1500は、メモリ1700に記憶された所定のパターンを有するオーディオデータまたはメッセージデータなどを、上記音響出力手段により外部に出力することができる。
【0110】
よって、本発明の一実施形態による移動ロボットは、出力部1500により、走行領域に関する環境情報を画面に出力したり、音響として出力することができる。また、他の実施形態によれば、上記移動ロボットは、出力部1500により出力する画面や音響を端末装置が出力するように、通信部1100により地図情報または環境情報を上記端末装置に送信することができる。
【0111】
メモリ1700は、上記自律走行移動ロボットを制御または起動する制御プログラムおよびそれに付随するデータを記憶する。メモリ1700は、オーディオ情報、画像情報、障害物情報、位置情報、地図情報などを記憶することができる。また、メモリ1700は、走行パターンに関する情報を記憶することができる。
【0112】
メモリ1700としては、不揮発性メモリ(Non-Volatile Memory,NVM,NVRAM)を主に使用する。ここで、上記不揮発性メモリは、電源が供給されなくても記憶された情報を保持し続ける記憶装置であり、例えば、ROM、フラッシュメモリ、磁気記憶装置(例えば、ハードディスク、ディスケットドライブ、磁気テープ)、光ディスクドライブ、磁気RAM、PRAMなどであってもよい。
【0113】
一方、検知部1400は、外部信号検知センサ、前方検知センサ、崖検知センサ、2次元カメラセンサおよび3次元カメラセンサの1つまたは複数を含んでもよい。
【0114】
上記外部信号検知センサは、上記移動ロボットの外部信号を検知する。上記外部信号検知センサは、例えば赤外線センサ(Infrared Ray Sensor)、超音波センサ(Ultra Sonic Sensor)、RFセンサ(Radio Frequency Sensor)などであってもよい。
【0115】
上記移動ロボットは、上記外部信号検知センサを用いて、上記充電台が発生(生成)する案内信号を受信し、上記充電台の位置および方向を確認することができる。ここで、上記充電台は、上記移動ロボットが復帰できるように、方向および距離を示す案内信号を発信することができる。すなわち、上記移動ロボットは、上記充電台から送信される信号を受信し、現在位置を判断して移動方向を設定し、上記充電台に復帰することができる。
【0116】
一方、上記前方検知センサは、上記移動ロボットの前部、具体的には上記移動ロボットの外周側面に所定間隔で設けられてもよい。上記前方検知センサは、上記移動ロボットの少なくとも一側面に配置されて前方の障害物を検知するためのものであり、上記移動ロボットの移動方向に存在する物体、特に障害物を検知し、検出情報を制御部1800に伝達する。すなわち、上記前方検知センサは、上記移動ロボットの移動経路上に存在する突出物、家の中の什器、家具、壁面、壁の角などを検知し、その情報を制御部1800に伝達する。
【0117】
上記前方検知センサは、例えば赤外線センサ、超音波センサ、RFセンサ、地磁気センサなどであってもよい。上記移動ロボットは、上記前方検知センサとして1種のセンサを用いてもよく、必要に応じて2種以上のセンサを共に用いてもよい。
【0118】
一例として、上記超音波センサは、一般的に遠距離の障害物を検知するのに主に用いられる。上記超音波センサは、発信部および受信部を備え、制御部1800は、上記発信部から放射された超音波が障害物などにより反射されて上記受信部で受信されるか否かによって障害物の有無を判断し、超音波放射時間および超音波受信時間を用いて障害物との距離を算出する。
【0119】
また、制御部1800は、上記発信部から放射された超音波と上記受信部で受信された超音波とを比較し、障害物の大きさに関する情報を検出する。例えば、制御部1800は、より多くの超音波が上記受信部で受信されるほど障害物が大きいと判断する。
【0120】
一実施形態においては、上記移動ロボットの前部側面に複数(例えば、5つ)の超音波センサが外周面に沿って設けられてもよい。ここで、上記超音波センサは、発信部と受信部とが上記移動ロボットの前面に交互に設けられることが好ましい。
【0121】
すなわち、上記発信部は、上記本体の前面中央から左右に離隔して配置され、上記受信部間に1つまたは2つ以上の上記発信部が配置され、障害物などから反射された超音波信号の受信領域を形成するようにしてもよい。このような配置により、センサの数を減らしながらも受信領域を拡張することができる。超音波の発信角度は、クロストーク現象を防止するように、他の信号に影響を及ぼさない範囲の角度を維持する。また、上記受信部は、異なる受信感度を有するように設定されてもよい。
【0122】
また、上記超音波センサから発信される超音波が上向きに出力されるように、上記超音波センサは、所定角度上向きに設けられてもよく、この場合、超音波が下向きに放射されることを防止するために、所定の遮断部材をさらに含んでもよい。
【0123】
一方、上記前方検知センサは、前述したように2種以上のセンサを共に用いてもよいので、上記前方検知センサとして、赤外線センサ、超音波センサ、RFセンサなどのうちのいずれか1種のセンサを用いてもよい。
【0124】
例えば、上記前方検知センサは、上記超音波センサに加え、他の種類のセンサとして赤外線センサを含んでもよい。
【0125】
上記赤外線センサは、上記超音波センサと共に、上記移動ロボットの外周面に設けられてもよい。上記赤外線センサも、前方や側方に存在する障害物を検知し、障害物情報を制御部1800に伝達する。すなわち、上記赤外線センサは、上記移動ロボットの移動経路上に存在する突出物、家の中の什器、家具、壁面、壁の角などを検知し、その情報を制御部1800に伝達する。よって、上記移動ロボットは、上記本体が障害物に衝突することなく特定の領域内を移動することができる。
【0126】
一方、上記崖検知センサ(またはクリフセンサ(Cliff Sensor))は、様々なタイプの光センサを主に用いて、上記移動ロボットの本体を支持する床面上の障害物を検知する。
【0127】
すなわち、上記崖検知センサは、床面上の上記移動ロボットの背面に設けられるが、上記移動ロボットの種類によって他の位置に設けてもよいことはいうまでもない。上記崖検知センサは、上記移動ロボットの背面に配置されて床面の障害物を検知するためのものであり、上記障害物検知センサと同様に、発光部および受光部を備えた赤外線センサ、超音波センサ、RFセンサ、PSD(Position Sensitive Detector)センサなどであってもよい。
【0128】
一例として、上記崖検知センサは、いずれか1つが上記移動ロボットの前部に設けられ、他の2つが相対的に後側に設けられるようにしてもよい。
【0129】
例えば、上記崖検知センサは、PSDセンサにしてもよいが、複数の異なる種類のセンサで構成してもよい。
【0130】
上記PSDセンサは、半導体の表面抵抗を用いて1つのp-n接合により入射光の距離、位置を検出する。上記PSDセンサには、一軸方向の光のみを検出する1次元PSDセンサと平面上の光の位置を検出する2次元PSDセンサとがあり、どちらもpinフォトダイオード構造を有する。上記PSDセンサは、赤外線センサの一種であり、赤外線を用い、赤外線を送信した後に障害物から反射されて戻ってくる赤外線の角度を測定して距離を測定する。すなわち、上記PSDセンサは、三角測量方式を用いて、障害物との距離を算出する。
【0131】
上記PSDセンサは、障害物に対して赤外線を発光する発光部と、障害物から反射されて戻ってくる赤外線を受光する受光部と、を備え、一般的にモジュール形態で構成される。上記PSDセンサを用いて障害物を検知すると、障害物の反射率、色の違いに関係なく安定した測定値が得られる。
【0132】
制御部1800は、上記崖検知センサが床面に向けて発光した赤外線の発光信号と障害物により反射されて受信される反射信号との間の赤外線角度を測定し、崖を検知してその深さを分析することができる。
【0133】
一方、制御部1800は、上記崖検知センサを用いて検知した崖の状態によって上記移動ロボットが通過できるか否かを判断し、判断結果によって上記移動ロボットに崖を通過させるか否かを決定することができる。例えば、制御部1800は、上記崖検知センサにより崖の有無および崖の深さを判断し、その後上記崖検知センサにより反射信号が検知された場合にのみ上記移動ロボットに崖を通過させる。
【0134】
他の例として、制御部1800は、上記崖検知センサを用いて上記移動ロボットの浮き上がり現象を判断することもできる。
【0135】
一方、上記2次元カメラセンサは、上記移動ロボットの一面に備えられ、移動中の上記移動ロボットの本体の周辺に関する画像情報を取得する。
【0136】
オプティカルフローセンサ(Optical Flow Sensor)は、センサ内に備えられたイメージセンサから入力される下方画像を変換して所定形式の画像データを生成する。生成された画像データは、メモリ1700に記憶される。
【0137】
また、上記オプティカルフローセンサに隣接して1つまたは複数の光源が設けられてもよい。上記1つまたは複数の光源は、上記イメージセンサにより撮影される床面の所定の領域に光を照射する。すなわち、上記移動ロボットが床面に沿って特定の領域を移動する場合、床面が平坦であれば、上記イメージセンサと床面との間の距離が一定に維持される。それに対して、上記移動ロボットが不均一な表面の床面を移動する場合は、床面の凹凸および障害物により所定の距離以上遠ざかる。ここで、上記1つまたは複数の光源は、制御部1800の制御により、照射する光の量が調節される。上記光源は、光量の調節が可能な発光素子、例えばLED(Light Emitting Diode)などであってもよい。
【0138】
制御部1800は、上記オプティカルフローセンサを用いて、上記移動ロボットの滑りに関係なく上記移動ロボットの位置を検出することができる。制御部1800は、上記オプティカルフローセンサにより撮影された画像データを時間ごとに比較分析して移動距離および移動方向を算出し、それに基づいて上記移動ロボットの位置を算出することができる。上記オプティカルフローセンサにより上記移動ロボットの下方に関する画像情報を用いると、制御部1800は、他の手段で算出した上記移動ロボットの位置に関して滑り(slippage)に強い補正を行うことができる。
【0139】
上記3次元カメラセンサは、上記移動ロボットの本体の一面または一部分に取り付けられ、上記本体の周囲に関する3次元座標情報を生成する。
【0140】
すなわち、上記3次元カメラセンサは、上記移動ロボットと被写体との遠近距離を算出する3次元デプスカメラ(3D Depth Camera)であってもよい。
【0141】
具体的には、上記3次元カメラセンサは、上記本体の周囲に関する2次元画像を撮影し、上記撮影された2次元画像に対応する複数の3次元座標情報を生成するようにしてもよい。
【0142】
一実施形態において、上記3次元カメラセンサは、従来の2次元画像を取得するカメラを少なくとも2つ備え、上記少なくとも2つのカメラで取得される少なくとも2つの画像を組み合わせ、3次元座標情報を生成するステレオビジョン方式で構成されてもよい。
【0143】
具体的には、上記実施形態による3次元カメラセンサは、上記本体の前方下向きに第1パターンの光を照射する第1パターン照射部と、上記本体の前方上向きに第2パターンの光を照射する第2パターン照射部と、上記本体の前方の画像を取得する画像取得部と、を含んでもよい。よって、上記画像取得部は、上記第1パターンの光と上記第2パターンの光とが入射した領域の画像を取得することができる。
【0144】
他の実施形態において、上記3次元カメラセンサは、単一のカメラと共に赤外線パターンを照射する赤外線パターン放出部を備え、上記赤外線パターン放出部から照射された赤外線パターンが被写体に投影された形状をキャプチャすることにより、上記3次元カメラセンサと上記被写体との間の距離を測定することができる。このような3次元カメラセンサは、IR(Infra Red)方式の3次元カメラセンサであってもよい。
【0145】
さらに他の実施形態において、上記3次元カメラセンサは、単一のカメラと共に光を放出する発光部を備え、上記発光部から放出されたレーザのうちの被写体から反射した一部のレーザを受信し、上記受信したレーザを分析することにより、上記3次元カメラセンサと上記被写体との間の距離を測定することができる。このような3次元カメラセンサは、TOF(Time Of Flight)方式の3次元カメラセンサであってもよい。
【0146】
具体的には、このような3次元カメラセンサのレーザは、少なくとも一方向に延びる形態のレーザを照射するように構成される。例えば、上記3次元カメラセンサは、第1レーザおよび第2レーザを備え、上記第1レーザは、互いに交差する直線状のレーザを照射し、上記第2レーザは、単一の直線状のレーザを照射するようにしてもよい。この場合、最下段のレーザは、床部分の障害物を検知するのに用いられ、最上段のレーザは、上方の障害物を検知するのに用いられ、最下段のレーザと最上段のレーザとの間の中間レーザは、中間部分の障害物を検知するのに用いられる。
【0147】
一方、通信部1100は、端末装置および/または特定の領域内に位置する他の機器(本明細書においては、「家電機器」ともいう。)と有線、無線および衛星通信方式のいずれかの通信方式で接続され、信号およびデータを送受信する。
【0148】
通信部1100は、特定の領域内に位置する他の機器とデータを送受信することができる。ここで、上記他の機器は、ネットワークに接続してデータを送受信できる装置であればいかなるものであってもよく、例えば、空気調和装置、暖房装置、空気浄化装置、電灯、テレビ、自動車などの装置であってもよい。また、上記他の機器は、ドア、窓、水栓、ガスバルブなどを制御する装置などであってもよい。さらに、上記他の機器は、温度、湿度、気圧、ガスなどを検知するセンサなどであってもよい。
【0149】
また、通信部1100は、特定の領域または所定の範囲内に位置する他の自律走行移動ロボット100と通信を行うことができる。
【0150】
図5Aおよび
図5Bに示すように、第1自律走行移動ロボット100aと第2自律走行移動ロボット100bとは、ネットワーク通信50を介してデータを送受信することができる。また、第1自律走行移動ロボット100aおよび/または第2自律走行移動ロボット100bは、ネットワーク通信50または他の通信を介して端末機300から受信した制御命令に基づいて、掃除関連動作を行ったり、対応する動作を行うことができる。
【0151】
すなわち、図示していないが、複数の自律走行移動ロボット100a、100bは、第1ネットワーク通信を介して端末機300と通信を行い、第2ネットワーク通信を介して互いに通信を行うことができる。
【0152】
ここで、ネットワーク通信50とは、WLAN(Wireless LAN)、WPAN(Wireless Personal Area Network)、Wi-Fi(Wireless Fidelity)、Wi-Fi DIRECT(登録商標)(Wireless Fidelity Direct)、DLNA(登録商標)(Digital Living Network Alliance)、WiBro(Wireless Broadband)、WiMAX(World Interoperability for Microwave Access)、Zigbee、Z-wave、BLUETOOTH(登録商標)、RFID(Radio Frequency IDentification)、IrDA(Infrared Data Association)、UWB(Ultra Wide Band)、Wireless USB(Wireless Universal Serial Bus)などの無線通信技術の少なくとも1つを用いた近距離通信を意味する。
【0153】
図示のネットワーク通信50は、通信する自律走行移動ロボットの通信方式によって異なる。
【0154】
図5Aにおいて、第1自律走行移動ロボット100aおよび/または第2自律走行移動ロボット100bは、それぞれの検知ユニットにより検知された情報をネットワーク通信50を介して端末機300に送信することができる。また、端末機300は、受信した情報に基づいて生成した制御命令をネットワーク通信50を介して第1自律走行移動ロボット100aおよび/または第2自律走行移動ロボット100bに送信することができる。
【0155】
また、
図5Aにおいて、第1自律走行移動ロボット100aの通信部と第2自律走行移動ロボット100bの通信部とは、直接無線通信を行うか、または他のルータ(図示せず)などを媒介として間接無線通信を行い、走行状態に関する情報や互いの位置情報などを把握することができる。
【0156】
例えば、第2自律走行移動ロボット100bは、第1自律走行移動ロボット100aから受信した制御命令に基づいて、走行動作および掃除動作を行うことができる。この場合、第1自律走行移動ロボット100aがマスタ掃除機として動作し、第2自律走行移動ロボット100bがスレーブ掃除機として動作するといえる。あるいは、第2自律走行移動ロボット100bが第1自律走行移動ロボット100aを追従するともいえる。あるいは、場合によっては、第1自律走行移動ロボット100aと第2自律走行移動ロボット100bとが協業するともいえる。
【0157】
以下、
図5Bを参照して、本発明の一実施形態による自律走行を行う複数の掃除機100a、100bを含むシステムについて説明する。
【0158】
図5Bに示すように、本発明の一実施形態による掃除システムは、自律走行を行う複数の掃除機100a、100b、ネットワーク50、サーバ500および複数の端末機300a、300bを含んでもよい。
【0159】
これらのうち、複数の掃除機100a、100b、ネットワーク50および少なくとも1つの端末機300aは、建物10内に配置され、他の端末機300bおよびサーバ500は、外部に位置する。
【0160】
複数の掃除機100a、100bは、自律走行しながら掃除を行う掃除機であり、自律走行および自律掃除を行うことができる。複数の掃除機100a、100bは、走行機能および掃除機能に加えて通信機能を有し、内部にそれぞれ通信部1100を備えるようにしてもよい。
【0161】
また、複数の掃除機100a、100b、サーバ500および複数の端末機300a、300bは、ネットワーク50を介して互いに接続され、互いにデータを交換することができる。このために、図示していないが、本発明の一実施形態による掃除システムは、AP(Access Point;AP)装置などの無線ルータをさらに含んでもよい。この場合、内部ネットワーク10に位置する端末機300aは、上記AP装置を介して複数の掃除機100a、100bの少なくとも一方に接続することにより、掃除機に対するモニタ、遠隔制御などを行うことができる。また、外部ネットワークに位置する端末機300bも、上記AP装置を介して複数の掃除機100a、100bの少なくとも一方に接続することにより、掃除機に対するモニタ、遠隔制御などを行うことができる。
【0162】
サーバ500は、移動端末機300bを介して直接無線接続されるようにしてもよい。あるいは、サーバ500は、移動端末機300bを介することなく、複数の掃除機100a、100bの少なくとも一方に接続されるようにしてもよい。
【0163】
サーバ500は、プログラム処理可能なプロセッサを含んでもよく、また、各種アルゴリズムを備えてもよい。一例として、サーバ500は、マシンラーニング(machine learning)および/またはデータマイニング(data mining)の実行に関するアルゴリズムを備えてもよい。他の例として、サーバ500は、音声認識アルゴリズムを備えてもよい。この場合、音声データを受信すると、受信した音声データをテキスト形式のデータに変換して出力することができる。
【0164】
サーバ500は、複数の掃除機100a、100bに関するファームウェア情報、運転情報(コース情報など)を記憶し、複数の掃除機100a、100bに関する製品情報を登録することができる。一例として、サーバ500は、掃除機メーカが運営するサーバであってもよく、公開アプリケーションストアの運営者が運営するサーバであってもよい。
【0165】
他の例として、サーバ500は、内部ネットワーク10内に備えられ、ホーム機器に関する状態情報を記憶したり、ホーム機器で共有されるコンテンツを記憶するホームサーバであってもよい。サーバ500がホームサーバの場合、異物に関する情報、例えば異物の画像などを記憶するようにしてもよい。
【0166】
一方、複数の掃除機100a、100bは、Zigbee、Z-wave、BLUETOOTH(登録商標)、UWBなどにより直接無線接続されるようにしてもよい。この場合、複数の掃除機100a、100bは、互いの位置情報および走行情報を交換することができる。
【0167】
ここで、複数の掃除機100a、100bは、いずれか一方をマスタ掃除機100aとし、他方をスレーブ掃除機100bとしてもよい。
【0168】
この場合、第1移動ロボット100aは、第2移動ロボット100bの走行および掃除を制御するようにしてもよい。また、第2移動ロボット100bは、第1移動ロボット100aを追従して走行および掃除を行うようにしてもよい。ここで、第2移動ロボット100bが第1移動ロボット100aを追従するとは、第2移動ロボット100bが第1移動ロボット100aとの距離を適切に維持しながら第1移動ロボット100aを追って走行および掃除を行うことを意味する。
【0169】
図5Cに示すように、第1移動ロボット100aは、第2移動ロボット100bが第1移動ロボット100aを追従するように、第2移動ロボット100bを制御する。
【0170】
このためには、第1移動ロボット100aと第2移動ロボット100bとが相互通信可能な特定の領域内に存在し、第2移動ロボット100bが少なくとも第1移動ロボット100aの相対位置を把握していなければならない。
【0171】
例えば、第1移動ロボット100aの通信部と第2移動ロボット100bの通信部とがIR信号、超音波信号、搬送波周波数、インパルス信号などを交換し、三角測量などによりそれを分析して第1移動ロボット100aと第2移動ロボット100bとの移動変位を算出することにより、第1移動ロボット100aと第2移動ロボット100bとの相対位置を把握することができる。ただし、当該方式に限定されるものではなく、前述した様々な無線通信技術の1つを用いて、三角測量などにより第1移動ロボット100aと第2移動ロボット100bとの相対位置を把握することができる。
【0172】
第1移動ロボット100aは、第2移動ロボット100bの相対位置が認識されると、第1移動ロボット100aに記憶されたマップ情報またはサーバや端末機などに記憶されたマップ情報に基づいて、第2移動ロボット100bを制御することができる。また、第2移動ロボット100bは、第1移動ロボット100aで検知された障害物情報を共有することができる。さらに、第2移動ロボット100bは、第1移動ロボット100aから受信した制御命令(例えば、走行方向、走行速度、停止などの走行に関する制御命令)により動作を行うことができる。
【0173】
具体的には、第2移動ロボット100bは、第1移動ロボット100aの走行経路に従って走行しながら掃除を行う。ただし、第1移動ロボット100aの進行方向と第2移動ロボット100bの進行方向とが常に一致するわけではない。例えば、第1移動ロボット100aが上下左右に移動するかまたは回転すると、第2移動ロボット100bは所定時間後に上下左右に移動するかまたは回転するので、現在の進行方向が異なることがある。
【0174】
また、第1移動ロボット100aの走行速度(Va)と第2移動ロボット100bの走行速度(Vb)とが異なるようにしてもよい。
【0175】
第1移動ロボット100aは、第1移動ロボット100aと第2移動ロボット100bとの通信可能距離を考慮して、第2移動ロボット100bの走行速度(Vb)が変化するように制御することができる。例えば、第1移動ロボット100aと第2移動ロボット100bとの距離が所定の距離以上になると、第1移動ロボット100aは、第2移動ロボット100bの走行速度(Vb)がより速くなるように制御することができる。また、第1移動ロボット100aと第2移動ロボット100bとの距離が所定の距離未満になると、第2移動ロボット100bの走行速度(Vb)がより遅くなるように制御するか、または所定時間停止するように制御することができる。こうすることにより、第2移動ロボット100bが継続して第1移動ロボット100aを追従して掃除を行うことができる。
【0176】
また、本発明においては、第1移動ロボット100aの後方および前方にそれぞれ受信用センサを備え、第1移動ロボット100aの制御部が第2移動ロボット100bから受信した光信号の受信方向を前方と後方とに分けて認識することができる。このために、第1移動ロボット100aの後方には、UWBモジュールが備えられ、第1移動ロボット100aの前方には、UWBモジュールまたは複数の光センサが離隔して配置されてもよい。第1移動ロボット100aは、第2移動ロボット100bから受信した光信号の受信方向を認識し、第2移動ロボット100bが第1移動ロボット100aの後方からついてきているか、逆転して前方に位置しているかを判断することができる。
【0177】
図6A、
図6Bおよび
図6Cは、前述した本発明の実施形態による第1移動ロボットと第2移動ロボットとの間の追従制御の変形例を示し、以下、第1移動ロボットと移動デバイスとの間の追従制御について具体的に説明する。ここで、追従制御とは、移動デバイスが第1移動ロボットの移動経路を追従して走行することのみを意味する。
【0178】
図6Aに示すように、第1移動ロボット100aは、第2移動ロボットの代わりに移動デバイス200と通信を行い、移動デバイス200の追従を制御することができる。
【0179】
ここで、移動デバイス200は、掃除機能を備えないものであってもよく、走行機能を備えたものであればいかなる電子デバイスであってもよい。例えば、移動デバイス200は、走行機能を備えた除湿機、加湿器、空気清浄機、空気調和機、スマートテレビ、人工知能スピーカ、デジタル撮影装置など、制限のない様々なホームデバイスやその他の電子デバイスを全て含む。
【0180】
また、移動デバイス200は、走行機能を備えるだけで十分であり、自ら障害物を検知する障害物検知機能や、定められた目的地まで走行するナビ機能は備えなくてもよい。
【0181】
第1移動ロボット100aは、ナビ機能と障害物検知機能との両方を備えた移動ロボットであり、移動デバイス200の追従を制御することができる。第1移動ロボット100aは、乾式掃除機でもよく、湿式掃除機でもよい。
【0182】
第1移動ロボット100aと移動デバイス200とは、ネットワーク(図示せず)を介して通信を行うこともでき、直接通信を行うこともできる。
【0183】
ここで、ネットワークを用いる通信は、例えば、WLAN、WPAN、Wi-Fi、Wi-Fi DIRECT(登録商標)、DLNA(登録商標)、WiBro、WiMAXなどを用いる通信であってもよい。また、直接通信は、例えば、UWB、Zigbee、Z-wave、BLUETOOTH(登録商標)、RFID、IrDAなどを用いて行うものであってもよい。
【0184】
第1移動ロボット100aと移動デバイス200とが近接距離にある場合は、第1移動ロボット100aの操作により、移動デバイス200が第1移動ロボット100aを追従するように設定することができる。
【0185】
第1移動ロボット100aと移動デバイス200とが離れている場合は、図示していないが、外部端末機300(
図5A参照)の操作により、移動デバイス200が第1移動ロボット100aを追従するように設定することができる。
【0186】
具体的には、外部端末機300とのネットワーク通信を介して、第1移動ロボット100aと移動デバイス200との追従関係を設定してもよい。ここで、外部端末機300は、有線通信および無線通信が可能な電子機器であり、例えばタブレットPC、スマートフォン、ノートパソコンなどが挙げられる。外部端末機300には、第1移動ロボット100aによる追従制御に関するアプリケーション(以下、「追従関連アプリケーション」という。)が1つまたは複数インストールされてもよい。ユーザは、外部端末機300にインストールされた追従関連アプリケーションを実行し、第1移動ロボット100aにより追従制御される移動デバイス200を選択および登録することができる。追従制御される移動デバイス200が登録されると、外部端末機300は、移動デバイス200の製品情報を認識することができ、その製品情報をネットワークを介して第1移動ロボット100aに提供することができる。
【0187】
外部端末機300は、第1移動ロボット100aおよび登録された移動デバイス200と通信を行い、第1移動ロボット100aの位置と登録された移動デバイス200の位置とを把握することができる。その後、外部端末機300から送信された制御信号に基づいて、第1移動ロボット100aが登録された移動デバイス200の位置に走行するか、または登録された移動デバイス200が第1移動ロボット100aの位置に移動する。第1移動ロボット100aと登録された移動デバイス200との相対位置が前述した所定の追従距離範囲内であることが検知されると、その時点から第1移動ロボット100aによる移動デバイス200の追従制御が開始される。その後は、外部端末機300を介することなく、第1移動ロボット100aと移動デバイス200との直接通信により、追従制御が行われる。
【0188】
このような追従制御の設定は、外部端末機300の操作により解除されるようにしてもよく、第1移動ロボット100aと移動デバイス200とが所定の追従距離範囲から外れることにより自動で終了するようにしてもよい。
【0189】
ユーザは、第1移動ロボット100aまたは外部端末機300を操作して、第1移動ロボット100aにより制御される移動デバイス200を変更、追加、除去することができる。例えば、
図6Bに示すように、第1移動ロボット100aは、他の掃除機200aもしくは100b、空気清浄機200b、加湿器200cならびに除湿機200dの少なくとも1つの移動デバイス200に対して追従制御を行うことができる。
【0190】
一般的に、移動デバイス200の本然の機能、製品サイズ、走行能力は、第1移動ロボット100aの機能、製品サイズ、走行能力とは異なるので、移動デバイス200が第1移動ロボット100aの移動経路をそのまま追従するには無理がある。例えば、走行モード、空間の地形的特性、障害物の大きさなどによっては、移動デバイス200が第1移動ロボット100aの移動経路を追従することが困難な例外状況が存在する。このような例外状況を考慮して、移動デバイス200は、第1移動ロボット100aの移動経路を認知していても、移動経路の一部を省略して走行するか、または待機するようにしてもよい。このために、第1移動ロボット100aが前述した例外状況に該当するか否かを検知し、移動デバイス200が第1移動ロボット100aの移動経路に対応するデータをメモリなどに記憶し、その後状況に応じて記憶されたデータの一部を削除して走行するか、または走行停止状態で待機するように制御してもよい。
【0191】
図6Cは、第1移動ロボット100aと移動デバイス200、例えば走行機能を備えた空気清浄機200bとの追従制御の例を示すものである。第1移動ロボット100aおよび空気清浄機200bは、互いの相対位置を把握するための通信モジュールA、Bをそれぞれ備える。通信モジュールA、Bは、IR信号、超音波信号、搬送波周波数またはインパルス信号を放出および受信するモジュールの1つであってもよい。通信モジュールA、Bを用いた相対位置の把握については詳細に説明したので、以下では説明を省略する。空気清浄機200bは、第1移動ロボット100aから走行命令(例えば、走行命令、走行方向および走行速度を含む走行変更、走行停止など)に対応する走行情報を受信し、受信した走行情報に基づいて走行し、空気浄化を行う。よって、第1移動ロボット100aが動作する掃除空間に対してリアルタイムで空気浄化を行うことができる。また、第1移動ロボット100aは、移動デバイス200の製品情報を把握しているので、前述した例外状況で空気清浄機200bが第1移動ロボット100aの走行情報を記録し、一部を削除して走行するか、または走行停止状態で待機するように制御してもよい。
【0192】
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態による複数の移動ロボットが円滑に追従走行を行う方法についてより具体的に説明する。
【0193】
本発明において、第1自律走行移動ロボット100aは、第1掃除機または第1移動ロボット100aともいい、第2自律走行移動ロボット100bは、第2掃除機または第2移動ロボット100bともいう。
【0194】
また、本発明において、第1移動ロボット100aは、第2移動ロボット100bの前方を走行する先頭掃除機(またはマスタ掃除機)の役割を果たし、第2移動ロボット100bは、第1移動ロボット100aを追従する追従掃除機(またはスレーブ掃除機)の役割を果たす。
【0195】
本発明において、第1移動ロボット100aと第2移動ロボット100bとは、ユーザが介入することなく、互いに追従して走行および掃除を行うことができる。
【0196】
また、本発明において、第1移動ロボット100aと第2移動ロボット100bとは、別途のサーバを介して通信を行うのではなく、第1移動ロボット100aと第2移動ロボット100bとが直接通信を行うことにより、追従走行および掃除を行うことができる。
【0197】
第2移動ロボット100bは、第1移動ロボット100aを追従して走行するために、第1移動ロボット100aの相対位置を把握していなければならない。
【0198】
また、第2移動ロボット100bは、第1移動ロボット100aを追従して走行するために、第1移動ロボット100aの位置または第1移動ロボット100aの走行した走行経路(または移動経路)を検知するようにしてもよい。
【0199】
以下、添付図面を参照して、第2移動ロボット100bが第1移動ロボット100aを追従して走行する方法についてより具体的に説明する。
【0200】
説明の便宜上、本明細書においては、第2移動ロボット100bの機能/動作/制御方法を中心に説明する。
【0201】
第1移動ロボット100aは、予め設定されたアルゴリズム(例えば、掃除アルゴリズム、走行アルゴリズム)に基づいて、走行可能な空間を移動しながら掃除を行うことができる。
【0202】
第2移動ロボット100bは、第1移動ロボット100aが移動する間、第1移動ロボット100aを追って移動(または掃除)を行う追従走行を行うことができる。
【0203】
一方、第1移動ロボット100aと第2移動ロボット100bとは、追従走行および掃除を開始する前に、任意の位置で任意の方向を向いた状態で存在する。
【0204】
例えば、第1移動ロボット100aおよび第2移動ロボット100bは、各掃除機の充電台で掃除(または走行)を開始するようにしてもよい。ここで、各掃除機の充電台は、ユーザにより様々な位置に設置することができ、設置方向も様々にすることができる。
【0205】
すなわち、第1移動ロボット100aと第2移動ロボット100bとは、追従走行を開始する前に、任意の位置にそれぞれ存在し、任意の方向を向くように配置されている。
【0206】
第2移動ロボット100bは、第1移動ロボット100aを追従して走行するために、第1移動ロボット100aの座標を把握する必要がある。これは、第2移動ロボット100bおよび第1移動ロボット100aの配置状態が正確に決定されてから追従走行を開始しないと円滑な追従走行を行えないからである。
【0207】
第1移動ロボット100aの座標には、第2移動ロボット100bに対する第1移動ロボット100aの位置を示す相対位置情報、および第1移動ロボット100aが向いている方向を示す角度情報が含まれるようにしてもよい。
【0208】
本発明においては、第2移動ロボット100bに対する第1移動ロボット100aの位置を示す相対位置情報のみではなく、第1移動ロボット100aが向いている方向を示す角度情報も把握することにより、追従走行を開始する際に、第1移動ロボット100aがどの方向に出発するかを推定(予想)することができる。
【0209】
よって、本発明においては、第2移動ロボット100bが第1移動ロボット100aを追従する走行を開始する際に、自然に(またはスムーズに、円滑に)追従走行を開始することができる。
【0210】
つまり、本発明は、第2移動ロボット100bが第1移動ロボット100aを追従して走行するための開始シナリオに関するものであると理解できる。
【0211】
また、本発明は、第2移動ロボット100bが第1移動ロボット100aを追従走行し始める際に、第1移動ロボット100aの相対位置のみではなく、第1移動ロボット100aが向いている方向も把握し、第1移動ロボット100aおよび第2移動ロボット100bの座標を同期させる方法を提供する。
【0212】
本発明(または第2移動ロボット100b)は、追従走行を開始する際に、第2移動ロボット100bが第1移動ロボット100aの相対位置および第1移動ロボット100aが向いている方向を決定し、それらに基づいて、第1移動ロボット100aと第2移動ロボット100bとが追従走行に最適化された状態で配置されるように、第1移動ロボット100aおよび第2移動ロボット100bの少なくとも一方を制御することもできる。
【0213】
本発明は、第1移動ロボット100aと第2移動ロボット100bとが追従走行に最適化された状態で配置された後に追従走行を開始することにより、理想的な配置状態で第2移動ロボット100bが第1移動ロボット100aを追従し始める開始シナリオを提供することができる。
【0214】
本明細書においては、第2移動ロボット100bの制御方法について説明するので、第2移動ロボット100bを本体または移動ロボットといい、第1移動ロボット100aを他の移動ロボットという。
【0215】
以下、添付図面を参照して、移動ロボットが他の移動ロボットを追従するために、移動ロボットが他の移動ロボットの座標(相対位置、他の移動ロボットが向いている方向)を決定する方法についてより具体的に説明する。
【0216】
図7は、本発明の代表的な制御方法を説明するフローチャートであり、
図8、
図9、
図10および
図11は、
図7に示す制御方法を説明する概念図である。
【0217】
まず、本発明の移動ロボット(第2移動ロボット)100bは、本体100bを移動または回転させる走行部1300と、他の移動ロボット(第1移動ロボット)100aと通信する通信部1100と、本体100bの前方に対して所定の角度を有する検知領域内に位置する他の移動ロボット100aを検知する検知部1400と、を含んでもよい。検知部1400は、本体100bの前方に対して所定の角度を有する検知領域内で他の移動ロボット100aを検知する。
【0218】
また、本発明の移動ロボット100bは、通信部1100および/または検知部1400により検知(受信)された情報に基づいて、走行部1300を制御する制御部1800を含んでもよい。
【0219】
本発明において、制御部1800が本体を移動または回転させるとは、本体が移動または回転するように走行部1300を制御することを意味する。
【0220】
図8に示すように、本発明の移動ロボット(第2移動ロボット)100bは、本体100bの前方に対して所定の角度(θ)(例えば、前方に対して-n°~+n°(例えば、-45°~+45°))を有する検知領域800内に存在する他の移動ロボット(第1移動ロボット)100aを検知する検知部1400を含んでもよい。
【0221】
また、移動ロボット100bの制御部1800は、検知領域800の所定の距離(d)内に存在する他の移動ロボット100aを検知することができる。
【0222】
検知領域800とは、所定の角度(θ)を有して所定の距離(d)を半径とする範囲を意味する。また、検知領域800とは、検知部1400により所定の情報を検知できる領域(範囲)を意味する。
【0223】
検知部1400により検知される検知領域800の所定の角度(θ)および所定の距離(d)は、検知部1400において検知を行うセンサの種類に応じて決定されるか、またはユーザの設定により決定/変更される。
【0224】
例えば、検知部1400は、光センサ、レーザ(赤外線)センサ、超音波センサ、UWBセンサ、無線通信技術(例えば、Zigbee、Z-wave、BLUETOOTH(登録商標)およびUWB)の1つ、外部信号検知センサ、前方検知センサ、断崖検知センサ、2次元カメラセンサおよび3次元カメラセンサの1つまたは複数を含んでもよく、2つ以上の組み合わせで構成されてもよい。
【0225】
また、検知部1400が無線通信技術の1つを用いて検知領域内の他の移動ロボット(または他の移動ロボットに関する情報)を検知する場合、検知部1400は、通信部1100を含むようにしてもよく、通信部1100に置換されるようにしてもよい。
【0226】
本発明は、第2移動ロボットが所定の間隔範囲(または所定の間隔)を維持しながら第1移動ロボットを追従するように制御することができる。上記所定の間隔範囲(例えば、50~70cm)は、検知領域800の所定の距離(d)(例えば、2~100m)より小さい値にする。よって、本明細書においては、説明の便宜上、検知領域800について説明する際に、検知領域の所定の距離(d)についての言及を省略し、検知領域が本体の前方に対して所定の角度を有すると説明する。
【0227】
制御部1800は、検知部1400により、検知領域800内で様々な情報を検知することができる。
【0228】
例えば、制御部1800は、検知部1400により、検知領域800内に存在する他の移動ロボットを検知することもでき、検知領域800内に存在する他の移動ロボットに関する情報を検知することもできる。
【0229】
上記他の移動ロボットに関する情報には、本体100bに対する他の移動ロボット100aの相対位置、他の移動ロボット100aの走行経路、他の移動ロボット100aが位置していた点(位置)、他の移動ロボット100aの走行方向などが含まれる。
【0230】
また、上記他の移動ロボットに関する情報には、上記他の移動ロボットの移動に関する情報(または上記他の移動ロボットの移動関連情報)が含まれてもよい。
【0231】
制御部1800は、検知部1400により、本体(第2移動ロボット)100bの前方に対して所定の角度を有する検知領域内で他の移動ロボットを検知することができる。
【0232】
一方、前述したように、移動ロボット(第2移動ロボット)100bと他の移動ロボット(第1移動ロボット)100aとは、
図8に示すように、追従走行を開始する前に、それぞれ、任意の位置に配置され、任意の方向を向いている。
【0233】
移動ロボット100bの制御部1800は、他の移動ロボット100aを追従するように走行を開始させる制御命令(または、開始命令)の受信(または生成)に基づいて、他の移動ロボット100aの座標を決定(判断、推定)する過程を開始するようにしてもよい。
【0234】
他の移動ロボット100aを追従するように走行を開始させる制御命令(開始命令)(または、他の移動ロボット100aを追従させる制御命令、他の移動ロボット100aに対する追従を開始させる制御命令)は、様々な方式で受信(生成)されるようにすることができる。
【0235】
例えば、他の移動ロボット100aを追従するように走行を開始させる制御命令は、ユーザの要求に応じて受信されるようにしてもよく、移動ロボット100bおよび/または他の移動ロボット100aに備えられたボタン(入力部1200)により受信されるようにしてもよい。
【0236】
他の例として、移動ロボット100bの制御部1800は、他の移動ロボット100aと移動ロボット100bとに電源が供給された後に互いに通信接続されたことに基づいて、または他の移動ロボット100aから走行を開始するという信号(もしくは任意の信号)を受信したことに基づいて、他の移動ロボット100aを追従するように走行を開始させる制御命令を生成するようにしてもよい。
【0237】
移動ロボット100bの制御部1800は、上記制御命令を受信(生成)した時点における移動ロボット100bの位置および移動ロボット(移動ロボット本体)100bが向いている方向を基準として、移動ロボット(第2移動ロボット)の基準座標系を生成するようにしてもよい。
【0238】
上記基準座標系は、例えば、
図8に示すように、移動ロボット100bの一点(例えば、中心)を基準とする、移動ロボット(移動ロボット本体)100bの前方を向くX軸、および上記X軸に垂直なY軸からなるようにしてもよい。
【0239】
上記基準座標系とは、第1移動ロボット100aおよび第2移動ロボット100bの位置認識の基準となる座標系を意味する。
【0240】
上記基準座標系は、移動ロボット(第2移動ロボット)100bの移動開始点を基準として生成するようにしてもよい。例えば、上記基準座標系は、他の移動ロボット100aを追従するように走行を開始させる制御命令を受信した時点における移動ロボット100bの位置および移動ロボット本体100bが向いている方向を基準として生成するようにしてもよい。
【0241】
上記基準座標系は、移動ロボット100bが移動/回転しても変更されずに固定されるようにしてもよい。このような観点から、移動ロボット100bの基準座標系とは、絶対座標系を意味する。すなわち、上記基準座標系は、第2移動ロボット100bが他の移動ロボット100aを追従するように走行を開始させる制御命令(開始命令)を受信(生成)した時点における移動ロボット100bの位置および移動ロボット100bが向いている方向(F2)に基づいて決定された絶対座標系であり得る。
【0242】
図8に示すように、移動ロボット(第2移動ロボット)100bと他の移動ロボット(第1移動ロボット)100aとは、追従走行を開始する前に、それぞれ、任意の位置に配置され、任意の方向を向いている。
【0243】
この状態で、他の移動ロボット100aを追従するように走行を開始させる制御命令が移動ロボット100bに受信(生成)されると、移動ロボット100bの制御部1800は、現在の移動ロボット100bの位置および移動ロボット100bの本体が向いている方向を基準として基準座標系を生成し、他の移動ロボット100aの座標を検索(決定、推定)する過程を開始するようにしてもよい。
【0244】
ここで、他の移動ロボット100aの座標は、他の移動ロボット100aの相対位置座標(例えば、(x1,y1))および他の移動ロボット100aが向いている方向(F1)を示す角度(θ’)(または、他の移動ロボット100aの前面が向いている角度(θ’))を含み、(x1,y1,θ’)の形態で決定されるようにしてもよい。
【0245】
他の移動ロボット100aの相対位置座標は、例えば、移動ロボット100bの中心に対する他の移動ロボット100aの中心(c)の相対位置を示す座標を意味する。
【0246】
また、他の移動ロボット100aが向いている方向(F1)は、例えば、他の移動ロボット100aの前部が向いている方向を意味する。
【0247】
さらに、他の移動ロボット100aが向いている方向(F1)は、他の移動ロボット100aの前部(他の移動ロボット100aの前部が向いている方向)が移動ロボット100bの基準座標系(例えば、X軸)からずれた角度(θ’)に対応するようにしてもよい。
【0248】
以下に説明する他の移動ロボット100aの相対位置および他の移動ロボット100aが向いている方向は、移動ロボット100bの基準座標系に基づいて決定(測定)されるようにしてもよい。
【0249】
ここで、他の移動ロボット100aは、
図8に示すように、移動ロボット100bの検知領域800内に存在しない状態にあることもある。
【0250】
本発明においては、
図7に示すように、移動ロボット100bが他の移動ロボット100aを検索(識別)するために、移動ロボット(移動ロボット本体)100bの前方に対して所定の角度を有する検知領域800内で他の移動ロボット100aが検知されるように、本体100bを回転させるステップが行われる(S710)。
【0251】
具体的には、移動ロボット100bの制御部1800は、他の移動ロボット100aを追従するように走行を開始させる制御命令を受信(生成)すると、上記制御命令を受信(生成)した時点で上記検知領域内に他の移動ロボット100aが存在するか否かを検知(決定)するようにしてもよい。
【0252】
ここで、検知領域800内に他の移動ロボット100aが存在しないことが検知されると(すなわち、検知領域800内で他の移動ロボット100aが検知されないと)、移動ロボット100bの制御部1800は、検知領域800内で他の移動ロボット100aが検知されるように、本体100bを回転させるようにしてもよい。
【0253】
移動ロボット100bの制御部1800は、検知領域800内で他の移動ロボット100aが検知されるまで本体100bが回転するように、走行部1300を制御するようにしてもよい。
【0254】
移動ロボット100bの制御部1800は、検知領域800内で他の移動ロボット100aが検知されない場合、予め設定された方向(例えば、左方向または右方向)に本体100bを回転させ、検知領域800で他の移動ロボット100aが検知されるか否かを判断し続けるようにしてもよい。
【0255】
移動ロボット100bの制御部1800は、本体100bの回転により検知領域800で他の移動ロボット100aが検知されるようになると、本体100bの回転を中断するようにしてもよい。
【0256】
このとき、移動ロボット100bの制御部1800は、検知領域800で他の移動ロボット100aが検知されても、本体100bの前方を向く仮想線が他の移動ロボット100aの中心を貫通するまで本体100bを回転させるようにしてもよい。
【0257】
すなわち、制御部1800は、本体100bの前面が他の移動ロボット100aの中心を向くまで本体100bを回転させ、その後回転を中断するようにしてもよい。
【0258】
次に、本発明においては、本体100bの回転により他の移動ロボット100aが検知領域800内に存在するようになると、他の移動ロボット100aを所定の距離だけ直線走行させる制御信号を他の移動ロボット100aに送信するステップが行われる(S720)。
【0259】
具体的には、移動ロボット100bの制御部1800は、
図9に示すように、本体100bの回転により他の移動ロボット100aが検知領域800内に存在するようになると(または、本体100bの回転により本体100bの前面が他の移動ロボット100aの中心を向く状態になると)、他の移動ロボット100aを所定の距離だけ直線走行させる制御信号が他の移動ロボット100aに送信されるように、通信部1100を制御するようにしてもよい。
【0260】
また、移動ロボット100bの制御部1800は、検知領域800内に存在する他の移動ロボット100aの相対位置を決定するようにしてもよい。例えば、制御部1800は、通信部1100および検知部1400の少なくとも一方を用いて、他の移動ロボット100aの相対位置(x1,y1)を決定するようにしてもよい。
【0261】
一例として、移動ロボット100bは、3つの距離測定センサを備え、上記3つの距離測定センサでそれぞれ測定された他の移動ロボット100aまでの距離を用いて、三角測量法により、他の移動ロボット100aの相対位置(x1,y1)を測定するようにしてもよい。
【0262】
上記距離測定センサには、例えば、レーザセンサ、超音波センサ、UWBセンサ(またはUWBモジュール)などが含まれ、前述した検知部1400に含まれる様々なセンサが含まれるようにしてもよい。
【0263】
他の例として、移動ロボット100bの制御部1800は、通信部1100または検知部1400により、検知領域800内に存在する他の移動ロボット100aまでの距離を測定し、測定された距離と本体100bとが回転した角度に基づいて、他の移動ロボット100aの相対位置(x1,y1)を決定するようにしてもよい。
【0264】
その他にも、本発明においては、移動ロボット100bに対する他の移動ロボット100aの相対位置を測定できるあらゆる方法を適用して、他の移動ロボット100aの相対位置を決定することができる。
【0265】
一方、本発明においては、他の移動ロボット100aの相対位置のみではなく、他の移動ロボット100aが向いている方向(F1)(または、方向(F1)を示す角度情報(θ’))を決定するために、他の移動ロボット100aを所定の距離だけ直線走行させるようにしてもよい。
【0266】
このために、移動ロボット100bの制御部1800は、本体100bの回転により他の移動ロボット100aが検知領域800内に存在するようになると、他の移動ロボット100aを所定の距離だけ直線走行させる制御信号が他の移動ロボット100aに送信されるように、通信部1100を制御するようにしてもよい。
【0267】
上記制御信号を受信した他の移動ロボット100aは、上記所定の距離だけ直線走行する。
【0268】
次に、本発明においては、上記他の移動ロボットが直線走行する方向を決定し、上記決定された方向を上記他の移動ロボットが向いている方向として決定するステップが行われる(S730)。
【0269】
具体的には、移動ロボット100bの制御部1800は、検知部1400により、他の移動ロボット100aが直線走行する方向を決定するようにしてもよい。また、制御部1800は、上記決定された方向を他の移動ロボット100aが向いている方向(F1)として決定するようにしてもよい。
【0270】
他の移動ロボット100aが向いている方向(F1)とは、他の移動ロボット100aの前面が向いている方向(F1)を意味し、他の移動ロボット100aが直線走行する方向と同一である(対応している)。
【0271】
また、他の移動ロボット100aが向いている方向(F1)は、移動ロボット(第2移動ロボット)100bの基準座標系(例えば、X軸)に対して他の移動ロボット(第1移動ロボット)100aの前面が向いている角度(θ’)に関する情報(または、他の移動ロボットの前方を向く仮想線と上記X軸との間の角度に関する情報)を意味するか、それに対応する。
【0272】
移動ロボット100bの制御部1800は、検知部1400により、他の移動ロボット100aの相対位置を決定するようにしてもよい。
【0273】
このとき、
図10に示すように、移動ロボット100bの制御部1800は、他の移動ロボット100aが直線走行する間に、他の移動ロボット100aの複数の相対位置(x1,y1)、(x2,y2)を決定するようにしてもよい。
【0274】
その後、移動ロボット100bの制御部1800は、他の移動ロボット100aの複数の相対位置(x1,y1)、(x2,y2)に基づいて、他の移動ロボット100aが向いている方向(F1)(または、方向(F1)を示す角度(θ’))を決定するようにしてもよい。
【0275】
すなわち、移動ロボット100bの制御部1800は、検知部1400により決定された他の移動ロボット100aの相対位置、および上記他の移動ロボットが向いている方向に基づいて、他の移動ロボット100aの位置座標および他の移動ロボット100aが向いている方向の角度(θ’)を決定するようにしてもよい。
【0276】
例えば、移動ロボット100bの制御部1800は、他の移動ロボットを所定の距離だけ直線走行させる制御信号を送信する前に、本体100bの回転に伴って検知部1400により検知領域800で検知されるようになった他の移動ロボット100aの第1相対位置(P1)(x1,y1)を決定するようにしてもよい。
【0277】
次に、移動ロボット100bの制御部1800は、他の移動ロボット100aを所定の距離だけ直線走行させる制御信号を送信し、その後、他の移動ロボット100aが直線走行する間に、検知部1400により、他の移動ロボット100aの複数の相対位置(例えば、第1相対位置(P1)(x1,y1)および第2相対位置(P2)(x2,y2))を決定(測定)するようにしてもよい。
【0278】
上記複数の相対位置には、他の移動ロボット100aの移動開始点である第1相対位置(P1)が含まれてもよい。
【0279】
図10には、第2相対位置(P2)のみ示しているが、制御部1800は、他の移動ロボット100aが直線走行する間に、他の移動ロボット100aの複数の相対位置を測定することができる。
【0280】
移動ロボット100bの制御部1800は、上記複数の相対位置(第1および第2相対位置(P1、P2))に基づいて、上記他の移動ロボットが向いている方向(F1)を決定するようにしてもよい。
【0281】
移動ロボット100bの制御部1800は、直線走行する他の移動ロボット100aの複数の相対位置(第1および第2相対位置(P1、P2))に基づいて、他の移動ロボット100aが直線走行する方向を決定し、決定された方向を他の移動ロボット100aが向いている方向(F1)(または、他の移動ロボット100aの前面が向いている方向))として決定するようにしてもよい。
【0282】
また、移動ロボット100bの制御部1800は、他の移動ロボット100aが向いている方向に基づいて、移動ロボット100bの基準座標系に対して他の移動ロボット100aが向いている方向の角度(θ’)を決定するようにしてもよい。
【0283】
移動ロボット100bの制御部1800は、
図11に示すように、他の移動ロボットの第1~第3相対位置(P1、P2、P3)を用いて、他の移動ロボット100aが向いている方向(F1)および上記方向(F1)の角度(θ’)を決定するようにしてもよい。
【0284】
上記方向(F1)の角度(θ’)とは、移動ロボット100bの基準座標系の一軸(例えば、X軸)と方向(F1)との間の角度を意味する。
【0285】
このように、本発明は、他の移動ロボットの相対位置のみではなく、他の移動ロボットが向いている方向(または上記方向の角度)も判断し、追従走行を開始する前に、移動ロボットが他の移動ロボットの配置状態(他の移動ロボットの相対位置および他の移動ロボットがどの方向を向いて置かれているか)をより正確に決定することのできる移動ロボットおよびその制御方法を提供する。
【0286】
すなわち、本発明においては、他の移動ロボットを追従するように走行を開始させる制御命令を受信すると、上記他の移動ロボットを直前(直線上に、linearly)走行させることにより、移動ロボットが追従すべき他の移動ロボットの相対位置のみではなく、上記他の移動ロボットが向いている方向(または、上記他の移動ロボットがこれから走行する方向)も判断することができる。
【0287】
一方、
図7~
図11を参照して説明した制御方法は、様々な変形実施形態が可能である。
【0288】
一例として、移動ロボット100bの制御部1800は、検知部1400により他の移動ロボットの相対位置が決定されたことに基づいて、本体100bを回転させるようにしてもよい。
【0289】
本発明の検知部1400は、検知領域800内に他の移動ロボット100aが存在しなくても、他の移動ロボット100aの相対位置を決定するようにしてもよい。
【0290】
検知部1400は、超広帯域信号を送受信するUWBセンサを含んでもよい。上記UWBセンサは、全方向に信号を送受信することができる。
【0291】
制御部1800は、検知部1400に含まれるUWBセンサにより、他の移動ロボット100aと超広帯域信号を送受信するようにしてもよい。上記UWBセンサが少なくとも3つ備えられた場合、制御部1800は、上記少なくとも3つのUWBセンサにより他の移動ロボット100aまでの距離をそれぞれ測定し、三角測量法により他の移動ロボット100aの相対位置を決定するようにしてもよい。
【0292】
検知部1400は、赤外線センサまたは超音波センサをさらに含み、上記UWBセンサの代わりに、上記赤外線センサまたは上記超音波センサを用いて、他の移動ロボット100aの相対位置を決定するようにしてもよい。
【0293】
しかしながら、制御部1800は、他の移動ロボット100aの相対位置を決定することはできるが、他の移動ロボット100aが向いている方向を決定することはできない。
【0294】
制御部1800は、他の移動ロボット100aの相対位置が決定されたことに基づいて、検知領域800内に他の移動ロボット100aが存在するまで本体100bを回転させるようにしてもよい。
【0295】
その後、制御部1800は、検知領域800内で他の移動ロボット100aが検知されると、上記他の移動ロボットを直線走行させる制御信号を他の移動ロボット100aに送信するようにしてもよい。
【0296】
その後、制御部1800は、他の移動ロボット100aが直線走行する間に複数の相対位置を決定し、それに基づいて他の移動ロボット100aが向いている方向を決定するようにしてもよい。
【0297】
他の例として、移動ロボット100bの制御部1800は、検知部1400により他の移動ロボットまでの距離が決定されたことに基づいて、本体100bを回転させるようにしてもよい。
【0298】
本発明の検知部1400は、検知領域800内に他の移動ロボット100aが存在しなくても、他の移動ロボット100aまでの距離を決定するようにしてもよい。
【0299】
検知部1400は、超広帯域信号を送受信するUWBセンサを含んでもよい。上記UWBセンサは、全方向に信号を送受信することができる。
【0300】
制御部1800は、検知部1400に含まれるUWBセンサにより、他の移動ロボット100aと超広帯域信号を送受信するようにしてもよい。上記UWBセンサが1つ備えられた場合、制御部1800は、上記1つのUWBセンサにより他の移動ロボット100aまでの距離を決定(測定)するようにしてもよい。
【0301】
検知部1400は、赤外線センサまたは超音波センサをさらに含み、上記UWBセンサの代わりに、上記赤外線センサまたは上記超音波センサを用いて、他の移動ロボット100aまでの距離を決定(測定)するようにしてもよい。
【0302】
しかしながら、制御部1800は、上記UWBセンサが1つである場合、他の移動ロボット100aまでの距離を決定することはできるが、他の移動ロボット100aの相対位置および他の移動ロボット100aが向いている方向を決定することはできない。
【0303】
制御部1800は、他の移動ロボット100aまでの距離が決定されたことに基づいて、検知領域800内に他の移動ロボット100aが存在するまで本体100bを回転させるようにしてもよい。
【0304】
ここで、他の移動ロボット100aにおいて信号を出力するアンテナは、他の移動ロボット100aの中心に配置されてもよい。
【0305】
この場合、制御部1800は、検知領域800内で他の移動ロボット100aと送受信される信号の強度に基づいて、本体100bの前方を向く基準線が他の移動ロボット100aの中心を貫通するように(すなわち、本体100bの前面が他の移動ロボット100aの中心を向くように)、本体100bを回転させるようにしてもよい。
【0306】
すなわち、制御部1800は、他の移動ロボット100aと送受信される信号の強度が最も大きくなる時点を、本体100bの前面が他の移動ロボット100aの中心を向く状態として決定するようにしてもよい。
【0307】
その後、制御部1800は、検知領域800内で他の移動ロボット100aを向くように本体100bが回転すると、本体100bが回転した程度(角度)と他の移動ロボット100aまでの距離とに基づいて、他の移動ロボット100aの相対位置を決定するようにしてもよい。
【0308】
その後、制御部1800は、他の移動ロボット100aが向いている方向を決定するために、上記他の移動ロボットを直線走行させる制御信号を他の移動ロボット100aに送信するようにしてもよい。
【0309】
その後、制御部1800は、他の移動ロボット100aが直線走行する間に複数の相対位置を決定し、それに基づいて他の移動ロボット100aが向いている方向を決定するようにしてもよい。
【0310】
以上、他の移動ロボット100aの相対位置または他の移動ロボット100aまでの距離が決定された後に本体100bを回転させる方法について説明した。
【0311】
制御部1800は、他の移動ロボット100aを追従するように走行を開始させる制御命令(開始命令)を受信(生成)すると、まず、本体100bを回転させるようにしてもよい。すなわち、制御部1800は、上記制御命令を受信(生成)したことに基づいて、検知領域800内に他の移動ロボット100aが存在するように、本体100bを回転させるようにしてもよい。
【0312】
その後、制御部1800は、本体100bの回転により他の移動ロボット100aが検知領域800内に存在するようになったことに基づいて、検知部1400により他の移動ロボット100aの相対位置を決定するようにしてもよい。
【0313】
検知領域800内に存在する他の移動ロボット100aの相対位置は、前述したように、三角測量法を用いて決定するか、または他の移動ロボット100aまでの距離と本体100bが回転した程度(角度)とに基づいて決定することができる。
【0314】
具体的には、制御部1800は、検知部1400により、他の移動ロボット100aと超広帯域信号(UWB信号)を送受信し、上記超広帯域信号を用いて他の移動ロボット100aまでの距離を決定するようにしてもよい。
【0315】
その後、制御部1800は、他の移動ロボット100aが検知領域800内に位置するように上記本体が回転した角度(または、上記本体の前面が上記他の移動ロボットの中心を向くように上記本体が回転した角度)と上記決定された距離とに基づいて、他の移動ロボット100aの相対位置を決定するようにしてもよい。
【0316】
本体100bが回転した角度は、移動ロボット100bの基準座標系に基づいて測定してもよい。本体100bが回転した角度は、例えば、他の移動ロボットを追従するように走行を開始させる制御命令(開始命令)を受信した時点で移動ロボット100bが向いている方向(X軸)に対して本体100bが回転した角度を意味する。
【0317】
制御部1800は、本体100bが回転し、検知領域800内で他の移動ロボット100aの相対位置が決定された後、他の移動ロボット100aを所定の距離だけ直線走行させる制御信号を他の移動ロボット100aに送信するようにしてもよい。
【0318】
その後、制御部1800は、他の移動ロボット100aが直線走行する間に複数の相対位置を決定し、それに基づいて他の移動ロボット100aが向いている方向を決定するようにしてもよい。
【0319】
すなわち、本発明においては、まず、他の移動ロボット100aが検知領域内に位置するように、上記本体を回転させ、その後、他の移動ロボット100aの相対位置を把握することができる。
【0320】
その後、制御部1800は、他の移動ロボット100aを直線走行させるように制御し、他の移動ロボット100aの相対位置のみではなく、他の移動ロボット100aが向いている方向を決定するようにしてもよい。
【0321】
図10には図示していないが、移動ロボット100bの制御部1800は、本体100bの前面(または前面方向(F1))が他の移動ロボットの一点(例えば、他の移動ロボットの中心)を向くように、本体100bを回転させるようにしてもよい。
【0322】
例えば、他の移動ロボットを直線走行させる制御信号により他の移動ロボット100aが直線走行すると、移動ロボット100bの制御部1800は、本体100bの前面(または前面方向(F1))が他の移動ロボット100aの一点(例えば、他の移動ロボットの中心)を向き続けるように、他の移動ロボット100aの移動に従って本体100bを回転させ続けるようにしてもよい。
【0323】
一方、制御部1800は、検知領域800内で他の移動ロボット100aが検知された場合、上記本体を回転させないようにしてもよい。この場合、制御部1800は、検知領域800内に他の移動ロボット100aが位置していれば、検知領域800内で他の移動ロボット100aの位置が変更されても本体100bを回転させないようにしてもよい。
【0324】
それに対して、他の移動ロボット100aは、所定の距離だけ直線走行させる制御信号に基づいて、上記所定の距離だけ直線走行し続けるようにしてもよい。
【0325】
よって、他の移動ロボット100aは、移動ロボット100bの検知領域800から外れることがあり得る。
【0326】
この場合、制御部1800は、
図11に示すように、他の移動ロボット100aの直線走行により他の移動ロボット100aが検知領域800から外れると、上記他の移動ロボットが再び検知領域800内に位置するように、本体100bを回転させるようにしてもよい。
【0327】
このとき、制御部1800は、検知部1400により、他の移動ロボット100aが検知領域800から外れた方向を決定するようにしてもよい。例えば、制御部1800は、検知部1400により、検知領域800内で直線走行する他の移動ロボット100aの複数の相対位置を決定し、上記複数の相対位置に基づいて、他の移動ロボット100aの走行方向を決定するようにしてもよい。
【0328】
制御部1800は、上記決定された他の移動ロボット100aの走行方向に基づいて、他の移動ロボット100aが検知領域800から外れた方向を決定するようにしてもよい。
【0329】
その後、制御部1800は、本体100bを上記決定された方向に対応する方向に回転させるようにしてもよい。
【0330】
一例として、制御部1800は、検知部1400により、他の移動ロボット100aが検知領域800から左方向に外れたことを検知(決定)することがある。制御部1800は、他の移動ロボット100aが検知領域800から左方向に外れると、本体100bを左方向に回転させるようにしてもよい。
【0331】
他の例として、
図11に示すように、制御部1800は、検知部1400により、他の移動ロボット100aが検知領域800から右方向に外れたことを検知することがある。制御部1800は、他の移動ロボット100aが検知領域800から右方向に外れると、本体100bを右方向に回転させるようにしてもよい。
【0332】
よって、本発明においては、他の移動ロボット100aが検知領域から外れても、移動ロボット100bを他の移動ロボット100aの外れた方向に回転させることにより、他の移動ロボット100aを再び移動ロボット100bの検知領域800に位置付けることができる。
【0333】
制御部1800は、検知領域800に含まれる他の移動ロボット100aに関する移動情報(または位置情報)を検知し続けることにより、他の移動ロボット100aを追従して走行することができる。
【0334】
このように、他の移動ロボット100aが移動ロボット100bの検知領域800から外れた場合に他の移動ロボット100aが再び検知領域800に含まれるように移動ロボット100bの本体を回転させる動作を、サーチ動作ともいう。
【0335】
図11に示すように、制御部1800は、他の移動ロボット100aが検知領域800から外れると、他の移動ロボット100aが再び検知領域800に含まれるように本体100bを回転させるようにしてもよい。
【0336】
その後、本体100bの回転により他の移動ロボット100aが再び検知領域800に含まれると、制御部1800は、検知部1400により、他の移動ロボット100aの相対位置(第3相対位置(P3)(x3,y3))を決定(測定)するようにしてもよい。
【0337】
制御部1800は、直線走行する他の移動ロボット100aの複数の相対位置(P1、P2、P3)を決定し、上記決定された複数の相対位置(P1、P2、P3)に基づいて、他の移動ロボット100aが向いている方向(F1)の角度(θ’)を決定するようにしてもよい。
【0338】
その後、他の移動ロボット100aは、所定の距離だけ移動すると、移動を中断するようにしてもよい。例えば、他の移動ロボット100aは、所定の距離だけ移動した第3相対位置(P3)に到達すると、移動を中断するようにしてもよい。
【0339】
制御部1800は、他の移動ロボット100aが所定の距離だけの移動を完了すると、移動が完了した他の移動ロボットの相対位置(P3)と、決定された他の移動ロボット100aが向いている方向(F1)の角度(θ’)と、に基づいて、他の移動ロボット100aの座標を(x3,y3,θ’)に決定するようにしてもよい。
【0340】
よって、本発明は、追従走行を開始する前に、移動ロボット(第2移動ロボット)100bが他の移動ロボット(第1移動ロボット)100aの相対位置および他の移動ロボット100aが向いている方向を正確に把握し、その状態で追従を開始することのできる、最適化された追従開始シナリオ(または追従開始のための第1および第2移動ロボットの配置判断方法)を提供することができる。
【0341】
制御部1800は、通信部1100により、上記決定された他の移動ロボット100aの座標を他の移動ロボット100aに送信するようにしてもよい。この場合、他の移動ロボット100aの制御部は、受信した他の移動ロボット100aの座標を用いて移動ロボット100bの相対位置を決定することができる。
【0342】
また、制御部1800は、上記決定された他の移動ロボット100aの座標に基づいて、他の移動ロボット100aへの追従走行を開始するようにしてもよい。
【0343】
なお、本発明は、移動ロボット100bと他の移動ロボット100aとが追従走行に最適化された状態で配置された後に追従走行を開始するように、他の移動ロボット100aを配置することができる。
【0344】
図12A、
図12Bおよび
図12Cは、本発明の一実施形態による移動ロボットと他の移動ロボットとを位置合わせする方法を説明する概念図である。
【0345】
図7~
図11を参照して説明したように、移動ロボット100bの制御部1800は、他の移動ロボット100aの相対位置を検知し続け、他の移動ロボット100aを所定の距離だけ直線走行させることにより、他の移動ロボット100aが向いている方向(F1)および方向(F1)の角度(θ’)も決定することができる。
【0346】
方向(F1)の角度(θ’)とは、移動ロボット100bの基準座標系の一軸(例えば、X軸)と方向(F1)との間の角度を意味する。
【0347】
図12Aに示すように、移動ロボット100bの制御部1800は、所定の距離だけ直線走行した他の移動ロボット100aの座標(x3,y3,θ’)を決定する。
【0348】
制御部1800は、上記他の移動ロボットが所定の距離だけ直線走行したことに基づいて、上記他の移動ロボットの相対位置(x3,y3)および上記他の移動ロボットが向いている方向(F1)を決定し、上記他の移動ロボットの相対位置および上記他の移動ロボットが向いている方向に基づいて、他の移動ロボット100aを検知領域800内の特定の点(任意の点)(P4)(x4,y4)に移動させる制御信号を上記他の移動ロボットに送信するようにしてもよい。
【0349】
上記制御信号には、他の移動ロボット100aが現在位置している場所および現在向いている方向から特定の点(P4)に移動するために回転しなければならない角度および移動しなければならない距離に関する情報が含まれてもよい。
【0350】
例えば、制御部1800は、他の移動ロボット100aの座標(x3,y3,θ’)と特定の点(P4)の座標(x4,y4)とに基づいて、他の移動ロボット100aが特定の点(P4)に移動するために回転しなければならない角度および移動しなければならない距離に関する情報が含まれる制御信号を生成し、上記制御信号を上記他の移動ロボットに送信するようにしてもよい。
【0351】
図12Bに示すように、上記制御信号を受信した他の移動ロボット100aは、上記制御信号に基づいて、移動ロボット100bの検知領域800内の特定の点(P4)に移動する。
【0352】
特定の点(P4)とは、移動ロボット100bが他の移動ロボット100aを追従するのに最適化された点を意味し、移動ロボット100bの前方であり、移動ロボット100bから所定の間隔で離隔しており、検知領域800内に含まれる点であってもよい。
【0353】
上記所定の間隔は、追従走行シミュレーション結果に基づいて決定され、ユーザの設定により決定/変更されるようにしてもよい。
【0354】
その後、移動ロボット100bの制御部1800は、他の移動ロボット100aが特定の点(P4)に位置することが検知されると、移動ロボット本体100bの前方と同じ方向を向くように他の移動ロボット100aを回転させる制御信号を上記他の移動ロボットに送信する。
【0355】
この場合、
図12Cに示すように、移動ロボット本体100bの前面が向いている方向(前方)(F2)と他の移動ロボット100aの前面が向いている方向(前方)(F1)とが同じことがある。
【0356】
すなわち、第1移動ロボット100aと第2移動ロボット100bとが同じ方向を向いていることがある。
【0357】
また、第1移動ロボット100aが第2移動ロボット100bの前方に位置し、かつ第2移動ロボット100bと同じ方向を向いているので、第1移動ロボット100aの移動が開始されると、第2移動ロボット100bは、第1移動ロボット100aへの追従走行を円滑に開始することができる。
【0358】
図12A~
図12Cにおいては、他の移動ロボット(第1移動ロボット)100aが第2移動ロボット100bの前方に位置するように、他の移動ロボット100aを移動させることについて説明したが、これに限定されるものではない。
【0359】
本発明においては、他の移動ロボット(第1移動ロボット)100aが第2移動ロボット100bの前方に位置するように位置合わせするために、他の移動ロボット(第1移動ロボット)100aを移動させるようにしてもよく、第2移動ロボット100bを移動させるようにしてもよい。
【0360】
具体的には、第2移動ロボット100bの制御部は、他の移動ロボット(第1移動ロボット)100aが所定の距離だけ直線走行したことに基づいて、他の移動ロボット100aの相対位置および他の移動ロボット100aが向いている方向を決定し、その後他の移動ロボット100aの後方において所定の離隔距離を有する点に移動するように、上記本体を移動させるようにしてもよい。
【0361】
すなわち、第2移動ロボット100bの制御部は、他の移動ロボット100aの相対位置および他の移動ロボット100aが向いている方向が決定されると、それらに基づいて、第2移動ロボット100bの本体が他の移動ロボット100aの後方において所定の離隔距離を有する点に位置するように、第2移動ロボット100bの本体を移動させるようにしてもよい。
【0362】
これは、位置合わせのために、第1移動ロボット100aが動くのではなく、第2移動ロボット100bが動くものと理解することができる。
【0363】
第2移動ロボット100bの制御部は、他の移動ロボット100aの相対位置および他の移動ロボット100aが向いている方向に基づいて、第2移動ロボット100bを第1移動ロボット100aの後方において所定の離隔距離を有する点に移動させるようにしてもよい。
【0364】
第2移動ロボット100bの制御部は、他の移動ロボット100aの後方において所定の離隔距離を有する点に移動し、その後他の移動ロボット100aが向いている方向と同じ方向を向くように、上記本体を回転させるようにしてもよい。
【0365】
この場合、他の移動ロボット(第1移動ロボット)100aは、
図12Bを参照して説明した相対位置(x3,y3)の点で移動および回転することなく待機する。
【0366】
その後、第2移動ロボット100bが上記相対位置(x3,y3)に位置する第1移動ロボット100aの後方において所定の離隔距離を有する点に移動した後に第1移動ロボット100aと同じ方向を向くように回転すると(すなわち、位置合わせが完了すると)、第1移動ロボット100aと第2移動ロボット100bとは、予め設定されたアルゴリズムに基づいて追従走行を開始する。
【0367】
このように、本発明は、決定された他の移動ロボットの座標(x3,y3,θ’)を用いて他の移動ロボット100aを最適化された位置に配置し、他の移動ロボット100aと移動ロボット100bとが同じ方向を向くように位置合わせし、位置合わせした後に追従走行を開始することにより、円滑に追従走行を開始することのできる、移動ロボットの制御方法を提供することができる。
【0368】
上記内容は、移動ロボット(第2移動ロボット)100bの制御方法に同様に適用することができる。
【0369】
例えば、上記移動ロボットの制御方法は、本体の前方に対して所定の角度を有する検知領域内で他の移動ロボットが検知されるように、上記本体を回転させるステップと、上記本体の回転により上記他の移動ロボットが上記検知領域内に存在するようになると、上記他の移動ロボットを所定の距離だけ直線走行させる制御信号を上記他の移動ロボットに送信するステップと、上記他の移動ロボットが直線走行する方向を決定し、上記決定された方向を上記他の移動ロボットが向いている方向として決定するステップと、を含んでもよい。
【0370】
また、本発明による移動ロボット100bの機能/動作/制御方法は、他の移動ロボット(第1移動ロボット)100aの制御部により行われるようにしてもよい。
【0371】
例えば、移動ロボット100bが前方を走行し、他の移動ロボット100aが移動ロボット100bを追従して走行する場合、本発明による移動ロボット100bの制御部1800の機能/動作/制御方法は、他の移動ロボット100aの制御部の機能/動作/制御方法と同様に行うことができる。
【0372】
第1移動ロボット100aが第2移動ロボット100bを追従するか、第2移動ロボット100bが第1移動ロボット100aを追従するかは、製品製造時に決定され、ユーザの設定により決定/変更されるようにしてもよい。
【0373】
本発明によれば、他の移動ロボットの相対位置と他の移動ロボットが向いている方向とを正確に把握する複数の自律走行移動ロボットを提供することができる。
【0374】
本発明によれば、他の移動ロボットが走行して移動ロボットの検知領域から外れた場合も、移動ロボットが他の移動ロボットを逃すことなく他の移動ロボットを追従して走行することにより、円滑な追従走行を行う移動ロボットを提供することができる。
【0375】
本発明によれば、他の移動ロボットが移動ロボットの検知領域から外れると、再び他の移動ロボットが検知領域内で検知されるように移動ロボットを回転させることにより、移動ロボットが他の移動ロボットを逃さないようにし、他の移動ロボットが移動ロボットの検知領域から外れても移動ロボットが他の移動ロボットを追従できるようにする新たな追従制御方法を提供することができる。
【0376】
本発明によれば、移動ロボットが他の移動ロボットを追従して走行する追従走行を開始する際に、他の移動ロボットの相対位置のみではなく、他の移動ロボットが向いている方向も把握する移動ロボットを提供することができる。
【0377】
本発明によれば、追従走行を開始する前に、他の移動ロボットの相対位置と他の移動ロボットが向いている方向とを把握することにより、移動ロボットが追従する他の移動ロボットの正確な状態を把握した後に追従走行を開始する移動ロボットを提供することができる。
【0378】
本発明によれば、追従走行を開始する前に、移動ロボットが他の移動ロボットを追従するのに最適化された位置および状態(向いている方向)になるように移動ロボットと他の移動ロボットとを位置合わせし、位置合わせした後に追従走行を開始することにより、最適化された追従走行を行う移動ロボットを提供することができる。
【0379】
前述した本発明は、プログラム記録媒体上のコンピュータ読み取り可能(可読)コードで実現することができる。コンピュータ読み取り可能媒体には、コンピュータシステムにより読み取り可能なデータが記録されるあらゆる種類の記録装置が含まれる。コンピュータ読み取り可能媒体には、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Disk)、SDD(Silicon Disk Drive)、ROM、RAM、CD-ROM、磁気テープ、フロッピーディスク、光データ記憶装置などが含まれ、かつ搬送波(例えば、インターネットによる送信)状に実現されるものも含まれる。さらに、コンピュータには、制御部(1800)が含まれる。よって、本発明の詳細な説明は単なる例示にすぎず、あらゆる面で制限的に解釈されてはならない。本発明の範囲は、請求の範囲の合理的解釈により定められるべきであり、本発明の等価的範囲内におけるあらゆる変更が本発明の範囲に含まれる。