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  • 特許-直流電流開閉装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-26
(45)【発行日】2022-11-04
(54)【発明の名称】直流電流開閉装置
(51)【国際特許分類】
   H01H 9/54 20060101AFI20221027BHJP
   H01H 33/59 20060101ALI20221027BHJP
【FI】
H01H9/54 A
H01H33/59 D
H01H33/59 H
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2022095064
(22)【出願日】2022-06-13
【審査請求日】2022-09-07
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】714003922
【氏名又は名称】嶋田 隆一
(73)【特許権者】
【識別番号】520032099
【氏名又は名称】株式会社シグマエナジー
(74)【代理人】
【識別番号】100114269
【弁理士】
【氏名又は名称】五十嵐 貞喜
(72)【発明者】
【氏名】嶋田 隆一
【審査官】片岡 弘之
(56)【参考文献】
【文献】特開昭57-162226(JP,A)
【文献】実開昭62-007738(JP,U)
【文献】特許第6713660(JP,B2)
【文献】特開2018-032611(JP,A)
【文献】特開2019-115030(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 33/59
H01H 9/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流電源と負荷との間に挿入される直流電流開閉装置であって、前記直流電流開閉装置は、
前記直流電源側に接続される第一の端子と前記負荷側に接続される第二の端子とを備え、
前記第一の端子と前記第二の端子の間には、a接点とb接点の両方を持つ双投の金属接点が接続され、
前記第一の端子と前記第二の端子の間には、サイリスタブランチ回路と、該サイリスタブランチ回路と並列接続された半導体スイッチが接続されるとともに、
前記サイリスタブランチ回路は、一又は複数のダイオードが直列に接続された直列接続ダイオードのカソードとサイリスタのアノードが接続され、さらに、前記直列接続ダイオードの両端に並列にコンデンサが接続されて構成されており、さらに、
前記サイリスタのゲートにオン信号を与え、また、前記半導体スイッチのゲートにオン/オフ信号を与えるゲート制御回路を備え、
前記ゲート制御回路は、
前記金属接点のb接点が開極されると、そのタイミングで前記サイリスタのゲートをオンして前記サイリスタブランチ回路に電流を流し、
前記金属接点のb接点が閉極されると、そのタイミングで前記半導体スイッチのゲートをオンして前記サイリスタブランチ回路に流れている電流を前記半導体スイッチに転流させ、その後前記半導体スイッチのゲートをオフして前記負荷に供給される電流を遮断することを特徴とする直流電流開閉装置。
【請求項2】
前記半導体スイッチに、さらに複数の半導体スイッチをそれぞれ並列に接続し、前記ゲート制御回路が、すべての半導体スイッチのオン/オフを同時に行うように制御することを特徴とする請求項1に記載の直流電流開閉装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、直流電流開閉装置に関し、金属接点と半導体スイッチを並列に接続したハイブリッドスイッチ構成において、過電流耐量の大きな半導体スイッチであるサイリスタを用いた直流電流開閉装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、金属接点スイッチの通電損失の少ない長所と、欠点である直流では開極時アークが発生して導通して電流の遮断が出来ない短所を、遮断は半導体スイッチのゲート制御で遮断することで解消しようとする所謂ハイブリッド型の直流電流開閉装置に関する。
【0003】
一方、半導体スイッチである大電流を通電可能なサイリスタは、例えばSANREX社製のSMG16CFは25A連続通電能力で、短時間(10ms)の間、240Aも通電可能である。しかし、サイリスタは一旦オンしてしまうと、ゲート制御で電流を遮断する能力は無いので、これをハイブリッドスイッチに使うには工夫が必要である。
【0004】
従来のハイブリッド直流電流開閉装置は、絶縁ゲートを持ったパワー用MOSFETやIGBTで構成して、ゲート電圧の制御でオン・オフが可能であったが、サイリスタは、構造上、ゲート制御で遮断する能力は無く、遮断するには電流ゼロにして、さらに逆電圧を短時間与え、半導体内部のキャリアを消滅させる必要がある。
【0005】
本発明は、金属接点とMOSFETなどの半導体スイッチの並列接続によるアーク無しのハイブリッドスイッチを、さらに大電流の直流に適用するために、短時間大電流通電可能だが自己消弧能力の無いサイリスタを直流電流開閉装置に応用しようとするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特許6713660号公報
【文献】特開2018-32611号公報
【文献】特開2019-115030号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1に開示された金属接点と半導体スイッチの並列接続による直流電流の開閉装置は、双投のa接点が接触する前に半導体スイッチが通電し、連続通電は金属a接点で行い、遮断はa接点が開極すると、半導体スイッチがオン状態ではアークは発生せずに再び半導体スイッチに転流して通電しているが、b接点のオンを開極完了のタイミングとして電流を半導体スイッチで遮断する。これらはMOSFET、IGBTなどの半導体スイッチにゲート制御で直流電流を遮断する自己消弧能力が必要である。
【0008】
直流の電源回路には大容量のコンデンサが有って、電源オン時にそのコンデンサに充電する突入電流(ラッシュ電流)があるため、オン時、短時間であるが大電流が流れて、接点が溶着し損耗することがある。所謂、大電流のラッシュ電流問題であるが、そのために短時間大電流通電可能なサイリスタを用いて、通電接点と並列にしてハイブリッド開閉器としたいが、閉極の直前にゲートへのトリガーで導通して、オン電圧は1.5Vと低く損失も少ないが、サイリスタはゲート制御で遮断する能力がないので、直流遮断では使えないという問題がある。
【0009】
本発明は、上記の点に鑑みなされたものであり、その目的は、金属接点と半導体スイッチを並列に接続して構成される所謂ハイブリッド型の直流電流開閉装置において、金属接点の閉極の際に一時的に流れる大電流の突入電流による金属接点の損耗を防止することが可能な直流電流開閉装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、金属接点と半導体スイッチを並列に接続したハイブリッド型の直流電流開閉装置に関し、本発明の上記目的は、直流電源と負荷との間に挿入される直流電流開閉装置であって、前記直流電流開閉装置は、前記直流電源側に接続される第一の端子と前記負荷側に接続される第二の端子とを備え、前記第一の端子と前記第二の端子の間には、a接点とb接点の両方を持つ双投の金属接点が接続され、前記第一の端子と前記第二の端子の間には、サイリスタブランチ回路と、該サイリスタブランチ回路と並列接続された半導体スイッチが接続されるとともに、前記サイリスタブランチ回路は、一又は複数のダイオードが直列に接続された直列接続ダイオードのカソードとサイリスタのアノードが接続され、さらに、前記直列接続ダイオードの両端に並列にコンデンサが接続されて構成されており、さらに、前記サイリスタのゲートにオン信号を与え、また、前記半導体スイッチのゲートにオン/オフ信号を与えるゲート制御回路を備え、
前記ゲート制御回路は、前記金属接点のb接点が開極されると、そのタイミングで前記サイリスタのゲートをオンして前記サイリスタブランチ回路に電流を流し、前記金属接点のb接点が閉極されると、そのタイミングで前記半導体スイッチのゲートをオンして前記サイリスタブランチ回路に流れている電流を前記半導体スイッチに転流させ、その後前記半導体スイッチのゲートをオフして前記負荷に供給される電流を遮断することを特徴とする直流電流開閉装置によって達成される。
【発明の効果】
【0011】
金属接点と半導体スイッチを用いたハイブリッドスイッチに、短時間ではあるが通電耐量が大きいサイリスタを用いて、金属接点の閉極に先立ってサイリスタに通電を開始して、アークの発生無しに金属接点を閉極して損耗を防ぎ、サイリスタは自己消弧能力が無いので、並列接続した半導体スイッチを用いてサイリスタの電流を短時間、数十μsの間、電流ゼロにして消弧して、最終的に直流電流を半導体スイッチが遮断することで大電流のアーク無しの直流電流開閉装置が実現可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明のサイリスタを用いた直流電流開閉装置の構成図である。
図2】本発明の直流電流開閉装置の通電と遮断のタイムシーケンスを示す図である。
図3】本発明の直流電流開閉装置の投入と遮断のフローチャートである。
図4】本発明の直流電流開閉装置の半導体スイッチを複数個並列接続した実施例である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明に係る直流電流開閉装置(以下「開閉装置」という。)の構成を示す図である。
本開閉装置は、直流電源(不図示)側に接続される第一の端子(正端子)と負荷(不図示)側に接続される第二の端子(負端子)とを備え、正端子と負端子の間には、a接点(ノルマルオープン)とb接点(ノルマルクローズ)の両方を持つ双投の金属接点1が接続され、正端子と負端子の間には、一又は複数のダイオード2が直列に接続された直列接続ダイオードのカソードとサイリスタ4のアノードが接続され、さらに、直列接続ダイオードの両端に逆電圧印加コンデンサ(以下単に「コンデンサ」という。)3が並列に接続されて構成されたサイリスタブランチ回路と、サイリスタブランチ回路と並列に半導体スイッチ5が接続されている。
さらに、サイリスタ4のゲートにオン信号7を与え、また、半導体スイッチ5のゲートにオン/オフ信号8を与えるゲート制御回路6を備えている。
【0015】
ゲート制御回路6は、金属接点1のb接点が外部からの信号(b接点信号)で開極されると、そのタイミングでサイリスタ4のゲートをオンしてサイリスタブランチ回路に電流を流し、金属接点1のb接点が閉極されると、そのタイミングで半導体スイッチ5のゲートをオンしてサイリスタブランチ回路に流れている電流を半導体スイッチ5に転流させ、その後、半導体スイッチ5のゲートをオフして負荷に供給される電流を遮断する。
【0016】
図2は、本発明の開閉装置の通電と遮断のタイムシーケンスを示す図である。
図2を参照しつつ、開閉装置の動作について詳細に説明する。
金属接点1のa接点の閉極に先立ち、連動するb接点が開極になると、b接点信号がゲート制御回路6に送られ、ゲート制御回路6はそのタイミングでサイリスタ4のゲートにオン信号7を送り、サイリスタ4をオンする。すると、正端子から流入した電流はサイリスタブランチ回路に流れる(大電流のラッシュ電流はこの時に流れる)。
その後に(約10ms後)、a接点が閉極すると、金属接点1に電流が流れる。このとき、サイリスタブランチ回路には、サイリスタのオン電圧と直列のダイオードのオン電圧が5V程度あるので電流が流れなくなる。サイリスタ4のゲート電流はこの期間は無くてもよいが、有ったとしてもサイリスタ4のゲートのオン状態を維持するだけで、サイリスタ4に電流は流れず通電発熱は無い。
【0017】
電流遮断時は、a接点を開極すると、金属接点1に流れていた全電流はサイリスタブランチ回路に転流する。その後、約10ms経ってb接点が閉極すると、b接点信号がゲート制御回路6に送られ、ゲート制御回路6はそのタイミングで半導体スイッチ5のゲートにオン信号8を送り、半導体スイッチ5をオンする。
半導体スイッチ5がオンすると、サイリスタブランチ回路に流れる電流は半導体スイッチ5に転流する。サイリスタ電流がゼロになると、通電時の直列のダイオード2の電圧がコンデンサ3に蓄積されていて、自動的に逆電圧を印加することになってサイリスタ4は消弧(オフ)する。その後、サイリスタの消弧時間である数十μs後に半導体スイッチ5をゲート制御回路6でオフすれば遮断が完了する。半導体スイッチ5の通電時間はサイリスタ4の消弧時間以上で有ればよいので、短時間通電耐量の電流(定格電流の数倍)が流せるので良い。
【0018】
図3は、本発明の開閉装置の電源投入と電源遮断のフローチャートの一例である。
通電は、まず、b接点の開極信号(S1)でサイリスタ4のゲートをオンする(S2)。電流は直ちにサイリスタブランチ回路に流れる。約10ms後に金属接点1のa接点が閉極すると(S3)通電完了し、サイリスタ4の電流はダイオード2とサイリスタ4のオン電圧によって、オン抵抗の低いa接点に電流が移って、サイリスタ4は自然にオフされるが、ゲートはb接点が閉極されるまでの間、オン状態である。サイリスタには、外部からの信号によってオンからオフへ切り替える能力(自己消弧能力)がないからである。
【0019】
遮断の場合は、すでにサイリスタ4のゲートがオンになっているが(S11)、a接点の開極後(S12)、開極ギャップ長が得られるまでの遷移時間(約10ms)後、b接点が閉極する(S13)まで、サイリスタ4のゲートがオンになっているので、サイリスタブランチ回路は、オン電圧が1.2Vのダイオード2が2つ程度、直列に有ってもアークを維持する電圧より低いので、接点電流によるアークは発生せずに、サイリスタブランチ回路に転流して、b接点が閉極(S13)するまでの、約10ms程度の間、サイリスタ4は全電流を通電する。転流は瞬時0.1μs以下に行われるのでアーク発生は無いか、有っても金属接点1の損耗がない。
【0020】
最終的に電流遮断するには、サイリスタブランチ回路に並列接続されたオン電圧の低いMOSFETやIGBTなどの半導体スイッチ5に電流を移すが、MOSFETなど半導体スイッチ5をサイリスタブランチ回路に並列に接続してオンすると、サイリスタの電流は半導体スイッチ5に転流する。サイリスタ4のブランチの全オン電圧がMOSFETのオン電圧より高ければ電流は転流してゼロになって、サイリスタ4のゲートはオフ(消弧)となる(S14)。
半導体スイッチ5のオンで(S15)、サイリスタ電流は直列ダイオード2のオン電圧もあり短時間で転流してゼロになり、さらに直列ダイオード2のオン電圧を蓄積維持するコンデンサ3の逆電圧印加で消弧を助けて、サイリスタ4が消弧して、絶縁回復する時間を勘案して、数十μs(30~100μs)の後に半導体スイッチ5をゲート制御回路6でオフすれば(S16)、遮断シーケンスは完了する。
図1には、サイリスタ4の消弧を助けるために、サイリスタ4と直列にダイオード2と逆電圧印加のためのコンデンサ3の並列回路がある。これは、ダイオード2はサイリスタ4と同じように過電流耐量があり、電流に依らず1直列で1.2Vの順電圧降下があって、その電圧がコンデンサ3に蓄積されてサイリスタ4を消弧するのに必要な逆電圧を印加する。
【0021】
まとめると、本発明に係る開閉装置が電流を遮断するには、最初に、金属接点1のa接点が開極するが、すでにサイリスタ4のゲートがオン状態であり、直列ダイオード2とサイリスタ4のオン電圧は、a接点の開極によって発生するとしてもアーク電圧より小さい。気中の直流アーク電圧は、上記特許文献1にあるが、ギャップ長によらず10Vから20Vでアーク電流が10Aから数kAでも変わらない。アーク電流は発生と当時にサイリスタブランチ回路へと短時間(数μs)以内に転流するので、金属接点1のアークはアーク維持電流以下となって自然に消滅して、その後、アーク無しに開極する。開極動作に10ms程度かかり、b接点に接触するとゲート制御回路6はその信号を受けてサイリスタのゲートを停止し、同時にMOSFETのゲートへと電圧が数10μsのパルス的ゲートのオン電圧がゲート制御回路6から発信される。MOSFETがオンすると、サイリスタの電流はMOSFETへと転流する。このときMOSFETのオン電圧はサイリスタの電流ブランチより小さい必要があるがそのためにダイオードが直列にあるので、サイリスタの電流はMOSFETへ転流する。直列接続ダイオードの両端には数μFのコンデンサ3が並列に接続されており、ダイオードの順電圧(1.2V×個数)を蓄積して、これがサイリスタの消弧を助けるための逆電圧源となる。サイリスタは半導体内キャリアの消滅で、短時間、数十μsで絶縁を回復する。最終的にMOSFET7のゲートオフで電流が遮断される。
【0022】
特許文献3では、このダイオード2に代わって低耐圧で低オン抵抗のMOSFETを使ってゲートでオフすることでサイリスタに逆電圧を与えて並列のIGBTに転流し、サイリスタを消弧して、最終的にIGBTで電流を遮断する複合半導体スイッチできることが開示されている。半導体スイッチが3つ必要である。
本発明では、金属接点1と半導体スイッチ5を用いたハイブリッドスイッチなので、半導体には電流が短時間のみ流れるので、半導体スイッチ5の電力損が大きくても問題ではないので、直列のMOSFETは不要で、代わりにダイオードを直列に接続して、そのオン電圧が逆電圧となって自動的にサイリスタの消弧を助けるのが特徴である。
通電時間が、サイリスタは20ms程度、MOSFETの場合は、数十μs以下で、ともにヒートシンクなどの熱除去対策は不要であるのが特徴である。
【0023】
図4は、図1に示す本発明の開閉装置の半導体スイッチ5を複数個並列接続した実施例であり、大電流の通電を可能とする開閉装置の実施例である。
図4では、3個の半導体スイッチ5(MOSFET)が並列接続されているが、過電流耐量は定格電流の2倍程度と小さいので、多数並列接続して電流を増やすことができる。一般に半導体の並列動作は困難であるが、MOSFETは温度特性が正特性であるので可能であるとされている。また、ゲートの静電容量がIGBTなどより小さく、数千pFであるのでゲートの駆動が容易である。この100μs以下の通電時間ではMOSFETは熱対策が不要であるので、MOSFETモジュールを積層してパッケージ化してMOSFET群とすることも小型化するのによい。ゲート制御回路6は、3個の半導体スイッチ5のオン/オフを同時に行うように制御する。これにより、電流を3分岐できるので、大電流を流すことができる。
【符号の説明】
【0024】
1: 金属接点
2:直列接続ダイオード
3:逆電圧印加コンデンサ
4:サイリスタ
5:半導体スイッチ(MOSFET、IGBT)
6:ゲート制御回路
7:ゲート信号1
8:ゲート信号2
【要約】
【課題】直流電流のハイブリッドスイッチにおいて、電源投入時の大電流の突入電流による金属接点の損耗を防止すること。
【解決手段】金属接点1と半導体スイッチを並列に用いたハイブリッドスイッチに半導体スイッチとしてサイリスタ4を用いて、金属接点1のオン/オフに先立ってゲートオン/オフするが、サイリスタ4はゲートで電流を遮断することが出来ないので、さらにサイリスタに並列にMOSFET等のゲート遮断可能な半導体スイッチ5でサイリスタの電流を短時間バイパスし、サイリスタ4の電流をゼロにしてから、直列ダイオード2で逆電圧を与えて消弧した後に、最終的に半導体スイッチ5のゲートオフで直流電流を遮断する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4