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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-26
(45)【発行日】2022-11-04
(54)【発明の名称】電子装置及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/14 20060101AFI20221027BHJP
【FI】
H01L23/14 R
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2022536479
(86)(22)【出願日】2022-02-18
(86)【国際出願番号】 JP2022006516
【審査請求日】2022-06-13
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】514015019
【氏名又は名称】エレファンテック株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】312003595
【氏名又は名称】タカハタプレシジョン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100162341
【弁理士】
【氏名又は名称】瀬崎 幸典
(72)【発明者】
【氏名】中島 崇
(72)【発明者】
【氏名】飯塚 稔
(72)【発明者】
【氏名】北山 慎吾
(72)【発明者】
【氏名】横山 英明
(72)【発明者】
【氏名】老田 雄一
(72)【発明者】
【氏名】藤巻 清
【審査官】平林 雅行
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-158571(JP,A)
【文献】国際公開第2011/040393(WO,A1)
【文献】特開2018-116959(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/12-23/15
H05K 1/00-1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱可塑性樹脂からなり厚み方向に変形可能基材の一面に金属めっき層からなる導電性パターンが配置された回路基板と、
前記基材の一面とは反対側の他面で、前記基材を覆う硬質樹脂層と、前記硬質樹脂層よりも剛性が低く前記基材において前記回路基板に実装された外部接続端子に近い領域で前記基材を接着層を介さずに覆う軟質樹脂層とが一体成形された樹脂層と、を備えた、
ことを特徴とする電子装置。
【請求項2】
熱可塑性樹脂からなり厚み方向に変形可能基材の一面に金属めっき層からなる導電性パターンが配置された回路基板と、
前記基材の一面とは反対側の他面で、前記基材を覆う硬質樹脂層と、前記硬質樹脂層よりも剛性が低く前記基材において電子装置が外部に固定される固定部に近い領域で前記基材を接着層を介さずに覆う軟質樹脂層とが一体成形された樹脂層と、を備えた、
ことを特徴とする電子装置。
【請求項3】
熱可塑性樹脂からなり厚み方向に変形可能基材の一面に金属めっき層からなる導電性パターンが配置された回路基板と、
前記基材の一面とは反対側の他面で、前記基材を覆う硬質樹脂層と、前記硬質樹脂層よりも剛性が低く前記基材において電子装置が外部に接続される接続部に近い領域で前記基材を接着層を介さずに覆う軟質樹脂層とが一体成形された樹脂層と、を備えた、
ことを特徴とする電子装置。
【請求項4】
前記基材の他面が前記軟質樹脂層で覆われた領域に形成された前記導電性パターンは、前記硬質樹脂層で覆われた領域に形成された前記導電パターンよりも前記基材が厚み方向に変形した場合に伸び率が小さくなるようにミアンダ形状で形成されている、
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の電子装置。
【請求項5】
前記他面が前記軟質樹脂層で覆われた領域の前記基材は、前記樹脂層で覆われた領域の前記基材よりも前記基材が厚み方向に変形した場合に伸び率が大きくなるように厚み方向に切り込みが形成されている、
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の電子装置。
【請求項6】
前記硬質樹脂層が、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、ポリカーボネートアクリロニトリルブタジエンスチレン(PC/ABS)樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂材料を含む場合、前記軟質樹脂層は、熱可塑性ポリウレタンエラストマー(TPU)または熱可塑性ポリエステルエラストマー(TPC)が組み合わされ、
前記硬質樹脂層が、ポリプロピレン(PP)樹脂又はポリエチレン(PE)樹脂からなる樹脂材料を含む場合、前記軟質樹脂層は、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)が組み合わされる、
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の電子装置。
【請求項7】
熱可塑性樹脂からなり厚み方向に変形可能基材の一面に金属めっき層からなる導電性パターンが配置された回路基板の前記基材の一面とは反対側の他面で前記基材を覆う硬質樹脂層と、前記硬質樹脂層よりも剛性が低く前記基材を接着層を介さずに覆う軟質樹脂層とが一体成形された電子装置の製造方法であって、
前記基材を準備する工程と、
前記基材の前記一面に電解めっきまたは無電解めっきにより前記導電性パターンを配置する工程と、
前記導電性パターンが配置された前記基材の前記軟質樹脂層が形成される領域に前記基材の厚み方向に切り込みを形成する工程と、
前記基材の他面に前記軟質樹脂層が形成される領域を除いて接着剤を塗布する工程と、
前記接着剤が塗布された前記基材を金型に載置して前記基材の少なくとも一面を覆う硬質樹脂層と軟質樹脂層を順に射出成形して一体化する工程と、を含む、
ことを特徴とする電子装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
集積回路及び集積回路に電気的に接続された電極を有する半導体基板と、電極の少なくとも一部を避けて半導体基板上に位置するパッシベーション膜と、パッシベーション膜の一部上に位置する樹脂層と、電極上で電極に電気的に接続し、電極から樹脂層上に延びる配線と、を有し、樹脂層は、硬質部及び硬質部よりも軟らかい軟質部を含み、樹脂層の配線とオーバーラップする部分において、電極とは反対側の端部で軟質部が占める体積比率が、電極に近い側の端部で軟質部が占める体積比率よりも大きい半導体装置が知られている(特許文献1)。
【0003】
表面に配線パターンが設けられた実装基板と、各々が配線パターンに電気的に接続された基部と、基部から延在する端子部とを有し、端子部同士が対向するように配設された一対の端子部材と、電極が端子部に電気的に接続され、実装基板の表面から所定の高さに位置するように一対の端子部材に挟持されたセラミックコンデンサと、端子部材の端子部のうち基部からセラミックコンデンサの下端までの接続部を少なくとも封止するゲル状またはゴム状の軟質樹脂部と、セラミックコンデンサおよび端子部材を実装基板に実装された他の電子部品とともに一括して封止する、軟質樹脂部よりも硬い硬質樹脂部と、を備える電源装置も知られている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2008-153367号公報
【文献】特開2014-123606号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、回路基板に設けられた外部接続部の寸法ばらつきを吸収するとともに、回路基板の振動を吸収することができる電子装置及びその製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、請求項1に記載の電子装置は、
熱可塑性樹脂からなり厚み方向に変形可能基材の一面に金属めっき層からなる導電性パターンが配置された回路基板と、
前記基材の一面とは反対側の他面で、前記基材を覆う硬質樹脂層と、前記硬質樹脂層よりも剛性が低く前記基材において前記回路基板に実装された外部接続端子に近い領域で前記基材を接着層を介さずに覆う軟質樹脂層とが一体成形された樹脂層と、を備えた、
ことを特徴とする。
【0008】
前記課題を解決するために、請求項2に記載の電子装置は、
熱可塑性樹脂からなり厚み方向に変形可能基材の一面に金属めっき層からなる導電性パターンが配置された回路基板と、
前記基材の一面とは反対側の他面で、前記基材を覆う硬質樹脂層と、前記硬質樹脂層よりも剛性が低く前記基材において電子装置が外部に固定される固定部に近い領域で前記基材を接着層を介さずに覆う軟質樹脂層とが一体成形された樹脂層と、を備えた、
ことを特徴とする。
【0009】
前記課題を解決するために、請求項3に記載の電子装置は、
熱可塑性樹脂からなり厚み方向に変形可能基材の一面に金属めっき層からなる導電性パターンが配置された回路基板と、
前記基材の一面とは反対側の他面で、前記基材を覆う硬質樹脂層と、前記硬質樹脂層よりも剛性が低く前記基材において電子装置が外部に接続される接続部に近い領域で前記基材を接着層を介さずに覆う軟質樹脂層とが一体成形された樹脂層と、を備えた、
ことを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の電子装置において、
前記基材の他面が前記軟質樹脂層で覆われた領域に形成された前記導電性パターンは、前記硬質樹脂層で覆われた領域に形成された前記導電パターンよりも前記基材が厚み方向に変形した場合に伸び率が小さくなるようにミアンダ形状で形成されている、
ことを特徴とする。
【0012】
請求項に記載の発明は、請求項1ないしのいずれか1項に記載の電子装置において、
前記他面が前記軟質樹脂層で覆われた領域の前記基材は、前記樹脂層で覆われた領域の前記基材よりも前記基材が厚み方向に変形した場合に伸び率が大きくなるように厚み方向に切り込みが形成されている、
ことを特徴とする。
【0013】
請求項に記載の発明によれば、請求項1ないしのいずれか1項に記載の電子装置において、
前記硬質樹脂層が、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、ポリカーボネートアクリロニトリルブタジエンスチレン(PC/ABS)樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂材料を含む場合、前記軟質樹脂層は、熱可塑性ポリウレタンエラストマー(TPU)または熱可塑性ポリエステルエラストマー(TPC)が組み合わされ、
前記硬質樹脂層が、ポリプロピレン(PP)樹脂又はポリエチレン(PE)樹脂からなる樹脂材料を含む場合、前記軟質樹脂層は、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)が組み合わされる、
ことを特徴とする。
【0015】
前記課題を解決するために、請求項7に記載の電子装置の製造方法は、
熱可塑性樹脂からなり厚み方向に変形可能基材の一面に金属めっき層からなる導電性パターンが配置された回路基板の前記基材の一面とは反対側の他面で前記基材を覆う硬質樹脂層と、前記硬質樹脂層よりも剛性が低く前記基材を接着層を介さずに覆う軟質樹脂層とが一体成形された電子装置の製造方法であって、
前記基材を準備する工程と、
前記基材の前記一面に電解めっきまたは無電解めっきにより前記導電性パターンを配置する工程と、
前記導電性パターンが配置された前記基材の前記軟質樹脂層が形成される領域に前記基材の厚み方向に切り込みを形成する工程と、
前記基材の他面に前記軟質樹脂層が形成される領域を除いて接着剤を塗布する工程と、
前記接着剤が塗布された前記基材を金型に載置して前記基材の少なくとも一面を覆う硬質樹脂層と軟質樹脂層を順に射出成形して一体化する工程と、を含む、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に記載の発明によれば、回路基板に設けられた外部接続部の寸法ばらつきを吸収するとともに、回路基板の振動を吸収することができる。
【0018】
請求項に記載の発明によれば、電子装置に加わる振動を吸収することができる。
【0019】
請求項に記載の発明によれば、電子装置に形成された接続部の寸法ばらつきを吸収することができる。
【0021】
請求項に記載の発明によれば、導電性パターンの曲げ変形に伴う断線を抑制することができる。
【0022】
請求項に記載の発明によれば、基材が曲げ変形した場合に、切り込みが開いて伸び、導電性パターンが配置された領域の伸びが小さくなる。
【0023】
請求項に記載の発明によれば、硬質樹脂層と軟質樹脂層の密着性を向上させることができる。
【0025】
請求項に記載の発明によれば、回路基板に設けられた外部接続部の寸法ばらつきを吸収するとともに、回路基板の振動を吸収することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1図1Aは本実施形態に係る電子装置の一例を示す平面模式図、図1Bは電子装置の一例を示す断面模式図である。
図2図2Aは基材に形成される切り込みを導電性パターンとの関係で説明する平面模式図、図2Bは切り込みが形成された基材を厚み方向に変形させた場合の導電性パターンの伸びと切り込みの開きを説明する図である。
図3図3Aは軟質樹脂層が固定部に近い領域で基材の他面を覆うように形成されている電子装置の一例を示す平面模式図、図3Bは断面模式図である。
図4図4Aは軟質樹脂層が回路基板に実装された電子部品を囲う領域で基材の他面を覆うように形成されている電子装置の一例を示す平面模式図、図4Bは断面模式図である。
図5】電子装置の製造方法の概略の手順の一例を示すフローチャート図である。
図6】電子装置の製造過程を説明するための電子装置の部分断面模式図である。
図7】フレキシブル領域で基材の厚み方向に変形を受けた電子装置を示す断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
次に図面を参照しながら、本発明の実施形態の具体例を説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
尚、以下の図面を使用した説明において、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
【0028】
(1)電子装置の全体構成
図1Aは本実施形態に係る電子装置1の一例を示す平面模式図、図1Bは電子装置1の一例を示す断面模式図、図2Aは基材2に形成される切り込みSを導電性パターン3との関係で説明する平面模式図、図2Bは切り込みSが形成された基材2を厚み方向に変形させた場合の導電性パターン3の伸びと切り込みSの開きを説明する図、図3Aは軟質樹脂層5Bが固定部8に近い領域で基材2の他面2bを覆うように形成されている電子装置1の一例を示す平面模式図、図3Bは断面模式図、図4Aは軟質樹脂層5Bが回路基板4に実装された電子部品3Dを囲う領域で基材2の他面2bを覆うように形成されている電子装置1の一例を示す平面模式図、図4Bは断面模式図である。
以下、図面を参照しながら、本実施形態に係る電子装置1の構成について説明する。
【0029】
電子装置1は、図1に示すように、基材2の一面2aに金属めっき層からなる導電性パターン3が配置された回路基板4と、基材2の一面2aとは反対側の他面2bで、基材2を覆う硬質樹脂層5Aと、硬質樹脂層5Aよりも剛性が低く基材2を接着層を介さずに覆う軟質樹脂層5Bとが一体成形された樹脂層5と、を備えて構成されている。
【0030】
(基材)
本実施形態における基材2は、合成樹脂材料からなり厚み方向に変形可能で実質的に伸縮性を有しない絶縁性のフィルム状の基材である。ここで、「変形可能な基材」は、導電性パターン3を配置後に変形できる、すなわち、熱成形、真空成形または圧空成形によって実質的に平坦な2次元形状から実質的に立体的な3次元形状に変形することができる基材を意味する。
また、基材2が、「実質的に伸縮性を有しない」とは、基材2に対してある方向に引っ張る力を加えても、基材2が、殆ど伸びないことを意味する。例えば、所定の大きさのサンプルに対して、サンプルを材料引張試験機で長手方向に引っ張って、サンプルが破断するときの破断伸度が10%以下である場合、そのサンプルは、長手方向に伸縮性を有しない。
【0031】
変形可能で実質的に伸縮性を有しない基材2は、厚み方向に変形を受ける領域Wの導電性パターン3Bが配置された領域R1(図2Aにおいて一点鎖線で示す))と導電性パターン3Bが配置されていない領域R2(図2Aにおいて二点鎖線で示す)で基材2の伸び率が異なるようになっている。
後述するように、基材2が厚み方向に変形を受ける領域Wにはミアンダ形状の導電性パターン3Bが配置され、ミアンダ形状に屈曲した導電性パターン3Bの間となる領域R2に切り込みSを形成することが望ましい。基材2が変形を受けた場合に、切り込みSが開いて伸びることで、ミアンダ形状の導電性パターン3Bが配置された領域R1の伸びを少なくして、導電性パターン3Bの変形(曲げ)に伴う断線を抑制することができる。
【0032】
このような基材2の材質としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル、ナイロン6-10、ナイロン46などのポリアミド、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ABS、PMMA、ポリ塩化ビニルなどの熱可塑性樹脂が挙げられる。
特にポリエステルがより好ましく、さらにその中でもポリエチレンテレフタレート(PET)が経済性、電気絶縁性、耐薬品性等のバランスが良く最も好ましい。
【0033】
基材2の一面2aには、金属ナノ粒子等の触媒インクを均一に塗布するために、表面処理を施すことが好ましい。表面処理としては、例えば、コロナ処理、プラズマ処理、溶剤処理、プライマー処理を用いることができる。
【0034】
(導電性パターン)
導電性パターン3は、基材2が厚み方向に変形を受けない領域に配置された直線形状の導電性パターン3Aと、基材2が厚み方向に変形を受ける領域に配置されたミアンダ形状の導電性パターン3Bからなる。
【0035】
ミアンダ形状の導電性パターン3Bは、直線形状の導電性パターン3Aの延びる方向と交差する方向に蛇行を繰り返すように形成され、配線長が長くなっている。ミアンダ形状の導電性パターン3Bは、直線形状に比べて配線長が長くなることで、基材2が厚み方向に変形を受けた場合に、導電性パターン3が伸びやすく導電性パターン3の断線を抑制している。
【0036】
基材2の一面2aに導電性パターン3を配置する場合、さきに、金属めっき成長のきっかけとなる金属ナノ粒子等の触媒からなる下地層(不図示)を所定のパターン状に形成する。ここで、所定のパターン状としては、ミアンダ形状を含んでいる。下地層は、基材2上に金属ナノ粒子等の触媒インクを塗布したあと、乾燥および焼成を行うことにより形成する。
【0037】
下地層の厚み(μm)は、0.1~20μmが好ましく、0.2~5μmがさらに好ましく、0.5~2μmが最も好ましい。下地層が薄すぎると、下地層の強度が低下するおそれがある。また、下地層が厚すぎると、金属ナノ粒子は通常の金属よりも高価であるため、製造コストが増大する虞がある。
【0038】
触媒の材料としては、金、銀、銅、パラジウム、ニッケルなどが用いられ、導電性の観点から金、銀、銅が好ましく、金、銀に比べて安価な銅が最も好ましい。
【0039】
触媒の粒子径(nm)は1~500nmが好ましく、10~100nmがより好ましい。粒子径が小さすぎる場合、粒子の反応性が高くなりインクの保存性・安定性に悪影響を与える虞がある。粒子径が大きすぎる場合、薄膜の均一形成が困難になるとともに、インクの粒子の沈殿が起こりやすくなる虞がある。
【0040】
導電性パターン3は、下地層の上に電解めっきまたは無電解めっきにより形成される。めっき金属としては、銅、ニッケル、錫、銀、金などを用いることができるが、伸長性、導電性および価格の観点から銅を用いることが最も好ましい。本実施形態においては、基材2に賦形が施される領域Wにおいては、導電性パターン3はミアンダ形状及び斜め形状に形成される。
【0041】
めっき層の厚さ(μm)は、0.03~100μmが好ましく、1~35μmがより好ましく、3~18μmが最も好ましい。めっき層が薄すぎると、機械的強度が不足するとともに、導電性が実用上十分に得られない虞がある。めっき層が厚すぎると、めっきに必要な時間が長くなり、製造コストが増大する虞がある。
【0042】
(電子部品)
導電性パターン3は、図1においては、タッチセンサ3Cとして配置されている例を示しているが、導電性パターン3には、複数の電子部品3Dが取り付けられてもよい。電子部品3Dとしては、制御回路、歪み、抵抗、静電容量、TIRなどの接触感知、および光検出部品、圧電アクチュエータまたは振動モータなどの触知部品または振動部品、LEDなどの発光部品、マイクおよびスピーカーなどの発音または受音、メモリチップ、プログラマブルロジックチップおよびCPUなどのデバイス操作部品、デジタル信号プロセッサ(DSP)、ALSデバイス、PSデバイス、処理デバイス、MEMS等が挙げられる。
【0043】
また、導電性パターン3には、一端に複数のコネクタ接続パッド3aが形成され、外部素子と電気的に接続するための外部接続端子であるコネクタ6が電気的に接続されてもよい。
コネクタ6は、導電性パターン3と電気的に接続され外部に設けられた外部素子と電気的に接続するための端子部61と、端子部61を保持するハウジング62と、ハウジング62が配置される回路基板4にハウジング62を固定させるテール63と、を備える。
【0044】
(樹脂層)
樹脂層5は、基材2の導電性パターン3が配置された一面2aとは反対側の他面2bを覆う硬質樹脂層5Aと、硬質樹脂層5Aよりも剛性が低く基材2の他面2bを接着層を介さずに覆う軟質樹脂層5Bとが一体成形されている。
硬質樹脂層5Aは、射出成形可能な熱可塑性樹脂材料からなる熱可塑性樹脂である。具体的には、アクリルブタジエンスチレン(ABS)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、ポリカーボネートアクリロニトリルブタジエンスチレン(PC/ABS)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリエチレン(PE)樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂材料を含み、接着層ADを介して基材2の厚み方向に変形を受けない領域の他面2bを覆うように形成されている。
【0045】
軟質樹脂層5Bは、射出成形可能な熱可塑性エラストマー樹脂であり、接着層ADを介さずに基材2の厚み方向に変形を受ける領域(フレキシブル領域)の他面2bを覆うように形成されている。基材2の厚み方向に変形を受ける領域としては、図1に示すように、回路基板4に実装されたコネクタ6に近く、コネクタ6に取り付けばらつきがあった場合に回路基板4に応力が発生しやすい領域、図3に示すように、電子装置1が外部に固定される固定部8の近傍で、外部から振動が加わった場合に回路基板4に歪みが発生しやすい領域、電子装置1が外部に接続される接続部(不図示)の近傍で、接続ばらつきがあった場合に回路基板4に応力が発生しやすい領域等が挙げられる。
【0046】
電子装置1において、電子部品3Dは、基材2の一面2a上に配置された導電性パターン3に金属配線の一端部(不図示)をはんだで固定、または実装態様に合わせて導電性の線材で電気的及び機械的に接合される。軟質樹脂層5Bは、図4に示すように、実装された電子部品3Dを囲う領域で基材2の他面2bを囲うように形成されてもよい。また、コネクタ6を囲う領域で基材2の他面2bを囲うように形成されてもよい。
【0047】
軟質樹脂層5Bの樹脂材料としては、具体的には、硬質樹脂層5Aがアクリルブタジエンスチレン(ABS)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、ポリカーボネートアクリロニトリルブタジエンスチレン(PC/ABS)樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂材料を含む場合、軟質樹脂層5Bは、熱可塑性ポリウレタンエラストマー(TPU)または熱可塑性ポリエステルエラストマー(TPC)が組み合わされ、硬質樹脂層5Aと一体成形されている。
【0048】
また、硬質樹脂層5Aがポリプロピレン(PP)樹脂、ポリエチレン(PE)樹脂を含む場合、軟質樹脂層5Bは、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)が組み合わされる。オレフィン系熱可塑性エラストマーとは、ポリオレフィン系樹脂とゴム成分とを含んでなる軟質樹脂であり、ポリオレフィン系樹脂にゴム成分が分散しているものでも良く、互いが共重合されているものでも良い。
オレフィン系熱可塑性エラストマーの具体例としては、例えば、エチレン-プロピレン共重合体エラストマーが挙げられる。
【0049】
熱可塑性ポリウレタンエラストマー(TPU)、熱可塑性ポリエステルエラストマー(TPC)、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)等の強度については、引張弾性率が50~200MPaの範囲内であることが好ましい。引張弾性率が50~200MPaの範囲内であれば、軟質樹脂層5Bに適度な柔軟性を付与することが可能となり、好ましくは50~100MPaの範囲内、さらに好ましくは50~70MPaの範囲内である。
【0050】
軟質樹脂層5Bは、回路基板4のフレキシブル領域を接着層ADを介することなく覆うことで、軟質樹脂層5Bと基材2との間は相対的な動きが制約されず、屈曲しやすくなっている。これにより、回路基板4に外力が作用した場合、フレキシブル領域で外力を吸収することができる。
【0051】
(2)電子装置の製造方法
図5は電子装置1の製造方法の概略の手順の一例を示すフローチャート図、図6は電子装置1の製造過程を説明するための電子装置1の部分断面模式図である。
【0052】
電子装置1は、図5に示すように、基材2の準備工程S11と、基材2上に導電性パターン3を形成する配線用めっき工程S12と、基材2のミアンダ形状に屈曲した導電性パターン3Bの間となる領域R2に切り込みSを形成する切り込み形成工程S13と、基材2を射出成形用金型Kに載置して基材2の導電性パターン3が形成された一面2aとは反対側の他面2bを覆う樹脂層5を射出成形する樹脂充填工程S14と、基材2の一面2aにコネクタ6を含む電子部品3Dを実装する実装工程S15を経て製造される。
【0053】
(基材の準備工程S11)
基材の準備工程S11においては、まず、所定の形状及び大きさに形成された実質的に平坦なフィルム状の基材2に導電性パターン3を配置するために、基材2上に金属めっき成長のきっかけとなる金属ナノ粒子等の触媒粒子からなる下地層をミアンダ形状を含む所定のパターン状に形成する。尚、基材2には、金属ナノ粒子等の触媒粒子からなる触媒インクを均一に塗布するために、例えば、コロナ処理、プラズマ処理、溶剤処理、プライマー処理等の表面処理を施すことが好ましい。
【0054】
基材2上に金属ナノ粒子等の触媒粒子からなる触媒インクを塗布する方法としては、インクジェット印刷方式、シルクスクリーン印刷方式、グラビア印刷方式、オフセット印刷方式、フレキソ印刷方式、ローラーコーター方式、刷毛塗り方式、スプレー方式、ナイフジェットコーター方式、パッド印刷方式、グラビアオフセット印刷方式、ダイコーター方式、バーコーター方式、スピンコーター方式、コンマコーター方式、含浸コーター方式、ディスペンサー方式、メタルマスク方式が挙げられるが、本実施形態においてはインクジェット印刷方式を用いている。
【0055】
具体的には、1000cps以下、例えば、2cpsから30cpsの低粘度の触媒インクをインクジェット印刷方式で塗布した後、溶媒を揮発させ金属ナノ粒子のみを残す。その後、溶媒を除去し(乾燥)、金属ナノ粒子を焼結させる(焼成)。
焼成温度は、100°C~300°Cが好ましく、150°C~200°Cがより好ましい。焼成温度が低すぎると、金属ナノ粒子同士の焼結が不十分となるとともに、金属ナノ粒子以外の成分が残ることで、密着性が得られない虞がある。また、焼成温度が高すぎると、基材2の劣化や歪みが発生する虞がある。
【0056】
(配線用めっき工程S12)
基材2上に形成された下地層に対し、電解めっきまたは無電解めっきを行うことにより、下地層の表面および内部にめっき金属を析出させ導電性パターン3A、3Bを配置する(図6A 参照)。めっき方法は公知のめっき液およびめっき処理と同様であり、具体的に無電解銅めっき、電解銅めっきが挙げられる。
【0057】
(切り込み形成工程S13)
基材2が厚み方向に変形を受ける領域Wのミアンダ形状の導電性パターン3Bが形成され、ミアンダ形状に屈曲した導電性パターン3Bの間となる領域R2に、切り込みSを形成する(図6B 参照)。
【0058】
切り込みSは、レーザー光を照射するレーザー装置、型抜き、又は、カッター刃を用いて、基材2の厚みに応じて、例えば、基材2の厚みが薄い場合は、貫通する深さで形成する。基材2の厚みが厚い場合には、貫通しない深さで形成してもよい。
【0059】
(樹脂充填工程S14)
樹脂充填工程S14では、まず、基材2の導電性パターン3が配置された一面2aとは反対側の他面2bの硬質樹脂層5Aが形成される領域に基材2と硬質樹脂層5Aの樹脂素材の組み合わせに応じて接着層ADを形成するバインダーインクを塗布する(図6C 参照)。バインダーインクは、接着性樹脂を含み、スクリーン印刷、インクジェット印刷、スプレーコート、筆塗り等で塗布され、基材2と射出成形される硬質樹脂層5Aとの接着性を向上させる。
【0060】
次に、基材2を射出成形用金型Kに位置決めしてセットする。基材2を射出成形用金型KのキャビティCAにセットする場合には、基材2をキャビティCAの表面に自己吸着させて配置しても位置ずれさせないように、キャビティCAの表面に両面テープで貼り付けたり、真空吸着させたり、キャビティCAに突起(不図示)を設け、突起に嵌め込むようにして固定してもよい。
【0061】
そして、基材2を射出成形用金型Kに位置決めしてセットした状態で金型を閉じて樹脂をキャビティCAに充填する。
樹脂の充填は、硬質樹脂層5Aと軟質樹脂層5Bを順次充填する2色成形法で実施するのが好ましい。
【0062】
具体的には、キャビティCA(樹脂層5を形成するキャビティのみ図示)は、硬質樹脂層5Aを形成する第1キャビティCA1と、軟質樹脂層5Bを形成する第2キャビティCA2を用意し、最初に射出成形用金型Kに第1キャビティCA1が形成された状態(図6C 参照)で射出成形機の第1のノズル(不図示)から硬質樹脂層5Aを形成する溶融樹脂を充填して硬質樹脂層5Aを成形する。
次に、射出成形用金型Kを開いて金型を回転し、射出成形用金型Kに第2キャビティCA2が形成された状態(図6D 参照)で第2のノズル(不図示)から軟質樹脂層5Bを形成する溶融樹脂を充填して軟質樹脂層5Bを成形する。
このとき、後から成形された軟質樹脂層5Bは先に成形された硬質樹脂層5Aと接触する領域で熱融着し一体化される。尚、硬質樹脂層5Aと軟質樹脂層5Bの充填順は、いずれが先であってもよい。
【0063】
ここで、硬質樹脂層5Aを形成する樹脂として、アクリルブタジエンスチレン(ABS)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、ポリカーボネートアクリロニトリルブタジエンスチレン(PC/ABS)樹脂のいずれかを用いる場合、軟質樹脂層5Bを形成する樹脂は、熱可塑性ポリウレタンエラストマー(TPU)または熱可塑性ポリエステルエラストマー(TPC)を用いることで、硬質樹脂層5Aと軟質樹脂層5Bの密着性が向上する。
同様に、硬質樹脂層5Aを形成する樹脂として、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリエチレン(PE)樹脂のいずれかを用いる場合、軟質樹脂層5Bを形成する樹脂は、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)を用いることで、硬質樹脂層5Aと軟質樹脂層5Bの密着性が向上する。
【0064】
(実装工程S15)
実装工程S15では、回路基板4の導電性パターン3に電子部品3D及びコネクタ6を電気的に接合して表面実装する。
電子部品3Dは、金属配線の一端部(不図示)をはんだで固定、または実装態様に合わせて導電性の線材で超音波利用のワイヤーボンディング方法で電気的及び機械的に接合する。
コネクタ6は、端子部61が導電性パターン3の一端に形成されたコネクタ接続パッド3aにはんだ固定される。特に、基材2のコネクタ6が実装される領域の他面2bに軟質樹脂層5Bが形成されることで、電子装置1として基材2の厚み方向に変形可能であり、コネクタ6の取り付けばらつきを吸収しやすくなっている。
【0065】
(3)電子装置の作用
図7はフレキシブル領域で基材2の厚み方向に変形を受けた電子装置1を示す断面模式図である。
電子装置1は、基材2の一面2aに一部ミアンダ形状を有する導電性パターン3Bが配置された回路基板4と、基材2の一面2a上に表面実装された電子部品3D及びコネクタ6と、基材2の一面2aとは反対側の他面2bで、基材2を覆う硬質樹脂層5Aと、硬質樹脂層5Aよりも剛性が低く基材2を接着層ADを介さずに覆う軟質樹脂層5Bとが一体成形された樹脂層5とを備えている。
軟質樹脂層5Bは、基材2が厚み方向に変形を受ける領域(フレキシブル領域)の他面2bを覆うように形成されている。
【0066】
このような電子装置1によれば、図7に矢印で模式的に示すように、電子装置1は軟質樹脂層5Bを起点として基材2の厚み方向に変形することができる。そのために、図1に示すように、軟質樹脂層5Bを回路基板4に実装されたコネクタ6に近い領域に形成することで、コネクタ6に取り付けばらつきがあった場合、電子装置1を外部素子と接続する際に、コネクタ6の端子部61とコネクタ接続パッド3aのはんだ固定部に発生する応力を緩和するように変形可能となる。
【0067】
電子部品3Dは、基材2の一面2a上に配置された導電性パターン3に金属配線の一端部(不図示)をはんだで固定、または実装態様に合わせて導電性の線材で電気的及び機械的に接合されている。軟質樹脂層5Bは、図4に示すように、実装された電子部品3Dを囲う領域で基材2の他面2bを囲うように形成されることで、電子部品3Dに加わる振動を吸収して、電子部品3Dと導電性パターン3の接合部に発生する応力を緩和するように変形可能となる。
【0068】
また、図3に示すように、軟質樹脂層5Bを電子装置1が外部に固定される固定部8に近い領域に形成することで、外部から振動が加わった場合に、回路基板4に発生する歪みを吸収するように変形可能となる。あるいは、電子装置1が外部に接続される接続部(不図示)の近傍で、接続ばらつきがあった場合に、回路基板4に作用する応力を緩和するように変形可能となる。
【0069】
このように、変形可能である電子装置1のフレキシブル領域では、導電性パターン3がミアンダ形状で配置され、ミアンダ形状に屈曲した導電性パターン3Bの間となる領域R2には基材2に切り込みSが形成されている。これにより、電子装置1が変形する際に、図2Bに示すように、導電性パターン3Bは伸びやすく、基材2は切り込みSが開いて伸びることで、ミアンダ形状の導電性パターン3Bが配置された領域R1の伸びを少なくして、導電性パターン3Bの変形(曲げ)に伴う断線を抑制している。
【0070】
このように、本実施形態に係る電子装置1によれば、回路基板4に設けられた外部接続部の寸法ばらつきを吸収するとともに、回路基板4の振動を吸収することができる。
【符号の説明】
【0071】
1・・・電子装置
2・・・基材、2a・・・一面(導電性パターン3側)、2b・・・他面(樹脂層5側)
3・・・導電性パターン、3A・・・直線形状の導電性パターン、3B・・・ミアンダ形状の導電性パターン、3C・・・タッチセンサ
3D・・・電子部品
4・・・回路基板
5・・・樹脂層、5A・・・硬質樹脂層、5B・・・軟質樹脂層
6・・・コネクタ、61・・・端子部
S・・・切り込み
AD・・・接着層
K・・・射出成形用金型
CA・・・キャビティ、CA1・・・第1キャビティ、CA2・・・第2キャビティ
【要約】
回路基板に設けられた外部接続部の寸法ばらつきを吸収するとともに、回路基板の振動を吸収することができる電子装置及びその製造方法を提供する。
合成樹脂材料からなり厚み方向に変形可能で実質的に伸縮性を有しない基材の一面に金属めっき層からなる導電性パターンが配置された回路基板と、基材の一面とは反対側の他面で、基材を覆う硬質樹脂層と、硬質樹脂層よりも剛性が低く基材を接着層を介さずに覆う軟質樹脂層とが一体成形された樹脂層と、を備えている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7