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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-26
(45)【発行日】2022-11-04
(54)【発明の名称】介護システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/22 20180101AFI20221027BHJP
   G06Q 10/06 20120101ALI20221027BHJP
【FI】
G06Q50/22
G06Q10/06 302
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021144473
(22)【出願日】2021-09-06
【審査請求日】2021-09-06
(73)【特許権者】
【識別番号】519314799
【氏名又は名称】趙 世昌
【氏名又は名称原語表記】SHIH-CHANG CHAO
(74)【代理人】
【識別番号】100083725
【弁理士】
【氏名又は名称】畝本 正一
(74)【代理人】
【識別番号】100140349
【弁理士】
【氏名又は名称】畝本 継立
(74)【代理人】
【識別番号】100153305
【弁理士】
【氏名又は名称】畝本 卓弥
(72)【発明者】
【氏名】趙 世昌
【審査官】森田 充功
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-201098(JP,A)
【文献】特開2012-86013(JP,A)
【文献】国際公開第2017/10420(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 50/22
G06Q 10/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の介護者と、それぞれ少なくとも1人の被介護者に対して介護サービスを提供するよう前記複数の介護者のうちの特定の1人と契約を締結する複数のメンバーとの利用に供される介護システムであって、
前記介護システムは、サーバと、それぞれ前記サーバと通信可能に接続されていて特定の1人の前記メンバーに使用され得る複数のメンバー側通信装置と、それぞれ前記サーバと通信可能に接続されていて特定の1人の前記介護者に使用され得る複数の介護者側通信装置と、を含んでおり、
前記サーバは、それぞれ対応する契約に関わると共に少なくとも当該契約における前記介護サービスの内容と地点を記録している複数の取引記録を記憶することができ、且つ電子地図のプロバイダー側および位置情報サービスのプロバイダー側と通信することができるように構成され、
前記サーバは、更に、当該特定の被介護者の所在地情報を前記電子地図のプロバイダー側へ送信し、且つ前記所在地情報を受信した前記電子地図のプロバイダー側により前記所在地情報から作成された特定の地理座標を受信するように構成され、
前記介護者側通信装置は、対応する前記介護者に操作されることにより、前記サーバからサインイン状態を選定するための「サインイン」の選択キーを有するサインイン/サインアウト操作画面を取得し、前記介護者により前記「サインイン」の選択キーでサインイン状態が選定できるように構成され、
前記サーバは、更に、前記介護者側通信装置において前記サインイン状態が選定されると、前記位置情報サービスのプロバイダー側を介して前記介護者側通信装置に対して当該介護者の所在地に関連する情報を請求してサインイン座標を取得するように構成され、
また、前記メンバー側通信装置は、前記サーバから前記地理座標および前記サインイン座標を取得し、且つ表示するように構成され、前記メンバーが前記メンバー側通信装置に表示されている前記地理座標および前記サインイン座標により、前記介護者が当該被介護者の所在地においてサインインを行なったか否かを検証することができるように構成された、
ことを特徴とする介護システム。
【請求項2】
各前記取引記録は、前記介護サービスの期間を記録しており、
各前記介護者側通信装置は、現在時間が前記介護サービスを実行し始める時間と前記介護サービスを実行し始める時間の30分前の時間との間の時間であると判定すると、前記「サインイン」の選択キーを自動的に表示するように構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の介護システム。
【請求項3】
各前記取引記録は、サインイン/サインアウトスイッチを有していると共に、前記介護サービスの期間を記録しており、
各前記メンバー側通信装置は、前記サインイン/サインアウトスイッチにより、サインイン/サインアウトが許可される許可状態、またはサインイン/サインアウトが許可されない不許可状態に切り替えることができ、
また、いずれか1つの前記メンバー側通信装置は、当該メンバー側通信装置に対応する前記サインイン/サインアウトスイッチが前記サインイン/サインアウトの許可状態に切り替えられている間に、前記サインイン/サインアウトスイッチに対応する前記介護者側通信装置は、現在時間が前記介護サービスを実行し始める時間と前記介護サービスを実行し始める時間の30分前の時間との間の時間であると判定すると、前記サインイン/サインアウトスイッチに関連する前記サインイン/サインアウト操作画面を自動的に表示する
ことを特徴とする請求項1に記載の介護システム。
【請求項4】
各前記取引記録は、サインイン/サインアウトスイッチを有しており、
前記サインイン/サインアウトスイッチは、サインイン/サインアウトが許可される許可状態、またはサインイン/サインアウトが許可されない不許可状態となるように設定されることができ、
前記メンバー側通信装置が前記メンバーに操作されて当該メンバーに所属し特定の被介護者に対応する特定の前記取引記録に関連する契約に対して会計を実行すると、前記サーバは、前記サインイン/サインアウトスイッチを前記許可状態となるように自動的に設定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の介護システム。
【請求項5】
前記介護者が前記「サインイン」の選択キーでサインイン状態を選定すると、当該介護者に対応する前記介護者側通信装置は、前記「サインイン」の選択キーが選択された時間をサインイン時間として前記サーバへ送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載の介護システム。
【請求項6】
前記サインイン/サインアウト操作画面は、サインアウト状態を選定するための「サインアウト」の選択キーを更に有しており、
前記介護者側通信装置は、対応する前記介護者に操作されて前記「サインアウト」の選択キーでサインアウト状態が選定されると、前記サーバは、前記位置情報サービスのプロバイダー側を介して前記介護者側通信装置に対して当該介護者の所在地に関連する情報を請求してサインアウト座標を取得するように更に構成され、
また、前記メンバー側通信装置は、前記サーバから当該サインアウト座標を取得し、且つ表示し、前記メンバーが前記メンバー側通信装置に表示されている前記地理座標および前記サインアウト座標により、前記介護者が当該特定の被介護者の所在地においてサインアウトを行なったか否かを検証することができるように構成された、
ことを特徴とする請求項5に記載の介護システム。
【請求項7】
前記サーバは、各前記取引記録にあるサインインの記録およびサインアウトの記録を記憶することができ、該サインインの記録が前記サインイン時間を含む一方、該サインアウトの記録がサインアウト時間を含んでおり、
各前記メンバー側通信装置は、当該メンバーに所属し前記特定の被介護者に対応する特定の前記取引記録にある前記サインインの記録および前記サインアウトの記録を表示することができる、
ことを特徴とする請求項6に記載の介護システム。
【請求項8】
各前記介護者により、前記「サインイン」の選択キーが1回目に選定されると、前記サーバは、当該介護者に対応する前記介護者側通信装置へ、前記サーバが前記介護者側通信装置の所在地情報を取得することに同意するか否かに関連する問い合わせを表示する請求画面を送信し、
各前記介護者が、前記サーバが前記介護者側通信装置の所在地情報を取得することに同意すると選択すると、前記サーバは、前記介護者側通信装置から前記サインイン座標を取得する一方、前記介護者が、前記サーバが前記介護者側通信装置の所在地情報を取得することを同意しないと選択すると、前記サーバは、前記介護者側通信装置から前記サインイン座標を取得することができなく、
また、各前記介護者が、前記「サインアウト」の選択キーを選定するか、または前記「サインイン」の選択キーを再び選定すると、前記サーバは、当該介護者に対応する前記介護者側通信装置へ、前記サーバが前記介護者側通信装置の所在地情報を取得することを同意するか否かに関連する問い合わせを表示する請求画面を再び送信する、
ことを特徴とする請求項6に記載の介護システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は介護システムに関し、具体的には、介護者の出勤管理を実行することができる介護システムに関する。
【背景技術】
【0002】
社会の少子高齢化に伴って、高齢者の一人暮らしが増加しており、そして要介護者の人数が年々増えて来ている。また、高齢者にとって、日常生活における不便や危険性が年を取るにつれてますます高まる。そのため、高齢者の生活を支援するための介護サービスがますます重視される。
【0003】
特許文献1は、高齢者の在宅介護に適用される水流検出器が開示されている。該水流検出器は、住宅にある水洗式便所に設置されていると共に、該水洗式便所を洗浄する水勢を感知して監視信号を生じて、該監視信号を用いて洗浄の回数を記録するものである。これにより、水流検出器にある処理モジュールが該監視信号を計算して高齢者の健康状態を判断することができる。例えば、該水洗式便所を洗浄する回数が少なくなって該監視信号が下限値を超えると、緊急信号を生じて水流検出器にある送信モジュールが該緊急信号を送信して、受信端である介護福祉士、看護師、家族などに通報することができる。
【0004】
このように、介護者が被介護者の安全を守ることを補助する装置やシステムが開発されているが、目下のところ、実際に介護に携わるのは人である。そして、高齢者にとって日常生活自立度が低くなり、家族がケアを提供しにくい場合に、高齢者の生活支援に関する資格を所有する介護福祉士やヘルパー(以下、単に介護者とも)に依頼せざるを得ない場合が多い。この場合に、介護を必要とする者と介護者とをマッチングさせ、介護サービスを提供する介護用マッチングプラットフォームが利用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】台湾実用新案M566226号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の介護用マッチングプラットフォームは、介護者が実際に介護サービスを開始する時間と場所、および介護サービスを終了する場所や時間を記録する機能を有しないので、該介護用マッチングプラットフォームによって記録される介護サービスの場所が異なる場合があることに加え、記録される介護サービスの時間数と実際に実行された介護サービスの時間数とが異なる場合もある。そのため、介護者の勤怠を管理することが困難であると共に、介護者と被介護者との間に紛争が発生しやすい。そのため、従来の介護用マッチングプラットフォームを改善する余地がある。
【0007】
よって、本発明は上記問題点に鑑みて、上記欠点を解決できる介護システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための手段として、本発明は、複数の介護者と、それぞれ少なくとも1人の被介護者に対して介護サービスを提供するよう前記複数の介護者のうちの特定の1人と契約を締結する複数のメンバーとの利用に供される介護システムであって、
前記介護システムは、サーバと、それぞれ前記サーバと通信可能に接続されていて特定の1人の前記メンバーに使用され得る複数のメンバー側通信装置と、それぞれ前記サーバと通信可能に接続されていて特定の1人の前記介護者に使用され得る複数の介護者側通信装置と、を含んでおり、
前記サーバは、それぞれ対応する契約に関わると共に少なくとも当該契約における前記介護サービスの内容と地点を記録している複数の取引記録を記憶することができ、且つ電子地図のプロバイダー側および位置情報サービスのプロバイダー側と通信することができるように構成され、
前記サーバは、更に、当該特定の被介護者の所在地情報を前記電子地図のプロバイダー側へ送信し、且つ前記所在地情報を受信した前記電子地図のプロバイダー側により前記所在地情報から作成された特定の地理座標を受信するように構成され、
前記介護者側通信装置は、対応する前記介護者に操作されることにより、前記サーバからサインイン状態を選定するための「サインイン」の選択キーを有するサインイン/サインアウト操作画面を取得し、前記介護者により前記「サインイン」の選択キーでサインイン状態が選定できるように構成され、前記サーバは、更に、前記介護者側通信装置において前記サインイン状態が選定されると、前記位置情報サービスのプロバイダー側を介して前記介護者側通信装置に対して当該介護者の所在地に関連する情報を請求してサインイン座標を取得するように構成され、
また、前記メンバー側通信装置は、前記サーバから前記地理座標および前記サインイン座標を取得し、且つ表示するように構成され、前記メンバーが前記メンバー側通信装置に表示されている前記地理座標および前記サインイン座標により、前記介護者が当該被介護者の所在地においてサインインを行なったか否かを検証することができるように構成されたことを特徴とする介護システムを提供する。
【発明の効果】
【0009】
上記した本発明に係る介護システムによれば、例えばメンバーがメンバー側通信装置を操作して特定の取引記録に関連する契約を締結すると、サーバが特定の被介護者の所在地情報を電子地図のプロバイダー側へ送信する。
その後、電子地図のプロバイダー側は、当該被介護者の所在地情報を地理座標となるように作成してから、当該地理座標を当該サーバへ返信する。
そして、介護者がサインイン状態を選定すると、サーバが位置情報サービスのプロバイダー側を介して当該介護者が所持している介護者側通信装置に対して当該介護者の所在地に関連するサインイン座標を取得する。
従って、当該メンバーが所持しているメンバー側通信装置は、サーバから当該サインイン座標を取得すると、当該メンバーは、当該地理座標および当該サインイン座標をマッチングして介護者が契約に関わる被介護者の所在地においてサインインを行なったか否かを検証することができる。
それによって、メンバーが介護者の出勤管理を実行することができ、当該介護者および当該メンバー相互の権利利益を保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明に係る介護システムの実施形態を説明するブロック図である。
図2】該実施形態に係る取引記録を表示するための操作画面を示す図である。
図3】該実施形態においてサインイン/サインアウト記録に関連する第1の表示画面を示す図である。
図4】該実施形態において介護者側のAPPにより介護者側通信装置に表示されるサインイン/サインアウト操作画面を示す図である。
図5】該実施形態において介護者側のAPPにより介護者側通信装置に表示される、サーバが介護者の所在地情報を取得できるか否かに関連する問い合わせの請求画面を示す図である。
図6】該実施形態においてサインイン/サインアウト記録に関連する第2の表示画面を示す図である。
図7】該実施形態においてサインイン/サインアウト座標による地点を表す電子地図を示す図である。
図8図7の電子地図を拡大して示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明に係る介護システムについて図面を参照して説明する。
【0012】
図1を参照して本発明に係る介護システムの実施形態を説明する。ここで、図1は本発明に係る介護システムの実施形態を説明するブロック図である。
【0013】
図1に示されるように、本発明に係る介護システムは、複数の介護者と、それぞれ少なくとも1人の被介護者に対して介護サービスを提供するよう複数の介護者のうちの特定の1人と契約を締結する複数のメンバー(例えば被介護者の家族、被介護者自身など)との利用に供され、特に介護者の出勤地点に対する管理を実行することができるシステムである。該介護サービスとは、例えば障害者の生活支援、高齢者や病人の介護、乳幼児の世話などのサービスである。
【0014】
該介護システムは、図1に示されるように、サーバ1と、複数のメンバー側通信装置2と、複数の介護者側通信装置3とを含んでいる。
【0015】
サーバ1は、図1に示されるように、介護者データベース11と、メンバーデータベース12と、サインイン/サインアウトを記録するための記録モジュール15とを含んでいる。
【0016】
なお、本実施形態では、該記録モジュール15は、例えば、ハードディスクドライブ(hard disk drive、略称:HDD)、ソリッドステートドライブ(solid state drive、略称:SSD)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(electrically-erasable programmable read-only memory、略称:EEPROM)、または他の不揮発性メモリ装置であることができるが、他の実施形態においてそれらに限定されない。
【0017】
該サーバ1は、図1に示されるように、それぞれメンバーによって頼まれた介護サービスの予約に関連する複数の予約フォーム(図示せず)と、それぞれ特定の1人の介護者が特定の被介護者に対応する特定の1人のメンバーと締結して特定の被介護者に提供する介護サービスに関するそれぞれ対応する契約に関わると共に少なくとも当該契約における介護サービスの内容と地点と期間を記録している複数の取引記録14と、を記憶することができる。
【0018】
介護者とは、当該介護者に対応する取引記録14に記録されている介護サービスの地点において、該取引記録14に記録されている介護サービスの期間の内に当該取引記録14に対応する被介護者に対して介護サービスを提供する人間である。
【0019】
また、取引記録14は、図1に示されるように、サインイン/サインアウトが許可される許可状態、またはサインイン/サインアウトが許可されない不許可状態に切り替えるためのサインイン/サインアウトスイッチ140を有していると共に、介護サービスの期間143や被介護者の居所142などの情報を記録している。
【0020】
更に、該サーバ1は、図1に示されるように、電子地図のプロバイダー8側および位置情報サービスのプロバイダー9側と通信することができる。
【0021】
なお、本実施形態では、該電子地図のプロバイダー8側と位置情報サービスのプロバイダー9側とは、いずれも、例えばGoogle マップ(登録商標)やApple マップ(登録商標)などである。勿論、ここでそれらに限定されず、他の実施形態において他の地理情報システム(geographic information system、略称:GIS)を採用してもよい。
【0022】
複数のメンバー側通信装置2は、図1に示されるように、それぞれサーバ1と通信可能に接続されていて特定の1人のメンバーに使用されると共に、メンバー側のアプリケーションプログラム(application program、略称:APP)29を記憶し、且つ実行することができるものである。
【0023】
具体的に、各メンバー側通信装置2は、例えば取引記録14に関する情報や被介護者の個人情報などを入力するための入力手段と、例えば介護サービスの内容やサインイン/サインアウトスイッチ140などを表示するための表示手段と、サーバ1と通信するための通信手段と、例えば取引記録14に関する情報や被介護者の個人情報などを記憶するための記憶手段と、入力手段と表示手段と通信手段と記憶手段と電気的に接続されていると共に、例えば介護サービスの内容、地点、期間などを読み込み、且つ処理するための処理手段とを具えている。ここで、メンバー側通信装置2の表示手段は、例えば、タッチスクリーン、液晶ディスプレイ(LCD)などの表示装置であることができる。
【0024】
本実施形態では、該メンバー側通信装置2は、例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータなどであることができるが、ここでそれらに限定されず、他の実施形態において他の通信装置を採用しても良い。
【0025】
メンバー側のAPP29は、例えば、メンバーの新規登録、介護サービスの予約、介護サービスの費用の支払い、サインイン/サインアウトの許可状態や不許可状態の設定、サインイン/サインアウトの記憶、サインイン/サインアウトの記録のチェック、サインイン/サインアウトの記録に対する質疑などの機能を実行することができるソフトウェアである。
【0026】
複数の介護者側通信装置3は、図1に示されるように、それぞれサーバ1と通信可能に接続されていて特定の1人の前記介護者に使用されると共に、介護者側のアプリケーションプログラム(application program、略称:APP)39を記憶し、且つ実行することができるものである。
【0027】
具体的に、各介護者側通信装置3は、時間情報を生成するための時間生成手段と、介護サービスの地点を判定するための測位手段と、例えば取引記録14に関する情報や介護者の個人情報などを入力するための入力手段と、例えば取引記録14に関する情報やサインイン状態またはサインアウト状態を選定するためのサインイン/サインアウト操作画面333(後述、図4を参照)を表示する表示手段と、サーバ1と通信するための通信手段と、例えば取引記録14に関する情報や介護者の個人情報などを記憶するための記憶手段と、測位手段と入力手段と表示手段と通信手段と記憶手段と電気的に接続されていると共に、例えば現在時間が介護サービスを実行し始める時間に近い時間であるか否かを判定することができる処理手段とを具えている。
【0028】
なお、該測位手段は、例えば、グローバルポジショニングシステム(Global Positioning System、略称:GPS)であることができる。ここで、介護者側通信装置3の表示手段は、例えば、タッチスクリーン、液晶ディスプレイ(LCD)などの表示装置であることができる。
【0029】
本実施形態では、該介護者側通信装置3は、上記したメンバー側通信装置2と同じく、例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータなどであることができるが、ここでそれらに限定されず、他の実施形態において他の通信装置を採用しても良い。
【0030】
介護者側のAPP39は、例えば、介護者の新規登録、見積もりの提出、サインイン/サインアウト状態の選定、サインイン/サインアウトの記録のチェック、サインイン/サインアウトの記録に対する質疑などの機能を実行することができるソフトウェアである。
【0031】
なお、本実施形態では、介護者側通信装置3の処理手段は、現在時間が介護サービスを実行し始める時間と介護サービスを実行し始める時間の30分前(場合によって変更することができる)の時間との間の時間であると判定すると、介護者側通信装置3の表示手段にサインイン/サインアウトスイッチ140に関連するサインイン/サインアウト操作画面333(後述、図4を参照)を自動的に表示させ、そして特定の被介護者に対して介護サービスを提供する特定の1人の介護者がサインイン/サインアウト操作画面333を介してサインイン状態を選定する(即ち、下述するように「サインイン」の選択キー311を押してサインインを行う)ことができる。
【0032】
詳しく言うと、メンバーは、対応するメンバー側通信装置2により、当該メンバー側通信装置2に対応するサインイン/サインアウトスイッチ140でサインイン/サインアウトの許可状態に切り替えた後、当該サインイン/サインアウトスイッチ140に対応する介護者側通信装置3の処理手段が、現在時間が介護サービスを実行し始める時間と介護サービスを実行し始める時間の30分前の時間との間の時間であると判定すると、当該介護者側通信装置3の表示手段に、サインイン/サインアウト操作画面333が自動的に表示され、そして被介護者に対して介護サービスを提供する介護者が当該サインイン/サインアウト操作画面333で「サインイン」の選択キー311(後述、図4を参照)を押すことでサインインの選定が完了する。
【0033】
以下、本発明に係る介護システムを使用するために、該介護システムのユーザになる方式について説明する。
【0034】
例えば被介護者の本人または家族が、本発明に係る該介護システムのメンバーになることを希望する場合に、メンバー側通信装置2を用いて、メンバー側通信装置2に(例えばダウンロードしてインストールすることで)搭載されているメンバー側のAPP29を介して、当該メンバー側通信装置2の入力手段によって例えば、当該被介護者の個人情報といった登録情報を入力して記憶手段に記憶し、また該登録情報を当該メンバー側通信装置2の通信手段によってサーバ1に送信して、そして該登録情報がサーバ1のメンバーデータベース12に記憶されることによって、本発明に係る介護システムのユーザ(即ち、メンバー)になる。
【0035】
また、該登録情報は、メンバーの個人情報(例えば、氏名、性別、携帯番号、連絡先、電子メールアドレスなど)、被介護者の個人情報(例えば、氏名、性別、携帯番号、居所など)、介護サービスの費用を支払うための銀行口座番号、介護サービスの希望項目(例えば、配食、洗濯、掃除、入浴、調理、排泄処理など)などを指すものである。
【0036】
一方、介護者は、本発明に係る介護システムで介護サービスを提供することを希望する場合に、当該介護者に対応する介護者側通信装置3を用いて当該介護者側通信装置3に(例えばダウンロードしてインストールすることで)搭載されている介護者側のAPP39において、当該介護者側通信装置3の入力手段によって例えば、当該介護者に関する個人情報といった登録情報を入力して記憶手段に記憶し、また該登録情報を当該介護者側通信装置3の通信手段によってサーバ1に送信して、そして該登録情報がサーバ1の介護者データベース11に記憶されることによって、本発明に係る介護システムのユーザになる。
【0037】
また、該登録情報は、介護者の個人情報(例えば、氏名、性別、携帯番号、連絡先、電子メールアドレス、使用可能言語、介護サービスの経験など)、介護サービスの費用を振り込むための銀行口座番号、介護サービスに関する条件(例えば、介護可能な被介護者の年齢帯、性別、健康状態など)、介護サービスの提供可能な項目(例えば、配食、洗濯、掃除、入浴、調理、排泄処理など)、介護サービスの提供可能な距離(例えば、500メートル以内、1000メートル以内、1500メートル以内、2000メートル以内、2500メートル以内、3000メートル以内など)、介護サービスの提供可能な期間(例えば、毎週月曜日の10時~12時、毎週土曜日の13時~15時など)、などを指すものである。
【0038】
従って、各介護者が登録した介護者の個人情報、介護サービスに関する条件、介護サービスの提供可能な項目、介護サービスの提供可能な距離、介護サービスの提供可能な期間といった情報が、すでにサーバ1の介護者データベース11に記憶されていることで、各メンバーは、当該メンバーに対応するメンバー側通信装置2を用いてメンバー側のAPP29を操作して介護サービスを予約する際に、被介護者の介護サービスの希望項目、被介護者の居所、介護サービスの期間などで検索して自分の要求に合う介護者を見つけて、当該自分の要求に合う介護者のうちのいずれかの1人と予約を実行して契約を締結することができる。
【0039】
以下、本実施形態の介護システムを使用して介護サービスの予約および介護者の出勤管理に係る操作手順について、図2図6を参照して説明する。
【0040】
ここで、図2は該実施形態に係る取引記録14を表示するための操作画面を示す図であり、図3は該実施形態においてサインイン/サインアウト記録141に関連する第1の表示画面を示す図であり、図4は該実施形態において介護者側のAPP39により介護者側通信装置3に表示されるサインイン/サインアウト操作画面333を示す図であり、図5は該実施形態において介護者側のAPP39により介護者側通信装置3に表示される、サーバ1が介護者の所在地情報を取得できるか否かに関連する問い合わせの請求画面32を示す図であり、図6は該実施形態においてサインイン/サインアウト記録141に関連する第2の表示画面を示す図である。
【0041】
また、図7は該実施形態においてサインイン/サインアウト座標による地点を表す電子地図21を示す図であり、図8図7の電子地図21を拡大して示す図である。
【0042】
第1に、介護サービスを予約しようとするメンバーは、対応するメンバー側通信装置2を用いてメンバー側のAPP29を操作して、自分の要求に合う介護者を見つけて当該介護者と予約を行なう。その後、サーバ1は、当該メンバーにより予約要求が提出された当該介護者に対して該予約をメッセージにより通知する。当該介護者は、該サーバ1から該メッセージを受けて予約要求を受け付ける。
【0043】
次に、当該介護者は該メッセージが送られた時間から所定時間内(例えば2時間以内)に見積もりを当該メンバーに提出しなければならない。当該介護者が見積もりを提出した後、サーバ1は、当該メンバーに対して、該見積もりの提出時間から所定時間内(例えば2時間以内)に費用の支払いを実行しなければならないという情報をメッセージにより通知する。
【0044】
そして、見積もりを受けたメンバーは、当該メンバーに対応するメンバー側通信装置2を用いてメンバー側のAPP29を操作して介護サービスの費用の支払いを行なう。なお、該メッセージが送られた時間から上記所定時間内に当該メンバーによる費用の支払いが行なわれなかった場合、その予約は自動的にキャンセルされる。
【0045】
本実施形態では、介護サービスの費用の支払いについては、例えばクレジットカード(図2を参照)やATMで実行することができるが、他の実施形態において他の方式で費用を支払うこともできる。
【0046】
第2に、メンバー側通信装置2が、対応するメンバーに操作されることにより、当該メンバーに所属し特定の被介護者に対応する特定の取引記録14に関連する契約を締結すると(例えば、上記支払いが行われると)、当該メンバーは、メンバー側通信装置2のメンバー側のAPP29により当該契約に関わる取引記録14を検索することができるようになると共に、サーバ1は、当該特定の被介護者の所在地情報(即ち、被介護者の居所142)を電子地図のプロバイダー8側へ送信し、且つ所在地情報を受信した電子地図のプロバイダー8側により所在地情報から作成された特定の地理座標144を受信する。
【0047】
取引記録14を表示する操作画面は、図2に示されるように、サインイン/サインアウトスイッチ140、および契約番号、契約の成立時間、被介護者の氏名、費用、支払い方式、契約の状態、サインイン/サインアウトスイッチの状態(上記した許可状態または不許可状態)、介護サービスの内容といった情報を表示している。
【0048】
この際に、各メンバー側通信装置2および各介護者側通信装置3は、図3に示されるような会計明細付きのサインイン/サインアウト記録141を表示することができる。
ここで、当該サインイン/サインアウト記録141は、図3に示されるように、会計番号、メンバーと被介護者と介護者との氏名、介護サービスの費用、サインイン/サインアウトの情報を表示するものではなく、主に被介護者の居所142およびそれに対応する地理座標144(即ち、経緯度)を表示するためのものである。
【0049】
第3に、対応するメンバー側通信装置2は、サインイン/サインアウトスイッチ140で対応するメンバーの操作により、サインイン/サインアウトが許可される許可状態、またはサインイン/サインアウトが許可されない不許可状態に切り替える。
【0050】
なお、本実施形態では、対応するメンバーは、メンバー側通信装置2によりサインイン/サインアウトスイッチ140を介して許可状態または不許可状態を切り替えるが、他の実施形態において、例えば、メンバー側通信装置2がメンバーに操作されて当該メンバーに所属し特定の被介護者に対応する特定の取引記録14に関連する契約を締結すると(例えば会計を実行すると)、サーバ1は、サインイン/サインアウトスイッチ140を許可状態となるように自動的に設定する。
【0051】
第4に、いずれか1つのメンバー側通信装置2は、当該メンバー側通信装置2に対応するサインイン/サインアウトスイッチ140がサインイン/サインアウトの許可状態に切り替えられている間に、サインイン/サインアウトスイッチ140に対応する介護者側通信装置3は、現在時間が介護サービスを実行し始める時間と介護サービスを実行し始める時間の30分前の時間との間の時間であると判定すると、サインイン/サインアウトスイッチ140に関連するサインイン/サインアウト操作画面333(図4を参照)を自動的に表示し、そして被介護者に対して介護サービスを提供する介護者がサインイン/サインアウト操作画面333でサインイン状態を選定することができる。
【0052】
また、該サインイン/サインアウト操作画面333は、図4に示されるように、例えば、メンバー/被介護者/介護者の氏名、介護サービスの費用、被介護者の居所、介護サービスの開始時間および終了時間、「サインイン」の選択キー311、「サインアウト」の選択キー312を表示している。
【0053】
第5に、介護者側通信装置3は、図4に示されるように、対応する介護者に操作されることにより、サーバ1からサインイン状態を選定するための「サインイン」の選択キー311およびサインアウト状態を選定するための「サインアウト」の選択キー312を有するサインイン/サインアウト操作画面333を取得且つ表示してから、介護者により「サインイン」の選択キー311でサインイン状態が選定されると、サーバ1は、位置情報サービスのプロバイダー9側を介して当該介護者側通信装置3に対して当該介護者の所在地に関連する情報を請求してサインイン座標を取得する。
同時に、当該介護者に対応する介護者側通信装置3は、当該「サインイン」の選択キー311が選択された時間をサインイン時間としてサーバ1へ送信する。
【0054】
従って、当該介護者と契約を締結したメンバーが使用するメンバー側通信装置2は、サーバ1から地理座標144およびサインイン座標145を取得且つ表示し、メンバーは当該メンバー側通信装置2に表示されている地理座標144およびサインイン座標145をマッチングすることにより、当該介護者が当該被介護者の所在地においてサインインを行なったか否かを検証することができる。
【0055】
それだけではなく、当該メンバー側通信装置2は、サーバ1からサインイン時間を取得且つ表示し、メンバーにより当該サインイン時間が介護サービスを実行し始める時間に近い時間であるか否かを検証することもできる。
【0056】
なお、本実施形態では、各介護者により、「サインイン」の選択キー311が1回目に選定されると、サーバ1は、位置情報サービスのプロバイダー9側を介して当該介護者の所在地に関連するサインイン座標を自動的に取得する。
【0057】
勿論、ここでそれに限定されず、他の実施形態において、例えば各介護者により、「サインイン」の選択キー311が1回目に選定されると、サーバ1は、当該介護者に対応する介護者側通信装置3へ、サーバ1が当該介護者側通信装置3の所在地情報を取得することを同意するか否かに関連する問い合わせを表示する請求画面32(図5を参照)を送信する。
【0058】
そして、図5に示されるように、各介護者が、サーバ1が当該介護者側通信装置3の所在地情報を取得することを同意すると選択すると、サーバ1は、介護者側通信装置3からサインイン座標を取得する一方、介護者が、サーバ1が当該介護者側通信装置3の所在地情報を取得することを同意しないと選択すると、サーバ1は、介護者側通信装置3からサインイン座標を取得することができない。
更に、各介護者が、1回目に同意しないと選択した場合、「サインイン」の選択キー311を再び選定すると、サーバ1は、当該介護者に対応する介護者側通信装置3へ、サーバ1が図5に示されるような請求画面32を再び送信する。
【0059】
第6に、介護者側通信装置3が対応する介護者に操作されてサインイン/サインアウト操作画面333にある「サインアウト」の選択キー312でサインアウト状態が選定されると、サーバ1は、位置情報サービスのプロバイダー9側を介して当該介護者側通信装置3に対して当該介護者の所在地に関連する情報を請求してサインアウト座標を取得する。
同時に、当該介護者に対応する介護者側通信装置3は、当該「サインアウト」の選択キー312が選択された時間をサインアウト時間としてサーバ1へ送信する。
【0060】
従って、当該メンバー側通信装置2は、サーバ1から当該サインアウト座標を取得し、且つ表示し、メンバーが当該メンバー側通信装置2に表示されている地理座標144およびサインアウト座標146をマッチングすることにより、当該介護者が当該特定の被介護者の所在地においてサインアウトを行なったか否かを検証することができることに加え、サーバ1からサインアウト時間を取得且つ表示し、メンバーにより当該サインアウト時間が介護サービスの終了時間に近い時間であるか否かを検証することもできる。
【0061】
なお、本実施形態では、各介護者により、「サインアウト」の選択キー312が選定されると、サーバ1は、位置情報サービスのプロバイダー9側を介して当該介護者の所在地に関連するサインアウト座標を自動的に取得する。
【0062】
勿論、ここでそれに限定されず、他の実施形態において、各介護者が、「サインアウト」の選択キー312を選定すると、サーバ1は、当該介護者に対応する介護者側通信装置3へ、図5に示されるような請求画面を再び送信する。
【0063】
そして、各介護者が当該介護者側通信装置3の所在地情報を取得することを同意すると選択すると、サーバ1が介護者側通信装置3からサインアウト座標を取得し、そして当該メンバー側通信装置2がサーバ1から当該サインアウト座標を取得する。それによって、当該メンバーは当該介護者が当該特定の被介護者の所在地においてサインアウトを行なったか否かを検証することができる。
【0064】
更に言うと、サーバ1は、各取引記録14に関連するサインインの記録およびサインアウトの記録を記憶することができ、該サインインの記録がサインイン座標およびサインイン時間を少なくとも含む一方、該サインアウトの記録がサインアウト座標およびサインアウト時間を少なくとも含んでいる。
この際に、各メンバー側通信装置2および各介護者側通信装置3は、図6に示されるように、当該メンバーに所属し特定の被介護者に対応する特定の取引記録14にあるサインインの記録およびサインアウトの記録(即ち、会計明細付きのサインイン/サインアウト記録141)を表示することができる。
【0065】
具体的に、当該サインイン/サインアウト記録141は、出勤履歴となされるもので、図6に示されるように、被介護者の居所142およびそれに対応する地理座標144を表示することが勿論のこと、サインイン座標145、147とサインイン時間、およびサインアウト座標146、148とサインアウト時間も表示している。
【0066】
更に言うと、図4および図6に示されるような地理座標とサインイン座標とサインアウト座標とは、いずれも経度および緯度を表す座標である。
以下、メンバーにより、介護者が特定の被介護者の所在地においてサインインまたはサインアウトを行なったか否か、および介護サービスの期間が所定の期間であるか否かを検証することについて図3図4図6を参照して説明する。
【0067】
例えば、2回目の介護サービスの予定期間が、図4に示されるように、「2018年1月16日の8:00」~「2018年1月16日の12:00」であり、介護者の「本田奈美恵」が、図6に示されるように、サインインを行なった時間が「2018年1月16日の8:04」、そしてサインアウトを行なった時間が「2018年1月16日の11:59」である場合、勤務時間は4時間未満の「3時間55分」と判定される。
【0068】
また、図3および図6に示されるように、介護サービスの地理座標144(即ち、被介護者の「大谷葵」の居所である「東京都港区・・・・・」を表す座標)は、緯度が35.66786であり、且つ経度が139.75490である。
【0069】
しかし、図6に示されるように、介護者の「本田奈美恵」が2回目の介護サービスにおいて、サインインを行なった地点を表すサインイン座標147は、緯度が35.66781であり、経度が139.75491である一方、サインアウトを行なった場所を表すサインアウト座標148は、緯度が35.66783であり、経度が139.75489である。
【0070】
これらの経度および緯度から見ると、サインイン座標147の経緯度(即ち、緯度:35.66781、経度:139.75491)およびサインアウト座標148の経緯度(即ち、緯度:35.66783、経度:139.75489)が、地理座標144の経緯度と一致していない。そこで、メンバーの「大谷朝陽」は介護者の「本田奈美恵」が被介護者の「大谷葵」の居所ではない場所においてサインイン/サインアウトを行なったことが分かる。
【0071】
そして、図7に示されるように、例えば、該メンバーは、メンバー側通信装置2を用いて、電子地図のプロバイダー8側による電子地図21においてサインイン座標147の「緯度:35.66781、経度:139.75491」を入力して、当該地点を表す電子地図21を取得する。
【0072】
また、より詳細な地点の情報を知ることを望む場合、図7の電子地図21を拡大して図8に示されるような電子地図21を取得することができる。それによって、メンバーの「大谷朝陽」は、介護者の「本田奈美恵」が、被介護者の「大谷葵」の居所の「東京都港区新橋2丁目2-9」に近い地点でサインインを行なったことを分かる。このため、介護者の勤怠状況を管理することができる。
【0073】
総括すると、本発明に係る介護システムによれば、メンバーがメンバー側通信装置2を操作して特定の取引記録14に関連する契約を締結した後、サーバ1が特定の被介護者の所在地情報を電子地図のプロバイダー8側へ送信する。
その後、電子地図のプロバイダー8側は、当該被介護者の所在地情報を地理座標とするように作成してから、当該地理座標を当該サーバ1へ返信する。
そして、介護者がサインイン状態を選定すると、サーバ1が位置情報サービスのプロバイダー9側を介して当該介護者が所持している介護者側通信装置3に対して当該介護者の所在地に関連するサインイン座標を取得する。
【0074】
従って、当該メンバーが所持しているメンバー側通信装置2は、サーバ1から当該サインイン座標を取得すると、当該サーバ1は、当該地理座標および当該サインイン座標をマッチングして介護者が契約に関わる被介護者の所在地においてサインインを行なったか否かを検証することができる。
それによって、メンバーが介護者の出勤管理を実行することができることに加え、当該介護者および当該メンバー相互の権利利益を保護することができる。
【0075】
上記においては、本発明の全体的な理解を促すべく、多くの具体的な詳細が示された。しかしながら、当業者であれば、一またはそれ以上の他の実施形態が具体的な詳細を示さなくとも実施され得ることが明らかである。
【0076】
以上、本発明の好ましい実施形態および変化例を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、最も広い解釈の精神および範囲内に含まれる様々な構成として、全ての修飾および均等な構成を包含するものとする。
【産業上の利用可能性】
【0077】
上記の本発明に係る介護システムは、介護者が契約に関わる被介護者の所在地においてサインインを行なったか否かを検証することができるので、メンバーが介護者の出勤状況を正確に把握し管理することができる。よって、介護者およびメンバー相互の権利利益を保護することができ、産業上の利用可能性がある。
【符号の説明】
【0078】
1 サーバ
11 介護者データベース
12 メンバーデータベース
14 取引記録
141 サインイン/サインアウト記録
140 サインイン/サインアウトスイッチ
142 被介護者の居所
143 介護サービスの期間
144 地理座標
145 サインイン座標
146 サインアウト座標
147 サインイン座標
148 サインアウト座標
15 記録モジュール
2 メンバー側通信装置
21 電子地図
29 メンバー側のAPP
3 介護者側通信装置
32 請求画面
39 介護者側のAPP
311 「サインイン」の選択キー
312 「サインアウト」の選択キー
333 サインイン/サインアウト操作画面
8 電子地図のプロバイダー
9 位置情報サービスのプロバイダー

【要約】
【課題】介護者の勤怠管理を行なうことができる介護システムを提供する。
【解決手段】介護者とメンバーとに適用される介護システムであって、介護システムは、サーバ1とメンバー側通信装置2と介護者側通信装置3とを含み、サーバ1は、電子地図のプロバイダー8側及び位置情報サービスのプロバイダー9側と通信し、メンバー側通信装置2が会計を実行すると、サーバ1は、被介護者の所在地情報を電子地図のプロバイダー8側へ送信して所在地情報から作成された地理座標を受信し、介護者側通信装置3は、介護者によりサインイン状態が選定されると、サーバ1は位置情報サービスのプロバイダー9側を介してサインイン座標を取得し、また、メンバー側通信装置2は、サーバ1から地理座標とサインイン座標を取得し、且つ表示し、メンバーが介護者が被介護者の所在地においてサインインを行なったか否かを検証することができる。
【選択図】 図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8