(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-26
(45)【発行日】2022-11-04
(54)【発明の名称】学習支援プログラム、学習支援装置および学習支援方法
(51)【国際特許分類】
G09B 19/00 20060101AFI20221027BHJP
G09B 7/02 20060101ALI20221027BHJP
G06Q 50/20 20120101ALI20221027BHJP
【FI】
G09B19/00 H
G09B7/02
G06Q50/20
(21)【出願番号】P 2018115508
(22)【出願日】2018-06-18
【審査請求日】2021-04-15
(73)【特許権者】
【識別番号】390024350
【氏名又は名称】株式会社ジャストシステム
(74)【代理人】
【識別番号】100104190
【氏名又は名称】酒井 昭徳
(72)【発明者】
【氏名】大島 教雄
(72)【発明者】
【氏名】原田 洋佑
(72)【発明者】
【氏名】上田 恭平
【審査官】宮本 昭彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-150552(JP,A)
【文献】特開2015-102556(JP,A)
【文献】特開2009-276479(JP,A)
【文献】特開2005-055732(JP,A)
【文献】特開2015-141327(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09B 5/00 - 9/56
G09B 17/00 - 19/26
G06Q 50/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
学習者向けの学習コンテンツの再生中の期間のうちスクリーンショットを取り込むタイミングを学習コンテンツごとに記憶する記憶部を参照して、前記学習コンテンツの再生中の前記タイミングで表示装置に表示されて学習者が行った学習内容の一部または全部を画像として取り込んだスクリーンショットを前記記憶部に記憶し、
前記記憶部を参照して、再生済みの複数の学習コンテンツそれぞれに対応するスクリーンショットをまとめて表示する一覧画像を生成し、
生成した前記一覧画像を出力する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする学習支援プログラム。
【請求項2】
前記記憶部は、前記スクリーンショットが取り込まれた時刻を示すタイムスタンプを記憶しており、
前記一覧画像を生成する処理においては、前記記憶部を参照して、再生済みの学習コンテンツそれぞれに対応するスクリーンショットのうち、取り込まれた時刻が所定の範囲内のスクリーンショットをまとめて表示する前記一覧画像を生成する、
ことを特徴とする請求項1に記載の学習支援プログラム。
【請求項3】
前記一覧画像を生成する処理においては、スクリーンショットの切り抜き範囲を学習コンテンツごとに記憶する記憶部を参照して、前記再生済みの複数の学習コンテンツそれぞれに対応するスクリーンショットを、それぞれ前記再生済みの複数の学習コンテンツの前記切り抜き範囲で切り抜いた画像を並べた前記一覧画像を生成することを特徴とする請求項1または2に記載の学習支援プログラム。
【請求項4】
前記学習コンテンツの再生中に前記表示装置に表示された内容の一部または全部の変化を再生可能なデータを前記学習コンテンツと対応付けて記憶する記憶部を参照して、出力した前記一覧画像においてまとめて表示されたスクリーンショットのうちいずれかのスクリーンショットに関する前記データの出力の指示を受け付けた場合に、前記いずれかのスクリーンショットに対応する学習コンテンツと対応付けられた前記データを出力する処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項1~3のいずれか一つに記載の学習支援プログラム。
【請求項5】
前記学習コンテンツの再生中にマイクロフォンにより取得された音声を前記学習コンテンツと対応付けて記憶する記憶部を参照して、出力した前記一覧画像においてまとめて表示されたスクリーンショットのうちいずれかのスクリーンショットに関する音声の出力の指示を受け付けた場合に、前記いずれかのスクリーンショットに対応する学習コンテンツと対応付けられた前記音声を出力する処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項1~4のいずれか一つに記載の学習支援プログラム。
【請求項6】
生成した前記一覧画像を出力する処理においては、生成した前記一覧画像を前記表示装置により表示することを特徴とする請求項1~5のいずれか一つに記載の学習支援プログラム。
【請求項7】
学習コンテンツの再生中の期間のうちスクリーンショットを取り込むタイミングを学習コンテンツごとに記憶する記憶部を参照して、前記学習コンテンツの再生中の前記タイミングで表示装置に表示されて学習者が行った学習内容の一部または全部を画像として取り込んだスクリーンショットを前記記憶部に記憶
する制御部と、
前記記憶部を参照して、再生済みの複数の学習コンテンツそれぞれに対応するスクリーンショットをまとめて表示する一覧画像を生成する生成部と、
前記生成部により生成された前記一覧画像を出力する出力部と、
を備えることを特徴とする学習支援装置。
【請求項8】
コンピュータが、
学習コンテンツの再生中の期間のうちスクリーンショットを取り込むタイミングを学習コンテンツごとに記憶する記憶部を参照して、前記学習コンテンツの再生中の前記タイミングで表示装置に表示されて学習者が行った学習内容の一部または全部を画像として取り込んだスクリーンショットを前記記憶部に記憶し、
前記記憶部を参照して、再生済みの複数の学習コンテンツそれぞれに対応するスクリーンショットをまとめて表示する一覧画像を生成し、
生成した前記一覧画像を出力する、
ことを特徴とする学習支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、学習支援プログラム、学習支援装置および学習支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、問題と正解とを対応付けて記憶し、表示された問題に対する解答の入力を受け付け、入力を受け付けた解答と正解とを照合し、解答が正解か否かを採点する学習支援システムがあった(たとえば、下記特許文献1を参照。)。また、学習者の入力に対する採点をおこない、採点結果を保護者等へ通知する学習支援システムがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の従来技術では、未就学児等の学習者がおこなった学習の成果を、保護者等の学習管理者が効率よく把握することが困難という問題があった。
【0005】
たとえば、学習管理者は、学習者がおこなった複数の学習の成果の全体を把握するには、学習者がその複数の学習をおこなっている間、監視を続けることになるため、多忙な保護者等の学習管理者にとって負担が大きい。
【0006】
また、未就学児等の学習者がおこなう学習には、字の練習など、学習者の入力に対する採点結果では学習管理者が成果(たとえば筆跡)を把握しにくい学習がある。また、未就学児等の学習者がおこなう学習には、お絵描き学習など、学習者の入力に対する採点自体が困難な学習がある。
【0007】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、未就学児等の学習者がおこなった学習の成果を、保護者等の学習管理者が効率よく把握することができる学習支援プログラム、学習支援装置および学習支援方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかる学習支援プログラムは、学習者向けの学習コンテンツと対応付けて、前記学習コンテンツの再生中に表示装置に表示された内容の一部または全部を画像として取り込んだスクリーンショットを記憶する記憶部を参照して、再生済みの複数の学習コンテンツそれぞれに対応するスクリーンショットをまとめて表示する一覧画像を生成し、生成した前記一覧画像を出力する処理をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0009】
また、この発明にかかる学習支援装置は、学習者向けの学習コンテンツと対応付けて、前記学習コンテンツの再生中に表示装置に表示された内容の一部または全部を画像として取り込んだスクリーンショットを記憶する記憶部を参照して、再生済みの複数の学習コンテンツそれぞれに対応するスクリーンショットをまとめて表示する一覧画像を生成する生成部と、前記生成部により生成された前記一覧画像を出力する出力部と、を備えることを特徴とする。
【0010】
また、この発明にかかる学習支援方法は、コンピュータが、学習者向けの学習コンテンツと対応付けて、前記学習コンテンツの再生中に表示装置に表示された内容の一部または全部を画像として取り込んだスクリーンショットを記憶する記憶部を参照して、再生済みの複数の学習コンテンツそれぞれに対応するスクリーンショットをまとめて表示する一覧画像を生成し、生成した前記一覧画像を出力することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
この発明の一側面によれば、未就学児等の学習者がおこなった学習の成果を、保護者等の学習管理者が効率よく把握することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、実施の形態1にかかる学習支援装置を含む通信教育システムのシステム構成の一例を示す図である。
【
図2A】
図2Aは、実施の形態1にかかるサーバを実現するコンピュータ装置のハードウエア構成の一例を示す説明図である。
【
図2B】
図2Bは、実施の形態1にかかる端末装置を実現するコンピュータ装置のハードウエア構成の一例を示す説明図である。
【
図3】
図3は、実施の形態1にかかる端末装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。
【
図4A】
図4Aは、実施の形態1にかかる端末装置が表示する学習画面の一例を示す説明図(その1)である。
【
図4B】
図4Bは、実施の形態1にかかる端末装置が表示する学習画面の一例を示す説明図(その2)である。
【
図4C】
図4Cは、実施の形態1にかかる端末装置が記憶するスクリーンショットの一例を示す説明図である。
【
図4D】
図4Dは、実施の形態1にかかる端末装置が表示するきょうのできた画面の一例を示す説明図である。
【
図4E】
図4Eは、実施の形態1にかかる端末装置が表示する再生画面の一例を示す説明図である。
【
図4F】
図4Fは、実施の形態1にかかる端末装置が表示する編集画面の一例を示す説明図である。
【
図4G】
図4Gは、実施の形態1にかかる端末装置が表示する一覧画像を編集後のきょうのできた画面の一例を示す説明図である。
【
図4H】
図4Hは、実施の形態1にかかる端末装置が表示する日選択画面の一例を示す説明図である。
【
図4I】
図4Iは、実施の形態1にかかる端末装置が表示するきょうのまなび画面の一例を示す説明図である。
【
図5A】
図5Aは、実施の形態1にかかる端末装置が記憶する学習コンテンツ情報の一例を示す説明図である。
【
図5B】
図5Bは、実施の形態1にかかる端末装置が記憶する学習コンテンツ再生履歴情報の一例を示す説明図である。
【
図6】
図6は、実施の形態1にかかる端末装置による処理の一例を示すフローチャートである。
【
図7A】
図7Aは、実施の形態2にかかる端末装置が記憶する練習順情報の一例を示す図である。
【
図7B】
図7Bは、実施の形態2にかかる端末装置が記憶する出題履歴情報の一例を示す図である。
【
図7C】
図7Cは、実施の形態2にかかる端末装置が記憶する出題履歴情報の他の一例を示す図である。
【
図8A】
図8Aは、実施の形態2にかかる端末装置による処理の一例を示すフローチャートである。
【
図8B】
図8Bは、実施の形態2にかかる端末装置による処理の他の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる学習支援プログラム、学習支援装置および学習支援方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0014】
(実施の形態1)
(実施の形態1にかかる学習支援装置を含む通信教育システムのシステム構成)
図1は、実施の形態1にかかる学習支援装置を含む通信教育システムのシステム構成の一例を示す図である。
図1において、実施の形態1にかかる通信教育システム100は、サーバ110と、複数の端末装置(学習支援装置)120と、によって構成される。また、通信教育システム100は、複数の端末装置120のいずれかを使用する学習者の保護者等の学習管理者が使用する端末装置150を含んでもよい。
【0015】
サーバ110は、通信教育システム100の運用者(管理者)などによって管理される。サーバ110は、たとえば、パーソナルコンピュータなどの汎用的なコンピュータ装置によって実現することができる(
図2Aを参照)。サーバ110は、教材データベースや加入者データベース(いずれも図示を省略する)を記憶している。
【0016】
端末装置120は、たとえば、タブレットコンピュータやタブレット端末などと称される、可搬性のコンピュータ装置(携帯端末装置)によって実現することができる(
図2Bを参照)。端末装置120は、通信教育システム100の運用に際し、通信教育システム100の利用者に対してあらかじめ配布される。
【0017】
端末装置120は、ディスプレイとタッチパネルとによって構成されるタッチスクリーンを備えており(
図2Bを参照)、このタッチスクリーンを用いて学習コンテンツを再生する。端末装置120は、たとえば、所定の操作部材130を用いて操作することができる。操作部材130は、たとえば、静電容量式のタッチペン、デジタイザースタイラスなどと称される電子ペンなどのポインティングデバイスによって実現することができる。
【0018】
学習コンテンツとは、たとえば1以上の学習対象(たとえばひらがなの「ず」の書き方)を学習するための一連のプログラムである。たとえば、ひらがなの「ず」を学習するための学習コンテンツは、タッチスクリーンにより「ず」のお手本を表示し、タッチスクリーンに対して「ず」の手書き入力を促し、受け付けた手書き入力の評価結果をタッチスクリーンに表示するといった一連のプログラムである。学習コンテンツの再生とは、たとえばこの一連のプログラムを端末装置120により実行することである。
【0019】
操作部材130を用いて端末装置120を操作することにより、学習コンテンツの解答を手書き文字により入力する際に学習者がタッチスクリーンに手などを触れていても、入力された解答を認識することができ、手書き文字による解答の入力を無理なく自然体でおこなわせることができる。
【0020】
サーバ110と端末装置120,150とは、インターネットなどのネットワーク140を介して、相互に通信可能に接続されている。端末装置120,150は、ネットワーク140に設けられた電波中継器との間で、たとえばWi-Fi(Wi-Fiは登録商標)などの無線LAN(Local Area Network:構内通信網)による無線通信をおこなうことができ、これにより端末装置120の良好な可搬性を実現することができる。
【0021】
端末装置150は、操作部材130と同様に、たとえば、タブレットコンピュータやタブレット端末などと称される、可搬性のコンピュータ装置(携帯端末装置)によって実現することができる(
図2Bを参照)。また、端末装置150は、スマートフォンなどの、タブレット端末より小さい端末であってもよい。
【0022】
(実施の形態1にかかるサーバを実現するコンピュータ装置のハードウエア構成)
図2Aは、実施の形態1にかかるサーバを実現するコンピュータ装置のハードウエア構成の一例を示す説明図である。
図2Aにおいて、サーバ110を実現するコンピュータ装置は、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)211と、メモリ212と、ネットワークI/F(Interface)213と、を備えている。コンピュータ装置が備えるこれらの構成は、バス210によってそれぞれ接続されている。CPU211は、コンピュータ装置の全体の制御をつかさどる。
【0023】
メモリ212は、ブートプログラムなどのプログラムや各種のデータベースを構成するデータなどを記憶している。また、メモリ212は、たとえば、上記の教材データベースや加入者データベースなどの各種データベースを記憶する。教材データベースは、メモリ212を実現する各種の記憶媒体のうち、電源がOFFになっている状態であっても記憶内容が消去されない不揮発性の記憶媒体に記憶されている。
【0024】
また、メモリ212は、CPU211のワークエリアとして使用される。メモリ212は、たとえば、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disc Drive)およびHD(Hard Disc)などによって実現することができる。
【0025】
ネットワークI/F213は、インターネットなどのネットワーク140に接続され、このネットワーク140を介して、端末装置120などの外部装置に接続される。ネットワークI/F213は、ネットワーク140とサーバ110を実現するコンピュータ装置の内部とのインターフェースをつかさどり、サーバ110を実現するコンピュータ装置と外部装置との間におけるデータの入出力を制御する。
【0026】
(実施の形態1にかかる端末装置を実現するコンピュータ装置のハードウエア構成)
図2Bは、実施の形態1にかかる端末装置を実現するコンピュータ装置のハードウエア構成の一例を示す説明図である。
図2Bにおいて、端末装置120を実現するコンピュータ装置は、CPU221と、メモリ222と、ネットワークI/F223と、タッチスクリーン(表示装置)224と、マイク(マイクロフォン)225と、スピーカー226と、カメラ227と、電源スイッチ228と、を備えている。また、実施の形態1にかかる通信教育システム100において端末装置120を実現するコンピュータ装置が備えるこれらの各構成は、バス220によってそれぞれ接続されている。
【0027】
CPU221は、端末装置120全体の制御をつかさどる。メモリ222は、ブートプログラムなどのプログラムや、起動時のパスワードなどの各種のデータを記憶している。また、メモリ222は、CPU221のワークエリアとして使用される。メモリ222は、たとえば、フラッシュメモリなどによって実現することができる。
【0028】
ネットワークI/F223は、図示を省略するWi-Fiルーターなどの電波中継装置を介して、インターネットなどのネットワーク140に接続されている。ネットワークI/F223は、ネットワーク140を介して、サーバ110などの外部装置との間におけるデータの入出力を制御する。
【0029】
タッチスクリーン224は、ディスプレイ224aとタッチパネル224bとを備えている。ディスプレイ224aは、たとえば、端末装置120が実行可能なメニューを示すアイコンや、当該アイコンの操作に応じて再生が指示された学習コンテンツにかかる学習画像などを表示する。ディスプレイ224aは、たとえば、主に液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイなどによって実現することができる。
【0030】
タッチパネル224bは、ディスプレイ224aにおける表示面側に積層され、操作位置に応じた信号をCPU221に対して出力する。タッチパネル224bは、電磁誘導方式、抵抗膜方式や静電容量方式、音響パルス認識方式、超音波表面弾性波方式、赤外遮光方式、画像認識方式など公知の各種の方式のものを用いることができる。
【0031】
タッチスクリーン224は、タッチパネル224bをタッチさせる(指や操作部材130等により触れさせる)ことによって操作を受け付けるタッチスクリーンのうち、タッチパネル224b上の複数のポイントに同時に触れるマルチタッチ操作を受け付け可能なマルチタッチスクリーンによって実現することができる。マルチタッチスクリーンは、たとえば、親指と人差し指などの2本の指先の間をタッチパネル224bに接触させた状態で、当該2本の指先の間隔を広げるピンチアウト操作や、当該2本の指先の間隔を縮めることによるピンチイン操作を受け付けることができる。
【0032】
また、タッチスクリーン224は、後述する学習コンテンツを再生している間に、タッチパネル224bに対する操作部材130の接触を検出した場合、検出した接触位置がタッチパネル224bにおいて所定の領域内に含まれていれば、操作部材130が接触した位置を可視化した手書き文字などの手書き情報をディスプレイ224aに表示させる。すなわち、タッチスクリーン224は、タッチパネル224bにおいて、学習者による手書き文字などの入力(書き込み)を受け付け、入力を受け付けた手書き文字などを、手書き情報としてディスプレイ224aに表示することができる。
【0033】
タッチパネル224bは、学習者による入力操作を受け付け、受け付けた入力操作に応じた信号をCPU221に出力する。タッチパネル224bは、たとえば、タッチパネル224bに対する入力操作の有無、タッチパネル224bにおいて入力操作を受け付けた位置、入力操作をおこなった媒体などを判断し、受け付けた入力操作に応じた信号をCPU221に出力する。
【0034】
タッチパネル224bは、たとえば、入力操作をおこなった媒体に応じて種類の異なる信号を出力する。CPU221は、タッチパネル224bに人の手が触れたときの静電気の量と、タッチパネル224bに操作部材130が触れたときの静電気の量との違いに基づいて、入力操作をおこなった媒体が人間の手であるか操作部材130であるかを判断することができる。
【0035】
マイク225は、アナログデータとして入力された話者の声などの音声をアナログ/デジタル変換し、デジタル形式の音声データを生成する。マイク225は、たとえば、英語の発音を学習する際に用いられる。スピーカー226は、デジタル形式の音声データをデジタル/アナログ変換し、アナログ形式の音声データに基づいてスピーカーコーンにおけるコイルに通電するなどして音声を出力する。
【0036】
カメラ227は、タッチパネル224bの操作によって撮像対象を撮像し、画像データを生成する。生成された画像データは、メモリ222に記憶することができる。ネットワークI/F223は、インターネットなどのネットワーク140に接続され、当該ネットワーク140を介してサーバ110との通信におけるインターフェースをつかさどる。
【0037】
電源スイッチ228は、図示を省略する電源から端末装置120の各部までの電力供給にかかるON/OFFの切り替えをおこなう。電源スイッチ228は、図示を省略する電源から端末装置120の各部に至る電力路における、もっとも電源側(最上流側)において、電力供給にかかるON/OFFの切り替えをおこなう。電源スイッチ228は、受け付けた操作に応じて、CPU221に対してON/OFF信号を出力する。
【0038】
端末装置120を実現するコンピュータ装置の構成について説明したが、端末装置150を実現するコンピュータ装置の構成についても、端末装置120を実現するコンピュータ装置の構成と同様である。
【0039】
(教材データベースの一例)
サーバ110が記憶する教材データベースは、学習コンテンツにおける、単元(講座)に関する情報と、当該単元(講座)ごとのテーマと、当該単元(講座)における学習内容に関する情報と、を関連付けて記憶する。また、教材データベースは、単元(講座)ごとに、各学習コンテンツの学習者の階層に関する情報を関連付けて記憶する。学習者の階層は、たとえば、学習者の年齢、級、学年(年少、年中または年長)などである。
【0040】
学習コンテンツには、たとえば、「ひらがなをかく」、「カタカナをかく」、「すうじをかく」、「えいごをはなす」、「えをかく」、「おもさをまなぶ」などの学習種別があり、教材データベースは学習種別ごとに学習コンテンツを記憶していてもよい。
【0041】
「ひらがなをかく」、「カタカナをかく」、「すうじをかく」などの文字練習に関する学習コンテンツは、たとえば、練習対象の文字のお手本を端末装置120のタッチスクリーンにより表示し、端末装置120のタッチスクリーンに対して練習対象の文字の手書き入力を促すといった内容を含む。さらに、文字練習に関する学習コンテンツは、手書き入力された文字に対する評価結果(たとえばお手本の文字との一致度に基づく評価結果)をタッチスクリーンにより表示するといった内容を含んでもよい。
【0042】
「えいごをはなす」などの学習コンテンツの学習内容は、たとえば、練習対象の言葉の発声を端末装置120のスピーカーから出力し、端末装置120のマイクに対して練習対象の言葉の発声の入力を促すといった内容を含む。さらに、「えいごをはなす」などの学習コンテンツの学習内容は、入力された発声に対する評価結果(たとえばお手本の音声との一致度に基づく評価結果)をタッチスクリーンにより表示するといった内容を含んでもよい。
【0043】
「えをかく」の学習コンテンツの学習内容は、たとえば、単語や物語などの題目を端末装置120のタッチスクリーンやスピーカーから出力し、端末装置120のタッチスクリーンに対してその題目に関する絵の手書き入力を促すといった内容を含む。さらに、「えをかく」の学習コンテンツの学習内容は、絵が手書き入力された後に、その絵に使用された色の数、線の数等の数値に基づく評価結果(たとえば「たくさんの色を使えた」や「細かく描けた」等のメッセージ)をタッチスクリーンにより表示するといった内容を含んでもよい。
【0044】
「おもさをまなぶ」の学習コンテンツは、たとえば、端末装置120のタッチスクリーンに表示した2つの物体のうちどちらが重いか等の問題を端末装置120のタッチスクリーンやスピーカーから出力し、端末装置120のタッチスクリーンに対してその問題に対する回答の入力を促すといった内容を含む。さらに、「おもさをまなぶ」の学習コンテンツは、入力された回答に対する評価結果(たとえば正解または不正解)をタッチスクリーンにより表示するといった内容を含んでもよい。
【0045】
(加入者データベースの一例)
加入者データベースは、学習者の識別情報ごとに、講座ごとの当該学習の進捗状況に関する情報を関連付けて記憶する。学習の進捗状況に関する情報は、学習の進捗状況をあらわし、たとえば、学習コンテンツの再生履歴に関する情報によって実現することができる。学習コンテンツの再生履歴は、たとえば、再生した学習コンテンツの識別情報、当該学習コンテンツの再生日時に関する情報によって実現することができる。
【0046】
また、学習の進捗状況に関する情報は、たとえば、講座ごとの理解度(成績)をあらわすものであってもよい。このように、学習者ごとに学習の進捗状況を管理することにより、学習者ごとに、当該学習者の学習の進捗にあわせた適切な講座を学習させることができる。また、加入者データベースは、通信教育システム100に加入する加入者である学習者の氏名(会員氏名)、学年、生年月日など、学習者自身に関する情報を記憶していてもよい。また、加入者データベースは、学習者の親など、学習者の保護者に関する情報を含んでいてもよい。
【0047】
(実施の形態1にかかる端末装置の機能的構成)
図3は、実施の形態1にかかる端末装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。
図3において、端末装置120の機能は、処理部301によって実現することができる。処理部301は、記憶部302と、制御部303と、出力部304と、入力部305と、を備えている。各機能部の処理結果は、たとえばメモリ222などの記憶装置に記憶される。
【0048】
記憶部302は、たとえば、サーバ110が記憶する教材データベースに含まれる各学習コンテンツのうち、学習者や学習管理者の操作により端末装置120がサーバ110からダウンロードした学習コンテンツを記憶する。ただし、このような構成に限らず、たとえば、端末装置120はサーバ110が記憶する教材データベースを一括してダウンロードし、記憶部302はこの一括してダウンロードされた教材データベースを記憶してもよい。また、記憶部302は、たとえば、端末装置120の識別情報、学習者に関する情報、端末装置120の起動や操作に用いるパスワードなどを記憶している。
【0049】
また、記憶部302は、後述の制御部303からの制御により、端末装置120において再生された学習コンテンツと対応付けて、その学習コンテンツの再生中に取得されたスクリーンショットを記憶する。この実施の形態においては、メモリ222によって記憶部302の機能を実現することができる。
【0050】
制御部303は、出力部304を制御して、学習者に対して学習コンテンツを再生する。具体的に、出力部304は、ディスプレイ224a(タッチスクリーン224)やスピーカー226によって実現することができる。制御部303は、たとえば、ディスプレイ224aに、問題および解答入力欄を表示させたり、画像(動画)や音声等を再生したりするといった学習コンテンツの再生をおこなう。
【0051】
また、制御部303は、再生した学習コンテンツが、学習者からの手書き文字や音声等の入力を受け付ける内容を含む場合に、入力部305を制御して、学習者の手書き文字や音声等の入力を受け付ける。具体的に、入力部305は、タッチパネル224bやマイク225によって実現することができる。制御部303は、入力部305を制御して、学習者によるタッチパネル224bに対する入力操作を受け付け、受け付けた入力操作に応じた信号をタッチパネル224bから取得する。また、入力部305は、入力部305を制御して、学習者によるマイク225に対する音声入力を受け付け、受け付けた音声入力に応じた信号をマイク225から取得する。
【0052】
また、制御部303は、学習コンテンツの再生中に、出力部304(たとえばタッチスクリーン224)に表示された内容を画像として取り込んだスクリーンショットを取得し、取得したスクリーンショットを、その学習コンテンツと対応付けて記憶部302に記憶させる。スクリーンショットについては後述する(
図4Cを参照)。また、制御部303は、再生済みの複数の学習コンテンツそれぞれについて取得して記憶部302に記憶させたスクリーンショットをまとめて表示する一覧画像を生成する。一覧画像については後述する(
図4Dを参照)。
【0053】
また、制御部303は、出力部304を制御して、生成した一覧画像をユーザに対して表示する。たとえば、制御部303は、生成した一覧画像を含む画面をタッチスクリーン224に表示させる。この実施の形態においては、CPU221およびメモリ222によって制御部303の機能を実現することができる。
【0054】
(実施の形態1にかかる端末装置が表示する学習画面)
図4Aおよび
図4Bは、実施の形態1にかかる端末装置が表示する学習画面の一例を示す説明図である。
図4Aに示す学習画面410は、上述の「ひらがなをかく」の学習コンテンツの再生によりタッチスクリーン224に表示される画面である。たとえば、学習者は、タッチスクリーン224にホーム画面(不図示)が表示された状態において、ホーム画面に含まれる、それぞれ異なる学習コンテンツを示す各アイコンを見て、学習をおこないたい学習コンテンツを示すアイコンをタッチすることにより、その学習コンテンツの再生を端末装置120に指示する。
【0055】
端末装置120は、タッチスクリーン224に表示したホーム画面のアイコンがタッチされると、そのアイコンに対応する学習コンテンツを再生する。たとえば、タッチされたアイコンが上述の「ひらがなをかく」の学習コンテンツに対応するアイコンであった場合に、端末装置120は、ホーム画面に代えて、たとえば
図4Aに示す学習画面410をタッチスクリーン224に表示する。
【0056】
学習画面410は、手本表示部411と、手書き文字入力欄412と、イラスト表示部413と、を含む。手本表示部411は、現在の学習対象のひらがな(
図4Aに示す例では「ず」)の手本を表示する領域である。
【0057】
手書き文字入力欄412は、学習者の手書き文字の入力を受け付ける領域である。手書き文字入力欄412には、手書き文字を入力すべき領域の外枠412aと、手書き文字を入力すべき領域を4分割するように十字の点線で描画されたガイド線412bと、手本表示部411に表示されたひらがなを外枠412a内に書き込む際の手本412cと、が設けられている。また、手書き文字入力欄412には、操作部材130による筆跡が受け付けられると筆跡部412dが追加される。
【0058】
学習者は、たとえば、操作部材130を筆記具に見立てて、手書き文字入力欄412上に文字を書くように、タッチスクリーン224上で操作部材130を動かす。これにより、タッチスクリーン224上で操作部材130が接触した部分が筆跡として受け付けられ、手書き文字入力欄412に手書き文字を入力することができる。
【0059】
このとき、学習者は、たとえば手本412cをなぞるように操作部材130を動かすことで、学習対象のひらがなに習熟していなくても、学習対象のひらがなを手本通りに書くための運筆を練習することができる。ただし、学習の進行状況等によっては手本412cを手書き文字入力欄412から省いてもよい。この場合は、学習者は、たとえば、ガイド線412bを頼りに、学習対象のひらがなの外枠412a内におけるバランスを考慮しながら、学習対象のひらがなを手本通りに書くための運筆を練習することができる。また、学習の進行状況等によっては手本412cおよびガイド線412bの両方を手書き文字入力欄412から省いてもよい。この場合は、学習者は、たとえば、手本表示部411に表示された手本のみを頼りに、学習対象のひらがなを手本通りに書くための運筆を練習することができる。
【0060】
筆跡部412dは、操作部材130による筆跡が受け付けられた部分を示している。また、筆跡部412dは、受け付けた筆跡が変化するごとに更新される。すなわち、手書き文字の入力中に、筆跡が受け付けられた部分を筆跡部412dとして表示することで、実際に筆記具によって文字を書いているように演出し、実際の筆記具を用いた筆記の感覚を学習することができる。また、手書き文字の入力中に、筆跡部412dを見ることにより、学習者がそれまでにどのような運筆をおこなったのかを容易に把握することができる。
【0061】
イラスト表示部413は、現在の学習対象のひらがなに関するもののイラストを表示する領域である。
図4Aに示す例では、現在の学習対象のひらがなは「ず」であり、イラスト表示部413には称呼が「ず」から始まるずぼんのイラストが表示されている。これにより、学習者は、学習対象のひらがなを、そのひらがなに関連するもののイメージと関連付けて学習することができる。
【0062】
バックボタン414は、端末装置120を、端末装置120が現在の画面を表示している状態から、端末装置120が1つ前の画面を表示していた状態に戻すためのボタンである。たとえば、学習画面410においてバックボタン414をタッチすると、端末装置120はホーム画面を表示する状態に戻る。
【0063】
講座番号表示部415は、現在の講座の番号を表示する領域である。
図4Aに示す例では、1まとまりの講座として8個の講座があり、現在はそのうちの2講座目であることを示している。進むボタン416は、次のひらがなの講座の学習画面に進むためのボタンである。戻るボタン417は、前のひらがなの講座の学習画面に戻るためのボタンである。
【0064】
学習者による手書き文字入力欄412への手書き文字の入力が完了すると、端末装置120は、入力された手書き文字の評価値を算出する。手書き文字入力欄412への手書き文字の入力の完了は、たとえば、受け付けた筆跡が手本の文字の特徴に関する所定の条件を満たしたことや、操作部材130がタッチスクリーン224から離れた状態が所定時間継続したことなどによって検出することができる。手書き文字の評価値の算出は、たとえば、入力された手書き文字の形状とあらかじめ設定された文字の形状との一致度を判定することによりおこなうことができる。
【0065】
そして、端末装置120は、
図4Bに示すように、算出した評価値に応じた評価表示部421を学習画面410に追加する。評価表示部421は、たとえば、手書き文字入力欄412に入力された手書き文字に対する評価であることが直感的に分かるように、手書き文字入力欄412に重ねるように追加される。
図4Bに示す例では、入力された手書き文字の評価値が高いことを示すはなまる印が評価表示部421として表示されている。
【0066】
(実施の形態1にかかる端末装置が記憶するスクリーンショット)
図4Cは、実施の形態1にかかる端末装置が記憶するスクリーンショットの一例を示す説明図である。
図4Cにおいて、
図4A,
図4Bに示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。端末装置120は、たとえば
図4Bに示す学習画面410をスクリーンショット430として取得し、取得したスクリーンショット430を、現在の学習画面410の学習コンテンツと対応付けて記憶部302に記憶する。
【0067】
スクリーンショット430は、たとえばビットマップやJPEG(Joint Photographic Experts Group)などの形式で記憶される静止画像である。スクリーンショットは、画面ショット、スクリーンダンプなどとも称される。
【0068】
たとえば、スクリーンショット430は、学習画面410を表示する学習コンテンツの再生中の期間のうち、その学習コンテンツと対応付けてあらかじめ設定されたスクリーンショットの取得タイミングにおいて取得される。スクリーンショットの取得タイミングの例については後述する(
図5Aを参照)。
【0069】
スクリーンショット430の取得方法の例について説明する。たとえば、
図2Bに示した端末装置120の構成において、CPU221が学習画面410を示すデータをディスプレイ224aへ出力することによりディスプレイ224aに学習画面410を表示させている場合に、CPU221が、ディスプレイ224aへ出力しているデータのコピーを生成することによりスクリーンショット430を取得することができる。または、ディスプレイ224aが、表示した学習画面410を示すデータをCPU221へ出力することにより、CPU221がスクリーンショット430を取得するようにしてもよい。
【0070】
また、スクリーンショット430は、学習画面410の変化を動画として記録したデータ(スクリーンキャプチャ)に基づいて、スクリーンショットの取得タイミングにおける表示内容を静止画像として取得したものであってもよい。
【0071】
図4Cに示す例では、スクリーンショット430は学習画面410の全体を画像として取り込んだものであるが、スクリーンショット430は学習画面410の一部(たとえば手書き文字入力欄412の部分)を画像として取り込んだものであってもよい。スクリーンショット430として取り込まれる学習画面410の部分は、たとえば学習コンテンツごとにあらかじめ設定されている。
【0072】
また、端末装置120は、学習画面410による学習コンテンツの再生中(たとえば手書き文字入力欄412への手書き文字の入力中)における学習画面410の変化を再生可能な画面変化データを、現在の学習画面410の学習コンテンツ(
図4Cに示す例では「ひらがなをかく」)と対応付けて記憶部302に記憶してもよい。この画面変化データを記憶するか否かは、たとえば学習コンテンツごとにあらかじめ設定されている(
図5Aを参照)。
【0073】
画面変化データは、たとえば、学習コンテンツの再生中に受け付けた手書き入力を時系列的に示すストロークデータである。ストロークデータは、たとえば、タッチスクリーン224上で操作部材130が接触した位置を示す座標を時系列的に記憶した情報である。たとえば、ストロークデータが示す時系列的な手書き入力にしたがって、学習コンテンツの再生中にその手書き入力を受けた場合と同じ内容(たとえば筆跡の変化)をタッチスクリーン224上により表示することにより(すなわちその学習コンテンツの再生とストロークデータが示す時系列的な手書き入力とをシミュレートすることにより)、学習コンテンツの再生中における学習画面410の変化を再生することができる。また、ストロークデータは動画データ等と比べてデータサイズが小さいため、画面変化データとしてストロークデータを用いることにより、画面変化データの記憶に要する記憶部302の容量を削減することができる。
【0074】
または、画面変化データは、学習コンテンツの再生中における学習画面410の変化をスクリーンキャプチャ等により録画した動画データであってもよい。動画データをタッチスクリーン224により再生することにより、学習コンテンツの再生中における学習画面410の変化を再生することができる。また、動画データは、タッチスクリーン224による表示を伴う各種の学習コンテンツにおいて、ユーザの操作方法等に関わらず取得することができるため、画面変化データとして動画データを用いることにより、画面変化データを取得する仕組みを簡易化することができる。
【0075】
また、端末装置120は、学習画面410による学習コンテンツの再生中にマイク225により録音された音声を、現在の学習画面410の学習コンテンツと対応付けて記憶部302に記憶してもよい。この音声を記憶するか否かは、たとえば学習コンテンツごとにあらかじめ設定されている(
図5Aを参照)。
【0076】
(実施の形態1にかかる端末装置が表示するきょうのできた画面)
図4Dは、実施の形態1にかかる端末装置が表示するきょうのできた画面の一例を示す説明図である。
図4Dにおいて、
図4A,
図4Bに示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
図4Dに示すきょうのできた画面440は、端末装置120により学習コンテンツが再生された後に、学習者がおこなった学習内容を、学習管理者と学習者が一緒にかつ効率よく確認するためにタッチスクリーン224に表示される画面である。
【0077】
たとえば、端末装置120は、端末装置120による学習時間が所定時間を超える、学習管理者(たとえば保護者)を呼ぶ、あるいは学習管理者のところへ端末装置120を持っていくことを学習者に促すメッセージを音声や画面表示により出力し、きょうのできた画面440を表示する。このきょうのできた画面440の表示は、端末装置120による学習時間が所定時間を超えたことを条件としておこなってもよいし、学習者や学習管理者からの操作(たとえばきょうのできたボタンのタッチ)によっておこなってもよい。
【0078】
きょうのできた画面440は、一覧画像441と、再生ボタン442a,442bと、編集ボタン443と、記憶ボタン444と、バックボタン414と、きょうのできた一覧ボタン445と、を含む。
【0079】
一覧画像441は、ブロック441a~441eおよびコメント欄441fからなる。ブロック441a~441eは、タイル状に互いに隣接して配置されている。また、ブロック441a~441eは、きょうのできた画面440が表示された日と同じ日に再生された各学習コンテンツについて記憶された各スクリーンショットに対して縮小や切り抜きなどの加工をおこなった画像である。たとえば、端末装置120は、同日に再生された学習コンテンツの数ごとに、その数のブロックの配置パターンを記憶しており、記憶した配置パターンに従って各ブロックを配置した一覧画像441を生成する。
【0080】
たとえば、ブロック441aは、
図4A,
図4Bに示した「ひらがなをかく」の再生中にタッチスクリーン224に表示された内容を画像として取り込んだスクリーンショット430(
図4Cを参照)の一部(手書き文字入力欄412を含む部分)を縮小した画像である。ブロック441bは、英単語(
図4Dに示す例では「strawberry」)の発音を練習する学習コンテンツの再生中にタッチスクリーン224に表示された内容の一部を縮小した画像である。
【0081】
ブロック441cは、重さの概念をクイズ形式で学習する学習コンテンツの再生中にタッチスクリーン224に表示された内容の一部を縮小した画像である。ブロック441dは、端末装置120により音声で再生された物語を聞いて、想像により学習者がその物語の絵を描く学習コンテンツの再生中にタッチスクリーン224に表示された内容の一部(学習者が描いた絵を含む部分)を縮小した画像である。ブロック441eは、物(
図4Dに示す例では文房具)の種類をクイズ形式で学習する学習コンテンツの再生中にタッチスクリーン224に表示された内容の一部を縮小した画像である。
【0082】
図4Dに示すように、一覧画像441は、学習者がその日におこなった各学習コンテンツのスクリーンショットをまとめて表示するように生成される。これにより、学習者がその日にどのような学習コンテンツに対してどのように取り組んだかを、一覧画像441により簡単に把握することができる。
【0083】
たとえば、上述の「ひらがなをかく」、「カタカナをかく」、「すうじをかく」などの字の練習は、学習者の入力に対する採点結果では学習管理者が成果(たとえば筆跡)を把握しにくい学習であるが、ブロック441aによれば、学習者が実際にどのような字を書いたのかを学習管理者が把握することができる。このため、学習管理者は、学習者が実際に書いた文字に基づいて、過去に学習者が書いた字と比べてどのような点が上達しているか等の評価をおこなうことができる。
【0084】
また、上述の「えをかく」などのお絵描き学習は、学習者の入力に対する採点自体が困難な学習であるが、ブロック441dによれば、学習者が実際にどのような絵を描いたのかを学習管理者が把握することができる。このため、学習管理者は、学習者が実際に描いた絵に基づいて、学習管理者自身の学習に対する考え方に基づく基準(たとえば精密な絵を描けるか、あるいは発想の豊かな絵を描けるか等)や、学習者の特性に応じた基準(たとえば学習者が過去に興味がなかったものの絵を描いた、あるいは学習者が過去に描いた絵よりも上手に描けた等)といった、学習管理者や学習者に応じた独自の基準により、学習者がおこなった学習に対する評価をおこなうことができる。
【0085】
コメント欄441fは、一覧画像441の下に配置されており、学習管理者がコメント等を書き込むための領域である。コメント欄441fの編集前は、コメント欄であることを示す「comment」との表記がコメント欄441fに設けられているが、コメント欄441fの編集によりこの表記は削除される。
【0086】
再生ボタン442aは、ブロック441aに重ねて配置されている。再生ボタン442aがタッチされると、端末装置120は、きょうのできた画面440に代えて再生画面をタッチスクリーン224に表示する。この再生画面は、たとえば、ブロック441aに対応する学習コンテンツ(「ひらがなをかく」)の再生中に取得したスクリーンショット430を表示し、その学習コンテンツの再生中における学習画面410の変化(たとえばストロークデータに基づく筆跡の変化)が再生可能な画面である(
図4Eを参照)。
【0087】
再生ボタン442bは、ブロック441bに重ねて配置されている。再生ボタン442bがタッチされると、端末装置120は、きょうのできた画面440に代えて再生画面をタッチスクリーン224に表示する。この再生画面は、たとえば、ブロック441bに対応する学習コンテンツ(「えいごをはなす」)の再生中に取得したスクリーンショットを表示し、その学習コンテンツの再生中に記憶した音声(たとえばマイク225により録音して記憶した学習者の英語の発生)が再生可能になる画面である。
【0088】
再生ボタン442a,442bをタッチすることにより端末装置120が各再生画面を表示する場合について説明したが、たとえばブロック441aのうち再生ボタン442aが重なっていない部分をタッチすることにより端末装置120が再生画面を表示するようにしてもよい。この場合はきょうのできた画面440から再生ボタン442aを省いてもよい。また、ブロック441bのうち再生ボタン442bが重なっていない部分をタッチすることにより端末装置120が再生画面を表示するようにしてもよい。この場合はきょうのできた画面440から再生ボタン442bを省いてもよい。また、ブロック441c~441eについても、たとえば、タッチすることにより対応するスクリーンショットの全体を表示するようにしてもよい。これにより、学習者または学習管理者は、ブロック441a~441eのうち詳細を確認したい学習コンテンツに対応するブロックの任意の位置をタッチすることにより、その学習コンテンツの詳細(たとえば上記の学習画面410の変化、音声またはスクリーンショットの全体)が再生されるため、操作を簡易化することができる。
【0089】
編集ボタン443は、一覧画像441に対して学習管理者が編集をおこなうためのボタンである。編集ボタン443がタッチされると、端末装置120は、きょうのできた画面440に代えて編集画面をタッチスクリーン224に表示する。この編集画面は、一覧画像441に対して学習管理者が編集をおこなうための画面である(
図4Fを参照)。
【0090】
記憶ボタン444は、一覧画像441の記憶を端末装置120に指示するためのボタンである。記憶ボタン444がタッチされると、端末装置120は、一覧画像441のブロック441a~441eに対応する各学習コンテンツの再生日(たとえば4月28日)と対応付けて一覧画像441を記憶部302に記憶する。
【0091】
きょうのできた一覧ボタン445は、現在表示しているきょうのできた画面440の一覧画像441が対応付けられた日とは異なる日と対応付けられた一覧画像を表示するためのボタンである。きょうのできた一覧ボタン445がタッチされると、端末装置120は、きょうのできた画面440に代えて日選択画面をタッチスクリーン224に表示する。この日選択画面は、日ごとに対応付けられた一覧画像からいずれかの一覧画像の選択を受け付けるための画面である(
図4Hを参照)。
【0092】
(実施の形態1にかかる端末装置が表示する再生画面)
図4Eは、実施の形態1にかかる端末装置が表示する再生画面の一例を示す説明図である。
図4Eにおいて、
図4A~
図4Dに示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
図4Eに示す再生画面450は、
図4Dに示したきょうのできた画面440における再生ボタン442aをタッチすることによりタッチスクリーン224に表示される画面である。再生画面450は、
図4Cに示したスクリーンショット430に、説明欄451および再生ボタン452を重ねた画面である。
【0093】
説明欄451は、スクリーンショット430と対応付けられた学習コンテンツ(「ひらがなをかく」)についてのあらかじめ設定された説明文や、その学習コンテンツの再生時に対する学習者の学習結果などの説明を表示する領域である。
【0094】
再生ボタン452は、スクリーンショット430と対応付けられた学習コンテンツの再生中における学習画面410の変化を再生するためのボタンである。再生ボタン452がタッチされると、端末装置120は、「ひらがなをかく」と対応付けて記憶しておいた上述の画面変化データに基づいて、学習者による手書き文字入力欄412への手書き文字の入力中における学習画面410の変化を再生する。この学習画面410の変化の再生は、タッチスクリーン224の全体を用いておこなわれてもよいし、タッチスクリーン224の一部を用いておこなわれてもよい。
【0095】
(実施の形態1にかかる端末装置が表示する編集画面)
図4Fは、実施の形態1にかかる端末装置が表示する編集画面の一例を示す説明図である。
図4Fにおいて、
図4A,
図4B,
図4Dに示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
図4Fに示す編集画面460は、
図4Dに示したきょうのできた画面440における編集ボタン443をタッチすることによりタッチスクリーン224に表示される画面である。編集画面460は、
図4Dに示したきょうのできた画面440において、編集ボタン443および記憶ボタン444に代えてスタンプツールパネル461および描画ツールパネル462を含む画面である。
【0096】
スタンプツールパネル461には、一覧画像441に追加可能な複数通りのイラストを示す各アイコンが配置されている。たとえば、スタンプツールパネル461に配置されたアイコン461aは、「がんばったね!」の文字を付した桜のイラストを示している。たとえば、アイコン461aをタッチし、指や操作部材130をタッチスクリーン224に接触させたまま一覧画像441の任意の位置まで移動させ、指や操作部材130をタッチスクリーン224から離すと、一覧画像441のその位置にアイコン461aが示すイラスト461bを重ねることができる。
【0097】
描画ツールパネル462には、一覧画像441にフリーハンドで追加する線の種別を選択するためのアイコンが配置されている。たとえば、描画ツールパネル462に配置されたアイコン462aは、線種として細線を選択するためのアイコンである。アイコン462aをタッチすると、線種として細線が選択された状態になり、その状態で指や操作部材130により一覧画像441の任意の位置をなぞると、なぞった部分に細線を追加することができる。これにより、学習管理者が一覧画像441に対して任意の印462b(
図4Fに示す例でははなまる)や任意のコメント462c(
図4Fに示す例では称賛と労いのメッセージ)を追加することができる。
【0098】
なお、編集画面460による編集は、学習管理者が学習者と一緒におこなってもよい。これにより、学習者は、学習管理者がイラスト461bやコメント462cなどを追加する様子を見て、学習管理者が自分の学習の成果を見ていることを実感することができる。また、学習者自身がイラスト461b等を追加する操作をおこなうことにより学習者の自己肯定感を高めることができる。
【0099】
また、たとえば、学習者による学習の進捗に応じて、編集画面460によって追加可能なイラスト等が追加されるようにしてもよい。これにより、学習が進むほど多様なイラスト等が追加可能になるため、学習者の飽きを抑制したり、学習者の学習意欲を高めたりすることができる。
【0100】
(実施の形態1にかかる端末装置が表示する一覧画像を編集後のきょうのできた画面)
図4Gは、実施の形態1にかかる端末装置が表示する一覧画像を編集後のきょうのできた画面の一例を示す説明図である。端末装置120は、
図4Fに示した編集画面460を表示している状態において、編集画面460の表示終了の指示を受け付けると、
図4Dに示したきょうのできた画面440を表示する状態に戻る。
【0101】
ただし、
図4Gに示すように、このときに端末装置120が表示するきょうのできた画面440の一覧画像441は、
図4Dに示した一覧画像441に代えて、
図4Fに示した編集画面460において編集された一覧画像441である。
図4Gに示す例では、編集画面460の一覧画像441に、イラスト461b、印462bおよびコメント462cが追加されている。
【0102】
編集画面460の表示終了の指示は、たとえば
図4Fに示した編集画面460のバックボタン414をタッチすることでおこなうことができる。ただし、編集画面460の表示終了の指示は、これに限らず、たとえば、タッチスクリーン224に編集画面460が表示された状態で一定時間以上タッチスクリーン224をタッチしないこと等によっておこなうようにしてもよい。
【0103】
(実施の形態1にかかる端末装置が表示する日選択画面)
図4Hは、実施の形態1にかかる端末装置が表示する日選択画面の一例を示す説明図である。
図4Hに示す日選択画面480は、
図4Gに示したきょうのできた画面440におけるきょうのできた一覧ボタン445をタッチすることによりタッチスクリーン224に表示される画面である。日選択画面480は、スクリーンショット481~483と、バックボタン414と、を含む。
【0104】
スクリーンショット481は、
図4Fに示したタッチスクリーン224に表示された内容のうち、
図4Fに示した編集画面460において編集された一覧画像441の部分を取り込んだ画像である。すなわち、スクリーンショット481は、「ひらがなをかく」についての一覧画像441のスクリーンショットである。たとえば、「ひらがなをかく」は4月28日に再生されており、スクリーンショット481は、4月28日を示す表記(「4がつ28にち」)とともに配置されている。
【0105】
また、スクリーンショット482は、4月26日に再生された学習コンテンツの一覧画像のスクリーンショットであり、スクリーンショット481の左側に、4月26日を示す表記(「4がつ26にち」)とともに配置されている。また、スクリーンショット483は、4月29日に再生された学習コンテンツの一覧画像のスクリーンショットであり、スクリーンショット481の右側に、4月29日を示す表記(「4がつ29にち」)とともに配置されている。なお、4月27日には学習コンテンツが再生されておらず、スクリーンショット481,482の間にはスクリーンショットが配置されていない。
【0106】
日選択画面480により、日ごとの一覧画像のスクリーンショットを確認することができる。また、たとえばスクリーンショット481をタッチすると、日選択画面480に代えて
図4Gに示したきょうのできた画面440をタッチスクリーン224に表示するようにしてもよい。
【0107】
このように、端末装置120は、日ごとのスクリーンショット(たとえばスクリーンショット481)およびきょうのできた画面(たとえばきょうのできた画面440)を、記憶しておく。ただし、端末装置120は、現在時点から遡って一定期間(一例としては10日間)についてのみ日ごとのスクリーンショットおよびきょうのできた画面を記憶しておき、それより前の日については、スクリーンショットのみを記憶し、きょうのできた画面を破棄するようにしてもよい。これにより、端末装置120の記憶部302に要する容量を削減することができる。
【0108】
(実施の形態1にかかる端末装置が表示するきょうのまなび画面)
図4Iは、実施の形態1にかかる端末装置が表示するきょうのまなび画面の一例を示す説明図である。
図4Iに示すきょうのまなび画面490は、たとえば端末装置120の起動時や、ホーム画面に表示された各アイコンのうち、きょうのまなび画面490を起動するためのボタンのタッチによりタッチスクリーン224に表示される画面である。
【0109】
きょうのまなび画面490は、推奨コンテンツアイコン491a~491cと、学習画面サムネイル492a~492cと、きょうのできたボタン493と、を含む。推奨コンテンツアイコン491a~491cは、端末装置120による学習者の学習履歴に応じて選択された、学習者に推奨される学習コンテンツと対応付けられたアイコンである。
【0110】
たとえば、推奨コンテンツアイコン491aは、自然と形に関する学習をおこなうための学習コンテンツに対応付けられている。推奨コンテンツアイコン491bは、ひらがなに関する学習をおこなうための学習コンテンツに対応付けられている。推奨コンテンツアイコン491cは、数および時計に関する学習をおこなうための学習コンテンツに対応付けられている。
【0111】
また、推奨コンテンツアイコン491a~491cのうち、再生済みの学習コンテンツと対応付けられた推奨コンテンツアイコン(
図4Iに示す例では推奨コンテンツアイコン491a)の位置には、学習済みであることを示す「できた!」のマークが付されている。また、推奨コンテンツアイコン491a~491cのうち、再生済みでない学習コンテンツと対応付けられた推奨コンテンツアイコン(
図4Iに示す例では推奨コンテンツアイコン491b,491c)の位置には、学習済みでないため学習を促す「はじめる」のマークが付されている。
【0112】
学習画面サムネイル492a~492cは、それぞれ推奨コンテンツアイコン491a~491cに対応付けられた学習コンテンツにおける学習画面のサムネイルである。たとえば、推奨コンテンツアイコン491bまたは学習画面サムネイル492bをタッチすると、ひらがなに関する学習をおこなうための学習コンテンツが再生される。
【0113】
きょうのできたボタン493は、きょうのできた画面440を表示するためのボタンである。きょうのできたボタン493がタッチされると、きょうのまなび画面490に代えてきょうのできた画面440が表示される。
【0114】
(実施の形態1にかかる端末装置が記憶する学習コンテンツ情報)
図5Aは、実施の形態1にかかる端末装置が記憶する学習コンテンツ情報の一例を示す説明図である。端末装置120は、たとえば
図5Aに示す学習コンテンツ情報510を記憶する。たとえば、学習コンテンツ情報510は、
図3に示した記憶部302に記憶される。また、学習コンテンツ情報510は、サーバ110から配信された学習コンテンツを端末装置120が受信するごとに更新される。
【0115】
学習コンテンツ情報510は、端末装置120が再生可能な学習コンテンツの識別子(「A」、「B」、「C」、…)ごとに、学習種別、スクリーンショットの取得タイミング、スクリーンショットの切り抜き範囲、画面変化データ記憶の要否および音声記憶の要否を示す。学習コンテンツの識別子は、学習コンテンツごとにユニークに割り当てられた識別子である。学習コンテンツの学習種別は、その学習コンテンツが文字練習、発声練習、選択問題などのいずれの種別に属するかを示す。
【0116】
スクリーンショットの取得タイミングは、その学習コンテンツの再生中のいずれのタイミングにおいてスクリーンショットを取得するかを示す。たとえば、スクリーンショットの取得タイミングは、学習コンテンツの再生開始からの経過時間等によって表されてもよいし、学習コンテンツの再生中に発生するイベント(たとえば評価結果の表示)によって表されてもよい。
【0117】
図5Aに示す例では各スクリーンショットの取得タイミングが評価表示時になっている。評価表示時は、たとえば学習コンテンツが学習者からの入力を求め、学習者からの入力に対する評価結果を表示するという内容である場合に、その評価結果を表示するタイミングである。ただし、スクリーンショットの取得タイミングは評価表示時に限らず学習コンテンツに応じて任意に設定することができる。スクリーンショットの取得タイミングは、学習コンテンツにおいて、学習者の入力が完了したタイミングや、学習者の入力を受け付け中のタイミングであってもよい。また、1つの学習コンテンツにこれらのタイミングが複数ある場合は、たとえばその複数のタイミングのうち最後のタイミングをスクリーンショットの取得タイミングとしてもよい。これにより、最も学習の成果が反映されたスクリーンショットを得ることができる。
【0118】
スクリーンショットの切り抜き範囲は、同日のスクリーンショットをまとめた一覧表示を生成する際に、一覧画像のブロックとして、スクリーンショットのいずれの範囲を切り取ったものを用いるかを示す。たとえば、「ひらがなをかく」のように手書き入力を受け付ける手書き文字入力欄412が表示される学習コンテンツについては、その手書き文字入力欄412や手書き文字入力欄412の周辺をスクリーンショットの切り抜き範囲とする。これにより、たとえば
図4Dに示したブロック441aのように、学習の成果(筆跡)を中心としたブロックを一覧画像441に含めることができる。
【0119】
また、スクリーンショットの切り抜き範囲による切り抜きは、スクリーンショットの取得時におこなわれてもよい。たとえば、スクリーンショット430の取得時に、スクリーンショット430は、対応する切り抜き範囲により切り抜かれた状態で記憶部302に記憶されてもよい。この場合は、一覧画像441の生成時には、記憶部302に記憶されたスクリーンショット430等をそのまま並べた画像を生成すればよい。
【0120】
画面変化データ記憶の要否は、その学習コンテンツの再生中にタッチスクリーン224に表示される画面の変化を再生可能な画面変化データ(たとえば上記のストロークデータまたは動画データ)の記憶を要するか否かを示す。
図5Aに示す例では、学習コンテンツ情報510は、学習種別が文字練習である識別子「A」の学習コンテンツについて、その学習コンテンツの再生中(たとえば学習者が手書き文字を入力中)の画面の変化を再生可能な画面変化データの記憶を要することを示している。また、
図5Aに示す例では、学習コンテンツ情報510は、学習種別が音声練習および選択問題である識別子「B」、「C」の各学習コンテンツについて、それらの学習コンテンツの再生中の画面の変化を再生可能な画面変化データの記憶を要しないことを示している。
【0121】
音声記憶の要否は、その学習コンテンツの再生中にマイク225によって検出される音声の記憶を要するか否かを示す。
図5Aに示す例では、学習コンテンツ情報510は、学習種別が音声練習である識別子「B」の学習コンテンツについて、その学習コンテンツの再生中(たとえば学習者が発声中)の音声の記憶を要することを示している。また、
図5Aに示す例では、学習コンテンツ情報510は、学習種別が文字練習および選択問題である識別子「A」、「C」の各学習コンテンツについて、それらの学習コンテンツの再生中の音声の記憶を要しないことを示している。
【0122】
スクリーンショットの取得タイミング、スクリーンショットの切り抜き範囲、画面変化データ記憶の要否および音声記憶の要否のそれぞれは、学習コンテンツごとに、たとえばその学習コンテンツの作成者によってあらかじめ決定され、学習コンテンツの配信データに情報として含まれていてもよい。また、スクリーンショットの取得タイミング、スクリーンショットの切り抜き範囲、画面変化データ記憶の要否および音声記憶の要否のそれぞれは、端末装置120の設定画面等により、たとえば学習管理者が任意に設定可能であってもよい。
【0123】
(実施の形態1にかかる端末装置が記憶する学習コンテンツ再生履歴情報)
図5Bは、実施の形態1にかかる端末装置が記憶する学習コンテンツ再生履歴情報の一例を示す説明図である。端末装置120は、たとえば
図5Bに示す学習コンテンツ再生履歴情報520を記憶する。たとえば、学習コンテンツ再生履歴情報520は、
図3に示した記憶部302に記憶される。また、学習コンテンツ再生履歴情報520は、端末装置120によって学習コンテンツが再生されるごとに更新される。
【0124】
学習コンテンツ再生履歴情報520は、端末装置120によりおこなわれた学習コンテンツの再生ごとに、学習コンテンツの再生日と、学習コンテンツの識別子(「A」、「B」、「C」、…)と、スクリーンショットの記憶先と、画面変化データの記憶先と、音声の記憶先と、を示す。学習コンテンツの再生日は、その学習コンテンツを端末装置120が再生した日を示す。学習コンテンツの識別子は、学習コンテンツごとにユニークに割り当てられた識別子であって、
図5Aに示した学習コンテンツ情報510における学習コンテンツの識別子に対応する。
【0125】
スクリーンショットの記憶先は、その学習コンテンツの再生中に生成されたスクリーンショットの記憶部302における記憶先(たとえばアドレス)を示す。画面変化データの記憶先は、その学習コンテンツの再生中に生成された画面変化データの記憶部302における記憶先(たとえばアドレス)を示す。ただし、
図5Aに示した学習コンテンツ情報510においてその学習コンテンツの画面変化データ記憶の要否が不要である場合はその学習コンテンツの画面変化データは記憶されないため、その学習コンテンツの画面変化データの記憶先は「-」とする。
図5Bに示す例では、学習コンテンツ再生履歴情報520は、たとえば、識別子「B」の学習コンテンツのスクリーンショットが記憶部302におけるアドレス「Address_B1」に記憶されていることや、識別子「B」の学習コンテンツの音声が記憶部302におけるアドレス「Address_B3」に記憶されていることを示している。
【0126】
音声の記憶先は、その学習コンテンツの再生中に録音された音声の記憶部302における記憶先(たとえばアドレス)を示す。ただし、
図5Aに示した学習コンテンツ情報510においてその学習コンテンツの音声記憶の要否が不要である場合はその学習コンテンツの音声は記憶されないため、その学習コンテンツの音声の記憶先は「-」とする。
図5Bに示す例では、学習コンテンツ再生履歴情報520は、たとえば、識別子「A」の学習コンテンツのスクリーンショットが記憶部302におけるアドレス「Address_A1」に記憶されていることや、識別子「A」の学習コンテンツの画面変化データが記憶部302におけるアドレス「Address_A2」に記憶されていることを示している。
【0127】
たとえば端末装置120を複数の学習者によって使用する場合は、学習コンテンツ再生履歴情報520は学習者ごとに記憶されてもよい。この場合に、学習コンテンツ再生履歴情報520の更新や参照は、その更新や参照にかかる学習者に対応する学習コンテンツ再生履歴情報520に対しておこなわれる。
【0128】
(実施の形態1にかかる端末装置による処理)
図6は、実施の形態1にかかる端末装置による処理の一例を示すフローチャートである。端末装置120は、たとえば
図6に示す処理を実行する。
図6に示す処理は、たとえば
図3に示した制御部303の制御によって実行される。
【0129】
まず、端末装置120は、タッチスクリーン224にホーム画面を表示する(ステップS601)。つぎに、端末装置120は、当日の学習時間が所定時間以上であるか否かを判断する(ステップS602)。当日とは、たとえばステップS602を実行した日である。学習時間は、端末装置120を用いて学習者が学習をおこなった時間であり、たとえば端末装置120が提供する学習アプリの起動時間の合計である。ただし、学習時間はこれに限らず、たとえば学習コンテンツの再生時間の合計などであってもよい。所定時間は、たとえば未就学児等である学習者にとって適切な学習時間の上限(たとえば15分)である。学習時間は、あらかじめ設定された固定値でもよいし、学習管理者等が端末装置120を直接的または間接的に操作して設定した値であってもよい。
【0130】
ステップS602において、学習時間が所定時間以上でない場合(ステップS602:No)は、端末装置120は、再生する学習コンテンツを決定する(ステップS603)。ステップS603における学習コンテンツの決定は、たとえば学習者または学習管理者からの選択指示をタッチスクリーン224等により受け付けることによっておこなってもよいし、各学習コンテンツの再生履歴(たとえば
図5Bに示した学習コンテンツ再生履歴情報520)に基づいて端末装置120が選択することによりおこなってもよい。
【0131】
つぎに、端末装置120は、ステップS603により決定した学習コンテンツを再生する(ステップS604)。ステップS604において、端末装置120は、
図5Aに示した学習コンテンツ情報510を参照することにより再生中の学習コンテンツのスクリーンショットの取得タイミングを特定し、特定した取得タイミングにおいてタッチスクリーン224の学習画面410のスクリーンショットを生成して記憶部302に記憶する。
【0132】
また、端末装置120は、ステップS604において、
図5Aに示した学習コンテンツ情報510を参照することにより再生中の学習コンテンツの画面変化データ記憶の要否や音声記憶の要否を判定する。そして、端末装置120は、再生中の学習コンテンツの画面変化データ記憶を要すると判定した場合は、学習コンテンツの再生中にタッチスクリーン224に表示される学習画面410の変化を再生可能な画面変化データ(たとえば上記のストロークデータまたは動画データ)を生成し、生成した画面変化データを記憶部302に記憶する。また、端末装置120は、再生中の学習コンテンツの音声記憶を要すると判定した場合は、学習コンテンツの再生中にマイク225により検出された音声を録音し、録音した音声を記憶部302に記憶する。
【0133】
つぎに、端末装置120は、ステップS604による学習コンテンツの再生結果に基づいて、
図5Bに示した学習コンテンツ再生履歴情報520を更新し(ステップS605)、ステップS601へ戻る。ステップS605において、たとえば、端末装置120は、ステップS604による学習コンテンツの再生日と、ステップS604において再生した学習コンテンツの識別子と、ステップS604におけるスクリーンショットの記憶先と、を対応付けて学習コンテンツ再生履歴情報520に登録する。
【0134】
また、端末装置120は、ステップS604において学習コンテンツの画面変化データを記憶部302に記憶した場合は、その画面変化データの記憶部302における記憶先を、上述した学習コンテンツの再生日、学習コンテンツの識別子およびスクリーンショットの記憶先と対応付けて学習コンテンツ再生履歴情報520に登録する。
【0135】
また、端末装置120は、ステップS604において学習コンテンツの再生中に録音した音声を記憶部302に記憶した場合は、その音声の記憶部302における記憶先を、上述した学習コンテンツの再生日、学習コンテンツの識別子およびスクリーンショットの記憶先と対応付けて学習コンテンツ再生履歴情報520に登録する。
【0136】
ステップS602において、学習時間が所定時間以上である場合(ステップS602:Yes)は、端末装置120は、ステップS604において当日に再生した各学習コンテンツについて記憶したスクリーンショットをまとめて表示する一覧画像441を生成する(ステップS606)。なお、ステップS606と、ステップS607,S608と、の順序を入れ替えてもよい。
【0137】
つぎに、端末装置120は、きょうのできた画面440を表示するための表示操作を学習管理者に促すためのメッセージを出力部304により出力する(ステップS607)。この表示操作は、たとえばタッチスクリーン224に表示されたホーム画面に配置された各アイコンのうち、きょうのできた画面440を表示するためのアイコン(たとえばきょうのできたボタン)をタッチする操作である。
【0138】
ステップS607により出力されるメッセージは、たとえば、学習管理者を呼ぶことを学習者に促す「おかあさんやおとうさんをよぼう」などのメッセージとすることができる。または、ステップS607により出力されるメッセージは、端末装置120を学習管理者の所へ持っていくことを学習者に促す「おかあさんやおとうさんのところにもっていこう」などのメッセージであってもよい。または、ステップS607により出力されるメッセージは、「おかあさんやおとうさんにみせよう」などのメッセージであってもよい。また、ステップS607により出力されるメッセージは、スピーカー226から音声により出力されてもよいし、タッチスクリーン224により画面表示されてもよい。
【0139】
つぎに、端末装置120は、きょうのできた画面440を表示するための表示操作を受け付けたか否かを判断し(ステップS608)、きょうのできた画面440を表示するための表示操作を受け付けるまで待つ(ステップS608:Noのループ)。きょうのできた画面440を表示するための表示操作を受け付けると(ステップS608:Yes)、端末装置120は、ステップS606により生成した一覧画像441を含むきょうのできた画面440をタッチスクリーン224により表示する(ステップS609)。
【0140】
つぎに、端末装置120は、ステップS609により表示したきょうのできた画面440の一覧画像441のいずれかのブロックを選択するための選択操作を受け付けたか否かを判断し(ステップS610)、選択操作を受け付けるまで待つ(ステップS610:Noのループ)。この選択操作は、たとえばタッチスクリーン224に表示された一覧画像441に含まれる選択対象のブロックをタッチする操作である。
【0141】
ステップS610において、選択操作を受け付けると(ステップS610:Yes)、端末装置120は、受け付けた選択操作によって選択されたブロックに対応するスクリーンショットを表示する(ステップS611)。たとえば、
図4Dに示したブロック441aが選択された場合は、端末装置120は、ブロック441aの基になったスクリーンショット430(
図4Cを参照)をタッチスクリーン224に表示する(
図4Eを参照)。
【0142】
つぎに、端末装置120は、ステップS611により表示したスクリーンショットの表示を終了させるための終了操作を受け付けたか否かを判断する(ステップS612)。この終了操作は、たとえば、
図4Eに示したバックボタン414をタッチする操作などである。終了操作を受け付けていない場合(ステップS612:No)は、端末装置120は、表示したスクリーンショットに対応する学習コンテンツについて記憶された画面変化データ等(画面変化データが示す画面変化、または音声)を再生するための再生操作を受け付けたか否かを判断する(ステップS613)。この再生操作は、たとえば
図4Eに示した再生ボタン452をタッチする操作である。
【0143】
ステップS613において、再生操作を受け付けていない場合(ステップS613:No)は、端末装置120は、ステップS612へ戻る。再生操作を受け付けた場合(ステップS613:Yes)は、端末装置120は、受け付けた再生操作によって再生を指示された画面変化データ等を再生し(ステップS614)、ステップS612へ戻る。
【0144】
たとえば、端末装置120は、画面変化データが示す画面変化データの再生を指示する再生操作を受け付けた場合に、ステップS614において、学習コンテンツ再生履歴情報520を参照してその画面変化データの記憶先を特定し、特定した記憶先から画面変化データを取得し、取得した画面変化データに基づく画面変化をタッチスクリーン224により再生する。また、端末装置120は、画面変化データが上記の動画であり、動画に音声が含まれている場合は、タッチスクリーン224により動画の映像を再生するとともにスピーカー226により動画の音声を再生する。また、端末装置120は、音声の再生を指示する再生操作を受け付けた場合に、ステップS614において、学習コンテンツ再生履歴情報520を参照してその音声の記憶先を特定し、特定した記憶先から音声を取得し、取得した音声をスピーカー226により再生する。
【0145】
ステップS612において、終了操作を受け付けた場合(ステップS612:Yes)は、端末装置120は、ステップS609により表示したきょうのできた画面440の一覧画像441におけるすべてのブロックに対応するスクリーンショットをステップS611により表示済みか否かを判断する(ステップS615)。
【0146】
ステップS615において、すべてのブロックに対応するスクリーンショットを表示済みでない場合(ステップS615:No)は、端末装置120は、ステップS609へ戻る。すべてのブロックに対応するスクリーンショットを表示済みである場合(ステップS615:Yes)は、端末装置120は、
図4Fに示した編集画面460をタッチスクリーン224により表示する(ステップS616)。
【0147】
つぎに、端末装置120は、ステップS616により表示した編集画面460の表示を終了させるための終了操作を受け付けたか否かを判断する(ステップS617)。この終了操作は、たとえば
図4Fに示したバックボタン414をタッチする操作である。終了操作を受け付けていない場合(ステップS617:No)は、端末装置120は、一覧画像441に対する編集をおこなうための編集操作を受け付けたか否かを判断する(ステップS618)。この編集操作は、たとえば
図4Fに示したスタンプツールパネル461や描画ツールパネル462に関する操作である。
【0148】
ステップS618において、編集操作を受け付けていない場合(ステップS618:No)は、端末装置120は、ステップS617へ戻る。編集操作を受け付けた場合(ステップS618:Yes)は、端末装置120は、受け付けた編集操作に応じた編集内容を編集画面460の一覧画像441に反映させ(ステップS619)、ステップS617へ戻る。
【0149】
ステップS617において、終了操作を受け付けた場合(ステップS617:Yes)は、端末装置120は、表示している編集画面460の一覧画像441を、現在の日と対応付けて記憶部302に記憶し(ステップS620)、一連の処理を終了する。
【0150】
このように、実施の形態1にかかる学習支援プログラムによれば、未就学児等の学習者向けの学習コンテンツと対応付けて、その学習コンテンツの再生中に表示装置に表示された内容の一部または全部を画像として取り込んだスクリーンショットを記憶し、再生済みの複数の学習コンテンツそれぞれに対応するスクリーンショットをまとめて表示する一覧画像を生成して出力することができる。
【0151】
これにより、学習管理者は、学習者が各学習コンテンツにより学習していたときに表示されていた画面を一括して確認することができる。このため、学習管理者は、学習者が複数の学習コンテンツによる各学習をおこなっている間、監視を続けていなくても、学習者が複数の学習コンテンツによる各学習をおこなった際の成果の全体を容易に把握することができる。また、学習者が学習をおこなった学習コンテンツに、たとえば採点結果では成果を把握しにくい学習コンテンツ(字の練習等)や採点自体が困難な学習コンテンツ(お絵かき学習等)が含まれていても、管理者は、学習者が各学習コンテンツにより学習していたときに表示されていた画面を確認できるため、学習者が学習をおこなった際の成果(筆跡や絵等)を容易に把握することができる。
【0152】
したがって、未就学児等の学習者がおこなった学習の成果を、保護者等の学習管理者が効率よく把握することができる。学習管理者が学習の成果を把握することにより、学習管理者は、学習者の成長を実感したり、学習に関する話題を学習者とのコミュニケーションに容易に取り入れたりすることができる。
【0153】
また、実施の形態1にかかる学習支援プログラムによれば、スクリーンショットが取り込まれた時刻を示すタイムスタンプを記憶し、再生済みの学習コンテンツそれぞれに対応するスクリーンショットのうち、取り込まれた時刻が所定の範囲内のスクリーンショットをまとめて表示する一覧画像を生成することができる。これにより、学習管理者は、学習者が続けておこなった各学習コンテンツの成果を一括して把握することができる。このため、学習管理者は、学習履歴等を参照して調べなくても、学習者が続けておこなった学習の範囲を認識できるため、学習の成果に関する評価や学習者とのコミュニケーション(褒める等)を効率良くおこなうことができる。
【0154】
たとえば、所定の範囲は、一覧画像を出力する日の範囲である。これにより、学習管理者は、一覧画像を出力する日に学習者が学習をおこなった各学習コンテンツの成果を一括して把握することができる。このため、学習管理者は、学習履歴等を参照して調べなくても、学習者がその日におこなった学習の範囲を認識できるため、一日の学習の成果に関する評価や学習者とのコミュニケーション(褒める等)を効率良くおこなうことができる。また、学習者にとっては、そのコミュニケーションがその日におこなった学習に関するものであることを容易に認識できるため、学習者と学習管理者との間のコミュニケーションを円滑にすることができる。
【0155】
また、実施の形態1にかかる学習支援プログラムによれば、学習コンテンツの再生中の期間のうちスクリーンショットを取り込むタイミングを学習コンテンツごとに記憶しておき、そのタイミングで表示装置に表示された内容の一部または全部を画像として取り込んだスクリーンショットを記憶することができる。これにより、学習の成果が分かりやすいスクリーンショットが得られるタイミングを学習コンテンツごとに記憶しておくことで、各学習コンテンツの内容に応じて、学習の成果が分かりやすい一覧画像を得ることができる。たとえば、再生した学習コンテンツが「ひらがなをかく」のように手書き入力を受け付けるものである場合には、その手書き入力の受け付けを完了したタイミングをスクリーンショットの取り込みタイミングとすることで、学習の成果である筆跡が反映された、学習の成果が分かりやすい画像を含む一覧画像を生成することができる。
【0156】
また、実施の形態1にかかる学習支援プログラムによれば、スクリーンショットの切り抜き範囲を学習コンテンツごとに記憶しておき、再生済みの複数の学習コンテンツそれぞれに対応するスクリーンショットを、それぞれの学習コンテンツの切り抜き範囲で切り抜いた画像を並べた一覧画像を生成することができる。これにより、学習の成果が分かりやすい画像が得られる切り抜き範囲を学習コンテンツごとに記憶しておくことで、各学習コンテンツの内容に応じて、学習の成果が分かりやすい一覧画像を得ることができる。たとえば、再生した学習コンテンツが「ひらがなをかく」のように手書き入力を受け付ける手書き文字入力欄412が表示されるものである場合には、その手書き文字入力欄412や手書き文字入力欄412の周辺をスクリーンショットの切り抜き範囲とすることで、学習の成果が反映される手書き文字入力欄412を中心とした、学習の成果が分かりやすい画像を含む一覧画像を生成することができる。
【0157】
また、学習の成果が分かりやすい一覧画像を得ることで、たとえば、この一覧画像を日ごとに並べた、日ごとの学習成果を容易に概観可能な画面(たとえば日選択画面480)を生成することができる。これにより、学習管理者は、学習の成果の時系列的な変化を容易に把握し、学習者の成長を実感したり、学習に関する話題を学習者とのコミュニケーションに容易に取り入れたりすることができる。
【0158】
また、この一覧画像を、SNS(Social Networking Service:ソーシャルネットワーキングサービス)などのWebサーバにアップロード可能にしてもよい。これにより、複数の学習の成果を視覚的に一覧表示することにより見栄えがよい画像をWeb上で公開することができる。
【0159】
また、実施の形態1にかかる学習支援プログラムによれば、学習コンテンツの再生中に表示装置に表示された内容の一部または全部の変化を再生可能な画面変化データをその学習コンテンツと対応付けて記憶しておき、出力した一覧画像においてまとめて表示されたスクリーンショットのうちいずれかのスクリーンショットに関する画面変化データの出力の指示を受け付けた場合に、そのスクリーンショットに対応する学習コンテンツと対応付けられた画面変化データを出力することができる。これにより、学習管理者は、画面変化データに基づいて再生される、学習コンテンツの再生中に表示装置に表示された内容の変化に基づいて、学習者が複数の学習コンテンツによる各学習をおこなった際の成果の全体を容易に把握したうえで、各学習コンテンツにおける学習者の学習過程(たとえば運筆の様子)を把握することができる。このため、学習管理者は、学習者の努力を実感したり、学習過程に関する話題を学習者とのコミュニケーションに容易に取り入れたり(たとえば「ず」のはらいの部分は他の部分よりゆっくり書いていたので学習者にとって難しかったのかを質問する等)することができる。
【0160】
また、実施の形態1にかかる学習支援プログラムによれば、学習コンテンツの再生中にマイクロフォンにより取得された音声を学習コンテンツと対応付けて記憶しておき、出力した一覧画像においてまとめて表示されたスクリーンショットのうちいずれかのスクリーンショットに関する音声の出力の指示を受け付けた場合に、そのスクリーンショットに対応する学習コンテンツと対応付けられた音声を出力することができる。これにより、学習管理者は、学習者が複数の学習コンテンツによる各学習をおこなった際の成果の全体を容易に把握したうえで、各学習コンテンツにおける学習者の学習過程(たとえば英語の発声)を把握することができる。このため、学習管理者は、学習者の学習努力を実感したり、学習過程に関する話題を学習者とのコミュニケーションに容易に取り入れたり(たとえば「strawberry」の発音を上手にできたことを褒める等)することができる。
【0161】
また、実施の形態1にかかる学習支援プログラムによれば、生成した一覧画像を、学習コンテンツを表示する表示装置により表示することができる。これにより、表示装置により再生された学習コンテンツにより学習をおこなった学習者が、その表示装置を学習管理者に見せることで、学習者と学習管理者が一緒に一覧画像を確認することができる。
【0162】
ただし、生成した一覧画像を、学習コンテンツを表示する表示装置とは異なる表示装置(たとえば学習管理者が所有する端末装置の表示装置)により表示するようにしてもよい。たとえば、端末装置120において生成した一覧画像を、ネットワーク140を介して端末装置150へ送信し、端末装置150のディスプレイによってその一覧画像を表示してもよい。
【0163】
(実施の形態2)
実施の形態2について、実施の形態1と異なる部分について説明する。実施の形態1においては学習コンテンツによる学習の成果を効率よく確認する構成について説明したが、実施の形態2においては、文字の練習をおこなう学習コンテンツにおける出題順序に関する構成について説明する。
【0164】
たとえば、従来、端末装置を介した利用者に対する出題に対する解答を当該利用者による手書き入力によって受け付け、手書き入力によって受け付けた解のパターン認識をおこない、パターン認識された解とあらかじめ記憶された正解とに基づいて、正誤判定結果を表示する学習システムがあった(たとえば、特開2008-241736号公報)。また、文字を練習するための問題を、たとえば「あ」の問題、「い」の問題、…のような所定の順番で出題する学習システムがあった。
【0165】
しかしながら、各文字の問題を所定の順番で出題する学習システムでは、あらかじめ設定された合理的な順番で文字の学習をおこなうことができるものの、たとえば遅れて学習を始めた学習者は、より早く学習を始めた学習者に進捗で追いつくことが困難になり、学習者間で進捗に差が出やすいという問題がある。
【0166】
これに対して、たとえば一年を通じて月ごとに異なる文字の出題をおこなう学習システムが考えられるが、このような学習システムでは、その一年の途中から学習を始めた学習者は、あらかじめ設定された合理的な順番で文字の学習をおこなうことができないという問題がある。合理的な順番とは、一例としては50音順などの体系的な順番などである。
【0167】
たとえば、4月に「あいうえお」、5月に「かきくけこ」、6月に「さしすせそ」を出題する学習システムによる学習を6月から始めた学習者は、最初に「さしすせそ」を学習するが「あいうえお」や「かきくけこ」は学習したことがないという不合理な順番での学習となる。
【0168】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、学習者間で進捗の差が大きくなることを抑制しつつ、学習者が、学習を開始した時期に関わらず合理的な順番で文字の学習をおこなうことを可能にする学習支援プログラム、学習支援装置および学習支援方法を提供することを目的とする。
【0169】
(実施の形態2にかかる端末装置が記憶する練習順情報)
図7Aは、実施の形態2にかかる端末装置が記憶する練習順情報の一例を示す図である。実施の形態2にかかる端末装置120は、たとえば
図7Aに示す練習順情報710を記憶している。練習順情報710は、たとえば
図3に示した記憶部302に記憶される。また、練習順情報710は、たとえば、文字の練習の学習コンテンツの作成者によってあらかじめ決定され、文字の練習の学習コンテンツの配信データに情報として含まれている。
【0170】
練習順情報710は、Stage1として、ひらがな五十音を難易度別に練習する順番を示す情報である。
図7Aに示すように、練習順情報710は、問題番号と、文字と、例と、復習文字と、解放月と、を対応付ける情報である。練習順情報710の問題番号は、出題される問題を識別する識別情報であり、かつ問題間の出題の順番を示す順序情報である。問題のそれぞれは、たとえば1つ以上の文字の練習をおこなうための問題である。問題の出題は、たとえば上述した「ひらがなをかく」等の学習コンテンツの再生である。または、問題の出題は、出題する問題を出題候補として学習者に通知し、学習者がその出題候補を選択した場合にその問題を出題することであってもよい。
【0171】
練習順情報710の文字は、問題番号が示す問題による学習対象の1つ以上の文字である。練習順情報710の例は、練習順情報710の文字の使用例である。練習順情報710の復習文字は、問題番号が示す問題の文字とともに復習すべき文字の数である。練習順情報710の解放月は、問題番号が示す問題の出題が解放される月である。問題の出題の解放とは、問題が、現在時点が解放月に達していないため学習者に出題されない状態から、現在時点が解放月に達しており、他の条件(出題順序や出題履歴に関する条件)を満たせば学習者に出題される状態になることである。問題番号が示す問題は、たとえば解放月の初日の0時に出題が解放される。
【0172】
このように、現在時点が問題の解放月に達するまでその問題を出題しないようにすることで、学習者の学習の進捗をコントロールすることができる。学習者の学習の進捗をコントロールすることにより、たとえば、学習者間で進捗の差が大きくなったり、過剰に速いペースで学習を進めることにより学習者の記憶の定着が阻害されたりすることを抑制することができる。
【0173】
たとえば、問題番号「1」が示す問題は、5つの数字「1」~「5」の練習をおこなうための問題である。また、問題番号「2」が示す問題は、問題番号「1」が示す問題の次に出題される問題であって、5つの数字「6」~「10」の練習をおこなうための問題である。また、問題番号「3」が示す問題は、問題番号「2」が示す問題の次に出題される問題であって、3つのひらがな「く」、「へ」、「し」の練習をおこなうための問題である。これらの問題に対応する解放月は4月であるため、これらの問題の出題は、4月1日の0時に解放される。
【0174】
ただし、出題が解放されている問題であっても、問題番号による順番を飛ばして出題はされない。たとえば、4月においては問題番号「1」~「9」の各問題の出題が解放されているが、各問題は、自身より問題番号が小さい問題がすべて出題済みにならない限り出題されない。たとえば、4月において、問題番号「1」~「4」までの各問題が出題済みであり、問題番号「5」以降の各問題は出題済みでない場合、次に出題されるのは問題番号「5」の問題である。
【0175】
図7Aに示した練習順情報710においては、問題番号「1」、「2」などの最初の問題は、問題の順番等を学習者が理解するために必要な数字の問題となっている。そして、問題番号「3」以降の各問題は、「く」、「へ」、「し」などの簡単な字ほど先に出題されるように並んでいる。これにより、学習者は、簡単な字から先に練習をおこない、字の練習に慣れるにしたがって少しずつ難しい字の練習をおこなうことができる。このため、たとえば、初期段階から難しい字を練習することによる学習者の飽きを抑制することができる。また、学習者が読み書きできる文字の数が初期段階から速いペースで増加していくことにより、学習者の学習意欲を向上させることができる。
【0176】
ただし、練習順情報710における問題の順番は、簡単な字ほど先に出題される順番に限らず、学習において合理的な各種の順番とすることができる。たとえば、練習順情報710における問題の順番は、使用頻度が高い字ほど先になる順番や、似ていたり関連が強かったりする字が連続する順番や、50音順などであってもよい。
【0177】
(実施の形態2にかかる端末装置が記憶する出題履歴情報)
図7Bは、実施の形態2にかかる端末装置が記憶する出題履歴情報の一例を示す図である。実施の形態2にかかる端末装置120は、たとえば
図7Bに示す出題履歴情報720を記憶している。出題履歴情報720は、たとえば
図3に示した記憶部302に記憶される。また、出題履歴情報720は、端末装置120によって学習者に問題が出題されるごとに更新される。
【0178】
図7Bに示すように、出題履歴情報720は、問題番号と、出題履歴と、評価値と、を対応付ける情報である。出題履歴情報720の問題番号は、上述の練習順情報710の問題番号に対応する。出題履歴情報720の出題履歴は、問題番号が示す問題が学習者に出題済みであるか、または未出題であるかを示す。
【0179】
出題履歴情報720の評価値は、問題番号が示す問題が学習者に出題済みである場合に、その問題に対する学習者の解答に関する評価を示す。たとえば、端末装置120は、学習者に出題した問題に対する学習者の解答を受け付け、受け付けた解答について合否を判定する。たとえば、学習者の解答が上述の手書き文字である場合に、端末装置120は、学習者が入力した手書き文字と手本との一致度を算出し、算出した一致度が閾値以上であれば合格、算出した一致度が閾値未満であれば不合格と判定する。
【0180】
そして、端末装置120は、その問題に含まれる文字ごとに合否を判定し、その問題に含まれる文字の数に対する合格の文字の数を評価値として出題履歴情報720に登録する。たとえば、問題番号「1」の問題は5つの数字「1」~「5」の練習問題であり(
図7Aを参照)、数字「1」~「5」のすべてについて合格と判定されたとする。この場合に、端末装置120は、5個の文字のすべてについて合格したことを示す情報(○,○,○,○,○)を、問題番号「1」と対応付けて出題履歴情報720に登録する。
【0181】
また、問題番号「4」の問題は2つのひらがな「つ」、「ち」の練習問題であり(
図7Aを参照)、ひらがな「つ」については合格と判定されたがひらがな「ち」については不合格と判定されたとする。この場合に、端末装置120は、1番目の文字については合格で2番目の文字については不合格であることを示す情報(○,×)を、問題番号「4」と対応付けて出題履歴情報720に登録する。なお、出題履歴が未出題となっている問題は出題されていないため、その問題に対応する評価値は「-」となっている。
【0182】
図7Bに示す例では、問題番号「1」~「10」までの各問題が出題済みであり、問題番号「11」以降の問題が未出題となっている。現在時点が5月であるとすると、未出題の問題のうち問題番号が最も小さい問題番号「11」の問題は出題が解放済みであるため(
図7Aを参照)、次回出題される問題は問題番号「11」の問題である。
【0183】
図7Cは、実施の形態2にかかる端末装置が記憶する出題履歴情報の他の一例を示す図である。実施の形態2にかかる端末装置120は、たとえば
図7Cに示す出題履歴情報720を記憶している。
図7Cに示す例では、問題番号「1」~「16」までの各問題が出題済みであり、問題番号「17」以降の問題が未出題となっている。現在時点が5月であるとすると、未出題の問題のうち問題番号が最も小さい問題番号「17」の問題は出題が解放済みでないため(
図7Aを参照)、次回出題される問題は問題番号「17」の問題ではなく、出題済みの問題である問題番号「1」~「16」の中から選択される。
【0184】
たとえば、端末装置120は、出題済みの問題の中で問題番号が最も大きい問題番号「16」の問題に復習文字として3文字が対応付けられているため(
図7Aを参照)、出題済みの問題である問題番号「1」~「16」に含まれる文字から不合格となっている文字を3つ選択する。そして、端末装置120は、選択した3つの文字を復習するための問題を学習者に出題する。
【0185】
なお、
図7Bや
図7Cに示した出題履歴情報720に、問題に対する回答に関する評価値として、合格または不合格の2段階の評価値を登録する例について説明したが、これに限らない。たとえば、問題に対する回答に関する評価値として3段階以上の評価値を出題履歴情報720に登録してもよい。3段階以上の評価値は、たとえば上述した一致度を評価値として用いたり、同じ問題についての合格回数等を評価値として用いたりすることにより実現することができる。
【0186】
たとえば端末装置120を複数の学習者によって使用する場合は、
図7Bや
図7Cに示した出題履歴情報720は学習者ごとに記憶されてもよい。この場合に、出題履歴情報720の更新や参照は、その更新や参照にかかる学習者に対応する出題履歴情報720に対しておこなわれる。
【0187】
(実施の形態2にかかる端末装置の機能的構成)
実施の形態2にかかる端末装置120の機能的構成は、たとえば
図3に示した端末装置120の機能的構成と同様である。この場合に、端末装置120の記憶部302は、練習順情報710に含まれる各問題のうち、学習者に出題済みでない問題を特定する情報(たとえば出題履歴情報720)を記憶する。また、記憶部302は、問題と問題の解放時点との対応関係を特定する情報(たとえば練習順情報710)を記憶する。また、記憶部302は、学習者に出題された問題に対する学習者による解答に関する評価値を特定する情報(たとえば出題履歴情報720)を記憶する。ただし、これらの各情報は、記憶部302に限らず、端末装置120が備えるそれぞれ異なる記憶部に記憶されてもよい。
【0188】
または、これらの各情報の少なくとも一部は、たとえばサーバ110の記憶部に記憶されていてもよい。この場合に、端末装置120は、サーバ110との間で通信をおこなうことにより、サーバ110の記憶部に記憶された情報を参照する。
【0189】
端末装置120の制御部303は、出題の順番が設定された複数の問題に含まれ、学習者に出題済みでなく、解放時点を現在時点が過ぎている問題の中で出題の順番が最初の問題を検索する。この問題の検索については後述する(
図8A,
図8Bを参照)。
【0190】
端末装置120の出力部304は、制御部303の検索によりその検索の対象の問題が検出された場合に、検出された問題を特定する情報を出力する。問題を特定する情報を出力するとは、たとえば、その問題に対応する学習コンテンツを再生することであってもよいし、その問題を学習候補としてホーム画面等に表示することなどであってもよい。出力部304が問題を学習候補としてホーム画面等に表示した場合、学習者または学習管理者がその問題を選択する操作をおこなうと、出力部304はその問題に対応する学習コンテンツを再生する。
【0191】
(実施の形態2にかかる端末装置による処理)
図8Aは、実施の形態2にかかる端末装置による処理の一例を示すフローチャートである。実施の形態2にかかる端末装置120は、たとえば
図8Aに示す処理を実行する。
図8Aに示す処理は、たとえば
図3に示した制御部303の制御によって実行される。
【0192】
まず、端末装置120は、
図7B,
図7Cに示した出題履歴情報720を参照することにより、学習者に出題済みでない問題の問題番号のうち最小の問題番号を特定する(ステップS811)。これにより、練習順情報710に含まれ学習者に出題済みでない問題のうち出題の順番が最初の問題を特定することができる。たとえば、
図7Bに示した例では問題番号「11」が特定される。
図7Cに示した例では問題番号「17」が特定される。
【0193】
つぎに、端末装置120は、
図7Aに示した練習順情報710を参照することにより、ステップS811により特定した問題番号に対応する解放月を特定する(ステップS812)。たとえば、
図7Bに示した例では解放月として5月が特定される。
図7Cに示した例では解放月として6月が特定される。
【0194】
つぎに、端末装置120は、現在の月が、ステップS812により特定した解放月以降であるか否かを判断する(ステップS813)。これにより、ステップS811により特定した問題番号の問題の解放時点を過ぎているか否かを判断することができる。たとえば、
図7Bに示した例において、現在が4月であれば現在の月が解放月以降でないと判断され、現在が5月以降であれば現在の月が解放月以降であると判断される。
図7Cに示した例において、現在が4月または5月であれば現在の月が解放月以降でないと判断され、現在が6月以降であれば現在の月が解放月以降であると判断される。
【0195】
ステップS813において、現在の月が解放月以降である場合(ステップS813:Yes)は、端末装置120は、ステップS811により特定した問題番号の問題を学習者に出題する(ステップS814)。
図7Bに示した例においては問題番号「11」に対応するひらがな「ろ」、「る」の問題が出題される。
図7Cに示した例においては問題番号「17」に対応するひらがな「や」、「か」の問題が出題される。
【0196】
つぎに、端末装置120は、出題履歴情報720において、ステップS814により出題した問題に対応する出題履歴を出題済みに更新する(ステップS815)。
図7Bに示した例においては問題番号「11」に対応する出題履歴が出題済みに更新される。
図7Cに示した例においては問題番号「17」に対応する出題履歴が出題済みに更新される。
【0197】
つぎに、端末装置120は、出題した問題に対する解答に関する評価値を算出する(ステップS816)。つぎに、出題履歴情報720において、端末装置120は、出題した問題と対応付けて、ステップS816により算出した評価値を登録し(ステップS817)、一連の処理を終了する。
【0198】
ステップS813において、現在の月が解放月以降でない場合(ステップS813:No)は、端末装置120は、出題履歴情報720を参照し、出題済みの問題の中から、評価値に基づいて選択した問題を出題する(ステップS818)。
図7Bに示す例では、たとえば、問題番号「4」の2番目のひらがな「ち」が不合格との評価値に基づき、ひらがな「ち」を含む複数の文字の問題が出題される。
図7Cに示す例では、たとえば、問題番号「4」の2番目のひらがな「ち」と、問題番号「5」の1番目のひらがな「り」とが不合格との評価値に基づき、ひらがな「ち」、「り」を含む複数の文字の問題が出題される。ステップS818のつぎに、端末装置120は、ステップS816へ移行する。
【0199】
ステップS814,S818による問題の出題は、たとえばその問題を即時出題する処理であってもよいし、その問題を出題候補として学習者に通知し、学習者がその出題候補を選択してからその問題を出題する処理であってもよい。
【0200】
図8Aに示した処理により、出題の順番が設定された複数の問題に含まれ学習者に出題済みでなく解放時点を現在時点が過ぎている問題の中で出題の順番が最初の問題を検索し、その問題がある場合にその問題を出力することができる。また、学習者に出題済みでなく解放時点を現在時点が過ぎている問題がない場合に、学習者に出題された問題の中から評価値に基づき選択した問題を出力することができる。また、学習者に出題済みでなく解放時点を現在時点が過ぎている問題がある場合に、その問題を出題済みに変更することができる。
【0201】
図8Bは、実施の形態2にかかる端末装置による処理の他の一例を示すフローチャートである。実施の形態2にかかる端末装置120は、たとえば
図8Bに示す処理を実行してもよい。
図8Bに示す処理は、たとえば
図3に示した制御部303の制御によって実行される。
【0202】
まず、端末装置120は、練習順情報710および出題履歴情報720を参照することにより、現在の月が解放月以降であり出題済みでない問題の問題番号を抽出する(ステップS821)。つぎに、端末装置120は、ステップS821により問題番号が抽出されたか否かを判断する(ステップS822)。
【0203】
ステップS822において、問題番号が抽出された場合(ステップS822:Yes)は、端末装置120は、ステップS821により抽出された問題番号の中で最小の問題番号を抽出し(ステップS823)、ステップS824へ移行する。問題番号が抽出されなかった場合(ステップS822:No)は、端末装置120は、ステップS828へ移行する。
図8Bに示すステップS824~S828は、
図8Aに示したステップS814~S818と同様である。
【0204】
図8Bに示した処理により、たとえば
図8Aに示した処理と同様に学習を出題することができる。
図8A,
図8Bに示した処理は、たとえば、
図6に示した処理のステップS603,S604に組み込むことができる。たとえば、
図6に示したステップS603において
図8Aまたは
図8Bに示した処理を実行することにより、文字の練習に関して再生する学習コンテンツを決定し、ステップS604において決定した学習コンテンツを再生(問題を特定する情報を出力)することができる。
【0205】
また、
図8A,
図8Bに示した処理により学習コンテンツを決定する際に、たとえば
図8A,
図8BのステップS814,S818,S824,S828において、出題対象の問題を学習候補としてホーム画面やきょうのまなび画面490に表示(出題対象の問題を特定する情報を出力)してもよい。また、たとえばステップS814,S824により未出題の問題を出題する場合はきょうのまなび画面490における推奨コンテンツアイコン491a~491cのいずれかにその問題を出題候補として表示し、ステップS818,S828により出題済みの問題を出題する場合は、出題対象の問題はきょうのまなび画面490には表示せず、たとえばホーム画面のみに表示するようにしてもよい。
【0206】
また、端末装置120による処理は、
図8A,
図8Bに示した各処理に限らず、
図8A,
図8Bに示した各処理と同様に学習を出題することができる各種の処理とすることができる。
【0207】
このように、実施の形態2にかかる学習支援プログラムによれば、学習者に出題済みでない問題を特定する情報と、問題と問題の解放時点との対応関係を特定する情報と、を参照して、現在時点に基づいて、出題の順番が設定された複数の問題に含まれ学習者に出題済みでなく解放時点を現在時点が過ぎている問題の中で出題の順番が最初の問題を検索し、その問題がある場合に、その問題を特定する情報を出力すること(その問題に対応する学習コンテンツを再生すること、またはその問題を学習候補としてホーム画面等に表示すること等)ができる。
【0208】
これにより、設定された順番で問題を出題することで、学習者が学習を開始した時期に関わらず合理的な順番で学習をおこなうことができる。また、解放時点を現在時点が過ぎていない問題については出題しないことで、早期に学習を始めたり意欲や能力が高かったりする学習者の学習の進捗をコントロールすることができる。したがって、たとえば、学習者間で進捗の差が大きくなることを抑制することができる。このため、学習者間で進捗の差が大きくなることを抑制しつつ、学習者が学習を開始した時期に関わらず合理的な順番で文字の学習をおこなうことが可能になる。
【0209】
実施の形態2において説明した学習支援プログラム、学習支援装置および学習支援方法について、さらに下記に記載する。
【0210】
学習者に出題済みでない問題を特定する情報を記憶する第1記憶部と、問題と問題の解放時点との対応関係を特定する情報を記憶する第2記憶部と、を参照して、現在時点に基づいて、出題の順番が設定された複数の問題に含まれ前記学習者に出題済みでなく前記解放時点を現在時点が過ぎている問題の中で前記順番が最初の問題を検索し、
前記最初の問題がある場合に前記最初の問題を特定する情報を出力する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする学習支援プログラム。
【0211】
上記の学習支援プログラムにおいて、さらに、前記学習者に出題された問題に対する前記学習者による解答に関する評価値を特定する情報を記憶する第3記憶部を参照して、前記最初の問題がない場合に、前記複数の問題に含まれ前記学習者に出題された問題の中から前記評価値に基づき選択した問題を特定する情報を出力する処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする学習支援プログラム。
【0212】
上記の学習支援プログラムにおいて、さらに、前記最初の問題がある場合に、前記第1記憶部に記憶された情報において前記最初の問題を出題済みに変更する処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする学習支援プログラム。
【0213】
学習者に出題済みでない問題を特定する情報を記憶する第1記憶部と、問題と問題の解放時点との対応関係を特定する情報を記憶する第2記憶部と、を参照して、現在時点に基づいて、出題の順番が設定された複数の問題に含まれ前記学習者に出題済みでなく前記解放時点を現在時点が過ぎている問題の中で前記順番が最初の問題を検索する検索部と、
前記最初の問題がある場合に前記最初の問題を特定する情報を出力する出力部と、
を備えることを特徴とする学習支援装置。
【0214】
コンピュータが、
学習者に出題済みでない問題を特定する情報を記憶する第1記憶部と、問題と問題の解放時点との対応関係を特定する情報を記憶する第2記憶部と、を参照して、現在時点に基づいて、出題の順番が設定された複数の問題に含まれ前記学習者に出題済みでなく前記解放時点を現在時点が過ぎている問題の中で前記順番が最初の問題を検索し、
前記最初の問題がある場合に前記最初の問題を特定する情報を出力する、
ことを特徴とする学習支援方法。
【0215】
なお、上記の各実施の形態で説明した学習支援方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD-ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0216】
以上のように、この発明にかかる学習支援プログラム、学習支援装置および学習支援方法は、学習を支援する学習支援プログラム、学習支援装置および学習支援方法に有用であり、特に、未就学児等の学習者を対象とした学習の支援に適している。
【符号の説明】
【0217】
100 通信教育システム
110 サーバ
120,150 端末装置
130 操作部材
140 ネットワーク
210,220 バス
211,221 CPU
212,222 メモリ
213,223 ネットワークI/F
224 タッチスクリーン
224a ディスプレイ
224b タッチパネル
225 マイク
226 スピーカー
227 カメラ
228 電源スイッチ
301 処理部
302 記憶部
303 制御部
304 出力部
305 入力部
410 学習画面
411 手本表示部
412 手書き文字入力欄
412a 外枠
412b ガイド線
412c 手本
412d 筆跡部
413 イラスト表示部
414 バックボタン
415 講座番号表示部
416,417 ボタン
421 評価表示部
430,481~483 スクリーンショット
440 きょうのできた画面
441 一覧画像
441a~441e ブロック
441f コメント欄
442a,442b,452 再生ボタン
443 編集ボタン
444 記憶ボタン
445 きょうのできた一覧ボタン
450 再生画面
451 説明欄
460 編集画面
461 スタンプツールパネル
461a,462a アイコン
461b イラスト
462 描画ツールパネル
462b 印
462c コメント
480 日選択画面
490 きょうのまなび画面
491a~491c 推奨コンテンツアイコン
492a~492c 学習画面サムネイル
493 きょうのできたボタン
510 学習コンテンツ情報
520 学習コンテンツ再生履歴情報
710 練習順情報
720 出題履歴情報