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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-26
(45)【発行日】2022-11-04
(54)【発明の名称】機能分離型衝撃吸収装置
(51)【国際特許分類】
   E01D 19/04 20060101AFI20221027BHJP
   E01D 22/00 20060101ALI20221027BHJP
【FI】
E01D19/04 101
E01D22/00 B
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018194958
(22)【出願日】2018-10-16
(65)【公開番号】P2020063579
(43)【公開日】2020-04-23
【審査請求日】2021-09-06
(73)【特許権者】
【識別番号】509200613
【氏名又は名称】株式会社横河NSエンジニアリング
(74)【代理人】
【識別番号】100087491
【弁理士】
【氏名又は名称】久門 享
(74)【代理人】
【識別番号】100104271
【弁理士】
【氏名又は名称】久門 保子
(72)【発明者】
【氏名】田中 善也
(72)【発明者】
【氏名】前島 稔
(72)【発明者】
【氏名】竹内 大輔
【審査官】荒井 良子
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-131426(JP,A)
【文献】特開2008-174912(JP,A)
【文献】特許第4726094(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01D 19/04
E01D 22/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
橋桁と当該橋桁の端部を支持する橋台間に設置され、前記橋桁の端部と前記橋台間の橋軸方向の相対変位に伴う衝撃荷重を弾塑性変形によって制御する機能分離型衝撃吸収装置において、前記橋桁の端部と前記橋台間に作用するレベル2を超える想定外の荷重による前記橋桁の端部と前記橋台間の橋軸方向の相対変位によって弾塑性変形する衝撃吸収体と、前記衝撃吸収体と前記橋桁の端部および前記橋台間をそれぞれ連結する連結部材とを備え、前記衝撃吸収体は、前記連結部材が連結される連結ピンが挿通された、前記橋桁の橋軸方向に長い長孔に形成された連結孔を有し、かつ前記橋桁の端部と前記橋台間の相対変位によって前記橋桁の橋軸方向に弾塑性変形する引張り変形材と、前記連結孔内に設置され、前記連結孔内を移動する前記連結ピンによって圧縮されることにより、前記引張り変形材の弾塑性変形に先行して圧縮変形する緩衝材を備えていることを特徴とする機能分離型衝撃吸収装置。
【請求項2】
請求項1記載の機能分離型衝撃吸収装置において、前記引張り変形材は低降伏点鋼または形状記憶合金より形成されていることを特徴とする機能分離型衝撃吸収装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の機能分離型衝撃吸収装置において、前記引張り変形材は前記橋桁と前記橋台間の相対変位によって弾塑性変形した後、設定された引張り荷重によって破断する断面欠損部を備えていることを特徴とする機能分離型衝撃吸収装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれかに記載の機能分離型衝撃吸収装置において、前記緩衝材は弾性ゴム、有孔弾性ゴム、または袋詰めした砂、エアモルタル、気泡コンクリート、板バネ、コイルばね、前記連結孔内に内接可能な鋼管をリング状にカットしたもの、或いはこれらの組み合わせから形成されていることを特徴とする機能分離型衝撃吸収装置。
【請求項5】
橋桁と当該橋桁の端部を支持する橋台と、前記橋桁の端部と前記橋台間に設置された支承体とを備えた橋梁において、前記支承体がレベル2地震動以上の地震動で破壊するように構成された橋桁の端部と橋台間に請求項1~4のいずれかに記載の機能分離型衝撃吸収装置が設置されていることを特徴とする橋梁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非常にシンプルかつコンパクトな構造で、狭いスペースにも容易に設置することができ、しかも被災した後の復旧も容易な機能分離型衝撃吸収装置に関し、主として、道路橋や鉄道橋などの橋梁の上部構造体(以下「橋桁」)と当該橋桁を支える下部構造体(以下「橋台または橋脚」)間に落橋防止装置として設置される。
【背景技術】
【0002】
道路橋や鉄道橋などの橋桁の端部と、当該橋桁の端部を支える橋台または橋脚間には、レベル2(想定し得る範囲で最大規模の地震)を超える想定外の大地震時の衝撃を制御すると共に、橋桁の端部が橋台または橋脚から落下するのを防止する落橋防止装置が設置されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、互いに連結された複数のリングを備え、橋桁などの橋梁上部構造体と橋台や橋脚などの橋梁下部構造体とを連結して橋梁上部構造体の落下を防止する落橋防止緩衝チェーンの発明が開示されている。
【0004】
当該落橋防止緩衝チェーンは、リング同士の連結部4か所を間隔あけた状態でその周りをゴム弾性体で固化したうえ、ゴム弾性体の長さをリング4個分の長さ以内とした構成になっている。当該落橋防止緩衝チェーンの発明によれば、地震時の衝撃荷重を吸収する緩衝効果が大きく、かつ軽量で取付・交換の作業効率を上げることができるとされている。
【0005】
また、特許文献2には、上部構造に接続された第一連結部材と下部構造に接続された第二連結部材と前記第一連結部材と第二連結部材間に配置されたエネルギー吸収機構とを備えた落下防止装置の発明が開示されている。
【0006】
前記エネルギー吸収機構は、第一連結部材に配置された第一定着部と、第二連結部材に配置された第二定着部と、第一定着部および第二定着部にそれぞれ接続され、低降伏点材により形成されたエネルギー吸収部材と、第二連結部材に挿通されていると共に第一定着部に接続された結合部材とを備え、かつ結合部材の第二定着部との間にエネルギー吸収部材の塑性変形による移動を許容する遊間が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2016-138416号公報
【文献】特許第4726094号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、特許文献1の落橋防止緩衝チェーンの発明は、ゴム弾性体の経年劣化により、衝撃吸収能力が短期間のうちに低下しやすいため、比較的短期間のうちに新規のものと取り換える必要があった。また、取り換えに際しては、一部ゴム弾性体の経年劣化による衝撃吸収能力の低下であっても、全体を取り換える必要があり、きわめて不経済であった。
【0009】
一方、特許文献2の落下防止装置の発明は、部品数が多いため組立てが面倒で製作コストが嵩み、また、棒状形態をなしていることから大型になりやすく、しかも構造体への設置角度に制約があり、特に狭いスペースでの取付けが面倒であった。
【0010】
本発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、非常にシンプルかつコンパクトな構造をなし、狭いスペースにも容易に設置することができ、しかも被災した後の復旧も一部部品を取り換えるだけで簡単にできる機能分離型衝撃吸収装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、相対変位する構造体間に設置され、前記構造体間の相対変位に伴う衝撃荷重を弾塑性変形によって制御する機能分離型衝撃吸収装置の発明であり、前記構造体間の相対変位によって弾塑性変形する衝撃吸収体と、当該衝撃吸収体の変位方向の両端部を前記構造体にそれぞれ連結する連結部材とを備え、前記衝撃吸収体は、前記構造体間の相対変位方向に長い長孔をなし、前記連結部材を連結するための連結ピンを内包する連結孔を備え、かつ前記構造体間の相対変位によって弾塑性変形する引張り変形材と、前記連結孔内に設置され、前記構造体間の相対変位にと共に前記連結孔内を移動する前記連結ピンによって圧縮されることにより、前記引張り変形材に先行して弾塑性変形する緩衝材を備えてなることを特徴とするものであり、例えば、道路橋や鉄道橋などの橋梁の上部構造体(橋桁)と当該橋桁を支える下部構造体(橋台または橋脚)間に落橋防止装置として設置することができる。
【0012】
前記衝撃吸収体の端部を前記構造体に連結するには、チェーンやシャックル等の連結金具を用い、特にチェーンを用いる場合、衝撃吸収体と構造体間にチェーンを懸垂曲線状に設置するのがよい。また、シャックル等の連結部材によって構造体に直接連結することもできる。
【0013】
なお、シャックル(図1,5において符号15はシャックル)は、通常、U字形の金具と先端にねじを切った長ボルトとからなり、本発明では、例えばU字形の金具を構造体に取り付けられた取付け金具の取付け孔に通し、長ボルトを連結ビンとして衝撃吸収体の連結孔に通して設置することができる。
【0014】
前記引張り変形材は、求められる弾塑性変形性能に応じてJIS材である普通鋼の他に、変形性能に優れた低降伏点鋼または形状記憶合金などから形成するのが望ましく、また、前記構造体間の相対変位によって弾塑性変形の後、設定された引張り荷重によって破断する切欠き部や貫通孔などの断面欠損部を設けることにより、前記構造体間に相対変位による想定外の引張り荷重が作用した場合でも、前記構造体の致命的な損傷を回避することができ、さらに、引張り変形材が断面欠損部で破断したときは、衝撃吸収体のみを新規のものと交換することにより簡単に復旧させることができる。
【0015】
前記緩衝材としては、例えば、連結孔内に内接可能な弾性ゴム片、有孔弾性ゴム片(主として硬めの有孔ゴム片)、袋詰めした砂、または軽石、エアモルタル(スラリー(泥状物)状のモルタル(セメント・原料土・水を練り混ぜた物)に発泡させた気泡を混入して作られる)、気泡モルタル(気泡コンクリート含む)、或は連結孔内を移動する連結ピンによって圧縮されることにより変形する板ばねやコイルばね、さらには連結孔内に内接可能な鋼管をリング状にカットしたもの等が設置可能である。特に、弾性ゴム片や有孔弾性ゴム片は、複数のゴム片からなる積層ゴム片でもよい。
【0016】
また、これらの組合せでもよく、例えば、弾性係数の異なる複数の弾性ゴム片の組合せ、或いは鋼製リングと弾性ゴム片との組合せでもよい。なお、組合せ緩衝材を設置する場合、弾性係数の小さい方が先に弾塑性変形するように形成するのがよい。
【0017】
また、橋梁の上部構造体を下部構造体の上に支える支承体が、レベル2地震動以上の地震動で破壊するように構成された前記上部構造体と下部構造体間に、本発明の機能分離型衝撃吸収装置が設置してあれば、レベル2地震動以上の地震動下では、衝撃吸収体の緩衝材、または緩衝材と引張り変形材の両方が弾塑性変形し、さらには引張り変形材が弾塑性変形後、破断することで、破壊が支承部の進展するのを防止することができる。引張り変形材が破断したときは、衝撃吸収体のみを新規のものと交換することにより簡単に復旧させることができる。この場合、前記引張り変形材が、前記支承部が破壊する地震動以下の地震動で破壊するようにしてあればよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、特に衝撃吸収体が構造体間の相対変位による引張り荷重によって弾塑性変形する引張り変形材と当該引張り変形に先行して圧縮変形する緩衝材とを備え、非常にシンプルかつコンパクトに構成されているため、きわめて廉価に製作することができる。
【0019】
また、狭いスペースにも容易に設置することができ、しかも被災しても、衝撃吸収体のみを新規のものと交換するだけで容易に復旧させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の一実施形態を図示したものであり、図1(a)は相対変位を起す橋桁と橋台間に設置された衝撃吸収装置の斜視図、図1(b)は図1(a)に図示する衝撃吸収装置の一部正面図である。
図2図1に図示する衝撃吸収装置が備える衝撃吸収体を図示したものであり、図2(a)は平面図、図2(b)は正面図である。
図3図1に図示する衝撃吸収装置の衝撃吸収体を拡大図示したものであり、図3(a)は正面図、図3(b)は図3(a)におけるイ-イ線断面図である。
図4】衝撃吸収体の変形例を拡大図示したものであり、図4(a)は正面図、図4(b)は図4(a)におけるロ-ロ線断面図である。
図5】衝撃吸収体の変形例を拡大図示したものであり、図5(a)は正面図、図5(b)は図5(a)におけるハ-ハ線断面図である。
図6図3に図示する緩衝材の圧縮荷重による変形挙動を図示したものであり、図6(a)は変形前、図6(b)は変形後の状態を示す断面図である。
図7図4に図示する緩衝材の圧縮荷重による変形挙動を図示したものであり、図7(a)は変形前、図7(b)は変形後の状態を示す断面図である。
図8図5に図示する緩衝材の圧縮荷重による変形挙動を図示したものであり、図8(a)は変形前、図8(b)は変形後の状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1図4は、本発明の機能分離型衝撃吸収措置(以下「落橋防止装置」)の一実施形態を図示したものである。図において、落橋防止装置1は、衝撃吸収体2と当該衝撃吸収体2の橋軸方向の両端部にそれぞれ繋がれた引留めチェーン3および4と当該引留めチェーン3および4の端部にそれぞれ取り付けられた取付け金具5および6とを備えている。なお、引留めチェーン3および4は、ワイヤーに代えてもよい。
【0022】
また、落橋防止装置1は、取付け金具5を橋台7の側部に、取付け金具6を橋桁8の下部にそれぞれ止め付けることにより、各橋桁8端部の下側に橋軸方向に沿ってほぼ放物線状に設置されている。
【0023】
さらに詳しく説明すると、衝撃吸収体2は、橋台7と橋桁8間の橋軸方向の相対変位による橋軸方向の引張り荷重によって弾塑性変形する引張り変形材9を備えている。
【0024】
引張り変形材9は、橋軸方向に長くかつ鉛直面と平行な板状に形成され、さらに橋軸方向の両端部に橋軸方向と直交する方向に貫通する連結孔10と11がそれぞれ形成され、特に連結孔10は橋軸方向に長い長孔に形成されている。
【0025】
また、連結孔10と連結孔11間の上下縁端部に凹状の断面欠損部12,12が上下対称に形成されている。連結孔10と連結孔11間に断面欠損部12,12を有することで、橋台7と橋桁8間の相対変位によって落橋防止装置1に想定外の引張り荷重が作用した場合でも、引張り変形材9と緩衝材16が弾塑性変形し、その後、引張り変形材9が断面欠損部12で破断することにより、橋桁を支える支承部などの致命的な破壊を回避することができる。なお、この場合、引張り変形材9が、支承部が破壊する地震動以下の地震動で破壊するように形成してあれば、支承部の破壊を確実に防止することができる。
【0026】
連結孔10と11に連結ピン13と14がそれぞれ挿通され、当該連結ピン13と14に引留めチェーン3と4の端部がそれぞれ連結金具15を介して繋ぎ止められている。連結金具15には特にシャックルが用いられ、引留めチェーン3と4の端部は、それぞれ連結ピン13と14の両端部に繋ぎ止められている。
【0027】
そして、橋台7と橋桁8間の橋軸方向の相対変位によって衝撃吸収体2、引留めチェーン3および4間に引張り荷重が作用することにより、連結ピン13が連結孔10内を橋台7方向に横移するようになっている。
【0028】
連結孔10内に緩衝材16が設置されている。緩衝材16は、連結孔10内を橋台7方向に横移動する連結ピン13によって圧縮されることにより弾塑性変形することにより、橋台7と橋桁8間の橋軸方向の相対変位に伴う衝撃荷重を制御する緩衝材であり、引張り変形材9の弾塑性変形に先行して弾塑性変形するように形成されている。
【0029】
緩衝材16としては、例えば、連結孔10内に内接可能な弾性ゴム片(図3,6)、硬めの弾性ゴムからなる有孔弾性ゴム片(図4,7)や袋詰めした砂(図5,8)が設置されている。
【0030】
他に、軽石、エアモルタル(スラリー(泥状物)状のモルタル(セメント・原料土・水を練り混ぜた物)に発泡させた気泡を混入して作られる)、気泡コンクリート、或は連結孔内を移動する連結ピンによって圧縮されることにより変形する板ばねやコイルばね、さらには連結孔内に内接可能な鋼管をリング状にカットしたもの等も設置することができる。
特に、弾性ゴム片や有孔弾性ゴム片は、2層以上のゴム片からなる積層ゴム片でもよい。また、これらの組合せでもよく、例えば、弾性係数の異なる複数の弾性ゴム片の組合せ、或いは鋼製リングと弾性ゴム片との組合せでもよい。なお、組合せ緩衝材を設置する場合、弾性係数の小さい方が先に弾塑性変形するように形成するのがよい。
【0031】
このような構成において、橋台7と橋桁8間の橋軸方向の相対変位によって、衝撃吸収体2と引留めチェーン3および4間に橋軸方向の引張り荷重が作用すると、衝撃吸収体2と引留めチェーン3および4が直線状に引っ張られ、引張り荷重が大きくなるにつれて、連結ピン13が連結孔10内を橋台7方向に徐々に横移動する。その際、連結孔10内の緩衝材16が結合ピン13によって圧縮されて弾塑性変形することで、橋台7と橋桁8間の初期の衝撃荷重が吸収される。
【0032】
さらに、橋台7と橋桁8間の引張り荷重が増大するにつれて、引張り変形材9が徐々に弾塑性変形することで橋台7と橋桁8間のさらに大きな衝撃荷重が吸収される。
【0033】
そして、引張り変形材9が断面欠損部12で破断することで、衝撃荷重による破損が橋桁を橋台7の上に支える支承部などに及ぶのを未然に防止することができる。また、引張り変形材9が破断したときは、衝撃吸収体2のみを新規のものと交換することにより簡単に復旧させることができる。
【0034】
なお、衝撃吸収体2を構造体7と連結する場合、引張り変形材9の端部を構造体7の側面に取り付けられた取付け金具5に、引留めチェーン3を省略してシャックル15によって直接連結してもよい。この場合、U字形の金具を取付け金具5の取付け孔に通し、長ボルトを連結ビン13として衝撃吸収体9の連結孔10に通して設置することができる。
【産業上の利用可能性】
【0035】
非常にシンプルかつコンパクトに構成することができ、比較的狭いスペースにも容易に設置することができ、しかも被災した後、一部部品を取り換えるだけで簡単に復旧することができる。
【符号の説明】
【0036】
1 落橋防止装置(機能分離型衝撃吸収装置)
2 衝撃吸収体
3 引留めチェーン(連結部材)
4 引留めチェーン(連結部材)
5 取付け金具
6 取付け金具
7 橋台
8 橋桁
9 引張り変形材
10 連結孔
11 連結孔
12 断面欠損部
13 結結ピン
14 連結ピン
15 連結金具
16 緩衝材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8