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特許7165741セーフティゾーンの境界部を監視する監視装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-26
(45)【発行日】2022-11-04
(54)【発明の名称】セーフティゾーンの境界部を監視する監視装置
(51)【国際特許分類】
   F16P 3/14 20060101AFI20221027BHJP
   G01S 13/42 20060101ALI20221027BHJP
   G01S 13/86 20060101ALI20221027BHJP
【FI】
F16P3/14
G01S13/42
G01S13/86
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020543054
(86)(22)【出願日】2019-02-06
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-05-27
(86)【国際出願番号】 EP2019052916
(87)【国際公開番号】W WO2019154862
(87)【国際公開日】2019-08-15
【審査請求日】2021-08-12
(31)【優先権主張番号】102018000002494
(32)【優先日】2018-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】520294860
【氏名又は名称】オムロン・ヨーロッパ・ベスローテン・フェンノートシャップ
【氏名又は名称原語表記】OMRON Europe B.V.
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【弁理士】
【氏名又は名称】徳山 英浩
(72)【発明者】
【氏名】エンツォ・ロマーノ
(72)【発明者】
【氏名】パオロ・ヴィヴィアーニ
(72)【発明者】
【氏名】ジャンマルコ・グランジェ
【審査官】杉山 豊博
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-045712(JP,A)
【文献】特表2009-520965(JP,A)
【文献】再公表特許第03/075035(JP,A1)
【文献】登録実用新案第3225836(JP,U)
【文献】特開2010-175487(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第03252364(EP,A1)
【文献】独国特許出願公開第102019206297(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16P 3/14
G01S 13/42
G01S 13/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも部分的に境界部(3)を通じてセーフティゾーン(2)に出入りする物体(6,14,19)を検知するために、前記セーフティゾーン(2)の境界部(3)を監視する監視装置(1,20,30)であって、
前記境界部(3)に触れている物体(6,14,19)を検知する光カーテン装置(4)と、
前記境界部(3)に対する前記物体(6,14,19)の移動方向及び/又は物体(6,14,19)の材料特性を検知する少なくとも1つのレーダ装置(5)と、
前記レーダ装置(5)からのレーダ装置信号(RDS)に基づいて、及び、前記光カーテン装置(4)からの光カーテン装置信号(LDS)に基づいて、評価結果を出力する評価装置(7)と、
を備える、監視装置。
【請求項2】
前記評価結果に基づいて警告信号を発する及び/又は予め決められた保護処置を実行する保護装置(21)を更に備える、請求項1に記載の監視装置。
【請求項3】
前記評価結果に応じて前記保護装置(21)及び/又は前記光カーテン装置(4)を一時的に停止させるミューティング装置(22)を更に備える、請求項1又は2に記載の監視装置。
【請求項4】
前記評価結果は、前記物体(6,14,19)が前記セーフティゾーン(2)の内側にあるか外側にあるか、前記レーダ装置(5)によって検知された前記境界部(3)に対する前記物体(6,14,19)の移動方向、及び/又は、前記物体(6,14,19)が前記境界部(3)に触れているか否かを示す、請求項1~3のいずれか1つに記載の監視装置。
【請求項5】
前記レーダ装置(5)は、検知領域(15)を有し、前記レーダ装置(5)及び前記光カーテン装置(4)は、前記検知領域(15)が前記境界部(3)と少なくとも部分的に重なるように配置されている、請求項1~4のいずれか1つに記載の監視装置。
【請求項6】
前記境界部(3)は、前記検知領域(15)によって覆われている、請求項5に記載の監視装置。
【請求項7】
前記検知領域(15)は、前記検知軸(28)を有する細長い形状を有し、前記レーダ装置(5)及び前記光カーテン装置(4)は、前記検知軸(28)が前記境界部(3)と平行に走るように配置されている、請求項5又は6に記載の監視装置。
【請求項8】
前記検知領域(15)は、前記検知軸(28)を有する細長い形状を有し、前記レーダ装置(5)及び前記光カーテン装置(4)は、前記検知軸(28)が前記境界部(3)に対して垂直に走るように配置されている、請求項5又は6に記載の監視装置。
【請求項9】
前記光カーテン装置(4)は、第1支持部(16)に配置された複数の発光素子(4a)と、第2支持部(17)に配置された複数の受光素子(4b)とを備え、前記境界部(3)は、前記第1支持部(16)と前記第2支持部(17)との間にある、請求項1~8のいずれか1つに記載の監視装置。
【請求項10】
前記レーダ装置(5)は、レーダ送信機(5a)とレーダ受信機(5b)とを備え、前記レーダ送信機(5a)と前記レーダ受信機(5b)とは、前記第1支持部(16)及び/又は前記第2支持部(17)の少なくとも1つに配置されている、請求項9に記載の監視装置。
【請求項11】
前記レーダ装置(5)は、レーダ送信機(5a)とレーダ受信機(5b)とを備え、前記レーダ送信機(5a)と前記レーダ受信機(5b)とは、前記第1支持部(16)及び/又は第2支持部(17)から予め決められた距離に配置されている、請求項9に記載の監視装置。
【請求項12】
前記セーフティゾーン(2)は、前記レーダ装置(5)と前記光カーテン装置(4)との間に位置している、請求項1~7のいずれか1つに記載の監視装置。
【請求項13】
少なくとも1つの境界部(3)で区切られたセーフティゾーン(2)であって、当該セーフティゾーン(2)内に、少なくとも1つの工場装置(11,26)が予め決められた機能を実行するように配置及び装備されているセーフティゾーン(2)と、
物体(6,14,19)が少なくとも部分的に前記境界部(3)を通じて前記セーフティゾーン(2)に出入りするか否かを検知するように装備された、監視装置(1,20,30)と、
を備え
前記監視装置は、少なくとも部分的に境界部(3)を通じてセーフティゾーン(2)に出入りする物体(6,14,19)を検知するために、前記セーフティゾーン(2)の境界部(3)を監視する監視装置(1,20,30)であって、
前記境界部(3)に触れている物体(6,14,19)を検知する光カーテン装置(4)と、
前記境界部(3)に対する前記物体(6,14,19)の移動方向及び/又は物体(6,14,19)の材料特性を検知する少なくとも1つのレーダ装置(5)と、
前記レーダ装置(5)からのレーダ装置信号(RDS)に基づいて、及び、任意で前記光カーテン装置(4)からの光カーテン装置信号(LDS)に基づいて、評価結果を出力する評価装置(7)と、
を備える、工場構造(10,25,35)。
【請求項14】
セーフティゾーン(2)の境界部(3)を監視する方法であって、
物体(6,14,19)が境界部(3)に触れたか否かを検知する光カーテン装置(4)を駆動し、
前記境界部(3)に対する前記物体(6,14,19)の移動方向及び/又は前記物体(6,14,19)の材料特性を検知する少なくとも1つのレーダ装置(5)を同時に駆動し、
前記レーダ装置(5)からのレーダ装置信号(RDS)に基づいて、及び、前記光カーテン装置(4)からの光カーテン装置信号(LDS)に基づいて、評価結果を出力する、
ことを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セーフティゾーンの境界部を監視する監視装置及びその監視方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光カーテン装置は、セーフティゾーンの境界部に沿って物体の存在を検知するために使用され得る。物体の存在を検知したとき、警告信号を発する。例えば、製造現場の危険ゾーンの境界部に光カーテン装置を配置して、人間が危険ゾーンの境界部を通過していることを検知する。危険ゾーンの境界部に関する更なる情報を得て、危険ゾーンの境界部の監視を改善することが望まれている。
【0003】
独国特許発明第102012007520号明細書は、所与の検知目的を果たすように選択される異なるセンサの組み合わせを開示している。一例として、2つのレーザスキャナ及び1つのレーダを使用して、フォークリフトの周囲のゾーンを監視することが提案されている。しかしながら、独国特許発明第102012007520号明細書では、様々なセンサが、ゾーン全体を監視するために使用されており、セーフティゾーンの境界部の監視については言及されていない。
【0004】
独国特許発明第4233810号明細書では、作業機の作業エリアに入った物体又は人間を検知する光カーテンを備える作業機用の監視装置が開示されている。この監視装置は、作業エリア内の物体又は人間の存在を検知する回転走査装置を更に備える。
【0005】
更に、独国実用新案第202004020863号明細書は、危険エリア内に配置された危険な機械を含むエリアを監視する監視装置を開示している。この監視装置は、光カーテンと、レーザスキャナとして装備された保護装置と、を備えている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の一つの目的は、セーフティゾーンの境界部の改善された監視を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
従って、少なくとも部分的に境界部を通じてセーフティゾーンに出入りする物体を検知するために、セーフティゾーンの境界部を監視する監視装置が提供される。
前記監視装置は、
境界部に触れている物体を検知する光カーテン装置と、
境界部に対する物体の移動方向及び/又は物体の材料特性を検知する少なくとも1つのレーダ装置と、
レーダ装置からのレーダ装置信号に基づいて、及び、任意で光カーテン装置からの光カーテン装置信号に基づいて、評価結果を出力する評価装置と、
を備えている。
【0008】
セーフティゾーンは、三次元の領域であってもよいし、二次元の領域であってもよい。セーフティゾーンは、境界部によって少なくとも部分的に区切られていてもよい。実施形態において、セーフティゾーンは、危険ゾーン、例えば、危険な工場装置を含む工場構造の危険ゾーンである。セーフティゾーンは、物理的な境界を持たない仮想的なゾーンであってもよい。
【0009】
境界部は、二次元のエリアであってもよいし、一次元の線であってもよい。例えば、境界部は、セーフティゾーンを区切る平面である。また、境界部は、セーフティゾーンの内側とセーフティゾーンの外側との境界であってもよい。具体的には、境界部は、危険ゾーンと非危険ゾーンとを区切るものである。また、境界部は、いかなる物理的な境界によっても区切られない仮想的なエリアであってもよい。
【0010】
物体は、任意のタイプの視認可能な物品であってもよい。例えば、製造された物体であってもよいし、人間であってもよいし、車両であってもよい。
【0011】
光カーテン装置は、任意の物体が境界部に触れているか否かを検知してもよい。物体のいずれかの部分が境界部に触れている場合、物体が境界部に触れているとみなすことができる。具体的には、境界部を横切る物体は、境界部に触れている。例えば、物体は、少なくとも部分的にセーフティゾーンに入るか、セーフティゾーンから出るために、境界部に触れなければならない。光カーテン装置は、境界部に沿って、具体的には境界部の端部に沿って配置されることができる。
【0012】
境界部に触れている物体の存在を検知するために、光カーテン装置は、例えば、予め決められた周波数でパルス状に光線を発する発光素子と、予め決められた周波数の光のみを受光する受光素子とを備えてもよい。発光素子が発する光のパワーが、例えば境界部に触れている物体の存在によって変化したとき、光カーテン装置は、境界部に触れている物体の存在を認識する。
【0013】
発光素子は、境界部に沿って光を発することができる、具体的には境界部と一致するグリッドに沿って光を発することができる。実施形態において、発光素子は、境界部の一方の側に配置され、受光素子は、境界部の他方の側に配置される。光カーテン装置は、例えば、物体が境界部に触れているか否かを示す光カーテン装置信号を決定してもよい。
【0014】
また、レーダ装置は、レーダ波を用いて、レーダ装置と物体との距離、及び/又は、レーダ装置の基準面と物体との角度を検知する装置であってもよい。具体的には、物体の距離と角度とに関する情報を組み合わせて、物体の三次元位置を決定することができる。物体の位置は、境界部に対する相対的な位置を表すことができる。境界部に対する物体の相対的な移動方向は、物体のその後の位置を分析することによって決定することができる。具体的には、レーダ装置は、レーダ装置によって監視されるゾーンの三次元監視を実行するように構成されている。
【0015】
レーダ装置は、更に、物体の材料特性を検知するために使用されてもよい。物体の材料特性は、例えば、物体が木材、プラスチック、金属、紙、ダンボールで作られているか否か、或いは、物体が人間又は動物であるか否かであってもよい。この材料特性は、レーダ装置信号の一部であってもよい。
【0016】
レーダ装置は、レーダ波を放射するレーダエミッタと、レーダ波を受信するレーダ受信機とを備えてもよい。具体的には、レーダ受信機は、物体によって反射され、物体の位置、移動方向、及び/又は材料特性を示すレーダ波を受信する。
【0017】
例えば、レーダ受信機によって受信されるレーダ波の大きさは、物体の誘電率に応じて変化し得る。レーダ受信機によって受信されたレーダ波の分析によって、物体の誘電率を決定し得る。具体的には、物体がどのような材料で作られているかは、その誘電率から決定することができる。
【0018】
レーダ装置信号は、レーダ装置によって決定され、物体の位置、境界部に対する物体の移動方向、及び/又は物体の材料特性を示すものであってもよい。境界部に対する物体の相対的な移動方向は、例えば、物体が境界部に向かって移動するか、境界部から遠ざかるかを示す。
【0019】
レーダ装置から発せられるレーダ波は、18GHz~40GHz、特に20GHz~30GHzの範囲の周波数を有してもよい。
【0020】
評価装置は、レーダ装置からのレーダ装置信号及び/又は光カーテン装置からの光カーテン装置信号を受信してもよい。評価装置は、この受信信号又はこれらの受信信号を評価し、それに基づいて評価結果を決定してもよい。
【0021】
具体的には、光カーテン装置とレーダ装置とを組み合わせて、セーフティゾーンの境界部を監視するようにしてもよい。また、レーダ装置は、境界部だけでなく、その周辺も監視できるようにしてもよい。これにより、境界部に接近する物体を検知することができ、境界部の横断など、境界部で発生するクリティカルなイベントを予測することができる。これにより、セーフティゾーンの監視を向上させることができる。具体的には、物体がセーフティゾーンに入ることをより確実に防止することができる。
【0022】
一実施形態によれば、監視装置は、評価結果に基づいて警告信号を発する及び/又は予め決められた保護処置を実行する保護装置を更に備える。
【0023】
評価装置は、評価結果を保護装置に送信することができる。保護装置は、評価結果に基づいて取り得る保護処置についての判断を行ってもよい。例えば、評価結果が緊急の危険を示す場合、保護装置は、緊急の保護処置を実行してもよい。これは、評価結果が物体がセーフティゾーンに入っていることを示している場合であり得る。この場合、評価装置は、保護処置として、進入してきた物体に損傷を与えないように、セーフティゾーン内に配置された危険な設備(例えば、工場装置など)の電源をオフにし、及び/又はスローダウンさせることができる。また、評価装置は、別の保護処置として、物体がセーフティゾーンの危険な設備に到達するのを抑えるための物理的な障壁を提供してもよい。
【0024】
評価結果に応じて、保護装置は、異なる種類の予め決められた保護処置を取ることができる。具体的には、保護装置は、評価結果に応じて予め決められた保護処置を決定する。また、保護装置は、評価結果がクリティカルでない場合、具体的には、境界部又はその近傍で物体が検知されない場合には、処置を行わないことを選択することができる。
【0025】
警告信号の発光は、予め決められた保護処置の一例とすることができる。警告信号は、光信号であってもよいし、音声信号であってもよい。
【0026】
この保護装置によれば、評価結果に応じて適切な保護処置を講じることにより、境界部、セーフティゾーン、及び/又は物体を保護することができる。
【0027】
更なる実施形態によれば、監視装置は、評価結果に応じて保護装置及び/又は光カーテン装置を一時的に停止させるミューティング装置を更に備える。
【0028】
ミューティング装置によって実行される保護装置及び/又は光カーテン装置を一時的に停止させるプロセスは、「ミューティング」と呼ぶことができる。ミューティング機能は、監視装置がクリティカルなイベントが発生していないこと、又は発生しようとしていることを認識したときに実行されてもよい。ミューティングは、保護装置が不必要に予め決められた保護処置を実行することを妨げることができる。例えば、評価結果に基づいて、監視装置が、境界部を通過する物体がセーフティゾーンから離脱していること、物体が危険な物体でないこと、及び/又は物体が予め決められた速度で移動していることを認識したときに、ミューティングを実行することができる。更に、ミューティングは、レーダ装置によって検知された物体の材料特性が、物体がプラスチック又は木で作製されていることを示している場合に実行され、レーダ装置によって検知された物体の材料特性が、物体が人間であることを示している場合、具体的には、人間がセーフティゾーンに入った場合には、停止されるようにしてもよい。このようにして、物体の材料特性を考慮することで、境界部の監視を向上させることができる。
【0029】
実施形態において、ミューティング装置は、物体がミューティングゾーン内で検知されたときにミューティング機能を実行する。ミューティングゾーンは、セーフティゾーン内にあり得る。具体的には、ミューティングゾーンは、境界部に接する。
【0030】
実施形態において、物体が警報ゾーンで検知された場合、ミューティング装置はミューティング機能を実行しない。警報ゾーンは、セーフティゾーンの外側であってもよい。具体的には、警報ゾーンは、境界部に接する。
【0031】
更なる実施形態によれば、評価結果は、物体がセーフティゾーンの内側にあるか、外側にあるか、レーダ装置によって検知された境界部に対する物体の移動方向、及び/又は物体が境界部に触れているか否かを示す。
【0032】
特に、評価結果は、レーダ装置によって決定された物体の位置に基づいて、物体がセーフティゾーンの内側にあるか、外側にあるかを示すものである。例えば、セーフティゾーンの内側にある物体は、製造中の製品であり、セーフティゾーンの外側にある物体は、セーフティゾーンが工場構造や製造現場の危険ゾーンである場合には、人間、特に技術者であり得る。また、評価結果は、物体がミュートゾーンの内側に位置しているか、警報ゾーンの内側に位置しているかを示すことができる。
【0033】
例えば、境界部に対する物体の移動方向は、物体が境界部に向かって移動しているのか、境界部から離れて移動しているのかを示す。具体的には、物体が境界部を通じてセーフティゾーンから離れようとしているのか、セーフティゾーンに入ろうとしているのか、或いは、境界部を通じてセーフティゾーンに入っているのか、セーフティゾーンから離れているのかを示すことができる。
【0034】
物体が境界部に触れているという指標は、光カーテン装置からの光カーテン装置信号から導出されてもよい。
【0035】
更なる実施形態によれば、レーダ装置は、検知領域を有し、レーダ装置及び光カーテン装置は、検知領域が境界部と少なくとも部分的に重なるように配置されている。
【0036】
具体的には、レーダ装置の検知領域は、レーダ波によって到達する領域であって、境界部に対する物体の位置及び/又は物体の移動方向をレーダ装置が検知できる領域である。検知領域は、楕円形の形状を有してもよい。
【0037】
更なる実施形態によれば、境界部は、検知領域によって覆われている。具体的には、境界部は、全体が検知領域内にある。
【0038】
更なる実施形態によれば、検知領域は、検知軸を有する細長い形状を有し、レーダ装置及び光カーテン装置は、検知軸が境界部と平行に走るように配置されている。
【0039】
具体的には、レーダ装置と光カーテン装置とは、境界部の一方の側に配置されている。検知軸に対応し、レーダ装置がレーダ信号を発する主方向は、光カーテン装置が光信号を発する主方向と平行であってもよい。検知領域は、検知軸を中心として対称であってもよい。
【0040】
更なる実施形態によれば、検知領域は、検知軸を有する細長い形状を有し、レーダ装置及び光カーテン装置は、検知軸が境界部に対して垂直に走るように配置されている。
【0041】
具体的には、光カーテン装置とレーダ装置とは、セーフティゾーンに関して同じ幾何学的位置に配置されていない。実施形態において、レーダ装置は、セーフティゾーンの内側又は外側に配置される。
【0042】
更なる実施形態によれば、光カーテン装置は、第1支持部に配置された複数の発光素子と、第2支持部に配置された複数の受光素子とを備え、境界部は、第1支持部と第2支持部との間にある。具体的には、発光素子は、境界部に沿って光を発する。
【0043】
更なる実施形態によれば、レーダ装置は、レーダ送信機と、レーダ受信機とを備え、レーダ送信機とレーダ受信機とは、第1支持部及び/又は第2支持部の少なくとも1つに配置されている。
【0044】
具体的には、レーダ送信機及び/又はレーダ受信機は、発光素子及び/又は受光素子と同じ支持部上に配置されてもよい。また、レーダ送信機及びレーダ受信機は、同じ支持部上に配置されてもよい。
【0045】
更なる実施形態によれば、レーダ装置は、レーダ送信機と、レーダ受信機とを備え、レーダ送信機とレーダ受信機とは、第1支持部及び第2支持部から予め決められた距離に配置されている。
【0046】
更なる実施形態によれば、セーフティゾーンは、レーダ装置と光カーテン装置との間に位置している。具体的には、レーダ装置と光カーテン装置とは、セーフティゾーンがそれらの間に位置するように配置される。
【0047】
第2態様によれば、工場構造(factory arrangement)が提供される。
前記工場構造は、
少なくとも1つの境界部で区切られたセーフティゾーンであって、セーフティゾーン内に、少なくとも1つの工場装置(factory device)が予め決められた機能を実行するように配置及び装備されているセーフティゾーンと、
物体が少なくとも部分的に境界部を通じてセーフティゾーンに入るか、セーフティゾーンから離れるかを検知するために装備された、第1態様に係る又は第1態様の実施形態に係る監視装置を備える。
【0048】
例えば、工場装置は、製造装置、搬送ベルト、又は包装装置である。工場装置は、ノコギリ、ドリル、レーザカッタなどの危険な部材を備え得る。工場装置は、金属製、プラスチック製、又は木質製の物体を製造するため、及び/又は箱詰めするため、例えばダンボール箱などの箱詰めに使用することができる。特に、人間が工場装置の危険な部材に触れることは、人間が怪我をする可能性があるので避けるべきである。人間の安全性は、既に上述した監視装置によって提供されてもよい。特に、箱がセーフティゾーンから離れたときには、危険性がなく、ミューティングが行われる。或いは、人間がセーフティゾーンに入ろうとしているとき、監視装置は危険性を認識し、ミューティングを実行しないようにしてもよい。
【0049】
第3態様によれば、セーフティゾーンの境界部を監視する方法が提供される。
前記方法は、
物体が境界部に触れたか否かを検知する光カーテン装置を駆動し、
境界部に対する物体の移動方向及び/又は物体の材料特性を検知する少なくとも1つのレーダ装置を同時に駆動し、
レーダ装置からのレーダ装置信号に基づいて、及び、任意で光カーテン装置からの光カーテン装置信号に基づいて、評価結果を出力する、
ことを含む。
【0050】
第1態様に係る又は第1態様の実施形態に係る監視装置を参照して説明された実施形態及び特徴は、第2態様に係る工場構造及び第3態様に係る方法に準用される。
【0051】
本発明の更なる可能な実施形態又は代替的な解決策は、実施形態に関して上述した特徴又は後述する特徴の組み合わせ(本明細書では明示的に言及されていないが)を包含する。また、当業者であれば、本発明の最も基本的な実施形態に、個々の又は分離された態様及び特徴を追加することが可能である。
【0052】
本発明の更なる実施形態、特徴、及び利点は、添付の図面と併せてなされる後続の説明及び従属請求項から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0053】
図1】第1実施形態に係る監視装置を示す図である。
図2】第1実施形態に係る工場構造を示す図である。
図3】第2実施形態に係る監視装置を示す図である。
図4】第2実施形態に係る工場構造を示す図である。
図5】第2実施形態に係る監視装置の詳細図である。
図6A】第2実施形態に係る監視装置によって検知された物体の第1例を示す図である。
図6B】第2実施形態に係る監視装置によって検知された物体の第1例を示す別の図である。
図7A】第2実施形態に係る監視装置によって検知された物体の第2例を示す図である。
図7B】第2実施形態に係る監視装置によって検知された物体の第2例を示す別の図である。
図8A】第1の物体を検知する第3実施形態に係る工場構造を示す図である。
図8B】第2の物体を検知する第3実施形態に係る工場構造を示す図である。
図9】セーフティゾーンの境界部を監視する方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0054】
図面において、同様の参照数字は、別段の指示がない限り、類似又は機能的に同等の要素を示す。
【0055】
図1は、第1実施形態に係る監視装置1を示している。監視装置1は、ケーブル8を介して互いに接続された光カーテン装置4、レーダ装置5、及び評価装置7を備えている。第1実施形態に係る工場構造10を示す図2を参照して、監視装置1の機能について説明する。
【0056】
工場構造10は、図1の監視装置1を備えている。図2において、工場構造10は上方から見られている。監視装置1は、セーフティゾーン2の境界部3を監視するために使用される。セーフティゾーン2は、危険な工場装置26を含む危険ゾーンに対応する。本実施例において、工場装置26は、製造される物体を切断するために使用されるレーザカッタである。人間(例えば、技術者)は、レーザカッタ26によって怪我をすることを避けるために、セーフティゾーン2の外側に留まることが望まれている。セーフティゾーン2は、一側部が境界部3によって区切られた仮想的な立方体である。境界部3は、平面である。図2において、境界部3は破線で表され、セーフティゾーン2の残りの境界部は一点破線で表されている。
【0057】
光カーテン装置4は、境界部3を挟んで配置された発光素子4a及び受光素子4bを備えている。発光素子4aは、境界部3に沿って光線9として光を発する。受光素子4bは、発光素子4aが発した光を受光する。受光素子4bが受光した光の周波数に応じて、物体6が光線9に触れ、それにより境界部3に触れているか否かを判断することができる。図2では、物体6は、境界部3に触れていない。
【0058】
レーダ装置5は、光カーテン装置4と並行して使用される。レーダ装置5は、レーダ波を用いて検知領域15を監視する。検知領域15は、境界部3に沿って検知軸28を有する円錐形状を有している。物体6が検知領域15内にある場合、レーダ装置5は、物体6の位置を検知するとともに、境界部3に対する物体6の移動方向を検知することができる。図2の物体6に対して、レーダ装置5は、物体6が危険ゾーン2内にあると判断するとともに、危険ゾーン2の外側の非危険ゾーン27に向かって移動していると判断する。図2において、物体6の移動方向は、方向矢印18で示されている。
【0059】
物体6は、レーザカッタ26によって製造中のものであるが、不用意に落下してしまったものである。
【0060】
光カーテン装置4の検知信号(光カーテン装置信号(LDS)ともいう)は、評価のために光カーテン装置4によって評価ユニット7に送信される。レーダ装置5の検知信号(レーダ装置信号(RDS)ともいう)は、評価のためにレーダ装置4によって評価ユニット7に送信される。評価ユニット7は、2つの信号LDS,RDSを評価し、それに基づいて評価結果を決定して出力する。この評価結果は、物体6がセーフティゾーン2の内側にあるか外側にあるか、物体6が境界部3に向かって移動しているか遠ざかっているか、物体が境界部3に触れているか否かを示すものである。図2に示す例において、評価結果は、物体6がセーフティゾーン2内で境界部3に向かって移動しているが、境界部3には(まだ)触れていないことを示している。
【0061】
図3は、第2実施形態に係る監視装置20を示している。第2実施形態に係る監視装置20は、保護装置21及びミューティング装置22を更に備える点で第1実施形態に係る監視装置1とは異なる。これらの機能を図4図7Bを参照して以下に説明する。
【0062】
図4は、第2実施形態に係る工場構造25を示している。工場構造25は、第2実施形態に係る監視装置20を備えている。第2実施形態に係る工場構造25は、工場装置11が工場構造25の第1部分12から第2部分13に物品14を搬入するための搬送ベルトである点で、第1実施形態に係る工場構造10とは異なる。第2実施形態において、物体14は箱である。搬送ベルト11は、セーフティゾーン又は危険ゾーン2内にある。
【0063】
図4及び図5に示すように、監視装置20は、第1支持部16と第2支持部17とを備えている。第1支持部16は、一定の間隔で配置された5つの同一の発光素子4aを備え、それぞれが境界部3に沿って光線9として光を発する。これに対応して、第2支持部17は、それぞれの発光素子4aから放射された光を検知するために一定の間隔で配置された5つの同一の受光素子4bを備えている。
【0064】
更に、第1支持部16は、4つのレーダ装置5を備え、レーダ装置5のそれぞれは、レーダ送信機5aとレーダ受信機5bとを備えている。レーダ送信機5aとレーダ受信機5bとは、互いに非常に近接して配置されている。レーダ送信機5aは、検知ゾーン15に沿って、ここでは楕円形の形状を有するレーダ波を送信する。レーダ受信機5bは、放射されたレーダ波が戻ってくるのを受信する。受信される信号は、物体14が検知ゾーン15内に位置しているか否か、そのような物体14の位置、及び/又はその移動方向に依存する。
【0065】
監視装置20は、後述するように、警報ゾーン23に位置する物体とミューティングゾーン24に位置する物体とを区別することができる。警報ゾーン23は、セーフティゾーン2の外側に位置する検知ゾーン15の半分に対応し、ミューティングゾーン24は、セーフティゾーン2内に位置する検知ゾーン15の半分に対応する。
【0066】
図6A図6B図7A図7Bを参照して、第2実施形態に係る監視装置20が境界部3を監視するためにどのように使用されるかを説明する。図6A図6B図7A図7Bでは、明確化の理由から搬送ベルト11は図示されていないが、図6A図6B図7A図7Bでは、工場構造25は図4と同じであることが理解される。
【0067】
図6Aにおいて、物体19は、方向18に沿ってセーフティゾーン2に向かって移動する。物体19は人間である。人間19が検知領域15内にいるため、人間19の位置及びその移動方向が、第1支持部16に設けられたレーダ装置5によって検知される。本ケースにおいて、評価装置7は、評価結果として、人間19が検知領域15の警報ゾーン23内(すなわち、図6Aでは検知領域15の下半分)にいること、及び境界部3に向かって移動していることを判定する。
【0068】
評価結果が警報ゾーン内に物体が存在することを示すとき、保護装置21は予め決められた保護処置を実行する。また、人間19が境界部13を越えて危険なセーフティゾーン2に入る危険性がある。ここで、保護装置21は、危険を知らせるための保護処置として、警報、特に音信号を発する。この音信号を聞くと、人間19は、危険ゾーン2に入る前に停止して反転することが予想される。
【0069】
しかしながら、警告音が鳴っているにもかかわらず、人間19が停止して反転しないこともあり得る(図6B参照)。この場合、人間19は、境界部3に触れるところまで行くことができる。境界部3に触れると、光カーテン装置4は、物体19が境界部3に触れていることを示す光カーテン装置信号LDSを評価装置7に送信する。並行して、レーダ装置5は、物体19が危険ゾーン2に向かって移動していることを示すレーダ装置信号RDSを送信する。評価装置7は、受信した情報を合成して、物体19が境界部3に触れていること、及び物体19が危険ゾーン2に向かって移動していることを示す評価結果を得る。
【0070】
この評価結果に基づいて、保護装置21は、差し迫った危険を認識し、人間19が怪我をしないように危険な工場装置11の電源をオフにする。
【0071】
このようにして、監視装置20は、人間19の位置や移動方向に応じて、人間19が怪我をしないように適切な保護処置を講じる。また、工場装置11は、必要な場合にのみ電源を切るようになっている。
【0072】
図7A及び図7Bは、箱14が危険ゾーン2から出ていくときの例を示している。搬送ベルト11から箱14が落下することにより、箱14が境界部3を越えて危険ゾーン2から離れることが起こり得る。
【0073】
図7Aにおいて、レーダ装置5は、物体14が検知領域15のミューティングゾーン24に位置するとともに境界部3に向かって移動していることを検知する。光カーテン装置4は、物体14が境界部3に触れていることを検知していない。したがって、評価結果は、物体14がミューティングゾーン24内に位置するとともに境界部3に接近していることを示す。
【0074】
この評価結果は、監視装置20のミューティング装置22にミューティング機能を実行させる。すなわち、ミューティング装置22は、一時的に光カーテン装置4を停止する。このため、箱14がセーフティゾーン2から落下しても危険性はなく、搬送ベルト11の電源を切る必要はない。
【0075】
ミューティングが駆動している場合、図7Bに示すように、物体14が境界部3に触れても保護処置は取られない。図7Bに示すように、箱14が境界部3を通過したときには、保護装置21によって警報が発せられず、搬送ベルト11もオフにされない。これは、本当の危険がないときに搬送ベルト11が不必要にオフになることがないので有利である。
【0076】
ミューティングは、例えば、監視装置20が、物体14が境界部3を完全に通過したこと、及び/又は境界部3から遠ざかっていることを検知したときに、解除される。
【0077】
図8Aは、第3実施形態に係る工場構造35を示している。工場構造35は、第2実施形態に係る監視装置20の代わりに第3実施形態に係る監視装置30を備える点で、第2実施形態に係る工場構造25とは異なる。第3実施形態に係る監視装置30は、レーダ装置5が第1支持部31の一部ではなく、そこから離れて配置されている点で、第2実施形態に係る監視装置20とは異なる。具体的には、レーダ装置5は、第1支持部31の一部でもなく、第2支持部32の一部でもない。
【0078】
すなわち、レーダ装置5は、レーダ装置5と光カーテン装置2によって規定される境界部3との間にセーフティゾーン2が位置するように配置されている。また、レーダ装置5の検知軸28は、境界部3に対して垂直である。
【0079】
第3実施形態に係る監視装置30は、第2実施形態に係る監視装置20の機能(例えば、ミューティングや予め決められた保護処置の実行など)に加えて、検知された物体が作られた材料を検知することができる。この材料検知は、レーダ装置5によって行われる。監視装置30において、評価結果は、検知された物体の材料特性の関数として決定される。
【0080】
例えば、図8Aにおいては、ダンボール箱14がセーフティゾーン2の外側から境界部3に接近している。ダンボール箱14は検知領域15の警報ゾーン23内にあるが、ダンボール箱14は人間ではないので危険性はない。したがって、箱14がダンボール製であることを監視装置30が検知した場合には、保護装置21によって警報が発せられない。また、検知された物体14がダンボール製又は人間以外の材料のものである場合、ミューティング装置22は、当該物体が境界部3に触れたときに搬送ベルト11が停止しないように、光カーテン装置4を一時的に停止にする。
【0081】
図8Bの例では、セーフティゾーン2の外側から人間19が境界部3に接近している。レーダ装置5は、その物体が人間19であることを検知する。したがって、評価結果は、人間19が警報ゾーン23内にいることを示し、人間19に怪我をさせる危険性があることを示す。人間19が検知された場合には、ミューティングは行われない。その代わりに、保護装置21が警告信号を発し、人間19が境界部3に触れた場合には、図6A及び図6Bを参照して説明したように、更に、搬送ベルト11を停止させる。
【0082】
図9は、セーフティゾーン2の境界部3の監視方法を示す図である。ステップS0では、監視装置1,20,30が設けられる。ステップS1では、光カーテン装置4を動作させて、物体6,14,19が境界部3に触れたか否かを検知する。ステップS2では、物体6,14,19の位置及び/又は境界部3に対する物体6,14,19の移動方向を検知するために、少なくとも1つのレーダ装置5が並行して動作する。ステップS3では、レーダ装置5からの信号に基づいて及び任意で光カーテン装置4からの信号に基づいて、評価結果を発する。
【0083】
本発明は、好適な実施形態に従って説明されてきたが、全ての実施形態において修正が可能であることは、当業者には明らかである。例えば、保護装置21によって実行される保護処置は、異なるものであってもよく、視覚的な警告信号の出力を含んでもよい。検知領域、セーフティゾーン、警報ゾーン、及び/又はミューティングゾーンの形状及びサイズは、異なってもよい。検知された物体の材料、物体の位置及び/又はその移動方向に応じて、異なる保護処置が保護装置21によって実行されてもよい。また、監視装置1,20,30は、一度に複数の物体の存在、位置、及び移動方向を検知し、適切な保護処置を実行するために使用されてもよい。
【符号の説明】
【0084】
1 監視装置
2 セーフティゾーン
3 境界部
4 光カーテン装置
4a 発光素子
4b 受光素子
5 レーダ装置
5a レーダ送信機
5b レーダ受信機
6 物体
7 評価装置
8 ケーブル
9 光線
10 工場構造
11 工場装置
12 第1部分
13 第2部分
14 箱
15 検知領域
16 第1支持部
17 第2支持部
18 方向
19 人間
20 監視装置
21 保護装置
22 ミューティング装置
23 警報ゾーン
24 ミューティングゾーン
25 工場構造(factory arrangement)
26 工場装置(factory device)
27 非危険ゾーン
28 検知軸
30 監視装置
31 第1支持部
32 第2支持部
35 工場構造
LDS 光カーテン装置信号
RDS レーダ装置信号
S0~S3 方法ステップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図9