(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-26
(45)【発行日】2022-11-04
(54)【発明の名称】ID認証方法および装置、電子機器並びに記憶媒体
(51)【国際特許分類】
G06V 40/16 20220101AFI20221027BHJP
【FI】
G06V40/16 A
(21)【出願番号】P 2020550841
(86)(22)【出願日】2019-06-04
(86)【国際出願番号】 CN2019090034
(87)【国際公開番号】W WO2020034733
(87)【国際公開日】2020-02-20
【審査請求日】2020-09-18
(31)【優先権主張番号】201810918697.9
(32)【優先日】2018-08-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201810918699.8
(32)【優先日】2018-08-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】321006888
【氏名又は名称】ベイジン・センスタイム・テクノロジー・デベロップメント・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】党亮亮
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼瑞
(72)【発明者】
【氏名】黄攀
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼立威
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼▲鵬▼▲輝▼
(72)【発明者】
【氏名】梁明▲陽▼
(72)【発明者】
【氏名】▲閻▼俊▲傑▼
【審査官】▲広▼島 明芳
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第107844748(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第108229499(CN,A)
【文献】特開2009-211381(JP,A)
【文献】国際公開第2017/205547(WO,A1)
【文献】特開2010-079393(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 7/00 - 7/90
G06V 30/00 - 40/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ID認証装置によって実行されるID認証方法であって、
第1ニューラルネットワークによって、処理される画像に対して顔検出を実行して、顔検出結果を取得し、第2ニューラルネットワークによって、前記処理される画像に対して証明書検出を実行して、証明書検出結果を取得することと、
前記顔検出結果および前記証明書検出結果に従って、前記処理される画像が有効なID認証画像であるか否かを決定することであって、前記有効なID認証画像は、前記顔検出結果および前記証明書検出結果がいずれもブリセツト要件を満たすID認証画像である、ことと、
前記処理される画像が有効なID認証画像であるとの決定に応答して、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に従ってID認証を実行して、前記処理される画像のID認証結果を取得することと
を含
み、
前記顔検出結果および前記証明書検出結果に従って、前記処理される画像が有効なID認証画像であるか否かを決定することは、
前記顔検出結果および前記証明書検出結果に基づいて、証明書の顔情報を決定することと、
前記証明書検出結果における証明書の数が第1プリセット要件を満たし、前記顔検出結果における顔の数が第2プリセット要件を満たし、且つ、前記証明書の顔情報に含まれる証明書内の顔の数が第3プリセット要件を満たすことに応答して、前記処理される画像が有効なID認証画像であると決定することと
を含む、ID認証方法。
【請求項2】
前記有効なID認証画像は、証明書を手に持つ画像を含む、請求項1に記載のID認証方法。
【請求項3】
前記顔検出結果および前記証明書検出結果に基づいて、証明書の顔情報を決定することは、
前記処理される画像での、前記顔検出結果に含まれる顔の位置情報および前記処理される画像での、前記証明書検出結果に含まれる証明書の位置情報に従って、前記証明書に含まれる顔の数および/または位置情報を決定することを含む、請求項
1に記載のID認証方法。
【請求項4】
前記顔検出結果および前記証明書検出結果に従ってID認証を実行することは、
前記顔検出結果および前記証明書検出結果に基づいて、前記証明書に含まれる第1顔と、前記処理される画像内の、前記証明書外にある第2顔と間の類似度を決定することと、
前記第1顔と前記第2顔との間の類似度に従って、ID検証結果を取得することと
を含む、請求項1~
3のいずれか一項に記載のID認証方法。
【請求項5】
前記ID認証方法は、
前記証明書に含まれる第1顔と、前記処理される画像内の、前記証明書外にある第2顔と間の類似度を決定する前に、
前記処理される画像に含まれる顔の数が2より大きい場合、前記処理される画像内の、前記証明書外にある少なくとも2つの顔のうちの最大の顔を前記第2顔として決定することをさらに含む、請求項
4に記載のID認証方法。
【請求項6】
前記第1顔と前記第2顔との間の類似度に従って、ID検証結果を取得することは、
前記第1顔と前記第2顔との間の類似度がプリセットの閾値より大きいとの決定に応答して、前記証明書に対してテキスト認識を実行して、前記証明書のテキスト情報を取得することであって、前記テキスト情報は、名前および証明書の番号のうちの少なくとも1つの情報を含む、ことと、
ユーザ情報データベースに基づいて前記テキスト情報を認証して、ID検証結果を取得することと
を含む、請求項
4または請求項
5に記載のID認証方法。
【請求項7】
前記ID認証方法は、
前記ID検証結果がID認証合格であるとの決定に応答して、ユーザ情報をサービスデータベースに記憶することであって、前記ユーザ情報は、前記テキスト情報、前記処理される画像、前記第2顔の画像、前記第2顔の特徴情報のうちのいずれか1つまたは複数の情報を含む、ことをさらに含む、請求項
4~
6のいずれか一項に記載のID認証方法。
【請求項8】
前記ID認証方法は、
ID認証要求の受信に応答して、認証される顔を含む画像を取得することと、
前記サービスデータベースに前記認証される顔の画像と一致するユーザ情報があるか否かを照会することと、
前記照会の結果に従って、前記認証される顔の認証結果を決定することと
をさらに含む、請求項
7に記載のID認証方法。
【請求項9】
前記顔検出結果および前記証明書検出結果に従ってID認証を実行して、前記処理される画像のID認証結果を取得することは、
前記顔検出結果および前記証明書検出結果に従って偽造防止検出を実行して、偽造防止検出結果を取得することと、
前記偽造防止検出結果および前記ID検証結果に基づいて、前記処理される画像のID認証結果を決定することと
をさらに含む、請求項
4~
8のいずれか一項に記載のID認証方法。
【請求項10】
前記顔検出結果および前記証明書検出結果に従ってID認証を実行して、前記処理される画像のID認証結果を取得することは、
前記顔検出結果および前記証明書検出結果に従って偽造防止検出を実行して、偽造防止検出結果を取得することを含む、請求項1~
8のいずれか一項に記載のID認証方法。
【請求項11】
前記顔検出結果および前記証明書検出結果に従って偽造防止検出を実行して、偽造防止検出結果を取得することは、
前記顔検出結果および前記証明書検出結果に基づいて、前記処理される画像から顔領域画像および証明書領域画像を取得することと、
前記処理される画像、前記顔領域画像および前記証明書領域画像に対してそれぞれ偽造手掛り検出を実行することと、
前記偽造手掛り検出結果に基づいて、前記処理される画像の偽造防止検出結果を取得することと
を含む、請求項
9または請求項
10に記載のID認証方法。
【請求項12】
前記処理される画像、前記顔領域画像および前記証明書領域画像に対してそれぞれ偽造手掛り検出を実行することは、
前記処理される画像、前記顔領域画像および前記証明書領域画像に対してそれぞれ特徴抽出を実行して、前記処理される画像の特徴、前記顔領域画像の特徴および前記証明書領域画像の特徴を取得することと、
前記処理される画像の特徴、前記顔領域の特徴および前記証明書領域の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを検出することと
を含む、請求項
11に記載のID認証方法。
【請求項13】
前記処理される画像の特徴、前記顔領域の特徴および前記証明書領域の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを検出することは、
前記処理される画像の特徴を検出して、前記処理される画像の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを決定することと、
前記顔領域画像の特徴を検出して、前記顔領域画像の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを決定することと、
前記証明書領域画像の特徴を検出して、前記証明書領域画像の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを決定することと
を含む、請求項
12に記載のID認証方法。
【請求項14】
前記処理される画像の特徴、前記顔領域の特徴および前記証明書領域の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを検出することは、
前記処理される画像の特徴、前記顔領域画像の特徴および前記証明書領域画像の特徴を接続して、接続特徴を取得することと、
前記接続特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを決定することと
を含む、請求項
12に記載のID認証方法。
【請求項15】
前記偽造手掛り検出結果に基づいて、前記処理される画像の偽造防止検出結果を取得することは、
前記偽造手掛り検出結果が、前記処理される画像、前記顔領域画像および前記証明書領域画像のうちのいずれにも偽造手掛りが含まれていないことを示すことに応答して、前記処理される画像の偽造防止検出結果が、偽造防止検出合格であると決定すること、および/または、
前記偽造手掛り検出結果が、前記処理される画像、前記顔領域画像および前記証明書領域画像のうちのいずれか1つまたは複数の画像に偽造手掛りが含まれていることを示すことに応答して、前記処理される画像の偽造防止検出結果が、偽造防止検出不合格であると決定することを含む、請求項
11~
14のいずれか一項に記載のID認証方法。
【請求項16】
ID認証装置であって、
第1ニューラルネットワークによって、処理される画像に対して顔検出を実行して、顔検出結果を取得するように構成される第1検出モジュールと、
第2ニューラルネットワークによって、前記処理される画像に対して証明書検出を実行して、証明書検出結果を取得するように構成される第2検出モジュールと、
前記顔検出結果および前記証明書検出結果に従って、前記処理される画像が有効なID認証画像であるか否かを決定するように構成される第1決定モジュールであって、前記有効なID認証画像は、前記顔検出結果および前記証明書検出結果がいずれもブリセツト要件を満たすID認証画像である、第1決定モジュールと、
前記処理される画像が有効なID認証画像であるとの決定に応答して、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に従ってID認証を実行して、前記処理される画像のID認証結果を取得するように構成される認証モジュールと
を備え
、
前記第1決定モジュールは、
前記顔検出結果および前記証明書検出結果に基づいて、証明書の顔情報を決定することと、
前記証明書検出結果における証明書の数が第1プリセット要件を満たし、前記顔検出結果における顔の数が第2プリセット要件を満たし、且つ、前記証明書の顔情報に含まれる証明書内の顔の数が第3プリセット要件を満たすことに応答して、前記処理される画像が有効なID認証画像であると決定することと
を行うようにさらに構成される、ID認証装置。
【請求項17】
電子機器であって、
コンピュータプログラムを記憶するように構成されるメモリと、
前記メモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行するように構成されるプロセッサと
を備え、
前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムが実行されると、請求項1~
15のいずれか一項に記載のID認証方法を実現する、電子機器。
【請求項18】
コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムは、プロセッサによって実行されると、請求項1~
15のいずれか一項に記載のID認証方法を実現する、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項19】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されているコンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムは、コンピュータ読み取り可能なコードを含み、
前記コンピュータ読み取り可能なコードが機器で実行されると、前記機器内のプロセッサは、請求項1~
15のいずれか一項に記載のID認証方法を実現するための命令を実行する、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2018年08月13日に中国特許局に提出された、出願番号がCN201810918697.9である中国特許出願、および2018年08月13日に中国特許局に提出された、出願番号がCN201810918699.8である中国特許出願の優先権を主張し、当該中国特許出願の全ての内容が参照によって本願に組み込まれる。
【0002】
本開示は、コンピュータビジョン技術に関し、特に、ID認証方法および装置、電子機器並びに記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、保険、証券、金融などの多くの分野で、ユーザに対してID認証を実行する必要がある。現在、通常の手段では、画像収集機器によって身分証明書を手に持つユーザの写真を収集し、身分証明書を手に持つ写真をサーバにアップロードして、サーバのバックグラウンドで手動で審査することにより、収集された写真に対して手動でID認証を実行するため、多くの人的資源を必要とし、高コスト、低効率であり、且つ手動処理でエラーが発生しやすく、精度が低いため、サービスニーズを満たすことができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の実施例は、ID認証のための技術的解決策を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の実施例の一態様によれば、ID認証方法を提供し、前記方法は、第1ニューラルネットワークによって、処理される画像に対して顔検出を実行して、顔検出結果を取得し、第2ニューラルネットワークによって、前記処理される画像に対して証明書検出を実行して、証明書検出結果を取得することと、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に従って、前記処理される画像が有効なID認証画像であるか否かを決定することと、前記処理される画像が有効なID認証画像であるとの決定に応答して、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に従ってID認証を実行して、前記処理される画像のID認証結果を取得することと、を含む。
【0006】
いくつかの実施例において、前記有効なID認証画像は、証明書を手に持つ画像を含む。
【0007】
いくつかの実施例において、第1機械学習方法によって処理される画像に対して顔検出を実行して、顔検出結果を取得し、第2機械学習方法によって前記処理される画像に対して証明書検出を実行して、証明書検出結果を取得する。
【0008】
可能な一実施形態では、証明書を手に持つ画像は、身分証明書を手に持つ画像である。
【0009】
いくつかの実施例において、前記顔検出結果は、前記処理される画像に含まれる顔の数および前記処理される画像での前記顔の位置情報のうちの少なくとも1つを含み。
【0010】
例えば、顔検出結果は、画像内の顔の数および画像での各顔の位置情報を含み得る。一例では、画像での顔の位置情報は、顔フレームの位置情報を含み得る。
【0011】
可能な一実施形態では、前記証明書検出結果は、前記処理される画像に含まれる証明書の数および前記処理される画像での前記証明書の位置情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0012】
別の可能な実施形態では、前記証明書検出結果は、証明書の顔情報をさらに含み、一例では、証明書の顔情報は、証明書に含まれる顔の数および/または位置情報を含む。
【0013】
一例では、前記証明書検出結果は、画像に含まれる証明書の数、各証明書の位置情報および各証明書に含まれる顔の検出情報の組み合わせから選択される少なくとも1つを含む。
【0014】
別の可能な実施形態では、証明書の顔情報は、証明書検出結果の一部ではなく、顔検出結果および証明書検出結果に基づいて得られたものである。
【0015】
いくつかの実施例において、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に基づいて、証明書の顔情報を決定することは、前記処理される画像での、前記顔検出結果に含まれる顔の位置情報および前記処理される画像での、前記証明書検出結果に含まれる証明書の位置情報に従って、前記証明書に含まれる顔の数および/または位置情報を決定することを含む。
【0016】
一例では、画像での証明書の位置情報は、証明書フレームの位置情報を含み得る。
【0017】
いくつかの実施例において、前記処理される画像での前記顔の位置情報は、前記処理される画像での前記顔の第1検出フレームの頂点座標を含む。
【0018】
いくつかの実施例において、前記処理される画像での前記顔の位置情報は、前記処理される画像での前記顔の第1検出フレームの中心の座標、および前記第1検出フレームの長さと幅を含む。
【0019】
いくつかの実施例において、前記処理される画像での前記証明書の位置情報は、前記処理される画像での前記証明書の第2検出フレームの頂点座標を含む。
【0020】
前記処理される画像での前記証明書の位置情報は、前記処理される画像での前記証明書の第2検出フレームの中心の座標、および前記第2検出フレームの長さと幅を含む。
【0021】
いくつかの実施例において、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に従って前記処理される画像が有効なID認証画像であるか否かを決定することは、
前記顔検出結果および前記証明書検出結果に基づいて、証明書の顔情報を決定することと、
前記証明書の顔情報、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に基づいて、前記処理される画像が有効なID認証画像であるか否かを決定することと、を含む。
【0022】
いくつかの実施例において、前記証明書の顔情報は、前記処理される画像で検出された証明書に含まれる顔の数、前記証明書に含まれる顔の位置情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0023】
いくつかの実施例において、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に基づいて、証明書の顔情報を決定することは、
前記処理される画像での、前記顔検出結果に含まれる顔の位置情報および前記処理される画像での、前記証明書検出結果に含まれる証明書の位置情報に従って、前記証明書に含まれる顔の数および/または位置情報を決定することを含む。
【0024】
いくつかの実施例において、前記証明書の顔情報、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に基づいて、前記処理される画像が有効なID認証画像であるか否かを決定することは、
前記証明書検出結果における証明書の数が第1プリセット要件を満たし、前記顔検出結果における顔の数が第2プリセット要件を満たし、且つ前記証明書の顔情報に含まれる証明書内の顔の数が第3プリセット要件を満たすことに応答して、前記処理される画像が有効なID認証画像であると決定することを含む。
【0025】
可能な一実施形態では、画像が有効であるか否かを決定することは、前記画像に含まれる証明書の数が第1プリセット要件を満たすこと、前記画像に含まれる顔の数が第2プリセット要件を満たすこと、且つ前記画像に含まれる証明書中的顔の数が第3プリセット要件を満たすことの3つの判断条件を満たすか否かを決定することを含む。
【0026】
いくつかの実施例において、証明書検出結果は、顔の数および/または位置情報など、画像に含まれる証明書における顔検出情報を含み得る。
【0027】
いくつかの実施例において、検出された前記証明書内の顔の数が第3プリセット要件を満たすか否かを決定する前に、前記ID認証方法は、前記処理される画像での、前記顔検出結果に含まれる顔の位置情報および前記処理される画像での、前記証明書検出結果に含まれる証明書の位置情報に従って、前記証明書に含まれる顔の数を決定することをさらに含む。一例では、画像内の各顔の位置情報および画像内の証明書の位置情報に基づいて、前記証明書内の顔の数を決定することができる。例えば、証明書が位置する領域内にある顔を、前記証明書内の顔として決定する。
【0028】
いくつかの実施例において、前記第1プリセット要件は、前記証明書検出結果に含まれる証明書の数が1であることを含む。いくつかの実施例において、前記第2プリセット要件は、前記顔検出結果に含まれる顔の数が2より大きいか等しいことを含む。いくつかの実施例において、前記第3プリセット要件は、検出された前記証明書に含まれる顔の数が1であることを含む。
【0029】
いくつかの実施例において、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に従ってID認証を実行することは、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に基づいて、前記証明書に含まれる第1顔と、前記処理される画像内の、前記証明書外にある第2顔と間の類似度を決定することと、前記第1顔と前記第2顔との間の類似度に従って、ID検証結果を取得することとを含む。
【0030】
いくつかの実施例において、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に基づいて、前記証明書内の第1顔の位置情報、および証明書外の第2顔の位置情報を決定することができる。
【0031】
いくつかの実施例において、第1顔の位置情報に基づいて、処理される画像から第1顔の画像を取得し、第2顔の位置情報に基づいて、処理される画像から第2顔の画像を取得することができる。
【0032】
いくつかの実施例において、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に基づいて、前記証明書に含まれる第1顔と、前記処理される画像内の、前記証明書外にある第2顔と間の類似度を決定することは、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に基づいて、前記処理される画像から前記第1顔の画像および前記第2顔の画像を取得することと、前記第1顔の画像に対して特徴抽出を実行して、第1特徴を取得し、前記第2顔の画像に対して特徴抽出を実行して、第2特徴を取得することと、前記第1特徴および前記第2特徴に基づいて、前記第1顔と前記第2顔との間の類似度を決定することと、を含む。
【0033】
いくつかの実施例において、顔検出結果および証明書検出結果に基づいて、証明書外の顔の数が1であると決定した場合、即ち、顔検出結果に含まれる顔の数が2である場合、証明書外の顔を第2顔として決定する。いくつかの実施例において、顔検出結果および証明書検出結果に基づいて、証明書外の顔の数が2より大きいか等しいと決定した場合、即ち、顔検出結果に含まれる顔の数が2より大きい場合、証明書外の少なくとも2つの顔から第2顔を選択する。
【0034】
いくつかの実施例において、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に従ってID認証を実行する前に、前記ID認証方法は、前記処理される画像に含まれる顔の数が2より大きい場合、前記処理される画像内の、前記証明書外にある少なくとも2つの顔のうちの最大の顔を前記第2顔として決定することをさらに含む。
【0035】
いくつかの実施例において、前記処理される画像での、前記顔検出結果に含まれる顔の位置情報および前記処理される画像での、前記証明書検出結果に含まれる証明書の位置情報に従って、証明書外の少なくとも2つの顔の位置情報を決定し、証明書外の少なくとも2つの顔の位置情報、例えば、少なくとも2つの顔のうちの各顔の検出フレームの位置などに基づいて、少なくとも2つの顔のうちの最大の顔を決定する。
【0036】
いくつかの実施例において、前記処理される画像内の、前記証明書外にある少なくとも2つの顔のうちの奥行きが最も小さい顔を、前記第2顔として決定する。
【0037】
いくつかの実施例において、前記第1顔と前記第2顔との間の類似度がプリセットの閾値より小さいか等しいとの決定に応答して、ID検証結果が認証不合格であると決定する。
【0038】
いくつかの実施例において、前記第1顔と前記第2顔との間の類似度がプリセットの閾値より大きいとの決定に応答して、ID検証結果が認証合格であると決定する。
【0039】
本開示の上記の各実施例によるID認証方法において、前記第1顔と前記第2顔との間の類似度に従って、ID検証結果を取得することは、前記第1顔と前記第2顔との間の類似度がプリセットの閾値より大きいとの決定に応答して、前記証明書に対してテキスト認識を実行して、前記証明書のテキスト情報を取得することであって、前記テキスト情報は、名前および証明書の番号のうちの少なくとも1つの情報を含むことと、ユーザ情報データベースに基づいて前記テキスト情報を認証して、ID検証結果を取得することと、を含む。
【0040】
いくつかの実施例において、ID認証要求、アカウントログイン要求、またはトランザクション要求の受信に応答して、処理される画像を取得する。本開示の上記の各実施例において、登録要求の受信に応答して、処理される画像を取得する。
【0041】
いくつかの実施例において、前記ID認証方法は、前記ID検証結果がID認証合格であるとの決定に応答して、ユーザ情報をサービスデータベースに記憶することであって、前記ユーザ情報は、前記証明書のテキスト情報、前記処理される画像、前記第2顔の画像、前記第2顔の特徴情報のうちのいずれか1つまたは複数の情報を含むことをさらに含む。
【0042】
いくつかの実施例において、前記ID認証方法は、ID認証要求の受信に応答して、認証される顔を含む画像を取得することと、前記サービスデータベースに前記認証される顔の画像と一致するユーザ情報があるか否かを照会することと、前記照会の結果に従って、前記認証される顔の認証結果を決定することと、をさらに含む。
【0043】
いくつかの実施例において、前記ID認証要求には、前記被認証者のアカウント情報または証明書情報が含まれる。
【0044】
いくつかの実施例において、前記サービスデータベース内で前記認証される顔の画像と一致するユーザ情報が見つかったことに応答して、前記認証される顔の認証結果が認証合格であると決定する。
【0045】
いくつかの実施例において、前記サービスデータベース内で前記認証される顔の画像と一致するユーザ情報が見つからなかったことに応答して、前記認証される顔の認証結果が認証不合格であると決定する。
【0046】
いくつかの実施例において、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に従ってID認証を実行して、前記処理される画像のID認証結果を取得することは、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に従って偽造防止検出を実行して、偽造防止検出結果を取得することと、前記偽造防止検出結果および前記ID検証結果に基づいて、前記処理される画像のID認証結果を決定することと、を含む。
【0047】
いくつかの実施例において、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に従ってID認証を実行して、前記処理される画像のID認証結果を取得することは、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に従って偽造防止検出を実行して、偽造防止検出結果を取得することを含む。
【0048】
いくつかの実施例において、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に従って偽造防止検出を実行して、偽造防止検出結果を取得することは、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に基づいて、前記処理される画像から顔領域画像および証明書領域画像を取得することと、前記処理される画像、前記顔領域画像および前記証明書領域画像に対してそれぞれ偽造手掛り検出を実行することと、前記偽造手掛り検出結果に基づいて、前記処理される画像の偽造防止検出結果を取得することと、を含む。
【0049】
いくつかの実施例において、前記顔領域画像における、前記顔領域画像に含まれる顔の比率は、第4プリセット要件を満たす。いくつかの実施例において、前記証明書領域画像における、前記証明書領域画像に含まれる証明書の比率は、前記第4プリセット要件を満たす。いくつかの実施例において、前記第4プリセット要件は、前記比率が1/4より大きいか等しく、且つ9/10より小さいか等しいことを含む。
【0050】
いくつかの実施例において、前記処理される画像、前記顔領域画像および前記証明書領域画像に対してそれぞれ偽造手掛り検出を実行することは、前記処理される画像、前記顔領域画像および前記証明書領域画像に対してそれぞれ特徴抽出を実行して、前記処理される画像の特徴、前記顔領域画像の特徴および前記証明書領域画像の特徴を取得することと、前記処理される画像の特徴、前記顔領域の特徴および前記証明書領域の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを検出することと、を含む。
【0051】
いくつかの実施例において、抽出された前記特徴は、ローカルバイナリパターン特徴、スパースコードのヒストグラム特徴、パノラマ特徴、顔画像特徴、顔詳細画像特徴のうちのいずれか1つまたは複数の特徴を含む。
【0052】
いくつかの実施例において、前記偽造手掛り情報は、可視光条件下で人の目で観測できる可観測性を有する。
【0053】
いくつかの実施例において、前記偽造手掛り情報は、イメージング媒介の偽造手掛り情報、イメージング媒体の偽造手掛り情報、実在の偽の顔の手掛り情報のうちのいずれか1つまたは複数の情報を含む。
【0054】
いくつかの実施例において、前記イメージング媒介の偽造手掛り情報は、イメージング媒介のエッジ情報、反射情報および/または材料情報を含み、および/または、前記イメージング媒体の偽造手掛り情報は、表示機器の画面のエッジ、画面の反射および/または画面のモアレを含み、前記実在の偽の顔の手掛り情報は、マスクを着用した顔の特徴、マネキンの顔の特徴、および彫刻の顔の特徴を含む。
【0055】
いくつかの実施例において、前記処理される画像の特徴、前記顔領域の特徴および前記証明書領域の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを検出することは、前記処理される画像の特徴を検出して、前記処理される画像の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを決定することと、前記顔領域画像の特徴を検出して、前記顔領域画像の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを決定することと、前記証明書領域画像の特徴を検出して、前記証明書領域画像の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを決定することと、を含む。
【0056】
いくつかの実施例において、前記処理される画像の特徴、前記顔領域の特徴および前記証明書領域の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを検出することは、前記処理される画像の特徴、前記顔領域画像の特徴および前記証明書領域画像の特徴を接続して、接続特徴を取得することと、前記接続特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを決定することと、を含む。
【0057】
いくつかの実施例において、前記処理される画像、前記顔領域画像および前記証明書領域画像に対してそれぞれ偽造手掛り検出を実行することは、第3ニューラルネットワークによって、前記処理される画像、前記顔領域画像および前記証明書領域画像に対してそれぞれ偽造手掛り検出を実行することを含む。
【0058】
いくつかの実施例において、前記偽造手掛り検出結果に基づいて、前記処理される画像の偽造防止検出結果を取得することは、前記偽造手掛り検出結果が、前記処理される画像、前記顔領域画像および前記証明書領域画像のうちのいずれにも偽造手掛りが含まれていないことを示すことに応答して、前記処理される画像の偽造防止検出結果が、偽造防止検出合格であると決定すること、および/または、前記偽造手掛り検出結果が、前記処理される画像、前記顔領域画像および前記証明書領域画像のうちのいずれか1つまたは複数の画像に偽造手掛りが含まれていることを示すことに応答して、前記処理される画像の偽造防止検出結果が、偽造防止検出不合格であると決定することを含む。
【0059】
本開示の実施例の別の態様によれば、ID認証装置を提供し、前記装置は、第1ニューラルネットワークによって、処理される画像に対して顔検出を実行して、顔検出結果を取得するように構成される第1検出モジュールと、第2ニューラルネットワークによって、前記処理される画像に対して証明書検出を実行して、証明書検出結果を取得するように構成される第2検出モジュールと、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に従って、前記処理される画像が有効なID認証画像であるか否かを決定するように構成される第1決定モジュールと、前記処理される画像が有効なID認証画像であるとの決定に応答して、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に従ってID認証を実行して、前記処理される画像のID認証結果を取得するように構成される認証モジュールと、を備える。
【0060】
本開示の実施例の更に別の態様によれば、電子機器を提供し、前記電子機器は、コンピュータプログラムを記憶するように構成されるメモリと、前記メモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行するように構成されるプロセッサであって、前記コンピュータプログラムが実行されるときに、本開示の上記の実施例のいずれか1つに記載のID認証方法を実現するプロセッサと、を備える。
【0061】
本開示の実施例の更に別の態様によれば、コンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ可読記憶媒体を提供し、当該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時に、本開示の上記の実施例のいずれか1つに記載のID認証方法を実現する。
【0062】
本開示の実施例の更に別の態様によれば、コンピュータ可読コードを含むコンピュータプログラムを提供し、前記コンピュータ可読コードが機器で実行される時に、前記機器のプロセッサによって、本開示の上記の実施例のいずれか1つに記載のID認証方法における各動作を実現するための命令を実行する。
【0063】
一代替実施形態において、前記コンピュータプログラム製品は、コンピュータ記憶媒体であってもよく、別の代替実施形態において、前記コンピュータプログラム製品は、ソフトウェア開発キット(SDK:Software Development Kit)などのソフトウェア製品であってもよい。
例えば、本願は以下の項目を提供する。
(項目1)
ID認証方法であって、
第1ニューラルネットワークによって、処理される画像に対して顔検出を実行して、顔検出結果を取得し、第2ニューラルネットワークによって、上記処理される画像に対して証明書検出を実行して、証明書検出結果を取得することと、
上記顔検出結果および上記証明書検出結果に従って、上記処理される画像が有効なID認証画像であるか否かを決定することと、
上記処理される画像が有効なID認証画像であるとの決定に応答して、上記顔検出結果および上記証明書検出結果に従ってID認証を実行して、上記処理される画像のID認証結果を取得することと、を含む、上記ID認証方法。
(項目2)
上記有効なID認証画像は、証明書を手に持つ画像を含む、
項目1に記載のID認証方法。
(項目3)
上記顔検出結果は、上記処理される画像に含まれる顔の数および上記処理される画像での上記顔の位置情報のうちの少なくとも1つを含み、および/または、上記証明書検出結果は、上記処理される画像に含まれる証明書の数および上記処理される画像での上記証明書の位置情報のうちの少なくとも1つを含む、
項目1または2に記載のID認証方法。
(項目4)
上記顔検出結果および上記証明書検出結果に従って上記処理される画像が有効なID認証画像であるか否かを決定することは、
上記顔検出結果および上記証明書検出結果に基づいて、証明書の顔情報を決定することと、
上記証明書の顔情報、上記顔検出結果および上記証明書検出結果に基づいて、上記処理される画像が有効なID認証画像であるか否かを決定することと、を含む、
項目1ないし3のいずれか一項に記載のID認証方法。
(項目5)
上記証明書の顔情報は、上記処理される画像で検出された証明書に含まれる顔の数、上記証明書に含まれる顔の位置情報のうちの少なくとも1つを含む、
項目4に記載のID認証方法。
(項目6)
上記顔検出結果および上記証明書検出結果に基づいて、証明書の顔情報を決定することは、
上記処理される画像での、上記顔検出結果に含まれる顔の位置情報および上記処理される画像での、上記証明書検出結果に含まれる証明書の位置情報に従って、上記証明書に含まれる顔の数および/または位置情報を決定することを含む、
項目4に記載のID認証方法。
(項目7)
上記証明書の顔情報、上記顔検出結果および上記証明書検出結果に基づいて、上記処理される画像が有効なID認証画像であるか否かを決定することは、
上記証明書検出結果における証明書の数が第1プリセット要件を満たし、上記顔検出結果における顔の数が第2プリセット要件を満たし、且つ上記証明書の顔情報に含まれる証明書内の顔の数が第3プリセット要件を満たすことに応答して、上記処理される画像が有効なID認証画像であると決定することを含む、
項目4に記載のID認証方法。
(項目8)
第1プリセット要件が、上記証明書検出結果に含まれる証明書の数が1であることを含むこと、
第2プリセット要件が、上記顔検出結果に含まれる顔の数が2より大きいか等しいことを含むこと、
第3プリセット要件が、上記証明書内の顔の数が1であることを含むことのうちの少なくとも1つが成立する、
項目7に記載のID認証方法。
(項目9)
上記顔検出結果および上記証明書検出結果に従ってID認証を実行することは、
上記顔検出結果および上記証明書検出結果に基づいて、上記証明書に含まれる第1顔と、上記処理される画像内の、上記証明書外にある第2顔と間の類似度を決定することと、
上記第1顔と上記第2顔との間の類似度に従って、ID検証結果を取得することと、を含む、
項目1ないし8のいずれか一項に記載のID認証方法。
(項目10)
上記顔検出結果および上記証明書検出結果に基づいて、上記証明書に含まれる第1顔と、上記処理される画像内の、上記証明書外にある第2顔と間の類似度を決定することは、
上記顔検出結果および上記証明書検出結果に基づいて、上記処理される画像から上記第1顔の画像および第2顔の画像を取得することと、
上記第1顔の画像に対して特徴抽出を実行して、第1特徴を取得し、上記第2顔の画像に対して特徴抽出を実行して、第2特徴を取得することと、
上記第1特徴および上記第2特徴に基づいて、上記第1顔と上記第2顔との間の類似度を決定することと、を含む、
項目9に記載のID認証方法。
(項目11)
上記証明書に含まれる第1顔と、上記処理される画像内の、上記証明書外にある第2顔と間の類似度を決定する前に、
上記処理される画像に含まれる顔の数が2より大きい場合、上記処理される画像内の、上記証明書外にある少なくとも2つの顔のうちの最大の顔を上記第2顔として決定することをさらに含む、
項目9または10に記載のID認証方法。
(項目12)
上記第1顔と上記第2顔との間の類似度に従って、ID検証結果を取得することは、
上記第1顔と上記第2顔との間の類似度がプリセットの閾値より大きいとの決定に応答して、上記証明書に対してテキスト認識を実行して、上記証明書のテキスト情報を取得することであって、上記テキスト情報は、名前および証明書の番号のうちの少なくとも1つの情報を含むことと、
ユーザ情報データベースに基づいて上記テキスト情報を認証して、ID検証結果を取得することと、を含む、
項目9ないし11のいずれか一項に記載のID認証方法。
(項目13)
上記ID検証結果がID認証合格であるとの決定に応答して、ユーザ情報をサービスデータベースに記憶することであって、上記ユーザ情報は、上記テキスト情報、上記処理される画像、上記第2顔の画像、上記第2顔の特徴情報のうちのいずれか1つまたは複数の情報を含むことをさらに含む、
項目9ないし12のいずれか一項に記載のID認証方法。
(項目14)
ID認証要求の受信に応答して、認証される顔を含む画像を取得することと、
上記サービスデータベースに上記認証される顔の画像と一致するユーザ情報があるか否かを照会することと、
上記照会の結果に従って、上記認証される顔の認証結果を決定することと、をさらに含む、
項目13に記載のID認証方法。
(項目15)
上記顔検出結果および上記証明書検出結果に従ってID認証を実行して、上記処理される画像のID認証結果を取得することは、
上記顔検出結果および上記証明書検出結果に従って偽造防止検出を実行して、偽造防止検出結果を取得することと、
上記偽造防止検出結果および上記ID検証結果に基づいて、上記処理される画像のID認証結果を決定することと、をさらに含む、
項目9ないし14のいずれか一項に記載のID認証方法。
(項目16)
上記顔検出結果および上記証明書検出結果に従ってID認証を実行して、上記処理される画像のID認証結果を取得することは、
上記顔検出結果および上記証明書検出結果に従って偽造防止検出を実行して、偽造防止検出結果を取得することを含む、
項目1ないし14のいずれか一項に記載のID認証方法。
(項目17)
上記顔検出結果および上記証明書検出結果に従って偽造防止検出を実行して、偽造防止検出結果を取得することは、
上記顔検出結果および上記証明書検出結果に基づいて、上記処理される画像から顔領域画像および証明書領域画像を取得することと、
上記処理される画像、上記顔領域画像および上記証明書領域画像に対してそれぞれ偽造手掛り検出を実行することと、
上記偽造手掛り検出結果に基づいて、上記処理される画像の偽造防止検出結果を取得することと、を含む、
項目15または16に記載のID認証方法。
(項目18)
上記顔領域画像における、上記顔領域画像に含まれる顔の比率が、第4プリセット要件を満たし、および/または、
上記証明書領域画像における、上記証明書領域画像に含まれる証明書の比率が、上記第4プリセット要件を満たす、
項目17に記載のID認証方法。
(項目19)
上記第4プリセット要件は、上記比率が1/4より大きいか等しく、且つ9/10より小さいか等しいことを含む、
項目18に記載のID認証方法。
(項目20)
上記処理される画像、上記顔領域画像および上記証明書領域画像に対してそれぞれ偽造手掛り検出を実行することは、
上記処理される画像、上記顔領域画像および上記証明書領域画像に対してそれぞれ特徴抽出を実行して、上記処理される画像の特徴、上記顔領域画像の特徴および上記証明書領域画像の特徴を取得することと、
上記処理される画像の特徴、上記顔領域の特徴および上記証明書領域の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを検出することと、を含む、
項目17ないし19のいずれか一項に記載のID認証方法。
(項目21)
上記偽造手掛り情報は、可視光条件下で人の目で観測できる可観測性を有する、
項目20に記載のID認証方法。
(項目22)
上記処理される画像の特徴、上記顔領域の特徴および上記証明書領域の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを検出することは、
上記処理される画像の特徴を検出して、上記処理される画像の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを決定することと、
上記顔領域画像の特徴を検出して、上記顔領域画像の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを決定することと、
上記証明書領域画像の特徴を検出して、上記証明書領域画像の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを決定することと、を含む、
項目20または21に記載のID認証方法。
(項目23)
上記処理される画像の特徴、上記顔領域の特徴および上記証明書領域の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを検出することは、
上記処理される画像の特徴、上記顔領域画像の特徴および上記証明書領域画像の特徴を接続して、接続特徴を取得することと、
上記接続特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを決定することと、を含む、
項目20または21に記載のID認証方法。
(項目24)
上記処理される画像、上記顔領域画像および上記証明書領域画像に対してそれぞれ偽造手掛り検出を実行することは、
第3ニューラルネットワークによって、上記処理される画像、上記顔領域画像および上記証明書領域画像に対してそれぞれ偽造手掛り検出を実行することを含む、
項目20ないし23のいずれか一項に記載のID認証方法。
(項目25)
上記偽造手掛り検出結果に基づいて、上記処理される画像の偽造防止検出結果を取得することは、
上記偽造手掛り検出結果が、上記処理される画像、上記顔領域画像および上記証明書領域画像のうちのいずれにも偽造手掛りが含まれていないことを示すことに応答して、上記処理される画像の偽造防止検出結果が、偽造防止検出合格であると決定すること、および/または、
上記偽造手掛り検出結果が、上記処理される画像、上記顔領域画像および上記証明書領域画像のうちのいずれか1つまたは複数の画像に偽造手掛りが含まれていることを示すことに応答して、上記処理される画像の偽造防止検出結果が、偽造防止検出不合格であると決定することを含む、
項目17ないし24のいずれか一項に記載のID認証方法。
(項目26)
ID認証装置であって、
第1ニューラルネットワークによって、処理される画像に対して顔検出を実行して、顔検出結果を取得するように構成される第1検出モジュールと、
第2ニューラルネットワークによって、上記処理される画像に対して証明書検出を実行して、証明書検出結果を取得するように構成される第2検出モジュールと、
上記顔検出結果および上記証明書検出結果に従って、上記処理される画像が有効なID認証画像であるか否かを決定するように構成される第1決定モジュールと、
上記処理される画像が有効なID認証画像であるとの決定に応答して、上記顔検出結果および上記証明書検出結果に従ってID認証を実行して、上記処理される画像のID認証結果を取得するように構成される認証モジュールと、を備える、上記ID認証装置。
(項目27)
上記有効なID認証画像は、証明書を手に持つ画像を含む、
項目26に記載のID認証装置。
(項目28)
上記顔検出結果は、上記処理される画像に含まれる顔の数および上記処理される画像での上記顔の位置情報のうちの少なくとも1つを含み、および/または、
上記証明書検出結果は、上記処理される画像に含まれる証明書の数および上記処理される画像での上記証明書の位置情報のうちの少なくとも1つを含む、
項目26または27に記載のID認証装置。
(項目29)
上記第1決定モジュールは、
上記顔検出結果および上記証明書検出結果に基づいて、証明書の顔情報を決定するように構成される証明書決定ユニットと、
上記証明書の顔情報、上記顔検出結果および上記証明書検出結果に基づいて、上記処理される画像が有効なID認証画像であるか否かを決定するように構成されるID認証決定ユニットと、を備える、
項目26ないし28のいずれか一項に記載のID認証装置。
(項目30)
上記証明書の顔情報は、上記処理される画像で検出された証明書に含まれる顔の数、上記証明書に含まれる顔の位置情報のうちの少なくとも1つを含む、
項目29に記載のID認証装置。
(項目31)
上記証明書決定ユニットは、
上記処理される画像での、上記顔検出結果に含まれる顔の位置情報および上記処理される画像での、上記証明書検出結果に含まれる証明書の位置情報に従って、上記証明書に含まれる顔の数および/または位置情報を決定するように構成される、
項目29に記載のID認証装置。
(項目32)
上記ID認証決定ユニットは、上記証明書検出結果における証明書の数が第1プリセット要件を満たし、上記顔検出結果における顔の数が第2プリセット要件を満たし、且つ検出された上記証明書の顔情報に含まれる証明書内の顔の数が第3プリセット要件を満たすことに応答して、上記処理される画像が有効なID認証画像であると決定するように構成される、
項目29ないし31のいずれか一項に記載のID認証装置。
(項目33)
第1プリセット要件が、上記証明書検出結果に含まれる証明書の数が1であることを含むこと、
第2プリセット要件が、上記顔検出結果に含まれる顔の数が2より大きいか等しいことを含むこと、
第3プリセット要件が、証明書内の顔の数が1であることを含むことのうちの少なくとも1つが成立する、
項目32に記載のID認証装置。
(項目34)
上記認証モジュールは、上記顔検出結果および上記証明書検出結果に基づいて、上記証明書に含まれる第1顔と、上記処理される画像内の、上記証明書外にある第2顔と間の類似度を決定し、上記第1顔と上記第2顔との間の類似度に従って、ID検証結果を取得するように構成される、
項目26ないし33のいずれか一項に記載のID認証装置。
(項目35)
上記認証モジュールは、
上記顔検出結果および上記証明書検出結果に基づいて、上記処理される画像から上記第1顔の画像および上記第2顔の画像を取得するように構成される第1取得ユニットと、
上記第1顔の画像に対して特徴抽出を実行して、第1特徴を取得し、上記第2顔の画像に対して特徴抽出を実行して、第2特徴を取得するように構成される特徴抽出ユニットと、
上記第1特徴および上記第2特徴に基づいて、上記第1顔と上記第2顔との間の類似度を決定するように構成される第1決定ユニットと、
上記第1顔と上記第2顔との間の類似度に従って、ID検証結果を取得するように構成される認証ユニットと、を備える、
項目34に記載のID認証装置。
(項目36)
上記処理される画像に含まれる顔の数が2より大きい場合、上記処理される画像内の、上記証明書外にある少なくとも2つの顔のうちの最大の顔を上記第2顔として決定するように構成される第2決定モジュールをさらに備える、
項目34または35に記載のID認証装置。
(項目37)
上記認証モジュールは、
上記第1顔と上記第2顔との間の類似度がプリセットの閾値より大きいとの決定に応答して、上記証明書に対してテキスト認識を実行して、上記証明書のテキスト情報を取得するように構成されるテキスト認識ユニットであって、上記テキスト情報は、名前および証明書の番号のうちの少なくとも1つの情報を含むテキスト認識ユニットをさらに備え、
上記認証ユニットは、さらに、ユーザ情報データベースに基づいて上記テキスト情報を認証して、ID検証結果を取得するように構成される、
項目35または36に記載のID認証装置。
(項目38)
上記認証モジュールは、
上記ID検証結果がID認証合格であるとの決定に応答して、ユーザ情報をサービスデータベースに記憶するように構成される記憶処理ユニットであって、上記ユーザ情報は、上記テキスト情報、上記処理される画像、上記第2顔の画像、上記第2顔の特徴情報のうちのいずれか1つまたは複数の情報を含む記憶処理ユニットをさらに備える、
項目34ないし37のいずれか一項に記載のID認証装置。
(項目39)
上記認証モジュールは、照会ユニットをさらに備え、
上記第1取得ユニットは、さらに、ID認証要求の受信に応答して、認証される顔を含む画像を取得するように構成され、
上記照会ユニットは、上記サービスデータベースに上記認証される顔の画像と一致するユーザ情報があるか否かを照会するように構成され、
上記第1決定ユニットは、さらに、上記照会の結果に従って、上記認証される顔の認証結果を決定するように構成される、
項目38に記載のID認証装置。
(項目40)
上記認証モジュールは、さらに、上記顔検出結果および上記証明書検出結果に従って偽造防止検出を実行して、偽造防止検出結果を取得し、上記偽造防止検出結果および上記ID検証結果に基づいて、上記処理される画像のID認証結果を決定するように構成される、
項目26ないし39のいずれか一項に記載のID認証装置。
(項目41)
上記認証モジュールは、さらに、上記顔検出結果および上記証明書検出結果に従って偽造防止検出を実行して、偽造防止検出結果を取得するように構成される、
項目26ないし39のいずれか一項に記載のID認証装置。
(項目42)
上記認証モジュールは、
上記顔検出結果および上記証明書検出結果に基づいて、上記処理される画像から顔領域画像および証明書領域画像を取得するように構成される第2取得ユニットと、
上記処理される画像、上記顔領域画像および上記証明書領域画像に対してそれぞれ偽造手掛り検出を実行するように構成される偽造手掛り検出ユニットと、
上記偽造手掛り検出結果に基づいて、上記処理される画像の偽造防止検出結果を取得するように構成される第2決定ユニットと、を備える、
項目40または41に記載のID認証装置。
(項目43)
上記顔領域画像における、上記顔領域画像に含まれる顔の比率が、第4プリセット要件を満たし、および/または、
上記証明書領域画像における、上記証明書領域画像に含まれる証明書の比率が、上記第4プリセット要件を満たす、
項目42に記載のID認証装置。
(項目44)
上記第4プリセット要件は、上記比率が1/4より大きいか等しく、且つ9/10より小さいか等しいことを含む、
項目43に記載のID認証装置。
(項目45)
上記偽造手掛り検出ユニットは、上記処理される画像、上記顔領域画像および上記証明書領域画像に対してそれぞれ特徴抽出を実行して、上記処理される画像の特徴、上記顔領域画像の特徴および上記証明書領域画像の特徴を取得し、および上記処理される画像の特徴、上記顔領域の特徴および上記証明書領域の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを検出するように構成される、
項目42ないし44のいずれか一項に記載のID認証装置。
(項目46)
上記偽造手掛り情報は、可視光条件下で人の目で観測できる可観測性を有する、
項目45に記載のID認証装置。
(項目47)
上記偽造手掛り検出ユニットが、上記処理される画像の特徴、上記顔領域の特徴および上記証明書領域の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを検出するように構成されることは、上記偽造手掛り検出ユニットが、上記処理される画像の特徴を検出して、上記処理される画像の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを決定し、上記顔領域画像の特徴を検出して、上記顔領域画像の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを決定し、上記証明書領域画像の特徴を検出して、上記証明書領域画像の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを決定するように構成されることを含む、
項目44ないし46のいずれか一項に記載のID認証装置。
(項目48)
上記偽造手掛り検出ユニットが、上記処理される画像の特徴、上記顔領域の特徴および上記証明書領域の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを検出するように構成されることは、上記偽造手掛り検出ユニットが、上記処理される画像の特徴、上記顔領域画像の特徴および上記証明書領域画像の特徴を接続して、接続特徴を取得し、および上記接続特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを決定するように構成されることを含む、
項目44ないし46のいずれか一項に記載のID認証装置。
(項目49)
上記偽造手掛り検出ユニットが、上記処理される画像、上記顔領域画像および上記証明書領域画像に対してそれぞれ偽造手掛り検出を実行するように構成されることは、上記偽造手掛り検出ユニットが、第3ニューラルネットワークによって、上記処理される画像、上記顔領域画像および上記証明書領域画像に対してそれぞれ偽造手掛り検出を実行するように構成されることを含む、
項目44ないし46のいずれか一項に記載のID認証装置。
(項目50)
上記第2決定ユニットは、
上記偽造手掛り検出結果が、上記処理される画像、上記顔領域画像および上記証明書領域画像のうちのいずれにも偽造手掛りが含まれていないことを示すことに応答して、上記処理される画像の偽造防止検出結果が、偽造防止検出合格であると決定するように構成され、および/または、
上記偽造手掛り検出結果が、上記処理される画像、上記顔領域画像および上記証明書領域画像のうちのいずれか1つまたは複数の画像に偽造手掛りが含まれていることを示すことに応答して、上記処理される画像の偽造防止検出結果が、偽造防止検出不合格であると決定するように構成される、
項目42ないし49のいずれか一項に記載のID認証装置。
(項目51)
電子機器であって、
コンピュータプログラムを記憶するように構成されるメモリと、
上記メモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行するように構成されるプロセッサであって、上記コンピュータプログラムが実行されるときに、項目1ないし24のいずれか一項に記載のID認証方法を実現するプロセッサと、を備える、上記電子機器。
(項目52)
コンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ可読記憶媒体であって、
上記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時に、項目1ないし24のいずれか一項に記載のID認証方法を実現する、上記コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の効果】
【0064】
本開示の実施例では、ニューラルネットワークを使用して、深層学習の方式によって、処理される画像が有効なID認証画像であるか否かを判断することにより、ユーザのID認証用の適格な画像を迅速に選別できるため、作業効率を向上させ、有効なID認証画像に基づく、ユーザに対するID認証の実行は、手動審査の必要がないため、コストを節約し、作業効率と処理速度を向上させ、手動審査によるエラーの発生を回避し、認証結果の精度を向上させる。
【0065】
以下、図面及び実施例を通じて本開示の技術的解決策をさらに詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0066】
明細書の一部を構成する図面は、本開示の実施例を説明し、その説明と共に本開示の原理を解釈することに用いられる。
【0067】
図面を参照して、以下の詳細な説明に従って、本開示をより明確に理解することができる。
【
図1A】本開示の実施例によるID認証方法のフローチャートである。
【
図1B】本開示の実施例によるID認証方法の別のフローチャートである。
【
図2】本開示の実施例によるID認証方法の別のフローチャートである。
【
図3A】本開示の実施例の適用シナリオの例の概略図である。
【
図3B】本開示の実施例における、収集された身分証明書を手に持つユーザの写真の概略図である。
【
図4】本開示の実施例によるID認証方法のフローチャートである。
【
図5】本開示の実施例によるID認証装置の例示的な構造図である。
【
図6】本開示の実施例によるID認証装置の別の例示的な構造図である。
【
図7】本開示の実施例によるID認証方法の別のフローチャートである。
【
図8】本開示の実施例によるID認証方法の別のフローチャートである。
【
図9】本開示の実施例によるID認証方法の別のフローチャートである。
【
図10】本開示の実施例によるID認証装置の例示的な構造図である。
【
図11】本開示の実施例によるID認証装置の別の例示的な構造図である。
【
図12】本開示の実施例による電子機器の例示的な構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0068】
ここで、図面を参照して本開示の様々な例示的な実施例を詳細に説明する。これらの実施例で説明されたコンポーネントおよび動作の相対的な配置、数式、および数値は、特に説明されていない限り、本開示の保護範囲を限定しないことに留意されたい。同時に、説明の便宜上、図面に示した各部分の寸法は実際の比率関係に従って描いたものではないことを理解すべきである。以下、少なくとも1つの例示的な実施例の説明は、実際には説明のためなものに過ぎず、本開示およびその応用または使用を制限することを意図するものではない。関連分野の当業者に既知の技術、方法及び機器については、詳細に説明しない場合があるが、場合によって、前記技術、方法及び機器は明細書の一部と見なすべきである。なお、類似する符号及び英文字は以下の図面において類似項目を表し、従って、特定の一項が1つの図面において定義されれば、後続の図面においてそれをさらに説明する必要がないことに注意すべきである。
【0069】
本開示の実施例は、端末、コンピュータシステム、サーバなどの電子機器に適用されることができ、多くの他の汎用または専用のコンピューティングシステム環境または構成と一緒に動作されることができる。電子機器と一緒に使用することに適用されるよく知られている端末、コンピューティングシステム、環境および/または構成の例は、パーソナルコンピュータシステム、サーバコンピュータシステム、シンクライアント、シッククライアント、ハンドヘルドまたはラップトップ機器、マイクロプロセッサに基づくシステム、セットトップボックス、プログラマブルコンシューマ電子製品、ネットワークパーソナルコンピュータ、小型コンピュータシステム、大型コンピュータシステム、および前記任意のシステムを含む分散クラウドコンピューティングテクノロジー環境などを含むが、これらに限定されない。
【0070】
電子機器は、コンピュータシステムによって実行されるコンピュータシステム実行可能な命令(プログラムモジュールなど)の一般的なコンテキストで説明することができる。一般的に、プログラムモジュールは、ルーチン、プログラム、ターゲットプログラム、コンポネット、ロジック、データ構造などを含むことができ、これらは特定のタスクを実行し、または特定の抽象データタイプを実行する。コンピュータシステム/サーバは、分散クラウドコンピューティング環境で実施することができ、分散クラウドコンピューティング環境で、タスクは、通信ネットワークを介してリンクされたモート処理機器によって実行される。分散クラウドコンピューティング環境において、プログラムモジュールは、記憶機器を含むローカルまたはリモートコンピューティングシステムの記憶媒体に位置することができる。
【0071】
本開示の実施例は、ID認証方法を提供する。
図1Aに示されるように、当該ID認証方法は、以下のステップを含む。
【0072】
ステップ102において、第1ニューラルネットワークによって、処理される画像に対して顔検出を実行して、顔検出結果を取得し、第2ニューラルネットワークによって当該処理される画像に対して証明書検出を実行して、証明書検出結果を取得する。
【0073】
本開示の実施例における処理される画像は、カメラによって収集された画像、または他の機器から受信された画像であり得、当該受信された画像は、収集された画像、または収集された画像に対して1つまたは複数の処理を実行することによって取得された画像であり得る。いくつかの実施例において、処理される画像は、静止画像(即ち、別個に収集された画像)、またはビデオ内の画像(即ち、収集されたビデオから、プリセットの標準に従って選択された、またはランダムに選択された画像)であり得、全て本開示の実施例におけるID認証に使用されることができ、本開示の実施例は、画像のソース、性質、サイズなどの属性に限定されない。
【0074】
当業者は、本開示の実施例の説明に基づいて、第1ニューラルネットワークに加えて、本開示の実施例では、画像処理に基づく顔検出アルゴリズム(例えば、ヒストグラムの大まかなセグメンテーションおよび特異値特徴に基づく顔検出アルゴリズム、2進ウェーブレット変換に基づく顔検出アルゴリズムなど)などを使用して、処理される画像に対して顔検出を実行してもよいが、これらに限定されないことを知ることができる。さらに、第2ニューラルネットワークに加えて、本開示の実施例では、画像処理に基づく証明書検出アルゴリズム(例えば、エッジ検出法、数学的形態学法、テクスチャ分析に基づく位置決め法、ライン検出およびエッジ統計法、遺伝的アルゴリズム、ハフ変換および輪郭法、ウェーブレット変換に基づく方法など)などを使用して、処理される画像に対して証明書検出を実行してもよいが、これらに限定されない。
【0075】
いくつかの実施例において、例えば、顔検出アルゴリズムを使用して、処理される画像内の顔の位置を決定することができ、証明書検出アルゴリズムを使用して、処理される画像内の証明書の位置を決定することができ、決定された証明書の位置と顔の位置の間の関係に基づいて、処理される画像が身分証明書を手に持つ写真であるが否かを判断し、これにより、作業者は素早く適格な画像を選別することができ、作業効率を向上させる。別の実施例において、処理される画像に含まれる証明書外の顔と証明書内の顔を検出した場合、処理される画像内の2つの顔を比較することによって、写真の2つの顔が同じ人物であるか否かを作業者によって素早く判断できるようにするため、応答時間が短く、リアルタイムで処理でき、作業者の作業効率とユーザ体験が向上し、認識の精度が人の目よりも高くなるため、作業者のミスを回避できる。
【0076】
本開示の実施例において、第1ニューラルネットワークによって、処理される画像に対して顔検出を実行する場合、トレーニングされた第1ニューラルネットワークによって、画像内の顔を効果的に検出できるようにするために、サンプル画像を使用して第1ニューラルネットワークを事前にトレーニングすることができる。本開示の実施例において、第2ニューラルネットワークによって、処理される画像に対して証明書検出を実行する場合、トレーニングされた第2ニューラルネットワークによって、画像内の証明書を効果的に検出できるようにするために、サンプル画像を使用して第2ニューラルネットワークを事前にトレーニングすることができる。
【0077】
いくつかの実施例において、上記の顔検出結果は、例えば、処理される画像に含まれる顔の数および処理される画像での各顔の位置情報のうちの少なくとも1つを含んでもよいが、これらに限定されない。証明書検出結果は、例えば、処理される画像に含まれる証明書の数および処理される画像での各証明書の位置情報のうちの少なくとも1つを含んでもよいが、これらに限定されない。ここで、処理される画像での顔の位置情報は、例えば、処理される画像での顔の顔検出フレーム(第1検出フレームとも呼ばれる)の4つの頂点の頂点座標として表すことができる。処理される画像での当該顔検出フレームの4つの頂点の頂点座標に基づいて、処理される画像での顔検出フレームの位置を決定でき、これにより、処理される画像での顔の位置を決定することができる。
【0078】
さらに、処理される画像での顔の位置情報は、処理される画像での顔の顔検出フレーム(即ち、第1検出フレーム)の中心点の座標、および当該顔検出フレームの長さと幅として表すこともできる。処理される画像での当該顔検出フレームの中心点座標、および当該顔検出フレームの長さと幅に基づいて、処理される画像での顔検出フレームの位置を決定でき、これにより、処理される画像での顔の位置を決定することができる。
【0079】
本開示の実施例における証明書とは、身分証明書、パスポート、学生証、従業員カードなど、ユーザの身元を証明するために使用されるものを指す。同様に、処理される画像での証明書の位置情報は、例えば、処理される画像での証明書の物体検出フレーム(第2検出フレームとも呼ばれる)の4つの頂点の頂点座標として表すことができる。処理される画像での当該物体検出フレームの4つの頂点の頂点座標に基づいて、処理される画像での証明書の物体検出フレームの位置を決定でき、これにより、処理される画像での証明書の位置を決定することができる。
【0080】
さらに、画像での証明書の位置情報は、処理される画像での証明書の物体検出フレーム(即ち、第2検出フレーム)の中心点の座標、および当該物体検出フレームの長さと幅として表すこともできる。処理される画像での当該物体検出フレームの中心点の座標、および当該物体検出フレームの長さと幅に基づいて、処理される画像での証明書の物体検出フレームの位置を決定でき、これにより、処理される画像での証明書の位置を決定することができる。
【0081】
ステップ104において、上記の顔検出結果および証明書検出結果に従って、当該処理される画像が、例えば、身分証明書を手に持つ有効な画像などの有効なID認証画像であるか否かを決定する。
【0082】
ここで、有効なID認証画像とは、例えば、処理される画像に含まれる顔および証明書の位置や数などがプリセット要件を満たす処理される画像など、プリセット要件を満たす画像を指す。例えば、本開示のいくつかの実施形態において、必要なID認証画像が身分証明書を手に持つユーザの写真である場合、有効なID認証画像には、1つの身分証明書が含まれ、身分証明書には、1つの顔が含まれ、身分証明書外の画像には、少なくとも1つの顔が含まれる。例えば、顔検出結果における顔と証明書検出結果における顔の数は合計で2未満である場合、または身分証明書の数が一意ではない場合、または顔および身分証明書の位置検証が間違っている場合(即ち、身分証明書領域内の顔の数が一意であり、身分証明書領域外に少なくとも1つの顔があるという要件を満たさない場合)、有効なID認証画像とは見なされない(即ち、有効な身分証明書を手に持つ写真ではない)。
【0083】
処理される画像が有効なID認証画像である場合、ステップ106を実行する。そうでなければ、処理される画像が有効なID認証画像ではない場合、後続のプロセスを実行しないか、処理される画像が無効であることを示す提示メッセージを出力する。
【0084】
ステップ106において、上記の顔検出結果および証明書検出結果に従ってID認証を実行して、処理される画像のID認証結果を取得する。
【0085】
いくつかの実施例において、ID認証は、ユーザと証明書が一致しているか否か、つまり、該証明書がユーザ本人の証明書であるか否かを決定するためのID検証を含み得る。別のいくつかの実施例において、ID認証は、偽造の有無を決定するための偽造防止検出を含み得る。別のいくつかの実施例において、ID認証は、偽造防止検出およびID検証を含み得る。本開示の実施例は、ID認証の具体的な実現に限定されない。
【0086】
いくつかの実施形態において、例えば、幾何学的特徴に基づく方法、ローカル顔分析法(Local Face Analysis)、固有顔方法(EigenfaceまたはPCA)、弾性マネキンに基づく方法、ニューラルネットワーク(Neural Networks)法などの方法を採用して、当該処理される画像の顔検出結果および証明書検出結果に従ってユーザID認証を実行してもよいが、これらに限定されない。
【0087】
本開示の上記の実施例によるID認証方法によれば、第1ニューラルネットワークによって、処理される画像に対して顔検出を実行し、第2ニューラルネットワークによって、処理される画像に対して証明書検出を実行し、取得された顔検出結果および証明書検出結果に従って、処理される画像が有効なID認証画像であるか否かを決定し、処理される画像が有効なID認証画像であるとの決定に応答して、顔検出結果および証明書検出結果に従ってID認証を実行する。本開示の実施例では、ニューラルネットワークを使用して、深層学習によって、処理される画像が有効なID認証画像であるか否かを判断することにより、ユーザのID認証用の適格な画像を迅速に選別できるため、作業効率を向上させ、有効なID認証画像に基づくユーザに対するID認証の実行では、手動審査の必要がないため、コストを節約し、作業効率と処理速度を向上させ、手動審査によるエラーの発生を回避し、認証結果の精度を向上させる。
【0088】
上記の実施例では、上記の証明書検出結果は、処理される画像で検出された証明書に含まれる顔の数、証明書に含まれる顔の位置情報などのうちの少なくとも1つを含んでもよい。あるいは、上記の実施例では、また、処理される画像での上記の顔検出結果に含まれる顔の位置情報および処理される画像での証明書検出結果に含まれる証明書の位置情報に従って、証明書に含まれる顔の数を決定することを含んでもよい。
【0089】
いくつかの実施例において、ステップ104では、上記の証明書検出結果における証明書の数が第1プリセット要件を満たすか否か、上記の顔検出結果における顔の数が第2プリセット要件を満たすか否か、および、検出された証明書内の顔の数が第3プリセット要件を満たすか否かを決定でき、上記の証明書検出結果における証明書の数が第1プリセット要件を満たし、上記の顔検出結果における顔の数が第2プリセット要件を満たし、且つ証明書の顔情報に含まれる証明書内の顔の数が第3プリセット要件を満たす場合、処理される画像が有効なID認証画像であると決定できる。
【0090】
上記の各実施例において、証明書検出結果における証明書の数が第1プリセット要件を満たし、顔検出結果における顔の数が第2プリセット要件を満たし、証明書内の顔の数が第3プリセット要件を満たすことは、例えば、証明書検出結果における証明書の数が1であり、顔検出結果における顔の数が2より大きいか等しく、証明書内の顔の数が1であることを含み得る。ここで、顔検出結果における顔の数が2より大きいことは、処理される画像内の証明書領域外に含まれる顔の数が1より大きい可能性があることを意味し、この場合、処理される画像には被認証者の顔だけでなく、見物人の顔も含まれている可能性がある。
【0091】
上記の実施例によれば、顔検出結果における顔の数が2より小さいことは、証明書の数が一意ではないこと、または、顔と証明書の位置関係が間違っている(顔と証明書の正しい位置関係の基準は、証明書領域内の顔の数が一意であり、且つ証明書領域外に少なくとも1つの顔があることである)ことを意味し、処理される画像が有効なID認証画像ではないと見なされる。
【0092】
適用において、
図3Aを参照すると、画像収集機器が、身分証明書を手に持つユーザの写真を収集し、ここで、身分証明書を手に持つユーザの写真は、
図3Bに示す通りであり、対応的に、ステップ106において、顔検出結果および証明書検出結果に従ってID認証を実行することは、上記の顔検出結果および証明書検出結果に基づいて、証明書に含まれる顔(第1顔31と称する)と処理される画像内の証明書外の顔(第2顔32と称する)との間の類似度を決定することと、第1顔と第2顔との間の類似度に従って、ID検証結果を取得することとを含む。
【0093】
例えば、いくつかの可能な例において、上記の顔検出結果および証明書検出結果に基づいて処理される画像から第1顔の画像および第2顔の画像を取得し、
第1顔の画像に対して特徴抽出を実行して、第1特徴を取得し、第2顔の画像に対して特徴抽出を実行して、第2特徴を取得することができる。ここで、第2顔は、処理される画像内の証明書外にある、最大の顔である。その可能な一例では、ニューラルネットワークによって特徴抽出を実行し、上記の第1特徴および第2特徴に基づいて、第1顔と第2顔との間の類似度を決定することができる。
【0094】
例えば、第1特徴と第2特徴との間の類似度を比較することができる。その可能な一例では、ニューラルネットワークによって第1特徴と第2特徴との間の類似度を比較し、第1特徴と第2特徴との間の類似度がプリセットの閾値より大きいか否かに従って、ID検証結果を取得することができる。
【0095】
ここでのプリセットの閾値は、実際のニーズに応じて設定でき、例えば、ユーザID認証に対する現在のサービスの厳密さ、第1ニューラルネットワークおよび第2ニューラルネットワークのパフォーマンス、画像収集環境などに応じて設定でき、実際のニーズの変化に応じて調整できる。例えば、セキュリティ要件の高い金融サービスでは、第1ニューラルネットワークおよび第2ニューラルネットワークに高いパフォーマンスが要求され、当該プリセットの閾値を高く(例えば、98%など)設定でき、つまり、金融サービスのセキュリティを確保するためには、上記の第1特徴と第2特徴との間の類似度が98%以上に達した場合のみ、当該処理される画像がID認証に合格することができ、セキュリティ要件がそれほど高くなく、画像収集環境が良くないサービスでは、当該プリセットの閾値を低く(例えば、80%など)設定でき、つまり、当該サービスのセキュリティと、当該サービスでの当該処理される画像に基づくユーザID認証の実現可能性を確保するためには、上記の第1特徴と第2特徴との間の類似度が80%以上に達すれば、当該処理される画像がID認証に合格することができる。
【0096】
本開示の実施例では、ニューラルネットワークによって証明書内の顔の画像および当該証明書外の顔の画像に対して特徴抽出を実行し、抽出された第1特徴と第2特徴との間の類似度を比較する場合、ニューラルネットワークを事前にトレーニングすることにより、トレーニングされたニューラルネットワークによって、証明書内の顔の画像および当該証明書外の顔の画像に対する特徴抽出を効果的に実行でき、類似度を正確に比較できるため、証明書内の顔と当該証明書外の顔が同じ人物の顔であるか否かを正しく識別することができる。
【0097】
上記の各実施例のいくつかの実施形態では、証明書に含まれる第1顔と処理される画像内の証明書外の第2顔との間の類似度を決定する前に、以下のような方法によって上記の第2顔を取得することができる。
【0098】
処理される画像に含まれる顔の数が2より大きい場合、処理される画像での顔検出結果に含まれる顔の位置情報および処理される画像での証明書検出結果に含まれる証明書の位置情報に従って、処理される画像に含まれる少なくとも2つの顔のうちの証明書外の最大の顔を、上記の第2顔として決定する。
【0099】
処理される画像に含まれる顔の数が2である場合、処理される画像に含まれる2つの顔のうちの証明書外の顔を、上記の第2顔として直接決定する。
【0100】
処理される画像に含まれる顔の数が2より大きい場合、被認証者の顔に加えて、処理される画像に見物人の顔も含まれている可能性がある。被認証者が画像の収集機器に最も近いため、被認証者の顔が最大であり、他の見物人は画像の収集機器から遠く離れており、他の見物人の顔が被認証者の顔より小さいと見なすことができ、本開示の実施例では、ニューラルネットワークを使用して、証明書内の顔の画像と当該証明書外の最大の顔の画像との間で特徴抽出および類似度比較を実行することにより、両者が同じユーザあるか否かを効果的に識別でき、これにより、2つの顔が同じ人物の顔であるか否かを迅速、且つ正確に判断でき、応答時間が短く、精度が高いため、作業効率とユーザ体験を効果的に向上させ、人の目の認識によるエラーを回避させることができる。
【0101】
本開示の実施例によるID認証方法によれば、
図1Bに示されるように、当該方法は以下のステップを含む。
【0102】
ステップ102において、第1ニューラルネットワークによって、処理される画像に対して顔検出を実行して、顔検出結果を取得し、第2ニューラルネットワークによって当該処理される画像に対して証明書検出を実行して、証明書検出結果を取得する。
【0103】
ステップ1041において、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に基づいて、証明書の顔情報を決定する。
【0104】
いくつかの実施例において、前記顔検出結果は、前記処理される画像に含まれる顔の数および前記処理される画像での前記顔の位置情報のうちの少なくとも1つを含み、および/または、前記証明書検出結果は、前記処理される画像に含まれる証明書の数および前記処理される画像での前記証明書の位置情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0105】
いくつかの実施例において、前記証明書の顔情報は、前記処理される画像で検出された証明書に含まれる顔の数、前記証明書に含まれる顔の位置情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0106】
ここで、証明書に含まれる顔の数は、処理される画像に含まれる顔の数より小さいか等しく、証明書に含まれる顔の位置情報は、前記処理される画像での顔の位置情報と部分的に重なり合い、つまり、証明書に含まれる顔の位置情報は、前記処理される画像での顔の位置情報のサブセットである。
【0107】
ステップ1042において、前記証明書の顔情報、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に基づいて、前記処理される画像が有効なID認証画像であるか否かを決定する。
【0108】
ステップ106において、前記処理される画像が有効なID認証画像であるとの決定に応答して、上記の顔検出結果および証明書検出結果に従ってID認証を実行して、処理される画像のID認証結果を取得する。
【0109】
当該実施例におけるステップ1041および1042は、
図1Aに示される方法におけるステップ104を実現するための実現方法を提供する。
【0110】
いくつかの実施例では、ステップ1041において、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に基づいて、証明書の顔情報を決定することは、
前記処理される画像での、前記顔検出結果に含まれる顔の位置情報および前記処理される画像での、前記証明書検出結果に含まれる証明書の位置情報に従って、前記証明書に含まれる顔の数および/または位置情報を決定することを含む。
【0111】
適用において、先ず、前記処理される画像での顔の位置情報、および前記処理される画像内の顔の数を決定し、処理される画像での顔の位置情報は、証明書に含まれる顔の位置情報を含み、前記処理される画像内の顔の数は、証明書内の顔の数を含み、例えば、前記処理される画像内の顔の数が2、即ち、顔1と顔2であり、処理される画像での顔1の位置情報がwz1であり、処理される画像での顔2の位置情報がwz2であり、処理される画像での証明書の位置がwz3であり、wz3の範囲にwz2が含まれる場合、証明書に含まれる顔の数が1であり、証明書に含まれる顔の位置情報がwz2であると決定することができる。
【0112】
いくつかの実施例では、ステップ1042において、前記証明書の顔情報、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に基づいて、前記処理される画像が有効なID認証画像であるか否かを決定することは、
前記証明書検出結果における証明書の数が第1プリセット要件を満たし、前記顔検出結果における顔の数が第2プリセット要件を満たし、且つ前記証明書の顔情報に含まれる証明書内の顔の数が第3プリセット要件を満たすことに応答して、前記処理される画像が有効なID認証画像であると決定する。
【0113】
本開示の実施例による別のID認証方法によれば、
図2に示されるように、当該ID認証方法は以下のステップを含む。
【0114】
ステップ202において、第1ニューラルネットワークによって、処理される画像に対して顔検出を実行して、顔検出結果を取得し、第2ニューラルネットワークによって当該処理される画像に対して証明書検出を実行して、証明書検出結果を取得する。
【0115】
ステップ204において、上記の顔検出結果および証明書検出結果に従って、当該処理される画像が、例えば、身分証明書を手に持つ有効な画像などの有効なID認証画像であるか否かを決定する。
【0116】
処理される画像が有効なID認証画像である場合、ステップ206を実行する。そうでなければ、処理される画像が有効なID認証画像ではない場合、後続のプロセスを実行しないか、処理される画像が無効であることを示す提示メッセージを出力する。
【0117】
ステップ206において、上記の顔検出結果および証明書検出結果に基づいて、証明書に含まれる第1顔と処理される画像内の証明書外にある第2顔との間の類似度を決定する。
【0118】
ステップ208において、上記の第1顔と第2顔との間の類似度がプリセットの閾値より大きいか否かを決定する。
【0119】
上記の第1顔と第2顔との間の類似度がプリセットの閾類似度がプリセットの閾値より値より大きい場合、ステップ210を実行する。そうでなければ、上記の第1顔と第2顔との間の大きくない場合、後続のプロセスを実行しないか、当該処理される画像がID認証に不合格したことを示す提示メッセージを出力する。
【0120】
いくつかの実施形態において、上記のステップ206~208では、ニューラルネットワークを使用して、証明書内の第1顔と証明書外の第2顔との間で特徴抽出および類似度比較を実行することにより、上記の第1顔および証明書外の第2顔が同じユーザの顔であるか否かを確認する。
【0121】
ステップ210において、光学式文字認識(OCR:Optical Character Recognition)アルゴリズムなどのテキスト認識方法を使用して、当該証明書のテキスト情報を取得し、当該テキスト情報は、例えば、名前、証明書の番号、住所、有効期限などのうちのいずれか1つまたは複数の情報を含むが、これらに限定されない。
【0122】
図3Bは、本開示の実施例における有効なID認証画像の一例である。
【0123】
いくつかの実施例において、OCRアルゴリズムを使用して証明書33に対してテキスト認識を実行することにより、証明書のテキスト情報34を素早く読み取ることができ、当該テキスト情報に基づいて作業指示書を自動的に入力できるため、顧客サービスの作業効率を大幅に向上させ、人件費を節約できる。顔認識および証明書OCR技術を採用することにより、従来の業界での身分証明書を手に持つ写真によるID認証における問題を効果的に解決でき、身分証明書を手に持つ写真の選別、身分証明書を手に持つ写真の2つの顔の比較、および身分証明書の情報抽出などの作業をリアルタイムで完了することができる。
【0124】
図2を参照すると、いくつかの実施例において、証明書のテキスト情報を取得した後、前記ID認証方法は、選択的に、以下のステップを含み得る。
【0125】
ステップ212において、ユーザ情報データベースに基づいて上記の証明書のテキスト情報を認証して、ID検証結果を取得する。
【0126】
ここで、ユーザ情報データベースは、ユーザ情報源の信頼性およびユーザ情報の正確さを確保するために、例えば、公安省または他の信頼できる認証機関によって提供される、ユーザ情報が記憶されたユーザ情報データベースであり得る。
【0127】
上記の証明書のテキスト情報がユーザ情報データベースに記憶されたユーザ情報と一致する場合、ID検証結果はID認証合格であり、そうでなければ、記の証明書のテキスト情報がユーザ情報データベースに記憶されたユーザ情報と一致しない場合、ID検証結果はID認証不合格である。
【0128】
いくつかの実施例において、
図2を参照すると、上記のID検証結果に従って、上記の証明書のテキスト情報がID認証に合格した場合、前記ID認証方法は、選択的に、以下のステップを含み得る。
【0129】
ステップ214において、ユーザが対応するサービスを使用するための登録情報として、ユーザ情報をサービスデータベースに記憶し、当該ユーザ情報は、上記の証明書のテキスト情報、ID認証画像(即ち、ID認証に合格した処理される画像)、上記の第2顔の画像、上記の第2顔の特徴情報のうちのいずれか1つまたは複数の情報を含み得る。
【0130】
上記の実施例によれば、ユーザの登録情報が正常に記憶された後、ユーザが対応するサービスに正常に登録した上で、ユーザはサービスを使用することができる。本開示の実施例は、トランザクションサービス、アプリケーション(APP:Application)の使用サービス、アクセス制御サービスなど、本人確認を必要とする任意のサービスに適用されることができる。サービスを利用するプロセスで、サービスデータベースに記憶されたユーザ情報に基づいてユーザに対してID認証を実行する必要があり、ユーザがID認証に合格した場合のみ、当該サービスを引き続き使用することができる。
【0131】
いくつかの実施例において、顔検出結果および証明書検出結果に基づいて、処理される画像に対して偽造防止検出を実行して、処理される画像の偽造防止検出結果を取得することもできる。この場合、ID認証は、偽造防止検出およびID検証を含む。
【0132】
いくつかの実施例において、先ず偽造防止検出を実行し、偽造防止検出の結果に基づいてID検証を実行するか否かを決定する。例えば、当該偽造防止検出結果が偽造防止検出合格であることに応答して、顔検出結果および証明書検出結果に従ってID検証の動作を実行する。そうでなければ、当該偽造防止検出結果が偽造防止検出不合格である場合、顔検出結果および証明書検出結果に基づくID検証の動作は実行されない。
【0133】
別のいくつかの実施例において、偽造防止検出とID検証を並行して実行することができ、処理される画像の偽造防止検出結果およびID検証結果に基づいて、処理される画像のID認証結果を決定する。
【0134】
いくつかの実施例において、処理される画像の偽造防止検出結果が偽造防止検出合格であり、且つID検証結果がID検証合格である場合、処理される画像がID認証に合格したと決定する。そうでなければ、処理される画像の偽造防止検出結果が偽造防止検出不合格であり、および/またはID検証結果がID検証不合格である場合、処理される画像がID認証に不合格したと決定する。
【0135】
可能な一例において、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に従って偽造防止検出を実行して、偽造防止検出結果を取得することは、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に基づいて、処理される画像から顔領域画像および証明書領域画像を取得することと、処理される画像、顔領域画像および証明書領域画像に対してそれぞれ偽造手掛り検出を実行することと、偽造手掛り検出結果に基づいて、処理される画像の偽造防止検出結果を取得することと、を含む。
【0136】
いくつかの実施例において、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に従ってID認証を実行して、前記処理される画像のID認証結果を取得することは、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に従って偽造防止検出を実行して、偽造防止検出結果を取得することと、前記偽造防止検出結果および前記ID検証結果に基づいて、前記処理される画像のID認証結果を決定することと、を含む。
【0137】
いくつかの実施例において、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に従ってID認証を実行して、前記処理される画像のID認証結果を取得することは、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に従って偽造防止検出を実行して、偽造防止検出結果を取得することを含む。
【0138】
いくつかの実施例において、前記偽造手掛り検出結果に基づいて、前記処理される画像の偽造防止検出結果を取得することは、前記偽造手掛り検出結果が、前記処理される画像、前記顔領域画像および前記証明書領域画像のうちのいずれにも偽造手掛りが含まれていないことを示すことに応答して、前記処理される画像の偽造防止検出結果が、偽造防止検出合格であると決定すること、および/または、前記偽造手掛り検出結果が、前記処理される画像、前記顔領域画像および前記証明書領域画像のうちのいずれか1つまたは複数の画像に偽造手掛りが含まれていることを示すことに応答して、前記処理される画像の偽造防止検出結果が、偽造防止検出不合格であると決定することを含む。
【0139】
いくつかの実施例において、処理される画像、顔領域画像および証明書領域画像に対してそれぞれ偽造手掛り検出を実行することは、上記の処理される画像、顔領域画像および証明書領域画像に対して特徴抽出を実行して、処理される画像の特徴、顔領域画像の特徴および証明書領域画像の特徴を取得することと、処理される画像の特徴、顔領域画像の特徴および証明書領域画像の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを検出することと、を含む。
【0140】
いくつかの実施形態において、処理される画像の特徴、顔領域画像の特徴および証明書領域画像の特徴のうちのいずれか1つの特徴から偽造手掛り情報を検出した限り、処理される画像の偽造防止検出結果が偽造防止検出不合格であると決定し、処理される画像の特徴、顔領域画像の特徴および証明書領域画像の特徴のうちのいずれにも偽造手掛り情報が検出されなかった場合にのみ、処理される画像の偽造防止検出結果が偽造防止検出合格したと決定する。
【0141】
いくつかの可能な例において、処理される画像の特徴を検出して、処理される画像の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを決定し、顔領域画像の特徴を検出して、顔領域画像の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを決定し、証明書領域画像の特徴を検出して、証明書領域画像の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを決定する方法によって、処理される画像の特徴、顔領域の特徴および証明書領域の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを検出することができる。
【0142】
別のいくつかの可能な例において、処理される画像の特徴、顔領域画像の特徴および証明書領域画像の特徴を接続して、接続特徴を取得し、当該接続特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを決定する方法によって、処理される画像の特徴、顔領域の特徴および証明書領域の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを検出することができる。
【0143】
例示的に、第3ニューラルネットワークによって、上記の処理される画像、顔領域画像および証明書領域画像のそれぞれに対する偽造手掛り検出動作を実行することができる。例えば、処理される画像、顔領域画像および証明書領域画像を、第3ニューラルネットワークにそれぞれ入力して処理することによって、前記処理される画像、前記顔領域画像および前記証明書領域画像のそれぞれに偽造手掛り情報が含まれる確率情報または偽造手掛り情報が含まれているか否かを指示する指示情報を取得する。別の例では、処理される画像、顔領域画像および証明書領域画像を同時に第3ニューラルネットワークに入力し、第3ニューラルネットワークは、入力された3つの画像に対してそれぞれ特徴抽出を実行するために使用される、3つのブランチの特徴抽出ネットワークを含み、抽出された特徴を接続して、接続特徴を取得し、最後に、接続特徴に基づいて、処理される画像、顔領域画像および証明書領域画像のうちの少なくとも1つの画像に偽造手掛り情報が含まれる確率または指示情報を取得する。
【0144】
例示的に、当該第3ニューラルネットワークは、偽造手掛り情報を含むトレーニング用の画像セットに基づいて事前トレーニングされたニューラルネットワークである。当該第3ニューラルネットワークは、深層ニューラルネットワークであり得、前記深層ニューラルネットワークとは、多層畳み込みニューラルネットワークなどの多層ニューラルネットワークを指す。例示的に、本開示の各実施例における抽出された各特徴に含まれる偽造手掛り情報は、第3ニューラルネットワークを事前にトレーニングすることにより、当該第3ニューラルネットワークによって学習でき、その後、これらの偽造手掛り情報を含む任意の画像が当該第3ニューラルネットワークに入力されると、偽造画像として全て検出でき、これにより、検出された画像が偽造画像であると判断でき、偽造防止検出に合格することができなく、そうでなければ、リアル画像であると判断でき、偽造防止検出に合格することができる。ここで、いくつかの実施例において、上記のトレーニング用画像セットは、トレーニング用の正のサンプルとして使用できる複数の画像、およびトレーニング用の負のサンプルとして使用できる複数の画像を含むことができる。ここでの正のサンプル画像は、偽造手掛り情報を含まないリアル画像であり、画像全体、画像全体から抽出された顔領域画像の特徴および証明書領域画像を含むことができ、負のサンプル画像は、偽造手掛り情報を含む偽造画像である。
【0145】
可能な一例において、顔領域画像における、顔領域画像に含まれる顔の比率が第4プリセット要件を満たすという要件、および/または、証明書領域画像における、証明書領域画像に含まれる証明書の比率が第4プリセット要件を満たすという要件に従って、処理される画像から顔領域画像および証明書領域画像を取得することができる。ここでの第4プリセット要件は、例えば、顔領域画像における顔領域画像に含まれる顔の比率、および証明書領域画像における証明書領域画像に含まれる証明書の比率の値が、例えば、1/2~3/4の範囲にあるなど、当該比率が、1/4より大きいか等しく且つ9/10より小さいか等しいことを含み得る。いくつかの可能な実施形態において、顔領域画像における顔領域画像に含まれる顔の比率、および証明書領域画像における証明書領域画像に含まれる証明書の比率の値の範囲は1/2~3/4であり、顔領域画像の特徴および証明書領域画像に対する偽造防止検出効果を確保してから、偽造防止検出の效率を向上させることができる。
【0146】
可能な一例において、トレーニング用の正のサンプルとして使用できる複数の画像を取得し、取得された正のサンプルのうちの少なくとも1つの画像の少なくとも一部に対して、偽造手掛り情報をシミュレートするための画像処理を実行して、トレーニング用の負のサンプルとして使用できる少なくとも1つの画像を生成することで、偽造手掛り情報を含むトレーニング用の画像セットを取得することができる。
【0147】
上記の実施例による処理される画像に対する偽造防止検出は、ユーザID認証のための顔または証明書の偽造の回避に使用されることができ、ユーザID認証のセキュリティを向上させることができる。
【0148】
上記の各実施例のプロセスの前に、前記ID認証方法は、端末の可視光カメラなどによって、顔および証明書を含む画像シーケンスまたはビデオシーケンスを収集することと、プリセットのフレーム選択条件に基づいて、当該画像シーケンスまたはビデオシーケンスから処理される画像を選択することと、をさらに含むことができる。
【0149】
ここでのプリセットのフレーム選択条件は、例えば、顔および証明書が画像の中心領域にあるか否か、顔のエッジが画像に完全に含まれているか否か、証明書のエッジが画像に完全に含まれているか否か、画像における顔の比率、画像における証明書の比率、顔の角度(即ち、顔が正面であるか否か)、画像の解像度、画像の露出度などのうちのいずれか1つまたは複数を含むが、これられに限定されない。上記のフレーム選択条件により、総合的な品質の高い画像を選択してID認証を実行することができるため、ID認証結果の精度を向上させることができる。
【0150】
例示的に、上記のフレーム選択条件に基づいて、ビデオシーケンスから総合的な品質の高い画像を上記の処理される画像として選択することができ、総合的な品質の高い画像の基準は、例えば、顔および証明書が画像の中心領域にあること、顔および証明書のエッジが画像に完全に含まれること、画像における、顔の比率および画像における証明書の比率が約1/2~3/4であり、顔が正面であること、画像の解像度が高く、露出度が高いことのうちのいずれか1つまたは複数の指標を満たす画像であり得る。上記の選択は、プリセットのアルゴリズムによって、顔の画像の向き、解像度、光強度などの指標を自動的に検出でき、プリセットの基準に従って、ビデオシーケンス全体から最良の指標を持つ1つまたは複数の画像を選択する。
【0151】
いくつかの可能な実施形態において、プリセットの標準を満たさない選択された処理される画像に対して前処理して、前処理された処理される画像を取得することもできる。対応的に、前処理された処理される画像に対してID認証を実行する。
【0152】
例示的に、上記のプリセットの標準は、例えば、プリセットサイズ、正規(z-score)分布標準、プリセットの画像輝度などのうちのいずれか1つまたは複数を含んでもよいが、これらに限定されない。対応的に、プリセットの標準を満たさない処理される画像に対して前処理することは、プリセットの標準を満たさない処理される画像に対して、サイズ調整またはトリミング、標準正規分布化、輝度調整(例えば、ヒストグラム均等化に基づくダークライトの改善など)などのうちのいずれか1つまたは複数の対応する動作を実行することであり得る。
【0153】
上記の前処理に基づいて、後続の処理に使用される処理される画像のサイズを統一させることができ、処理された画像データを標準正規分布に適合させ、輝度をプリセット要件に適合させることができる。ここで、標準正規分布化とは、統計学におけるデータ処理方法であり、画像内のピクセルの不均一な分布による画像認識効果への影響を排除するために、画像内のピクセル値を処理して標準正規分布を満たすようにすることを指す。ヒストグラム均等化に基づくダークライトの改善の前処理は、主に実際の証明書を手に持つ被認証者の偽造防止検出シナリオで行われ、当該シナリオでは、顔および証明書がダークライトの条件下にある可能性があるため、顔および証明書の偽造防止の精度に影響を与えやすいので、ダークライトの改善された画像は、画像の輝度分布を再調整でき、これにより、元々ダークライトで撮影された画像がID認証の画像品質要件を満たすことができるため、より正確なID認証結果を取得することができる。
【0154】
図4に示されるように、いくつかの実施例によるID認証方法は、以下のステップをさらに含み得る。
【0155】
ステップ302において、認証要求の受信に応答して、認証される顔を含む画像を取得する。
【0156】
ステップ304において、サービスデータベースに認証される顔の画像と一致するユーザ情報があるか否かを照会する。
【0157】
いくつかの実施例では、当該操作304において、ニューラルネットワークを使用して当該認証される顔の画像に対してい特徴抽出実行し、サービスデータベースに認証される顔の特徴情報と一致するユーザ情報があるか否かを照会することができる。
【0158】
ステップ306において、サービスデータベースに認証される顔の画像と一致する照会結果があるか否かに従って、上記の認証される顔の認証結果を決定する。
【0159】
いくつかの実施例において、照会結果によれば、サービスデータベースに上記の認証される顔の特徴情報と一致するユーザ情報がある場合、認証される顔の認証結果が認証合格であると決定し、そうでなければ、サービスデータベースに認証される顔の特徴情報と一致するユーザ情報が存在しない場合、認証される顔の認証結果が認証不合格であると決定する。
【0160】
上記の実施例によれば、ユーザが対応するサービスに正常に登録した後に、当該サービスを使用する場合、ユーザの登録情報に基づいてサービスの使用を要求するユーザを認証し、ユーザが認証に合格した場合のみに当該サービスを引き続き使用でき、これにより、サービスのセキュリティを向上させることができる。
【0161】
また、例示的に、上記の
図4に示す実施例において、ステップ302で認証される顔を含む画像を取得した後、前記ID認証方法は、認証される顔を含む画像に対して偽造防止検出を実行して、当該認証される顔を含む画像の偽造防止検出結果を取得することをさらに含むことができる。対応的に、ステップ306において、サービスデータベースに認証される顔の特徴情報と一致する照会結果があるか否か、および認証される顔を含む画像が偽造防止検出に合格したが否かを示す偽造防止検出結果に従って、上記の認証される顔の認証結果を決定する。いくつかの実施例において、サービスデータベースに上記の認証される顔の特徴情報と一致するユーザ情報があり、且つ認証される顔を含む画像が偽造防止検出に合格した場合、認証される顔の認証結果が認証合格であると決定し、そうでなければ、サービスデータベースに認証される顔の特徴情報と一致するユーザ情報が存在せず、および/または認証される顔を含む画像が偽造防止検出に不合格した場合、認証される顔の認証結果が認証不合格であると決定する。
【0162】
いくつかの実施例において、認証される顔を含む画像に対する偽造防止検出は、上記の認証される顔を含む画像に対する偽造防止検出の方法と同様に、例えば、認証される顔を含む画像から顔領域画像および証明書領域画像を取得し、当該認証される顔を含む画像、顔領域画像および証明書領域画像に対してそれぞれ偽造手掛り検出を実行し、偽造手掛り検出結果に基づいて、認証される顔を含む画像の偽造防止検出結果を取得する方法を採用することができる。
【0163】
ここで、当該認証される顔を含む画像、顔領域画像および証明書領域画像に対してそれぞれ偽造手掛り検出を実行することは、上記の認証される顔を含む画像に対する偽造防止検出の方法と同様に、当該認証される顔を含む画像、顔領域画像および証明書領域画像に対してそれぞれ特徴抽出を実行して、当該認証される顔を含む画像の特徴、顔領域画像の特徴および証明書領域画像の特徴を取得し、当該認証される顔を含む画像の特徴、顔領域の特徴および証明書領域の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを検出する方法を採用することができる。
【0164】
本開示の実施例による認証される顔を含む画像に対する偽造防止検出の実現は、上記の実施例に記載の認証される顔を含む画像に対する偽造防止検出に対応する内容を参照することができ、ここでは繰り返さない。
【0165】
上記の実施例によれば、当該認証される顔を含む画像に対して偽造防止検出を実行し、当該認証される顔を含む画像の偽造防止検出結果に基づいて、認証される顔の認証結果を決定することにより、ユーザID認証のための顔または証明書の偽造を回避させ、ユーザID認証のセキュリティを向上させることができる。
【0166】
本開示の上記の各実施例のいくつかの実施形態において、上記の処理される画像または認証される顔を含む画像、顔領域画像および証明書領域画像から抽出された特徴は、例えば、ローカルバイナリパターン(LBP:Local Binary Pattern)特徴、スパースコードのヒストグラム(HSC:Histogram of Sparse Code)特徴、パノラマ(LARGE)特徴、顔の画像(SMALL)特徴、顔詳細画像(TINY)特徴のうちの任意の複数の特徴を含んでもよいが、これらに限定されない。適用において、予想できる偽造手掛り情報に従って、当該抽出された特徴に含まれる特徴アイテムを更新することができる。
【0167】
ここで、LBP特徴により、画像内のエッジ情報を強調表示でき、HSC特徴により、画像内のゼロ反射とぼかし情報をより明確に反映でき、LARGE特徴は、画像全体の特徴であり、LARGE特徴に基づいて、画像内の最も明白な偽造手掛り(hack)を抽出でき、顔の画像は、顔、および顔と背景との境界部分を含む、画像内の顔フレームのサイズの数倍(例えば、サイズの1.5倍など)の領域のスライスされた画像であり、SMALL特徴に基づいて、反射、リメイク機器の画面のモアレ、マネキンやマスクのエッジなどの偽造手掛りを抽出でき、顔詳細画像は、顔を含む、顔フレームのサイズの領域のスライスされた画像であり、TINY特徴に基づいて、PS処理された画像(画像編集ソフトウェアphotoshopに基づいて編集された画像)、リメイク画面のモアレ、マネキンやマスクのテクスチャなどの偽造手掛りを抽出できる。
【0168】
本開示の各実施例の可能な一例では、上記の偽造手掛り情報は、可視光条件下で人の目で観測できる可観測性を有し、即ち、人の目によって、可視光条件下でこれらの偽造手掛り情報を観測することができる。偽造手掛り情報が有する当該特性により、可視光カメラ(赤緑青(RGB:Red Green Blue)カメラなど)によって収集された静止画像または動的ビデオで偽造防止検出を実現でき、追加の特定のカメラの導入を回避し、ハードウェアコストを削減することができる。偽造手掛り情報は、例えば、イメージング媒体の偽造手掛り情報、イメージング媒体の偽造手掛り情報、実在の偽の顔の手掛り情報のうちのいずれか1つまたは複数の情報を含んでもよいが、これらに限定されない。ここで、イメージング媒介の偽造手掛り情報は、二次元(2D:2Dimensions)タイプの偽造手掛り情報とも呼ばれ、イメージング媒体の偽造手掛り情報は、2.5Dタイプの偽造手掛り情報と称することができ、実在の偽の顔の手掛り情報は、三次元(3D:3 Dimensions)タイプの偽造手掛り情報と称することができ、例えば、可能な顔の偽造方法に従って、検出する必要がある偽造手掛り情報を更新する。これらの手掛り情報を検出することで、電子機器は、様々な本物の顔と偽の顔との間の境界を「発見」でき、可視光カメラなどの一般的なハードウェアデバイスの条件下で様々なタイプの偽造防止検出を実現でき、偽の顔の攻撃に抵抗し、セキュリティを向上させることができる。
【0169】
ここで、イメージング媒介の偽造手掛り情報は、例えば、イメージング媒介のエッジ情報、反射情報および/または材料情報を含んでもよいが、これらに限定されない。イメージング媒体の偽造手掛り情報は、例えば、表示機器の画面のエッジ、画面の反射および/または画面のモアレを含んでもよいが、これらに限定されない。実在の偽の顔の手掛り情報は、例えば、マスクを着用した顔の特徴、マネキンの顔の特徴、および彫刻の顔の特徴を含んでもよいが、これらに限定されない。
【0170】
本開示の実施例における偽造手掛り情報は、可視光条件下で人の目で観測することができる。偽造手掛り情報は、次元に関して2Dタイプ、2.5Dタイプ、および3Dタイプの偽の顔に分割できる。ここで、2Dタイプの偽の顔とは、紙系素材に印刷された顔の画像を指し、当該2Dタイプの偽造手掛り情報は、例えば、紙の顔のエッジ、紙の素材、紙の表面の反射、および紙のエッジなどの偽造手掛り情報を含むことができる。2.5Dタイプの偽の顔とは、ビデオリメイク機器などのキャリア機器によって保持される顔の画像を指し、当該2.5Dタイプの偽造手掛り情報は、例えば、ビデオリメイク機器などのキャリア機器の画面モアレ、画面の反射、画面エッジなどの偽造手掛り情報を含むことができる。3Dタイプの偽の顔とは、例えば、マスクを着用した顔、マネキンの顔、彫刻の顔、3Dプリントされた顔などの実在の偽の顔を指し、当該3Dタイプの偽の顔も、例えば、マスクのステッチ、マネキンのより抽象的なまたは滑らかすぎるスキンなどの対応する偽造手掛り情報を有する。
【0171】
本開示の実施例によるID認証方法は、特別なマルチスペクトル機器に依存せずに、可視光条件下での効果的な偽造防止検出を実現でき、特別なハードウェア機器を使用する必要がないため、ハードウェアコストを削減でき、様々な顔検出シナリオ、特に一般的なモバイルアプリケーションに簡単に適用できる。
【0172】
本開示の実施例による任意のID認証方法は、データ処理能力を有する任意の適切な電子機器によって実行されることができる。あるいは、本開示の実施例による任意のID認証方法は、プロセッサによって実行することができ、例えば、プロセッサは、メモリに記憶された対応する命令を呼び出すことによって、本開示の実施例による任意のID認証方法を実行する。以下では繰り返しない。当業者なら自明であるが、上記の方法の実施例における動作(ステップ)の全てまたは一部が、プログラムによって関連するハードウェアに命令することによって実行されることができ、前述のプログラムが、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されることができ、当該プログラムが実行されるとき、上記の方法の実施例における動作が実行され、前述の記憶媒体が、ROM、RAM、磁気ディスクまたは光ディスクなどのプログラムコードを記憶することができる様々な媒体を含むことを理解することができる。
【0173】
本開示の実施例は、ID認証装置を提供する。いくつかの実施例において、当該ID認証装置は、本開示の上記の各方法実施例を実現するように構成されてもよいが、本開示の実施例はこれに限定されない。
図5に示されるように、当該ID認証装置は、第1検出モジュール51と、第2検出モジュール52と、第1決定モジュール53と、認証モジュール54とを備える。
【0174】
第1検出モジュール51は、第1ニューラルネットワークによって、処理される画像に対して顔検出を実行して、顔検出結果を取得するように構成される。例示的に、当該顔検出結果は、例えば、処理される画像に含まれる顔の数および処理される画像での顔の位置情報のうちの少なくとも1つを含んでもよいが、これらに限定されない。ここで、処理される画像での顔の位置情報は、例えば、処理される画像での顔の第1検出フレームの4つの頂点の頂点座標、または、処理される画像での顔の第1検出フレームの中心点の座標、および当該顔検出フレームの長さと幅として表すことができる。
【0175】
第2検出モジュール52は、第2ニューラルネットワークによって、処理される画像に対して証明書検出を実行して、証明書検出結果を取得するように構成される。例示的に、当該証明書検出結果は、例えば、処理される画像に含まれる証明書の数および処理される画像での証明書の位置情報のうちの少なくとも1つを含んでもよいが、これらに限定されない。ここで、処理される画像での証明書の位置情報は、例えば、処理される画像での証明書の第2検出フレームの頂点座標、または、処理される画像での証明書の第2検出フレームの中心の座標、および第2検出フレームの長さと幅として表すことができる。
【0176】
第1決定モジュール53は、顔検出結果および証明書検出結果に従って、処理される画像が、証明書を手に持つ画像などの有効なID認証画像であるか否かを決定するように構成される。
【0177】
認証モジュール54は、処理される画像が有効なID認証画像であるとの決定に応答して、顔検出結果および証明書検出結果に従ってID認証を実行して、処理される画像のID認証結果を取得するように構成される。
【0178】
本開示の上記の実施例によるID認証装置によれば、第1ニューラルネットワークによって、処理される画像に対して顔検出を実行し、第2ニューラルネットワークによって、処理される画像に対して証明書検出を実行し、取得された顔検出結果および証明書検出結果に従って、処理される画像が有効なID認証画像であるか否かを決定し、処理される画像が有効なID認証画像であるとの決定に応答して、顔検出結果および証明書検出結果に従ってID認証を実行する。本開示の実施例では、ニューラルネットワークを使用して、深層学習によって処理される画像が有効なID認証画像であるか否かを判断することにより、ユーザのID認証用の適格な画像を迅速に選別できるため、作業効率を向上させ、有効なID認証画像に基づくユーザに対するID認証の実行では、手動審査の必要がないため、コストを節約し、作業効率と処理速度を向上させ、手動審査によるエラーの発生を回避し、認証結果の精度を向上させる。
【0179】
いくつかの実施例において、前記第1決定モジュールは、
前記顔検出結果および前記証明書検出結果に基づいて、証明書の顔情報を決定するように構成される証明書決定ユニットと、
前記証明書の顔情報、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に基づいて、前記処理される画像が有効なID認証画像であるか否かを決定するように構成されるID認証決定ユニットと、を備える、
いくつかの実施例において、前記証明書の顔情報は、前記処理される画像で検出された証明書に含まれる顔の数、前記証明書に含まれる顔の位置情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0180】
いくつかの実施例において、前記証明書決定ユニットは、前記処理される画像での、前記顔検出結果に含まれる顔の位置情報および前記処理される画像での、前記証明書検出結果に含まれる証明書の位置情報に従って、前記証明書に含まれる顔の数および/または位置情報を決定するように構成される。
【0181】
いくつかの実施例において、上記の証明書検出結果は、処理される画像で検出された証明書に含まれる顔の数、証明書に含まれる顔の位置情報などのうちの少なくとも1つを含むこともできる。
【0182】
別のいくつかの実施形態において、第1決定モジュールは、さらに、顔検出結果における顔の数、処理される画像での顔検出結果に含まれる顔の位置情報および処理される画像での証明書検出結果に含まれる証明書の位置情報に従って、証明書に含まれる顔の数を決定するように構成される。
【0183】
いくつかの実施例において、第1決定モジュールは、証明書検出結果における証明書の数が第1プリセット要件を満たし、顔検出結果における顔の数が第2プリセット要件を満たし、且つ証明書の顔情報に含まれる証明書内の顔の数が第3プリセット要件を満たすことに応答して、処理される画像が有効なID認証画像であると決定するように構成される。
【0184】
ここで、上記の証明書検出結果における証明書の数が第1プリセット要件を満たし、顔検出結果における顔の数が第2プリセット要件を満たし、証明書内の顔の数が第3プリセット要件を満たすことは、例えば、証明書検出結果における証明書の数が1であり、顔検出結果における顔の数が2より大きいか等しく、検出到的証明書内の顔の数が1であることであり得る。
【0185】
いくつかの実施例において、認証モジュールは、顔検出結果および証明書検出結果に基づいて、証明書に含まれる第1顔と処理される画像内の証明書外にある第2顔との間の類似度を決定し、第1顔と第2顔との間の類似度に従って、ID検証結果を取得するように構成される。
【0186】
本開示の実施例は、別のID認証装置を提供する。
図6に示されるように、
図5に示される構成と比較すると、
図6に示される構成において、認証モジュール54は、顔検出結果および証明書検出結果に基づいて、処理される画像から第1顔の画像および第2顔の画像を取得するように構成される第1取得ユニット541と、第1顔の画像に対して特徴抽出を実行して、第1特徴を取得し、第2顔の画像に対して特徴抽出を実行して、第2特徴を取得するように構成される特徴抽出ユニット543と、第1特徴および第2特徴に基づいて、第1顔と第2顔との間の類似度を決定するように構成される第1決定ユニット544と、第1顔と第2顔との間の類似度に従って、ID検証結果を取得するように構成される認証ユニット545を、備える。
【0187】
さらに、
図6を参照すると、上記の各実施例によるID認証装置は、処理される画像に含まれる顔の数が2より大きい場合、処理される画像での顔検出結果に含まれる顔の位置情報および処理される画像での証明書検出結果に含まれる証明書の位置情報に従って、処理される画像に含まれる少なくとも2つの顔のうちの証明書外の最大の顔を、第2顔として決定するように構成される第2決定モジュールをさらに備える。
【0188】
さらに、
図6を参照すると、上記の実施例によるID認証装置において、認証モジュールは、第1顔と第2顔との間の類似度がプリセットの閾値より大きいとの決定に応答して、証明書のテキスト情報を取得するテキスト認識ユニット547であって、テキスト情報は、名前および証明書の番号のうちの少なくとも1つの情報を含むテキスト認識ユニット547をさらに備える。対応的に、認証ユニット545は、さらに、ユーザ情報データベースに基づいてテキスト情報を認証して、ID検証結果を取得するように構成される。
【0189】
さらに、
図6を参照すると、上記の実施例によるID認証装置において、認証モジュールは、ID検証結果がID認証合格であるとの決定に応答して、ユーザ情報をサービスデータベースに記憶するように構成される記憶処理ユニット546であって、当該ユーザ情報は、例えば、テキスト情報、処理される画像、第2顔の画像、第2顔の特徴情報などのうちのいずれか1つまたは複数の情報を含んでもよいが、これらに限定されない、記憶処理ユニット546をさらに備える。
【0190】
さらに、
図6を参照すると、上記の実施例によるID認証装置において、認証モジュールは、照会ユニット542をさらに備える。当該実施例において、第1取得ユニット541は、さらに、ID認証要求の受信に応答して、認証される顔を含む画像を取得するように構成される。照会ユニット542は、サービスデータベースに認証される顔の画像と一致するユーザ情報があるか否かを照会するように構成される。第1決定ユニット544は、さらに、照会の結果に従って、認証される顔の認証結果を決定するように構成される。さらに、
図6を参照すると、上記の各実施例よるID認証装置において、前記認証モジュール54は、さらに、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に従って偽造防止検出を実行して、偽造防止検出結果を取得し、前記偽造防止検出結果および前記ID検証結果に基づいて、前記処理される画像のID認証結果を決定するように構成される。
【0191】
いくつかの実施例において、認証モジュール54は、さらに、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に従って偽造防止検出を実行して、偽造防止検出結果を取得するように構成される。
【0192】
さらに、
図6を参照すると、いくつかの実施例において、偽造防止検出モジュール55は、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に基づいて、処理される画像から顔領域画像および証明書領域画像を取得するように構成される第2取得ユニット551と、処理される画像、顔領域画像および証明書領域画像に対してそれぞれ偽造手掛り検出を実行するように構成される偽造手掛り検出ユニット552と、偽造手掛り検出結果に基づいて、処理される画像の偽造防止検出結果を取得するように構成される第2決定ユニット553と、を備える。
【0193】
ここで、顔領域画像における、顔領域画像に含まれる顔の比率が第4プリセット要件を満たし、および/または、証明書領域画像における、証明書領域画像に含まれる証明書の比率が第4プリセット要件を満たす。ここでの第4プリセット要件は、例えば、比率が1/4より大きいか等しく且つ9/10より小さいか等しいことであり得る。
【0194】
いくつかの実施例において、前記第2決定ユニットは、前記偽造手掛り検出結果が、前記処理される画像、前記顔領域画像および前記証明書領域画像のうちのいずれにも偽造手掛りが含まれていないことを示すことに応答して、前記処理される画像の偽造防止検出結果が、偽造防止検出合格であると決定するように構成され、および/または、前記偽造手掛り検出結果が、前記処理される画像、前記顔領域画像および前記証明書領域画像のうちのいずれか1つまたは複数の画像に偽造手掛りが含まれていることを示すことに応答して、前記処理される画像の偽造防止検出結果が、偽造防止検出不合格であると決定するように構成される。
【0195】
いくつかの実施例において、偽造手掛り検出ユニットは、処理される画像、顔領域画像および証明書領域画像に対してそれぞれ特徴抽出を実行して、処理される画像の特徴、顔領域画像の特徴および証明書領域画像の特徴を取得し、処理される画像の特徴、顔領域の特徴および証明書領域の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを検出するように構成される。
【0196】
いくつかの実施例において、抽出された特徴は、例えば、ローカルバイナリパターン特徴、スパースコードのヒストグラム特徴、パノラマ特徴、顔画像特徴、顔詳細画像特徴などのうちのいずれか1つまたは複数の特徴を含んでもよいが、これらに限定されない。
【0197】
いくつかの実施例において、偽造手掛り情報は、可視光条件下で人の目で観測できる可観測性を有する。
【0198】
いくつかの実施例において、偽造手掛り情報例は、例えば、イメージング媒体の偽造手掛り情報、イメージング媒体の偽造手掛り情報、実在の偽の顔の手掛り情報などのうちのいずれか1つまたは複数の情報を含んでもよいが、これらに限定されない。
【0199】
いくつかの実施例において、イメージング媒介の偽造手掛り情報は、例えば、イメージング媒介のエッジ情報、反射情報および/または材料情報を含んでもよいが、これらに限定されなく、および/または、イメージング媒体の偽造手掛り情報は、例えば、表示機器の画面のエッジ、画面の反射および/または画面のモアレを含んでもよいが、これらに限定されなく、および/または、実在の偽の顔の手掛り情報は、例えば、マスクを着用した顔の特徴、マネキンの顔の特徴、および彫刻の顔の特徴を含んでもよいが、これらに限定されない。
【0200】
いくつかの実施例において、偽造手掛り検出ユニットが、処理される画像の特徴、顔領域の特徴および証明書領域の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを検出するように構成されることは、偽造手掛り検出ユニットが、処理される画像の特徴を検出して、処理される画像の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを決定し、顔領域画像の特徴を検出して、顔領域画像の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを決定し、証明書領域画像の特徴を検出して、証明書領域画像の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを決定するように構成されることを含む。
【0201】
いくつかの実施例において、偽造手掛り検出ユニットが、処理される画像の特徴、顔領域の特徴および証明書領域の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを検出するように構成されることは、偽造手掛り検出ユニットが、処理される画像の特徴、顔領域画像の特徴および証明書領域画像の特徴を接続して、接続特徴を取得し、接続特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを決定するように構成されることを含む。
【0202】
いくつかの実施例において、偽造手掛り検出ユニットが、処理される画像、顔領域画像および証明書領域画像に対してそれぞれ偽造手掛り検出を実行するように構成されることは、偽造手掛り検出ユニットが、第3ニューラルネットワークによって、処理される画像、顔領域画像および証明書領域画像に対してそれぞれ偽造手掛り検出を実行するように構成されることを含む。さらに、本開示の実施例による電子機器は、コンピュータプログラムを記憶するように構成されるメモリと、前記メモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行するように構成されるプロセッサであって、コンピュータプログラムが実行されるときに、本開示の上記の実施例のいずれかに記載のID認証方法を実現するプロセッサと、を備える。
【0203】
図7は、本開示の実施例によるID認証方法のフローチャートである。
図7に示されるように、当該ID認証方法は以下のステップを含む。
【0204】
ステップ1020において、ステップ102で得られた顔検出結果に基づいて、処理される画像から顔領域画像を取得する。
【0205】
ステップ1040において、ステップ102で得られた証明書検出結果に基づいて、処理される画像から証明書領域画像を取得する。
【0206】
ステップ1060において、上記の処理される画像、顔領域画像および証明書領域画像に対して偽造手掛り検出を実行する。
【0207】
いくつかの実施例において、当該ステップ1060は、上記の処理される画像、顔領域画像および証明書領域画像に対してそれぞれ特徴抽出を実行して、処理される画像の特徴、顔領域画像の特徴および証明書領域画像の特徴を取得することと、抽出された処理される画像の特徴、顔領域画像の特徴および証明書領域画像の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを検出することと、を含む。
【0208】
いくつかの実施例において、上記の抽出された特徴、即ち、抽出された上記の処理される画像の特徴、顔領域の特徴および証明書領域の特徴は、例えば、LBP特徴、HSCのヒストグラム特徴、LARGE特徴、SMALL特徴、顔TINY特徴のうちのいずれか1つまたは複数の特徴を含んでもよいが、これらに限定されない。
【0209】
ステップ1080において、偽造手掛り検出結果に従って、上記の処理される画像の偽造防止検出結果を決定する。
【0210】
いくつかの実施例では、当該ステップ1080において、偽造手掛り検出結果が、処理される画像、顔領域画像および証明書領域画像のうちのいずれにも偽造手掛り情報が含まれていないことを示す場合、処理される画像の偽造防止検出結果が、偽造防止検出合格であると決定し(ID認証に合格したと見なすことができる)、および/または、偽造手掛り検出結果が、処理される画像、顔領域画像および証明書領域画像のうちのいずれか1つまたは複数の画像に偽造手掛り情報が含まれていることを示す場合、処理される画像の偽造防止検出結果が、偽造防止検出不合格であると決定する(ID認証に不合格したと見なすことができる)。
【0211】
いくつかの実施例におけるID認証は、偽造防止検出および/またはID検証を含み得る。ここで、偽造防止検出(
図7に示される方法を参照)は、処理される画像が偽造された画像であるか否かを判断するために使用され、例えば、画像処理技術によって合成された画像は、偽造された画像であるため、偽造防止検出に合格できなく、別の例では、合成画像ではなく、撮影によって得られた、証明書を手に持つユーザ本人の写真である場合、偽造防止検出に合格できる。ID検証(
図1A、
図1B、
図2などに示される方法を参照)は、処理される画像内の顔(顔1と見なすことができる)と処理される画像における証明書内の顔(顔2と見なすことができる)が一致するか否か、つまり、顔1と顔2が同じ人物の顔であるか否かを判断するために使用される。いくつかの実施例において、ID認証が偽造防止検出およびID検証を含む場合、ID認証に合格することは、偽造防止検出に合格すること、およびID検証に合格することを含み、ここで、偽造防止検出およびID検証の実行順番は特定されず、偽造防止検出を実行した後にID検証を実行してもよいし、ID検証を実行した後に偽造防止検出を実行してもよい。
【0212】
本開示を実現するプロセスにおいて、発明者は、現在の顔の偽造防止および証明書の偽造防止検出技術によるID認証において、通常、顔および証明書を2つの画像に分割して、個別に偽造防止検出し、このような検出方法には、証明書とユーザ本人が同じ時空次元にあることを保証できなく、独立した本物の顔の写真情報および本物の証明書情報の取得が簡単であり、写真の出所の信頼性を保証できなく、本物の顔が偽造された証明書を、偽の顔が本物の証明書を持っている可能性が非常に高いという欠点があることを発見した。
【0213】
本開示の上記の実施例によるID認証方法によれば、顔および証明書を含む処理される画像を取得し、処理される画像から顔領域画像および証明書領域画像を取得し、処理される画像、顔領域画像および証明書領域画像に対して偽造手掛り検出を実行し、偽造手掛り検出結果に従って、処理される画像の偽造防止検出結果を決定する。本開示の実施例による新しい偽造防止検出方法によれば、顔と証明書を1つの画像に同時に表示し、同時に顔と証明書の偽造防止検出を実行し、同時に顔と証明書の信憑性検証することにより、本物の人が本物の証明書を持つことを保証し、偽造された証明書を持つ本物の顔や本物の証明書を持つ偽の顔などの各種の偽造行為を防止でき、ID認証の信頼性を向上させることができる。
【0214】
なお、上記の実施例におけるステップ1060で、処理される画像、顔領域画像および証明書領域画像に対してそれぞれ偽造手掛り検出を実行する前に、前記ID認証方法は、処理される画像に対して顔検出および証明書検出をそれぞれ実行して、顔検出結果および証明書検出結果を取得することと、顔検出結果および証明書検出結果に従って、処理される画像が有効な画像であるか否かを決定することと、をさらに含む。対応的に、ステップ1060において、処理される画像、顔領域および証明書領域に対して偽造手掛り検出を実行することは、処理される画像が有効な画像であるとの決定に応答して、処理される画像、顔領域および証明書領域に対して偽造手掛り検出を実行することを含み得る。
【0215】
いくつかの実施例において、上記の顔検出結果は、例えば、処理される画像に含まれる顔の数および処理される画像での各顔の位置情報のうちの少なくとも1つを含んでもよいが、これらに限定されない。証明書検出結果は、例えば、処理される画像に含まれる証明書の数および処理される画像での各証明書の位置情報のうちの少なくとも1つを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0216】
ここで、処理される画像での顔の位置情報は、例えば、処理される画像での顔の顔検出フレーム(第1検出フレームとも呼ばれる)の4つの頂点の頂点座標として表すことができる。処理される画像での当該顔検出フレームの4つの頂点の頂点座標に基づいて、処理される画像での顔検出フレームの位置を決定でき、これにより、処理される画像での顔の位置を決定することができる。
【0217】
さらに、処理される画像での顔の位置情報は、処理される画像での顔の顔検出フレーム(即ち、第1検出フレーム)の中心点の座標、および当該顔検出フレームの長さと幅として表すこともできる。処理される画像での当該顔検出フレームの中心点座標、および当該顔検出フレームの長さと幅に基づいて、処理される画像での顔検出フレームの位置を決定でき、これにより、処理される画像での顔の位置を決定することができる。
【0218】
いくつかの実施例において、顔検出結果および証明書検出結果に従って、処理される画像が有効な画像であるか否かを決定することは、処理される画像に含まれる顔の数が第1プリセット要件を満たすか否か、処理される画像に含まれる証明書の数が第2プリセット要件を満たすか否か、証明書内の顔の数が第3プリセット要件を満たすか否かによって、処理される画像が有効な画像であるか否かを決定することである。処理される画像に含まれる顔の数が第1プリセット要件を満たし、処理される画像に含まれる証明書の数が第2プリセット要件を満たし、且つ証明書内の顔の数が第3プリセット要件を満たす場合、処理される画像が有効な画像であると決定する。
【0219】
ここで、上記の各実施例において、処理される画像に含まれる顔の数が第1プリセット要件を満たすことは、例えば、処理される画像に含まれる顔の数が2より大きいか等しいことであり得、処理される画像に含まれる証明書の数が第2プリセット要件を満たすことは、例えば、処理される画像に含まれる証明書の数が1であることであり得、証明書内の顔の数が第3プリセット要件を満たすことは、例えば、証明書内の顔の数が1であることであり得る。
【0220】
ここで、処理される画像内の顔の数が2より大きい場合、処理される画像内の証明書領域外に含まれる顔の数が1より大きい可能性があることを意味し、この場合、処理される画像には被認証者の顔だけでなく、見物人の顔も含まれている可能性がある。
【0221】
上記の実施例によれば、処理される画像内の顔の数が2より小さいことは、証明書の数が一意ではないこと、または、顔と証明書の位置関係が間違っている(顔と証明書の正しい位置関係の基準は、証明書領域内の顔の数が一意であり、且つ証明書領域外に少なくとも1つの顔があることである)ことを意味し、当該画像が有効な処理される画像ではないと見なされる。
【0222】
本開示の実施例によれば、処理される画像に対して顔検出および証明書検出をそれぞれ実行して、顔検出結果および証明書検出結果を取得し、顔検出結果および証明書検出結果に従って、処理される画像が有効な画像であるか否かを決定することにより、ユーザのID認証用の適格な画像を迅速に選別できるため、作業効率を向上させ、有効な処理される画像に基づくユーザに対するID認証の実行では、手動審査の必要がないため、コストを節約し、作業効率と処理速度を向上させ、手動審査によるエラーの発生を回避し、認証結果の精度を向上させる。処理される画像が有効な画像であると決定された場合、当該処理される画像、当該処理される画像内の顔領域および証明書領域に対して偽造手掛り検出を実行する。これにより、偽造防止検出の效率を向上させる。
【0223】
いくつかの実施例において、ステップ1020は、端末機器の可視光カメラなどをによって、ビデオシーケンスを収集することと、プリセットのフレーム選択条件に基づいて、当該ビデオシーケンスから処理される画像を選択することと、を含み得る。
【0224】
いくつかの実施例において、ステップ1020は、端末機器の可視光カメラによって収集された顔および証明書を含む被検出画像または被検出ビデオを取得し、可視光カメラによって収集された被検出画像または被検出ビデオから処理される画像を取得することを含み得る。
【0225】
図8は、本開示の実施例によるID認証方法の別のフローチャートであり、
図8に示されるように、当該ID認証方法は以下のステップを含む。
【0226】
ステップ2020において、第1ニューラルネットワークによって、処理される画像に対して顔検出を実行して、顔検出結果を取得する。
【0227】
ステップ2040において、第2ニューラルネットワークによって当該処理される画像に対して証明書検出を実行して、証明書検出結果を取得する。
【0228】
ステップ2060において、顔検出結果および証明書検出結果に従って、処理される画像が有効な画像であるか否かを決定する。
【0229】
処理される画像が有効な画像であると決定された場合、ステップ2080を実行する。そうでなければ、処理される画像が無効な画像であると決定された場合、本実施例の後続のプロセスを実行しないか、処理される画像が無効であることを示す提示メッセージを出力する。
【0230】
ステップ2080において、顔検出結果に基づいて、処理される画像から顔領域画像を取得し、証明書検出結果に基づいて、処理される画像から証明書領域画像を取得する。
【0231】
一実施形態において、証明書検出結果に含まれる証明書の位置情報に従って、処理される画像から証明書のある領域の画像を取得し、証明書のある領域の画像を証明書領域画像として決定し、顔検出結果に含まれる顔の位置情報および証明書検出結果に含まれる証明書の位置情報に従って、処理される画像内の証明書外にある第2顔を決定し、顔検出結果に含まれる第2顔の位置情報に従って、処理される画像から第2顔のある領域の画像を取得し、第2顔のある領域の画像を顔領域画像として決定する。
【0232】
可能な一例において、顔領域画像における、顔領域画像に含まれる顔の比率が第4プリセット要件を満たすという要件、および/または、証明書領域画像における、証明書領域画像に含まれる証明書の比率が第4プリセット要件を満たすという要件に従って、処理される画像から顔領域画像および証明書領域画像を取得することができる。
【0233】
ステップ2100において、上記の処理される画像、顔領域画像および証明書領域画像に対してそれぞれ特徴抽出を実行して、処理される画像の特徴、顔領域画像の特徴および証明書領域画像の特徴を取得する。
【0234】
ステップ2120において、抽出された処理される画像の特徴、顔領域画像の特徴および証明書領域画像の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを検出する。
【0235】
いくつかの実施例において、処理される画像の特徴を検出して、処理される画像の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを決定し、顔領域画像の特徴を検出して、顔領域画像の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを決定し、証明書領域画像の特徴を検出して、証明書領域画像の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを決定する方法によって、処理される画像の特徴、顔領域画像の特徴および証明書領域画像の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを検出することができる。
【0236】
例示的に、上記の実施形態において、特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを検出する場合、ニューラルネットワークにおける3つのバイナリ分類器によって、各分類器に対応する上記の処理される画像の特徴、顔領域画像の特徴および証明書領域画像の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かをそれぞれ検出して、検出結果を出力することができる。つまり、ニューラルネットワークには3つのバイナリ分類器が含まれ、1つの分類器によって、上記の処理される画像の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを判断して検出結果を出力し、別の1つの分類器によって、上記の顔のある領域の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを判断して検出結果を出力し、更に別の1つの分類器によって、上記の証明書のある領域の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを判断して検出結果を出力する。対応的に、上記の3つのバイナリ分類器によって出力された検出結果に従って、偽造手掛り検出結果を決定する。上記の3つのバイナリ分類器によって出力された検出結果のいずれにも偽造手掛り情報が含まれていない場合、偽造手掛り検出結果が、偽造手掛り検出合格であると決定し、そうでなければ、上記の3つのバイナリ分類器のいずれか1つまたは複数のバイナリ分類器によって出力された検出結果に偽造手掛り情報が含まれている場合、偽造手掛り検出結果が偽造手掛り検出不合格であると決定する。
【0237】
別のいくつかの可能な実施形態において、処理される画像の特徴、顔領域画像の特徴および証明書領域画像の特徴を接続して、接続特徴を取得し、当該接続特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを決定する方法によって、処理される画像の特徴、顔領域の特徴および証明書領域の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを検出することができる。
【0238】
例示的に、上記の実施形態において、特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを検出する場合、ニューラルネットワークにおける1つのバイナリ分類器によって、接続特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを検出して、検出結果を出力することができる。対応的に、当該バイナリ分類器によって出力された検出結果に従って、偽造手掛り検出結果を決定する。当該バイナリ分類器によって出力された検出結果に偽造手掛り情報が含まれていない場合、偽造手掛り検出結果が、偽造手掛り検出合格であると決定し、そうでなければ、当該バイナリ分類器によって出力された検出結果に偽造手掛り情報が含まれている場合、偽造手掛り検出結果が偽造手掛り検出不合格であると決定する。
【0239】
ステップ2140において、偽造手掛り検出結果に従って、上記の処理される画像の偽造防止検出結果を決定する。
【0240】
いくつかの実施例において、ニューラルネットワークによって、処理される画像、顔領域画像および証明書領域画像に対してそれぞれ偽造手掛り検出を実行する。つまり、上記の処理される画像、顔領域画像および証明書領域画像をニューラルネットワークに入力し、ニューラルネットワークによって、処理される画像の特徴、顔領域画像の特徴および証明書領域画像の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを示す偽造手掛り検出結果を出力することであって、当該ニューラルネットワークは、偽造手掛り情報を含むトレーニング用の画像セットに基づいて事前トレーニングされたニューラルネットワークであることで、ステップ2100およびステップ2120を実現することができる。
【0241】
本開示の各実施例におけるニューラルネットワークは、深層ニューラルネットワークであり得、前記深層ニューラルネットワークとは、多層畳み込みニューラルネットワークなどの多層ニューラルネットワークを指す。
【0242】
ここで、上記のトレーニング用画像セットは、トレーニング用の正のサンプルとして使用できる複数の顔および証明書を含む第1画像、およびトレーニング用の負のサンプルとして使用できる複数の第2画像を含むことができる。可能な一例において、
トレーニング用の正のサンプルとして使用できる複数の第1画像を取得することと、
第1画像の少なくとも一部、第1画像内の顔のある領域の少なくとも一部、および第1画像内の証明書のある領域の少なくとも一部のうちの少なくとも1つの画像に対して、偽造手掛り情報をシミュレートするための画像処理を実行して、トレーニング用の負のサンプルとして使用できる少なくとも1つの画像を生成することと、を含む方法で、偽造手掛り情報を含むトレーニング用の画像セットを取得することができる。
【0243】
本開示の上記の実施例によれば、深層ニューラルネットワークの強力な表現能力によるモデリング、および大規模なトレーニング用の画像セットデータによるトレーニングによって、人の目で観測できる多次元の本物の顔および証明書と偽造された顔および証明書との間の違いを学習して、顔が生体の顔であるか否かを判断し、顔の一部が写真タイプの偽造攻撃である場合、写真の反射または写真のエッジの特徴に基づいて、偽造された顔であると判断でき、同時に、手持ちのリメイクされた証明書、証明書のコピーなどを認識するなど、本物の証明書と偽造された証明書との間の違いを学習し、photoshopなどのソフトウェアによって編集された写真も認識できるため、深層学習フレームワークの使用して証明書の偽造防止の問題を解決し、ニューラルネットワークは、強力な学習能力を有し、リアルタイムで補足トレーニングを実行してパフォーマンスを改善でき、強力なスケーラビリティを有し、実際のニーズの変化に応じて素早く更新し、新しい偽造状況に素早く応答して偽造防止検出を実行でき、これにより、検出結果の精度を効果的に向上させ、偽造防止検出結果の精度を向上させることができる。
【0244】
本開示の実施例のいくつかの実施形態において、上記のニューラルネットワークは、端末機器に配置された第3ニューラルネットワークを含み、つまり、端末機器に配置された第3ニューラルネットワークによって、上記の各実施例における、処理される画像、顔領域画像および証明書領域画像に対する偽造手掛り検出を実行する。対応的に、当該実施形態において、第3ニューラルネットワークによって出力された偽造手掛り検出結果に従って、端末機器によって、処理される画像の偽造防止検出結果を決定する。例示的に、本開示の各実施例における抽出された各特徴に含まれる偽造手掛り情報は、第3ニューラルネットワークを事前にトレーニングすることにより、当該第3ニューラルネットワークによって学習でき、その後、これらの偽造手掛り情報を含む任意の画像が当該第3ニューラルネットワークに入力されると、偽造画像として全て検出でき、これにより、検出された画像が偽造画像であると判断でき、そうでなければ、リアル画像であると判断できる。
【0245】
なお、本開示の実施例の別のいくつかの実施形態では、ステップ1020またはステップ2020において、サーバが、端末機器によって送信される処理される画像を受信することを含み得る。
【0246】
対応的に、当該別のいくつかの実施形態では、上記のニューラルネットワークは、サーバに配置された第4ニューラルネットワークを含み、つまり、サーバに配置された第4ニューラルネットワークによって、上記の各実施例における、処理される画像、顔領域画像および証明書領域画像に対する偽造手掛り検出を実行する。例示的に、本開示の各実施例における抽出された各特徴に含まれる偽造手掛り情報は、第4ニューラルネットワークを事前にトレーニングすることにより、当該第4ニューラルネットワークによって学習でき、その後、これらの偽造手掛り情報を含む任意の画像が当該第4ニューラルネットワークに入力されると、偽造画像として全て検出でき、これにより、検出された画像が偽造画像であると判断でき、そうでなければ、リアル画像であると判断できる。
【0247】
上記の別のいくつかの実施形態のいくつかの可能な例によれば、ステップ1080は、第4ニューラルネットワークによって出力された偽造手掛り検出結果に従って、サーバによって、処理される画像の偽造防止検出結果を決定し、処理される画像の偽造防止検出結果を端末機器に返信すること、または、サーバによって、第4ニューラルネットワークによって出力された偽造手掛り検出結果を端末機器に返信し、第4ニューラルネットワークによって出力された偽造手掛り検出結果に従って、端末機器によって、処理される画像の偽造防止検出結果を決定することを含み得る。
【0248】
あるいは、上記の別のいくつかの実施形態の別のいくつかの可能な例によれば、上記のニューラルネットワークは、端末機器に配置された第3ニューラルネットワークを含むこともでき、当該第3ニューラルネットワークのスケールは、第4ニューラルネットワークのスケールより小さく、例えば、第3ニューラルネットワークにおけるネットワーク層および/またはパラメータの数が、第4ニューラルネットワーク小さいことであってもよい。
図9は、本開示の別の実施例によるID認証方法のフローチャートである。当該実施例では、端末機器に配置された第3ニューラルネットワークおよびサーバに配置された第4ニューラルネットワーク含む、ニューラルネットワークを例として説明し、当該ID認証方法は以下のステップを含む。
【0249】
ステップ3020において、第1ニューラルネットワークによって、処理される画像に対して顔検出を実行して、顔検出結果を取得し、第2ニューラルネットワークによって当該処理される画像に対して証明書検出を実行して、証明書検出結果を取得する。
【0250】
ステップ3040において、顔検出結果に基づいて、処理される画像から顔領域画像を取得し、証明書検出結果に基づいて、処理される画像から証明書領域画像を取得する。
【0251】
ステップ3060において、上記の処理される画像、顔領域画像および証明書領域画像を、端末機器の第3ニューラルネットワークに入力し、当該第3ニューラルネットワークによって、上記の処理される画像の特徴、顔領域画像の特徴および証明書領域画像の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを示す偽造手掛り検出結果を出力する。
【0252】
いくつかの実施例において、本開示の上記の各実施形態におけるステップと同様に、第3ニューラルネットワークは、上記の処理される画像の特徴、顔領域画像の特徴および証明書領域画像の特徴を抽出し、抽出された処理される画像の特徴、顔領域画像の特徴および証明書領域画像の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを検出して、偽造手掛り検出結果を取得することができる。
【0253】
第3ニューラルネットワークによって出力された検出結果に従って、上記の抽出された特徴のいずれにも偽造手掛り情報が含まれていない場合、ステップ3080を実行する。そうでなければ、上記の抽出された特徴のいずれかに偽造手掛り情報が含まれている場合、ステップ3120を実行する。
【0254】
ステップ3080において、端末機器が、上記の処理される画像、顔領域画像および証明書領域画像をサーバに送信する。
【0255】
ステップ3100において、サーバが、処理される画像、顔領域画像および証明書領域画像を、当該サーバの第4ニューラルネットワークに入力し、第4ニューラルネットワークによって、上記の処理される画像の特徴、顔領域画像の特徴および証明書領域画像の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを示す偽造手掛り検出結果を出力する。
【0256】
いくつかの実施例において、本開示の上記の各実施形態におけるステップと同様に、第4ニューラルネットワークは、上記の処理される画像の特徴、顔領域画像の特徴および証明書領域画像の特徴を抽出し、抽出された処理される画像の特徴、顔領域画像の特徴および証明書領域画像の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを検出して、偽造手掛り検出結果を取得することができる。
【0257】
ステップ3120において、第3ニューラルネットワークおよび第4ニューラルネットワークによって出力された偽造手掛り検出結果に従って、処理される画像の偽造防止検出結果を決定する。
【0258】
第3ニューラルネットワークおよび第4ニューラルネットワークによって出力された偽造手掛り検出結果に従って、抽出された特徴のいずれにも偽造手掛り情報が含まれていない場合、処理される画像が偽造防止検出に合格したと決定する。第3ニューラルネットワークおよび/または第4ニューラルネットワークによって出力された偽造手掛り検出結果に従って、抽出された特徴に偽造手掛り情報が含まれている場合、処理される画像が偽造防止検出に不合格したと決定する。
【0259】
いくつかの実施例において、第3ニューラルネットワークによって出力された偽造手掛り検出的結果に従って、抽出された特徴に偽造手掛り情報が含まれている場合、処理される画像が個人情報の偽造防止検出に不合格したと決定する。第3ニューラルネットワークによって出力された偽造手掛り検出結果に従って、抽出された特徴に偽造手掛り情報が含まれず、且つ第4ニューラルネットワークによって出力された偽造手掛り検出結果に従って、抽出された特徴にも偽造手掛り情報が含まれていない場合、処理される画像が偽造防止検出に合格したと決定する。第3ニューラルネットワークによって出力された偽造手掛り検出的結果に従って、抽出された特徴に偽造手掛り情報が含まれていないが、第4ニューラルネットワークによって出力された偽造手掛り検出結果に従って、抽出された特徴に偽造手掛り情報が含まれている場合、処理される画像が偽造防止検出に不合格したと決定する。
【0260】
いくつかの実施例において、ステップ3100を通じて、第4ニューラルネットワークによって偽造手掛り検出結果を出力した後、サーバは、第4ニューラルネットワークによって出力された偽造手掛り検出結果を端末機器に返信することができ、端末機器によって、上記のステップ3120を実行し、つまり、端末機器は、第4ニューラルネットワークによって出力された偽造手掛り検出結果に従って、処理される画像が偽造防止検出に合格したか否かを決定する。
【0261】
別のいくつかの実施形態において、ステップ3100を通じて、第4ニューラルネットワークによって検出結果を出力した後、サーバは、第4ニューラルネットワークによって出力された偽造手掛り検出結果に従って、処理される画像が偽造防止検出に合格したか否かを決定し、当該処理される画像が偽造防止検出に合格したか否かを示す防止検証結果を端末機器に送信することができる。
【0262】
ステップ3060を通じて、第3ニューラルネットワークによって出力された偽造手掛り検出結果に従って、抽出された特徴に偽造手掛り情報が含まれていない場合のみ、端末機器が、上記の処理される画像をサーバに送信し、第4ニューラルネットワークによってステップ3100を実行するため、上記の実施形態では、第4ニューラルネットワークによって出力された偽造手掛り検出結果に従って、処理される画像が偽造防止検出に合格したか否かを直接決定できる。第4ニューラルネットワークによって出力された偽造手掛り検出結果に従って、抽出された特徴にも偽造手掛り情報が含まれていない場合、処理される画像が偽造防止検出に合格したと決定し、第4ニューラルネットワークによって出力された偽造手掛り検出結果に従って、抽出された特徴に偽造手掛り情報が含まれている場合、処理される画像が偽造防止検出に不合格したと決定する。
【0263】
端末機器のハードウェアパフォーマンスは通常制限されているため、より多くの特徴の抽出と検出を実行するニューラルネットワークでは、より多くのコンピューティングリソースおよびストレージリソースが必要になるが、端末機器のコンピューティングリソースおよびストレージリソースが、クラウドサーバに比べて比較的制限されており、ニューラルネットワークによって占有される端末機器側のコンピューティングリソースおよびストレージリソースを節約しながら、効果的な顔偽造防止検出を保証するために、本開示の実施例では、より小さい(より少ないネットワーク層および/またはより少ないネットワークパラメータ)第3ニューラルネットワークを端末機器に配置し、処理される画像からLBP特徴および顔SMALLのみを抽出して、対応する偽造手掛り情報を検出するなど、より少ない特徴を統合し、より優れたハードウェアパフォーマンスを備えたクラウドサーバに、より大きい(より多くのネットワーク層および/またはより多くのネットワークパラメータ)第4ニューラルネットワークを配置し、包括的な偽造手掛り特徴統合することにより、当該第4ニューラルネットワークがより堅牢で、より優れた検出パフォーマンスを備えるため、処理される画像からLBP特徴および顔SMALL特徴を抽出するだけでなくHSC特徴、LARGE特徴、TINY特徴などの偽造手掛り情報含む可能性のある他の特徴も抽出でき、第3ニューラルネットワークが、偽造手掛り情報が含まれていないことを示す検出結果を出力した場合、第4ニューラルネットワークによって、より正確で包括的な偽造防止検出を実行することにより、検出結果の精度を向上させ、第3ニューラルネットワークが、偽造手掛り情報が含まれていることを示す検出結果を出力した場合、第4ニューラルネットワークによって偽造防止検出を実行する必要がないため、偽造防止検出の效率を向上させる。
【0264】
本開示の実施例は、処理される画像に偽造手掛り(即ち、偽造手掛り情報)が含まれているか否かの検出に集中でき、サイレント生体検出と称するほぼ対話なしの方法で生体を認証できる。サイレント生体検出のプロセス全体でほぼ対話がないため、生体検出のプロセスを大幅に簡略化させ、被験者は、ニューラルネットワークが配置されている機器のビデオまたは画像収集機器(可視光カメラなど)に向き、光および位置を調整するだけで十分であり、プロセス全体でアクションのような対話を必要としない。本開示の実施例におけるニューラルネットワークが、学習およびトレーニングの方法を通じて、人の目が多次元で「観測」できる偽造手掛り情報を事前に学習するため、後続の適用で、顔の画像が本物の生体からのものであるか否かを判断できる。処理される画像に任意の偽造手掛り情報が含まれている場合、これらの手掛りは、ニューラルネットワークによってキャプチャされ、当該処理される画像内の顔の画像が偽造された顔の画像であることをユーザに知らせる。例えば、ビデオリメイクタイプの偽造顔の画像において、画像内の画面の反射または画面エッジの特徴を判断することで、画像内の顔が非生体からのものであると判断することができる。
【0265】
本開示の更に別の実施例によるID認証方法において、前記ID認証方法は、処理される画像の偽造防止検出結果に従って、当該処理される画像のID認証結果を決定することをさらに含み得る。
【0266】
その可能な一例において、処理される画像が偽造防止検出に合格した場合、当該処理される画像に対してID検証を実行し、ID検証結果に基づいて、当該処理される画像のID認証結果を決定することができる。
【0267】
上記の各実施例のいくつかの実施形態では、顔検出結果および証明書検出結果に従ってユーザID認証を実行する前に、以下の方法で上記の第2顔を取得することができる。
【0268】
処理される画像に含まれる顔の数が2より大きい場合、処理される画像での顔検出結果に含まれる顔の位置情報および処理される画像での証明書検出結果に含まれる証明書の位置情報に従って、処理される画像に含まれる少なくとも2つの顔のうちの証明書外の最大の顔を、上記の第2顔として決定する。
【0269】
処理される画像に含まれる顔の数が2である場合、処理される画像に含まれる2つの顔のうちの証明書外の顔を、上記の第2顔として直接決定する。
【0270】
処理される画像に含まれる顔の数が2より大きい場合、被認証者の顔に加えて、処理される画像に見物人の顔も含まれている可能性がある。被認証者が画像の収集機器に最も近いため、被認証者の顔が最大であり、他の見物人は画像の収集機器から遠く離れており、他の見物人の顔が被認証者の顔より小さいと見なすことができ、本開示の実施例では、ニューラルネットワークを使用して、証明書内の顔の画像と当該証明書外の最大の顔の画像との間で特徴抽出および類似度比較を実行することにより、両者が同じユーザあるか否かを効果的に識別でき、これにより、2つの顔が同じ人物の顔であるか否かを迅速、且つ正確に判断でき、応答時間が短く、精度が高いため、作業効率とユーザ体験を効果的に向上させ、人の目の認識によるエラーを回避させることができる。
【0271】
いくつかの可能な例において、処理される画像に対してID認証を実行することは、処理される画像の顔検出結果および処理される画像の証明書検出結果に基づいて、証明書に含まれる第1顔と処理される画像内の証明書外にある第2顔との間の類似度を決定することと、当該第1顔と第2顔との間の類似度に従って、ID検証結果を取得することと、を含み得る。
【0272】
例えば、処理される画像から第1顔の画像および第2顔の画像を取得し、第1顔に対して特徴抽出を実行して、第1特徴を取得し、第2顔に対して特徴抽出を実行して、第2特徴を取得し、当該第1特徴および第2特徴に基づいて、上記の第1顔と前記第2顔との間の類似度を決定することができる。
【0273】
その可能な一例では、第3ニューラルネットワークによって、第1顔に対して特徴抽出を実行して、第1特徴を取得し、第2顔に対して特徴抽出を実行して、第2特徴を取得し、当該第1特徴および第2特徴に基づいて、第1特徴と第2特徴との間の類似度を決定し、第1特徴と第2特徴との間の類似度がプリセットの閾値より大きいか否かに従って、処理される画像がID検証に合格するか否かを決定して、ID検証結果を取得する。
【0274】
ここでのプリセットの閾値は、実際のニーズに応じて設定でき、例えば、ユーザID認証に対する現在のサービスの厳密さ、第3ニューラルネットワークのパフォーマンス、処理される画像収集環境などに応じて設定でき、実際のニーズの変化に応じて調整できる。
【0275】
本実施例において、第3ニューラルネットワークによって第1顔および第2顔に対して特徴抽出を実行し、抽出された第1特徴と第2特徴との間の類似度を比較する場合、第3ニューラルネットワークを事前にトレーニングすることにより、トレーニングされた第3ニューラルネットワークによって、証明書内の第1顔および当該証明書外の第2顔に対する特徴抽出を効果的に実行でき、類似度を正確に比較できるため、証明書内の第1顔と当該証明書外の第2顔が同じ人物の顔であるか否かを正しく識別することができる。
【0276】
本実施例において、証明書内の第1顔および当該証明書外の最大の顔との間で特徴抽出および比較を実行することにより、2つの顔が同じ人物の顔であるか否かを迅速、且つ正確に判断でき、応答時間が短く、精度が高いため、作業効率とユーザ体験を効果的に向上させ、人の目の認識によるエラーを回避させることができる。
【0277】
上記の実施例において、顔検出結果は、処理される画像に含まれる顔の数および処理される画像での顔の位置情報のうちの少なくとも1つを含み、および/または、証明書検出結果は、処理される画像に含まれる証明書の数および処理される画像での証明書の位置情報のうちの少なくとも1つを含む。対応的に、在上記の実施例のいくつかの実施形態では、処理される画像に対してID認証を実行する前に、以下の方法で上記の第2顔を取得することができる。
【0278】
処理される画像に含まれる顔の数が2より大きい場合、処理される画像での顔検出結果に含まれる顔の位置情報および処理される画像での証明書検出結果に含まれる証明書の位置情報に従って、処理される画像に含まれる少なくとも2つの顔のうちの証明書外の最大の顔を、上記の第2顔として決定する。
【0279】
処理される画像に含まれる顔の数が2である場合、処理される画像に含まれる2つの顔のうちの証明書外の顔を、上記の第2顔として直接決定する。
【0280】
処理される画像に含まれる顔の数が2より大きい場合、被認証者の顔に加えて、処理される画像に見物人の顔も含まれている可能性がある。被認証者が画像の収集機器に最も近いため、被認証者の顔が最大であり、他の見物人は画像の収集機器から遠く離れており、他の見物人の顔が被認証者の顔より小さいと見なすことができ、本開示の実施例では、ニューラルネットワークを使用して、証明書内の顔の画像と当該証明書外の最大の顔の画像との間で特徴抽出および類似度比較を実行することにより、両者が同じユーザあるか否かを効果的に識別でき、これにより、2つの顔が同じ人物の顔であるか否かを迅速、且つ正確に判断でき、応答時間が短く、精度が高いため、作業効率とユーザ体験を効果的に向上させ、人の目の認識によるエラーを回避させることができる。
【0281】
いくつかの実施例では、上記の実施例において、処理される画像に対してID認証を実行することは、上記の第1顔と第2顔との間の類似度がプリセットの閾値より大きいとの決定に応答して、光学式文字認識(OCR)アルゴリズムを使用して、証明書に対してテキスト認識を実行して、当該証明書のテキスト情報を取得することであって、当該テキスト情報は、例えば、名前、証明書の番号、住所、有効期限などのうちのいずれか1つまたは複数の情報を含んでもよいが、これらに限定されないことと、ユーザ情報データベースに基づいて当該テキスト情報を認証して、ID検証結果を取得することと、を含む。
【0282】
ここで、ユーザ情報データベースは、ユーザ情報源の信頼性およびユーザ情報の正確さを確保するために、例えば、公安省または他の信頼できる認証機関によって提供される、ユーザ情報が記憶されたユーザ情報データベースであり得る。上記の証明書のテキスト情報がユーザ情報データベースに記憶されたユーザ情報と一致する場合、ID検証結果はID認証合格であり、そうでなければ、記の証明書のテキスト情報がユーザ情報データベースに記憶されたユーザ情報と一致しない場合、ID検証結果はID認証不合格である。
【0283】
本実施例において、OCRアルゴリズムを使用して証明書に対してテキスト認識を実行することにより、証明書のテキスト情報を素早く読み取ることができ、ユーザ情報データベースに基づいて当該テキスト情報を認証することにより、ID認証の結果を素早く取得でき、ID認証の効率を向上させることができる。
【0284】
上記の実施例によれば、様々な適用において、本開示の実施例に基づいて偽造防止検出およびユーザID検証を実行し、偽造防止検出およびユーザID検証の両方に合格した場合のみ、当該要求されたサービスを使用できるため、サービス使用のセキュリティを向上させることができる。本開示の実施例は、支払いサービス、アプリケーション(APP)の使用サービス、アクセス制御サービスなど、本人確認を必要とする任意のサービスに適用されることができる。
【0285】
本開示の実施例は、例えば、以下のシナリオなど、ユーザが証明書(身分証明書など)を手に持つ必要がある任意のID認証のシナリオに適用されることができる。
【0286】
シナリオ1において、ユーザが証明書を手に持つ必要があるID認証を実行する場合、本開示の実施例を実現するために使用される携帯電話端末のアプリケーション(APP)を起動し、携帯電話端末のカメラに向かい、顔と証明書が同時に画面に表示されるように確保し、完了するまで数秒間保持して、証明書を手に持つ被認証者の偽造防止検出に合格する。
【0287】
シナリオ2において、ユーザが、事前に準備された偽の証明書を手に持つ被認証者のビデオなどを使用してID認証する場合、携帯電話端末のカメラに向けて、ビデオを表示画面で再生すると、指定された時間内に証明書を手に持つ被認証者の偽造防止検出に合格できず、偽造防止検出不合格になる。
【0288】
本開示の実施例による任意のID認証方法は、端末機器およびサーバなどを含むがこれらに限定されない、データ処理能力を有する任意の適切な機器によって実行されることができる。あるいは、本開示の実施例による任意のID認証方法は、プロセッサによって実行することができ、例えば、プロセッサは、メモリに記憶された対応する命令を呼び出すことによって、本開示の実施例による任意のID認証方法を実行する。以下では繰り返しない。
【0289】
当業者であれば、上記方法の実施例を実現する全てまたは一部のステップはプログラムによって関連ハードウェアに命令を出すことにより完成できることを理解でき、前記プログラムは、ROM、RAM、磁気ディスクまたは光ディスクなどのプログラムコードを記憶可能である様々な媒体を含むコンピュータ可読記憶媒体に記憶可能であり、該プログラムは実行される時に、上記方法の実施例を含むステップを実行する。
【0290】
図10は、本開示の実施例によるID認証装置の例示的な構造図である。当該実施例によるID認証装置は、本開示の上記の各実施例によるID認証方法を実現するように構成されることができる。
図10に示されるように、当該実施例によるID認証装置は、第1検出モジュール4010と、第2検出モジュール4020と、第1取得モジュール4030と、第3検出モジュール4040と、第3決定モジュール4050と、を備える。ここで、
第1検出モジュール4010は、第1ニューラルネットワークによって、処理される画像に対して顔検出を実行して、顔検出結果を取得するように構成される。
【0291】
第2検出モジュール4020は、第2ニューラルネットワークによって、前記処理される画像に対して証明書検出を実行して、証明書検出結果を取得するように構成される。
【0292】
いくつかの実施例において、顔検出結果は、例えば、処理される画像に含まれる顔の数および処理される画像での顔の位置情報のうちの少なくとも1つを含んでもよいが、これらに限定されなく、および/または、証明書検出結果は、処理される画像に含まれる証明書の数および処理される画像での証明書の位置情報のうちの少なくとも1つを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0293】
第1取得モジュール4030は、顔検出結果に基づいて、処理される画像から顔領域画像を取得し、証明書検出結果に基づいて、処理される画像から証明書領域画像を取得するように構成される。
【0294】
第3検出モジュール4040は、処理される画像、顔領域画像および証明書領域画像に対して偽造手掛り検出を実行するように構成される。
【0295】
第3決定モジュール4050は、偽造手掛り検出結果に従って、処理される画像の偽造防止検出結果を決定するように構成される。
【0296】
本開示の上記の実施例によるID認証装置によれば、顔および証明書を含む処理される画像を取得し、処理される画像から顔領域画像および証明書領域画像を取得し、処理される画像、顔領域画像および証明書領域画像に対して偽造手掛り検出を実行し、偽造手掛り検出結果に従って、処理される画像の偽造防止検出結果を決定する。本開示の実施例による新しい処理される画像の偽造防止検出方法によれば、顔と証明書を1つの画像に同時に表示し、同時に顔と証明書の偽造防止検出を実行し、同時に顔と証明書の信憑性検証することにより、本物の人が本物の証明書を持つことを保証し、偽造された証明書を持つ本物の顔や本物の証明書を持つ偽の顔などの各種の偽造行為を防止でき、ID認証の信頼性を向上させることができる。
【0297】
図11は、本開示の実施例によるID認証装置の別の例示的な構造図であり、
図11に示されるように、
図10に示される実施例と比較すると、当該実施例によるID認証装置は、第1決定モジュール4060をさらに備えることができる。ここで、
第1決定モジュール4060は、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に従って、前記処理される画像が有効な画像であるか否かを決定するように構成され、第3検出モジュール4040は、処理される画像が有効な画像であるとの決定に応答して、処理される画像、顔領域および証明書領域に対して偽造手掛り検出を実行するように構成され得る。
【0298】
いくつかの実施例において、当該ID認証装置は、ビデオシーケンスを収集し、プリセットのフレーム選択条件に基づいて、ビデオシーケンスから処理される画像を選択するように構成され得る第2取得モジュールをさらに備えることができる。
【0299】
ここでのプリセットのフレーム選択条件は、例えば、顔および証明書が画像の中心領域にあるか否か、顔のエッジが画像に完全に含まれているか否か、証明書のエッジが画像に完全に含まれているか否か、画像における顔の比率、画像における証明書の比率、顔の角度、画像の解像度、画像の露出度などのうちのいずれか1つまたは複数を含むが、これられに限定されない。
【0300】
なお、上記の実施例にID認証装置は、処理される画像に対して前処理して、前処理された処理される画像を取得するように構成される前処理モジュールをさらに備えることができる。対応的に、第1検出モジュール4010は、第1ニューラルネットワークによって前処理された処理される画像に対して顔検出を実行して、顔検出結果を取得するように構成され、第2検出モジュール4020は、第2ニューラルネットワークによって当該前処理された処理される画像に対して証明書検出を実行して、証明書検出結果を取得するように構成される。第1取得モジュール4030は、顔検出結果に基づいて、前処理された処理される画像から顔領域画像を取得し、証明書検出結果に基づいて、前処理された処理される画像から証明書領域画像を取得するように構成され得る。ここでの前処理は、例えば、サイズ調整、画像トリミング、標準正規分布化、輝度調整などのうちのいずれか1つまたは複数の処理を含んでもよいが、これらに限定されない。
【0301】
いくつかの実施例において、第1取得モジュール4030は、顔検出結果に含まれる顔の位置情報および証明書検出結果に含まれる証明書の位置情報に従って、処理される画像内の証明書外にある第2顔を決定するように構成され第3決定ユニットと、顔検出結果に含まれる第2顔の位置情報に従って、処理される画像から第2顔のある領域の画像を取得し、第2顔のある領域の画像を顔領域画像として決定するように構成される取得ユニットと、を備えることができる。
【0302】
なお、例示的に、第1取得モジュール4030は、証明書検出結果に含まれる証明書の位置情報に従って、処理される画像から証明書のある領域の画像を取得し、証明書のある領域の画像を証明書領域画像として決定するように構成される第4決定ユニットをさらに備えることができる。
【0303】
いくつかの実施例において、顔領域画像における、顔領域画像に含まれる顔の比率が第4プリセット要件を満たし、および/または、証明書領域画像における、証明書領域画像に含まれる証明書の比率が第4プリセット要件を満たす。ここでの第4プリセット要件は、例えば、比率が、1/4より大きいか等しく且つ9/10より小さいか等しいことを含み得る。
【0304】
いくつかの実施例において、第3検出モジュール4040は、処理される画像の特徴、顔領域画像および証明書領域画像に対してそれぞれ特徴抽出を実行して、処理される画像の特徴、顔領域画像の特徴および証明書領域画像の特徴を取得するように構成される偽造防止特徴抽出ユニットと、処理される画像の特徴、顔領域画像の特徴および証明書領域画像の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを検出するように構成される検出ユニットと、を備えることができる。いくつかの実施例において、抽出された特徴は、例えば、ローカルバイナリパターン特徴、スパースコードのヒストグラム特徴、パノラマ特徴、顔画像特徴、顔詳細画像特徴などのうちのいずれか1つまたは複数の特徴を含んでもよいが、これらに限定されない。
【0305】
いくつかの実施例において、偽造手掛り情報は、可視光条件下で人の目で観測できる可観測性を有する。
【0306】
いくつかの実施例において、偽造手掛り情報は、イメージング媒介の偽造手掛り情報、イメージング媒体の偽造手掛り情報、実在の偽の顔の手掛り情報のうちのいずれか1つまたは複数の情報を含む。
【0307】
いくつかの実施例において、イメージング媒介の偽造手掛り情報は、イメージング媒介のエッジ情報、反射情報および/または材料情報を含み、および/または、イメージング媒体の偽造手掛り情報は、表示機器の画面のエッジ、画面の反射および/または画面のモアレを含み、実在の偽の顔の手掛り情報は、マスクを着用した顔の特徴、マネキンの顔の特徴、および彫刻の顔の特徴を含む。
【0308】
いくつかの実施例において、上記の検出ユニットは、処理される画像の特徴を検出して、処理される画像の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを決定し、顔領域画像の特徴を検出して、顔領域画像の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを決定し、証明書領域画像の特徴を検出して、証明書領域画像の特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを決定するように構成され得る。
【0309】
別のいくつかの実施形態において、上記の検出ユニットは、処理される画像の特徴、顔領域画像の特徴および証明書領域画像の特徴を接続して、接続特徴を取得し、接続特徴に偽造手掛り情報が含まれているか否かを決定するように構成され得る。
【0310】
いくつかの実施例において、第3検出モジュール4040は、第3ニューラルネットワークによって処理される画像、顔領域画像および証明書領域画像に対してそれぞれ偽造手掛り検出を実行するように構成され得る。
【0311】
いくつかの実施例において、第3決定モジュールは、偽造手掛り検出結果が、処理される画像、顔領域画像および証明書領域画像のうちのいずれにも偽造手掛りが含まれていないことを示す場合、処理される画像の偽造防止検出結果が、偽造防止検出合格であると決定するように構成され、および/または、偽造手掛り検出結果が、処理される画像、顔領域画像および証明書領域画像のうちのいずれか1つまたは複数の画像に偽造手掛りが含まれていることを示す場合、処理される画像の偽造防止検出結果が、偽造防止検出失敗であると決定するように構成されることができる。
【0312】
いくつかの実施例において、第1検出モジュールは、サーバに配置され、端末機器よって送信される処理される画像を受信するように構成され得る。なお、上記の実施例によるID認証装置は、処理される画像の偽造防止検出結果に従って、処理される画像のID認証結果を決定するように構成される第4決定モジュールをさらに備えることができる。
【0313】
いくつかの実施例において、当該第4決定モジュールは、処理される画像の偽造防止検出結果が偽造防止検出合格である場合、処理される画像に対してID検証を実行するように構成されるID認証ユニットと、ID検証結果に基づいて、処理される画像のID認証結果を決定するように構成される第五決定ユニットと、を備える。
【0314】
いくつかの実施例において、ID認証ユニットは、処理される画像の顔検出結果および処理される画像の証明書検出結果に基づいて、証明書に含まれる第1顔と処理される画像内の証明書外にある第2顔との間の類似度を決定し、第1顔と第2顔との間の類似度に従って、ID検証結果を取得するように構成され得る。
【0315】
いくつかの実施例において、ID認証ユニットは、処理される画像から第1顔の画像および第2顔の画像を取得し、第1顔の画像に対して特徴抽出を実行して、第1特徴を取得し、第2顔の画像に対して特徴抽出を実行して、第2特徴を取得し、第1特徴および第2特徴に基づいて、第1顔と第2顔との間の類似度を決定するように構成され得る。
【0316】
いくつかの実施例において、顔検出結果は、処理される画像に含まれる顔の数および処理される画像での顔の位置情報のうちの少なくとも1つを含み、および/または、証明書検出結果は、処理される画像に含まれる証明書の数および処理される画像での証明書の位置情報のうちの少なくとも1つを含む。対応的に、当該実施例において、第3決定モジュールは、処理される画像に含まれる顔の数が2より大きい場合、処理される画像での顔検出結果に含まれる顔の位置情報および処理される画像での証明書検出結果に含まれる証明書の位置情報に従って、処理される画像に含まれる少なくとも2つの顔のうちの証明書外の最大の顔を第2顔として決定するように構成される第3決定ユニットを備える。
【0317】
いくつかの実施例において、ID認証ユニットは、さらに、第1顔と第2顔との間の類似度がプリセットの閾値より大きいとの決定に応答して、証明書に対してテキスト認識を実行して、名前および証明書の番号のうちの少なくとも1つの情報を含む証明書のテキスト情報を取得し、ユーザ情報データベースに基づいてテキスト情報を認証して、ID検証結果を取得するように構成される。
【0318】
なお、本開示の実施例による別の電子機器は、
コンピュータプログラムを記憶するように構成されるメモリと、
メモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行するように構成されるプロセッサであって、コンピュータプログラムが実行されるときに、本開示の上記の実施例のいずれかに記載のID認証方法を実現するプロセッサと、を備える。
【0319】
本開示の実施例は、電子機器を提供する。
図12は本開示の実施例の技術的解決策を実現するための電子機器の一例の概略構造図である。
図12に示されるように、当該電子機器は1つ又は複数のプロセッサ、通信部などを含み、前記1つ又は複数のプロセッサは、例えば、1つ又は複数の中央処理ユニット(CPU:Central Processing Unit)、及び/又は1つ又は複数の画像プロセッサ(GPU:Graphics Processing Unit)などであり、プロセッサは、読み取り専用メモリ(ROM:Read-Only Memory)に記憶された実行可能命令又は記憶部からランダムアクセスメモリ(RAM:Random Access Memory)にロードされた実行可能命令によって各種の適切な動作及び処理を実現することができる。通信ユニットには、ネットワークカードを含んでもよいが、これに限定されず、前記ネットワークカードは、IB(Infiniband)ネットワークカードを含んでもよいが、これに限定されない。プロセッサは、読み取り専用メモリ及び/又はランダムアクセスメモリと通信して実行可能命令を実行し、通信バスを介して通信ユニットに接続され、通信ユニットを介して他のターゲット機器と通信することができ、これにより、本開示の実施例によるID認証方法のいずれかに対応する動作を実行でき、例えば、第1ニューラルネットワークによって、処理される画像に対して顔検出を実行して、顔検出結果を取得し、第2ニューラルネットワークによって、前記処理される画像に対して証明書検出を実行して、証明書検出結果を取得すること、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に従って、前記処理される画像が有効なID認証画像であるか否かを決定すること、前記処理される画像が有効なID認証画像であるとの決定に応答して、前記顔検出結果および前記証明書検出結果に従ってID認証を実行して、前記処理される画像のID認証結果を取得することなどの動作を実行できる。
【0320】
また、RAMには、装置の動作に必要な様々なプログラムやデータが記憶されいることもできる。CPU、ROMおよびRAMは、バスを介して相互に接続される。RAMを備えた場合、ROMはオプションモジュールである。RAMは実行可能命令を記憶するか、または動作時に実行可能命令をROMに書き込み、実行可能命令は、プロセッサに、本開示の上記のいずれかのID認証方法に対応する動作を実行させる。入力/出力(I/O)インターフェースもバスに接続される。通信ユニットは、統合的に配置されてもよいし、複数のサブモジュール(複数のIBネットワークカードなど)を備え、通信バスに接続されてもよい。
【0321】
キーボード、マウスなどを含む入力部、ブラウン管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)など、およびスピーカなどを含む出力部、ハードウェアなどを含む記憶部、およびLANカード、モデムなどのネットワークインターフェースカードを含む通信部は、I/Oインターフェースに接続する。通信部は、インターネットなどのネットワークを介して通信処理を実行する。ドライブも、必要に応じてI/Oインターフェースに接続される。磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル媒体は、必要に応じてドライブ上に装着され、そこから読み出されたコンピュータプログラムを必要に応じて記憶部にインストールする。
【0322】
なお、
図12に示す構造は、例示的な実施形態に過ぎず、実施プロセスにおいては、実際の需要に応じて上記
図12の部品の数及び種類を選択、削除、追加、または置換することができ、異なる機能部品の設置でも、GPUとCPUを分離設置したり、GPUをCPUに統合したり、通信ユニットを分離設置したり、CPUやGPUに統合したりするなど、分離設置または統合設置などの実施形態を採用できることに留意されたい。これらの置換可能な実施形態はいずれも本開示の保護範囲に含まれる。
【0323】
特に、本開示の実施例によれば、フローチャートを参照しながら上記のしたプロセスはコンピュータソフトウェアプログラムとして実現できる。特に、本開示の実施形態によれば、以下でフローチャートを参照して説明されるプロセスは、コンピュータソフトウェアプログラムとして実装され得、例えば、本開示の実施形態はコンピュータプログラム製品を含み、それには機械読み取り可能な媒体に具体的に含まれたコンピュータプログラムを含み、コンピュータプログラムは、フローチャートに示されたステップを実行するために使用されるプログラムコードを含み、プログラムコードは、本開示によって提供される方法の対応するステップを実行することに対応する命令を含み得る。このような実施例では、当該コンピュータプログラムは通信部によってネットワークからダウンロード及びインストールされ、及び/又はリムーバブル媒体からインストールされ得る。当該コンピュータプログラムがCPUによって実行される時に、本開示の方法で限定された上記機能を実行する。
【0324】
さらに、本開示の実施例は、コンピュータ命令を含むコンピュータプログラムを更に提供し、コンピュータ命令が機器のプロセッサによって実行される時に、本開示の上記のいずれかの実施例におけるID認証方法を実現する。一代替実施形態において、前記コンピュータプログラム製品は、SDKなどのソフトウェア製品であり得る。1つまたは複数の代替実施形態において、本開示の実施例は、コンピュータ可読命令を記憶するためのコンピュータプログラムプログラム製品であって、前記命令が実行された時に、上記のいずれかの実施形態に記載のID認証方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムプログラム製品を更に提供する。前記コンピュータプログラム製品は、ハードウェア、ソフトウェアまたはそれらの組み合わせの方式によって実現されることができる。一例では、前記コンピュータプログラム製品は、コンピュータ記憶媒体として具現化されてもよく、別の例では、前記コンピュータプログラム製品は、SDKなどのソフトウェア製品として具現化されてもよい。
【0325】
1つまたは複数の可能な実施形態において、本開示の実施例は、ID認証方法およびそれに対応する装置、電子機器、コンピュータ記憶媒体、コンピュータプログラム、コンピュータプログラム製品をさらに提供し、ここで、当該ID認証方法は、第1装置が、ID認証指示を第2装置に送信することであって、当該指示によって、上記のいずれかの可能な実施例におけるID認証方法を第2装置に実行させることと、第1装置が、第2装置によって送信されるID認証結果を取得することと、を含む。
【0326】
いくつかの実施例において、当該画像処理指示は、呼び出し命令であり得、第1装置は呼び出し方式で、ID認証方法を実行するように第2装置に命令することができ、対応的に、呼び出し命令の受信に応答して、第2装置は、上記の任意の実施例によるID認証方法におけるステップおよび/またはプロセスを実行することができる。なお、本開示の実施例は、コンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、当該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されるときに、本開示の上記の実施例のいずれかに記載のID認証方法を実現する。
【0327】
本明細書の各実施例は、漸進的に説明されており、各実施例は、他の実施例との違いに焦点を合わせており、各実施例間の同じまたは類似の部分は互いに参照することができる。システムの実施例において、それらは基本的に方法の実施例に対応するため、比較的簡単に説明したが、関連する部分は方法の実施例の説明の部分を参照することができる。
【0328】
本開示の方法及び装置、機器は、様々な形態で実現され得る。例えば、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェアまたはソフトウェア、ハードウェア、ファームウェアの任意の組合わせによって本開示の方法及び装置、機器を実現することができる。前記方法のステップの前記順序は、単に説明をするためであり、本開示の方法のステップは、時に明記しない限り、以上の説明の順序に限定されない。また、いくつかの実施例では、本開示は記録媒体に記憶されたプログラムとしてもよく、これらのプログラムは本開示の方法を実現するための機械可読命令を含む。したがって、本開示は、本開示に係る方法を実行するために使用されるプログラムを記憶する記憶媒体をさらに覆う。
本開示の説明は、例示及び説明のために提示されたものであり、網羅的なものでありもしくは開示された形式に本開示を限定するというわけでない。当業者にとっては多くの修正及び変形を加えることができるのは明らかであろう。実施例は本開示の原理及び実際応用をより明瞭に説明するため、かつ当業者が本開示を理解して特定用途に適した各種の修正を加えた各種の実施例を設計可能にするように選択され説明されたものである。