IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ スリーディー システムズ インコーポレーテッドの特許一覧

特許7165761統合走査モジュール較正を備えた三次元プリントシステム
<>
  • 特許-統合走査モジュール較正を備えた三次元プリントシステム 図1
  • 特許-統合走査モジュール較正を備えた三次元プリントシステム 図2
  • 特許-統合走査モジュール較正を備えた三次元プリントシステム 図3
  • 特許-統合走査モジュール較正を備えた三次元プリントシステム 図4
  • 特許-統合走査モジュール較正を備えた三次元プリントシステム 図5
  • 特許-統合走査モジュール較正を備えた三次元プリントシステム 図6
  • 特許-統合走査モジュール較正を備えた三次元プリントシステム 図7
  • 特許-統合走査モジュール較正を備えた三次元プリントシステム 図8
  • 特許-統合走査モジュール較正を備えた三次元プリントシステム 図9
  • 特許-統合走査モジュール較正を備えた三次元プリントシステム 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-26
(45)【発行日】2022-11-04
(54)【発明の名称】統合走査モジュール較正を備えた三次元プリントシステム
(51)【国際特許分類】
   B29C 64/393 20170101AFI20221027BHJP
   B33Y 30/00 20150101ALI20221027BHJP
   B33Y 10/00 20150101ALI20221027BHJP
   B33Y 50/02 20150101ALI20221027BHJP
   B29C 64/268 20170101ALI20221027BHJP
   B29C 64/135 20170101ALI20221027BHJP
【FI】
B29C64/393
B33Y30/00
B33Y10/00
B33Y50/02
B29C64/268
B29C64/135
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2020572401
(86)(22)【出願日】2019-06-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-11-11
(86)【国際出願番号】 US2019039548
(87)【国際公開番号】W WO2020006260
(87)【国際公開日】2020-01-02
【審査請求日】2021-02-24
(31)【優先権主張番号】62/691,100
(32)【優先日】2018-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】597013711
【氏名又は名称】スリーディー システムズ インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100139723
【弁理士】
【氏名又は名称】樋口 洋
(72)【発明者】
【氏名】クーパー,ガスリー
(72)【発明者】
【氏名】クレイ,ジョン ディー
【審査官】関口 貴夫
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/187147(WO,A1)
【文献】特表2014-518171(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0355147(US,A1)
【文献】特開2011-218402(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 64/00-64/40
B33Y 10/00、30/00、50/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
構築平面において層ごとの態様で光硬化樹脂を固化するためのビームを生成するレーザモジュールを有する三次元プリントシステムであって、
光ビームを受け取り、該光ビームを2つの軸に沿って走査して前記構築平面を処理するための走査モジュール;
前記走査モジュールと前記構築平面との間の光路に配置される透明プレート;
前記透明プレート上にまたは前記透明プレートに近接して配置される反射特徴;
前記反射特徴から反射された光を受け取るように配置される前記透明プレートの上のセンサ;および
コントローラ
を備え、
前記コントローラは、
前記走査モジュールを作動して前記構築平面に亘って前記光ビームを走査し;
前記光ビームが前記反射特徴と衝突する際に前記センサから信号を受け取り;かつ
前記信号を分析して、前記構築平面に対する前記光ビームの適切な位置合わせを確認する
ように構成され、
前記反射特徴が、複数の反射特徴のアレイを含む
ことを特徴とする、三次元プリントシステム。
【請求項2】
構築平面において層ごとの態様で光硬化樹脂を固化するためのビームを生成するレーザモジュールを有する三次元プリントシステムであって、
光ビームを受け取り、該光ビームを2つの軸に沿って走査して前記構築平面を処理するための走査モジュール;
前記走査モジュールと前記構築平面との間の光路に配置される透明プレート;
前記透明プレート上にまたは前記透明プレートに近接して配置される反射特徴;
前記反射特徴から反射された光を受け取るように配置される前記透明プレートの上のセンサ;および
コントローラ
を備え、
前記コントローラは、
前記走査モジュールを作動して前記構築平面に亘って前記光ビームを走査し;
前記光ビームが前記反射特徴と衝突する際に前記センサから信号を受け取り;かつ
前記信号を分析して、前記構築平面に対する前記光ビームの適切な位置合わせを確認する
ように構成され、
前記光硬化樹脂の固化中に生じる蒸気から走査光学系を保護するための筐体をさらに備え、該筐体は、前記光ビームを前記構築平面に到達させるための開口部を有し、該開口部は、前記透明プレートによって閉じられ、これは、蒸気を遮断しかつ前記反射特徴を較正に提供するという二重の機能を提供し、
前記光硬化樹脂を含有する樹脂容器をさらに備える
ことを特徴とする、三次元プリントシステム。
【請求項3】
前記樹脂容器が電動構築プラットフォームを含み、前記構築平面が、前記光硬化樹脂の上面に近接して画定されることを特徴とする、請求項2に記載の三次元プリントシステム。
【請求項4】
前記コントローラが、前記走査モジュールおよび前記電動構築プラットフォームを作動し、三次元物品を製造するよう構成されることを特徴とする、請求項3に記載の三次元プリントシステム。
【請求項5】
前記コントローラが、前記三次元物品の製造中にリアルタイムで位置合わせを確認することを特徴とする、請求項4に記載の三次元プリントシステム。
【請求項6】
前記透明プレートに対して固定して取り付けられた傾斜計をさらに備え、前記コントローラが、前記傾斜計から信号を受け取り前記筐体の傾斜角を特定するよう構成されることを特徴とする、請求項4に記載の三次元プリントシステム。
【請求項7】
前記コントローラがさらに、前記筐体を水平にするための指示をユーザに提供するよう構成されることを特徴とする、請求項6に記載の三次元プリントシステム。
【請求項8】
前記コントローラがさらに、前記三次元物品の製造中に前記傾斜角を補正するよう構成されることを特徴とする、請求項6に記載の三次元プリントシステム。
【請求項9】
前記反射特徴が、軸方向寸法を有するドットであり、前記光ビームが、前記ドットの軸方向寸法の少なくとも10倍である衝突直径で前記透明プレートに衝突することを特徴とする、請求項1または2に記載の三次元プリントシステム。
【請求項10】
前記衝突直径が、前記ドットの軸方向寸法の少なくとも100倍であることを特徴とする、請求項9に記載の三次元プリントシステム。
【請求項11】
前記反射特徴が、前記透明プレートの下に配置され、前記反射特徴から反射された前記光が、前記透明プレートを通過することを特徴とする、請求項1または2に記載の三次元プリントシステム。
【請求項12】
前記コントローラが、前記センサに到達する光のパワーレベルを特定することを特徴とする、請求項11に記載の三次元プリントシステム。
【請求項13】
前記コントローラが、前記パワーレベルの特定に基づき、前記透明プレートの下側に蓄積された樹脂フィルムの効果を評価することを特徴とする、請求項12に記載の三次元プリントシステム。
【請求項14】
前記コントローラが、前記樹脂フィルムを介した減衰損失の補償として、前記レーザモジュールにより供給されるエネルギーのレベルを調整することを特徴とする、請求項13に記載の三次元プリントシステム。
【請求項15】
前記コントローラが、前記樹脂フィルムの減衰が閾値レベルに達すると、ユーザインターフェースに警告またはメッセージを送信することを特徴とする、請求項13に記載の三次元プリントシステム。
【請求項16】
三次元プリントシステムを作動する方法であって、
レーザモジュールを作動し、該レーザモジュールから構築平面まで光路に沿って光ビームを放射する工程であって、前記光路が、前記構築平面に到達する前に査モジュールおよび透明プレートを通過し、該透明プレートが反射特徴を有する、工程;
前記走査モジュールを作動し、前記構築平面に亘って前記光ビームを走査する工程であって、前記反射特徴が前記光路中で周期的であり、前記反射特徴が前記光ビームの一部をセンサに反射する、工程;
前記センサから信号を受け取る工程;および
前記信号を分析し、前記光ビームを前記構築平面に位置合わせする工程
を含み、
前記反射特徴が、前記透明プレート上に配置された複数の反射特徴のアレイを含み、前記三次元プリントシステムが、光硬化樹脂を有する樹脂容器および該樹脂容器内の電動構築プラットフォームを含み、さらに、
前記電動構築プラットフォームおよび前記走査モジュールを作動して、層ごとの態様で三次元物品を形成する工程であって、前記信号を分析する工程および前記光ビームを前記構築平面に位置合わせる工程が、前記三次元物品の形成と同時に行われる工程、
を含む
ことを特徴とする、方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
この非仮特許出願は、U.S.C.119(e)の下でここに参照することによって援用される、2018年6月28日出願のGuthrie Cooperらによる「THREE-DIMENSIONAL PRINTING SYSTEM WITH INTEGRATED SCAN MODULE CALIBRATION」と題された米国仮特許出願第62/691,100号に対する優先権を主張する。
【技術分野】
【0002】
本開示は、構築材料の層ごとの固化による製造の三次元物品のデジタル作製のための装置および方法に関する。より詳細には、本開示は、三次元プリントシステム内で走査光学系の連続的較正を可能とするシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
三次元プリンタは広く使われている。多くの異なる三次元プリントシステムは、構築材料を三次元物品に層ごとに固化するためにレーザを利用する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
レーザの課題には、位置合わせおよび較正の必要が挙げられる。これは、新しいレーザが設置される場合に特に当てはまる。そのような設置は通常、高度な訓練を受けた技術者のスキルを必要とする。また、レーザベースのシステムでは、時間の経過とともに位置合せおよび較正の「ドリフト(drift)」が発生する傾向があり、その結果、三次元物品の製造における品質が低下する。高品質の製造を実用化するために、メンテナンスのコストを削減するための実用的な解決法が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の態様において、三次元プリントシステムは、層ごとの態様で光硬化性構築材料を選択的に固化するためのレーザモジュールを有する。三次元プリントシステムは、走査モジュール、透明プレート、センサ、およびコントローラを備える。走査モジュールは、光ビームを受け取り、2つの軸に沿って光ビームを走査して構築平面を処理する。透明プレートは、走査モジュールと構築平面との間の光路に配置される。反射特徴は、透明プレート上にまたは透明プレートに近接して配置される。センサは、ガラスプレートの上に取り付けられ、反射特徴から反射された光を受け取るように配置される。コントローラは、走査モジュールを作動して構築平面に亘って光ビームを走査し、光ビームが反射特徴と衝突する際にセンサから信号を受け取り、信号を分析して構築平面に対する光ビームの適切な位置合わせを確認するよう構成される。
【0006】
1つの実装形態において、反射特徴は複数の反射特徴を含む。反射特徴は、ガラスプレートに亘って配列されてもよい。
【0007】
別の実装形態において、光ビームは、直径Dでガラスプレートに衝突する。反射特徴は、横寸法dを有する。直径Dは、dの少なくとも10倍またはdの少なくとも100倍でもよい。
【0008】
さらに別の実装形態において、三次元プリントシステムは、光硬化樹脂の固化中に生じる蒸気から走査光学系を保護するための筐体を含む。筐体は、光ビームを構築平面に到達させるための開口部を有する。開口部は、透明プレートによって閉じられ、これは、蒸気を遮断しかつ反射特徴を較正に提供するという二重の機能を提供する。樹脂容器は、光硬化樹脂を含有し、電動構築プラットフォームを含む。構築平面は、樹脂容器内の光硬化樹脂の上面に近接して画定される。コントローラは、走査モジュールおよび電動プラットフォームを作動して、三次元物品を製造するよう構成される。コントローラは、製造と同時に位置合わせを確認または補正することができる。
【0009】
さらなる実装形態において、三次元プリントシステムは、ガラスプレートに対して固定して取り付けられた傾斜計を備える。コントローラは、傾斜計からの信号を分析し、重力基準(gravitational reference)に対する筐体の傾斜角を特定する。コントローラは、当該特定に基づいて筐体を水平にするための指示をユーザインターフェースに提供するよう構成されてもよい。コントローラは、三次元物品を製造する際の傾斜角を自動的に補正するように構成されてもよい。
【0010】
別の実装形態において、反射特徴は透明プレートの下に配置され、反射特徴から反射された光は、センサに到達する前に透明プレートを通過する。コントローラは、センサに到達する光のパワーレベルを特定できる。コントローラは、パワーレベルの特定に基づき、透明プレートの下側に蓄積された樹脂フィルムの効果を評価できる。コントローラは、樹脂フィルムを介した減衰損失の補償として、レーザモジュールにより供給されるエネルギーのレベルを調整できる。コントローラは、樹脂フィルムの減衰が閾値レベルに達すると、ユーザインターフェースに警告またはメッセージを送信できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】様々の較正技術を組み込む三次元プリントシステムの実施形態の概略ブロック図
図2】光エンジンの実施形態の等角図
図3】構築平面上に光ビームを走査するための操作システムを図示する電気回路図
図4】XミラーおよびXセンサを含む走査システムの一部を図示する概略図
図5】YミラーおよびYセンサを含む走査システムの一部を図示する概略図
図6】三次元プリントシステムの一部の概略ブロック図
図7】光ビームを主光路に位置合わせする方法の実施形態を示すフローチャート
図8】光ビームの収束を分析する方法の実施形態を示すフローチャート
図9】構築平面への光ビームの走査を位置合わせする方法の実施形態を示すフローチャート
図10】三次元プリントシステムを作動する方法の実施形態を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、様々な較正技術を組み込んだ三次元プリントシステム2の実施形態の概略ブロック図である。三次元プリントシステムは、光エンジン4、樹脂容器6、およびユーザインターフェース8を含み、これらはすべてコントローラ10に接続される。
【0013】
樹脂容器6は、構築プラットフォーム18の上面16上に三次元物品14を形成するための光硬化樹脂12を含む。構築プラットフォーム16は、垂直位置決め機構20によって樹脂12内に垂直に配置される。
【0014】
光エンジン4は、アライナ24に接続されたレーザモジュール22を含む。アライナ24は、レーザモジュール22のための機械的支持、位置決め、および位置合わせを提供する。レーザモジュール22は、主光路28に沿って進む光ビーム26を放射する。主光路28は、レーザモジュール22および走査モジュール30によって画定される。主光路28は、三次元物品14の上面に近接する構築平面32で終了する。
【0015】
走査モジュール30は、構築平面32を画定する2つの実質的に垂直な横方向(XおよびY)に沿って光ビーム26を走査する。走査方向は、光ビーム26の伝搬方向Sに実質的に垂直である。走査モジュールは、ベース筐体33に取り付けられている。ベース筐体33は、光ビームが光エンジン4から樹脂容器6に通過することを可能にする開口部34(図2)を画定する。レーザモジュール22と構築平面32との間の主光路28に沿って、光ビーム28は、構築平面32において初期直径から最終直径に収束する。1つの実施形態において、構築平面32は、光ビーム28の焦点にある。しかしながら、レーザモジュール22は、構築平面32において光ビーム28の直径を制御可能に変化させるための光学系を含むことができる。
【0016】
三次元物品14は、コントローラ10の制御下で層ごとのプロセスで製造される:(1)垂直位置決め機構20は、構築平面32において活性表面17(最初は構築プラットフォーム18の上面16)を位置決めするように作動される。(2)未硬化樹脂の層12が、活性表面17上に提供される。(3)レーザモジュール22および走査モジュール30は、活性表面17上に三次元物品14の層を選択的に硬化させるように作動される。(4)工程(1)~(3)を繰り返して、三次元物品14の製造を完了する。したがって、硬化樹脂の材料層は、層ごとの態様で活性表面17上に固着される。
【0017】
ユーザは、ユーザインターフェース8を利用してコマンドを入力し、コントローラ10から情報を受け取ることができる。一実施形態では、ユーザインターフェース8は、三次元プリントシステム2のシャーシに一体化されている。他の実施形態では、ユーザインターフェース8は、スマートフォン、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、または任意の他のデバイスのうちの1つまたは複数を含むことができる、物理的に分離されたコンピュータの一部である。ユーザインターフェース8は、無線または有線接続を使用してコントローラ10と通信することができる。
【0018】
ユーザインターフェース8に入力されるコマンドは、三次元物品14の較正または製造のためでもよい。情報には、状態、エラー、または較正情報が含まれてもよく、三次元物品14の形成中または較正ルーチン中に発生しうる。情報は、ユーザインターフェース8に表示されうる、および/または、データベースまたはスプレッドシートの記録のような後で使用できる形式で格納されうる。
【0019】
代替的な実施形態では、樹脂容器は、下面を画定する透明シートを含む。構築プラットフォームは、透明シートと対向する関係の三次元物品の下面を支持する。構築平面は、三次元物品の下面に近接して画定される。光エンジンは、透明シートを通って上向きに構築平面に光を放射するよう構成され、下面上に層を増分的に形成する。光エンジンは、光源および空間光変調器を含むことができる。
【0020】
図2は、光エンジン4のある実施形態の等角図である。レーザモジュール22は、精密ロッド36で走査モジュール30に接続されている。レーザモジュール22と走査モジュール30との間には、小さい直径の凹レンズ38および大きい直径の凸レンズ40がある。
【0021】
走査モジュール30は、電動Xミラー42および電動Yミラー44を含む。Xミラーは、X軸に沿って光ビーム26を走査し、Yミラーは、Y軸に沿って光ビーム26を走査して、構築平面32を処理する。主光路28は、レーザモジュール22から、レンズ38および40を通って、Xミラー42、Yミラー44まで、開口部34を通って、構築平面32まで延びる(図1)。レーザモジュール22と構築平面32との間で、光ビーム26は光路28に沿って収束する。別の言い方をすれば、光ビーム26の直径は、光路28に沿って構築平面32に向かって減少する。一実施形態では、光ビームは、構築平面32において焦点および最小ビーム直径を有する。しかしながら、コントローラ10は、レンズ38を動かして、構築平面32におけるビームの直径および焦点の程度を制御することができる。
【0022】
較正の目的で、少なくとも2つの二次光路が存在する。主光路28は、Xミラー42およびYミラー44から反射する。二次光路46は、Xミラー42を通ってXセンサ48まで延びる。別の二次光路50は、Yミラーを通ってYセンサ52まで延びる。二次光路46および50は、以下でより詳細に説明される。
【0023】
走査モジュール30は、ベース筐体33に取り付けられている。また、ベース筐体33には、近位端37から遠位端39まで延びる片持ち(cantilevered)支持体35が取り付けられる。走査モジュール30は、近位端37に取り付けられている。二次光路50は、Yミラー44とYセンサ52との間の片持ち支持体に沿って画定される。センサ41は、近位端37に取り付けられ、走査モジュール30によって生成される内部(内部とは、プリントシステム2内から生じることを意味する)振動を受け取る。センサ41は、内部振動を示す信号をコントローラ10に提供する。センサ41は、多軸加速度計でもよい。センサ43は、遠位端39に取り付けられ、三次元プリントシステム2の外部にある発生源から生じる振動を感知できる。センサ43は、センサ43での振動を示す信号をコントローラ10に提供する。センサ43は、多軸加速度計でもよい。1つの実装形態では、コントローラ10は、センサ52からの信号を利用して、外部発生源からの振動を分析することができ、したがって、センサ43は必要でないかもしれない。別の実装形態では、コントローラ10は、センサ43および52の両方からの信号を利用して、外部振動を分析する。
【0024】
図3は、電動Xミラー42、Xセンサ48、電動Yミラー44、およびYセンサ52に接続されたコントローラ10を示す走査システム30を含む電気ブロック図である。また、一次光路28および二次光路46および50も示されている。内部振動を感知するセンサ41は、コントローラ10に接続されて図示されている。外部振動を感知するセンサ43もまた、コントローラ10に接続されて図示されている。
【0025】
図4は、Xミラー42およびXセンサ48を含む走査モジュール30の一部を示す概略図である。Xミラーは、表面56および裏面58を有する基板54を有する。表面56は、光学コーティング60を有する。裏面58は、不透明な特徴62を有する。
【0026】
光学コーティング60は、主光路28に沿って光ビーム26の光パワーの少なくとも90%を反射する。Xミラー42は、二次光路46に沿って光ビーム26の光パワーの10%未満を透過する。より詳細な実施形態では、Xミラー42は、二次光路46に沿って光ビーム26の光パワーの0.1%~4%を透過する。さらにより詳細な実施形態では、Xミラー42は、二次光路46に沿って光ビーム26の光パワーの0.2%~2%を透過する。さらなる実施形態では、Xミラー42は、二次光路46に沿って光ビーム26の光パワーの約1%を透過する。
【0027】
図示される実施形態では、不透明な特徴62は、透過光路46に対して中央に配置された反射材料の小さなドットである。その結果、Xセンサは、不透明な特徴62からの影を伴う低強度の光ビームを受け取る。経路46に沿った透過光ビームに対する影の位置は、走査システム30に対する光ビームの位置合わせを示している。
【0028】
図5は、Yミラー44およびYセンサ52を含む走査システム30の一部を示す概略図である。Yミラー44は、基板64および光学コーティング66を有する。光学コーティングは、主光路28に沿って光ビーム26の光パワーの少なくとも90%を反射する。Yミラーは、二次光路50に沿って光ビーム26の光パワーの10%未満を透過する。より詳細な実施形態では、Yミラー44は、二次光路50に沿って光ビーム26の光パワーの0.1%~4%を透過する。さらにより詳細な実施形態では、Yミラー50は、二次光路50に沿って光ビーム26の光パワーの0.2%~2%を透過する。さらなる実施形態では、Yミラー50は、二次光路50に沿って光ビーム26の光パワーの約1%を透過する。
【0029】
Yミラー44から、光ビーム26の反射部分および透過部分の両方が収束する。図示の実施形態では、Yセンサにおけるビームの直径は、構築平面32における直径と同じである。YミラーとYセンサ52との間の物理的経路長を短縮するために、収束レンズ68が含まれている。詳細な実施形態では、光ビームは、構築平面32およびYセンサ52において集束された最小直径を有する。代替的な実施形態は、収束レンズ68を含まない。その場合、Yミラーと構築平面32との間の物理的光路長は、YミラーとYセンサ52との間の物理的光路長と同じである。
【0030】
Yセンサ52は、ビーム26の透過部分のプロファイルをキャプチャするカメラまたは他のセンサである。センサ52におけるビーム直径は構築平面32におけるビーム直径と同じであるため、結果として得られるプロファイルは、ビーム26が構築平面32上でどれだけ良好に集束されているかを示す良い指標である。コントローラ10は、プロファイルを分析し、構築平面32上のレーザモジュール22の焦点の度合いを特定するように構成される。
【0031】
図6は、走査モジュール30から構築平面32までの主光路28の最終部分を示すための三次元プリントシステム2の一部の概略図である。三次元物品14の製造中に、フューム(fumes)が発生する。走査モジュール30は、ベース筐体33によってフュームから保護されている。ベース筐体33は開口部34を含み、走査ビーム26が構築平面32を完全に処理することを可能にする。いくつかの実施形態では、開口部34は精密開口部である。
【0032】
開口部34は、透明プレート72によって閉じられている。透明プレート72は2つの機能を提供する。第1に、透明プレートは、走査モジュール30をフュームから保護する。第2に、透明プレートは、光路28を構築平面32に位置合わせするための較正機能を提供する。透明プレート72は、反射特徴74を含む。光ビーム26が構築平面32に亘って走査されると、透明プレートは時に反射特徴74に衝突する。次いで、反射特徴74から上方に光センサ76まで光が反射される。
【0033】
例示的な実施形態では、反射特徴74は、構築平面32に対応する既知の位置を有する反射材料の小さなドットまたは線のアレイを含む。光ビーム26がこれらの小さなドット74に衝突すると、コントローラ10は、センサ76によって受け取られた反射光を示す信号を受け取る。コントローラ10は、この情報を使用して、走査モジュール30の動作を構築平面座標と相関させる。いくつかの実施形態では、センサ76は、異なるドットから反射された光をキャプチャするためのセンサ76の配置またはアレイである。また、センサ76は、異なる種類の測定のために最適化された異なるセンサを表すことができる。1つの種類の測定は、光ビームの存在および/または軌道に基づくことができる。別の種類の測定は、電力レベルに基づくことができる。
【0034】
小さなドット74は、透明プレート72に衝突する際の収束光ビーム26の直径よりもはるかに小さい。一実施形態では、(衝突時の)光ビームの直径は、小さなドット74の軸方向の寸法の少なくとも10倍である。他の実施形態では、光ビームの直径は、小さなドット74の直径の少なくとも100倍または少なくとも1000倍である。したがって、小さなドット74は、構築平面32で樹脂12を適切に固化する限り、光ビーム26に有意な影響を及ぼさない。
【0035】
図示の実施形態では、反射特徴74は、透明プレート72の上面に配置される。代替的な実施形態では、反射特徴74は、透明プレート72の下面に配置することができる。いくつかの実施形態では、センサ76からの信号を利用して、レーザモジュール22のパワー出力を分析することができる。透明プレート72の下面に反射特徴74を配置することにより、電力レベルが透明プレートを介した減衰を含むことが可能になる。
【0036】
図示の実施形態では、追加の反射特徴75が透明プレート72の下に取り付けられている。この反射特徴75には追加の利点がある。三次元物品14が作製されると、透明プレート72の下面に樹脂のフィルムが構築され得る。これによって、走査モジュール30からの光が減衰される。動作中、センサ76は、反射特徴75によって反射された放射の強度を監視することができる。コントローラ10は、センサ76から信号を受け取り、その信号を分析して、構築平面32に到達するビーム26の電力レベルの低下を特定することができる。次に、コントローラ10は、補正においてエネルギー投与量を増加させる、および/または、透明プレート72を洗浄するようにユーザに指示するメッセージをユーザインターフェース8に送ることができる。
【0037】
また、重力基準(gravitational reference)に対する走査モジュール30の向きを示す信号をコントローラ10に提供する傾斜計78も含まれる。一実施形態では、コントローラ10は、特定の閾値が特定された場合に、三次元プリントシステム2の部分をこんとろするための指示をユーザに提供するように構成される。別の実施形態では、コントローラ10は、角度傾斜を補正するように構成される。
【0038】
図7、8、および9は、3次元プリントシステム2を較正するための方法を説明するフローチャートである。以下に説明する方法はすべて、コントローラ10によって実行される。しかしながら、これらの方法に関連する手動プロセスが存在しうる。
【0039】
図7は、光ビーム26を主光路28に位置合わせするための方法80の実施形態を示すフローチャートである。方法80は、新しいレーザがレーザモジュール22に設置されるときはいつでも実行されるべきである。方法80はまた、三次元プリントシステム2の動作中に連続的に実行され、補正措置をとることができるように位置合わせドリフトを識別することができる。
【0040】
82によれば、レーザモジュール22は、主光路28に沿って光ビーム26を生成および放射するように作動される。84によれば、光ビーム26は、表面の光学コーティング60および裏面の不透明な特徴60を有する電動ミラー(例えば、Xミラー42)によって受け取られる。受け取られた放射パワーの10%未満がXミラー42を介して透過される。Xセンサ48は、光路46に沿って透過光の少なくとも一部を受け取る。
【0041】
86によれば、Xセンサ48は、不透明な特徴62からの影を含む透過光を受け取るように作動される。また、86によれば、受け取られた光が分析され、主光路28に対するビーム26の位置合わせが特定される。
【0042】
88によれば、光路28へのビーム26の位置合わせが許容差はずれであるかどうかに関して特定がなされる。位置合わせが許容差はずれの場合は、88に従ってさらに動作が実行される。さらなる動作は、以下の1つまたは複数を含むことができる:(1)ずれに関してユーザに警告するメッセージがユーザインターフェース8に送信される。(2)ユーザがアライナ24を手動で利用してレーザモジュール22を位置合わせするように示す指示がユーザインターフェース8に送信される。自動アライナ24を作動してレーザモジュール22を自動的に位置合わせするように指示が送信される。
【0043】
図8は、光ビーム26を特徴付け、必要に応じてさらなる動作を実行する、方法90の実施形態を示すフローチャートである。ステップ92によれば、レーザモジュール22を作動して、光路28に沿って光ビーム26を生成および放射する。ステップ94によれば、光ビームは、表面光学コーティング66を有する電動ミラー(例えば、Yミラー44)によって受け取られる。受け取られた放射パワーの10%未満がYミラーを介して透過される。センサ(例えば、Yセンサ52)は、透過された放射線を受け取る。
【0044】
96によれば、Yセンサ52は、透過された放射線を受け取り、強度分布を分析する。98によれば、光ビーム26がYセンサ52において焦点がはずれるかどうかに関して特定がなされる。光ビーム26の焦点がはずれている場合、98に従ってさらなる動作が実行される。さらなる動作は、以下のうちの1つまたは複数を含むことができる:(1)焦点のはずれた光線26に関してユーザに警告するメッセージがユーザインターフェース8に送信される。(2)手動で焦点を調整するための指示がユーザインターフェース8に送信される。(3)レーザモジュール22の一部は、光ビーム26をオートフォーカスするように作動できる。
【0045】
図9は、図6に示される装置を使用して、走査された光ビームを構築平面に位置合わせする方法100の実施形態を示すフローチャートである。102によれば、レーザモジュール22が作動されて、光路28に沿って走査システム30に光ビーム26を生成および放射する。104によれば、走査システム30は、透明窓72に亘って光線26を走査するように作動される。106によれば、センサ76は、反射特徴74からの光を受け取り、信号を生成するように作動される。
【0046】
108によれば、センサ76から受け取られた信号が分析され、光ビーム26を反射特徴74に位置合わせする。そうすることで、光ビームは構築平面32に位置合わせされる。
【0047】
別の実施形態では、108は、信号からレーザパワーを特定する工程を含む。いくつかの実施形態では、測定は異なるレーザパワーレベルで行われ、異なるパワーレベルでの較正を提供することができる。
【0048】
図10は、三次元プリントシステム2を使用して三次元物品14を製造する方法110である。112によれば、コントローラは、活性表面17を構築平面32に配置する。112の一部として、樹脂12の層が分配されるか、そうでなければ、活性表面17を覆う。114によれば、レーザモジュール22および走査モジュール30は、構築平面32において樹脂12を選択的に重合するように作動される。
【0049】
116によれば、信号はセンサ43から受け取られる。118によれば、プリントが完了したかどうかに関して特定がなされる。その場合、120に従ってプリントが停止される。プリントが完了していない場合は、信号を分析して、122に従って外部振動が所定の閾値を超えたかどうかを判断する。そうでない場合、別の層の形成のためにプロセスは112に戻る。閾値を超えた場合は、124に従ってさらなる動作が実行される。
【0050】
外部振動についての所定の閾値は、1つまたは複数の要因に基づいてもよい。1つの要因は、振動の最大強さまたは振幅である。別の要因は、振動の持続時間である。さらに別の要因は、特定の期間に亘る振動エネルギーの統合である。
【0051】
124によるさらなる動作は、コントローラ10によって実行される1つまたは複数の動作を含むことができる。第1の動作は、振動が特定の上限を超えたときにプリント操作を停止することでありうる。この第1の動作の一部は、振動が特定の下限まで下がったときにプリント操作を再開することでありうる。第2の動作は、タイムスタンプ、形成中の層、三次元物品内の位置、および閾値との比較に用いられるような振動要因のうちの1つまたは複数を含みうる、振動に関する情報を格納することでありうる。第3の動作は、振動が閾値または制御限界を超えていることを示す警告をユーザインターフェース8に送信することでありうる。
【0052】
別の実装形態では、さらなる動作は、超えられている複数の所定の閾値に応じて変化する。上限閾値には、プリントの停止が含まれうる。下限閾値には、振動に関する情報の保存が含まれうる。
【0053】
さらに他の実施形態では、ステップ116は、他のセンサからの信号の受信を含みうる。さらなる動作124は、位置合わせのタイミングの調整などの他の調整を含むことができる。
【0054】
方法110の厳密な順序は変えることができる。例えば、ステップ116は、ステップ112および114と同時に、またはステップ112と114との間で生じてもよい。
【0055】
上記で説明した具体的な実施形態およびそのアプリケーションは、説明目的のためのものであり、以下の特許請求の範囲に包含される変更形態およびバリエーションを除外するものではない。
他の実施形態
1. 構築平面において層ごとの態様で光硬化樹脂を固化するためのビームを生成するレーザモジュールを有する三次元プリントシステムであって、
光ビームを受け取り、該光ビームを2つの軸に沿って走査して前記構築平面を処理するための走査モジュール;
前記走査モジュールと前記構築平面との間の光路に配置される透明プレート;
前記透明プレート上にまたは前記透明プレートに近接して配置される反射特徴;
前記反射特徴から反射された光を受け取るように配置される前記ガラスプレートの上のセンサ;および
コントローラ
を備え、
前記コントローラは、
前記走査モジュールを作動して前記構築平面に亘って前記光ビームを走査し;
前記光ビームが前記反射特徴と衝突する際に前記センサから信号を受け取り;かつ
前記信号を分析して、前記構築平面に対する前記光ビームの適切な位置合わせを確認する
ように構成されていることを特徴とする、三次元プリントシステム。
2. 前記反射特徴が、複数の反射特徴のアレイを含むことを特徴とする、実施形態1に記載の三次元プリントシステム。
3. 前記光硬化樹脂の固化中に生じる蒸気から走査光学系を保護するための筐体をさらに備え、該筐体は、前記光ビームを前記構築平面に到達させるための開口部を有し、該開口部は、前記透明プレートによって閉じられ、これは、蒸気を遮断しかつ前記反射特徴を較正に提供するという二重の機能を提供することを特徴とする、実施形態1に記載の三次元プリントシステム。
4. 前記光硬化樹脂を含有する樹脂容器をさらに備えることを特徴とする、実施形態3に記載の三次元プリントシステム。
5. 前記樹脂容器が電動構築プラットフォームを含み、前記構築平面が、前記光硬化樹脂の上面に近接して画定されることを特徴とする、実施形態4に記載の三次元プリントシステム。
6. 前記コントローラが、前記走査モジュールおよび前記電動プラットフォームを作動し、三次元物品を製造するよう構成されることを特徴とする、実施形態5に記載の三次元プリントシステム。
7. 前記コントローラが、前記三次元物品の製造中にリアルタイムで位置合わせを確認することを特徴とする、実施形態6に記載の三次元プリントシステム。
8. 前記ガラスプレートに対して固定して取り付けられた傾斜計をさらに備え、前記コントローラが、前記傾斜計から信号を受け取り前記筐体の傾斜角を特定するよう構成されることを特徴とする、実施形態6に記載の三次元プリントシステム。
9. 前記コントローラがさらに、前記筐体を水平にするための指示をユーザに提供するよう構成されることを特徴とする、実施形態8に記載の三次元プリントシステム。
10. 前記コントローラがさらに、前記三次元物品の製造中に前記傾斜角を補正するよう構成されることを特徴とする、実施形態8に記載の三次元プリントシステム。
11. 前記反射特徴が、軸方向寸法を有するドットであり、前記光ビームが、前記ドットの軸方向寸法の少なくとも10倍である衝突直径で前記透明プレートに衝突することを特徴とする、実施形態1に記載の三次元プリントシステム。
12. 前記衝突直径が、前記ドットの軸方向寸法の少なくとも100倍であることを特徴とする、実施形態11に記載の三次元プリントシステム。
13. 前記反射特徴が、前記透明プレートの下に配置され、前記反射特徴から反射された前記光が、前記透明プレートを通過することを特徴とする、実施形態1に記載の三次元プリントシステム。
14. 前記コントローラが、前記センサに到達する光のパワーレベルを特定することを特徴とする、実施形態13に記載の三次元プリントシステム。
15. 前記コントローラが、前記パワーレベルの特定に基づき、前記透明プレートの下側に蓄積された樹脂フィルムの効果を評価することを特徴とする、実施形態14に記載の三次元プリントシステム。
16. 前記コントローラが、前記樹脂フィルムを介した減衰損失の補償として、前記レーザモジュールにより供給されるエネルギーのレベルを調整することを特徴とする、実施形態15に記載の三次元プリントシステム。
17. 前記コントローラが、前記樹脂フィルムの減衰が閾値レベルに達すると、ユーザインターフェースに警告またはメッセージを送信することを特徴とする、実施形態15に記載の三次元プリントシステム。
18. 三次元プリントシステムを作動する方法であって、
レーザモジュールを作動し、該レーザモジュールから構築平面まで光路に沿って光ビームを放射する工程であって、前記光路が、前記構築平面に到達する前に前記走査モジュールおよび透明プレートを通過し、該透明プレートが反射特徴を有する、工程;
前記走査モジュールを作動し、前記構築平面に亘って前記光ビームを走査する工程であって、前記反射特徴が前記光路中で周期的であり、前記反射特徴が前記光ビームの一部をセンサに反射する、工程;
前記センサから信号を受け取る工程;および
前記信号を分析し、前記レーザを前記構築平面に位置合わせする工程
を含む、方法。
19. 前記反射特徴が、前記透明プレート上に配置された複数の反射特徴のアレイを含み、前記三次元プリントシステムが、光硬化樹脂を有する樹脂容器および該樹脂容器内の電動構築プラットフォームを含み、さらに、
前記電動構築プラットフォームおよび前記走査モジュールを作動して、層ごとの態様で三次元物品を形成する工程であって、前記信号を分析する工程および前記レーザを前記構築平面に位置合わせる工程が、前記三次元物品の形成と同時に行われる工程、
を含むことを特徴とする、実施形態18に記載の方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10