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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-26
(45)【発行日】2022-11-04
(54)【発明の名称】半導体装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 29/78 20060101AFI20221027BHJP
   H01L 29/12 20060101ALI20221027BHJP
   H01L 21/336 20060101ALI20221027BHJP
   H01L 29/06 20060101ALI20221027BHJP
【FI】
H01L29/78 652Q
H01L29/78 653A
H01L29/78 652T
H01L29/78 652M
H01L29/78 652N
H01L29/78 652K
H01L29/78 652C
H01L29/78 652E
H01L29/78 658F
H01L29/78 652B
H01L29/78 652S
H01L29/78 652P
H01L29/06 301V
H01L29/06 301G
H01L29/78 658Z
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2021074402
(22)【出願日】2021-04-26
(62)【分割の表示】P 2019184663の分割
【原出願日】2015-03-27
(65)【公開番号】P2021108400
(43)【公開日】2021-07-29
【審査請求日】2021-05-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002310
【氏名又は名称】特許業務法人あい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中野 佑紀
【審査官】石塚 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-175314(JP,A)
【文献】特開2014-038988(JP,A)
【文献】特開2013-232533(JP,A)
【文献】特開2011-216847(JP,A)
【文献】特開2013-201266(JP,A)
【文献】特開2004-064051(JP,A)
【文献】特開2012-129446(JP,A)
【文献】特開2008-084901(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 29/78
H01L 29/12
H01L 21/336
H01L 29/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクティブ部を含み、SiCからなる半導体層と、
前記アクティブ部に形成された複数のMISトランジスタであって、前記アクティブ部は複数のゲートトレンチによって複数の単位セルに区画されており、各前記MISトランジスタが、前記ゲートトレンチの側面に順に沿う第1導電型のソース領域、第2導電型のチャネル領域および第1導電型のドレイン領域を含むMISトランジスタと、
ゲートフィンガー部において前記ゲートトレンチの延長部で構成された複数の第1ゲートフィンガートレンチと、
前記ゲートトレンチおよび前記第1ゲートフィンガートレンチにゲート絶縁膜を介して埋め込まれたゲート電極と、
前記第1ゲートフィンガートレンチの少なくとも底部に形成された第2導電型の第1底部不純物領域であって、前記第1底部不純物領域の底部の少なくとも一部が、断面視において前記半導体層の表面に沿う水平直線を形成するように同じ深さになっている第1底部不純物領域と、
前記複数の第1ゲートフィンガートレンチおよび前記ゲート電極に電気的に接続されたゲート導電層と、
前記半導体層上に形成されたソース電極と、
隣り合う前記ゲートトレンチの間において前記半導体層上に形成された非導電材料を含む第1膜と、
前記ソース電極と前記第1膜との間に形成された第1導電膜とを含み、
前記ソース電極は、前記半導体層の厚さ方向に突出する突出部を有し、前記半導体層の厚さ方向に交差する方向において、前記第1導電膜との間に境界を形成しており、
前記MISトランジスタは、前記チャネル領域に連なる第2導電型の領域であって、前記第1底部不純物領域のうち前記第1ゲートフィンガートレンチの底部に形成された部分よりも深く形成された第2導電型の領域をさらに含む、半導体装置。
【請求項2】
前記第1ゲートフィンガートレンチに埋め込まれた前記ゲート電極は、前記第1ゲートフィンガートレンチの底部の反対側に突出した突出部を有している、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記ゲート電極の前記突出部は、各前記第1ゲートフィンガートレンチの直上に形成された第1部分と、隣り合う前記第1ゲートフィンガートレンチで挟まれた前記半導体層の前記表面上に形成された第2部分とを有している、請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記ゲート導電層は、前記ゲート電極の前記突出部の前記第1部分および前記第2部分に直接接している、請求項3に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記ゲート電極の前記突出部は、前記第1部分および前記第2部分を横切る上面を有し、
前記ゲート電極の前記突出部の前記上面は、前記第1底部不純物領域の前記底部とほぼ平行である、請求項3または4に記載の半導体装置。
【請求項6】
隣り合う前記第1ゲートフィンガートレンチの間に形成され、前記ゲートトレンチと一体的な第2ゲートフィンガートレンチと、
前記第2ゲートフィンガートレンチの少なくとも底部に形成された第2導電型の第2底部不純物領域をとをさらに含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記第2底部不純物領域の底部の一部は、断面視において、前記水平直線の一部を形成している、請求項6に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記第2ゲートフィンガートレンチは、前記第1ゲートフィンガートレンチに沿って延びている、請求項6または7に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記第2ゲートフィンガートレンチは、前記第1ゲートフィンガートレンチに交差する方向に延びている、請求項6または7に記載の半導体装置。
【請求項10】
隣り合う前記第1ゲートフィンガートレンチの間の領域は、一方の前記第1ゲートフィンガートレンチから他方の前記第1ゲートフィンガートレンチまで前記半導体層の表面が連続する平坦領域を含み、
隣り合う前記第1ゲートフィンガートレンチの間の前記領域は、前記平坦領域において第2導電型の表面部不純物領域をさらに含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項11】
前記第1底部不純物領域は、前記表面部不純物領域に連なるように形成された領域を含む、請求項10に記載の半導体装置。
【請求項12】
前記半導体層は、ワイドバンドギャップ半導体を含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項13】
前記ゲートトレンチおよび前記第1ゲートフィンガートレンチを含むトレンチの下部エッジは、前記トレンチの側面と底面とを連ならせる円形面を含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項14】
前記ゲート電極は、当該ゲート電極が埋め込まれたトレンチの上部エッジにおいて前記半導体層の表面に重なるオーバーラップ部を有し、
前記ゲート絶縁膜は、前記上部エッジにおいて前記トレンチの内方へ突出するオーバーハング部を含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項15】
前記上部エッジは、前記半導体層の表面と前記トレンチの内面とを連ならせる傾斜面を含む、請求項14に記載の半導体装置。
【請求項16】
前記上部エッジは、前記半導体層の表面と前記トレンチの内面とを連ならせる円形面を含む、請求項14または15に記載の半導体装置。
【請求項17】
前記トレンチの底面上の前記ゲート絶縁膜は、前記トレンチの側面上の前記ゲート絶縁膜よりも厚い、請求項14~16のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項18】
前記ゲート絶縁膜は、前記半導体層の表面に、前記トレンチの側面上の前記ゲート絶縁膜よりも厚い部分をさらに含む、請求項14~17のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項19】
アバランシェ降伏が、前記ゲートフィンガー部よりも前記アクティブ部において優先的に発生する、請求項1~18のいずれか一項に記載の半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トレンチゲート構造を有する半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、特許文献1は、アクティブセルアレイおよびゲートバスエリアが形成されたエピタキシャル層と、アクティブセルアレイに形成されたゲートトレンチと、ゲートトレンチに形成されたゲート酸化膜と、ゲートトレンチに埋め込まれたポリシリコンからなるゲート電極と、ゲートバスエリアに形成され、ゲートトレンチと繋がるトレンチと、ゲートバスエリアにおいてエピタキシャル層の表面を覆うようにトレンチに埋め込まれたポリシリコンからなるゲートバス(ゲートフィンガー)とを含む、トレンチゲート縦型MOSFETを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特表2006-520091号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
トランジスタにおいて高いアバランシェ耐量を得るためには、アクティブ部のpn接合でアバランシェ降伏を生じさせる必要がある。つまり、アバランシェ降伏時(高電圧印加時)に、アクティブ部よりも絶縁破壊耐量が低いゲートフィンガー部に電界が集中してしまうと、ゲートフィンガー部が先に破壊に至るため、十分なアバランシェ耐量を得ることは困難である。
【0005】
本発明の一実施形態は、高いアバランシェ耐量を得ることができるトレンチゲート構造を有する半導体装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態は、アクティブ部を含み、SiCからなる半導体層と、前記アクティブ部に形成された複数のMISトランジスタであって、前記アクティブ部は複数のゲートトレンチによって複数の単位セルに区画されており、各前記MISトランジスタが、前記ゲートトレンチの側面に順に沿う第1導電型のソース領域、第2導電型のチャネル領域および第1導電型のドレイン領域を含むMISトランジスタと、ゲートフィンガー部において前記ゲートトレンチの延長部で構成された複数の第1ゲートフィンガートレンチと、前記ゲートトレンチおよび前記第1ゲートフィンガートレンチにゲート絶縁膜を介して埋め込まれたゲート電極と、前記第1ゲートフィンガートレンチの少なくとも底部に形成された第2導電型の第1底部不純物領域であって、前記第1底部不純物領域の底部の少なくとも一部が、断面視において前記半導体層の表面に沿う水平直線を形成するように同じ深さになっている第1底部不純物領域と、前記複数の第1ゲートフィンガートレンチおよび前記ゲート電極に電気的に接続されたゲート導電層と、前記半導体層上に形成されたソース電極と、隣り合う前記ゲートトレンチの間において前記半導体層上に形成された非導電材料を含む第1膜と、前記ソース電極と前記第1膜との間に形成された第1導電膜とを含み、前記ソース電極は、前記半導体層の厚さ方向に突出する突出部を有し、前記半導体層の厚さ方向に交差する方向において、前記第1導電膜との間に境界を形成している、半導体装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1(a)(b)は、本発明の一実施形態に係る半導体装置の模式的な平面図である。図1(a)は全体図、図1(b)は内部拡大図をそれぞれ示す。
図2A図2Aは、前記半導体装置の断面図(図1(b)のIIA-IIA線断面図)である。
図2B図2Bは、前記半導体装置の断面図(図1(b)のIIB-IIB線断面図)である。
図2C図2Cは、前記半導体装置の断面図(図1(b)のIIC-IIC線断面図)である。
図2D図2Dは、前記半導体装置の断面図(図1(b)のIID-IID線断面図)である。
図3図3は、前記半導体装置のゲートフィンガー部の拡大断面図である。
図4図4は、前記半導体装置の製造方法を説明するためのフロー図である。
図5図5は、上部エッジに傾斜面を形成する工程を説明するための図である。
図6図6は、上部エッジに円形面を形成する工程を説明するための図である。
図7図7は、前記半導体装置のゲートフィンガー部の一実施形態を説明するための断面図である。
図8図8は、前記半導体装置のゲートフィンガー部の一実施形態を説明するための断面図である。
図9図9は、前記半導体装置のゲートフィンガー部の一実施形態を説明するための断面図である。
図10図10は、前記半導体装置のゲートフィンガー部の一実施形態を説明するための断面図である。
図11図11は、前記半導体装置のゲートフィンガー部の一実施形態を説明するための平面図である。
図12図12は、前記半導体装置のゲートフィンガー部の一実施形態を説明するための断面図である。
図13図13は、前記半導体装置のゲートフィンガー部の一実施形態を説明するための断面図である。
図14図14は、前記半導体装置のアクティブ部の一実施形態を説明するための断面図である。
図15図15は、前記半導体装置のアクティブ部の一実施形態を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下では、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1(a)(b)は、本発明の一実施形態に係る半導体装置1の模式的な平面図である。図1(a)は全体図、図1(b)は内部拡大図をそれぞれ示す。
半導体装置1は、SiC(炭化シリコン)を用いたパワーMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)素子(個別素子)を含む。たとえば、図1の紙面における半導体装置1の上下方向の長さは1mm程度である。
【0009】
図1(a)に示すように、半導体装置1は、半導体層の一例としてのSiC基板2を含む。SiC基板2は、ベース基板とその上にエピタキシャル成長によって生成された活性層とを含むSiCエピタキシャル基板であってよい。SiC基板2は、その中央部に配置され、電界効果トランジスタとして機能するアクティブ部3と、アクティブ部3を取り囲むゲートフィンガー部4とを備えている。
【0010】
たとえばアルミニウムからなるソースパッド5は、アクティブ部3のほぼ全域を覆うように形成されている。ソースパッド5は、平面視略正方形状である。ソースパッド5の周縁部には、ゲートフィンガー部4に沿ってソースパッド5の中央部を取り囲む除去領域6が形成されている。除去領域6は、一部が選択的にソースパッド5の中央部へ向かって窪んでいる。この窪みに、ゲートパッド7が設置されている。たとえばアルミニウムからなるゲートフィンガー8は、ゲートパッド7からゲートフィンガー部4に沿って除去領域6全体に渡って延びている。一対のゲートフィンガー8がゲートパッド7に対して対称な形状で形成されている。
【0011】
図1(b)に示すように、ソースパッド5等の直下においてSiC基板2には、ゲートトレンチ9およびゲートフィンガートレンチ10が形成されている。ゲートトレンチ9は、アクティブ部3に形成されている。ゲートトレンチ9は、格子状に形成されている。
ゲートフィンガートレンチ10は、ゲートフィンガー部4に形成されている。ゲートフィンガートレンチ10は、ゲートトレンチ9と一体的に形成されている。また、ゲートフィンガートレンチ10は、ゲートトレンチ9と同じ幅で形成されている。互いに同じ幅にすることによって、後述するゲート電極22を埋め込む際の埋込不良を防止することができる。
【0012】
ゲートフィンガートレンチ10は、第1ゲートフィンガートレンチ11および第2ゲートフィンガートレンチ12を含む。第1ゲートフィンガートレンチ11は、ゲートトレンチ9の延長部で構成されており、ゲートトレンチ9の各端部からゲートフィンガー部4に引き出されたストライプ状に形成されている。すなわち、第1ゲートフィンガートレンチ11は、ゲートトレンチ9の格子ピッチPと同じピッチで配列されている。第2ゲートフィンガートレンチ12は、隣り合う第1ゲートフィンガートレンチ11の間の領域に複数本形成されている。第2ゲートフィンガートレンチ12は、ゲートトレンチ9の複数の端部に跨る横トレンチ13における端部間の部分14に接続されている。図1(b)では、第2ゲートフィンガートレンチ12は各端部間の部分14に2本ずつ設けられているが、この数は特に限定されない。また、この実施形態では、各第2ゲートフィンガートレンチ12は、第1ゲートフィンガートレンチ11に対して平行である。ゲートフィンガー部4には、第1ゲートフィンガートレンチ11および第2ゲートフィンガートレンチ12からなるゲートフィンガートレンチ10が、格子ピッチPよりも狭いピッチPで配列されることとなる。
【0013】
なお、ゲートトレンチ9およびゲートフィンガートレンチ10のパターンは、これらの形状に限らない。たとえば、ゲートトレンチ9はストライプ状やハニカム状等であってもよい。また、ゲートフィンガートレンチ10は格子状やハニカム状等であってもよい。
アクティブ部3は、ゲートトレンチ9によって、さらに多数の単位セル15に区画されている。アクティブ部3には、多数の単位セル15がマトリクス状(行列状)に規則的に配列されることとなる。各単位セル15の中央部にはソーストレンチ47が形成されている。ソーストレンチ47の底面には、その中央領域にp型チャネルコンタクト領域16(たとえば、濃度1×1018cm-3~5×1021cm-3)が形成され、p型チャネルコンタクト領域16(ソーストレンチ47)を取り囲むようにn型ソース領域17(たとえば、濃度1×1018cm-3~5×1021cm-3)が形成されている。n型ソース領域17は、各単位セル15の側面(ゲートトレンチ9の側面)およびソーストレンチ47の側面を形成している。
【0014】
ゲートフィンガー部4においてゲートフィンガー8は、ストライプ状のゲートフィンガートレンチ10を横切る方向に沿って敷設されている。この実施形態では、ゲートフィンガー8は、ゲートフィンガートレンチ10の長手方向終端部(ゲートトレンチ9に対して反対側の端部)よりも内側領域に敷設されていて、ゲートフィンガートレンチ10の終端部はゲートフィンガー8よりも外側にはみ出している。この終端部よりもさらに外側の領域においてSiC基板2には、ゲートフィンガー部4の全周に渡って掘り下げられた低段部18が形成されている。低段部18には、p型のガードリング等(図示せず)が形成されていてもよい。
【0015】
次に、半導体装置1のアクティブ部3およびゲートフィンガー部4の基本的な断面構造を説明する。
図2A図2B図2Cおよび図2Dは、それぞれ、半導体装置1の断面図(図1(b)のIIA-IIA線断面図、IIB-IIB線断面図、IIC-IIC線断面図およびIID-IID線断面図)である。
【0016】
前述のように、半導体装置1は、SiC基板2を備えている。SiC基板2は、この実施形態では、n型SiC基板である。SiC基板2の表面部よりも下側の部分は、電界効果トランジスタのn型ドレイン領域20(たとえば、濃度1×1014cm-3~1×1017cm-3)として機能する。
また、SiC基板2の表面21側には、ゲートトレンチ9およびゲートフィンガートレンチ10が形成されている。前述のように、アクティブ部3は、ゲートトレンチ9によって、さらに多数の単位セル15に区画されている。各単位セル15の上面には、n型ソース領域17が形成され、その下部にp型チャネル領域19(たとえば、濃度1×1016cm-3~1×1019cm-3)が形成されている。つまり、図2Aに示すように、ゲートトレンチ9は、n型ソース領域17およびp型チャネル領域19を貫通してn型ドレイン領域20に達している。
【0017】
ゲートトレンチ9およびゲートフィンガートレンチ10には、たとえばポリシリコンからなるゲート電極22が一括して埋め込まれている。このゲート電極22とSiC基板2との間にゲート絶縁膜23が介在されている。
ゲート電極22は、たとえば図1(b)に斜線ハッチングで示されるように、アクティブ部3においては、SiC基板2の表面21までゲートトレンチ9に埋め込まれている。これにより、ゲート電極22も格子状に形成されており、各単位セル15の上面はゲート電極22で覆われずに露出している。一方、ゲートフィンガー部4においては、ゲートフィンガートレンチ10の開口端からSiC基板2の表面21を覆うように形成されたオーバーラップ部24を有している。オーバーラップ部24は、ゲートフィンガー8に沿ってストライプ状のゲートフィンガートレンチ10を横切るように形成されている。
【0018】
ゲート絶縁膜23は、ゲートトレンチ9の側面上の側面部25、底面上の底面部26およびSiC基板2の表面21上の表面部27を一体的に含む。表面部27は、少なくともオーバーラップ部24とSiC基板2の表面21との間に介在されている。
アクティブ部3において、ゲート電極22は、n型ソース領域17とn型ドレイン領域20との間に跨っていて、p型チャネル領域19の表面(ゲートトレンチ9の側面)における反転層(チャネル)の形成を制御する。すなわち、この半導体装置1は、いわゆるトレンチゲート型構造のMOSFETを有している。
【0019】
各単位セル15の中央部にはソーストレンチ47が形成されている。ソーストレンチ47は、ゲートトレンチ9と同じ深さを有している一方、ゲートトレンチ9よりも広い幅を有している。ソーストレンチ47は、n型ソース領域17およびp型チャネル領域19を貫通している。ソーストレンチ47は、平面視において、図1(b)に示すように、外周辺のみによって区画された形状であってよい。この場合、その深さ方向にSiC基板2を切断したときに現れる切断面においては、図2Aに示すように、ソーストレンチ47が1つ現れる(ソーストレンチの第1パターン)。具体的には、図1(b)に示すように、平面視(正)四角形であってもよいし、(正)六角形、円形等であってもよい。
【0020】
ソーストレンチ47の下部には、絶縁膜残渣49および電極膜残渣50が残っている。絶縁膜残渣49は、ソーストレンチ47の底面の中央部を露出させるように、ソーストレンチ47のコーナ部およびその周辺に選択的に存在している。電極膜残渣50は、絶縁膜残渣49上のみに存在している。つまり、絶縁膜残渣49および電極膜残渣50の平面パターンは、互いに整合している。
【0021】
また、アクティブ部3では、n型ドレイン領域20にp型領域28(たとえば、濃度1×1016cm-3~1×1019cm-3)が形成されている。p型領域28は、ソーストレンチ47の内面に沿って形成されている。p型領域28は、p型チャネル領域19からソーストレンチ47の側面に沿って縦方向に延び、さらにソーストレンチ47の底面に沿って横方向に延びる外面を有している。p型領域28の縦側の外面は、ゲートトレンチ9から内側に間隔を空けて配置されている。したがって、当該外面とゲートトレンチ9との間の中間領域には、n型ドレイン領域20と、p型領域28に接続されたp型チャネル領域19とが存在している。p型領域28は、p型チャネル領域19に連なるように形成されており、n型ドレイン領域20において、p型チャネル領域19よりも深い位置dまでSiC基板2の裏面に向かって延びている。
【0022】
型チャネルコンタクト領域16は、ソーストレンチ47の底面の中央部に選択的に形成されている。また、p型チャネルコンタクト領域16は、絶縁膜残渣49の内外に跨る大きさで形成されている。p型チャネルコンタクト領域16の厚さ(ソーストレンチ47の底面から縦方向の深さ)は、p型領域28の厚さよりも小さい。したがって、p型チャネルコンタクト領域16は、p型領域28の表面部にフローティングした状態で形成されている。
【0023】
SiC基板2の表面21には、たとえば酸化シリコンからなる層間膜29が形成されている。層間膜29には、アクティブ部3において、p型チャネル領域19の中央領域にコンタクトホール30が選択的に形成されている。このコンタクトホール30は、ソーストレンチ47を選択的に露出させる。また、層間膜29には、ゲートフィンガー部4において、ゲートフィンガー8の直下にコンタクトホール31が選択的に形成されている。コンタクトホール31は、ゲートフィンガー8の幅方向中央において、ゲートフィンガー部4に沿ってアクティブ部3を取り囲む直線状に形成されている。
【0024】
層間膜29上には、ソースパッド5およびゲートフィンガー8(ゲートパッド7)が形成されている。ソースパッド5は、全てのコンタクトホール30に一括して入り込んでいて、各単位セル15においてn型ソース領域17およびp型チャネルコンタクト領域16に接続されている。したがって、n型ソース領域17は、ソースパッド5と同電位となる。また、p型チャネル領域19は、p型チャネルコンタクト領域16を介してソースパッド5に接続されるので、このソースパッド5と同電位となる。ゲートフィンガー8は、コンタクトホール31に入り込んでいて、ゲート電極22のオーバーラップ部24に接続されている。したがって、ゲートトレンチ9に埋め込まれたゲート電極22は、オーバーラップ部24を介してゲートフィンガー8に接続されるので、ゲートフィンガー8(ゲートパッド7)と同電位となる。
【0025】
図3は、半導体装置1のゲートフィンガー部4の拡大断面図である。図3において、前述した図1および2に示された各部と対応する部分には同一の参照符号を付して示す。また、図3では、ゲートフィンガー8および層間膜29を省略している。
ゲート絶縁膜23の側面部25は、ゲートフィンガートレンチ10の上部エッジ32においてゲートフィンガートレンチ10の内方へ突出するように、当該側面部25の他の部分に比べて選択的に厚くなったオーバーハング部33を含む。このオーバーハング部33は、ゲートトレンチ9の上部エッジ(図示せず)に採用されてもよい。
【0026】
上部エッジ32は、ゲートフィンガートレンチ10の側面とSiC基板2の表面21とが交わってできる交線を含む角部のことである。図3では、上部エッジ32が、SiC基板2の表面21とゲートフィンガートレンチ10の側面とを連ならせる傾斜面34となっている。つまり、ゲートフィンガートレンチ10の上部エッジ32が面取りされた形状となっている。なお、この傾斜面34に代えて、円形面39(図6参照)を採用してもよい。円形面39によって、ゲートフィンガートレンチ10の上部エッジ32は、鋭くならずに丸みを帯びることとなる。
【0027】
半導体装置1では、ゲートフィンガー8にオン電圧を印加すると、これによってゲート電極22のオーバーラップ部24にもオン電圧がかかる。そのため、オーバーラップ部24から発生する電界がゲートフィンガートレンチ10の上部エッジ32に集中しやすい。その結果、ゲートフィンガートレンチ10の上部エッジ32においてゲート絶縁膜23が絶縁破壊するおそれがある。しかしながら、オーバーハング部33によって、上部エッジ32におけるゲート絶縁膜23の耐圧を向上させることができる。そのため、ゲートのオン時に上部エッジ32に電界が集中しても、上部エッジ32でのゲート絶縁膜23の絶縁破壊を防止することができる。その結果、ゲートオン電圧に対する信頼性を向上させることができる。
【0028】
ゲート絶縁膜23の各部の厚さの関係について、底面部26の厚さtが表面部27の厚さt以上であり(t≧t)、厚さt,tが共に側面部25(オーバーハング部33を除く)の厚さtに比べて大きいことが好ましい。つまり、t≧t>tの関係を満たしている。この構成によって、底面部26を介して向かい合うゲート電極22とSiC基板2とによって構成されるキャパシタの容量を低減することができる。その結果、ゲート全体としての容量(ゲート容量)を低減することができる。また、底面部26の耐圧を向上させることができるので、ゲートのオフ時における底面部26の絶縁破壊を防止することもできる。また、表面部27も厚いので、表面部27を介して向かい合うゲート電極22(オーバーラップ部24)とSiC基板2とによって構成されるキャパシタの容量を低減することができる。その結果、ゲート全体としての容量(ゲート容量)を低減することができる。
【0029】
ゲートフィンガートレンチ10の底部における下部エッジが、ゲートフィンガートレンチ10の側面と底面とを連ならせる円形面35である。つまり、ゲートフィンガートレンチ10の下部エッジが鋭くなっておらず、円形面35によって丸みを帯びている。この構成によって、ゲートのオフ時に下部エッジにかかる電界を円形面35内に分散させることができるので、下部エッジでの電界集中を緩和することができる。
【0030】
また、SiC基板2の表面21側には、表面部不純物領域の一例としてのp型領域36(たとえば、濃度1×1016cm-3~1×1019cm-3)が形成されている。p型領域36は、隣り合うゲートフィンガートレンチ10の間の領域37(一方のゲートフィンガートレンチ10から他方のゲートフィンガートレンチ10までSiC基板2の表面21が連続する平坦領域)の全体に亘って形成されている。p型領域36は、ゲートフィンガートレンチ10よりも浅く形成され、たとえば、アクティブ部3のp型チャネル領域19(図2A参照)と同じ深さで形成されている。
【0031】
また、ゲートフィンガートレンチ10の底部には、電界緩和領域の一例としての底部p型領域38(たとえば、濃度1×1016cm-3~1×1019cm-3)が形成されている。底部p型領域38は、p型領域36に連なっている。具体的には、底部p型領域38は、p型領域36の下方でゲートフィンガートレンチ10に露出するn型ドレイン領域20が隠れるように、ゲートフィンガートレンチ10の底面および側面に形成されており、その上端部でp型領域36に連なっている。したがって、ゲートフィンガートレンチ10の幅方向に関しては、複数の底部p型領域38およびp型領域36が交互に連続して形成されている。一方、底部p型領域38は、ゲートフィンガートレンチ10の長手方向に関しては、図2Dに示すように、ゲートフィンガートレンチ10の先端側において、ゲートフィンガートレンチ10と低段部18との境界部を横切り、低段部18にまで至っている。一方、ゲートフィンガートレンチ10の基端側(ゲートトレンチ9の側)では、横トレンチ13の底部にも形成され、さらに、横トレンチ13の側部においてp型チャネル領域19と一体となっている。これにより、底部p型領域38は、p型チャネル領域19に電気的に接続されている。むろん、p型領域36も、底部p型領域38を介してp型チャネル領域19に電気的に接続されている。また、底部p型領域38の深さdは、アクティブ部3におけるp型不純物領域の最深部(この実施形態では、p型領域28の底部)の深さdと同じか、深さdよりも小さいことが好ましい(d≧d)。この深さd,dの大小関係を保持することによって、高電圧印加時におけるゲートフィンガー部4に対する電界集中の緩和効果を一層高めることができる。
【0032】
図4は、半導体装置1の製造方法を説明するためのフロー図である。
半導体装置1を製造するには、たとえば、SiC基板2の表面21に選択的に不純物を注入し、アニール処理する(ステップS1)。これにより、p型チャネル領域19、n型ソース領域17、p型チャネルコンタクト領域16等の不純物領域が形成される。次に、所定パターンでSiC基板2を表面21からエッチングすることによって、SiC基板2に、ゲートトレンチ9、ゲートフィンガートレンチ10およびソーストレンチ47が同時に形成される(ステップS2)。
【0033】
次の工程は、p型領域28および底部p型領域38の形成である。p型領域28および底部p型領域38の形成は、イオン注入およびアニール処理によって行われる(ステップS3)。たとえば、p型領域28および底部p型領域38を形成すべき領域以外を覆うマスクをSiC基板2上に形成し、当該マスクを介してp型不純物(イオン)を注入する。底部p型領域38は、ゲートフィンガートレンチ10の側面および底面に注入されたp型不純物によって形成される。注入後、アニール処理が行われる。
【0034】
次の工程は、ゲート絶縁膜23の形成である(ステップS4)。ゲート絶縁膜23の形成は、ゲートフィンガートレンチ10の上部エッジ32において他の部分に比べて選択的に厚くなるオーバーハング部33が形成されるように、所定の条件(ガス流量、ガス種、ガス比率、ガス供給時間等)下でのCVD法を用いてゲートトレンチ9およびゲートフィンガートレンチ10内に絶縁材料を堆積させる。これによって、オーバーハング部33を有するゲート絶縁膜23が形成される。
【0035】
ここで、図3に示したように上部エッジ32に傾斜面34を形成する場合には、ゲートトレンチ9の形成後ゲート絶縁膜23の形成前に、SiC基板2を熱酸化する。具体的には、図5に示すように、SiC基板2を熱酸化することによって、犠牲酸化膜40が形成される。犠牲酸化膜40の形成に際して、ゲートフィンガートレンチ10近傍では、SiC基板2の表面21およびゲートフィンガートレンチ10の側面の両方から一様に酸化が始まる。そのため、上部エッジ32ではSiC基板2の表面21から進行した酸化膜と、ゲートフィンガートレンチ10の側面から進行した酸化膜が、他の領域に比べて先に一体化する。これによって一体化した酸化膜の下方に傾斜面34が形成されることとなる。その後、犠牲酸化膜40を除去し、ゲート絶縁膜23をCVD法で形成すればよい。
【0036】
一方、上部エッジ32に円形面39を形成する場合には、ゲートフィンガートレンチ10の形成後ゲート絶縁膜23の形成前に、SiC基板2をHアニール処理する。具体的には、図6に示すように、SiC基板2に対して1400℃以上でHアニール(Hエッチング)を施すことによって、上部エッジ32に円形面39が形成される。
再び図4に戻って、ゲート絶縁膜23の形成後、ゲートトレンチ9およびゲートフィンガートレンチ10を埋め戻し、ゲートトレンチ9およびゲートフィンガートレンチ10全体が隠れるまでポリシリコンを堆積する(ステップS5)。そして、堆積したポリシリコンをパターニングすることによって、アクティブ部3においてはゲートトレンチ9外のポリシリコンを除去し、同時に、ゲートフィンガー部4においてはポリシリコンをオーバーラップ部24として残存させる。この際、ソーストレンチ47には、残ったポリシリコン材料からなる電極膜残渣50が形成される。
【0037】
次に、CVD法によって、SiC基板2上に、層間膜29を形成する(ステップS6)。次に、層間膜29をパターニングすることによって、コンタクトホール30およびコンタクトホール31を同時に形成する(ステップS7)。この際、ソーストレンチ47には、電極膜残渣50とソーストレンチ47の内面とで挟まれた部分に、ゲート絶縁膜23の一部が絶縁膜残渣49として残ることとなる。
【0038】
次に、スパッタ法、蒸着法によって、層間膜29上にアルミニウム等の金属材料を堆積させる(ステップS8)。これにより、ソースパッド5、ゲートパッド7およびゲートフィンガー8が形成される。以上の工程等を経て、半導体装置1が得られる。
半導体装置1によれば、底部p型領域38が形成されているので、底部p型領域38とn型ドレイン領域20との接合(pn接合)によって生じる空乏層を、ゲートフィンガートレンチ10付近に発生させることができる。そして、この空乏層の存在によって、等電位面をゲート絶縁膜23から遠ざけることができる。その結果、ゲートフィンガートレンチ10の底部においてゲート絶縁膜23にかかる電界を緩和することができる。また、ゲートフィンガー部4の底部p型領域38を、アクティブ部3のp型領域28と同一の工程で形成することができるので、半導体装置1の製造工程を簡略化することもできる。
【0039】
さらに、ゲートフィンガートレンチ10のピッチPがゲートトレンチ9の格子ピッチPよりも狭くされていることで(図2B参照)、ゲートフィンガー部4において、底部p型領域38の密度を高くすることができる。そのため、高電圧印加時に、ゲートフィンガー部4に対する電界集中を緩和し、ゲートフィンガー部4におけるアバランシェ降伏の発生を軽減することができる。その結果、アバランシェ降伏をアクティブ部3で優先的に発生させることができるので、高いアバランシェ耐量を実現することができる。
【0040】
たとえば、本願発明者の実験結果によれば、図1図3に示す構造の半導体装置1において、ピッチPを6μmから2μmに狭くすれば、高電圧印加時にゲートフィンガートレンチ10の底部にかかる電界が、約0.7倍にまで緩和できることが分かった。これによって、ピッチ変更前に比べて約8倍のアバランシェ電流に耐えることが分かった。
しかも、ゲートフィンガー部4の電界緩和のための構造が、ゲートフィンガートレンチ10の底部に形成された底部p型領域38であるため、ゲートフィンガートレンチ10の底部から比較的浅くp型不純物領域を形成する程度で、ゲートフィンガートレンチ10の底部よりも深い電界緩和領域を容易に形成することができる。
【0041】
図7図13は、半導体装置1のゲートフィンガー部4の一実施形態を説明するための図である。また、図14および図15は、半導体装置1のアクティブ部3の一実施形態を説明するための図である。
図7に示すように、半導体装置1は、第1ゲートフィンガートレンチ11の間に、第2ゲートフィンガートレンチ12を有していなくてもよい。この場合、隣り合う第1ゲートフィンガートレンチ11の間の領域が平坦領域37として形成され、p型領域36が当該平坦領域37の全体に亘って形成されている。図7では、ゲートフィンガー部4の電界緩和のための構造は、p型突出領域41として形成されている。p型突出領域41は、p型領域36に連なっており、p型領域36から選択的に下方に突出している。突出位置は、たとえば、前述の第2ゲートフィンガートレンチ12の形成位置である。p型突出領域41は、第1ゲートフィンガートレンチ11の底部p型領域38と同じ深さdで形成されていてもよい。また、p型突出領域41は、第2ゲートフィンガートレンチ12と同様に第1ゲートフィンガートレンチ11に対して平行なストライプ状であってもよいし、第1ゲートフィンガートレンチ11の長手方向に沿って選択的に突出する形状であってもよい。なお、p型突出領域41は、p型領域28を形成するためのイオン注入・アニール工程によって形成すればよい。
【0042】
この構成によれば、ゲートフィンガー部4において、第1ゲートフィンガートレンチ11よりも深いp型領域のピッチPを、ゲートトレンチ9の格子ピッチPよりも狭くすることができる。よって、ゲートフィンガー部4において、底部p型領域38およびp型突出領域41の密度を高くすることができる。そのため、高電圧印加時に、ゲートフィンガー部4に対する電界集中を緩和し、ゲートフィンガー部4におけるアバランシェ降伏の発生を軽減することができる。その結果、アバランシェ降伏をアクティブ部3で優先的に発生させることができるので、高いアバランシェ耐量を実現することができる。
【0043】
さらに、p型突出領域41がSiC基板2の平坦領域37に形成されるため、たとえイオン注入の際のマスクの位置ずれが生じても、高い確率で、p型突出領域41を狙った深さ位置に形成することができる。
たとえば、p型の不純物領域をSiC基板2にイオン注入によって形成される場合、その深さは、注入エネルギによって制御される。注入エネルギが大きければ大きいほど、SiC基板2の表面21から、より深い位置にp型の不純物領域を形成することができる。注入エネルギは、狙いの深さ位置に応じて決定されるものであるから、注入の前段階でマスクの位置ずれが生じると、狙った深さ位置に不純物領域を形成できないことがある。たとえば、前述のように、ゲートフィンガートレンチ10の底部p型領域38を形成するときのエネルギ条件は、イオンの注入面(ゲートフィンガートレンチ10の底面)を基準面として、そこからの深さに応じて決定される。しかしながら、マスクがゲートフィンガートレンチ10に対して横にずれると、深さの基準面がSiC基板2の表面21(ゲートフィンガートレンチ10の開口端)にまで上がってしまい、狙った位置よりも浅い位置にしか不純物領域が形成されないおそれがある。しかしながら、この構成によれば、p型突出領域41が平坦領域37に形成されるため、たとえマスクの位置ずれが生じても、イオン注入の基準面の高さ位置がほとんど変わらない。よって、上記の効果を得ることができる。
【0044】
また、半導体装置1は、図7のp型突出領域41に代えて、図8に示すように、p型領域36から下方に間隔を空けて形成されたp型フローティング領域42を有していてもよい。p型フローティング領域42の形成位置は、たとえば、前述の第2ゲートフィンガートレンチ12の形成位置である。また、p型フローティング領域42は、第2ゲートフィンガートレンチ12と同様に第1ゲートフィンガートレンチ11に対して平行なストライプ状であってもよいし、第1ゲートフィンガートレンチ11の長手方向に沿って選択的に点在していてもよい。
【0045】
図9に示すように、半導体装置1は、p型領域36の下部全体に連なるp型領域43を有していてもよい。p型領域43は、SiC基板2の表面21に沿う横方向においては、第1ゲートフィンガートレンチ11の底部p型領域38と連なって一体化している。また、p型領域43は、第1ゲートフィンガートレンチ11の底部p型領域38と同じ深さdで形成されていてもよい。これにより、平坦領域37では、一方の第1ゲートフィンガートレンチ11から他方の第1ゲートフィンガートレンチ11まで、第1ゲートフィンガートレンチ11よりも深い領域でp型の不純物領域が連続して形成されている。すなわち、隣り合う第1ゲートフィンガートレンチ11の間の領域が全て、第1ゲートフィンガートレンチ11よりも深いp型領域で覆われる。したがって、ゲートフィンガー部4における当該p型領域の密度を高くすることができる。
【0046】
図10に示すように、半導体装置1は、p型領域36内にn型領域44を有していてもよい。n型領域44は、アクティブ部3のn型ソース領域17(図2A参照)と同じ深さ位置に形成されていてもよい。
図11に示すように、半導体装置1は、第1ゲートフィンガートレンチ11に対して平行な第2ゲートフィンガートレンチ12に代えて、第1ゲートフィンガートレンチ11に交差する方向に延びる第2ゲートフィンガートレンチ45を有していてもよい。第2ゲートフィンガートレンチ45は、第1ゲートフィンガートレンチ11の長手方向に間隔を空けて複数本形成されていてもよい。これにより、ゲートフィンガートレンチ10が全体として、一方向に延びる第1ゲートフィンガートレンチ11とそれに交差する他方向に延びる第2ゲートフィンガートレンチ45とによって、格子状に形成されていてもよい。そして、第2ゲートフィンガートレンチ45にも、第1ゲートフィンがトレンチ11と同様に(図3参照)、底部p型領域38を形成すればよい。これにより、第2ゲートフィンガートレンチ45に沿う領域では、図12に示すように、一方の第1ゲートフィンガートレンチ11から他方の第1ゲートフィンガートレンチ11まで、第1ゲートフィンガートレンチ11よりも深いp型の不純物領域を連続して形成することができる。
【0047】
図13に示すように、半導体装置1は、ゲートフィンガートレンチ10の上部エッジ32に傾斜面34や円形面39を有していなくてもよい。つまり、上部エッジ32は、鋭くなっていてもよい。
また、半導体装置1は、図14に示すように、ソーストレンチ47に代えて、ソーストレンチ48を備えていてもよい。ソーストレンチ48は、平面視において、外周辺および内周辺の両辺によって区画された形状である(図14の左側の図)。この場合、その深さ方向にSiC基板2を切断したときに現れる切断面においては、A-A線断面で示すように、ソーストレンチ48が2つ現れる(ソーストレンチの第2パターン)。具体的には、図14の左側の図に示すように、平面視(正)四角環状であってもよいし、(正)六角環状、円環状等であってもよい。これにより、ソーストレンチ48の内方領域には、ソーストレンチ48の内周辺によって区画された凸部51(メサ部)が形成されている。また、ソーストレンチ48は、ゲートトレンチ9と同じ深さおよび幅を有している。
【0048】
p型領域28は、図2Aの構成と同様に、ソーストレンチ48の外側縁部およびその内方領域の全体に形成されている。したがって、p型領域28は、p型チャネル領域19からソーストレンチ48の側面に沿って縦方向に延び、ソーストレンチ48の底面に沿って横方向に延びる外面を有すると共に、さらに、凸部51の下方において、SiC基板2の表面に沿って横方向に延びる外面を有している。これにより、図14の構成では、凸部51の下方において、ソーストレンチ48よりも深く形成されたp型領域28を有している。この実施形態では、凸部51は、表面部を除く大部分がp型領域28で構成されている。p型チャネルコンタクト領域16は、凸部51の表面部の全体に形成されていてもよい。
【0049】
また、半導体装置1は、図15に示すように、ソーストレンチ47,48を備えていなくてもよい。p型チャネルコンタクト領域16は、各単位セル15の中央領域に形成されており、このp型チャネルコンタクト領域16を取り囲むようにn型ソース領域17が形成されていてもよい。この場合、半導体装置1は、p型チャネル領域19に連なるp型ピラー層46(たとえば、濃度1×1016cm-3~1×1019cm-3)を備えていてもよい。p型ピラー層46は、各単位セル15のp型チャネル領域19の内方の領域に形成されている。より具体的には、p型ピラー層46は、p型チャネル領域19のほぼ中央の領域において、たとえばp型チャネル領域19と相似形(図1(b)のレイアウトでは平面視四角形)に形成されていてもよい。すなわち、p型ピラー層46は、ほぼ柱状(図1(b)のレイアウトではほぼ四角柱状)に形成されている。これにより、SiC基板2には、適当なピッチで配列されたp型ピラー層46と、互いに隣り合うp型ピラー層46の間に挟まれたn型ドレイン領域20とが表面21に沿う方向に交互に配列されている。
【0050】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、さらに他の形態で実施することも可能である。
たとえば、前述の半導体装置1の各半導体部分の導電型を反転した構成が採用されてもよい。たとえば、半導体装置1において、p型の部分がn型であり、n型の部分がp型であってもよい。
【0051】
また、半導体装置1に採用される半導体は、SiCに限らず、たとえば、Si、GaN、ダイヤモンド等であってもよい。
また、オーバーラップ部24は、ゲートフィンガー部4に限らず、アクティブ部3に形成されていてもよい。たとえば、各単位セル15の上面が隠れない程度にゲートトレンチ9の開口端の周囲のみを覆うことによって、アクティブ部3にもオーバーラップ部24を形成してもよい。この場合、ゲートトレンチ9にもオーバーハング部33を形成しておけば、前述と同様の耐圧向上効果を得ることができる。すなわち、ゲートフィンガー8の直下の構造は、本発明のオーバーハング部33による耐圧向上の効果を示す一例に過ぎず、同様の効果を得ることができる構造であれば、ゲートフィンガー部だけに限らない。
【0052】
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
また、前述の実施形態からは、以下の特徴を抽出することができる。
アクティブ部およびゲートフィンガー部を含む半導体層と、前記アクティブ部に形成されたMISトランジスタであって、ゲートトレンチと、前記ゲートトレンチの側面に順に沿う第1導電型のソース領域、第2導電型のチャネル領域および第1導電型のドレイン領域と含むMISトランジスタと、前記ゲートフィンガー部において前記ゲートトレンチの延長部で構成された複数の第1ゲートフィンガートレンチと、前記ゲートトレンチおよび前記第1ゲートフィンガートレンチにゲート絶縁膜を介して埋め込まれたゲート電極と、前記第1ゲートフィンガートレンチの少なくとも底部に形成された第2導電型の第1底部不純物領域と、前記複数の第1ゲートフィンガートレンチを横切り、前記ゲート電極に電気的に接続されたゲートフィンガーと、隣り合う前記第1ゲートフィンガートレンチの間において、前記第1ゲートフィンガートレンチの底部よりも深く形成された第2導電型の電界緩和領域とを含む、半導体装置が抽出される。
【0053】
この構成によれば、電界緩和領域の存在によって、ゲートフィンガー部における第2導電型の不純物領域(第1底部不純物領域および電界緩和領域の両方を含む領域)のピッチを、ゲートトレンチのピッチよりも狭くすることができる。これにより、ゲートフィンガー部において第2導電型の不純物領域の密度を高くできるので、高電圧印加時に、ゲートフィンガー部に対する電界集中を緩和し、ゲートフィンガー部におけるアバランシェ降伏の発生を軽減することができる。その結果、アバランシェ降伏をアクティブ部で優先的に発生させることができるので、高いアバランシェ耐量を実現することができる。
【0054】
前記半導体装置は、隣り合う前記第1ゲートフィンガートレンチの間に形成され、前記ゲートトレンチと一体的な第2ゲートフィンガートレンチをさらに含み、前記電界緩和領域は、前記第2ゲートフィンガートレンチの少なくとも底部に形成された第2底部不純物領域を含んでいてもよい。
この構成によれば、第2ゲートフィンガートレンチの深さを電界緩和領域の深さに算入することができるので、第2ゲートフィンガートレンチの底部から比較的浅く不純物領域を形成する程度で、第1ゲートフィンガートレンチの底部よりも深い電界緩和領域を容易に形成することができる。
【0055】
前記半導体装置では、前記第2ゲートフィンガートレンチは、前記第1ゲートフィンガートレンチに沿って延びていてもよいし、前記第1ゲートフィンガートレンチに交差する方向に延びていてもよい。
前記半導体装置は、隣り合う前記第1ゲートフィンガートレンチの間の領域は、一方の前記第1ゲートフィンガートレンチから他方の前記第1ゲートフィンガートレンチまで前記半導体層の表面が連続する平坦領域を含み、前記半導体装置は、前記平坦領域において、前記第1ゲートフィンガートレンチの底部よりも浅く形成された第2導電型の表面部不純物領域をさらに含む。この場合、前記電界緩和領域は、前記表面部不純物領域に連なるように形成された領域を含んでいてもよいし、前記表面部不純物領域の下方に間隔を空けて形成された領域を含んでいてもよい。
【0056】
たとえば、電界緩和領域がイオン注入によって形成される場合、その深さは、注入エネルギによって制御される。注入エネルギが大きければ大きいほど、半導体表面から、より深い位置に電界緩和領域を形成することができる。注入エネルギは、狙いの深さ位置に応じて決定されるものであるから、注入の前段階でマスクの位置ずれが生じると、狙った深さ位置に不純物領域を形成できないことがある。たとえば、トレンチの底部に不純物領域が形成される場合、エネルギ条件は、イオンの注入面(トレンチの底面)を基準面として、そこからの深さに応じて決定される。しかしながら、マスクがトレンチに対して横にずれると、深さの基準面が半導体の表面(トレンチの開口端)にまで上がってしまい、狙った位置よりも浅い位置にしか不純物領域が形成されないおそれがある。
【0057】
この構成によれば、電界緩和領域が半導体層の平坦領域に形成されるため、たとえマスクの位置ずれが生じても、イオン注入の基準面の高さ位置がほとんど変わらない。したがって、高い確率で、電界緩和領域を狙った深さ位置に形成することができる。
前記半導体装置では、前記MISトランジスタは、前記チャネル領域に連なり、前記電界緩和領域よりも深く形成された第2導電型の領域をさらに含む。
【0058】
この構成によれば、高電圧印加時におけるゲートフィンガー部に対する電界集中の緩和効果を一層高めることができる。
また、アクティブ部およびゲートフィンガー部を含む半導体層と、前記アクティブ部に形成されたMISトランジスタであって、所定のピッチPで形成されたゲートトレンチと、前記ゲートトレンチの側面に順に沿う第1導電型のソース領域、第2導電型のチャネル領域および第1導電型のドレイン領域と含むMISトランジスタと、前記ゲートフィンガー部において、前記ゲートトレンチのピッチPよりも狭いピッチPで形成され、前記ゲートトレンチと一体的な複数のゲートフィンガートレンチと、前記ゲートトレンチおよび前記ゲートフィンガートレンチにゲート絶縁膜を介して埋め込まれたゲート電極と、前記ゲートフィンガートレンチの少なくとも底部に形成された第2導電型の底部不純物領域と、前記複数のゲートフィンガートレンチを横切り、前記ゲート電極に電気的に接続されたゲートフィンガーとを含む、半導体装置が抽出される。
【0059】
この構成によれば、ゲートフィンガー部において第2導電型の不純物領域の密度を高くできるので、高電圧印加時に、ゲートフィンガー部に対する電界集中を緩和し、ゲートフィンガー部におけるアバランシェ降伏の発生を軽減することができる。その結果、アバランシェ降伏をアクティブ部で優先的に発生させることができるので、高いアバランシェ耐量を実現することができる。
【0060】
前記半導体装置は、前記ゲートトレンチが格子状に形成されており、前記ゲートフィンガートレンチは、前記ゲートトレンチの延長部で構成され、前記ゲートトレンチの格子ピッチで配列された複数の第1ゲートフィンガートレンチと、隣り合う前記第1ゲートフィンガートレンチの間に形成された第2ゲートフィンガートレンチとを含む。
前記半導体装置では、前記MISトランジスタは、前記チャネル領域に連なり、前記底部不純物領域よりも深く形成された第2導電型の領域をさらに含む。
【0061】
この構成によれば、高電圧印加時におけるゲートフィンガー部に対する電界集中の緩和効果を一層高めることができる。
前記半導体装置では、前記底部不純物領域は、前記チャネル領域と電気的に接続されている。
この構成によれば、底部不純物領域の電位をチャネル領域の電位に維持することができる。
【0062】
前記半導体装置では、前記ゲート電極は、当該ゲート電極が埋め込まれたトレンチの上部エッジにおいて前記半導体層の表面に重なるオーバーラップ部を有し、前記ゲート絶縁膜は、前記上部エッジにおいて前記トレンチの内方へ突出するオーバーハング部を含む。このトレンチは、前記ゲートトレンチ、前記ゲートフィンガートレンチ、前記第1ゲートフィンガートレンチおよび前記第2ゲートフィンガートレンチを含む。
【0063】
この構成によれば、トレンチの上部エッジにオーバーハング部が形成されているので、上部エッジにおけるゲート絶縁膜の耐圧を向上させることができる。そのため、ゲートのオン時に上部エッジに電界が集中しても、上部エッジでのゲート絶縁膜の絶縁破壊を防止することができる。その結果、ゲートオン電圧に対する信頼性を向上させることができる。
【0064】
前記半導体装置では、前記上部エッジは、前記半導体層の表面と前記トレンチの内面とを連ならせる傾斜面を含む。
この構成によれば、ゲートのオン時に上部エッジにかかる電界を傾斜面内に分散させて、電界集中を緩和することができる。
前記半導体装置では、前記上部エッジは、前記半導体層の表面と前記トレンチの内面とを連ならせる円形面を含む。
【0065】
この構成によれば、ゲートのオン時に上部エッジにかかる電界を円形面内に分散させて、電界集中を緩和することができる。
前記半導体装置では、前記トレンチの底面上の前記ゲート絶縁膜は、前記トレンチの側面上の前記ゲート絶縁膜よりも厚い。
この構成によれば、トレンチの底面上のゲート絶縁膜を介して向かい合うゲート電極と半導体層とによって構成されるキャパシタの容量を低減することができる。その結果、ゲート全体としての容量(ゲート容量)を低減することができる。また、トレンチの底面上のゲート絶縁膜の耐圧を向上させることができるので、ゲートのオフ時におけるゲート絶縁膜の絶縁破壊を防止することもできる。
【0066】
前記半導体装置では、前記ゲート絶縁膜は、前記半導体層の表面に、前記トレンチの側面上の前記ゲート絶縁膜よりも厚い部分をさらに含む。
この構成によれば、半導体層の表面上のゲート絶縁膜を介して向かい合うゲート電極(オーバーラップ部)と半導体層とによって構成されるキャパシタの容量を低減することができる。その結果、ゲート全体としての容量(ゲート容量)を低減することができる。
【0067】
前記半導体装置は、前記トレンチの下部エッジは、前記トレンチの側面と底面とを連ならせる円形面を含む。
この構成によれば、ゲートのオフ時に下部エッジにかかる電界を円形面内に分散させて、電界集中を緩和することができる。
【符号の説明】
【0068】
1 半導体装置
2 SiC基板
3 アクティブ部
4 ゲートフィンガー部
8 ゲートフィンガー
9 ゲートトレンチ
10 ゲートフィンガートレンチ
11 第1ゲートフィンガートレンチ
12 第2ゲートフィンガートレンチ
17 n型ソース領域
19 p型チャネル領域
20 n型ドレイン領域
22 ゲート電極
23 ゲート絶縁膜
24 オーバーラップ部
25 (ゲート絶縁膜の)側面部
26 (ゲート絶縁膜の)底面部
27 (ゲート絶縁膜の)表面部
28 p型領域
32 上部エッジ
33 オーバーハング部
34 傾斜面
35 円形面
36 p型領域
37 平坦領域
38 底部p型領域
39 円形面
41 p型突出領域
42 p型フローティング領域
43 p型領域
45 第2ゲートフィンガートレンチ
46 p型ピラー層
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図3
図4
図5
図6
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