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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-26
(45)【発行日】2022-11-04
(54)【発明の名称】ベーク喫煙具
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/85 20200101AFI20221027BHJP
   A24F 40/20 20200101ALI20221027BHJP
   A24F 40/465 20200101ALI20221027BHJP
【FI】
A24F40/85
A24F40/20
A24F40/465
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021516994
(86)(22)【出願日】2019-09-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-11
(86)【国際出願番号】 CN2019108553
(87)【国際公開番号】W WO2020063868
(87)【国際公開日】2020-04-02
【審査請求日】2021-03-25
(31)【優先権主張番号】201821590383.2
(32)【優先日】2018-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517075997
【氏名又は名称】深▲せん▼市合元科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN FIRST UNION TECHNOLOGY CO.,LTD
【住所又は居所原語表記】Bldg C, Tangwei High-Tech Park, Fuyong Str, Baoan Dist, Shenzhen, Guangdong, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】張淑鋒
(72)【発明者】
【氏名】喩宗平
(72)【発明者】
【氏名】孫暁東
(72)【発明者】
【氏名】徐中立
(72)【発明者】
【氏名】李永海
【審査官】杉浦 貴之
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-163975(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第03243395(EP,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のモジュールと、第2のモジュールと、を備え、前記第1のモジュールは、前記第2のモジュールに取り外し可能に固定されるベーク喫煙具において、
前記第1のモジュールは、第1のハウジングと、前記第1のハウジングに固定され、タバコの少なくとも一部を収容する加熱室が内部に形成されたホルダーとを含み、
前記第2のモジュールは、前記第1のハウジングに嵌合して前記ベーク喫煙具のハウジング外面を形成する第2のハウジングと、前記第2のハウジングに固定され、前記加熱室内に収容されてタバコを加熱するための加熱部材を有する加熱モジュールとを含み、前記第1のモジュールは、前記第2のモジュールから取り外して前記加熱部材を露出させるように構成され
前記第1のモジュールは、交番磁界を生成するように前記ホルダーに設けられたコイルと、このコイルに接続された第1の電気的接続部とをさらに含み、前記第2のモジュールの加熱モジュールには、電池と接続される第2の電気的接続部をさらに有し、前記第1のモジュールと第2のモジュールとが接続状態になると、前記第2の電気的接続部と電気的に接触するように前記第1の電気的接続部が配置されることを特徴とするベーク喫煙具。
【請求項2】
前記第2のモジュールは、前記コイルに電気エネルギーを供給するための電池をさらに含み、前記第1の電気的接続部は、前記ホルダーに固設された第1の正極端子と第1の負極端子を有し、前記ホルダーの外に前記コイルが螺旋状に巻き付けられており、前記コイルは、その一方が前記第1の正極端子に接触し、その他方が前記第1の負極端子に接触する二つのピンを有し、
前記加熱モジュールは、前記第2のハウジングに固定された台座をさらに含み、前記第2の電気的接続部は、前記台座に固設され、前記電池と電気的に接続されている第2の正極端子と第2の負極端子を有し、前記第1のハウジングと前記第2のハウジングとが固定的に接続されると、前記第2の正極端子が前記第1の正極端子に接触し、前記第2の負極端子が前記第1の負極端子に接触することを特徴とする請求項1に記載のベーク喫煙具。
【請求項3】
前記台座は、前記加熱室に収容されたボス部を有し、前記ボス部には、その軸方向に沿って第1の固定溝が凹設され、前記ボスには、外側からその径方向に沿って、前記第1の固定溝と連通した第2の固定溝が凹設されており、
前記加熱部材は、前記第1の固定溝内に固定された固定部と、前記加熱室内に露出した発熱部とを有し、
前記加熱モジュールは、前記固定部に貼り合わせた温度センサと、固定部材と、をさらに含み、
前記固定部材は、前記第2の固定溝内に収容され、対向する第1の端と第2の端を有し、前記第1の端が前記温度センサに当接し、前記第2の端が前記ホルダーの内壁に当接して、前記温度センサを前記加熱部材に密着させることを特徴とする請求項2に記載のベーク喫煙具。
【請求項4】
前記台座は、前記ホルダーに当接するベース部をさらに有し、前記ベース部の前記ボス近傍の端面に案内溝が凹設され、前記固定部材には、前記固定部材が前記第2の固定溝に滑り込むために、前記案内溝に嵌合する案内部が設けられていることを特徴とする請求項3に記載のベーク喫煙具。
【請求項5】
前記ベース部には、前記ボス部から離れた端から、前記台座の軸方向に沿って第3の固定溝が凹設され、前記温度センサを前記第3の固定溝から前記ベース部に挿入して前記固定部材と貼り合わせるために、前記第3の固定溝と前記第1の固定溝とが連通していることを特徴とする請求項4に記載のベーク喫煙具。
【請求項6】
前記ホルダーの下端には、平板状の延出部が設けられているベーク喫煙具において、前記ベース部と前記延出部との間に位置し、タバコを焙じるときに生じたタバコ油を隔離するための油遮断部材をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載のベーク喫煙具。
【請求項7】
前記ホルダーの軸方向において、前記コイルは、前記発熱部の少なくとも一部を被覆し、且つ、前記固定部を被覆していないことを特徴とする請求項3に記載のベーク喫煙具。
【請求項8】
前記発熱部は平板状であり、前記発熱部の前記固定部から離れた端は、その高さが中心から両側に向かって次第に低下していることを特徴とする請求項3に記載のベーク喫煙具。
【請求項9】
前記ボス部及び前記ホルダーの一方には、係止溝が設けられ、前記ボス部及び前記ホルダーの他方には、前記係止溝に嵌合する係止ロッドが設けられており、前記ホルダーと前記台座との係止固定を達成することを特徴とする請求項3に記載のベーク喫煙具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2018年09月28日に、中国専利局に提出された出願番号は2018215903832で、発明の名称は「ベーク喫煙具」の中国特許出願に基づく優先権を主張し、その全ての開示内容は、引用によりここに援用される。
本願は、喫煙具分野に関し、特にベーク喫煙具に関する。
【背景技術】
【0002】
タバコは嗜好品の一つとして、多くの人に好まれているが、その中のタール、一酸化炭素などの物質は人体の健康に危害が及ぼし、特に、タールには十数種類の発癌物質が含まれるので、人体の健康に大きく影響した。現在、各国政府は、公共の場でタバコ(葉巻)を吸うことを禁止するように規定しているが、タバコ中毒の喫煙者にとって、タバコを吸うことを完全にやめられないため、市場には禁煙用トローチや電子タバコなどのタバコを模擬する代替品がたくさん現れている。
【0003】
近年、電子タバコにおいて、低温で焙じることで煙霧を発生させて、有害物質の発生を大幅に低減した非燃焼のベーク喫煙具が現われる。このような構造のベーク喫煙具で発煙物を加熱すると、焙じた発煙物がベーク喫煙具の加熱室及び/又は加熱部材に付着しやすいため、ベーク喫煙具の洗浄が必要となる。
【0004】
従来のベーク喫煙具の加熱室や加熱部材の洗浄には、通常、特殊なブラシを用いて加熱室内に突入する洗浄方式を採用しており、しかし、加熱室が、一般的に縦長の構造であり、加熱室と加熱部材とを分離できないため、ベーク喫煙具のクリーニングが不潔であり、洗浄効果がよくない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来技術におけるベーク喫煙具のクリーニングが不潔であるという問題を解決するために、本願の実施例は、ベーク喫煙具の加熱室と加熱部材の洗浄効果が良好となるように、加熱室と加熱部材とを分離可能なベーク喫煙具を提供する。
【0006】
第1のモジュールと、第2のモジュールと、を備え、前記第1のモジュールは、前記第2のモジュールに取り外し可能に固定されるベーク喫煙具において、
前記第1のモジュールは、第1のハウジングと、前記第1のハウジングに固定され、タバコの少なくとも一部を収容する加熱室が内部に形成されたホルダーとを含み、
前記第2のモジュールは、前記第1のハウジングに嵌合して前記ベーク喫煙具のハウジング外面を形成する第2のハウジングと、前記第2のハウジングに固定され、前記加熱室内に収容されてタバコを加熱するための加熱部材を有する加熱モジュールとを含み、前記第1のモジュールは、前記第2のモジュールから取り外して前記加熱部材を露出させるように構成される。
【0007】
前記第1のモジュールは、交番磁界を生成するように前記ホルダーに設けられたコイルと、このコイルに接続された第1の電気的接続部とをさらに含み、前記第2のモジュールの加熱モジュールには、電池と接続される第2の電気的接続部をさらに有し、前記第1のモジュールと第2のモジュールとが接続状態になると、前記第2の電気的接続部と電気的に接触するように前記第1の電気的接続部が配置されるようにしてもよい。
【0008】
前記第1の電気的接続部は、前記ホルダーに固設された第1の正極端子と第1の負極端子を有し、前記ホルダーの外に前記コイルが螺旋状に巻き付けられており、前記コイルは、その一方が前記第1の正極端子に接触し、その他方が前記第1の負極端子に接触する二つのピンを有し、
前記加熱モジュールは、前記第2のハウジングに固定された台座をさらに含み、前記第2の電気的接続部は、前記台座に固設され、前記電池と電気的に接続されている第2の正極端子と第2の負極端子を有し、前記第1のハウジングと前記第2のハウジングとが固定的に接続されると、前記第2の正極端子が前記第1の正極端子に接触し、前記第2の負極端子が前記第1の負極端子に接触するようにしてもよい。
【0009】
前記台座は、前記加熱室に収容されたボス部を有し、前記ボス部には、その軸方向に沿って第1の固定溝が凹設され、前記ボスには、外側からその径方向に沿って、前記第1の固定溝と連通した第2の固定溝が凹設されており、
前記加熱部材は、前記第1の固定溝内に固定された固定部と、前記加熱室内に露出した発熱部とを有し、
前記加熱モジュールは、前記固定部に貼り合わせた温度センサと、固定部材と、をさらに含み、
前記固定部材は、前記第2の固定溝内に収容され、対向する第1の端と第2の端を有し、前記第1の端が前記温度センサに当接し、前記第2の端が前記ホルダーの内壁に当接して、前記温度センサを前記加熱部材に密着させるようにしてもよい。
【0010】
前記台座は、前記ホルダーに当接するベース部をさらに有し、前記ベース部の前記ボス近傍の端面に案内溝が凹設され、前記固定部材には、前記固定部材が前記第2の固定溝に滑り込むために、前記案内溝に嵌合する案内部が設けられているようにしてもよい。
【0011】
前記ベース部には、前記ボス部から離れた端から、前記台座の軸方向に沿って第3の固定溝が凹設され、前記温度センサを前記第3の固定溝から前記ベース部に挿入して前記固定部材と貼り合わせるために、前記第3の固定溝と前記第1の固定溝とが連通しているようにしてもよい。
【0012】
前記ベーク喫煙具は、前記ベース部と前記延出部との間に位置し、タバコを焙じるときに生じたタバコ油を隔離するための油遮断部材をさらに備えるようにしてもよい。
【0013】
前記ホルダーの軸方向において、前記コイルは、前記発熱部の少なくとも一部を被覆し、且つ、前記固定部を被覆していないようにしてもよい。
【0014】
前記発熱部は平板状であり、前記発熱部の前記固定部から離れた端は、その高さが中心から両側に向かって次第に低下しているようにしてもよい。
【0015】
前記ボス部及び前記スタンドの一方には、係止溝が設けられ、前記ボス部及び前記スタンドの他方には、前記係止溝に嵌合する係止ロッドが設けられており、前記スタンドと前記台座との係止固定を達成するようにしてもよい。
【0016】
従来技術に比べて、本願によるベーク喫煙具において、ホルダーを含む第1のモジュールと、加熱部材を含む第2のモジュールと、を備え、前記第1のモジュールは、前記第2のモジュールに取り外し可能に固定され、前記ベーク喫煙具を洗浄する必要がある場合には、前記第1のモジュールと前記第2のモジュールとを分離することにより、前記ホルダー内の加熱室と加熱部材とを分離させ、加熱室と加熱部材とを洗浄しやすくなり、加熱室と加熱部材の洗浄の効果が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
1つ又は複数の実施例は、対応する図面のピクチャによって例示的に説明されるが、これら例示的な説明は、実施例を限定するものではなく、図面において、同一の参照番号を有する要素は類似の要素を示し、特に断らない限り、縮尺は図面によって制限されない。
図1図1は、本願の一実施例によって提供されるベーク喫煙具の斜視分解図である。
図2図2は、一実施例によって提供される前記ベーク喫煙具にタバコが装着された場合の平面断面図である。
図3図3は、一実施例によって提供される前記ベーク喫煙具の第1のモジュールの斜視分解図である。
図4図4は、一実施例によって提供される前記ベーク喫煙具のホルダーの斜視図である。
図5図5は、一実施例によって提供される前記ベーク喫煙具の第2のモジュールの斜視分解図である。
図6図6は、一実施例によって提供される前記ベーク喫煙具の加熱モジュールの斜視分解図である。
図7図7は、一実施例によって提供される前記ベーク喫煙具の加熱モジュールの斜視断面図である。
図8図8は、一実施例によって提供される前記ベーク喫煙具のホルダーの斜視断面図である。
図9図9は、一実施例によって提供される前記ベーク喫煙具の固定部材の斜視図である。
図10図10は、一実施例によって提供される前記ベーク喫煙具の油遮断部材の斜視図である。
【符号の説明】
【0018】

【発明を実施するための形態】
【0019】
本願の理解を容易にするために、以下、図面と発明を実施するための形態を参照して本願をより詳細に説明する。なお、要素が別の要素に「固定」されるという表現の場合、別の要素上に直接配置されていてもよいし、或いは、その間に介在した要素が一つ又は複数存在していてもよい。ある要素が別の要素に「接続」されるという表現の場合、別の要素上に直接接続されていてもよいし、或いは、その間に介在した要素が一つ又は複数存在していてもよい。本明細書で使用される「上」、「下」、「左」、「右」、「内」、「外」という用語及び類似する表現は、説明の目的のためのものにすぎない。
【0020】
別段の定義がない限り、本明細書で使用されるすべての技術的及び科学的用語は、本願が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同様の意味を有している。本明細書では、本願の説明書で使用される用語は、発明を実施するための形態を説明する目的のためだけで、本願を制限するためのものではない。本明細書で使用される用語「及び/又は」は、一つ又は複数の列記された関連項目の任意、及びすべての組み合わせを含む。
【0021】
本願による発煙製品は、加熱によって揮発成分を提供するいかなる材料を含み、しかも、いかなるタバコ含有材料を含み、例えば、タバコ、タバコ派生物、膨張タバコ、再生タバコ、又はタバコ代替品の1種又は複数種を含んでもよいが、本実施例では、説明の便宜上、タバコをはじめて説明する。
【0022】
図1及び図2に示すように、本願の一実施例は、第1のモジュール1と、第2のモジュール2と、油遮断部材3と、を備え、前記第1のモジュール1は、前記第2のモジュール2に取り外し可能に固定されているベーク喫煙具を提供する。
【0023】
図3に示すように、前記第1のモジュール1は、第1のハウジング11、ホルダー12、コイル13、タバコ受け14、第1の電気的接続部などを備える。
【0024】
前記第1のハウジング11は、略円筒状の半包囲構造である。
【0025】
図3及び図4に示すように、前記ホルダー12は、前記第1のハウジング11に固定され、上下に開口した略中空筒状のものであり、前記ホルダー12は、下端に平板状の延出部123が設けられ、内部に加熱室120が形成され、外壁に環状の第1のストッパ部121と環状の第2のストッパ部122とが間隔をおいて設けられ、前記第1のストッパ部121が前記第2のストッパ部122よりも上方に位置している。前記ホルダー12の内壁の下方寄りには、前記ホルダー12の軸方向に延びる係止ロッド124が設けられている。
【0026】
前記コイル13は、前記ホルダー12の外に螺旋状に巻き付けられ、前記第1のストッパ部121と前記第2のストッパ部122との間に位置し、複数のターンがあるものであり、前記コイル13の外に、隣接するコイル13における導電性コア層を隔離するための絶縁エナメル線又は絶縁プラスチックスリーブが外被されており、前記コイル13には、交番電流を供給して変化する磁界を発生させる。前記コイル13は、交番電流が供給されるように、外部の電源と接続されるための二つのピン131を有する。
【0027】
前記タバコ受け14は、前記加熱室120内に収容されて固定されているものであり、タバコ200を支持する底壁を有し、前記底壁には、その上下両側を貫通する貫通孔を有する。前記タバコ受け14は、前記ホルダー12と一体的に成形されていてもよいことが理解される。
【0028】
前記第1の電気的接続部は、前記延出部123に固定された第1の正極端子15と第1の負極端子16を有し、前記第1の正極端子15が前記コイル13の一方のピン131に接触し、前記第1の負極端子16が前記コイル13の他方のピン131に接触する。
【0029】
図5に示すように、前記第2のモジュール2は、第2のハウジング21、加熱モジュール22、電池26などを備える。
【0030】
前記第2のハウジング21は、前記第1のハウジング11に取り外し可能に固定的に接続されている。前記第2のハウジング21と前記第1のハウジング11との取り外し可能な接続態様は、係合の態様、磁気吸着の態様などであってもよいことが理解される。具体的には、前記係合の態様は、第1のハウジング11又は前記第2のハウジング21は、一方に係止溝2215が設けられ、他方に前記係止溝2215に収容された係止ロッド124が設けられており、前記第1のハウジング11と前記第2のハウジング21との取り外し可能な接続を達成するようにしてもよく、あるいは、前記第1のハウジング11の内壁と第2のハウジング21の外壁とを密着させて、ひいては第1のモジュール1と第2のモジュール2との取り外し可能な接続を達成するようにしてもよい。
【0031】
前記磁気吸引の態様は、前記第1のハウジング11と前記第2のハウジング21との接合箇所に互いに吸引する永久磁石をそれぞれ配置して、前記第1のハウジング11と前記第2のハウジング21との取り外し可能な接続、ひいては前記第1のモジュール1と前記第2のモジュール2との取り外し可能な接続を達成するようにしてもよい。
【0032】
図6及び図7に示すように、前記加熱モジュール22は、台座221、加熱部材23、第2の電気的接続部、温度センサ27、固定部材28などを備える。
【0033】
前記台座221は、前記第2のハウジング21に固定され、前記ホルダー12の一端、すなわち前記ホルダー12の下方に位置し、PI(ポリイミド)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PEI(ポリエーテルイミド)などの高温に耐えるプラスチック材料で作られるものである。前記台座221は、ベース部2211とボス部2212とを有する。前記ボス部2212は、前記ベース部2211から上方に延びて形成されたものであり、前記ベース部2211の外径よりも小さい外径を有し、前記ホルダー12の加熱室120内に収容されている。前記ボス部2212には、その上端面から下方に向けて第1の固定溝2213が凹設されており、即ち、前記ボス部2212には、その軸方向に沿って、前記ボス部2212の中心に位置する第1の固定溝2213が凹設されている。
【0034】
前記ボスには、外側からその径方向に沿って、前記第1の固定溝と連通した第2の固定溝2214が凹設されている。前記ボス部2212の外側には、その軸方向に沿って係止溝2215が凹設されており、前記係止溝2215及び前記第2の固定溝2214は、それぞれ前記第1の固定溝2213の対向する両側に位置している。前記係止溝2215は、前記係止ロード124を収容するためのものであり、前記ホルダー12と前記ベース221との係止固定を達成する。
【0035】
いくつかの他の実施例では、前記係止溝2215が前記ホルダー12の内壁に設けられ、前記係止ロッド124が前記ボス部2212に設けられるものであってもよいことが理解される。
【0036】
前記ベース部2211は、前記ボス部2212の外径よりも大きい外径を有し、前記ベース部2211の上面から下方に向かって案内溝2216が凹設され、即ち、前記ベース部2211の前記ボス近傍の端面に案内溝2216が凹設されている。前記ベース部2211の下端面から上方に向かって、前記第1の固定溝2213と連通した第3の固定溝2217が凹設されている。
【0037】
前記加熱部材23は平板状であり、一体成形された固定部230と発熱部231とを有し、前記加熱部材23は、高透磁率の金属材料で作られるものであり、圧粉鉄心、Fe-Ni 50、Fe-Si-Al、Fe-Ni-Mo等の材料で作られることができる。前記固定部230は、前記第1の固定溝2213内に収容されて固定され、前記発熱部231は、前記固定部230から上方に延びて形成され、前記発熱部231の前記固定部230から離れた端は、その高さが中心から両側に向かって次第に低下している。
【0038】
前記加熱部材231は、前記加熱室120に露出しており、前記ホルダー12の軸方向において、前記コイル13は、前記発熱部231の少なくとも一部を被覆し、且つ、前記固定部230を被覆しておらず、前記コイル13による変化する磁界は、前記発熱部231を突き抜けて、前記発熱部231に渦電流を発生し、加熱部材23の内部の導磁成分が渦電流により高速に不規則に運動し、互いに衝突し、摩擦して熱エネルギーを発生することによって、タバコ200を加熱して、使用者が直接に吸うことができる煙霧を発生させる。
【0039】
前記第2の電気的接続部は、前記台座221のベース部2211に固定された第2の正極端子24と第2の負極端子25を有し、前記第1のモジュール1と前記第2のモジュール2とが固定的に接続されると、即ち、前記第1のハウジング11と前記第2のハウジング21とが固定的に接続されると、前記第2の正極端子24が前記第1の正極端子15に接触し、前記第2の負極端子25が前記第1の負極端子16に接触することになり、即ち、前記第1のモジュール1と第2のモジュール2とが接続状態になると、前記第1の電気的接続部と電気的に接触するように前記第2の電気的接続部が配置される。
【0040】
前記電池26は、図2に示すように、前記第2のハウジング21内に固定され、前記コイル13に電気エネルギーを供給するためのものであり、前記電池26は、使い捨ての乾電池26、ボタン電池26、又は充電可能なリチウム電池26などであってもよい。本実施例では、前記電池26は充電可能な電池26であり、前記第2の正極端子24と前記第2の負極端子25とに電気的に接続されている。
【0041】
前記温度センサ27は、図2図6及び図7に示すように、前記加熱部材23の固定部230に設置され、前記コイル13に覆われておらず、前記温度センサ27は、前記加熱部材23の温度を検出するためのものであり、外部のコントローラ(図示せず、以下同じ)と通信可能で、コントローラによって前記ヒータ23の温度を制御する。
【0042】
前記固定部材28は、図2図7及び図9に示すように、略矩形のブロック状であり、対向する第1および第2の端部281、282を有し、前記第1の端281は平面であり、前記第2の端282は円弧面であり、前記第1の端281が前記温度センサ27に当接し、前記第2の端282が前記ホルダー12の内壁に当接して、前記温度センサ27を前記加熱部材23に密着させる。前記固定部材28の下端から、前記固定部材28が前記第2の固定溝2214に滑り込むために、前記案内溝2216に嵌合する案内部283が延びている。
【0043】
前記油遮断部材3は、図2及び図10に示すように、プラスチック材料やシリカゲル材料で作られ、前記油遮断部材3を前記台座221のボス部2212の外に嵌合するように、中心に穴が開いており、前記油遮断部材3が、前記ホルダー12の延出部123と前記台座221のベース部2211との間に位置し、前記加熱部材23が発熱してタバコ200を焙じると、タバコ油が発生し、前記油遮断部材3は、前記タバコ油が前記第2のハウジング21内に侵入して前記第2のハウジング21内の回路基板(図示せず)を破壊することを防止するためのものである。前記油遮断部材3の洗浄や油遮断部材3の交換を容易にするために、前記油遮断部材3を前記台座221から取り外すこともできる。
【0044】
このベーク喫煙具100に挿入された前記タバコ200が完全にベークされた後、前記第1のモジュール1を前記第2のモジュール2から取り外し、前記タバコ200を前記加熱室120から除去してもよく、このとき、前記ホルダー12と前記加熱部材23とが分離されたので、使用者がホルダー12内の加熱室120と加熱部材23とをより良好に洗浄することができる。
【0045】
本願の実施例は、以下の有益な効果を有する。
【0046】
1)ベーク喫煙具100は、ホルダー12を含む第1のモジュール1と、加熱部材23を含む第2のモジュール2と、を備え、前記第1のモジュール1は、前記第2のモジュール2に取り外し可能に固定され、前記ベーク喫煙具100を洗浄する必要がある場合には、前記第1のモジュール1と前記第2のモジュール2とを分離することにより、前記ホルダー12内の加熱室120と加熱部材23とを分離させ、加熱室120と加熱部材23とを洗浄しやすくなり、加熱室120と加熱部材23の洗浄効果が向上する。
【0047】
2)前記第1の正極端子15及び前記第1の負極端子16は、第1のモジュール1のホルダー12に固定され、前記第2の正極端子24及び前記第2の負極端子25は、第2のモジュール2の台座221に固定され、前記第1のモジュール1が前記第2のモジュール2から取り外されると、前記第1のモジュール1のコイル13と前記電池26との接続の解除を達成する。
【0048】
3)台座221のボス部2212には、対向する第1の端281と第2の端282を有し、前記第1の端281が前記温度センサ27に当接し、前記第2の端282が前記ホルダー12の内壁に当接する固定部材28を設けることで、前記温度センサ27を前記加熱部材23に密着させ、前記温度センサ27と前記発熱部材23との取り付けが経済的かつ容易になる。
【0049】
4)前記ホルダー12の軸方向において、前記コイル13は、前記発熱部231の少なくとも一部を被覆し、且つ、前記固定部230を被覆していないので、前記コイル13への通電に伴って発生する感磁線が前記固定部230に密着固定された温度センサ27を通過することがなく、ひいては、前記温度センサ27自体の発熱を起こさず、前記温度センサ27による前記加熱部材23の温度検出の精度を確保する。
【0050】
なお、本願の明細書および図面には、本発明の好適な実施例が記載されているが、本願は、本明細書に記載された実施例に限定されず、多くの異なる形態で達成されてもよく、これらは本願の内容を特に限定するものではなく、本願の開示内容をより完全に理解することを目的として提供されている。そして、上記の各技術的特徴が更に相互に組み合わせて形成した上記に列挙しない各種実施例は、いずれも本願の明細書に記載された範囲に含まれるものとみなされ、さらに、当業者は、上記の説明に従って改良又は変換を行うことができ、そのような改良や変換は、すべて本願に添付された特許請求の範囲の保護範囲内に属することが理解されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10