(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-26
(45)【発行日】2022-11-04
(54)【発明の名称】基板生産機
(51)【国際特許分類】
G05B 19/418 20060101AFI20221027BHJP
【FI】
G05B19/418 Z
(21)【出願番号】P 2022113071
(22)【出願日】2022-07-14
(62)【分割の表示】P 2022018908の分割
【原出願日】2016-12-16
【審査請求日】2022-07-14
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000237271
【氏名又は名称】株式会社FUJI
(74)【代理人】
【識別番号】110000604
【氏名又は名称】弁理士法人 共立特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】谷澤 由治
【審査官】稲垣 浩司
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-28655(JP,A)
【文献】特開2007-220988(JP,A)
【文献】特開2000-124676(JP,A)
【文献】特開2014-41894(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 19/418
G06Q 50/04
H05K 13/00
H05K 13/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板生産ラインの上流から下流へと列設され、上流側から搬入した基板の種類に対応した生産作業を前記基板に施して下流側に搬出する複数の基板生産機のうち最上流以外の前記基板生産機であって、
上流側直近の前記基板生産機が前記基板の搬出に対応して共有記憶部に作成した前記基板の前記種類を表す基板種情報を含んだ基板種情報ファイルである第一基板種情報ファイルを認識するファイル認識部と、
前記第一基板種情報ファイルから把握した前記基板の前記種類が、前回の前記生産作業を施した前記基板の前記種類と異なる場合に、段取り替えの実施を制御する段取り替え制御部と、
前記ファイル認識部が前記第一基板種情報ファイルを認識した後に、前記第一基板種情報ファイルを前記共有記憶部から削除するファイル削除部と、
を備える基板生産機。
【請求項2】
前記基板生産機は、前記基板生産ラインの最上流および最下流を除いた前記基板生産機であり、前記基板の搬出に対応して当該基板の前記基板種情報を含んだ前記基板種情報ファイルである第二基板種情報ファイルを前記共有記憶部に作成するファイル作成部をさらに備える、請求項1に記載の基板生産機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、電子部品が実装された基板を生産する基板生産ラインを構成する基板生産機に関する。
【背景技術】
【0002】
多数の電子部品が実装された基板を生産する基板生産機として、はんだ印刷機、電子部品装着機、リフロー機、基板検査機などがある。これらの基板生産機を連結して基板生産ラインを構成することが一般的になっている。生産する基板の種類(基板種)を切り替える際に、基板生産機では段取り替えが必要となる。従来、段取り替えを自動で行うために、基板生産機ごとに基板種読み取り用カメラが設けられていた。基板種読み取り用カメラは、基板に付設された基板種コードを撮像して基板種を把握する。基板種の把握に関する技術例が特許文献1に開示されている。
【0003】
特許文献1に開示された表面実装システムの制御装置は、上流側の作業機に基板の種類データを検出する手段を設けるとともに、基板の種類データを基板の搬送に対応させて下流側の作業機に転送する手段を備える。これにより、基板の種類データを検出するのに要する時間を短くして、作業効率を向上できる、とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、従来技術では、基板生産機ごとに基板種読み取り用カメラを設けるため、コストがかさむとともに、各基板生産機にカメラの取り付けスペースを確保する必要があった。これに対して、特許文献1の技術は、上流側の作業機(基板生産機)のみに基板種読み取り用カメラを設ければよい、という点で優れている。しかしながら、基板の種類データを下流側の作業機に転送する手段として、通信機能が必須となる。このため、基板生産機の相互間の通信機能を有さない基板生産ラインでは、特許文献1の技術は実施することができない。
【0006】
本明細書は、上記背景技術の問題点に鑑みたものであり、相互間の通信機能を有さずとも各基板生産機が簡易に基板の種類を把握できる基板生産機を提供することを解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書で開示する基板生産機は、基板生産ラインの上流から下流へと列設され、上流側から搬入した基板の種類に対応した生産作業を前記基板に施して下流側に搬出する複数の基板生産機のうち最上流以外の前記基板生産機であって、上流側直近の前記基板生産機が前記基板の搬出に対応して共有記憶部に作成した前記基板の前記種類を表す基板種情報を含んだ基板種情報ファイルである第一基板種情報ファイルを認識するファイル認識部と、前記第一基板種情報ファイルから把握した前記基板の前記種類が、前回の前記生産作業を施した前記基板の前記種類と異なる場合に、段取り替えの実施を制御する段取り替え制御部と、前記ファイル認識部が前記第一基板種情報ファイルを認識した後に、前記第一基板種情報ファイルを前記共有記憶部から削除するファイル削除部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本明細書で開示する基板生産機では、上流側直近の基板生産機で把握された基板の種類を表す基板種情報を含んだ基板種情報ファイルが共有記憶部に作成され、基板生産機がこの基板種情報ファイルを認識することができる。したがって、基板生産ラインを構成する基板生産機は、上流側の基板生産機と相互間でデータ伝送を行う通信機能を有さずとも、数点の信号および共有記憶部を用いて簡易に基板の種類を把握できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1実施形態の基板生産ラインの構成を模式的に示した図である。
【
図2】最上流の半田印刷機の制御部の機能構成を説明するブロック図である。
【
図3】最上流および最下流を除いたライン途中の基板生産機の制御部の機能構成を説明するブロック図である。
【
図4】最下流の基板外観検査機の制御部の機能構成を説明するブロック図である。
【
図5】基板種情報ファイルのファイル構成を説明する図である。
【
図6】スキップ情報を模式的に説明する多面取り基板の平面図である。
【
図7】第1実施形態の基板生産ラインの半田印刷機から第1電子部品装着機までの範囲の動作を示した説明図である。
【
図8】基板生産ラインの途中で基板が抜き取られた場合の動作を例示した説明図である。
【
図9】第2実施形態の基板生産ラインの構成を模式的に示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(1.第1実施形態の基板生産ライン1の構成)
第1実施形態の基板生産ライン1について、
図1~
図8を参考にして説明する。
図1は、第1実施形態の基板生産ライン1の構成を模式的に示した図である。基板生産ライン1は、5台の基板生産機が上流から下流へと列設されて構成されている。すなわち、半田印刷機11、印刷検査機12、第1電子部品装着機13、第2電子部品装着機14、および基板外観検査機15が、記載された順番に列設されている。なお、印刷検査機12、第1電子部品装着機13、および第2電子部品装着機14は、実施形態の基板生産機である。
【0011】
5台の基板生産機は、それぞれが上流側から基板Kを搬入し、基板Kの種類に対応した生産作業を基板Kに施して下流側に搬出する。具体的に、半田印刷機11は、ペースト状の半田を定められたパターン形状で基板Kに印刷する。印刷検査機12は、基板Kの半田印刷状態を検査する。第1電子部品装着機13および第2電子部品装着機14は、基板Kの半田の上に電子部品を装着する。基板外観検査機15は、基板Kに装着された電子部品の外観状態を検査する。
【0012】
5台の基板生産機は、相互間の通信を行う通信装置を備えない。したがって、5台の基板生産機は、通信を用いて相互間でデータ伝送を行うことができない。ただし、5台の基板生産機は、隣接する相互間で数点の信号を受け渡す機能を有する。信号の受け渡し方法として、二値信号の接点渡しを例示でき、これに限定されない。なお、
図1に示される基板生産ライン1の構成は一例であって、別の様々なライン構成であってもよい。
【0013】
最上流の半田印刷機11は、基板Kを搬入する搬入口19の上方に基板種読み取り用カメラ4Aを備える。基板種読み取り用カメラ4Aは、搬入口19に載置された基板Kの上側の面に付設されたコード情報を撮像して、画像データをカメラ制御部41(
図2参照)に送出する。コード情報は、基板Kの種類を表す基板種情報や、基板Kの個体を識別する識別情報などを含んでいる。コード情報の形態として、印刷または貼付されたバーコードや数字列を例示できる。
【0014】
なお、半田印刷機11は、搬入口19の下方に2個目の基板種読み取り用カメラを備えてもよい。2個目の基板種読み取り用カメラは、基板Kの下側の面に付設されたコード情報を撮像する。これによれば、片側の面だけにコード情報が付設された基板Kでも、確実にコード情報が撮像される。
【0015】
基板生産ライン1は、共有記憶部3を備える。それぞれの基板生産機は、電子化されたファイルを共有記憶部3の内部に作成できる。またそれぞれの基板生産機は、共有記憶部3のファイルの内容を認識でき、さらに、ファイルを削除できる。共有記憶部3として、例えば、汎用の外部記憶装置が用いられる。
【0016】
共有記憶部3の内部は、用途を限定する4個以上のエリアに区画されている。第1エリア31は、半田印刷機11がファイルを作成するエリアである。第1エリア31のファイルは、印刷検査機12によって認識および削除される。以下同様に、第2エリア32は、印刷検査機12がファイルを作成するエリアである。第2エリア32のファイルは、第1電子部品装着機13によって認識および削除される。第3エリア33は、第1電子部品装着機13がファイルを作成するエリアである。第3エリア33のファイルは、第2電子部品装着機14によって認識および削除される。第4エリア34は、第2電子部品装着機14がファイルを作成するエリアである。第4エリア34のファイルは、基板外観検査機15によって認識および削除される。共有記憶部3の内部を複数のエリアに区画することにより、ファイルの取り違えを防止できる。
【0017】
(2.基板生産機の制御部の機能構成)
次に、それぞれの基板生産機の制御部の機能構成について説明する。
図2は、最上流の半田印刷機11の制御部21の機能構成を説明するブロック図である。半田印刷機11の制御部21は、制御機能部として、カメラ制御部41、搬送制御部51、印刷制御部61、段取り替え制御部71、およびファイル作成部81を有する。これらの制御機能部は、相互に連携して制御を進める。
【0018】
カメラ制御部41は、基板種読み取り用カメラ4Aの撮像動作を制御する。また、カメラ制御部41は、受け取った画像データを画像処理して、コード情報に含まれる基板種情報および識別情報を解読する。カメラ制御部41および基板種読み取り用カメラ4Aは、基板種把握部4を構成する。基板種把握部4は、次に搬入する基板Kの種類を予め把握するとともに、基板Kの個体を識別する。さらに、基板種把握部4は、コード情報に含まれるその他の情報を把握する。
【0019】
上述の構成に限定されず、基板種把握部4は、半田印刷機11に設けられたハンディタイプのバーコードスキャナ、およびスキャナ制御部で構成されてもよい。バーコードスキャナは、オペレータの操作によって、基板Kに付設されたバーコード(コード情報)を読み取るものである。さらに、基板種把握部4は、基板生産ライン1の上流側装置、または基板生産ライン1の動作を管理するホストコンピュータから基板Kのコード情報を受け取る受信装置で構成されてもよい。
【0020】
段取り替え制御部71は、基板種把握部4によって把握された基板Kの種類が前回と異なる場合に、必要に応じて動作する。すなわち、段取り替え制御部71は、基板Kの種類の切り替えに伴って段取り替えが必要とされる場合に、段取り替え実施部7Aおよび段取り替え指示部7Bを制御する。
【0021】
段取り替え実施部7Aは、自動で行える段取り替え動作を実施する。段取り替え動作として、基板Kの幅寸法の変更に伴う基板搬送路の幅調整動作や、印刷スキージの自動清掃などを例示できる。段取り替え指示部7Bは、自動で行えない段取り替え作業をオペレータに指示する。段取り替え作業として、基板Kの種類の変更に伴う印刷スクリーンの交換や、半田の補給作業などを例示できる。段取り替え指示部7Bは、段取り替え作業の完了を確認する機能を有する。
【0022】
基板種把握部4が基板Kの種類および個体を識別して、段取り替え実施部7Aおよび段取り替え指示部7Bが段取り替えを終了すると、搬送制御部51は、基板搬送部5Aの制御を開始する。基板搬送部5Aは、基板Kの搬入、位置決め、および搬出を行う。印刷制御部61は、印刷実施部6Aを制御する。印刷実施部6Aは、基板Kの種類に基づいて、半田を基板Kに印刷する。
【0023】
ファイル作成部81は、半田の印刷が終了した基板Kの搬出に対応して、基板種情報ファイルFL1(
図5参照)を共有記憶部3の第1エリア31に作成する。基板種情報ファイルFL1は、電子化されたファイルであって、搬出する基板Kの種類を表す基板種情報を含む。ファイル作成部81は、基板種把握部4が把握したコード情報に含まれる情報をファイル化し、ファイル名称Nmを付して、基板種情報ファイルFL1を作成する。
【0024】
図3は、最上流および最下流を除いたライン途中の基板生産機の制御部の機能構成を説明するブロック図である。印刷検査機12、第1電子部品装着機13、および第2電子部品装着機14の制御部の機能は類似しているので、第1電子部品装着機13を代表例にして説明を進める。
図3に示されるように、第1電子部品装着機13の制御部23は、制御機能部として、搬送制御部53、装着制御部63、段取り替え制御部73、ファイル作成部83、ファイル認識部93、およびファイル削除部94を有する。これらの制御機能部は、相互に連携して制御を進める。
【0025】
ファイル認識部93は、上流側直近の印刷検査機12から基板Kを搬入する以前に、共有記憶部3の第2エリア32の基板種情報ファイルFL2(
図5参照)を認識する。この基板種情報ファイルFL2は、印刷検査が終了した基板Kの搬出に対応して、印刷検査機12が作成したものである。基板種情報ファイルFL2は基板種情報を含んでいるので、ファイル認識部93は、次に搬入する基板Kの種類を予め把握する。
【0026】
段取り替え制御部73は、ファイル認識部93によって把握された基板Kの種類が前回と異なる場合に、必要に応じて動作する。すなわち、段取り替え制御部73は、基板Kの種類の切り替えに伴って段取りが必要とされる場合に、段取り替え実施部7Cおよび段取り替え指示部7Dを制御する。段取り替え実施部7Cが自動で行う段取り替え動作として、前述した基板搬送路の幅調整動作や、電子部品の装着に用いる吸着ノズルの自動交換などを例示できる。段取り替え指示部7Dがオペレータに指示する段取り替え作業として、電子部品を供給するフィーダ装置あるいは部品供給リールの取り替えなどを例示できる。
【0027】
ファイル認識部93が基板種情報ファイルFL2を認識した後に、ファイル削除部94は、基板種情報ファイルFL2を第2エリア32から削除する。ファイル認識部93が基板種情報ファイルFL2を認識して、段取り替え実施部7Cおよび段取り替え指示部7Dが段取り替えを終了すると、搬送制御部53は、基板搬送部5Cの制御を開始する。基板搬送部5Cは、基板Kの搬入、位置決め、および搬出を行う。装着制御部63は、装着実施部6Cを制御する。装着実施部6Cは、基板Kの種類に基づいて、電子部品を基板Kに装着する。
【0028】
ファイル作成部83は、電子部品の装着が終了した基板Kの搬出に対応して、基板種情報ファイルFL3(
図5参照)を共有記憶部3の第3エリア33に作成する。基板種情報ファイルFL3は、電子化されたファイルであって、搬出する基板Kの種類を表す基板種情報を含む。ファイル作成部83は、ファイル認識部93が認識した基板種情報ファイルFL2の内容を保持しつつ、ファイル名称Nmを変更して、基板種情報ファイルFL3を作成する。
【0029】
図4は、最下流の基板外観検査機15の制御部25の機能構成を説明するブロック図である。基板外観検査機15の制御部25は、制御機能部として、搬送制御部55、外観検査制御部65、段取り替え制御部75、ファイル認識部95、およびファイル削除部96を有する。これらの制御機能部は、相互に連携して制御を進める。
【0030】
ファイル認識部95は、上流側直近の第2電子部品装着機14から基板Kを搬入する以前に、共有記憶部3の第4エリア34の基板種情報ファイルを認識する。この基板種情報ファイルは、電子部品の装着が終了した基板Kの搬出に対応して、第2電子部品装着機14が作成したものである。基板種情報ファイルは基板種情報を含んでいるので、ファイル認識部95は、次に搬入する基板Kの種類を予め把握する。
【0031】
段取り替え制御部75は、ファイル認識部95によって把握された基板Kの種類が前回と異なる場合に、必要に応じて動作する。すなわち、段取り替え制御部75は、基板Kの種類の切り替えに伴って段取りが必要とされる場合に、段取り替え実施部7Eおよび段取り替え指示部7Fを制御する。段取り替え実施部7Eが自動で行う段取り替え動作として、前述した基板搬送路の幅調整動作や、基板Kの外観を撮像する検査用カメラの撮像条件の自動調整などを例示できる。なお、オペレータに指示する段取り替え作業がなければ、段取り替え指示部7Fは省略することができる。
【0032】
ファイル認識部95が基板種情報ファイルを認識した後に、ファイル削除部96は、基板種情報ファイルを第4エリア34から削除する。ファイル認識部95が基板種情報ファイルを認識して、段取り替え実施部7Eおよび段取り替え指示部7Fが段取り替えを終了すると、搬送制御部55は、基板搬送部5Eの制御を開始する。基板搬送部5Eは、基板Kの搬入、位置決め、および搬出を行う。外観検査制御部65は、外観検査実施部6Eを制御する。外観検査実施部6Eは、基板Kの種類に基づいて、基板Kに装着された電子部品の外観状態を検査する。
【0033】
ここまでの説明で分かるように、基板種把握部4は、最上流の半田印刷機11のみに設けられている。また、ファイル作成部(81、83)は、最下流の基板外観検査機15を除いた4台の基板生産機に設けられている。ファイル認識部(93、95)およびファイル削除部(94、96)は、半田印刷機11を除いた4台の基板生産機に設けられている。
【0034】
(3.基板種情報ファイルのファイル構成)
次に、基板種情報ファイルのファイル構成について説明する。前記した基板種情報ファイルFL1、基板種情報ファイルFL2、および基板種情報ファイルFL3は、同一の内容部分を含むので、まとめて説明する。
図5は、基板種情報ファイル(FL1、FL2、FL3)のファイル構成を説明する図である。基板種情報ファイルは、ファイル名称Nmおよび内容部分からなる。内容部分は、基板種情報IK、識別情報ID、基板Kの長さ寸法Lgおよび幅寸法Wd、基板Kの表裏Sf、ターミネートフラグTm、ならびにスキップ情報Skpを含む。内容部分は、最上流の基板生産機では新規に作成され、最上流以外の基板生産機ではコピーして作成され、下流側の基板生産機に順番に送られてゆく。
【0035】
ファイル名称Nmは、当該の基板種情報ファイルを作成する基板生産機ごとに異なる固有の名称となっている。例えば、半田印刷機11のファイル作成部81は、ファイル名称Nm1の基板種情報ファイルFL1を作成し、第1電子部品装着機13のファイル作成部83は、ファイル名称Nm3の基板種情報ファイルFL3を作成する。複数の基板種情報ファイル(FL1、FL2、FL3)のファイル名称Nmを互いに異なるものとすることにより、ファイルを作成するエリアの違いと併せて、ファイルの取り違えを二重に防止できる。
【0036】
基板種情報IKは、前述したように基板Kの種類(基板種)を表す。識別情報IDは、基板Kの個体を表す。識別情報IDは、例えば、通し番号や、基板Kにコード情報を印刷する瞬間の時刻などで表される。基板Kの長さ寸法Lgおよび幅寸法Wdは、前述した段取り替え実施部(7A、7C、7E)によって参照される。基板Kの表裏Sfは、基板Kの上側になっている面が表側の面であるか、裏側の面であるかを表す情報である。
【0037】
ターミネートフラグTmは、基板Kの生産実績枚数が基板Kの生産計画枚数に到達することを表す情報である。半田印刷機11は、予め生産計画枚数の情報を保持しており、基板Kを搬出するたびに生産実績枚数をカウントアップする。そして、生産実績枚数が生産計画枚数に到達したときの基板Kを搬出する際に、半田印刷機11のファイル作成部81は、基板種情報ファイルFL1のターミネートフラグTmをオンに設定する。
【0038】
スキップ情報Skpは、基板Kが多面取り基板KLの場合に使用される。
図6は、スキップ情報Skpを模式的に説明する多面取り基板KLの平面図である。多面取り基板KLは、電子部品が装着された後に、図中の破線で分断される。これにより、6個の小片基板KSが生産される。多面取り基板KLの右上隅に、コード情報を表すバーコードBC、およびスキップコードSCが付設されている。バーコードBCおよびスキップコードSCは、半田印刷機11の基板種読み取り用カメラ4Aによって撮像される。
【0039】
スキップコードSCは、使用不可の小片基板KSに無駄な生産作業を行わないことを目的として付設される。スキップコードSCは、小片基板KSの配置に対応する6個の丸印で表される。白丸印は、対応する小片基板KSが使用可であることを意味し、黒丸印は、対応する小片基板KSが使用不可であることを意味する。
図6の例では、左下隅の小片基板KSが使用不可となっている。スキップコードSCの6個の丸印を情報化したものがスキップ情報Skpである。
【0040】
(4.第1実施形態の基板生産ライン1の動作および作用)
次に、第1実施形態の基板生産ライン1の動作および作用について説明する。
図7は、第1実施形態の基板生産ライン1の半田印刷機11から第1電子部品装着機13までの範囲の動作を示した説明図である。
図7の左側から右側へと、半田印刷機11、共有記憶部3の第1エリア31、印刷検査機12、共有記憶部3の第2エリア32、第1電子部品装着機13が並んでいる。
図7の上側から下側へと、時系列的に動作が示される。
【0041】
図7のステップS11で、半田印刷機11の基板種把握部4は、搬入口19の基板Kの種類(基板種)を把握する。ステップS12で、半田印刷機11の段取り替え制御部71は、把握された基板種に基づき、必要に応じて段取り替えの制御を行う。ステップS13で、半田印刷機11の搬送制御部51は、基板搬送部5Aを制御して、基板Kを搬入する。ステップS14で、半田印刷機11の印刷制御部61は、把握された基板種に基づいて印刷実施部6Aを制御し、半田を基板Kに印刷する。
【0042】
ステップS15で、半田印刷機11のファイル作成部81は、把握された基板種の基板種情報IKを含む基板種情報ファイルFL1を第1エリア31に作成する。ステップS16で、半田印刷機11は、BA信号を印刷検査機12に送る。BA信号は、基板Kを搬出できる状態になったことを表す信号であり、例えば、接点渡しで送られる。BA信号を受け取った印刷検査機12では、ファイル認識部が動作を開始する。ステップS21で、印刷検査機12のファイル認識部は、第1エリア31の基板種情報ファイルFL1を認識し、基板種情報IKを把握する。
【0043】
ステップS22で、印刷検査機12の段取り替え制御部は、基板種情報IKに基づき、必要に応じて段取り替えの制御を行う。ステップS23で、印刷検査機12は、RD信号を半田印刷機11に送る。RD信号は、基板Kを搬入できる状態であることを表す信号であり、例えば、接点渡しで送られる。ステップS24で、印刷検査機12のファイル削除部は、第1エリア31の基板種情報ファイルFL1を削除する。
【0044】
RD信号を受け取った半田印刷機11では、ステップS17で、搬送制御部51が基板搬送部5Aを制御して基板Kを搬出する。印刷検査機12では、ステップS25で、搬送制御部が基板搬送部を制御して基板Kを搬入する。ステップS26で、印刷検査機12の印刷検査制御部は、基板種情報IKに基づいて印刷検査実施部を制御し、基板Kの半田印刷状態を検査する。
【0045】
ステップS27で、印刷検査機12のファイル作成部は、基板種情報IKを含む基板種情報ファイルFL2を第2エリア32に作成する。ステップS28で、印刷検査機12は、BA信号を第1電子部品装着機13に送る。BA信号を受け取った第1電子部品装着機13では、ファイル認識部93が動作を開始する。ステップS31で、第1電子部品装着機13のファイル認識部93は、第2エリア32の基板種情報ファイルFL2を認識し、基板種情報IKを把握する。
【0046】
ステップS32で、第1電子部品装着機13の段取り替え制御部73は、基板種情報IKに基づき、必要に応じて段取り替えの制御を行う。ステップS33で、第1電子部品装着機13は、RD信号を印刷検査機12に送る。ステップS34で、第1電子部品装着機13のファイル削除部94は、第2エリア32の基板種情報ファイルFL2を削除する。
【0047】
RD信号を受け取った印刷検査機12では、ステップS29で、搬送制御部が基板搬送部を制御して基板Kを搬出する。第1電子部品装着機13では、ステップS35で、搬送制御部53が基板搬送部5Cを制御して基板Kを搬入する。ステップS36で、第1電子部品装着機13の装着制御部63は基板種情報IKに基づいて装着実施部6Cを制御し、基板Kに電子部品を装着する。ステップS37で、第1電子部品装着機13のファイル作成部83は、基板種情報IKを含む基板種情報ファイルFL3を第3エリア33に作成する。
【0048】
基板生産ライン1の第1電子部品装着機13、第2電子部品装着機14、および基板外観検査機15も、同様の動作を行う。これにより、基板Kの搬送に対応して、基板種情報ファイルの作成、認識、および削除が行われる。また、半田印刷機11では、搬入口19に基板Kが載置されるたびに、ステップS11以降が繰り返される。さらに、下流側の印刷検査機12以降も、追従して繰り返し動作する。
【0049】
図8は、基板生産ライン1の途中で基板Kが抜き取られた場合の動作を例示した説明図である。
図8の例では、ステップS26で、印刷検査機12が基板Kの半田印刷状態を検査しているときに、不良が発生して基板Kが抜き取られている。この場合、印刷検査機12は、ステップS26以降の動作を行わず、次のBA信号を待つ。そして、半田印刷機11が次のBA信号を送ってきた時点で、印刷検査機12は、ステップS21の動作を行う。上記のように、基板Kが抜き取られた場合には、基板種情報ファイルは作成されない。これにより、下流側に搬送される基板Kと、共有記憶部3に作成される基板種情報ファイルとの対応関係が確実に維持される。
【0050】
次に、基板種情報ファイルのターミネートフラグTmがオンに設定されている場合の動作を説明する。ターミネートフラグTmがオンであるとき、基板生産機は、現在生産している基板種の最後の基板Kであると分かる。基板生産機は、最後の基板Kに生産作業を施し、対応する基板種情報ファイルを作成し、最後の基板Kを搬出した後に休止する。すると、最後の基板Kの生産が完了した時点で、全ての基板生産機が休止状態となる。したがって、この時点で、比較的大規模な段取り替え作業を実施できる。
【0051】
ターミネートフラグTmによる全ての基板生産機の休止は必須でない。つまり、ターミネートフラグTmに関係なく、基板生産機が動作し続ける設定をしておくこともできる。この場合、オペレータの段取り替え作業を要しない基板種の切り替え時に、基板生産機は次の基板種の生産を自動で開始できる。
【0052】
また、多面取り基板KLを生産する場合、基板生産機は、基板種情報ファイルのスキップ情報Skpに基づき、使用不可の小片基板KSについて生産作業を省略する。
【0053】
(5.第1実施形態の基板生産ライン1の態様および効果)
第1実施形態の基板生産ライン1は、上流から下流へと一列に並んで配置され、かつ、それぞれが上流側から基板Kを搬入し、基板Kの種類に対応した生産作業を基板Kに施して下流側に搬出する5台の基板生産機(半田印刷機11、印刷検査機12、第1電子部品装着機13、第2電子部品装着機14、基板外観検査機15)と、複数の基板生産機に対して共通に設けられ、電子化されたファイルを記憶する共有記憶部3と、最上流の基板生産機(半田印刷機11)に設けられ、基板Kを搬入する以前に、基板Kの種類を把握する基板種把握部4と、最下流以外の基板生産機(11、12、13、14)に設けられ、基板Kの搬出に対応して、基板Kの種類を表す基板種情報IKを含んだ基板種情報ファイル(FL1、FL2、FL3)を共有記憶部3に作成するファイル作成部(81、83)と、最上流以外の基板生産機(12、13、14、15)に設けられ、基板Kを搬入する以前に、上流側直近の基板生産機が作成した基板種情報ファイル(FL1、FL2、FL3)を認識するファイル認識部(93、95)と、を備える。
【0054】
これによれば、上流側の基板生産機に設けられたファイル作成部(81、83)は、基板種情報ファイル(FL1、FL2、FL3)を共有記憶部3に作成し、下流側の基板生産機に設けられたファイル認識部(93、95)は、作成された基板種情報ファイル(FL1、FL2、FL3)を認識する。これにより、基板Kの搬送に対応して、基板種情報IKが下流側の基板生産機に順番に送られてゆく。したがって、基板生産ライン1を構成する各基板生産機(11、12、13、14、15)は、相互間でデータ伝送を行う通信機能を有さずとも、数点の信号および共有記憶部3を用いて簡易に基板Kの種類を把握できる。
【0055】
また、最上流以外の基板生産機(12、13、14、15)には、基板種把握部4を設けなくてよい。したがって、基板種把握部4に要するコストを削減できるとともに、基板種把握部4の取り付けスペースを省略できる。
【0056】
さらに、第1実施形態の基板生産ライン1は、最上流以外の基板生産機(12、13、14、15)に設けられ、ファイル認識部(93、95)が認識した基板種情報ファイル(FL1、FL2、FL3)を共有記憶部3から削除するファイル削除部(94、96)をさらに備える。これによれば、新旧の基板種情報ファイル(FL1、FL2、FL3)が混在しないので、ファイルの取り違えが確実に防止される。また、共有記憶部3が基板種情報ファイル(FL1、FL2、FL3)で満杯になることも生じない。
【0057】
さらに、第1実施形態の基板生産ライン1は、少なくとも一部の基板生産機に設けられ、基板Kの種類の変更に対応して段取り替え動作を行う段取り替え実施部(7A、7C、7E)をさらに備える。これによれば、把握された基板Kの種類に基づいて、自動で段取り替え動作が行われる。
【0058】
また、基板種情報ファイル(FL1、FL2、FL3)は、基板Kの個体を識別する識別情報IDを含む。これによれば、基板Kの搬送に対応して、基板種情報IKに加え識別情報IDも下流側の基板生産機に順番に送られてゆく。
【0059】
さらに、基板種情報ファイル(FL1、FL2、FL3)は、基板Kの生産実績枚数が基板の生産計画枚数に到達することを表すターミネートフラグTmを含む。これによれば、ターミネートフラグTmが下流側の基板生産機に順番に送られてゆくので、各基板生産機は、現在生産している基板種の最後の基板Kを判別できる。
【0060】
さらに、基板Kが複数の小片基板KSからなる多面取り基板KLである場合に、基板種情報ファイル(FL1、FL2、FL3)は、小片基板KSの使用不可を表すスキップ情報Skpを含む。これによれば、スキップ情報Skpが下流側の基板生産機に順番に送られてゆくので、各基板生産機は、使用不可の小片基板KSに無駄な生産作業を施さなくてすむ。
【0061】
また、実施形態の基板生産機(第1電子部品装着機13)は、上流側から基板Kを搬入し、基板Kの種類に対応した生産作業(装着作業)を基板Kに施して下流側に搬出する作業実施部(装着実施部6C)と、基板Kの搬入に対応して、上流側基板生産機(印刷検査機12)が共有記憶部3に作成した基板種情報ファイルFL2であって、基板Kの種類を表す基板種情報IKを含んだ基板種情報ファイルFL2を認識するファイル認識部93と、基板Kの搬出に対応して、基板種情報IKを含んだ基板種情報ファイルFL3であって、下流側基板生産機(第2電子部品装着機14)が認識する基板種情報ファイルFL3を共有記憶部3に作成するファイル作成部83と、を備える。
【0062】
これによれば、基板生産機(第1電子部品装着機13)は、上流側および下流側の基板生産機(印刷検査機12、第2電子部品装着機14)と共有記憶部3を共有し、基板Kの搬入に対応して上流側の基板生産機(印刷検査機12)が作成した基板種情報ファイルFL2を認識するとともに、基板Kの搬出に対応して基板種情報ファイルFL3を共有記憶部3に作成する。したがって、基板生産機(第1電子部品装着機13)は、データ伝送を行う通信機能を有さずとも、数点の信号および共有記憶部3を用いて簡易に上流側から基板種情報IKを受け取って基板Kの種類を把握できる。さらに、基板生産機(第1電子部品装着機13)は、簡易に下流側に基板種情報IKを送ることができる。
【0063】
(6.第2実施形態の基板生産ライン10)
次に、第2実施形態の基板生産ライン10について、第1実施形態と異なる点を主に説明する。
図9は、第2実施形態の基板生産ライン10の構成を模式的に示した図である。第2実施形態の基板生産ライン10は、第1実施形態の基板生産ライン1の中の第2電子部品装着機14が、非共有形基板生産機16に置き換えられている。非共有形基板生産機16は、電子化されたファイルを共有記憶部3に作成できないし、共有記憶部3内のファイルを認識することもできない。非共有形基板生産機16として、基板Kを搬送するだけの基板搬送装置や、基板Kを一時的に留め置くバッファ装置、基板Kの表裏を反転する基板反転装置などを例示できる。
【0064】
第2実施形態の基板生産ライン10は、ファイル受け渡し代行部36を備える。ファイル受け渡し代行部36は、非共有形基板生産機16に代わって共有記憶部3内のファイルにアクセスするものである。ファイル受け渡し代行部36は、非共有形基板生産機16が基板Kを搬入することに対応して、基板種情報ファイルFL3を共有記憶部3の第3エリア33から取得する。この基板種情報ファイルFL3は、非共有形基板生産機16の上流側直近の第1電子部品装着機13が作成したものである。ファイル受け渡し代行部36は、基板種情報ファイルFL3を取得した後、第3エリア33内に残っている基板種情報ファイルFL3を削除する。
【0065】
ファイル受け渡し代行部36は、次に、共有記憶部3の第4エリア34から基板種情報ファイルが削除されるのを待つ。削除されるファイルは、先行する基板Kに対応しており、非共有形基板生産機16の下流側直近の基板外観検査機15によって削除される。削除が行われた後、ファイル受け渡し代行部36は、取得した基板種情報ファイルFL3の名称だけを変更したコピーファイルを第4エリア34に作成する。これにより、ファイルの重ね書きによる誤りが防止される。第4エリア34のコピーファイルは、基板外観検査機15に認識され、すなわち、基板外観検査機15に受け渡される。
【0066】
また、オペレータは、非共有形基板生産機16から基板Kを抜き取るときに、ファイル受け渡し代行部36の抜き取りボタン37を押下する。このとき、ファイル受け渡し代行部36は、取得した基板種情報ファイルFL3を破棄し、コピーファイルを第4エリア34に作成しない。これにより、非共有形基板生産機16を含む基板生産ライン10であっても、搬送される基板Kと、基板種情報ファイルとの対応関係が確実に維持される。
【0067】
なお、ファイル受け渡し代行部36は、抜き取りボタン37に代えて、コードリーダーを備えてもよい。コードリーダーは、抜き取った基板Kのコード情報を読み取り、ファイル受け渡し代行部36に送る。これによれば、ファイル受け渡し代行部36は、送られたコード情報に対応する基板種情報ファイルを確実に破棄できる。
【0068】
第2実施形態の基板生産ライン10は、複数の基板生産機の中に、電子化されたファイルを共有記憶部3に作成できない、または共有記憶部3のファイルを認識できない非共有形基板生産機16を含み、共有記憶部3は、非共有形基板生産機16の上流側直近の基板生産機(第1電子部品装着機13)が基板種情報ファイルFL3を作成する送りエリア(第3エリア33)と、非共有形基板生産機16の下流側直近の基板生産機(基板外観検査機15)が基板種情報ファイルを認識する受けエリア(第4エリア34)と、を有し、非共有形基板生産機16が基板Kを搬入および搬出することに対応して、送りエリアの基板種情報ファイルFL3のコピーファイルを受けエリアに作成するファイル受け渡し代行部36をさらに備える。
【0069】
これによれば、基板生産ライン10の中に非共有形基板生産機16を含んでいても、ファイル受け渡し代行部36を備えることにより、基板Kの搬送に対応して、基板種情報IKが下流側の基板生産機に順番に送られてゆく。したがって、各基板生産機(11、12、13、15)は、相互間の通信機能を有さずとも、共有記憶部3を用いて簡易に基板Kの種類を把握できる。
【0070】
(7.実施形態の応用および変形)
なお、第1および第2実施形態において、基板種情報ファイル(FL1、FL2、FL3)の基板種情報IKのみが必須であり、その他の識別情報IDなどは必須でない。また、共有記憶部3の区画化、およびファイル名称Nmの相違化の一方だけを用いて、基板種情報ファイル(FL1、FL2、FL3)の取り違えを防止してもよい。本発明は、その他にも様々な応用や変形が可能である。
【符号の説明】
【0071】
1:基板生産ライン 10:基板生産ライン 11:半田印刷機 12:印刷検査機 13:第1電子部品装着機 14:第2電子部品装着機 15:基板外観検査機 3:共有記憶部 31:第1エリア 32:第2エリア 33:第3エリア 34:第4エリア 36:ファイル受け渡し代行部 4:基板種把握部 41:カメラ制御部 4A:基板種読み取り用カメラ 63:装着制御部 6C:装着実施部 71:段取り替え制御部 73:段取り替え制御部 75:段取り替え制御部 7A:段取り替え実施部 7B:段取り替え指示部 7C:段取り替え実施部 7D:段取り替え指示部 7E:段取り替え実施部 7F:段取り替え指示部 81:ファイル作成部 83:ファイル作成部 93:ファイル認識部 94:ファイル削除部 95:ファイル認識部 96:ファイル削除部 K:基板 KL:多面取り基板 KS:小片基板 FL1:基板種情報ファイル FL2:基板種情報ファイル FL3:基板種情報ファイル Nm:ファイル名称 IK:基板種情報 ID:識別情報 Tm:ターミネートフラグ Skp:スキップ情報