IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 浙江大学の特許一覧

特許7165960多ノズルヘッド共通点のプリントシステム
<>
  • 特許-多ノズルヘッド共通点のプリントシステム 図1
  • 特許-多ノズルヘッド共通点のプリントシステム 図2
  • 特許-多ノズルヘッド共通点のプリントシステム 図3
  • 特許-多ノズルヘッド共通点のプリントシステム 図4
  • 特許-多ノズルヘッド共通点のプリントシステム 図5
  • 特許-多ノズルヘッド共通点のプリントシステム 図6
  • 特許-多ノズルヘッド共通点のプリントシステム 図7
  • 特許-多ノズルヘッド共通点のプリントシステム 図8
  • 特許-多ノズルヘッド共通点のプリントシステム 図9
  • 特許-多ノズルヘッド共通点のプリントシステム 図10
  • 特許-多ノズルヘッド共通点のプリントシステム 図11
  • 特許-多ノズルヘッド共通点のプリントシステム 図12
  • 特許-多ノズルヘッド共通点のプリントシステム 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-27
(45)【発行日】2022-11-07
(54)【発明の名称】多ノズルヘッド共通点のプリントシステム
(51)【国際特許分類】
   B29C 64/209 20170101AFI20221028BHJP
   B29C 64/106 20170101ALI20221028BHJP
   B29C 64/232 20170101ALI20221028BHJP
   B29C 64/236 20170101ALI20221028BHJP
   B33Y 30/00 20150101ALI20221028BHJP
【FI】
B29C64/209
B29C64/106
B29C64/232
B29C64/236
B33Y30/00
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2022508553
(86)(22)【出願日】2020-08-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-12
(86)【国際出願番号】 CN2020110669
(87)【国際公開番号】W WO2021032208
(87)【国際公開日】2021-02-25
【審査請求日】2022-02-08
(31)【優先権主張番号】201910777590.1
(32)【優先日】2019-08-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】505072650
【氏名又は名称】浙江大学
【氏名又は名称原語表記】ZHEJIANG UNIVERSITY
(74)【代理人】
【識別番号】100216471
【弁理士】
【氏名又は名称】瀬戸 麻希
(72)【発明者】
【氏名】張斌
(72)【発明者】
【氏名】李▲ち▼
(72)【発明者】
【氏名】羅▲い▼晨
(72)【発明者】
【氏名】楊騰
(72)【発明者】
【氏名】張波
(72)【発明者】
【氏名】馬梁
(72)【発明者】
【氏名】楊華勇
【審査官】神田 和輝
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0370116(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第110450417(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 64/00-64/40
B33Y 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
多ノズルヘッド共通点のプリントシステムであって、
押出式のノズルヘッドユニットと、3軸方向水平移動機構と、および置物台とを含み、
前記ノズルヘッドユニットはそれぞれノズルと、材料容器と、および温度制御モジュール
とを有しており、前記3軸方向水平移動機構はX軸方向水平移動手段と、Y軸方向水平移
動手段と、およびZ軸方向移動手段とを含み、前記ノズルヘッドユニットが前記Z軸方
動手段に取付けられており、前記ノズルヘッドユニットが複数個備えられ、該プリント
システムは共通点キャリブレーションセンサーを有し、該共通点キャリブレーションセン
サーにキャリブレティングされた後、すべての前記ノズルヘッドユニットのノズルの狙い
は共通点とするように構成されており、
各ノズルヘッドユニットはそれぞれのZ軸方向移動手段が対応しており、あるいは、少な
くとも2つのノズルヘッドヘッドユニットは1つのZ軸方向移動手段が共通しており、
X方向水平移動手段は、固定門型架構と、移動門型架構と、前記移動門型架構に接合され
るX方向門型架構案内レールと、および前記置物台に接合される置物台案内レールとを含
み、前記固定門型架構と前記移動門型架構にそれぞれのY方向案内レールとZ方向案内レ
ールがそれぞれ設けられ、前記Z方向案内レールは前記Y方向案内レールに滑動可能に取
付られ、ノズルヘッドホルダは前記Z方向案内レールに滑動可能に取付られており、各前
記ノズルヘッドホルダはそれぞれ1つのZ方向案内レールが対応され、または複数個のノ
ズルヘッドホルダは1つのZ方向案内レールが共通しており、各ノズルヘッドホルダはそ
れぞれのZ方向案内レールに取付けられている、あるいは、複数個のノズルヘッドホルダ
は全部、1つのZ方向案内レールに取付けられている、あるいは、1つのノズルヘッドホ
ルダは1つのZ方向案内レールが対応される構成といくつかのノズルヘッドホルダは1つ
のZ方向案内レールが共通される構成とが共存している、
多ノズルヘッド共通点のプリントシステム。
【請求項2】
前記移動門型架構と前記固定門型架構とがセンタリングされ、前記移動門型架構に複数個
のノズルヘッドユニットが設けられ、前記固定門型架構に複数個のノズルヘッドユニット
が設けられている、
請求項1に記載の多ノズルヘッド共通点のプリントシステム。
【請求項3】
前記移動門型架構のノズルヘッドユニットと前記固定門型架構上のノズルヘッドユニット
は移動門型架構と固定門型架構の中央に関して面対称である、
請求項1に記載の多ノズルヘッド共通点のプリントシステム。
【請求項4】
前記移動門型架構は3つのノズルヘッドユニットが備えられ、前記固定門型架構は3つの
ノズルヘッドユニットが備えられ、同一門型架構のノズルヘッドユニットにおいては、中
央にあるノズルヘッドユニットはノズルヘッドホルダに固定接続され、他のノズルヘッド
ユニットは回転機構を介してノズルヘッドホルダに接続されている、
請求項1に記載の多ノズルヘッド共通点のプリントシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は組織工学における生物3 Dプリントの技術分野に関し、特に高精度の生物プリン
ト装置の多ノズルヘッド共通点のプリントシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
世界中で毎年、極めて膨大な数の人が様々なタイプの傷害を受けて組織が欠損したり、臓
器移植が必要になったりしている。巨大な組織器官修復の需要がある。人体が損傷した大
塊の軟組織と内臓器官の治療に対して、組織器官移植は極めて有効な治療方法である。し
かし,臓器ドナー源の不足,免疫反発などの問題があり,臓器移植治療は実際の運用におい
て克服しにくい困難がある。組織工事の提出は上述の問題を解決するために新しい道を開
いた。組織工学は、生体細胞を何らかの方法で生体材料マトリックスまたは調製したブラ
ケットに付着させ、機能組織代替物を構築することである。その後、構築した組織代替物
を培養した後、患者の体内に移植し、既存の病変組織器官を交換して元の身体機能を回復
し、疾病治療を実現した。現在、組織工学皮膚の研究と運用は組織工学の良好な発展の見
通しに関する有効な例証である。
【0003】
ここ数年来、3D印刷技術の急速な発展は、工業製造のために新しい製造生産モデルを切り
開いた。生物分野では、生物印刷、細胞の3次元制御組織などの技術も応用されている。
これらの技術は、単一の細胞または単成分の微小サイズの液滴を操作する能力を有し、操
作対象の空間位置および分布を正確に制御することができる。大きな組織と器官の構築過
程における異なる細胞と生物材料の空間位置堆積を実現することに大きな意義がある。従
って,バイオプリント技術の開発は将来の組織工学研究の必然的な傾向である。典型的な
バイオプリント装置では、最も重要な部分は、成形ヘッドシステムである。
【0004】
大きなサイズの複雑な組織器官の製造ニーズを満たすために、特に肝臓などの明らかな単
位性構造を有する組織器官に対しては、多くの材料の複合使用が必要とされることが多い
。また、例えば皮膚を印刷する際に血管などの組織を印刷する必要があり、単一のヘッド
を使用すると、ヘッドを長時間交換する過程があります。これは効率に影響し、こちらが
ヘッドを交換したばかりで、あちらのヒドロゲルが硬化する可能性があります。同じヘッ
ドの複数の送液通路を採用すると、またヘッドでの材料混合の問題を引き起こす。同時に
印刷できないため、より効率が低くなる。
【0005】
市場の単一ヘッドとしてenvisionTecを例に挙げる。材料を交換するたびに、ヘッドを新
しいヘッドに移動する。次に真空吸着方式でナイフを交換する。時間が長く、位置決め精
度が保証されないという問題がある。また、肝細胞のような離散六角形の形状を印刷する
と、6ブロックの間に隙間があり、長い時間に渡りラインが引かれる。このように複雑な
器官を印刷する能力を深刻に制限し、印刷時間が長すぎて、効率が低い。
【発明の概要】
【0006】
本発明の目的は、多ノズルヘッドが協働し、複雑な器官のプリント能力と効率を向上する
多ノズルヘッドプリントシステムを提供する。
生物3Dプリントシステムは押出式のノズルヘッドユニットと置物台を含む。ノズルヘッ
ドユニットはそれぞれのノズル、材料容器と温度制御モジュールを含む。ノズルヘッドユ
ニットを3軸方向(X軸、Y軸とZ軸)を水平移動させるように駆動する3軸方向水平移
動機構はX軸方向水平移動手段、Y軸方向水平移動手段とZ軸方向移動手段を含む。ノズ
ルヘッドユニットがZ軸方向移動手段に取付けられる。ノズルヘッドはXOY平面の任意
1点において移動できるとともに、Z軸方向に沿って昇降できる。ノズルヘッドユニット
は独立した、材料、押出およびプリント機能を有する。置物台は、ノズルヘッドユニット
から押出した材料を受ける。温度制御モジュールは材料容器内の温度を保持することによ
り、材料をプリントに必要な温度にする。
【0007】
多ノズルヘッドプリントシステム
ノズルヘッドユニットは複数個備えられ、各ノズルヘッドユニットはそれぞれのノズルヘ
ッドホルダを有する。ノズルヘッドホルダはZ軸方向移動手段に連接する固定部とノズル
ヘッドユニットに連接する取付部とを含む。固定部と取付部とが傾斜角を有する。ノズル
ヘッドユニットは斜め設置される。ノズルヘッドユニットの傾斜とは、Z軸と交差し角度
をなす。ノズルを斜め下方向に設置することにより、材料容器同士間の動作干渉を防ぎ、
複数個のノズルヘッドユニットの相互協働動作を可能にさせる。
ノズルヘッドホルダの固定部と取付部の間に角度調節機構が備えられる。角度調節機構は
ノズルヘッドホルダとノズルヘッドユニットの間に設置されるくさび形ブロックであって
もよく、あるいは、固定部と取付部が枢接され、取付部が固定部に対して回動可能とする
ことにより、取付部と固定部の間の角度を調節し、さらに取付部におけるノズルヘッドユ
ニットのZ軸に対する角度を調節する。規定角度になると、固定部と取付部の間の位置を
ロックする。ロックの方式はラチェットホィール・ラチェット爪、締合ネジなどの従来の
手段によって実現されてもよい。
ノズルホルダの断面は直角三角形を呈し、ノズルホルダの斜辺のある面は取付部とし、ノ
ズルホルダの1つの直角辺のある面は固定部とする。ノズルユニットは取付面内において
回転自由度がある。
少なくとも1つのノズルヘッドユニットは回転機構を有する。回転機構は取付部とノズル
ヘッドユニットの間に取付けられる。回転機構の回転自由度はノズルヘッドユニットと統
一する。回転機構は固定部を基準面とし、固定部のある平面内でノズルヘッドユニットを
回動駆動する。これによりノズルの工作台に対する角度、及び各ノズル間の相対角度を調
節する。
回転機構は回転軸と回転座を含む。回転座とノズルヘッドユニットとが固定され、回転軸
とノズルヘッドホルダの取付部とが固定される。回転座はは外力を加えられると、回転軸
をまわりに回転し始め、ノズルヘッドユニットを連動して回転させていくことにより、ノ
ズルの角度を調節するようになる。
回転機構は機械式回転盤である。回転盤は回転座とする。回転盤とノズルヘッドホルダの
間に締合ネジまたは締合ボルトが設置される。締合ネジまたは締合ボルトにより回転盤と
ノズルヘッドホルダを締止めていない時は、回転盤は回動され得、ノズルの角度を調節す
ることができる。ノズル角度が調節された後、締合ネジまたは締合ボルトにより回転盤と
ノズルヘッドホルダを締合し、回転盤とノズルが位置決めされてなる。
あるいは、回転軸と回転モータとが接続される。
回転機構に1つまたは複数個のノズルヘッドユニットが取付けられ、および/または各ノ
ズルヘッドホルダに1つまたは複数個のノズルヘッドユニットが取付けられ、および/ま
たは各ノズルヘッドホルダに複数個のノズルヘッドユニットが取付けられ、各ノズルヘッ
ドユニットとノズルヘッドホルダの間にそれぞれの回転機構が設けられる。このように、
ノズルヘッドホルダに複数個のノズルヘッドユニットを取付けることにより、フレクシブ
ル的にノズルヘッド数を拡大する目的を達成できる。拡大したノズルヘッドは回転自由度
を有してもよく、固定位置としてもよい。
回転機構を設置することにより、ノズルヘッドユニットに回動自由度を具備させ、ストロ
ークの範囲内でノズルヘッド先端の任意角度の変位が可能になり、これによってフレキシ
ブル的に複数個のノズルヘッドユニット間の相対位置を調節することができ、多ノズルヘ
ッド共通点は可能となる。「多ノズルヘッド共通点」とは、同一時刻内で多ノズルヘッド
が同一規定点またはエリアにアライメントすることもいい、異なる時間でノズルヘッドの
先端が同一の点またはエリアにアライメントすることもいう。
【0008】
3軸方向水平移動機構
各ノズルヘッドユニットはそれぞれのZ軸方向移動手段が対応され、あるいは、少なくと
も2つのノズルヘッドユニットは1つのZ軸方向移動手段が共通される。
X方向水平移動機構は固定門型架構と、移動門型架構と、移動門型架構に接合されるX方
向門型架構案内レールと、および置物台に接合される置物台案内レールとを含む。固定門
型架構と移動門型架構にそれぞれのY方向案内レールとZ方向案内レールがそれぞれ設け
られる。Z方向案内レールはY方向案内レールに滑動可能に取付られ、ノズルヘッドホル
ダはZ方向案内レールに滑動可能に取付られる。各ノズルヘッドホルダはそれぞれ1つの
Z方向案内レールが対応され、または複数個のノズルヘッドホルダは1つのZ方向案内レ
ールが共通される。すなわち、各ノズルヘッドホルダはそれぞれのZ方向案内レールに取
付けられてもよく、あるいは、複数個のノズルヘッドホルダは全部1つのZ方向案内レー
ルに取付けられてもよく、あるいは、1つのノズルヘッドホルダは1つのZ方向案内レー
ルが対応されることといくつかのノズルヘッドホルダは1つのZ方向案内レールが共通さ
れることが共存してもよい。
移動門型架構と固定門型架構とがセンタリングされ、移動門型架構にノズルヘッドユニッ
トが複数個備えられ、固定門型架構にノズルヘッドユニットが複数個備えられる。移動門
型架構のノズルヘッドユニットの数量と固定門型架構のノズルヘッドユニットの数量は相
同であってもよく、不同であってもよい。
移動門型架構のノズルヘッドユニットと固定門型架構上のノズルヘッドユニットは移動門
型架構と固定門型架構の中央に関して面対称する。
移動門型架構は3つのノズルヘッドユニットが備えられ、固定門型架構は3つのノズルヘ
ッドユニットが備えられる。同一門型架構のノズルヘッドユニットにおいては、中央にあ
るノズルヘッドユニットはノズルヘッドホルダに固定接続され、他のノズルヘッドユニッ
トは回転機構を介してノズルヘッドホルダに接続されている。
置物台案内レールは移動門型架構と固定門型架構の間に位置する。
各X方向案内レールはそれぞれ第1ストロークスイッチと第2ストロークスイッチを有す
る。2つのストロークスイッチの間は移動ストロークである。すなわち、移動門型架構は
その案内レールの第1ストロークスイッチと第2ストロークスイッチの間で水平移動する
。置物台はその案内レールの第1ストロークスイッチと第2ストロークスイッチの間で水
平移動する。
3軸方向水平移動機構により任意のノズルヘッドユニットの3次元座標系の任意位置にお
ける変位が可能になる。
【0009】
多ノズルヘッド共通点プリント
上記多ノズルヘッドプリントシステムあるいは一般的な多ノズルヘッドプリンタによる多
ノズルヘッド共通点プリントの技術案は、詳しく以下の通り説明する。
プリントシステムは共通点キャリブレーションセンサーを含む。すべてのノズルヘッドユ
ニットのノズルが共通点センサーに触れると、すべてのノズルヘッドユニットのプリント
の経路の起始点は共通される。共通点キャリブレーションセンサーによりすべてのノズル
ヘッドユニットの座標系をワールド座標系中に総合する。共通点キャリブレーションセン
サーによりすべてのノズルヘッドユニットの座標系をワールド座標系中に総合する。
共通点キャリブレーションセンサーはキャリブレーションボックスを含む。キャリブレー
ションボックスは第1方向発信器と、第1方向受信器と、第2方向発信器と、第2方向受
信器とを含む。第1方向発信器から第1方向受信器への経路と第2方向発信器から第2方
向受信器への経路は交点を有し、ノズルの先端の前記交点に対するトリガーは前記ノズル
ヘッドユニットがゼロ位に到達する。各ノズルヘッドユニットはゼロ位からプリントジョ
ブを開始する。
第1方向と第2方向とは直交する。第1方向はX軸方向とし、第2方向はY軸方向とす
。あるいは、第1方向はY軸方向とし、第2方向はX軸方向とする。
第1方向発信器は複数個備えられ、各第1方向発信器はそれぞれ第1方向受信器が対応さ
れる。第2方向発信器は複数個備えられ、各第2方向発信器はそれぞれ第2方向受信器が
対応される。2つの方向の経路の交点は複数個備えられる。各交点は1つのノズルヘッド
ユニットが対応される。キャリブレーション際に、ノズルヘッドユニットのノズルの先端
が共通点キャリブレーションセンサーのキャリブレーションのエリア内に達すると、ゼロ
位に到達するとする。すべてのノズルヘッドユニットは同時にゼロ位に到達してもよい。
この場合、すべてのノズルヘッドユニットは同一時間内で並行して異なる経路のプリント
ジョブを執行する。各ノズルヘッドユニットはそれぞれ総じるジョブの一部を完成する。
あるいは、複数個のノズルヘッドにより同一経路に同期に協働プリントを執行してもよく
、これにより1つのプリント経路上で異なる生物材料がプリンタリングされる。
【0010】
予めプリントモジュール
上記の多ノズルヘッドプリントシステムおよび/または多ノズルヘッド共通点プリント方
案、および/または従来の3Dプリントシステムにおける予めプリントモジュールの設置
方案は、詳しく以下の通り説明する。
プリントシステムにおいて予めプリントモジュールが具備される。予めプリントモジュー
ルは予めプリント基座を有する。予めプリント基座に洗浄ノズルと、リターン溝と、ブラ
ッシュと、および切断線が設置される。洗浄ノズルはリターン溝内に位置される。ブラッ
シュはリターン溝の付近に位置される。洗浄ノズルは、ノズルヘッドを洗浄するための洗
浄液を噴出する。その後、洗浄液はリターン溝で集中し、そして排出する。ノズルヘッド
ユニットのノズル先端はブラッシュを通過することにより、ブラッシュによりノズル先端
を拭いて、清掃する。その後、ノズルヘッドユニットは外方へ材料を押出す。押出される
材料の断面が安定になってから、ノズルヘッドユニットは切断線を通過することにより、
切断線によりノズル先端からの材料を切断する。そしてノズルユニットが置物台に移動し
て、正式的なプリントジョブを執行する。
予めプリントモジュールは予めプリント案内レールを有する。予めプリントモジュールは
予めプリント案内レールに滑動可能に嵌合される。予めプリントモジュールは移動駆動機
構を有する。ノズルヘッドユニットの予めプリントの際にして、ノズルヘッドユニットの
位置が不動であり、予めプリントモジュールがノズルヘッドユニットの下方まで移動し、
また、予めプリントが終わってから、予めプリントモジュールがノズルヘッドユニットか
ら撤回する。所定のプリントモジュールの撤回順序は、ノズルの先端が洗浄ノズルから離
れてから、ブラッシュに接触し、最後に切断線によりノズル先端の材料を切断すると、予
めプリントモジュールの撤回が完成する。予めプリントモジュールの撤回後、置物台がノ
ズルヘッドユニットの下方まで移動する。
予めプリントモジュールの設置する目的は、ノズルヘッドユニットのノズルを洗浄し、前
回プリント時の残留材料を除去することと、押出された材料が安定になってから、正式的
なプリントを行うことにある。
【0011】
ノズルヘッドユニット
ここで、上記多ノズルヘッドプリントシステム、多ノズルヘッド共通点のプリントシステ
ム、予めプリントモジュールを備えるプリントシステムと従来の3Dプリントシステムに適
用するノズルヘッドユニット構成が提出される。
ノズルヘッドユニットは材料容器と、材料容器に嵌合されるプランジャーと、温度制御モ
ジュールと、およびノズルとを含む。温度制御モジュールは保温容器の蓋と保温容器の
を含む。材料容器は保温容器の蓋と保温容器の底に内包される温度制御エリアを有する。
温度制御エリアとノズルヘッドの間の材料容器は保温エリアである。保温エリアの材料
は保温スリーブを備える。保温容器の蓋と保温容器の底が密閉に接続されて媒介チャン
バーまたは媒介ダクトが形成される。媒介チャンバーまたは媒介ダクトは加熱部品を備え
る。加熱部品は媒介チャンバーまたは媒介ダクト内の媒介を加熱する。媒介は材料容器
熱交換をすることにより、材料容器内の材料に対する温度制御を図られる。
温度制御モジュールは保温層と水冷却板を含む。保温層は保温容器の底と水冷却板の間に
位置される。水冷却板はノズルヘッド取付材に連接する。ノズルヘッド取付材はノズルヘ
ッドホルダあるいは回転機構に接続する。ノズルヘッド取付材は水冷板の外縁から外側へ
延伸する翼板を含む。翼板にネジ孔が設けられる。翼板はネジまたはボルトによりノズル
ヘッドホルダまたは回転座に固定される。
媒介チャンバーまたは媒介ダクトは媒介入口と媒介出口を含む。媒介は液体導熱媒介であ
る。材料容器は医療用導熱金属材料により製成される。例えばステンレス鋼は、導熱性が
良く、良好な生物相容性のある常用の医療用導熱金属材料である。チタン合金材料もそう
である。液体導熱媒介は油である。液体媒介は材料容器を包み付けて、温度制御の精度が
高い。また、材料容器内の材料の温度差が小さくて、材料温度の一致性が優れる。
プランジャーは空気式アクチュエータに連接する。空気式アクチュエータは例えばエアポ
ンプがあげられる。ノズルは注射器針があげられる。
温度制御モジュールにより材料容器を温度制御する。材料容器内の材料を規定の範囲内に
保持する。さらに、温度制御モジュールは材料容器を位置決めおよび固定するように働く

生物組織の3Dプリント時に、生物成分の生存と繁殖のために、規定の温度範囲内に材料
を保持する必要がある。したがって、材料容器を温度制御、保温する必要がある。ノズル
ヘッドユニットは3Dプリントシステムにおける1つの独立部品である。
置物台
ここで、上記の多ノズルヘッドプリントシステム、多ノズルヘッド共通点のプリントシス
テム、具有予めプリントモジュールを備えるプリントシステムと従来の3Dプリントシス
テムに適用する置物台構成が提出される。
置物台はノズルヘッドユニットからの材料を受け、増材積層を形成し、最後に3D実体構
造を構成する工作台である。本発明の置物台は置物台案内レールに滑動可能に取付けられ
る。
3Dプリントシステムは押出式のノズルヘッドユニットと置物台を含む。置物台はプリン
ト皿に嵌合される収納チャンバーを備える。工作時において、プリント皿が収納チャンバ
ー内に位置し、あるいはその一部が収納チャンバー内に位置する。このように、収納チャ
ンバーはプリント皿部分は全部温度制御モジュール(例えば電加熱線、油温チャンバー等
)が取付けられるといった条件を満たす。
【0012】
温度制御モジュール
ここで、置物台に接合する温度制御構成と方案が提出される。
置物台はプリント皿と温度制御モジュールを含み、温度制御モジュールはプリント皿の外
周を包み込む。
温度制御モジュールは媒介チャンバーまたは媒介ダクトを含む。媒介チャンバーまたは媒
介ダクトはプリント皿を容納する収納チャンバーを有する。媒介チャンバーは媒介入口と
媒介出口を含む。工作温度の液体媒介が媒介チャンバーまたは媒介ダクト内に送込される
。すなわち、液体媒介は、媒介チャンバーの外で規定の温度に達してから、媒介チャンバ
ーまたは媒介ダクト内に送り込まれる。液体媒介が加熱される場所は、外接する媒介容器
や加熱線であってもよく、例えばオーディー(OHD)であってもよい。工作温度の媒介
は外接する媒介容器と媒介チャンバーの間で絶えずに循環する。液体媒介の総量が大きい
ので、媒介チャンバー内の少量媒介に対する温度制御より、精度が高くて、且つ温度制御
の難度が低くなる。
【0013】
媒介チャンバー是1つの完整の連通チャンバー体
プリント皿は円形皿である。媒介チャンバーは円形チャンバー本体であり、あるいは、媒
介チャンバーは螺旋ダクトである。媒介チャンバーの形状は、プリント皿に均一に嵌合で
きればよい。
【0014】
ジグモジュール
工作過程中におけるプリント皿の移動を防止するため、プリント皿に対する挟み付け方案
が提出される。
置物台はジグモジュールを含み、ジグモジュールは底部よりプリント皿を固定する。
ジグモジュールは吸着座、真空管路および真空ポンプを含み、吸着座に微小孔アレイが設
けられる。微小孔アレイは真空管路に連通する。真空管路は真空ポンプに連接する。プリ
ントの工作開始の前に、プリント皿を挟みつける。プリント皿を吸着座に置き、真空ポン
を起動し、微小孔アレイと真空管路の作用下で、吸着座とプリント皿の間に負圧が形成
され、プリント皿が固定されてなる。
微小孔アレイは内から外への複数個のアレイセルからなる。すべてのアレイセルの中心が
重畳する。各アレイセルから囲み込まれる外郭は工作平台の形状と相同または相似である
。各アレイセルは1または複数個の微小孔を有する。隣り合う微小孔は連通管路を介し
て連通する。各アレイセルはそれぞれのバルブユニットを有する。バルブユニットは真空
管路に設置され、あるいはバルブユニットは真空管路と真空ポンプの間に設置される。例
えば、プリント皿は矩形である場合、アレイセルは工作平台の似ている矩形である。アレ
イセルの形式を設定することにより微小孔を分布する。これにより異なる寸法の工作平台
の挟みつけが実現される。
プリント皿は円形皿である。アレイセルの微小孔は円形を囲み込む。すべてのアレイセル
は同心円を呈する。最中心のアレイセルは1つの中心微小孔である。プリント皿の寸法に
よって選択的にすべての同心円アレイを開放するか、あるいはその1つ(またはいくつか
)の同心円アレイを開放することにより、プリント皿を固定する。
アレイセルの円心は吸着座の中心に位置する。吸着座はアレイセルを収納する寸法を有す
ればよく、吸着座の形状は制限されていない。
【0015】
多ノズルヘッド協働の生物プリント方法
ここで、上記の多ノズルヘッドプリントシステムおよび/または多ノズルヘッド共通点の
プリントシステムを利用する協働的生物プリント方法が提出される。
多ノズルヘッド協働生物プリント方法は以下の通りに操作する。共通点キャリブレーショ
ンセンサーをプリントジョブの経路始点に配置する。プリントジョブしょうとするノズル
ヘッドユニットを確定する。ノズルヘッドユニットをゼロ位に移動する。ノズルヘッドユ
ニットは順次にゼロ位からプリントジョブを執行し、あるいは、すべてのプリントジョブ
を行うノズルヘッドユニットは同一プリント経路を執行し、ノズルヘッドユニットが全部
ゼロ位に来ると、同期にプリント経路に沿ってゼロ位からプリントジョブを執行する。
プリントジョブは複数個のサブ経路から構成される。すべてのサブ経路は1点で交差し、
座標系原点と交点の距離が得られる。あるいは、プリントジョブは複数個のサブ経路から
構成される。サブ経路同士間は相互に独立し、各サブ経路の始点位置が得られる。ノズル
ヘッドユニットはそれぞれサブ経路のプリントジョブを執行し、ノズルヘッドユニットは
同時に工作する。
多材料間隔分布または若干材料交互分布の組織に対するプリント方法が提出される。同一
プリント経路で多種プリント材料が存在する場合、プリント材料の対応するノズルヘッド
ユニッはプリントジョブを行うノズルヘッドユニットと選定される。各材料の対応する一
段の連続経路は1つのサブ経路とする。任意のサブ経路を当時のジョブ経路とし、共通点
キャリブレーションセンサーを当時のジョブ経路の始点に移動し、当時のジョブ経路の対
応する当時ノズルヘッドユニットをゼロ位に移動し、共通点キャリブレーションセンサー
を撤回させる。当時のノズルヘッドユニットが当時のジョブ経路に沿って移動する。当時
のジョブ経路が完成すると、次の経路を当時の経路として選出し、共通点キャリブレーシ
ョンセンサーによる当時のノズルヘッドユニットのゼロ位に対するキャリブレーションを
重複し、当時のノズルヘッドユニットが当時のジョブ経路に沿って移動する。すべてのサ
ブ経路のプリントが完成するまで繰り返す。共通点キャリブレーションセンサーにより当
時のノズルヘッドユニットの始点位置に対するキャリブレーションが実行され、多材料、
多ノズルヘッドの連続協働プリントが実現され、多材料・複雑な組織のプリントが可能と
なる。
ある材料が本体のプリント材料とされるが、一部に補助材料が添加または複合されるべき
場合が検討される。プリント材料の対応するノズルヘッドユニットはプリントジョブを執
行するノズルヘッドユニットとして選定される。共通点キャリブレーションセンサーをプ
リント経路始点に置き、すべてのプリントジョブを執行するノズルヘッドユニットがゼロ
位に来ると、共通点キャリブレーションセンサーを撤回させ、すべてのプリントジョブを
執行するノズルヘッドユニットがプリントジョブ経路に沿って同期に移動し、各ノズルヘ
ッドユニットはその材料の対応するジョブ経路内で材料を押出し、非ジョブ経路内で閉合
する。
例えば、皮膚組織のプリント時に、主要材料が真皮層材料であるが、血管の部位があり、
血管材料が真皮層材料と同時に押出され、あるいはただ血管材料が押出され、組織の増材
構築を実現する例が検討される。血管部位のプリントが完成すると、血管材料のノズルヘ
ッドユニットが閉合し、真皮層材料のノズルヘッドユニットが工作する。さらに例えば、
ある組織が基本材料により構成されるが、基本材料の構成に、活細胞を植入すべき例が検
討される。この場合、基本材料のノズルヘッドユニットがプリント経路に沿って工作し、
活細胞を植入すべき位置に達すると、活細胞材料の対応するノズルヘッドユニットも開放
し、活細胞が融入する。あるいは、同一プリント経路で多種材料が複合されてなる例も検
討される。この場合、複数個のノズルヘッドユニットが同時開放し、プリントジョブを執
行する。2つのスライス層が異なる材料である例もある。この場合、第1スライス層材料の
ノズルヘッドユニットが開放し、次のスライス層材料のノズルヘッドユニットが閉合し、
当時のスライス層プリントジョブが完成すると、当時のスライス層材料のノズルヘッドユ
ニットが閉合する。すべてのノズルヘッドユニットが次のスライス層の高度まで移動し、
次のスライス層材料のノズルヘッドユニットを当時のスライス層材料のノズルヘッドユニ
ットとして選定し、プリントを起動する。このようにプリントジョブが終わるまで繰り返
す。
【0016】
本発明の利点は以下のことにある。
(1)本系統はノズルヘッドユニットが複数個備えられる。各ノズルヘッドユニットは少
なくとも3軸方向の水平移動自由度を有する。あるノズルヘッドユニットはさらに回転自
由度(即ち4自由度)を増設する。ノズルヘッドユニットの位置と角度は調整可能である
。多ノズルヘッドユニットは協働工作または順次工作が可能である。一のプリントジョブ
では多経路、多材料のプリントが可能であり、ナノスケールの多細胞単位を構築する時の
重複なキャリブレーションや循環プリント加工を回避できる。また、一次成型であれば、
単位機能の表示にも寄与する。手段面では、大組織構成や器官の構築効率を向上する。そ
して、機能面では、生物組織の3Dプリント質量も向上する。
(2)多ノズルヘッドの協働工作により、多種材料の遂層交互プリント、多種材料同層・
非均一混合のプリント、単一材料のプリント、主材料・一部の複合付加材料等の多種材料
プリントモードが可能となり、プリントモードがフレキシブル的で多変であり、材料の非
均一混合体系成型が可能になり、より真実に生物体系をシミュレートできる。
(3)各ノズルヘッドユニットは3軸方向水平移動機構が共通してもよく、独立の移動自
由度が備えられても良く、多ノズルヘッドは異なる位置で同期にそれぞれのプリントジョ
ブを執行してもよい。例えば、肝臓のプリント時、各ノズルヘッドは1つの肝単位をプリ
ントするか、あるいは各ノズルヘッドは肝単位の一部をプリントする。
(4)予めプリントエリアを設けて、ノズルヘッドユニットのノズル先端を洗浄し、清潔
するとともに、正式的なプリントジョブにおける材料の安定送出を保証する。
(5)置物台のプリント皿は外週式熱交換により温度制御を行う。媒介は外部の媒介容器
で温度制御された後、継続的、循環的に媒介チャンバー内に送込まれる。媒介の温度制御
は精度が高く、且つ温度制御が容易になる。
(6)底部吸着の方式によりプリント皿の挟み付けを行う。プリント皿の大きさによって
バルブユニットを接入する数量を決定する。プリント皿に対する安定かつ完全吸着が実現
される。
(7)プリント皿に対する外週式温度制御と底部の真空吸着挟付、温度制御と挟み付け固
定は相互に干渉することがなく、プリント皿に対する確実な吸着が可能であり、成型構成
の精度を向上するとともに、生物プリントにおける環境温度への要求も満たされる。有効
に成型活性体構成の質量を保証し、活性体組織の生存率を向上する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の全体モード図。
図2】固定門型架構にノズルヘッドユニットが配置された状態のモード図。
図3】移動門型架構にノズルヘッドユニットが配置された状態のモード図。
図4】ノズルヘッドユニットがノズルヘッドホルダに取付けられた状態のモード図。
図5】ノズルヘッドホルダに回転座が設けられた状態のモード図。
図6】ノズルヘッドユニットのモード図。
図7】共通点キャリブレーションセンサーのモード図。
図8】予めプリントモジュールのモード図。
図9】予めプリントモジュールが底座に取付けられた状態のモード図。
図10】置物台が置物台案内レールに取付けられた状態のモード図。
図11】プリント皿と温度制御モジュールとジグモジュールとの嵌合状態のモード図。
図12】ジグモジュールの原理図。
図13】置物台が媒介容器および真空ポンプへ外接した状態のモード図。
【0018】
[符号の説明]
K ストロークスイッチ
1 底座
5 置物台
6 共通点キャリブレーションセンサー
8 プリント皿
21 固定門型架構
22 移動門型架構
31 X軸方向水平移動手段
32 Y軸方向水平移動手段
33 Z軸方向移動手段
41 材料容器
42 ノズルヘッドホルダ
43 温度制御モジュール
45 ノズル
51 置物台案内レール
52 温度制御モジュール
53 収納チャンバー
54 吸着座
61 第1方向発信器
62 第1方向受信器
63 第2方向発信器
64 第2方向受信器
71 予めプリント基座
72 ノズル
73 リターン溝
74 ブラッシュ
75 材料載受エリア
76 切断線
431 保温容器の
432 保温容器の
433 水冷板
434 保温層
435 加熱部品
436 保温スリーブ
437 ノズルヘッド取付材
441 締合ネジ
442 回転座
443 回転軸
521 媒介入口
522 媒介出口
541 微小孔アレイ
542 真空管路
543 バルブユニット
544 真空ポンプ
560 オーディー
【発明を実施するための形態】
【0019】
図面を用いて、本発明の構成および動作手順を詳細に説明する。
多ノズルヘッドによる生物3Dプリントシステム
図1に示すように、本発明にかかる多ノズルヘッドによる生物3Dプリントシステムは、
押出式のノズルヘッドユニットと、置物台5とを含む。ノズルヘッドユニットはそれぞれ
のノズル45、材料容器41と温度制御モジュール43を備えている。ノズルヘッドユニ
ットを3軸方向(X軸、Y軸Z軸)に沿って水平移動させるように駆動する3軸方向水
平移動機構は、X軸方向水平移動手段31、Y軸方向水平移動手段32とZ軸方向移動手
段33を備えている。ノズルヘッドユニットはZ軸方向移動手段33に取付けられる。ノ
ズルヘッドはXOY平面の任意点で移動し得、Z軸方向に沿って昇降可能である。ノズル
ヘッドユニットは独立した材料、押出およびプリント機能を有する。置物台5はノズルヘ
ッドユニットから押出される材料を受ける。温度制御モジュール43は材料容器41内の
温度を保持する。材料をプリントに必要な温度に保持する。生物プリントシステムのノズ
ルヘッドユニットは複数個備えられ、各ノズルヘッドユニットはそれぞれのノズルヘッド
ホルダ42を有する。ノズルヘッドホルダ42はZ軸方向移動手段33に連接する固定部
とノズルヘッドユニットに連接する取付部を備える。固定部と取付部は傾斜角を呈する。
ノズルヘッドユニットは斜め設置されている。ノズルヘッドユニットの傾斜とは、Z軸と
交差し角度をなす。ノズル45を斜め下方向に設置することにより、材料容器41同士間
の動作干渉を防ぎ、複数個のノズルヘッドユニットの相互協働動作を可能にさせる。
【0020】
材料
本発明における材料とは、プリンタによって加工される材料又は混合物をいう。本発明の
3 Dプリンタを用いて加工を行う場合、従来の生体材料の一部を印刷に用いることがで
きる。例えば、多くの材料は、天然ポリマー:コラーゲン、フィラメント繊維、ゼラチン
、アルギン酸塩および合成ポリマー:ポリエチレングリコール(PEG)を含むか、また
はこれらの任意の混合物を本発明のプリンタで加工するために使用することができる。こ
れらは、生体3 Dプリントの材料として、「生体インク」とも呼ばれる。材料自体は従
来の材料であるが、いずれも本発明のプリント装置と方法によりプリントすることができ
る。このようなプリントされる生体材料は、立体空間構造を有するか、または4次元空間
を有し、任意の貫通孔を設けることもできる。ここでの貫通孔とは、一般に平面的な構造
又は立体的な構造を指す。例えば、平面に孔を有し、この孔の形状は任意の形状、円形、
長方形、正方形、菱形などであってもよい。複数の面が異なる次元にある場合、立体形状
が形成され、立体形状の各面または複数の面に孔がある構造が形成され、これらの孔はい
ずれも一定の深さを有し、ここで各孔間が連通してもよいし、連通しなくてもよいし、部
分的に連通してもよい。これにより、立体構造全体または部分的な立体構造を貫通する通
路が形成される。このような構成は、本発明のプリンタにより容易に実現できる。
本発明でいう材料は、幹細胞と混合して加工または印刷することができ、これにより、材
料は支持構造として、細胞は活性成分として分化し、最終的には活性を有する組織を形成
することができる。もちろん、支持構造を印刷して幹細胞を骨格の空間に充填し、最終的
には生きる組織を形成する。
要するに、本発明の新しく設計したプリントは、任意の適切な材料をプリントすることが
できる。
材料容器41は、生体材料を収容する容器であり、良好な生体適合性を有し、異なる材料
容器41は、同じ材料を盛るために用いてもよい。選択肢として、材料容器41には、異
なる材料又はバイオインク、例えば材料容器Aにバイオ材料を盛ったり、リザーバーBに
バイオ材料を盛ったりすることができ、両材料の性質は同じではない。本発明の印刷技術
を用いて、複雑な生体組織又は臓器の印刷を実現することができる。これは、生物材料や
器官が、構造が均一に一致するのではなく、構造や生物学的性質の違いを持っているから
である。例えば、哺乳類の皮膚材料は、表皮、真皮を有し、真皮は血管および筋肉に接続
された組織を有し、これらの異なる部位の構造が異なり、厚さが異なり、各組織間の変遷
構造も異なり、密度、孔径なども含まれる。従来の印刷技術による印刷の場合、全ての構
成又は組織が同じであるのに対して、本発明の印刷技術により、異なる構造の生体材料を
一度に行うことができる。
図4に示すように、ノズルヘッドホルダ42の固定部と取付部の間に角度調節機構が備え
られる。角度調節機構はノズルヘッドホルダ42とノズルヘッドユニットの間に設置され
るくさび形ブロックであってもよく、あるいは、固定部と取付部が枢接され、取付部が固
定部に対して回動可能とすることにより、取付部と固定部の間の角度を調節し、さらに取
付部におけるノズルヘッドユニットのZ軸に対する角度を調節する。規定角度になると、
固定部と取付部の間の位置をロックする。ロックの方式はラチェットホィール・ラチェッ
ト爪、締合ネジなどの従来の手段によって実現されてもよい。
図4に示すように、ノズル45ホルダの断面は直角三角形を呈し、ノズル45ホルダの斜
辺のある面は取付部とし、ノズル45ホルダの1つの直角辺のある面は固定部とする。ノ
ズル45ユニットは取付面内において回転自由度がある。
【0021】
回転機構
回転機構を設置することにより、ノズルヘッドユニットに回動自由度を具備させ、ストロ
ークの範囲内でノズルヘッド先端の任意角度の変位が可能になり、これによってフレキシ
ブル的に複数個のノズルヘッドユニット間の相対位置を調節することができ、多ノズルヘ
ッド共通点は可能となる。「多ノズルヘッド共通点」とは、同一時刻内で多ノズルヘッド
が同一規定点またはエリアにアライメントすることもいい、異なる時間でノズルヘッドの
先端が同一の点またはエリアにアライメントすることもいう。
図5に示すように、少なくとも1つのノズルヘッドユニットは回転機構を有する。回転機
構は取付部とノズルヘッドユニットの間に取付けられる。回転機構の回転自由度はノズル
ヘッドユニットと統一する。回転機構は固定部を基準面とし、固定部のある平面内でノズ
ルヘッドユニットを回動駆動する。これによりノズル45の工作台に対する角度、及び各
ノズル45間の相対角度を調節する。
回転機構は、回転軸443と、回転座442とを含んでいる。回転座442とノズルヘッ
ドユニットとが固定され、回転軸443とノズルヘッドホルダ42の取付部とが固定され
る。回転座442は外力を加えられると、回転軸443をまわりに回転し始め、ノズルヘ
ッドユニットを連動して回転させていくことにより、ノズル45の角度を調節するように
なる。
回転機構は機械式回転盤である。回転盤は回転座442とする。回転盤とノズルヘッドホ
ルダ42の間に締合ネジ441または締合ボルトが設置される。締合ネジ441または締
合ボルトにより回転盤とノズルヘッドホルダ42を締止めていない時は、回転盤は回動さ
れ得、ノズル45の角度を調節することができる。ノズル45角度が調節された後、締合
ネジ441または締合ボルトにより回転盤とノズルヘッドホルダ42を締合し、回転盤と
ノズル45が位置決めされてなる。あるいは、回転軸443と回転モータとが接続される

回転機構に1つまたは複数個のノズルヘッドユニットが取付けられ、および/または各ノ
ズルヘッドホルダ42に1つまたは複数個のノズルヘッドユニットが取付けられ、および
/または各ノズルヘッドホルダ42に複数個のノズルヘッドユニットが取付けられ、各ノ
ズルヘッドユニットとノズルヘッドホルダ42の間にそれぞれの回転機構が設けられる。
このように、ノズルヘッドホルダ42に複数個のノズルヘッドユニットを取付けることに
より、フレクシブル的にノズルヘッド数を拡大する目的を達成できる。拡大したノズルヘ
ッドは回転自由度を有してもよく、固定位置としてもよい。
【0022】
3軸方向水平移動機構
3軸方向水平移動機構により任意のノズルヘッドユニットの3次元座標系の任意位置にお
ける変位が可能になる。
各ノズルヘッドユニットはそれぞれのZ軸方向移動手段33が対応され、あるいは、少な
くとも2つのノズルヘッドユニットは1つのZ軸方向移動手段33が共通される。
図2図3に示すように、X方向水平移動機構は固定門型架構21、移動門型架構22、
移動門型架構22に接合するX方向門型架構案内レール、および置物台5に接合する置物
台案内レール51を含む。固定門型架構21と移動門型架構22にそれぞれのY軸方向水
平移動手段32とZ軸方向移動手段33がそれぞれ備えられる。Z軸方向移動手段33は
Y軸方向水平移動手段32に滑動可能に取付られ、ノズルヘッドホルダ42はZ軸方向移
動手段33に滑動可能に取付られる。各ノズルヘッドホルダ42は1つのZ軸方向移動手
段33が対応され、または複数個のノズルヘッドホルダ42は1つのZ軸方向移動手段
3が共通される。すなわち、各ノズルヘッドホルダ42はそれぞれのZ方向案内レール3
3に取付けられてもよく、あるいは、複数個のノズルヘッドホルダ42は全部1つのZ方
向案内レール33に取付けられてもよく、あるいは、1つのノズルヘッドホルダ42は1
つのZ方向案内レール33が対応されることといくつかのノズルヘッドホルダ42は1つ
のZ方向案内レール33が共通されることが共存してもよい。
図2図3に示すように、移動門型架構22と固定門型架構21とがセンタリングされ、
移動門型架構22にノズルヘッドユニットが複数個備えられ、固定門型架構21にノズル
ヘッドユニットが複数個備えられる。移動門型架構22のノズルヘッドユニットの数量と
固定門型架構21のノズルヘッドユニットの数量は相同であってもよく、不同であっても
よい。
図2図3に示すように、移動門型架構22のノズルヘッドユニットと固定門型架構21
のノズルヘッドユニットは移動門型架構22と固定門型架構21の中央に関して面対称す
る。
図2図3に示すように、移動門型架構22は3つのノズルヘッドユニットが備えられ、
固定門型架構21は3つのノズルヘッドユニットが備えられる。同一門型架構のノズルヘ
ッドユニットにおいては、中央にあるノズルヘッドユニットはノズルヘッドホルダ42に
固定接続され、他のノズルヘッドユニットは回転機構を介してノズルヘッドホルダ42に
接続されている。一般的に言えば、6つのノズルヘッドユニットは、ほとんどのプリント
ジョブを満たすことができる。もし6つのノズルヘッドユニットはプリントジョブを満た
せない時、好ましくは外側のノズルヘッドユニットから拡大し、外側のあるノズルヘッド
ユニットを2つあるいは2つの以上に拡大する。ノズルヘッドユニットは1つのノズルヘ
ッドホルダ42が共通される。
ある具体的な実施の形態では、図1に示すように、置物台案内レール51は移動門型架構
22と固定門型架構21の間に位置する。
図1、2、3に示すように、各X方向案内レールはそれぞれ第1ストロークスイッチKと
第2ストロークスイッチKを有する。2つのストロークスイッチKの間は移動ストローク
である。すなわち、移動門型架構22はその案内レールの第1ストロークスイッチKと第
2ストロークスイッチKの間で水平移動する。置物台5はその案内レールの第1ストロー
クスイッチKと第2ストロークスイッチKの間で水平移動する。
【0023】
ノズルヘッドユニット
ノズルヘッドユニットは材料容器41と、材料容器41に嵌合されるプランジャーと、温
度制御モジュール43と、およびノズル45とを含む。温度制御モジュール43は保温
器の蓋431と保温容器の底432を含む。材料容器41は保温容器の蓋431と保温
器の底432に内包される温度制御エリアを有する。温度制御エリアとノズルヘッドの間
の材料容器41は保温エリアである。保温エリアの材料容器41は保温スリーブ436を
備える。保温容器の蓋431と保温容器の底432が密閉に接続されて媒介チャンバーま
たは媒介ダクトが形成される。媒介チャンバーまたは媒介ダクトは加熱部品435を備え
る。加熱部品435は媒介チャンバーまたは媒介ダクト内の媒介を加熱する。媒介は材料
容器41と熱交換をすることにより、材料容器41内の材料に対する温度制御を図られる
。通常、ノズルヘッドユニットの媒介は水である。加熱部品は電加熱線あるいは半導体シ
ート等である。
温度制御モジュール43は保温層434と水冷却板を含む。保温層434は保温容器の
432と水冷却板の間に位置される。水冷却板はノズルヘッド取付材437に連接する。
ノズルヘッド取付材437はノズルヘッドホルダ42あるいは回転機構に接続する。ノズ
ルヘッド取付材437は水冷板433の外縁から外側へ延伸する翼板を含む。翼板にネジ
孔が設けられる。翼板はネジまたはボルトによりノズルヘッドホルダ42または回転座4
22に固定される。
媒介チャンバーまたは媒介ダクトは媒介入口521と媒介出口522を含む。媒介は液体
導熱媒介である。材料容器41は医療用導熱金属材料により製成される。例えばステンレ
ス鋼は、導熱性が良く、良好な生物相容性のある常用の医療用導熱金属材料である。チタ
ン合金材料もそうである。液体導熱媒介は油である。液体媒介は材料容器41を包み付け
て、温度制御の精度が高い。また、材料容器41内の材料の温度差が小さくて、材料温度
の一致性が優れる。
プランジャーは空気式アクチュエータに連接する。空気式アクチュエータは例えばエアポ
ンプがあげられる。ノズル45は注射器針があげられる。
温度制御モジュール43により材料容器41を温度制御する。材料容器41内の材料を規
定の範囲内に保持する。さらに、温度制御モジュール43は材料容器41を位置決めおよ
び固定するように働く。
生物組織の3Dプリント時に、生物成分の生存と繁殖のために、規定の温度範囲内に材料
を保持する必要がある。したがって、材料容器41を温度制御、保温する必要がある。ノ
ズルヘッドユニットは3Dプリントシステムにおける1つの独立部品である。
【0024】
多ノズルヘッド共通点プリント
図7に示すように、生物3Dプリントシステムは複数個のノズルヘッドユニットと共通点
キャリブレーションセンサー6を備え、すべてのノズルヘッドユニットのノズル45が共
通点センサーに触れると、すべてのノズルヘッドユニットのプリントの経路の起始点は共
通される。共通点キャリブレーションセンサー6によりすべてのノズルヘッドユニットの
座標系をワールド座標系中に総合する。共通点キャリブレーションセンサー6によりすべ
てのノズルヘッドユニットの座標系をワールド座標系中に総合する。
ある具体的な実施形態では、図7に示すように、共通点キャリブレーションセンサー6は
キャリブレーションボックスを含む。キャリブレーションボックスは第1方向発信器61
と、第1方向受信器62と、第2方向発信器64と、第2方向受信器64とを含む。第1
方向発信器61から第1方向受信器62への経路と第2方向発信器63から第2方向受信
器64への経路は交点を有し、ノズル45の先端の前記交点に対するトリガーは前記ノズ
ルヘッドユニットがゼロ位に到達する。各ノズルヘッドユニットはゼロ位からプリントジ
ョブを開始する。
ある具体的な実施形態では、第1方向と第2方向とが直交する。例えば、第1方向はX軸
方向とし、第2方向はY軸方向とするが、あるいは、第1方向はY軸方向とし、第2方向
はX軸方向とする。
ある具体的な実施形態では、、第1方向発信器61は複数個備えられ、各第1方向発信器
61はそれぞれ第1方向受信器62が対応される。第2方向発信器63は複数個備えられ
、各第2方向発信器63はそれぞれ第2方向受信器64が対応される。2つの方向の経路
の交点は複数個備えられる。各交点は1つのノズルヘッドユニットが対応される。キャリ
ブレーション際に、ノズルヘッドユニットのノズル45の先端が共通点キャリブレーショ
ンセンサーのキャリブレーションのエリア内に達すると、ゼロ位に到達するとする。すべ
てのノズルヘッドユニットは同時にゼロ位に到達してもよい。この場合、すべてのノズル
ヘッドユニットは同一時間内で並行して異なる経路のプリントジョブを執行する。各ノズ
ルヘッドユニットはそれぞれ総じるジョブの一部を完成する。あるいは、複数個のノズル
ヘッドにより同一経路に同期に協働プリントを執行してもよく、これにより1つのプリン
ト経路上で異なる生物材料がプリンタリングされる。
【0025】
予めプリントモジュール
図8、9に示すように、プリントシステムにおいて予めプリントモジュールが具備される
。予めプリントモジュールは予めプリント基座71を有する。予めプリント基座71に洗
浄ノズル72と、リターン溝73と、ブラッシュ74と、切断線76と、および材料載受
エリア75が設置される。洗浄ノズル72はリターン溝73内に位置する。ブラッシュ7
4はリターン溝73の付近に位置する。洗浄ノズル72は、ノズルヘッドを洗浄するため
の洗浄液を噴出する。その後、洗浄液はリターン溝73で集中し、そして排出する。ノズ
ルヘッドユニットのノズル45先端はブラッシュ74を通過することにより、ブラッシュ
74によりノズル45先端を拭いて、清潔する。その後、ノズルヘッドユニットは外方へ
材料を押出す。押出される材料の断面が安定になってから、ノズルヘッドユニットは切断
線76を通過することにより、切断線76によりノズル45先端からの材料を切断する。
そしてノズル45ユニットが置物台に移動して、正式的なプリントジョブを執行する。切
断線76は金属ワイヤや他のノズル45先端材料を切断できる線状またはワイヤ状の断切
部品である。
材料載受エリア75はブラッシュ74と切断線76の間に位置する。ノズル45はまずノ
ズル45とブラッシュ74に清潔される。それから、材料を材料載受エリア75に押し出
す。ノズル45の材料送出の流量が安定になってから、ノズル45ユニットを切断線に通
過させる。
予めプリントモジュールは予めプリント案内レールを有する。予めプリントモジュールは
予めプリント案内レールに滑動可能に嵌合される。予めプリントモジュールは移動駆動機
構を有する。ノズルヘッドユニットの予めプリントの際にして、ノズルヘッドユニットの
位置が不動であり、予めプリントモジュールがノズルヘッドユニットの下方まで移動し、
また、予めプリントが終わってから、予めプリントモジュールがノズルヘッドユニットか
ら撤回する。所定のプリントモジュールの撤回順序は、ノズル45の先端が洗浄ノズル7
2から離れてから、ブラッシュ74に接触し、最後に切断線76によりノズル45先端の
材料を切断すると、予めプリントモジュールの撤回が完成する。予めプリントモジュール
の撤回後、置物台5がノズルヘッドユニットの下方まで移動する。
予めプリントモジュールの設置する目的は、ノズルヘッドユニットのノズル45を洗浄し
、前回プリント時の残留材料を除去することと、押出された材料が安定になってから、正
式的なプリントを行うことにある。
【0026】
置物台
図9に示すように、置物台5はノズルヘッドユニットからの材料を受け、増材積層を形成
し、最後に3D実体構造を構成する工作台である。本発明の置物台5は置物台案内レール
51に滑動可能に取付けられる。
ある実施形態では、生物3Dプリントシステムの置物台5はプリント皿と温度制御モジュ
ール52を含み、温度制御モジュール52はプリント皿の外周を包み付ける。
【0027】
温度制御モジュール52
生物3Dプリントシステムで使用される材料は規定の温度範囲内に保持されべきであり、
材料の増材プリントが実現され、生物組織の成活率が向上される。
ある実施形態では、図9に示すように、温度制御モジュール52は媒介チャンバーまたは
媒介ダクトを含み、媒介チャンバーまたは媒介ダクトはプリント皿8を収納する収納チャ
ンバー53であり、媒介チャンバーは媒介入口521と媒介出口522を含み、工作温度
の液体媒介は媒介チャンバーまたは媒介ダクト内に送り込まれる。媒介チャンバーは1つ
の完整的な連通チャンバー体である。プリント皿は円形皿である。媒介チャンバーは円形
チャンバー体であり、あるいは、媒介チャンバーは螺旋ダクトである。媒介チャンバーの
形状は均一にプリント皿に嵌合できればよい。
温度制御モジュール52の工作時、液体媒介は、媒介チャンバーの外で規定の温度に達し
てから、媒介チャンバーまたは媒介ダクト内に送り込まれる。液体媒介が加熱される場所
は、外接する媒介容器や加熱線であってもよく、例えばオーディー560であってもよい
。工作温度の媒介は外接する媒介容器と媒介チャンバーの間で絶えずに循環する。液体媒
介の総量が大きいので、媒介チャンバー内の少量媒介に対する温度制御より、精度が高く
て、且つ温度制御の難度が低くなる。
【0028】
ジグモジュール
ある実施形態では、図11、12に示すように、置物台5はジグモジュールを含み、ジグ
モジュールは底部からプリント皿を固定する。
ジグモジュールは吸着座54、真空管路542および真空ポンプ544を含み、吸着座5
4に微小孔アレイ541が設けられる。微小孔アレイ541は真空管路542に連通する
。真空管路542は真空ポンプ544に連接する。プリントの工作開始の前に、プリント
皿を挟みつける。プリント皿を吸着座54に置き、真空ポンプ544を起動し、微小孔ア
レイ541と真空管路542の作用下で、吸着座54とプリント皿の間に負圧が形成され
、プリント皿が固定されてなる。
微小孔アレイ541は内から外への複数個のアレイセルからなる。すべてのアレイセルの
中心が重畳する。各アレイセルから囲み込まれる外郭は工作平台の形状と相同または相似
である。各アレイセルは1または複数個の微小孔を有する。隣り合う微小孔は連通管路
を介して連通する。各アレイセルはそれぞれのバルブユニット543を有する。バルブユ
ニット543は真空管路542に設置され、あるいはバルブユニットは真空管路542と
真空ポンプ544の間に設置される。例えば、プリント皿は矩形である場合、アレイセル
は工作平台の似ている矩形である。アレイセルの形式を設定することにより微小孔を分布
する。これにより異なる寸法の工作平台の挟みつけが実現される。
プリント皿は円形皿である。アレイセルの微小孔は円形を囲み込む。すべてのアレイセル
は同心円を呈する。最中心のアレイセルは1つの中心微小孔である。プリント皿の寸法に
よって選択的にすべての同心円アレイを開放するか、あるいはその1つ(またはいくつか
)の同心円アレイを開放することにより、プリント皿を固定する。
アレイセルの円心は吸着座54の中心に位置する。吸着座54はアレイセルを収納する寸
法を有すればよく、吸着座54の形状は制限されていない。
ある具体的な実施形態では、図10に示すように置物台5はともに上記の温度制御モジュ
ール52とジグモジュールを含む。
6つのノズルヘッドユニットの材料容器41に6種の異なる材料が内蔵される共通点プリ
ントを例として本発明の生物3Dプリントシステムの工作ルートを説明する。
プリントの開始前に、6つの執行するノズルヘッドが座標でセロ位に行く。順次にエリア
に入って前記洗浄液ノズル45上に止めて、洗浄液によりフラッシュ洗浄される。固定経
路に沿って順次に拭きブラッシュ74を通過して表面が拭き清潔される。前記6つの執行
するノズルヘッドは順次にキャリブレーションモジュール内に置かれてそれぞれ座標ゼロ
位への位置姿勢セットが行われる。固定門型架構21の一側中央におけるノズルヘッドを
基準とし、外側の4つのノズルヘッドの回転モータが内側に45°回転する。駆動モータ
によりそれぞれ執行ノズルヘッドを移動することによりその周囲に押出端の共通点が形成
される。共通点(点共通)が完成すると、各ノズルヘッドは駆動され同期に水平移動する
。キャリブレーションモジュール中まで移動して共通点の誤差を検出する。もし誤差が設
定範囲外であれば、固定門型架構21の一側中央におけるノズルヘッド周囲の5つのノズ
ルヘッドはそれぞれY、Z軸方向のモータ駆動下で自身位置を微調整する。そして、再び
検出を行う。もし誤差が設定範囲内であれば、次の工程に入る。前記共通点ノズルヘッド
は予めプリントのエリアに移動して予め工作を行うのである。プリント矩形と円弧を例と
して、押出される材料の質量が安定的になってから、移動して切断線76を通過する。切
断線76の高度はノズルヘッド共通点の位置と水平方向で同一高度上に位置する。これに
よって、ノズル45の箇所残留を切断する。前記共通点ノズルヘッドは工作皿のエリア中
に移動してから、正式的な押出プリントを始める。プリントが終わると、外側の4つのノ
ズルヘッドは回転モータが0°位置に戻し、前記6つのノズルヘッドは順次に洗浄操作を
執行した後、座標がゼロ位置に復帰する。
3軸方向水平移動機構、置物台5と予めプリントモジュール等はいずれも底座1上に設置
される。底座1は生物3Dプリントシステムに安定的支持と水平の基準面を提供する。
【0029】
多ノズルヘッド協働による生物プリント方法
本発明は上記プリンタにより多ノズルヘッド共通点プリントを実現する方法を提供する。
多ノズルヘッド協働による生物プリント方法は以下の通りに操作する。共通点キャリブレ
ーションセンサー6をプリントジョブの経路始点に配置する。プリントジョブしょうとす
るノズルヘッドユニットを確定する。ノズルヘッドユニットをゼロ位に移動する。ノズル
ヘッドユニットは順次にゼロ位からプリントジョブを執行し、あるいは、すべてのプリン
トジョブを行うノズルヘッドユニットは同一プリント経路を執行し、ノズルヘッドユニッ
トが全部ゼロ位に来ると、同期にプリント経路に沿ってゼロ位からプリントジョブを執行
する。
ノズルヘッドユニットは順次にゼロ位からプリントジョブを始める場合、プリントジョブ
は複数個のサブ経路より構成される。すべてのサブ経路が1点で交差する。サブ経路の交
点はプリントシステムのゼロ位とする。
多材料間隔分布または若干材料交互分布の組織に対するプリント方法が提出される。同一
プリント経路で多種プリント材料が存在する場合、プリント材料の対応するノズルヘッド
ユニッはプリントジョブを行うノズルヘッドユニットと選定される。各材料の対応する一
段の連続経路は1つのサブ経路とする。任意のサブ経路を当時のジョブ経路とし、共通点
キャリブレーションセンサー6を当時のジョブ経路の始点に移動し、当時のジョブ経路の
対応する当時ノズルヘッドユニットをゼロ位に移動し、共通点キャリブレーションセンサ
ー6を撤回させる。当時のノズルヘッドユニットが当時のジョブ経路に沿って移動する。
当時のジョブ経路が完成すると、次の経路を当時の経路として選出し、共通点キャリブレ
ーションセンサー6による当時のノズルヘッドユニットのゼロ位に対するキャリブレーシ
ョンを重複し、当時のノズルヘッドユニットが当時のジョブ経路に沿って移動する。すべ
てのサブ経路のプリントが完成するまで繰り返す。共通点キャリブレーションセンサー6
により当時のノズルヘッドユニットの始点位置に対するキャリブレーションが実行され、
多材料、多ノズルヘッドの連続協働プリントが実現され、多材料・複雑な組織のプリント
が可能となる。
ある材料が本体のプリント材料とされるが、一部に補助材料が添加または複合されるべき
場合が検討される。プリント材料の対応するノズルヘッドユニットはプリントジョブを執
行するノズルヘッドユニットとして選定される。共通点キャリブレーションセンサー6を
プリント経路始点に置き、すべてのプリントジョブを執行するノズルヘッドユニットがゼ
ロ位に来ると、共通点キャリブレーションセンサー6を撤回させ、すべてのプリントジョ
ブを執行するノズルヘッドユニットがプリントジョブ経路に沿って同期に移動し、各ノズ
ルヘッドユニットはその材料の対応するジョブ経路内で材料を押出し、非ジョブ経路内で
閉合する。
例えば、皮膚組織のプリント時に、主要材料が真皮層材料であるが、血管の部位があり、
血管材料が真皮層材料と同時に押出され、あるいはただ血管材料が押出され、組織の増材
構築を実現する例が検討される。血管部位のプリントが完成すると、血管材料のノズルヘ
ッドユニットが閉合し、真皮層材料のノズルヘッドユニットが工作する。さらに例えば、
ある組織が基本材料により構成されるが、基本材料の構成に、活細胞を植入すべき例が検
討される。この場合、基本材料のノズルヘッドユニットがプリント経路に沿って工作し、
活細胞を植入すべき位置に達すると、活細胞材料の対応するノズルヘッドユニットも開放
し、活細胞が融入する。あるいは、同一プリント経路で多種材料が複合されてなる例も検
討される。この場合、複数個のノズルヘッドユニットが同時開放し、プリントジョブを執
行する。2つのスライス層が異なる材料である例もある。この場合、第1スライス層材料
のノズルヘッドユニットが開放し、次のスライス層材料のノズルヘッドユニットが閉合し
、当時のスライス層プリントジョブが完成すると、当時のスライス層材料のノズルヘッド
ユニットが閉合する。すべてのノズルヘッドユニットが次のスライス層の高度まで移動し
、次のスライス層材料のノズルヘッドユニットを当時のスライス層材料のノズルヘッドユ
ニットとして選定し、プリントを起動する。このようにプリントジョブが終わるまで繰り
返す。
【0030】
本明細書において具体的に開示されている任意の要素、制限が欠けている場合、本明細書
に示され、記載された発明を実施することができる。使用される用語および表現は、限定
ではなく、説明用語として用いられる。また、これらの用語および表現の使用において、
図示および記載の特徴またはその部分の任意の同等物を排除することは望ましくない。ま
た、本発明の範囲内で種々の変形が可能であることを認識すべきである。したがって、本
発明は、様々な実施形態および任意の特徴によって具体的に開示されていると理解される
べきである。しかしながら、本明細書に記載された概念の修正および変形は、当業者に採
用され得る。また、これらの修正及び変形は、添付の請求項に係る本発明の範囲内である
と考えられる。
【0031】
本明細書に記載または記載された文書、特許、特許出願、およびその他のすべての文献お
よび電子的に入手可能な情報の内容は、全文がここに含まれ、参考される。各個別の出版
物が具体的かつ個別に指摘されて参考できる。出願人は、このような文章、特許、特許出
願又はその他の文献からのいかなる及びすべての材料及び情報を本出願に結合する権利を
保持する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13