IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社小松製作所の特許一覧

<>
  • 特許-バケットおよび作業車両 図1
  • 特許-バケットおよび作業車両 図2
  • 特許-バケットおよび作業車両 図3
  • 特許-バケットおよび作業車両 図4
  • 特許-バケットおよび作業車両 図5
  • 特許-バケットおよび作業車両 図6
  • 特許-バケットおよび作業車両 図7
  • 特許-バケットおよび作業車両 図8
  • 特許-バケットおよび作業車両 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-27
(45)【発行日】2022-11-07
(54)【発明の名称】バケットおよび作業車両
(51)【国際特許分類】
   E02F 3/40 20060101AFI20221028BHJP
【FI】
E02F3/40 Z
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018168690
(22)【出願日】2018-09-10
(65)【公開番号】P2020041312
(43)【公開日】2020-03-19
【審査請求日】2021-08-03
(73)【特許権者】
【識別番号】000001236
【氏名又は名称】株式会社小松製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森 俊輔
(72)【発明者】
【氏名】門内 祐樹
(72)【発明者】
【氏名】杉原 伸泰
(72)【発明者】
【氏名】村上 隼一
(72)【発明者】
【氏名】岩沢 尚久
【審査官】宇都宮 啓明
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第103857843(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第105339557(CN,A)
【文献】特開2010-053590(JP,A)
【文献】国際公開第2014/171024(WO,A1)
【文献】特開2013-217067(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0323000(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 3/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業機のアームに所定軸を中心に回動可能に連結されるバケットであって、
前記バケットの開口部に対向する底板と、
前記底板の両側に互いに対向して設けられる一対の側板と、
前記開口部に沿って設けられ、前記底板および前記一対の側板とともに被掘削物を積み込むための空間を形成するフロントリップと、
前記空間の外側に配置される前記底板の背面に設けられ、前記所定軸において前記アームと連結されるブラケットとを備え、
前記底板は、前記ブラケットが取り付けられる側に第1傾斜部を有し、
前記底板は、前記所定軸および前記フロントリップの先端を通る第1基準直線から前記底板までの長さが最も大きくなる最深部をさらに有し、
前記ブラケットには、前記所定軸を中心に延び、前記ブラケットを貫通する孔が設けられ、
前記底板の背面は、前記空間を挟んで前記フロントリップの反対側であって、前記開口部に沿った位置に設けられ、
前記所定軸方向に見た側面視において、前記第1基準直線と直交し、前記最深部を通る第2基準直線と、前記空間の内側に配置される前記フロントリップの内面とがなす角度は、前記第2基準直線と、前記空間の内側に配置される前記第1傾斜部の内面とがなす角度よりも小さく、
前記第1基準直線および前記第2基準直線の交点から前記フロントリップの先端までの前記第1基準直線の長さは、前記第1基準直線および前記第2基準直線の交点から前記所定軸までの前記第1基準直線の長さよりも小さい、バケット。
【請求項2】
前記所定軸方向に見た側面視において、前記第2基準直線と、前記空間の内側に配置される前記第1傾斜部の内面とがなす角度は、20°を超え45°以下の範囲である、請求項1に記載のバケット。
【請求項3】
前記所定軸方向に見た側面視において、前記第2基準直線と、前記空間の内側に配置される前記第1傾斜部の内面とがなす角度は、30°以上40°以下の範囲である、請求項2に記載のバケット。
【請求項4】
前記底板は、前記第1傾斜部に連なり、前記開口部に沿って設けられる第2傾斜部をさらに有し、
前記所定軸方向に見た側面視において、前記第2基準直線と、前記空間の内側に配置される前記第2傾斜部の内面とがなす角度は、前記第2基準直線と、前記空間の内側に配置される前記第1傾斜部の内面とがなす角度よりも小さい、請求項1から3のいずれか1項に記載のバケット。
【請求項5】
前記側板は、前記開口部の開口縁を規定する側端部を有し、
前記側端部には、前記所定軸方向に見た側面視において、前記底板に近づく方向に凹む凹み部が設けられる、請求項1から4のいずれか1項に記載のバケット。
【請求項6】
車両本体と、
前記車両本体に取り付けられる前記作業機とを備え、
前記作業機は、
前記車両本体に回動可能に連結されるブームと、
前記ブームに回動可能に連結される前記アームと、
前記アームに回動可能に連結される、請求項1から5のいずれか1項に記載のバケットとを有する、作業車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、バケットおよび作業車両に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、国際公開第2004/023001号(特許文献1)には、建設機械用のバケットが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2004/023001号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の特許文献1に開示されるように、油圧ショベルなどの作業車両に搭載され、地面の掘削などを行なうバケットが知られている。このようなバケットにおいては、バケット内に積み込む土量を増やして、効率的な掘削が行なうことが求められる。
【0005】
本開示の目的は、効率的な掘削を行なうことが可能なバケットと、そのようなバケットを備える作業車両とを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に従ったバケットは、作業機のアームに所定軸を中心に回動可能に連結されるバケットである。バケットは、底板と、一対の側板と、ブラケットと、フロントリップとを備える。底板は、バケットの開口部に対向する。一対の側板は、底板の両側に互いに対向して設けられる。ブラケットは、底板の背面に設けられる。ブラケットは、所定軸においてアームと連結される。フロントリップは、開口部に沿って設けられる。底板は、ブラケットが取り付けられる側に第1傾斜部を有する。底板は、最深部をさらに有する。最深部は、所定軸およびフロントリップの先端を通る第1基準直線から底板までの長さが最も大きくなる。第1基準直線と直交し、最深部を通る第2基準直線と、フロントリップとがなす角度は、第2基準直線と、第1傾斜部とがなす角度よりも小さい。第1基準直線および第2基準直線の交点の位置は、第1基準直線上のフロントリップ寄りにある。
【0007】
本開示に従った作業車両は、車両本体と、作業機とを備える。作業機は、車両本体に取り付けられる。作業機は、ブームと、アームと、上述のバケットとを有する。ブームは、車両本体に回動可能に連結される。アームは、ブームに回動可能に連結される。バケットは、アームに回動可能に連結される。
【発明の効果】
【0008】
本開示に従えば、効率的な掘削を行なうことが可能なバケットと、そのようなバケットを備える作業車両とを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の実施の形態1におけるバケットを搭載した油圧ショベルを示す斜視図である。
図2】バケットを示す斜視図である。
図3】バケットを示す別の斜視図である。
図4図3中の矢印IVに示す方向に見たバケットを示す側面図である。
図5図3中の矢印Vに示す方向に見たバケットを示す上面図である。
図6図3中のVI-VI線上の矢視方向に見たバケットを示す断面図である。
図7】地面の掘削時におけるバケットの動作の一例を示す側面図である。
図8】本開示の実施の形態2におけるバケットを示す断面図である。
図9】本開示の実施の形態3におけるバケットを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
【0011】
(実施の形態1)
図1は、本開示の実施の形態1におけるバケットを搭載した油圧ショベルを示す斜視図である。図1に示されるように、油圧ショベル100は、車両本体11と、作業機12とを有する。車両本体11は、旋回体13と、走行装置15とを有する。
【0012】
走行装置15は、一対の履帯15Crと、走行モータ15Mとを有する。油圧ショベル100は、履帯15Crの回転により走行可能である。走行モータ15Mは、走行装置15の駆動源として設けられている。なお、走行装置15が車輪(タイヤ)を有してもよい。
【0013】
旋回体13は、走行装置15上に設けられている。旋回体13は、旋回中心41を中心として、走行装置15に対して旋回可能である。旋回中心41は、上下方向に延びる軸である。旋回体13は、キャブ(運転室)14を有する。キャブ14には、オペレータが着座する運転席14Sが設けられている。オペレータは、キャブ14において油圧ショベル100を操作可能である。
【0014】
旋回体13は、エンジンルーム19と、旋回体13の後部に設けられるカウンタウェイトとを有する。エンジンルーム19には、エンジン、作動油タンク、エアクリーナおよび油圧ポンプなどが収容されている。
【0015】
作業機12は、車両本体11に取り付けられている。作業機12は、旋回体13に取り付けられている。作業機12は、地面の掘削などの作業を行なう。作業機12は、ブーム16と、アーム17と、バケット50とを有する。
【0016】
ブーム16は、ブームピン23を介して、車両本体11(旋回体13)に回動可能に連結されている。アーム17は、アームピン24を介して、ブーム16に回動可能に連結されている。バケット50は、バケットピン25を介して、アーム17に回動可能に連結されている。バケット50は、中心軸110を中心にして、アーム17に回動可能に連結されている。バケットピン25は、ピン形状を有し、中心軸110の軸上で延びている。中心軸110は、バケット50の回動軸である。
【0017】
作業機12は、ブームシリンダ20Aおよびブームシリンダ20Bと、アームシリンダ21と、バケットシリンダ22とをさらに有する。
【0018】
ブームシリンダ20A、ブームシリンダ20B、アームシリンダ21およびバケットシリンダ22は、作動油によって駆動される油圧シリンダである。ブームシリンダ20Aおよびブームシリンダ20Bは、ブーム16の両側に一対に設けられており、ブーム16を回動動作させる。アームシリンダ21は、アーム17を回動動作させる。バケットシリンダ22は、バケット50を回動動作させる。
【0019】
ブーム16、アーム17およびバケット50の回動軸は、互いに平行に延びている。ブーム16、アーム17およびバケット50の回動軸は、いずれも、水平方向に延びている。
【0020】
油圧ショベル100は、バケット50がオペレータの側を向いて取り付けられるバックホウタイプである。
【0021】
続いて、バケット50の構造について詳細に説明する。図2および図3は、バケットを示す斜視図である。図4は、図3中の矢印IVに示す方向に見たバケットを示す側面図である。図5は、図3中の矢印Vに示す方向に見たバケットを示す上面図である。図6は、図3中のVI-VI線上の矢視方向に見たバケットを示す断面図である。
【0022】
図2から図6に示されるように、バケット50は、土などの被掘削物を積み込むための空間を形成する。バケット50は、一方向において開口している。
【0023】
以下のバケット50の構造の説明において、左右方向は、バケット50の回動軸(中心軸110)が延びる方向である。前後方向は、左右方向と直交する方向である。バケット50の回動軸が存在する側が、後方であり、その反対側が、前方である。バケット50を前方に向けて配置したときの右側が、右方であり、バケット50を前方に向けて配置したときの左側が、左方である。上下方向とは、前後方向および左右方向を含む平面に直交する方向である。バケット50の開口(開口部51)が存在する側が、上方であり、その反対側が、下方である。これらの方向は、バケット50が土砂等の被掘削物を積み込んだ状態で引き上げられた時の姿勢を基準にして、規定されている。
【0024】
バケット50は、底板60と、一対の側板81(81L,81R)と、ブラケット86と、フロントリップ72とを有する。底板60、一対の側板81およびフロントリップ72は、板材から構成されている。底板60、一対の側板81およびフロントリップ72に囲まれた位置に、土などの被掘削物を積み込むための空間が形成されている。
【0025】
底板60は、バケット50の開口部51に対向している。底板60は、上下方向において、開口部51に開口している。一対の側板81は、底板60の両側に互いに対向して設けられている。一対の側板81は、左右方向における底板60の両端に接続されている。側板81は、左右一対に設けられている。側板81Lは、バケット50の左方に設けられている。側板81Rは、バケット50の右方に設けられている。
【0026】
底板60は、バケット50の回動軸(中心軸110)と平行に設けられている。側板81は、バケット50の回動軸(中心軸110)と交わる方向に設けられている。側板81は、バケット50の回動軸(中心軸110)と直交する方向に設けられている。
【0027】
前後方向におけるバケット50の長さは、上下方向において開口部51の開口縁に近づくほど大きくなる。上下方向に直交する平面によりバケット50が切断された場合の切断部の開口面積は、上下方向において開口部51の開口縁に近づくほど大きくなる。
【0028】
底板60は、底部61を有する。底部61は、開口部51から見た場合の底板60の底部分を構成している。底部61は、中心軸110の軸方向に見た側面視(図3および図6に示される側面視であり、以下では、単に「側面視」ともいう)において、湾曲形状を有する。底部61は、中心軸110に直交する平面により切断された場合に、下方に向けて突出する山形(円弧形状)の断面を有する。
【0029】
底板60は、中心軸110に直交する平面により切断された場合に、底部61の前方側の端部から開口部51の開口縁に向けて、斜め上前方に延びる直線形状の断面を有する。底板60は、中心軸110に直交する平面により切断された場合に、底部61の後方側の端部から開口部51の開口縁まで、全体として斜め上後方に延びる直線形状の断面を有する。
【0030】
ブラケット86は、底板60の背面(後方側の外表面)に設けられている。ブラケット86は、バケット50を、図1中の作業機12(アーム17)に連結するための部材である。ブラケット86は、中心軸110においてアーム17と連結される。
【0031】
ブラケット86は、基台89と、複数のプレート87とを有する。基台89は、バケット50の外側から底板60に接続されている。基台89は、底板60から後方に向けて突出する山形の断面を有しながら、左右方向に板状に延在している。プレート87は、基台89に接続されている。プレート87は、左右方向が厚み方向となる板材からなる。プレート87は、基台89から後方に向けて延出している。複数のプレート87は、左右方向において、互いに間隔を隔てて設けられている。
【0032】
ブラケット86には、孔88と、孔90とが設けられている。孔88は、プレート87を、左右方向(プレート87の厚み方向)において貫通するように設けられている。孔88は、複数のプレート87を、左右方向に貫くように設けられている。孔88は、バケット50の回動軸である中心軸110の軸上に中心を有する。孔88は、中心軸110を中心とする円形の開口を有する。孔88にバケットピン25が挿入されることによって、バケット50は、アーム17に対して、中心軸110を中心に回動可能に連結されている(図1も参考のこと)。
【0033】
孔90は、プレート87を、左右方向(プレート87の厚み方向)において貫通するように設けられている。孔90は、複数のプレート87を、左右方向に貫くように設けられている。孔90は、中心軸111の軸上に中心を有する。孔90は、中心軸111を中心とする円形の開口を有する。中心軸111は、中心軸110と平行に延びている。中心軸111は、中心軸110よりも下方に位置している。孔90には、バケット50を図1中のバケットシリンダ22に連結するためのピンが挿入される。
【0034】
フロントリップ72は、開口部51に沿って設けられている。フロントリップ72は、前後方向においてブラケット86と対向している。フロントリップ72は、底板60の前方側の端部に接続されている。フロントリップ72は、側面視において、一定の厚みを有しながら、斜め上前方に直線状に延びている。フロントリップ72は、一定の厚みを有する板材から構成されている。フロントリップ72は、底板60よりも大きい厚みを有する。フロントリップ72には、ツースアダプタ75を介して、ツース76が接続されている。
【0035】
底板60は、第1傾斜部67と、第2傾斜部68とを有する。第1傾斜部67および第2傾斜部68は、ブラケット86が取り付けられる側に設けられている。第1傾斜部67は、底部61に連なっている。第1傾斜部67は、底部61の後方側の端部から斜め上後方に直線状に延びている。第2傾斜部68は、第1傾斜部67に連なっている。第2傾斜部68は、開口部51に沿って設けられている。第2傾斜部68は、第1傾斜部67から折れ曲がり、開口部51の開口縁まで延びている。第2傾斜部68は、第1傾斜部67とは異なる傾きで、第1傾斜部67から斜め上後方に直線状に延びている。底板60は、側面視において、第1傾斜部67および第2傾斜部68の境界で折れ曲がった折れ曲がり形状を有する。
【0036】
側板81は、中心軸110の軸方向における底板60の両端に接続されている。側板81は、左右方向(中心軸110の軸方向)が厚み方向となる板材により構成されている。
【0037】
側板81は、サイドリップ82を有する。サイドリップ82は、開口部51に沿って設けられている。サイドリップ82は、上下方向において、フロントリップ72と同じ高さに設けられている。サイドリップ82は、一定の厚みを有する板材から構成されている。サイドリップ82は、側板81の他部位の厚みよりも大きい厚みを有する。サイドリップ82には、サイドカッタ77が固定されている。サイドカッタ77は、前後方向において、ブラケット86よりもフロントリップ72に寄った位置に設けられている。
【0038】
側板81(81L,81R)と、底板60との隅部には、補強部材91が設けられている。補強部材91は、バケット50内に設けられている。補強部材91は、第1傾斜部67および第2傾斜部68の間に渡って設けられている。
【0039】
フロントリップ72、側板81Lのサイドリップ82、第1傾斜部67および側板81Rのサイドリップ82は、開口部51を取り囲むように設けられている。第1傾斜部67は、フロントリップ72、サイドリップ82および第1傾斜部67よりも下方に設けられている。
【0040】
図6に示されるように、中心軸110(孔88の中心)と、フロントリップ72の先端73とを通る第1基準直線121が規定されている。先端73は、バケット50の前側において開口部51の開口縁を規定している。先端73は、底部61から見た場合のフロントリップ72の先端(上端)部分である。先端73は、フロントリップ72のうちで最も上方に位置する部分である。
【0041】
第1基準直線121から底板60までの長さHは、第1基準直線121の直線方向に沿って変化する。
【0042】
底板60は、第1最深部(請求項1中の「最深部」に対応)62を有する。第1最深部62は、底部61の一部分である。第1基準直線121から底板60までの長さHは、第1最深部62において最も大きい値(Hmax)となる。第1最深部62は、第1基準直線121を基準にして、バケット50内の深さが最も大きくなる部分である。
【0043】
第1基準直線121と直交し、第1最深部62を通る第2基準直線122が規定されている。Hmaxは、第1基準直線121から第1最深部62までの第2基準直線122の長さに対応する。第1基準直線121から底板60までの長さHは、第1基準直線121の直線方向において、第1最深部62から前方に向かうほど小さくなり、第1最深部62から後方に向かうほど小さくなる。
【0044】
第2基準直線122およびフロントリップ72がなす角度βは、第2基準直線122および第1傾斜部67がなす角度αよりも小さい(β<α)。言い換えれば、第2基準直線122および第1傾斜部67がなす角度αは、第2基準直線122およびフロントリップ72がなす角度βよりも大きい。
【0045】
角度αが、20°を超え45°以下の範囲であるとき(20°<α≦45°)、角度βは、20°以下の範囲である(β≦20°)。角度αが、30°以上40°以下の範囲であるとき(30°≦α≦40°)、角度βは、30°未満の範囲である。角度αおよび角度βの和は、50°を超え60°以下の範囲である(50°<α+β≦60°)。
【0046】
第2基準直線122および第2傾斜部68がなす角度γは、第2基準直線122および第1傾斜部67がなす角度αよりも小さい(γ<α)。第2基準直線122および第2傾斜部68がなす角度γは、第2基準直線122およびフロントリップ72がなす角度βよりも小さい(γ<β)。角度γは、15°以上20°以下の範囲である。(15°≦γ≦20°)。
【0047】
なお、第2基準直線122および第2傾斜部68がなす角度γは、第2基準直線122およびフロントリップ72がなす角度β以上であってもよい(γ≧β)。
【0048】
第1基準直線121および第2基準直線122の交点Pの位置は、第1基準直線121上のフロントリップ72寄りにある。第1基準直線121および第2基準直線122の交点Pは、第1基準直線121上において、中心軸110よりもフロントリップ72寄りの位置にある。第1基準直線121および第2基準直線122の交点Pからフロントリップ72の先端73までの第1基準直線121の長さLbは、第1基準直線121および第2基準直線122の交点Pから中心軸110までの長さLaよりも小さい(Lb<La)。
【0049】
第2基準直線122を挟んで後方側のバケット50の容積は、第2基準直線122を挟んで前方側のバケット50の容積よりも大きい。第2基準直線122を挟んで後方側のバケット50の容積は、第2基準直線122を挟んで前方側のバケット50の容積以下であってもよい。
【0050】
図2から図6に示されるように、側板81(81L,81R)は、側端部85を有する。側端部85は、バケット50の右側および左側において開口部51の開口縁を規定している。側端部85は、底部61から見た場合の側板81(サイドリップ82)の先端(上端)部分である。
【0051】
側端部85には、凹み部83が設けられている。凹み部83は、側面視において、底板60に近づく方向に凹む形状を有する。凹み部83は、第2基準直線122を挟んで前方および後方の両側に渡って設けられている。凹み部83は、サイドカッタ77を避けた位置に設けられている。
【0052】
図6に示されるように、第1基準直線121から凹み部83までの長さhは、第1基準直線121の直線方向に沿って変化する。
【0053】
凹み部83は、第2最深部84を有する。第1基準直線121から凹み部83までの長さhは、第2最深部84において最も大きい値(hmax)となる。第2最深部84は、第1基準直線121を基準にして、凹み部83の凹み量が最も大きくなる部分である。
【0054】
第2最深部84は、第2基準直線122上に位置している。hmaxは、第1基準直線121から第2最深部84までの第2基準直線122の長さに対応する。第1基準直線121から凹み部83までの長さhは、第1基準直線121の直線方向において、第2最深部84から前方に向かうほど小さくなり、第2最深部84から後方に向かうほど小さくなる。
【0055】
底板60は、第1最深部62において、曲率1/R(曲率半径R)を有する湾曲形状を有する。凹み部83は、第2最深部84において、曲率1/r(曲率半径r)を有する湾曲形状を有する。第2最深部84における凹み部83の曲率1/rは、第1最深部62における底板60の曲率1/R以上である(1/r≧1/R)。第2最深部84における凹み部83の曲率1/rは、第1最深部62における底板60の曲率1/Rよりも小さくてもよい(1/r<1/R)。
【0056】
図7は、地面の掘削時におけるバケットの動作の一例を示す側面図である。図1および図7に示されるように、ブームシリンダ20A,20B、アームシリンダ21およびバケットシリンダ22の駆動により、ブーム16、アーム17およびバケット50を回動動作させることによって、地面の掘削(溝掘り)を行なう。
【0057】
図7中では、実線131により、掘削前の地面が表わされ、2点鎖線132により、掘削後の地面が表わされている。掘削の進行に伴って、バケット50は、バケット50A、バケット50Bおよびバケット50Cに示す位置を順に移動する。
【0058】
まず、ツース76の先端を地面に当接させる(バケット50A)。次に、バケット50を中心軸110を中心に回動動作させることによって、ツース76を先頭にしてバケット50を地面に貫入させる(バケット50B)。次に、バケット50を中心軸110を中心に回動動作させながら、ブーム16およびアーム17を回動動作させることによって、バケット50をキャブ14に近づく方向に水平移動させる(バケット50C)。その後、バケット50を、掘削した土をバケット50内に積み込んだ状態で地面から引き上げる。
【0059】
典型的な例として、バケット50は、図7中のバケット50Cに示されるように水平移動する間、第1基準直線121が鉛直方向となり、第2基準直線122が水平方向となる姿勢を採る。このとき、フロントリップ72と、底板60の前方側とが地面よりも下方の地中を進行し、底板60の後方側が地面よりも上方の地上を進行する。
【0060】
この際、バケット50においては、第2基準直線122およびフロントリップ72がなす角度βが、第2基準直線122および第1傾斜部67がなす角度αよりも小さいため、フロントリップ72と、バケット50の進行方向とがなす角度がより小さく抑えられる。これにより、フロントリップ72と、底板60の前方側とが地中を進行する際に、矢印141に示されるように、土をフロントリップ72を通じてバケット50内に効率的に進入させることができる。また、第1基準直線121および第2基準直線122の交点Pからフロントリップ72の先端73までの第1基準直線121の長さLbは、第1基準直線121および第2基準直線122の交点Pから中心軸110までの長さLaよりも小さい。これにより、第2基準直線122上に位置する底板60の第1最深部62は、第1基準直線121の直線方向においてフロントリップ72により近い位置にあるため、バケット50内に進入した土は、フロントリップ72から第1最深部62に向けて運ばれ易くなる。
【0061】
一方、地面よりも上方の地上では、図7中の実線133に示されるように、安息角δをなして地面から盛り上がった形態の土が、バケット50内における第1傾斜部67直下の領域52に進入していく。この際、バケット50の進行方向に対する第1傾斜部67の傾きが小さすぎると、領域52への土の進入が第1傾斜部67によって妨げられる可能性がある。これに対して、バケット50では、第2基準直線122および第1傾斜部67がなす角度αが、第2基準直線122およびフロントリップ72がなす角度βよりも大きいため、第1傾斜部67の傾きが小さくなりすぎることがない。これにより、矢印142に示されるように、地面から盛り上がった形態の土を、領域52に効率的に進入させることができる。
【0062】
これらの理由により、バケット50に積み込む土量を増やして、効率的な掘削を行なうことができる。
【0063】
第1傾斜部67の傾きと、地面から盛り上がった形態の土がなす安息角δとの関係を説明すると、第1傾斜部67の傾きが安息角δよりも大きすぎる場合、領域52の全体が土によって満たされず、その結果、バケット50を地面から引き上げた時に、バケット50内に土で満たされたないデットスペースが生じる可能性がある。また、第1傾斜部67の傾きが安息角δよりも小さすぎる場合、土が、第1傾斜部67から受ける抵抗によって領域52に効率的に進入することができない可能性がある。
【0064】
これに対して、第2基準直線122および第1傾斜部67がなす角度αを、20°を超え45°以下の範囲にし、さらに好ましくは、30°以上40°以下の範囲にすることによって、第1傾斜部67の傾きを安息角δにより近づけることができる。これにより、バケット50に積み込む土量を増やして、効率的な掘削を可能とする上記効果を、より有効に奏することができる。
【0065】
また、バケット50においては、第2基準直線122および第2傾斜部68がなす角度γが、第2基準直線122および第1傾斜部67がなす角度よりも小さい。これにより、バケット50内における第2傾斜部68直下の領域53にもその全体を満たすように土が進入するため、バケット50内にデットスペースが生じることをより確実に防ぐことができる。
【0066】
また、バケット50を地面に貫入させる際、側板81が、土を押し退けながら地中にもぐり込む必要があるため、側板81が、バケット50の貫入時における抵抗(貫入抵抗)を増大させる原因となり得る。これに対して、側板81の側端部85には、凹み部83が設けられているため、地中にもぐり込む側板81の長さを小さくすることができる。これにより、側板81に起因した貫入抵抗の増大を抑制して、地面に対するバケット50の貫入性を向上させることができる。
【0067】
また、上下方向における側板81の長さは、底板60の第1最深部62を通る第2基準直線122上の位置で最も大きくなるため、第2基準直線122上の側板81が、貫入抵抗の増大に最も大きく影響している。これに対して、凹み部83は、第2基準直線122上に第2最深部84を有するため、第2基準直線122上の側板81の長さをより小さく抑えることができる。これにより、側板81に起因した貫入抵抗の増大を抑制する上記効果を、より有効に奏することができる。加えて、側板81に起因した貫入抵抗の大きさが、第2基準直線122上の側板81が地面に貫入する時と、第2基準直線122から前後方向にずれた位置の側板81が地面に貫入する時との間において、過大に変動することを抑制できる。これにより、地面の掘削作業をより円滑に行なうことができる。
【0068】
また、第2最深部84の曲率1/rは、第1最深部62の曲率1/R以上である。このような構成により、第2最深部84における凹み部83の凹み量を、より大きく設定することが可能となるため、第1最深部62を通る第2基準直線122上の側板81の長さをさらに効果的に短縮することができる。これにより、地面に対するバケット50の貫入性をさらに向上させることができる。
【0069】
また、第2最深部84の曲率1/rは、第1最深部62の曲率1/R以下であってもよい。この場合、第2基準直線122から前後方向にずれた位置のより広い範囲で、側板81に起因した貫入抵抗の増大を効果的に抑制することができる。
【0070】
以下、本実施の形態におけるバケット50および油圧ショベル100の構成および効果についてまとめて説明する。
【0071】
バケット50は、作業機12のアーム17に所定軸としての中心軸110を中心に回動可能に連結される。バケット50は、底板60と、一対の側板81と、ブラケット86と、フロントリップ72とを備える。底板60は、バケット50の開口部51に対向する。一対の側板81は、底板60の両側に互いに対向して設けられる。ブラケット86は、底板60の背面に設けられる。ブラケット86は、中心軸110においてアーム17と連結される。フロントリップ72は、開口部51に沿って設けられる。底板60は、ブラケット86が取り付けられる側に第1傾斜部67を有する。底板60は、最深部としての第1最深部62をさらに有する。第1最深部62は、中心軸110およびフロントリップ72の先端73を通る第1基準直線121から底板60までの長さが最も大きくなる。第1基準直線121と直交し、第1最深部62を通る第2基準直線122と、フロントリップ72とがなす角度βは、第2基準直線122と、第1傾斜部67とがなす角度αよりも小さい。第1基準直線121および第2基準直線122の交点Pの位置は、第1基準直線121上のフロントリップ72寄りにある。
【0072】
このような構成によれば、第2基準直線122およびフロントリップ72がなす角度βが、第2基準直線122および第1傾斜部67がなす角度αよりも小さいため、掘削された土を、フロントリップ72を通じてバケット50内に効率的に進入させることができる。また、第1基準直線121および第2基準直線122の交点Pの位置が、第1基準直線121上のフロントリップ72寄りにあるため、バケット50内に進入した土は、フロントリップ72から第1最深部62に向けて運ばれ易くなる。さらに、第2基準直線122および第1傾斜部67がなす角度αが、第2基準直線122およびフロントリップ72がなす角度βよりも大きいため、土を第1傾斜部67の直下の領域52に効率的に進入させることができる。
【0073】
したがって、バケット50に積み込む土量を増やして、効率的な掘削を行なうことができる。
【0074】
また、第2基準直線122および第1傾斜部67がなす角度は、20°を超え45°以下の範囲である。また、第2基準直線122および第1傾斜部67がなす角度は、30°以上40°以下の範囲である。
【0075】
このような構成によれば、第1傾斜部67の傾きを、地面から盛り上がる形態の土の安息角δにより近づけることができる。これにより、土を、第1傾斜部67の直下の領域52にさらに効率的に進入させることができる。
【0076】
また、底板60は、第2傾斜部68をさらに有する。第2傾斜部68は、第1傾斜部67に連なる。第2傾斜部68は、開口部51に沿って設けられる。第2基準直線122および第2傾斜部68がなす角度γは、第2基準直線122および第1傾斜部67がなす角度αよりも小さい。
【0077】
このような構成によれば、土を、第2傾斜部68の直下の領域53にその全体を満たすように進入させることができる。これにより、バケット50を引き上げた時にバケット50内にデットスペースが生じることを防止できる。
【0078】
また、側板81は、側端部85を有する。側端部85は、開口部51の開口縁を規定する。側端部85には、凹み部83が設けられる。凹み部83は、中心軸110の軸方向に見た側面視において、底板60に近づく方向に凹む。
【0079】
このような構成によれば、側板81に起因した貫入抵抗の増大を抑制して、地面に対するバケット50の貫入性を向上させることができる。
【0080】
油圧ショベル100は、車両本体11と、作業機12とを備える。作業機12は、車両本体11に取り付けられる。作業機12は、ブーム16と、アーム17と、バケット50とを有する。ブーム16は、車両本体11に回動可能に連結される。アーム17は、ブーム16に回動可能に連結される。バケット50は、アーム17に回動可能に連結される。
【0081】
このような構成によれば、バケット50に積み込む土量を増やして、油圧ショベル100においてより効率的な掘削を行なうことができる。
【0082】
(実施の形態2)
図8は、本開示の実施の形態2におけるバケットを示す断面図である。図8は、実施の形態1における図6に対応する図である。本実施の形態におけるバケットは、実施の形態1におけるバケット50と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造については、その説明を繰り返さない。
【0083】
図8に示されるように、本実施の形態におけるバケットは、底板60と、一対の側板81と、ブラケット86と、フロントリップ72とを有する。
【0084】
底板60は、第1傾斜部67を有する。底板60は、実施の形態1における第2傾斜部68を有していない。
【0085】
第2基準直線122およびフロントリップ72がなす角度βは、第2基準直線122および第1傾斜部67がなす角度αよりも小さい(β<α)。角度αが、20°を超え45°以下の範囲であるとき(20°<α≦45°)、角度βは、20°以下の範囲である(β≦20°)。
【0086】
第1基準直線121および第2基準直線122の交点Pの位置は、第1基準直線121上のフロントリップ72寄りにある。第1基準直線121および第2基準直線122の交点Pからフロントリップ72の先端73までの第1基準直線121の長さLbは、第1基準直線121および第2基準直線122の交点Pから中心軸110までの長さLaよりも小さい(Lb<La)。
【0087】
このように構成された、本開示の実施の形態2におけるバケットによれば、実施の形態1に記載の効果を同様に奏することができる。
【0088】
(実施の形態3)
図9は、本開示の実施の形態3におけるバケットを示す断面図である。図9は、実施の形態1における図6に対応する図である。本実施の形態におけるバケットは、実施の形態1におけるバケット50と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造については、その説明を繰り返さない。
【0089】
図9に示されるように、本実施の形態におけるバケットは、底板60と、一対の側板81と、ブラケット86と、フロントリップ72とを有する。
【0090】
底板60の底部61は、第2基準直線122よりも前方において、湾曲形状を有する。底部61は、第2基準直線122よりも後方において、傾きが異なる2つの直線が繋がった折れ曲がり形状を有する。底板60の第1最深部62は、下方に向けて突出する角部をなしている。
【0091】
凹み部83の第2最深部84は、第1基準直線121の直線方向において、第2基準直線122からずれた位置に設けられている。第2最深部84は、第1基準直線121の直線方向において、第2基準直線122よりも前方に設けられている。第2最深部84は、三角形の切り欠き形状を有する。サイドリップ82には、実施の形態1におけるサイドカッタ77が設けられていない。
【0092】
第2基準直線122およびフロントリップ72がなす角度βは、第2基準直線122および第1傾斜部67がなす角度αよりも小さい(β<α)。角度αが、20°を超え45°以下の範囲であるとき(20°<α≦45°)、角度βは、20°以下の範囲である(β≦20°)。角度αが、30°以上40°以下の範囲であるとき(30°≦α≦40°)、角度βは、30°未満の範囲である。角度αおよび角度βの和は、50°を超え60°以下の範囲である(50°<α+β≦60°)。
【0093】
第1基準直線121および第2基準直線122の交点Pの位置は、第1基準直線121上のフロントリップ72寄りにある。第1基準直線121および第2基準直線122の交点Pからフロントリップ72の先端73までの第1基準直線121の長さLbは、第1基準直線121および第2基準直線122の交点Pから中心軸110までの長さLaよりも小さい(Lb<La)。
【0094】
このように構成された、本開示の実施の形態3におけるバケットによれば、実施の形態1に記載の効果を同様に奏することができる。
【0095】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0096】
本開示は、作業車両に搭載されるバケットに適用される。
【符号の説明】
【0097】
11 車両本体、12 作業機、13 旋回体、14 キャブ、14S 運転席、15 走行装置、15Cr 履帯、15M 走行モータ、16 ブーム、17 アーム、19 エンジンルーム、20A,20B ブームシリンダ、21 アームシリンダ、22 バケットシリンダ、23 ブームピン、24 アームピン、25 バケットピン、41 旋回中心、50,50A,50B,50C バケット、51 開口部、52,53 領域、60 底板、61 底部、62 第1最深部、67 第1傾斜部、68 第2傾斜部、72 フロントリップ、73 先端、75 ツースアダプタ、76 ツース、77 サイドカッタ、81,81L,81R 側板、82 サイドリップ、83 凹み部、84 第2最深部、85 側端部、86 ブラケット、87 プレート、88,90 孔、89 基台、91 補強部材、100 油圧ショベル、110,111 中心軸、121 第1基準直線、122 第2基準直線。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9