(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-27
(45)【発行日】2022-11-07
(54)【発明の名称】情報処理プログラム、情報処理システム、情報処理方法および画面情報
(51)【国際特許分類】
H04L 51/04 20220101AFI20221028BHJP
H04L 51/00 20220101ALI20221028BHJP
【FI】
H04L51/04
H04L51/00
(21)【出願番号】P 2018187004
(22)【出願日】2018-10-01
【審査請求日】2021-08-27
(73)【特許権者】
【識別番号】512251448
【氏名又は名称】和田 哲也
(74)【代理人】
【識別番号】100180644
【氏名又は名称】▲崎▼山 博教
(72)【発明者】
【氏名】和田 哲也
【審査官】岩田 玲彦
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/060093(WO,A1)
【文献】特開2017-091562(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 51/04
H04L 51/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メッセージごとに特定の相手を指定してやり取りが行われる電子メールを処理する電子メール処理と、
特定の相手を指定し、連続してメッセージのやり取りが行われるチャット情報を連続して取得するチャット情報取得処理と、
取得した前記チャット情報が所定の結合条件に適合する場合に、当該所定の結合条件に適合する既得のチャット情報の集合体であるチャット情報集合に、取得したチャット情報を結合するチャット情報結合処理と、
前記チャット情報結合処理に係る前記チャット情報集合を、前記電子メール処理に係る前記電子メールと同一のユーザーインターフェース内に表示可能とする表示処理と、を実行可能であり、
さらに、インターネット上に投稿されたソーシャル情報を抽出するソーシャル情報抽出処理および、電話通信情報を取得する電話通信情報処理の少なくともいずれか一方を実行可能であり、
前記表示処理は、時系列に従って順に前記電子メールと前記チャット情報集合とを同列に前記ユーザーインターフェース内に表示可能であり、
前記結合条件は、前記チャット情報が送信または受信された日時において、連続する複数の前記チャット情報のそれぞれの日時の間に、前記電子メール、前記ソーシャル情報および前記電話通信情報の少なくともいずれか1つを取得していないことを条件として、少なくとも1つの前記チャット情報によって前記チャット情報集合が形成されている
、情報処理プログラム。
【請求項2】
前記表示処理は、時系列に従って順に前記ソーシャル情報および電話通信情報の少なくなくともいずれか一方と前記電子メールと前記チャット情報集合とを同列にユーザーインターフェース内に表示可能とする、請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項3】
前記ユーザーインターフェースは、特定の情報通信相手に関する履歴が時系列表示されており、
前記特定の情報通信の相手を選択可能とする、請求項1または請求項2に記載の情報処理プログラム。
【請求項4】
前記結合条件は、所定の期間内に前記チャット情報が送信されたことを条件とし、
前記所定の期間は、一定の期間が連続するように予め定められており、
各一定の期間ごとに、送信された前記チャット情報を纏めて前記チャット情報集合が形成されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の情報処理プログラム。
【請求項5】
前記結合条件は、所定の期間内に前記チャット情報が送信されたことを条件とし、
前記所定の期間は、ユーザーが決定可能とされており、
前記ユーザーの決定した各所定の期間ごとに、送信された前記チャット情報を纏めて前記チャット情報集合が形成されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の情報処理プログラム。
【請求項6】
前記結合条件は、所定の期間内に前記チャット情報が送信されたことを条件とし、
前記所定の期間は、オペレーターが決定可能とされており、
ユーザーの決定した各所定の期間ごとに、送信された前記チャット情報を纏めて前記チャット情報集合が形成されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の情報処理プログラム。
【請求項7】
さらに
、ユーザーの操作により、前記1つのチャット情報集合を分離して当該チャット情報集合に結合された複数のチャット情報を、それぞれ表示する分離表示処理を実行可能である、請求項1~
6のいずれか一項に記載の情報処理プログラム。
【請求項8】
さらに
、ユーザーの操作により、前記チャット情報集合に含まれるチャット情報のうち最初の前記チャット情報以前の前記チャット情報、または最後の前記チャット情報以降の前記チャット情報を表示する前後チャット情報表示処理を実行可能である、請求項1~
7のいずれか一項に記載の情報処理プログラム。
【請求項9】
さらに、前記電子メールと前記チャット情報集合とを単一のスレッドとして組み合わせるスレッド組合処理を実行可能であり、
前記表示処理は、前記スレッドを時系列に従って前記ユーザーインターフェース内に表示可能である、請求項1~
8のいずれか一項に記載の情報処理プログラム。
【請求項10】
メッセージごとに特定の相手を指定してやり取りが行われる電子メールを処理する電子メール処理部と、
特定の相手を指定して連続してメッセージのやり取りが行われるチャット情報を連続して取得するチャット情報取得部と、
取得した前記チャット情報が所定の結合条件に適合する場合に、当該所定の結合条件に適合する既得のチャット情報の集合体であるチャット情報集合に、取得したチャット情報を結合するチャット情報結合部と、
前記チャット情報を結合する処理に係る前記チャット情報集合を、前記電子メールの処理に係る前記電子メールと同一のユーザーインターフェース内に表示可能とする表示処理部とを備え、
前記表示処理部は、時系列に従って順に前記電子メールと前記チャット情報集合とを同列に前記ユーザーインターフェース内に表示可能とするものであり、
インターネット上に投稿されたソーシャル情報を抽出するソーシャル情報抽出処理部および、電話通信情報を取得する電話通信情報処理部の少なくともいずれかを備えており、
前記チャット情報結合部は、所定の結合条件にしたがって、複数のチャット情報を結合し、
前記結合条件は、前記チャット情報が送信または受信された日時において、連続する複数の前記チャット情報のそれぞれの日時の間に、前記電子メール、前記ソーシャル情報および前記電話通信情報の少なくともいずれか1つを取得していないことを条件として、少なくとも1つの前記チャット情報によって前記チャット情報集合が形成されている
、情報処理システム。
【請求項11】
前記チャット情報取得部は、特定のユーザーが加入している複数のチャットグループの前記チャット情報を取得する、請求項
10に記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記ユーザーインターフェースは、特定の情報通信相手に関する履歴が時系列表示されており、
前記特定の情報通信の相手を選択可能とする、請求項
10又は11に記載の情報処理システム。
【請求項13】
メッセージごとに特定の相手を指定してやり取りが行われる電子メールを処理する電子メール処理ステップと、
特定の相手を指定して連続してメッセージのやり取りが行われるチャット情報を連続して取得するチャット情報取得処理ステップと、
取得した前記チャット情報が所定の結合条件に適合する場合に、当該所定の結合条件に適合する既得のチャット情報の集合体であるチャット情報集合に、取得したチャット情報を結合するチャット情報結合処理ステップと、
前記チャット情報を結合する処理に係る前記チャット情報集合を、前記電子メールの処理に係る前記電子メールと同一のユーザーインターフェース内に表示可能とする表示処理ステップとを含み、
前記表示処理ステップは、時系列に従って順に前記電子メールと前記チャット情報集合とを同列に前記ユーザーインターフェース内に表示可能とするものであり、
インターネット上に投稿されたソーシャル情報を抽出するソーシャル情報抽出処理および、電話通信情報を取得する電話通信情報処理の少なくともいずれか一方を実行し、
前記チャット情報結合処理ステップは、所定の結合条件にしたがって、複数のチャット情報を結合し、
前記結合条件は、前記チャット情報が送信または受信された日時において、連続する複数の前記チャット情報のそれぞれの日時の間に、前記電子メール、前記ソーシャル情報および前記電話通信情報の少なくともいずれか1つを取得していないことを条件として、少なくとも1つの前記チャット情報によって前記チャット情報集合が形成されている、情報処理方法。
【請求項14】
前記ユーザーインターフェースは、特定の情報通信相手に関する履歴が時系列表示されており、
前記特定の情報通信の相手を選択可能とする、請求項
13に記載の情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、いわゆるメッセンジャーアプリと称されるようなプログラムによりメッセージが連続して送信されるタイプのメッセージ交換サービス(メッセージ交換サイト)から、メッセージを取得結合し、電子メールの表示手段に表示させるための情報処理プログラム、情報処理システム、情報処理方法および画面情報に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットの発達に伴い、企業活動における情報伝達の手段として電子メールのような私信情報をやり取りするツールが必須となっている。従来は、例えば特許文献1に記載のような電子メールシステムが企業等において利用されている。
【0003】
その一方で、SNSと呼ばれるソーシャル・ネットワーキング・サービス(Social Networking Service)等の社会的ネットワークに係るサービスが提供され、新たなコミュニケーションツールとして人気を博している。
【0004】
そのようなソーシャル・ネットワーク・サービスにおけるソーシャル情報を電子メールシステムに表示することにより、電子メールと、ソーシャル・ネットワーク・サービスのソーシャル情報とを一元的に表示できる情報処理システムが開発されている。例えば、特許文献2に記載の情報処理プログラム、情報処理システムおよび情報処理方法は、インターネット上に投稿されたソーシャル情報から所定の抽出条件を満足するものを抽出し、電子メールのような私信情報のやり取りと同列に取り扱い可能となるように処理している。
【0005】
また、特許文献2には、特定の相手を指定してメッセージが連続して交換されるチャット情報交換サービス(チャット情報交換サイト)が記載されている。このチャット情報交換サービスでは、いわゆるメッセンジャーアプリからチャットサーバーに連続してチャット情報(メッセージ等)が送信され、メッセンジャーアプリにより、送信されたチャット情報が時系列に従って切れ目なく並ぶことにより、あたかも会話をしているような軽快さで情報の交換を可能としている。さらに、特許文献2に記載の情報処理プログラムは、チャット情報を電子メールのような私信情報のやり取りと同列に取り扱い可能となるように処理している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2013-77922号公報
【文献】国際公開2016/060093号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した特許文献2の情報処理プログラム、情報処理システムおよび情報処理方法は、ソーシャル情報やチャット情報を電子メールのような私信情報のやり取りと同列に取り扱い可能となるようにしている。しかし、チャット情報交換サービスでは、連続して大量のチャット情報が送信されるため、これらを個別に、電子メールのやり取りと同列に取り扱うと、チャット情報の数が電子メールの数に比較して圧倒的に多くなり、所望の電子メールを発見することが困難または迂遠になったり、ユーザーインターフェースの表示領域がチャット情報で埋まってしまうといった問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、いわゆるメッセンジャータイプのチャット情報を取得し、結合したチャット情報集合体を電子メール等の表示手段に表示させるための情報処理プログラム、情報処理システム、情報処理方法および画面情報を提供することを目的とした。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)本発明に係る情報処理プログラムは、メッセージごとに特定の相手を指定してやり取りが行われる電子メールを処理する電子メール処理と、特定の相手を指定し、連続してメッセージのやり取りが行われるチャット情報を連続して取得するチャット情報取得処理と、取得した前記チャット情報が所定の結合条件に適合する場合に、当該所定の結合条件に適合する既得のチャット情報の集合体であるチャット情報集合に、取得したチャット情報を結合するチャット情報結合処理と、前記チャット情報結合処理に係る前記チャット情報集合を、前記電子メール処理に係る前記電子メールと同一のユーザーインターフェース内に表示可能とする表示処理とを実行可能であり、前記表示処理は、時系列に従って順に前記電子メールと前記チャット情報集合とを同列に前記ユーザーインターフェース内に表示可能とすることを特徴とする。
【0010】
このような情報処理プログラムでは、特定の相手を指定してやり取りが連続して行われるメッセンジャータイプの大量のチャット情報のうち、一部のチャット情報を取得および結合してチャット情報集合を生成し、チャット情報集合を電子メールと同列に前記ユーザーインターフェース内に表示する。
【0011】
そのようにすれば、一塊のチャット情報集合と電子メールとが同列に並ぶことになるため、大量のチャット情報と電子メールとが同列に並ぶということがなく、大量のチャット情報の中に電子メールが埋もれてしまうといったことがない。したがって、ユーザーインターフェース内に表示される情報が少なくなり、全体を把握しやすくなる。
【0012】
(2)さらに、インターネット上に投稿されたソーシャル情報を抽出するソーシャル情報抽出処理および、電話通信情報を取得する電話通信情報処理の少なくともいずれか一方を実行可能であり、前記表示処理は、時系列に従って順に前記ソーシャル情報および電話通信情報の少なくなくともいずれか一方と前記電子メールと前記チャット情報集合とを同列に前記ユーザーインターフェース内に表示可能とする。
【0013】
このような情報処理プログラムによれば、電子メールに加えて、ソーシャル情報や電話通信情報等が、大量のチャット情報に埋もれてしまうことがない。したがって、ユーザーインターフェース内に表示される情報が少なくなり、全体を把握しやすくなる。
【0014】
(3)前記した情報処理プログラムにおいて、前記ユーザーインターフェースは、特定の情報通信相手に関する履歴が時系列表示されており、前記特定の情報通信の相手を選択可能としてもよい。
【0015】
そのようにすれば、特定の情報通信相手に関する履歴が時系列表示された、いわゆるタイムラインにおいて、チャット情報集合と、チャット情報以外の取得情報とを同列に表示することができる。これにより、チャット情報以外の取得情報が大量のチャット情報に埋もれてしまうことがないため、特定の情報通信相手との対応履歴の把握が容易になる。
【0016】
(4)前記した(1)~(3)の情報処理プログラムにおいて、前記結合条件は、前記チャット情報が送信または受信された日時において、連続する複数の前記チャット情報のそれぞれの日時の間に、前記電子メール、前記ソーシャル情報および前記電話通信情報の少なくともいずれか1つを取得していないことを条件として、少なくとも1つの前記チャット情報によって前記チャット情報集合が形成されていてもよい。
【0017】
そのようにすれば、チャット情報の送信または受信された日時において、一塊のチャット情報を容易に、かつ利便性よくチャット情報集合として形成することができる。これにより、チャット情報集合と、チャット情報以外の取得情報との区別が容易になり、対応履歴の把握が容易になる。
【0018】
(5)前記した(1)~(3)の情報処理プログラムにおいて、前記結合条件は、所定の期間内に前記チャット情報が送信されたことを条件とし、前記所定の期間は、一定の期間が連続するように予め定められており、各一定の期間ごとに、送信された前記チャット情報を纏めて前記チャット情報集合が形成されていてもよい。
【0019】
そのようにすれば、ユーザーの多くは、習慣的に行動することが予想されるため、その習慣に合わせた一定の期間で連続してチャット情報を纏めることにより、チャット情報を適切に纏めたチャット情報集合体を形成することができる。
【0020】
(6)前記した(1)~(3)の情報処理プログラムにおいて、前記所定の期間は、ユーザーが決定可能とされており、前記ユーザーの決定した各所定の期間ごとに、送信された前記チャット情報を纏めて前記チャット情報集合が形成されていてもよい。そのようにすれば、ユーザーが自分の意思で集めたいチャット情報を纏めるため、チャット情報を適切に纏めたチャット情報集合体を形成することができる。
(7)前記した(1)~(3)の情報処理プログラムにおいて、前記結合条件は、所定の期間内に前記チャット情報が送信されたことを条件とし、前記所定の期間は、オペレーターが決定可能とされており、前記ユーザーの決定した各所定の期間ごとに、送信された前記チャット情報を纏めて前記チャット情報集合が形成されていてもよい。そのようにすれば、オペレーターが適切にチャット情報を纏めるため、チャット情報を適切に纏めたチャット情報集合体を形成することができる。
【0021】
(8)前記した情報処理プログラムは、さらに、前記ユーザーの操作により前記1つのチャット情報集合を分離して当該チャット情報集合に結合された複数のチャット情報を、それぞれ表示する分離表示処理を実行可能であってもよい。そのようにすれば、複数のチャット情報が纏められたチャット情報集合の個々のチャット情報を確認できるため、チャット情報を電子メールと同等に取り扱えるにもかかわらず、詳細に検討することができる。
【0022】
(9)前記した情報処理プログラムは、さらに、前記ユーザーの操作により、前記チャット情報集合の最初の前記チャット情報以前の前記チャット情報、または最後の前記チャット情報以降の前記チャット情報を表示する前後チャット情報表示処理を実行可能であってもよい。そのようにすれば、チャット情報集合体に纏められたチャット情報に限らず、そのチャット情報集合体のチャット情報の前後に送信されたチャット情報も確認できるため、関連性の強いチャット情報を容易に閲覧することができる。
【0023】
(10)前記した情報処理プログラムは、さらに、前記私信情報と前記チャット情報集合とを単一のスレッドとして組み合わせるスレッド組合処理を実行可能であり、前記表示処理は、前記スレッドを時系列に従って前記ユーザーインターフェース内に表示可能であってもよい。そのようにすれば、前記私信情報と前記チャット情報集合とが単一のスレッドとして組み合わせることにより、情報の管理が容易になる。
【0024】
(11)本発明に係る情報処理システムは、メッセージごとに特定の相手を指定してやり取りが行われる電子メールを処理する電子メール処理部と、特定の相手を指定して連続してメッセージのやり取りが行われるチャット情報を連続して取得するチャット情報取得部と、取得した前記チャット情報が所定の結合条件に適合する場合に、当該所定の結合条件に適合する既得のチャット情報の集合体であるチャット情報集合に、取得したチャット情報を結合するチャット情報結合部と、前記チャット情報結合処理に係る前記チャット情報集合を、前記電子メール処理に係る前記電子メールと同一のユーザーインターフェース内に表示可能とする表示処理部とを備え、前記表示処理は、時系列に従って順に前記電子メールと前記チャット情報集合とを同列に前記ユーザーインターフェース内に表示可能とすることを特徴とする。
【0025】
このような情報処理システムでは、特定の相手を指定してやり取りが連続して行われるメッセンジャータイプの大量のチャット情報のうち、一部のチャット情報を取得および結合してチャット情報集合を生成し、チャット情報集合を電子メールと同列に前記ユーザーインターフェース内に表示する。
【0026】
そのようにすれば、一塊のチャット情報集合と電子メールとが同列に並ぶことになるため、大量のチャット情報と電子メールとが同列に並ぶということがなく、大量のチャット情報の中に電子メールが埋もれてしまうといったことがない。したがって、ユーザーインターフェース内に表示される情報が少なくなり、全体を把握しやすくなる。
【0027】
(12)前記した情報処理システムにおいて、前記チャット情報結合部は、所定の結合条件にしたがって、複数のチャット情報を結合し、前記結合条件は、前記チャット情報が送信または受信された日時において、連続する複数の前記チャット情報のそれぞれの日時の間に、前記電子メール、前記ソーシャル情報および前記電話通信情報の少なくともいずれか1つを取得していないことを条件として、少なくとも1つの前記チャット情報によって前記チャット情報集合が形成されていてもよい。
【0028】
そのようにすれば、チャット情報の送信または受信された日時において、一塊のチャット情報を容易に、かつ利便性よくチャット情報集合として形成することができる。これにより、チャット情報集合と、チャット情報以外の取得情報との区別が容易になり、情報処理システムのユーザーインターフェースにおいて対応履歴の把握が容易になる。
【0029】
(13)前記した情報処理システムにおいて、前記チャット情報取得部は、特定のユーザーが加入している複数のチャットグループの前記チャット情報を取得するようにしてもよい。そのようにすれば、複数のチャットグループからの大量のチャット情報を取得すことになっても、チャット情報以外の他の取得情報がチャット情報に埋もれてしまうことがない。したがって、ユーザーインターフェース内に表示される情報が少なくなり、全体を把握しやすくなる。
【0030】
(14)前記した情報処理システムにおいて、前記ユーザーインターフェースは、特定の情報通信相手に関する履歴が時系列表示されており、前記特定の情報通信の相手を選択可能としてもよい。そのようにすれば、特定の情報通信相手に関する履歴が時系列表示された、いわゆるタイムラインにおいて、チャット情報集合と、チャット情報以外の取得情報とを同列に表示することができる。これにより、チャット情報以外の取得情報が大量のチャット情報に埋もれてしまうことがないため、特定の情報通信相手との対応履歴の把握が容易になる。
【0031】
(15)本発明に係る情報処理方法は、メッセージごとに特定の相手を指定してやり取りが行われる電子メールを処理する電子メール処理ステップと、特定の相手を指定して連続してメッセージのやり取りが行われるチャット情報を連続して取得するチャット情報取得処理ステップと、取得した前記チャット情報が所定の結合条件に適合する場合に、当該所定の結合条件に適合する既得のチャット情報の集合体であるチャット情報集合に、取得したチャット情報を結合するチャット情報結合部ステップと、前記チャット情報結合処理に係る前記チャット情報集合を、前記電子メール処理に係る前記電子メールと同一のユーザーインターフェース内に表示可能とする表示処理ステップとを含み、前記表示処理ステップは、時系列に従って順に前記電子メールと前記チャット情報集合とを同列に前記ユーザーインターフェース内に表示可能とすることを特徴とする。
【0032】
このような情報処理方法では、特定の相手を指定してやり取りが連続して行われるメッセンジャータイプの大量のチャット情報のうち、一部のチャット情報を取得および結合してチャット情報集合を生成し、チャット情報集合を電子メールと同列に前記ユーザーインターフェース内に表示する。
【0033】
そのようにすれば、一塊のチャット情報集合と電子メールとが同列に並ぶことになるため、大量のチャット情報と電子メールとが同列に並ぶということがなく、大量のチャット情報の中に電子メールが埋もれてしまうといったことがない。したがって、ユーザーインターフェース内に表示される情報が少なくなり、全体を把握しやすくなる。
【0034】
(16)前記チャット情報結合処理ステップは、所定の結合条件にしたがって、複数のチャット情報を結合し、前記結合条件は、前記チャット情報が送信された送信日時において、連続する複数の前記チャット情報のそれぞれの送信日時の間に、前記ユーザーインターフェース内に表示する他の情報を取得していないことを条件として、少なくとも1つの前記チャット情報によって前記チャット情報集合が形成されていてもよい。
【0035】
そのようにすれば、チャット情報の送信または受信された日時において、一塊のチャット情報を容易に、かつ利便性よくチャット情報集合として形成することができる。これにより、チャット情報集合と、チャット情報以外の取得情報との区別が容易になり、対応履歴の把握が容易な画面情報を容易に提供できる。
【0036】
(17)前記した情報処理方法において、前記ユーザーインターフェースは、特定の情報通信相手に関する履歴が時系列表示されており、前記特定の情報通信の相手を選択可能としてもよい。そのようにすれば、特定の情報通信相手に関する履歴が時系列表示された、いわゆるタイムラインにおいて、チャット情報集合と、チャット情報以外の取得情報とを同列に表示することができる。これにより、チャット情報以外の取得情報が大量のチャット情報に埋もれてしまうことがないため、特定の情報通信相手との対応履歴の把握が容易になる。
【0037】
(18)画面情報は、特定の相手を指定し、連続してメッセージのやり取りが行われるチャット情報と、前記チャット情報以外の他の取得情報とを含み、取得した前記チャット情報が所定の結合条件に適合する場合に、当該所定の結合条件に適合する既得のチャット情報の集合体であるチャット情報集合に、取得したチャット情報を結合するチャット情報結合処理と、前記チャット情報結合処理に係る前記チャット情報集合を、前記他の取得情報と同一のユーザーインターフェース内に表示可能とされ、前記表示処理は、時系列に従って順に前記電子メールと前記チャット情報集合とを同列に前記ユーザーインターフェース内に表示可能とされていることを特徴とする。
【0038】
このような画面情報では、特定の相手を指定してやり取りが連続して行われるメッセンジャータイプの大量のチャット情報のうち、一部のチャット情報を取得および結合してチャット情報集合を生成し、チャット情報集合を電子メールと同列に前記ユーザーインターフェース内に表示される。
【0039】
そのようにすれば、一塊のチャット情報集合と電子メールとが同列に並ぶことになるため、大量のチャット情報と電子メールとが同列に並ぶということがなく、大量のチャット情報の中に電子メールが埋もれてしまうといったことがない。したがって、ユーザーインターフェース内に表示される情報が少なくなり、画面情報の全体を把握しやすくなる。
【発明の効果】
【0040】
本発明は、いわゆるメッセンジャータイプのチャット情報を取得し、結合したチャット情報集合体を電子メール等の表示手段に表示させるための情報処理プログラム、情報処理システム、情報処理方法および画面情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【
図1】本発明の実施形態に係る情報処理システムの概要を示したシステム概念図である。
【
図2】
図1の情報処理システムに含まれる情報処理装置の構成を示した機能ブロック図である。
【
図3】
図1の情報処理システムに含まれるサーバー装置の構成を示した機能ブロック図である。
【
図4】
図3に示すサーバー装置により取得される取得情報を示すイメージ図であって、(A)は取得されたチャット情報、(B)は取得された電子メール、ソーシャル情報および電話通信情報を示す図である。
【
図5】
図3に示すサーバー装置で実行される画面情報作成フローを示すフロー図である。
【
図6】
図3に示すサーバー装置で実行されるチャット情報処理フローを示すフロー図である。
【
図7】
図2に示す情報処理装置において表示される取得情報一覧画面を示す画面図である。
【
図8】
図2に示す情報処理装置において表示される取得情報詳細画面を示す画面図である。
【
図9】
図2に示す情報処理装置において表示されるタイムライン情報画面の一例を示す画面図である。
【
図10】
図2に示す情報処理装置において表示されるタイムライン情報画面の他の一例を示す画面図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
[情報処理システム]
本発明の実施形態に係る情報処理システムSについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。情報処理システムSは、電子メール、ソーシャル情報、電話通信情報およびチャット情報等の情報を取得し、これらの取得情報を一括管理することができる。また、本発明に係る情報処理プログラムは、サーバー装置20により実行され、情報処理システムSが前記した一括管理を可能とするように、情報処理システムSを構成する情報処理装置10と協働して動作する。
【0043】
図1は、本実施の形態に係る情報処理システムSの管理および運用の概念を示す概念図である。
図1に示すように、本実施の形態に係る情報処理システムSは、複数の情報処理装置10と、サーバー装置20とを含み、複数の情報処理とサーバー装置20とはインターネットINを介して接続されている。複数の情報処理装置10は、一般ユーザーに使用され、サーバー装置20は、情報処理システムSの運用者により管理および運用される。すなわち、情報処理システムSは、いわゆるクラウドサービスを提供するシステムである。
【0044】
一般ユーザーに使用される情報処理装置10は、いわゆるPC(Personal Computer)であり、情報処理をおこなう制御装置、入力装置のキーボードやマウス、出力装置のディスプレイを備え、インターネットINに接続されている。情報処理装置10は、従来よく知られる、CPU、メモリ、HDDまたはSSD、キーボード、ディスプレイ等のハードウエア構成により、
図2に示すように、記憶部11、表示部12、操作部14、通信部13、制御部15等の機能ブロックが形成される。
【0045】
情報処理装置10の記憶部11は、従来よく知られるHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)を主な構成要素として、情報処理装置10が取得した情報を記憶し、必要な時に取り出して処理することができる。
【0046】
情報処理装置10の表示部12は、従来よく知られる液晶ディスプレイを主な構成要素として、情報処理装置10が処理した情報を表示することができる。例えば、表示部12は、従来よく知られるブラウザのような閲覧ソフトにより、インターネットINを介して取得した情報を表示することができる。表示部12は、例えば、サーバー装置20からインターネットINを介して取得した画面情報をブラウザにより表示することができる。
【0047】
情報処理装置10の操作部14は、従来よく知られるキーボード、マウス等の入力装置を主な構成要素として、情報処理装置10の所有する情報を操作することができる。例えば、操作部14は、ユーザーがキーボードを操作することにより、情報処理装置10の所有する情報に文字を入力することができる。また例えば、操作部14は、インターネットINをかいして、サーバー装置20の情報を操作することができ、ユーザーがマウスを操作することにより、情報処理装置10が取得した画面情報の中に含まれる各種ボタンをクリックすることができる。
【0048】
情報処理装置10の通信部13は、ネットワークI/Fのような通信装置を主な構成要素として、インターネットINを介して、種々のインターネットサーバ等と通信することができる。例えば、通信部13は、インターネットINを介して、サーバー装置20と通信することで、サーバー装置20から送信された画面情報を取得し、また、サーバー装置20の所有する情報にアクセスすることができる。
【0049】
情報処理装置10の制御部15は、CPU(Central ProceSing Unit)のような制御装置を主な構成要素として、情報処理装置10を制御する。例えば、制御部15は、通信部13によりインターネットINを介して情報処理装置10をサーバー装置20に接続させてサーバー装置20から画面情報を取得させ、表示部12に画面情報を表示させ、操作部14により画面情報をユーザーにより操作させ、また、記憶部11により画面情報を記憶させる。
【0050】
情報処理システムSの運用者に運用されるサーバー装置20は、従来よく知られるサーバー情報記憶部200と、サーバー情報記憶部200に接続された運用者PCを含む。サーバー情報記憶部200は、情報を管理する大型の情報記憶装置である。運用者PCは、前述した情報処理装置10と概略同様の構成を有し、情報処理装置10とサーバー装置20とにより、情報処理システムSが機能するように、情報処理システムSを管理または運用することができる。なお、サーバー装置は、運用者に含まれるオペレータにより操作されることがある。
【0051】
サーバー装置20は、SNSサーバーやチャットサーバー等に通信網を介して接続し、ソーシャル情報やチャット情報を取得することができる。さらに、サーバー装置20は、情報処理装置10のユーザーが電話通信を行った際の電話通信情報を取得することができる。サーバー装置20が取得した情報は取得情報として、サーバー情報記憶部200に記憶される。本実施形態において、取得情報は、電子メール、ソーシャル情報、電話通信情報およびチャット情報を含む。
【0052】
図3は、サーバー装置20の機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
図3に示すように、サーバー装置20は、サーバー情報記憶部200、記憶処理部210、通信処理部220、表示処理部230、共有処理部240、電子メール通信処理部250、ソーシャル情報処理部260、電話通信情報処理部270およびチャット情報処理部280を機能的構成として備えている。情報処理装置10は、インターネットINを介してサーバー装置20にアクセスすることでこれらサーバー情報記憶部200、記憶処理部210、通信処理部220、表示処理部230、共有処理部240、電子メール通信処理部250、ソーシャル情報処理部260、電話通信情報処理部270およびチャット情報処理部280と協働して情報を処理することができる。
【0053】
記憶処理部210は、サーバー装置20が取得した電子メール、ソーシャル情報、電話通信情報、チャット情報等の取得情報をサーバー情報記憶部200に記憶する。サーバー情報記憶部200に記憶された取得情報は、情報処理装置10や運用者PCにより閲覧や操作することができる。記憶処理部210は、チャット情報を記憶する他に、複数のチャット情報を結合したチャット情報集合を記憶する。チャット情報集合については、後に詳述する。
【0054】
通信処理部220は、インターネットINを介してサーバー装置20が保有する情報を情報処理装置10に送信する処理を実行することができる。例えば、表示処理部230が生成した画面情報を情報処理装置10の要求に応じて、情報処理装置10に送信することができる。また、例えば、情報処理装置10からアクセスを受けて、サーバー装置20が保有する情報を処理する際に、サーバー装置20が情報処理装置10と通信できるようにする。
【0055】
表示処理部230は、電子メール、ソーシャル情報、電話通信情報およびチャット情報等の取得情報をディスプレイ等の表示部12において所定のユーザーインターフェースで表示可能となる画面情報に編集するものである(表示処理)。具体的には、表示処理部230は、サーバー情報記憶部200に記憶された電子メール、ソーシャル情報、チャット情報等を画面情報に編集して所定のユーザーインターフェースで表示可能とする。
【0056】
また、表示処理部230は、
図10に示すように、ユーザーの操作により1つのチャット情報集合を分離して当該チャット情報集合に結合された複数のチャット情報を、それぞれ表示する分離表示処理を実行可能である。さらに、表示処理部230は、ユーザーの操作により、分離して表示されたチャット情報集合に含まれるチャット情報のうち最初のチャット情報の前のチャット情報、または分離して表示されたチャット情報集合に含まれるチャット情報のうち最後のチャット情報の次のチャット情報を表示する前後チャット情報表示処理を実行可能である。
【0057】
共有処理部240は、所定のネットワークに接続された複数の情報処理装置10間で電子メール、ソーシャル情報、電話通信情報およびチャット情報について情報共有するための処理を実行するものである。例えば、電子メール、ソーシャル情報、電話通信情報およびチャット情報は、インターネットINに接続された複数の情報処理装置10間でデータを閲覧可能とさせる。これにより、ネットワークに接続されたいずれかの情報処理装置10において、電子メール、ソーシャル情報、電話通信情報およびチャット情報のやり取りがなされた場合に、他の情報処理装置10においても、当該やり取りを閲覧することができる。
【0058】
電子メール通信処理部250は、メッセージごとに特定の相手を個別に指定してやり取りが行われる電子メールによる通信(送受信)に関する処理(電子メール処理)を実行するものである。電子メール通信処理部250は、従来よく知られる電子メール用ソフトと同様の機能を基本機能として有する。具体的には、電子メール通信処理部250は、電子メール送信部251、電子メール受信部252、電子メール作成部253等を備えている。
【0059】
電子メール送信部251は、電子メール送信用の情報処理を行う。電子メール受信部252は、電子メール受信用の情報処理を行う。電子メール作成部253は、情報処理装置10のユーザーによって電子メールを作成する機能を実現するためのものである。電子メール通信処理部250において処理される送受信済みの電子メールや、作成中の電子メールに関するデータは、表示処理部230において所定のユーザーインターフェースで表示可能なように画面情報に編集して処理される。
【0060】
ソーシャル情報処理部260は、インターネットIN上に投稿されたソーシャル情報についての処理を行うためのものである。ソーシャル情報処理部260は、無数のソーシャル情報から任意の抽出条件に合致するソーシャル情報を抽出し、抽出されたソーシャル情報を電子メールと同様に取り扱いできる機能を有する。
【0061】
ここでソーシャル情報処理部260が取り扱うソーシャル情報とは、例えばミニブログ(マイクロブログ)や、SNS(Social Network Service)等の社会的ネットワークを構築可能なサービスやウエブサイトに投稿された情報を示す。そのため、ソーシャル情報は、電子メールのように特定の者に向けて発信された情報ではなく、不特定の者に読まれることを目的として発信された情報である。すなわち、ソーシャル情報は、情報処理装置10のユーザーに向けて発信された情報ではないという点において電子メールと相違する。ただし、ソーシャル情報には開示先が限定された情報も含まれる。そのため特定のグループや、特定の個人のみが閲覧できる情報も存在する。
【0062】
ソーシャル情報処理部260は、抽出条件設定処理部261、ソーシャル情報抽出処理部262、返信・引用発信処理部263、通信発信部264等を備えている。ソーシャル情報処理部260において取り扱われるソーシャル情報は、表示処理部230において所定のユーザーインターフェースで表示可能なように画面情報として処理される。
【0063】
抽出条件設定処理部261は、インターネットIN上に投稿されている無数のソーシャル情報から所望のソーシャル情報を抽出するための抽出条件を設定する処理(抽出条件設定処理)を行う。抽出条件設定処理部261により設定可能な抽出条件としては、例えば、社名や商品・サービス名などの任意のキーワードを含む、または含まないという条件や、ソーシャル情報の投稿日時、投稿者の性別、投稿を行った位置情報等、様々な条件を採用することができる。
【0064】
ソーシャル情報抽出処理部262は、抽出条件設定処理部261によって設定された抽出条件を満足するソーシャル情報を、インターネットIN上に投稿されているソーシャル情報から抽出する処理(ソーシャル情報抽出処理)を行う。情報抽出処理部によるメッセージの抽出処理方法については、特に限定されるものではなく、例えば従来公知の検索エンジンに加え、いわゆる人工知能(AI)等を用いて検索するようにしてもよい。なお、ソーシャル情報抽出処理部262は、抽出したソーシャル情報を基にコメント等の他のソーシャル情報が付加された場合に付加されたソーシャル情報を基のソーシャル情報に結合して抽出することができる。
【0065】
返信・引用発信処理部263は、ソーシャル情報抽出処理部262により抽出されたソーシャル情報への返信およびソーシャル情報を引用した新たなソーシャル情報の投稿を行うものである。返信・引用発信処理部263により発信されたソーシャル情報は、通信処理部220を介してインターネットIN上に投稿される。
【0066】
通信発信部264は、ソーシャル情報抽出処理部262により抽出されたソーシャル情報とは関係なく、ミニブログやSNS等のサービスやWEBサイトに対して通常に投稿するためにソーシャル情報を発信するためのものである。
【0067】
電話通信情報処理部270は、情報処理装置10のユーザー間で行われた電話通信の音声情報、動画情報等の電話通信情報を取得する処理を行う。電話通信は、従来知られるインターネット音声通話またはビデオ通話により行うことができる。ユーザーは、サーバー装置20が電話通信情報を取得できれば、情報処理装置10を利用して通話してもよいし、他の手段で通話して、音声情報や動画情報をサーバー装置20に送信するようにしてもよい。
【0068】
チャット情報処理部280は、チャット情報交換サービスであるチャットサーバーに送信されたチャット情報に関する処理を行うためのものである。チャット情報処理部280は、チャットサーバーに連続して投稿されるチャット情報を取得し、取得されたチャット情報を結合してチャット情報集合を生成し、チャット情報集合を電子メールと同様に取り扱いできる機能を有する。
【0069】
ここで、チャット情報処理部280が取り扱うチャット情報とは、複数のユーザーからチャットサーバーに連続して送信された情報を示す。また、チャットサーバーは、複数の特定のユーザーごとにグループを作成し、グループ内でチャット情報が連続して送信される。したがって、チャット情報は、指定した特定の相手と連続してやり取りが行われる。すなわち、チャット情報は、電子メールに比較して、情報処理装置10の利用者に向けて発信された情報ではあるものの、メッセージごとに特定の相手を指定してやり取りが行われることなく、特定の相手を指定して連続してメッセージのやり取りが行われるという点において電子メールと相違する。
【0070】
チャット情報処理部280は、チャット情報取得部281、チャット情報結合部282、結合条件設定部283等を備えている。チャット情報処理部280において取り扱われるチャット情報は、表示処理部230において所定のユーザーインターフェースで表示可能なように画面情報に編集して処理される。
【0071】
チャット情報取得部281は、チャットサーバーに送信されたチャット情報を連続して取得する(チャット情報取得処理)。このとき、チャット情報取得部281は、ソーシャル情報抽出処理部262と異なりチャット情報について条件等を考慮することなく、チャットサーバーに送信されたチャット情報の全てを取得する。具体的には、チャット情報取得部281は、チャットサーバーに送信されたチャット情報を連続して取得する。
【0072】
チャット情報取得部281により取得されたチャット情報は、チャット情報の通し番号、チャット情報の送信者、チャット情報の内容、チャット情報の送信日時、チャット情報の結合条件等の項目により管理される。このようなチャット情報の管理は、いわゆるデータベースマネジメントシステムにより行われ、例えば、チャット情報は、リレーショナルデータベースのようなマネジメントシステムにより管理される。
【0073】
チャット情報結合部282は、チャット情報取得部281が取得したチャット情報が所定の結合条件に適合する場合に、当該所定の結合条件に適合する既得のチャット情報の集合体であるチャット情報集合に取得したチャット情報を結合する(チャット情報結合処理)。具体的には、チャット情報結合部282は、結合条件が適合するチャット情報集合を作成する。
【0074】
結合条件設定部283は、チャット情報を結合する結合条件を設定する処理(結合条件設定処理)を行う。結合条件設定部283により設定可能な結合条件としては、情報処理装置10のユーザーまたは情報処理システムSの運用者(オペレータを含む)が適宜設定できる。本実施形態において、チャット情報の結合条件は、チャット情報送信日時に関して、電子メールの送信日時、ソーシャル情報の投稿日時、電話通信情報の通話日時に比較して、連続するチャット情報のうち、チャット情報間に他の取得情報が存在しない場合に、チャット情報を結合する。
【0075】
図4(A)は、サーバー装置20が取得したチャット情報を仮想的に図表化したチャット情報リストである。また、
図4(B)は、サーバー装置20が取得したチャット情報以外の取得情報、すなわち、電子メール、ソーシャル情報、電話通信情報を仮想的に図表化したチャット情報リストである。
【0076】
図4(A)に示すように、チャット情報は、チャットNo「101」~チャットNo「106」が連続してチャットサーバーからサーバー装置20により取得されている。一方、
図4(B)に示すように、電子メール、ソーシャル情報、電話通信情報がサーバー装置20に随時取得されている。
【0077】
ここで、取得情報の送信日時に基づくと、連続するチャットNo「103」、チャットNo「104」、チャットNo「105」の前、すなわち、チャットNo「103」とチャットNo「102」との間に電子メールM1、M2および電話通信情報T1が取得されている。また、連続するチャットNo「103」、チャットNo「104」、チャットNo「105」の後に、すなわちチャットNo「105」チャットNo「106」との間にソーシャル情報S1および電子メールM3が取得されている。
【0078】
本実施形態において、チャット情報の結合条件は、チャット情報送信日時に関して、電子メールの送信日時、ソーシャル情報の投稿日時、電話通信情報の通話日時(以下、「取得情報の送信日時」とも称する。)に比較して、連続するチャット情報のうち、チャット情報間に他の取得情報が存在しないことである。したがって、チャットNo「103」、チャットNo「104」、チャットNo「105」は、結合条件に適合し、チャットNo「102」やチャットNo「105」の属するチャット情報集合とは異なるチャット情報集合を生成する。
【0079】
例えば、結合条件としては、所定の期間内に前記チャット情報が送信されたことを条件とし、当該所定の期間は、一定の期間(例えば24時間)が連続するように予め定められておりいてもよい。また例えば、結合条件は、所定の期間内にチャット情報が送信されたことを条件とし、当該所定の期間は、ユーザーが決定可能としてもい。また、例えば、結合条件は、所定の期間内にチャット情報が送信されたことを条件とし、所定の期間は、オペレーターが決定可能とされていてもよい。これらの場合は、各一定の期間ごとに、送信されたチャット情報を纏めてチャット情報集合が形成されている。さらに、所定の期間にチャット情報の送信日時の含まれること、所定のキーワードを含むこと、ユーザーがチャット情報の送信中に集合体形成の信号を送信した場合等、様々な条件を採用することができる。
【0080】
チャット情報処理部280は、従来のソーシャル情報処理システム(国際公開2016/060093号を参照)における交換情報取得処理部が一定の期間のメッセージをチャットサーバー側でメッセージの束として生成して取り込むのに対して、チャット情報を順次取得し、チャット情報結合部282にて所定の結合条件により結合する点で異なる。したがって、チャット情報処理部280は、一度に大量のチャット情報に相当するデータ(チャット情報集合)を受信することなく、また、多数のチャット情報が順次取得されたうえで、複数のチャット情報からなる1つのチャット情報集合が形成されてユーザーインターフェースに表示されるため、大量のチャット情報が電子メールと同等にユーザーインターフェースに並ぶことがない。
【0081】
[情報処理方法]
続いて上述した情報処理システムSにより実施される情報処理方法において、電子メール、ソーシャル情報、電話通信情報およびチャット情報を所定のユーザーインターフェースで表示可能なように画面情報として編集する際の情報処理の流れ(画面情報作成フロー)について、
図5に係るフローチャートを参照しつつ詳細に説明する。
【0082】
(ステップD1-1)
先ず、ステップD1-1において、情報処理システムSのサーバー装置20は、電子メールが通信(送受信)された否かの判定を行う。具体的には、表示処理部230が、電子メール通信処理部110により電子メールが通信された否かの判定を行う。その後、電子メールが通信された場合は、画面情報作成フローがステップD1-5に進められ、電子メールが通信されなかった場合には、画面情報作成フローがステップD1-2に進められる。
【0083】
(ステップD1-2)
ステップD1-2において、情報処理システムSのサーバー装置20は、ソーシャル情報が抽出されたか否かの判定を行う。具体的には、表示処理部230が、ソーシャル情報抽出処理部262によりソーシャル情報が抽出されたか否かの判定を行う。ここで、ソーシャル情報抽出処理部262は予め設定されている抽出条件に適合するソーシャル情報がソーシャル情報サーバーに投稿された場合に、当該ソーシャル情報をソーシャル情報サーバーから抽出することができる。その後、ソーシャル情報が抽出された場合には画面情報作成フローがステップD1-5に進められ、ソーシャル情報が抽出されなかった場合には画面情報作成フローがステップD1-3に進められる。
【0084】
(ステップD1-3)
ステップD1-3において、情報処理システムSのサーバー装置20は、電話通信情報が取得されたか否かの判定を行う。具体的には、表示処理部230が、電話通信情報取得処理部により電話通信情報が取得されたか否かの判定を行う。ここで、電話通信情報が取得された場合には画面情報作成フローがステップD1-5に進められ、電話通信情報が取得されなかった場合には画面情報作成フローがステップD1-4に進められる。
【0085】
(ステップD1-4)
ステップD1-4において、情報処理システムSのサーバー装置20は、チャット情報集合が生成されたか否かの判定を行う。具体的には、表示処理部230が、チャット情報取得部281により新たなチャット情報集合(チャット情報集合リスト)が生成され、サーバー情報記憶部200に記憶されたか否かの判定を行う。なお、新たなチャット情報集合の生成については、後に、チャット情報処理フローにおいて詳述する。その後、新たなチャット情報が生成された場合には画面情報作成フローがステップD1-5に進められ、チャット情報集合が生成されなかった場合には画面情報作成フローがステップD1-1に戻される。
【0086】
(ステップD1-5)
ステップD1-5において、情報処理システムSは、新たな電子メール、ソーシャル情報またはチャット情報集合を同一のユーザーインターフェース内に表示する。具体的には、表示処理部230が、各電子メールを通信し、ソーシャル情報を抽出し、またはチャット情報集合を生成して時系列に並べた画面情報(
図9および
図10を参照)を表示する。これにより、チャット情報集合を電子メール、ソーシャル情報および電話通信情報と同列に取り扱い、一元的管理可能とすることができる。
【0087】
その後、画面情報作成フローは繰り返し実行され、電子メール、ソーシャル情報、電話通信情報およびチャット情報集合が新しく送信、抽出、通話または生成される度に、それらが先に作成された画面情報に加えられる。
【0088】
なお、本実施形態において、チャット情報集合は、連続する複数のチャット情報のそれぞれの送信日時を基準として、サーバー装置20がチャット情報以外の他の取得情報を取得していないことを結合条件とし形成されている。したがって、例えば、
図4に示すようなにサーバーシステムが取得情報を取得した場合に、チャットNo「103」、チャットNo「104」、チャットNo「105」は、結合条件に適合し、チャットNo「102」やチャットNo「106」の属するチャット情報集合とは異なるチャット情報集合を生成する。また、同様に、チャットNo「106」は、他のチャット情報集合を生成する。
【0089】
次に、情報処理システムSのサーバー装置20におけるチャット情報処理部280により実行されるチャット情報処理において、チャット情報から新たなチャット情報集合が生成され、またはチャット情報が既存のチャット情報集合に結合される情報処理の流れ(チャット情報処理フロー)について、
図6に係るフローチャートを参照しつつ詳細に説明する。
【0090】
本実施形態において、チャット情報集合は連続する複数のチャット情報のそれぞれの送信日時を基準として、サーバー装置20がチャット情報以外の他の取得情報を取得していないことを結合条件として形成される。すなわち、取得情報の送信日時を基準に、チャット情報以外の他の取得情報が、連続して取得されるチャット情報に介在しない場合にチャット情報が結合される。また、チャット情報以外の他の取得情報の次にチャット情報が送信されたときには、新たなチャット情報集合が生成される。
【0091】
(ステップC1-1)
ステップC1-1において、チャット情報処理部280は、チャットサーバーに新たなチャット情報が存在するか否かの判定を行う。具体的には、チャット情報取得部281は、サーバー情報記憶部200に記憶された最後のチャット情報に基づいて、当該最後のチャット情報の次のチャット情報が存在するか否かの判定を行う。その後、新たなチャット情報が存在すると判定した場合は、画面情報作成フローがステップC1-2に進められ、次のチャット情報が存在しないと判定した場合は、チャット情報処理フローは、一旦終了するが、定期的に繰り返される。
【0092】
(ステップC1-2)
ステップC1-2において、チャット情報処理部280は、チャットサーバーから次のチャット情報を取得する。具体的には、チャット情報取得部281は、次のチャット情報をチャットサーバーから受信し、サーバー情報記憶部200に記憶する。チャット情報記憶部は、いわゆるデータベースマネジメントシステムにより情報管理が行われ、例えば、チャット情報は、リレーショナルデータベースのようなマネジメントシステムにより管理される。その後、チャット情報処理フローがステップC1-3に進められる。
【0093】
(ステップC1-3)
ステップC1-3において、チャット情報処理部280は、新しく取得されたチャット情報が既存チャット情報集合に結合可能か否かの判定を行う。具体的には、チャット情報結合部282は、ステップC1-2で取得されたチャット情報が、既存のチャット情報集合を生成する場合の所定の結合条件に適合するか否かの判定を行う。
【0094】
本実施形態において、チャット情報が送信された送信日時に基づいて、既に取得した最後のチャット情報と、新たに取得したチャット情報との間に、他の取得情報が存在しない場合に、新たに取得したチャット情報が結合条件に該当したと判定され、他の取得情報が存在する場合に、結合条件に該当しないと判定される。
【0095】
その後、取得されたチャット情報が既存のチャット情報集合に結合可能すると判定した場合は、チャット情報処理フローがステップC1-4に進められ、取得されたチャット情報が既存のチャット情報集合に結合不可能と判定した場合は、チャット情報処理フローがステップC1-5に進めらる。
【0096】
(ステップC1-4)
ステップC1-4において、チャット情報処理部280は、取得されたチャット情報を既得のチャット情報に結合する処理を行う。具体的には、チャット情報結合部282は、所定の結合条件に適合する既得のチャット情報の集合体であるチャット情報集合に取得したチャット情報を結合する。ここで、チャット情報結合部282は、結合条件が適合するチャット情報集合リストにチャット情報の書き込みを行うことにより、取得したチャット情報が既に作成されたチャット情報集合に結合される。その後、チャット情報処理フローは、一旦終了するが、定期的に繰り返される。
【0097】
(ステップC1-5)
ステップC1-5において、チャット情報結合部282は、新しく取得されたチャット情報を新らたなチャット情報集合として生成する。具体的には、チャット情報結合部282は、取得されたチャット情報を新たなチャット情報集合リストとして作成し、サーバー情報記憶部200に記憶する。その後、チャット情報処理フローは、一旦終了するが、定期的に繰り返される。
【0098】
チャット情報処理処理フローは、所定の時間が経過する度に繰り返して実行される。したがって、所定の時間中に複数のチャット情報がチャットサーバーに送信された場合は、送信された時系列に従って、順にチャット情報が取得されサーバー情報記憶部200に記憶される。そして、サーバー情報記憶部200に記憶された多数のチャット情報は、所定の結合条件に従って、既存のチャット情報集合に結合され、または新たなチャット情報集合を生成する。
【0099】
[画面表示例]
上述した情報処理装置10の表示部12により表示されるユーザーインターフェースについて、
図7~
図10を参照しつつ説明する。
図7~
図10は情報処理装置10において表示部12であるディスプレイに表示される画面図の一例であり、ブラウザによるユーザーインターフェースを示す。
【0100】
図7は、電子メール、ソーシャル情報、電話通信情報およびチャット情報等の情報処理システムが取得した取得情報の一覧を表示する画面情報の一例、すなわち取得情報一覧画面G10である。取得情報一覧画面G10は、概略、画面の上段に左右に渡って延びる上段表示バーG11と、取得情報を振り分けるフォルダが上下に一覧表示された左カラムG12と、取得情報が上下に一覧表示された中央右カラムG13とを備える。
【0101】
上段表示バーG11は、表示内容を変更するための各種ボタンに加え、情報処理プログラムの名称や、電子メール等をキーワード検索するための検索窓等を備える。この検索窓にキーワードを入力することで、当該キーワードを含む電子メール、ソーシャル情報、電話通信情報またはチャット情報集合を検索して表示させることができる。
【0102】
左カラムG12は、フォルダを表示する各種のボタンが上下に表示されており、例えば、各フォルダに中央右カラムG23から電子メール、ソーシャル情報、電話通信情報またはチャット情報をドラッグ&ドロップ等移動先を指定することにより取得情報をフォルダ分けすることができる。
【0103】
中央右カラムG13は、取得情報の一覧が時系列に従って上下に表示されている。具体的には、電子メール、ソーシャル情報、電話通信情報およびチャット情報が時系列にしたがって、新しい取得情報が上になるように表示されている。また、中央右カラムG13は、上下にスクロールすることで、画面に表示できない取得情報を表示することができる。したがって、下方にスクロールするほど、古い取得情報を表示することができる。中央右カラムG13は、古い取得情報が上に来るように並べ替えることもできる。さらに、中央右カラムG13の取得情報の1つをクリックすると、当該情報の詳細内容が表示される(
図8を参照)。
【0104】
本実施形態において、中央右カラムG13には、電子メールの送信日時、ソーシャル情報の投稿日時、電話通信情報の通話日時、チャット情報の送信日時に基づいて、日時が新しい順に取得情報が時系列に沿って並べられている。なお、取得情報一覧画面G10では、チャット情報は、チャット情報集合としては表示されず、個々のチャット情報で表示されている。なお、
図7に示す取得情報は、
図4に示す取得情報と関連している。
【0105】
図8は、取得情報一覧画面G10に表示された取得情報の一覧のうちから選択された1つの取得情報の詳細内容を表示する画面情報の一例、すなわち取得情報詳細画面G20である。取得情報詳細画面G20は、概略、画面の上段に左右に渡って延びる上段表示バーG21と、電子メールを振り分けるフォルダが上下に一覧表示された左カラムG22と、取得情報の詳細を表示する中央カラムG23と、中央カラムG23に表示されている取得情報に関連する情報通信相手の情報を表示する右カラム24とを含む。
【0106】
取得情報詳細画面G20の上段表示バーG21は、概略、取得情報一覧画面G10の上段表示バーG11と同様に、表示内容を変更するための各種ボタンを備える。左カラムG22は、取得情報一覧画面G10の左カラムG11と同様に、フォルダを表示する各種のボタンが上下に表示されている。
【0107】
中央カラムG23は、1つの取得情報の詳細内容を表示する。具体的には、取得情報一覧画面G10において選択された取得情報の詳細内容を表示する。例えば、詳細表示する取得情報が電子メールの場合には、タイトル、送信者、受信者、受信日時、メールの内容等が表示される。また例えば、詳細表示する取得情報がソーシャル情報の場合は、1つのソーシャル情報の詳細、すなわち投稿者、投稿先SNSサイト、投稿日時、メッセージ等が表示される。また例えば、詳細表示する取得情報が、電話通信情報の場合には、電話通信の内容を再生する再生ボタンや、通話相手、通話開始時間および通話終了時間等が表示される。また例えば、詳細表示する取得情報がチャット情報の場合は、1つのチャット情報の詳細、すなわち送信者、チャットグループ、送信日時、メッセージ等が表示される。
【0108】
右カラムG24は、中央カラムG23に表示された取得情報に関連する情報通信相手情報を表示する。情報通信の相手の下側には「タイムライン」のボタン201が表示されており、このボタンをクリックすると、当該情報通信の相手とのタイムライン情報画面G30が表示される(
図9を参照)。ここで、取得情報に関連する情報通信相手とは、電子メールの場合は、送信者、受信者(TO、CC、BCCを含む。)を含み、ソーシャル情報の場合は、ソーシャル情報の投稿者、当該ソーシャル情報へのコメント投稿者等を含み、電話通信情報の場合は、電話通信の相手(グループ通話の場合は、全ての通信の相手)を含み、チャット情報の場合は、メッセージ送信者、メッセージ受信者(チャットグループの場合は全てのグループの参加者)を含む。
【0109】
図9は、取得情報詳細画面G20に表示された情報通信相手情報のうちから選択された1つのタイムライン情報に係るタイムライン情報画面G30である。ここで、タイムライン情報画面とは、特定の情報通信相手に関する履歴が時系列表示されている画面情報である。したがって、タイムライン情報画面G30には、特定の情報通信相手に関連する取得情報が時系列に沿って一覧として表示される。
【0110】
タイムライン情報画面G30は、概略、画面の上段に左右に渡って延びるタイトル欄G31と、特定の情報通信相手との取得情報が時系列に表示される左カラムG32と、左カラムG32から選択された1つの取得情報の詳細を表示する中央カラムG33と、取得情報詳細画面G20の右カラムG24と同様の右カラムG34とを含む。
【0111】
タイトル欄G31は、タイムライン情報画面G30に係る情報通信の相手に関する名称やメールアドレスが記載されている。なお、右カラムG34は、取得情報詳細画面G20の右カラムG24と同様の表示がされている。
【0112】
また、左カラムG32は、新しい取得情報が上になるように、特定の情報通信相手との取得情報が上下に並んで表示されている。ここで、左カラムG32は、個別の電子メール、個別のチャット情報、個別の電話通信情報に加え、複数のチャット情報が結合したチャット情報集合が表示されている。
【0113】
また、
図9においては、左カラムG32に表示された1つの取得情報の詳細が中央カラムG33に表示されている。本実施形態において、中央カラムG33には、電子メールの詳細が表示されている。ここで、左カラムG32に表示された取得情報のいずれか1つをクリックすると、当該1つの取得情報の詳細が表示される。特に、クリックした取得情報がチャット情報の場合は、中央カラムG33には、チャット情報詳細画面が表示される(
図10を参照)。
【0114】
図10は、
図9のタイムライン情報画面G30と概略同様の画面構造を示す、タイムライン情報画面G40である。したがって、タイムライン情報画面G40は、タイムライン情報画面G30と同様に、タイトル表示バーG41、左カラムG42、中央カラムG43、右カラムG44を備え、中央カラムG43の表示内容において、タイムライン情報画面G30の中央カラムG43と異なる。
【0115】
中央カラムG43の表示は、左カラムG42に表示されたチャット情報集合400に関して、分離したチャット情報401、402、403が表示される。本実施形態において、チャット情報集合400は連続して送信されるチャット情報の内、条件に適合するチャット情報401、402、403が結合されたものである。ここで、チャット情報401、402、403は、それぞれ、
図4のチャットNo「103」、「104」、「105」に対応している。
【0116】
また、中央カラムG43は、「前のメッセージを表示」のボタン410を有する。このボタンをクリックすることにより、チャット情報集合400の前に生成されたチャット情報集合のチャット情報を表示することができる。本実施形態において、「前のメッセージを表示」のボタン410をクリックすることでチャットNo「102」のチャット情報集合を表示することができる。
【0117】
また、同様に、中央カラムG43は、「続きのメッセージを表示」のボタン411を有する。このボタンをクリックすることにより、チャット情報集合400の次に生成されたチャット情報集合のチャット情報を閲覧することができる。本実施形態において、「前のメッセージを表示」のボタン410をクリックすることでチャットNo「106」のチャット情報を表示することができる。
【0118】
また、チャット情報集合のメッセージが表示された状態で、サーバー装置20が接続しているチャットサーバーに所定のチャット情報の送信があった場合に、送信されたチャット情報が表示されているチャット情報集合の結合条件に適合する場合は、表示されているチャット情報集合の下方に、送信されたチャット情報が表示される。これにより、情報処理装置10を用いてリアルタイムにチャット情報の処理をすることができる。
【0119】
本発明の実施形態に係る情報処理装置10は、いわゆるPCによる形態について説明してきた。しかし、情報処理装置は、PCに限定されず、タッチパネルを備えるスマートフォン端末や携帯電話によって処理されてもよい。
【0120】
本発明の実施形態において、チャット情報は送信日時に基づいてチャット情報集合が形成される形態について説明してきた。しかし、チャット情報はチャットサーバまたはサーバー装置20が受信した受信日時に基づいてチャット情報集合が形成される形態について説明してきた。
【0121】
本実施形態において、チャット情報の結合条件は、チャット情報送信日時に関して、電子メールの送信日時、ソーシャル情報の投稿日時、電話通信情報の通話日時に比較して、連続するチャット情報のうち、チャット情報間に他の取得情報が存在しないことである。しかし、チャット情報の結合条件は他の条件であってもよい。例えば、所定のキーワードを含むチャット情報を結合するようにしてもよいし、特定の相手がチャットサーバーに送信したチャット情報のみを結合するようにしてもよい。
【0122】
本実施形態において、タイムライン情報画面に分離して表示されたチャット情報集合の最初のチャット情報の前のチャット情報、または最後のチャット情報の次のチャット情報を表示する前後チャット情報表示処理を実行可能としている。しかし、前のチャット情報に代えて、前のチャット情報集合を表示させ、次のチャット情報に代えて、次のチャット情報集合を表示させてもよい。その場合は、各チャット情報集合の複数のチャット情報は、他のユーザーインターフェースに分離して表示されてもよい。
【0123】
本実施形態において、「前のメッセージ」または「続きのメッセージ」ボタンにより、チャット情報集合の前後のメッセージを閲覧できるようにしている。しかし、「前のメッセージ」または「続きのメッセージ」ボタンに代えて、スクロールすることで前後の複数のメッセージを連続して閲覧できるようにしてもよい。
【0124】
本実施形態において、チャット情報集合は、チャット情報集合リストを作成および記憶し、チャット情報集合リストに基づいて画面情報として表示される形態について説明した。しかし、チャット情報集合は、画面情報として表示される度にチャット情報を結合して作成されるようにしてもよい。
【0125】
本実施形態において、タイムライン情報画面は、個別の電子メール、個別のソーシャル情報、個別の電話通信情報およびチャット情報集合が表示される例について説明した。しかし、各取得情報は、所定の結合条件に応じて結合されてスレッドを作成し、スレッド単位で表示されるようにしてもよい。例えば、電子メールは、同一件名の場合にスレッドを作成し、または、ソーシャル情報は、1つの投稿に対するコメントを結合してスレッドを形成するようにしてもよい。
【0126】
さらに、電子メール、ソーシャル情報、電話通信情報およびチャット情報集合の取得情報について、それぞれに渡って、スレッドを結合するようにしてもよい。例えば、所定の時間内に受信した取得情報を一括して結合し、スレッドを作成するようにしてもよい。
【0127】
本実施形態において、チャット情報集合は、タイムライン情報画面において電子メール、ソーシャル情報および電話通信情報と同列に表示する形態について説明した。しかし、チャット情報集合は、タイムライン情報画面に限らず他の画面において、チャット情報以外の他の取得情報と同列に表示されてもよい。例えば、チャット情報集合は、取得情報一覧画面においてチャット情報以外の他の取得情報と同列に表示されてもよい。
【0128】
本発明の特定の実施形態についての上記説明は、例示を目的として提示したものである。それらは、網羅的であったり、記載した形態そのままに本発明を制限したりすることを意図したものではない。数多くの変形や変更が、上記の記載内容に照らして可能であることは当業者に自明である。
【産業上の利用可能性】
【0129】
本発明に係る情報処理プログラム、情報処理装置および情報処理方法は、例えば、企業の営業活動やカスタマーサポート等の現場において、顧客の情報がインターネット上に投稿したソーシャル情報をいち早く取得し、早期のうちに対応する等の用途で有効に利用することができる。
【符号の説明】
【0130】
S 情報処理システム
G10 取得情報一覧画面
G20 取得情報詳細画面
G30 タイムライン情報画面
G40 タイムライン情報画面
10 情報処理装置
11 記憶部
12 表示部
13 通信部
14 操作部
15 制御部
20 サーバー装置
110 電子メール通信処理部
200 サーバー情報記憶部
210 記憶処理部
220 通信処理部
230 表示処理部
240 共有処理部
250 電子メール通信処理部
251 電子メール送信部
252 電子メール受信部
253 電子メール作成部
260 ソーシャル情報処理部
261 抽出条件設定処理部
262 ソーシャル情報抽出処理部
263 引用発信処理部
264 通信発信部
270 電話通信情報処理部
280 チャット情報処理部
281 チャット情報取理部
282 チャット情報結合部
283 結合条件設定部