(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-27
(45)【発行日】2022-11-07
(54)【発明の名称】美容器
(51)【国際特許分類】
A61N 1/04 20060101AFI20221028BHJP
A61H 15/00 20060101ALI20221028BHJP
【FI】
A61N1/04
A61H15/00 320A
A61H15/00 310D
(21)【出願番号】P 2018238146
(22)【出願日】2018-12-20
【審査請求日】2021-11-15
(73)【特許権者】
【識別番号】599083411
【氏名又は名称】株式会社 MTG
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】弁理士法人グランダム特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松下 剛
【審査官】鈴木 敏史
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-82778(JP,A)
【文献】特開2018-82777(JP,A)
【文献】特開2017-192415(JP,A)
【文献】国際公開第2018/123176(WO,A1)
【文献】実開昭62-92840(JP,U)
【文献】特開平4-97757(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61N 1/04
A61H 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース部材、及び導電性を有して前記ベース部材の表側面を覆う表カバー部材を有しており、使用者に把持されるハンドルと、
前記ハンドルに連結されているとともに、前記ハンドルが把持された状態で使用者の肌に当接されて美容効果を付与する当接部と、
前記ベース部材に組み付けられるとともに、一方の電極が前記表カバー部材に導通し、他方の電極が前記当接部に導通している電源部と、
を備えており、
前記ベース部材には、表裏方向に貫通する貫通孔が形成されており、
前記表カバー部材には、前記ベース部材に対向する面から突出して形成され、前記貫通孔に挿通されているボスが設けられており、
前記電源部から前記表カバー部材に導通する通電経路は、前記ベース部材の裏側面に配索され、前記ベース部材の裏側面にて前記ボスに接続されていることを特徴とする美容器。
【請求項2】
前記ベース部材は、表側面に開口して前記電源部を収納する凹状の収納部を形成しており、
前記収納部の開口を液密に封止する蓋部材を備えていることを特徴とする請求項1記載の美容器。
【請求項3】
前記電源部は太陽光発電パネルを有していることを特徴とする請求項2記載の美容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は美容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は従来の美容器を開示している。この美容器は、ハンドルと回転体とを備えている。ハンドルは、ハンドルベースをハンドルカバーで覆った構成とされている。回転体及びハンドルカバーには導電性の金属メッキが施されている。また、ハンドル内には太陽光発電パネルが配されている。太陽光発電パネルは、一方の電極が回転体に導通し、他方の電極がハンドルカバーに導通している。この美容器は、回転体を皮膚に当てて転がすと、マッサージ効果等の美容効果を付与することができる。また、この美容器は、ハンドルを把持し、回転体を肌に当接させることで、太陽光発電パネルによる微弱電流が回転体から皮膚へ流れ、皮膚への刺激の増進により美容効果を高めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の美容器は、太陽光発電パネルとハンドルカバーとを導通するに当たり、太陽光発電パネルから引き出したリード線先端の端子をハンドルベースとハンドルカバーのボスとの間で挟み込んでいる。端子は、ハンドルベースのリード線が配索された面とは反対側の面からねじを挿通して締め込むことによって挟持される。この場合、ねじの締め込み時には、作業を行う側からは端子が確実に挟持されて導通が確保されたか否かが不明であるため、確認するためには反対側面を向けて確認しなければならず煩雑であった。
【0005】
本発明は上記従来の事情に鑑みてなされたものであって、組み付けが容易であるとともに、確実に導通を確保することができる美容器を提供することを解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の美容器は、ベース部材、及び導電性を有して前記ベース部材の表側面を覆う表カバー部材を有しており、使用者に把持されるハンドルと、
前記ハンドルに連結されているとともに、前記ハンドルが把持された状態で使用者の肌に当接されて美容効果を付与する当接部と、
前記ベース部材に組み付けられるとともに、一方の電極が前記表カバー部材に導通し、他方の電極が前記当接部に導通している電源部と、
を備えており、
前記ベース部材には、表側面から裏側面に貫通する貫通孔が形成されており、
前記表カバー部材には、前記ベース部材に対向する面から突出して形成され、前記貫通孔に挿通されているボスが設けられており、
前記電極から前記表カバー部材に導通する通電経路は、前記ベース部材の裏側面に配索され、前記ベース部材の裏側面にて前記ボスに接続されていることを特徴とする。
【0007】
この美容器は、表カバー部材のボスがベース部材の貫通孔を貫通している。そして、電極からの通電経路は、ベース部材の裏側面に配索されてベース部材の裏側面にてボスに接続されている。このため、表カバー部材のボスへの通電経路の接続は、通電経路が配索されているベース部材の裏方向から容易に行うことができる。また、導通の確保の有無は、表カバー部材の表方向から確認することなく、ボスへの通電経路の接続時に作業方向である裏方向から容易に確認することができる。
【0008】
したがって、本発明の美容器は、組み付けが容易であるとともに、確実に導通を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施例1に係る美容器の表側面を示す図である。
【
図5】実施例1に係る美容器を示す分解斜視図である。
【
図6】実施例1に係るベース部材の表側面を示す図である。
【
図7】実施例1に係るベース部材の裏側面が表れた斜視図である。
【
図8】実施例1に係るベース部材と、このベース部材にインサート成形される支持軸等を示す分解斜視図である。
【
図10】実施例1に係る第1表カバーの内面(裏側面)を示す図である。
【
図11】実施例1に係る第2表カバーの外面(表側面)を示す図である。
【
図12】実施例1に係る第2表カバーの内面(裏側面)を示す図である。
【
図13】実施例1に係る裏カバーの外面(裏側面)を示す図である。
【
図14】実施例1に係る裏カバーの内面(表側面)を示す図である。
【
図15】実施例1に係るレンズを示す斜視図である。
【
図17】実施例1に係る電源部を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明における好ましい実施の形態を説明する。
【0011】
本発明の美容器において、前記ベース部材は、表側面に開口して前記電源部を収納する凹状の収納部を形成し得る。そして、前記収納部の開口を液密に封止する蓋部材を備え得る。この場合、表カバー部材とは別に蓋部材を備えたことにより、表カバー部材の組み付け前に、電源部が収納された収納部内の防水性を確保することができる。
【0012】
本発明の美容器において、前記電源部は太陽光発電パネルを有し得る。この場合、電源部が電池等である場合とは異なり交換が不要であるので、最初の組み付け時に確保した収納部内の防水性を保持することができる。
【0013】
次に、本発明の美容器を具体化した実施例1について、図面を参照しつつ説明する。
なお、以下の説明では、美容器における使用者の肌に向けられる側(
図2の下側)を裏側、その反対側のレンズが露出する側(
図2の上側)を表側として説明する。また、各部材において、美容器の中心方向を向く面を内面、その反対方向の美容器の外方向を向く面を外面として説明する。
【0014】
<実施例1>
実施例1の美容器1は、
図1~
図5に示すように、ハンドル100、回転体200(本発明に係る当接部として例示する)、及び電源部300を備えている。
【0015】
ハンドル100は、美容器1の使用時に使用者に把持される部位である。
図1及び
図2に示すように、ハンドル100は、全体として一方の方向に長い形状をなすとともに、長手方向の一端部において二股に分岐しており、表裏の方向から見て略Y字形状をなしている。ハンドル100は、形状的には、二股に分かれた一対の分岐部101と、各分岐部101の分岐点から一方方向に延びる本体部103とを有している。
【0016】
一対の分岐部101は、
図1及び
図2に示すように、本体部103の長手方向一端から先拡がり状に分岐している。また、各分岐部101は、裏方向に斜めに延びている。
図3に示すように、各分岐部101は、本体部103から所定長さLで延伸して形成されている。これら一対の分岐部101は、その間に凹状に窪んだ逃がし空間105を形成している。逃がし空間105の深さDは、後述する一対の回転体200の外周面の最狭部の間隔Wの1.5倍以上が確保されている。また、各分岐部101の先端には、後述する一対の支持軸30のそれぞれが分岐部101の延伸方向に沿って突出して延びて配されている(
図6、
図7等参照)。
【0017】
図1に示すように、本体部103は、長手方向の中央部において最も幅広であり、長手方向の両端部に向かうにつれて幅狭となっている。また、
図2に示すように、本体部103は、長手方向における一端から他端に向かって裏方向に緩やかに湾曲して形成されている。ハンドル100は、このような形態の本体部103と分岐部101とによって、
図2に示すように全体として側面視アーチ状をなしており、裏面側を向けてテーブル等の平坦面に載置した際には、一端側の一対の回転体200の外周面と、他端側のハンドル100の裏側面とが3点で当接して安定的に載置される。
【0018】
図4及び
図5に示すように、ハンドル100は、部品構成的には、ベース部材110と、第1表カバー120(本発明に係る表カバー部材として例示する)と、第2表カバー130と、裏カバー140と、レンズ150(本発明に係る蓋部材として例示する)と、化粧板160とを有して構成されている。ベース部材110は、第1表カバー120、第2表カバー130、裏カバー140、レンズ150、及び化粧板160によって外周面の略全体を覆われている。
【0019】
ベース部材110はABS樹脂製である。ベース部材110は、本体部103の内部構造となる基部111を主体として形成されている。
図6及び
図7に示すように、基部111は、本体部103と同様に、長手方向両端部に向かって先細りする形態で形成されているとともに、長手方向における一端から他端に向かって裏側の方向に緩やかに湾曲して形成されている。基部111の長手方向の一端からは、一対の分岐部101の内部構造となる一対の軸支持部112が二股状に分岐して形成されている。
【0020】
図6に示すように、基部111の表側中央部には収納部113が形成されている。収納部113は、基部111の表側に開口して裏方向に凹状に窪んで形成されている。収納部113は表方向から見て略矩形状の平面形状をなして開口している。本実施例において、収納部113には後述する電源部300が収納される(
図4、
図5等参照)。収納部113の開口周縁には溝部114が形成されている。溝部114は、収納部113の開口周縁に沿って収納部113を囲う形態で、略矩形状に形成されている。溝部114には収納部113内を液密に保持するための第1パッキンP1が嵌め込まれる。基部111の収納部113が開口する面は平坦面113Aとして形成されている。溝部114は、収納部113と同様に、この平坦面113A内に開口して形成されている。また、平坦面113Aには、レンズ150を固定するための係合孔L1が形成されている。
図6及び
図8に示すように、平坦面113A上の係合孔L1は、収納部113及び溝部114を短手方向に挟んで一対形成されている。
【0021】
図6に示すように、収納部113の底壁の長手方向中央部には凹部113Bが形成されている。凹部113Bは電源部300の後述する端子押さえ部材302のボス302Aが挿入される。凹部113Bの底壁には貫通孔T4が表裏方向に貫通して形成されている。また、収納部113の長手方向の軸支持部112側とは反対側の底壁には第1通電用孔H1が形成されている。第1通電用孔H1は、収納部113の底壁から裏方向に貫通して形成されている。第1通電用孔H1には、後述する第1通電用ねじS1が裏方向から螺合される。更に、収納部113の長手方向の軸支持部112側の底壁には、インサート成形された後述する通電軸31の外周面の一部が露出している。
【0022】
また、
図6に示すように、基部111の表側の周縁部には複数の係合凹部111A,111B,111C,111Dが形成されている。複数の係合凹部111A,111B,111C,111Dのうち、係合凹部111A,111Bには、レンズ150側に形成された係合凸部152及び嵌合凸部153がそれぞれ係合し、係合凹部111C,111Dには第2表カバー130側に形成された係合凸部134及びボス135が係合する。係合凹部111Aの底部には、レンズ150を固定するための固定部材F1が係合される係合孔L1が形成されている。係合凹部111C,111Dの底部には、第1表カバー120及び第2表カバー130を固定するための固定部材F2が挿通される貫通孔T2が形成されている。更に、
図4及び
図6に示すように、基部111の表側の軸支持部112とは反対側の端部には係合爪115が形成されている。係合爪115には、第2表カバー130側に形成された係合孔130Cに係合する。また、
図4及び
図7に示すように、基部111には貫通孔111Eが形成されている。貫通孔111Eは、基部111の表裏方向に貫通して形成されている。貫通孔111Eには後述する第1表カバー120のボス121が挿通される。
なお、本実施例において、上述の固定部材F1,F2や、後述する固定部材F3,F4として、それぞれねじを用いている。すなわち、ねじである固定部材F1~F4は、係合孔L1~L4にそれぞれ螺合して各部材を固定する。
【0023】
図7に示すように、基部111の裏側には肉抜き凹部111F、肉抜き溝部111G、複数の係止凹部111H、及び係合凹部111Jが形成されている。肉抜き凹部111F及び肉抜き溝部111Gは、ベース部材110を射出成形によって形成する際のヒケ防止空間として形成されている。また、
図4に示すように、肉抜き凹部111Fは、後述する板金部材170が配される空間として利用され、電源部300から第1表カバー120への導通経路が形成される。さらに、肉抜き凹部111Fには、組み付け時には、後述する栓部材180が嵌め込まれる。
【0024】
複数の係止凹部111Hは、基部111の外面に形成された複数の係合凹部111C,111Dのそれぞれに対応して形成されており、係合凹部111C,111Dのそれぞれに貫通する貫通孔T2が形成されている。各係止凹部111Hには、第1表カバー120及び第2表カバー130を固定する際に固定部材F2が配される。係合凹部111Jは、二股に分岐する一対の軸支持部112の基端部に形成されている。この係合凹部111Jには、後述する裏カバー140のボス144が係合するとともに、裏カバー140側から挿入される固定部材F3が係合する係合孔L3が形成されている。
【0025】
また、
図6及び
図7に示すように、ベース部材110の外周面には複数のリブ116が形成されている。複数のリブ116は、外周面から突出する形態でベース部材110に一体に設けられている。各リブ116は、ベース部材110の略長手方向に沿いつつ、幅方向へ適当な間隔をおいて配されている。各リブ116は、組み付けられた状態で第2表カバー130及び裏カバー140の内面に線当たりした状態となり、ベース部材110と、第2表カバー130及び裏カバー140と、の間の軋み音の発生が抑制される。
【0026】
また、
図7に示すように、肉抜き凹部111Fの底壁には、ボス117が突出して形成されている。ボス117には係合孔L3が形成されている。ボス117は、組み付け状態において後述する裏カバー140のボス145に突き合わせられるとともに、裏カバー140側から挿通された固定部材F3が係合孔L3に係合する。更に、肉抜き凹部111Fの底壁には、表側の収納部113から貫通して形成された第1通電用孔H1が形成されている。
【0027】
図6及び
図7に示すように、一対の軸支持部112の先端には一対の支持軸30が突出して先拡がり状に延びている。
図8に示すように、各支持軸30は円柱状をなしている。支持軸30の先端部には、後述する与圧Cリング209及びEリングEを嵌合するように周方向に一周する溝部30Aが形成されている。支持軸30の基端部には、円柱状をなす支持軸30の外径よりも拡径して形成された拡径部30Bが形成されている。また、各支持軸30の基端部には、支持軸30の外径よりも小さい外径の円柱状の通電軸31が一体的に形成されている。各通電軸31は中間部の2か所で屈曲している。各支持軸30と各通電軸31はステンレス製である。
【0028】
各通電軸31には、
図8及び
図9に示すように、ニトリルゴム製のOリング32が挿通されている。また、各通電軸31はABS樹脂製のOリングカバー33が挿通されている。各Oリングカバー33は、
図8に示すように、筒状であり、貫通孔33Aの内径が2段階に変化している。つまり、各Oリングカバー33は、貫通孔33Aの先端側の内径が支持軸30の基端部の外径よりも僅かに大きく、その部分の貫通孔33A内にOリング32と支持軸30の基端部の一部を収納している。また、各Oリングカバー33は貫通孔33Aの一端側の内径が通電軸31の外形よりも僅かに大きく通電軸31を挿通している。
【0029】
支持軸30、通電軸31、Oリング32、及びOリングカバー33は、通電軸31にOリング32を挿通した状態で、通電軸31にOリングカバー33を挿通し、Oリングカバー33の貫通孔33Aに支持軸30の基端部の一部を収納する。すると、支持軸30の基端部とOリングカバー33の先端側の貫通孔33Aとで形成された空間内にOリング32が収納された状態になる。この状態で、
図9に示すように、支持軸30の先端部がベース部材110の軸支持部112の先端面に露出し、かつ、通電軸31の基端部の一部がベース部材110の基部111に形成された収納部113内に露出するように、ベース部材110を成形する金型内に配置し、ABS樹脂を金型内に注入してベース部材110を成形する。つまり、支持軸30、通電軸31、Oリング32、及びOリングカバー33は、インサート成形によって、ベース部材110に一体化されている。通電軸31に挿通したOリング32によって、支持軸30の先端部が露出しているベース部材110の軸支持部112の先端から支持軸30及び通電軸31の外周面を伝って収納部113に水が浸入することを防止することができる。また、支持軸30、通電軸31、Oリング32、及びOリングカバー33をインサート成形するために設けられた通電軸31が露出する凹部111Kにエラストマー製の防水栓4を嵌め込むことによって、この凹部111Kから通電軸31の外周面を伝って収納部113に水が浸入することを防止している。
【0030】
第1表カバー120は、導電性を有してベース部材110の表側の面を覆う。本実施例において、第1表カバー120はABS樹脂製であり、外面及び内面の略全体に金属メッキが施されていることにより導電性を有する。
図10に示すように、第1表カバー120は、表裏方向から見て、一端側にレンズ150が露出するV字状の開口部120Aが形成された略V字形状をなしている。また、第1表カバー120は、全体として、中央部から外周方向に向かうにつれて裏方向に湾曲して形成されている(
図5参照)。第1表カバー120は、ベース部材110の表側面のうち、軸支持部112側とは反対の端部側の過半を覆う。
【0031】
第1表カバー120の裏側面(組み付け時にベース部材110と対向する面)には、通電用のボス121と、複数の固定用のボス122と、が突出して形成されている。ボス121は第1表カバー120内外面の金属メッキに連続して形成された金属メッキがその全体に施されている。ボス121には第2通電用ねじS2が螺合する第2通電用孔H2が形成されている。ボス121は、組み付け時には、ベース部材110の裏側面に配された板金部材170を介して、電源部300の一方の電極に導通する(
図16参照)。ボス122は、第2表カバー130に形成された後述する132Bに挿入される。また、各ボス122には、固定部材F2が係合される係合孔L2が形成されている。
【0032】
第2表カバー130はベース部材110の表側の面を覆う。第2表カバー130はABS樹脂製である。
図11及び
図12に示すように、第2表カバー130は、表裏方向から見て、一端側にレンズ150が露出するV字状の開口部130Aが形成された略V字形状をなしている。開口部130Aの長手方向中央部には一対の切欠部130Bが形成されている。各切欠部130Bは、開口部130Aをその内周から短手方向に切り欠いて形成されている。これにより、レンズ150をベース部材110に組み付けた際に突出する固定部材F1の逃がし空間を形成している。更に、第2表カバー130の長手方向の他方の端部(V字状をなす第2表カバー130の長手方向の開口とは反対側の端部)には、表裏方向に貫通する係合孔130Cと、長手方向の一端側に向かって延びる係合片130Dと、が形成されている。係合孔130Cには、ベース部材110の基部111に形成された係合爪115が係合する。係合片130Dは、裏カバー140に形成された後述する係合爪143と係合する。
【0033】
図11及び
図12に示すように、第2表カバー130は、露出部131と、被覆部132と、挿入部133と、係合凸部134と、ボス135と、係合リブ136と、を有して構成されている。露出部131は、組み付け状態でベース部材110の軸支持部112、及び基部111の軸支持部112側の端部を覆う。
図11に示すように、露出部131は、開口部130Aによって短手方向に分割された形態とされている。露出部131の表側面は、組み付けられた状態において外部に露出する。露出部131の表側面にはウレタン塗装が施されており、外観が良好である。
【0034】
被覆部132は、基部111の軸支持部112とは反対の端部側を覆う。被覆部132の表側面は、組み付けられた状態において第1表カバー120によって覆われる。すなわち、第1表カバー120は、第2表カバー130の被覆部132を介してベース部材110を覆う。
図11に示すように、被覆部132の表側の面には、貫通孔132Aと、複数の係合凹部132Bと、複数のリブ132Cと、が形成されている。貫通孔132Aは、第1表カバー120の通電用のボス121が挿通される。複数の係合凹部132Bには、第1表カバー120の複数のボス122が係合する。各係合凹部132Bには固定部材F2が挿通される貫通孔T2が内面(組み付け時にベース部材110に対向する面)側に貫通して形成されている。複数のリブ132Cは、被覆部132の外面(表側となる面)から一体に突出して設けられている。各リブ132Cは、被覆部132の略長手方向に沿いつつ、幅方向へ適当な間隔をおいて配されている。各リブ132Cは、組み付けられた状態において第1表カバー120の内面に当接する。各リブ132Cは、組み付けられた状態で第1表カバー120の内面に線当たりした状態となり、第2表カバー130と第1表カバー120との間の軋み音の発生が抑制される。
【0035】
挿入部133は、露出部131の軸支持部112側に相当する部位の先端部に設けられている。挿入部133は、
図9に示すように、組み付けられた状態において回転体200に挿入される。係合凸部134及びボス135は、第2表カバー130の内面から突出してそれぞれ形成されている。係合凸部134及びボス135はそれぞれ複数設けられており、組み付けられた際にベース部材110の基部111に形成された複数の係合凹部111C,111Dにそれぞれ係合する。各係合凸部134には固定部材F2が挿通される貫通孔T2が形成されている。各ボス135には、固定部材F2が係合される係合孔L2が形成されている。
【0036】
係合リブ136は、開口部130Aの周縁から裏方向に突出して設けられている。
図12に示すように、係合リブ136は一対設けられている。一対の係合リブ136は、組み付けられた際にレンズ150の後述する係合リブ155に係合することで、二股に分岐した露出部131の先端側の開きを防止する。
【0037】
裏カバー140は、ベース部材110の裏側の面を覆う。裏カバー140はABS樹脂製である。また、裏カバー140の外面(美容器1の裏側面となる面)にはウレタン塗装が施されており、外観が良好である。
図13及び
図14に示すように、裏カバー140は、ベース部材110と同様に、表裏方向から見て略Y字形状をなしている。裏カバー140は、ベース部材110の基部111及び軸支持部112の裏側面の略全体を覆う。
図13に示すように、裏カバー140の外面には凹状に窪んだ窪み部141が形成されている。窪み部141の底面には係止凹部141A,141Bが形成されている。各係止凹部141A,141Bの底部には、ベース部材110との固定用の固定部材F3が挿入される貫通孔T3が内面側に貫通して形成されている。窪み部141には、組み付け状態において、後述する化粧板160が嵌め込まれる。この化粧板160を窪み部141に嵌め込むことにより、裏カバー140とベース部材110との固定に用いられる固定部材F3が隠蔽される。また、窪み部141の底面には、化粧板160の係合突起161,162,163が係合する係合孔141C,141D,141Eが形成されている。各係合孔141C,141D,141Eは、
図13及び
図14に示すように、それぞれ内面側に貫通して形成されている。
【0038】
図13及び
図14に示すように、裏カバー140の軸支持部112側に相当する部位の先端部には、組み付けられた状態において回転体200に挿入される挿入部142が形成されている。挿入部142は、組み付け時には、第2表カバー130側の挿入部133と合わせられて軸支持部112を覆う。また、
図9に示すように、挿入部142は、第2表カバー130の挿入部133と合わせられた状態でリング部材71が嵌着される。このリング部材71が嵌着されることで、挿入部133,142の開きが防止されるとともに、挿入部133,142が締め付けられてがたつきが規制される。
【0039】
図14に示すように、裏カバー140は係合爪143を有している。係合爪143は、裏カバー140の内面であって、軸支持部112側となる端部とは反対側の端部に形成されている。係合爪143は、
図4に示すように、組み付けられた状態において第2表カバー130に設けられた係合片130Dと係合する。また、裏カバー140の内面には、ボス144,145が突出して形成されている。各ボス144,145は、外面側の各係止凹部141A,141B(
図13参照)に対応して形成されており、貫通孔T3が貫通している。ボス144は、ベース部材110の係合凹部111Jに係合する。ボス145は、組み付け状態においてベース部材110の肉抜き凹部111Fに形成されたボス117に突き合わせられる。
【0040】
レンズ150は透明なアクリル樹脂製である。
図15に示すように、レンズ150は、全体として一方の方向に長い形状をなすとともに、長手方向の一端部側が裏方向に湾曲する形状をなしている。レンズ150は、レンズ本体151と、複数(
図15中3つ)の係合凸部152と、一対の嵌合凸部153と、一対のフランジ部154と、一対の係合リブ155と、を有して構成されている。レンズ本体151は、一方の方向に長い平板状をなした平板状部151Aと、この平板状部151Aから偏平な楕円状の平面形状をなして突出する凸部151Bと、を有した形状をなしている。また、レンズ本体151の長手方向の一端には、平板状部151A及び凸部151Bから長手方向に連続して延びるとともに平板状部151A側に湾曲する形態で形成された湾曲部151Cが形成されている。
【0041】
レンズ150は、組み付け時には、平板状部151Aがベース部材110の平坦面113Aと対向するとともに、凸部151Bが第1表カバー120及び第2表カバー130の各開口部120A,130Aから外面に露出する。また、レンズ150は、組み付け時には、平板状部151Aが平坦面113Aの溝部114に嵌め込まれた第1パッキンP1に液密に当接する。これにより、レンズ150は、本発明に係る蓋部材として機能する。すなわち、本実施例のレンズ150は、収納部113の開口を液密に封止する。
【0042】
図15に示すように、係合凸部152は複数設けられている。係合凸部152は、湾曲部151Cの基端部、及びレンズ本体151の湾曲部151Cとは反対側の端部に形成されている。係合凸部152は、レンズ本体151の平板状部151Aから外周方向に突出するとともに、平板状部151Aの裏側面から更に裏方向に突出する形態で形成されている。各係合凸部152は、組み付け時には、
図6に示すベース部材110側の各係合凹部111Aにそれぞれ係合する。各係合凸部152には貫通孔T2が形成されている。貫通孔T1には、組み付け時には、レンズ150をベース部材110に固定するための固定部材F1が挿通される。
【0043】
図15に示すように、嵌合凸部153は、レンズ本体151の湾曲部151C先端部に、短手方向に沿って並んで一対設けられている。各嵌合凸部153は、湾曲部151Cから裏方向に突出する形態で形成されている。各嵌合凸部153は、組み付け時には、
図6に示すベース部材110側の係合凹部111Bにそれぞれ係合する。
【0044】
フランジ部154は、レンズ本体151の短手方向に並んで一対設けられている。各フランジ部154は、レンズ本体151の平板状部151Aの短手方向の端部から外方向に突出する形態で設けられている。これらフランジ部154は、組み付け時には、
図6に示すベース部材110側の平坦面113A上に配される。各フランジ部154には、係合凸部152と同様に、貫通孔T2が形成されている。貫通孔T1には、組み付け時には、レンズ150をベース部材110に固定するための固定部材F1が挿通される。
【0045】
図15に示すように、係合リブ155は、レンズ本体151の湾曲部151C側の端部寄りの位置に一対設けられている。各係合リブ155は、凸部151Bを挟んで平板状部151Aから立ち上がる形態で設けられている。これら係合リブ155は、組み付け時には、
図12に示す第2表カバー130側の係合リブ136と係合する。
【0046】
また、レンズ150は、固定部材F2による固定に加えて、両面テープ156による粘着によって、ベース部材110に組み付けられる。両面テープ156は、
図5に示すように、湾曲部151Cの裏面とベース部材110との間に貼着される。
【0047】
図5に示すように、化粧板160は、上述した裏カバー140の窪み部141に嵌め込まれる。化粧板160は、
図13に示す窪み部141の底面に形成された係合孔141C,141D,141Eにそれぞれ係合する係合突起161,162,163を有している。化粧板160は、組み付け時には、スナップフィット構造をなす係合突起163が係合孔141Eに係合し、係合突起161,162が係合孔141C,141Dにそれぞれ係合する。化粧板160は、これら係合突起161,162,163の係合に加えて、
図5に示すように、両面テープ164による粘着によって、裏カバー140に組み付けられる。
【0048】
上述のように、板金部材170は、ベース部材110の裏側面の肉抜き凹部111Fに配される。板金部材170は金属製で導電性を有しており、本発明に係る通電経路を形成する。
図5に示すように、板金部材170は、肉抜き凹部111Fの底壁形状に合わせてクランク状に屈折して形成されている。板金部材170は、3つの係合孔170A,170B,170Cを形成している。
図16に示すように、板金部材170は、中間部の係合孔170Bにボス117を挿通し、両端部の係合孔170A,170Cに第1及び第2通電用ねじS1,S2を挿通した状態で肉抜き凹部111Fの底壁に固定される。
【0049】
第1通電用ねじS1は、板金部材170の係合孔170Aに挿通されて第1通電用孔H1に螺合することによって板金部材170との電気的導通を確保するとともに、板金部材170の一端を肉抜き凹部111Fの底壁に固定する。また、第1通電用ねじS1は、締結状態において収納部113の底壁から突出する。これにより、第1通電用ねじS1は、その先端部が収納部113内の電源部300の後述する第2端子307に当接して電気的導通を確保する。すなわち、第1通電用ねじS1を締結することによって、板金部材170の電源部300の他方の電極との導通が確保される。また、第1通電用ねじS1の軸部には第3パッキンP3が外嵌されている。この第3パッキンP3によって、第1通電用ねじS1の締結状態において第1通電用孔H1から収納部113内への水の浸入を防止する。
【0050】
第2通電用ねじS2は、板金部材170の係合孔170Cに挿通されて第2通電用孔H2に螺合することによって、板金部材170の他端を通電用のボス121に固定する。
図16に示すように、ボス121は、ベース部材110の貫通孔111Eに挿通されており、第2通電用ねじS2が締結されることによって板金部材170の他端が通電用のボス121の端面に当接された状態で固定され、電気的導通が確保される。
【0051】
栓部材180はエラストマー製であり、肉抜き凹部111Fの空間の略全体を埋めている。これにより、ハンドル100内の水の浸入し得る空間を減じている。また、栓部材180は、組み付け時には、肉抜き凹部111Fの内壁面と裏カバー140の内面とに当接している。これにより、ABS樹脂製のベース部材110と裏カバー140とが直接当接し合う面積が減じられ、軋み音の発生が抑制される。
【0052】
回転体200は本発明に係る当接部として機能する。すなわち、回転体200は、ハンドル100に連結されているとともに、ハンドル100が把持された状態で使用者の肌に当接されて美容効果を付与する。本実施例において、当接部としての回転体200は一対設けられており、ハンドル100の各分岐部101の先端のそれぞれに連結されている。詳細には、一対の回転体200は、各分岐部101の先端から突出する支持軸30に回転自在に支持されている。
【0053】
回転体200は、
図9に示すように、外殻部201と、先端側コア部203、及び基端側コア部205を有している。外殻部201は外形が略球状の中空体である。外殻部201は、ハンドル100の分岐部101の先端部及び支持軸30を挿入する開口が形成されている。外殻部201は、ABS樹脂製であり、表裏面全体にプラチナメッキを施している。外殻部201は外周面にダイヤカットを施している。外殻部201は、先端側コア部203を先端側に収納し、基端側コア部205を先端側コア部203の基端面に当接するように、内部に収納している。先端側コア部203は後述する軸受部材208の先端部を収納する凹部203Aを形成している。基端側コア部205は軸受部材208を挿通する貫通孔205Aを形成している。基端側コア部205は貫通孔205Aの内周面から内側に突出する係止部205Bが設けられている。基端側コア部205の係止部205Bは、前面に軸受部材208の外周面に設けられた爪部208Aが係止し、後面に軸受部材208の基端部に設けられた鍔部208Bが係止する。基端側コア部205は基端部の表面が外殻部201の裏面に当接している。先端側コア部203と基端側コア部205はABS樹脂製であり表面全体にプラチナメッキをしている。このように、外殻部201、先端側コア部203、及び基端側コア部205のそれぞれがプラチナメッキされており、外殻部201と基端側コア部205が当接し、基端側コア部205と先端側コア部203が当接しているため、外殻部201、先端側コア部203、及び基端側コア部205は電気的に導通している。
【0054】
各回転体200は、
図9に示すように、軸受部材208を介して支持軸30に回転自在に支持されている。軸受部材208は略筒状である。軸受部材208は外周面に突出した一対の爪部208Aを有している。この一対の爪部208Aは、軸受部材208の外周面の180度ずれた位置に設けられている。軸受部材208は基端部の外周縁から外側に延びる鍔部208Bを有している。軸受部材208は、軸方向に貫通する貫通孔208Cを形成しており、支持軸30の先端部はこの貫通孔208Cに挿通されている。具体的には、軸受部材208は、支持軸30の先端が突出する形態で、支持軸30の先端を挿通している。軸受部材208から突出した支持軸30の先端に形成された溝部30Aにポリアセタール樹脂製の与圧Cリング209及び金属製のEリングEが嵌合し、軸受部材208は支持軸30に回転自在に取り付けられている。軸受部材208は導電性を有するポリアセタール樹脂製である。このため、軸受部材208の内周面に当接する支持軸30の外周面とは電気的に導通している。
【0055】
回転体200は外殻部201の開口から軸受部材208を回転自在に取り付けられた支持軸30を挿入する。すると、軸受部材208の外周面に突出した一対の爪部208Aは、基端側コア部205の係止部205Bを通過する際、軸受部材208内に押し込まれ、基端側コア部205の係止部205Bを通過すると、軸受部材208の外周面に突出した状態になり、基端側コア部205の係止部205Bの前面に係止する。また、軸受部材208の爪部208Aが基端側コア部205の係止部205Bの前面に係止するとともに、基端側コア部205の係止部205Bの後面に軸受部材208の鍔部208Bが係止する。このようにして、一対の回転体200は一対の支持軸30に軸受部材208と共に回転自在に支持される。この状態で、軸受部材208の外周面に回転体200の先端側コア部203及び基端側コア部205が当接する。これによって、軸受部材208と回転体200とが電気的に導通する。
【0056】
電源部300はベース部材110の収納部113に収納されている。電源部300は、
図17及び
図18に示すように、太陽光発電パネル301、端子押さえ部材302、第1端子304、及び第2端子307を有している。電源部300は、これら太陽光発電パネル301、端子押さえ部材302、第1端子304、及び第2端子307を一体に組上げてからベース部材110に取り付けられるため、組み付けが容易である。
【0057】
太陽光発電パネル301は平面視略矩形状の板状をなしている。太陽光発電パネル301は、長手方向の両端部がそれぞれ電極とされており、第1端子304が接続されている端部が負極、第2端子307が接続されているが正極とされている。端子押さえ部材302は、
図17及び
図18に示すように、裏面中央部にボス302Aが形成されている。ボス302Aには係合孔L4が形成されている。この係合孔L4には、組み付け時には、
図18に示すように、ベース部材110側から挿通される固定部材F4が係合する。ボス302Aは、電源部300が収納部113に収納された状態において収納部113の底壁の凹部113Bに挿入される。ボス302Aは、凹部113Bの底壁に表裏方向に貫通して形成された貫通孔T4に裏方向から挿通される固定部材F4が係合孔L4に係合する。このように、貫通孔T4に裏方向から挿通される固定部材F4がボス302Aの係合孔L4に係合することによって、電源部300が収納部113内に固定される。また、ボス302Aには第2パッキンP2が外嵌されている。第2パッキンP2は、
図18に示すように、電源部300が収納部113に収納された状態において、端子押さえ部材302の裏面と凹部113Bの周縁とに液密に当接し、凹部113Bの貫通孔T4からの収納部113内への浸水を防止している。
【0058】
第1端子304は表面にニッケルメッキを施したリン青銅板から形成されている。第1端子304は、
図17及び
図18に示すように、第1接続部305と、第1押さえ部306とを有している。第1接続部305は、クランク状に折り曲げられて太陽光発電パネル301の長手方向の一端面に接触した状態で、太陽光発電パネル301の裏面に固定されている。これにより、第1端子304は、太陽光発電パネル301の負極と電気的に導通している。第1押さえ部306は、第1接続部305から連続して太陽光発電パネル301の長手方向の他端に向かって片持ち状に延出した形態である。第1押さえ部306は、その延出端部側が通電軸31との接点部とされている。また、第1押さえ部306は、短手方向の中央にスリット306Aが形成されて二股に分岐した形態とされている。これにより、第1端子304は、電源部300を収納部113内に収納して固定すると、収納部113の底壁に露出する2つの通電軸31のそれぞれに対して、二股の第1押さえ部306が好適に弾性接触する。例えば、第1押さえ部にスリットが形成されていない場合、組付け誤差による傾きや製品誤差によるひねり等が生じると、2つの通電軸の両方に対して接点が取れない場合が生じてしまう可能性がある。その点を解消するために、スリット306Aを形成して二股の形状とした第1押さえ部306としている。このように、第1端子304は、太陽光発電パネル301と通電軸31とを確実に導通することができるようにされている。
【0059】
第2端子307は、第1端子304と同様に、表面にニッケルメッキを施したリン青銅板から形成されている。第2端子307は、
図17及び
図18に示すように、第2接続部308と、第2押さえ部309とを有している。第2接続部308は、クランク状に折り曲げられて太陽光発電パネル301の長手方向の他端面(第1端子304が接触している端面の反対側の端面)に接触した状態で、太陽光発電パネル301の裏面に固定されている。これにより、第2端子307は、太陽光発電パネル301の正極と電気的に導通している。第2押さえ部309は、第2接続部308から連続して太陽光発電パネル301の長手方向の一端に向かって片持ち状に延出した形態であり、その延出端部側が第1通電用ねじS1の先端面との接点部とされている。第2端子307は、電源部300を収納部113内に収納して固定すると、収納部113の底壁に弾性接触する。この状態で、ベース部材110の裏方向から第1通電用孔H1に第1通電用ねじS1を螺合すると、第1通電用ねじS1の先端部が収納部113の底壁から突出する。これにより、第2押さえ部309が第1通電用ねじS1に好適に弾性接触する。このように、第2端子307は、太陽光発電パネル301と第1通電用ねじS1とを確実に導通することができるようにされている。
【0060】
美容器1は、ハンドル100を把持して回転体200を皮膚に当てて転がすことによってマッサージ効果等の美容効果を付与する。また、美容器1は、ハンドル100を把持して回転体200を皮膚に当接させることでハンドル100と回転体200との間に身体を介在させた回路が形成され、電源部300による微弱電流を回転体200から皮膚に流してマッサージ効果等の美容効果を高めている。
【0061】
次に、美容器1の作用について説明する。
美容器1は、組み立てに際し、まず、電源部300をベース部材110の表方向から収納部113に収納し、レンズ150を取り付ける。具体的には、ベース部材110の表側面に開口する収納部113に電源部300を収納する。この時、端子押さえ部材302のボス302Aを収納部113の底壁の凹部113Bに挿入する。そして、収納部113の開口周縁の溝部114に第1パッキンP1を嵌め込む。また、レンズ150の湾曲部151Cの裏面側(又はベース部材110側)に両面テープ156を貼付する。この状態で、レンズ150の平板状部151Aを平坦面113Aに載置し、平板状部151Aに設けられた各係合凸部152を各係合凹部111Aに係合させるとともに湾曲部151Cに設けられた各嵌合凸部153を各係合凹部111Bに係合させる(
図6、
図15参照)。そして、係合凸部152及びフランジ部154の各貫通孔T1に固定部材F1を挿入してベース部材110の各係合孔L1に係合する。
【0062】
これにより、ベース部材110との間に第1パッキンP1が介在した状態で、ねじである複数(
図5中5つ)の固定部材F1に固定されたレンズ150によって収納部113の開口が液密に封止される。また、レンズ150は、ねじである固定部材F1によって、第1パッキンP1を押圧した状態で平坦面113Aに強固に固定されるため、収納部113の開口の確実な防水が実現される。また、電源部300は太陽光発電パネル301を有して構成されている。太陽光発電パネル301は、レンズ150を透過する光によって発電するため、電池等とは異なり、充電等のための交換が必要ない。したがって、最初の組み付け時に確保した収納部113内の防水性が保持される。
なお、美容器1の組み立てにおいて、上記工程は表方向の作業であったが、以降の工程では、裏方向からの作業により組み立て可能である。
【0063】
次に、ベース部材110の裏方向から、貫通孔T4に固定部材F4を挿入してボス302Aの係合孔L4に係合する。これにより、収納部113内に電源部300が固定される(
図18参照)。この時、ねじである固定部材F4が係合孔L4に螺合することによって、電源部300が収納部113の底壁側に引き込まれる。すると、電源部300の第1端子304の第1押さえ部306は、収納部113の底壁に露出する通電軸31に弾性変形しつつ当接する。これにより、電源部300の一方の電極に通電軸31が電気的に導通する。また、第1押さえ部306がスリット306Aにより二股に分岐して形成されていることにより、2つの通電軸31のそれぞれに好適に弾性接触することができる。更に、ボス302Aに外嵌された第2パッキンP2が収納部113の底壁に圧接されることにより、貫通孔T4から収納部113内への水の浸入が防止される。また、凹部111Kに防水栓4を嵌め込み、通電軸31からの収納部113への水の浸入を防止する。
【0064】
次に、板金部材170の係合孔170Bを肉抜き凹部111Fの底壁から突出するボス117に挿通し、板金部材170を肉抜き凹部111Fの底部に配置する。そして、第1通電用ねじS1を係合孔170Aに挿通し、第1通電用孔H1に螺合して固定する(
図16参照)。これにより、第1通電用ねじS1の頭部が板金部材170の係合孔170A周縁に当接し、板金部材170との電気的導通が確保される。また、この状態において、第1通電用ねじS1は、その先端が第1通電用孔H1から収納部113内に突出し、第2端子307の第2押さえ部309を押圧した状態で当接する。これにより、第1通電用ねじS1を介して、板金部材170が第2端子307に電気的に導通する。また、第1通電用ねじS1の軸部には第3パッキンP3が外嵌されている。これにより、第1通電用孔H1からの収納部113内への水の浸入が防止される。
【0065】
なお、上記工程の前段階において、収納部113は、第1通電用孔H1のみが内部の空間としており、ベース部材110の表側面の開口及び裏側面の貫通孔T4は液密に保持された状態となっている。このため、第1通電用ねじS1を組み付ける前の第1通電用孔H1を利用して、収納部113内の液密検査を行うことができる。
【0066】
次に、第1表カバー120及び第2表カバー130と、レンズ150が組み付けられたベース部材110とを組み付ける。具体的には、まず、ベース部材110の外面(表側面)を、第2表カバー130の内面(裏側面)に嵌め込む。更に、このように第2表カバー130が取り付けられたベース部材110を第1表カバー120の内面(裏側面)に嵌め込む。これにより、レンズ150の凸部151Bが開口部120A,130Aから露出するとともに、この凸部151Bの周縁に配された固定部材F1が隠蔽された形態で、ベース部材110の表側面の略全体が覆われる。また、この状態において、第2表カバー130の係合凸部134及びボス135がベース部材110の表側面の係合凹部111C,111Dにそれぞれ係合する。また、第2表カバー130の係合リブ136とレンズ150の係合リブ155とが係合するとともに、第1表カバー120の通電用のボス121が第2表カバー130の貫通孔132A及びベース部材110の貫通孔111Eに挿通され、更に第2表カバー130の表側面の係合凹部132Bに第1表カバー120の固定用のボス122がそれぞれ係合する。そして、この状態で、固定部材F2をベース部材110の裏方向から各貫通孔T2にそれぞれ挿通し、係合孔L2に係合して固定する。
【0067】
なお、上記工程では、レンズ150が組み付けられたベース部材110に、第2表カバー130、第1表カバー120の順に組み付ける例を示したが、第1表カバー120と第2表カバー130とを先に組み付けてから、ベース部材110の組立体と組み合わせるようにすることもできる。
【0068】
次に、ベース部材110の裏方向から、第2通電用ねじS2を板金部材170の係合孔170Cに挿通して第2通電用孔H2に螺合し、板金部材170をボス121に固定する(
図16参照)。これにより、板金部材170が第2通電用ねじS2の頭部と通電用のボス121との間に挟持され、板金部材170と第1表カバー120との電気的導通が確保される。換言すると、電源部300から、表カバー部材としての第1表カバー120に導通する通電経路は、ベース部材110の裏側面にて、第1表カバー120のボス121と、電源部300に導通してベース部材110の裏側面に配索されて通電経路を形成する板金部材170と、を接続固定することで形成されている。その結果、板金部材170を介して、第1表カバー120と、電源部300の正極との電気的導通が確保される。
【0069】
このように、電源部300の正極からの通電経路は、収納部113内からベース部材110の裏側面に引き出されて板金部材170を経由し、この板金部材170と、ベース部材110の裏側面に貫通した通電用のボス121に導通していることによって、第1表カバー120に導通している。このように、第1表カバー120と電源部300の正極との電気的導通の確保は、ベース部材110の裏方向からの作業によって容易に行われる。
【0070】
次に、板金部材170が組み付けられた肉抜き凹部111Fに栓部材180を嵌め込む。これにより、肉抜き凹部111F内の水の浸入し得る空間が埋められる。
【0071】
そして、裏カバー140を組み付ける。具体的には、まず、裏カバー140を組み付け方向に対して僅かに傾けつつ、係合爪143を第2表カバー130の係合片130Dに係合させる。そして、裏カバー140の内面とベース部材110の外面とを合わせる。これにより、ベース部材110の裏側面の略全体が覆われ、第1表カバー120及び第2表カバー130を固定する固定部材F2が隠蔽される。また、この状態において、ボス144はベース部材110の係合凹部111Jに係合しているとともに,ボス145はベース部材110のボス117に突き合わせられている。そして、固定部材F3を裏カバー140の窪み部141底面から貫通孔T3に挿通し、係合孔L3に係合して固定する。
【0072】
また、この状態において、挿入部142は、第2表カバー130側の挿入部133と合わせられて軸支持部112を覆った状態となっている。そして、この裏カバー140の挿入部142と第2表カバー130の挿入部133の先端にリング部材71を嵌着する。これにより、挿入部133,142は、互いに合わせられた状態が保持されるとともに開きが防止され、がたつきが規制される。
【0073】
最後に、化粧板160を窪み部141に嵌め込む。具体的には、化粧板160又は窪み部141の互いに対向する面のいずれか一方に両面テープ164を貼付しておき、化粧板160の係合突起161,162,163を窪み部141底壁の係合孔141C,141D,141Eにそれぞれ合わせて化粧板160を窪み部141に嵌め込む。これにより、裏カバー140をベース部材110に固定する固定部材F3が覆われる。
【0074】
また、上述のように、レンズ150を固定する固定部材F1は、第1表カバー120及び第2表カバー130により隠蔽され、第1及び第2表カバー120,130を固定する固定部材F2は裏カバー140により隠蔽され、裏カバー140を固定する固定部材F3は化粧板160により隠蔽される。そして、化粧板160は固定部材を用いることなく固定される。これにより、美容器1は、ハンドル100の組み付け用の固定部材であるねじが露出しない良好な外観となる。
【0075】
また、各部材が組み合わせられた状態において、第1表カバー120と第2表カバー130との合わせ面は、第2表カバー130外面のリブ132Cによって線当たりした状態となり、第2表カバー130とベース部材110との合わせ面、及びベース部材110と裏カバー140との合わせ面は、ベース部材110の外周面のリブ116によって線当たりした状態となる。このため、ハンドル100を把持した際の各合わせ面における軋み音の発生が抑制される。
【0076】
回転体200の組み付けは、まず、支持軸30に軸受部材208を挿通し、与圧Cリング209及びEリングEを支持軸30の先端の溝部30Aに嵌めて軸受部材208を抜け止め状態にする。その後、一体化された外殻部201、先端側コア部203及び基端側コア部205の開口に軸受部材208を挿入し、爪部208Aを係止部205Bに係止させる。これにより、通電軸31、支持軸30、軸受部材208、先端側コア部203、基端側コア部205、及び外殻部201が電気的に導通される。すなわち、電源部300の負極と回転体200とが導通した状態となる。
【0077】
次に、美容器1の使用例について説明する。
美容器1の使用者は、ハンドル100を把持し、当接部としての一対の回転体200を顔などの皮膚に当てて転動させることにより、皮膚及びその下部組織が刺激されて血行が良くなる等の美容的作用が発揮される。また、美容器1は、本発明に係る当接部として一対の回転体200を備えているため、皮膚及びその下部組織を回転体200の間で挟むように転動させることで、つまみ上げるような刺激を付与する効果が得られる。また、一対の分岐部101の間に逃がし空間105を形成し、その深さDを、一対の回転体200の外周面の最も狭い部位の間隔Wの1.5倍以上としているので、皮膚及びその下部組織をより深く回転体200の間に挟み込むことができる。
【0078】
また、美容器1の使用時には、ハンドル100と回転体200とが使用者の身体を介して電気的に導通した状態になる。そして、電源部300の太陽光発電パネル301が、レンズ150を透過した光を受光して発電することにより、回転体200から使用者の身体に微弱電流が流れて電気刺激を付与し、美容効果がより高められる。
【0079】
また、美容器1の使用を中断するなどして、美容器1をテーブル等の平坦面に載置する場合には、
図2に示すように、一対の回転体200とハンドル100とを載置面に当接させるようにして載置させることができる。この場合、ハンドル100の当接部位は裏カバー140となる。裏カバー140は、ABS樹脂製であり、その外面にはウレタン塗装が施されている。すなわち、絶縁体である裏カバー140が載置面に当接する。このため、回転体200とハンドル100との間の載置面を介しての短絡が回避され、漏電を防ぐことができる。
【0080】
また、
図2に示すように、美容器1は、ハンドル100の分岐部101とは反対側の端部を第1表カバー120によって覆う構成としている。換言すると、美容器1は、第1表カバー120と裏カバー140との合わせ面のラインが、ハンドル100の分岐部101とは反対側の端部の頂点を超えて裏側面に位置している。このため、美容器1を不意に落下させてしまったとしても、第1表カバー120と裏カバー140との合わせ面において落下の衝撃を受けることを回避することができる。このように、美容器1は、複数のカバー部材の互いの合わせ面のラインが端部の頂点に設定されている美容器と比較して、耐衝撃性が高められている。
【0081】
以上より、実施例1の美容器1は、ハンドル100と、当接部としての一対の回転体200と、電源部300と、を備えている。ハンドル100は使用者に把持される。ハンドル100はベース部材110及び表カバー部材としての第1表カバー120を有している。第1表カバー120は、導電性を有してベース部材110の表側面を覆う。回転体200は、ハンドル100に連結されているとともに、ハンドル100が把持された状態で使用者の肌に当接されて美容効果を付与する。電源部300は、ベース部材110に組み付けられるとともに、一方の電極としての正極が第1表カバー120に導通し、他方の電極としての負極が回転体200導通している。ベース部材110には、表裏方向に貫通する貫通孔111Eが形成されている。第1表カバー120には、ベース部材110に対向する面である内面から突出して形成され、貫通孔111Eに挿通されたボス121が設けられている。そして、電源部300の正極から第1表カバー120に導通する通電経路は、ベース部材110の裏側面に引き出されて第1表カバー120のボス121に導通している。
【0082】
このように、実施例1の美容器1は、電源部300の正極から第1表カバー120に導通する通電経路が以下のようにされている。すなわち、電源部300からの導電経路は、収納部113内からベース部材110の裏側面に引き出され、ベース部材110の裏側面である肉抜き凹部111Fの底壁に配索された板金部材170を経由し、この板金部材170と、ベース部材110の裏側面に貫通した通電用のボス121とを接続することにより形成されている。これにより、美容器1は、第1表カバー120と電源部300の正極との電気的導通の確保を裏方向から容易に行うことができる。また、導通の確保の有無は、表カバー部材の表方向から確認することなく、ボスへの通電経路の接続時に作業側面である裏方向から容易に確認することができる。
【0083】
したがって、実施例1の美容器1は、組み付けが容易であるとともに、確実に導通を確保することができる。
【0084】
また、ベース部材110は、表側面に開口して電源部300を収納する凹状の収納部113を形成している。そして、美容器1は、この収納部113の開口を液密に封止する蓋部材としてのレンズ150を備えている。このように、美容器1は、表側のカバー部材とは別に蓋部材として機能するレンズ150を備えたことにより、表側のカバー部材を組み付ける前に、電源部300が収納された収納部113内の防水性を確保することができる。
【0085】
また、電源部300は太陽光発電パネル301を有している。このため、電源部が電池等である場合とは異なり交換が不要であるので、最初の組み付け時に確保した収納部113内の防水性を保持することができる。
【0086】
また、この美容器1は、一対の支持軸30に軸受部材208を回転自在に取り付けた後、各回転体200の外殻部201の開口から軸受部材208が取り付けられた各支持軸30を挿入して押し込む。すると、各軸受部材208の爪部208Aが各回転体200の基端側コア部205の係止部205Bに係止し、軸受部材208と共に各回転体200が各支持軸30周りに回転自在に支持される。
【0087】
このようにして組み立てられた美容器1は、ハンドル100を把持して、顎から耳の下までの間や、唇の端から頬骨までの間、手や腕等の任意の箇所の肌に回転体200を当接させ、往復移動するように回転体200を回転させて使用することができる。
【0088】
この美容器1は、電源部300の太陽光発電パネル301の一方の電極に、第1端子304、通電軸31、支持軸30、及び軸受部材208を介して一対の回転体200が電気的に導通し、太陽光発電パネル301の他方の電極に、第2端子307、第1通電用ねじS1、板金部材170、及び第2通電用ねじS2を介して、第1表カバー120が電気的に導通している。このため、この美容器1は、上述したように使用すると、第1表カバー120と回転体200との間に身体を介在させた通電回路が形成され、回転体200から微弱電流が皮膚へ流れ、皮膚への刺激の増進によりマッサージ効果等の美容効果を一層高めることができる。
【0089】
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例1に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)実施例1では、電源部が太陽光発電パネルを有して構成された形態を例示したが、これは必須ではない。本発明に係る電源部は、電池等の他の電源を備えて構成されていてもよい。
(2)実施例1では、電源部を収納する収納部をベース部材に形成する形態を例示したが、本発明に係る電源部は、ベース部に収納部を形成することなく、単にベース部材に組み付けられている形態であってもよい。
(3)実施例1では、収納部を液密に封止する蓋部材としてのレンズを備える形態を例示したが、これは必須ではない。蓋部材を備える場合には、収納部の開口を液密に封止する限り、その形態は限定されない。また、例えば、表カバー部材が蓋部材を兼用してもよい。
(4)実施例1では、当接部として、ベース部材の一端から先広がり状に延びる一対の支持軸に回転自在に支持された一対の回転体を例示したが、これは必須ではない。本発明に係る当接部としては、その形状、個数、配置形態等は特に限定されない。また、当接部は、回転体のように回転自在に支持されたものに限らず、固定的に配されたものであってもよい。
(5)実施例1では、ハンドルが、ベース部材、第1表カバー、第2表カバー、裏カバーを備えて構成された形態を例示したが、これは必須ではない。本発明に係るハンドルは、ベース部材と、導電性を有してこのベース部材の表側面を覆う裏カバーとを備える限り、その他の構成は特に限定されない。
(6)各部材の材質は実施例1で示したもの以外であってもよい。
(7)実施例1では、電源部から表カバー部材に導通する通電経路として、板金部材をねじ止めして形成する形態を例示したが、通電経路の構成はこれに限定されない。通電経路としては、例えば、リード線、フレキシブルプリント配線板(FPC)、コネクタ、端子等の他の通電材料を用いて形成されたものであってもよい。
【符号の説明】
【0090】
1…美容器
100…ハンドル
110…ベース部材
113…収納部
120…第1表カバー(表カバー部材)
121…ボス
200…回転体(当接部)
300…電源部
301…太陽光発電パネル