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▶ 前土井 貴光の特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-27
(45)【発行日】2022-11-07
(54)【発明の名称】テーブル
(51)【国際特許分類】
   A47B 37/00 20060101AFI20221028BHJP
   A47J 37/07 20060101ALI20221028BHJP
【FI】
A47B37/00 501F
A47B37/00 501C
A47J37/07
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2019148989
(22)【出願日】2019-08-14
(65)【公開番号】P2021029283
(43)【公開日】2021-03-01
【審査請求日】2021-12-07
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519296679
【氏名又は名称】前土井 貴光
(74)【代理人】
【識別番号】100181630
【弁理士】
【氏名又は名称】原 晶子
(72)【発明者】
【氏名】前土井 貴光
【審査官】油原 博
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-190338(JP,A)
【文献】特開2004-073295(JP,A)
【文献】特開2003-199629(JP,A)
【文献】韓国登録実用新案第0327323(KR,Y1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0173505(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 3/00-3/12、37/00
A47J 37/07
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部の上部にフランジ部を有する七輪を取り付けて使用するテーブルであって、
テーブル板と、
前記テーブル板を支持する脚と、を備え、
前記テーブル板には、七輪の本体部が嵌り、且つ、七輪のフランジ部が前記テーブル板に引っ掛かる大きさの七輪用開口部と、七輪を前記テーブル板に取り付けるための2個の取付用開口部とが形成され、
前記取付用開口部は、前記七輪用開口部よりも小さく、且つ、前記七輪用開口部を挟んで前記七輪用開口部と繋がり、前記テーブル板の外周の辺までは延びずに設けられているテーブル。
【請求項2】
前記テーブル板には、前記七輪用開口部及び前記取付用開口部を塞ぐ蓋が開閉可能に取り付けられている請求項1に記載のテーブル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テーブルに関し、特に、テーブル板の中央に七輪を取り付けて使用することに適したテーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
屋外でバーベキューなどを行う際、テーブルを屋外に持ち運び、テーブル板の中央にガスコンロを置いて、テーブルを囲んで行うことがある。このような場面で用いられるテーブルとして、特許文献1のようなテーブルが知られている。このテーブルは、テーブル板の中央に開口が設けられ、その開口に吊下機構によって台座が吊り下げられている。その台座にガスコンロを置いてバーベキューなどができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平9-108040号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のようなテーブルでは、ガスコンロを置く台座をテーブル板から吊り下げる吊下機構を備えることでテーブルの総重量が重くなり、持ち運びが楽ではないという問題があった。
【0005】
このような問題を解消しようとして、開口部のない一般的なテーブルを用い、そのテーブルのテーブル板の上にガスコンロを置くと、ガスコンロの焼網及び鉄板の位置が高く、バーベキューなどがやりにくいという問題が生じる。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、バーベキューなどがやりやすい状態に七輪を保持でき、且つ、テーブルの総重量を抑制して、持ち運びを楽にするテーブルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のテーブルは、本体部の上部にフランジ部を有する七輪を取り付けて使用するものである。テーブルは、テーブル板と、テーブル板を支持する脚とを備える。テーブル板には、七輪の本体部が嵌り、且つ、七輪のフランジ部がテーブル板に引っ掛かる大きさの七輪用開口部が形成されている。
【0008】
本発明のテーブルは、本体部の上部にフランジ部を有する七輪に特化したものである。そして、テーブル板には、七輪の本体部が嵌り、七輪のフランジ部がテーブル板に引っ掛かる大きさの七輪用開口部が形成されている。これにより、七輪用開口部に七輪の本体部を嵌め込むことで、七輪のフランジ部がテーブル板に引っ掛かり、七輪がテーブル板に取り付けられる。このように、七輪を七輪用開口部に嵌め込んで支持する構成とすることで、七輪の焼網の位置をテーブル板の高さと大きく変わらない状態に位置でき、バーベキューなどが行いやすくなる。加えて、七輪を支持するための特別な台座が不要となり、テーブルの総重量を抑制し、テーブルの持ち運びを楽にすることができる。
【0009】
好ましい実施形態のテーブルでは、テーブル板には、七輪をテーブル板に取り付けるための2個の取付用開口部が形成されている。この取付用開口部は、七輪用開口部を挟んで、七輪用開口部と繋がるように設けられている。
【0010】
このような構成とすることで、七輪の左右に設けられている取っ手又は七輪のフランジの左右を把持した状態で取付用開口部から手を差し込んで、七輪のフランジ部をテーブル板に引っ掛けるようにして七輪をテーブルに取り付けることができる。これにより、七輪の左右部分にしか持ち手のない七輪でも容易にテーブルに取り付けることができる。
【0011】
より好ましい実施形態のテーブルでは、テーブル板には、七輪用開口部及び取付用開口部を塞ぐ蓋が開閉可能に取り付けられている。
【0012】
このような構成とすることで、七輪を使用しない際には、蓋を閉めることでテーブル面を広く利用することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明のテーブルによれば、バーベキューなどがやりやすい状態に七輪を保持でき、且つ、テーブルの総重量を抑制して、持ち運びを楽にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施形態1のテーブルを示す斜視図で、テーブルに七輪を取り付けた状態を示す図である。
図2図1のテーブルにおいて七輪を取り外した状態を示す斜視図である。
図3図1のテーブルの正面図である。
図4図1のテーブルの平面図である。
図5図1のテーブルの底面図である。
図6図1のテーブルの右側面図である。
図7図1のテーブルの脚を折り畳んだ状態を示す底面図である。
図8図1のテーブルを持ち運ぶ形態に畳んだ状態示す斜視図である。
図9図1のテーブルの変形例を示す平面図である。
図10図1のテーブルの他の変形例を示す底面図である。
図11図10のテーブルの斜視図で、蓋を開いた状態を示す図である。
図12】本発明の実施形態2のテーブルを示す斜視図である。
図13図12のテーブルの正面図である。
図14図12のテーブルの平面図である。
図15図12のテーブルの底面図である。
図16図12のテーブルの右側面図である。
図17図12のテーブルの脚を折り畳んだ状態を示す底面図である。
図18図12のテーブルを持ち運ぶ形態に畳んだ状態示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。まず、本発明の実施形態1のテーブルについて、図1図8を参照して説明する。図1及び図2は、本発明の実施形態1のテーブルの斜視図で、図1では七輪を取り付けた状態を、図2では七輪を取り外した状態を示す図である。図3図6は、図1及び図2のテーブルにおいて七輪を取り外した状態で示す、正面図、平面図、底面図及び右側面図である。
【0016】
本実施形態1のテーブル1は、七輪2を取り付けて使用するものである。図2に示すように、七輪2は、本体部21と本体部21の上部に設けられるフランジ部22とからなる。本実施形態1では、本体部21は、有底の略円筒状を呈している。フランジ部22は、円板リング状を呈しており、本体部21から径方向外方に突出するように設けられている。すなわち、フランジ部22の径は、本体部21の径よりも大きくなっている。
【0017】
図1図6に示すように、本実施形態1のテーブル1は、長方形状を呈するテーブル板11と、テーブル板11の四隅を支持する棒状の4本の脚12とを備えている。
【0018】
テーブル板11には、七輪2を取り付けるための七輪用開口部11aと、七輪2を取り付ける際に手を差し込むための2個の取付用開口部11bとが形成されている。七輪用開口部11aは、テーブル板11の中央に設けられ、略円形状を呈している。七輪用開口部11aの大きさは、七輪2の本体部21が嵌り、且つ、七輪2のフランジ部21がテーブル板11に引っ掛かる大きさとなっている。また、取付用開口部11bは、略矩形状を呈しており、七輪用開口部11aを挟んで平面視(図4視)の左側及び右側に、七輪用開口部11aと繋がるように設けられている。取付用開口部11bの大きさは、七輪2のフランジ部22の左右又は七輪2の左右の取っ手を持った状態で、手が楽に差し込める大きさとなっている。
【0019】
より具体的に説明すると、テーブル板11は、第1板部材111と第2板部材112とからなる。第1板部材111は、テーブル面を形成する略長方形状の水平板111aと、水平板111aの一の長辺を除く三辺から垂直方向に垂れ下がる垂直板111bとからなる。第2板部材112も第1板部材111と同様に、テーブル面を形成する略長方形状の水平板112aと、水平板112aの一の長辺を除く三辺から垂直方向に垂れ下がる垂直板112bとからなる。水平板111a,112aは、テーブル板11の短手方向中央を結ぶラインSCでテーブル板11を半分にした大きさを有している。垂直板111b,112bは、略長方形状を有しており、垂直板111b,112bの長辺は、水平板111a,112aの長辺又は短辺の長さを有している。また、水平板111a,112aのそれぞれには、垂直板111b,112bが設けられない一の長辺から七輪用開口部11aを形成する略半月状の開口が形成され、その開口に繋がるように1個の取付用開口部11bが形成されている。
【0020】
第1板部材111の垂直板111bが設けられていない一辺と、第2板部材112の垂直板112bが設けられていない一辺とが接するように第1板部材111と第2板部材112とを繋げることでテーブル板11が組み立てられている。このとき、テーブル板11の短手方向中央を結ぶラインSCでテーブル板11を半分に折り畳めるよう、第1板部材111と第2板部材112とはヒンジ113で連結されている。このようにしてテーブル板11が組み立てられると、水平板111a,112aに形成した七輪用開口部11a及び取付用開口部11bは、上記した七輪用開口部11a及び取付用開口部11bの形状となる。
【0021】
脚12は、第1脚部材121と第2脚部材122とからなる。第1脚部材121の下端には雌ネジ(図示せず)が形成されており、第2脚部材122には雄ネジ123(図7参照)が形成されている。これにより、第1脚部材121と第2脚部材122とが連結して脚12が構成される。この脚12は、第1脚部材121の上端部がテーブル板11に折畳可能に接続されている。
【0022】
また、テーブル板11には、テーブル1の持ち運びを容易にするための把持具13、テーブル板11を折り畳んだ状態で保持するための板保持具14、及び、脚12を分解した際の第2脚部材122を保持するための脚保持具15が設けられている。
【0023】
把持具13は、既知の任意の取っ手の形態を有している。把持具13は、テーブル1を手に下げて持ち運ぶのに適した位置に設けられている。本実施形態では、テーブル板11の一側面、具体的には、テーブル板11を構成する第1板部材111の長辺に設けられる垂直板111bの中央に設けられている。
【0024】
板保持具14は、掛け金又は留め金のような形態を有している。本実施形態では、板保持具14は、鉤部材141と鉤受部材142とからなる。鉤部材141は、第1板部材111の長辺に設けられる垂直板111bに、回動可能に設けられている。また、鉤受部材142は、第2板部材112の長辺に設けられる垂直板112bに設けられている。鉤部材141と鉤受部材142とは、テーブル板11を折り畳んだ際に鉤部材141が鉤受部材142に引っ掛かるように配置されている。
【0025】
脚保持具15は、テーブル板11の裏面(テーブル面と反対側の面)に設けられている。脚保持具15は、第2脚部材122の幅と略同等の間隔を開けて配置される一対の弾性片151からなる。本実施形態では、4本の第2脚部材122が保持できるよう、脚保持具15は、一対の弾性片151が4組合わさって構成されている。脚保持具15は、一対の弾性片151で第2脚部材122を挟持することで、第2脚部材122を保持する。
【0026】
次に、本実施形態1のテーブル1の使用方法について、図1図8を参照して説明する。図7は、図1のテーブル1の脚12を折り畳んだ状態を示す図で、図8は、テーブル1を持ち運ぶ状態まで畳んだ状態を示す図である。
【0027】
まず、テーブル1の使用する際には、テーブル1を広げた状態にし、七輪2を七輪用開口部11aに取り付ける。具体的には、七輪2のフランジ部22を持ち、七輪用開口部11aに七輪2の本体部21を差し込みつつ、取付用開口部11bから手を差し込んで、七輪2を下していく。そして、七輪2のフランジ部22をテーブル板11に引っ掛けて、七輪2をテーブル1に取り付ける。
【0028】
テーブル1の脚12は分割可能となっているので、テーブル1の高さを変えることができる。すなわち、立食形式又は椅子に座って食べる形式の場合は、第1脚部材121と第2脚部材122とを結合してテーブル1の高さを高くすることができる。一方で、床面(地面)に座って食べる形式の場合は、第2脚部材122を使用せず、第1脚部材121のみを使用してテーブル1の高さを座卓の高さとすることができる。
【0029】
次に、テーブル1を持ち運ぶ状態とする際には、テーブル1に七輪2を取り付けるときと逆の手順で、七輪2を持ち上げて、七輪2をテーブル1から取り外す。そして、テーブル1を倒して、第2脚部材122が使用されている場合は、第2脚部材122を第1脚部材121から取り外す。その後、図7に示すように、第1脚部材121をテーブル板11の方へと折り畳む。また、第1脚部材121から取り外した第2脚部材を一対の弾性片151に挟み込んで脚保持具15に取り付ける。
【0030】
それから、図8に示すように、第1板部材111と第2板部材112とを、テーブル板11の裏面が内側となるように折り畳んで重ね合わせる。このとき、第1板部材111の垂直板111bの端部と第2板部材112の垂直板112bと端部とが互いに接する。そして、鉤部材141を鉤受部材142に引っ掛けることで、第1板部材111と第2板部材112とが折り畳まれた状態で保持される。このとき、脚12(第1脚部材121及び第2脚部材122)は、第1板部材111と第2板部材112とで構成される空間に収納される。これにより、把持具13を持つことで、テーブル1を容易に持ち運ぶことができる。
【0031】
以上のように、上記実施形態1のテーブル1は、本体部21の上部にフランジ部22を有する七輪2に特化したものであり、テーブル板11には、七輪2の本体部21が嵌り、七輪2のフランジ部22がテーブル板11に引っ掛かる大きさの七輪用開口部11aが形成されている。これにより、七輪用開口部11aに七輪2の本体部21を嵌め込むことで、七輪2のフランジ部22がテーブル板11に引っ掛かり、七輪2がテーブル板11に取り付けられる。このように、七輪2を七輪用開口部11aに嵌め込んで支持する構成とすることで、七輪2の焼網の位置をテーブル板11の高さと大きく変わらない状態に位置でき、バーベキューなどが行いやすくなる。加えて、七輪2を支持するための特別な台座が不要となり、テーブル1の総重量を抑制し、テーブル1の持ち運びを楽にすることができる。
【0032】
また、上記実施形態のテーブル1では、七輪用開口部11aに繋がって取付用開口部11bが形成されている。これにより、七輪2の左右に設けられている取っ手又は七輪2のフランジ22の左右を把持した状態でも、取付用開口部11bから手を差し込んで七輪2のフランジ部22をテーブル板11に引っ掛けるようにして七輪2をテーブル1に取り付けることができる。これにより、七輪2の左右部分にしか持ち手のない七輪でも容易にテーブル1に取り付けることができる。
【0033】
さらに、上記実施形態のテーブル1では、脚12を折り畳んで収納でき、且つ、テーブル板11を半分に折り畳むことができる。これにより、テーブル1を持ち運ぶ際にテーブル1をコンパクトにすることができ、テーブル1を容易に持ち運ぶことができる上、例えばバーベキュー場に持って行く際にも容易に車に積むことができる。加えて、上記実施形態のテーブル1では、把持具13を備えているため、把持具13を持ってぶら下げることで、テーブル1をより容易に持ち運ぶことができる。
【0034】
次に、上記実施形態1の変形例について、図9図11を参照して説明する。
【0035】
第1の変形例として、図9に示すように、七輪用開口部11aを略矩形状に形成することができる。このとき、本体部21が七輪用開口部11aに嵌る断面略矩形状の有底筒状で、本体部21の上部に本体部21から径方向外方に突出しテーブル板11に引っ掛かるフランジ部22を備える七輪2をテーブル1に取り付けて使用することができる。その他、本発明に用いることができる七輪2は、上記実施形態1及び第1の変形例の七輪2に限られず、有底筒状の本体部21と、本体部21の上部に本体部21より径方向外方に突出するフランジ部22とを備えているものであればよい。このとき、七輪用開口部11aは、七輪2の本体部21が嵌り、且つ、七輪2のフランジ部22がテーブル板11に引っ掛かるように、七輪2の本体部21の外形と同じ形状であればよい。
【0036】
第2の変形例として、図10及び図11に示すように、テーブル1は七輪用開口部11a及び取付用開口部11bを塞ぐ蓋16を備えることができる。具体的には、テーブル板11に、七輪用開口部11a及び取付用開口部11bを塞ぐ蓋16が開閉に取り付けられる。
【0037】
図10及び図11の実施形態では、蓋16は、4個の蓋部材161で構成されている。4個の蓋部材161はそれぞれ、七輪用開口部11a及び取付用開口部11bに嵌る大きさの、略円形状の両側に略矩形状を繋げた形状の板を、長手方向中央を結ぶライン及び短手方向中央を結ぶラインで4分割した形状となっている。この4個の蓋部材161を合わせることで、蓋16は、七輪用開口部11a及び取付用開口部11bに嵌る形の板状となる。各蓋部材161は、取付用開口部11bの端縁においてヒンジ162(図11では図示省略)でテーブル板11に連結されている。これにより、各蓋部材161延いては蓋16は、テーブル1に対して開閉可能になっている。また、蓋部材161の裏面には、蓋部材161を閉じた状態で、2個の蓋部材161を互いに連結して保持する連結具163(図11では図示省略)が取り付けられている。連結具163を連結することで蓋16は閉じられ(図10の状態)、連結具163の連結を解除することで蓋16は開けられる(図11の状態)。
【0038】
このように、テーブル1に蓋16を設けることで、七輪2を使用しない際には、蓋16を閉めることができ、テーブル面を広く利用することができる。
【0039】
なお、蓋16の形態は、図10及び図11の実施形態に限られず、テーブル板11に開閉可能に連結される構成とせずに、別部材で蓋16を設け、別途取り付ける形態としてもよい。その他、七輪用開口部11a及び取付用開口部11bを開放可能に塞ぐことができれば、蓋16は任意の形態を取り得る。
【0040】
次に、本発明の実施形態2について、図12図18を参照して説明する。図12は、本発明の実施形態2のテーブルの斜視図で、図13図16は、図12のテーブルの正面図、平面図、底面図及び右側面図である。本実施形態2のテーブル3は、上記実施形態1と同様の七輪2を取り付けて使用するものである。図12図16は、七輪用開口部31aを開けた状態、且つ、七輪2を取り外した状態で示している。
【0041】
図12図16に示すように、本実施形態2のテーブル3は、長方形状を呈するテーブル板31と、テーブル板31の四隅を支持する棒状の4本の脚32とを備えている。
【0042】
テーブル板31には、七輪2を取り付けるための七輪用開口部31aと、七輪2を取り付ける際に手を差し込むための2個の取付用開口部31bとが形成されている。七輪用開口部31aは、テーブル板31の中央に設けられ、略円形状を呈している。七輪用開口部31aの大きさは、七輪2の本体部21が嵌り、且つ、七輪2のフランジ部21がテーブル板31に引っ掛かる大きさとなっている。また、取付用開口部31bは、略矩形状を呈しており、七輪用開口部31aを挟んで平面視(図14視)の上側及び下側に、七輪用開口部31aと繋がるように設けられている。取付用開口部31bの大きさは、七輪2のフランジ部22の左右(図14視で見ると上下)又は七輪2の左右(図14視で見ると上下)の取っ手を持った状態で、手が楽に差し込める大きさとなっている。
【0043】
より具体的に説明すると、テーブル板31は、第1板部材311と第2板部材312とからなる。第1板部材311及び第2板部材312は、略長方形状で、テーブル板31の短手方向中央を結ぶラインSCでテーブル板31を半分にした大きさを有している。また、第1板部材311及び第2板部材312のそれぞれには、一の長辺から七輪用開口部31aを形成する略半月状の開口が形成され、その開口に繋がるように1個の取付用開口部31bが形成されている。
【0044】
第1板部材311の上記一の長辺(七輪用開口部31aを切り欠いた辺)と、第2板部材312の上記一の長辺(七輪用開口部31aを切り欠いた辺)とが接するように第1板部材311と第2板部材312とを繋げることでテーブル板31が組み立てられている。このとき、テーブル板31の短手方向中央を結ぶラインSCでテーブル板31を半分に折り畳めるよう、第1板部材311と第2板部材312とはヒンジ313で連結されている。このヒンジ313は、後述するようにテーブル板31を折り畳んだときに、第1板部材311と第2板部材312との間が一定の距離離間して互いに対向するように折り畳めるものが好ましい。このようにしてテーブル板31が組み立てられると、第1板部材311及び第2板部材312に形成した七輪用開口部31a及び取付用開口部31bは、上記した七輪用開口部31a及び取付用開口部31bの形状となる。
【0045】
脚32は、上記実施形態1の脚12と同様に構成されている。すなわち、脚32は、第1脚部材321と第2脚部材322とからなる。第1脚部材321の下端には雌ネジ(図示せず)が形成されており、第2脚部材322には雄ネジ323(図17参照)が形成されている。これにより、第1脚部材321と第2脚部材322とが連結して脚32が構成される。この脚32は、第1脚部材321の上端部がテーブル板31に折畳可能に接続されている。
【0046】
また、テーブル板31には、テーブル3の持ち運びを容易にするための把持具33、テーブル板31を折り畳んだ状態で保持するための板保持具34、及び、脚32を分解した際の第2脚部材322を保持するための脚保持具35が設けられている。
【0047】
把持具33は、既知の任意の取っ手の形態を有している。把持具33は、テーブル3を手に下げて持ち運ぶのに適した位置に設けられている。本実施形態2では、テーブル板31の長辺側の両側面、具体的には、テーブル板31を構成する第1板部材311及び第2板部材312のテーブル板31の縁となる側の長辺側の側面の中央に設けられている。
【0048】
板保持具34は、掛け金又は留め金のような形態を有している。本実施形態2では、板保持具34は、鉤部材341と鉤受部材342とからなる。鉤部材341は、第1板部材311の一の短辺側の側面に、回動可能に設けられている。また、鉤受部材342は、第2板部材312の一の短辺側の側面に設けられている。鉤部材341と鉤受部材342とは、テーブル板31を折り畳んだ際に鉤部材341が鉤受部材342に引っ掛かるように配置されている。
【0049】
脚保持具35は、上記実施形態1の脚保持具15と同様に構成されている。すなわち、脚保持具35は、テーブル板31の裏面(テーブル面と反対側の面)に設けられている。脚保持具35は、第2脚部材322の幅と略同等の間隔を開けて配置される一対の弾性片351からなる。本実施形態では、4本の第2脚部材322が保持できるよう、脚保持具35は、一対の弾性片351が4組合わさって構成されている。脚保持具35は、一対の弾性片351で第2脚部材322を挟持することで、第2脚部材322を保持する。
【0050】
また、テーブル3は、七輪用開口部31a及び取付用開口部31bを塞ぐ蓋36を備えている。蓋36は、2個の蓋部材361で構成されている。2個の蓋部材361はそれぞれ、七輪用開口部31a及び取付用開口部31bに嵌る大きさの、略円形状の両側に略矩形状を繋げた形状の板を、短手方向中央を結ぶラインで2分割した形状となっている。この2個の蓋部材361を合わせることで、蓋36は、七輪用開口部31a及び取付用開口部31bに嵌る形の板状となる。各蓋部材361は、取付用開口部31bの端縁においてヒンジ362でテーブル板31に連結されている。これにより、各蓋部材361延いては蓋36は、テーブル3に対して開閉可能になっている。また、蓋部材361の裏面には、蓋部材361を閉じた状態で、2個の蓋部材361を互いに連結して保持する連結具363が取り付けられている。連結具363を連結することで蓋36は閉じられ(図17の状態)、連結具363の連結を解除することで蓋36は開けられる(図12図16の状態)。
【0051】
次に、本実施形態2のテーブル3の使用方法について、図12図18を参照して説明する。図17は、図12のテーブル3の脚32を折り畳み、蓋36を閉じた状態を示す図で、図18は、テーブル3を持ち運ぶ状態まで畳んだ状態を示す図である。
【0052】
テーブル3の使用方法は、基本的に上記実施形態1のテーブル1の使用方法と同じである。テーブル3の使用する際には、テーブル3を広げた状態にし、上記実施形態1と同様にして七輪2を七輪用開口部31aに取り付ける。このテーブル3も上記実施形態1と同様に、脚32を分割するか連結するかによって、テーブル3の高さを変えることができる。
【0053】
テーブル3を持ち運ぶ状態とする際には、上記実施形態1と同様にして、テーブル3から七輪2を取り外す。そして、上記実施形態1と同様にして、第1脚部材321から第2脚部材322を取り外し、図17に示すように、第1脚部材321を折り畳むとともに、第2脚部材322を一対の弾性片351に挟み込んで脚保持具35に取り付ける。
【0054】
それから、図18に示すように、第1板部材311と第2板部材312とを、テーブル板31の裏面が内側となるように折り畳む。このとき、ヒンジ313の特性により、第1板部材311と第2板部材312とは、一定の距離離間した状態で互いに対向する。この空間に、脚32(第1脚部材321及び第2脚部材322)が収納される。そして、鉤部材341を鉤受部材342に引っ掛けることで、第1板部材311と第2板部材312とが折り畳まれた状態で保持される。これにより、把持具33を持つことで、テーブル3を容易に持ち運ぶことができる。
【0055】
以上のように、上記実施形態2のテーブル3も、本体部21の上部にフランジ部22を有する七輪2に特化したものであり、テーブル板31には、七輪2の本体部21が嵌り、七輪2のフランジ部22がテーブル板31に引っ掛かる大きさの七輪用開口部31aが形成されている。これにより、七輪用開口部31aに七輪2の本体部21を嵌め込むことで、七輪2のフランジ部22がテーブル板31に引っ掛かり、七輪2がテーブル板31に取り付けられる。このように、七輪2を七輪用開口部31aに嵌め込んで支持する構成とすることで、七輪2の焼網の位置をテーブル板31の高さと大きく変わらない状態に位置でき、バーベキューなどが行いやすくなる。加えて、七輪2を支持するための特別な台座が不要となり、テーブル3の総重量を抑制し、テーブル3の持ち運びを楽にすることができる。
【0056】
また、上記実施形態2のテーブル3でも、七輪用開口部31aに繋がって取付用開口部31bが形成されている。これにより、七輪2の左右に設けられている取っ手又は七輪2のフランジ22の左右を把持した状態でも、取付用開口部31bから手を差し込んで七輪2のフランジ部22をテーブル板31に引っ掛けるようにして七輪2をテーブル3に取り付けることができる。これにより、七輪2の左右部分にしか持ち手のない七輪でも容易にテーブル3に取り付けることができる。
【0057】
さらに、上記実施形態2のテーブル3でも、脚12を折り畳んで収納でき、且つ、テーブル板31を半分に折り畳むことができる。これにより、テーブル3を持ち運ぶ際にテーブル3をコンパクトにすることができ、テーブル3を容易に持ち運ぶことができる上、例えばバーベキュー場に持って行く際にも容易に車に積むことができる。加えて、上記実施形態2のテーブル3でも、把持具33を備えているため、把持具33を持ってぶら下げることで、テーブル3をより容易に持ち運ぶことができる。
【0058】
また、上記実施形態2のテーブル3は、七輪用開口部31a及び取付用開口部31bに蓋36を設けている。これにより、七輪2を使用しない際には、蓋36を閉めることができ、テーブル面を広く利用することができる。
【0059】
次に、上記実施形態2の変形例について説明する。
【0060】
上記実施形態2においても、実施形態1と同様に七輪用開口部31aの形状を変形することができる。例えば、上記実施形態1の第1の変形例と同様に、七輪用開口部31aを略矩形状に形成することができる。そして、七輪用開口部31aに嵌る断面略矩形状の有底筒状の本体部21と、本体部21の上部に本体部21から径方向外方に突出しテーブル板31に引っ掛かるフランジ部22とを備える七輪2をテーブル3に取り付けて使用してもよい。その他、本発明に用いることができる七輪2は、有底筒状の本体部21と、本体部21の上部に本体部21より径方向外方に突出するフランジ部22とを備えているものであればよい。このとき、七輪用開口部31aは、七輪2の本体部21が嵌り、且つ、七輪2のフランジ部22がテーブル板31に引っ掛かるように、七輪2の本体部21の外形と同じ形状であればよい。
【0061】
また、蓋36の形状も、上記実施形態2の形状に限られず、例えば、テーブル板31に開閉可能に連結される構成とせずに、別部材で蓋36を設け、別途取り付ける形態としてもよい。その他、七輪用開口部31a及び取付用開口部31bを開放可能に塞ぐことができれば、蓋36は任意の形態を取り得る。また、七輪用開口部31a及び取付用開口部31bを塞ぐ必要がなければ、テーブル3は、蓋36を備えなくてもよい。
【0062】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。
【0063】
例えば、上記実施形態1及び2では、取付用開口部11b,31bは、略矩形状を呈しているが、七輪2を持った手が差し込めればよく、略矩形状に限らず任意の形状とすることができる。また、取付用開口部11b,31bの位置は、七輪用開口部11a,31aを挟んで設けられ、七輪2の取り付け及び取り外しが行いやすい位置であればよく、図示されるような取付用開口部11b,31bと七輪用開口部11a,31aとが略一列に並ぶ位置でなくてもよい。また、例えば吊下げて持てるタイプの七輪を使用する場合は、取付用開口部11b,31bはなくてもよい。
【0064】
また、上記実施形態1及び2では、テーブル板11,31は長方形状を呈しているが、テーブル板11,31の形状は長方形状に限られず、正方形、円形、楕円形、多角形などの任意の形状とすることができる。この場合、テーブル板11,31は、上記実施形態1及び2と同様に2個の板部材111,112,311,312から構成されて2つに折り畳めるようにしてもよいし、1枚の板状としてもよい。
【0065】
また、上記実施形態1及び2では、テーブル板11,31を支持する脚12,32は4本で構成しているが、脚12,32の数は4本に限られず3本又は5本以上でも良いし、板状の2本以上の脚でテーブル板11,31を支持する構成としてもよい。このとき、脚12,32は、上記実施形態1及び2のように2個以上の脚部材121,122,321,322から構成されて分割できるようにしてもよいし、1本の棒状又は板状としてもよい。また、分割された脚部材121,122,321,322は、上記実施形態1及び2の連結手段(雄ネジと雌ネジ)に限らず、既知の任意の連結手段によって連結することができる。また、脚12,32は折畳可能としているが、折畳可能な構成ではなく、テーブル板11,31に着脱可能な構成としてもよいし、常時テーブル状態として使用するものであれば、折畳や着脱ができない形態、すなわち、脚として固定されている形態としてもよい。
【0066】
また、上記実施形態1の第2の変形例及び上記実施形態2のような蓋16,36を備えるテーブル1,3においては、蓋16,36を閉じたときに蓋16,36を支持する支持具17を備えてもよい。上記実施形態1の第2の変形例で具体例を示すと、図10のように、支持具17は、支持部材171と、蓋16が開いた状態の時に支持部材171を係止する係止部材172とで構成され、テーブル板11の裏面に取り付けられている。本実施形態1の第2の変形例では、2個の支持具17を備えている。
【0067】
支持部材171は、棒状又は板状に形成され、一端がテーブル板11の裏面に取り付けられ、その一端を基点としてテーブル板11の裏面に沿って回動可能になっている。この支持部材171は、互いに繋がる七輪用開口部11a及び取付用開口部11bで形成される開口の長手方向に沿って延びた状態で蓋16を支持するようになっており、上記開口の長手方向に沿って延びた状態で2個の蓋部材161を支持できる長さを有している。係止部材172は、L字状を呈し、L字の一端縁がテーブル板11の裏面に取り付けられ、他端側の面がテーブル板11の裏面から垂直方向に一定距離離間して設けられている。このテーブル板11の裏面と係止部材172の他端側の面との間の空間で支持部材171を係止できる。
【0068】
この支持具17は、以下のようにして使用する。蓋16を閉じるときは、支持部材171を回動させて蓋16を支持する位置(図10の実線の状態)に移動させ、支持部材171によって蓋16を支持する。蓋16を開くときは、支持部材171を係止部材172側へ回動させ(図10の二点鎖線の状態)、係止部材172によって支持部材171を係止する。なお、支持具17の個数は2個に限られず、1個でも3個以上でもよい。
【0069】
また、上記実施形態1及び2では、テーブル1,3は、把持具13,33、板保持具14,34及び脚保持具15,35を備えているが、これらの構成は必須ではなく、必要に応じて必要な部材を備えればよい。
【符号の説明】
【0070】
1 テーブル
11 テーブル板
12 脚
11a 七輪用開口部
11b 取付用開口部
16 蓋
2 七輪
21 本体部
22 フランジ部
3 テーブル
31 テーブル板
32 脚
31a 七輪用開口部
31b 取付用開口部
36 蓋

図1
図2
図3
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図5
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