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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-27
(45)【発行日】2022-11-07
(54)【発明の名称】メモリセルのための電極の製造
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/8239 20060101AFI20221028BHJP
   H01L 27/105 20060101ALI20221028BHJP
   H01L 45/00 20060101ALI20221028BHJP
   H01L 29/43 20060101ALI20221028BHJP
   H01L 21/28 20060101ALI20221028BHJP
【FI】
H01L27/105 449
H01L45/00 A
H01L29/46
H01L21/28 301Z
【請求項の数】 25
(21)【出願番号】P 2020567830
(86)(22)【出願日】2019-05-20
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-10-14
(86)【国際出願番号】 US2019033062
(87)【国際公開番号】W WO2019236273
(87)【国際公開日】2019-12-12
【審査請求日】2021-02-03
(31)【優先権主張番号】16/001,795
(32)【優先日】2018-06-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595168543
【氏名又は名称】マイクロン テクノロジー,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】チェン ペンヤン
(72)【発明者】
【氏名】フー ヨンジュン ジェー.
(72)【発明者】
【氏名】ジン ヤオ
(72)【発明者】
【氏名】リー ホンキ
(72)【発明者】
【氏名】ゴッティ アンドレア
【審査官】加藤 俊哉
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0064666(US,A1)
【文献】特表2018-506181(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0178064(US,A1)
【文献】特表2017-510983(JP,A)
【文献】米国特許第06015977(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/8239
H01L 45/00
H01L 29/43
H01L 21/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリセルのための第1のアクセスラインと、
前記メモリセルのための第1の電極であって、該第1の電極は、前記第1のアクセスラインの上方に配置され、且つ、炭素を含み、前記第1の電極の上側表面は酸化され、前記第1の電極の下側表面は酸化されていない、第1の電極と、
前記メモリセルのための第1の能動素子であって、前記第1の電極と接触し、且つ、カルコゲナイドを含む第1の能動素子と
を備える装置。
【請求項2】
前記第1の電極の前記上側表面が、前記第1の電極に関連づけられた化学機械平坦化(CMP)プロセスに少なくとも部分的に基づいて酸化されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1の電極の前記上側表面が、前記CMPプロセスに関連して真空シールを破ることに少なくとも部分的に基づいて酸化されている、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記メモリセルのための前記第1の能動素子が、前記メモリセルのための、選択コンポーネント、記憶コンポーネント、またはそれらの組み合わせを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記メモリセルのための第2の電極と、
前記メモリセルのための第2の能動素子であって、前記第2の電極と接触し、且つ、カルコゲナイドを含む第2の能動素子と
をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記第1の電極が、前記第1の能動素子と接触する第1の表面を備え、前記第1の表面が第1の粗さを有し、
前記第2の電極が、前記第2の能動素子と接触する第2の表面を備え、前記第2の表面が、前記第1の粗さよりも大きい第2の粗さを有する、
請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記第1の能動素子が第1のカルコゲナイド材料を含み、
前記第2の能動素子が第2のカルコゲナイド材料を含み、前記第2のカルコゲナイド材料が前記第1のカルコゲナイド材料と異なる、
請求項5に記載の装置。
【請求項8】
前記第1の能動素子と前記第2の能動素子が同じカルコゲナイド材料を含む、請求項5に記載の装置。
【請求項9】
前記第2の電極が酸化炭素を含む、請求項5に記載の装置。
【請求項10】
前記メモリセルのための第3の電極であって、前記第2の能動素子と接触する第3の電極と、
前記メモリセルのための第2のアクセスラインと
をさらに備える、請求項5に記載の装置。
【請求項11】
前記第3の電極が酸化炭素を含む、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記第1の電極が2つの副層を備え、前記第1の能動素子と接触する副層が炭素を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
アクセスラインのための金属層を形成することと、
前記金属層の上方に、メモリセルのための電極層を形成することであって、前記電極層の上側表面が初期表面粗さを有し、複数のメモリセルのうちの第1のメモリセルに関連付けられた前記電極層の第1の部分が、形成後に第1の厚さを有し、前記複数のメモリセルのうちの第2のメモリセルに関連付けられた前記電極層の第2の部分が、前記形成後に第2の厚さを有する、ことと、
前記初期表面粗さを有することから、前記初期表面粗さよりも小さい後続表面粗さを有することに前記上側表面を変化させるために、前記電極層の前記上側表面を研磨することであって、前記電極層の前記第1の部分が、研磨後に第3の厚さを有し、前記電極層の前記第2の部分が、研磨後に第4の厚さを有し、前記第3の厚さと前記第4の厚さとの間の第2の差が、前記第1の厚さと前記第2の厚さとの間の第1の差よりも小さい、ことと、
前記研磨後に、前記電極層の前記上側表面と接触する活性層を形成することであって、前記活性層の厚さの均一性が前記後続表面粗さに少なくとも部分的に基づく、ことと
を含む方法。
【請求項14】
前記電極層の前記上側表面を研磨することが、
前記電極層の前記上側表面に化学機械平坦化(CMP)プロセスを適用すること
を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記電極層を形成することが、堆積プロセスを介して電極材料を堆積させることを含み、
前記電極層の前記上側表面を研磨することが、前記堆積プロセスに関連づけられた真空シールを破ることを含む、
請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記メモリセルのための第2の電極層を前記活性層の上方に形成することと、
第2の活性層を前記第2の電極層の上方に形成することと
をさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
第2の初期表面粗さから、前記第2の初期表面粗さよりも小さい第2の後続表面粗さに前記第2の電極層の上側表面を変化させるために、前記第2の活性層を形成する前に、前記第2の電極層の前記上側表面を研磨すること
をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記第2の電極層を形成する前に前記活性層の上側表面を研磨すること、または
前記第2の活性層の上側表面を研磨すること
をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記複数のメモリセルのうちの1つのメモリセルのための記憶コンポーネントが前記第2の活性層の少なくとも一部分を備える、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記活性層が第1のカルコゲナイド材料を含み、
前記第2の活性層が第2のカルコゲナイド材料を含み、前記第2のカルコゲナイド材料が前記第1のカルコゲナイド材料と異なり、
前記電極層および前記第2の電極層が各々、炭素を含む、
請求項16に記載の方法。
【請求項21】
前記複数のメモリセルのための第3の電極層を前記第2の活性層の上方に形成することと、
前記複数のメモリセルのための第2のアクセスラインのための第2の金属層を形成することであって、前記第2の金属層が前記第3の電極層の上方にある、ことと、
前記第2の金属層を形成する前に前記第3の電極層の表面を研磨することと
をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項22】
アクセスラインのための金属層を形成することと、
前記金属層の上方に、メモリセルのための炭素を含む第1の電極層を形成することと、
前記第1の電極層の上側表面に化学機械平坦化(CMP)プロセスを適用することによって、前記第1の電極層の前記上側表面の表面粗さを減少させることであって、前記CMPプロセスに少なくとも部分的に基づいて、前記第1の電極層の前記上側表面が酸化され、且つ、前記第1の電極層の下側表面が酸化されない、ことと、
前記CMPプロセスを適用した後、前記第1の電極層の前記上側表面と接触するカルコゲナイド層を形成することと
前記カルコゲナイド層の上方に、前記メモリセルのための炭素を含む第2の電極層を形成することと
を含む方法。
【請求項23】
前記第1の電極層を形成することが、堆積プロセスを介して電極材料を堆積させることを含み、
前記第1の電極層の前記上側表面に前記CMPプロセスを適用することが、前記堆積プロセスに関連づけられた真空シールを破ることを含む、
請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記第2の電極層の上側表面に第2のCMPプロセスを適用することによって、前記第2の電極層の前記上側表面の表面粗さを減少させることと、
前記第2の電極層の前記上側表面と接触する第2のカルコゲナイド層を形成することであって、前記第2のカルコゲナイド層の厚さが、前記第2の電極層の前記上側表面の前記表面粗さを減少させることに少なくとも部分的に基づく、ことと
をさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記第2の電極層の前記上側表面と接触する第2のカルコゲナイド層を形成することであって、前記第2のカルコゲナイド層の厚さが、前記第2の電極層の前記上側表面の初期表面粗さに少なくとも部分的に基づく、こ
をさらに含む、請求項22に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
クロスリファレンス
本特許出願は、2018年6月6日に出願された「Fabrication of Electrodes for Memory Cells」という名称の、Zhengらによる米国特許出願第16/001,795号に対する優先権を主張する、2019年5月20日に出願された「Fabrication of Electrodes for Memory Cells」という名称の、ZhengらによるPCT出願番号第PCT/US2019/033062号に対する優先権を主張するものであり、その米国特許出願およびPCT出願の各々は本発明の譲受人に譲渡され、且つその米国特許出願およびPCT出願の各々は参照によりその全体が本明細書に明確に組み込まれる。
【0002】
以下は、一般に、メモリセルを製造することに関し、より詳細には、メモリセルのための電極の製造に関する。
【背景技術】
【0003】
メモリデバイスは、コンピュータ、ワイヤレス通信デバイス、カメラ、デジタルディスプレイなどのさまざまな電子デバイスに情報を記憶するために広く使用される。情報は、メモリデバイスの異なる状態をプログラムすることによって記憶される。たとえば、バイナリデバイスは、論理「1」または論理「0」によって表されることが多い2つの状態を有する。他のシステムでは、3つ以上の状態が記憶されることがある。記憶された情報にアクセスするために、電子デバイスのコンポーネントは、メモリデバイスに記憶された状態を読み出してもよいし、これを感知してもよい。情報を記憶するために、電子デバイスのコンポーネントは、メモリデバイス内の状態を書き込んでもよいし、これをプログラムしてもよい。
【0004】
磁気ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、ダイナミックRAM(DRAM)、同期ダイナミックRAM(SDRAM)、強誘電体RAM(FeRAM)、磁気RAM(MRAM)、抵抗RAM(RRAM)、フラッシュメモリ、位相変化メモリ(PCM)などを含む、さまざまなタイプのメモリデバイスが存在する。メモリデバイスは、揮発性または不揮発性であり得る。不揮発性メモリ、たとえばFeRAMは、外部電源の不在下ですら、記憶された論理状態を長期間にわたって維持し得る。揮発性メモリデバイス、たとえばDRAMは、外部電源によって定期的にリフレッシュされない限り、経時的に記憶された状態を失うことがある。FeRAMは、揮発性メモリと類似のデバイス・アーキテクチャを使用することがあるが、記憶デバイスとしての強誘電体キャパシタの使用により不揮発性の性質を有することがある。したがって、FeRAMデバイスは、他の不揮発性メモリデバイスおよび揮発性メモリデバイスと比較して、改善された性能を有する。
【0005】
いくつかのメモリデバイスでは、メモリセルの電気的挙動(たとえば、メモリセルの1つまたは複数の閾値電圧)は、メモリセルの物理的寸法に少なくとも部分的に依存する。メモリデバイスと関連づけられたメモリセルの物理的寸法の変動およびしたがって電気的挙動の変動を減少させるための改善された解決策が望ましいことがある。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】A~Cは、本開示の実施形態による製造技法の一実施例を示す図である。
図2】AおよびBは、本開示の実施形態による製造技法の一実施例を示す図である。
図3】本開示の実施形態によるメモリセルの製造のための方法を示す図である。
図4】本開示の実施形態によるメモリセルの製造のための方法を示す図である。
図5】本開示の実施形態によるメモリセルの製造のための方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
いくつかのメモリデバイスは、少なくとも部分的に、さまざまな材料のスタックを形成することによって形成されることがある(たとえば、材料のスタックが形成されることがあり、追加の処理段階がスタックに適用されることがある)。場合によっては、スタックの層が順次形成されることがあり、したがって、スタックの形成は、スタックの第1の、前の層の上方またはその層の上にスタックの第2の層を形成することを伴うことがある。第1の層の形成の方法は、その層が、粗い表面と、厚さの関連づけられた変動を有することをもたらす。平らでない第1の層と接触するスタックの第2の層が形成される場合、第1の層の厚さ変動は、次の第2の層に上方へ伝搬し、第2の層における厚さ変動も引き起こし得る。厚さ変動は、1つの層、両方の層、および/またはコンポーネントの挙動に影響を及ぼし得る。たとえば、異なる電圧にさらされるときの所与の層内の材料の挙動(たとえば、材料または層の閾値電圧)は、その層の厚さに依存することがある。したがって、後続層における厚さ均一性を最大にするために前の層の厚さ変動を最小にすることが望ましいことがある。
【0008】
本明細書における教示によれば、メモリセルを製造することは、次の層を形成する前に前の層を平滑化すること(たとえば、研磨すること)を含むことがある。たとえば、第1の電極層は、層全体を通じて厚さ変動をもたらす技法を用いて製造されることがある。場合によっては、活性層を形成する前に電極層を研磨することによって、電極層、したがって活性層における厚さ変動が減少し得る。電極層は活性層形成の前に研磨されるので、結果として生じる活性層は、中間研磨ステップなしで形成されるよりも小さい厚さ変動を有することがある。したがって、活性層は、より予測可能で均一な挙動を有し得る。たとえば、活性層は、各メモリセルが同じ電圧にさらされるとき、複数のメモリセルにわたって同様に振る舞うことがある(たとえば、活性層から形成されるメモリセルは、より均一な閾値電圧を有することがある)。したがって、本明細書において説明されるこれらおよび他の製造技法は、メモリセルの挙動および性能を改善し得る。
【0009】
上記で紹介された本開示の特徴は、図1のA~C、および図2のAおよびBの例示的な製造技法の文脈でさらに以下で説明される。本開示のこれらおよび他の特徴は、メモリセルのための電極の製造に関連する図3図5のフローチャートによってさらに示され、これらを参照しながら説明される。
【0010】
図1のA~Cは、製造のさまざまなステージにおいて示される、平滑化された電極層をもつメモリセルスタックを製造する方法を示す中間メモリアレイ構造の概略的な図である。
【0011】
図1のAの中間アレイ構造100-aを参照すると、いくつかの実施例によれば、領域105-aは、第1のメモリセルスタックのためのアレイ構造の態様を含むことがあり、105-bは、第2のメモリセルスタックのためのアレイ構造の態様を含むことがある。場合によっては、第1のメモリセルスタックおよび第2のメモリセルスタックは、最終的に、2つの異なるメモリセルとして構成される(たとえば、これに製造される)ことがあり、第1のメモリセルに記憶されるデータは、第2のメモリセルに記憶されるデータとは無関係であることがある。2つの領域105-aおよび105-bのみが示されているが、当業者は、実際には、多くの領域が形成されてよいことを理解するであろう。
【0012】
場合によっては、メモリセルスタックを製造することは、基板(図示せず)の上に導電材料110を形成することを含むことがある。導電材料110は、1つまたは複数のアクセスライン、たとえば領域105-aおよび/または領域105-bに対応するメモリセルのためのワードラインまたはビットラインを形成するために使用されることがある。
【0013】
方法は、導電材料110の上に電極材料115を形成することを追加的に含むことがある。電極材料115は、1つまたは複数の電極、たとえば、それぞれ領域105-aおよび領域105-bに対応する電極を形成するために(たとえば、アクセスラインをメモリセルの能動素子と結合するために)使用されることがある。電極材料115は、炭素を含むことがある。場合によっては、電極材料115は、2つの副層(図示せず)からなることがあり、したがって、二層電極と呼ばれることがあり、第1の副層は導電材料110と接触し、第2の副層は第1の副層の上方に形成される。この場合、第2の、上側副層は、炭素を含むことがあり、炭素系材料と呼ばれることがある。電極材料115は、たとえば、さまざまな堆積技法の中でもとりわけ、物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)、または原子層堆積(ALD)などの堆積技法によって形成され得る。各層は、最初は、ダイ全体またはウェハなどの基板全体の表面エリアの上にブランケット層として形成されてよい。
【0014】
いくつかの実施例では、電極材料115を形成するために使用される堆積技法(たとえば、PVD法、CVD法、またはALD法)によって、たとえば、スパッタリングまたは関連のある堆積技法の他の態様により、電極材料115の上部(たとえば、露出された)表面は望ましくないほど粗いことになることがある。電極材料115の上部表面の粗さは、電極材料115のいくつかの部分が他の部分とは異なる厚さを有することをもたらす。たとえば、電極材料115の厚さT1は厚さT2よりも大きいことがあり、厚さT2は厚さT3よりも大きいことがあり、厚さT3は厚さT4よりも大きいことがある。したがって、電極材料厚さT1~T4は、単一メモリスタック領域105内で、または異なるメモリスタック領域105-aと105-bの間で、変動することがある。すなわち、場合によっては、電極材料115の厚さは、領域105-aのある部分の中では、105-bの別の部分の中よりも大きい(すなわちT1>T2)ことがある。いくつかの他の場合では、電極材料115の厚さは、ある領域105-aの中では、異なる領域105-bの中よりも大きい(すなわちT1、T2>T3、T4)ことがある。
【0015】
次に図1のBの中間アレイ構造100-bを参照すると、いくつかの実施例によれば、方法は、電極材料115を平滑化することを含むことがある。平滑化プロセスは、電極材料115の上側表面を平滑化し、それによって、電極材料115内での厚さ変動を減少させ(したがってまた、厚さ均一性を増加させ)得る。場合によっては、平滑化プロセスは、単一のメモリスタック領域105内での電極材料115の厚さ変動を減少させることがある。たとえば、電極材料115の厚さは、領域105-c全体を通じた厚さT5と同じまたは実質的に同じであってよく、平滑化の前の領域105-aの電極材料厚さは、より大きく変動することがある(すなわち、厚さT1>厚さT2)。平滑化プロセスはまた、領域105間の電極材料厚さの変動を減少させることがある。たとえば、領域105-cの電極材料厚さT5は、領域105-dの電極材料厚さT6と同じまたは実質的に同じであってよく、平滑化の前に、電極材料115の厚さは、領域105-a次いで105-bにおいて、より大きかった(すなわち、T1、T2>T3、T4)。
【0016】
平滑化プロセスは、たとえば、化学機械平坦化(CMP)を使用して電極材料115を研磨することを伴うことがある。場合によっては、中間アレイ構造100-aは、中間アレイ構造100-bを形成するためにCMPプロセスを受けることがある。たとえば、電極材料115の上部表面は、中間アレイ構造100-bの電極材料115層を形成するためにCMPを使用して研磨されることがある。研磨プロセスは、電極材料層115のバルク性質を変更しないことがある。たとえば、電極材料層115の関連のある性質は、研磨プロセスの結果として、変更されないままであることがある。すなわち、電極材料層115は、CMPプロセスの後で異なる電圧および電流にさらされるとき、電極材料層115がCMPプロセスなしに振る舞うであろうのと同様に振る舞うことがある。いくつかの実施例では、CMPを実行することは、少なくともいくらかの期間にわたって電極材料115の上部(たとえば、露出された)表面を酸素に曝露することがある電極材料層115を形成するために使用される製造プロセス(たとえば、PVDプロセス、CVDプロセス、またはALDプロセス)に関連づけられ得る真空シールを破ることを伴うことがある。したがって、真空シールの欠如は、中間アレイ構造100-bの電極材料115層において酸化が生じることをもたらし得る。追加的または代替的に、CMPプロセス自体が、中間アレイ構造100-bの電極材料115層において酸化が生じることをもたらすことがある。したがって、場合によっては、電極材料115層は、結局は、酸化炭素(酸化された炭素)を備えることがある。
【0017】
図1のCの中間アレイ構造100-cを参照すると、いくつかの実施例によれば、メモリセルスタックを製造することは、研磨された電極材料115の上に能動素子層120を形成することを追加的に含むことがある。いくつかの実施例では、能動素子層120は、1つまたは複数の選択器コンポーネント(たとえば、セレクタダイオード)または記憶コンポーネントを形成するために使用されることがある。場合によっては、電極材料115層の酸化は、能動素子層120に最も近い(たとえば、これと接触する)電極材料115層の表面においてまたはこの近くで、局所化されてもよいし、より広範囲にわたってよい。
【0018】
場合によっては、能動素子層120の厚さ均一性は、電極材料115の研磨によるものであることがある。すなわち、いかなる電極材料115の厚さ変動も、能動素子層120内での逆の厚さ変動をもたらすことがある。たとえば、電極材料115が領域105-f内よりも領域105-e内で厚い場合、能動素子層120は、領域105-f内よりも領域105-e内で薄いことがある。
【0019】
能動素子層120は、カルコゲナイド材料から形成されることがある。能動素子層120のカルコゲナイド材料が1つまたは複数の選択器コンポーネントを形成するために使用される場合では、能動素子層120のカルコゲナイド材料は、アモルファス状態で維持されてよいが、カルコゲナイド材料全体にわたる電圧差が閾値大きさを下回るときは高抵抗状態(たとえば、絶縁状態)であってもよく、カルコゲナイド材料全体にわたる電圧差が閾値大きさ以上であるときは低抵抗状態(たとえば、導電状態)であってもよい。そのような場合、閾値大きさは、能動素子層120のカルコゲナイド材料のための切り換え閾値電圧を含むことがある。
【0020】
能動素子層120のカルコゲナイド材料が1つまたは複数の記憶コンポーネントを形成するために使用される場合、能動素子層120のカルコゲナイド材料は、アモルファス状態と結晶状態の間を遷移することがある。場合によっては、能動素子層120が結晶状状態対アモルファス状態であるとき、能動素子層120内に大きい抵抗コントラストがあることがある。結晶状態の材料は、原子を周期構造で配列させることがあり、このことが、比較的低い電気抵抗(たとえば、設定状態)をもたらすことがある。対照的に、アモルファス状態の材料は、周期的原子構造をもたないまたは比較的少ないことがあり、このことは、比較的高い電気抵抗(たとえば、リセット状態)を有することがある。材料のアモルファス状態と結晶状態との抵抗値の差は、著しいことがある。たとえば、アモルファス状態の材料は、材料のその結晶状態での抵抗よりも1つまたは複数桁大きい抵抗を有することがある。
【0021】
能動素子層120のカルコゲナイド材料が1つまたは複数の記憶コンポーネントを形成するために使用されるいくつかの場合では、能動素子層120の領域105を低抵抗状態に設定するために、領域105は、電流を領域105に通すことによって加熱されることがある。能動素子層120の領域105を高温(しかし、その融解温度を下回る)に加熱することによって、能動素子層120の領域105が結晶化され、低抵抗状態が形成されることがある。電流は、電圧を領域105に印加するから生じることがあり、印加電圧は、領域105のための第1の閾値電圧に基づく。たとえば、領域105がリセット状態であるとき、印加電圧が第1の閾値電圧よりも大きくない限りは、電流は、領域105を流れないことがある。
【0022】
能動素子層120のカルコゲナイド材料が1つまたは複数の記憶コンポーネントを形成するために使用されるいくつかの他の場合では、能動素子層120の領域105を高抵抗状態に設定するために、領域105は、その融解温度を上回って加熱されることがある。能動素子層120の領域105は、融解温度を超えてカルコゲナイド材料の温度を増加させ得る、能動素子層120の領域105全体にわたる電圧(したがって、能動素子層120の領域105を通る電流)を第2の閾値電圧に設定し、次いで電圧/電流を十分に急激に除去すること(たとえば、結晶化が生じないように、比較的短い一時的な持続時間にわたってのみ電圧/電流を印加すること)によって、結晶状態からアモルファス状態に切り換えられることがある。
【0023】
1つまたは複数の選択器コンポーネントを形成するために使用されるときの能動素子層120の切り換え閾値電圧、ならびに、1つまたは複数の記憶コンポーネントを形成するために使用されるときの能動素子層120の材料の設定電圧およびリセット電圧に対応する能動素子層120の第1の閾値電圧および第2の閾値電圧は、能動素子層120の厚さに依存することがある。すなわち、より大きな厚さは、より大きい閾値電圧に対応し得る。追加的に、能動素子層120の厚さの変動では、対応する閾値電圧値の変動をもたらすことがある。場合によっては、能動素子層120全体のための正確な閾値電圧を有することが望ましいことがある。たとえば、領域105-e内の閾値電圧が領域105-e内で一致すること、ならびに領域105-e内の閾値電圧が別の領域105-fの閾値電圧と類似していることが望ましいことがある。すなわち、能動素子層120に対する閾値電圧の標準偏差が小さいことが望ましいことがある。能動素子層120のカルコゲナイド材料が1つまたは複数の選択器コンポーネントを形成するために使用される場合、小さい標準偏差をもつ閾値電圧は、改善された信頼性および改善された設計公差などの利益をメモリデバイスに提供し得る。能動素子層120のカルコゲナイド材料が1つまたは複数の記憶コンポーネントを形成するために使用される場合、小さい標準偏差をもつ閾値電圧は、第1の閾値電圧と第2の電圧との間のより大きいまたはより信頼性の高い窓(これは、たとえば、領域105を含むメモリセルの読み取り窓または書き込み窓に対応し得る)を含む、改善された信頼性および改善された設計公差などの利益もメモリデバイスに提供し得る。
【0024】
図2のAおよびBは、製造のさまざまなステージにおいて示される、平滑化された電極層をもつメモリセルスタックを製造する方法を示す追加の中間メモリアレイ構造の概略的な図である。図2のAおよびBに示されるメモリアレイ構造は、その後で追加の製造ステップを用いて処理された、図1のA~Cを参照して説明されたようなメモリアレイ構造に相当し得る。たとえば、図1のA~Cの導電材料110は、図2のAおよびBの導電材料210に相当することがある。さらに、図1のA~Cの電極材料115は、図2のAおよびBの電極材料215に相当することがある。
【0025】
図2のAの中間アレイ構造200-aを参照すると、メモリセルスタックを製造することは、いくつかの実施例によれば、第1の能動素子層220の上に第2の電極材料225を形成することを追加的に含むことがある。場合によっては、第2の電極材料225は炭素系材料であってよい。第2の電極材料225は、第1の電極材料215と類似した技法(たとえば、PVD、CVD、ALD)を使用して形成されてよい。第2の電極材料225のための形成の技法は、図1のAの中間アレイ構造100-a内で見られるような電極材料115の厚さ変動に類似した厚さ変動をもたらしてよいし、もたらさなくてもよい。すなわち、場合によっては、最初に形成されたときの第2の電極材料225の厚さは、単一の領域105内で変化してもよいし、領域間で、たとえば図1のA~Cを参照して説明されるような領域105-aおよび105-bにそれぞれ相当する領域105-gと105-hとの間で、変化してもよい。
【0026】
中間アレイ構造200-aを製造することは、より均一な厚さを達成するためにたとえばCMPを使用して電極材料225を研磨する追加のステップを含むことがある。この場合、真空環境の外部で中間アレイ構造200-aを研磨することによって第2の電極材料225の上部が酸素に露出されることがあるので、および/または研磨プロセス自体が酸化をもたらし得るので、電極材料225は、酸化炭素を含むようになることがある。いくつかの他の場合では、メモリセルスタックを製造することは、第2の電極材料225の研磨を含まないことがある。この場合、第2の電極材料225は、酸化炭素を含まないことがある。
【0027】
図2のBの中間アレイ構造200-bを参照すると、メモリセルスタックを製造することは、いくつかの実施例によれば、第2の能動素子層230を第2の電極材料225の上方に形成することを追加的に含むことがある。第2の能動素子層230の厚さは、第2の電極材料225の厚さ変動に基づくことがある。たとえば、電極材料が領域105-j内よりも領域105-i内で厚い場合、第2の能動素子層230は、領域105-i内では薄く、領域105-j内で厚いことがある。代替的に、第2の電極材料225の厚さが領域105全体にわたって均一であるとき、第2の能動素子層230の厚さも領域105全体にわたって均一であることがある。
【0028】
いくつかの実施例では、第2の能動素子層230は、たとえばメモリセルのための1つまたは複数の記憶コンポーネントまたは選択器コンポーネントを形成するセル材料を含むことがある。第2の能動素子層230は、カルコゲナイド材料から形成されることがある。場合によっては、第2の能動素子層230は、図2のAに示される能動素子層220と同じカルコゲナイド材料を含んでよい。いくつかの他の実施例では、第2の能動素子層230は、能動素子層220とは異なるカルコゲナイド材料を含むことがある(たとえば、異なる化学量論を有することがある)。
【0029】
さらに図2のBを参照すると、いくつかの実施例によれば、メモリセルスタックを製造することは、第2の能動素子層230の上方に第3の電極材料235を形成することを追加的に含むことがある。第3の電極材料235は、電極材料215および225を形成するために使用される方法に類似した技法(たとえば、PVD、CVD、ALD)を使用して形成されてよい。場合によっては、電極材料235のための形成技法は、図1のAの電極材料115の厚さ変動および表面粗さに類似した厚さ変動および表面粗さをもたらし得る。中間アレイ構造200-bを製造することは、任意選択で、第3の電極材料235の厚さ変動およびしたがって表面粗さを減少させるために第3の電極材料235を研磨することを含むことがある。第3の電極材料235を研磨する場合、第3の電極材料235は、真空シールを破ることに関連づけられた酸素曝露、または研磨プロセス自体のどちらかにより、非真空環境において中間アレイ構造200-bを研磨したことの結果として酸化炭素を含むことがある。いくつかの他の場合では、メモリセルスタックを製造することが、第3の電極材料235の研磨を含まないことがある。この場合、第3の電極材料235は、酸化炭素を含まないことがある。したがって、本明細書において説明される技法により製造されたメモリデバイスは、炭素を含む層(たとえば、炭素電極層)を含むことがあり、そのような炭素系層のすべてまたは任意のサブセットが酸化を示すことがある。さらなるそのような酸化は、研磨された表面においてまたはこの近くで、局所化されてもよいし、より広範囲にわたってよく、この研磨された表面は、研磨プロセスまたは他の平滑化プロセスに関連して酸素に曝露される表面であってもよい。
【0030】
図2のBを再び参照すると、中間アレイ構造200-bを製造することは、第3の電極材料235の上方に第2の導電材料240を形成することを含むことがある。第2の導電材料240は、1つまたは複数のアクセスライン、たとえば領域105-gおよび/または領域105-hに対応するメモリセルのためのビットラインまたはワードラインを形成するために使用されることがある。
【0031】
場合によっては、形成の方法は、任意選択で、層220、225、230、および235内で領域105-iと105-jとの間の空間をエッチングすることを含むことがある。これによって、異なるメモリセルが領域105-iおよび105-j内に作成され得る。しかしながら、領域105-iと105-jとの間の空間がエッチングされない場合、2つの領域105は、依然として、異なるメモリセルを作成してよい。たとえば、領域105-i内で能動素子230に印加される電圧は、領域105-j内に記憶された論理状態を妨げる(たとえば、損なう)ように、能動素子230の材料を通って十分に伝搬しないことがある。
【0032】
また、いくつかの実施例では、第2の電極層(第2の電極材料225を含む)および第2の能動素子層230が省略されることがあり、能動素子層120が、自己選択メモリセルのための記憶素子として構成されることがある。
【0033】
場合によっては、導電材料110または210が、追加の層(たとえば、電極材料115または215)の製造の前に平滑化されることがある。導電材料110および/または210の平滑化は、導電材料の厚さ変動を減少させ、したがって、電極材料115または215を含む層などの、その後その上に形成される任意の層の対応する厚さ変動減少を招くことがある。さらに、いくつかの他の場合では、能動素子層120または能動素子層230のうちの1つまたは複数が、その上に追加の層を製造する前に(たとえば、第2の電極層225を製造する前および/または第3の電極層235を製造する前に)平滑化されることがある。能動素子層120および/または能動素子層230の追加の表面(たとえば、上側表面、それによって、すぐ下側の層を平滑化した結果として、下側表面が平滑化される)のそのような追加の平滑化は、領域105内で、または領域105全体にわたって、能動素子層の厚さの変動をさらに減少させることがあり、したがって、領域105内で、または領域105全体にわたって、能動素子層の1つまたは複数の(たとえば、設定またはリセットのための)閾値電圧の変動をさらに減少させることがある。能動素子層120または能動素子層230の表面の平滑化がCMPプロセスの適用を含む場合、能動素子層の汚染(たとえば、化学物質汚染)は、CMPプロセスの詳細に応じて発生することがあり、このことは、厚さ均一性のわずかな(marginal)増加に対するトレードオフを示し得る。
【0034】
説明の明快さおよび容易さのために示されていないが、図示のアレイ構造は、他の層の上方または下方に(たとえば、基板の上に)形成されてよく、これは、とりわけ、さまざまな周辺回路およびサポート回路、たとえば列ドライバ回路および行ドライバ回路およびセンス増幅器回路の一部を形成する相補型金属酸化膜半導体(CMOS)トランジスタ、ならびにそのような回路を上記で説明された列および行を通じてメモリアレイに接続するソケットおよび配線を含むことができることが理解されよう。さらに、他の層は、1つまたは複数のメモリアレイ、すなわちアレイの「デッキ」を含むことがある。図1のA、B、C、および図2のA、Bの実施例に示される構造は、メモリアレイの1つのデッキに対応することがあり、メモリアレイの任意の数の追加のデッキの上方または下方にあってよい。
【0035】
図3は、本開示の実施形態によるメモリセルのための電極の製造のための方法300を示すフローチャートを示す。方法300の動作は、本明細書において説明されるようなさまざまな製造技法により実現されてよい。たとえば、方法300の動作は、図1および図2を参照して論じられたような製造技法によって実現されてよい。
【0036】
305では、アクセスラインのための金属層が形成され得る。305の動作は、本明細書において説明される方法により実行されてよい。いくつかの実施例では、305の動作の態様は、図1および図2を参照して論じられた製造技法を使用して実行されることがある。
【0037】
310では、メモリセルのための電極層が金属層の上方に形成され得る。いくつかの実施例では、電極層の表面は、初期表面粗さを有する。いくつかの実施例では、電極層が、堆積プロセスを介して電極材料を堆積することによって形成されることがある。310の動作は、本明細書において説明される方法により実行されてよい。いくつかの実施例では、310の動作の態様は、図1および図2を参照して論じられた製造技法を使用して実行されることがある。
【0038】
315では、電極層の表面が研磨され得る。いくつかの実施例では、研磨は、初期表面粗さを有することから、初期表面粗さよりも小さい後続表面粗さを有することに表面を変化させることがある。いくつかの実施例では、研磨は、電極層の表面にCMPプロセスを適用することによって行われることがある。場合によっては、電極層の表面を研磨することは、堆積プロセスに関連づけられた真空シールを破ることを含むことがある。315の動作は、本明細書において説明される方法により実行されてよい。いくつかの実施例では、315の動作の態様は、図1および図2を参照して論じられた製造技法を使用して実行されることがある。
【0039】
320では、研磨の後に、活性層が形成され得る。いくつかの実施例では、活性層が、電極層の表面と接触することがある。活性層の厚さの均一性は、後続表面粗さに基づくことがある。320の動作は、本明細書において説明される方法により実行されてよい。いくつかの実施例では、320の動作の態様は、図1および図2を参照して論じられた製造技法を使用して実行されることがある。
【0040】
いくつかの実施例では、装置が、汎用ハードウェアまたは専用ハードウェアを使用して、上記で説明された製造の態様を実行することがある。装置は、アクセスラインのための金属層を形成するための特徴、手段、または命令を含むことがある。装置は、メモリセルのための電極層を金属層の上方に形成するための特徴、手段、または命令をさらに含むことがあり、電極層の表面は、初期表面粗さを有する。装置は、初期表面粗さを有することから、初期表面粗さよりも小さい後続表面粗さを有することに表面を変化させるために、電極層の表面を研磨するための特徴、手段、または命令も含むことがある。装置は、研磨後に、電極層の表面と接触する活性層を形成するための特徴、手段、または命令を追加的に含むことがあり、活性層の厚さの均一性は、後続表面粗さに基づく。
【0041】
上記で説明された方法および装置のいくつかの実施例では、電極層の表面を研磨することが、電極層の表面にCMPプロセスを適用することを含むことがある。方法および装置のいくつかの実施例では、電極層を形成することが、堆積プロセスを介して電極材料を堆積させることを含むことがある。場合によっては、電極層の表面を研磨することは、堆積プロセスに関連づけられた真空シールを破ることを含むことがある。
【0042】
上記で説明された方法および装置のいくつかの実施例は、活性層の上方にメモリセルのための第2の電極層を形成するためのプロセス、特徴、手段、または命令をさらに含むことがある。上記で説明された方法および装置のいくつかの実施例は、第2の電極層の上方に第2の活性層を形成するためのプロセス、特徴、手段、または命令をさらに含むことがある。上記で説明された方法および装置のいくつかの実施例は、第2の初期表面粗さから、第2の初期表面粗さよりも小さくてよい第2の後続表面粗さに第2の電極層の表面を変化させるために、第2の活性層を形成する前に、第2の電極層の表面を研磨するためのプロセス、特徴、手段、または命令をさらに含むことがある。
【0043】
上記で説明された方法および装置のいくつかの実施例は、第2の電極層を形成する前に活性層の表面を研磨するためのプロセス、特徴、手段、または命令をさらに含むことがある。上記で説明された方法および装置のいくつかの実施例は、第2の活性層の表面を研磨するためのプロセス、特徴、手段、または命令をさらに含むことがある。上記で説明された方法および装置のいくつかの実施例では、メモリセルのための記憶コンポーネントは、第2の活性層の少なくとも一部分を備える。上記で説明された方法および装置のいくつかの実施例では、活性層は、第1のカルコゲナイド材料を含むことがある。いくつかの実施例では、第2の活性層が第2のカルコゲナイド材料を含むことがあり、この第2のカルコゲナイド材料は第1のカルコゲナイド材料と異なる。上記で説明された方法および装置のいくつかの実施例では、電極層および第2の電極層は各々、炭素を含む。
【0044】
上記で説明された方法および装置のいくつかの実施例は、第2の活性層の上方にメモリセルのための第3の電極層を形成するためのプロセス、特徴、手段、または命令をさらに含むことがある。上記で説明された方法および装置のいくつかの実施例は、メモリセルのための第2のアクセスラインのための第2の金属層を形成するためのプロセス、特徴、手段、または命令をさらに含むことがあり、この第2の金属層は第3の電極層の上方にある。上記で説明された方法および装置のいくつかの実施例は、第2の金属層を形成する前に第3の電極層の表面を研磨するためのプロセス、特徴、手段、または命令をさらに含むことがある。
【0045】
図4は、本開示の実施形態によるメモリセルのための電極の製造のための方法400を示すフローチャートを示す。方法400の動作は、本明細書において説明されるさまざまな製造技法により実現されてよい。たとえば、方法400の動作は、図1および図2を参照して論じられたような製造技法によって実現されてよい。
【0046】
405では、アクセスラインのための金属層が形成され得る。405の動作は、本明細書において説明される方法により実行されてよい。いくつかの実施例では、405の動作の態様は、図1のA、B、C、および図2のA、Bを参照して論じられた製造技法を使用していることがある。
【0047】
410では、メモリセルのための電極層が金属層の上方に形成され得る。いくつかの実施例では、電極層の表面は、初期表面粗さを有する。410の動作は、本明細書において説明される方法により実行されてよい。いくつかの実施例では、410の動作の態様は、図1のA、B、C、および図2のA、Bを参照して論じられた製造技法を使用して実行されることがある。
【0048】
415では、電極層の表面が研磨され得る。いくつかの実施例では、研磨は、初期表面粗さを有することから、初期表面粗さよりも小さい後続表面粗さを有することに表面を変化させることがある。いくつかの実施例では、研磨は、電極層の表面にCMPプロセスを適用することによって行われることがある。415の動作は、本明細書において説明される方法により実行されてよい。いくつかの実施例では、415の動作の態様は、図1および図2を参照して論じられた製造技法を使用して実行されることがある。
【0049】
420では、研磨の後に、活性層が形成され得る。いくつかの実施例では、活性層が、電極層の表面と接触することがある。活性層の厚さの均一性は、後続表面粗さに基づくことがある。420の動作は、本明細書において説明される方法により実行されてよい。いくつかの実施例では、420の動作の態様は、図1および図2を参照して論じられた製造技法を使用して実行されることがある。
【0050】
425では、メモリセルのための第2の電極層が、活性層の上方に形成され得る。425の動作は、本明細書において説明される方法により実行されてよい。いくつかの実施例では、425の動作の態様は、図1および図2を参照して論じられた製造技法を使用して実行されることがある。
【0051】
430では、第2の活性層を形成する前に、第2の電極層の表面が研磨され得る。いくつかの実施例では、第2の電極層の表面を研磨することは、第2の初期表面粗さから、第2の初期表面粗さよりも小さい第2の後続表面粗さに、第2の電極層の表面を変化させることがある。430の動作は、本明細書において説明される方法により実行されてよい。いくつかの実施例では、430の動作の態様は、図1および図2を参照して論じられた製造技法を使用して実行されることがある。
【0052】
435では、第2の活性層が、第2の電極層の上方に形成されることがある。435の動作は、本明細書において説明される方法により実行されてよい。いくつかの実施例では、435の動作の態様は、図1および図2を参照して論じられた製造技法を使用して実行されることがある。
【0053】
図5は、本開示の実施形態によるメモリセルのための電極の製造のための方法500を示すフローチャートを示す。方法500の動作は、本明細書において説明されるようなさまざまな製造技法により実装されてよい。たとえば、方法500の動作は、図1のA、B、C、および図2のA、Bを参照して論じられた製造技法によって実装されてよい。
【0054】
505では、アクセスラインのための金属層が形成され得る。505の動作は、本明細書において説明される方法により実行されてよい。いくつかの実施例では、505の動作の態様は、図1のA、B、C、および図2のA、Bを参照して論じられたような製造技法を使用して実行されることがある。
【0055】
510では、炭素を含む第1の電極層が、金属層の上方に形成され得る。場合によっては、第1の電極層は、メモリセルのためのものであってよい。いくつかの実施例では、第1の電極層を形成することが、堆積プロセスを介して電極材料を堆積させることを含むことがある。510の動作は、本明細書において説明される方法により実行されてよい。いくつかの実施例では、510の動作の態様は、図1のA、B、C、および図2のA、Bを参照して論じられたような製造技法を使用して実行されることがある。
【0056】
515では、第1の電極層の上側表面の表面粗さが減少され得る。いくつかの実施例では、上側表面粗さは、第1の電極層の上側表面にCMPプロセスを適用することによって減少されることがある。いくつかの他の実施例では、第1の電極層の上側表面にCMPプロセスを適用することは、堆積プロセスに関連づけられた真空シールを破ることを含むことがある。515の動作は、本明細書において説明される方法により実行されてよい。いくつかの実施例では、515の動作の態様は、図1のA、B、C、および図2のA、Bを参照して論じられたような製造技法を使用することによって実行されることがある。
【0057】
520では、CMPプロセスを適用した後、第1の電極層の上側表面と接触するカルコゲナイド層が形成され得る。520の動作は、本明細書において説明される方法により実行されてよい。いくつかの実施例では、520の動作の態様は、図1のA、B、C、および図2のA、Bを参照して論じられたような製造技法を使用して実行されることがある。
【0058】
525では、炭素を含む第2の電極層が、カルコゲナイド層の上方に形成され得る。いくつかの実施例では、第2の電極層は、メモリセルのためのものであってよい。525の動作は、本明細書において説明される方法により実行されてよい。いくつかの実施例では、525の動作の態様は、図1のA、B、C、および図2のA、Bを参照して論じられたような製造技法を使用して実行されることがある。
【0059】
いくつかの実施例では、装置が、汎用ハードウェアまたは専用ハードウェアを使用して、説明された製造の態様を実行することがある。装置は、アクセスラインのための金属層を形成し、この金属層の上方に、メモリセルのための炭素を含む第1の電極層を形成するための特徴、手段、または命令を含むことがある。装置は、第1の電極層の上側表面にCMPプロセスを適用することによって、第1の電極層の上側表面の表面粗さを減少させるための特徴、手段、または命令をさらに含むことがある。装置は、CMPプロセスを適用した後、第1の電極層の前記上側表面と接触するカルコゲナイド層を形成し、このカルコゲナイド層の上方に、メモリセルのための炭素を含む第2の電極層を形成するための特徴、手段、または命令をさらに含むことがある。
【0060】
上記で説明された方法および装置のいくつかの実施例は、第2の電極層の上側表面に第2のCMPプロセスを適用することによって、第2の電極層の上側表面の表面粗さを減少させるためのプロセス、特徴、手段、または命令をさらに含むことがある。上記で説明された方法および装置のいくつかの実施例は、第2の電極層の上側表面と接触する第2のカルコゲナイド層を形成するためのプロセス、特徴、手段、または命令をさらに含むことがあり、この第2のカルコゲナイド層の厚さは、第2の電極層の上側表面の表面粗さを減少させることに基づくことがある。上記で説明された方法および装置のいくつかの実施例は、第2の電極層の上側表面と接触する第2のカルコゲナイド層を形成するためのプロセス、特徴、手段、または命令をさらに含むことがあり、この第2のカルコゲナイド層の厚さは、第2の電極層の上側表面の初期表面粗さに基づくことがある。
【0061】
上記で説明された方法は可能な実装ついて説明するものであり、動作およびステップは並べ替えられまたは修正されてよく、他の実施例も可能であることに留意されたい。さらに、方法の2つ以上からの実施形態が組み合わされてよい。
【0062】
場合によっては、本明細書において説明されるようなさまざまな製造技法により製造されたデバイス、システム、または装置は、メモリセルのための第1のアクセスラインと、メモリセルのための第1の電極と、第1のアクセスラインの上方に配置され、酸化炭素を含む第1の電極と、メモリセルのための能動素子であって、第1の電極と接触し、カルコゲナイドを含む能動素子とを含むことがある。
【0063】
上記で説明されたデバイス、システム、または装置のいくつかの実施例では、酸化炭素は、第1の電極に関連づけられたCMPプロセスに少なくとも部分的に基づいて酸化されることがある。場合によっては、酸化炭素は、CMPプロセスに関連して真空シールを破ることに少なくとも部分的に基づいて、またはCMPプロセス自体に少なくとも部分的に基づいて、酸化されることがある。上記で説明されたデバイス、システム、または装置のいくつかの実施例では、メモリセルのための能動素子は、選択コンポーネント、記憶コンポーネント、またはメモリセルのそれらの組み合わせを含むことがある。
【0064】
いくつかの実施例では、デバイス、システム、または装置は、メモリセルのための第2の電極をさらに含むことがある。デバイス、システム、または装置は、メモリセルのための第2の能動素子も含むことがあり、この第2の能動素子は、第2の電極と接触することがあり、カルコゲナイドを含むことがある。いくつかの実施例では、第1の電極は、能動素子と接触する第1の表面を有することもあり、この第1の表面は、第1の粗さを有する。さらに、第2の電極は、第2の能動素子と接触する第2の表面を含むことがあり、この第2の表面は、第1の粗さよりも大きいことがある第2の粗さを有する。
【0065】
上記で説明されたデバイス、システム、または装置の場合によっては、能動素子は、第1のカルコゲナイド材料を含むことがある。いくつかの実施例では、第2の能動素子が第2のカルコゲナイド材料を含むことがあり、この第2のカルコゲナイド材料は、第1のカルコゲナイド材料と異なってよい。いくつかの他の実施例では、能動素子と第2の能動素子は、同じカルコゲナイド材料を含んでよい。いくつかの実施例では、第2の電極は、酸化炭素を含むことがある。場合によっては、第1の電極は2つの副層を備え、能動素子と接触する副層は、炭素を含むことがある。
【0066】
場合によっては、上記で説明ご確認されたデバイス、システム、または装置は、メモリセルのための第3の電極を含むことがあり、この第3の電極は、第2の能動素子と接触する。デバイス、システム、または装置は、メモリセルのための第2のアクセスラインをさらに含むことがある。いくつかの実施例では、第3の電極は、酸化炭素を含むことがある。
【0067】
装置が説明される。いくつかの実施例では、装置は、メモリセルのための第1のアクセスラインと、メモリセルのための第1の電極であって、第1のアクセスラインの上方に配置され、酸化炭素を含む第1の電極と、メモリセルのための能動素子であって、第1の電極と接触し、カルコゲナイドを含む能動素子とを含むことがある。
【0068】
いくつかの実施例では、酸化炭素は、第1の電極に関連づけられた化学機械平坦化(CMP)プロセスに少なくとも部分的に基づいて酸化される。いくつかの実施例では、酸化炭素は、CMPプロセスに関連して真空シールを破ることに少なくとも部分的に基づいて酸化される。いくつかの実施例では、メモリセルのための能動素子は、メモリセルのための、選択コンポーネント、記憶コンポーネント、またはそれらの組み合わせを備える。
【0069】
いくつかの実施例では、装置は、メモリセルのための第2の電極と、メモリセルのための第2の能動素子であって、第2の電極と接触し、カルコゲナイドを含む第2の能動素子とを備えることがある。いくつかの実施例では、第1の電極が、能動素子と接触する第1の表面を備え、第1の表面が第1の粗さを有し、第2の電極が、第2の能動素子と接触する第2の表面を備え、第2の表面が、前記第1の粗さよりも大きい第2の粗さを有する。
【0070】
いくつかの実施例では、能動素子が第1のカルコゲナイド材料を含み、第2の能動素子が第2のカルコゲナイド材料を含み、第2のカルコゲナイド材料が第1のカルコゲナイド材料と異なる。いくつかの実施例では、能動素子と第2の能動素子が同じカルコゲナイド材料を含む。いくつかの実施例では、第2の電極が酸化炭素を含む。
【0071】
いくつかの実施例では、装置は、メモリセルのための第3の電極であって、第2の能動素子と接触する第3の電極と、メモリセルのための第2のアクセスラインとを含むことがある。いくつかの実施例では、第3の電極が酸化炭素を含む。いくつかの実施例では、第1の電極が2つの副層を備え、能動素子と接触する副層が炭素を含む。
【0072】
「結合される」という用語は、コンポーネント間の電子流をサポートするコンポーネント間の関係を指す。これは、コンポーネント間の直接的な接続を含んでもよいし、中間コンポーネントを含んでもよい。互いと電子通信するまたは互いと結合されたコンポーネントは、(たとえば、通電された回路内では)電子または信号を能動的に交換してもよいし、(たとえば、消勢された回路内では)電子または信号を能動的に交換しなくてもよいが、通電されている回路上で電子または信号を交換するように構成および動作可能であってよい。例として、スイッチ(たとえば、トランジスタ)を介して物理的に接続された2つのコンポーネントは、スイッチの状態(すなわち、開または閉)に関係なく結合されてよい。
【0073】
本明細書において使用される「層(layer)」という用語は、幾何学的構造の層(stratum)またはシートを指す。各層は、3つの次元(たとえば、高さ、幅、および奥行き)を有してよく、表面の一部またはすべてを覆うことがある。たとえば、層は、2つの次元が第3の次元よりも大きい3次元構造、たとえば、薄膜であることがある。層は、異なる要素、構成要素、および/または材料を含むことがある。場合によっては、1つの層が、2つ以上の副層から構成されることがある。添付の図のうちのいくつかでは、3次元層の2つの次元が説明の目的で描かれている。しかしながら、当業者は、層が本質的に3次元であると認識するであろう。
【0074】
本明細書で使用されるとき、「実質的に」という用語は、修飾された特性(たとえば、実質的にという用語によって修飾された動詞または形容詞)は絶対的である必要はなく、特性の利点を達成するように十分なほど近いことを意味する。
【0075】
本明細書で使用されるとき、「電極」という用語は、電気導体を指すことがあり、場合によっては、メモリセルまたはメモリアレイの他のコンポーネントへの電気接点として用いられることがある。電極は、メモリアレイの要素またはコンポーネント間の導電経路を提供する、トレース、配線、導電ライン、導電層などを含むことがある。
【0076】
カルコゲナイド材料は、元素S、Se、およびTeのうちの少なくとも1つを含む材料または合金であってよい。本明細書において論じられる位相変化材料は、カルコゲナイド材料であってよい。カルコゲナイド材料としては、S、Se、Te、Ge、As、Al、Sb、Au、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、スズ(Sn)、ビスマス(Bi)、パラジウム(Pd)、コバルト(Co)、酸素(O)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)の合金があり得る。例示的なカルコゲナイド材料および合金としては、限定するものではないが、Ge-Te、In-Se、Sb-Te、Ga-Sb、In-Sb、As-Te、Al-Te、Ge-Sb-Te、Te-Ge-As、In-Sb-Te、Te-Sn-Se、Ge-Se-Ga、Bi-Se-Sb、Ga-Se-Te、Sn-Sb-Te、In-Sb-Ge、Te-Ge-Sb-S、Te-Ge-Sn-O、Te-Ge-Sn-Au、Pd-Te-Ge-Sn、In-Se-Ti-Co、Ge-Sb-Te-Pd、Ge-Sb-Te-Co、Sb-Te-Bi-Se、Ag-In-Sb-Te、Ge-Sb-Se-Te、Ge-Sn-Sb-Te、Ge-Te-Sn-Ni、Ge-Te-Sn-Pd、またはGe-Te-Sn-Ptであり得る。本明細書で使用されるとき、ハイフンでつながれた化学組成表記法は、特定の化合物または合金に含まれる元素を示し、示された元素を含むすべての化学量論を表すことが意図されている。たとえば、Ge-TeはGeTeを含んでよく、ここで、xおよびyは任意の正の整数であってよい。可変抵抗材料の他の例としては、2つ以上の金属、たとえば、遷移金属、アルカリ土類金属、および/または希土類金属を含む、二元系金属酸化物材料または混合原子価酸化物があり得る。実施形態は、メモリセルの記憶素子に関連づけられた特定の1つまたは複数の可変抵抗材料に限定されない。たとえば、可変抵抗材料の他の例は、記憶素子を形成するために使用可能であり、とりわけ、カルコゲナイド材料、巨大磁気抵抗材料、またはポリマー系材料を含むことがある。
【0077】
本明細書において論じられるデバイスは、シリコン、ゲルマニウム、シリコン・ゲルマニウム合金、ガリウムヒ素、窒化ガリウムなどの半導体基板上に形成されてよい。場合によっては、基板は半導体ウェハである。他の場合では、基板は、シリコン・オン・グラス(SOG)またはシリコン・オン・サファイア(SOP)などのシリコン・オン・インシュレータ(SOI)基板であってもよいし、別の基板上の半導体材料のエピタキシャル層であってもよい。基板または基板の副領域の伝導性は、限定するものではないが、リン、ホウ素、またはヒ素を含むさまざまな化学種を使用するドーピングを通じて制御され得る。ドーピングは、基板の初期形成または成長中に、イオン注入によって、または他の任意のドーピング手段によって、実行されてよい。
【0078】
本明細書に記載される説明は、添付の図面に関して、例示的な構成について説明し、実施され得るまたは特許請求の範囲内に入るすべての実施例を表すとは限らない。詳細な説明は、説明される技法の理解をもたらす目的で、具体的な詳細を含む。しかしながら、これらの技法は、これらの具体的な詳細なしで実践されてもよい。いくつかの例では、既知の構造およびデバイスが、説明される実施例の概念を曖昧にすることを避けるためにブロック図形式で示される。
【0079】
添付の図では、類似の構成要素または特徴が同じ参照ラベルを有することがある。さらに、同じタイプのさまざまな構成要素が、参照ラベルの後にダッシュ記号と、類似の構成要素を区別する第2のラベルとが続くことによって区別されることがある。第1の参照ラベルだけが本明細書において使用される場合、説明は、第2の参照ラベルとは関係なく同じ第1の参照ラベルを有する類似の構成要素の任意の1つに適用可能である。
【0080】
特許請求の範囲内を含めて、本明細書で使用されるとき、項目のリスト(たとえば、「のうちの少なくとも1つ」または「のうちの1つまたは複数」などの句によって始められる項目のリスト)内で使用される「または」は、たとえば、A、B、またはCのうちの少なくとも1つのリストがAまたはBまたはCまたはABまたはACまたはBCまたはABC(すなわち、AおよびBおよびC)を意味するような包括的なリストを示す。また、本明細書で使用されるとき、「に基づく」という句は、条件の閉集合への言及と解釈されるべきでない。たとえば、「条件Aに基づく」と説明される例示的なステップは、本開示の範囲から逸脱することなく、条件Aと条件Bの両方に基づいてよい。言い換えれば、本明細書で使用されるとき、「に基づく」という句は、「に少なくとも部分的に基づく」という句と同じように解釈されるべきである。
【0081】
本明細書における説明は、当業者が本開示を行うまたはこれを使用することを可能にするために提供される。本開示に対するさまざまな修正形態は、当業者には容易に明らかであろう。本明細書において規定される一般的な原理は、本開示の範囲から逸脱することなく、他の変形形態に適用されてよい。したがって、本開示は、本明細書において説明される実施例および設計に限定されず、本明細書で開示される原理および新規な特徴に合致する最も広い範囲が与えられるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5