(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-27
(45)【発行日】2022-11-07
(54)【発明の名称】電動弁および熱管理ユニット
(51)【国際特許分類】
F16K 31/04 20060101AFI20221028BHJP
F25B 41/35 20210101ALI20221028BHJP
【FI】
F16K31/04 Z
F25B41/35
(21)【出願番号】P 2021514343
(86)(22)【出願日】2019-11-25
(86)【国際出願番号】 CN2019120632
(87)【国際公開番号】W WO2020108435
(87)【国際公開日】2020-06-04
【審査請求日】2021-03-15
(31)【優先権主張番号】201821979283.9
(32)【優先日】2018-11-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201821980088.8
(32)【優先日】2018-11-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521071312
【氏名又は名称】浙江三花智能控制股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZHEJIANG SANHUA INTELLIGENT CONTROLS CO., LTD
【住所又は居所原語表記】Xialiquan, Qixing Street, Xinchang County, Shaoxing, Zhejiang 312500 P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】黄 全▲豊▼
(72)【発明者】
【氏名】▲査▼ ▲達▼朝
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ ▲栄▼▲栄▼
(72)【発明者】
【氏名】▲陸▼ ▲穎▼▲チュウ▼
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 薇
【審査官】山崎 孔徳
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2003/0116734(US,A1)
【文献】特開2017-211137(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 31/04
F25B 41/35
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
弁体と、回路基板と、カバーとを備え、前記カバーが前記弁体の上方に設けられ、前記回路基板が前記カバーで形成されたまたは前記カバーおよび前記弁体で形成された内部空洞に位置し、前記カバーが前記弁体に固定接続され、
前記弁体は、第1部および第2部を備え、前記第2部が前記第1部の下方に位置し、前記弁体が前記第1部により前記カバーに固定接続され、前記弁体は第1流路を有し、前記第1流路は第1開口端および第2開口端を備え、前記第1開口端と前記第2開口端とが連通可能であり、
前記第2部は、第1壁および第2壁を備え、少なくとも一部の前記第1開口端が前記第1壁に位置し、少なくとも一部の前記第2開口端が前記第2壁に位置し、
前記第1部は、第1側壁および第2側壁を備え、前記第1側壁および前記第2側壁が前記弁体の両側に位置し、
前記第2部は、第3壁を更に備え、前記第1側壁および前記第3壁が前記弁体に対して同じ側に位置し、前記第3壁および前記第1側壁のそれぞれは、前記第1開口端または前記第2開口端を有せず、少なくとも一部の前記第3壁が前記第1側壁よりも基準面に近接するように設けられている電動弁であって、
前記基準面は、前記第1側壁と前記第2側壁との間に位置し、且つ、前記第1側壁または前記第2側壁に平行であり、第1接続線の中点と重なり、
前記第1接続線は、前記第1側壁の前記第1壁が位置する面への投影の中点と、前記第2側壁の前記第1壁が位置する面への投影の中点との間の接続線であ
り、前記第2部は、第1凹部を更に備え、前記第1凹部が前記第3壁に位置するまたは前記第1部と前記第2部との接続部に位置し、前記第3壁における前記第1凹部から前記基準面までの距離は、前記第1側壁から前記基準面までの距離よりも小さい、
電動弁。
【請求項2】
前記第2部は、第4壁を備え、前記第4壁が前記第3壁に対向して設けられ、前記第4壁および前記第3壁が前記弁体の両側に位置し、前記第4壁および前記第2側壁が前記弁体に対して同じ側に位置し、
少なくとも一部の前記第4壁が前記第2側壁よりも前記基準面に近接するように設けられている、
請求項
1に記載の電動弁。
【請求項3】
前記第2部は、第2凹部を更に備え、前記第2凹部が前記第4壁に位置するまたは前記第1部と前記第2部との接続部に位置し、
前記第4壁における前記第2凹部から前記基準面までの距離は、前記第2側壁から前記基準面までの距離よりも小さい、
請求項
2に記載の電動弁。
【請求項4】
前記第1壁と前記第2壁とが平行に設けられ、前記第3壁の延伸方向に沿って、前記第1凹部は前記第1壁および前記第2壁を貫通し、前記第2凹部は前記第1壁および前記第2壁を貫通し、前記第1凹部および前記第2凹部のうちの少なくとも1つの縁から前記第1流路の外縁までの最小距離は1.5mm以下である、
請求項
3に記載の電動弁。
【請求項5】
前記第1凹部および前記第2凹部が前記基準面に関して対称に設けられ、前記第1凹部および前記第3壁が円弧により滑らかに接続され、前記第2凹部および前記第4壁が円弧により滑らかに接続され、
前記弁体の前記第1壁に平行な方向に沿う断面において、前記第1凹部および前記第2凹部の断面形状は円弧状であり、前記第1凹部および前記第2凹部の直径は3mm以下である、
請求項
4に記載の電動弁。
【請求項6】
前記第2部は、底壁を備え、前記底壁は平面パーツを含み、前記平面パーツが前記第1部の上面に対して平行に設けられ、
前記弁体の前記第1壁が位置する面への投影において、前記平面パーツの投影の長さは、前記第1部の投影の長さの4分の1以上かつ前記第1部の投影の長さ未満である、
請求項
1または
3または
4または
5に記載の電動弁。
【請求項7】
前記第2部は、底壁を備え、前記底壁は平面パーツを含み、前記平面パーツが前記第1部の上面に対して平行に設けられ、
前記弁体の前記第1壁が位置する面への投影において、前記平面パーツの投影の長さは、前記第1部の投影の長さの4分の1以上かつ前記第1部の投影の長さ未満である、
請求項
2に記載の電動弁。
【請求項8】
前記底壁は、円弧面パーツを更に備え、前記円弧面パーツと前記平面パーツとが円弧により滑らかに接続され、
前記第3壁と前記底壁との間が円弧により滑らかに接続され、前記第2部は、第4壁を更に備え、前記第4壁と前記底壁との間が円弧により滑らかに接続されている、
請求項
6に記載の電動弁。
【請求項9】
前記底壁は、円弧面パーツを更に備え、前記円弧面パーツと前記平面パーツとが円弧により滑らかに接続され、
前記第3壁と前記底壁との間が円弧により滑らかに接続され、前記第2部は、第4壁を更に備え、前記第4壁と前記底壁との間が円弧により滑らかに接続されている、
請求項
7に記載の電動弁。
【請求項10】
前記第1部と前記第2部とが一体となり、前記弁体と前記カバーとが第1ネジにより接続され、前記第1部にネジ孔が成形され、前記カバーに連通孔が成形され、前記第1ネジが前記連通孔を貫通して前記カバーから前記弁体への方向において取り付けられて前記弁体に螺合され、
前記第1壁の延伸方向に垂直な方向に沿って、前記第1部の高さは前記第2部の高さよりも小さく、前記第1部の高さは6mm以上18mm以下であり、
前記第2部の外縁は、前記第1部の外縁よりも前記第1流路に近接し、前記第2部の外縁から前記第1流路の外縁までの最小距離は1.5mm以下である、
請求項
8または
9に記載の電動弁。
【請求項11】
前記弁体は、第2流路を更に備え、前記第2流路が前記第1流路に連通せず、前記第2流路は、第3開口端および第4開口端を備え、前記第3開口端と前記第4開口端とが連通して設けられ、少なくとも一部の前記第3開口端が前記第1壁に成形され、少なくとも一部の前記第4開口端が前記第2壁に成形され、前記第2部の外縁から前記第2流路の外縁までの最小距離は1.5mm以下であり、
前記弁体は、取付孔を更に備え、前記取付孔が前記第1壁および前記第2壁を貫通し、前記第2部の外縁から前記取付孔の外縁までの最小距離は1.5mm以下である、
請求項
10に記載の電動弁。
【請求項12】
前記弁体は、第1取付部および第2取付部を更に備え、前記第1取付部が第1キャビティを有し、前記第2取付部が第2キャビティを有し、前記第1キャビティが前記第1流路に連通可能であり、前記第2キャビティが前記第2流路に連通し、
前記電動弁は、センサを更に備え、少なくとも一部の前記センサが前記第2キャビティに位置し、前記センサは、前記第2流路の作動媒体の圧力および温度のうちの少なくとも1つを検出するように構成され、前記弁体に固定接続され、
前記電動弁は、コネクタを更に備え、前記コネクタは導電でき、前記コネクタが前記センサと前記回路基板との間に設けられ、前記センサと前記回路基板とが前記コネクタにより電気接続され、または信号接続され、または電気接続されながら信号接続され、前記コネクタは、第1接続端および第2接続端を備え、前記第1接続端が前記回路基板に固定接続され、前記第2接続端が前記センサに当接されている、
請求項
11に記載の電動弁。
【請求項13】
電動弁と熱交換器とを備え、前記電動弁と前記熱交換器とが固定接続され、前記電動弁は請求項1~
12のいずれか1項に記載の電動弁である、
熱管理ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2018年11月28日に中国専利局に出願された出願番号が201821979283.9である中国特許出願、および2018年11月28日に中国専利局に出願された出願番号が201821980088.8である中国特許出願に対して、優先権の利益を主張するものであり、以上の出願の全ての内容を引用により本発明に援用する。
【0002】
本発明は、流体制御の技術分野に関し、例えば、熱管理ユニットおよび電動弁に関する。
【背景技術】
【0003】
冷凍システムにおいて、電動弁は、主に冷媒の流量を調節することに用いられる。流量制御精度に対する要求の高まりに伴い、電動弁は、車両用空調システム、ヒートポンプシステムおよびバッテリー冷却システムに適用されてきた。
【0004】
通常、車両用空調システム、ヒートポンプシステムおよびバッテリー冷却システムにおいて、電動弁の重量はシステムの総重量に直接に影響を与えるため、電動弁の重量をどのように軽減するのは、設計過程で考慮すべき課題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、軽量化に寄与する電動弁を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態は、以下のような技術案を採用する。
【0007】
弁体と、回路基板と、カバーとを備え、前記カバーが前記弁体の上方に設けられ、前記回路基板が前記カバーで形成されたまたは前記カバーおよび前記弁体で形成された内部空洞に位置し、前記カバーが前記弁体に固定接続され、
前記弁体は、第1部および第2部を備え、前記第2部が前記第1部の下方に位置し、前記弁体が前記第1部により前記カバーに固定接続され、前記弁体は第1流路を有し、前記第1流路は第1開口端および第2開口端を備え、前記第1開口端と前記第2開口端とが連通可能であり、
前記第2部は、第1壁および第2壁を備え、少なくとも一部の前記第1開口端が前記第1壁に位置し、少なくとも一部の前記第2開口端が前記第2壁に位置し、
前記第1部は、第1側壁および第2側壁を備え、前記第1側壁および前記第2側壁が前記弁体の両側に位置し、
前記第2部は、第3壁を更に備え、前記第1側壁および前記第3壁が前記弁体に対して同じ側に位置し、前記第3壁および前記第1側壁のぞれぞれは、前記第1開口端または前記第2開口端を有せず、少なくとも一部の前記第3壁が前記第1側壁よりも基準面に近接するように設けられている電動弁において、
前記基準面は、前記第1側壁と前記第2側壁との間に位置し、且つ、前記第1側壁または前記第2側壁に平行であり、前記第1接続線の中点と重なり、
前記第1接続線は、前記第1側壁の前記第1壁が位置する面への投影の中点と、前記第2側壁の前記第1壁が位置する面への投影の中点との間の接続線である。
【0008】
熱管理ユニットは、電動弁と熱交換器とを備え、電動弁と熱交換器とが固定接続され、前記電動弁は上記電動弁である。
【発明の効果】
【0009】
本実施形態の技術案は、弁体を備えた電動弁および熱管理ユニットを提供し、弁体は、第1部および第2部を備え、第1部によりカバーに固定接続され、第1部は、第1側壁および第2側壁を備え、第1側壁と第2側壁とが対向して設けられ、弁体の両側に位置し、第2部は第3壁を備え、第3壁および第1側壁が弁体に対して同じ側に位置し、少なくとも一部の第3壁が第1側壁よりも基準面に近接するように設けられ、このように、カバーが弁体の第1部に接続できることを確保できるとともに、第2部の第3壁が第1部の第1側壁よりも上記基準面に近接するように設けられているため、弁体の重量の軽減に寄与し、電動弁および熱管理ユニットの軽量化に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】冷凍システムの一実施形態の模式的なブロック図である。
【
図2】熱管理ユニットの一実施形態の構造模式図である。
【
図3】本技術案における電動弁の一方向における斜視構造模式図である。
【
図4】
図3における電動弁の正面構造模式図である。
【
図5】
図4における電動弁のB-B方向における断面構造模式図である。
【
図6】
図3における電動弁のA-A方向における断面構造模式図である。
【
図7】
図3~
図6における弁体の一方向における斜視構造模式図である。
【
図8】
図3~
図6における弁体の別の方向における斜視構造模式図である。
【
図9】
図3~
図6における弁体の別の方向における斜視構造模式図である。
【
図12】
図11における電動弁のC-C方向に沿う断面の断面構造模式図である。
【
図13】
図11における電動弁のD-D方向に沿う断面の断面構造模式図である。
【
図14】
図11における電動弁のE-E方向に沿う断面の断面構造模式図である。
【
図15】
図6におけるセンサの斜視構造模式図である。
【
図16】
図6における回路基板とコネクタとを組み合わせる斜視構造模式図である。
【
図19】
図3における電動弁のA-A方向に沿う断面の第2種の実施形態の断面構造模式図である。
【
図20】
図19における回路基板とコネクタとを組み合わせる斜視構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面および具体的な実施例を参照しながら本発明について更に説明する。
【0012】
冷凍システムにおいて、電動弁は冷媒の流量を制御するために使用され、冷媒の流量に対する調節により、システムの過熱度に対する制御作用を達成し、電動弁は、電気信号に基づいて開度を制御することにより冷媒の流量を制御する。流量の制御精度を向上させるために、車両用空調システム、ヒートポンプシステムおよびバッテリー冷却システム等の分野では、電動弁は徐々に絞り要素として使用される。
【0013】
図1は、冷凍システムの一実施形態の模式的なブロック図であり、本実施例において、冷凍システムは空調システムおよびバッテリー冷却システムを含み、空調システムは、圧縮機100、凝縮器200、第1電動弁1および蒸発器300を備え、空調システムの動作時に、冷媒は圧縮機100により高温高圧の冷媒に圧縮され、高温高圧の冷媒は凝縮器200により放熱された後に常温高圧の冷媒となり、常温高圧の冷媒は第1電動弁1を通過して蒸発器300に入る。常温高圧の冷媒が第1電動弁1を通過した後に圧力が低下するため、冷媒は気化して低温の冷媒になり、低温の冷媒は、蒸発器300で大量の熱量が吸収されて冷媒になって圧縮機100に戻る。バッテリー冷却システムは熱管理ユニットを備え、空調システムにおける冷媒とバッテリー冷却システムの作動媒体とは熱管理ユニットで熱交換を行う。
【0014】
図2は、熱管理ユニットの具体的な実施形態の構造模式図であり、本実施例において、熱管理ユニット400は熱交換器500および第2電動弁2を備え、熱交換器500と第2電動弁2とは一体に形成され、空調システムにおける冷媒とバッテリー冷却システムの作動媒体とは熱交換器500で熱交換を行い、本実施例において、第1電動弁1の構造および第2電動弁2の構造は同じであり、以下、第1電動弁1と第2電動弁2とを合わせて電動弁と呼んで説明する。もちろん、第1電動弁および第2電動弁の構造は異なってもよいし、またはバッテリー冷却システムは電動弁を使用しなくてもよく、第1電動弁および第2電動弁の1つが本技術案の電動弁の構造と同じであれば、いずれも本技術案の保護範囲内にある。
【0015】
図3~
図6を参照し、いくつかの実施例において、電動弁1は、弁体11、弁座12、弁芯13、ロータユニット14、ステータユニット15および回路基板16を備え、弁座12にポート120が形成され、ステータユニット15はロータユニット14の外周に位置する。本実施例において、ステータユニット15およびロータユニット14には、ステータユニット15とロータユニット14とを隔離するためのスリーブ19が設けられ、ステータユニット15は回路基板16に電気接続および/または信号接続されている。いくつかの実施例において、電動弁1の動作時に、ステータユニット15の巻線に流れる電流を所定の規則に従って変化させるように制御することにより、ステータユニット15の変化する励磁磁界を制御し、ロータユニット14は励磁磁界の作用で回動し、本実施例において、ロータユニット14は、弁芯13を弁座12に対して移動させ、ポート120の開度を調節することができる。
【0016】
図3~
図13を参照し、いくつかの実施例において、弁体11は第1取付部111および第1流路112を備え、第1流路112に作動媒体が流通可能であり、第1取付部111は第1キャビティ1110を有し、第1キャビティ1110は第1流路112に連通し、
図4および
図5に示すように、いくつかの実施例において、少なくとも一部の弁座12は第1キャビティ1110に位置し、本実施例において、第1流路112は異なる口径の流路からなり、もちろん、第1流路112は同じ口径の流路からなってもよい。
図4および
図5を参照し、いくつかの実施例において、電動弁1は固定部材17を更に備え、スリーブ19はロータユニット15の外周に被せられ、スリーブ19は固定部材17に溶接により固定され、弁座12は固定部材17に固定接続され、即ち、スリーブ19と弁座12とが固定部材17により接続され、このように、型の簡略化に寄与し、型を小型化するとともに、弁座12の成形加工を容易にする。もちろん、固定部材17は弁座12に一体成形されてもよく、このように、両者の接続設置を再び行う必要がなく、本実施例において、弁座12におけるポート120はポート120の両側に位置する第1流路112に連通し、弁芯13は、ポート120に近接および離間することにより第1流路112のポート120における流通断面積を変え、更にポート120に絞りを形成することができる。
【0017】
図3~
図14を参照し、いくつかの実施例において、弁体11は第2取付部119および第2流路118を更に備え、第2取付部119は第2キャビティ1190を有し、第2キャビティ1190は第2流路118に連通し、電動弁1はセンサ50を更に備え、少なくとも一部のセンサ50は第2キャビティ1190に位置し、センサ50と回路基板16とは電気接続および/または信号接続され、センサ50は、第2キャビティ内の作動媒体の圧力および/または温度を検出するために用いられる。いくつかの実施例において、
図15を参照し、センサ50は、本体51、センサヘッド52、および第1当接部53を備え、センサヘッド52は本体51に固設され、第1当接部53はセンサ50の回路に電気接続および/または信号接続されている。
図6に示すように、いくつかの実施例において、少なくとも一部のセンサヘッド52は第2流路118または第2キャビティ1190に位置し、センサヘッド52は第2流路118または第2キャビティ1190内の作動媒体の関連パラメータ、例えば、作動媒体の温度および/または圧力をセンシングすることができ、第1当接部53は本体51の上面に設けられ、且つ本体51の上面に固定接続されている、または第1当接部53はセンサ本体51の上面に成形されている。本実施例において、第1当接部53の上面に導電層が成形され、ここで、導電層は錫めっき層、無電解ニッケルおよび金浸出等の処理が行われた層であってもよく、このように、
図6における回路基板16とセンサ50の間が導電層により電気伝導または信号伝送を行うことに寄与し、もちろん、第1当接部53は、1つの単独した部品に加工されてからセンサ50に固定接続されてもよく、この時、第1当接部53は導電金属片等の他の導電可能な構造であってもよい。
【0018】
図6を参照し、いくつかの実施例において、センサ50は弁体11に固定接続されて位置決められ、いくつかの実施例において、
図6、
図8、
図14および
図15を参照し、センサ50の本体51は本体部511および位置規制部512を備え、少なくとも一部の位置規制部512は本体部511の外縁から突出し、第2取付部119の軸線方向に沿ってセンサの本体部511はセンサの位置規制部512よりも回路基板16に近接し、位置規制部512は非回転体であり、位置規制部512は位置規制面5121を備え、位置規制面5121は位置規制部512の周方向に沿って分布され、本実施例において、位置規制面5121は円弧面5122および平面5123を含み、
図6から分かるように、位置規制部512が弁体の第2キャビティ1190に位置する場合、位置規制部512が非回転体であるため、センサ50は回動できず、もちろん、位置規制部の構造は様々であってもよく、センサの回動を防止できれば良く、例えば、位置規制部512は、方形、楕円形または他の形状を呈する。それに対応し、
図8および
図14を参照し、いくつかの実施例において、第2取付部119は第1嵌合部115を備え、第1嵌合部115は嵌合面を備え、嵌合面は第1嵌合部115の側壁に成形され、
図6に示すように、いくつかの実施例において、センサ50と弁体11とが組み立てられた後、第1嵌合部115の嵌合面と位置規制部512の位置規制面5121とが嵌合されて当接され、センサ50の弁体11に対する回動を規制することに寄与し、更に、センサ50の弁体11に対する位置を確保することに寄与し、且つ、センサ50の回路基板16に対する位置を確保することに寄与する。
図6、
図8および
図12を参照し、電動弁1は第1押さえナット10を更に備え、第1押さえナット10は、センサの本体部511から突出したセンサの位置規制部512の部分に押される。いくつかの実施例において、
図14を参照し、第2取付部119は第2嵌合部116を更に備え、第2嵌合部116は第1嵌合部115よりも第2取付部119の開口に近接し、第2嵌合部116の内周面に雌ネジを有し、第1押さえナット10の外周面に雄ネジが形成され、このように、第1押さえナット10の雄ネジは第2嵌合部116の雌ネジと噛み合い、第1押さえナット10はセンサ50の位置規制部512を押圧し、センサ50と弁体11とを接続する。
【0019】
図6を参照し、いくつかの実施例において、センサ50は回路基板16に電気接続および/または信号接続されている。いくつかの実施例において、電動弁1はコネクタ20を更に備え、コネクタ20は導電でき、コネクタ20はセンサ50と回路基板16との間に設けられ、いくつかの実施例において、
図16および
図17を参照し、コネクタ20は第1接続端21および第2接続端22を備え、第1接続端21は
図6における回路基板16に固定接続され、第2接続端22は
図6におけるセンサ50の第1当接部53に当接されている。このように、コネクタ20の設置により、センサ50と回路基板16との間は電気接続および/または信号接続でき、このように、一方、リード線で接続する必要がなく、他方、回路配置を相対的に減少することに寄与し、更にセンサと回路基板との組み立ての簡略化に寄与する。
【0020】
図16を参照し、いくつかの実施例において、回路基板16は第1面161および第2面162を備え、第1面161および第2面162は背向して設けられ、第2面162は弁体に向かい、または、第2取付部119の軸線方向に沿って回路基板16の第2面162は回路基板の第1面161よりもセンサ50に近接し、回路基板16の電子部品は回路基板16の第1面161および/または回路基板の第2面162に設けられていることが分かる。本実施例において、コネクタ20の第1接続端21は回路基板の第2面162に固定接続され、コネクタ20の第1接続端21と回路基板16とは溶接の方式により固定接続を実現し、このように、表面実装の方式によりコネクタ20と回路基板16とを接続して固定し、更にコネクタ20の組み立てプロセスの簡略化に寄与する。
【0021】
図6、
図15~
図17を参照し、いくつかの実施例において、コネクタ20をセンサ50の第1当接部53に正投影し、少なくとも一部のコネクタ20の第1接続端21の投影はセンサ50の第1当接部53内に位置し、このように、コネクタ20とセンサ50との間の接触を確保することに寄与し、コネクタ20とセンサ50との間の電気接続および/または信号接続の信頼性の向上に寄与する。また、本実施例において、少なくとも一部のコネクタ20の第2接続端22の投影もセンサ50の第1当接部53内に位置する。本実施例において、センサ50の第1当接部53の位置は固定コネクタ20の回路基板16の第2面162の位置に対応して設けられ、または、第1当接部53を回路基板16の第2面162に正投影し、少なくとも半分以上の第1当接部53の投影は回路基板16の第2面162に固定されたコネクタ20の領域内に位置する。このように、コネクタ20の傾きの低減に寄与し、コネクタ20と回路基板16と、コネクタ20とセンサ50との間の接触の信頼性の向上に寄与する。
【0022】
図6、
図16および
図17を参照し、いくつかの実施例において、コネクタ20は回路基板16の中心に近接して設けられ、このように、回路基板16の相対的な安定に寄与する。本実施例において、コネクタ20は弾性要素であり、弾性要素の一端は回路基板16に固定接続され、弾性要素の他端はセンサ50の第1当接部53に当接され、弾性要素が固定されると、弾性要素は回路基板16により圧縮されて変形し、弾性要素は弾性変形し、または弾性要素の回路基板16とセンサ50との間における長さは弾性要素の自然状態における長さよりも小さく、このように、コネクタ20とセンサ50と接触の信頼性の向上に寄与する。いくつかの実施例において、弾性要素の回路基板16とセンサ50との間における長さは、弾性要素の自然状態における長さの0.7倍~0.8倍であり、このように、コネクタ20とセンサ50との確実な接触を確保した前提で、弾性要素の弾力を相対的に制御することに寄与し、更に弾性要素が回路基板16に作用する反力の低減に寄与する。
【0023】
図16を参照し、いくつかの実施例において、コネクタ20は2つの以上の弾性要素を備え、本実施例において、コネクタ20は4つの弾性要素を備え、弾性要素は回路基板16の第2面162において間隔をあけて設けられ、弾性要素と回路基板16とは溶接により固定され、且つ回路基板16の回路に電気接続および/または信号接続されている。
図16および
図17を参照し、いくつかの実施例において、第1接続端21および第2接続端22は板状を呈し、第1接続端21と第2接続端22とは相対的に平行に設けられ、第1接続端21は貫通孔211を有し、貫通孔211は第1接続端21の上下面を貫通し、このように、弾性要素と回路基板16とが溶接により固定されている場合、半田と弾性要素との間の接触面積を増加することができ、更に弾性要素と回路基板との接続の信頼性を向上させることに寄与する。もちろん、弾性要素はばね、弾性シートまたは板ばね等の他の弾性要素であってもよい。
【0024】
図17を参照し、いくつかの実施例において、弾性要素は中部23を更に備え、中部23は板状を呈し、中部23は第1接続端21と第2接続端22との間に設けられ、第1接続端21、中部23および第2接続端22は順に間隔をあけて分布されている、または、第1接続端21と中部23との間に一定の距離を有し、第2接続端22と中部23との間に一定の距離を有し、中部23と第1接続端21とは円弧により滑らかに接続され、中部23と第2接続端22との間は円弧により滑らかに接続され、このように、弾性要素の弾性変形に寄与する。また、本実施例において、中部23と第1接続端21との間は一定の角度を有し、このように、弾性要素の弾性変形に寄与する。本実施例において、弾性要素は1つの中部23のみを備え、もちろん、第1接続端21と第2接続端との間に2つの以上の中部23が設けられ、隣接する中部の間の首尾の両端が接続されてもよい。
【0025】
図6、
図14、
図16および
図18を参照し、いくつかの実施例において、電動弁1はカバー18を更に備え、カバー18は回路基板16の上方に被せられ、コネクタ20がセンサ50に当接されると、コネクタ20が反力を発生して回路基板16に作用することで、回路基板16は変形しやすく、コネクタ20の回路基板16に対する作用力を解消するとともに回路基板16の安定性を強化するために、カバー18には支持部181が設けられ、支持部181はカバー18の内面から、カバー18の内面から離れる方向へ突起して形成され、第2取付部119の軸線方向に沿って支持部181は回路基板16の上方に位置する。
図16を参照し、いくつかの実施例において、支持部181は支持部の本体1811および突起部1812を備え、支持部の本体1811はカバー18に接続され、突起部1812は支持部の本体1811の上面から、支持部本体1811の上面から離れる方向へ突起して設けられ、本実施例において、支持部18は2つの突起部1812を備え、且つ、突起部1812は円柱状であり、もちろん、突起部1812は方形または菱形または他の形状であってもよい。いくつかの実施例において、コネクタ20が囲んで第1領域を形成し、突起部1812が第1領域の中心寄りの位置に支持されることを定義し、このように、回路基板16の相対的な安定に寄与する。本実施例において、支持部181は支持部の本体1811および突起部1812を備え、もちろん、支持部181は支持部の本体1811のみを備えてもよいし、突起部1812のみを備えてもよい。また、本実施例において、突起部1812は回路基板16の第1面161に垂直であり、突起部1812は回路基板16の第1面161に接触し、支持部181およびコネクタ20はそれぞれ回路基板16の両側に位置し、支持部181は、コネクタ20が回路基板16に作用する弾性力を打ち消すために用いられ、本実施例において、突起部1812は回路基板16の第1面161に当接され、突起部1812と回路基板16の第1面161との接触位置は、回路基板16の第2面162におけるコネクタ20の第1接続端21の位置と1対1で設けられ、または突起部1812と第1面161との接触位置は、コネクタ20の第1接続端21で囲まれた領域内に位置する。このように、回路基板の相対的な安定に寄与し、本実施例において、支持部181とカバー18とは一体成形され、もちろん、支持部181は単独で1つの部品に加工されてからカバーに固定接続されてもよい。
【0026】
図6および
図18を参照し、いくつかの実施例において、弁体11を基準とし、カバー18は弁体11の上方に設けられ、カバー18は回路基板16およびロータユニット14の周辺に被せられ、カバー18と弁体11とは着脱可能に接続され、本実施例において、ステータユニット15をインサートとしてカバー18を射出成形し、このように、ステータユニット15の位置規制に寄与し、もちろん、ステータユニット15は、射出の方式により位置規制せず、電動弁1内に位置規制構造を設けることによりステータユニットを位置規制してもよい。
図16を参照し、いくつかの実施例において、カバー18は第1収容部182および第2収容部183を備え、第1収容部182に第1収容キャビティ1820が成形され、第2収容部183に第2収容キャビティ1830が成形され、第1収容キャビティ1820と第2収容キャビティ1830とは連通しない。
図4および
図5に示すように、いくつかの実施例において、回路基板16は第1収容キャビティ1820に設けられ、ロータユニット14は第2収容キャビティ1830に設けられ、
図6に示すように、本実施例において、少なくとも一部のセンサ50およびコネクタ20は第1収容キャビティ1820に位置し、このように、構造のコンパクトに寄与する。
【0027】
図19~
図21を参照し、
図19は、電動弁の第2種の実施形態の構造模式図であり、
図21は、コネクタの第2種の実施形態の構造模式図である。以下、コネクタの第2種の実施形態の構造について説明する。
【0028】
図19~
図21を参照し、いくつかの実施例において、電動弁1’は、センサ50、回路基板16およびコネクタ20’を備え、コネクタ20’はセンサ50と回路基板16との間に設けられ、コネクタ20’は第1接続端21’および第2接続端22’を備え、第1接続端21’は回路基板16に固定接続され、第2接続端21’はセンサ50に当接されている。コネクタの第1種の実施形態と比べ、本実施例において、コネクタ20’は剛性要素であり、電動弁1’は4つのコネクタ20’を備え、通常、コネクタ20’の加工過程において、4つのコネクタ20’の高さには一定の公差が存在し、
図13を参照し、いくつかの実施例において、コネクタ20’とセンサ50との確実な接触を確保するために、コネクタ20’の高さに基づいてセンサ50の4つの第1当接部53を高さが異なる第1当接部に加工してもよく、本実施例におけるコネクタの他の特徴はコネクタの第1種の実施形態を参照することができ、ここでは説明を省略する。
【0029】
以下、上記2種の実施例における弁体の構造について詳細に説明する。
【0030】
図7および
図10を参照し、いくつかの実施例において、弁体11は第1部113および第2部114を備え、第1部113と第2部114とが一体となり、第1部113を基準とし、第2部114は第1部113の下方に位置し、
図2~
図5に示すように、いくつかの実施例において、第1部113の上面1131はカバー18に接触して設けられ、且つカバー18に着脱可能に接続され、本実施例において、弁体11とカバー18とは第1ネジ20により接続され、いくつかの実施例において、
図7を参照し、弁体11の第1部113にネジ孔1132が成形され、
図18を参照し、いくつかの実施例において、カバー18に連通孔184が成形され、連通孔184はカバー18の上下面を貫通する。
図3に示すように、いくつかの実施例において、第1ネジ30は連通孔184を貫通してカバー18から弁体11への方向において取り付けられて弁体11に螺合されている。
図10を参照し、本実施例において、第1部113の長さL1は第2部114の長さL2よりも大きく、このように設けることにより、弁体の重量を相対的に減少することに寄与し、更に電動弁の総重量の低減に寄与し、更に電動弁の軽量化に寄与する。
【0031】
図7~
図11を参照し、いくつかの実施例において、第2部114は第1壁1161および第2壁1162を備え、第1壁1161と第2壁1162とは対向して設けられている。本実施例において、第1壁1161と第2壁1162とは相対的に平行に設けられ、
図7~
図12を参照し、いくつかの実施例において、第1流路112は第1開口端1121および第2開口端1122を備え、第1開口端1121および第2開口端1122は連通して設けられ、少なくとも一部の第1開口端1121は第1壁1161に位置し、少なくとも一部の第2開口端1122は第2壁1162に位置し、本実施例において、第1開口端1121は流体の流入に用いられ、第2開口端1122は流体の流出に用いられる。
図10を参照し、いくつかの実施例において、第1部113は第1側壁1133および第2側壁1134を備え、第1側壁1133と第2側壁1134とは対向して設けられ、本実施例において、第1側壁1133および第2側壁1134は相対的に平行に設けられ、第1側壁1133および第2側壁1134は弁体11の両側に位置し、
図10を参照し、いくつかの実施例において、第2部114は第3壁1144を更に備え、第1側壁1133および第3壁1144は弁体11に対して同じ側に位置し、第3壁1144および第1側壁1133のそれぞれは、第1開口端1121または第2開口端1122を有しない。いくつかの実施例において、基準面を定義し、基準面は第1側壁1133と第2側壁1134との間に位置し、且つ基準面は第1側壁1133または第2側壁1134に平行に設けられている。第1壁1161を正面とし、弁体11を正面に投影し、第1接続線を定義し、第1接続線は第1側壁1133の投影の中点と第2側壁1134の投影の中点との接続線であり、上記基準面は第1接続線の中点と重なり、少なくとも一部の第3壁1144は第1側壁1133よりも基準面に近接するように設けられている。このように、一方、カバー18と弁体11の第1部113との接続を確保することができ、他方、第2部114の第3壁1144が第1部113の第1側壁1133よりも上記基準面に近接するように設けられているため、弁体の重量の軽減に寄与し、更に電動弁の軽量化に寄与する。
【0032】
図10を参照し、いくつかの実施例において、第2部114は第4壁1145を更に備え、第4壁1145と第3壁1144とは対向して設けられ、本実施例において、第3壁1144の本体パーツおよび第4壁1145の本体パーツは平面状となり、第4壁1145の本体パーツと第3壁1144の本体パーツとは平行に設けられ、第4壁1145および第3壁1144は弁体11の両側に位置し、第4壁1145および第1部113の第2側壁1134は弁体11に対して同じ側に位置する。少なくとも一部の第4壁1145は、第2側壁1134よりも弁体の基準面に近接するように設けられ、第2部114の第4壁1145が第1部113の第2側壁1134よりも基準面に近接するように設けられているため、弁体の重量の軽減に寄与し、更に電動弁の軽量化に寄与する。
【0033】
図9および
図10を参照し、いくつかの実施例において、第2部114は第1凹部1171を更に備え、第1凹部1171は第3壁1144から凹んで設けられ、第1凹部1171は第1部113と第2部114との接続部に設けられ、このように、応力が第1部113と第2部114との接続箇所に集中することの回避に寄与し、もちろん、第1凹部1171は第3壁1144に位置してもよく、第3壁1144における第1凹部1171から基準面までの距離は第1側壁1133から基準面までの距離よりも小さく、本技術案において、第1凹部1171を設けることにより、弁体の重量の軽減に寄与し、更に電動弁の軽量化に寄与する。
【0034】
図9および
図10を参照し、いくつかの実施例において、第2部114は第2凹部1172を更に備え、第2凹部1172は第4壁1145から凹んで設けられ、第2凹部1172が第4壁1145に位置するまたは第1部113と第2部114との接続部に位置し、このように、応力が第1部113と第2部114との接続箇所に集中することの回避に寄与し、もちろん、第2凹部1172は第4壁1145に位置してもよく、第4壁1145における第2凹部1172から基準面までの距離は第2側壁1134から基準面までの距離よりも小さく、本技術案において、第2凹部1172を設けることにより、弁体の重量の軽減に寄与し、更に電動弁の軽量化に寄与する。
【0035】
本技術案において、第1凹部1171および第2凹部1172を設けることにより、一方、弁体の重量の軽減に寄与し、他方、第1凹部1171および第2凹部1172を設けることにより、弁体11を加工する際、外部治具は弁体11を挟持しやすく、更に弁体11の製造加工に寄与する。いくつかの実施例において、
図7~
図10を参照し、第2部114の第3壁1144の延伸方向に沿い、第1凹部1171および第2凹部1172は弁体11の第1壁1161および第2壁1162を貫通し、第1凹部1171の縁および/または第2凹部1172の縁から第1流路112の外縁までの最小距離は1.5mm以下であり、このように、第1凹部1171および第2凹部1172が第1流路112の構造を破壊しないことは確保できる。本実施例において、第1凹部1171および第2凹部1172は基準面に関して対称に設けられ、第1凹部1171と第3壁1144とは円弧により滑らかに接続され、第2凹部1172と第4壁1145とは円弧により滑らかに接続されている。いくつかの実施例において、第1壁1161に平行な方向に沿って弁体11を切断して弁体の断面を得て、第1凹部1171および第2凹部1172の断面形状は円弧状であり、第1凹部1172および第2凹部1172の直径は3mm以下である。このように、弁体11の加工時の外部治具の挟持力を確保することができ、更に弁体の製造加工に寄与する。
【0036】
図7~
図10を参照し、いくつかの実施例において、第1壁1161に平行な方向に沿って第1部113および第2部114を切断して第1部113の断面および第2部114の断面を得て、第1部113の断面の外郭は矩形または長方形を呈し、第2部114の断面の外郭は不規則な形状であり、第2部の形状を変えることにより、弁体の材料使用量を減少し、このように、弁体11の重量の減少に寄与し、電動弁の総重量の低減に寄与し、更に電動弁の軽量化に寄与する。
【0037】
図7~
図10を参照し、いくつかの実施例において、第2部114は底壁1141を備え、底壁1141は平面パーツ1143を含み、平面パーツ1143は第1部113の上面1131に対して平行に設けられ、本技術案において、底壁1141に平面パーツ1143を設けることにより、電動弁は平面パーツ1143に沿って配置できる。
図9および
図10を参照し、いくつかの実施例において、第1壁1161を正面とし、弁体11を正面に投影して弁体の投影を得て、平面パーツ1143の投影の長さL3は、第1部113の投影の長さL1の4分の1以上かつ第1部113の投影の長さL1未満であり、即ち、L1>L3≧1/4L1であり、このように、電動弁が平面パーツ1143に沿って配置されると、電動弁に確実な支持を提供することに寄与する。
【0038】
図7~
図10を参照し、いくつかの実施例において、底壁1141は円弧面パーツ1142を含み、円弧面パーツ1142は平面パーツ1143よりも第1流路112に近接し、円弧面パーツ1142と平面パーツ1143とは円弧により滑らかに接続され、このように、応力集中の回避に寄与し、第3壁1144と底壁1141との間は円弧により滑らかに接続され、第4壁1145と底壁1141との間は円弧により滑らかに接続され、このように、応力集中の回避に寄与する。
【0039】
図5および
図10を参照し、いくつかの実施例において、弁芯13の移動に平行な方向に沿い、または第1壁1161に垂直な方向に沿い、弁体11の第1部113の高さH1は第2部114の高さH2よりも小さく、いくつかの実施例において、第1部113の高さは6mm以上18mm以下であり、このように、弁体11とカバー18との間のネジによる接続の信頼性を確保するとともに、弁体の重量を相対的に減少することに寄与し、更に電動弁の総重量を相対的に減少することに寄与し、更に電動弁の軽量化に寄与する。
【0040】
図10を参照し、いくつかの実施例において、第2部114の外縁から第1流路112の外縁までの最小距離は1.5mm以下であり、このように、第2部114の外縁が第1流路112の構造を破壊しないことは確保できる。
【0041】
図13を参照し、いくつかの実施例において、第2流路118は第3開口端1181および第4開口端1182を備え、第3開口端1181と第4開口端1182とは連通して設けられ、第3開口端1181は第1壁1161に成形され、第4開口端1182は第2壁1162に成形され、本実施例において、第3開口端1181は流体の流出に用いられ、第4開口端1182は流体の流入に用いられる。
図6、
図7、
図12および
図13に示すように、本実施例において、第1流路112の第1開口端1121(即ち、第1流路112の流入口)および第2流路118の第3開口端1181(即ち、第2流路118の流出口)は弁体11に対して同じ側に設けられ、第1流路112の第2開口端1122(即ち、第1流路112の流出口)および第2流路118の第4開口端1182(即ち、第2流路118の流入口)は弁体11に対して同じ側に設けられ、以上の両側は弁体の異なる側であり、このように、電動弁が熱管理システムに適用される場合、
図1および
図2に示すように、電動弁と熱交換器500とを集積するまたは組み立てる必要があるため、電動弁の第1流路112の第2開口端1122(即ち、第1流路112の流出口)と熱交換器500の入口とを接続し、熱交換器500の出口と電動弁の第2流路118の第3開口端1181(即ち、第2流路の流出口)とを接続することができ、熱交換器500を電動弁に対応して取り付けることを容易にする。本実施例において、第1流路112の流入口および第2流路118の流入口は弁体の異なる側に設けられてもよく、第1流路112の流出口および第2流路118の流出口は弁体の異なる側に設けられてもよく、もちろん、電動弁の実際適用の必要に応じ、第1流路112の流入口および第2流路118の流入口は弁体11の同じ側に設けられてもよく、第1流路112の流出口および第2流路118の流出口は弁体11の同じ側に設けられてもよい。また、
図7を参照し、いくつかの実施例において、第2部114の外縁から第2流路118の外縁までの最小距離は1.5mm以下であり、このように、第2部114の外縁が第2流路118の構造を破壊しないことは確保できる。
【0042】
図7~
図13を参照し、いくつかの実施例において、第1流路112の第1開口端1121(即ち、第1流路112の流入口)および第2流路118の第3開口端1181(即ち、第2流路118の流出口)は弁体11に対して同じ側に設けられ、第1流路112の第2開口端1122(即ち、第1流路の流出口)および第2流路118の第4開口端1182(即ち、第2流路118の流入口)は弁体11に対して同じ側に設けられ、第1取付部111の第1キャビティ1110の開口は弁体11に対して同じ側に位置し、以上の3側は弁体11の異なる側であり、このように、一方、干渉の回避に寄与し、他方、弁体11の利用率を向上させ、更に弁体の小型化に寄与する。
【0043】
図3、
図10および
図11を参照し、いくつかの実施例において、弁体11は取付孔117を更に備え、取付孔117は第1壁1161および第2壁1162を貫通し、第2部114の外縁から取付孔117の外縁までの最小距離は1.5mm以下である。このように、第2部114の外縁が取付孔117の構造を破壊しないことは確保できる。