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特許7166466海洋電気器具の短絡ブレイク試験システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-27
(45)【発行日】2022-11-07
(54)【発明の名称】海洋電気器具の短絡ブレイク試験システム
(51)【国際特許分類】
   G01R 31/00 20060101AFI20221028BHJP
   G01R 31/52 20200101ALI20221028BHJP
【FI】
G01R31/00
G01R31/52
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021540355
(86)(22)【出願日】2019-09-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-04
(86)【国際出願番号】 CN2019106414
(87)【国際公開番号】W WO2020057542
(87)【国際公開日】2020-03-26
【審査請求日】2021-03-19
(31)【優先権主張番号】201811092131.1
(32)【優先日】2018-09-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521119049
【氏名又は名称】西安高圧電器研究院有限責任公司
【氏名又は名称原語表記】Xi’an High Voltage Apparatus Research Institute Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.18 West Second Ring Road,Xi’an City,Shaanxi Province,710077,P.R.CHINA
(73)【特許権者】
【識別番号】521119050
【氏名又は名称】中国西電電気股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHINA XD ELECTRIC CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Building A,No.7 Tangxing Road,Xi’an,Shaanxi,710075,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】高飛
(72)【発明者】
【氏名】許▲ハン▼
(72)【発明者】
【氏名】劉勇
(72)【発明者】
【氏名】梁国斌
【審査官】小川 浩史
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第105510750(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第105548751(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第1696631(CN,A)
【文献】中国実用新案第207336659(CN,U)
【文献】中国実用新案第202221452(CN,U)
【文献】中国実用新案第205404757(CN,U)
【文献】中国実用新案第204679576(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第106872814(CN,A)
【文献】中国実用新案第206558966(CN,U)
【文献】中国実用新案第205151557(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 31/00
G01R 31/50-31/74
G01R 31/28-31/3193
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
給電設備とスイング試験設備と該スイング試験設備に設けられた測定対象の海洋電気器具を備え、上記測定対象の海洋電気器具は電流センサーとコントローラを備える海洋電気器具の短絡ブレイク試験システムであって、
上記スイング試験設備は、船体のローリング、ピッチングとヨーイングの三つの自由度運動をシミュレーションして、測定対象の海洋電気器具に海上のスイング環境を提供し、
上記給電設備は、ケーブルによって上記測定対象の海洋電気器具の電源入力端に接続され、上記測定対象の海洋電気器具に電気エネルギーを提供し、
上記測定対象の海洋電気器具の電流センサーは、上記給電設備からの電流を採集し、
上記測定対象の海洋電気器具のコントローラは、上記電流によって短絡を確定した後、上記測定対象の海洋電気器具と上記給電設備との接続のオフ動作を行っており、
上記海洋電気器具の短絡ブレイク試験システムは、クランプと、スプリングと、絶縁ロープをさらに備え、
上記クランプは上記ケーブルにクランピングされており、
上記クランプは2つの固定構造を備え、各上記固定構造は上記スプリングの一端に固定的に接続され、上記スプリングの他端は上記絶縁ロープの一端に接続され、上記絶縁ロープの他端は地面又は壁に固定されることを特徴とする海洋電気器具の短絡ブレイク試験システム。
【請求項2】
上記給電設備は、高電圧バスと、可変周波数スピードコントロールシステムと、ドライブと、励起システムと、インパクトジェネレーターと、第一スイッチと、第二スイッチと、第三スイッチと、第四スイッチと、第一電流調節回路と、第一電圧調節回路と、第一高電圧給電バスと、変圧器と、第二電流調節回路と、第二電圧調節回路と、第二高電圧給電バスとを備え、
上記高電圧バスは、上記可変周波数スピードコントロールシステムと、上記ドライブと、上記インパクトジェネレーターとに順に接続されており、
上記高電圧バスは、上記励起システムと、上記インパクトジェネレーターと、上記第一スイッチと、上記第二スイッチと、上記変圧器と、上記第二電流調節回路と、上記第二高電圧給電バスとに順に接続されており、
上記第二電圧調節回路は上記第二高電圧給電バスに接続されており、
上記高電圧バスは、上記第三スイッチと、上記第四スイッチと、上記第一電流調節回路と、上記第一高電圧給電バスとに順に接続されており、
上記第一電圧調節回路は上記第一高電圧給電バスに接続されており、
上記第一高電圧給電バスと上記第二高電圧給電バスは、上記測定対象の海洋電気器具の電源入力端に接続されており、
上記第一スイッチと上記第二スイッチの接続箇所は上記第三スイッチと上記第四スイッチの接続箇所に接続されており、
上記第一電圧調節回路と上記第二電圧調節回路は何れも電圧の波形パラメータを調節ために用いられ、
上記第一電流調節回路と上記第二電流調節回路は何れも電流の波形パラメータを調節するために用いられることを特徴とする請求項1に記載の海洋電気器具の短絡ブレイク試験システム。
【請求項3】
上記スイング試験設備は、オイルソースシステム、制御システムとスイング試験テーブルを備え、
上記制御システムは、上記オイルソースシステムを制御して上記スイング試験テーブルの油圧サーボシステムへ油圧オイルを提供し、
上記制御システムは、上記スイング試験テーブルによる船体のローリング、ピッチングとヨーイングの三つの自由度運動のシミュレーションを制御し、
上記スイング試験テーブルには上記測定対象の海洋電気器具が置されることを特徴とする請求項に記載の海洋電気器具の短絡ブレイク試験システム。
【請求項4】
上記スイング試験設備は、地面に固定されたベースをさらに備え、
上記スイング試験テーブルは上記ベースに配置されることを特徴とする請求項に記載の海洋電気器具の短絡ブレイク試験システム。
【請求項5】
上記オイルソースシステムは、オイルタンクと、油圧ポンプと、第一サーボバルブと、第二サーボバルブと、第三サーボバルブとを備え、
上記油圧ポンプの入力ポートはパイプによって上記オイルタンクに接続され、
上記油圧ポンプの出力ポートはパイプによって上記第一サーボバルブと、上記第二サーボバルブと、上記第三サーボバルブとにそれぞれ接続されており、
上記第一サーボバルブに接続されたサーボインターフェースは、船体のローリングの自由度運動をシミュレーションする油圧サーボシステムに油圧オイルを提供し、
上記第二サーボバルブに接続されたサーボインターフェースは、船体のピッチングの自由度運動をシミュレーションする油圧サーボシステムに油圧オイルを提供し、
上記第三サーボバルブに接続されたサーボインターフェースは、船体のヨーイングの自由度運動をシミュレーションする油圧サーボシステムに油圧オイルを提供することを特徴とする請求項に記載の海洋電気器具の短絡ブレイク試験システム。
【請求項6】
上記オイルソースシステムと上記制御システムは第一電磁シールド室に設けられ、上記スイング試験テーブルは第二電磁シールド室に設けられることを特徴とする請求項に記載の海洋電気器具の短絡ブレイク試験システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電気器具の試験分野に関し、具体的に、海洋電気器具の短絡ブレイク試験システムに関する。
【背景技術】
【0002】
海洋電気器具とは、海上のスイング環境で作業を行う電気製品を指す。海洋電気器具は回線に短絡故障が発生した場合、ボード上の設備と人の安全を保証するために、リアルタイムに短絡電流をブレイクすべきである。現在、海洋製品の短絡ブレイク試験において、海上のスイングの特殊な環境をシミュレーションすることができないため、試験結果が正しくない問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は上記問題に鑑みて為されたもので、海洋電気器具の短絡ブレイク試験システムを提供して、海洋電気器具が海上のスイング環境で短絡ブレイク試験を実現する際に試験結果の正確性を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、本発明は以下の技術手段を提供する。給電設備とスイング試験設備と該スイング試験設備に設けられた測定対象の海洋電気器具を備え、上記測定対象の海洋電気器具は電流センサーとコントローラを備える海洋電気器具の短絡ブレイク試験システムであって、上記スイング試験設備は、船体のローリング、ピッチングとヨーイングの三つの自由度運動をシミュレーションして、測定対象の海洋電気器具に海上のスイング環境を提供し、上記給電設備は、ケーブルによって上記測定対象の海洋電気器具の電源入力端に接続され、上記測定対象の海洋電気器具に電気エネルギーを提供し、上記測定対象の海洋電気器具の電流センサーは、上記給電設備からの電流を採集し、上記測定対象の海洋電気器具のコントローラは、上記電流によって短絡を確定した後、上記測定対象の海洋電気器具と上記給電設備との接続のオフ動作を行っており、上記海洋電気器具の短絡ブレイク試験システムは、クランプと、スプリングと、絶縁ロープをさらに備え、上記クランプは上記ケーブルにクランピングされており、上記クランプは2つの固定構造を備え、各上記固定構造は上記スプリングの一端に固定的に接続され、上記スプリングの他端は上記絶縁ロープの一端に接続され、上記絶縁ロープの他端は地面又は壁に固定される。
【0006】
望ましくは、上記給電設備は、高電圧バスと、可変周波数スピードコントロールシステムと、ドライブと、励起システムと、インパクトジェネレーターと、第一スイッチと、第二スイッチと、第三スイッチと、第四スイッチと、第一電流調節回路と、第一電圧調節回路と、第一高電圧給電バスと、変圧器と、第二電流調節回路と、第二電圧調節回路と、第二高電圧給電バスとを備え、上記高電圧バスは、上記可変周波数スピードコントロールシステムと、上記ドライブと、上記インパクトジェネレーターとに順に接続されており、上記高電圧バスは、上記励起システムと、上記インパクトジェネレーターと、上記第一スイッチと、上記第二スイッチと、上記変圧器と、上記第二電流調節回路と、上記第二高電圧給電バスとに順に接続されており、上記第二電圧調節回路は上記第二高電圧給電バスに接続されており、上記高電圧バスは、上記第三スイッチと、上記第四スイッチと、上記第一電流調節回路と、上記第一高電圧給電バスとに順に接続されており、上記第一電圧調節回路は上記第一高電圧給電バスに接続されており、上記第一高電圧給電バスと上記第二高電圧給電バスは、上記測定対象の海洋電気器具の電源入力端に接続されており、上記第一スイッチと第二スイッチの接続箇所は上記第三スイッチと上記第四スイッチの接続箇所に接続されており、上記第一電圧調節回路と上記第二電圧調節回路は何れも電圧の波形パラメータを調節ために用いられ、上記第一電流調節回路と上記第二電流調節回路は何れも電流の波形パラメータを調節するために用いられる。
【0007】
望ましくは、上記スイング試験設備は、オイルソースシステムと、制御システムと、スイング試験テーブルとを備え、上記制御システムは、上記オイルソースシステムを制御して上記スイング試験テーブルの油圧サーボシステムへ油圧オイルを提供し、上記制御システムは、上記スイング試験テーブルによる船体のローリング、ピッチングとヨーイングの三つの自由度運動のシミュレーションを制御し、上記スイング試験テーブルには上記測定対象の海洋電気器具が置される。
【0008】
望ましくは、上記スイング試験設備は、地面に固定されたベースをさらに備え、上記スイング試験テーブルは上記ベースに配置される。
【0009】
望ましくは、上記オイルソースシステムは、オイルタンクと、油圧ポンプと、第一サーボバルブと、第二サーボバルブと、第三サーボバルブとを備え、上記油圧ポンプの入力ポートはパイプによって上記オイルタンクに接続され、上記油圧ポンプの出力ポートはパイプによって上記第一サーボバルブと、上記第二サーボバルブと、上記第三サーボバルブとにそれぞれ接続されており、上記第一サーボバルブに接続されたサーボインターフェースは、船体のローリングの自由度運動をシミュレーションする油圧サーボシステムに油圧オイルを提供し、上記第二サーボバルブに接続されたサーボインターフェースは、船体のピッチングの自由度運動をシミュレーションする油圧サーボシステムに油圧オイルを提供し、上記第三サーボバルブに接続されたサーボインターフェースは、船体のヨーイングの自由度運動をシミュレーションする油圧サーボシステムに油圧オイルを提供する。
【0010】
望ましくは、上記オイルソースシステムと上記制御システムは第一電磁シールド室に設けられ、上記スイング試験テーブルは第二電磁シールド室に設けられる
【発明の効果】
【0012】
従来技術に比べて、本発明の技術案は以下の利点を有する。上記の技術案による海洋電気器具の短絡ブレイク試験システムによると、スイング試験設備によって船体のローリング、ピッチングとヨーイングの三つの自由度運動をシミュレーションして、測定対象の海洋電気器具に海上のスイング環境を提供し、給電設備によって測定対象の海洋電気器具に要な電気エネルギーを提供し、短絡ブレイク性能試験を行うことができる。海洋電気器具の海上のスイング環境での短絡ブレイク試験を実現して、試験結果の正確性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
以下に、本発明の実施例又は従来技術における技術案をさらに明瞭に説明するために、実施例又は従来技術の説明に用いられる図面について簡単に説明する。以下の説明する図面はただ本発明の実施例を説明するためのもので、当業者は進歩的な工夫を要ることなく、これらの図面からその他の図面を取得できることは言うまでもない。
【0014】
図1図1は本発明の実施例による海洋電気器具の短絡ブレイク試験システムの構造概略図である。
図2図2は本発明の実施例による固定ケーブルのフィクスチャの概略図である。
図3図3は本発明の実施例による給電設備の電気的構造概略図である。
図4図4は本発明の実施例による第一電圧調節回路の構造図である。
図5図5は本発明の実施例による第一電流調節回路の構造図である。
図6図6は本発明の実施例によるスイング試験設備の構造概略図である。
図7図7は本発明の実施例によるオイルソースシステムの構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本発明の実施例における附図を参照して、本発明の実施例における技術案について明瞭で完全に説明する。言うまでもなく、ここで説明する実施例はただ本発明の一部の実施例に過ぎなく、本発明はこれに限られない。本発明における実施例に基づき、当業者は進歩的な工夫を要ることなくその他の実施例を変形できるが、これは何れも本発明の範囲に属すると理解されるべきである。
【0016】
本実施例は海洋電気器具の短絡ブレイク試験システムであって、図1に示すように、該短絡ブレイク試験システムは、給電設備11とスイング試験設備12を備える。スイング試験設備12は船体のローリング、ピッチングとヨーイングの三つの自由度運動をシミュレーションするために用いられ、測定対象の海洋電気器具13に海上のスイング環境を提供する。ローリングとは、左右方向におけるスイングを指し、ピッチングとは、前後方向におけるスイングを指し、ヨーイングとは、ボウの左右スイングを指す。給電設備はケーブルによって測定対象の海洋電気器具13の電源入力端に接続され、測定対象の海洋電気器具13に電気エネルギーを提供する。
【0017】
本実施例による海洋電気器具の短絡ブレイク試験システムの作業原理は、スイング試験設備12によって測定対象の海洋電気器具13に海上のスイング環境を提供すると共に、給電設備によって測定対象の海洋電気器具13に電気エネルギーを提供し、測定対象の海洋電気器具13の電流センサーは給電設備11からの電流をリアルタイムに採集し、測定対象の海洋電気器具13のコントローラは電流センサーによって採集された電流を取得し、該電流によって短絡の発生を確定した後オフ動作を実行し、短絡ブレイク試験を行う。海上のスイング環境での海洋電気器具の短絡ブレイク試験を実現して試験結果の正確性を高める。
【0018】
一実施例において、図2に示すフィクスチャによってケーブルを固定し、望ましくは、ケーブルとしてフレキシブルケーブルが用いられる。クランプ21はケーブル14にクランピングされる。クランプ21は2つの固定構造211を備える。各固定構造211はスプリング22の一端に固定的に接続される。スプリング22の他端は絶縁ロープ23の一端に接続される。絶縁ロープ23の他端は地面又は壁に固定される。図2に示すフィクスチャによってケーブルを固定し、スイング中におけるケーブル、高電圧バス及びその他の設備への危害を除去する。
【0019】
一実施例において、給電設備11は図3に示す通りである。具体的に、給電設備11は、高電圧バス111、可変周波数スピードコントロールシステム112、ドライブ113、励起システム114、インパクトジェネレーター115、第一スイッチ116、第二スイッチ117、第三スイッチ118、第四スイッチ119、第一電流調節回路120、第一電圧調節回路121、第一高電圧給電バス122、変圧器123、第二電流調節回路124、第二電圧調節回路125と第二高電圧給電バス126を備える。高電圧バス111は、具体的に10kVの高電圧バスであり、第一高電圧バス122は具体的に10kVの高電圧バスであり、第二高電圧バス126は具体的に35kVの高電圧バスである。
【0020】
高電圧バス111は、可変周波数スピードコントロールシステム112、ドライブ113、インパクトジェネレーター115に順に接続される。可変周波数スピードコントロールシステム112はドライブ113の可変周波数、スピードコントロール及び起動などを制御する。ドライブ113はインパクトジェネレーター115の運転を駆動する。
【0021】
高電圧バス111は励起システム114、インパクトジェネレーター115、第一スイッチ116、第二スイッチ117、変圧器123、第二電流調節回路124、第二高電圧給電バス126に順に接続される。励起システム114はインパクトジェネレーター115のステーターに励起電流を提供する。第二電圧調節回路125は第二高電圧給電バス126に接続される。
【0022】
高電圧バス111はさらに第三スイッチ118、第四スイッチ119、第一電流調節回路120、第一高電圧給電バス122に順に接続され、第一電圧調節回路121は第一高電圧給電バス122に接続される。
【0023】
第一スイッチ116と第二スイッチ117の接続箇所は第三スイッチ118と第四スイッチ119の接続箇所に接続される。第一スイッチ116、第二スイッチ117、第三スイッチ118と第四スイッチ119のオフ及びオン操作によって、測定対象の海洋電気器具13に異なる給電案を提供する。方案一:第一スイッチ116と第二スイッチ117がオンされ、第三スイッチ118と第四スイッチ119がオフされ、インパクトジェネレーター115を起動して35kVの高電圧電気を提供する;方案二:第一スイッチ116と第四スイッチ119がオンされ、第二スイッチ117と第三スイッチ118がオフされ、インパクトジェネレーター115を起動して10kVの高電圧電気を提供する;方案三:第三スイッチ118と第四スイッチ119がオンされ、第一スイッチ116と第二スイッチ117がオフされ、直接に高電圧バス111からの10kVの高電圧電気を用いる;方案四、第三スイッチ118と第二スイッチ117がオンされ、第一スイッチ116と第四スイッチ119がオフされ、高電圧バス111からの10kVを35kVの高電圧電気に昇圧した後に測定対象の海洋電気器具13に提供する。DCバス111から直接に提供される高電圧電気に比べて、インパクトジェネレーター115のパワーが大きく、提供する電流が大きくて、大容量の試験に適用できる。
【0024】
第一電圧調節回路121と第二電圧調節回路125は何れも電圧の波形パラメータを調整するために用いられる。第一電圧調節回路121と第二電圧調節回路125は具体的にTRV(transient recovery voltage、過渡回復電圧)調節設備である。図4は、10つの抵抗と10つのコンデンサを備える第一電圧調節回路121を示す。抵抗間は並列又は直列して用いられ、コンデンサは並列して用いられ、抵抗とコンデンサとの間は直列して用いられる。異なる抵抗とコンデンサの組み合わせによって電圧波形を調節でき、測定対象の海洋電気器具による電源周波数変調ブランチへの要求を満足できる。
【0025】
第一電流調節回路120と第二電流調節回路124は何れも電流の波形パラメータを調節するために用いられる。図5は第一電流調節回路120を示し、電流を変更して回路のリアクタンス値を調節する。
【0026】
図6を参照すると、具体的に、スイング試験設備12は、オイルソースシステム131、制御システム132及びスイング試験テーブル133を備える。制御システム132はオイルソースシステム131を制御してスイング試験テーブル133の油圧サーボシステムへ油圧オイルを提供する。制御システム132はさらにスイング試験テーブル133による船体のローリング、ピッチングとヨーイングの三つの自由度運動のシミュレーションを制御する。スイング試験テーブル133には、測定対象の海洋電気器具13が置される。
【0027】
さらに、地面に固定されるベースを設置し、スイング試験テーブル133を該ベースに固定して、スイング試験テーブル133のスイング中の安定性を保証し、ベースが接地されることで測定対象の海洋電気器具13の電気的な安全を保証できる。
【0028】
図7を参照すると、具体的に、オイルソースシステム131は、オイルタンク17-1、油圧ポンプ17-2、高電圧オイルフィルター17-3、圧力センサー17-4、圧力計17-5、アキュムレータ17-6、第一サーボバルブ17-7、第二サーボバルブ17-8、第三サーボバルブ17-9、サーボインターフェース17-10、減圧バルブ17-11、ソレノイド方向変換バルブ17-12、アンロードバルブ17-13、比例リリーフバルブ17-14、比例リリーフバルブ拡大板17-15、ウォータークーラー17-16、パイプコネクタ17-18、リターンオイルフィルター17-19、電気接触温度計17-20、油圧制御チェックバルブ17-21を備える。
【0029】
油圧ポンプ17-2の入力ポートはパイプによってオイルタンク17-1に接続され、油圧ポンプ17-2の出力ポートはパイプによってそれぞれ第一サーボバルブ17-7、第二サーボバルブ17-8と第三サーボバルブ17-9に接続されて、個々のサーボバルブに油圧オイルを提供し、第一サーボバルブ17-7に接続されたサーボインターフェース17-10、船体のローリングの自由度運動をシミュレーションする油圧サーボシステムに油圧オイルを提供し、第二サーボバルブ17-8に接続されたサーボインターフェース17-10、船体のピッチングの自由度運動をシミュレーションする油圧サーボシステムに油圧オイルを提供し、第三サーボバルブ17-9に接続されたサーボインターフェース17-10、船体のヨーイングの自由度運動をシミュレーションする油圧サーボシステムに油圧オイルを提供する。
【0030】
高電圧オイルフィルター17-3、圧力センサー17-4、アキュムレータ17-6は油圧ポンプ17-2の出力ポートと第一サーボバルブ17-7間にこの順に接続される。圧力計17-5は圧力センサー17-4に接続され、比例リリーフバルブ17-14は比例リリーフバルブ拡大板17-15に接続され、アンロードバルブ17-13は比例リリーフバルブ17-14、ウォータークーラー17-16に接続され、ウォータークーラー17-16はリターンオイルフィルター17-19に接続され、リターンオイルフィルター17-19はオイルタンク17-1に接続され、ウォータークーラー17-16はパイプコネクタ17-18に接続される。ソレノイド方向変換バルブ17-12は減圧バルブ17-11に接続され、減圧バルブ17-11は油圧制御チェックバルブ17-21に接続される。
【0031】
第一サーボバルブ17-7、第二サーボバルブ17-8、第三サーボバルブ17-9は油圧制御チェックバルブ17-21に接続され、油圧制御チェックバルブ17-21はウォータークーラー17-16に接続されて、さらにオイルタンク17-1に接続される。オイルタンク17-1はさらに電気接触温度計17-20などの設備に接続される。
【0032】
試験過程における電磁干渉問題を解決するために、オイルソースシステム131と制御システム132を第一電磁シールド室に設け、スイング試験テーブル133を第二電磁シールド室に設け、給電設備11を給電室内に設けることで、給電設備11とスイング試験設備12の間を隔離し、制御システム132とスイング試験テーブル133の間を隔離して、スイング試験テーブルにおけるセンサーの電磁干渉を免れる。スイング試験テーブル133に含まれるセンサーによって採集の信号は光ファイバアイソレータによって制御システム132に伝送される。スイング試験テーブル133に含まれるセンサーの外部にシールド層が設けられ、シールド層は接地される。第二電磁シールド室に第一高電圧銅棒と第二高電圧銅棒が設けられ、第一高電圧給電バス122は第一高電圧銅棒に接続され、第二高電圧給電バス126は第二高電圧銅棒に接続され、測定対象の海洋電気器具13の電源入力端はケーブルによって相応の高電圧銅棒に接続される。
【0033】
スイング試験テーブル133に含まれるセンサーは具体的に角度変位センサーであってよく、ローリング角度、ピッチング角度とヨーイング角度の信号を採集して制御システム132に伝送する。
【0034】
以上、装置実施例によって本発明について概略的に説明したが、実際の需要に応じてそれらのうちの一部又は全てのモジュールを選択して本実施例の目的を達成することもできる。当業者は進歩的な工夫を要ることなく理解して実施できる。
【0035】
本願において、例えば第一と第二などの関係用語はただ1つの構成又は操作を他の構成又は操作と区別するために用いられ、これらの構成又は操作間に何の実際の関係又は順序が存在することを要求又は示唆するものではない。また、用語“含む”、“備える”又はその他の変形体はそれ以外の排他的な包括状況をカバーするものであって、一連の過程、方法、製品又は設備を含むか、或は設備はその要素だけでなく、明確に配列されないその他の要素も含み、あるいはこれらの過程、方法、製品又は設備に固有の要素も含むと理解されるべきである。特に限定されない場合、“……を含む”によって限定される要素は、前記要素の過程、方法、製品又は設備におけるその他の同じ要素が含まれることを排除しない。
【0036】
本明細書は各実施例においてプログレッシブ式に説明されており、各実施例では主にその他の実施例と区別される相違点が説明され、各実施例間の相同又は類似の部分は互いに参照される。
【0037】
本発明に開示の上記説明は当業者によって本発明が実現又は使用されるように提供される。これらの実施例への複数の補正は当業者にとって自明なものであり、本願で定義の一般的な原理は本発明の精神又は範囲を離れない前提で、その他の実施例で体現可能である。従って、本発明はこれらの実施例に限定されず、本願に開示の原理と新規性特徴に一致する広い範囲を含むものと理解されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7