(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-28
(45)【発行日】2022-11-08
(54)【発明の名称】分離マトリックス及び抗体を分離する方法
(51)【国際特許分類】
B01J 20/281 20060101AFI20221031BHJP
B01J 20/285 20060101ALI20221031BHJP
G01N 30/46 20060101ALI20221031BHJP
G01N 30/88 20060101ALI20221031BHJP
G01N 30/50 20060101ALI20221031BHJP
B01D 15/34 20060101ALI20221031BHJP
B01J 20/26 20060101ALI20221031BHJP
B01J 20/28 20060101ALI20221031BHJP
B01J 20/34 20060101ALI20221031BHJP
C07K 17/00 20060101ALI20221031BHJP
C07K 1/22 20060101ALI20221031BHJP
C07K 16/00 20060101ALI20221031BHJP
C07K 17/10 20060101ALI20221031BHJP
C07K 14/31 20060101ALN20221031BHJP
C12N 15/31 20060101ALN20221031BHJP
C12N 15/10 20060101ALN20221031BHJP
C07K 14/245 20060101ALN20221031BHJP
【FI】
B01J20/281 R
B01J20/281 G
B01J20/285 N
G01N30/46 A
G01N30/88 J
G01N30/50
B01D15/34
B01J20/26 H
B01J20/26 L
B01J20/28 Z
B01J20/34 G
C07K17/00 ZNA
C07K1/22
C07K16/00
C07K17/10
C07K14/31
C12N15/31
C12N15/10 200Z
C07K14/245
(21)【出願番号】P 2019546301
(86)(22)【出願日】2018-02-15
(86)【国際出願番号】 EP2018053816
(87)【国際公開番号】W WO2018153772
(87)【国際公開日】2018-08-30
【審査請求日】2020-12-14
(32)【優先日】2017-02-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】516105833
【氏名又は名称】サイティバ・バイオプロセス・アールアンドディ・アクチボラグ
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【氏名又は名称】崔 允辰
(74)【代理人】
【識別番号】100207158
【氏名又は名称】田中 研二
(72)【発明者】
【氏名】ロニー・パルムグレーン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン-リュク・マロイセル
(72)【発明者】
【氏名】グスタフ・ロドリーゴ
(72)【発明者】
【氏名】トーマス・ビヨルクマン
【審査官】倉持 俊輔
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0329995(US,A1)
【文献】特開平04-273058(JP,A)
【文献】特開2017-037070(JP,A)
【文献】特開2016-023151(JP,A)
【文献】特表2009-510435(JP,A)
【文献】特表2015-520667(JP,A)
【文献】特表2010-530068(JP,A)
【文献】国際公開第2013/062105(WO,A1)
【文献】特表平09-506067(JP,A)
【文献】特開平06-082435(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 30/46,30/50,30/88,
B01J 20/26,20/281,20/285-20/286,
B01D 15/38,
C07K 1/22,16/00,17/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
分離マトリックスの充填床を含むクロマトグラフィーカラムであって、前記充填床が、10cmまでの層高を有し、前記分離マトリックスが、抗体結合タンパク質リガンドが共有結合により固定化された多孔質粒子を含み、前記リガンドの密度が5mg/mlより高く、前記多孔質粒子の体積加重中央直径が10μm以上30μm未満であり、前記多孔質粒子が有する、分子量110kDaのデキストランに対するK
Dとして表されるゲル相分配係数が、0.5~0.9である、クロマトグラフィーカラム。
【請求項2】
i)前記リガンドの密度が、5mg/ml~25mg/mlの範囲内であり、かつ/又は
ii)前記多孔質粒子が有する、分子量110kDaのデキストランに対するK
Dとして表されるゲル相分配係数が、0.6~0.85である、
請求項1に記載のクロマトグラフィーカラム。
【請求項3】
i)前記多孔質粒子が球状であり、かつ/又は
ii)前記多孔質粒子が架橋多糖を含み、かつ/又は
iii)前記多孔質粒子が、架橋アガロースを含み、かつ/又は
iv)前記リガンドが、Fc結合タンパク質を含む、
請求項1又は2に記載のクロマトグラフィーカラム。
【請求項4】
前記リガンドが、プロテインAドメインの単量体、二量体又は多量体を含み、前記ドメインの1つ又は複数が変異している、請求項1から3のいずれか一項に記載のクロマトグラフィーカラム。
【請求項5】
前記ドメインの1つ又は複数が、配列番号8、9若しくは10によって規定される、又は前記配列番号に対して少なくとも90%若しくは少なくとも95若しくは98%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項4に記載のクロマトグラフィーカラム。
【請求項6】
複数の請求項1から5のいずれか一項に記載のクロマトグラフィーカラムを含み、連続クロマトグラフィーを実施するように配置されている、クロマトグラフィーシステム。
【請求項7】
液体が、1つのカラムから後続のカラム及び最後のカラムから第1のカラムに流れることができるように、同じ分離マトリックスを充填し、1つ又は複数の接続ラインと接続された、少なくとも2つの請求項1から5のいずれか一項に記載のクロマトグラフィーカラムを含み、2つのカラムの間の各接続ラインが、少なくとも1つのオン/オフバルブを備える、請求項6に記載のクロマトグラフィーシステム。
【請求項8】
アフィニティクロマトグラフィーによる抗体の分離方法であって、
a)試料を、請求項1から5のいずれか一項に記載のクロマトグラフィーカラムに通して、前記試料から抗体を吸着する工程、
b)溶離液を前記クロマトグラフィーカラムに通して、抗体を溶離する工程、及び
c)抗体を含む前記溶離液を回収する工程
を含み、前記方法が、請求項7に記載のクロマトグラフィーシステムにおいて行われる、方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法であって、少なくとも3つの請求項1から5のいずれか一項に記載のクロマトグラフィーカラムを、第1、第2及び第3のクロマトグラフィーカラムとして用い、
工程a)において、前記第1のクロマトグラフィーカラムからの溶出液を、第1のカラムと同じ分離マトリックスを充填した第2のクロマトグラフィーカラムに通過させ、
工程a)の後、工程a')において、試料を第2のクロマトグラフィーカラムに向け直し、第2のクロマトグラフィーカラムからの溶出液を、第1及び第2のカラムと同じ分離マトリックスを充填した第3のクロマトグラフィーカラムに通過させ、
工程a')の後、工程a'')において、試料を第3のクロマトグラフィーカラムに向け直し、第3のクロマトグラフィーカラムからの溶出液を、第1のクロマトグラフィーカラムに通過させ、
工程a'')の前に工程b)を実施し、
工程a')の後、工程b')において、溶離液を第2のクロマトグラフィーカラムに通して、抗体を溶離し、
工程a'')の後、工程b'')において、溶離液を第3のクロマトグラフィーカラムに通して、抗体を溶離する、
方法。
【請求項10】
工程a)において、滞留時間が2分未満である、請求項8又は9に記載の方法。
【請求項11】
前記試料は、少なくとも4mg/mlの抗体を含む、請求項8から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
工程b)の後に、クリーニング液を前記第1のクロマトグラフィーカラムに通す工程を含む工程d)、
工程b')の後に、クリーニング液を前記第2のクロマトグラフィーカラムに通す工程を含む工程d')、
及び
工程b'')の後に、クリーニング液を前記第3のクロマトグラフィーカラムに通す工程を含む工程d'')
を更に含む、請求項9から11のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分離マトリックス、より詳細には、抗体分離において有用な分離マトリックスに関する。本発明はまた、マトリックス上で抗体を分離する方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
治療用モノクローナル抗体(mAb)の製造において、連結したスタフィロコッカスプロテインA(SpA)又はSpAのバリアントを含むマトリックスによるアフィニティクロマトグラフィーは、夾雑物のほとんどを除去するための第1の分離工程として一般に使用される。治療用mAbの需要は増加しているため、分離プロセスの効率向上は強く推進されており、いくつかの手法は評価段階にある。
【0003】
マルチカラム連続クロマトグラフィープロセスが利用可能であり、このプロセスでは、フィードを第1のカラムにアプライし、次いで、第1のカラムが飽和状態に近づくと1つ又は複数の後続のカラムに振り向け、第1のカラムを溶離し、後続のカラムを溶離及び再生している間にロードできるように再生する。そのようなプロセスは、周期的向流クロマトグラフィー(PCC)又は擬似移動床式(SMB)と称されることがあり、治療用mAbの分離のために大きな関心が寄せられており、例えば、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれている、US7901581、US20130248451、US20130280788及びUS7220356を参照されたい。PCC/SMBプロセスは生産性を大幅に増加させることができるが、従来のバッチクロマトグラフィー用に設計されている現在利用可能な分離マトリックスでは、最大限の潜在能力に到達できないと思われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】US7901581
【文献】US20130248451
【文献】US20130280788
【文献】US7220356
【文献】US6602990
【文献】US7396467
【文献】US8309709
【文献】US8329860
【文献】US7834158
【文献】US 14/961164
【文献】WO2016079033
【文献】US20120267299
【文献】US20130026100
【文献】US20130020263
【文献】US20133006867
【文献】US20140224738
【文献】US20140263012
【文献】US 15/329199
【文献】PCT EP2016/069557
【文献】US6399750
【非特許文献】
【0005】
【文献】Altshul等(1990)J.Mol.Biol.、215:403~410
【文献】「Handbook of Process Chromatography, A Guide to Optimization, Scale-Up and Validation」(1997)Academic Press,San Diego,Gail Sofer & Lars Hagel編、ISBN 0-12-654266-X、368頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、連続クロマトグラフィープロセス用に特別に設計された新しい分離マトリックス及びそのようなマトリックスを使用するプロセスが必要である。特に、低い流動抵抗(low hydraulic resistance)を有するシャローベッド(shallow beds)において使用される場合に、非常に短い滞留時間で高い動的結合容量をもたらす分離マトリックスもまた、一般に必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、高い生産性を有するシャローベッドにおけるmAbの分離を可能にする分離マトリックスを提供することである。これは、抗体結合タンパク質リガンドが共有結合により固定化された多孔質粒子を含む分離マトリックスであって、前記リガンドの密度が5mg/mlより高く、前記多孔質粒子の体積加重中央直径が10μm以上30μm未満である、分離マトリックスによって達成される。
【0008】
1つの利点は、このマトリックスが、非常に短い滞留時間で高い結合容量を有することである。
【0009】
本発明の第2の態様は、高い生産性でのmAbの連続分離を可能にするクロマトグラフィーカラムを提供することである。これは、特許請求の範囲で規定されているカラムによって達成される。
【0010】
本発明の第3の態様は、高い生産性でのmAbの連続分離を可能にするマルチカラムクロマトグラフィーシステムを提供することである。これは、特許請求の範囲で規定されているシステムによって達成される。
【0011】
本発明の第4の態様は、抗体を分離する効率的な方法を提供することである。これは、特許請求の範囲で規定されている方法によって達成される。1つの利点は、この方法が、高い結合容量で非常に短い滞留時間を可能にすることである。
【0012】
更に好適な本発明の実施形態は、従属請求項において記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】プロテインAのFc結合ドメインのアラインメントを示す図である。
【
図2】50μmの参照871と比較したプロトタイプ128Aについての、滞留時間に対する動的IgG容量を示す図である。
【
図3】プロトタイプ902B及び902Aについての、滞留時間に対する動的IgG容量を示す図である。
【
図5】本発明によるクロマトグラフィーシステムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
定義
「抗体」及び「免疫グロブリン」という用語は、本明細書において同義で使用され、抗体の断片、抗体又は抗体断片を含む融合タンパク質及び抗体又は抗体断片を含むコンジュゲートも含むと理解される。
【0015】
「Fc結合ポリペプチド」及び「Fc結合タンパク質」という用語は、抗体の結晶化できる部分(Fc)に結合可能なポリペプチド又はタンパク質をそれぞれ意味し、例えば、プロテインA及びプロテインG、又は前記結合性を維持しているその任意の断片若しくは融合タンパク質を含む。
【0016】
「リンカー」という用語は本明細書において、多量体において2つのポリペプチド単位、単量体又はドメインを互いに連結する要素を意味する。
【0017】
「スペーサー」という用語は本明細書において、ポリペプチド又はポリペプチド多量体を支持体に接続する要素を意味する。
【0018】
アミノ酸配列の比較に関する「同一性%」という用語は、標準的なアラインメントアルゴリズム、例えば、Altshul等(1990)J.Mol.Biol.、215:403~410に記載されているBasic Local Alignment Tool(BLAST(商標))等によって決定される。これについてのウェブベースのソフトウェアは、http://blast.ncbi.nlm.nih.gov/Blast.cgi?PROGRAM=blastp&PAGE_TYPE=BlastSearch&LINK_LOC=blasthomeで、米国国立医学図書館(US National Library of Medicine)から自由に利用可能である。ここでは、「blastp(protein-protein BLAST)」というアルゴリズムが、クエリ配列と対象配列とのアラインメント及びとりわけ同一性%の決定に使用される。
【0019】
本明細書で使用される場合、「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「含有する(containing)」、「有する(having)」等の用語は、米国特許法においてそれらのものとされる意味を有し得、「含む(includes)」、「含む(including)」等を意味し得、「から本質的になる(consisting essentially of)」又は「本質的になる(consists essentially)」も同様に、米国特許法においてそれらのものとされる意味を有し、この用語は非制限的(open-ended)であり、記載されているもの以外の存在によって記載されているものの基本的な又は新規な特徴が変化しない限り、記載されているもの以外が存在してもよいが、従来技術の実施形態は排除する。
【0020】
図1~
図3で例示されている一態様において、本発明は、抗体結合タンパク質リガンドが共有結合により固定化された多孔質の、好適には球状の粒子を含む分離マトリックスを開示している。これらのリガンドの密度は、5mg/mlより高く、例えば5mg/ml~25mg/mlの範囲内、例えば、10.5mg/ml~20mg/ml又は12mg/ml~18mg/ml等であり、粒子の体積加重中央直径は、10μm以上30μm未満、例えば、10μm~29μm又は15μm~28μm等である。リガンドの密度は、マトリックス沈降体積1ml当たりの結合したリガンドの含有量を意味し、これは例えばアミノ酸分析によって決定することができる。体積加重中央直径は、d50,vとも表記され、電気的検知帯法(Coulter Counter)、レーザー光回折又は画像分析を伴う顕微鏡法によって決定することができる。好ましい方法は、顕微鏡法及び画像分析を用いてd50,vを決定した、対象となっているマトリックスの細かいふるい画分で較正した機器を用いた電気的検知帯法を使用することである。
【0021】
多孔質粒子は、架橋多糖を含んでもよく、これは、mAb又は夾雑物と粒子との間の非特異的な相互作用のリスクを最小限にして、リガンドが結合するための大きな親水性表面を提供する。多糖は、好適には、荷電している基の含有量がゼロ又は非常に少なく(例えば5マイクロモル/ml未満)、非特異的な相互作用を防止する。架橋は剛性及び化学的安定性を増加させ、当技術分野で知られている方法によって、特に、例えばエピクロロヒドリン又はジエポキシドを架橋剤として使用するエポキシド架橋によって実現することができる。多糖の例は、デキストラン、セルロース及びアガロースであり得る。アガロースは、高度に多孔質の硬質ゲルを、アガロース水溶液の熱ゲル化によって実現できるという特別な利点を有する。アガロースは、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれている、US6602990、US7396467又はUS8309709に記載の方法によって好適に架橋することができる。これらの方法によって架橋されたアガロース、いわゆるハイフローアガロースは、高剛性及び高多孔性/細孔容積という特に有利な組み合わせを有し、高流速及び迅速な物質輸送を可能にする。マトリックスを崩壊させることなく高流速を可能にするために、小さい粒径を有するマトリックスにとって高剛性は特に重要である。アガロースは、例えば、US6602990に記載されているように、ゲル化の前にアリルグリシジルエーテル又はハロゲン化アリルのような試薬でアリル化することができる。高い結合容量及び迅速な物質輸送を可能にするために、粒子は、有利には、IgG抗体のような高分子化学種が到達可能な容積の大きな細孔を有することができる。これは、「Handbook of Process Chromatography, A Guide to Optimization, Scale-Up and Validation」(1997)Academic Press,San Diego,Gail Sofer & Lars Hagel編、ISBN 0-12-654266-X、368頁に記載されている逆サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)よって決定することができる。到達可能な細孔容積についての好適なパラメータは、規定されたサイズのプローブ分子に関して決定されるゲル相分配係数KDである。これは、KD=(VR-V0)/(Vt-V0)に従って、プローブ分子に関する保持体積VR、カラムの空隙体積V0及びカラムの全液体体積Vtから算出されるカラム非依存的な変数である。多孔質粒子は、好適には、プローブ分子としての分子量110kDaのデキストランに関して、0.5~0.9の範囲内の、例えば0.6~0.85又は0.65~0.85のKD値を有し得る。
【0022】
リガンドは、例えば、抗体結合細菌タンパク質又はそれらの誘導体、例えば、SpA(プロテインA)、ペプトストレプトコッカスプロテインL又はストレプトコッカスプロテインG等に由来し得る。或いは、リガンドは、例えば単鎖ラクダ科動物抗体等の抗体に由来し得る。リガンドは、相互作用の親和定数が高くても1×10
-6M、例えば高くても1×10
-7M、例えば高くても1×10
-9M等となるように抗体に結合し得る。リガンドは、IgG分子のFc部分に結合するFc結合タンパク質、例えばSpA又は及びSpAバリアント等を含むことができる。リガンドは、ネイティブな又は変異させたプロテインA Fc結合ドメインの単量体、二量体又は多量体を含むことができる。ネイティブなプロテインA Fc結合ドメインE、D、A、B及びCを、変異させたバリアントZ及びZvarと一緒に
図1において示す。いくつかの実施形態において、リガンド中のドメインの1つ又は複数はプロテインZ又はプロテインAのB若しくはCドメインに由来しており、23位のアミノ酸残基はトレオニンである。そのようなドメインは、バイオプロセス用途に望ましい向上したアルカリ安定性を有し(例えば、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれている、US8329860、US7834158、US 14/961164及びWO2016079033を参照されたい)、これは、例えば、分離マトリックスを22±2℃で0.5MのNaOH中で5hインキュベートすることによって評価することができる。好適には、インキュベーション後のマトリックスは、元のIgG結合容量の少なくとも90%又は少なくとも95%を保持する。ある特定の実施形態において、ドメインの1つ又は複数は、配列番号8、9若しくは10によって規定される、又はBLASTアルゴリズムによって算出して配列番号8、9若しくは10と少なくとも90%、例えば少なくとも95%若しくは少なくとも98%等の同一性を有する、アミノ酸配列を含む。配列番号8は、Zvarドメインからリンカー配列VDAKFDを削除したものであり、配列番号9は、Cドメインからリンカー配列ADNKFNを削除したものである。配列番号10は、配列番号8の更なる変異である。ドメインの1つ又は複数、例えばすべてのドメイン等はまた、1つ又は複数のアミノ酸の置換、挿入又は欠失によって更に変異させてもよい。よって、例えば、配列番号8、9又は10内に最大で10、9、8、7、6、5、4、3又は2個の変異、例えば置換が存在し得る。
配列番号8
KEQQ NAFYEILHLP NLTEEQRNAF IQSLKDDPSQ SANLLAEAKK LNDAQAPK
配列番号9
KEQQ NAFYEILHLP NLTEEQRNGF IQSLKDDPSV SKEILAEAKK LNDAQAPK
配列番号10
KEAQ EAFYEILHLP NLTEEQRNAF IQSLKDDPSV SKAILAEAKK LNDAQAPK
【0023】
リガンドは、プロテインAドメインの単量体、二量体又は多量体を含んでもよく、通常は前記ドメインの1つ又は複数が変異したものである。ドメインの1つ又は複数は、例えばプロテインZ又はプロテインAのB若しくはCドメインに由来していてもよく、23位のアミノ酸残基はトレオニンである。
【0024】
リガンドは、好適には個々のドメイン同士の間に、1個~10個のアミノ酸残基の1つ又は複数のリンカー配列、例えばVDNKFN、ADNKFN、VDAKFD、AD又はFNを更に含んでもよい。加えて、リガンドは、リガンドのC末端又はN末端に、好適にはC末端に、結合部分、例えばシステイン又は複数のリシンを含んでもよい。リガンドはまた、N末端にリーダー配列、例えばシグナルペプチド切断後の瘢痕又は残留物、及び任意にリンカー配列のコピーもまた、含んでもよい。そのようなリーダー配列は、例えば、1~15アミノ酸(例えば1~10アミノ酸)ペプチド、例えばAQ、AQGT、AQVDAKFD、AQGTVDAKFD又はAQVDNKFNであってもよい。したがって、リガンドの典型的な構造は、例えば、リーダー-(ドメイン-リンカー)n-1-ドメイン-結合部分であり得る。nは、例えば、1~7、例えば1、2、3、4、5、6又は7等であり得る。
【0025】
図4で例示されている第2の態様において、本発明は、上記の分離マトリックスを含むクロマトグラフィーカラム1を開示している。クロマトグラフィーカラムは、例えば、アキシャル充填床カラム1であり得、このカラムにおいて、マトリックス粒子の円筒形充填床2は2つのネット/フリット3、4と2つの分散板構造5、6との間に限定されており、フィードの流れを、入口7、入口分散板5及び入口ネット/フリット3を通して、充填床2を通して、その後、出口フリット/ネット4、出口分散板6及び出口8を通して流すことができる。充填床の高さhは、例えば、5cmまで又は10cmまで、例えば2cm~5cm、2cm~4cm又は更には2~3cm等であり得る。充填床の直径dは、例えば、少なくとも0.5cm又は1cm、例えば少なくとも1.5cm又は1.5cm~200cm、1.5cm~100cm、1.5cm~50cm又は1.5cm~30cm等であり得る。好適には、直径/高さ比d/hは、>1、例えば>2又は>3等であり得る。これにより、背圧を低く保ちながら高容量に達することができる。カラムは、有利には、低コスト材料、例えば、ポリプロピレン及び/又はポリエチレン等のポリオレフィンの例えばプラスチック等でできた使い捨てカラム、すなわち充填済みカラムであり得る。スケーリングは、カラム直径を大きくすること、よって上記で示したd/h比を大きくすることによって行うことができるが、並列に連結された複数のカラムを使用することによってスケーリングすることもまた可能である。よって、本発明はまた、並列に連結された複数の上述のカラムも開示している。カラムを並列に連結するために有用な特定の構成は、例えば、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれている、US20120267299、US20130026100、US20130020263、US20133006867、US20140224738、US20140263012及びUS 15/329199において開示されている。
【0026】
図5で例示されている第3の態様において、本発明は、上記で開示されている複数のクロマトグラフィーカラム11、12、13を含むクロマトグラフィーシステム10(その全体が参照により本明細書に組み込まれている同時係属中の出願PCT EP2016/069557も参照されたい)を開示している。システムは、好適には、連続クロマトグラフィーを実施するように配置され得る。システムは、例えば、液体が、1つのカラム11、12から後続のカラム12、13及び最後のカラム13から第1のカラム11に流れることができるように、同じ分離マトリックスを充填し、1つ又は複数の接続ライン14、15、16と接続された、少なくとも2つの、例えば少なくとも3つの上記で開示されているクロマトグラフィーカラム11、12、13等を含んでもよく、2つのカラムの間の各接続ラインは、少なくとも1つのオン/オフバルブ17、18、19を備えてもよく、これは3方弁又は4方弁であってもよい。システムは、例えば第1の検出器21を介して第1のバルブブロック22に接続された、フィードポンプ20を更に含んでもよい。バッファーポンプ23もまた、この第1のバルブブロック22に接続されていてもよい。第1のバルブブロック22は更に、第1のバルブ23を介して第1のカラム11の入口に接続することができる。第1のカラム11の出口端は、第2の検出器24を通して第2のバルブ17に接続されていてもよい。第1のバルブブロック22は更に、第2のバルブ又はバルブブロック25を介して第2のカラム12の入口に接続することができる。第2のカラム12の出口端は、第3の検出器26を介してバルブ18に接続することができる。更に、バルブ27は、バルブ17とバルブ18との間に接続することができる。バルブ27はまた、バルブ23及び第2のバルブブロック25にも接続されているバルブ28にも接続することができる。これによって、第1のカラム11からの溶出液を、接続ライン14、バルブ17、27、28及び25を通って第2のカラム12の入口に向かわせることができる。更に第1のバルブブロック22は、バルブ29を介して第3のカラム13の入口に接続することができる。第3のカラム13の出口端は、第4の検出器30を介してバルブ19に接続してもよい。更にバルブ31は、バルブ18とバルブ19との間に接続することができる。バルブ31はまた、第2のバルブブロック25及びバルブ29にも接続されていてよいバルブ32にも接続することができる。これによって、第2のカラム12からの溶出液を、接続ライン15を通って第3のカラム13の入口に向かわせることができる。第3のカラム13からの溶出液は、バルブ19及び23を介して接続ライン16を通って第1のカラム11の入口に向かわせることができる(或いは、後続の第4のカラムに向かわせることができる)。更に、第1、第2、第3及び第4の検出器21、24、26、30は、すべて判定ユニット32に接続されていてもよい。判定ユニットは、検出器で検出されたシグナルを使用して3つの異なるカラムに関して破過及び飽和点を判定するように適合させることができる。判定ユニット32並びにバルブブロック、バルブ及びポンプのすべては、カラムをロード領域から取り外す又はロード領域に付け足す、流速を変える、新たな洗浄工程を開始する等のときに関してクロマトグラフィーシステムを制御するように適合されている制御ユニット33に、更に接続されていてもよい(接続はすべて図示せず)。検出器21、24、26、30は、例えばUV検出器であり得る。制御ユニット33は、判定ユニット32から取得した破過データに従ってシステムを制御するように構成することができる。或いは、制御ユニット33は、操作を切り換えるために、固定された所定の工程時間を使用することができる。
【0027】
第4の態様において、本発明は、アフィニティクロマトグラフィーによる抗体の分離方法を開示している。この方法は、
a)プロセスフィードを、少なくとも第1の上記で開示されているクロマトグラフィーカラムに通して、フィードから抗体を吸着する工程(プロセスフィードは、例えば、少なくとも1mg/ml~2mg/ml又は少なくとも4mg/mlの抗体、例えば4mg/ml~15mg/ml、4mg/ml~10mg/ml又は4mg/ml~5mg/ml等を含んでもよく、かつ/又はこの工程での滞留時間は、例えば、2分未満、例えば0.3分~1分又は0.3分~0.8分等であってもよい)、
b)任意に、第1のクロマトグラフィーカラムを洗浄する工程、
c)溶離液を第1のクロマトグラフィーカラムに通して、抗体を溶離する工程、及び
d)抗体を含む溶離液を回収する工程
を含む。
【0028】
方法は、好適には、上記で開示されているクロマトグラフィーシステム10において行うことができる。これは典型的には、抗体を含む細胞培養上清フィードの清澄化の後に、捕捉工程として行うことができる。工程d)の後、抗体を含む回収された溶離液を、更なるクロマトグラフィー工程、例えば、イオン交換、マルチモードクロマトグラフィー及び/又は疎水性相互作用クロマトグラフィー工程等に供してもよい。
【0029】
方法のある特定の実施形態では、工程a)において、第1のクロマトグラフィーカラム11からの溶出液に、第1のカラムと同じ分離マトリックスを充填した第2のクロマトグラフィーカラム12を通過させ、
工程a)の後、工程a')において、プロセスフィードを第2のクロマトグラフィーカラム12に向け直し、第2のクロマトグラフィーカラムからの溶出液に、第1及び第2のカラムと同じ分離マトリックスを充填した第3のクロマトグラフィーカラム13を通過させ、
工程a')の後、工程a'')において、プロセスフィードを第3のクロマトグラフィーカラム13に向け直し、第3のクロマトグラフィーカラムからの溶出液を、第1のクロマトグラフィーカラム11に通過させ、
工程a'')の前に工程c)を実施し、
工程a')の後、工程c')において、溶離液を第2のクロマトグラフィーカラム12に通して、抗体を溶離し、
工程a'')の後、工程c'')において、溶離液を第3のクロマトグラフィーカラム13に通して、抗体を溶離し、
工程a)、a')、a'')、c)、c')及びc'')の順番を1回又は複数回、任意に反復する。
【0030】
工程a)、a')及びa'')における滞留時間は、例えば、2分未満、例えば0.3分~1分又は0.3分~0.8分等であり得る。
【0031】
方法は更に、工程c)、c')及びc'')の後にそれぞれ、クリーニング液をそれぞれ前記第1、第2及び第3のクロマトグラフィーカラムに通す工程をそれぞれ含む工程e)、e')及びe'')を含んでもよい。クリーニング液は、少なくとも0.1M(例えば0.1M~1M又は0.1M~0.5M)のアルカリを含むアルカリ水溶液とすることができる。0.5M~1Mアルカリ溶液はまた、殺菌溶液としても使用することができる。アルカリ例えばNaOHであってもよいが、例えばKOHとすることもできる。クリーニング(定置洗浄(CIP)とも称される)工程は、結合工程及び溶離工程を反復する前に、残留しているフィード成分がカラムから確実に除去されるようにする。好適には、リガンドは、例えば上記で論じたアルカリ処理の反復に耐えることができ、マトリックスは、0.5MのNaOHを用いた5時間のインキュベーション後に、その元のIgG結合容量の少なくとも95%を保持する。
【0032】
工程e)、e')及びe'')の後にそれぞれ、方法はまた、それぞれ工程a)、a')及びa'')のためにカラムを再平衡化するための平衡化工程f)、f')及びf'')を含んでもよい。
【実施例】
【0033】
(実施例1)
ベースマトリックス
使用したベースマトリックスは、硬質架橋アガロースビーズの17~50μm(体積加重、d50V)中央直径(Malvern Mastersizer 2000レーザー回折機器で測定)のふるい画分試料セットであり、US6602990の方法に従って調製され、「Handbook of Process Chromatography, A Guide to Optimization, Scale-Up and Validation」(1997)Academic Press、San Diego、Gail Sofer & Lars Hagel編、ISBN 0-12-654266-X、368頁に記載の方法に従って、0.2MのNaCl中、プローブ分子としてある範囲のデキストラン画分とともにプロトタイプを充填したHR10/30カラム(GE Healthcare)(流速0.2mL/分)を使用して、Mwが110kDaのデキストランに対する逆ゲル濾過クロマトグラフィーKd値0.50~0.82に対応する細孔径を有していた。ベースマトリックスプロトタイプをふるいにかけて、所望の粒径分布を得た。
【0034】
【0035】
結合
100mlのベースマトリックスをガラスフィルターにおいてゲル体積の10倍量の蒸留水で洗浄した。ゲルを計量し(1g=1ml)、撹拌機を用いて250mlフラスコ中で30mlの蒸留水及び8.08gのNaOH(0.202mol)と混合した。温度は水浴中で27±2℃に調整した。16mlのエピクロロヒドリン(0.202mol)を、90±10分の間、激しく撹拌しながら(約250rpm)添加した。反応を更に80±10分間継続させ、次いで、中性pHに達するまで、ガラスフィルターにおいてゲル体積の10倍を超える量の蒸留水でゲルを洗浄した。この活性化されたゲルを、下記の通り結合に直接使用した。
【0036】
50mlのFalconチューブ中の16.4mlのリガンド溶液(50mg/mL)に、139mgのNaHCO3、17.4mgのNa2CO3、143.8mgのNaCl及び141mgのEDTAを添加した。Falconチューブを5分~10分間、ローラーテーブル上に置き、次いで63mgのDTEを添加した。45分間より長く還元は進んだ。次いでリガンド溶液を、Sephadex G-25を充填したPD10カラムで脱塩した。脱塩された溶液中のリガンド含有量を、276nmのUV吸収を測定することによって決定した。
【0037】
活性化されたゲルを3~5GV{0.1Mリン酸/1mM EDTA pH8.6}で洗浄し、次いで、US6399750 5.2.2に記載の方法に従って、ただしかなり多いリガンド量を用いてリガンドを結合した(下記を参照されたい)。実験で使用されたすべてのバッファーは、少なくとも5分~10分間、窒素ガスで脱気されたものであった。ゲルのリガンド含有量は、リガンド溶液の量及び濃度を変えること、ゲル1ml当たり5mg~20mgのリガンドを添加することによって制御した。リガンドがVDAKFDリンカー及びC末端システインを含む配列番号10の六量体であるプロトタイプ902A及びBを除き、リガンドはVDAKFDリンカー及びC末端システインを含む配列番号8の四量体であった。
【0038】
固定化後、ゲルを、蒸留水で3×GV(ゲル体積)洗浄した。ゲル+1GV{0.1Mリン酸/1mM EDTA/10%チオグリセロール pH8.6}を混合し、チューブを振とう台に室温で終夜置いた。次いでゲルを、3×GV{0.1M TRIS/0.15M NaCl pH8.6}と0.5M HAcとで交互に洗浄し、その後、蒸留水で8~10×GV洗浄した。ゲル試料はアミノ酸分析のために外部の研究所に送り、リガンド含有量(mg/mlゲル)を全アミノ酸含有量から算出した。Table 1(表1)は、結合したプロトタイプのリガンド含有量並びに対応するベースマトリックスについてのKd及びd50vデータを示す.
【0039】
【0040】
評価
0.5、1、2、4及び6分の滞留時間でのポリクローナルヒトIgGについてのQb10%動的容量を、下記に概略を述べるように決定した。
【0041】
タンパク質
平衡化バッファー中で2mg/mlまで希釈したGammanorm 165mg/ml(Octapharma)。
【0042】
平衡化バッファー
PBSリン酸バッファー20mM+0.15M NaCl、pH7.4
【0043】
吸着バッファー
PBSリン酸バッファー20mM+0.15M NaCl、pH7.4
【0044】
溶離バッファー
100mM酢酸 pH2.9
【0045】
動的結合容量
0.5ml又は1mlの樹脂をTRICORN(商標)5/50カラムに充填した(層高2.5~5cm)。AKTAExplorer 10システムを用いて、0.5~6分の滞留時間で、当該の樹脂体積にとって望ましい滞留時間に応じて流速を調整して、破過容量を決定した。安定なベースラインが得られるまで、平衡化バッファーをバイパスカラムに流した。これは自動ゼロ点調整の前に行った。100%のUVシグナルが得られるまで、試料をカラムにアプライした。次いで、安定なベースラインが得られるまで平衡化バッファーを再びアプライした。
【0046】
最大吸光度の85%のUVシグナルに達するまで、試料をカラムに負荷した。次いでカラムを、カラム体積(CV)の5倍量の平衡化バッファーで、流速0.5ml/分で洗浄した。タンパク質を、5CVの溶離バッファーで、0.5ml/分の流速で溶離した。次いで、カラムを0.5M NaOHで流速0.2mL/分でクリーニングし、平衡化バッファーで再平衡化した。
【0047】
10%破過容量(q10%)を算出するために、下記式を使用した。q10%は、カラム溶出液中のIgGの濃度がフィード中のIgG濃度の10%になるまでにカラムに負荷されるIgGの量である。
【0048】
【0049】
10%破過時の動的結合容量(DBC)を算出した。動的結合容量(DBC)を、10%及び80%破過に関して算出した。
【0050】
【0051】
【0052】
本明細書の記載は、例を用いて、最良の形態を含む本発明を開示しており、また、いかなる当業者も、任意の装置又はシステムを製造及び使用すること並びに任意の組み込まれた方法を実施することを含み、本発明を実施できるようにしている。本発明の特許性のある範囲は、特許請求の範囲によって規定され、当業者が思いつく他の例を含み得る。そのような他の例は、それらが特許請求の範囲の文言と異ならない構造的要素を有するならば、又はそれらが特許請求の範囲の文言とわずかな差異しか有さない等価な構造的要素を含むならば、特許請求の範囲内にあることが意図される。本文中で言及された任意の特許又は特許出願は、それらが個々に組み込まれている場合と同様に、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれている。
【符号の説明】
【0053】
1 クロマトグラフィーカラム
2 円筒形充填床
3 入口ネット/フリット
4 出口ネット/フリット
5 入口分散板構造
6 出口分散板構造
7 入口
8 出口
10 クロマトグラフィーシステム
11 第1のクロマトグラフィーカラム
12 第2のクロマトグラフィーカラム
13 第3のクロマトグラフィーカラム
14, 15, 16 接続ライン
17, 18, 19 オン/オフバルブ
20 フィードポンプ
21 第1の検出器
22 第1のバルブブロック
23 バッファーポンプ
24 第2の検出器
25 第2のバルブブロック
26 第3の検出器
27, 28, 29 バルブ
30 第4の検出器
31 バルブ
32 判定ユニット
33 制御ユニット
【配列表】