(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-28
(45)【発行日】2022-11-08
(54)【発明の名称】チェックアウトシステム、登録装置及び登録プログラム
(51)【国際特許分類】
G07G 1/12 20060101AFI20221031BHJP
【FI】
G07G1/12 321K
(21)【出願番号】P 2018090492
(22)【出願日】2018-05-09
【審査請求日】2021-01-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100189913
【氏名又は名称】鵜飼 健
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 尉修
【審査官】永安 真
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-199198(JP,A)
【文献】特開2015-041155(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/00 - 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
登録装置と会計装置とを含むチェックアウトシステムであって、
前記登録装置は、
取引毎にその取引の決済に必要な会計データを生成する生成手段と、
前記取引を決済するための複数の支払媒体の中からいずれか1つの支払媒体の選択を受け付ける第1の受付手段と、
前記会計データの送信指示を受け付ける第2の受付手段と、
前記第1の受付手段によりいずれか1つの支払媒体の選択を受け付けた場合には、前記第2の受付手段により前記会計データの送信指示を受け付けることなく、前記生成手段により生成された前記会計データを前記選択を受け付けた支払媒体を識別する支払媒体識別情報とともに前記会計装置へと送信し、前記支払媒体の選択を受け付けることなく前記第2の受付手段により前記会計データの送信指示を受け付けた場合には、前記支払媒体識別情報無しに前記会計データを前記会計装置へと出力する出力手段と、を具備し、
前記会計装置は、
前記登録装置から送信される前記会計データを受信する受信手段と、
前記会計データを前記支払媒体識別情報とともに受信しなかった場合には、前記複数の支払媒体の中からいずれか1つの支払媒体の選択を受け付け、選択を受け付けた支払媒体で前記会計データの取引の決済を処理する第1の決済手段と、
前記会計データを前記支払媒体識別情報とともに受信した場合には、前記支払媒体識別情報で識別される支払媒体で前記会計データの取引を決済する第2の決済手段と、を具備するチェックアウトシステム。
【請求項2】
前記登録装置は、
前記第1の受付手段により選択を受け付けた支払媒体が当該登録装置で決済が必要な支払媒体である場合には、その支払媒体で前記会計データの取引の決済を処理する第3の決済手段、を具備し、
前記出力手段は、前記第1の受付手段により選択を受け付けた支払媒体が当該登録装置で決済が必要な支払媒体でない場合に、前記生成手段により生成された前記会計データを前記選択を受け付けた支払媒体を識別する支払媒体識別情報とともに前記会計装置へと出力する、請求項1記載のチェックアウトシステム。
【請求項3】
会計装置とともにチェックアウトシステムを構成する登録装置であって、
取引毎にその取引の決済に必要な会計データを生成する生成手段と、
前記取引を決済するための複数の支払媒体の中からいずれか1つの支払媒体の選択を受け付ける第1の受付手段と、
前記会計データの送信指示を受け付ける第2の受付手段と、
前記第1の受付手段によりいずれか1つの支払媒体の選択を受け付けた場合には、前記第2の受付手段により前記会計データの送信指示を受け付けることなく、前記生成手段により生成された前記会計データを前記選択を受け付けた支払媒体を識別する支払媒体識別情報とともに前記会計装置へと送信し、前記支払媒体の選択を受け付けることなく前記第2の受付手段により前記会計データの送信指示を受け付けた場合には、前記支払媒体識別情報無しに前記会計データを前記会計装置へと出力する出力手段と、を具備する登録装置。
【請求項4】
前記第1の受付手段により選択を受け付けた支払媒体が当該登録装置で決済が必要な支払媒体である場合には、その支払媒体で前記会計データの取引の決済を処理する第3の決済手段、をさらに具備し、
前記出力手段は、前記第1の受付手段により選択を受け付けた支払媒体が当該登録装置で決済が必要な支払媒体でない場合に、前記生成手段により生成された前記会計データを前記選択を受け付けた支払媒体を識別する支払媒体識別情報とともに前記会計装置へと出力する、請求項
3記載の登録装置。
【請求項5】
会計装置とともにチェックアウトシステムを構成する登録装置を制御するコンピュータに、
取引毎にその取引の決済に必要な会計データを生成する機能と、
前記取引を決済するための複数の支払媒体の中からいずれか1つの支払媒体の選択を受け付ける機能と、
前記会計データの送信指示を受け付ける機能と、
前記いずれか1つの支払媒体の選択を受け付けた場合には、前記会計データの送信指示を受け付けることなく、前記生成された前記会計データを前記選択を受け付けた支払媒体を識別する支払媒体識別情報とともに前記会計装置へと送信し、前記支払媒体の選択を受け付けることなく前記会計データの送信指示を受け付けた場合には、前記支払媒体識別情報無しに前記会計データを前記会計装置へと出力する機能と、を実現させるための登録プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、チェックアウトシステム、及びこのシステムに含まれる登録装置並びに会計装置と、コンピュータを当該登録装置又は会計装置として機能させるための登録プログラム及び会計プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
量販店向けのチェックアウトシステムとして、セミセルフ方式のものが知られている。セミセルフ方式のチェックアウトシステムは、客が購入する商品の販売データを登録して会計データを生成する登録装置と、この登録装置で生成された会計データを受信し、その会計データを基に現金、電子マネー、クレジットカード等の支払媒体により取引を決済する会計装置とを備える。登録装置と会計装置とは分離して設置されており、店員が登録装置を操作し、客が会計装置を操作する運用となっている。
【0003】
従来のセミセルフ方式のチェックアウトシステムにおいては、会計装置の設置場所に移動した客が自ら支払媒体を選択しなければ、代金の支払動作を行えなかった。このため、支払媒体の選択操作が煩わしいと不満に感じる客が多かった。
【0004】
そこで、登録装置において支払媒体の選択を受け付け、会計装置が登録装置から会計データとともに支払媒体の情報を受け取ることにより、会計装置での支払媒体選択操作を不要にすることが考えられる。しかしそのためには、対面式のチェックアウトシステムのように登録装置を操作する店員は客に支払媒体を尋ねて客が答えるまで待たなければならず、登録装置での1客あたりの処理時間が長くなるという懸念がある。1客あたりの処理時間が長くなると、混雑時には会計待ちの客が増加する。そこで、登録装置において支払媒体を選択する運用と会計装置において支払媒体を選択する運用とを容易に使い分けできることが望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、登録装置において支払媒体を選択する運用と会計装置において支払媒体を選択する運用とを容易に使い分けできるチェックアウトシステムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態において、チェックアウトシステムは、登録装置と会計装置とを含む。
登録装置は、生成手段と、第1の受付手段と、第2の受付手段と、出力手段とを備える。生成手段は、取引毎にその取引の決済に必要な会計データを生成する。第1の受付手段は、取引を決済するための複数の支払媒体の中からいずれか1つの支払媒体の選択を受け付ける。第2の受付手段は、会計データの送信指示を受け付ける。出力手段は、第1の受付手段によりいずれか1つの支払媒体の選択を受け付けた場合には、生成手段により生成された会計データを選択を受け付けた支払媒体を識別する支払媒体識別情報とともに会計装置へと出力する。出力手段は、支払媒体の選択を受け付けることなく第2の受付手段により会計データの送信指示を受け付けた場合には、支払媒体識別情報無しに会計データを会計装置へと出力する。
会計装置は、受信手段と、第1の決済手段と、第2の決済手段とを備える。受信手段は、登録装置から送信される会計データを受信する。第1の決済手段は、会計データを支払媒体識別情報とともに受信しなかった場合に、複数の支払媒体の中からいずれか1つの支払媒体の選択を受け付け、選択を受け付けた支払媒体で会計データの取引の決済を処理する。第2の決済手段は、会計データを支払媒体識別情報とともに受信した場合に、支払媒体識別情報で識別される支払媒体で会計データの取引を決済する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】一実施形態におけるチェックアウトシステムの模式図。
【
図2】
図1のチェックアウトシステムで示される登録装置の要部回路構成を示すブロック図。
【
図3】
図1のチェックアウトシステムで示される会計装置の要部回路構成を示すブロック図。
【
図4】
図2に示される登録装置のメインメモリに構成される主要なメモリ領域を示す模式図。
【
図5】
図2に示される登録装置のプロセッサが、登録プログラムに従って実行するモード設定処理の手順を示す流れ図。
【
図6】
図2に示される登録装置のプロセッサが、登録プログラムに従って実行する通常登録業務処理の手順を示す流れ図。
【
図7】
図2に示される登録装置のプロセッサが、登録プログラムに従って実行する通常登録業務処理の手順を示す流れ図。
【
図8】
図2に示される登録装置のプロセッサが、登録プログラムに従って実行する通常登録業務処理の手順を示す流れ図。
【
図9】
図2に示される登録装置のプロセッサが、登録プログラムに従って実行する通常登録業務処理の手順を示す流れ図。
【
図10】
図3に示される会計装置のプロセッサが、会計プログラムに従って実行する情報処理の手順を示す流れ図。
【
図11】
図3に示される会計装置のプロセッサが、会計プログラムに従って実行する情報処理の手順を示す流れ図。
【
図12】
図2に示される登録装置のオペレータ用タッチパネルに表示される登録画面の一例を示す模式図。
【
図13】
図2に示される登録装置のオペレータ用タッチパネルに表示される会計確認画面の一例を示す模式図。
【
図14】
図3に示される会計装置のタッチパネルに表示される支払媒体選択画面の一例を示す模式図。
【
図15】第2の実施形態において、
図2に示される登録装置の客用タッチパネルに表示される支払媒体選択画面の一例を示す模式図。
【
図16】第2の実施形態において、
図2に示される登録装置のプロセッサが、登録プログラムに従って実行する通常登録業務処理の手順を示す流れ図。
【
図17】第2の実施形態において、
図2に示される登録装置のプロセッサが、登録プログラムに従って実行する通常登録業務処理の手順を示す流れ図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、登録装置において支払媒体を選択する運用と会計装置において支払媒体を選択する運用とを容易に使い分けできるチェックアウトシステムの実施形態について、図面を用いて説明する。支払媒体は、代金の支払いに用いられる現金、電子マネー、クレジットカード、金券等を示す。金券は、商品券、クーポン券等を含む。
【0010】
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態におけるチェックアウトシステム10の模式図である。チェックアウトシステム10は、複数台の登録装置11と、登録装置11よりも台数の多い会計装置12とを含む。登録装置11及び会計装置12は、店舗のチェックアウトレーン毎に配置される。
【0011】
図1においては、2台の登録装置11と6台の会計装置12とを2つのチェックアウトレーンに配置した場合を示している。
図1においては、1つのチェックアウトレーンに対して1台の登録装置11と3台の会計装置12(12-1、12-2、12-3)とが配置されている。チェックアウトシステム10が、登録装置11及び会計装置12をそれぞれ何台含むかは任意である。また、チェックアウトレーンに配置される登録装置11と会計装置12との台数の比も任意である。
【0012】
登録装置11は、チェッカと呼ばれる役割を担った店員21が、その操作者となる。会計装置12は、店舗で販売される商品を購入する客22が、その操作者となる。すなわちチェックアウトシステム10は、セミセルフ方式である。
【0013】
登録装置11は、
図1においては、作業テーブル23に取り付けられる。作業テーブル23は、矩形の天板を有する。複数の作業テーブル23が、天板の長手方向がほぼ並行するように配置されることにより、客22のための通路、いわゆるチェックアウトレーンが形成される。
【0014】
登録装置11は、販売商品の登録、会計データの生成及び会計データの会計装置12への送信、並びに決済処理の各機能を備える。販売商品の登録とは、客22が購入する商品を販売商品として登録装置11に登録することである。例えば、商品に付されたバーコードをスキャナで読み取ることにより、当該商品が販売商品として登録装置11に登録される。会計データとは、1つの取引として登録された販売商品の会計に係るデータである。販売商品の識別コードである商品コード、商品名、単価、個数、金額等が会計データに含まれる。決済処理とは、会計データを基に商品売買行為である取引の決済を処理することである。決済には、現金、クレジットカード、電子マネー、金券等が代金の支払媒体として利用される。
【0015】
会計装置12は、会計データの他の会計装置12への転送、並びに決済処理の機能を備える。すなわち会計装置12は、登録装置11あるいは他の会計装置12から会計データを受信した場合に、その会計データを基に取引の決済を処理する。
【0016】
登録装置11と会計装置12とは、いずれもネットワークであるLAN(local area network)に接続されている。LANには、サーバが接続されている。サーバには、各商品の商品コードに関連付けて、商品名、単価等の商品情報が設定された商品データベースが備えられている。登録装置11と会計装置12、あるいは会計装置12と他の会計装置12とは、LANを介して情報を授受する。登録装置と会計装置との間でサーバを介して情報を授受する構成としてもよい。ネットワークは、LANに代えて、インターネットや無線LAN等の別の通信網を用いてもよい。
【0017】
図2は、登録装置11の要部回路構成を示すブロック図である。登録装置11は、プロセッサ11a、メインメモリ11b、補助記憶デバイス11c、通信ユニット11d、スキャナ11e、オペレータ用タッチパネル11f、客用タッチパネル11g、プリンタ11h、カードリーダライタ11i、ドロワ開放機構11j及びシステム伝送路11kを備える。システム伝送路11kは、アドレスバス、データバス、制御信号線等を含む。システム伝送路11kは、プロセッサ11aと、メインメモリ11b、補助記憶デバイス11c、通信ユニット11d、スキャナ11e、オペレータ用タッチパネル11f、客用タッチパネル11g、プリンタ11h、カードリーダライタ11i及びドロワ開放機構11jとを相互に接続する。プロセッサ11a、メインメモリ11b及び補助記憶デバイス11cがシステム伝送路11kで接続されることにより、登録装置11のコンピュータが構成される。
【0018】
プロセッサ11aは、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ11aは、オペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムに従って、登録装置11としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ11aは、例えばCPU(Central Processing Unit)である。
【0019】
メインメモリ11bは、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ11bは、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ11bは、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムを記憶する。メインメモリ11bは、プロセッサ11aが各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを不揮発性又は揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ11bは、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ11aによってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROM(Read Only Memory)である。揮発性のメモリ領域は、例えばRAM(Random Access Memory)である。
【0020】
補助記憶デバイス11cは、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。例えばEEPROM(Electric Erasable Programmable Read-Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、あるいはSSD(Solid State Drive)等が補助記憶デバイス11cとなり得る。補助記憶デバイス11cは、プロセッサ11aが各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサ11aでの処理によって作成されたデータ等を保存する。補助記憶デバイス11cは、上記のアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
【0021】
メインメモリ11b又は補助記憶デバイス11cに記憶されるアプリケーションプログラムには、登録装置11で実行される情報処理に関して記述した登録プログラムを含む。登録装置11の譲渡は一般的に、登録プログラムがメインメモリ11b又は補助記憶デバイス11cに記憶された状態にて行われる。しかし、登録プログラムがメインメモリ11b又は補助記憶デバイス11cに記憶されない状態で、登録装置11が譲渡される場合もある。この場合には、登録プログラムは、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリ等のようなリムーバブルな記録媒体に記録して譲渡される。あるいはネットワークを介して登録プログラムが譲渡され、この制御プログラムが上記の別途に譲渡された登録装置11の補助記憶デバイス11cに書き込まれてもよい。
【0022】
通信ユニット11dは、LANを介して接続された会計装置12との間でデータ通信を行う。通信ユニット11dは、LANを介して接続された他の登録装置11との間でデータ通信を行うこともできる。
【0023】
スキャナ11eは、商品に付されたバーコード、二次元データコード等のコードシンボルを読み取る。スキャナ11eは、レーザ光の走査によりコードシンボルを読み取るタイプであってもよいし、撮像デバイスで撮像した画像からコードシンボルを読み取るタイプであってもよい。
【0024】
オペレータ用タッチパネル11f及び客用タッチパネル11gは、入力デバイスと表示デバイスとを兼ね備えた機器である。オペレータ用タッチパネル11fは、登録装置11のオペレータである店員に対して情報の表示を行い、その店員による操作入力を受け付ける。客用タッチパネル11gは、登録装置11において購入する商品の登録が行われている客に対して情報の表示を行い、その客による操作入力を受け付ける。
【0025】
プリンタ11hは、レシート用紙に対して各種の文字列又は画像等を印刷することにより、レシートを発行する。この種のプリンタ11hとしては、例えばサーマルプリンタ又はドットインパクトプリンタ等を利用できる。
【0026】
カードリーダライタ11iは、カードに記録されたデータを読み取る機能と、上記カードへデータを書き込む機能とを有する。カードは、クレジットカード、デビットカード、電子マネー用のカード、プリペイドカード等の決済用カードの他に、メンバーズカードやポイントカード等と称される会員カードを含み得る。カードリーダライタ11iは、磁気式、接触式、あるいは非接触式のいずれのデバイスであってもよいし、また複数種のデバイスを含んでいてもよい。
【0027】
ドロワ開放機構11jは、現金または商品券、クーポン券等の金券を収容するためのドロワを開放動作させる。
【0028】
このような登録装置11のハードウェアとしては、例えば既存のPOS(Point Of Sales)端末を利用することが可能である。
【0029】
図3は、会計装置12の要部回路構成を示すブロック図である。会計装置12は、プロセッサ12a、メインメモリ12b、補助記憶デバイス12c、通信ユニット12d、スキャナ12e、タッチパネル12f、プリンタ12g、カードリーダライタ12h、釣銭機12i及びシステム伝送路12jを備える。システム伝送路12jは、アドレスバス、データバス、制御信号線等を含む。システム伝送路12jは、プロセッサ12aと、メインメモリ12b、補助記憶デバイス12c、通信ユニット12d、スキャナ12e、タッチパネル12f、プリンタ12g、カードリーダライタ12h及び釣銭機12iとを相互に接続する。プロセッサ12a、メインメモリ12b及び補助記憶デバイス12cがシステム伝送路12jで接続されることにより、会計装置12のコンピュータが構成される。
【0030】
プロセッサ12aは、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ12aは、オペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムに従って、会計装置12としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ12aは、例えばCPUである。
【0031】
メインメモリ12bは、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ12bは、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ12bは、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムを記憶する。メインメモリ12bは、プロセッサ12aが各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを不揮発性又は揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ12bは、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ12aによってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROMである。揮発性のメモリ領域は、例えばRAMである。
【0032】
補助記憶デバイス12cは、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。例えばEEPROM、HDD、あるいはSSD等が補助記憶デバイス12cとなり得る。補助記憶デバイス12cは、プロセッサ12aが各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサ12aでの処理によって作成されたデータ等を保存する。補助記憶デバイス12cは、上記のアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
【0033】
メインメモリ12b又は補助記憶デバイス12cに記憶されるアプリケーションプログラムには、会計装置12で実行される情報処理に関して記述した会計プログラムを含む。会計装置12の譲渡は一般的に、会計プログラムがメインメモリ12b又は補助記憶デバイス12cに記憶された状態にて行われる。しかし、会計プログラムがメインメモリ12b又は補助記憶デバイス12cに記憶されない状態で、会計装置12が譲渡される場合もある。この場合には、会計プログラムは、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリ等のようなリムーバブルな記録媒体に記録して譲渡される。あるいはネットワークを介して会計プログラムが譲渡され、この制御プログラムが上記の別途に譲渡された会計装置12の補助記憶デバイス12cに書き込まれてもよい。
【0034】
通信ユニット12dは、LANを介して接続された登録装置11との間でデータ通信を行う。通信ユニット12dは、LANを介して接続された他の会計装置12の間でデータ通信を行うこともできる。
【0035】
スキャナ12eは、商品に付されたバーコード、二次元データコード等のコードシンボルを読み取る。スキャナ12eは、レーザ光の走査によりコードシンボルを読み取るタイプであってもよいし、撮像デバイスで撮像した画像からコードシンボルを読み取るタイプであってもよい。
【0036】
タッチパネル12fは、入力デバイスと表示デバイスとを兼ね備えた機器である。タッチパネル12fは、会計装置12のオペレータである客に対して情報の表示を行い、その客による操作入力を受け付ける。
【0037】
プリンタ12gは、レシート用紙に対して各種の文字列又は画像等を印刷することにより、レシートを発行する。この種のプリンタ12gとしては、例えばサーマルプリンタ又はドットインパクトプリンタ等を利用できる。
【0038】
カードリーダライタ12hは、カードに記録されたデータを読み取る機能と、上記カードへデータを書き込む機能とを有する。カードは、クレジットカード、デビットカード、電子マネーカード、プリペイドカード等の決済用カードの他に、メンバーズカードやポイントカード等と称される会員カードを含み得る。カードリーダライタ12hは、磁気式、接触式、あるいは非接触式のいずれのデバイスであってもよいし、また複数種のデバイスを含んでいてもよい。
【0039】
釣銭機12iは、投入される硬貨及び紙幣を収受する。また釣銭機12iは、釣銭としての硬貨及び紙幣を排出する。
【0040】
このような会計装置12のハードウェアとしては、例えば既存のセルフ方式に対応したPOS端末を利用することが可能である。
【0041】
図4は、登録装置11のメインメモリ11bに構成される主要なメモリ領域を示す模式図である。
図4に示すように、メインメモリ11bには、取引メモリ31、合計メモリ32、支払媒体テーブル33及びフラグメモリ34としての領域が確保されている。
【0042】
取引メモリ31は、1取引における販売商品のデータを記述するための領域である。データは、商品コード、商品名、単価、個数、金額の各項目を含む。商品コードは、各商品を個々に識別するための固有のコードである。各商品には、例えばバーコードによって表された商品コードが付されており、スキャナ11eでバーコードをスキャンすることにより、登録装置11は商品コードを取得できる。商品名及び単価は、対応する商品コードにより識別される商品の名称及び1点当たりの価格である。個数は、同商品の販売個数であり、金額は、その販売個数分の金額(販売金額)である。
【0043】
合計メモリ32は、個数合計と金額合計とを格納するための領域である。合計個数は、取引メモリ31に格納された販売個数の合計である。合計金額は、取引メモリ31に格納された販売金額の合計である。
【0044】
支払媒体テーブル33は、代金の支払媒体毎に、媒体コードと実行フラグとを格納するための領域である。本実施形態では、説明の便宜上、支払媒体を現金、電子マネー、クレジットカード及び金券の4種類とする。媒体コードは、対応する支払媒体を個々に識別するために項目毎に割り当てられた一意のコードである。媒体コードは、支払媒体識別情報の一例である。本実施形態では、現金に対して媒体コード「100」が割り当てられ、クレジットカードに対して媒体コード「200」が割り当てられ、電子マネーに対して媒体コード「300」が割り当てられ、金券に対して媒体コード「400」が割り当てられている。
【0045】
実行フラグは、対応する支払媒体による代金支払いを登録装置11で行うか否かを識別するための1ビット情報である。本実施形態では、登録装置11で行う場合の実行フラグを“1”とし、登録装置11で行わない場合の実行フラグを“0”とする。
【0046】
前述したように登録装置11は、決済処理の機能を有する。このためチェックアウトシステム10においては、決済処理を、会計装置12で行うこともできるし、登録装置11で行うこともできる。そこで本実施形態では、登録装置11の動作モードとしてセミセルフモードと対面モードとを有することとする。セミセルフモードとは、購入される商品の登録を登録装置11で行い、その登録された商品に係る取引の決済を会計装置12で行うモードである。対面モードとは、購入される商品の登録と決済とを登録装置11で行うモードである。ただし、支払媒体が金券の場合には、店員による金券の確認が必要となるため、セミセルフモードのときも決済は登録装置11で行う必要がある。
【0047】
以上のことから、現金、電子マネー及びクレジットカードに対する実行フラグは、動作モードがセミセルフモードのときには”1”に設定され、対面モードのときには“0”に設定される。しかし金券に対する実行フラグは、動作モードに関わらず“1”となる。
【0048】
フラグメモリ34は、モードフラグを記憶する領域である。モードフラグは、登録装置11の動作モードを識別する1ビットの情報である。前述したように、登録装置11は、動作モードとしてセミセルフモードと対面モードとを有する。本実施形態では、動作モードがセミセルフモードのときのモードフラグを“0”とし、対面モードのときのモードフラグを“1”とする。
【0049】
図5は、登録装置11のプロセッサ11aが、登録プログラムに従って実行する業務処理の1つであるモード設定処理の手順を示す流れ図である。登録プログラムが起動すると、プロセッサ11aは、オペレータ用タッチパネル11fに業務メニュー画面を表示させる。業務メニュー画面には、モード設定業務、通常登録業務等の業務メニュー項目を選択可能なボタン画像が配置されている。プロセッサ11aは、モード設定業務のボタン画像がタッチ入力されたことを検知すると、
図5の流れ図に示す手順の処理を開始する。なお、
図5に示すとともに以下に説明する処理の内容は一例である。同様な結果を得ることが可能であれば、処理の手順及び内容は特に限定されるものではない。
【0050】
図5の流れ図に示す手順の処理が開始されると、プロセッサ11aは、Act1としてオペレータ用タッチパネル11fの画面にモード選択画面を表示させる。モード選択画面には、動作モードとしてセミセルフモードの設定を指令するためのボタン画像と、対面モードの設定を指令するためのボタン画像とが配置されている。プロセッサ11aは、Act2として、セミセルフモードの設定を指令するためのボタン画像がタッチ入力されるか、対面モードの設定を指令するためのボタン画像がタッチ入力されるのを待ち受ける。
【0051】
プロセッサ11aは、Act2において、セミセルフモードの設定を指令するためのボタン画像がタッチ入力されたことを検知した場合、Act3へと進む。プロセッサ11aは、Act3としてフラグメモリ34のモードフラグを“0”に設定する。プロセッサ11aは、Act4として支払媒体テーブル33の各支払媒体に対応した実行フラグのうち、金券に対応した実行フラグ“1”に設定し、金券以外の支払媒体に対応した実行フラグを“0”に設定する。
【0052】
プロセッサ11aは、Act2において対面モードの設定を指令するためのボタン画像がタッチ入力されたことを検知した場合、Act5へと進む。プロセッサ11aは、Act5としてフラグメモリ34のモードフラグを“1”に設定する。プロセッサ11aは、Act6として支払媒体テーブル33の各支払媒体に対応した実行フラグを“1”に設定する。以上で、プロセッサ11aは、モード設定業務の処理を終了する。
【0053】
図6乃至
図9は、登録装置11のプロセッサ11aが、登録プログラムに従って実行する通常登録業務処理の手順を示す流れ図である。前述したように、登録プログラムが起動すると、プロセッサ11aは、オペレータ用タッチパネル11fに業務メニュー画面を表示させる。プロセッサ11aは、業務メニュー画面において、通常登録業務のボタン画像がタッチ入力されたことを検知すると、
図6乃至
図9の流れ図に示す手順の処理を開始する。なお、
図6乃至
図9に示すとともに以下に説明する処理の内容は一例である。同様な結果を得ることが可能であれば、処理の手順及び内容は特に限定されるものではない。
【0054】
図6乃至
図9の流れ図に示す手順の処理が開始されると、プロセッサ11aは、
図6のAct11として取引メモリ31及び合計メモリ32の初期化を行う。初期化により、取引メモリ31及び合計メモリ32に記述されていたデータは削除される。
【0055】
プロセッサ11aは、Act12としてオペレータ用タッチパネル11fの画面に、例えば
図12に示すレイアウトの登録画面SC1を表示させる。登録画面SC1は、取引メモリ31及び合計メモリ32の内容を表し、登録処理の実施状況を店員21に確認させるものである。
図12に示すように、登録画面SC1は、表示エリアR1、R2を含む。表示エリアR1は、取引メモリ31のデータ、すなわち販売登録された商品の商品名、個数、単価及び金額のリストを表示する領域である。表示エリアR2は、合計メモリ32のデータ、すなわち1取引として販売登録された各商品の合計個数及び合計金額を表示する領域である。
【0056】
なお、図示は省略するが、プロセッサ11aは、オペレータ用タッチパネル11fの画面のうちの登録画面SC1とする領域外に、店員21が商品を指定するための商品ボタン、店員21が小計の出力を指令するための小計ボタン等の各種の機能ボタンも表示させる。
【0057】
店員21は、オペレータ用タッチパネル11fに登録画面SC1が表示されていることを確認したならば、客22が買い上げる商品の登録が可能であると認識する。そして、客22が買上商品を持って作業テーブル23まで来たならば、店員21は、例えばスキャナ11e又は商品ボタンを操作して、その商品の商品コードを順次入力する。そして、全ての商品の商品コードを入力し終えると、店員21は、小計ボタンにタッチする。以上の操作により、一人の客が買い上げる商品の登録、いわゆる1取引の販売登録が終了する。
【0058】
このような登録操作に対し、プロセッサ11aは、次のような情報処理を実行する。プロセッサ11aは、Act13として商品コードの入力を待ち受ける。スキャナ11eまたは商品ボタンを介して商品コードが入力されると、プロセッサ11aは、Act13においてYESと判定し、Act14へと進む。
【0059】
プロセッサ11aは、Act14として商品販売データを登録する。すなわちプロセッサ11aは、入力された商品コードに関連付けられて商品データベースに設定されている商品名、単価等の商品情報を取得する。またプロセッサ11aは、この単価に個数を乗算して個数分の金額を算出する。個数は、商品コードが入力される前にテンキー等によって置数されている場合にはその数値であり、置数されていない場合には“1”である。プロセッサ11aは、商品コード、商品名、単価、個数及び金額から商品販売データを生成する。プロセッサ11aは、商品販売データを生成順に取引メモリ31に記述する。またプロセッサ11aは、商品販売データの個数と金額を合計メモリ32に加算する。
【0060】
プロセッサ11aは、Act15として取引メモリ31の内容が表示エリアR1に表示され、合計メモリ32の内容が表示エリアR2に表示されるように、登録画面SC1を更新する。
【0061】
登録画面SC1を更新した後、プロセッサ11aは、Act16として次の商品コードが入力されたか否かを確認する。商品コードが入力されていない場合、プロセッサ11aは、Act16においてNOと判定し、Act17へと進む。プロセッサ11aは、Act17として小計ボタンがタッチ入力されたか否かを確認する。小計ボタンがタッチ入力されていない場合、プロセッサ11aは、Act17においてNOと判定し、Act16へと戻る。かくしてプロセッサ11aは、Act16及びAct17として、商品コードが入力されるか、小計ボタンがタッチ入力されるのを待ち受ける。なおプロセッサ11aは、この待ち受け状態において、他の操作が行われるなどの他の事象の発生を確認した場合、その発生事象に応じた処理に移行する。このような動作は、他の待ち受け状態においても同様である。
【0062】
Act16及びAct17の待ち受け状態において、商品コードが入力されたことを検知すると、プロセッサ11aは、Act16においてYESと判定し、Act14へと進む。プロセッサ11aは、Act14及びAct15の処理を前述したのと同様に実行する。
【0063】
Act16及びAct17の待ち受け状態において、小計ボタンがタッチ入力されたことを検知すると、プロセッサ11aは、Act17においてYESと判定し、Act18へと進む。プロセッサ11aは、Act18として会計データを生成する。会計データは、取引メモリ31のデータと合計メモリ32のデータとを含む。
【0064】
ここに、プロセッサ11aを主体とする登録装置11のコンピュータは、Act18の処理を実行することにより、生成手段として機能する。
【0065】
プロセッサ11aは、Act19としてオペレータ用タッチパネル11fの画面に、例えば
図13に示すレイアウトの会計確認画面SC2を表示させる。会計確認画面SC2は、表示エリアR3と、小計値引ボタンB1、小計割引ボタンB2、戻るボタンB3、会計ボタンB4、現金ボタンB5、クレジットボタンB6、電子マネーボタンB7及び金券ボタンB8の各ボタン画像とを含む。
【0066】
表示エリアR3は、合計メモリ32の合計個数及び合計金額を表示する領域である。小計値引ボタンB1及び小計割引ボタンB2は、表示エリアR3内に配置される。小計値引ボタンB1は、合計金額に対して値引を適用する場合に店員21がタッチするボタン画像である。小計割引ボタンB2は、合計金額に対して割引を適用する場合に店員21がタッチするボタン画像である。
【0067】
表示エリアR3の下側に、戻るボタンB3と会計ボタンB4とが配置される。戻るボタンB3は、オペレータ用タッチパネル11fの画面の一部領域を登録画面SC1に戻す場合に店員21がタッチするボタン画像である。会計ボタンB4は、1つの取引に対する商品の登録が終了し会計への移行を指示する場合に店員21がタッチするボタン画像である。
【0068】
表示エリアR3の画面SC2に向かって右側に、現金ボタンB5、クレジットボタンB6、電子マネーボタンB7及び金券ボタンB8が配置される。現金ボタンB5は、会計に移行する客22が代金の支払媒体として現金を指定した場合に店員21がタッチするボタン画像である。クレジットボタンB6は、同客22が代金の支払媒体としてクレジットカードを指定した場合に店員21がタッチするボタン画像である。電子マネーボタンB7は、同客22が代金の支払媒体として電子マネーを指定した場合に店員21がタッチするボタン画像である。金券ボタンB8は、同客22が代金の支払媒体として金券を指定した場合に店員21がタッチするボタン画像である。
【0069】
会計確認画面SC2を表示させたプロセッサ11aは、
図7のAct21として、フラグメモリ34に記述されているモードフラグを調べる。モードフラグが“0”である場合、プロセッサ11aは、Act21においてYESと判定し、Act22へと進む。プロセッサ11aは、Act22として会計ボタンB4がタッチ入力されたか否かを確認する。会計ボタンB4がタッチ入力されていない場合、プロセッサ11aは、Act22においてNOと判定し、Act23へと進む。一方、モードフラグが“1”である場合、プロセッサ11aは、Act21においてNOと判定し、Act22の処理をスキップして、Act23へと進む。
【0070】
Act23では、プロセッサ11aは、現金ボタンB5がタッチ入力されたか否かを確認する。現金ボタンB5がタッチ入力されていない場合、プロセッサ11aは、Act23においてNOと判定し、Act24へと進む。プロセッサ11aは、Act24としてクレジットボタンB6がタッチ入力されたか否かを確認する。クレジットボタンB6がタッチ入力されていない場合、プロセッサ11aは、Act24においてNOと判定し、Act25へと進む。プロセッサ11aは、Act25として電子マネーボタンB7がタッチ入力されたか否かを確認する。電子マネーボタンB7がタッチ入力されていない場合、プロセッサ11aは、Act25においてNOと判定し、Act26へと進む。プロセッサ11aは、Act26として金券ボタンB8がタッチ入力されたか否かを確認する。金券ボタンB8がタッチ入力されていない場合、プロセッサ11aは、Act26においてNOと判定し、Act27へと進む。プロセッサ11aは、Act27として戻るボタンB3がタッチ入力されたか否かを確認する。戻るボタンB3がタッチ入力されていない場合、プロセッサ11aは、Act27においてNOと判定し、Act21に戻る。
【0071】
かくしてプロセッサ11aは、モードフラグが“0”に設定されている場合、すなわちセミセルフモードが設定されている場合には、Act22乃至Act27において、戻るボタンB3、会計ボタンB4、現金ボタンB5、クレジットボタンB6、電子マネーボタンB7及び金券ボタンB8の何れかのボタン画像がタッチ入力されるのを待ち受ける。プロセッサ11aは、モードフラグが“1”に設定されている場合、すなわち対面モードが設定されている場合には、Act23乃至Act27において、戻るボタンB3、現金ボタンB5、クレジットボタンB6、電子マネーボタンB7及び金券ボタンB8の何れかのボタン画像がタッチ入力されるのを待ち受ける。
【0072】
このように、対面モードが設定されているときは、プロセッサ11aは、会計ボタンB4のタッチ入力を待ち受けない。このため、店員21が会計ボタンB4にタッチしても、その入力は無視される。そこで、対面モードが設定されているときには、会計確認画面SC2において、会計ボタンB4の画像を非表示としてもよい。
【0073】
会計確認画面SC2を確認した店員21は、客22が買い上げた商品の登録が残っているか否かを確認する。残っている場合、店員21は、戻るボタンB3にタッチする。残っていない場合、店員21は、客22に代金の支払方法を確認するか否かを判断する。例えば、比較的店が空いている時間帯であり、支払方法を確認しても会計待ちの客22が増加する懸念のないときには、店員21は、客22に支払方法を確認する。逆に、店が混雑する時間帯であり、支払方法を確認することで会計待ちの客22が増加する懸念のあるときには、店員21は、客22に支払方法を確認しない。
【0074】
代金支払媒体を確認しない場合、店員21は、会計ボタンB4にタッチする。代金支払媒体を確認する場合には、店員21は、客22から聞いた支払媒体に対応するボタンにタッチする。すなわち店員21は、現金で支払う客22に対しては現金ボタンB5にタッチする。店員21は、クレジットカードで支払う客22に対してはクレジットボタンB6にタッチする。店員21は、電子マネーで支払う客22に対しては電子マネーボタンB7にタッチする。店員21は、金券で支払う客22に対しては金券ボタンB8にタッチする。なお、この段階で客が支払媒体を決められない場合には、店員21は、会計ボタンB4にタッチする。
【0075】
Act22乃至Act27又はAct23乃至Act27の待ち受け状態において、プロセッサ11aは、戻るボタンB3がタッチ入力されたことを検知すると、Act27においてYESと判定し、Act28へと進む。プロセッサ11aは、Act28としてオペレータ用タッチパネル11fの画面の一部領域を登録画面SC1に戻す。その後、プロセッサ11aは、Act16の処理に戻り、それ以降の処理を前述と同様に繰り返す。
【0076】
ここに、プロセッサ11aを主体とする登録装置11のコンピュータは、オペレータ用タッチパネル11fと協働し、Act19及びAct23乃至Act26の処理を実行することにより、第1の受付手段として機能する。また同コンピュータは、オペレータ用タッチパネル11fと協働し、Act19及びAct22の処理を実行することにより、第2の受付手段として機能する。
【0077】
Act22乃至Act27の待ち受け状態において、プロセッサ11aは、会計ボタンB4がタッチ入力されたことを検知すると、Act22においてYESと判定し、
図8のAct31へと進む。プロセッサ11aは、Act31として会計データを会計装置12に送信するように通信ユニット11dを制御する。この制御により、通信ユニット11dは、LANを介して接続された会計装置12に、Act18の処理で生成された会計データを送信する。
【0078】
登録装置11には、同一のチェックアウトレーンに配置されている3台の会計装置12(12-1、12-2、12-3)がLANで接続されている。通信ユニット11dは、上記3台の会計装置12(12-1、12-2、12-3)のうちいずれか1台の会計装置12に会計データを送信する。どの会計装置12に会計データを送信するのかという情報は、登録装置11の補助記憶デバイス11cに予め設定されている。
【0079】
会計データの送信を制御したプロセッサ11aは、Act32として会計装置12からの応答有無を判定する。一定時間内に会計装置12から応答があった場合、プロセッサ11aは、Act32においてYESと判定し、Act33へと進む。プロセッサ11aは、Act33として応答が会計可能応答であるか会計不可応答であるかを判定する。会計可能応答及び会計不可応答については後述する。
【0080】
プロセッサ11aは、会計可能応答を受信した場合、Act33においてYESと判定し、Act34へと進む。プロセッサ11aは、Act34として会計可能応答を送信した会計装置12を特定する情報を会計先の情報としてオペレータ用タッチパネル11fに表示させる。
【0081】
会計データの送信を制御してから一定時間内に会計装置12からの応答が無かった場合、プロセッサ11aは、Act32においてNOと判定し、Act35へと進む。会計装置12からの応答が会計不可応答であった場合には、プロセッサ11aは、Act33においてNOと判定し、Act35へと進む。プロセッサ11aは、Act35として会計データの送信不可を示す情報をオペレータ用タッチパネル11fに表示させる。以上で、プロセッサ11aは、会計ボタンB4がタッチされたときの通常登録業務の処理を終了する。
【0082】
Act22乃至Act27又はAct23乃至Act27の待ち受け状態において、プロセッサ11aは、現金ボタンB5がタッチ入力されたことを検知すると、Act23においてYESと判定し、
図9のAct41へと進む。同待ち受け状態において、プロセッサ11aは、クレジットボタンB6がタッチ入力されたことを検知すると、Act24においてYESと判定し、
図9のAct41へと進む。同待ち受け状態において、プロセッサ11aは、電子マネーボタンB7がタッチ入力されたことを検知すると、Act25においてYESと判定し、
図9のAct41へと進む。同待ち受け状態において、プロセッサ11aは、金券ボタンB8がタッチ入力されたことを検知すると、Act26においてYESと判定し、
図9のAct41へと進む。
【0083】
Act41においては、プロセッサ11aは、支払媒体テーブル33を参照して、タッチされたボタンに関連付けられた支払媒体の媒体コードを取得する。すなわちプロセッサ11aは、現金ボタンB5がタッチされた場合には媒体コード「100」を取得する。プロセッサ11aは、クレジットボタンB6がタッチされた場合には媒体コード「200」を取得する。プロセッサ11aは、電子マネーボタンB7がタッチされた場合には媒体コード「300」を取得する。プロセッサ11aは、金券ボタンB8がタッチされた場合には媒体コード「400」を取得する。
【0084】
プロセッサ11aは、Act42として支払媒体テーブル33を参照して、タッチされたボタンに関連付けられた支払媒体の実行フラグを調べる。実行フラグが“1”に設定されていた場合、プロセッサ11aは、Act42においてNOと判定し、Act43へと進む。プロセッサ11aは、Act43として支払媒体別の決済処理を実行する。すなわちAct41の処理で取得した媒体コードが「100」であった場合には、プロセッサ11aは、現金を支払媒体とする決済処理を実行する。同様に、媒体コードが「200」であった場合には、プロセッサ11aは、クレジットカードを支払媒体とする決済処理を実行する。媒体コードが「300」であった場合には、プロセッサ11aは、電子マネーを支払媒体とする決済処理を実行する。媒体コードが「400」であった場合には、プロセッサ11aは、金券を支払媒体とする決済処理を実行する。なお、現金、クレジットカード、電子マネー及び金券を支払媒体とする決済処理は、既存のPOS端末で実行されている周知の処理であるので、ここでの説明は省略する。
【0085】
実行フラグが“0”に設定されていた場合には、プロセッサ11aは、Act42においてYESと判定し、Act44へと進む。プロセッサ11aは、Act44として会計データとともに媒体コードを会計装置12に送信するように通信ユニット11dを制御する。この制御により、通信ユニット11dは、LANを介して接続された会計装置12に、Act18の処理で生成された会計データとAct41の処理で取得した媒体コードとを送信する。この場合も、通信ユニット11dは、同一のチェックアウトレーンに配置されている3台の会計装置12(12-1、12-2、12-3)のうちいずれか1台の会計装置12に会計データを送信する。
【0086】
ここに、プロセッサ11aを主体とする登録装置11のコンピュータは、通信ユニット11dと協働してAct31及びAct44の処理を実行することにより、出力手段として機能する。また同コンピュータは、Act41乃至Act43の処理を実行することにより、第3の決済手段として機能する。
【0087】
会計データと媒体コードとの送信を制御したプロセッサ11aは、Act45として会計装置12からの応答有無を判定する。一定時間内に会計装置12から応答があった場合、プロセッサ11aは、Act45においてYESと判定し、Act46へと進む。プロセッサ11aは、Act46として応答が会計可能応答であるか会計不可応答であるかを判定する。プロセッサ11aは、会計可能応答を受信した場合、Act46にてYESと判定し、Act47へと進む。プロセッサ11aは、Act47として会計可能応答を送信した会計装置12を特定する情報を会計先の情報としてオペレータ用タッチパネル11fに表示させる。
【0088】
会計データと媒体コードとの送信を制御してから一定時間内に会計装置12からの応答が無かった場合、プロセッサ11aは、Act45においてNOと判定し、Act48へと進む。会計装置12からの応答が会計不可応答であった場合には、プロセッサ11aは、Act46においてNOと判定し、Act48へと進む。プロセッサ11aは、Act48として会計データの送信不可を示す情報をオペレータ用タッチパネル11fに表示させる。以上で、プロセッサ11aは、現金ボタンB5、クレジットボタンB6、電子マネーボタンB7又は金券ボタンB8がタッチされたときの通常登録業務の処理を終了する。
【0089】
このように、対面モードが設定された登録装置11においては、会計確認画面SC2が表示された状態で、現金ボタンB5がタッチされると、登録装置11において現金による決済処理が実行される。同様に、クレジットボタンB6がタッチされた場合には、登録装置11においてクレジットカードによる決済処理が実行される。電子マネーボタンB7がタッチされた場合には、登録装置11において電子マネーによる決済処理が実行される。金券ボタンB8がタッチされた場合には、登録装置11において金券による決済処理が実行される。したがって、登録装置11の動作モードを対面モードとすることで、登録装置11での決済が可能となる。
【0090】
一方、セミセルフモードが設定された登録装置11においては、会計確認画面SC2が表示された状態で、会計ボタンB4がタッチされると、会計データが会計装置12に送信される。また、現金ボタンB5がタッチされた場合には、媒体コード「100」とともに会計データが会計装置12に送信される。同様に、クレジットボタンB6がタッチされた場合には、媒体コード「200」とともに会計データが会計装置12に送信される。電子マネーボタンB7がタッチされた場合には、媒体コード「300」とともに会計データが会計装置12に送信される。これに対し、金券ボタンB8がタッチされた場合には、登録装置11において金券による決済処理が実行される。したがって、登録装置11の動作モードをセミセルフモードとした場合でも、支払媒体が金券の取引については、登録装置11で決済される。
【0091】
次に、会計装置12のプロセッサ12aが実行する情報処理の要部について説明する。
図10及び
図11は、会計装置12のプロセッサ12aが、会計プログラムに従って実行する情報処理の手順を示す流れ図である。プロセッサ12aは、会計プログラムが起動すると、
図10及び
図11の流れ図に示す手順の処理を開始する。なお、
図10及び
図11に示すとともに以下に説明する処理の内容は一例である。同様な結果を得ることが可能であれば、処理の手順及び内容は特に限定されるものではない。
【0092】
図10及び
図11の流れ図に示す手順の処理が開始されると、プロセッサ12aは、Act51として会計データを待ち受ける。通信ユニット12dを介してLAN経由で会計データを受信したことを検知すると、プロセッサ12aは、Act51においてYESと判定し、Act52へと進む。
【0093】
プロセッサ12aは、Act52として会計可能な状態であるか否かを判定する。例えば決済処理を実行中でありビジィ状態にあるとき、プロセッサ12aは、会計不可能と判定する。プリンタ12gに用紙切れ、用紙詰まり等のエラーが発生していたり、釣銭機12iに硬貨詰まり、釣銭切れ等のエラーが発生していたりした場合にも、プロセッサ12aは、会計不可能と判定する。ビジィ状態でないか、エラーが発生していない場合には、プロセッサ12aは、会計可能と判定する。プロセッサ12aは、会計不可能と判定した場合、Act53においてNOと判定し、Act53へと進む。プロセッサ12aは、Act53として会計データの転送先が指定されているか否かを判定する。
【0094】
同一チェックアウトレーンに配置されている3台の会計装置12のうち、登録装置11から会計データが送信されてくる会計装置12を第1の会計装置12-1とする。この第1の会計装置12-1から会計データが転送される会計装置12を第2の会計装置12-2する。この第2の会計装置12-2から会計データが転送される会計装置12を第3の会計装置12-3する。この場合、第1の会計装置12-1においては第2の会計装置12-2を転送先とする情報が設定されており、第2の会計装置12-2においては第3の会計装置12-3を転送先とする情報が設定されている。第3の会計装置12-3においては、他の会計装置を転送先とする情報が設定されていない。
【0095】
プロセッサ12aは、会計データの転送先が指定されていると判定した場合、Act53においてYESと判定し、Act54へと進む。プロセッサ12aは、Act54として通信ユニット12dで受信した会計データを転送先に指定された他の会計装置12に送信するように通信ユニット12dを制御する。この制御により、通信ユニット12dは、LANを介して接続された転送先の会計装置12に、受信した会計データを送信する。
【0096】
プロセッサ12aは、会計データの転送先が指定されていないと判定した場合には、Act53においてNOと判定し、Act55へと進む。プロセッサ12aは、Act55として会計データ送信元の登録装置11に対し、会計不可応答を送信するように通信ユニット12dを制御する。この制御により、通信ユニット12dは、LANを介して接続された登録装置11に、会計不可応答を示すデータ信号を送信する。
【0097】
プロセッサ12aは、会計可能と判定した場合、Act53においてYESと判定し、
図11のAct61へと進む。プロセッサ12aは、Act61として会計データ送信元の登録装置11に対し、会計可能応答を送信するように通信ユニット12dを制御する。この制御により、通信ユニット12dは、LANを介して接続された登録装置11に、会計可能応答を示すデータ信号を送信する。
【0098】
ここに、プロセッサ12aを主体とする会計装置12のコンピュータは、通信ユニット12dと協働してAct51、Act52およびAct61の処理を実行することにより、受信手段として機能する。
【0099】
会計可能応答の送信を制御したプロセッサ12aは、Act62として会計データとともに媒体コードを受信したか否かを確認する。媒体コードを受信していない場合、プロセッサ12aは、Act62においてNOと判定し、Act63へと進む。プロセッサ12aは、Act63としてタッチパネル12fの画面に、例えば
図14に示すレイアウトの支払媒体選択画面SC3を表示させる。支払媒体選択画面SC3は、表示エリアR11、R12と、現金ボタンB11、クレジットボタンB12、電子マネーボタンB13及び店員呼出ボタンB14を含む。表示エリアR11は、会計装置12を操作する客22に対する操作ガイダンスを表示する。操作ガイダンスとしては、例えば客22に支払媒体の選択を促す内容「お支払方法を選択してください」等が考えられる。表示エリアR12は、会計データに含まれる合計個数と合計金額とを表示する。
【0100】
支払媒体選択画面SC3を確認した客22は、代金を現金で支払う場合、現金ボタンB11にタッチする。客22は、代金をクレジットカードで支払う場合、クレジットボタンB12にタッチする。客22は、代金を電子マネーで支払う場合、電子マネーボタンB13にタッチする。客22は、店員21を呼び出す場合、店員呼出ボタンB14にタッチする。
【0101】
支払媒体選択画面SC3を表示したプロセッサ12aは、Act64として支払媒体選択画面SC3のボタン画像がタッチ入力されるのを待ち受ける。プロセッサ12aは、ボタン画像がタッチ入力されたことを検知した場合には、Act64においてYESと判定し、Act65へと進む。プロセッサ12aは、Act65としてタッチ入力されたボタン画像が現金ボタンB11であるか否かを判定する。現金ボタンB11でない場合、プロセッサ12aは、Act65においてNOと判定し、Act66へと進む。プロセッサ12aは、Act66としてタッチ入力されたボタン画像がクレジットボタンB12であるか否かを判定する。クレジットボタンB12でない場合、プロセッサ12aは、Act66においてNOと判定し、Act67へと進む。プロセッサ12aは、Act67としてタッチ入力されたボタン画像が電子マネーボタンB13であるか否かを判定する。電子マネーボタンB13でない場合、プロセッサ12aは、Act67においてNOと判定し、他のボタンが操作されたことによる処理を実行する。例えば店員呼出ボタンB14がタッチ入力されたことを検知した場合には、プロセッサ12aは、同一チェックアウトレーンに設置されている登録装置11に、店員呼出信号を送信するように通信ユニット12dを制御する。この制御により通信ユニット12dからLANを介して登録装置11に店員呼出信号が送信される。この店員呼出信号を受信した登録装置11においては、例えばオペレータ用タッチパネル11fに、客22から呼び出しがあることを店員21に通知するための表示が行われる。
【0102】
プロセッサ12aは、タッチ入力されたボタン画像が現金ボタンB11であった場合には、Act65においてYESと判定し、Act68へと進む。プロセッサ12aは、Act68として現金による決済処理を実行する。同様に、プロセッサ12aは、タッチ入力されたボタン画像がクレジットボタンB12であった場合には、Act66においてYESと判定し、Act69へと進む。プロセッサ12aは、Act69としてクレジットカードによる決済処理を実行する。プロセッサ12aは、タッチ入力されたボタン画像が電子マネーボタンB13であった場合には、Act67においてYESと判定し、Act70へと進む。プロセッサ12aは、Act70として電子マネーによる決済処理を実行する。なお、現金、クレジットカード及び電子マネーを支払媒体とする決済処理は、既存のセルフ式POS端末で実行されている周知の処理であるので、ここでの説明は省略する。
【0103】
一方、プロセッサ12aは、会計データとともに媒体コードを受信した場合には、Act62においてYESと判定し、Act71へと進む。プロセッサ12aは、Act71としてその媒体コードを認識する。そしてプロセッサ12aは、前述したAct65へと進む。したがって、Act71において認識した媒体コードが現金を表す「100」であった場合には、プロセッサ12aは、Act65においてYESと判定し、Act68へと進んで、現金による決済処理を実行する。Act71において認識した媒体コードがクレジットカードを表す「200」であった場合には、プロセッサ12aは、Act66においてYESと判定し、Act69へと進んで、クレジットカードによる決済処理を実行する。Act71において認識した媒体コードが電子マネーを表す「300」であった場合には、プロセッサ12aは、Act67においてYESと判定し、Act70へと進んで、電子マネーによる決済処理を実行する。以上で、プロセッサ12aは、会計データを受信したことに対する処理を終了する。
【0104】
ここに、プロセッサ12aを主体とする会計装置12のコンピュータは、Act62乃至Act70の処理を実行することにより、第1の決済手段として機能する。また同コンピュータは、Act62、Act71及びAct65乃至Act70の処理を実行することにより、第2の決済手段として機能する。
【0105】
本実施形態のチェックアウトシステム10においては、登録装置11に対して客22が購入する商品の登録を終えて小計ボタンがタッチされると、オペレータ用タッチパネル11fに会計確認画面SC2が表示される。会計確認画面SC2には、会計ボタンB4とは別に、現金ボタンB5、クレジットボタンB6、電子マネーボタンB7、金券ボタンB8が表示される。
【0106】
この状態で、店員21が会計ボタンB4にタッチする。そうすると、セミセルフモードが設定された登録装置11においては、会計装置12に対して会計データが送信される。会計データを受信した会計装置12では、タッチパネル12fに支払媒体選択画面SC3が表示される。そこで、購入する商品の登録が終わり、会計装置12が設置されている場所へと移動した客22は、支払媒体選択画面SC3上で希望する支払媒体を選択してから代金の支払動作を行うこととなる。
【0107】
一方、客22の希望する支払媒体を確認した店員21がその支払媒体に対応した現金ボタンB5、クレジットボタンB6又は電子マネーボタンB7にタッチする。そうすると、セミセルフモードが設定された登録装置11においては、登録装置11から会計装置12に対して会計データが媒体コードとともに送信される。媒体コードは、タッチされたボタンに対応した支払媒体を識別するコードである。媒体コードとともに会計データを受信した会計装置12では、タッチパネル12fに支払媒体選択画面SC3は表示されない。そこで客22は、登録装置11にてタッチされたボタンに対応した支払媒体で代金の支払い動作を行うこととなる。
【0108】
このように本実施形態によれば、登録装置11を操作する店員21が、客22の希望する支払媒体を選択するための操作を行うことにより、会計装置12において客22が支払媒体を選択するための操作が不要となる。したがって、会計装置12の設置場所に移動した客22が自ら支払媒体を選択しないと支払動作に移れないということはなくなるので、客22の煩わしさを解消することができる。また、会計装置12での1客あたりの処理時間も短縮できる。
【0109】
本実施形態では、店員21が会計ボタンB4にタッチすることにより、従前どおり会計装置12にて客22が支払媒体を選択操作する運用となる。店員21が客22に支払媒体を問合せ、その回答を待った場合、登録装置11での1客あたりの処理時間が長くなる。このため、例えば店が混雑する時間帯のときには、会計待ちの客が増加する懸念がある。このような懸念は、店員21が支払媒体に対応したボタンを選択操作するのでなく会計ボタンB4を操作することで解消される。このように本実施形態によれば、会計確認画面SC2に表示されているどのボタンにタッチするかによって、支払媒体を登録装置11にて選択操作する運用と会計装置12にて選択操作する運用とを容易に使い分けることができる。
【0110】
本実施形態では、登録装置11の動作モードとしてセミセルフモードとは別に対面モードを備えている。対面モードが設定された登録装置11においては、会計確認画面SC2に表示される会計ボタンB4の操作入力が無効となる。あるいは、会計確認画面SC2に会計ボタンB4が表示されなくなる。店員21は、客22の希望する支払媒体に対応した現金ボタンB5、クレジットボタンB6、電子マネーボタンB7又は金券ボタンB8にタッチする。そうすると、対面モードが設定された登録装置11においては、タッチされたボタンに対応した支払媒体による決済処理が実行される。したがって本実施形態によれば、登録装置11だけで客22が購入する商品の登録から決済までを一括して行うことも可能である。例えば客22が子供、年配者、障害者等であり、客自身で会計装置12を操作して決済することが難しい場合、店員21は、動作モードをセミセルフモードから対面モードに切り替える。そうすることによって、支払媒体に拘わらず登録装置11で決済ができるので、サービス性を高め得る。
【0111】
本実施形態では、会計確認画面SC2に金券ボタンB8を配置している。店員21は、客が商品券等の金券で支払うことを希望した場合に金券ボタンB8にタッチする。既に説明したように、支払媒体テーブル33において支払媒体「金券」に対応する実行フラグは、動作モードに関わらず“1”で固定である。したがって、たとえ登録装置11の動作モードがセミセルフモードであっても、金券で支払われる取引に関しては登録装置11での決済となる。従来は、会計装置12の設置場所に移動した客が金券で支払いをしようとした場合に店員呼出ボタンB14にタッチして店員を呼び出さなければならなかった。本実施形態によれば、登録装置11が設置されている場所で店員21が客22に支払媒体を確認し、金券の場合にはその場で処理できるので、大変効率的である。
【0112】
[第2の実施形態]
第1の実施形態では、登録装置11のオペレータ用タッチパネル11fに支払媒体を選択するためのボタンを表示させて、店員21が客22の希望する支払媒体を選択操作する場合を例示した。第2の実施形態は、登録装置11の客用タッチパネル11gに支払媒体を選択するためのボタンを表示させて、客22が自ら希望する支払媒体を選択操作する場合を例示する。第2の実施形態においても、チェックアウトシステム10の構成、登録装置11及び会計装置12のハードウェア構成は、第1の実施形態と同一である。そこで、第1の実施形態と共通する部分には同一の符号を付し、その詳しい説明は省略する。
【0113】
図15は、客用タッチパネル11gに表示される支払媒体選択画面SC4の一例を示す模式図である。客用タッチパネル11gは、会計を行う取引対象者に対して表示を行う表示部の一例である。支払媒体選択画面SC4は、表示エリアR21、R22、R23と、現金ボタンB21、クレジットボタンB22、電子マネーボタンB23及び金券ボタンB24を含む。表示エリアR11は、客22に対する操作ガイダンスを表示する。操作ガイダンスとしては、例えば客に支払媒体の選択を促す内容「お支払方法を選択してください」等が考えられる。表示エリアR22は、直前に登録された商品の品名と価格とを表示する。表示エリアR23は、合計メモリ32に記述されている合計個数と合計金額とを表示する。現金ボタンB21、クレジットボタンB22、電子マネーボタンB23及び金券ボタンB24の機能は、第1の実施形態の会計確認画面SC2の現金ボタンB5、クレジットボタンB6、電子マネーボタンB7及び金券ボタンB8と同様である。
【0114】
図16及び
図17は、第2の実施形態において、登録装置11のプロセッサ11aが、登録プログラムに従って実行する通常登録業務処理の手順を示す流れ図である。なお、第1の実施形態における通常登録業務処理と内容が同一する手順には同一の符号を付し、その詳しい説明は省略する。
【0115】
図16及び
図17の流れ図に示す手順の処理が開始されると、プロセッサ11aは、
図16のAct11として初期化を行い、Act12としてオペレータ用タッチパネル11fの画面に登録画面SC1を表示させる。またプロセッサ11aは、Act81として客用タッチパネル11gに、例えば
図15に示すレイアウトの支払媒体選択画面SC4を表示させる。その後、プロセッサ11aは、第1の実施形態と同様にAct13乃至Act19の処理を実行し、オペレータ用タッチパネル11fに会計確認画面SC2を表示させたならば、
図17のAct82へと進む。
【0116】
ここに、プロセッサ11aを主体とする登録装置11のコンピュータは、客用タッチパネル11gと協働してAct81の処理を実行することにより、第1の受付手段として機能する。
【0117】
したがって、支払媒体選択画面SC4を確認した客22は、購入する商品の販売データが登録装置11に登録されている最中に、希望する支払媒体に対応したボタンにタッチすることが可能である。一般に、客は、商品登録中はオペレータ用タッチパネル11fの画面を見ているだけなので、支払媒体の選択操作を煩わしく感じることは少ない。
【0118】
なお、第2の実施形態では支払媒体の選択を客が行うため、会計確認画面SC2から、現金ボタンB5、クレジットボタンB6、電子マネーボタンB7及び金券ボタンB8は省略されてもよい。
【0119】
プロセッサ11aは、Act82として会計ボタンB4がタッチされたか否かを確認する。会計ボタンB4がタッチされていない場合、プロセッサ11aは、Act83として戻るボタンB3がタッチされたか否かを確認する。戻るボタンB3がタッチされていない場合、プロセッサ11aは、Act82に戻る。したがってプロセッサ11aは、Act82及びAct83において、会計ボタンB4がタッチされるか戻るボタンB3がタッチされるのを待ち受ける。
【0120】
Act82及びAct83の待ち受け状態において、プロセッサ11aは、戻るボタンB3がタッチされたことを検知すると、Act83にてYESと判定し、Act28へと進む。プロセッサ11aは、Act28としてオペレータ用タッチパネル11fの画面の一部領域を登録画面SC1に戻す。その後、プロセッサ11aは、Act16の処理に戻り、それ以降の処理を前述と同様に繰り返す。
【0121】
Act82及びAct83の待ち受け状態において、プロセッサ11aは、会計ボタンB4がタッチされたことを検知すると、Act82にてYESと判定し、Act84へと進む。プロセッサ11aは、Act84として客用タッチパネル11gに表示されている支払媒体選択画面SC4上で、いずれか1つの支払媒体が選択されているか否かを確認する。客22が支払媒体選択画面SC4上で、いずれか1つの支払媒体を選択すると、プロセッサ11aは、その選択された支払媒体に関する情報をメインメモリ11bで記憶する。プロセッサ11aは、いずれかの支払媒体に関する情報が記憶されているか否かを確認する。
【0122】
支払媒体に関する情報が記憶されていない場合、プロセッサ11aは、Act84においてNOと判定し、
図8のAct31へと進む。以後、プロセッサ11aは、第1の実施形態で説明した
図8のAct31乃至Act35の処理と同様の処理を実行する。
【0123】
したがって、登録装置11からは、会計データが送信される。このデータ送信に対し、会計装置12のプロセッサ12aは、第1の実施形態で
図10及び
図11を用いて説明した処理と同様の処理を実行する。したがって、プロセッサ12aは、Act62においてNOと判定し、Act63の処理へと進むので、会計装置12において客22が支払媒体を選択する。
【0124】
一方、支払媒体に関する情報が記憶されている場合、プロセッサ11aは、Act84においてYESと判定し、Act41へと進む。以後、プロセッサ11aは、第1の実施形態で説明した
図9のAct41乃至Act48の処理と同様の処理を実行する。
【0125】
したがって、登録装置11からは、会計データとともに、支払媒体選択画面SC4上で選択された支払媒体を識別する媒体識別コードが会計装置12に送信される。このデータ送信に対し、会計装置12のプロセッサ12aは、第1の実施形態で
図10及び
図11を用いて説明した処理と同様の処理を実行する。したがって、プロセッサ12aは、Act62においてYESと判定し、Act71の処理へと進むので、会計装置12において客22が支払媒体を選択するための操作は不要となる。
【0126】
このように第2の実施形態によれば、客22が購入する商品の販売データを店員21が登録装置11に登録している最中に、その客22が自ら支払媒体を選択操作できる。したがって、第1の実施形態では、店員21が客22の支払媒体を確認するために無駄な時間が生じていたが、第2の実施形態によれば、このような無駄時間の発生を抑制することができる。
【0127】
また、店員21は、従前のセミセルフ方式のチェックアウトシステムと同様に、会計データを会計装置12に送信する際には会計確認画面SC2の会計ボタンB4をタッチすればよい。したがって、店員21の負担も軽減できる効果を奏する。
【0128】
[変形例]
第1の実施形態では、登録装置11のコンピュータが、オペレータ用タッチパネル11fと協働し、Act19及びAct23乃至Act26の処理を実行することにより、第1の受付手段として機能する場合を例示した。第1の受付手段は、これに限定されるものではない。例えば既存のPOS端末には、支払媒体に対応した複数の締めキー、例えば現計キー、クレジットキー、電子マネーキー等を備えたキーボードを有する機種がある。このようなPOS端末を登録装置11として用いた場合、会計ボタンB4の代わりにいずれかの締めキーが操作されたならば、プロセッサ11aが当該締めキーに対応した支払媒体の媒体コードとともに会計データを会計装置12に送信するように構成する。このような構成を採用した場合も、第1の実施形態と同様な効果を奏し得る。この例の場合、登録装置11のコンピュータは、キーボードと協働して、第1の受付手段として機能することとなる。
【0129】
第1の実施形態では、会計ボタンB4にタッチして会計データを会計装置12に送信するか、現金ボタンB5、クレジットボタンB6又は電子マネーボタンB7にタッチして会計データを会計装置12に送信するかは、店員21に委ねられている。別の実施形態としては、例えば時間帯により、会計ボタンB4にタッチする運用と現金ボタンB5、クレジットボタンB6又は電子マネーボタンB7にタッチする運用とを切り替える。すなわち第1の時間帯では会計ボタンB4が有効となり、現金ボタンB5、クレジットボタンB6又は電子マネーボタンB7が無効となるようにプロセッサ11aがオペレータ用タッチパネル11fを制御する。第2の時間帯では会計ボタンB4が無効となり、現金ボタンB5、クレジットボタンB6又は電子マネーボタンB7が有効となるようにプロセッサ11aがオペレータ用タッチパネル11fを制御する。こうすることにより、店員21が意識することなく、例えば時間帯により、会計ボタンB4にタッチする運用と現金ボタンB5、クレジットボタンB6又は電子マネーボタンB7にタッチする運用とを切り替えることができる。この場合において、運用を切り替える要件は時間帯に限られるものではない。例えば日付によって運用を切り替えたり、曜日によって運用を切り替えたりすることも可能である。
【0130】
第2の実施形態では、会計確認画面SC2から現金ボタンB5、クレジットボタンB6、電子マネーボタンB7及び金券ボタンB8を省略する場合を例示した。この点に関しては、必ずしもこれらのボタンを省略しなくてもよい。例えば、
図17のAct82とAct83との処理の間に、
図7のAct23、Act24、Act25及びAct26の処理を挿入する。そうすることにより、客22が支払媒体の選択操作を行えない場合に、店員が会計確認画面SC2から支払媒体の選択操作を代行して行えるようになる。
【0131】
前記実施形態では、登録装置11が会計データをいずれか1つの会計装置12に送信し、その会計装置12が会計不可の場合に、その会計装置12が別の会計装置12に会計データを転送する場合を例示した。会計データの送信方式はこれに限定されるものではない。例えば登録装置11が複数の会計装置12に一斉に会計データを送信する方式であってもよい。また、登録装置11が会計確認画面SC2で選択された会計装置12に会計データを送信する方式であってもよい。また、登録装置11が会計装置12にデータを直接送信するのではなく、サーバを介して会計装置12にデータを送信してもよい。
【0132】
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態及びその変形は、発明の範囲に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]登録装置と会計装置とを含むチェックアウトシステムであって、前記登録装置は、取引毎にその取引の決済に必要な会計データを生成する生成手段と、前記取引を決済するための複数の支払媒体の中からいずれか1つの支払媒体の選択を受け付ける第1の受付手段と、前記会計データの送信指示を受け付ける第2の受付手段と、前記第1の受付手段によりいずれか1つの支払媒体の選択を受け付けた場合には、前記生成手段により生成された前記会計データを前記選択を受け付けた支払媒体を識別する支払媒体識別情報とともに前記会計装置へと送信し、前記支払媒体の選択を受け付けることなく前記第2の受付手段により前記会計データの送信指示を受け付けた場合には、前記支払媒体識別情報無しに前記会計データを前記会計装置へと出力する出力手段と、を具備し、前記会計装置は、前記登録装置から送信される前記会計データを受信する受信手段と、前記会計データを前記支払媒体識別情報とともに受信しなかった場合には、前記複数の支払媒体の中からいずれか1つの支払媒体の選択を受け付け、選択を受け付けた支払媒体で前記会計データの取引の決済を処理する第1の決済手段と、前記会計データを前記支払媒体識別情報とともに受信した場合には、前記支払媒体識別情報で識別される支払媒体で前記会計データの取引を決済する第2の決済手段と、を具備するチェックアウトシステム。
[2]前記登録装置は、前記第1の受付手段により選択を受け付けた支払媒体が当該登録装置で決済が必要な支払媒体である場合には、その支払媒体で前記会計データの取引の決済を処理する第3の決済手段、を具備し、前記出力手段は、前記第1の受付手段により選択を受け付けた支払媒体が当該登録装置で決済が必要な支払媒体でない場合に、前記生成手段により生成された前記会計データを前記選択を受け付けた支払媒体を識別する支払媒体識別情報とともに前記会計装置へと出力する、付記[1]記載のチェックアウトシステム。
[3]前記登録装置は、会計を行う取引対象者に対して表示を行う表示部、を備え、前記第1の受付手段は、前記表示部に前記支払媒体の選択を受け付けるための画面を表示して、複数の支払媒体の中からいずれか1つの支払媒体の選択を受け付ける、付記[1]又は[2]記載のチェックアウトシステム。
[4]会計装置とともにチェックアウトシステムを構成する登録装置であって、取引毎にその取引の決済に必要な会計データを生成する生成手段と、前記取引を決済するための複数の支払媒体の中からいずれか1つの支払媒体の選択を受け付ける第1の受付手段と、前記会計データの送信指示を受け付ける第2の受付手段と、前記第1の受付手段によりいずれか1つの支払媒体の選択を受け付けた場合には、前記生成手段により生成された前記会計データを前記選択を受け付けた支払媒体を識別する支払媒体識別情報とともに前記会計装置へと送信し、前記支払媒体の選択を受け付けることなく前記第2の受付手段により前記会計データの送信指示を受け付けた場合には、前記支払媒体識別情報無しに前記会計データを前記会計装置へと出力する出力手段と、を具備する登録装置。
[5]登録装置とともにチェックアウトシステムを構成する会計装置であって、前記登録装置から送信される取引の決済に必要な会計データを受信する受信手段と、前記会計データを前記取引を決済するための複数の支払媒体の中の1つを識別する支払媒体識別情報とともに受信しなかった場合には、前記複数の支払媒体の中からいずれか1つの支払媒体の選択を受け付け、選択を受け付けた支払媒体で前記会計データの取引の決済を処理する第1の決済手段と、前記会計データを前記支払媒体識別情報とともに受信した場合には、前記支払媒体識別情報で識別される支払媒体で前記会計データの取引を決済する第2の決済手段と、を具備する会計装置。
[6]会計装置とともにチェックアウトシステムを構成する登録装置を制御するコンピュータに、取引毎にその取引の決済に必要な会計データを生成する機能と、前記取引を決済するための複数の支払媒体の中からいずれか1つの支払媒体の選択を受け付ける機能と、前記会計データの送信指示を受け付ける機能と、前記いずれか1つの支払媒体の選択を受け付けた場合には、前記生成された前記会計データを前記選択を受け付けた支払媒体を識別する支払媒体識別情報とともに前記会計装置へと送信し、前記支払媒体の選択を受け付けることなく前記会計データの送信指示を受け付けた場合には、前記支払媒体識別情報無しに前記会計データを前記会計装置へと出力する機能と、を実現させるための登録プログラム。
[7]登録装置とともにチェックアウトシステムを構成する会計装置を制御するコンピュータに、前記登録装置から送信される取引の決済に必要な会計データを、前記取引を決済するための複数の支払媒体の中の1つを識別する支払媒体識別情報とともに受信しなかった場合には、前記複数の支払媒体の中からいずれか1つの支払媒体の選択を受け付け、選択を受け付けた支払媒体で前記会計データの取引の決済を処理する機能と、前記会計データを前記支払媒体識別情報とともに受信した場合には、前記支払媒体識別情報で識別される支払媒体で前記会計データの取引を決済する機能と、を実現させるための会計プログラム。
【符号の説明】
【0133】
10…チェックアウトシステム、11…登録装置、12…会計装置、11a,12a…プロセッサ、11b,12b…メインメモリ、11c,12c…補助記憶デバイス、11d,12d…通信ユニット、11f…オペレータ用タッチパネル、11g…客用タッチパネル、12f…タッチパネル、21…店員、22…客、31…取引メモリ、32…合計メモリ、33…支払媒体テーブル、34…フラグメモリ、SC1…登録画面、SC2…会計確認画面、SC3、SC4…支払媒体選択画面。