(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-28
(45)【発行日】2022-11-08
(54)【発明の名称】シスチンノットスキャフォールドプラットフォーム
(51)【国際特許分類】
C12N 15/11 20060101AFI20221031BHJP
C07K 14/00 20060101ALI20221031BHJP
C12N 15/63 20060101ALI20221031BHJP
C12N 1/15 20060101ALI20221031BHJP
C12N 1/19 20060101ALI20221031BHJP
C12N 1/21 20060101ALI20221031BHJP
C12N 5/10 20060101ALI20221031BHJP
C12P 21/02 20060101ALI20221031BHJP
A61K 38/16 20060101ALI20221031BHJP
A61P 27/02 20060101ALI20221031BHJP
A61K 47/60 20170101ALI20221031BHJP
A61K 51/08 20060101ALI20221031BHJP
A61L 27/54 20060101ALI20221031BHJP
A61L 27/22 20060101ALI20221031BHJP
A61L 27/58 20060101ALI20221031BHJP
C07K 14/415 20060101ALN20221031BHJP
C12N 15/29 20060101ALN20221031BHJP
【FI】
C12N15/11 Z ZNA
C07K14/00
C12N15/63 Z
C12N1/15
C12N1/19
C12N1/21
C12N5/10
C12P21/02 C
A61K38/16
A61P27/02
A61K47/60
A61K51/08 200
A61K51/08 100
A61L27/54
A61L27/22
A61L27/58
C07K14/415
C12N15/29
(21)【出願番号】P 2018513360
(86)(22)【出願日】2016-09-15
(86)【国際出願番号】 US2016052012
(87)【国際公開番号】W WO2017049009
(87)【国際公開日】2017-03-23
【審査請求日】2019-09-13
(32)【優先日】2015-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】509012625
【氏名又は名称】ジェネンテック, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ハヌーシュ, ラミ
(72)【発明者】
【氏名】カルーアラッチ, ハリニ
(72)【発明者】
【氏名】ナイル, アーロン
(72)【発明者】
【氏名】ノーランド, キャメロン
(72)【発明者】
【氏名】チャン, インナン
(72)【発明者】
【氏名】チョウ, リーチュアン
(72)【発明者】
【氏名】カオ, シンシン
【審査官】幸田 俊希
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-133978(JP,A)
【文献】特表2014-504270(JP,A)
【文献】特開2014-073129(JP,A)
【文献】国際公開第2014/033184(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0039162(US,A1)
【文献】特表2009-511492(JP,A)
【文献】特表2009-509535(JP,A)
【文献】Richard H. Kimura et al.,Engineered cystine knot peptides that bind αvβ3, αvβ5, and α5β1 integrins with low-nanomolar affinity.,PROTEINS,2009年11月01日,Vol.77, No.2,p.359-369,doi: 10.1002/prot.22441
【文献】Franziska Maaβ et al.,Cystine-knot peptides targeting cancer-relevant human cytotoxic T lymphocyte-associated antigen 4 (CTLA-4).,J. Pept. Sci.,2015年05月10日,Vol.21, No.8,p.651-660,doi: 10.1002/psc.2782
【文献】R. Kratzner et al.,Structure of Ecballium elaterium trypsin inhibitor II (EETI-II): a rigid molecular scaffold.,Acta Cryst.,2005年09月,D61, No.9,p.1255-1262,https://doi.org/10.1107/S0907444905021207
【文献】Masa Cemazar et al.,The Structure of a Two-Disulfide Intermediate Assists in Elucidating the Oxidative Folding Pathway of a Cyclic Cystine Knot Protein.,Structure,2008年06月,Vol.16, No.6,p.842-851,doi: 10.1016/j.str.2008.02.023
【文献】Sunithi Gunasekera et al.,Engineering Stabilized Vascular Endothelial Growth Factor-A Antagonists: Synthesis, Structural Characterization, and Bioactivity of Grafted Analogues of Cyclotides.,J. Med. Chem.,2008年12月25日,Vol.51, No.24,p.7697-7704,doi: 10.1021/jm800704e
【文献】Michael Reinwarth et al.,Chemical Synthesis, Backbone Cyclization and Oxidative Folding of Cystine-knot Peptides - Promising Scaffolds for Applications in Drug Design.,Molecules,2012年10月24日,Vol.17,,p.12533-12552,doi: 10.3390/molecules171112533
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12N 15/00
C07K 14/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
血管内皮成長因子A(VEGF-A)に結合するペプチドであって、以下のスキャフォールド構造を含み、
Z
1C
1L1C
2L2C
3L3C
4L4C
5L5C
6Z
2
式中、
Z
1が、前記ペプチドのN末端に対応し、G
であり;
Z
2が、前記ペプチドのC末端に対応し、G
であり;
C
1、C
2、C
3、C
4、C
5、及びC
6がシステイン残基であり;且つ
L1が、ループ1であり、L2が、ループ2であり、L3が、ループ3であり、L4が、ループ4であり、及びL5が、ループ5であり;
L1が、配列番号33、
35、141、143、
214、277、
及び43
3からなる群から選択され;
L2が、配列番号9
7及び
118からなる群から選択され;
L3が
、LQQ、VER、MSD、MNQ、MQT、VYQ、FIN、VSQ、VTE、FYE、MEQ
、VYR、
FVR、LSN、及びXがノルロイシ
ン及びシクロブチル-L-アラニンからなる群から選択されるXEQ、からなる群から選択され;
L4が
、Iであり;
L5が、配列番号45
及び46からなる群から選択され;且つ
C
1がC
4とジスルフィド結合を形成し、C
2がC
3とジスルフィド結合を形成し、C
5がC
6とジスルフィド結合を形成する、ペプチド。
【請求項2】
ペプチドであって、以下のいずれか:
GCNIMLPFWGCGRDFECLQQCICQYYQSCG(配列番号103);
GCNIMLPFWGCGRDFECVERCICQYYQSCG(配列番号104);
GCNIMLPFWGCGRDFECMSDCICQYYQSCG(配列番号105);
GCNIMLPFWGCGRDFECMNQCICQYYQSCG(配列番号106);
GCNIMLPFWGCGRDFECMQTCICQYYQSCG(配列番号107);
GCNIMLPFWGCGRDFECVYQCICQYYQSCG(配列番号108);
GCNIMLPFWGCGRDFECFINCICQYYQSCG(配列番号109);
GCNIMLPFWGCGRDFECVSQCICQYYQSCG(配列番号110);
GCNIMLPFWGCGRDFECVTECICQYYQSCG(配列番号111);
GCNIMLPFWGCGRDFECFYECICQYYQSCG(配列番号112);
GCNIMLPFWGCGRDFECMEQCICQYYQSCG(配列番号113);
GCNIMLPFWGCGRDFECVYRCICQYYQSCG(配列番号114);
GCDVMQPYWGCGPDIDCFVRCLCHWYNSCG(配列番号139);
GCDVMQPYWGCGPDIDCLSNCICHWYNSCG(配列番号140);
GCNIMLPYWGCGRDFECMEQCICQYYQSCG(配列番号142);
GCNIXLPFWGCGRDFECVSQCICQYYQSCG(配列番号145)、式中、Xが、ノルロイシン(Nle)である;
GCNIXLPYWGCGRDFECMEQCICQYYQSCG(配列番号146)、式中、Xが、ノルロイシン(Nle)である;
GCDVXQPYWGCGPDIDCLSNCICHWYNSCG(配列番号224)、式中、Xが、ノルロイシン(Nle)である;
GCNIXQPYWGCGRDFECMEQCICQYYQSCG(配列番号436)、式中、Xが、ノルロイシン(Nle)である;及び
GCNIX
1
LPYWGCGRDFECX
2
EQCICQYYQSCG(配列番号437)、式中、X
1
及びX
2
がノルロイシン(Nle)であるか、またはX
1
がノルロイシン(Nle)であり、X
2
がシクロブチル-L-アラニンである
に記載のアミノ酸配列を含む、
請求項1に記載のペプチド。
【請求項3】
(a)前記ペプチドのC末端カルボキシル基がキャップされているか、
(b)前記ペプチドのN末端アミンがキャップされているか、または
(c)前記ペプチドの前記C末端カルボキシル基及び前記N末端アミンがキャップされている、請求項1
または2に記載のペプチド。
【請求項4】
前記ペプチドが、VEGF-A活性を阻害する、請求項1~
3のいずれか一項に記載のペプチド。
【請求項5】
治療剤にコンジュゲートされた、請求項1~
4のいずれか一項に記載のペプチド。
【請求項6】
標識にコンジュゲートされ
た、請求項1~
5のいずれか一項に記載のペプチド。
【請求項7】
前記標識が、放射性同位体、蛍光色素、または酵素である、請求項6に記載のペプチド。
【請求項8】
請求項1~
4のいずれか一項に記載のペプチドをコードする、単離された核酸。
【請求項9】
請求項
8に記載の核酸を含む、発現ベクター。
【請求項10】
請求項
9に記載の発現ベクターを含む、細胞。
【請求項11】
請求項1~
4のいずれか一項に記載のペプチドを製造する方法であって、請求項
10に記載の細胞を培養することと
、細胞培養物から前記細胞により発現された前記ペプチドを回収することとを含む、方法。
【請求項12】
前記ペプチドを化学的に合成することを含む、請求項1~
4のいずれか一項に記載のペプチドを製造する方法。
【請求項13】
請求項1~
5のいずれか一項に記載のペプチドと、薬学的に許容される担体とを含む、組成物。
【請求項14】
対象における血管新生及び/または血管透過性もしくは漏出を特徴とする眼疾患の治療における使用のための、請求項1~
5のいずれか一項に記載のペプチドを含む、組成物。
【請求項15】
前記眼疾患が、増殖性網膜症、脈絡膜血管新生(CNV)、加齢黄斑変性(AMD)、糖尿病性及び他の虚血関連網膜症、糖尿病性黄斑浮腫、変性近視、フォンヒッペル・リンダウ病、眼のヒストプラスマ症、網膜中心静脈閉塞症(CRVO)及び網膜分岐静脈閉塞症(BRVO)を含む網膜静脈閉塞症(RVO)、角膜血管新生、網膜血管新生、並びに末熟児網膜症(ROP)からなる群から選択される眼内血管新生疾患である、請求項
14に記載の使用のための組成物。
【請求項16】
埋め込み装置を介して前記対象に投与される、請求項
14または
15に記載の使用のための組成物。
【請求項17】
前記埋め込み装置が、眼内挿入物、徐放性デポー、眼球プラグ/リザーバ、非生物分解性眼インプラント、または生物分解性眼インプラントである、請求項
16に記載の使用のための組成物。
【請求項18】
対象における血管新生及び/または血管透過性もしくは漏出を特徴とする眼疾患の治療における使用のための医薬であって、請求項1~
6のいずれか一項に記載のペプチドを含む、医薬。
【請求項19】
前記眼疾患が、増殖性網膜症、脈絡膜血管新生(CNV)、加齢黄斑変性(AMD)、糖尿病性及び他の虚血関連網膜症、糖尿病性黄斑浮腫、変性近視、フォンヒッペル・リンダウ病、眼のヒストプラスマ症、網膜中心静脈閉塞症(CRVO)及び網膜分岐静脈閉塞症(BRVO)を含む網膜静脈閉塞症(RVO)、角膜血管新生、網膜血管新生、ならびに末熟児網膜症(ROP)からなる群から選択される眼内血管新生疾患である、請求項
18に記載の医薬。
【請求項20】
埋め込み装置を介して前記対象に投与される、請求項
18または
19に記載の医薬。
【請求項21】
前記埋め込み装置が、眼内挿入物、徐放性デポー、眼球プラグ/リザーバ、非生物分解性眼インプラント、または生物分解性眼インプラントである、請求項
20に記載の医薬。
【請求項22】
長時間作用性送達のために製剤化される、請求項1~
5のいずれか一項に記載のペプチド、または請求項
18~
21のいずれか一項に記載の医薬。
【請求項23】
請求項1~
5のいずれか一項に記載のペプチド及びポリ乳酸・グリコール酸共重合体(PLGA)を含む、製剤。
【請求項24】
前記PLGAが、PLGAロッドである、請求項
23に記載の製剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2015年9月15日出願の米国仮出願第62/219,063号の優先権利益を主張するものであり、この仮出願は、その全体において参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
ASCIIテキストファイルでの配列表の提出
ASCIIテキストファイルでの次の提出物の内容は、その全体において参照により本明細書に組み込まれる:コンピュータ可読形態(CRF)の配列表(ファイル名:146392026840SEQLIST.txt、記録日:2016年9月15日、サイズ:183KB)。
【背景技術】
【0003】
代替的なタンパク質スキャフォールドからの新規のタンパク質の設計及び操作は、構造生物学及び撮像器具から、現在臨床的に試験されている治療用試薬にまで及ぶ広範囲の用途を有する過去10年間における新興分野である(HK Binz et al.,Nat Biotechnol 23,1257-1268,2005、HK Binz and A Pluckthun,Curr Opin Biotechnol 16,459-469,2005、SS Sidhu and S Koide,Curr Opin Struct Biol 17,481-487,2007、A Skerra,Curr Opin Biotechnol 18,295-304,2007、C Gronwall and S Stahl,J Biotechnol 140,254-269,2009、T Wurch et al.,Trends Biotechnol 30,575-582,2012、S Banta et al.,Annu Rev Biomed Eng 15,93-113,2013)。
【0004】
可能性のある代替スキャフォールド分子の望ましい物理的特性には、高い熱安定性、ならびに熱的フォールディング及びアンフォールディングの可逆性が含まれる。タンパク質及び酵素の見かけの熱安定性を増加させるために、非常に類似する熱安定性配列との比較に基づく合理的な設計、ジスルフィド架橋を安定化する設計、αヘリックス傾向を増加させる変異、塩架橋の操作、タンパク質の表面電荷の改変、定向進化、及びコンセンサス配列の組成を含むいくつかの方法が適用されている(Lehmann and Wyss,Cur Open Biotechnology 12,371-375,2001)。
【0005】
シスチンノットペプチドは、幅広い供給源に由来し、多様な薬理学的活性を示す。それらは、およそ30~50アミノ酸長であり、3つのジスルフィド結合を形成する6つの保存システイン残基を含有する。ジスルフィドのうちの1つは、2つの他のジスルフィド及びそれらの相互接続する骨格によって形成される大環状分子を貫通し、それにより複数のループが表面上に露出した、特徴的なノットを有するトポロジーをもたらす。ループは、6つの保存システイン残基に並ぶアミノ酸領域として定義され、性質上高度に可変である。さらに、ジスルフィド結合の特有の配置は、シスチンノットペプチドを熱劣化、タンパク質分解、及び化学分解に対して非常に安定にする。
【0006】
したがって、眼疾患及び障害等の多様な治療及び診断用途のための小型で安定した人工の抗体様分子を開発する必要がある。本発明はこの必要性及び他の必要性を満たす。
【発明の概要】
【0007】
ある特定の実施形態では、血管内皮成長因子A(VEGF-A)に結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)が本明細書に提供され、CKPは、以下のシスチンスキャフォールド構造を含み、
Z1C1L1C2L2C3L3C4L4C5L5C6Z2
式中、
Z1及びZ2は、任意のアミノ酸であり、
L1は、ループ1であり、X1X2X3X4X5X6(配列番号2)、X1X2X3X4X5X6X7(配列番号3)、X1X2X3X4X5X6X7X8(配列番号4)、X1X2X3X4X5X6X7X8X9(配列番号5)、及びX1X2X3X4X5X6X7X8X9X10(配列番号6)からなる群から選択される構造を有し、X1~X10のそれぞれは、任意のアミノ酸であり、
L2は、ループ2であり、構造X1X2X3X4X5(配列番号7)を有し、X1~X5のそれぞれは、任意のアミノ酸または非天然型アミノ酸であり、
L3は、ループ3であり、構造X1X2X3を有し、X1~X3のそれぞれは、任意のアミノ酸または非天然型アミノ酸であり、
L4は、ループ4であり、構造X1を有し、X1は、任意のアミノ酸または非天然型アミノ酸であり、
L5は、ループ5であり、構造X1X2X3X4X5(配列番号7)を有し、X1~X5のそれぞれが、任意のアミノ酸または非天然型アミノ酸であり、
非天然型アミノ酸は、L-プロパルギルグリシン-PEG6-、L-スルホチロシン、L-ノルロイシン、L-1-ナフチルアラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-2-クロロトリプトファン、L-3-フルオロチロシン、及びL-4-フルオロフェニルアラニンからなる群から選択され、
CKPは、500pMより良好な親和性でVEGF-Aに結合する。
【0008】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型(CKP)は、配列番号1に記載されるアミノ酸配列を有する野生型Ecballium elateriumトリプシン阻害剤EETI-IIタンパク質に関連して改変されたジスルフィド結合の結合性を有し、改変されたジスルフィド結合の結合性は、C1-C4、C2-C3、及びC5-C6である。
【0009】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、非天然型アミノ酸は、L-プロパルギルグリシン-PEG6-、L-スルホチロシン、L-ノルロイシン、L-1-ナフチルアラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-2-クロロトリプトファン、L-3-フルオロチロシン、L-4-フルオロフェニルアラニン、ガンマ-ベンジル-L-プロリン、ガンマ-(4-フルオロ-ベンジル)-L-プロリン、4-OH-L-プロリン、4-フルオロ-L-プロリン、4-[4-(トリフルオロメチル)-ベンジル]-L-プロリン、3,4-ジフルオロ-L-フェニルアラニン、3,4-ジクロロ-L-フェニルアラニン、4-クロロ-L-フェニルアラニン、3-F,4-Cl-L-フェニルアラニン、2-ピリドン(NHパラ)-L-アラニン、ピリドン(NHメタ)-L-アラニン、3-(1-N-メチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-エチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-イソプロピルインドール)-L-アラニン、3-(5-アザ-インドール)-L-アラニン、4-メチル-L-フェニルアラニン、2-ナフチル-L-アラニン、L-4,4’-ビフェニルアラニン、3-(3-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノキサリニル)-L-アラニン、4-メチル-2-ピリジル-アラニン、4-エチル-2-ピリジル-L-アラニン、ベンゾチアゾール-L-アラニン、ベンゾチオフェン-L-アラニン、3-イソキノリニル-L-アラニン、t-ブチル-L-アラニン(別名、L-ネペンチルグリシン)、3-シクロブチル-L-アラニン、シクロペンチル-L-アラニン、5,5,5-トリフルオロ-L-ロイシン、t-ブチル-L-グリシン(別名、L-tert-ロイシン)、L-シクロペンチルグリシン、L-シクロブチルグリシン、3,4-ヒドロキシ-L-フェニルアラニン、3,4-フルオロ-L-フェニルアラニン、3-フルオロ,4-OH-L-フェニルアラニン、2-クロロ-L-チロシン、2-メチル-L-チロシン、2-エチル-L-チロシン、4-(ナフタレン-1-オール)-L-アラニン、D-セリン、L-ベータ-ホモセリン、L-ベータ-アラニン、N-アルファ-メチルグリシン、グリシンアミド、グリセロールのグリシンエステル、グリコールのグリシンエステル、オキセタン-3-イルのグリシンエステル、及びグリシンモルホリンアミドからなる群から選択される。
【0010】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、Z1及び/またはZ2は、1つ超のアミノ酸、または非天然型アミノ酸である。ある特定の実施形態では、Z2は、2つのアミノ酸である。ある特定の実施形態では、Z2は、3つのアミノ酸である。
【0011】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、Z1及び/またはZ2は、Gである。
【0012】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L1において、X3は、Iではなく、X5は、Mではなく、かつ/またはX6は、Rではない。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L1において、X1は、P、Q、R、T、V、D、N、K、L、及びXから選択されるアミノ酸であり、X2は、T、D、L、V、I、R、P、N、及びXから選択されるアミノ酸であり、X3は、T、P、M、L、S、F、R、及びXから選択されるアミノ酸であり、X4は、R、T、Q、D、W、L、E、S、K、及びXから選択されるアミノ酸であり、X5は、F、P、V、E、K、L、I、及びXから選択されるアミノ酸であり、X6は、K、N、F、P、L、Y、T、D、M、及びXから選択されるアミノ酸であり、X7は、Q、W、H、及び/Xから選択されるアミノ酸であり、かつ/またはX8は、Y、A、G、D、E、W、S、及びXから選択されるアミノ酸であり、Xは、L-プロパルギルグリシン-PEG6-、L-スルホチロシン、L-ノルロイシン、L-1-ナフチルアラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-2-クロロトリプトファン、L-3-フルオロチロシン、及びL-4-フルオロフェニルアラニンからなる群から選択される非天然型アミノ酸である。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L1において、X9は、L、I、V、D、E、及びXから選択されるアミノ酸であり、Xは、L-プロパルギルグリシン-PEG6-、L-スルホチロシン、L-ノルロイシン、L-1-ナフチルアラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-2-クロロトリプトファン、L-3-フルオロチロシン、及びL-4-フルオロフェニルアラニンからなる群から選択される非天然型アミノ酸である。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L1において、X10は、Y、T、M、N、F、及びXから選択されるアミノ酸であり、Xは、L-プロパルギルグリシン-PEG6-、L-スルホチロシン、L-ノルロイシン、L-1-ナフチルアラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-2-クロロトリプトファン、L-3-フルオロチロシン、及びL-4-フルオロフェニルアラニンからなる群から選択される非天然型アミノ酸である。
【0013】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、Xは、L-プロパルギルグリシン-PEG6-、L-スルホチロシン、L-ノルロイシン、L-1-ナフチルアラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-2-クロロトリプトファン、L-3-フルオロチロシン、L-4-フルオロフェニルアラニン、ガンマ-ベンジル-L-プロリン、ガンマ-(4-フルオロ-ベンジル)-L-プロリン、4-OH-L-プロリン、4-フルオロ-L-プロリン、4-[4-(トリフルオロメチル)-ベンジル]-L-プロリン、3,4-ジフルオロ-L-フェニルアラニン、3,4-ジクロロ-L-フェニルアラニン、4-クロロ-L-フェニルアラニン、3-F,4-Cl-L-フェニルアラニン、2-ピリドン(NHパラ)-L-アラニン、ピリドン(NHメタ)-L-アラニン、3-(1-N-メチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-エチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-イソプロピルインドール)-L-アラニン、3-(5-アザ-インドール)-L-アラニン、4-メチル-L-フェニルアラニン、2-ナフチル-L-アラニン、L-4,4’-ビフェニルアラニン、3-(3-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノキサリニル)-L-アラニン、4-メチル-2-ピリジル-アラニン、4-エチル-2-ピリジル-L-アラニン、ベンゾチアゾール-L-アラニン、ベンゾチオフェン-L-アラニン、3-イソキノリニル-L-アラニン、t-ブチル-L-アラニン(別名、L-ネペンチルグリシン)、3-シクロブチル-L-アラニン、シクロペンチル-L-アラニン、5,5,5-トリフルオロ-L-ロイシン、t-ブチル-L-グリシン(別名、L-tert-ロイシン)、L-シクロペンチルグリシン、L-シクロブチルグリシン、3,4-ヒドロキシ-L-フェニルアラニン、3,4-フルオロ-L-フェニルアラニン、3-フルオロ,4-OH-L-フェニルアラニン、2-クロロ-L-チロシン、2-メチル-L-チロシン、2-エチル-L-チロシン、4-(ナフタレン-1-オール)-L-アラニン、D-セリン、L-ベータ-ホモセリン、L-ベータ-アラニン、N-アルファ-メチルグリシン、グリシンアミド、グリセロールのグリシンエステル、グリコールのグリシンエステル、オキセタン-3-イルのグリシンエステル、及びグリシンモルホリンアミドからなる群から選択される非天然型アミノ酸である。
【0014】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L5において、X1~X5のそれぞれは、X2がプロリン(P)ではないことを除き、任意のアミノ酸である。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L5において、X1~X5のそれぞれは、X4がグリシン(G)ではないことを除き、任意のアミノ酸である。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L5において、X1は、G、Q、H、R、L、及びQから選択されるアミノ酸であり、X2は、P、M、W、Y、F、L、及びHから選択されるアミノ酸であり、X3は、N、F、H、及びYから選択されるアミノ酸であり、X4は、G、Q、D、N、K、H、E、及びSから選択されるアミノ酸であり、かつ/またはX5は、F、S、及びTから選択されるアミノ酸である。
【0015】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L1は、構造X1X2X3X4X5X6X7X8(配列番号4)を有し、式中、X1は、P、Q、及びRから選択されるアミノ酸であり、X2は、T、L、及びDから選択されるアミノ酸であり、X3は、T、M、及びLから選択されるアミノ酸であり、X4は、R、Q、及びDから選択されるアミノ酸であり、X5は、F、P、及びVから選択されるアミノ酸であり、X6は、K及びFから選択されるアミノ酸であり、X7は、Q及びWから選択されるアミノ酸であり、X8は、Y、G、及びDから選択されるアミノ酸である。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L1は、構造X1X2X3X4X5X6X7X8X9X10(配列番号6)を有し、式中、X1は、Q、R、T、及びVから選択されるアミノ酸であり、X2は、T及びDから選択されるアミノ酸であり、X3は、Pであり、X4は、T及びWから選択されるアミノ酸であり、X5は、F、E、P、及びKから選択されるアミノ酸であり、X6は、N及びPから選択されるアミノ酸であり、X7は、W及びHから選択されるアミノ酸であり、X8は、A、D、E、及びWから選択されるアミノ酸であり、X9は、L及びIから選択されるアミノ酸であり、X10は、Y、T、M、及びNから選択されるアミノ酸である。
【0016】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L5において、X1は、G、H、及びQから選択されるアミノ酸であり、X2は、P、M、W、及びYから選択されるアミノ酸であり、X3は、N及びYから選択されるアミノ酸であり、X4は、G、Q、及びSから選択されるアミノ酸であり、X5は、F及びSから選択されるアミノ酸である。
【0017】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L1は、構造X1X2X3X4X5X6X7X8(配列番号4)を有し、式中、X1は、D、Q、N、及びKから選択されるアミノ酸であり、X2は、V、I、R、L、及びPから選択されるアミノ酸であり、X3は、L、S、M、T、及びFから選択されるアミノ酸であり、X4は、Q、L、及びEから選択されるアミノ酸であり、X5は、Pであり、X6は、F、L、及びYから選択されるアミノ酸であり、X7は、Wであり、X8は、Gである。
【0018】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L5において、X3は、Yであり、X5は、Sであり、X1、X2、及びX4はそれぞれ、X1がGではなく、X2がPではなく、X4がGではなく、かつ/またはX5がFではないことを除き、任意のアミノ酸である。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L5において、X1は、H、L、R、及びQから選択されるアミノ酸であり、X2は、W、F、及びYから選択されるアミノ酸であり、X3は、Yであり、X4は、Q、N、K、H、及びEから選択されるアミノ酸であり、X5は、Sである。
【0019】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L1は、構造X1X2X3X4X5X6X7X8X9X10(配列番号6)を有し、式中、X1は、K、Q、L、及びRから選択されるアミノ酸であり、X2は、N及びDから選択されるアミノ酸であり、X3は、P及びLから選択されるアミノ酸であり、X4は、L、T、S、及びKから選択されるアミノ酸であり、X5は、F、V、I、及びLから選択されるアミノ酸であり、X6は、N及びDから選択されるアミノ酸であり、X7は、Wであり、X8は、A及びSから選択されるアミノ酸であり、X9は、L、V、E、及びDから選択されるアミノ酸であり、X10は、Y及びFから選択されるアミノ酸である。
【0020】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L5において、X1は、Qであり、X2は、L、F、M、及びHから選択されるアミノ酸であり、X3は、F、Y、及びHから選択されるアミノ酸であり、X4は、D、Q、N、及びKから選択されるアミノ酸であり、X5は、S及びTから選択されるアミノ酸である。
【0021】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L2において、X1は、Kであり、X2は、Qであり、X3は、Dであり、X4は、Sであり、X5は、Dである。
【0022】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L1は、構造X1X2X3X4X5X6X7X8(配列番号4)を有し、式中、X5は、Pであり、X7は、Wであり、X8は、Gであり、X1、X2、X3、X4、及びX6はそれぞれ、X1がPではなく、X2がRではなく、X3がIではなく、かつ/またはX6がRではないことを除き、任意のアミノ酸である。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L1は、構造X1X2X3X4X5X6X7X8(配列番号4)を有し、式中、X1は、N及びDから選択されるアミノ酸であり、X2は、I及びVから選択されるアミノ酸であり、X3は、M及びLから選択されるアミノ酸であり、X4は、L、Q、D、及びKから選択されるアミノ酸であり、X5は、Pであり、X6は、F、Y、T、L、及びMから選択されるアミノ酸であり、X7は、Wであり、X8は、Gである。
【0023】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L5において、X1は、Q、H、L、及びRから選択されるアミノ酸であり、X2は、Y及びWから選択されるアミノ酸であり、X3は、Yであり、X4は、Q及びNから選択されるアミノ酸であり、X5は、Sである。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L5において、X3は、Yであり、X5は、Sであり、X1、X2、及びX4はそれぞれ、X1がGではなく、X2がPではなく、かつ/またはX4がGではないことを除き、任意のアミノ酸である。
【0024】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L2において、X1は、GまたはEから選択されるアミノ酸であり、X2は、Q、L、P、R、E、及びMから選択されるアミノ酸であり、X3は、S、D、及びNから選択されるアミノ酸であり、X4は、F、Y、L、M、及びIから選択されるアミノ酸であり、かつ/またはX5は、E、D、Q、L、及びSから選択されるアミノ酸である。
【0025】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L3において、X1は、Lであり、X2は、Aであり、X3は、Gである。
【0026】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L4において、X1は、VまたはFである。
【0027】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L5において、X1~X5のそれぞれは、X2がプロリン(P)ではないことを除き、任意のアミノ酸である。
【0028】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L5において、X1~X5のそれぞれは、X4がグリシン(G)ではないことを除き、任意のアミノ酸である。
【0029】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L5において、X1は、G以外の任意のアミノ酸であり、X2は、P以外の任意のアミノ酸であり、X3は、N以外の任意のアミノ酸であり、X4は、G以外の任意のアミノ酸であり、かつ/またはX5は、F以外の任意のアミノ酸である。
【0030】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L1は、構造X1X2X3X4X5X6X7X8(配列番号4)を有し、式中、X1は、N、D、及びXから選択されるアミノ酸であり、X2は、I、V、及びXから選択されるアミノ酸であり、X3は、MまたはXであり、X4は、L、Q、及びXから選択されるアミノ酸であり、X5は、PまたはXであり、X6は、F、Y、またはXであり、X7は、WまたはXであり、X8は、GまたはXであり、Xは、L-プロパルギルグリシン-PEG6-、L-スルホチロシン、L-ノルロイシン、L-1-ナフチルアラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-2-クロロトリプトファン、L-3-フルオロチロシン、及びL-4-フルオロフェニルアラニンからなる群から選択される非天然型アミノ酸である。
【0031】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、Xは、L-プロパルギルグリシン-PEG6-、L-スルホチロシン、L-ノルロイシン、L-1-ナフチルアラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-2-クロロトリプトファン、L-3-フルオロチロシン、L-4-フルオロフェニルアラニン、ガンマ-ベンジル-L-プロリン、ガンマ-(4-フルオロ-ベンジル)-L-プロリン、4-OH-L-プロリン、4-フルオロ-L-プロリン、4-[4-(トリフルオロメチル)-ベンジル]-L-プロリン、3,4-ジフルオロ-L-フェニルアラニン、3,4-ジクロロ-L-フェニルアラニン、4-クロロ-L-フェニルアラニン、3-F,4-Cl-L-フェニルアラニン、2-ピリドン(NHパラ)-L-アラニン、ピリドン(NHメタ)-L-アラニン、3-(1-N-メチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-エチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-イソプロピルインドール)-L-アラニン、3-(5-アザ-インドール)-L-アラニン、4-メチル-L-フェニルアラニン、2-ナフチル-L-アラニン、L-4,4’-ビフェニルアラニン、3-(3-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノキサリニル)-L-アラニン、4-メチル-2-ピリジル-アラニン、4-エチル-2-ピリジル-L-アラニン、ベンゾチアゾール-L-アラニン、ベンゾチオフェン-L-アラニン、3-イソキノリニル-L-アラニン、t-ブチル-L-アラニン(別名、L-ネペンチルグリシン)、3-シクロブチル-L-アラニン、シクロペンチル-L-アラニン、5,5,5-トリフルオロ-L-ロイシン、t-ブチル-L-グリシン(別名、L-tert-ロイシン)、L-シクロペンチルグリシン、L-シクロブチルグリシン、3,4-ヒドロキシ-L-フェニルアラニン、3,4-フルオロ-L-フェニルアラニン、3-フルオロ,4-OH-L-フェニルアラニン、2-クロロ-L-チロシン、2-メチル-L-チロシン、2-エチル-L-チロシン、4-(ナフタレン-1-オール)-L-アラニン、D-セリン、L-ベータ-ホモセリン、L-ベータ-アラニン、N-アルファ-メチルグリシン、グリシンアミド、グリセロールのグリシンエステル、グリコールのグリシンエステル、オキセタン-3-イルのグリシンエステル、及びグリシンモルホリンアミドからなる群から選択される非天然型アミノ酸である。
【0032】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L3において、X1~X3のそれぞれは、X1がロイシン(L)ではなく、X2がアラニン(A)ではなく、X3がグリシン(G)ではないことを除き、任意のアミノ酸または非天然型アミノ酸であり、非天然型アミノ酸は、L-プロパルギルグリシン-PEG6-、L-スルホチロシン、L-ノルロイシン、L-1-ナフチルアラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-2-クロロトリプトファン、L-3-フルオロチロシン、及びL-4-フルオロフェニルアラニンからなる群から選択される。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L3において、X1は、M、F、L、V、及びXから選択されるアミノ酸であり、X2は、S、N、Q、I、Y、E、V、T、及びXから選択されるアミノ酸であり、X3は、D、Q、T、N、E、R、及びXから選択されるアミノ酸であり、Xは、L-プロパルギルグリシン-PEG6-、L-スルホチロシン、L-ノルロイシン、L-1-ナフチルアラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-2-クロロトリプトファン、L-3-フルオロチロシン、及びL-4-フルオロフェニルアラニンからなる群から選択される非天然型アミノ酸である。
【0033】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L4において、X1は、V以外の任意のアミノ酸、またはL-プロパルギルグリシン-PEG6-、L-スルホチロシン、L-ノルロイシン、L-1-ナフチルアラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-2-クロロトリプトファン、L-3-フルオロチロシン、及びL-4-フルオロフェニルアラニンからなる群から選択される非天然型アミノ酸である。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L4において、X1は、I、L、またはXであり、Xは、L-プロパルギルグリシン-PEG6-、L-スルホチロシン、L-ノルロイシン、L-1-ナフチルアラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-2-クロロトリプトファン、L-3-フルオロチロシン、及びL-4-フルオロフェニルアラニンからなる群から選択される非天然型アミノ酸である。
【0034】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L5において、X3は、YまたはXであり、X5は、SまたはXであり、X1、X2、及びX4はそれぞれ、X1がGではなく、X2がPではなく、かつ/またはX4がGではないことを除き、任意のアミノ酸またはXであり、Xは、L-プロパルギルグリシン-PEG6-、L-スルホチロシン、L-ノルロイシン、L-1-ナフチルアラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-2-クロロトリプトファン、L-3-フルオロチロシン、及びL-4-フルオロフェニルアラニンからなる群から選択される非天然型アミノ酸である。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L5において、X1~X5のそれぞれは、X2がプロリン(P)ではないことを除き、任意のアミノ酸である。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L5において、X1~X5のそれぞれは、X4がグリシン(G)ではないことを除き、任意のアミノ酸である。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L5において、X1は、Q、H、及びXから選択されるアミノ酸であり、X2は、Y、W、及びXから選択されるアミノ酸であり、X3は、YまたはXであり、X4は、Q、N、またはXから選択されるアミノ酸であり、X5は、SまたはXであり、Xは、L-プロパルギルグリシン-PEG6-、L-スルホチロシン、L-ノルロイシン、L-1-ナフチルアラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-2-クロロトリプトファン、L-3-フルオロチロシン、及びL-4-フルオロフェニルアラニンからなる群から選択される非天然型アミノ酸である。
【0035】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、Xは、L-プロパルギルグリシン-PEG6-、L-スルホチロシン、L-ノルロイシン、L-1-ナフチルアラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-2-クロロトリプトファン、L-3-フルオロチロシン、L-4-フルオロフェニルアラニン、ガンマ-ベンジル-L-プロリン、ガンマ-(4-フルオロ-ベンジル)-L-プロリン、4-OH-L-プロリン、4-フルオロ-L-プロリン、4-[4-(トリフルオロメチル)-ベンジル]-L-プロリン、3,4-ジフルオロ-L-フェニルアラニン、3,4-ジクロロ-L-フェニルアラニン、4-クロロ-L-フェニルアラニン、3-F,4-Cl-L-フェニルアラニン、2-ピリドン(NHパラ)-L-アラニン、ピリドン(NHメタ)-L-アラニン、3-(1-N-メチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-エチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-イソプロピルインドール)-L-アラニン、3-(5-アザ-インドール)-L-アラニン、4-メチル-L-フェニルアラニン、2-ナフチル-L-アラニン、L-4,4’-ビフェニルアラニン、3-(3-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノキサリニル)-L-アラニン、4-メチル-2-ピリジル-アラニン、4-エチル-2-ピリジル-L-アラニン、ベンゾチアゾール-L-アラニン、ベンゾチオフェン-L-アラニン、3-イソキノリニル-L-アラニン、t-ブチル-L-アラニン(別名、L-ネペンチルグリシン)、3-シクロブチル-L-アラニン、シクロペンチル-L-アラニン、5,5,5-トリフルオロ-L-ロイシン、t-ブチル-L-グリシン(別名、L-tert-ロイシン)、L-シクロペンチルグリシン、L-シクロブチルグリシン、3,4-ヒドロキシ-L-フェニルアラニン、3,4-フルオロ-L-フェニルアラニン、3-フルオロ,4-OH-L-フェニルアラニン、2-クロロ-L-チロシン、2-メチル-L-チロシン、2-エチル-L-チロシン、4-(ナフタレン-1-オール)-L-アラニン、D-セリン、L-ベータ-ホモセリン、L-ベータ-アラニン、N-アルファ-メチルグリシン、グリシンアミド、グリセロールのグリシンエステル、グリコールのグリシンエステル、オキセタン-3-イルのグリシンエステル、及びグリシンモルホリンアミドからなる群から選択される非天然型アミノ酸である。
【0036】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L2において、X1は、GまたはXであり、X2は、R、P、またはXであり、X3は、DまたはXであり、X4は、F、I、またはXであり、X5は、E、D、またはXであり、Xは、L-プロパルギルグリシン-PEG6-、L-スルホチロシン、L-ノルロイシン、L-1-ナフチルアラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-2-クロロトリプトファン、L-3-フルオロチロシン、及びL-4-フルオロフェニルアラニンからなる群から選択される非天然型アミノ酸である。
【0037】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、血管内皮成長因子A(VEGF-A)に結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、アミノ酸配列GCNIMLPFWGCGRDFECLQQCICQYYQSCG(配列番号103)を含む。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、血管内皮成長因子A(VEGF-A)に結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、アミノ酸配列GCNIMLPFWGCGRDFECVERCICQYYQSCG(配列番号104)を含む。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、血管内皮成長因子A(VEGF-A)に結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、アミノ酸配列GCNIMLPFWGCGRDFECMSDCICQYYQSCG(配列番号105)を含む。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、血管内皮成長因子A(VEGF-A)に結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、アミノ酸配列GCNIMLPFWGCGRDFECMNQCICQYYQSCG(配列番号106)を含む。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、血管内皮成長因子A(VEGF-A)に結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、アミノ酸配列GCNIMLPFWGCGRDFECMQTCICQYYQSCG(配列番号107)を含む。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、血管内皮成長因子A(VEGF-A)に結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、アミノ酸配列GCNIMLPFWGCGRDFECVYQCICQYYQSCG(配列番号108)を含む。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、血管内皮成長因子A(VEGF-A)に結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、アミノ酸配列GCNIMLPFWGCGRDFECFINCICQYYQSCG(配列番号109)を含む。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、血管内皮成長因子A(VEGF-A)に結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、アミノ酸配列GCNIMLPFWGCGRDFECVSQCICQYYQSCG(配列番号110)を含む。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、血管内皮成長因子A(VEGF-A)に結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、アミノ酸配列GCNIMLPFWGCGRDFECVTECICQYYQSCG(配列番号111)を含む。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、血管内皮成長因子A(VEGF-A)に結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、アミノ酸配列GCNIMLPFWGCGRDFECFYECICQYYQSCG(配列番号112)を含む。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、血管内皮成長因子A(VEGF-A)に結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、アミノ酸配列GCNIMLPFWGCGRDFECMEQCICQYYQSCG(配列番号113)を含む。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、血管内皮成長因子A(VEGF-A)に結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、アミノ酸配列GCNIMLPFWGCGRDFECVYRCICQYYQSCG(配列番号114)を含む。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、血管内皮成長因子A(VEGF-A)に結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、アミノ酸配列GCDVMQPYWGCGPDIDCFVRCLCHWYNSCG(配列番号139)を含む。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、血管内皮成長因子A(VEGF-A)に結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、アミノ酸配列GCDVMQPYWGCGPDIDCLSNCICHWYNSCG(配列番号140)を含む。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、血管内皮成長因子A(VEGF-A)に結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDFECMEQCICQYYQSCG(配列番号142)を含む。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、血管内皮成長因子A(VEGF-A)に結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、アミノ酸配列GCNIXLPFWGCGRDFECMSDCICQYYQSCG(配列番号144)を含み、式中、Xは、ノルロイシン(Nle)である。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、血管内皮成長因子A(VEGF-A)に結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、アミノ酸配列GCNIXLPFWGCGRDFECVSQCICQYYQSCG(配列番号145)を含み、式中、Xは、ノルロイシン(Nle)である。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、血管内皮成長因子A(VEGF-A)に結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、アミノ酸配列GCNIXLPYWGCGRDFECMEQCICQYYQSCG(配列番号146)を含み、式中、Xは、ノルロイシン(Nle)である。
【0038】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、血管内皮成長因子A(VEGF-A)に結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、アミノ酸配列GCDVXQPYWGCGPDIDCLSNCICHWYNSCG(配列番号224)を含み、式中、Xは、ノルロイシンである、
【0039】
ある特定の実施形態では、GCNIMLPFWGCGRDFECMEQCICQYYQSCG(配列番号113)、GCNIMLPFWGCGRDFECVYRCICQYYQSCG(配列番号114)、GCDVMQPYWGCGPDIDCFVRCLCHWYNSCG(配列番号139)、GCDVMQPYWGCGPDIDCLSNCICHWYNSCG(配列番号140)、GCNIMLPYWGCGRDFECMEQCICQYYQSCG(配列番号142)、GCNIXLPFWGCGRDFECMSDCICQYYQSCG(配列番号144)(式中、Xは、ノルロイシン(Nle)である)、GCNIXLPFWGCGRDFECVSQCICQYYQSCG(配列番号145)(式中、Xは、ノルロイシン(Nle)である)、GCNIXLPYWGCGRDFECMEQCICQYYQSCG(配列番号146)(式中、Xは、ノルロイシン(Nle)である)、及びGCDVXQPYWGCGPDIDCLSNCICHWYNSCG(配列番号224)(式中、Xは、ノルロイシンである)からなる群から選択されるアミノ酸を含む非天然型シスチンノットペプチド(CKP)が提供される。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、CKPは、GCNIMLPFWGCGRDFECMEQCICQYYQSCG(配列番号113)に記載されるアミノ酸を含む。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、CKPは、GCNIMLPFWGCGRDFECVYRCICQYYQSCG(配列番号114)に記載されるアミノ酸を含む。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、CKPは、GCDVMQPYWGCGPDIDCFVRCLCHWYNSCG(配列番号139)に記載されるアミノ酸を含む。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、CKPは、GCDVMQPYWGCGPDIDCLSNCICHWYNSCG(配列番号140)に記載されるアミノ酸を含む。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、CKPは、GCNIMLPYWGCGRDFECMEQCICQYYQSCG(配列番号142)に記載されるアミノ酸を含む。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、CKPは、GCNIXLPFWGCGRDFECMSDCICQYYQSCG(配列番号144)に記載されるアミノ酸を含み、式中、Xは、ノルロイシン(Nle)である。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、CKPは、GCNIXLPFWGCGRDFECVSQCICQYYQSCG(配列番号145)に記載されるアミノ酸を含み、式中、Xは、ノルロイシン(Nle)である。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、CKPは、GCNIXLPYWGCGRDFECMEQCICQYYQSCG(配列番号146)に記載されるアミノ酸を含み、式中、Xは、ノルロイシン(Nle)である。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、CKPは、GCDVXQPYWGCGPDIDCLSNCICHWYNSCG(配列番号224)に記載されるアミノ酸を含み、式中、Xは、ノルロイシンである。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、CKPは、VEGF-Aと結合する。
【0040】
ある特定の実施形態では、GCDVX1QPYWGCGPDI-D/E-CLS-N/K/X2-CICHWYNSCG(配列番号534)、GCDVX1QPYWGCGPDI-N/K/X2-CLS-D/E-CICHWYNSCG(配列番号535)、GCNIX1LPYWGCGRDF-D/E-CME-N/K/X2-CICQYYQSCG(配列番号538)、GCNIX1LPYWGCGRDF-N/K/X2-CME-D/E-CICQYYQSCG(配列番号539)、GCNIX1LPFWGCGRDF-D/E-CVS-N/K/X2-CICQYYQSCG(配列番号540)、及びGCNIX1LPFWGCGRDF-N/K/X2-CVS-D/E-CICQYYQSCG(配列番号541)からなる群から選択されるアミノ酸を含む非天然型シスチンノットペプチド(CKP)が提供され、式中、X1は、ノルロイシンであり、X2は、オルニチンである。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、CKPは、GCDVX1QPYWGCGPDI-D/E-CLS-N/K/X2-CICHWYNSCG(配列番号534)に記載されるアミノ酸を含み、式中、X1は、ノルロイシンであり、X2は、オルニチンである。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、CKPは、GCDVXQPYWGCGPDIDCLSKCICHWYNSCG(配列番号536)に記載されるアミノ酸を含み、式中、Xは、ノルロイシンである。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、CKPは、GCDVX1QPYWGCGPDIDCLSX2CICHWYNSCG(配列番号537)に記載されるアミノ酸を含み、式中、X1は、ノルロイシンであり、X2は、オルニチンである。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、CKPは、GCDVX1QPYWGCGPDI-N/K/X2-CLS-D/E-CICHWYNSCG(配列番号535)に記載されるアミノ酸を含み、式中、X1は、ノルロイシンであり、X2は、オルニチンである。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、CKPは、GCNIX1LPYWGCGRDF-D/E-CME-N/K/X2-CICQYYQSCG(配列番号538)に記載されるアミノ酸を含み、式中、X1は、ノルロイシンであり、X2は、オルニチンである。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、CKPは、GCNIXLPYWGCGRDFECMEKCICQYYQSCG(配列番号543)に記載されるアミノ酸を含み、式中、Xは、ノルロイシンである。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、GCNIX1LPYWGCGRDFECMEX2CICQYYQSCG(配列番号544)CKPは、に記載されるアミノ酸を含み、式中、X1は、ノルロイシンであり、X2は、オルニチンである。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、CKPは、GCNIX1LPYWGCGRDF-N/K/X2-CME-D/E-CICQYYQSCG(配列番号539)に記載されるアミノ酸を含み、式中、X1は、ノルロイシンであり、X2は、オルニチンである。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、CKPは、GCNIX1LPFWGCGRDF-D/E-CVS-N/K/X2-CICQYYQSCG(配列番号540)に記載されるアミノ酸を含み、式中、X1は、ノルロイシンであり、X2は、オルニチンである。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、CKPは、GCNIXLPFWGCGRDFECVSKCICQYYQSCG(配列番号545)に記載されるアミノ酸を含み、式中、Xは、ノルロイシンである。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、CKPは、GCNIX1LPFWGCGRDFECVSX2CICQYYQSCG(配列番号546)に記載されるアミノ酸を含み、式中、X1は、ノルロイシンであり、X2は、オルニチンである。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、CKPは、GCNIX1LPFWGCGRDF-N/K/X2-CVS-D/E-CICQYYQSCG(配列番号541)に記載されるアミノ酸を含み、式中、X1は、ノルロイシンであり、X2は、オルニチンである。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、CKPは、VEGF-Aと結合する。
【0041】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)が提供され、CKPは、以下のシスチンスキャフォールド構造を含み、
Z1C1L1C2L2C3L3C4L4C5L5C6Z2
式中、
Z1及びZ2は、任意のアミノ酸であり、
L1は、ループ1であり、X1X2X3X4X5X6X7X8、X1X2X3X4X5X6X7X8X9、及びX1X2X3X4X5X6X7X8X9X10からなる群から選択される構造を有し、X1~X10のそれぞれは、任意のアミノ酸であり、
L2は、ループ2であり、構造X1X2X3X4X5を有し、X1~X5のそれぞれが、任意のアミノ酸であり、
L3は、ループ3であり、構造X1X2X3を有し、X1~X3が、任意のアミノ酸であり、
L4は、ループ4であり、構造X1を有し、X1が、任意のアミノ酸であり、
L5は、ループ5であり、構造X1X2X3X4X5を有し、X1~X5のそれぞれは任意のアミノ酸であり、
CKPは、配列番号1に記載されるアミノ酸配列を有する野生型Ecballium elateriumトリプシン阻害剤EETI-IIタンパク質に関連して改変されたジスルフィド結合の結合性を有し、改変されたジスルフィド結合の結合性は、C1-C4、C2-C3、及びC5-C6であり、CKPは、少なくとも20%のαヘリックス含有率を有する。
【0042】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、Z1及びZ2は、任意のアミノ酸、1つ超のアミノ酸、または非天然型アミノ酸である。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L1におけるX1~X10のそれぞれは、任意のアミノ酸または非天然型アミノ酸である。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L2におけるX1~X5のそれぞれは、任意のアミノ酸または非天然型アミノ酸である。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L3におけるX1~X3のそれぞれは、任意のアミノ酸または非天然型アミノ酸である。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L4におけるX1は、任意のアミノ酸または非天然型アミノ酸である。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L5におけるX1~X5のそれぞれは、任意のアミノ酸または非天然型アミノ酸である。ある特定の実施形態では、非天然型アミノ酸は、L-プロパルギルグリシン-PEG6-、L-スルホチロシン、L-ノルロイシン、L-1-ナフチルアラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-2-クロロトリプトファン、L-3-フルオロチロシン、L-4-フルオロフェニルアラニン、ガンマ-ベンジル-L-プロリン、ガンマ-(4-フルオロ-ベンジル)-L-プロリン、4-OH-L-プロリン、4-フルオロ-L-プロリン、4-[4-(トリフルオロメチル)-ベンジル]-L-プロリン、3,4-ジフルオロ-L-フェニルアラニン、3,4-ジクロロ-L-フェニルアラニン、4-クロロ-L-フェニルアラニン、3-F,4-Cl-L-フェニルアラニン、2-ピリドン(NHパラ)-L-アラニン、ピリドン(NHメタ)-L-アラニン、3-(1-N-メチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-エチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-イソプロピルインドール)-L-アラニン、3-(5-アザ-インドール)-L-アラニン、4-メチル-L-フェニルアラニン、2-ナフチル-L-アラニン、L-4,4’-ビフェニルアラニン、3-(3-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノキサリニル)-L-アラニン、4-メチル-2-ピリジル-アラニン、4-エチル-2-ピリジル-L-アラニン、ベンゾチアゾール-L-アラニン、ベンゾチオフェン-L-アラニン、3-イソキノリニル-L-アラニン、t-ブチル-L-アラニン(別名、L-ネペンチルグリシン)、3-シクロブチル-L-アラニン、シクロペンチル-L-アラニン、5,5,5-トリフルオロ-L-ロイシン、t-ブチル-L-グリシン(別名、L-tert-ロイシン)、L-シクロペンチルグリシン、L-シクロブチルグリシン、3,4-ヒドロキシ-L-フェニルアラニン、3,4-フルオロ-L-フェニルアラニン、3-フルオロ,4-OH-L-フェニルアラニン、2-クロロ-L-チロシン、2-メチル-L-チロシン、2-エチル-L-チロシン、4-(ナフタレン-1-オール)-L-アラニン、D-セリン、L-ベータ-ホモセリン、L-ベータ-アラニン、N-アルファ-メチルグリシン、グリシンアミド、グリセロールのグリシンエステル、グリコールのグリシンエステル、オキセタン-3-イルのグリシンエステル、及びグリシンモルホリンアミドからなる群から選択される。
【0043】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型(CKP)は、500pM以下の親和性でVEGF-Aに結合する。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、結合親和性は、表面プラズモン共鳴によって決定される。
【0044】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、Z1及び/またはZ2は、1つ超のアミノ酸、または非天然型アミノ酸である。ある特定の実施形態では、Z2は、2つのアミノ酸である。ある特定の実施形態では、Z2は、3つのアミノ酸である。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L5において、X1~X5のそれぞれは、X2がプロリン(P)ではないことを除き、任意のアミノ酸である。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L5において、X1~X5のそれぞれは、X4がグリシン(G)ではないことを除き、任意のアミノ酸である。
【0045】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型(CKP)のC末端カルボキシル基が修飾されている(例えば、キャップされている)。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型(CKP)のN末端アミン基が修飾されている(例えば、キャップされている)。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型(CKP)のC末端カルボキシル基がキャップされ、VEGF-Aに結合する非天然型(CKP)のN末端アミン基が修飾されている(例えば、キャップされている)。
【0046】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型(CKP)のC末端カルボキシル基がアミド化されている。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型(CKP)のN末端アミン基がアセチル化されている。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型(CKP)のC末端カルボキシル基がアミド化され、VEGF-Aに結合する非天然型(CKP)のN末端アミン基がアセチル化されている。
【0047】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型(CKP)は、VEGF-A活性を阻害する。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、CKPは、約0.5nM~約1.0nMのIC50でVEGF-A活性を阻害する。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、非天然型EETI-IIスキャフォールドタンパク質は、ヒトVEGF-A、マウスVEGF-A、及びラットVEGF-Aと結合する。
【0048】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、非天然型CKPは、VEGF-Aへの結合について抗体G6.31と競合する。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、VEGF-Aへの結合について上記の実施形態のいずれか1つのVEGF-Aに結合する非天然型(CKP)と競合する非天然型CKPが提供される。
【0049】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、V14、V15、F17、D19、Y21、Q22、Y25、I46、K48、N62、D63、L66、M81、I83、K84、P85、H86、G88、Q89、I91、C104、R105、及びP106からなる群から選択されるアミノ酸残基のうちの少なくとも1つを含むVEGF-A上のエピトープに結合する非天然型CKP。
【0050】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、残基は、K48、N62、及びD63からなる群から選択される。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、残基は、Y21、Y25、及びP106からなる群から選択される。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、残基は、H86及びQ89からなる群から選択される。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、残基は、M81、D19、及びQ22からなる群から選択される。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、残基は、F17、M81、及びI91からなる群から選択される。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、残基は、V14、F17、D19、Q22、M81、及びI91からなる群から選択される。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、残基は、Y25からなる群から選択される。
【0051】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型CKPは、治療剤にコンジュゲートされている。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型CKPは、標識にコンジュゲートされている。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、標識は、放射性同位体、蛍光色素、及び酵素からなる群から選択される。
【0052】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、上記の実施形態のいずれか1つのVEGF-Aに結合する非天然型(CKP)をコードする単離された核酸が提供される。上記の実施形態のいずれか1つの核酸分子をコードする発現ベクターも提供される。上記の実施形態のいずれか1つの発現ベクターを含む細胞も提供される。上記の実施形態のいずれか1つのVEGF-Aに結合する非天然型(CKP)を製造する方法であって、上記の実施形態のいずれか1つの細胞を培養することと、細胞培養物からVEGF-Aに結合する非天然型(CKP)を回収することとを含む方法も提供される。
【0053】
上記の実施形態のいずれか1つのVEGF-Aに結合する非天然型(CKP)を製造する方法であって、VEGF-Aに結合する非天然型(CKP)を化学的に合成することを含む方法も提供される。
【0054】
上記の実施形態のいずれか1つのVEGF-Aに結合する非天然型(CKP)と、薬学的に許容される担体とを含む組成物が本明細書に提供される。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、組成物は、1つ以上の追加の化合物を含む。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、追加の化合物は、インターロイキン-6(IL-6)、インターロイキン-6受容体(IL-6R)、PDGF、アンジオポエチン、アンジオポエチン2、Tie2、S1P、インテグリンαvβ3、αvβ5、及びα5β1、ベータセルリン、アペリン/APJ、エリスロポエチン、補体因子D、TNFα、HtrA1、VEGF受容体、ST-2受容体、ならびに加齢黄斑変性(AMD)リスクと遺伝的に関連するタンパク質、例えば、補体経路成分C2、因子B、因子H、CFHR3、C3b、C5、C5a、C3a、HtrA1、ARMS2、TIMP3、HLA、インターロイキン-8(IL-8)、CX3CR1、TLR3、TLR4、CETP、LIPC、COL10A1、及びTNFRSF10A、からなる群から選択される第2の生体分子に結合する。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、追加の化合物は、非天然型CKPである。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、追加の化合物は、抗体またはその抗原結合断片である。
【0055】
対象における血管新生及び/または血管透過性もしくは漏出を特徴とする眼疾患を治療する方法であって、有効量の上記の実施形態のいずれか1つのVEGF-Aに結合する非天然型(CKP)を対象に投与することを含む方法が本明細書に提供される。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、方法は、1つ以上の追加の化合物を投与することをさらに含む。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型CKPは、追加の化合物(複数可)と同時に投与される。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型CKPは、追加の化合物(複数可)の前または後に投与される。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、追加の化合物は、インターロイキン-6(IL-6)、インターロイキン-6受容体(IL-6R)、PDGF、アンジオポエチン、アンジオポエチン2、Tie2、S1P、インテグリンαvβ3、αvβ5、及びα5β1、ベータセルリン、アペリン/APJ、エリスロポエチン、補体因子D、TNFα、HtrA1、VEGF受容体、ST-2受容体、ならびに加齢黄斑変性(AMD)リスクと遺伝的に関連するタンパク質、例えば、補体経路成分C2、因子B、因子H、CFHR3、C3b、C5、C5a、C3a、HtrA1、ARMS2、TIMP3、HLA、インターロイキン-8(IL-8)、CX3CR1、TLR3、TLR4、CETP、LIPC、COL10A1、及びTNFRSF10A、からなる群から選択される第2の生体分子に結合する。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、追加の化合物は、非天然型CKPである。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、追加の化合物は、抗体またはその抗原結合断片である。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、眼疾患は、増殖性網膜症、脈絡膜血管新生(CNV)、加齢黄斑変性(AMD)、糖尿病性及び他の虚血関連網膜症、糖尿病性黄斑浮腫、変性近視、フォンヒッペル・リンダウ病、眼のヒストプラスマ症、網膜中心静脈閉塞症(CRVO)及び網膜分岐静脈閉塞症(BRVO)を含む網膜静脈閉塞症(RVO)、角膜血管新生、網膜血管新生、ならびに末熟児網膜症(ROP)からなる群から選択される眼内血管新生疾患である。
【0056】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型(CKP)または組成物は、埋め込み装置を介して対象に投与される。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、埋め込み装置は、眼内挿入物、徐放性デポー、眼球プラグ/リザーバ、非生物分解性眼インプラント、または生物分解性眼インプラントからなる群から選択される。
【0057】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、対象における血管新生及び/または血管透過性もしくは漏出を特徴とする眼疾患の治療における使用のための、上記の実施形態のいずれか1つのVEGF-Aに結合する非天然型(CKP)を含む組成物が提供される。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、眼疾患は、増殖性網膜症、脈絡膜血管新生(CNV)、加齢黄斑変性(AMD)、糖尿病性及び他の虚血関連網膜症、糖尿病性黄斑浮腫、変性近視、フォンヒッペル・リンダウ病、眼のヒストプラスマ症、網膜中心静脈閉塞症(CRVO)及び網膜分岐静脈閉塞症(BRVO)を含む網膜静脈閉塞症(RVO)、角膜血管新生、網膜血管新生、ならびに末熟児網膜症(ROP)からなる群から選択される眼内血管新生疾患である。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、組成物は、埋め込み装置を介して対象に投与される。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、埋め込み装置は、眼内挿入物、徐放性デポー、眼球プラグ/リザーバ、非生物分解性眼インプラント、または生物分解性眼インプラントからなる群から選択される。
【0058】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、対象における血管新生及び/または血管透過性もしくは漏出を特徴とする眼疾患の治療における使用のための、上記の実施形態のいずれか1つのVEGF-Aに結合する非天然型(CKP)を含む組成物が提供される。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、眼疾患は、増殖性網膜症、脈絡膜血管新生(CNV)、加齢黄斑変性(AMD)、糖尿病性及び他の虚血関連網膜症、糖尿病性黄斑浮腫、変性近視、フォンヒッペル・リンダウ病、眼のヒストプラスマ症、網膜中心静脈閉塞症(CRVO)及び網膜分岐静脈閉塞症(BRVO)を含む網膜静脈閉塞症(RVO)、角膜血管新生、網膜血管新生、ならびに末熟児網膜症(ROP)からなる群から選択される眼内血管新生疾患である。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、医薬品は、埋め込み装置を介して対象に投与される。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、埋め込み装置は、眼内挿入物、徐放性デポー、眼球プラグ/リザーバ、非生物分解性眼インプラント、または生物分解性眼インプラントからなる群から選択される。
【0059】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型(CKP)は、長時間作用性送達のために製剤化される。
【0060】
上記の実施形態のいずれかのVEGF-Aに結合する非天然型(CKP)と、PLGAとを含む製剤が本明細書に提供される。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、PLGAは、PLGAロッドである。
【0061】
ヒト低密度リポタンパク質受容体関連タンパク質6(LRP6)に結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)も本明細書に提供され、CKPは、以下のシスチンスキャフォールド構造を含み、
Z1C1L1C2L2C3L3C4L4C5L5C6Z2
式中、
Z1及びZ2は、任意のアミノ酸であり、
L1は、ループ1であり、X1X2X3X4X5X6、X1X2X3X4X5X6X7、X1X2X3X4X5X6X7X8、X1X2X3X4X5X6X7X8X9、及びX1X2X3X4X5X6X7X8X9X10からなる群から選択される構造を有し、X1~X10のそれぞれが、任意のアミノ酸であり、
L2は、ループ2であり、構造X1X2X3X4X5を有し、X1~X5のそれぞれが、任意のアミノ酸であり、
L3は、ループ3であり、構造X1X2X3を有し、X1~X3が、任意のアミノ酸であり、
L4は、ループ4であり、構造X1を有し、X1が、任意のアミノ酸であり、
L5は、ループ5であり、構造X1X2X3X4X5を有し、X1~X5のそれぞれが、任意のアミノ酸である。
【0062】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、Z1及び/またはZ2は、1つ超のアミノ酸、または非天然型アミノ酸である。ある特定の実施形態では、Z2は、2つのアミノ酸である。ある特定の実施形態では、Z2は、3つのアミノ酸である。
【0063】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、Z1及び/またはZ2は、Gである。
【0064】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L1において、X1は、R、V、M、A、G、N、S、及びEから選択されるアミノ酸であり、X2は、T、N、S、G、R、及びAから選択されるアミノ酸であり、X3は、N、R、H、V、K、S、G、I、及びYから選択されるアミノ酸であり、X4は、R、V、N、I、K、S、及びTから選択されるアミノ酸であり、X5は、V、R、K、I、T、S、L、及びNから選択されるアミノ酸であり、X6は、K、G、A、I、R、N、S、及びVから選択されるアミノ酸である。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L1において、X7は、G、R、K、E、P、及びTから選択されるアミノ酸である。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L1において、X8は、G、R、K、Q、A、及びSから選択されるアミノ酸である。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L1において、X9は、RまたはGから選択されるアミノ酸である。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L1において、X10は、E、W、及びGから選択されるアミノ酸である。
【0065】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L5において、X1は、G、S、N、Y、A、及びRから選択されるアミノ酸であり、X2は、P、G、S、V、E、R、F、及びDから選択されるアミノ酸であり、X3は、N、G、S、E、P、K、H、及びRから選択されるアミノ酸であり、X4は、G、R、H、S、Q、V、及びDから選択されるアミノ酸であり、X5は、F、D、N、R、G、Y、S、及びTから選択されるアミノ酸である。
【0066】
上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L2において、X1は、Kであり、X2は、Qであり、X3は、Dであり、X4は、Sであり、X5は、Dである。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L3において、X1は、Lであり、X2は、Aであり、X3は、Gである。上記の実施形態のうちのいずれかによる(またはそれらに適用される)ある特定の実施形態では、L4において、X1は、Vである。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【
図1】EETI-IIシスチンノットタンパク質の構造を示す。
【
図2A】EGF_CKP9.54.90が、VEGF-A(8-109)とKDRとの間、VEGF-A(8-109)とFlt-1との間、VEGF-A 165とKDRとの間、VEGF-BとFlt-1との間、VEGF-CとFlt-4との間、VEGF-DとFlt-4との間、及びPIGF-2とFLT-1との間の相互作用を妨害するかどうかを判定するために行われた実験の結果を示す。
【
図2B】EGF_CKP9.54.90が、VEGF-A(8-109)とKDRとの間、VEGF-A(8-109)とFlt-1との間、VEGF-A 165とKDRとの間、EGFとEGFRとの間、PDGFとPDGFRとの間、NGFとNGFRとの間、及びIGFとIGFRとの間の相互作用を妨害するかどうかを判定するために行われた実験の結果を示す。
【
図3】VEGF_CKP9.54.90、VEGF_CKP9.54、及びVEGF_CKP9.63.12が、トリプシンプロテアーゼ活性を阻害するかどうかを判定するために行われた実験の結果を示す。
【
図4】VEGF_CKP9.54.90及びVEGF_CKP9.63.12がトリプシン消化に対して耐性であるかどうかを判定するために行われた実験の結果を示す。
【
図5】VEGF_CKP9.54.90の構造、野生型EETI-IIの構造を示し、VEGF結合CKP変異型のジスルフィド結合の結合性パターンを、野生型EETI-IIのものと比較した概略図を提供する。
【
図6】VEGF-Aと複合体化したVEGF_CKP9.54.90の共結晶構造を示す。
【
図7】VEGF-A上のVEGF_CKP9.54.90、抗体G6.31、及びFlt-2のドメイン2の結合面を示す空間充填モデルを示す。
【
図8】VEGF-A上のVEGF_CKP9.54.90、抗体G6.31、Flt-2のドメイン2の結合面を示すリボンダイアグラムモデルを示す。
【
図9】VEGF-AとVEGF_CKP9.54.90との間の相互作用表面におけるVEGF-A上の接触残基を示す。
【
図10】VEGF-A上のベバシズマブFab、Z-ドメイン、受容体遮断ペプチドv108の結合面を示す。
【
図11】VEGF_CKP9.54.90のVEGF-Aへの結合、及びVEGF_CKP9.63.12のVEGFAへの結合に対するVEGF-Aにおけるアミノ酸置換変異の効果を判定するために行われた実験の結果を提供する。実験の結果は、2つの異なるy軸に対して示されている。
【
図12】ラットの眼におけるCNVに対するVEGF_CKP9.54.90の効果を判定するために行われた実験の結果を提供する。
【
図13】VEGF結合CKP変異型のIC
50値を判定するために行われた実験の結果を提供する。
【
図14】VEGF_CKP9.54及びVEGF_CKP9.63の構造を示す。VEGF_CKP9.63のループ1内の8位にある残基が、VEGF-AのGln22の側鎖と水素結合を形成し得ることを示す、VEGF-Aと複合体化したVEGF_CKP9.63の共結晶構造の一部も
図14に示されている。
【
図15】クローン9.54-28、9.54、9.54.1-2、9.54.1-36、9.54.1-42、9.54.1-63、9.54.1-90、及び9.54.1のhVEGF(8-109)に対する結合親和性を評価するために行われたファージ競合ELISA実験の結果を示す。
【
図16A】クローン9.63.44-1の9.63.44-7への結合親和性を評価するために行われたファージ競合ELISA実験の結果を示す。
【
図16B】クローン9.63.44-8の9.63.44-14への結合親和性を評価するために行われたファージ競合ELISA実験の結果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0068】
ヒトVEGF-Aと特異的に結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)が提供される。かかる非天然型CKPは、以下の特徴のうちの1つ以上を呈する:約0.5nM未満~約1.0nM未満のIC50でのVEGF-A活性の阻害、ヒトVEGF-A、マウスVEGF-A、及びVEGF-Aへの結合、トリプシン消化に対する耐性、C1-C4、C2-C3、及びC5-C6のジスルフィド結合、少なくとも約15%~少なくとも約50%のαヘリックス含有量、抗体G6.31が結合するエピトープとは異なるVEGF-A上のエピトープへの結合、ベバシズマブが結合するエピトープとは異なるVEGF-A上のエピトープへの結合、ならびに/またはFlt-1が結合するエピトープとは異なるVEGF-A上のエピトープへの結合。
【0069】
VEGF-Aと結合する非天然型シスチンノットペプチドを含むキメラ分子及びコンジュゲート、VEGF-Aに結合する非天然型CKPをコードする核酸、及び組成物(例えば、薬学的組成物)も提供される。異常(例えば、過剰)血管新生及び/または異常血管透過性から生じる眼疾患及び/または障害(例えば、血管増殖性眼疾患及び/または障害)を治療するための、VEGF-Aと結合する非天然型CKPを使用する方法も提供される。眼疾患または障害の治療のための医薬品の治療における、VEGF-Aと結合する非天然型CKPの使用も提供される。
【0070】
関連する態様において、ヒト低密度リポタンパク質受容体関連タンパク質6(LRP6)と結合する非天然型CKPも提供される。
【0071】
本開示の実践は、別途示されない限り、生物細胞学、毒物学、分子生物学、生化学、細胞培養、免疫学、腫瘍学、組換えDNAの分野、及び当該技術分野の範囲内にある関連分野における標準方法及び従来技術を用いる。かかる技術は、文献に記載されており、それによって当業者には利用可能である。例えば、Alberts,B.et al.,「Molecular Biology of the Cell」5th edition,Garland Science,New York,NY,2008、Voet,D.et al.「Fundamentals of Biochemistry:Life at the Molecular Level」,3rd edition,John Wiley&Sons,Hoboken,NJ,2008、Sambrook,J.et al.,「Molecular Cloning:A Laboratory Manual」,3rd edition,Cold Spring Harbor Laboratory Press,2001、Ausubel,F.et al.,「Current Protocols in Molecular Biology」,John Wiley&Sons,New York,1987、及び定期更新、Freshney,R.I.,「Culture of Animal Cells:A Manual of Basic Technique」,4th edition,John Wiley&Sons,Somerset,NJ,2000、ならびにシリーズ「Methods in Enzymology」,Academic Press,San Diego,CAを参照されたい。
【0072】
定義
本明細書で使用される場合、「非天然型」とは、例えば、天然に見出されないアミノ酸配列を含むポリペプチド、または、例えば、天然に見出されないヌクレオチド配列を含む核酸を意味する。本明細書に提供される「非天然型シスチンノットペプチド」または「非天然型CKP」(またはそれらをコードする核酸)は、野生型EETI-IIタンパク質のアミノ酸配列、すなわち、GCPRILMRCKQDSDCLAGCVCGPNGFCG(配列番号1)を有さず、ループ1(L1)は、アミノ酸配列PRILMR(配列番号92)であり、ループ2(L2)は、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)であり、ループ3(L3)は、アミノ酸配列LAGであり、ループ4(L4)は、アミノ酸Vであり、ループ5(L5)は、アミノ酸配列GPNGF(配列番号15)である。本明細書に提供される非天然型CKPは、遺伝子工学方法または化学合成方法によって製造することができる。したがって、本明細書に記載される非天然型CKPは、組換え、すなわち、異種核酸の導入または天然核酸の改変によって、細胞の本来の形態と異なる形態に修飾された細胞、もしくは核酸、もしくはベクター、またはそのように修飾された細胞に由来する細胞によって製造され得る。あるいは、本明細書に記載される非天然型CKPは、化学的ペプチド合成によって製造することができる。
【0073】
本明細書で使用される場合、「シスチンノットペプチド」または「CKP」という用語は、3つのジスルフィド結合を形成する6つの保存システイン残基を含有する26~50アミノ酸長のペプチドを指す。ジスルフィドのうちの1つは、2つの他のジスルフィド及びそれらの相互接続する骨格によって形成される大環状分子を貫通し、それにより複数のループが表面上に露出した、特徴的なノットを有するトポロジーをもたらす。ループは、6つの保存システイン残基に並ぶアミノ酸領域として定義され、性質上高度に可変である。
【0074】
本明細書で使用される場合、「アミノ酸改変」とは、例えば、ペプチド配列(例えば、非天然型CKPを生成するためのWT EETI-IIペプチド配列、または別の非天然型CKPを生成するための非天然型CKP)における少なくとも1つのアミノ酸の挿入、欠失、または置換を指す。
【0075】
「単離された」非天然型CKPまたは組成物とは、その自然環境の成分から特定及び分離され、かつ/または回収されたものである。その自然環境の混入成分は、非天然型CKPの診断上または治療上の使用を妨げる材料であり、これらには、酵素、ホルモン、及び他のタンパク質性または非タンパク質性溶質が含まれ得る。好ましい実施形態では、非天然型CKPは、(1)ローリー法により判定した場合に非天然型CKPの95重量%を上回り、最も好ましくは99重量%を上回る、(2)スピニングカップシーケネータ(spinning cup sequenator)を使用してN末端もしくは内部アミノ酸配列の少なくとも15個の残基を得るのに十分な程度、または(3)クーマシーブルー、もしくは好ましくは銀染色を用いて還元もしくは非還元条件下でSDS-PAGEによって、均質になるまで精製される。CKPの自然環境の少なくとも1つの成分が存在しないことになるため、単離された非天然型CKPは、組換え細胞内でインサイツのCKPが含まれる。単離された非天然型CKPは、少なくとも1つの精製ステップによって調製される。
【0076】
本明細書において特定されるポリペプチド配列に関する「アミノ酸配列同一性パーセント(%)」または「相同性」は、任意の保存的置換を配列同一性の一部として考慮して配列をアライメントした後に、候補配列内のアミノ酸残基が、比較されるポリペプチド内のアミノ酸残基と同一である割合として定義される。アミノ酸配列同一性パーセントを判定するためのアライメントは、当該技術分野の技術範囲内の様々な方法で、例えば、BLAST、BLAST-2、ALIGN、またはMegalign(DNASTAR)ソフトウェア等の公的に入手可能なコンピュータソフトウェアを使用して達成され得る。当業者は、比較される配列の全長にわたって最大のアライメントを達成するために必要な任意のアルゴリズムを含む、アライメントを測定するための適切なパラメータを決定することができる。しかしながら、本明細書における目的のために、アミノ酸配列同一性%値は、配列比較コンピュータプログラムALIGN-2を使用して生成される。ALIGN-2配列比較コンピュータプログラムは、Genentech,Inc.によって作成されたものであり、そのソースコードは、ユーザ文書と共に米国著作権庁(U.S.Copyright Office,Washington D.C.,20559)に提出されており、米国著作権登録番号 TXU510087の下に登録されている。ALIGN-2プログラムは、Genentech,Inc.,South San Francisco,Californiaから公的に利用可能である。ALIGN-2プログラムは、UNIXオペレーティングシステム、好ましくはデジタルUNIX V4.0Dで使用するためにコンパイルすべきである。全ての配列比較パラメータは、ALIGN-2プログラムによって設定されており、変動しない。
【0077】
本明細書で使用される場合、「エピトープ」という用語は、本明細書に提供される非天然型CKPが特異的に結合することができるタンパク質決定基を指す。エピトープは、エピトープに固有である空間構造にある約3~10個のアミノ酸を含み得る。これらのアミノ酸は、タンパク質内で直線状であってもよく(すなわち、アミノ酸配列において連続的)、またはそれらはタンパク質の異なる部分に位置付けられてもよい(すなわち、アミノ酸配列において非連続的)。タンパク質内または2つのタンパク質の界面でのアミノ酸の空間構造を決定する方法は、当該技術分野で既知であり、これには、例えば、X線結晶解析及び2次元核磁気共鳴が含まれる。
【0078】
「ジスルフィド結合パターン(DBP)」、「ジスルフィド結合の結合性」及び「ジスルフィド連結パターン」という用語は、WT EETI-IIタンパク質に対するシステインの連結パターンを指す。WT EETI-IIタンパク質は、結合性C1-C4、C2-C5、及びC3-C6を有する3つのジスルフィド結合を形成する6つの保存システイン残基(1~6に付番されている)を含む。ジスルフィド結合パターンは、トポロジー的に一定であり、であり、これは、ジスルフィド結合が、1つ以上のジスルフィドの結合を外す、例えば、酸化還元条件を使用することによってのみ変えることができることを意味する。
【0079】
治療目的のための「対象」、「患者」、または「個体」は、ヒト、飼育動物、及び家畜、ならびに動物園、競技用、または愛玩動物、例えば、イヌ、ウマ、ネコ、ウシ等を含む、哺乳動物として分類される任意の動物を指す。好ましくは、哺乳動物は、ヒトである。
【0080】
本明細書に開示されるような非天然型CKP(またはかかる非天然型CKPを含む組成物)の「有効量」は、具体的に述べられた目的を実行するのに十分な量である。「有効量」は、経験的に、かつ述べられた目的に関連する既知の方法によって決定することができる。
【0081】
「治療有効量」という用語は、哺乳動物(例えば、ヒト患者)における疾患または障害を「治療する」のに有効な、本明細書に開示される非天然型CKPまたは組成物の量を指す。眼疾患または眼障害(例えば、過剰な血管新生を特徴とする血管増殖性眼疾患または眼障害)の場合、本明細書に記載されるVEGF-Aと結合する治療有効量の非天然型CKP(またはかかる非天然型VEGF-A結合CKPを含む組成物)とは、眼疾患の少なくとも1つの症状、例えば、本明細書の他の箇所にさらに詳細に記載される眼疾患の症状または障害を軽減、停止、または予防する量を指す。例えば、有効量は、眼疾患または眼障害(例えば、血管増殖性眼疾患または過剰な血管増殖を特徴とする眼障害)の症状を軽減または予防する、例えば、光干渉断層撮影(OCT)によって測定されるような眼疾患の完全もしくは部分的な回復、及び/もしくは維持、または最高矯正視力の増加及び/もしくは維持(例えば、EDTRS視力検査表によって評価される5文字超)、または眼底蛍光血管造影法によって評価される血管新生のサイズもしくは血管透過性の減少に十分な量と見なされるであろう。本明細書で使用される場合、有効量には、例えば、黄斑浮腫、高められた透過性(例えば、網膜血管透過性)、CNV病変のサイズ、及び視力喪失の発症を予防または遅延させるのに十分な量も含まれるであろう。本明細書で使用される場合、有効量には、眼疾患の症状の発症を予防もしくは遅延させるか、症状疾患の経過を変える(例えば、限定されるものではないが、眼疾患の症状の進行を遅らせる)か、疾患の症状を逆転させるのに十分な量も含まれるであろう。
【0082】
本明細書で使用さる場合、「治療」とは、臨床結果を含む有益または所望の結果を得るためのアプローチである。本発明の目的のために、有益または所望の臨床結果には、眼疾患から生じる1つ以上の症状の緩和、眼疾患の程度の低減、眼疾患の安定化(例えば、疾患の悪化の予防もしくは遅延)、疾患の(例えば、周辺眼組織への)拡散の予防もしくは遅延、眼疾患の再発の予防もしくは遅延、眼疾患の進行の予防もしくは遅延、疾患状態の改良、眼疾患の緩解もしくは回復(部分的もしくは完全な)の提供、眼疾患の治療に必要な1つ以上の他の医薬品の投与量の減少、眼疾患の進行の遅延、生活の質の増加または改善、及び/または視力喪失の予防もしくは遅延のうちの1つ以上が含まれるが、これらに限定されない。「治療」には、眼疾患の病理学的帰結(例えば、視力喪失等)の低減も包含される。本明細書に提供される方法は、治療のこれらの態様のうちのいずれか1つ以上を企図する。
【0083】
「障害」は、本明細書に記載されるVEGF-Aと結合する非天然型CKPでの治療から利益を得られる任意の状態である。本明細書における治療されるVEGF-A関連障害の非限定的な例としては、本明細書の他の箇所に記載されるような、眼疾患及び障害(例えば、過剰な血管新生を特徴とする血管増殖性眼疾患または眼障害)が挙げられる。
【0084】
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される」または「薬理学的に適合する」とは、生物学的に、または他の様式で望ましくないことはない物質を意味し、例えば、この物質は、任意の顕著な望ましくない生物学的効果を引き起こすか、またはそれが含まれる組成物の他の成分のいずれかと有害な様式で相互作用することなく、患者に投与される薬学的組成物中に組み込まれ得る。薬学的に許容される担体または賦形剤は、好ましくは、毒性学的及び製造試験の要求される標準を満たし、かつ/または米国食品医薬品局によって準備された不活性成分ガイドに含まれている。
【0085】
「検出する」という用語は、ある物質の存在もしくは不在を判定すること、またはある物質(例えば、標的リガンド)の量を定量化することを含むことを意図する。したがって、この用語は、本明細書に提供される物質、組成物、及び方法の、定性的及び定量的判定のための使用を指す。一般に、検出に使用される特定の技術は、本発明の実践において重要ではない。
【0086】
例えば、本発明による「検出」は、標的リガンド(ヒト低密度リポタンパク質受容体関連タンパク質6(LRP6)ポリペプチドもしくはヒト血管内皮成長因子A(VEGF-A)ポリペプチドを含むがこれらに限定されない)の存在もしくは不在、標的リガンドのレベルの変化、及び/または標的リガンドの生物学的機能/活性の変化を観察することを含み得る。ある特定の実施形態では、「検出」は、標的リガンドのレベル(例えば、ヒトLRP6またはヒトVEGF-Aのポリペプチドレベル)を検出することを含み得る。検出は、対照と比較した場合に、10%~90%の間の任意の値、または30%~60%の間の任意の値、または100%超の変化(増加または減少)を定量化することを含み得る。検出は、2倍~10倍(それらを含めて)の間の任意の値、またはそれ以上、例えば、100倍の変化を定量化することを含み得る。
【0087】
本明細書で使用される場合、「標識」という語は、非天然型CKPと直接的または間接的にコンジュゲートされた検出可能な化合物または組成物を指す。標識は、それ自体がそれ自体で検出可能(例えば、放射性同位体標識または蛍光標識)であり得るか、または酵素標識の場合、検出可能な基質化合物もしくは組成物の化学改変を触媒し得る。
【0088】
非天然型CKPの標的リガンドへの結合に関して、特定の標的リガンドへの「特異的結合」、またはそれに「特異的に結合する」、またはそれに「特異的な」という用語は、非特異的相互作用とは測定可能な程度に異なる結合を意味する。特異的結合は、例えば、一般に、結合活性を有しない同様の構造を有する分子である対照分子の結合と比較した、分子の結合を判定することによって測定され得る。例えば、特異的結合は、標的と類似する対照分子、例えば、過剰な非標識標的との競合によって判定することができる。この事例では、標識標的のプローブへの結合が、過剰な非標識標的によって競合的に阻害された場合に、特異的結合性が示される。ある特定の実施形態では、非天然型CKPの「非標的」リガンドへの結合の程度は、例えば、蛍光標識細胞分取(FACS)分析または放射性免疫沈降法(RIA)によって判定して、非天然型CKPのその標的リガンド(例えば、LRP6またはVEGF-A)への結合の約10%未満となる。ある特定の実施形態では、本開示の非天然型CKPは、約4℃、25℃、37℃、または45℃の温度で測定して、100nM以下、任意に10nM未満、任意に1nM未満、任意に0.5nM未満、任意に0.1nM未満、任意に0.01nM未満、または任意に0.005nM未満の解離定数(Kd)で標的リガンド(例えば、ヒト低密度リポタンパク質受容体関連タンパク質6(LRP6)またはヒト血管内皮成長因子A(VEGF-A))に特異的に結合する。
【0089】
本明細書における「約」値またはパラメータへの言及は、この技術分野における当業者には容易に知られているそれぞれの値に対する通常の誤差範囲を指す。本明細書における「約」値またはパラメータへの言及は、その値またはパラメータ自体を対象とする態様を含む(かつそれを記述する)。例えば、「約X」について言及する記述は、「X」の記述を含む。
【0090】
本明細書に記載される本発明の態様及び実施形態は、態様及び実施形態を「含み」、それら「からなり」、かつそれら「から本質的になる」ことを含む。
【0091】
特許出願及び公報を含む、本明細書に引用される全ての参考文献は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0092】
ヒト血管内皮成長因子A(VEGF-A)と結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)
ある特定の実施形態では、血管内皮成長因子A(VEGF-A)に結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)が本明細書に提供され、CKPは、以下のシスチンスキャフォールド構造(すなわち、スキャフォールド構造I)を含み、
Z1C1L1C2L2C3L3C4L4C5L5C6Z2(I)
式中、
Z1及びZ2は、任意のアミノ酸であり、
L1は、ループ1であり、X1X2X3X4X5X6X7X8、X1X2X3X4X5X6X7X8X9、及びX1X2X3X4X5X6X7X8X9X10からなる群から選択される構造を有し、X1~X10のそれぞれが、任意のアミノ酸であり、
L2は、ループ2であり、構造X1X2X3X4X5を有し、X1~X5のそれぞれが、任意のアミノ酸、またはL-プロパルギルグリシン-PEG6-、L-スルホチロシン、L-ノルロイシン、L-1-ナフチルアラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-2-クロロトリプトファン、L-3-フルオロチロシン、L-4-フルオロフェニルアラニン、ガンマ-ベンジル-L-プロリン、ガンマ-(4-フルオロ-ベンジル)-L-プロリン、4-OH-L-プロリン、4-フルオロ-L-プロリン、4-[4-(トリフルオロメチル)-ベンジル]-L-プロリン、3,4-ジフルオロ-L-フェニルアラニン、3,4-ジクロロ-L-フェニルアラニン、4-クロロ-L-フェニルアラニン、3-F,4-Cl-L-フェニルアラニン、2-ピリドン(NHパラ)-L-アラニン、ピリドン(NHメタ)-L-アラニン、3-(1-N-メチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-エチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-イソプロピルインドール)-L-アラニン、3-(5-アザ-インドール)-L-アラニン、4-メチル-L-フェニルアラニン、2-ナフチル-L-アラニン、L-4,4’-ビフェニルアラニン、3-(3-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノキサリニル)-L-アラニン、4-メチル-2-ピリジル-アラニン、4-エチル-2-ピリジル-L-アラニン、ベンゾチアゾール-L-アラニン、ベンゾチオフェン-L-アラニン、3-イソキノリニル-L-アラニン、t-ブチル-L-アラニン(別名、L-ネペンチルグリシン)、3-シクロブチル-L-アラニン、シクロペンチル-L-アラニン、5,5,5-トリフルオロ-L-ロイシン、t-ブチル-L-グリシン(別名、L-tert-ロイシン)、L-シクロペンチルグリシン、L-シクロブチルグリシン、3,4-ヒドロキシ-L-フェニルアラニン、3,4-フルオロ-L-フェニルアラニン、3-フルオロ,4-OH-L-フェニルアラニン、2-クロロ-L-チロシン、2-メチル-L-チロシン、2-エチル-L-チロシン、4-(ナフタレン-1-オール)-L-アラニン、D-セリン、L-ベータ-ホモセリン、L-ベータ-アラニン、N-アルファ-メチルグリシン、グリシンアミド、グリセロールのグリシンエステル、グリコールのグリシンエステル、オキセタン-3-イルのグリシンエステル、及びグリシンモルホリンアミドからなる群から選択される非天然型アミノ酸であり、
L3は、ループ3であり、構造X1X2X3を有し、X1~X3のそれぞれが、任意のアミノ酸、またはL-プロパルギルグリシン-PEG6-、L-スルホチロシン、L-ノルロイシン、L-1-ナフチルアラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-2-クロロトリプトファン、L-3-フルオロチロシン、L-4-フルオロフェニルアラニン、ガンマ-ベンジル-L-プロリン、ガンマ-(4-フルオロ-ベンジル)-L-プロリン、4-OH-L-プロリン、4-フルオロ-L-プロリン、4-[4-(トリフルオロメチル)-ベンジル]-L-プロリン、3,4-ジフルオロ-L-フェニルアラニン、3,4-ジクロロ-L-フェニルアラニン、4-クロロ-L-フェニルアラニン、3-F,4-Cl-L-フェニルアラニン、2-ピリドン(NHパラ)-L-アラニン、ピリドン(NHメタ)-L-アラニン、3-(1-N-メチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-エチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-イソプロピルインドール)-L-アラニン、3-(5-アザ-インドール)-L-アラニン、4-メチル-L-フェニルアラニン、2-ナフチル-L-アラニン、L-4,4’-ビフェニルアラニン、3-(3-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノキサリニル)-L-アラニン、4-メチル-2-ピリジル-アラニン、4-エチル-2-ピリジル-L-アラニン、ベンゾチアゾール-L-アラニン、ベンゾチオフェン-L-アラニン、3-イソキノリニル-L-アラニン、t-ブチル-L-アラニン(別名、L-ネペンチルグリシン)、3-シクロブチル-L-アラニン、シクロペンチル-L-アラニン、5,5,5-トリフルオロ-L-ロイシン、t-ブチル-L-グリシン(別名、L-tert-ロイシン)、L-シクロペンチルグリシン、L-シクロブチルグリシン、3,4-ヒドロキシ-L-フェニルアラニン、3,4-フルオロ-L-フェニルアラニン、3-フルオロ,4-OH-L-フェニルアラニン、2-クロロ-L-チロシン、2-メチル-L-チロシン、2-エチル-L-チロシン、4-(ナフタレン-1-オール)-L-アラニン、D-セリン、L-ベータ-ホモセリン、L-ベータ-アラニン、N-アルファ-メチルグリシン、グリシンアミド、グリセロールのグリシンエステル、グリコールのグリシンエステル、オキセタン-3-イルのグリシンエステル、及びグリシンモルホリンアミドからなる群から選択される非天然型アミノ酸であり、
L4は、ループ4であり、構造X1を有し、X1が、任意のアミノ酸、またはL-プロパルギルグリシン-PEG6-、L-スルホチロシン、L-ノルロイシン、L-1-ナフチルアラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-2-クロロトリプトファン、L-3-フルオロチロシン、L-4-フルオロフェニルアラニン、ガンマ-ベンジル-L-プロリン、ガンマ-(4-フルオロ-ベンジル)-L-プロリン、4-OH-L-プロリン、4-フルオロ-L-プロリン、4-[4-(トリフルオロメチル)-ベンジル]-L-プロリン、3,4-ジフルオロ-L-フェニルアラニン、3,4-ジクロロ-L-フェニルアラニン、4-クロロ-L-フェニルアラニン、3-F,4-Cl-L-フェニルアラニン、2-ピリドン(NHパラ)-L-アラニン、ピリドン(NHメタ)-L-アラニン、3-(1-N-メチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-エチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-イソプロピルインドール)-L-アラニン、3-(5-アザ-インドール)-L-アラニン、4-メチル-L-フェニルアラニン、2-ナフチル-L-アラニン、L-4,4’-ビフェニルアラニン、3-(3-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノキサリニル)-L-アラニン、4-メチル-2-ピリジル-アラニン、4-エチル-2-ピリジル-L-アラニン、ベンゾチアゾール-L-アラニン、ベンゾチオフェン-L-アラニン、3-イソキノリニル-L-アラニン、t-ブチル-L-アラニン(別名、L-ネペンチルグリシン)、3-シクロブチル-L-アラニン、シクロペンチル-L-アラニン、5,5,5-トリフルオロ-L-ロイシン、t-ブチル-L-グリシン(別名、L-tert-ロイシン)、L-シクロペンチルグリシン、L-シクロブチルグリシン、3,4-ヒドロキシ-L-フェニルアラニン、3,4-フルオロ-L-フェニルアラニン、3-フルオロ,4-OH-L-フェニルアラニン、2-クロロ-L-チロシン、2-メチル-L-チロシン、2-エチル-L-チロシン、4-(ナフタレン-1-オール)-L-アラニン、D-セリン、L-ベータ-ホモセリン、L-ベータ-アラニン、N-アルファ-メチルグリシン、グリシンアミド、グリセロールのグリシンエステル、グリコールのグリシンエステル、オキセタン-3-イルのグリシンエステル、及びグリシンモルホリンアミドからなる群から選択される非天然型アミノ酸であり、
L5は、ループ5であり、構造X1X2X3X4X5を有し、X1~X5のそれぞれが、任意のアミノ酸、またはL-プロパルギルグリシン-PEG6-、L-スルホチロシン、L-ノルロイシン、L-1-ナフチルアラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-2-クロロトリプトファン、L-3-フルオロチロシン、L-4-フルオロフェニルアラニン、ガンマ-ベンジル-L-プロリン、ガンマ-(4-フルオロ-ベンジル)-L-プロリン、4-OH-L-プロリン、4-フルオロ-L-プロリン、4-[4-(トリフルオロメチル)-ベンジル]-L-プロリン、3,4-ジフルオロ-L-フェニルアラニン、3,4-ジクロロ-L-フェニルアラニン、4-クロロ-L-フェニルアラニン、3-F,4-Cl-L-フェニルアラニン、2-ピリドン(NHパラ)-L-アラニン、ピリドン(NHメタ)-L-アラニン、3-(1-N-メチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-エチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-イソプロピルインドール)-L-アラニン、3-(5-アザ-インドール)-L-アラニン、4-メチル-L-フェニルアラニン、2-ナフチル-L-アラニン、L-4,4’-ビフェニルアラニン、3-(3-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノキサリニル)-L-アラニン、4-メチル-2-ピリジル-アラニン、4-エチル-2-ピリジル-L-アラニン、ベンゾチアゾール-L-アラニン、ベンゾチオフェン-L-アラニン、3-イソキノリニル-L-アラニン、t-ブチル-L-アラニン(別名、L-ネペンチルグリシン)、3-シクロブチル-L-アラニン、シクロペンチル-L-アラニン、5,5,5-トリフルオロ-L-ロイシン、t-ブチル-L-グリシン(別名、L-tert-ロイシン)、L-シクロペンチルグリシン、L-シクロブチルグリシン、3,4-ヒドロキシ-L-フェニルアラニン、3,4-フルオロ-L-フェニルアラニン、3-フルオロ,4-OH-L-フェニルアラニン、2-クロロ-L-チロシン、2-メチル-L-チロシン、2-エチル-L-チロシン、4-(ナフタレン-1-オール)-L-アラニン、D-セリン、L-ベータ-ホモセリン、L-ベータ-アラニン、N-アルファ-メチルグリシン、グリシンアミド、グリセロールのグリシンエステル、グリコールのグリシンエステル、オキセタン-3-イルのグリシンエステル、及びグリシンモルホリンアミドからなる群から選択される非天然型アミノ酸であり、
CKPは、500pM以下の親和性でVEGF-Aに結合する。
【0093】
ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のC末端は、修飾されている(例えば、キャップされている)。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のN末端は、修飾されている(例えば、キャップされている)。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のC末端及びN末端の両方は、修飾されている(例えば、キャップされている)。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のC末端カルボキシル基は、アミド化されている。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のN末端アミンは、アセチル化されている。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のC末端カルボキシル基は、アミド化され、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のN末端アミンは、アセチル化されている。
【0094】
ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、配列番号1に記載されるアミノ酸配列を有する野生型Ecballium elateriumトリプシン阻害剤EETI-IIタンパク質に関連して改変されたジスルフィド結合の結合性を有し、改変されたジスルフィド結合の結合性は、C1-C4、C2-C3、及びC5-C6である。
【0095】
ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のZ1及び/またはZ2は、Gである。ある特定の実施形態では、Z1及び/またはZ2は、1つ超のアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、Z1及び/またはZ2は、4つのアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、Z1及び/またはZ2は、5つのアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、Z1及び/またはZ2は、非天然型アミノ酸である。ある特定の実施形態では、非天然型アミノ酸は、N-アセチルグリシンまたはグリシンアミドである。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L1を含み、式中、X3は、Iではなく、X5は、Mではなく、かつ/またはX6は、Rではない。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L1を含み、式中、X1は、P、Q、R、T、V、D、N、K、L、及びXから選択されるアミノ酸であり、X2は、T、D、L、V、I、R、P、N、及びXから選択されるアミノ酸であり、X3は、T、P、M、L、S、F、R、及びXから選択されるアミノ酸であり、X4は、R、T、Q、D、W、L、E、S、K、及びXから選択されるアミノ酸であり、X5は、F、P、V、E、K、L、I、及びXから選択されるアミノ酸であり、X6は、K、N、F、P、L、Y、T、D、M、及びXから選択されるアミノ酸であり、X7は、Q、W、H、及び/Xから選択されるアミノ酸であり、かつ/またはX8は、Y、A、G、D、E、W、S、及びXから選択されるアミノ酸であり、Xは、L-プロパルギルグリシン-PEG6-、L-スルホチロシン、L-ノルロイシン、L-1-ナフチルアラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-2-クロロトリプトファン、L-3-フルオロチロシン、L-4-フルオロフェニルアラニン、ガンマ-ベンジル-L-プロリン、ガンマ-(4-フルオロ-ベンジル)-L-プロリン、4-OH-L-プロリン、4-フルオロ-L-プロリン、4-[4-(トリフルオロメチル)-ベンジル]-L-プロリン、3,4-ジフルオロ-L-フェニルアラニン、3,4-ジクロロ-L-フェニルアラニン、4-クロロ-L-フェニルアラニン、3-F,4-Cl-L-フェニルアラニン、2-ピリドン(NHパラ)-L-アラニン、ピリドン(NHメタ)-L-アラニン、3-(1-N-メチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-エチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-イソプロピルインドール)-L-アラニン、3-(5-アザ-インドール)-L-アラニン、4-メチル-L-フェニルアラニン、2-ナフチル-L-アラニン、L-4,4’-ビフェニルアラニン、3-(3-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノキサリニル)-L-アラニン、4-メチル-2-ピリジル-アラニン、4-エチル-2-ピリジル-L-アラニン、ベンゾチアゾール-L-アラニン、ベンゾチオフェン-L-アラニン、3-イソキノリニル-L-アラニン、t-ブチル-L-アラニン(別名、L-ネペンチルグリシン)、3-シクロブチル-L-アラニン、シクロペンチル-L-アラニン、5,5,5-トリフルオロ-L-ロイシン、t-ブチル-L-グリシン(別名、L-tert-ロイシン)、L-シクロペンチルグリシン、L-シクロブチルグリシン、3,4-ヒドロキシ-L-フェニルアラニン、3,4-フルオロ-L-フェニルアラニン、3-フルオロ,4-OH-L-フェニルアラニン、2-クロロ-L-チロシン、2-メチル-L-チロシン、2-エチル-L-チロシン、4-(ナフタレン-1-オール)-L-アラニン、D-セリン、L-ベータ-ホモセリン、L-ベータ-アラニン、N-アルファ-メチルグリシン、グリシンアミド、グリセロールのグリシンエステル、グリコールのグリシンエステル、オキセタン-3-イルのグリシンエステル、及びグリシンモルホリンアミドからなる群から選択される非天然型アミノ酸である。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L1を含み、式中、X9は、L、I、V、D、E、及びXから選択されるアミノ酸であり、Xは、L-プロパルギルグリシン-PEG6-、L-スルホチロシン、L-ノルロイシン、L-1-ナフチルアラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-2-クロロトリプトファン、L-3-フルオロチロシン、L-4-フルオロフェニルアラニン、ガンマ-ベンジル-L-プロリン、ガンマ-(4-フルオロ-ベンジル)-L-プロリン、4-OH-L-プロリン、4-フルオロ-L-プロリン、4-[4-(トリフルオロメチル)-ベンジル]-L-プロリン、3,4-ジフルオロ-L-フェニルアラニン、3,4-ジクロロ-L-フェニルアラニン、4-クロロ-L-フェニルアラニン、3-F,4-Cl-L-フェニルアラニン、2-ピリドン(NHパラ)-L-アラニン、ピリドン(NHメタ)-L-アラニン、3-(1-N-メチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-エチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-イソプロピルインドール)-L-アラニン、3-(5-アザ-インドール)-L-アラニン、4-メチル-L-フェニルアラニン、2-ナフチル-L-アラニン、L-4,4’-ビフェニルアラニン、3-(3-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノキサリニル)-L-アラニン、4-メチル-2-ピリジル-アラニン、4-エチル-2-ピリジル-L-アラニン、ベンゾチアゾール-L-アラニン、ベンゾチオフェン-L-アラニン、3-イソキノリニル-L-アラニン、t-ブチル-L-アラニン(別名、L-ネペンチルグリシン)、3-シクロブチル-L-アラニン、シクロペンチル-L-アラニン、5,5,5-トリフルオロ-L-ロイシン、t-ブチル-L-グリシン(別名、L-tert-ロイシン)、L-シクロペンチルグリシン、L-シクロブチルグリシン、3,4-ヒドロキシ-L-フェニルアラニン、3,4-フルオロ-L-フェニルアラニン、3-フルオロ,4-OH-L-フェニルアラニン、2-クロロ-L-チロシン、2-メチル-L-チロシン、2-エチル-L-チロシン、4-(ナフタレン-1-オール)-L-アラニン、D-セリン、L-ベータ-ホモセリン、L-ベータ-アラニン、N-アルファ-メチルグリシン、グリシンアミド、グリセロールのグリシンエステル、グリコールのグリシンエステル、オキセタン-3-イルのグリシンエステル、及びグリシンモルホリンアミドからなる群から選択される非天然型アミノ酸である。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L1を含み、式中、X10は、Y、T、M、N、F、及びXから選択されるアミノ酸であり、Xは、L-プロパルギルグリシン-PEG6-、L-スルホチロシン、L-ノルロイシン、L-1-ナフチルアラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-2-クロロトリプトファン、L-3-フルオロチロシン、L-4-フルオロフェニルアラニン、ガンマ-ベンジル-L-プロリン、ガンマ-(4-フルオロ-ベンジル)-L-プロリン、4-OH-L-プロリン、4-フルオロ-L-プロリン、4-[4-(トリフルオロメチル)-ベンジル]-L-プロリン、3,4-ジフルオロ-L-フェニルアラニン、3,4-ジクロロ-L-フェニルアラニン、4-クロロ-L-フェニルアラニン、3-F,4-Cl-L-フェニルアラニン、2-ピリドン(NHパラ)-L-アラニン、ピリドン(NHメタ)-L-アラニン、3-(1-N-メチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-エチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-イソプロピルインドール)-L-アラニン、3-(5-アザ-インドール)-L-アラニン、4-メチル-L-フェニルアラニン、2-ナフチル-L-アラニン、L-4,4’-ビフェニルアラニン、3-(3-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノキサリニル)-L-アラニン、4-メチル-2-ピリジル-アラニン、4-エチル-2-ピリジル-L-アラニン、ベンゾチアゾール-L-アラニン、ベンゾチオフェン-L-アラニン、3-イソキノリニル-L-アラニン、t-ブチル-L-アラニン(別名、L-ネペンチルグリシン)、3-シクロブチル-L-アラニン、シクロペンチル-L-アラニン、5,5,5-トリフルオロ-L-ロイシン、t-ブチル-L-グリシン(別名、L-tert-ロイシン)、L-シクロペンチルグリシン、L-シクロブチルグリシン、3,4-ヒドロキシ-L-フェニルアラニン、3,4-フルオロ-L-フェニルアラニン、3-フルオロ,4-OH-L-フェニルアラニン、2-クロロ-L-チロシン、2-メチル-L-チロシン、2-エチル-L-チロシン、4-(ナフタレン-1-オール)-L-アラニン、D-セリン、L-ベータ-ホモセリン、L-ベータ-アラニン、N-アルファ-メチルグリシン、グリシンアミド、グリセロールのグリシンエステル、グリコールのグリシンエステル、オキセタン-3-イルのグリシンエステル、及びグリシンモルホリンアミドからなる群から選択される非天然型アミノ酸である。
【0096】
ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L5を含み、式中、X1~X5のそれぞれは、X2がプロリン(P)ではないことを除き、任意のアミノ酸、またはL-プロパルギルグリシン-PEG6-、L-スルホチロシン、L-ノルロイシン、L-1-ナフチルアラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-2-クロロトリプトファン、L-3-フルオロチロシン、L-4-フルオロフェニルアラニン、ガンマ-ベンジル-L-プロリン、ガンマ-(4-フルオロ-ベンジル)-L-プロリン、4-OH-L-プロリン、4-フルオロ-L-プロリン、4-[4-(トリフルオロメチル)-ベンジル]-L-プロリン、3,4-ジフルオロ-L-フェニルアラニン、3,4-ジクロロ-L-フェニルアラニン、4-クロロ-L-フェニルアラニン、3-F,4-Cl-L-フェニルアラニン、2-ピリドン(NHパラ)-L-アラニン、ピリドン(NHメタ)-L-アラニン、3-(1-N-メチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-エチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-イソプロピルインドール)-L-アラニン、3-(5-アザ-インドール)-L-アラニン、4-メチル-L-フェニルアラニン、2-ナフチル-L-アラニン、L-4,4’-ビフェニルアラニン、3-(3-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノキサリニル)-L-アラニン、4-メチル-2-ピリジル-アラニン、4-エチル-2-ピリジル-L-アラニン、ベンゾチアゾール-L-アラニン、ベンゾチオフェン-L-アラニン、3-イソキノリニル-L-アラニン、t-ブチル-L-アラニン(別名、L-ネペンチルグリシン)、3-シクロブチル-L-アラニン、シクロペンチル-L-アラニン、5,5,5-トリフルオロ-L-ロイシン、t-ブチル-L-グリシン(別名、L-tert-ロイシン)、L-シクロペンチルグリシン、L-シクロブチルグリシン、3,4-ヒドロキシ-L-フェニルアラニン、3,4-フルオロ-L-フェニルアラニン、3-フルオロ,4-OH-L-フェニルアラニン、2-クロロ-L-チロシン、2-メチル-L-チロシン、2-エチル-L-チロシン、4-(ナフタレン-1-オール)-L-アラニン、D-セリン、L-ベータ-ホモセリン、L-ベータ-アラニン、N-アルファ-メチルグリシン、グリシンアミド、グリセロールのグリシンエステル、グリコールのグリシンエステル、オキセタン-3-イルのグリシンエステル、及びグリシンモルホリンアミドからなる群から選択される非天然型アミノ酸である。
【0097】
ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L5を含み、式中、X1~X5のそれぞれは、X4がグリシン(G)ではないことを除き、任意のアミノ酸、またはL-プロパルギルグリシン-PEG6-、L-スルホチロシン、L-ノルロイシン、L-1-ナフチルアラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-2-クロロトリプトファン、L-3-フルオロチロシン、L-4-フルオロフェニルアラニン、ガンマ-ベンジル-L-プロリン、ガンマ-(4-フルオロ-ベンジル)-L-プロリン、4-OH-L-プロリン、4-フルオロ-L-プロリン、4-[4-(トリフルオロメチル)-ベンジル]-L-プロリン、3,4-ジフルオロ-L-フェニルアラニン、3,4-ジクロロ-L-フェニルアラニン、4-クロロ-L-フェニルアラニン、3-F,4-Cl-L-フェニルアラニン、2-ピリドン(NHパラ)-L-アラニン、ピリドン(NHメタ)-L-アラニン、3-(1-N-メチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-エチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-イソプロピルインドール)-L-アラニン、3-(5-アザ-インドール)-L-アラニン、4-メチル-L-フェニルアラニン、2-ナフチル-L-アラニン、L-4,4’-ビフェニルアラニン、3-(3-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノキサリニル)-L-アラニン、4-メチル-2-ピリジル-アラニン、4-エチル-2-ピリジル-L-アラニン、ベンゾチアゾール-L-アラニン、ベンゾチオフェン-L-アラニン、3-イソキノリニル-L-アラニン、t-ブチル-L-アラニン(別名、L-ネペンチルグリシン)、3-シクロブチル-L-アラニン、シクロペンチル-L-アラニン、5,5,5-トリフルオロ-L-ロイシン、t-ブチル-L-グリシン(別名、L-tert-ロイシン)、L-シクロペンチルグリシン、L-シクロブチルグリシン、3,4-ヒドロキシ-L-フェニルアラニン、3,4-フルオロ-L-フェニルアラニン、3-フルオロ,4-OH-L-フェニルアラニン、2-クロロ-L-チロシン、2-メチル-L-チロシン、2-エチル-L-チロシン、4-(ナフタレン-1-オール)-L-アラニン、D-セリン、L-ベータ-ホモセリン、L-ベータ-アラニン、N-アルファ-メチルグリシン、グリシンアミド、グリセロールのグリシンエステル、グリコールのグリシンエステル、オキセタン-3-イルのグリシンエステル、及びグリシンモルホリンアミドからなる群から選択される非天然型アミノ酸である。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L5を含み、式中、X1は、G、Q、H、R、L、及びQから選択されるアミノ酸であり、X2は、P、M、W、Y、F、L、及びHから選択されるアミノ酸であり、X3は、N、F、H、及びYから選択されるアミノ酸であり、X4は、G、Q、D、N、K、H、E、及びSから選択されるアミノ酸であり、かつ/またはX5は、F、S、及びTから選択されるアミノ酸である。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L2を含み、式中、X1は、Kであり、X2は、Qであり、X3が、Dであり、X4は、Sであり、X5は、Dである。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L3を含み、式中、X1は、Lであり、X2は、Aであり、X3は、Gである。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L4を含み、式中、X1は、VまたはFである。
【0098】
ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、構造X1X2X3X4X5X6X7X8を有するL1を含み、式中、X1は、P、Q、及びRから選択されるアミノ酸であり、X2は、T、L、及びDから選択されるアミノ酸であり、X3は、T、M、及びLから選択されるアミノ酸であり、X4は、R、Q、及びDから選択されるアミノ酸であり、X5は、F、P、及びVから選択されるアミノ酸であり、X6は、K及びFから選択されるアミノ酸であり、X7は、Q及びWから選択されるアミノ酸であり、X8は、Y、G、及びDから選択されるアミノ酸である。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、構造X1X2X3X4X5X6X7X8X9X10を有するL1を含み、式中、X1は、Q、R、T、及びVから選択されるアミノ酸であり、X2は、T及びDから選択されるアミノ酸であり、X3は、Pであり、X4は、T及びWから選択されるアミノ酸であり、X5は、F、E、P、及びKから選択されるアミノ酸であり、X6は、N及びPから選択されるアミノ酸であり、X7は、W及びHから選択されるアミノ酸であり、X8は、A、D、E、及びWから選択されるアミノ酸であり、X9は、L及びIから選択されるアミノ酸であり、X10は、Y、T、M、及びNから選択されるアミノ酸である。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L5を含み、式中、X1は、G、H、及びQから選択されるアミノ酸であり、X2は、P、M、W、及びYから選択されるアミノ酸であり、X3は、N及びYから選択されるアミノ酸であり、X4は、G、Q、及びSから選択されるアミノ酸であり、X5は、F及びSから選択されるアミノ酸である。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L2を含み、式中、X1は、Kであり、X2は、Qであり、X3は、Dであり、X4は、Sであり、X5は、Dである。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L3を含み、式中、X1は、Lであり、X2は、Aであり、X3は、Gである。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L4を含み、式中、X1は、VまたはFである。
【0099】
ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、構造X1X2X3X4X5X6X7X8を有するL1を含み、式中、X1は、D、Q、N、及びKから選択されるアミノ酸であり、X2は、V、I、R、L、及びPから選択されるアミノ酸であり、X3は、L、S、M、T、及びFから選択されるアミノ酸であり、X4は、Q、L、及びEから選択されるアミノ酸であり、X5は、Pであり、X6は、F、L、及びYから選択されるアミノ酸であり、X7は、Wであり、X8は、Gである。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L5を含み、式中、X3は、Yであり、X5は、Sであり、X1、X2、及びX4はそれぞれ、X1がGではなく、X2がPではなく、X4がGではなく、かつ/またはX5がFではないことを除き、任意のアミノ酸である。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L5を含み、式中、X1は、H、L、R、及びQから選択されるアミノ酸であり、X2は、W、F、及びYから選択されるアミノ酸であり、X3は、Yであり、X4は、Q、N、K、H、及びEから選択されるアミノ酸であり、X5は、Sである。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L2を含み、式中、X1は、Kであり、X2は、Qであり、X3は、Dであり、X4は、Sであり、X5は、Dである。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L3を含み、式中、X1は、Lであり、X2は、Aであり、X3は、Gである。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L4を含み、式中、X1は、VまたはFである。
【0100】
ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、構造X1X2X3X4X5X6X7X8X9X10を含むL1を含み、式中、X1は、K、Q、L、及びRから選択されるアミノ酸であり、X2は、N及びDから選択されるアミノ酸であり、X3は、P及びLから選択されるアミノ酸であり、X4は、L、T、S、及びKから選択されるアミノ酸であり、X5は、F、V、I、及びLから選択されるアミノ酸であり、X6は、N及びDから選択されるアミノ酸であり、X7は、Wであり、X8は、A及びSから選択されるアミノ酸であり、X9は、L、V、E、及びDから選択されるアミノ酸であり、X10は、Y及びFから選択されるアミノ酸である。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L5を含み、式中、X1は、Qであり、X2は、L、F、M、及びHから選択されるアミノ酸であり、X3は、F、Y、及びHから選択されるアミノ酸であり、X4は、D、Q、N、及びKから選択されるアミノ酸であり、X5は、S及びTから選択されるアミノ酸である。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L2を含み、式中、X1は、Kであり、X2は、Qであり、X3は、Dであり、X4は、Sであり、X5は、Dである。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L3を含み、式中、X1は、Lであり、X2は、Aであり、X3は、Gである。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L4を含み、式中、X1は、VまたはFである。
【0101】
ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、構造X1X2X3X4X5X6X7X8を含むL1を含み、式中、X5は、Pであり、X7は、Wであり、X8は、Gであり、X1、X2、X3、X4、及びX6はそれぞれ、X1がPではなく、X2がRではなく、X3がIではなく、かつ/またはX6がRではないことを除き、任意のアミノ酸である。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、構造X1X2X3X4X5X6X7X8を含むL1を含み、式中、X1は、N及びDから選択されるアミノ酸であり、X2は、I及びVから選択されるアミノ酸であり、X3は、M及びLから選択されるアミノ酸であり、X4は、L、Q、D、及びKから選択されるアミノ酸であり、X5は、Pであり、X6は、F、Y、T、L、及びMから選択されるアミノ酸であり、X7は、Wであり、X8は、Gである。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L5を含み、式中、X1は、Q、H、L、及びRら選択されるアミノ酸であり、X2は、Y及びWから選択されるアミノ酸であり、X3は、Yであり、X4は、Q及びNから選択されるアミノ酸であり、X5は、Sである。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L5を含み、式中、X3は、Yであり、X5は、Sであり、X1、X2、及びX4はそれぞれ、X1がGではなく、X2がPではなく、かつ/またはX4がGではないことを除き、任意のアミノ酸である。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L2を含み、式中、X1は、GまたはEから選択されるアミノ酸であり、X2は、Q、L、P、R、E、及びMから選択されるアミノ酸であり、X3は、S、D、及びNから選択されるアミノ酸であり、X4は、F、Y、L、M、及びIから選択されるアミノ酸であり、かつ/またはX5は、E、D、Q、L、及びSから選択されるアミノ酸である。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L3を含み、式中、X1は、Lであり、X2は、Aであり、X3は、Gである。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L4であり、式中、X1は、VまたはFである。
【0102】
ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L5を含み、式中、X1~X5のそれぞれは、X2がプロリン(P)ではないことを除き、任意のアミノ酸である。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L5を含み、式中、X1~X5のそれぞれは、X4がグリシン(G)ではないことを除き、任意のアミノ酸である。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L5を含み、式中、X1は、G以外の任意のアミノ酸であり、X2は、P以外の任意のアミノ酸であり、X3は、N以外の任意のアミノ酸であり、X4は、G以外の任意のアミノ酸であり、かつ/またはX5は、F以外の任意のアミノ酸である。
【0103】
ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、構造X1X2X3X4X5X6X7X8を含むL1を含み、式中、X1は、N、D、及びXから選択されるアミノ酸であり、X2は、I、V、及びXから選択されるアミノ酸であり、X3は、MまたはXであり、X4は、L、Q、及びXから選択されるアミノ酸であり、X5は、PまたはXであり、X6は、F、Y、またはXであり、X7は、WまたはXであり、X8は、GまたはXであり、Xは、L-プロパルギルグリシン-PEG6-、L-スルホチロシン、L-ノルロイシン、L-1-ナフチルアラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-2-クロロトリプトファン、L-3-フルオロチロシン、L-4-フルオロフェニルアラニン、ガンマ-ベンジル-L-プロリン、ガンマ-(4-フルオロ-ベンジル)-L-プロリン、4-OH-L-プロリン、4-フルオロ-L-プロリン、4-[4-(トリフルオロメチル)-ベンジル]-L-プロリン、3,4-ジフルオロ-L-フェニルアラニン、3,4-ジクロロ-L-フェニルアラニン、4-クロロ-L-フェニルアラニン、3-F,4-Cl-L-フェニルアラニン、2-ピリドン(NHパラ)-L-アラニン、ピリドン(NHメタ)-L-アラニン、3-(1-N-メチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-エチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-イソプロピルインドール)-L-アラニン、3-(5-アザ-インドール)-L-アラニン、4-メチル-L-フェニルアラニン、2-ナフチル-L-アラニン、L-4,4’-ビフェニルアラニン、3-(3-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノキサリニル)-L-アラニン、4-メチル-2-ピリジル-アラニン、4-エチル-2-ピリジル-L-アラニン、ベンゾチアゾール-L-アラニン、ベンゾチオフェン-L-アラニン、3-イソキノリニル-L-アラニン、t-ブチル-L-アラニン(別名、L-ネペンチルグリシン)、3-シクロブチル-L-アラニン、シクロペンチル-L-アラニン、5,5,5-トリフルオロ-L-ロイシン、t-ブチル-L-グリシン(別名、L-tert-ロイシン)、L-シクロペンチルグリシン、L-シクロブチルグリシン、3,4-ヒドロキシ-L-フェニルアラニン、3,4-フルオロ-L-フェニルアラニン、3-フルオロ,4-OH-L-フェニルアラニン、2-クロロ-L-チロシン、2-メチル-L-チロシン、2-エチル-L-チロシン、4-(ナフタレン-1-オール)-L-アラニン、D-セリン、L-ベータ-ホモセリン、L-ベータ-アラニン、N-アルファ-メチルグリシン、グリシンアミド、グリセロールのグリシンエステル、グリコールのグリシンエステル、オキセタン-3-イルのグリシンエステル、及びグリシンモルホリンアミドからなる群から選択される非天然型アミノ酸である。
ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L3を含み、式中、X1~X3のそれぞれは、X1がロイシン(L)ではなく、X2がアラニン(A)ではなく、X3がグリシン(G)ではないことを除き、任意のアミノ酸、またはL-プロパルギルグリシン-PEG6-、L-スルホチロシン、L-ノルロイシン、L-1-ナフチルアラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-2-クロロトリプトファン、L-3-フルオロチロシン、L-4-フルオロフェニルアラニン、ガンマ-ベンジル-L-プロリン、ガンマ-(4-フルオロ-ベンジル)-L-プロリン、4-OH-L-プロリン、4-フルオロ-L-プロリン、4-[4-(トリフルオロメチル)-ベンジル]-L-プロリン、3,4-ジフルオロ-L-フェニルアラニン、3,4-ジクロロ-L-フェニルアラニン、4-クロロ-L-フェニルアラニン、3-F,4-Cl-L-フェニルアラニン、2-ピリドン(NHパラ)-L-アラニン、ピリドン(NHメタ)-L-アラニン、3-(1-N-メチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-エチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-イソプロピルインドール)-L-アラニン、3-(5-アザ-インドール)-L-アラニン、4-メチル-L-フェニルアラニン、2-ナフチル-L-アラニン、L-4,4’-ビフェニルアラニン、3-(3-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノキサリニル)-L-アラニン、4-メチル-2-ピリジル-アラニン、4-エチル-2-ピリジル-L-アラニン、ベンゾチアゾール-L-アラニン、ベンゾチオフェン-L-アラニン、3-イソキノリニル-L-アラニン、t-ブチル-L-アラニン(別名、L-ネペンチルグリシン)、3-シクロブチル-L-アラニン、シクロペンチル-L-アラニン、5,5,5-トリフルオロ-L-ロイシン、t-ブチル-L-グリシン(別名、L-tert-ロイシン)、L-シクロペンチルグリシン、L-シクロブチルグリシン、3,4-ヒドロキシ-L-フェニルアラニン、3,4-フルオロ-L-フェニルアラニン、3-フルオロ,4-OH-L-フェニルアラニン、2-クロロ-L-チロシン、2-メチル-L-チロシン、2-エチル-L-チロシン、4-(ナフタレン-1-オール)-L-アラニン、D-セリン、L-ベータ-ホモセリン、L-ベータ-アラニン、N-アルファ-メチルグリシン、グリシンアミド、グリセロールのグリシンエステル、グリコールのグリシンエステル、オキセタン-3-イルのグリシンエステル、及びグリシンモルホリンアミドから選択される非天然型アミノ酸であり、非天然型アミノ酸は、L-プロパルギルグリシン-PEG6-、L-スルホチロシン、L-ノルロイシン、L-1-ナフチルアラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-2-クロロトリプトファン、L-3-フルオロチロシン、L-4-フルオロフェニルアラニン、ガンマ-ベンジル-L-プロリン、ガンマ-(4-フルオロ-ベンジル)-L-プロリン、4-OH-L-プロリン、4-フルオロ-L-プロリン、4-[4-(トリフルオロメチル)-ベンジル]-L-プロリン、3,4-ジフルオロ-L-フェニルアラニン、3,4-ジクロロ-L-フェニルアラニン、4-クロロ-L-フェニルアラニン、3-F,4-Cl-L-フェニルアラニン、2-ピリドン(NHパラ)-L-アラニン、ピリドン(NHメタ)-L-アラニン、3-(1-N-メチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-エチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-イソプロピルインドール)-L-アラニン、3-(5-アザ-インドール)-L-アラニン、4-メチル-L-フェニルアラニン、2-ナフチル-L-アラニン、L-4,4’-ビフェニルアラニン、3-(3-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノキサリニル)-L-アラニン、4-メチル-2-ピリジル-アラニン、4-エチル-2-ピリジル-L-アラニン、ベンゾチアゾール-L-アラニン、ベンゾチオフェン-L-アラニン、3-イソキノリニル-L-アラニン、t-ブチル-L-アラニン(別名、L-ネペンチルグリシン)、3-シクロブチル-L-アラニン、シクロペンチル-L-アラニン、5,5,5-トリフルオロ-L-ロイシン、t-ブチル-L-グリシン(別名、L-tert-ロイシン)、L-シクロペンチルグリシン、L-シクロブチルグリシン、3,4-ヒドロキシ-L-フェニルアラニン、3,4-フルオロ-L-フェニルアラニン、3-フルオロ,4-OH-L-フェニルアラニン、2-クロロ-L-チロシン、2-メチル-L-チロシン、2-エチル-L-チロシン、4-(ナフタレン-1-オール)-L-アラニン、D-セリン、L-ベータ-ホモセリン、L-ベータ-アラニン、N-アルファ-メチルグリシン、グリシンアミド、グリセロールのグリシンエステル、グリコールのグリシンエステル、オキセタン-3-イルのグリシンエステル、及びグリシンモルホリンアミドからなる群から選択される。
ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L3を含み、式中、X1は、M、F、L、V、及びXから選択されるアミノ酸であり、X2は、S、N、Q、I、Y、E、V、T、及びXから選択されるアミノ酸であり、X3は、D、Q、T、N、E、R、及びXから選択されるアミノ酸であり、Xは、L-プロパルギルグリシン-PEG6-、L-スルホチロシン、L-ノルロイシン、L-1-ナフチルアラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-2-クロロトリプトファン、L-3-フルオロチロシン、L-4-フルオロフェニルアラニン、ガンマ-ベンジル-L-プロリン、ガンマ-(4-フルオロ-ベンジル)-L-プロリン、4-OH-L-プロリン、4-フルオロ-L-プロリン、4-[4-(トリフルオロメチル)-ベンジル]-L-プロリン、3,4-ジフルオロ-L-フェニルアラニン、3,4-ジクロロ-L-フェニルアラニン、4-クロロ-L-フェニルアラニン、3-F,4-Cl-L-フェニルアラニン、2-ピリドン(NHパラ)-L-アラニン、ピリドン(NHメタ)-L-アラニン、3-(1-N-メチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-エチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-イソプロピルインドール)-L-アラニン、3-(5-アザ-インドール)-L-アラニン、4-メチル-L-フェニルアラニン、2-ナフチル-L-アラニン、L-4,4’-ビフェニルアラニン、3-(3-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノキサリニル)-L-アラニン、4-メチル-2-ピリジル-アラニン、4-エチル-2-ピリジル-L-アラニン、ベンゾチアゾール-L-アラニン、ベンゾチオフェン-L-アラニン、3-イソキノリニル-L-アラニン、t-ブチル-L-アラニン(別名、L-ネペンチルグリシン)、3-シクロブチル-L-アラニン、シクロペンチル-L-アラニン、5,5,5-トリフルオロ-L-ロイシン、t-ブチル-L-グリシン(別名、L-tert-ロイシン)、L-シクロペンチルグリシン、L-シクロブチルグリシン、3,4-ヒドロキシ-L-フェニルアラニン、3,4-フルオロ-L-フェニルアラニン、3-フルオロ,4-OH-L-フェニルアラニン、2-クロロ-L-チロシン、2-メチル-L-チロシン、2-エチル-L-チロシン、4-(ナフタレン-1-オール)-L-アラニン、D-セリン、L-ベータ-ホモセリン、L-ベータ-アラニン、N-アルファ-メチルグリシン、グリシンアミド、グリセロールのグリシンエステル、グリコールのグリシンエステル、オキセタン-3-イルのグリシンエステル、及びグリシンモルホリンアミドからなる群から選択される非天然型アミノ酸である。
ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L4を含み、式中、X1は、V以外の任意のアミノ酸、またはL-プロパルギルグリシン-PEG6-、L-スルホチロシン、L-ノルロイシン、L-1-ナフチルアラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-2-クロロトリプトファン、L-3-フルオロチロシン、L-4-フルオロフェニルアラニン、ガンマ-ベンジル-L-プロリン、ガンマ-(4-フルオロ-ベンジル)-L-プロリン、4-OH-L-プロリン、4-フルオロ-L-プロリン、4-[4-(トリフルオロメチル)-ベンジル]-L-プロリン、3,4-ジフルオロ-L-フェニルアラニン、3,4-ジクロロ-L-フェニルアラニン、4-クロロ-L-フェニルアラニン、3-F,4-Cl-L-フェニルアラニン、2-ピリドン(NHパラ)-L-アラニン、ピリドン(NHメタ)-L-アラニン、3-(1-N-メチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-エチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-イソプロピルインドール)-L-アラニン、3-(5-アザ-インドール)-L-アラニン、4-メチル-L-フェニルアラニン、2-ナフチル-L-アラニン、L-4,4’-ビフェニルアラニン、3-(3-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノキサリニル)-L-アラニン、4-メチル-2-ピリジル-アラニン、4-エチル-2-ピリジル-L-アラニン、ベンゾチアゾール-L-アラニン、ベンゾチオフェン-L-アラニン、3-イソキノリニル-L-アラニン、t-ブチル-L-アラニン(別名、L-ネペンチルグリシン)、3-シクロブチル-L-アラニン、シクロペンチル-L-アラニン、5,5,5-トリフルオロ-L-ロイシン、t-ブチル-L-グリシン(別名、L-tert-ロイシン)、L-シクロペンチルグリシン、L-シクロブチルグリシン、3,4-ヒドロキシ-L-フェニルアラニン、3,4-フルオロ-L-フェニルアラニン、3-フルオロ,4-OH-L-フェニルアラニン、2-クロロ-L-チロシン、2-メチル-L-チロシン、2-エチル-L-チロシン、4-(ナフタレン-1-オール)-L-アラニン、D-セリン、L-ベータ-ホモセリン、L-ベータ-アラニン、N-アルファ-メチルグリシン、グリシンアミド、グリセロールのグリシンエステル、グリコールのグリシンエステル、オキセタン-3-イルのグリシンエステル、及びグリシンモルホリンアミドからなる群から選択される非天然型アミノ酸である。
ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L4を含み、式中、X1は、I、L、またはXであり、Xは、L-プロパルギルグリシン-PEG6-、L-スルホチロシン、L-ノルロイシン、L-1-ナフチルアラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-2-クロロトリプトファン、L-3-フルオロチロシン、L-4-フルオロフェニルアラニンガンマ-ベンジル-L-プロリン、ガンマ-(4-フルオロ-ベンジル)-L-プロリン、4-OH-L-プロリン、4-フルオロ-L-プロリン、4-[4-(トリフルオロメチル)-ベンジル]-L-プロリン、3,4-ジフルオロ-L-フェニルアラニン、3,4-ジクロロ-L-フェニルアラニン、4-クロロ-L-フェニルアラニン、3-F,4-Cl-L-フェニルアラニン、2-ピリドン(NHパラ)-L-アラニン、ピリドン(NHメタ)-L-アラニン、3-(1-N-メチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-エチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-イソプロピルインドール)-L-アラニン、3-(5-アザ-インドール)-L-アラニン、4-メチル-L-フェニルアラニン、2-ナフチル-L-アラニン、L-4,4’-ビフェニルアラニン、3-(3-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノキサリニル)-L-アラニン、4-メチル-2-ピリジル-アラニン、4-エチル-2-ピリジル-L-アラニン、ベンゾチアゾール-L-アラニン、ベンゾチオフェン-L-アラニン、3-イソキノリニル-L-アラニン、t-ブチル-L-アラニン(別名、L-ネペンチルグリシン)、3-シクロブチル-L-アラニン、シクロペンチル-L-アラニン、5,5,5-トリフルオロ-L-ロイシン、t-ブチル-L-グリシン(別名、L-tert-ロイシン)、L-シクロペンチルグリシン、L-シクロブチルグリシン、3,4-ヒドロキシ-L-フェニルアラニン、3,4-フルオロ-L-フェニルアラニン、3-フルオロ,4-OH-L-フェニルアラニン、2-クロロ-L-チロシン、2-メチル-L-チロシン、2-エチル-L-チロシン、4-(ナフタレン-1-オール)-L-アラニン、D-セリン、L-ベータ-ホモセリン、L-ベータ-アラニン、N-アルファ-メチルグリシン、グリシンアミド、グリセロールのグリシンエステル、グリコールのグリシンエステル、オキセタン-3-イルのグリシンエステル、及びグリシンモルホリンアミドからなる群から選択される非天然型アミノ酸である。
ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L5を含み、式中、X3は、Y、またはL-プロパルギルグリシン-PEG6-、L-スルホチロシン、L-ノルロイシン、L-1-ナフチルアラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-2-クロロトリプトファン、L-3-フルオロチロシン、L-4-フルオロフェニルアラニン、ガンマ-ベンジル-L-プロリン、ガンマ-(4-フルオロ-ベンジル)-L-プロリン、4-OH-L-プロリン、4-フルオロ-L-プロリン、4-[4-(トリフルオロメチル)-ベンジル]-L-プロリン、3,4-ジフルオロ-L-フェニルアラニン、3,4-ジクロロ-L-フェニルアラニン、4-クロロ-L-フェニルアラニン、3-F,4-Cl-L-フェニルアラニン、2-ピリドン(NHパラ)-L-アラニン、ピリドン(NHメタ)-L-アラニン、3-(1-N-メチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-エチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-イソプロピルインドール)-L-アラニン、3-(5-アザ-インドール)-L-アラニン、4-メチル-L-フェニルアラニン、2-ナフチル-L-アラニン、L-4,4’-ビフェニルアラニン、3-(3-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノキサリニル)-L-アラニン、4-メチル-2-ピリジル-アラニン、4-エチル-2-ピリジル-L-アラニン、ベンゾチアゾール-L-アラニン、ベンゾチオフェン-L-アラニン、3-イソキノリニル-L-アラニン、t-ブチル-L-アラニン(別名、L-ネペンチルグリシン)、3-シクロブチル-L-アラニン、シクロペンチル-L-アラニン、5,5,5-トリフルオロ-L-ロイシン、t-ブチル-L-グリシン(別名、L-tert-ロイシン)、L-シクロペンチルグリシン、L-シクロブチルグリシン、3,4-ヒドロキシ-L-フェニルアラニン、3,4-フルオロ-L-フェニルアラニン、3-フルオロ,4-OH-L-フェニルアラニン、2-クロロ-L-チロシン、2-メチル-L-チロシン、2-エチル-L-チロシン、4-(ナフタレン-1-オール)-L-アラニン、D-セリン、L-ベータ-ホモセリン、L-ベータ-アラニン、N-アルファ-メチルグリシン、グリシンアミド、グリセロールのグリシンエステル、グリコールのグリシンエステル、オキセタン-3-イルのグリシンエステル、及びグリシンモルホリンアミドからなる群から選択される非天然型アミノ酸であり、X5は、S、またはL-プロパルギルグリシン-PEG6-、L-スルホチロシン、L-ノルロイシン、L-1-ナフチルアラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-2-クロロトリプトファン、L-3-フルオロチロシン、L-4-フルオロフェニルアラニン、ガンマ-ベンジル-L-プロリン、ガンマ-(4-フルオロ-ベンジル)-L-プロリン、4-OH-L-プロリン、4-フルオロ-L-プロリン、4-[4-(トリフルオロメチル)-ベンジル]-L-プロリン、3,4-ジフルオロ-L-フェニルアラニン、3,4-ジクロロ-L-フェニルアラニン、4-クロロ-L-フェニルアラニン、3-F,4-Cl-L-フェニルアラニン、2-ピリドン(NHパラ)-L-アラニン、ピリドン(NHメタ)-L-アラニン、3-(1-N-メチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-エチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-イソプロピルインドール)-L-アラニン、3-(5-アザ-インドール)-L-アラニン、4-メチル-L-フェニルアラニン、2-ナフチル-L-アラニン、L-4,4’-ビフェニルアラニン、3-(3-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノキサリニル)-L-アラニン、4-メチル-2-ピリジル-アラニン、4-エチル-2-ピリジル-L-アラニン、ベンゾチアゾール-L-アラニン、ベンゾチオフェン-L-アラニン、3-イソキノリニル-L-アラニン、t-ブチル-L-アラニン(別名、L-ネペンチルグリシン)、3-シクロブチル-L-アラニン、シクロペンチル-L-アラニン、5,5,5-トリフルオロ-L-ロイシン、t-ブチル-L-グリシン(別名、L-tert-ロイシン)、L-シクロペンチルグリシン、L-シクロブチルグリシン、3,4-ヒドロキシ-L-フェニルアラニン、3,4-フルオロ-L-フェニルアラニン、3-フルオロ,4-OH-L-フェニルアラニン、2-クロロ-L-チロシン、2-メチル-L-チロシン、2-エチル-L-チロシン、4-(ナフタレン-1-オール)-L-アラニン、D-セリン、L-ベータ-ホモセリン、L-ベータ-アラニン、N-アルファ-メチルグリシン、グリシンアミド、グリセロールのグリシンエステル、グリコールのグリシンエステル、オキセタン-3-イルのグリシンエステル、及びグリシンモルホリンアミドからなる群から選択される非天然型アミノ酸であり、X1、X2、及びX4はそれぞれ、X1がGではなく、X2がPではなく、かつ/またはX4がGではないことを除き、任意のアミノ酸、またはL-プロパルギルグリシン-PEG6-、L-スルホチロシン、L-ノルロイシン、L-1-ナフチルアラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-2-クロロトリプトファン、L-3-フルオロチロシン、L-4-フルオロフェニルアラニン、ガンマ-ベンジル-L-プロリン、ガンマ-(4-フルオロ-ベンジル)-L-プロリン、4-OH-L-プロリン、4-フルオロ-L-プロリン、4-[4-(トリフルオロメチル)-ベンジル]-L-プロリン、3,4-ジフルオロ-L-フェニルアラニン、3,4-ジクロロ-L-フェニルアラニン、4-クロロ-L-フェニルアラニン、3-F,4-Cl-L-フェニルアラニン、2-ピリドン(NHパラ)-L-アラニン、ピリドン(NHメタ)-L-アラニン、3-(1-N-メチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-エチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-イソプロピルインドール)-L-アラニン、3-(5-アザ-インドール)-L-アラニン、4-メチル-L-フェニルアラニン、2-ナフチル-L-アラニン、L-4,4’-ビフェニルアラニン、3-(3-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノキサリニル)-L-アラニン、4-メチル-2-ピリジル-アラニン、4-エチル-2-ピリジル-L-アラニン、ベンゾチアゾール-L-アラニン、ベンゾチオフェン-L-アラニン、3-イソキノリニル-L-アラニン、t-ブチル-L-アラニン(別名、L-ネペンチルグリシン)、3-シクロブチル-L-アラニン、シクロペンチル-L-アラニン、5,5,5-トリフルオロ-L-ロイシン、t-ブチル-L-グリシン(別名、L-tert-ロイシン)、L-シクロペンチルグリシン、L-シクロブチルグリシン、3,4-ヒドロキシ-L-フェニルアラニン、3,4-フルオロ-L-フェニルアラニン、3-フルオロ,4-OH-L-フェニルアラニン、2-クロロ-L-チロシン、2-メチル-L-チロシン、2-エチル-L-チロシン、4-(ナフタレン-1-オール)-L-アラニン、D-セリン、L-ベータ-ホモセリン、L-ベータ-アラニン、N-アルファ-メチルグリシン、グリシンアミド、グリセロールのグリシンエステル、グリコールのグリシンエステル、オキセタン-3-イルのグリシンエステル、及びグリシンモルホリンアミドからなる群から選択される非天然型アミノ酸である。
ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L5を含み、式中、X1~X5のそれぞれは、X2がプロリン(P)ではないことを除き、任意のアミノ酸である。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L5を含み、式中、X1~X5のそれぞれは、X4がグリシン(G)ではないことを除き、任意のアミノ酸である。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L5を含み、式中、X1は、Q、H、及びXから選択されるアミノ酸であり、X2は、Y、W、及びXから選択されるアミノ酸であり、X3は、YまたはXであり、X4は、Q、N、またはXから選択されるアミノ酸であり、X5は、SまたはXであり、Xは、L-プロパルギルグリシン-PEG6-、L-スルホチロシン、L-ノルロイシン、L-1-ナフチルアラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-2-クロロトリプトファン、L-3-フルオロチロシン、L-4-フルオロフェニルアラニン、ガンマ-ベンジル-L-プロリン、ガンマ-(4-フルオロ-ベンジル)-L-プロリン、4-OH-L-プロリン、4-フルオロ-L-プロリン、4-[4-(トリフルオロメチル)-ベンジル]-L-プロリン、3,4-ジフルオロ-L-フェニルアラニン、3,4-ジクロロ-L-フェニルアラニン、4-クロロ-L-フェニルアラニン、3-F,4-Cl-L-フェニルアラニン、2-ピリドン(NHパラ)-L-アラニン、ピリドン(NHメタ)-L-アラニン、3-(1-N-メチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-エチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-イソプロピルインドール)-L-アラニン、3-(5-アザ-インドール)-L-アラニン、4-メチル-L-フェニルアラニン、2-ナフチル-L-アラニン、L-4,4’-ビフェニルアラニン、3-(3-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノキサリニル)-L-アラニン、4-メチル-2-ピリジル-アラニン、4-エチル-2-ピリジル-L-アラニン、ベンゾチアゾール-L-アラニン、ベンゾチオフェン-L-アラニン、3-イソキノリニル-L-アラニン、t-ブチル-L-アラニン(別名、L-ネペンチルグリシン)、3-シクロブチル-L-アラニン、シクロペンチル-L-アラニン、5,5,5-トリフルオロ-L-ロイシン、t-ブチル-L-グリシン(別名、L-tert-ロイシン)、L-シクロペンチルグリシン、L-シクロブチルグリシン、3,4-ヒドロキシ-L-フェニルアラニン、3,4-フルオロ-L-フェニルアラニン、3-フルオロ,4-OH-L-フェニルアラニン、2-クロロ-L-チロシン、2-メチル-L-チロシン、2-エチル-L-チロシン、4-(ナフタレン-1-オール)-L-アラニン、D-セリン、L-ベータ-ホモセリン、L-ベータ-アラニン、N-アルファ-メチルグリシン、グリシンアミド、グリセロールのグリシンエステル、グリコールのグリシンエステル、オキセタン-3-イルのグリシンエステル、及びグリシンモルホリンアミドからなる群から選択される非天然型アミノ酸である。
ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)は、L2を含み、式中、X1は、GまたはXであり、X2は、R、P、またはXであり、X3は、DまたはXであり、X4は、F、I、またはXであり、X5は、E、D、またはXであり、Xは、L-プロパルギルグリシン-PEG6-、L-スルホチロシン、L-ノルロイシン、L-1-ナフチルアラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-2-クロロトリプトファン、L-3-フルオロチロシン、L-4-フルオロフェニルアラニン、ガンマ-ベンジル-L-プロリン、ガンマ-(4-フルオロ-ベンジル)-L-プロリン、4-OH-L-プロリン、4-フルオロ-L-プロリン、4-[4-(トリフルオロメチル)-ベンジル]-L-プロリン、3,4-ジフルオロ-L-フェニルアラニン、3,4-ジクロロ-L-フェニルアラニン、4-クロロ-L-フェニルアラニン、3-F,4-Cl-L-フェニルアラニン、2-ピリドン(NHパラ)-L-アラニン、ピリドン(NHメタ)-L-アラニン、3-(1-N-メチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-エチルインドール)-L-アラニン、3-(1-N-イソプロピルインドール)-L-アラニン、3-(5-アザ-インドール)-L-アラニン、4-メチル-L-フェニルアラニン、2-ナフチル-L-アラニン、L-4,4’-ビフェニルアラニン、3-(3-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノリニル)-L-アラニン、3-(2-キノキサリニル)-L-アラニン、4-メチル-2-ピリジル-アラニン、4-エチル-2-ピリジル-L-アラニン、ベンゾチアゾール-L-アラニン、ベンゾチオフェン-L-アラニン、3-イソキノリニル-L-アラニン、t-ブチル-L-アラニン(別名、L-ネペンチルグリシン)、3-シクロブチル-L-アラニン、シクロペンチル-L-アラニン、5,5,5-トリフルオロ-L-ロイシン、t-ブチル-L-グリシン(別名、L-tert-ロイシン)、L-シクロペンチルグリシン、L-シクロブチルグリシン、3,4-ヒドロキシ-L-フェニルアラニン、3,4-フルオロ-L-フェニルアラニン、3-フルオロ,4-OH-L-フェニルアラニン、2-クロロ-L-チロシン、2-メチル-L-チロシン、2-エチル-L-チロシン、4-(ナフタレン-1-オール)-L-アラニン、D-セリン、L-ベータ-ホモセリン、L-ベータ-アラニン、N-アルファ-メチルグリシン、グリシンアミド、グリセロールのグリシンエステル、グリコールのグリシンエステル、オキセタン-3-イルのグリシンエステル、及びグリシンモルホリンアミドからなる群から選択される非天然型アミノ酸である。
【0104】
ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のC末端は、修飾されている(例えば、キャップされている)。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のN末端は、修飾されている(例えば、キャップされている)。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のC末端及びN末端の両方は、修飾されている(例えば、キャップされている)。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のC末端カルボキシル基は、アミド化されている。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のN末端アミンは、アセチル化されている。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のC末端カルボキシル基は、アミド化され、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のN末端アミンは、アセチル化されている。
【0105】
また、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)が本明細書に提供され、CKPは、以下に提供されるシスチンスキャフォールド構造(すなわち、スキャフォールド構造I)を含み、
Z1C1L1C2L2C3L3C4L4C5L5C6Z2(I)
式中、
Z1及びZ2は、任意のアミノ酸であり、
L1は、ループ1であり、X1X2X3X4X5X6X7X8、X1X2X3X4X5X6X7X8X9、及びX1X2X3X4X5X6X7X8X9X10からなる群から選択される構造を有し、X1~X10のそれぞれが、任意のアミノ酸であり、
L2は、ループ2であり、構造X1X2X3X4X5を有し、X1~X5のそれぞれが、任意のアミノ酸であり、
L3は、ループ3であり、構造X1X2X3を有し、X1~X3が、任意のアミノ酸であり、
L4は、ループ4であり、構造X1を有し、X1が、任意のアミノ酸であり、
L5は、ループ5であり、構造X1X2X3X4X5を有し、X1~X5のそれぞれが任意のアミノ酸であり、
CKPは、配列番号1に記載されるアミノ酸配列を有する野生型Ecballium elateriumトリプシン阻害剤EETI-IIに関連して改変されたジスルフィド結合の結合性を有し、改変されたジスルフィド結合の結合性が、C1-C4、C2-C3、及びC5-C6であり、CKPが、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%のαヘリックス含有量パーセント(これらの値の間の任意の範囲を含む)を有する。
【0106】
ある特定の実施形態では、非天然型CKPは、500pM以下の親和性でVEGF-Aに結合する。
【0107】
ある特定の実施形態では、非天然型CKPのVEGF-Aへの結合親和性は、例えば、表面プラズモン共鳴または以下の実施例において詳述される他のアッセイによって判定される。
【0108】
ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のZ1及び/またはZ2は、Gである。ある特定の実施形態では、Z1及び/またはZ2は、1つ超のアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、Z1及び/またはZ2は、4つのアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、Z1及び/またはZ2は、5つのアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、Z1及び/またはZ2は、非天然型アミノ酸である。ある特定の実施形態では、非天然型アミノ酸は、N-アセチルグリシンまたはグリシンアミドである。
【0109】
ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のC末端は、修飾されている(例えば、キャップされている)。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のN末端は、修飾されている(例えば、キャップされている)。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のC末端及びN末端の両方は、修飾されている(例えば、キャップされている)。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のC末端カルボキシル基は、アミド化されている。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のN末端アミンは、アセチル化されている。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のC末端カルボキシル基は、アミド化され、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のN末端アミンは、アセチル化されている。
【0110】
ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型CKPは、L5を含み、式中、X1~X5のそれぞれは、X2がプロリン(P)ではないことを除き、任意のアミノ酸である。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型CKPは、L5を含み、X1~X5のそれぞれは、X4がグリシン(G)ではないことを除き、任意のアミノ酸である。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型CKPは、約0.5nM~約1.0nMのIC50でVEGF-A活性を阻害する。ある特定の実施形態では、阻害の程度は、以下の実施例においてさらに詳細に記載されるように、細胞性IC50アッセイによって判定される。
【0111】
ある特定の実施形態では、VEGF-Aと結合する非天然型CKPは、上記のスキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列HMMYDY(配列番号231)、またはK/P/Q/R-K/T/L/D-W/T/M/L-Q/R/D-W/F/P/V-W/K/F-Y/Q/W-M/Y/G/D(配列番号115)、またはE/G/P/Q/R/T/V-T/E/A/D-D/T/I/P-W/V/Q/T/W-Y/F/N/E/P/K-P/E/W/N/P-H/Q/K/W/H-Q/F/E/A/D/W-I/L/H-D/W/P/Y/T/M/N(配列番号232)を含むL1を含む。ある特定の実施形態では、VEGF-Aと結合する非天然型CKPは、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2をさらに含む。ある特定の実施形態では、VEGF-Aと結合する非天然型CKPは、アミノ酸配列LAGを含むL3をさらに含む。ある特定の実施形態では、VEGF-Aと結合する非天然型CKPは、VまたはFを含むL4を含む。ある特定の実施形態では、VEGF-Aと結合する非天然型CKPは、アミノ酸配列G/E/Y/Q/H-P/M/W/Y-N/Y/W-G/D/T/Q/R/S-F/A/E/S(配列番号20)またはSWWPSL(配列番号237)を含むL5を含む。
【0112】
ある特定の実施形態では、VEGF-Aと結合する非天然型CKPは、上記のスキャフォールド構造Iに関連して、配列番号8~14及び225~230からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むL1を含む。ある特定の実施形態では、VEGF-Aと結合する非天然型CKPは、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2をさらに含む。ある特定の実施形態では、VEGF-Aと結合する非天然型CKPは、アミノ酸配列LAGを含むL3をさらに含む。ある特定の実施形態では、VEGF-Aと結合する非天然型CKPは、VまたはFを含むL4を含む。ある特定の実施形態では、VEGF-Aと結合する非天然型CKPは、配列番号15~18及び233~238からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むL5をさらに含む)。配列番号8~18、225~230、及び233~238のアミノ酸配列は、以下の表1に提供される。
【0113】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、配列番号21~17及び239~244のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含む。配列番号21~17及び239~244のアミノ酸配列は、以下の表2に提供される。
【0114】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、上記のスキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列Q/H/E/N/D-L/V/R/P/I-M/F/L-Q/E/R/L-P-F/A/L/S-W-G(配列番号358)を含むL1を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列LAGを含むL3をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸Vを含むL4をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列HWYQS(配列番号17)を含むL5をさらに含む。
【0115】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、配列番号33、36、及び245~253からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むL1を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列LAGを含むL3をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸Vを含むL4をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列HWYQS(配列番号17)を含むL5をさらに含む。配列番号33、36、及び245~253のアミノ酸配列は、以下の表3に提供される。
【0116】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、配列番号265~275のいずれか1つのアミノ酸配列を含む。配列番号265~275のアミノ酸配列は、以下の表4に提供される。
【0117】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列QLMQPFWG(配列番号10)を含むL1をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列LAGを含むL3をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸Vを含むL4をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列R/H-W-Y-N/Q/H-S(配列番号359)を含むL5を含む。
【0118】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、上記のスキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列QLMQPFWG(配列番号10)を含むL1をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列LAGを含むL3をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸Vを含むL4をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、HWYQS(配列番号17)、RWYHS(配列番号43)、及びRWYNS(配列番号133)からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むL5を含む。
【0119】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、配列番号23、276、及び278からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。配列番号23、276、及び278は、以下の表5に提供される。
【0120】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列Q/D/K/N/A/R/H-L/V/I/R/P/V/-M/L/S/T/F-Q/E/L/H-P-F/L/M/Y/S-W-G(配列番号40)を含むL1を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列LAGを含むL3をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸Vを含むL4をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列H/L/R/Q/-W/F/Y-Y-Q/N/K/H/D/E-S(配列番号360)を含むL5をさらに含む。
【0121】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、配列番号28~39及び254~261からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むL1を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列LAGを含むL3をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸Vを含むL4をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、配列番号17、41~46、133、262~264、及び567からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むL5をさらに含む。配列番号17、28~39、41~46、133、254~264、及び567のアミノ酸配列は、以下の表6に提供される。
【0122】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、配列番号47~59及び279~286からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。配列番号47~59及び279~286のアミノ酸配列は、以下の表7に提供される。
【0123】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列Q/D/K/W/E/L/R-D/N-P/R/L/T-T/S/L/K-F/V/L/I-N/D-W-A/S/G-L/V/E/T/Q/D-F/Y(配列番号70)を含むL1を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列LAGを含むL3をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸Vを含むL4をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列Q/R-M/L/F/H-Y/F/H-D/Q/N/K-S/T(配列番号80)を含むL5をさらに含む。
【0124】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、配列番号60~69及び287~291からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むL1を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列LAGを含むL3をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸Vを含むL4をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、配列番号16、71~79、274、及び292からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むL5をさらに含む。配列番号16、60~69、71~79、274、及び287~292のアミノ酸配列は、以下の表8に提供される。
【0125】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、配列番号81~91及び293~297からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。配列番号81~91及び293~297のアミノ酸配列は、以下の表9に提供される。
【0126】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列NIMLPFWG(配列番号33)を含むL1を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列K/G/Q/S/N-Q/L/P/A/V/T/R/W/K/G/Y-D/S/E/N-S/F/Y/L/F/Q/M-D/E/N/A/L/F/H/Q(配列番号98)を含むL2をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列LAGを含むL3をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸Vを含むL4をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列QYYQS(配列番号45)を含むL5をさらに含む。
【0127】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列NIMLPFWG(配列番号33)を含むL1を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、配列番号94~97及び298~309からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むL2をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列LAGを含むL3をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸Vを含むL4をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列QYYQS(配列番号45)を含むL5をさらに含む。配列番号94~97及び298~309のアミノ酸配列は、以下の表10に提供される。
【0128】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、配列番号99~102及び310~321からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。配列番号99~102及び310~321のアミノ酸配列は、以下の表11に提供される。
【0129】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列N-I-M/L-L/S/T/Q/N/E/D-P-F/Y/S-WG(配列番号454)を含むL1を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列NIMLPFWG(配列番号33)を含むL1を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GRDFE(配列番号97)を含むL2をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列L/V/M/F-A/Q/E/S/N/Y/I/T-G/Q/R/D/T/N/Eを含むL3をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸VまたはIを含むL4をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列QYYQS(配列番号45)を含むL5をさらに含む。
【0130】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、NIMLPFWG(配列番号33)、NILLPFWG(配列番号396)、NILLPYWG(配列番号397)、NIMSPFWG(配列番号398)、NIMTPFWG(配列番号399)、NIMQPFWG(配列番号400)、NIMNPFWG(配列番号401)、NIMEPFWG(配列番号402)、NIMDPFWG(配列番号403)、NIMLPSWG(配列番号414)、及びNIMLPYWG(配列番号141)からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むL1を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、スキャフォールド構造VまたはIに関連して、アミノ酸配列NIMLPFWG(配列番号33)を含むL1を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GRDFE(配列番号97)を含むL2をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、LQQ、VER、MSD、MNQ、MQT、VYQ、FIN、VSQ、VTE、FYE、MEQ、及びVYRからなる群から選択されるアミノ酸配列を含むL3をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸Iを含むL4をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列QYYQS(配列番号45)を含むL5をさらに含む。
【0131】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、配列番号103~114からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。配列番号103~114のアミノ酸配列は、以下の表12に提供される。
【0132】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列DVMQPYWG(配列番号35)を含むL1を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列K/G/D/A/E-Q/E/R/V/P/D/M/G/N/L/A/F-D/N/Y/S-S/F/L/I/M/Y/V/N/E-D/L/Q/S/E/T/L/A/N(配列番号121)を含むL2をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列LAGを含むL3をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸Vを含むL4をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列HWYNS(配列番号46)を含むL5をさらに含む。
【0133】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列DVMQPYWG(配列番号35)を含むL1を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、配列番号117~120、211、及び322~339からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むL2をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列LAGを含むL3をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸Vを含むL4をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列HWYNS(配列番号46)を含むL5をさらに含む。配列番号117~120、211、及び322~339のアミノ酸配列は、以下の表13に提供される。
【0134】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、配列番号122~126及び340~357からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。配列番号122~126及び340~357のアミノ酸配列は、以下の表14に提供される。
【0135】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列D-V-M/L-Q/K/D-P-Y/M/T/L-W-G(配列番号130)を含むL1を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、KQDSD(配列番号93)を含むL2をさらに含む。
【0136】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列LAGを含むL3をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸Vを含むL4をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列H/L/Q/R-W-Y-N-S(配列番号134)を含むL5をさらに含む。
【0137】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、配列番号127~129から選択されるアミノ酸配列を含むL1を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列LAGを含むL3をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸Vを含むL4をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、配列番号131~133からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むL5をさらに含む。配列番号127~129及び131~133のアミノ酸配列は、以下の表15に提供される。
【0138】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、配列番号135~137からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。配列番号135~127のアミノ酸配列は、以下の表16に提供される。
【0139】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列DVMQPYWG(配列番号35)を含むL1を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GPDID(配列番号118)を含むL2をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列L/F-A/V/S-G/R/Nを含むL3をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、V、I、及びLから選択されるアミノ酸を含むL4をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列HWYNS(配列番号46)を含むL5をさらに含む。
【0140】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列DVMQPYWG(配列番号35)を含むL1を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GPDID(配列番号118)を含むL2をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列FVR及びLSNを含むL3をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、V、I、及びLから選択されるアミノ酸を含むL4をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列HWYNS(配列番号46)を含むL5をさらに含む。
【0141】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCDVMQPYWGCGPDIDCFVRCLCHWYNSCG(配列番号139)を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCDVMQPYWGCGPDIDCLSNCICHWYNSCG(配列番号140)を含む。
【0142】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、本明細書に開示される非天然型VEGF-A結合CKPのうちのいずれか1つのL1、L2、L3、L4、及び/またはL5を含む。したがって、ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、配列番号8~14、28~39、60~69、127~129、141、225~230、245~261、287~291、396~403、及び414からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むL1を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、配列番号93~97、117~120、211、298~309、及び322~339からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むL2をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、LAG、LQQ、VER、MSD、MNQ、MQT、VYQ、FIN、VSQ、VTE、FYE、MEQ、及びVYR、FVR、及びLSNからなる群から選択されるアミノ酸配列を含むL3をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸V、F、I、またはLを含むL4をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、配列番号15~18、41~46、71~79、131~133、233~238、262~264、及び292からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むL5をさらに含む。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のC末端は、修飾されている(例えば、キャップされている)。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のN末端は、修飾されている(例えば、キャップされている)。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のC末端及びN末端の両方は、修飾されている(例えば、キャップされている)。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のC末端カルボキシル基は、アミド化されている。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のN末端アミンは、アセチル化されている。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のC末端カルボキシル基は、アミド化され、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のN末端アミンは、アセチル化されている。
【0143】
ある特定の実施形態では、少なくとも1つのアミノ酸が、本明細書に提供されるVEGF-A結合CKPから欠失される。ある特定の実施形態では、少なくとも1つのアミノ酸が、N末端から欠失される。ある特定の実施形態では、少なくとも1つのアミノ酸が、C末端から欠失される。ある特定の実施形態では、少なくとも1つのアミノ酸が、N末端及びC末端から欠失される。ある特定の実施形態では、少なくとも1つの内部アミノ酸が欠失される。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列CNIMLPYWGCGRDFECLAGCVCQYYQSC(配列番号217)を含む。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のC末端は、修飾されている(例えば、キャップされている)。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のN末端は、修飾されている(例えば、キャップされている)。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のC末端及びN末端の両方は、修飾されている(例えば、キャップされている)。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のC末端カルボキシル基は、アミド化されている。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のN末端アミンは、アセチル化されている。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のC末端カルボキシル基は、アミド化され、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のN末端アミンは、アセチル化されている。
【0144】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、少なくとも1つのアミノ酸付加を含む。ある特定の実施形態では、少なくとも1つのアミノ酸は、N末端に付加される。ある特定の実施形態では、少なくとも1つのアミノ酸は、C末端に付加される。ある特定の実施形態では、少なくとも1つのアミノ酸は、N末端及びC末端に付加される。
【0145】
ある特定の実施形態では、2つのアミノ酸が、本明細書に提供される非天然型VEGF-A結合CKPのN末端に付加される。ある特定の実施形態では、2つのアミノ酸は、GCNIMLPFWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号102)に記載される非天然型VEGF-A結合CKPのN末端に付加される。ある特定の実施形態では、配列番号102のN末端に付加される2つのアミノ酸は、F/I/G/T/V/L-H/A/S/Rである。ある特定の実施形態では、配列番号102のN末端に付加される2つのアミノ酸は、FH、IA、GS、TR、VH、及びLSからなる群から選択される。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、GCNIMLPFWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCGFH(配列番号379)に記載されるアミノ酸配列を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、GCNIMLPFWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCGIA(配列番号380)に記載されるアミノ酸配列を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、GCNIMLPFWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCGGS(配列番号381)に記載されるアミノ酸配列を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、GCNIMLPFWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCGTR(配列番号382)に記載されるアミノ酸配列を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、GCNIMLPFWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCGVH(配列番号383)に記載されるアミノ酸配列を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、GCNIMLPFWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCGLS(配列番号384)に記載されるアミノ酸配列を含む。
【0146】
ある特定の実施形態では、2つのアミノ酸は、GCDVLQPYWGCGPDIDCLSNCICHWYNSCG(配列番号386)に記載される非天然型VEGF-A結合CKPのN末端に付加される。ある特定の実施形態では、配列番号102のN末端に付加される2つのアミノ酸は、R/W/P/D/Q/E/S-T/K/E/F/Q/L/Sである。ある特定の実施形態では、配列番号102のN末端に付加される2つのアミノ酸は、RT、WK、PL、DE、QF、EQ、PT、RL、及びSLからなる群から選択される。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、GCDVLQPYWGCGPDIDCLSNCICHWYNSCGRT(配列番号387)に記載されるアミノ酸配列を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、GCDVLQPYWGCGPDIDCLSNCICHWYNSCGWK(配列番号388)に記載されるアミノ酸配列を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、GCDVLQPYWGCGPDIDCLSNCICHWYNSCGPL(配列番号389)に記載されるアミノ酸配列を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、GCDVLQPYWGCGPDIDCLSNCICHWYNSCGDE(配列番号390)に記載されるアミノ酸配列を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、GCDVLQPYWGCGPDIDCLSNCICHWYNSCGQF(配列番号391)に記載されるアミノ酸配列を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、GCDVLQPYWGCGPDIDCLSNCICHWYNSCGEQ(配列番号392)に記載されるアミノ酸配列を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、GCDVLQPYWGCGPDIDCLSNCICHWYNSCGPT(配列番号393)に記載されるアミノ酸配列を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、GCDVLQPYWGCGPDIDCLSNCICHWYNSCGRL(配列番号394)に記載されるアミノ酸配列を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、GCDVLQPYWGCGPDIDCLSNCICHWYNSCGSL(配列番号395)に記載されるアミノ酸配列を含む。
【0147】
ある特定の実施形態では、3つのアミノ酸が、本明細書に提供される非天然型VEGF-A結合CKPのN末端に付加される。ある特定の実施形態では、2つのアミノ酸は、GCNIMLPFWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号102)に記載される非天然型VEGF-A結合CKPのN末端に付加される。ある特定の実施形態では、配列番号102のN末端に付加される3つのアミノ酸は、P/N/T/D/E/Y/W-L/Y/F/H/D/P-I/Q/V/K/S/Y/Hである。ある特定の実施形態では、配列番号102のN末端に付加される3つのアミノ酸は、PLI、NYQ、PLQ、TFQ、DLV、EHK、YLS、WDY、WPH、及びPHQからなる群から選択される。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、GCNIMLPFWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCGPLI(配列番号369)に記載されるアミノ酸配列を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、GCNIMLPFWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCGNYQ(配列番号370)に記載されるアミノ酸配列を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、GCNIMLPFWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCGPLQ(配列番号371)に記載されるアミノ酸配列を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、GCNIMLPFWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCGTFQ(配列番号372)に記載されるアミノ酸配列を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、GCNIMLPFWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCGDLV(配列番号373)に記載されるアミノ酸配列を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、GCNIMLPFWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCGEHK(配列番号374)に記載されるアミノ酸配列を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、GCNIMLPFWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCGYLS(配列番号375)に記載されるアミノ酸配列を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、GCNIMLPFWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCGWDY(配列番号376)に記載されるアミノ酸配列を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、GCNIMLPFWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCGWPH(配列番号377)に記載されるアミノ酸配列を含む。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、GCNIMLPFWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCGPHQ(配列番号378)に記載されるアミノ酸配列を含む。
【0148】
ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のC末端は、修飾されている(例えば、キャップされている)。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のN末端は、修飾されている(例えば、キャップされている)。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のC末端及びN末端の両方は、修飾されている(例えば、キャップされている)。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のC末端カルボキシル基は、アミド化されている。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のN末端アミンは、アセチル化されている。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のC末端カルボキシル基は、アミド化され、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のN末端アミンは、アセチル化されている。
【0149】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、本明細書に記載される非天然型VEGF-A結合CKPの変異型である。ある特定の実施形態では、かかる変異型は、配列番号8~14、28~39、60~69、127~129、141、225~230、245~261、287~291、396~403、及び414、配列番号93~97、117~120、211、298~309、及び322-339、アミノ酸配列LAG、LQQ、VER、MSD、MNQ、MQT、VYQ、FIN、VSQ、VTE、FYE、MEQ、及びVYR、FVR、及びLSN、ならびに/または15~18、41~46、71~79、131~133、233~238、262~264、及び292に記載される配列のうちの1つ以上における少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、または少なくとも10のアミノ酸置換を含む。ある特定の実施形態では、アミノ酸置換(複数可)は、保存的アミノ酸置換(複数可)である。ある特定の実施形態では、アミノ酸置換は、非天然型VEGF-A結合CKPのヒトVEGF-Aに結合する能力を実質的に低下させない。例えば、VEGF-A結合親和性を実質的に低下させない保存的改変(例えば、本明細書に提供されるような保存的置換)が行われ得る。非天然型VEGF-A結合CKPの変異型の結合親和性は、以下の実施例において記載される方法を使用して評価することができる。
【0150】
保存的置換は、「保存的置換」という見出しの下で以下の表17に示される。より実質的な変化が、「例示の置換」という見出しの下で表17に提供され、アミノ酸側鎖クラスを参照して以下にさらに記載される。アミノ酸置換は、非天然型VEGF-A結合CKPの変異型に導入され得、その産物は、所望の活性、例えば、保持/改善されたVEGF-A結合についてスクリーニングされ得る。
【0151】
非保存的置換は、これらのクラスのうちの1つのメンバーを別のクラスと交換することを伴う。
【0152】
例示的な置換変異型は、親和性成熟非天然型VEGF-A結合CKPであり、例えば、本明細書に記載されるようなファージディスプレイに基づく親和性成熟技術を使用して好都合に生成され得る。簡潔には、L1、L2、L3、L4、及び/またはL5における1つ以上の残基が改変(すなわち、付加、欠失、または置換)され、変異型VEGF-A結合CKPがファージ上に提示され、VEGF-A結合親和性についてスクリーニングされる。親和性成熟のある特定の実施形態では、多様な方法(例えば、エラープローンPCR、ループシャッフリング、またはオリゴヌクレオチド指向性変異誘発)のいずれかによって、成熟のために選択された可変遺伝子中に多様性が導入される。次いで、二次ライブラリが作製される。次いで、ライブラリがスクリーニングされ、VEGF-Aに対する所望の親和性を有する任意の非天然型CKP変異型を特定する。ある特定の実施形態では、多様性を導入することは、L1、L2、L3、L4、及び/またはL5におけるいくつかの残基(例えば、一度に約5個、約4~6個、または約6~10個)がランダム化されるループ指向性アプローチを伴う。標的リガンドへの結合に関与するL1、L2、L3、L4、及び/またはL5残基は、例えば、アラニンスキャニング変異誘発またはモデリングを使用して特定され得る。
【0153】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGQSFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号215)を含む。
【0154】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号216)を含む。
【0155】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDFECLAKCVCQYYQSCG(配列番号542)を含む。
【0156】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDFECMSDCICQYYQSCG(配列番号363)を含む。
【0157】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDFECMSDCICQYYQSCG(配列番号364)を含む。
【0158】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDFECMNQCICQYYQSCG(配列番号222)を含む。
【0159】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDFECFYECICQYYQSCG(配列番号223)を含む。
【0160】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDFECMEQCICQYYQSCG(配列番号142)を含む。
【0161】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNILLPFWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号405)を含む。
【0162】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNILLPYWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号406)を含む。
【0163】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMSPFWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号407)を含む。
【0164】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMTPFWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号408)を含む。
【0165】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMQPFWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号409)を含む。
【0166】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMNPFWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号410)を含む。
【0167】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMEPFWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号411)を含む。
【0168】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMDPFWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号412)を含む。
【0169】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPSWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号415)を含む。
【0170】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPFWGCGRDFECLSGCVCQYYQSCG(配列番号421)を含む。
【0171】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPFWGCGRDFECLTGCVCQYYQSCG(配列番号422)を含む。
【0172】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPFWGCGRDFECLEGCVCQYYQSCG(配列番号423)を含む。
【0173】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDFECLAGCLCQYYQSCG(配列番号424)を含む。
【0174】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDFECLAGCICQYYQSCG(配列番号425)を含む。
【0175】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCS(配列番号431)を含む。
【0176】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNILLPYWGCGRDFECMEQCICQYYQSCG(配列番号435)を含む。
【0177】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCDVLQPYWGCGPDIDCLSNCICHWYNSCG(配列番号386)を含む。
【0178】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNILLPFWGCGRDFECVSQCICQYYQSCG(配列番号547)を含む。
【0179】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNILQPFWGCGRDFECVSQCICQYYQSCG(配列番号548)を含む。
【0180】
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非天然型VEGF-A結合CKPの配列における1つ以上のアミノ酸は、非天然型アミノ酸で置換される。ある特定の実施形態では、1つ以上のアミノ酸は、同じ非天然型アミノ酸で置換される。ある特定の実施形態では、1つ以上のアミノ酸は、それぞれ、異なる非天然型アミノ酸で置換される。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、L1、L2、L3、L4、及び/またはL5における任意のアミノ酸位置で非天然型アミノ酸を含む。
【0181】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号216)を含み、N末端グリシンは、C(=O)-オキセタン-3イルでキャップされている。
【0182】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDFECLAXCVCQYYQSCG(配列番号568を含み、式中、Xは、オルニチンである。
【0183】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列XCNIMLPYWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号361)を含み、式中、Xは、N-アセチルグリシンである。
【0184】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPXWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号362)を含み、式中、Xは、スルホチロシンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPXWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号362)を含み、式中、Xは、3,4-ジフルオロ-L-フェニルアラニンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPXWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号362)を含み、式中、Xは、3,4-ジクロロ-L-フェニルアラニンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPXWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号362)を含み、式中、Xは、4-クロロ-L-フェニルアラニンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPXWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号362)を含み、式中、Xは、3-F,4-Cl-L-フェニルアラニンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPXWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号362)を含み、式中、Xは、2-ピリドン(NHパラ)-L-アラニンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPXWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号362)を含み、式中、Xは、ピリドン(NHメタ)-L-アラニンである。
【0185】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIXLPFWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号218)を含み、式中、Xは、ノルロイシンである。
【0186】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPFXGCGRDFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号219)を含み、式中、Xは、1-ナフチルアラニンである。
【0187】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPFXGCGRDFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号219)を含み、式中、Xは、2-ナフチルアラニンである。
【0188】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列XCNIMLPFWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号221)を含み、式中、Xは、PEG6-プロパルギルグリシンである。
【0189】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIXLPYWGCGRDFECMSDCICQYYQSCG(配列番号365)を含み、式中、Xは、ノルロイシンである。
【0190】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIXLPFWGCGRDFECMSDCICQYYQSCG(配列番号144)を含み、式中、Xは、ノルロイシンである。
【0191】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIXLPFWGCGRDFECVSQCICQYYQSCG(配列番号145)を含み、式中、Xは、ノルロイシンである。
【0192】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIX1LPFWGCGRDF-D/E-CVS-N/K/X2-CICQYYQSCG(配列番号540)を含み、式中、X1は、ノルロイシンであり、X2は、オルニチンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIXLPFWGCGRDFECVSKCICQYYQSCG(配列番号545)を含み、式中、Xは、ノルロイシンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIX1LPFWGCGRDFECVSX2CICQYYQSCG(配列番号546)を含み、式中、X1は、ノルロイシンであり、X2は、オルニチンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIX1LPFWGCGRDF-N/K/X2-CVS-D/E-CICQYYQSCG(配列番号541)を含み、式中、X1は、ノルロイシンであり、X2は、オルニチンである。
【0193】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIXLPFWGCGRDFKCVS-D/E-CICQYYQSCG(配列番号561を含み、ここで、Xは、ノルロイシンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列CNIXLPFWGCGRDFKCVSDCICQYYQSCG(配列番号562を含み、ここで、Xは、ノルロイシンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列CNIXLPFWGCGRDFKCVSECICQYYQSCG(配列番号563を含み、ここで、Xは、ノルロイシンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIX1LPFWGCGRDFX2CVS-D/E-CICQYYQSCG(配列番号564を含み、ここで、X1は、ノルロイシンであり、X2は、オルニチンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIX1LPFWGCGRDFX2CVSDCICQYYQSCG(配列番号565を含み、ここで、X1は、ノルロイシンであり、X2は、オルニチンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIX1LPFWGCGRDFX2CVSECICQYYQSCG(配列番号566を含み、ここで、X1は、ノルロイシンであり、X2は、オルニチンである。
【0194】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIXLPYWGCGRDFECMEQCICQYYQSCG(配列番号146)を含み、式中、Xは、ノルロイシンである。
【0195】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIX1LPYWGCGRDF-D/E-CME-N/K/X2-CICQYYQSCG(配列番号538)を含み、式中、X1は、ノルロイシンであり、X2は、オルニチンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIXLPYWGCGRDFECMEKCICQYYQSCG(配列番号543)を含み、式中、Xは、ノルロイシンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIX1LPYWGCGRDFECMEX2CICQYYQSCG(配列番号544)を含み、式中、X1は、ノルロイシンであり、X2は、オルニチンである。
【0196】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIX1LPYWGCGRDF-N/K/X2-CME-D/E-CICQYYQSCG(配列番号539)を含み、式中、X1は、ノルロイシンであり、X2は、オルニチンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIXLPYWGCGRDFKCME-D/E-CICQYYQSCG(配列番号555)を含み、式中、Xは、ノルロイシンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIXLPYWGCGRDFKCMEDCICQYYQSCG(配列番号556)を含み、式中、Xは、ノルロイシンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIXLPYWGCGRDFKCMEECICQYYQSCG(配列番号557)を含み、式中、Xは、ノルロイシンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIX1LPYWGCGRDFX2CME-D/E-CICQYYQSCG(配列番号558)を含み、式中、X1は、ノルロイシンであり、X2は、オルニチンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIX1LPYWGCGRDFX2CMEDCICQYYQSCG(配列番号559)を含み、式中、X1は、ノルロイシンであり、X2は、オルニチンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIX1LPYWGCGRDFX2CMEECICQYYQSCG(配列番号560)を含み、式中、X1は、ノルロイシンであり、X2は、オルニチンである。
【0197】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCDVX1QPYWGCGPDI-D/E-CLS-N/K/X2-CICHWYNSCG(配列番号534)を含み、式中、X1は、ノルロイシンであり、X2は、オルニチンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCDVXQPYWGCGPDIDCLSKCICHWYNSCG(配列番号536)を含み、式中、Xは、ノルロイシンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCDVX1QPYWGCGPDIDCLSX2CICHWYNSCG(配列番号537)を含み、式中、X1は、ノルロイシンであり、X2は、オルニチンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCDVX1QPYWGCGPDI-N/K/X2-CLS-D/E-CICHWYNSCG(配列番号535)を含み、式中、X1は、ノルロイシンであり、X2は、オルニチンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCDVXQPYWGCGPDIDCLSNCICHWYNSCG(配列番号224)を含み、式中、Xは、ノルロイシンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCDVXQPYWGCGPDIKCLS-D/E-CICHWYNSCG(配列番号549)を含み、式中、Xは、ノルロイシンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCDVXQPYWGCGPDIKCLSDCICHWYNSCG(配列番号550)を含み、式中、Xは、ノルロイシンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCDVXQPYWGCGPDIKCLSECICHWYNSCG(配列番号551)を含み、式中、Xは、ノルロイシンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCDVX1QPYWGCGPDIX2CLS-D/E-CICHWYNSCG(配列番号552)を含み、式中、X1は、ノルロイシンであり、X2は、オルニチンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCDVX1QPYWGCGPDIX2CLSDCICHWYNSCG(配列番号553)を含み、式中、X1は、ノルロイシンであり、X2は、オルニチンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCDVX1QPYWGCGPDIX2CLSECICHWYNSCG(配列番号554)を含み、式中、X1は、ノルロイシンであり、X2は、オルニチンである。
【0198】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLXFWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号413)を含み、式中、Xは、ガンマ-ベンジル-L-プロリンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLXFWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号413)を含み、式中、Xは、ガンマ-(4-フルオロ-ベンジル)-L-プロリンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLXFWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号413)を含み、式中、Xは、4-OH-L-プロリンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLXFWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号413)を含み、式中、Xは、4-フルオロ-L-プロリンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLXFWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号413)を含み、式中、Xは、4-[4-(トリフルオロメチル)ベンジル]-L-プロリンである。
【0199】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYXGCGRDFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号417)を含み、式中、Xは、N-メチルインドールである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYXGCGRDFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号417)を含み、式中、Xは、N-エチルインドールである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYXGCGRDFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号417)を含み、式中、Xは、N-イソプロピルインドールである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYXGCGRDFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号417)を含み、式中、Xは、5-アザ-インドールである。
【0200】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDXECLAGCVCQYYQSCG(配列番号419)を含み、式中、Xは、4-メチル-L-フェニルアラニンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDXECLAGCVCQYYQSCG(配列番号419)を含み、式中、Xは、2-ナフチル-L-アラニンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDXECLAGCVCQYYQSCG(配列番号419)を含み、式中、Xは、2-キノリル-アラニンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDXECLAGCVCQYYQSCG(配列番号419)を含み、式中、Xは、4,4’-ビフェニル-L-アラニンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDXECLAGCVCQYYQSCG(配列番号419)を含み、式中、Xは、3-(3-キノリニル)-L-アラニンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDXECLAGCVCQYYQSCG(配列番号419)を含み、式中、Xは、3-(2-キノリニル)-L-アラニンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDXECLAGCVCQYYQSCG(配列番号419)を含み、式中、Xは、3-(2-キノキサリニル)-L-アラニンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDXECLAGCVCQYYQSCG(配列番号419)を含み、式中、Xは、4-メチル-2-ピリジル-アラニンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDXECLAGCVCQYYQSCG(配列番号419)を含み、式中、Xは、4-エチル-2-ピリジル-L-アラニンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDXECLAGCVCQYYQSCG(配列番号419)を含み、式中、Xは、ベンゾチアゾール-L-アラニンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDXECLAGCVCQYYQSCG(配列番号419)を含み、式中、Xは、ベンゾチオフェン-L-アラニンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDXECLAGCVCQYYQSCG(配列番号419)を含み、式中、Xは、3-(3-イソキノリニル)-L-アラニンである。
【0201】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDFECXAGCVCQYYQSCG(配列番号420)を含み、式中、Xは、t-ブチル-L-アラニン(別名、L-ネペンチルグリシン)である。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDFECXAGCVCQYYQSCG(配列番号420)を含み、式中、Xは、3-シクロブチル-L-アラニンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDFECXAGCVCQYYQSCG(配列番号420)を含み、式中、Xは、3-シクロペンチル-L-アラニンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDFECXAGCVCQYYQSCG(配列番号420)を含み、式中、Xは、5,5,5-トリフルオロ-L-ロイシンである。
【0202】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDFECLAGCXCQYYQSCG(配列番号426)を含み、式中、Xは、L-tert-ロイシンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDFECLAGCXCQYYQSCG(配列番号426)を含み、式中、Xは、t-ブチル-L-アラニン(別名、L-ネペンチルグリシン)である。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDFECLAGCXCQYYQSCG(配列番号426)を含み、式中、Xは、L-シクロペンチルグリシンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDFECLAGCXCQYYQSCG(配列番号426)を含み、式中、Xは、3-シクロペンチル-L-アラニンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDFECLAGCXCQYYQSCG(配列番号426)を含み、式中、Xは、L-シクロブチル-L-グリシンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDFECLAGCXCQYYQSCG(配列番号426)を含み、式中、Xは、3-シクロブチル-L-アラニンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDFECLAGCXCQYYQSCG(配列番号426)を含み、式中、Xは、5,5,5-トリフルオロ-L-ロイシンである。
【0203】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDFECLAGCVCQXYQSCG(配列番号428)を含み、式中、Xは、2-ピリドンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDFECLAGCVCQXYQSCG(配列番号428)を含み、式中、Xは、3,4-ヒドロキシ-L-フェニルアラニンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDFECLAGCVCQXYQSCG(配列番号428)を含み、式中、Xは、3,4-フルオロフェニルアラニンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDFECLAGCVCQXYQSCG(配列番号428)を含み、式中、Xは、3-フルオロ,4-OH-L-フェニルアラニンである。
【0204】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDFECLAGCVCQYXQSCG(配列番号430)を含み、式中、Xは、2-クロロ-L-チロシンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDFECLAGCVCQYXQSCG(配列番号430)を含み、式中、Xは、2-メチル-L-チロシンである。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDFECLAGCVCQYXQSCG(配列番号430)を含み、式中、Xは、2-エチル-L-チロシン、または4-(ナフタレン-1-オール-)-L-アラニンである。
【0205】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPYWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCX(配列番号432)を含み、式中、Xは、D-セリン、L-ベータ-ホモセリン、L-ベータ-アラニン、N-アルファ-メチルグリシン、カルボキシ末端がグリセロールのエステルに変換されたグリシン、カルボキシ末端がグリコールのエステルに変換されたグリシン、カルボキシ末端がオキセタニルアルコールのエステルに変換されたグリシン、またはグリシンモルホリンアミドである。
【0206】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIXQPYWGCGRDFECMEQCICQYYQSCG(配列番号436)を含み、式中、Xは、ノルロイシンである。
【0207】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIX1LPYWGCGRDFECX2EQCICQYYQSCG(配列番号437)を含む。ある特定の実施形態では、X1及びX2は、同じ非天然型アミノ酸である。ある特定の実施形態では、X1及びX2は、異なる非天然型アミノ酸である。ある特定の実施形態では、X1及びX2は、ノルロイシンである。ある特定の実施形態では、X1は、ノルロイシンであり、X2は、3-シクロブチル-L-アラニンである。
【0208】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIXLPYWGCGRDFECLEQCICQYYQSCG(配列番号438)を含み、式中、Xは、ノルロイシンである。
【0209】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIX1LPYWGCGRDFECX2EQCX3CQYYQSCG(配列番号439)を含む。ある特定の実施形態では、X1、X2、及び/またはX3は、同じ非天然型アミノ酸である。ある特定の実施形態では、X1、X2、及び/またはX3は、同じ非天然型アミノ酸ではない。ある特定の実施形態では、X1は、ノルロイシンであり、X2は、3-シクロブチル-L-アラニンであり、X3は、シクロブチル-L-グリシンである。ある特定の実施形態では、X1は、ノルロイシンであり、X2は、3-シクロブチル-L-アラニンであり、X3は、3-シクロブチル-L-アラニンである。ある特定の実施形態では、X1は、ノルロイシンであり、X2は、3-シクロブチル-L-アラニンであり、X3は、ノルロイシンである。
【0210】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列CNIX1QPYWGCGRDFECX2EQCX3CQYYQSCG(配列番号440)を含む。ある特定の実施形態では、X1、X2、及び/またはX3は、同じ非天然型アミノ酸である。ある特定の実施形態では、X1、X2、及び/またはX3は、同じ非天然型アミノ酸ではない。ある特定の実施形態では、X1は、ノルロイシンであり、X2は、3-シクロブチル-L-アラニンであり、X3は、シクロブチル-L-グリシンである。ある特定の実施形態では、X1は、ノルロイシンであり、X2は、3-シクロブチル-L-アラニンであり、X3は、3-シクロブチル-L-アラニンである。
【0211】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNILLPYWGCGRDFECXEQCICQYYQSCG(配列番号441)を含み、式中、Xは、3-シクロブチル-L-アラニンまたはt-ブチル-L-アラニン(別名、L-ネペンチルグリシン)である。
【0212】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNILLPYWGCGRDFECMEQCXCQYYQSCG(配列番号442)を含み、式中、Xは、シクロブチル-L-グリシンまたは3-シクロブチル-L-アラニンである。
【0213】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列X1CNIX2LPYWGCGRDFECMEQCICQYYQSCX3(配列番号443)を含む。ある特定の実施形態では、X1、X2、及び/またはX3は、同じ非天然型アミノ酸である。ある特定の実施形態では、X1、X2、及び/またはX3は、同じ非天然型アミノ酸ではない。ある特定の実施形態では、X1は、N-アセチルグリシンであり、X2は、ノルロイシンであり、X3は、グリシンアミドである。
【0214】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列X1CNILLPYWGCGRDFECMEQCICQYYQSCX2(配列番号444)を含む。ある特定の実施形態では、X1及びX2は、同じ非天然型アミノ酸である。ある特定の実施形態では、X1及びX2は、異なる非天然型アミノ酸である。ある特定の実施形態では、X1は、N-アセチルグリシンであり、X2は、グリシンアミドである。
【0215】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列X1CNILQPYWGCGRDFECMEQCICQYYQSCX2(配列番号445)を含む。ある特定の実施形態では、X1及びX2は、同じ非天然型アミノ酸である。ある特定の実施形態では、X1及びX2は、異なる非天然型アミノ酸である。ある特定の実施形態では、X1は、N-アセチルグリシンであり、X2は、グリシンアミドである。
【0216】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列X1CNILQPYWGCGRDFECLEQCICQYYQSCX2(配列番号446)を含む。ある特定の実施形態では、X1及びX2は、同じ非天然型アミノ酸である。ある特定の実施形態では、X1及びX2は、異なる非天然型アミノ酸である。ある特定の実施形態では、X1は、N-アセチルグリシンであり、X2は、グリシンアミドである。
【0217】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCDVLQPYWGCGPDIDCXSNCICHWYNSCG(配列番号447)を含み、式中、Xは、3-シクロブチル-L-アラニンまたはt-ブチル-L-アラニン(L-ネペンチルグリシン)である。
【0218】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCDVLQPYWGCGPDIDCLSNCXCHWYNSCG(配列番号448)を含み、式中、Xは、シクロブチル-L-グリシンである。
【0219】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCDVX1QPYWGCGPDIDCX2SNC2X3CHWYNSCG(配列番号449)を含む。ある特定の実施形態では、X1、X2、及び/またはX3は、同じ非天然型アミノ酸である。ある特定の実施形態では、X1、X2、及び/またはX3は、同じ非天然型アミノ酸ではない。ある特定の実施形態では、X1は、ノルロイシンであり、X2は、3-シクロブチル-L-アラニンであり、X3は、シクロブチル-L-グリシンである。ある特定の実施形態では、X1は、ノルロイシンであり、X2は、3-シクロブチル-L-アラニンであり、X3は、3-シクロブチル-L-アラニンである。
【0220】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCDVLQPYWGCGPDIDCX1SNC2X2CHWYNSCG(配列番号450)を含む。ある特定の実施形態では、X1及びX2は、同じ非天然型アミノ酸である。ある特定の実施形態では、X1及びX2は、異なる非天然型アミノ酸である。ある特定の実施形態では、X1は、3-シクロブチル-L-アラニンであり、X2は、シクロブチル-L-グリシンである。ある特定の実施形態では、X1は、3-シクロブチル-L-アラニンであり、X2は、3-シクロブチル-L-アラニンである。
【0221】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列X1CDVLQPYWGCGPDIDCX2SNC2X3CHWYNSCX4(配列番号451)を含む。ある特定の実施形態では、X1、X2、X3、及び/またはX4は、同じ非天然型アミノ酸である。ある特定の実施形態では、X1、X2、X3、及び/またはX4は、同じ非天然型アミノ酸ではない。ある特定の実施形態では、X1は、N-アセチルグリシンであり、X2は、3-シクロブチル-L-アラニンであり、X3は、シクロブチル-L-グリシンであり、X4は、グリシンアミドである。ある特定の実施形態では、X1は、アセチルグリシンであり、X2は、シクロブチル-L-アラニンであり、X3は、シクロブチル-L-アラニンであり、X4は、グリシンアミドである。
【0222】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列X1CDVX2QPYWGCGPDIDCLSNCICHWYNSCX3(配列番号452)を含む。ある特定の実施形態では、X1、X2、及び/またはX3は、同じ非天然型アミノ酸である。ある特定の実施形態では、X1、X2、及び/またはX3は、同じ非天然型アミノ酸ではない。ある特定の実施形態では、X1は、N-アセチルグリシンであり、X2は、ノルロイシンであり、X3は、グリシンアミドである。
【0223】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列X1CDVLQPYWGCGPDIDCLSNCICHWYNSCX2(配列番号453)を含む。ある特定の実施形態では、X1及びX2は、同じ非天然型アミノ酸である。ある特定の実施形態では、X1及びX2は、異なる非天然型アミノ酸である。ある特定の実施形態では、X1は、N-アセチルグリシンであり、X2は、グリシンアミドである。
【0224】
ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のC末端は、修飾されている(例えば、キャップされている)。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のN末端は、修飾されている(例えば、キャップされている)。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のC末端及びN末端の両方は、修飾されている(例えば、キャップされている)。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のC末端カルボキシル基は、アミド化されている。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のN末端アミンは、アセチル化されている。ある特定の実施形態では、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のC末端カルボキシル基は、アミド化され、VEGF-Aに結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のN末端アミンは、アセチル化されている。
【0225】
構造特性
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非天然型VEGF-A結合CKPの構造は、WT EETI-IIタンパク質とは異なる、すなわち、WT EETI-IIのC1-C4、C2-C5、及びC3-C6ジスルフィド結合パターンとは異なるジスルフィド結合の結合性を有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非天然型VEGF-A結合CKPは、C1-C4、C2-C3、及びC5-C6のジスルフィド結合の結合性を有する。例えば、非天然型VEGF-A結合CKPのジスルフィド結合を判定する方法には、例えば、VEGF-Aと複合体化した非天然型VEGF-A結合CKPの共結晶構造を、部分還元アルキル化後の質量分析法、またはタンパク質分解後の質量分析法を介して解明及び分析すること、Sampoli et al.(2000)Proteins Struct Funct Gen.40,168-174に記載されるような構造計算を行うこと等が含まれる。
【0226】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、または少なくとも約50%のαヘリックス含有量を有し、これにはこれらの値の間の任意の範囲が含まれる。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPの少なくとも7個、少なくとも8個、少なくとも9個、少なくとも10個、少なくとも11個、少なくとも12個、少なくとも13個、少なくとも14個、少なくとも15個、少なくとも16個、少なくとも17個、または少なくとも18個のアミノ酸がαヘリックスを形成する。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、C1-C4、C2-C3、及びC5-C6のジスルフィド結合の結合性と、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、または少なくとも約50%(これらの値の間の任意の範囲を含む)のαヘリックス含有量とを有する。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPのαヘリックス含有量は、VEGF-Aと複合体化した非天然型VEGF-A結合CKPの共結晶構造を、部分還元アルキル化後の質量分析法、またはタンパク質分解後の質量分析法を介して解明及び分析することにより、例えば、円二色性(CD)、旋光分散(ORD)、核磁気共鳴(NMR)によって判定される。
【0227】
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非天然型VEGF-A結合CKPは、VEGF-Aへの結合について、第2の非天然型VEGF-A結合CKPと競合し、第2の非天然型VEGF-A結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列NIMLPFWG(配列番号33)を含むL1、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2、アミノ酸配列LAGを含むL3、アミノ酸Vを含むL4、及びアミノ酸配列QYYQS(配列番号45)を含むL5を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非天然型VEGF-A結合CKPは、VEGF-Aへの結合について、第2の非天然型VEGF-A結合CKPと競合し、第2の非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPFWGCKQDSDCLAGCVCQYYQSCG(配列番号52)を含む。
【0228】
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非天然型VEGF-A結合CKPは、第2の非天然型VEGF-A結合CKPによって結合されるVEGF-A上の同じエピトープと結合し、第2の非天然型VEGF-A結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列NIMLPFWG(配列番号33)を含むL1、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2、アミノ酸配列LAGを含むL3、アミノ酸Vを含むL4、及びアミノ酸配列QYYQS(配列番号45)を含むL5を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非天然型VEGF-A結合CKPは、第2の非天然型VEGF-A結合CKPによって結合されるVEGF-A上の同じエピトープと結合し、第2の非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPFWGCKQDSDCLAGCVCQYYQSCG(配列番号52)を含む。
【0229】
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非天然型VEGF-A結合CKPは、VEGF-Aへの結合について、第2の非天然型VEGF-A結合CKPと競合し、第2のVEGF-A結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列NIMLPFWG(配列番号33)を含むL1、アミノ酸配列GRDFE(配列番号97)を含むL2、アミノ酸配列LAGを含むL3、アミノ酸Vを含むL4、及びアミノ酸配列QYYQS(配列番号45)を含むL5を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非天然型VEGF-A結合CKPは、VEGF-Aへの結合について、第2の非天然型VEGF-A結合CKPと競合し、第2の非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPFWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号102)を含む。
【0230】
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非天然型VEGF-A結合CKPは、第2の非天然型VEGF-A結合CKPによって結合されるVEGF-A上の同じエピトープと結合し、第2の非天然型VEGF-A結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列NIMLPFWG(配列番号33)を含むL1、アミノ酸配列GRDFE(配列番号97)を含むL2、アミノ酸配列LAGを含むL3、アミノ酸Vを含むL4、及びアミノ酸配列QYYQS(配列番号45)を含むL5を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非天然型VEGF-A結合CKPは、第2の非天然型VEGF-A結合CKPによって結合されるVEGF-A上の同じエピトープと結合し、第2の非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPFWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号102)を含む。
【0231】
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非天然型VEGF-A結合CKPは、VEGF-Aへの結合について、第2の非天然型VEGF-A結合CKPと競合し、第2の非天然型VEGF-A結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列DVMQPYWG(配列番号35)を含むL1、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2、アミノ酸配列LAGを含むL3、アミノ酸Vを含むL4、及びアミノ酸配列HWYNS(配列番号46)を含むL5を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非天然型VEGF-A結合CKPは、VEGF-Aへの結合について、第2の非天然型VEGF-A結合CKPと競合し、第2の非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCDVMQPYWGCKQDSDCLAGCVCHWYNSCG(配列番号55)を含む。
【0232】
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非天然型VEGF-A結合CKPは、第2の非天然型VEGF-A結合CKPによって結合されるVEGF-A上の同じエピトープと結合し、第2の非天然型VEGF-A結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列DVMQPYWG(配列番号35)を含むL1、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2、アミノ酸配列LAGを含むL3、アミノ酸Vを含むL4、及びアミノ酸配列HWYNS(配列番号46)を含むL5を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非天然型VEGF-A結合CKPは、第2の非天然型VEGF-A結合CKPによって結合されるVEGF-A上の同じエピトープと結合し、第2の非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCDVMQPYWGCKQDSDCLAGCVCHWYNSCG(配列番号55)を含む。
【0233】
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非天然型VEGF-A結合CKPタンパク質は、VEGF-Aへの結合について、第2の非天然型VEGF-A結合CKPと競合し、第2のVEGF-A結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列DVMQPYWG(配列番号35)を含むL1、アミノ酸配列GPDID(配列番号118)を含むL2、アミノ酸配列LAGを含むL3、アミノ酸Vを含むL4、及びアミノ酸配列HWYNS(配列番号46)を含むL5を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非天然型VEGF-A結合CKPは、VEGF-Aへの結合について、第2の非天然型VEGF-A結合CKPと競合し、第2の非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCDVMQPYWGCGPDIDCLAGCVCHWYNSCG(配列番号123)を含む。
【0234】
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非天然型VEGF-A結合CKPは、第2の非天然型VEGF-A結合CKPによって結合されるVEGF-A上の同じエピトープと結合し、第2の非天然型VEGF-A結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列DVMQPYWG(配列番号35)を含むL1、アミノ酸配列GPDID(配列番号118)を含むL2、アミノ酸配列LAGを含むL3、アミノ酸Vを含むL4、及びアミノ酸配列HWYNS(配列番号46)を含むL5を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非天然型VEGF-A結合CKPは、第2の非天然型VEGF-A結合CKPによって結合されるVEGF-A上の同じエピトープと結合し、第2の非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCDVMQPYWGCGPDIDCLAGCVCHWYNSCG(配列番号123)を含む。
【0235】
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非天然型VEGF-A結合CKPは、V14、V15、F17、D19、Y21、Q22、Y25、I46、K48、N62、D63、L66、M81、I83、K84、P85、H86、Q87、G88、Q89、I91、C104、R105、及びP106からなる群から選択される少なくとも1個、少なくとも2個、少なくとも3個、少なくとも4個、少なくとも5個、少なくとも6個、少なくとも7個、少なくとも8個、少なくとも9個、少なくとも10個、または10個超のアミノ酸を含むVEGF-Aのエピトープと結合する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非天然型VEGF-A結合CKPは、K48、N62、及びD63を含むVEGF-Aのエピトープと結合する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非天然型VEGF-A結合CKPは、H86を含むVEGF-Aのエピトープと結合する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非天然型VEGF-A結合CKPは、Y21、Y25、及びP106を含むVEGF-Aのエピトープと結合する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非天然型VEGF-A結合CKPは、M81、D19、及びQ22を含むVEGF-Aのエピトープと結合する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非天然型VEGF-A結合CKPは、F17、M81、及びI91を含むVEGF-Aのエピトープと結合する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非天然型VEGF-A結合CKPは、V14、F17、D19、Q22、M81、及びI91を含むVEGF-Aのエピトープと結合する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非天然型VEGF-A結合CKPは、Q22及びY25を含むVEGF-Aのエピトープと結合する。
【0236】
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非天然型VEGF-A結合CKPは、抗VEGF-A抗体G6.31によって結合されるVEGF-Aのエピトープと重なるVEGF-A上のエピトープと結合する(Fuh et al.(2006)J.Biol.Chem.281,6625-6631)。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非天然型VEGF-A結合CKPは、Flt-1によって結合されるVEGF-Aのエピトープと重なるVEGF-A上のエピトープと結合する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非天然型VEGF-A結合CKPは、ベバシズマブによって結合されるVEGF-Aのエピトープと重なるVEGF-A上のエピトープと結合する。
【0237】
機能特性
ある特定の実施形態では、VEGF-A(例えば、ヒトVEGF-A、マウスVEGF-A、及び/またはラットVEGF-A)と「特異的に結合する」非天然型CKPは、約1×10-7Mを超えない、好ましくは約1×10-8を超えない、及び最も好ましくは約1×10-9Mを超えない)結合親和性(Kd)値を有するが、VEGF-Aへの結合親和性よりも少なくとも約50倍、または少なくとも約500倍、または少なくとも約1000倍弱い、VEGF-Aの相同体または他の成長因子への結合親和性を有する。
【0238】
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非天然型VEGF-A結合CKPの、例えば、非標的タンパク質(例えば、VEGF-B、VEGF-C、及びVEGF-D等のVEGFAの相同体)または他の成長因子(例えば、P1GF、EGF、NGF、IGF、及びPDGF)に対する結合の程度は、当該技術分野で既知である方法、例えば、ELISA、蛍光標識細胞分取(FACS)分析、または放射性免疫沈降法(RIA)によって判定して、非天然型VEGF-A結合CKPのVEGF-Aへの結合の約10%未満である。特異的結合は、例えば、一般に、結合活性を有しない同様の構造を有する分子である対照分子の結合と比較した、分子の結合を判定することによって測定され得る。例えば、特異的結合は、標的と類似する対照分子、例えば、過剰な非標識標的との競合によって判定することができる。この事例では、標識標的のプローブへの結合が、過剰な非標識標的によって競合的に阻害された場合に、特異的結合性が示される。VEGF-Aと「特異的に結合する」非天然型CKPの結合を評価する他の方法は、実施例に記載されている。
【0239】
特定のポリペプチドまたは特定のポリペプチド標的上のエピトープへの「特異的結合」、またはそれ「に特異的に結合する」、またはそれ「に特異的である」という用語は、本明細書で使用される場合、例えば、標的に対して少なくとも約10-4M、あるいは少なくとも約10-5M、あるいは少なくとも約10-6M、あるいは少なくとも約10-7M、あるいは少なくとも約10-8M、あるいは少なくとも約10-9M、あるいは少なくとも約10-10M、あるいは少なくとも約10-11M、あるいは少なくとも約10-12M、またはそれより良好なKdを有する分子によって示され得る。一実施形態では、「特異的結合」という用語は、ある分子が、特定のポリペプチドまたは特定のポリペプチド上のエピトープに、任意の他のポリペプチドまたはポリペプチドのエピトープに実質的に結合することなく結合する、結合を指す。
【0240】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、約1pM~約500nMのKdでVEGF-Aと結合する。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、約1pM~約50pM、約50pM~約250pM、約250pM~約500pM、約500pM~750pM、約750pM~約1nM、約1nM~約25nM、約25nM~約50nM、50nM~約100nM、約100nM~約250nM、または約250nM~約500nMのKdでVEGF-Aと結合する。
【0241】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、ヒトVEGF-A、マウスVEGF-A、及び/またはラットVEGF-Aと結合する。ある特定の実施形態では、ヒトVEGF-A、マウスVEGF-A、及びラットVEGF-Aと結合する非天然型VEGF-A結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列NIMLPFWG(配列番号33)を含むL1、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2、アミノ酸配列LAGを含むL3、アミノ酸Vを含むL4、及びアミノ酸配列QYYQS(配列番号45)を含むL5を含む。ある特定の実施形態では、ヒトVEGF-A、マウスVEGF-A、及びラットVEGF-Aと結合する非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPFWGCKQDSDCLAGCVCQYYQSCG(配列番号52)を含む。
【0242】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、ヒトVEGF-A、マウスVEGF-A、及びラットVEGF-Aと結合し、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列NIMLPFWG(配列番号33)を含むL1、アミノ酸配列GRDFE(配列番号97)を含むL2、アミノ酸配列LAGを含むL3、アミノ酸Vを含むL4、及びアミノ酸配列QYYQS(配列番号45)を含むL5を含む。ある特定の実施形態では、ヒトVEGF-A、マウスVEGF-A、及びラットVEGF-Aと結合する非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCNIMLPFWGCGRDFECLAGCVCQYYQSCG(配列番号102)を含む。
【0243】
ある特定の実施形態では、ヒトVEGF-A、マウスVEGF-A、及びラットVEGF-Aと結合する非天然型VEGF-A結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列DVMQPYWG(配列番号35)を含むL1、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2、アミノ酸配列LAGを含むL3、アミノ酸Vを含むL4、及びアミノ酸配列HWYNS(配列番号46)を含むL5を含む。ある特定の実施形態では、ヒトVEGF-A、マウスVEGF-A、及びラットVEGF-Aと
結合する非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCDVMQPYWGCKQDSDCLAGCVCHWYNSCG(配列番号55)を含む。
【0244】
ある特定の実施形態では、ヒトVEGF-A、マウスVEGF-A、及びラットVEGF-Aと結合する非天然型VEGF-A結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列DVMQPYWG(配列番号35)を含むL1、アミノ酸配列GPDID(配列番号118)を含むL2、アミノ酸配列LAGを含むL3、アミノ酸Vを含むL4、及びアミノ酸配列HWYNS(配列番号46)を含むL5を含む。ある特定の実施形態では、ヒトVEGF-A、マウスVEGF-A、及びラットVEGF-Aと結合する非天然型VEGF-A結合CKPは、アミノ酸配列GCDVMQPYWGCGPDIDCLAGCVCHWYNSCG(配列番号123)を含む。
【0245】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される非天然型VEGF-A結合CKPは、約0.5nM未満、約0.6nM未満、約0.7nM未満、約0.8nM未満、約0.9nM未満、または約1.0nM未満のIC50値を有し、これにはこれらの値の間の任意の範囲が含まれる。
【0246】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、ペプチド基質切断アッセイ(例えば、実施例に記載されるペプチド基質切断アッセイ)において測定されるトリプシンプロテアーゼ活性を阻害しない。
【0247】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、トリプシン消化に対して耐性である。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPの約30%以下、約25%以下、または約20%以下が、37℃でのトリプシンによる24時間のインキュベーション後に、ループ2内のArg13で切断される。
【0248】
本明細書に記載される非天然型VEGF-A結合CKPをコードする核酸分子、非天然型VEGF-A結合CKPをコードする核酸分子を含む発現ベクター、及び当該核酸分子を含む細胞も企図される。かかる細胞を培養し、非天然型VEGF-A結合CKPを発現させ、細胞培養物から非天然型VEGF-A結合CKPを回収することによって、本明細書に記載される非天然型VEGF-A結合CKPを製造する方法も本明細書に提供される。
【0249】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、本明細書の他の箇所に記載されるようなインビトロ翻訳によって製造される。
【0250】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPは、例えば、化学的に合成されたL1、L2、L3、L4、及び/またはL5ペプチドをスキャフォールドフレームワーク(例えば、スキャフォールド構造I)上にグラフトすることにより、または非天然型VEGF-A結合CKP全体を化学的に合成することにより、化学的ペプチド合成によって生成される。
【0251】
ヒト低密度リポタンパク質受容体(LDL)関連タンパク質6(LRP6)と結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)
LDL受容体は、リポタンパク質及びタンパク質リガンドの受容体媒介性エンドサイトーシスに関与する膜貫通細胞表面タンパク質である。ヒトLDL受容体関連タンパク質6(LRP6)(受託番号:NM_002336(mRNA)及びNP_002327(タンパク質)、UniProtKB:O75581)は、Wntに対する受容体、またはFrizzledと共に共受容体として機能し、それにより、基準のWnt/β-カテニンシグナルカスケードを伝達する(Katoh et al.(2007)Clin Cancer Res 13:4042-4045)。Wnt/β-カテニンシグナルカスケードとのその相互作用を通して、LRP6は、細胞分化、増殖、及び移動の調節、ならびに多くの癌型の発生における役割を果たす(Li et al.(2004)Oncogene 23:9129-9135、Tung et al.(2012)PLoS ONE 7(5):e36565.doi:10.1371/journal.pone.0036565、Liu et al.(2010)Proc Natl Acad Sci USA 107:5136-5141)。
【0252】
Wntシグナル伝達は、多くの生物学的経路に関与する。疾患に関して、それは、癌及び転移性疾患、骨粗しょう症及び他の骨代謝及び疾患、神経性及び神経変性疾患、関節リウマチ、ならびに他の炎症性疾患に関与する。LRP6の遮断によるWntシグナル伝達のこの阻害は、幅広い治療有用性を有し得る。骨量減少は、閉経後骨粗しょう症の間だけでなく、関節リウマチにおいても深刻な医学的問題である。骨は、多発性骨髄腫及び骨転移において分解される。したがって、骨の強化、骨折予防、または損傷した骨の修復を目的とした治療戦略は、非常に重要な関心事である(Kawai et al.(2011)Nat.Rev.Drug Discov.10,141-156、Mason and Williams(2010)J.Osteoporosis,vol.2010,Article ID 460120,9 pages;doi:10.4061/2010/460120)。Wnt経路阻害剤DKK1及びSOSTは、新しい骨形成を抑制する役割を果たすため、非常に有望な治療標的と見なされており、SOSTの機能を中和する抗体は、有意な前臨床活性を示し(Ominsky et al.(2010)J.Bone Miner.Res.25,948-959)、現在、ヒト臨床試験中である(Padhi et al.(2011)J.Bone Miner.Res.26,19-26)。
【0253】
誤って調節されたWntシグナル伝達は、骨粗しょう症から癌に及ぶ疾患に関与するとされている(Clevers(2006)Cell 127:469-80、MacDonald et al.2009.Dev Cell 17:9-26、Nusse(2008)Cell Res 18:523-7、Polakis(2007)Curr Opin Genet Dev 17:45-51)。このリストは、代謝障害(Mani et al.(2007)Science 315:1278-82及び神経変性(Caricasole et al.(2004)J Neurosci 24:6021-7、De Ferrari et al.(2007)Proc Natl Acad Sci USA 104:9434-9)を含むように拡大した。β-カテニンレベルの有効な調節を妨げるタンパク質大腸腺腫症(APC)の変異と結腸直腸癌との間で、特に明確な関連性が存在する(Polakis(2007)Curr Opin Genet Dev 17:45-51)。また、LRP5と骨ホメオスタシスとの間の強い遺伝的関係も特に注目される。LRP5における機能喪失変異は、骨量低下、視覚の欠損、及び骨折傾向を特徴とする常染色体劣性遺伝疾患である骨粗しょう症・偽性神経膠腫症候群(OPPG)を引き起こす(Gong et al.(2001)Cell 107:513-23)。
【0254】
ヒト低密度リポタンパク質受容体関連タンパク質6(LRP6)に結合する非天然型CKPが本明細書に提供され、非天然型CKPは、以下のシスチンスキャフォールド構造(すなわち、スキャフォールド構造I)を含み、
Z1C1L1C2L2C3L3C4L4C5L5C6Z2(I)
式中、
Z1及びZ2は、任意のアミノ酸であり、
L1は、ループ1であり、X1X2X3X4X5X6、X1X2X3X4X5X6X7、X1X2X3X4X5X6X7X8、X1X2X3X4X5X6X7X8X9、及びX1X2X3X4X5X6X7X8X9X10からなる群から選択される構造を有し、X1~X10のそれぞれが、任意のアミノ酸であり、
L2は、ループ2であり、構造X1X2X3X4X5を有し、X1~X5のそれぞれが、任意のアミノ酸であり、
L3は、ループ3であり、構造X1X2X3を有し、X1~X3が、任意のアミノ酸であり、
L4は、ループ4であり、構造X1を有し、X1が、任意のアミノ酸であり、
L5は、ループ5であり、構造X1X2X3X4X5を有し、X1~X5のそれぞれが、任意のアミノ酸である。
【0255】
ある特定の実施形態では、LRP6に結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)のZ1及び/またはZ2は、Gである。ある特定の実施形態では、Z1及び/またはZ2は、1つ超のアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、Z1及び/またはZ2は、4つのアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、Z1及び/またはZ2は、5つのアミノ酸を含む。
【0256】
ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、L1を含み、式中、X1は、R、V、M、A、G、N、S、及びEから選択されるアミノ酸であり、X2は、T、N、S、G、R、及びAから選択されるアミノ酸であり、X3は、N、R、H、V、K、S、G、I、及びYから選択されるアミノ酸であり、X4は、R、V、N、I、K、S、及びTから選択されるアミノ酸であり、X5は、V、R、K、I、T、S、L、及びNから選択されるアミノ酸であり、X6は、K、G、A、I、R、N、S、及びVから選択されるアミノ酸である。ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、L1を含み、式中、X7は、G、R、K、E、P、及びTから選択されるアミノ酸である。ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、L1を含み、式中、X8は、G、R、K、Q、A、及びSから選択されるアミノ酸である。ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、L1を含み、式中、X9は、RまたはGから選択されるアミノ酸である。ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、L1を含み、式中、X10は、E、W、及びGから選択されるアミノ酸である。ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、L5を含み、式中、X1は、G、S、N、Y、A、及びRから選択されるアミノ酸であり、X2は、P、G、S、V、E、R、F、及びDから選択されるアミノ酸であり、X3は、N、G、S、E、P、K、H、及びRから選択されるアミノ酸であり、X4は、G、R、H、S、Q、V、及びDから選択されるアミノ酸であり、X5は、F、D、N、R、G、Y、S、及びTから選択されるアミノ酸である。ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、L2を含み、式中、X1は、Kであり、X2は、Qであり、X3は、Dであり、X4は、Sであり、X5は、Dである。ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、L3を含み、式中、X1は、Lであり、X2は、Aであり、X3は、Gである。ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、L4を含み、式中、X1は、Vである。
【0257】
ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、競合分子のヒトLRP6への結合を競合的に阻害する。ある特定の実施形態では、競合分子は、抗LRP6抗体である。ある特定の実施形態では、競合分子は、第2の非天然型LRP6結合CKPである。
【0258】
標的上の重複または類似する領域に結合する非天然型LRP6結合CKPは、競合阻害/結合アッセイによって特定することができる。かかるアッセイは、当該技術分野で周知であり、例えば、S.J.Mather(ed.)1996.Current Directions in Radiopharmaceutical Research and Development,169-179,Kluwer Academic Publishers、Zettner(1973)Clin.Chem.19,699-705、Gao(2012)Analytical Methods 4,3718-3723に記載されている。
【0259】
ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列V/R/N/S/E/G-N/S/G/R-R/V/K/S/N/I/Y-V/N/I/R/S/T-R/K/I/N-G/I/R/K/S/A(配列番号185)、またはA/R/M/V/G/S-N/T/S/A-R/N/H-V/R/K-K/V/I-R/K/A/N/S/V-T/G/R/K/P-S/G/R/A(配列番号186)、またはR/A/Q-S/A-G/S/N/I-N/K-T/S/L/R-I/R/V-R/E/K-K/Q/A/R-R/G/Q-E/W/G/R(配列番号187)を含むL1、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2、アミノ酸配列LAGを含むL3、アミノ酸Vを含むL4、及びアミノ酸配列G/S/N/Y/A/R-P/G/S/V/E/R/F/D-N/G/S/E/P/K/H/R-G/R/H/S/Q/V/D-F/D/N/R/G/Y/S/T(配列番号188)を含むL5を含む第2の非天然型LRP6結合CKPによって結合されるヒトLRP6の同じエピトープに結合する。
【0260】
ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列V/R/N/S/E/G-N/S/G/R-R/V/K/S/N/I/Y-V/N/I/R/S/T-R/K/I/N-G/I/R/K/S/A(配列番号185)、またはA/R/M/V/G/S-N/T/S/A-R/N/H-V/R/K-K/V/I-R/K/A/N/S/V-T/G/R/K/P-S/G/R/A(配列番号186)、またはR/A-S-G/S/N-N/K-T/S/L-I/R-R/E-K/Q/A-R/G-E/W/G(配列番号187))を含むL1を含む。ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、アミノ酸配列LAGを含むL3をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、アミノ酸Vを含むL4をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、アミノ酸配列G/S/N/Y/A/R-P/G/S/V/E/R/F/D-N/G/S/E/P/K/H/R-G/R/H/S/Q/V/D-F/D/N/R/G/Y/S/T(配列番号188)を含むL5をさらに含む。
【0261】
ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、本明細書に開示される非天然型LRP6結合CKPのうちのいずれか1つのL1及び/またはL5を含む。ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、配列番号147~168及び367のいずれか1つに記載されるアミノ酸配列を含むL1を含む。ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、配列番号93に記載されるアミノ酸配列を含むL2をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、アミノ酸配列LAGを含むL3をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、アミノ酸Vを含むL4をさらに含む。ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、配列番号19及び169~184のいずれか1つに記載されるアミノ酸配列を含むL5をさらに含む。
【0262】
上記のL1及びL5アミノ酸配列は、以下の表18に提供される。
【0263】
ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列RTNRVKGG(配列番号147)を含むL1、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2、アミノ酸配列LAGを含むL3、アミノ酸Vを含むL4、及びアミノ酸配列GPNGF(配列番号19)を含むL5を含む。
【0264】
ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列VNRVRG(配列番号148)を含むL1、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2、アミノ酸配列LAGを含むL3、アミノ酸Vを含むL4、アミノ酸配列SGGRD(配列番号169)を含むL5を含む。
【0265】
ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列MNHVKARR(配列番号149)を含むL1、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2、アミノ酸配列LAGを含むL3、アミノ酸Vを含むL4、及びアミノ酸配列GPNGF(配列番号19)を含むL5を含む。
【0266】
ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列RSVNKI(配列番号150)を含むL1、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2、アミノ酸配列LAGを含むL3、アミノ酸Vを含むL4、及びアミノ酸配列GSSRN(配列番号170)を含むL5を含む。
【0267】
ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列VNKIKG(配列番号151)を含むL1、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2、アミノ酸配列LAGを含むL3、アミノ酸Vを含むL4、及びアミノ酸配列GVEGR(配列番号29)を含むL5を含む。
【0268】
ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列RNSIKR(配列番号152)を含むL1、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2、アミノ酸配列LAGを含むL3、アミノ酸Vを含むL4、及びアミノ酸配列SVGHG(配列番号172)を含むL5を含む。
【0269】
ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列VSNRVNKG(配列番号153)を含むL1、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2、アミノ酸配列LAGを含むL3、アミノ酸Vを含むL4、及びアミノ酸配列GPNGF(配列番号19)を含むL5を含む。
【0270】
ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列RGNIIK(配列番号154)を含むL1、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2、アミノ酸配列LAGを含むL3、アミノ酸Vを含むL4、及びアミノ酸配列NESRG(配列番号173)を含むL5を含む。
【0271】
ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列RSGNTIRKRE(配列番号155)を含むL1、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2、アミノ酸配列LAGを含むL3、アミノ酸Vを含むL4、及びアミノ酸配列GGPGG(配列番号174)を含むL5を含む。
【0272】
ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列ASSNSIRQGW(配列番号156)を含むL1、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2、アミノ酸配列LAGを含むL3、アミノ酸Vを含むL4、及びアミノ酸配列GPKSN(配列番号175)を含むL5を含む。
【0273】
ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列RSNRIR(配列番号157)を含むL1、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2、アミノ酸配列LAGを含むL3、アミノ酸Vを含むL4、及びアミノ酸配列YGHGD(配列番号176)を含むL5を含む。
【0274】
ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列RSNKLREARG(配列番号158)を含むL1、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2、アミノ酸配列LAGを含むL3、アミノ酸Vを含むL4、及びアミノ酸配列GSRQD(配列番号177)を含むL5を含む。
【0275】
ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列VNSVKR(配列番号159)を含むL1、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2、アミノ酸配列LAGを含むL3、アミノ酸Vを含むL4、及びアミノ酸配列SRGVN(配列番号178)を含むL5を含む。
【0276】
ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列GSNKIRPR(配列番号160)を含むL1、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2、アミノ酸配列LAGを含むL3、アミノ酸Vを含むL4、及びアミノ酸配列GPNDF(配列番号179)を含むL5を含む。
【0277】
ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列NRIRNS(配列番号161)を含むL1、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2、アミノ酸配列LAGを含むL3、アミノ酸Vを含むL4、及びアミノ酸配列GRGDY(配列番号180)を含むL5を含む。
【0278】
ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列SRNSIK(配列番号162)を含むL1、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2、アミノ酸配列LAGを含むL3、アミノ酸Vを含むL4、及びアミノ酸配列ASGSS(配列番号181)を含むL5を含む。
【0279】
ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列SNYVKR(配列番号163)を含むL1、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2、アミノ酸配列LAGを含むL3、アミノ酸Vを含むL4、及びアミノ酸配列SPGGR(配列番号182)を含むL5を含む。
【0280】
ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列RANRVSGR(配列番号164)を含むL1、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2、アミノ酸配列LAGを含むL3、アミノ酸Vを含むL4、及びアミノ酸配列GPNGF(配列番号19)を含むL5を含む。
【0281】
ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列SNRVKVRA(配列番号165)を含むL1、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2、アミノ酸配列LAGを含むL3、アミノ酸Vを含むL4、及びアミノ酸配列GPNGF(配列番号19)を含むL5を含む。
【0282】
ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列ENRTKG(配列番号166)を含むL1、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2、アミノ酸配列LAGを含むL3、アミノ酸Vを含むL4、及びアミノ酸配列GFRGT(配列番号183)を含むL5を含む。
【0283】
ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列GNKIRA(配列番号167)を含むL1、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2、アミノ酸配列LAGを含むL3、アミノ酸Vを含むL4、及びアミノ酸配列RDRVG(配列番号184)を含むL5を含む。
【0284】
ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列ANRVKRTS(配列番号168)を含むL1、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2、アミノ酸配列LAGを含むL3、アミノ酸Vを含むL4、及びアミノ酸配列GPNGF(配列番号19)を含むL5を含む。
【0285】
ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、スキャフォールド構造Iに関連して、アミノ酸配列QAINRVKRQR(配列番号367)を含むL1、アミノ酸配列KQDSD(配列番号93)を含むL2、アミノ酸配列LAGを含むL3、アミノ酸Vを含むL4、及びアミノ酸配列GPNGF(配列番号19)を含むL5を含む。
【0286】
ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、配列番号189~210及び366のいずれか1つに記載されるアミノ酸配列を含む。配列番号189~210及び366は、以下に提供される。
GCRTNRVKGGCKQDSDCLAGCVCGPNGFCG(配列番号189)
GCVNRVRGCKQDSDCLAGCVCSGGRDCG(配列番号190)
GCMNHVKARRCKQDSDCLAGCVCGPNGFCG(配列番号191)
GCRSVNKICKQDSDCLAGCVCGSSRNCG(配列番号192)
GCVNKIKGCKQDSDCLAGCVCGVEGRCG(配列番号193)
GCRNSIKRCKQNSDCLAGCVCSVGHGCG(配列番号194)
GCVSNRVNKGCKQDSDCLAGCVCGPNGFCG(配列番号195)
GCRGNIIKCKQDSDCLAGCVCNESRGCG(配列番号196)
GCRSGNTIRKRECKQDSDCLAGCVCGGPGGCG(配列番号197)
GCASSNSIRQGWCKQDSDCLAGCVCGPKSNCG(配列番号198)
GCRSNRIRCKQDSDCLAGCVCYGHGDCG(配列番号199)
GCRSNKLREARGCKQDSDCLAGCVCGSRQDCG(配列番号200)
GCVNSVKRCKQDSDCLAGCVCSRGVNCG(配列番号201)
GCGSNKIRPRCKQDSDCLAGCVCGPNDFCG(配列番号202)
GCNRIRNSCKQDSDCLAGCVCGRGDYCG(配列番号203)
GCSRNSIKCKQDSDCLAGCVCASGSSCG(配列番号204)
GCSNYVKRCKQDSDCLAGCVCSPGGRCG(配列番号205)
GCRANRVSGRCKQDSDCLAGCVCGPNGFCG(配列番号206)
GCSNRVKVRACKQDSDCLAGCVCGPNGFCG(配列番号207)
GCENRTKGCKQDSDCLAGCVCGFRGTCG(配列番号208)
GCGNKIRACKQDSDCLAGCVCRDRVGCG(配列番号209)
GCANRVKRTSCKQDSDCLAGCVCGPNGFCG(配列番号210)
GCQAINRVKRQRCKQDSDCLAGCVCGPNGFCG(配列番号366)
【0287】
ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、本明細書に記載される非天然型LRP6結合CKPの変異型である。ある特定の実施形態では、かかる変異型は、配列番号19、93、147~168、169~184、及び189~210に記載される配列、ならびに/またはアミノ酸配列LAGのうちの1つ以上において少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、または少なくとも10のアミノ酸置換を含む。ある特定の実施形態では、アミノ酸置換(複数可)は、保存的アミノ酸置換(複数可)である。ある特定の実施形態では、アミノ酸置換は、非天然型LRP6結合CKPのヒトLRP6に結合する能力を実質的に低下させない。例えば、LRP6結合親和性を実質的に低下させない保存的改変(例えば、本明細書に提供されるような保存的置換)が行われ得る。非天然型LRP6結合CKPの変異型の結合親和性は、以下の実施例において記載される方法を使用して評価することができる。
【0288】
保存的置換は、「保存的置換」という見出しの下で上記の表17に示される。より実質的な変化が、「例示の置換」という見出しの下で表17に提供され、アミノ酸側鎖クラスを参照して以下にさらに記載される。アミノ酸置換は、非天然型LRP6結合CKPの変異型に導入され得、その産物は、所望の活性、例えば、保持/改善されたLRP6結合についてスクリーニングされ得る。
【0289】
非保存的置換は、これらのクラスのうちの1つのメンバーを別のクラスと交換することを伴う。例示的な置換変異型は、親和性成熟非天然型LRP6結合CKPであり、例えば、本明細書に記載されるようなファージディスプレイに基づく親和性成熟技術を使用して好都合に生成され得る。簡潔には、L1、L2、L3、L4、及び/またはL5における1つ以上の残基が改変(すなわち、付加、欠失、または置換)され、変異型LRP6結合CKPがファージ上に提示され、LRP6結合親和性についてスクリーニングされる。親和性成熟のある特定の実施形態では、多様な方法(例えば、エラープローンPCR、ループシャッフリング、またはオリゴヌクレオチド指向性変異誘発)のいずれかによって、成熟のために選択された可変遺伝子中に多様性が導入される。次いで、二次ライブラリが作製される。次いで、ライブラリがスクリーニングされ、LRP6に対する所望の親和性を有する任意の非天然型CKP変異型を特定する。ある特定の実施形態では、多様性を導入することは、L1、L2、L3、L4、及び/またはL5におけるいくつかの残基(例えば、一度に約5個、約4~6個、または約6~10個)がランダム化されるループ指向性アプローチを伴う。標的リガンドへの結合に関与するL1、L2、L3、L4、及び/またはL5残基は、例えば、アラニンスキャニング変異誘発またはモデリングを使用して特定され得る。
【0290】
ある特定の実施形態では、ヒトLRP6に「特異的に結合する」(すなわち、約1×10-7M以下、好ましくは約1×10-8以下、及び最も好ましくは約1×10-9M以下の結合親和性(Kd)値を有する)が、LRP6への結合親和性よりも少なくとも約50倍、または少なくとも約500倍、または少なくとも約1000倍弱い、別のLRPへの結合親和性を有する非天然型CKPである。
【0291】
ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPの非標的タンパク質(例えば、LRP1、LRP1B、LRP2、LRP3、LRP4、LRP5、LRP8、LRP10、LRP11、及びLRP12等のLRP6相同体)は、ELISA、蛍光標識細胞分取(FACS)分析、または放射性免疫沈降法(RIA)等の当該技術分野で既知の方法によって判定して、非天然型LRP6結合CKPのヒトLRP6への結合の約10%未満である。特異的結合は、例えば、一般に、結合活性を有しない同様の構造を有する分子である対照分子の結合と比較した、分子の結合を判定することによって測定され得る。例えば、特異的結合は、標的と類似する対照分子、例えば、過剰な非標識標的との競合によって判定することができる。この事例では、標識標的のプローブへの結合が、過剰な非標識標的によって競合的に阻害された場合に、特異的結合性が示される。特定のポリペプチドまたは特定のポリペプチド標的上のエピトープへの「特異的結合」、またはそれ「に特異的に結合する」、またはそれ「に特異的である」という用語は、本明細書で使用される場合、例えば、標的に対する少なくとも約10-4M、あるいは少なくとも約10-5M、あるいは少なくとも約10-6M、あるいは少なくとも約10-7M、あるいは少なくとも約10-8M、あるいは少なくとも約10-9M、あるいは少なくとも約10-10M、あるいは少なくとも約10-11M、あるいは少なくとも約10-12M、またはそれより良好なKdを有する分子によって示され得る。一実施形態では、「特異的結合」という用語は、ある分子が、特定のポリペプチドまたは特定のポリペプチド上のエピトープに、任意の他のポリペプチドまたはポリペプチドのエピトープに実質的に結合することなく結合する、結合を指す。
【0292】
ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、約1pM~約500nMのKdでヒトLRP6と結合する。ある特定の実施形態では、LRP6に特異的に結合する非天然型LRP6結合CKPタンパク質は、約1pM~約50pM、約50pM~約250pM、約250pM~約500pM、約500pM~750pM、約750pM~約1nM、約1nM~約25nM、約25nM~約50nM、50nM~約100nM、約100nM~約250nM、または約250nM~約500nMのKd(これらの値の間の任意の範囲を含む)でヒトLRP6と結合する。
【0293】
ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、例えば、以下の実施例に記載される方法を使用して判定される、Wnt1シグナル伝達を阻害する。
【0294】
記載される非天然型LRP6結合CKPをコードする核酸分子、非天然型LRP6結合CKPをコードする核酸分子を含む発現ベクター、及び当該核酸分子を含む細胞も企図される。かかる細胞を培養し、非天然型LRP6結合CKPを発現させ、細胞培養物から非天然型LRP6結合CKPを回収することによって、非天然型LRP6結合CKPを製造する方法も本明細書に提供される。
【0295】
ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、本明細書の他の箇所に記載されるようなインビトロ翻訳によって製造される。
【0296】
本明細書の他の箇所に記載されるように、非天然型LRP6結合CKPは、例えば、化学的に合成されたL1、L2、L3、L4、及び/またはL5ペプチドをEETI-IIフレームワーク上にグラフトすることにより、または非天然型LRP6結合CKP全体を化学的に合成することにより、化学的ペプチド合成によって製造される。
【0297】
ある特定の実施形態では、非天然型LRP6結合CKPは、過剰なLRP6活性が関与する疾患または状態の治療における治療剤としてのものである。
【0298】
製造方法
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPまたは非天然型LRP6結合CKPは、遺伝子工学によって生成される。変異誘発のための様々な方法が以前に記載されている(スクリーニングまたは選択のための適切な方法と共に)。かかる変異誘発方法には、例えば、エラープローンPCR、ループシャッフリング、またはオリゴヌクレオチド指向性変異誘発、ランダムヌクレオチド挿入、または組換え前の他の方法が含まれるが、これらに限定されない。これらの方法に関するさらなる詳細は、例えば、Abou-Nadler et al.(2010)Bioengineered Bugs 1,337-340、Firth et al.(2005)Bioinformatics 21,3314-3315、Cirino et al.(2003)Methods Mol Biol 231,3-9、Pirakitikulr(2010)Protein Sci 19,2336-2346、Steffens et al.(2007)J.Biomol Tech 18,147-149、及び他のものに記載されている。したがって、ある特定の実施形態では、遺伝子工学技術によって生成された非天然型VEGF-A結合CKPまたは非天然型LRP6結合CKPが提供される。
【0299】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPまたは非天然型LRP6結合CKPは、インビトロ翻訳によって生成される。簡潔には、インビトロ翻訳は、プロモーターを含有するベクター内にタンパク質コード配列(複数可)をクローニングし、クローニングされた配列(複数可)をRNAポリメラーゼで転写することによってmRNAを製造し、例えば、無細胞抽出物を使用する、インビトロでのこのmRNAの翻訳によってタンパク質を合成することを伴う。所望の変異型タンパク質は、クローニングされたタンパク質コード配列を改変することによって簡単に生成することができる。多くのmRNAを、小麦胚芽抽出物またはウサギ網状赤血球抽出液において効率的に翻訳することができる。インビトロ翻訳に関するさらなる詳細は、例えば、Hope et al.(1985)Cell 43,177-188、Hope et al.(1986)Cell 46,885-894、Hope et al.(1987)EMBO J.6,2781-2784、Hope et al.(1988)Nature 333,635-640、及びMelton et al.(1984)Nucl.Acids Res.12,7057-7070に記載されている。
【0300】
したがって、本明細書に記載される非天然型VEGF-A結合CKPまたは非天然型LRP6結合CKPをコードする核酸分子が提供される。非天然型VEGF-A結合CKPまたは非天然型LRP6結合CKPをコードする核酸分子に作動可能に連結した発現ベクターも提供される。非天然型VEGF-A結合CKPまたは非天然型LRP6結合CKPをコードする核酸を含む宿主細胞(例えば、E.coli等の原核宿主細胞、酵母細胞、哺乳動物細胞、CHO細胞等の真核宿主細胞を含む)も提供される。
【0301】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPまたは非天然型LRP6結合CKPは、インビトロ翻訳によって生成される。簡潔には、インビトロ翻訳は、プロモーターを含有するベクター内にタンパク質コード配列(複数可)をクローニングし、クローニングされた配列(複数可)をRNAポリメラーゼで転写することによってmRNAを製造し、例えば、無細胞抽出物を使用する、インビトロでのこのmRNAの翻訳によってタンパク質を合成することを伴う。所望の変異タンパク質は、クローニングされたタンパク質コード配列を改変することによって簡単に生成することができる。多くのmRNAは、小麦胚芽抽出物またはウサギ網状赤血球抽出液において効率的に翻訳することができる。インビトロ翻訳に関するさらなる詳細は、例えば、Hope et al.(1985)Cell 43,177-188、Hope et al.(1986)Cell 46,885-894、Hope et al.(1987)EMBO J.6,2781-2784、Hope et al.(1988)Nature 333,635-640、及びMelton et al.(1984)Nucl.Acids Res.12,7057-7070に記載されている。
【0302】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPまたは非天然型LRP6結合CKPは、化学的合成によって生成される。ある特定の実施形態では、化学的に合成されたL1、L2、L3、L4、及び/またはL5ペプチドが、EETI-IIベースのフレームワーク(例えば、スキャフォールド構造I)上にグラフトされて、非天然型VEGF-A結合CKPまたは非天然型LRP6結合CKPを生成する。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKP全体または非天然型LRP6結合CKP全体が、化学的に合成される。固相及び液相ペプチド合成の方法は、当該技術分野で周知であり、例えば、Methods of Molecular Biology,35,Peptide Synthesis Protocols,(M.W.Pennington and B.M.Dunn Eds),Springer,1994、Welsch et al.(2010)Curr Opin Chem Biol 14,1-15、Methods of Enzymology,289,Solid Phase Peptide Synthesis,(G.B.Fields Ed.),Academic Press,1997、Chemical Approaches to the Synthesis of Peptides and Proteins,(P.Lloyd-Williams,F.Albericio,and E.Giralt Eds),CRC Press,1997、Fmoc Solid Phase Peptide Synthesis,A Practical Approach,(W.C.Chan,P.D.White Eds),Oxford University Press,2000、Solid Phase Synthesis,A Practical Guide,(S.F.Kates,F Albericio Eds),Marcel Dekker,2000、P.Seneci,Solid-Phase Synthesis and Combinatorial Technologies,John Wiley&Sons,2000、Synthesis of Peptides and Peptidomimetics(M.Goodman,Editor-in-chief,A.Felix,L.Moroder,C.Tmiolo Eds),Thieme,2002、N.L.Benoiton,Chemistry of Peptide Synthesis,CRC Press,2005、Methods in Molecular Biology,298,Peptide Synthesis and Applications,(J.Howl Ed)Humana Press,2005、及びAmino Acids,Peptides and Proteins in Organic Chemistry,Volume 3,Building Blocks,Catalysts and Coupling Chemistry,(A.B.Hughs,Ed.)Wiley-VCH,2011に詳細に記載されている。
【0303】
非天然型EETI-IIタンパク質を含むキメラ分子
本明細書に記載される非天然型CKP(例えば、非天然型VEGF-A結合CKPまたは非天然型LRP6結合CKP)はまた、有利である場合には、別の異種ポリペプチドまたはアミノ酸配列に融合(例えば、組換えで融合)した非天然型CKPを含むキメラ分子を形成する方法で修飾され得る。ある特定の実施形態では、かかるキメラ分子は、本明細書に記載される非天然型CKP(例えば、非天然型VEGF-A結合CKPまたは非天然型LRP6結合CKP)と抗体との融合を含んで、例えば、二価分子または二重特異性分子を形成する。
【0304】
ある特定の実施形態では、キメラ分子は、本明細書に記載される非天然型CKP(例えば、非天然型VEGF-A結合CKPまたは非天然型LRP6結合CKP)と、例えば、ヒト免疫不全ウイルスTATタンパク質のタンパク質形質導入ドメインを使用した、様々な組織への送達、または例えば血液脳関門にわたる送達についてキメラ分子を標的とする第2の部分(例えば、タンパク質形質導入ドメイン)との融合を含む(Schwarze et al.,1999,Science 285:1569-72)。
【0305】
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非天然型CKPは、多量体形態の(異なる標的リガンドについて、または同じ標的リガンド上の異なるエピトープに対する)二重特異性または多重特異性として使用することができる。例えば、二量体二重特異性非天然型CKPは、第1の標的タンパク質またはエピトープに対する特異性を有する1つのサブユニットと、第2の標的タンパク質またはエピトープに対する特異性を有する第2のサブユニットとを有する。非天然型CKPタンパク質サブユニットは、結合価、及びしたがって標的リガンドへの結合の結合活性を増加させることができる様々な構造で結合され得る。
【0306】
ある特定の実施形態では、本明細書に提供されるキメラ分子は、2つ以上(例えば、3、4、5、6、7、8、9、10、または10超)の非天然型CKPタンパク質を含む。ある特定の実施形態では、核酸は、単一の非天然型CKPの2つ以上のコピーをコードするように操作され得、これらのコピーはタンデムで転写及び翻訳されて、同一のサブユニットの共有結合された多量体を生成する。ある特定の実施形態では、核酸は、2つ以上の異なる非天然型CKPをコードするように操作され得、それらのコピーはタンデムで転写及び翻訳されて、例えば、単一の標的リガンドの異なるエピトープ、または例えば、異なる標的リガンドに結合する異なるサブユニットの共有結合された多量体を生成する。
【0307】
別の実施形態では、かかるキメラ分子は、本明細書に記載される非天然型CKP(例えば、非天然型VEGF-A結合CKPまたは非天然型LRP6結合CKP)と、抗タグ抗体が選択的に結合することができるエピトープを提供するタグポリペプチドとの融合を含む。エピトープタグは、一般に、非天然型CKPのアミノ末端またはカルボキシル末端に位置付けられる。かかるエピトープタグ形態の非天然型CKPタンパク質の存在は、タグポリペプチドに対する抗体を使用して検出することができる。エピトープタグの提供により、抗タグ抗体またはエピトープタグに結合する別の種類の親和性マトリックスを使用して非天然型CKPが親和性精製によって容易に精製されることも可能になる。様々なタグポリペプチド及びそれらのそれぞれの抗体が、当該技術分野で既知である。例としては、ポリ-ヒスチジン(poly-His)またはポリ-ヒスチジン-グリシン(poly-His-Gly)タグ;インフルエンザHAタグポリペプチド及びその抗体12CA5(Field et al.(1988)Mol.Cell.Biol.8,2159-2165);c-mycタグ、ならびにそれに対する8F9、3C7、6E10、G4、B7、及び9E10抗体(Evan et al.(1985)Mol.Cell.Biol.5,3610-3616];ならびに単純ヘルペスウイルス糖タンパク質D(gD)タグ及びその抗体(Paborsky et al.(1990)Protein Eng.,3,547-553)が挙げられる。他のタグポリペプチドには、Flagペプチド(Hopp et al.(1988)BioTechnology,6,1204-1210);KT3エピトープペプチド(Martin et al.(1992)Science,255,192-194];αチューブリンエピトープペプチド(Skinner et al.(1991)J.Biol.Chem.266,15163-15166);及びT7遺伝子10タンパク質ペプチドタグ(Lutz-Freyermuth et al.(1990)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87,6393-6397)が含まれる。
【0308】
ある特定の実施形態では、キメラ分子は、本明細書に記載される非天然型CKPタンパク質(例えば、非天然型VEGF-A結合CKPまたは非天然型LRP6結合CKP)と、免疫グロブリンまたは免疫グロブリンの特定の領域との融合を含み得る。二価形態のキメラ分子(例えば、「イムノアドヘシン」)の場合、かかる融合は、IgG分子のFc領域に対するものであり得る。本明細書に提供されるIg融合は、Ig分子内の少なくとも1つの可変領域の代わりに、おおよそヒトの残基94~243、残基33~53、または残基33~52を含むか、またはそれらのみを含むポリペプチドを含む。特に好ましい実施形態では、免役グロブリン融合物には、IgG1分子のヒンジ、CH2、及びCH3領域、またはヒンジ、CH1、CH2、及びCH3領域が含まれる。免疫グロブリン融合物の製造については、1995年6月27日に発行された米国特許第5,428,130号も参照されたい。ある特定の実施形態では、本明細書に記載される非天然型CKP(例えば、非天然型VEGF-A結合CKPまたは非天然型LRP6結合CKP)は、例えば、N末端またはC末端で、IgGの定常領域(Fc)に融合される。ある特定の実施形態では、非天然型CKP/Fc融合分子は、免疫応答の補体成分を活性化させる。ある特定の実施形態では、非天然型CKP/Fc融合タンパク質は、非天然型CKPの治療価値を増加させる。ある特定の実施形態では、本明細書に記載される非天然型CKPタンパク質(例えば、非天然型VEGF-A結合CKPまたは非天然型LRP6結合CKP)は、例えば、N末端またはC末端で、C1q等の補体タンパク質に融合される(例えば、組換えで融合される)。様々な出版物が、FcRn結合ポリペプチドを分子に導入することによって(WO1997/43316、US5869046、US5747035、WO1996/32478、WO1991/14438)、またはFcRn結合親和性が保存されるが、他のFc受容体に対する親和性が大幅に低減された抗体にタンパク質を融合することによって(WO1999/43713)、または抗体のFcRn結合ドメインに融合することによって(WO2000/09560、US4703039)、半減期が改変された非天然型タンパク質を得るための方法を記載する。生理活性分子(例えば、非天然型CKP)の半減期を増加させる特定の技術及び方法も、US7083784に見出すことができる。ある特定の実施形態では、本明細書に記載される非天然型CKPタンパク質(例えば、非天然型VEGF-A結合CKPまたは非天然型LRP6結合CKP)は、アミノ酸残基変異(KabatにおけるEUインデックスで番号付けされる)M252Y/S254T/T256EまたはH433K/N434F/Y436Hを含むIgG由来のFc領域に融合される。
【0309】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される非天然型CKPタンパク質(例えば、非天然型VEGF-A結合CKPまたは非天然型LRP6結合CKP)は、インビボまたは血清半減期を増加または延長させる分子に融合される。ある特定の実施形態では、本明細書に記載される非天然型CKP(例えば、非天然型VEGF-A結合CKPまたは非天然型LRP6結合CKP)は、アルブミン、例えば、ヒト血清アルブミン(HSA)、ポリエチレングリコール(PEG)、多糖類、免疫グロブリン分子(IgG)、補体、ヘモグロビン、結合ペプチド、リポタンパク質、または血流及び/もしくは組織浸透における半減期を増加させる他の因子に融合される。
【0310】
非天然型VEGF-A結合CKPまたは非天然型LRP6結合CKPを含むさらなるキメラ分子は、遺伝子シャッフリング、モチーフシャッフリング、エキソンシャッフリング、及び/またはコドンシャッフリング(合わせて「DNAシャッフリング」と呼ばれる)の技術によって生成され得る。DNAシャッフリングを用いて、非天然型CKPの活性が改変され得る(例えば、より高い親和性及びより低い解離速度を有する非天然型CKP)。一般に、US5605793、US5811238、US5830721、US5834252、US5837458、Patten et al.(1997)Curr.Opinion Biotechnol.8,724-33、Harayama(1998)Trends Biotechnol.16,76-82、Hansson,et al.,(1999)J.Mol.Biol.287,265-76、及びLorenzo and Blasco,(1998)Biotechniques 24,308-313を参照されたい。
【0311】
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非天然型VEGF-A結合CKPまたは非天然型LRP6結合CKPは、エラープローンPCR、ランダムヌクレオチド挿入、または組換え前の他の方法によってランダム変異誘発に供されることによって改変される。特定の標的に結合するスキャフォールドをコードするポリヌクレオチドの1つ以上の部分は、1つ以上の異種分子の1つ以上の成分、モチーフ、セクション、部分、ドメイン、断片等と組換えられ得る。
【0312】
これらの融合はいずれも、標準技術によって、例えば、公的に利用可能な遺伝子配列を使用して構築された組換え融合遺伝子由来の融合タンパク質の発現によって、または化学的ペプチド合成によって、生成することができる。
【0313】
非天然型VEGF-A結合CKPまたは非天然型LRP6結合CKPを含むコンジュゲート
化学療法剤等の細胞毒性薬、毒素(例えば、細菌、真菌、植物、もしくは動物起源の酵素的に活性な毒素、またはそれらの断片)、または放射性同位体(すなわち、放射性コンジュゲート)にコンジュゲートした本明細書に記載される非天然型CKP(例えば、非天然型VEGF-A結合CKPまたは非天然型LRP6結合CKP)を含む免疫コンジュゲートが本明細書に提供される。
【0314】
使用され得る酵素的に活性な毒素及びそれらの断片には、ジフテリアA鎖、ジフテリア毒素の非結合活性断片、外毒素A鎖(Pseudomonas aeruginosa由来)、リシンA鎖、アブリンA鎖、モデシンA鎖、アルファ-サルシン、Aleurites fordiiタンパク質、ジアンシンタンパク質、Phytolaca americanaタンパク質(PAPI、PAPII、及びPAP-S)、Momordica charantia阻害剤、クルシン、クロチン、Saponaria officinalis阻害剤、ゲロニン、ミトゲリン、レストリクトシン、フェノマイシン、エノマイシン、及びトリコテセンが含まれる。他の毒素には、マイタンシン及びマイタンシノイド、カリケアマイシン、ならびに他の細胞毒性薬が含まれる。放射性コンジュゲートされた非天然型CKPの製造のために、様々な放射性核種が利用可能である。例としては、212Bi、131I、131In、90Y、及び186Reが挙げられる。
【0315】
本明細書に記載される非天然型CKP(例えば、非天然型VEGF-A結合CKPまたは非天然型LRP6結合CKP)と、例えば、細胞毒性薬とのコンジュゲートは、様々な二官能性タンパク質カップリング剤、例えば、N-スクシンイミジル-3-(2-ピリジルジチオール)プロピオネート(SPDP)、イミノチオラン(IT)、イミドエステルの二官能性誘導体(例えば、アジプイミド酸ジメチルHCl)、活性エステル(例えば、スベリン酸ジスクシンイミジル)、アルデヒド(例えば、グルタルアルデヒド)、ビス-アジド化合物(例えば、ビス(p-アジドベンゾイル)ヘキサンジアミン)、ビスジアゾニウム誘導体(例えば、ビス-(p-ジアゾニウムベンゾイル)-エチレンジアミン)、ジイソシアネート(例えば、トリエン2,6-ジイソシアネート)、及びビス-活性フッ素化合物(例えば、1,5-ジフルオロ-2,4-ジニトロベンゼン)を使用して作製される。例えば、リシン免疫毒素は、Vitetta et al.,Science,238:1098(1987)に記載されるように調製することができる。炭素-14で標識された1-イソチオシアナトベンジル-3-メチルジエチレントリアミンペンタ酢酸(MX-DTPA)は、放射性核種の本明細書に提供される非天然型CKPへのコンジュゲートのための例示的なキレート剤である。WO94/11026を参照されたい。
【0316】
別の実施形態では、本明細書に記載される非天然型CKP(例えば、非天然型VEGF-A結合CKPまたは非天然型LRP6結合CKP)は、眼の事前標的化(pre-targeting)において利用するために「受容体」(例えば、ストレプトアビジン)にコンジュゲートされ得、非天然型EETI-IIスキャフォールドタンパク質-受容体コンジュゲートが眼患者に投与され、続いて除去剤を使用して血液循環から非結合コンジュゲートを除去し、次いで、細胞毒性薬(例えば、放射性核種)または治療剤にコンジュゲートされた「リガンド」(例えば、アビジン)が投与される。
【0317】
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非天然型CKP(例えば、非天然型VEGF-A結合CKPまたは非天然型LRP6結合CKP)は、多量体形態の(異なる標的リガンドに対して、または同じ標的リガンド上の異なるエピトープに対する)二重特異性または多重特異性として使用することができる。結合は、共有結合であっても非共有結合であってもよい。例えば、二量体二重特異性非天然型CKPは、第1の標的タンパク質またはエピトープに対する特異性を有する1つのサブユニットと、第2の標的タンパク質またはエピトープに対する特異性を有する第2のサブユニットとを有する。非天然型CKPサブユニットは、結合価、及びしたがって標的リガンドへの結合、または複数の標的リガンドへの結合の結合活性を増加させることができる様々な構造で、例えばコンジュゲーションによって結合され得る。
【0318】
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非天然型CKPは、コンジュゲーションのための反応性基を提供するように操作される。ある特定の実施形態では、N末端及び/またはC末端も、コンジュゲーションのための反応性基を提供するように機能し得る。ある特定の実施形態では、N末端が、1つの部分(例えば、限定されないが、PEG)にコンジュゲートされる一方、C末端は、別の部分(例えば、限定されないが、ビオチン)にコンジュゲートされるか、またはその逆である。
【0319】
ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、融合タンパク質、核酸分子、小分子、模倣剤、合成薬剤、無機分子、及び有機分子を含むがこれらに限定されない1つ以上の部分にコンジュゲートされた、本明細書に記載される非天然型CKP(例えば、非天然型VEGF-A結合CKPまたは非天然型LRP6結合CKP)が提供される。異種タンパク質またはポリペプチド(またはそれらの断片、少なくとも10、少なくとも20、少なくとも30、少なくとも40、少なくとも50、少なくとも60、少なくとも70、少なくとも80、少なくとも90、または少なくとも100個のアミノ酸のポリペプチド)に化学的にコンジュゲートされた(共有結合及び非共有結合コンジュゲーションの両方を含む)、本明細書に記載される非天然型CKP(例えば、非天然型VEGF-A結合CKPまたは非天然型LRP6結合CKP)の使用も提供される。融合は、必ずしも直接である必要はなく、本明細書に記載されるリンカー配列を介して生じ得る。
【0320】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される非天然型CKP(例えば、非天然型VEGF-A結合CKPまたは非天然型LRP6結合CKP)、またはそれらの類似体もしくは誘導体は、診断用または検出可能な薬剤にコンジュゲートされ得る。かかる非天然型CKPコンジュゲートは、臨床試験手順の一部としての疾患の発症または進行の監視または予後診断、例えば、特定の両方の有効性の判定に有用であり得る。かかる診断及び検出は、様々な酵素、例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、ベータ-ガラクトシダーゼ、またはアセチルコリンエステラーゼ(これらに限定されない);補欠分子族、例えば、ストレプトアビジンルビオチン(streptavidinlbiotin)及びアビジン/ビオチン(これらに限定されない);蛍光物質、例えば、ウンベリフェロン、フルオレセイン、フルオレセインイソチオシネート(isothiocynate)、ローダミン、ジクロロトリアジニルアミン(dichlorotriazinylamine)フルオレセイン、ダンシルクロリドまたはフィコエリトリン(これらに限定されない);発光物質、例えば、ルミノール(これに限定されない);生物発光材料、例えば、ルシフェラーゼ、ルシフェリン、及びエクオリン(これらに限定されない);放射性物質、例えば、ヨウ素(131I、125I、123I、121I)、炭素(14C)、硫黄(35S)、トリチウム(3H)、インジウム(115In、113In、112In、111In、)、及びテクネチウム(99Tc)、タリウム(201Ti)、ガリウム(68Ga、67Ga)、パラジウム(103Pd)、モリブデン(99Mo)、キセノン(133Xe)、フッ素(18F)、153Sm、177Lu、159Gd、149Pm、140La、175Yb、166Ho、90Y、47Sc、186Re、188Re、142Pr、105Rh、97Ru、68Ge、57Co、65Zn、85Sr、32P、153Gd、169Yb、51Cr、54Mn、75Se、113Sn、及び117Tn(これらに限定されない);様々な陽電子放出断層撮影を使用する陽電子放出金属、非放射性常磁性金属イオン、及び放射標識されるかまたは特定の放射性同位体にコンジュゲートされた分子を含むがこれらに限定されない検出可能な物質に非天然型CKPをカップリングすることによって達成することができる。
【0321】
治療部分にコンジュゲートされた非天然型CKP(例えば、非天然型VEGF-A結合CKPまたは非天然型LRP6結合CKP)も提供される。ある特定の実施形態では、非天然型CKPは、治療部分、例えば、細胞毒、例えば、細胞分裂阻害剤もしくは細胞殺傷剤、治療薬剤、または放射性金属イオン、例えば、アルファ放出体にコンジュゲートされ得る。細胞毒または細胞毒性薬には、細胞に有害な任意の薬剤が含まれる。
【0322】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される非天然型CKP(例えば、非天然型VEGF-A結合CKPまたは非天然型LRP6結合CKPは、治療部分、例えば、放射性金属イオン、例えば、アルファ放出体、例えば、213Bi、または131In,131Lu,131Y,131Ho,131Smを含むがこれらに限定されない放射性金属をポリペプチドにコンジュゲートするために有用な大環状キレート剤にコンジュゲートされ得る。ある特定の実施形態では、大環状キレート剤は、リンカー分子を介して非天然型CKPに結合され得る1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン-N,N’,N’’,N’’’-テトラ-酢酸(DOTA)である。かかるリンカー分子は、当該技術分野で一般に知られており、例えば、Denardo et al.(1998)Clin Cancer Res.4,2483-90、Peterson et al.(1999)Bioconjug.Chem.10,553-557、及びZimmerman et al.(1999)Nucl.Med.Biol.26,943-50に記載されている。
【0323】
治療部分を抗体にコンジュゲートするための技術は周知であり、本明細書に開示される非天然型CKPに適用することができ、例えば、Monoclonal Antibodies And Cancer Therapy,Reisfeld et al.(eds.),pp.243-56 (Alan R.Liss,Inc.1985)におけるAmon et al.,「Monoclonal Antibodies For Immunotargeting Of Drugs In Cancer Therapy」、Controlled Drug Delivery(2nd Ed.),Robinson et al.(eds.),pp.623-53(Marcel Dekker,Inc.1987)におけるHellstrom et al.,「Antibodies For Drug Delivery」、Monoclonal Antibodies 84:Biological And Clinical Applications,Pinchera et al.(eds.),pp.475-506(1985)におけるThorpe,「Antibody Carriers Of Cytotoxic Agents In Cancer Therapy:A Review」、Monoclonal Antibodies For Cancer Detection And Therapy,Baldwin et al.(eds.),pp.303-16(Academic Press 1985)における「Analysis,Results,And Future Prospective Of The Therapeutic Use Of Radio labeled Antibody In Cancer Therapy、及びThorpe et al.,1982,Immunol.Rev.62:119-58を参照されたい。同様のアプローチが、本明細書に提供される非天然型CKPでの使用のために適合され得る。
【0324】
本明細書に記載される非天然型CKP(例えば、非天然型VEGF-A結合CKPまたは非天然型LRP6結合CKP)にコンジュゲートされる治療部分または薬物は、対象における特定の障害に対する所望の予防効果または治療効果(複数可)を達成するように選択されるべきである。臨床医または他の医療関係者は、どの治療部分または薬物をスキャフォールドにコンジュゲートするかを判断する際に、以下について考慮するべきである:疾患の性質、疾患の重症度、及び対象の状態。
【0325】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される非天然型CKP(例えば、非天然型VEGF-A結合CKPまたは非天然型LRP6結合CKP)はまた、固体支持体に結合させることができこれは、免疫アッセイまたは標的抗原の精製にとりわけ有用である。かかる個体支持体には、ガラス、セルロース、ポリアクリルアミド、ナイロン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、またはポリプロピレンが含まれるが、これらに限定されない。
【0326】
共有結合的修飾
本明細書に記載される非天然型CKP(例えば、非天然型VEGF-A結合CKPまたは非天然型LRP6結合CKP)の共有結合的修飾もまた企図される。共有結合的修飾の一種には、非天然型CKPの標的アミノ酸残基を、非天然型CKPの選択された側鎖またはN末端もしくはC末端残基と反応することができる有機誘導体化剤と反応させることが含まれる。二官能性薬剤での誘導体化は、例えば、非天然型CKPを、標的リガンドを精製するための方法における使用のための水不溶性支持マトリックスまたは表面と架橋するために有用である、逆もまた同様である。一般に使用される架橋剤には、例えば、1,1-ビス(ジアゾアセチル)-2-フェニルエタン、グルタルアルデヒド、4-アジドサリチル酸とのエステル等のN-ヒドロキシスクシンイミドエステル、3,3’-ジチオビス(スクシンイミジル-プロピオネート)等のジスクシンイミジルエステルを含むホモ二官能性イミドエステル、ビス-N-マレイミド-1,8-オクタン等の二官能性マレイミド、及びメチル-3-[(p-アジドフェニル)-ジチオ]プロピオイミデート等の薬剤が含まれる。
【0327】
他の修飾としては、グルタミニル残基及びアスパラギニル残基の対応するグルタミル残基及びアスパルチル残基それぞれへの脱アミド化、プロリン及びリジンのヒドロキシル化、セリルまたはトレオニル残基のヒドロキシル基のリン酸化、リジン、アルギニン、及びヒスチジン側鎖のα-アミノ基のメチル化(T.E.Creighton,Proteins:Structure and Molecular Properties,W.H.Freeman&Co.,San Francisco,pp.79-86(1983))、N末端アミンのアセチル化、ならびに任意のC末端カルボキシル基のアミド化が挙げられる。
【0328】
非天然型CKPの別の種類の共有結合的修飾は、非天然型CKPを、US4640835、US4496689、US4301144、US4670417、US4791192、またはUS4179337に記載される様式で、様々な非タンパク質性ポリマー、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール、またはポリオキシアルキレンのうちの1つに結合させることを含む。
【0329】
「ポリエチレングリコール」または「PEG」という用語は、カップリング剤、カップリング部分、または活性化部分(例えば、チオール、トリフレート、トレシレート(tresylate)、アジルジン(azirdine)、オキシラン、N-ヒドロキシスクシンイミド、またはマレイミド部分)を伴うかまたは伴わない、ポリエチレングリコール化合物またはその誘導体を意味する。「PEG」という用語は、500~150,000Daの分子量のポリエチレングリコールを示すことを意図し、これにはその類似体が含まれ、例えば、末端OR基がメトキシ基によって置き換えられている(mPEGと呼ばれる)。
【0330】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される非天然型CKP(例えば、非天然型VEGF-A結合CKPまたは非天然型LRP6結合CKP)は、ポリエチレングリコール(PEG)で誘導体化される。PEGは、2つのヒドロキシル基を有するエチレンオキシド繰返し単位の線状の水溶性ポリマーである。PEGは、典型的には約500ダルトン~約40,000ダルトンの範囲のそれらの分子量によって分類される。現在好ましい実施形態では、用いられるPEGは、5,000ダルトン~約20,000ダルトンの範囲の分子量を有する。本明細書に記載される非天然型CKPにカップリングされるPEGは、分岐状であっても非分岐状であってもよい(例えば、Monfardini,C.et al.1995Bioconjugate Chem 6:62-69)。PEGは、Nektar Inc.、Sigma Chemical Co.及び他の会社から市販されている。かかるPEGには、モノメトキシポリエチレングリコール(MePEG-OH)、モノメトキシポリエチレングリコール-スクシネート(MePEG-S)、モノメトキシポリエチレングリコール-スクシンイミジルスクシネート(MePEG-S-NHS)、モノメトキシポリエチレングリコール-アミン(MePEG-NH2)、モノメトキシポリエチレングリコール-トレシレート(MePEG-TRES)、及びモノメトキシポリエチレングリコール-イミダゾリル-カルボニル(MePEG-IM)が含まれるが、これらに限定されない。
【0331】
ある特定の実施形態では、用いられる親水性ポリマー、例えば、PEGは、一方の末端でメトキシ基またはエトキシ基等の非反応性基によってキャップされる。その後、ポリマーは、好適な活性化剤、例えば、ハロゲン化シアヌル(例えば、シアヌル酸塩化物、臭化物、またはフッ化物)、ジイマドズル(diimadozle)、無水試薬(例えば、ジブロモコハク酸無水物等のジハロコハク酸無水物)、アシルアジド、p-ジアゾイウムベンジル(diazoiumbenzyl)エーテル、3-(p-ジアゾニウムフェノキシ)-2-ヒドロキシプロピルエーテル)等との反応によって、他方の末端で活性化される。次いで、活性化されたポリマーは、本明細書の非天然型CKP(例えば、非天然型VEGF-A結合CKPまたは非天然型LRP6結合CKP)と反応して、ポリマーで誘導体化した非天然型CKPが生成される。あるいは、本明細書に提供される非天然型CKP中の官能基は、ポリマーとの反応のために活性化され得るか、または既知のカップリング方法を使用して協奏カップリング反応において2つの基が結合され得る。本明細書に提供される非天然型CKPが、当業者に既知であり、かつ当業者によって使用される無数の他の反応スキームを使用してPEGで誘導体化することができることは、容易に理解されるであろう。
【0332】
リポソーム
本明細書に開示される非天然型CKP(例えば、非天然型VEGF-A結合CKPまたは非天然型LRP6結合CKP)は、リポソームとして調製することもできる。本明細書に記載される非天然型EETI-IIスキャフォールドタンパク質を含有するリポソームは、当該技術分野で既知の方法によって、例えば、Epstein et al.,Proc Natl Acad Sci USA,82:3688(1985)、Hwang et al.,Proc Natl Acad Sci USA,77:4030(1980)、及び米国特許第4,485,045号及び同第4,544,545号に記載されるように調製することができる。循環時間が向上したリポソームは、米国特許第5,013,556号に開示されている。
【0333】
特に有用なリポソームは、ホスファチジルコリン、コレステロール、及びPEG誘導体化ホスファチジルエタノールアミン(PEG-PE)を含む脂質組成物を用いた逆相蒸発法により生成され得る。リポソームは、所定の細孔サイズのフィルターを通して押し出されて、所望の直径を有するリポソームが得られる。第2の治療剤も、任意に、リポソーム内に含有される。Gabizon et al.,J.National Cancer Inst.,81(19):1484(1989)を参照されたい。
【0334】
ヒト血管内皮成長因子A(VEGF-A)と結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)を含む薬学的組成物及び製剤
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKPと薬学的に許容される賦形剤とを含む薬学的組成物が本明細書に提供される。ある特定の実施形態では、所望の効果または結果を達成するために患者への眼投与に好適な組成物にするために、組成物は、緩衝液、担体、安定剤、保存剤、及び/または増量剤も含有し得る。ある特定の実施形態では、薬学的組成物は、非天然型VEGF-A結合CKPが角膜を貫通することを可能にする1つ以上の透過性増強剤を含む。かかる透過性増強剤の例としては、例えば、界面活性剤、胆汁酸、キレート剤、保存剤、シクロデキストリン(すなわち、親油性薬物と複合体を形成する、親水性外表面及び親油性内表面を有する円筒状オリゴヌクレオチド)等が挙げられる。かかる透過性増強剤は、化学的安定性及び生物学的利用能を増加させ、局所刺激を減少させる。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される薬学的組成物は、眼の様々な区画における非天然型VEGF-A結合CKPの吸収及び分散を増加させる薬剤をさらに含む。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される薬学的組成物は、粘膜付着特性により眼の生物学的利用能を増強することができる架橋ポリアクリル酸を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される薬学的組成物は、生体付着性ポリマーを含む。
【0335】
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される薬学的組成物は、インサイツのゲル化系、例えば、組成物が涙液と接触すると、特定の生理化学的パラメータ(イオン強度、温度、pH、または溶媒交換)によって眼球表面上でゾル-ゲル相転移を示す粘着性のポリマー系液体として製剤化される。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される薬学的組成物は、アイスプレーとして製剤化される。ある特定の実施形態では、提供される薬学的組成物は、リポソームとして製剤化される。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される薬学的組成物は、ニオソーム(すなわち、例えば、コレステロールを賦形剤として含有する非イオン性界面活性剤ベシクル)として製剤化される。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される薬学的組成物は、ファーマコソーム(pharmacosome)(すなわち、両親媒性薬物によって形成されたベシクル)として製剤化される。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される薬学的組成物は、マイクロエマルジョンとして製剤化される。様々な眼用薬学的製剤に関するさらなる詳細は、例えば、Gaikwad et al.(2013)Indo Amer J Pharm Res.3,3216-3232、Achouri et al.(2012)Drug Dev Indust Pharm.39,1599-1617、Lu(2010)Recent Pat Drug Deliv Formul.4,49-57、Baranowski et al.(2014)Sci World J.doi.org/10.1155/2014/861904、Lang(1995)Adv Drug Deliv Rev.16,39-43、Short(2008)Toxicologic Path.36,49-62、及びその他に提供されている。
【0336】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される非天然型VEGF-A結合CKPを含む薬学的組成物は、室温(例えば、約20~25℃)で、約0.5週間、約1.0週間、約1.5週間、約2.0週間、約2.5週間、3.5週間、約4.0週間、約1カ月、約2カ月、約3カ月、約4カ月、約5カ月、約6カ月、または6カ月超(これらの値の間の任意の範囲を含む)にわたり安定である。ある特定の実施形態では、本明細書に記載される非天然型VEGF-A結合CKPを含む薬学的組成物は、促進条件下(例えば、約37℃での保管)で、約0.5週間、約1.0週間、約1.5週間、約2.0週間、約2.5週間、3.5週間、約4.0週間、約1カ月、約2カ月、約3カ月、約4カ月、約5カ月、約6カ月、または6カ月超(これらの値の間の任意の範囲を含む)にわたり安定である。
【0337】
血管内皮成長因子A(VEGF-A)と結合する非天然型シスチンノットペプチド(CKP)を使用する治療方法
約40kDaの二量体糖タンパク質である血管内皮成長因子(VEGF-A)は、増殖、移動、及び管形成を刺激し、新しい血管の血管成長及び血管透過性の増加をもたらす強力な内皮細胞マイトジェンである。網膜または角膜における低酸素条件は、血管内皮成長因子(VEGF-A)の発現を誘発し、漏出血管の異常な(例えば、過剰または他の様式で不適切な)成長は、いくつかの消耗性眼疾患、例えば、糖尿病性の失明、網膜症、主に糖尿病性の網膜症、加齢黄斑変性(AMD)、増殖性糖尿病性網膜症(PDR)、末熟児網膜症(ROP)、脈絡膜血管新生(CNV)、糖尿病性黄斑浮腫、変性近視、フォンヒッペル・リンダウ病(von Rippel-Lindau disease)、眼のヒストプラスマ症、網膜静脈閉塞症(網膜分岐静脈閉塞症(BRVO)及び網膜中心静脈閉塞症(CRVO)の両方、角膜血管新生、網膜血管新生、及びルベオーシスの病理に寄与する。新しい血管のVEGF-A誘発性形成は有害であり、網膜、小柱網間、または角膜の血管新生は、最終的に視力喪失をもたらす可能性がある。
【0338】
ある特定の実施形態では、対象における眼疾患または障害を治療する方法であって、有効量の本明細書に記載される非天然型VEGF-A結合CKP、または本明細書に記載される非天然型VEGF-A結合CKPを含む組成物(例えば、薬学的組成物)を対象に投与することを含む方法が本明細書に提供される。ある特定の実施形態では、対象における眼疾患または障害の治療における使用のための、本明細書に記載される非天然型VEGF-A結合CKPを含む組成物(例えば、薬学的組成物)が提供される。ある特定の実施形態では、対象における眼疾患または障害の治療のための医薬品の製造における、本明細書に記載される非天然型VEGF-A結合CKP(またはかかる非天然型CKPを含む組成物)の使用が提供される。
【0339】
ある特定の実施形態では、治療される対象は、哺乳動物(例えば、ヒト、非ヒト霊長類、ラット、マウス、ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、イヌ、ネコ等)である。ある特定の実施形態では、対象は、ヒトである。ある特定の実施形態では、対象は、臨床患者、臨床試験ボランティア、実験用動物等である。ある特定の実施形態では、対象は、異常な血管新生及び/または異常な血管透過性を特徴とする眼疾患または障害(例えば、本明細書に記載されるもの)を有するか、または有するリスクがあると疑われる。ある特定の実施形態では、対象は、異常な血管新生及び/または異常な血管透過性を特徴とする眼疾患または障害(例えば、本明細書に記載されるもの)と診断されている。
【0340】
ある特定の実施形態では、眼疾患または障害は、血管増殖性眼疾患、例えば、糖尿病性の失明、網膜症、主に糖尿病性の網膜症、加齢黄斑変性(AMD)、増殖性糖尿病性網膜症(PDR)、未熟児網膜症(ROP)、脈絡膜血管新生(CNV)、糖尿病性黄斑浮腫、変性近視、フォンヒッペル・リンダウ病(von Rippel-Lindau disease)、眼のヒストプラスマ症、網膜静脈閉塞症(網膜分岐静脈閉塞症(BRVO)及び網膜中心静脈閉塞症(CRVO)の両方、角膜血管新生、網膜血管新生、及びルベオーシスからなる群から選択される血管増殖性眼疾患である。ある特定の実施形態では、角膜血管新生は、眼の感染症、眼の炎症、眼への外傷(化学熱傷を含む)、または角膜縁の厳しい細胞障壁の喪失に起因する。ある特定の実施形態では、網膜血管新生は、角膜ヘルペス、トラコーマ、またはオンコセルカ症に起因する。
【0341】
ある特定の実施形態では、有効量の本明細書に記載される非天然型VEGF-A結合CKP(またはかかる本明細書に記載される非天然型VEGF-A結合CKPを含む組成物)は、本明細書の他の箇所にさらに詳細に記載されるように、対象の眼に直接(例えば、硝子体内または局所的に)投与される。
【0342】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される非天然型VEGF-A結合CKP(またはかかる非天然型CKPを含む組成物)は、第2の薬剤と組み合わせて投与される。眼疾患または障害が炎症性反応によって引き起こされる患者の場合、抗炎症剤との併用療法が考慮され得る。例えば、それぞれ、炎症を低減させ、新しい血管の形成を妨げるためのステロイドと本明細書に記載される非天然型VEGF-A結合CKP(またはかかる非天然型CKPを含む組成物)との併用は、例えば、角膜血管新生を有する患者においてとりわけ有利であり得る。細菌性、ウイルス性、真菌性、またはアカントアメーバ性(acanthamoebal)感染症に続発する眼疾患または障害に罹患している患者は、抗菌剤、及び任意に、抗炎症剤と組み合わせた、本明細書に記載される非天然型VEGF-A結合CKP(またはかかる非天然型CKPを含む組成物)の投与から利益を得られる場合がある。眼疾患または障害に起因する角膜実質血管を有する患者は、角膜移植後の免疫拒絶反応の重大なリスクに晒されている。したがって、角膜血管新生の低減の成功は、移植片拒絶反応のリスクを低減することになるため、角膜移植前(及び、任意にその後も)の、本明細書に記載される非天然型VEGF-A結合CKP(またはかかる非天然型CKPを含む組成物)の投与は、角膜実質血管を有する患者にとりわけ有益であり得る。ある特定の実施形態では、本明細書に記載される非天然型VEGF-A結合CKP(またはかかる非天然型CKPを含む組成物)は、第2の抗血管新生剤と組み合わせて投与される。ある特定の実施形態では、本明細書に記載される非天然型VEGF-A結合CKP(またはかかる非天然型CKPを含む組成物)は、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)阻害剤と組み合わせて投与される。
【0343】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される非天然型VEGF-A結合CKP(またはかかる非天然型CKPを含む組成物)は、第2の療法と組み合わせて投与される。ある特定の実施形態では、第2の両方は、レーザ凝固療法(LPT)である。LPTは、レーザ光を使用して網膜に調節された損傷を引き起こし、有益な治療効果を生み出す。レーザ光の小さな発光は、漏出血管を密封し、異常な血管を破壊し、網膜裂孔を密封し、または眼の後ろの異常組織を破壊することができる。これは迅速で、非侵襲的であり、通常、麻酔用点眼剤以外の麻酔を必要としない。LPT技術及び装置は、眼科医に容易に利用可能である(Lock et al.(2010)Med J Malaysia 65:88-94を参照されたい)。LPTに関するさらなる詳細は、例えば、WO2014/033184に見出すことができる。
【0344】
ある特定の実施形態では、第2の療法は、光線力学療法(PDT)である。PDTは、光活性化分子を使用して、血管新生内皮に局所的損傷を引き起こし、血管閉塞をもたらす。好適な眼科用高倍率レンズを使用して、光ファイバーケーブル及び細隙灯によって単一の円形スポットとして光が網膜に送達される(レーザ処置)。光活性化化合物は、レーザ処置前に循環中に注入され、化合物の光活性化によって、血管新生に冒された領域に損傷が加えられる。1つの一般的に使用される光活性化化合物は、ベルテポルフィン(Visudyne(登録商標))である。ベルテポルフィンは、主にリポタンパク質によって血漿中に輸送される。酸素の存在下でベルテポルフィンが光によって活性化されると、反応性の高い短寿命の一重項酸素及び反応性酸素ラジカルが生成され、血管を取り囲む内皮を損傷する。損傷した内皮は、リポ-オキシゲナーゼ(ロイコトリエン)及びシクロオキシゲナーゼ(トロンボキサン等のエイコサノイド)経路を通して凝結促進及び血管作動因子を放出し、血小板凝集、フィブリン塊形成、及び血管収縮をもたらすことが知られている。ベルテポルフィンは、血管新生においていくらか優先的に蓄積するようである。光活性化化合物の光活性化に使用されるレーザの波長は、使用される特定の光活性化化合物によって異なり得る。PDTに関するさらなる詳細は、例えば、WO2014/033184に見出すことができる。
【0345】
ある特定の実施形態では、第2の療法は、ジアテルミー及び焼灼法であり、単極ジアテルミーユニットを通した凝固電流の適用、または縁郭で供給血管に挿入された電解針を使用した供給熱焼灼法によって血管が閉塞される。
【0346】
投与
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKP(またはかかる非天然型CKPを含む組成物)は、例えば、注射によって、例えば、結膜下注射、角膜間注射、または硝子体内注射によって投与される。水溶形態での投与が通常であり、典型的な容量は、20~150μl、例えば、40~60μl、または50μlである。注射は、30ゲージ×1/2インチ(12.7mm)針によって行われ得る。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKP(またはかかる非天然型CKPを含む組成物)は、投与のために用意された充填済みの無菌注射器で提供される。ある特定の実施形態では、注射器は、低いシリコーン含有量を有するか、またはシリコーンを含まない。注射器は、ガラス製であってもよい。送達のために充填済み注射器を使用することは、投与前の無菌アンタゴニスト溶液のあらゆる汚染を回避することができるという利点を有する。充填済み注射器はまた、投与する眼科医の取り扱いをより容易にする。硝子体内投与に関するさらなる詳細については、例えば、WO2014/033184、Fagan et al.(2013)Clin Exp Ophthalmol.41,500-507、Avery et al.(2014)Retina.34Suppl 12,S1-S18、及びDoshi et al.(2015)Seminar Ophthalmol.26,104-113を参照されたい。
【0347】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKP(またはかかる非天然型CKPを含む組成物)は、局所的に、例えば、点眼剤の形態で投与される。眼への局所薬物送達に関するさらなる詳細は、例えば、Loftsson et al.(2012)Acta Ophthalmologica.90,603-608、Patel et al.(2013)World J.Pharmacol.2,47-64、Freeman et al.(2009)Exp Rev Ophthalmol.4,59-64、及びBoddu et al.(2014)Recent Patents on Drug Delivery and Formulation.8,27-36に見出される。
【0348】
ある特定の実施形態では、硝子体内デバイスを使用して、非天然型VEGF-A結合CKP(またはかかる非天然型CKPを含む組成物)を眼内に連続的に送達する。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKP(またはかかる非天然型CKPを含む組成物)は、眼内挿入(例えば、Ocusert、Lactiser、Soluble Ocular Drug Insert(SODI)、Minidisc、コンタクトレンズ、フィルム、ろ紙ストリップ、人工涙インサート、及びコラーゲンシールドを含むがこれらに限定されない)を介して投与される。例えば、Gaikwad et al.(2013)Indo Amer J Pharm Res.3,3216-3232)を参照されたい。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKP(またはかかる非天然型CKPを含む組成物)は、徐放性デポー、眼球プラグ/リザーバ、眼インプラント(例えば、強膜または硝子体インプラント)として投与される。様々な胸膜及び硝子体内送達系が当該技術分野で既知である。これらの送達系は、典型的には、非生物分解性であり、能動的または受動的であり得る。例えば、WO2010/088548は、療法剤を送達するために受動拡散を使用する剛体を有する送達系を記載する。WO2002/l00318は、圧力差を介した能動的な投与を可能にする可撓体を有する送達系を開示する。あるいは、能動的送達は、埋め込み可能な小型ポンプによって達成することができる。治療剤を送達するための小型ポンプを使用する硝子体内送達系の例としては、Replenish,Inc.によって市販されているOphthalmic MicroPump System(商標)であり、これは、一定量の治療剤を所定の回数にわたって送達するようにプログラムすることができる。ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKP(またはかかる非天然型CKPを含む組成物)は、小型のカプセル様容器(例えば、シリコーンエラストマーカップ)内に入れられる。容器は、通常、虹彩の上で眼内に埋め込まれる。容器は、放出開口部を含む。非天然型VEGF-A結合CKP(またはかかる非天然型CKPを含む組成物)の放出は、非天然型VEGF-A結合CKP(またはかかる非天然型CKPを含む組成物)と開口部との間に設けられた膜によって、または容器に接続した小型ポンプを用いて調節され得る。あるいは、非天然型VEGF-A結合CKP(またはかかる非天然型CKPを含む組成物)は、容器外へのアンタゴニストの急速な拡散を防ぐ徐放性マトリックス内に置かれてもよい。好ましくは、硝子体内デバイスは、最初の1カ月でより高い初期速度で非天然型VEGF-A結合CKP(またはかかる非天然型CKPを含む組成物)を放出するように設計される。放出速度は、緩徐に、例えば、移植後の最初の1カ月にわたり、初期速度より約50%低い速度まで減少する。容器は、約4~6カ月持続する非天然型VEGF-A結合CKP(またはかかる非天然型CKPを含む組成物)の供給を保持するのに十分なサイズを有し得る。投与が連続的である場合には、非天然型VEGF-A結合CKP(またはかかる非天然型CKPを含む組成物)の低減された用量が有効な治療に十分であり得るため、容器内の供給は、1年以上、好ましくは約2年、より好ましくは約3年持続する場合がある。送達系の埋め込みに小規模な手術のみが必要であり、硝子体内注射が回避されるため、繰り返される硝子体内での患者のコンプライアンスの問題を回避することができる。非天然型VEGF-A結合CKP(またはかかる非天然型CKPを含む組成物)の硝子体内濃度は低減され、したがって、循環内に入る非天然型VEGF-A結合CKP(またはかかる非天然型CKPを含む組成物)による副作用の潜在的なリスクが減少する。
【0349】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKP(またはかかる非天然型CKPを含む組成物)は、イオン泳動によって投与される。イオン泳動は、微弱電流を印加して、組織内へのイオン性薬物の浸透を高める非侵襲的技術である(例えば、Myles et al.(2005)Adv Drug Deliv Rev 57,2063-79及びEljarrat-Binstock et al.(2006)J Controlled Release 110,479-89を参照されたい)。薬物は、その薬物と同じ電荷を帯びた電極と共に適用され、反対の電荷である外側電極は、身体の別の箇所に置かれて、回路を完成させる。薬物は、組織を通る電流の導電体として働く。
【0350】
眼への薬物の投与に関するさらなる詳細は、例えば、Kuno et al.(2011)Polymers 3,193-221、Short(2008)Toxicologic Path.36,49-62、Ghateet al.(2006)Expert Opin Drug Deliv 3,275-87、Davis et al.(2004)Curr Opin Mol Therap 6,195-205、Gaudana et al.(2010)AAPS J.12,348-360、及びその他に提供される。
【0351】
徐放性/長時間作用性送達製剤
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKP(またはかかる非天然型CKPを含む組成物)は、徐放性製剤として提供される。徐放性製剤は、典型的には、治療剤を生物分解性ポリマーと混合すること、またはそれを微粒子内にカプセル化することによって得られる。
【0352】
本発明による徐放性製剤は、典型的には、非天然型VEGF-A結合CKP(またはかかる非天然型CKPを含む組成物)と、高分子担体と、高分子担体からの非天然型VEGF-A結合CKP(またはかかる非天然型CKPを含む組成物)の放出速度を調節するための放出調節剤とを含む。ポリマー系送達組成物の製造条件を変えることによって、得られる組成物の放出反応速度特性を調整することができる。高分子担体は、通常、1つ以上の生物分解性ポリマーもしくはコポリマー、またはそれらの組み合わせを含む。例えば、高分子担体は、ポリ乳酸(PLA)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリラクチド-コ-グリコリド(PLGA)、ポリエステル、ポリ(オルトエステル)、ポリ(ホスファジン)、ポリ(リン酸エステル)、ポリカプロラクトン、またはそれらの組み合わせから選択され得る。
【0353】
ある特定の実施形態では、高分子担体は、PLGAである。放出調節剤は、典型的には、好ましくは10~40個の炭素原子を含む長鎖脂肪アルコールである。一般的に使用される放出調節剤には、カプリルアルコール、ペラルゴンアルコール、カプリンアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、パルミトレイル(palmitoleyl)アルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、エライジル(elaidyl)アルコール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、ポリ不飽和エライドリノレイル(elaidolinoleyl)アルコール、ポリ不飽和リノレイルアルコール、エライドリノレイルアルコール、ポリ不飽和リシノレイルアルコール、アラキジルアルコール、ベヘニルアルコール、エルシルアルコール、リグノセリル(lignoceryl)アルコール、セリルアルコール、モンタニル(montanyl)アルコール、クルイチル(cluytyl)アルコール、ミリシルアルコール、メリシルアルコール、及びゲジル(geddyl)アルコールが含まれる。
【0354】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKP(またはかかる非天然型CKPを含む組成物)は、マイクロスフェアベースの徐放性組成物中に組み込まれる。ある特定の実施形態では、マイクロスフェアは、PLGAから調製される。マイクロスフェア中に組み込まれる非天然型VEGF-A結合CKP(またはかかる非天然型CKPを含む組成物)の量及び非天然型VEGF-A結合CKP(またはかかる非天然型CKPを含む組成物)の放出速度は、マイクロスフェアの調製に使用される条件を変えることによって調節することができる。かかる徐放性製剤を製造するプロセスは、US2005/0281861及びUS2008/0107694に記載される。
【0355】
ある特定の実施形態では、非天然型VEGF-A結合CKP(またはかかる非天然型CKPを含む組成物)は、生物分解性インプラント(例えば、マイクロニードル)内に組み込まれる。マトリックスインプラント(例えば、マイクロニードル)は、典型的には、初回負荷量に続いて、1日~6カ月の期間の間の漸減用量を必要とする眼疾患を治療するために使用される (Davis et al.(2004)Curr Opin Mol Therap 6,195-205)。これらは、水及び二酸化炭素に分解するポリ乳酸(PLA)及び/またはポリ乳酸グリコール酸(PLGA)から最も一般的に作製される。インプラントからの薬物放出の速度及び程度は、ラクチド(遅い)及びグリコリド(速い)の相対濃度を変えること、ポリマー重量比を変えること、さらなるポリマー層を加えること、または疎水性の不溶性薬物を使用することによって減少させることができる。薬物の放出は、一般に、一次速度論に従い、薬物放出の初期バーストに続いて、薬物レベルの急速な低下を伴う。生物分解性インプラントは、経時的に溶解するため、除去を必要としない(Hsu(2007)Curr Opin Ophthalmol 18,235-9)。生物分解性インプラントはまた、ポリマーPLA/PLGA比によって、短期間(週)から長期間(月~年)に及ぶ用量及び治療における柔軟性を可能にし、用量及び治療要件は経時的に変化し得るため、これは疾患進行に薬物送達を合わせる別の利点である。眼投与のための生物分解性インプラント(例えば、PLGAまたはPLAインプラント)の製造及び実装に関するさらなる詳細は、例えば、WO2006/093758、US2006/0182783、WO2009/026461、US2008/0181929、US2009/0263460、US2010/0015158、US2011/0207653、及びUS2014/0154321に提供される。眼内薬物送達のためのマイクロニードルに関するさらなる詳細は、例えば、Donnelly et al.(2010)Drug Deliv 14,187-207、USP7918814,Yavux et al.(2013)Sci World J.doi.org/10.1155/2013/732340、及び他の箇所に提供される。
【0356】
製品及びキット
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される非天然型VEGF-A結合CKPを含有する製品、及び眼疾患または障害(例えば、過剰な血管新生を特徴とする血管増殖性眼疾患または眼障害)の治療に有用な材料が提供される。製品は、容器と、容器上または容器に伴ってラベルもしくは添付文書とを含み得る。好適な容器には、例えば、ボトル、バイアル、注射器等が含まれる。容器は、ガラスまたはプラスチック等の多様な材料から形成され得る。ある特定の実施形態では、容器は、眼疾患または障害(例えば、過剰な血管新生を特徴とする血管増殖性眼疾患または眼障害)の治療に有効な組成物を保持し、注射デバイス、局所及び注射可能な医薬品、手術器具、縫合糸及び縫合針、ならびにアイカバーを含むがこれらに限定されない、徐放性眼または眼内薬物送達系の埋め込みに必要な物品の完全なセットを有し得る。ある特定の実施形態では、容器は、無菌単位分量パッケージを保持する。組成物中の少なくとも1つの活性薬剤は、本明細書に記載される非天然型VEGF-A結合CKPである。ラベルまたは添付文書は、組成物が、眼疾患または障害(例えば、過剰な血管新生を特徴とする血管増殖性眼疾患または眼障害)の治療のために使用されることを示す。ラベルまたは添付文書は、非天然型VEGF-A結合CKP(またはかかる非天然型CKPを含む組成物)を患者に投与するための指示をさらに含む。本明細書に記載される併用療法を含む製品及びキットも企図される。
【0357】
添付文書とは、かかる治療剤製品の適応症、使用法、投薬量、投与、禁忌症についての情報、及び/またはその使用に関する警告を含む、治療薬の商用のパッケージに通例含まれる説明書を指す。ある特定の実施形態では、添付文書は、非天然型VEGF-A結合CKPを含む組成物が、眼疾患または障害(例えば、本明細書に記載される過剰な血管新生を特徴とする血管増殖性眼疾患または眼障害)の治療のために使用されることを示す。
【0358】
様々な目的、例えば、VEGF-Aの単離または検出に有用なキットも、任意に製品と組み合わせて提供される。VEGF-Aの単離及び精製のために、キットは、ビーズ(例えば、セファロースビーズ)にカップリングされた本明細書に記載される非天然型VEGF-A結合CKPを含有し得る。インビトロ、例えば、ELISAまたはブロットでのVEGF-Aの検出及び定量化のための本明細書に記載される非天然型VEGF-A結合CKPを含有するキットが提供され得る。製品と同様に、キットは、容器と、容器上または容器に伴ってラベルもしくは添付文書とを含む。例えば、容器は、少なくとも1つの本明細書に記載される非天然型VEGF-A結合CKPを含む組成物を保持する。例えば、希釈剤、緩衝液、対照抗体等を含有する追加の容器も含まれ得る。ラベルまたは添付文書は、組成物の説明、ならびにインビトロまたは診断用途のための指示を提供し得る。
【実施例】
【0359】
実施例1:実施例2~3の材料及び方法
M13ファージ上のEETI-IIの提示。
以前に記載されたファージミドpS2202bを修飾することによって、EETI-IIがM13のバクテリオファージ上に提示された(Skelton,N.J.,Koehler,M.F.,Zobel,K.,Wong,W.L.,Yeh,S.,Pisabarro,M.T.,Yin,J.P.,Lasky,L.A.,and Sidhu,S.S.(2003)Origins of PDZ domain ligand specificity.Structure determination and mutagenesis of the Erbin PDZ domain.J Biol Chem 278,7645-7654)。標準の分子生物学技術を使用して、Erbin PDZドメインをコードするpS2202dのフラグメントを、EETI-IIをコードするDNAフラグメントで置き換えた。得られたファージミド(p8EETI-II)は、マルトース結合タンパク質分泌シグナル、続いてgDタグ及びEETI-II、及び最後にM13メジャーコートタンパク質p8をコードするオープンリーディングフレームを含有した。p8EETI-IIを有するE.ColiをM13-KO7ヘルパーファージと共感染させ、培養物を、50μg/mlのカルベネシリン(Carbenecillin)及び25μg/mlのカナマイシンを添加した30mlの2YT培地中で、30℃で一晩増殖させた。繁殖したファージを標準プロトコルに従って精製し(Tonikian,R.,Zhang,Y.,Boone,C.,and Sidhu,S.S.(2007)Identifying specificity profiles for peptide recognition modules from phage-displayed peptide libraries.Nat Protoc 2,1368-1386)、1ml PBT緩衝液(PBS、0.5%BSA、及び0.1% TWEEN(登録商標)20)中で再懸濁させ、p8EETI-II DNAを包含し、EETI-IIを提示するファージ粒子を生成した。ファージELISAを使用して提示レベルを分析した。
【0360】
ライブラリ構築及び選別
Kunkel変異誘発法に従ってEETI-IIライブラリを構築した(Kunkel,T.A.,Roberts,J.D.,and Zakour,R.A.(1987)Rapid and efficient site-specific mutagenesis without phenotypic selection.Methods Enzymol 154,367-382)。3つのライブラリを構築した:Cys以外の全ての天然アミノ酸をコードする縮重コドンを用いて、6、8、または10アミノ酸長のループ1(3~8)をランダム化したライブラリ1;または同じセットの縮重コドンを用いて、固定した5アミノ酸長のループ5(22~26)をランダム化したライブラリ2;または19アミノ酸をコードする縮重コドンを用いて、6、8、及び10アミノ酸を有するループ1、ならびに5アミノ酸を有するループ5を同時にランダム化したライブラリ3。等モル濃度の19アミノ酸をコードする三量体ホスホロアミダイトのカスタムミックスを使用して、変異誘発のためのオリゴヌクレオチドを合成した。(Glen Research,Sterling,VA)。終止鋳型は、3~26の領域における3つの終止コドンを含有するp8EETI-IIの一本鎖DNAであり、3つのライブラリの全てを構築するために使用した。3つのライブラリのプールは、約3×1010の固有メンバーを含有し、25μg/mlのhVEGF(8-109)を使用してプレートをコーティングし、30℃で一晩培養物を増殖させることによって溶出したファージを繁殖させたという変形を伴って標準プロトコルに従い、プレート上に捕捉されたhVEGF(8-109)に対する結合選択ラウンドを繰り返した(Tonikian,R.,Zhang,Y.,Boone,C.,and Sidhu,S.S.(2007)Identifying specificity profiles for peptide recognition modules from phage-displayed peptide libraries.Nat Protoc 2,1368-1386)。
【0361】
スポットファージELISA。
4ラウンドの結合選択の後に、個々のファージクローンを採取し、96ウェルブロック中、50μg/mlのカルベネシリン及びM13-KO7ヘルパーファージを含有する450μlの2YT培地に植え付け、37℃で一晩増殖させた。以下のように、スポットファージELISAを用いて上清を分析した:hVEGF(8-109)またはBSAを384ウェルMAXISORP(商標)イムノプレート上にコーティングし、PBT緩衝液で希釈した(1:3)ファージ上清をウェルに添加した。プレートを洗浄し、結合したファージを抗M13-HRP、続いてTMB基質で検出した。これらのアッセイにおいて、BSA単独へのファージ結合を並行して試験して、バックグランド結合を評価した。hVEGF-A(8-109)に対する結合シグナルがBSA(バックグランド)に対する結合シグナルよりも3倍超高いクローンを陽性と見なした。陽性クローンをDNA配列分析に供した。
【0362】
結晶学。
安定な複合体を形成するために、VEGF-Aを7mg/mlに濃縮し、6倍モル過剰量のVEGF_CKP9.54.90変異型と共にインキュベートした。2:1のタンパク質:リザーバ溶液の滴比を使用するハンギングドロップ蒸気拡散法によって、単斜晶空間群P1211のVEGFA/VEGF_CKP9.54.90結晶を19℃で増殖させた。リザーバ溶液は、100mMのHEPES(pH7.4)及び26%PEG3350を含有した。結晶を、25%PEG200を添加したリザーバ溶液中で凍結保護し、データ収集前に液体窒素中で急速冷凍した。
【0363】
データ収集及び構造決定。
Advanced Photon Sourceでビームライン21IDFを用いて1.64ÅまでX線回折データを収集した。iMosflmを使用してデータを処理した。構造は、PhenixのPhaserを使用した分子置換によって、探索モデルとして以前に公開されたapo VEGF-A構造(PDB:1VPF)及び非対称ユニットにおける1つのVEGF-A二量体を用いて解明した。VEGF_CKP9.54.90変異型について、明らかなFo-Fc密度が存在したため、Cootを使用してこの変異型の構造を手動で密度に構築し、次いで、Phenix及びCootを使用した精製及び再構築の反復ラウンドに供した。
【0364】
細胞IC50を決定するためのKDR-CHO VEGFアッセイ
KDR-CHO細胞(gDタグKDRで安定にトランスフェクトされたCHO細胞)を、細胞増殖培地(DMEM/ハムF-12、10%ダイアフィルトレーションFBS(GIBCOカタログ番号26400)、25mM HEPES、2mM L-GLUTAMAX(商標))中で増殖させた。VEGF刺激アッセイのために、5×104細胞/ウェルを、96ウェル組織培養プレート内の100μlの細胞プレート培地(DMEM/ハムF-12、0.2% BSA、0.25%ダイアフィルトレーションFBS、25mM HEPES、2mM L-GLUTAMAX(商標))中にプレーティングし、37℃で一晩インキュベートした。培地を100μlの無血清細胞刺激培地(DMEM/ハムF-12、0.5% BSA、25mM HEPES)で置き換え、細胞を37℃で2時間インキュベートした。刺激の1時間前に、培地を50μlの無血清細胞刺激培地で置き換えた。同時に、VEGF(hVEGFの場合は50ng/ml、mVEGF及びrVEGFの場合は100ng/ml)を、50μlの無血清細胞刺激培地中、37℃で1時間、滴定量のCKPまたは抗VEGFと共にプレインキュベートし、細胞に添加した。細胞を37℃で15分間刺激し、培地を除去した。細胞を、130μlの氷冷細胞溶解緩衝液(150mM NaCl、50mM HEPES、0.5% Triton-X 100、HALTプロテアーゼ及びホスファターゼ阻害剤カクテル(ThermoFisher Scientific,Inc.カタログ番号78444)、5mM EDTA)で溶解した。KDRのVEGF媒介性Tyrリン酸化をELISAに基づくアッセイによって判定した。簡潔には、MAXISORP(商標)96ウェルプレート(ThermoFisher Scientific,Inc.カタログ番号439454)を、PBS(1μg/ml)中で希釈された100μlの抗gD抗体を用いて4℃で一晩コーティングし、洗浄緩衝液(PBS、0.05% TWEEN(登録商標)20、pH7.4)で3回洗浄した。プレートを300μlのブロッキング緩衝液(PBS、0.5%BSA)を用いて室温で1時間ブロッキングし、続いて、洗浄緩衝液で3回洗浄した。上記のKDR-CHO細胞溶解物(100μl)を各ウェルに添加し、室温で2時間インキュベートした。プレートを洗浄緩衝液で4回洗浄し、続いて、100μlの0.5μg/mlビオチン結合抗ホスホチロシン(クローン4G10、Milliporeカタログ番号16-103)と共に、ブロッキング緩衝液中、室温で2時間インキュベートした。4回洗浄した後、プレートを100μlのHRP結合ストレプトアビジンと共に、ブロッキング緩衝液中、室温で30分間インキュベートした。4回洗浄した後、プレートを100μlのTMB基質(BD Biosciences)を用いて室温で20~30分間展開し、50μlのH2SO4溶液の添加により停止した。450nmに設定したマイクロプレートリーダーを使用して、各プレートの光学濃度を判定した。
【0365】
競合ELISA
各ペプチドの結合特異性を、競合ELISAによって確立した。最初に、PBS中、4℃で一晩、MAXISORP(商標)プレート内の2または5μg/mLのVEGF-A、VEGF-B、VEGF-C、VEGF-D、PlGf-2、NGF、EGF、PDGF-ββ、またはIGF-1をコーティングすることによって、プレート-ELISAフォーマット中の各増殖因子のそれらの対応する受容体への結合を確認した。ブロック緩衝液(0.5%BSA及び0.05%TWEEN(登録商標)20を含むPBS)を用いて室温で2時間ブロッキングした後、アッセイ緩衝液(0.5%BSA及び0.05%TWEEN(登録商標)20を含むPBS)を使用して受容体-Fc融合またはビオチン化受容体を連続希釈し、室温で1時間インキュベートした。それぞれ、抗ヒトFc-HRP(Life Technologies)または高親和性ストレプトアビジン-HRP(ThermoFisher Scientific,Inc.)と共に30分間インキュベートすることによって、結合した受容体-Fcまたはビオチン化受容体の量を検出した。ブロッキング後に、一定濃度の受容体-Fc融合またはビオチン化受容体(受容体の濃度を、EC60に設定した)を含有する連続希釈したペプチドの混合物を添加し、1時間インキュベートしたこと以外、上記と同一の様式で競合ELISAを実施した。全ての組換えヒトタンパク質及び抗体は、R&D Systems(Minneapolis,MN)から購入した。
【0366】
SPR結合アッセイ
0.1%DMSO(v/v)を含有するHBS-EP緩衝液(10mM HEPES(pH7.4)、150mM NaCl、3mM EDTA、及び0.005%v/v界面活性剤P20)を用いて、BIACORE(商標)3000機器(GE Healthcare)上、37℃で、表面プラズモン共鳴技術を使用してVEGF-Aの阻害剤の結合動態及び親和性を評価した。アッセイのフォーマットに応じて、ストレプトアビジンセンサ(SA)またはデキストランコーティングされた(CM5)センサのいずれかを以下に記載されるように利用した。
【0367】
SAセンサとの使用の場合、PBS中、氷上で2時間、それぞれ、1:1.5モル比でタンパク質をEZ結合NHS-PEG4-ビオチン(Pierce)と共にインキュベートすることにより、VEGF-Aをまずビオチン化(2ビオチン/VEGF-A以下)した。次いで、10モル過剰量のグリシン(pH8.0)の添加によって反応を停止させ、Amicon 0.5mL 3000MWCO超遠心濾過器(EMD Millipore)を使用してPBSに試料を緩衝液交換した。LC-MS分析によってタンパク質のビオチン化状態を確認した。次いで、ビオチン化VEGF-Aを、約400の共鳴単位(RU)シグナルまで表面上に捕捉した。VEGF-AをCM5センサ上に固定化するために、最初に、供給業者の指示に従い、N-エチル-N’-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドヒドロクロリド及びN-ヒドロキシスクシンイミドの混合物(EDC/NHS)で表面を活性化した。次いで、VEGF-Aをカップリング緩衝液(0.1M酢酸緩衝液、pH5.0)に希釈し、シグナルが約400RUに達するまで注入し、続いて、1Mエタノールアミン(pH8.0)で洗浄して、残りの活性化部位を停止させた。
【0368】
捕捉ステップに続き、一連のペプチド濃度を、一致するDMSO濃度を有するHBS-EP緩衝液中で0.1%になるように調製し、80μL/分の流量で注入した。次いで、1:1結合モデルを使用して得られたセンサグラムを分析して、Scrubber 2.0(BioLogic Software)を使用して動力学的データ及び親和性を得た。
【0369】
CKP合成及び折り畳み
線状前駆体LRP6ペプチドを、DMSO(0.5mg/mL)、0.1M重炭酸アンモニウム(pH9)、50%DMSO中、1mMの還元グルタチオンに溶解し、室温で24時間振とうしながらインキュベートした。RP-HPLCによってC18カラム上で折り畳まれたCKPを精製し、次いで、収集した画分を質量分析法によって分析し、プールし、使用前に凍結乾燥した。
【0370】
細胞培養及びトランスフェクション。
ホタルルシフェラーゼWntレポーターで安定にトランスフェクトされたHEK293細胞(Gong et al.(2010)PLoS ONE 5,9:e12682)及びpRL-SV40 Renillaルシフェラーゼ(Promega)を、10%FBS、2mM GLUTAMAX(商標)、及び40μg/mlハイグロマイシンを添加したDMEM:F12(50:50)中で90%コンフルエンスまで増殖させた。細胞を、5%CO2加湿インキュベータ中、37℃で24時間インキュベートした。インキュベーションに続き、細胞をトリプシン処理(PBS中、0.05% Gibco 15400-54)し、次いで、10% FBS、2mM GLUTAMAX(商標)を添加したDMEM:F12(50:50)中で4×105細胞/mlまで希釈した。白色マイクロ試験用96ウェルoptiluxプレート(カタログ番号353947)の個々のウェルに20,000細胞を充填し、約24時間インキュベートした。FUGENE(登録商標)HDを使用して、各ウェルをWnt1-pCDNA3.2(5ng/ウェル)またはWnt3a-pCDNA3.2(25ng/ウェル)でトランスフェクトし、次いで、24時間増殖させた。全てのLRP6結合変異型をDMSO中で希釈し、0、0.1、0.1、1.0、10、及び100μMのペプチド濃度で、1%の最終DMSO濃度で細胞に6時間添加した。刺激のため、組換えWnt3a(5036-WN-010/CF、R&D Systems)をPBS中で50ng/mLまで希釈し、示されるCKPを含むインキュベーション培地に添加した。
【0371】
次いで、各試薬の半分の体積を使用すること以外、製造業者の指示に従いPromegaのDUAL-GLO(登録商標)キットを使用して、全てのアッセイにおけるルシフェラーゼ反応を測定した。Perkin Elmer ENVISION(商標)Multilabel Readerで蛍光発光及びRenilla発光を測定した。蛍光発光:Renilla発光の比率を計算し、示されるWntタンパク質を発現するかまたはそれで処理した対照細胞の比率に対して正規化した。log(阻害剤)対正規化した反応-可変勾配Y=100/(1+10^((LogIC50-X)*ヒル勾配))を使用して使用して、Prism Graphpadの正規化したデータを使用して阻害定数を計算した。Holm-Sidak法を使用して統計的有意性をアルファ=5.000%で判定した。計算は、全ての行が、同じ分散(SD)を有する集団に由来する試料であると仮定し、有意である場合にP<0.05である残差平方和F検定を使用して、有意に異なるものとしてIC50を特定した。
【0372】
実施例2A:VEGF-Aと結合する非天然型EETI-II変異型の生成
EETI-II(
図1)を、M13バクテリオファージの表面上の提示のためのスキャフォールドとして選択した。EETI-IIを、M13主要コートタンパク質p8のN末端に融合させた。さらに、提示レベルを確認するために、gD-tagを、EETI-II配列のN末端に操作した。EETI-IIフレームワークに基づき、以下のように3つのペプチドファージライブラリを生成した:ループ1アミノ酸残基をランダム化し、ループ長が可変である(6、8、10残基)ライブラリI;ループ5アミノ酸残基をランダム化し、天然ループ長が固定されたライブラリII;及びループ1及び5の両方のアミノ酸含量を同時にランダム化し、ループ1の長さが6~10アミノ酸残基で可変である一方、ループ5の長さが固定されたライブラリIII。3つのライブラリは、合わせて、3×10
10の固有メンバーを含有し、VEGF-Aに対する選択ラウンドを繰り返した。
【0373】
VEGF-Aに対するパニングは、hVEGF
8-109に結合した13の固有の変異型を生成した(表19を参照されたい)。これらの変異型は、ループ1において、またはループ1及び5において同時に、アミノ酸組成の差異を含んだ。また、いくつかの変異型が、EETI-IIに存在する天然ループと比較して、より長いループを有した。保存されたYXSモチーフも、ループ5において明らかであった。これらの固有の変異型のうちの7つに対応する可溶性の折り畳まれたシスチンノットペプチドを生成し、これらは全て、ファージ競合ELISAにおいてhVEGF-Aへの結合を示した(表19)。さらに、変異型のうちのいくつかを細胞アッセイで評価し、それらは、低いμMにおいてIC
50でヒト、マウス、及びラットVEGF-A活性の異種間阻害を示した。
【0374】
これらの変異型の効力をさらに改善するため、VEGF_CKP7及びVEGF_CKP9を追跡した。VEGF-CKP7フレームワーク内のループ1及び5についてソフトランダム化を行い、ヒトVEGF-Aに結合した16の固有変異型を得た(以下の表21を参照されたい)。
【0375】
VEGF-CKP9フレームワーク内のループ1及び5についてソフトランダム化を行い、ヒトVEGF-Aに結合した16の固有変異型を得た(以下の表22~24を参照されたい)。
【0376】
ファージ滴定アッセイにおけるさらなる検証のためにこれらのクローンを選択し、さらなるインビトロ評価のためにこれらの配列のうちの10に対応する可溶性の折り畳まれた形態を生成した(以下の表25を参照されたい)。変異型のこのセットのうち、VEGF_CKP9.2、VEGF_CKP9.54、及びVEGF_CKP9.63が、インビトロ及び細胞アッセイにおいて、親VEGF-CKP9と比較して、VEGF-Aに対する効力の改善を示し、100~200nMの範囲のIC
50を有した(表25を参照されたい)。
【0377】
効力を改善するために、リード9.54及び9.63分子を選択し、ループ2をランダム化したこれらのフレームワークに基づいて新たなファージライブラリを生成した。新たなライブラリをhVEGF-Aに対してパニングし、親9.54及び9.63と比較して(それぞれ、表26及び27を参照されたい)、VEGF-Aに対して有意に改善した効力を示した多数のループ2変異型が得られ、最も高い効力を有する分子は、0.5~2nMの範囲のIC
50を示した(以下の表28を参照されたい)。
【0378】
hVEGF-A(8-109)に対するVEGF_CKP9.63.1、VEGF_CKP9.63.27、VEGF_CKP9.63.44、VEGF_CKP9.63.69、及びVEGF_CKP9.63.12の親和性/効力が以下の表29に示される。
【0379】
変異型VEGF_CKP9.54.90(表26の列2を参照されたい)及びVEGF_CKP9.63.12(表27の列6を参照されたい)、ならびに親変異型VEGF_CKP9.54(表24の列12を参照されたい)及びVEGF_CKP9.63(表24の列15を参照されたい)は、ヒト、マウス、ラット、及びウサギVEGF-Aに、表面プラズモン共鳴によって判定して、類似した親和性で結合する。以下の表30を参照されたい。
【0380】
VEGF_CKP9.54.90もVEGF-Aに対して高度に選択的であり、VEGF-B、VEGF-C、及びVEGF-D等の他のVEGFアイソフォーム、またはP1GF、EGF、NGF、IGF、及びPDGF等の他の成長因子に結合せず、その活性を阻害しない。
図2A及び2Bに示されるように、変異型VEGF_CKP9.54.90は、VEGF-AとKDRとの間の相互作用、ならびにVEGF-AとFlt-1との間の相互作用を妨害するが、VEGF-BとFlt-1との間、VEGF-CとFlt-4との間、VEGF-DとFlt-4との間、PIGF-2とFlt-1との間、EGFとEGFRとの間、PDGFとPDGFRとの間、NGFとNGFRとの間、またはIGFとIGFRとの間の相互作用を妨害しない。
【0381】
EETI-IIとは異なり、VEGF_CKP9.54.90、VEGF_CKP9.54、及びVEGF_CKP9.63.12は、ペプチド基質切断アッセイにおいて測定されるトリプシンプロテアーゼ活性を阻害しない(Stanger et al.(2014)FEBS Lett.588(23),4487-96)。
図3を参照されたい。しかしながら、VEGF_CKP9.54.90及びVEGF_CKP9.63.12は、トリプシン消化に対する耐性の程度を維持する(
図4を参照されたい)。VEGF_CKP9.54.90の約20%が、37℃でのトリプシンによる24時間のインキュベーション後に、ループ2内のArg13で切断された。
【0382】
VEGF_CKP9.54、VEGF_CKP9.63、及びVEGF_CKP9.54.90は、それぞれ、おおむね3ターンαヘリックスを含有し、それぞれ野生型EETI-IIのものとはことなるジスルフィドシグネチャを採用する(野生型EETI-IIの場合、C1-C4、C2-C5、C3-C6に対して、VEGF_CKP9.54.90の場合、C1-C4、C2-C3、C5-C6)。
図5を参照されたい。ヘリックスの一方の側で、VEGF_CKP9.54.90は、ループ1、2、及び3、ならびにαヘリックスの約1.5ターンを包含する、2つのジスルフィド結合(C1-C4及びC2-C3)によって架橋された二環式融合構造を形成する。ループ5は、ヘリックスの反対側に形成され、C5-C6ジスルフィド結合によって制約される。
【0383】
VEGF-Aと複合体化したVEGF_CKP9.54、VEGF_CKP9.63、及びVEGF_CKP9.54.90の共結晶構造が得られた。VEGF-Aと複合体化したVEGF_CKP9.54、VEGF_CKP9.63、及びVEGF_CKP9.54.90の共結晶構造は、非常に類似している。VEGF-Aと複合体化したVEGF_CKP9.54の共結晶構造については、
図5及び6を参照されたい。VEGF_CKP9.54、VEGF_CKP9.63、及びVEGF_CKP9.54.90の構造が非常に類似していることを考慮し(
図5及び6を参照されたい)、VEGF_CKP9.54.90を用いてさらなる試験を行った。VEGF_CKP9.54.90の残基Phe15-Tyr26によって画定されるヘリックスは、VEGF-A表面との広範な疎水性及び極性相互作用を形成する(以下の表31を参照されたい)。さらに、約3ターンのαヘリックス内に形成され、それを安定化させる骨格H結合のネットワークが存在する。一般に、VEGF_CKP9.54.90は、骨格-骨格、側鎖-骨格、及び側鎖-側鎖相互作用を含む、分子内極性及び疎水性接触によって安定化した小型の合成構造を示す(表32)。VEGF-Aと接触するVEGF_CKP9.54.90の表面は、本質的に主に疎水性であり、極性側鎖をほとんど含まない(表31)一方、VEGF-Aと相互作用しないペプチドの反対側の表面は、溶媒曝露され、主に極性の性質を有する。
【0384】
VEGF-A上のVEGF_CKP9.54.90の結合面は、天然受容体及びG6.31抗体のものと重なる(
図7及び8)。ペプチド界面内にあるVEGF-A上の接触残基が、表33に要約され、
図9に示される。VEGF-A上のVEGF_CKP9.54.90の結合エピトープは、げっ歯類においてSerと置換される主要なGly88残基にそれらのヒトVEGF-Aとの相互作用が依存するため、マウスまたはラットVEGF-Aに結合しないラニビズマブ及びベバシズマブのものとは異なる(
図10)。VEGF_CKP9.54.90の結合様式は、それがGly88に実質的に依存しないことを示し、この概念は、ペプチドがヒト及びげっ歯類VEGF-Aの両方に効率的に結合したという観察によって立証される。部位特異的変異誘発を利用して、結晶構造から認められたタンパク質-ペプチド界面におけるいくつかの接触を確認した。予想通り、VEGF-A上のY21A、Q89A、及びF17A/M81A変異は、VEGF-A上のVEGF_CKP9.54.90の結合の減少をもたらした。
図11を参照されたい。しかしながら、K48A変異は、VEGF_CKP9.54.90の結合を約2~3倍増強し、この様態は、G6.31抗体で認められたものと類似する(Fuh et al.(2006)J.Biol.Chem.281,6625-6631)。以下の表34及び
図11を参照されたい。
【0385】
次に、脈絡膜血管新生のVEGF-A駆動モデルにおけるそれらのインビボ有効性について、VEGF-A結合変異型VEGF_CKP9.54.90、VEGF_CKP9.63.12、及びVEGF_CKP9.63.44を評価した。ラット眼内にレーザで焼かれたスポットを作り、14日の期間の後に、異なる間隔で硝子体内に投与されたペプチドの存在及び不在下で新しい血管の形成を監視した。ペプチドVEGF_CKP9.54.90は、対照眼と比較して、ペプチド治療された眼における血管新生面積の有意な低減によって測定される、ラット眼におけるレーザ誘発脈絡膜血管新生の有効な阻害を示した。
図12を参照されたい。
【0386】
VEGF-Aと複合体化したVEGF_CKP9.54.90の共結晶構造は、ループ3及び4内の天然アミノ酸残基が、必ずしもVEGF-Aへの結合に最適な配向にあるとは限らず(
図9を参照されたい)、それらのVEGF-A表面との相互作用を増強するため、またはペプチド折り畳み及び安定性を改善し得るペプチド内の分子内相互作用を引き出すために修飾され得ることを明らかにした。したがって、リード分子の効力及び様態をさらに改善する目的で、ループ3及び4のみがランダム化された9.54、54.1、及び9.63、63.12の配列に基づいて新たなファージライブラリを構築した。これらの特定のフレームワークは、リード分子よりわずかに弱いが、親和性の改善を検出するためのアッセイにおける十分なダイナミックレンジを可能にするために選択された。VEGF-Aへの結合の改善を示したループ3及び4のみに変異を含有する多くの新たなクローンが特定された。得られた配列のうち14個を選択し、リードVEGF_CKP9.54.90またはVEGF_CKP9.63.12分子内のループ3及び4上にグラフトし、次いで、折り畳まれた状態の対応する可溶性分子を生成した。14個の親和性成熟変異型のアミノ酸配列は、以下の表35に提供される。
【0387】
L3/L4変異を含有する全ての可溶性分子は、54.90または63.12.12と比べて、細胞アッセイにおいて効力の改善を示した。3つのリード分子、VEGF_CKP9.54.90.67、VEGF_CKP9.54.90.53、及びVEGF_CKP9.63.12.12は、約0.5~約1nMの範囲の細胞IC
50値を有した。
図13及び以下の表36を参照されたい。
【0388】
VEGF-Aと複合体化したVEGF_CKP9.63の共結晶構造は、ループ1内の8位にあるTyr残基が、VEGF-A上のGln22の側鎖と水素結合を形成し得ることを明らかにした。
図14を参照されたい。VEGF_CKP9.54由来の変異型(例えば、表35の変異型)において、8位のアミノ酸は、Pheである。したがって、得られたF8Y変異型の親和性及び/または可溶性を改善させることを目標として、表35の変異型のうちのいくつかにおいてPhe8をTyrに変異させることを求めた。F8Y変異は、分子のうちのいくつかの(例えば、VEGF_CKP9.54.1.F8Y、VEGF_CKP9.54.90.F8Y、及びVEGF_CKP9.54.90.67.F8Y)の親和性/効力の中程度の改善を示した一方、いくつかの他の場合において、それは、最小またはわずかな負の効果を示した(例えば、VEGF_CKP9.54.90.13.F8Y、及びVEGF_CKP9.54.90.62.F8Y)。ある特定の変異型の結合親和性(表面プラズモン共鳴によって判定される)が比較される表37、及びある特定の変異型の効力(細胞IC
50によって判定される)が比較される表38を参照されたい。F8Y置換は、VEGF_CKP9.54.90.67.F8Yの可溶性を約2mg/ml改善する助けとなった。VEGF_CKP9.54.90.67.F8Yをさらなる追跡調査のために選択した。
【0389】
様々なCKP変異型の酸化安定性を以下のようにアッセイした:水中、5μLの11mM AAPH(Calbiochemカタログ番号100110)を50μLの変異型ペプチド試料(20mM酢酸ヒスチジン(pH5.5)中、1mg/mLペプチドとして調製された)に添加し、混合物を40℃で16時間インキュベートした。インキュベーションの終わりに、27.5μLの40mMメチオニンの添加によって試料の反応を停止させ、続いて160μlの20mM酢酸ヒスチジン、100mMスクロース(pH5.5)を添加して試料を希釈した。LC-MSによって反応を分析した。
【0390】
VEGF_CKP9.54.90が、ループ1内のMet5で約30%の酸化を経たことが認められた。Met5の非天然型アミノ酸ノルロイシでの置き換えにより、VEGF_CKP9.54.90は、酸化に対して完全に耐性となった。Met5のノルロイシンでの置き換えはまた、結合有効性に好都合な効果を有した(約2倍の改善)。変異型VEGF_CKP9.54.90.67 F8Y M5Nle、VEGF_CKP9.54.90.53 M5Nle、及びVEGF_CKP9.63.12.12 M5Nleを生成した。Met5Nle変異型の3つ全てのMet5Nleは、それらの親分子と比較して約1.5~2倍の細胞効力の中程度の改善を示した。
【0391】
次に、VEGF_CKP9.54.90のループ1内のTrp9のナフタレンベースのアミノ酸置換のVEGF-A結合親和性への効果を評価した。VEGFと複合体化したVEGF_CKP9.54.90の結晶構造は、VEGF_CKP9.54.90のTrp9残基(及びそれに由来する変異型)が、VEGF-A表面と相互作用し、より大きな環系が適合することを可能にし得る残存空間を有することを示す。この仮説を試験するために、Trp9のインドール環を1-または2-ナフチル異性体で置き換えたVEGF_CKP9.54.90の可溶性変異型を生成した。これらの分子は、親VEGF_CKP9.54.90と比べて低減した細胞効力を示した。F8Y置換及び/または非天然型アミノ酸置換を含むVEGF_CKP9.54.90由来の変異型の効力に関するさらなるデータは、表38に提供される。
【0392】
N末端及びC末端の2つのグリシン残基をトリミングすることによってリードVEGF_CKP9.54.90 F8Yを短縮して、変異型VEGF_CKP9.54.90 F7Y Δ2Gを生成することにより、VEGF_CKP9.54.90と比べて細胞効力がわずかに低減した。上記の表38を参照されたい。
【0393】
実施例2B:C末端アミノ酸延長を含むVEGF-A結合非天然型EETI-II変異型の生成
VEGF-Aに対する増強した親和性を有するさらなるペプチド変異型を特定するために、9.54(配列番号52)、9.54.1(配列番号99)分子を選択し、2つの追加のアミノ酸をそれらのC末端に付加したこれらのフレームワークに基づいて新たなファージライブラリを生成した。
【0394】
9.54ライブラリから、hVEGF-A(8-109)に対する結合シグナルがBSA(バックグラウンド)よりも3倍超高い22個のクローンを特定した(表39)。これらのヒットは、ループ2内、ループ2及び4内、またはループ2、4、及び5内のアミノ酸組成の変異を含有した。
【0395】
9.54.1ライブラリから、hVEGF-A(8-109)に対する結合シグナルがBSA(バックグラウンド)よりも3倍超高いクローンを特定した(表40)。
【0396】
【0397】
クローン9.54-28(表39)は、ファージ競合ELISA(上記)によって判定して、9.54と比較して約10倍改善されたhVEGF-A(8-109)に対する結合親和性を示した。(
図15を参照されたい)。クローン9.54.1-2、9.54.1-36、9.54.1-42、9.54.1-63、及び9.54.1-90(表40)も、ファージ競合ELISAによって判定して、9.54.1と比較して約10倍改善されたhVEGF-A(8-109)に対する結合親和性を示した。(
図15を参照されたい)。
【0398】
ペプチド9.63(配列番号55)及び9.63.44(配列番号125)を、上記のようにさらなる修飾のために選択した。それらのC末端に2つの追加のアミノ酸を付加したこれらのフレームワークに基づく新たなファージライブラリを生成した。
【0399】
9.63ライブラリから、hVEGF-A(8-109)に対する結合シグナルがBSA(バックグラウンド)よりも3倍超高い28個のクローンを特定した(表41)。これらのヒットは、ループ2及び4内のアミノ酸組成の変異を含有した。
【0400】
9.63.44ライブラリから、hVEGF-A(8-109)に対する結合シグナルがBSA(バックグラウンド)よりも3倍超高い17個のクローンを特定した(表42)。これらのヒットは、ループ4内のアミノ酸組成の変異を含有した。クローン9.63.44-55は、ループ2内のアミノ酸組成の変異を含有し、クローン9.63.44-10は、ループ3内のアミノ酸組成の変異を含有した。興味深いことに、表42のクローン9.63.44-12及び表41の9.63-70は、同じアミノ酸配列を有する。
【0401】
クローン9.63.44-1~9.63.44-14(表42)は、ファージ競合ELISAによって判定して、9.63.44と比較して改善されたhVEGF-A(8-109)に対する結合親和性を示した。(
図16A及び16Bを参照されたい)。
【0402】
まとめると、上記の結果は、それらのC末端に2つのアミノ酸を付加することによってリードペプチド9.54(配列番号52)、9.54.1(配列番号99)、9.63(配列番号55)、及び9.63.44を延長することにより、hVEGF-A(8-109)に対して約10倍高い結合親和性を有する変異型が生成されることを示す。
【0403】
次に、ペプチド9.54.90(配列番号102)及び63.12.12.M5L(配列番号386)を、上記のようにさらなる修飾のために選択した。簡潔には、2つの追加のアミノ酸、3つの追加のアミノ酸、または4つの追加のアミノ酸をC末端に付加した9.54.90に基づいて新たなファージライブラリを生成した。2つの追加のアミノ酸をC末端に付加した63.12.12.M5Lに基づいてライブラリの第2のセットを生成した。
【0404】
2アミノ酸C末端延長を含む9.54.90ライブラリから、hVEGF-A(8-109)に対する結合シグナルがBSA(バックグラウンド)よりも3倍超高い6個のクローンを特定した(表43)。
【0405】
3アミノ酸C末端延長を含む9.54.90ライブラリから、hVEGF-A(8-109)に対する結合シグナルがBSA(バックグラウンド)よりも3倍超高い10個のクローンを特定した(表44)。
【0406】
4アミノ酸C末端延長を含む9.54.90ライブラリ由来の全てのペプチドは、3アミノ酸C末端延長を含有した。
【0407】
2アミノ酸C末端延長を含む63.12.12.M5Lライブラリから、hVEGF-A(8-109)に対する結合シグナルがBSA(バックグラウンド)より3倍より高い9個のクローンを特定した(表45)。
【0408】
実施例2C:C末端アミノ酸延長を含むVEGF-A結合非天然型EETI-II変異型の特性評価
上記の表43~45に提供される変異型を、上記のようにファージ競合ELISAによってアッセイして、hVEGF-A(8-109)に対してより高い結合親和性を有する変異型を特定する。
【0409】
次いで、例えば、9.54.1-2、9.54.1-36、9.54.1-42、9.54.1-63、及び9.54.1-90、ならびに9.63.44-1~9.63.44-14を含む、hVEGF(8-109)に対するより高い親和性を示すクローン(例えば、表39~45に提供されるもの等)を、上記のようなファージ競合ELISA及びVEGF-KDR相互作用ELISAにおける阻害活性等のさらなるインビトロ評価のために選択する。
【0410】
次いで、表面プラズモン共鳴によってクローンを分析して、hVEGF-A(8-109)、hVEGF-A 165、マウスVEGF-A 164、ラットVEGF-A、及びウサギVEGF-Aを含む様々なVEGFアイソフォームに対するそれらの親和性を判定する。
【0411】
さらなる分析を行って、VEGF-Aに対するクローン特異性を評価する。例えば、上記のように、VEGF-A、VEGF-B、VEGF-C、VEGF-D、PlGf-2、NGF、EGF、PDGF-β、またはIGF-1との競合ELISAを行う。
【0412】
クローンを、ペプチド基質切断アッセイにおいて測定されるトリプシンプロテアーゼ活性を阻害するそれらの能力についてもアッセイする(Stanger et al.(2014)FEBS Lett.588(23),4487-96)。
【0413】
例えば、Y21A、K48A、Q89A、及びF17A/M81Aを含む様々なhVEGF変異体に対するクローンの結合動態及び親和性を、上記のように判定する。
【0414】
次に、上記のように、脈絡膜血管新生のVEGF-A駆動モデルにおけるそれらのインビボ有効性について評価する。
【0415】
変異型の酸化安定性を上記のようにアッセイする。
【0416】
実施例3:LRP6と結合する非天然型EETI-II変異型の生成
実施例2Aに記載されるナイーブEETI-IIライブラリを、LRP6 E1E2タンパク質に対する選択ラウンドを繰り返した。LRP6 E1E2に結合した22個の固有のクローンを特定した(表46)。これらの初期ヒットは、ループ1及び5内にアミノ酸内容の変異を含有した。いくつかの変異体において、ループ1は、天然EETI-IIフレームワークのものと比較してより長い長さを示した。特に、LRP6に結合する新たに発展した配列は、内因性LRP6リガンドである天然Dkk1分子内に存在するモチーフ(NAI)に類似するにコンセンサスモチーフ(NXI)をループ1内含有した。新たに発展した変異型は、天然リガンドにおいて生じるモチーフを再現した。
【0417】
LRP6の細胞外ドメインは、Frizzled受容体及びWntタンパク質と相互作用してWntシグナルを伝播する4つのプロペラドメイン(E1~E4)からなる。モジュールアプローチを利用し、LRP6は、そのE1-E2またはE3-E4ドメインのいずれかの特定のWntアイソフォームへの選択的結合を介して、それぞれWnt1またはWnt3aシグナル伝達を区別する(Hannoush et al.(2010)J.Biol.Chem.285,9172-9179)。Wnt1及びWnt3aシグナル伝達アームを薬理学的に描写するために、LRP6 E1-E2に選択的に結合するリガンドを特定することを求めた。
【0418】
特定した配列のうち、R1、LRP6_CKP6、及びLRP6_CKP19を、Wnt1またはWnt3aシグナル伝達のいずれかに対するそれらの薬理学的活性を試験するために、可溶性の折り畳まれた形態で生成した。以下の表47及び48に示されるように、細胞ベースのシグナル伝達レポーターアッセイにおいてR77によるWnt1またはWnt3aに対する有意な選択性は認められなかった。一方、R1及びR19は、ルシフェラーゼレポーターアッセイにおいて測定して、Wnt3aと比較してWnt1シグナル伝達に対する選択的阻害を示し(それぞれ160倍及び11倍でWnt1がWnt3aを上回る)、これは、これらの変異型がLRP6 E3-E4ドメインを標的としないという概念を支持する(IC
50>44μM)。まとめると、データは、新たに発展した変異型の特異性及び天然リガンドで生じるモチーフの模倣におけるそれらの効果を強調する。さらに重要なことに、特定した変異型は、Wnt1及びWnt3シグナル伝達を探索するための薬理学的手段を提供する。
【0419】
表47及び48のF1、F2、及びF3はそれぞれ、R1、LRP6_CKP6、及びLRP6_CKP19の精製中に得られたピーク画分1、2、および3を示す。
【0420】
前述の実施例は、例示目的のためのみに提供されており、決して、本発明の範囲を限定するようには意図されていない。本明細書に示されて説明される修正に加えて、本発明の様々な修正が前述の説明から当業者に明らかになり、それらは添付の特許請求の範囲内のものである。
【配列表】