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特許71670313、4-エチレンジオキシチオフェンを含む電解質、これを含む電解キャパシタ及び電子材料素材{Solid electrolyte including 3、4-ethylenedioxythiophene、electrolytic capacitor and electronic material including the same}
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  • 特許-3、4-エチレンジオキシチオフェンを含む電解質、これを含む電解キャパシタ及び電子材料素材{Solid  electrolyte  including  3、4-ethylenedioxythiophene、electrolytic  capacitor  and  electronic  material  including  the  same} 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-28
(45)【発行日】2022-11-08
(54)【発明の名称】3、4-エチレンジオキシチオフェンを含む電解質、これを含む電解キャパシタ及び電子材料素材{Solid electrolyte including 3、4-ethylenedioxythiophene、electrolytic capacitor and electronic material including the same}
(51)【国際特許分類】
   H01B 1/12 20060101AFI20221031BHJP
   H01G 9/028 20060101ALI20221031BHJP
   H01G 9/15 20060101ALI20221031BHJP
   C07D 495/04 20060101ALI20221031BHJP
【FI】
H01B1/12 F
H01G9/028 G
H01G9/15 100
C07D495/04 101
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019536010
(86)(22)【出願日】2017-12-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-02-13
(86)【国際出願番号】 KR2017014931
(87)【国際公開番号】W WO2018124574
(87)【国際公開日】2018-07-05
【審査請求日】2020-12-11
(31)【優先権主張番号】10-2016-0184115
(32)【優先日】2016-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】515068085
【氏名又は名称】ドンジン セミケム カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】DONGJIN SEMICHEM CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100139594
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 健次郎
(72)【発明者】
【氏名】カン ピュンナム
(72)【発明者】
【氏名】イ ドヒョン
(72)【発明者】
【氏名】シン キュスン
(72)【発明者】
【氏名】キム ドミン
【審査官】和田 財太
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-146315(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01B 1/12
H01G 9/028
H01G 9/15
C07D 495/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式1で表される一つ以上の3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体を含む電解質であって、前記3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体は下記化学式2又は下記化学式3で表される前記電解質
[化学式1]

前記化学式1で、l及びnはそれぞれ独立して、0乃至3の整数で、Aは存在しないか、酸素原子(O)を0乃至5個含む炭素数1乃至20のアルキル基又はアルキレン基、炭素数6乃至20のアリーレン基、炭素数4乃至15の環状型又は鎖型アルキレン基であり、Bは炭素数1乃至20のアルキル基であるか、

であり、但し、l+nは3以下の整数であり、但し、l+nが0でAが存在しない場合、Bは炭素数1のアルキル基が除外される。
[化学式2]

前記化学式2で、lは0乃至3の整数で、pは1乃至19の整数である。
[化学式3]

前記化学式3で、Aは存在しないか、酸素原子(O)を0乃至5個含む炭素数1乃至20のアルキル基又はアルキレン基、炭素数6乃至20のアリーレン基、炭素数4乃至15の環状型又は鎖型アルキレン基である。
【請求項2】
前記3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体は下記化学式2及び3で表される化合物を含む共重合体である、請求項1に記載の電解質。
[化学式2]

[化学式3]

前記化学式2及び3で、lは0乃至3の整数で、pは1乃至19の整数であり、Aは存在しないか、酸素原子(O)を0乃至5個含む炭素数1乃至20のアルキレン基であるか、炭素数6乃至20のアリーレン基、炭素数4乃至15の環状型又は鎖型アルキレン基である。
【請求項3】
一つ以上の下記化学式4で表される化合物を更に含む、請求項1又は2に記載の電解質。
[化学式4]

前記化学式4で、Rは水素又は炭素数1乃至20のアルキル基である。
【請求項4】
前記Aは炭素数4乃至15の環状型又は鎖型アルキレン基であるか、炭素数6乃至15のフェニレン基、ビフェニレン基又はナフタレン基である、請求項1に記載の電解質。
【請求項5】
酸化被膜を持つ陽極電極層;
陰極電極層;及び
前記陽極電極層と陰極電極層の間に位置するセパレーター及び電解質を含み、
下記化学式1で表される一つ以上の3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体を含む、電解キャパシタであって、前記3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体は下記化学式2又は下記化学式3で表される前記電解キャパシタ
[化学式1]

前記化学式1で、l及びnはそれぞれ独立して、0乃至3の整数で、Aは存在しないか、酸素原子(O)を0乃至5個含む炭素数1乃至20のアルキル基又はアルキレン基、炭素数6乃至20のアリーレン基、炭素数4乃至15の環状型又は鎖型アルキレン基であり、Bは炭素数1乃至20のアルキル基であるか、

であり、但し、l+nは3以下の整数であり、但し、l+nが0でAが存在しない場合、Bは炭素数1のアルキル基が除外される。
[化学式2]

前記化学式2で、lは0乃至3の整数で、pは1乃至19の整数である。
[化学式3]

前記化学式3で、Aは存在しないか、酸素原子(O)を0乃至5個含む炭素数1乃至20のアルキル基又はアルキレン基、炭素数6乃至20のアリーレン基、炭素数4乃至15の環状型又は鎖型アルキレン基である。
【請求項6】
前記3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体は下記化学式2及び3で表される化合物を含む共重合体である、請求項に記載の電解キャパシタ。
[化学式2]

[化学式3]

前記化学式2及び3で、lは0乃至3の整数で、pは1乃至19の整数であり、Aは存在しないか、酸素原子(O)を0乃至5個含む炭素数1乃至20のアルキレン基であるか、炭素数6乃至20のアリーレン基、炭素数4乃至15の環状型又は鎖型アルキレン基である。
【請求項7】
下記化学式4で表される化合物を更に含む、請求項5又は6に記載の電解キャパシタ。
[化学式4]

前記化学式4で、Rは水素又は炭素数1乃至20のアルキル基である。
【請求項8】
下記化学式1で表される一つ以上の3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体を含む電子材料用素材であって、前記3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体は下記化学式2又は下記化学式3で表される前記電子材料用素材
[化学式1]

前記化学式1で、l及びnはそれぞれ独立して、0乃至3の整数で、Aは存在しないか、酸素原子(O)を0乃至5個含む炭素数1乃至20のアルキル基又はアルキレン基、炭素数6乃至20のアリーレン基、炭素数4乃至15の環状型又は鎖型アルキレン基であり、Bは炭素数1乃至20のアルキル基であるか、

であり、但し、l+nは3以下の整数であり、但し、l+nが0でAが存在しない場合、Bは炭素数1のアルキル基が除外される。
[化学式2]

前記化学式2で、lは0乃至3の整数で、pは1乃至19の整数である。
[化学式3]

前記化学式3で、Aは存在しないか、酸素原子(O)を0乃至5個含む炭素数1乃至20のアルキル基又はアルキレン基、炭素数6乃至20のアリーレン基、炭素数4乃至15の環状型又は鎖型アルキレン基である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は3、4-エチレンジオキシチオフェンを含む電解質、これを含む電解キャパシタ及び電子材料素材に関するもので、より詳細には耐電圧が高く、等価直列抵抗が低い3、4-エチレンジオキシチオフェンを含む電解質、これを含む電解キャパシタ及び電子材料用(導電性)素材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近には電子機器の性能が向上され、小型化されて行きながら、モバイル機器のように、固定された場所で使用するだけではなく、移動中に電子機器を使用する頻度数が増加している趨勢である。例えば、電気車等のように、たくさんの電子機器が具備されている苛酷な環境でも円滑な駆動ができるように、電子機器の長期信頼性確保が重要視されている。
【0003】
前記のような、電子機器に使用される電解コンデンサは陽極側対向電極としてアルミニウム及びタンタル等が使用され、陽極箔に誘電体を形成し、陽極箔及び陰極箔にセパレーターを介在(陽極箔及び陰極箔の間に位置)させた後、捲回してコンデンサ素子を形成し、形成されたコンデンサ素子に電解質層を形成して、アルミニウム等の金属製ケースや合成樹脂製のケースにコンデンサ素子を密封させた構造を持つ。
【0004】
前記電解質に使用される伝導性高分子では通常的に、3、4-エチレンジオキシチオフェン等の重合性モノマーと酸化剤溶液をそれぞれ混合して重合によって製造される伝導性高分子が広く知られている。
【0005】
従来に合成されてきた3、4-エチレンジオキシチオフェンモノマーは単一のモノマーだけで重合をしたり3次炭素位置に1置換されている構造で耐電圧特性を向上させた形態に行われていた(公開特許2012-0113701号参照)。
【0006】
しかし、このようなアルキルグループが置換された3、4-エチレンジオキシチオフェンの単独重合ではある程度の耐圧特性向上を期待できるが、高耐圧特性を持つ電解質を作るのは難しい問題点があり、長いアルキルグループを導入することで高耐圧特性を持つ電解質を作ることはできるが、このような場合には、等価直列抵抗(ESR)も又高すぎくなる問題点がある。
【発明の概要】
【0007】
従って、本発明の目的は耐電圧特性が向上されながら等価直列抵抗が低く、長期信頼性を持つ3、4-エチレンジオキシチオフェンを含む電解質、これを含む電解キャパシタ及び電子材料用(導電性)素材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために、下記化学式1で表される一つ以上の3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体を含む電解質を提供する。
[化学式1]
【0009】
前記化学式1で、l及びnはそれぞれ独立して、0乃至3の整数で、Aは存在しないか(Aの左側鎖基とAの右側鎖基が単結合で連結される)、酸素原子(O)を0乃至5個含む炭素数1乃至20のアルキル基又はアルキレン基、炭素数6乃至20のアリーレン基、炭素数4乃至15の環状型又は鎖型アルキレン基であり、Bは炭素数1乃至20のアルキル基であるか、
であり、但し、l+nは3以下の整数である。
【0010】
又、本発明は酸化被膜を持つ陽極電極層;陰極電極層;及び前記陽極電極層と陰極電極層間に位置するセパレーター及び電解質を含め、前記電解質は前記化学式1で表される一つ以上の3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体を含む電解キャパシタを提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明に従う電解質は3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体を使用し、耐電圧特性が優秀で、低い等価直列抵抗(ESR)特性を持つ。又、本発明に従うキャパシタは耐電圧特性が優秀で、低い等価直列抵抗(ESR)特性を持ちながら、長期信頼性が優秀である。更に、本発明の3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体たちは伝導性がとても優秀である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1は本発明に従うキャパシタの一例である電解コンデンサの斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付された図面を参照して本発明をより詳細に説明する。
【0014】
本発明に従う電解質は一つ以上の3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体(3、4-ethylenedioxy thiophene derivative、EDOT)をふくめる。
【0015】
前記3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体はアルキル基及び/又はアルコキシ基を含むことで、耐電圧特性を向上させて、低い等価直列抵抗(Equivalent Serial Resistance、ESR)を持たせることで、下記化学式1で表される。
[化学式1]
【0016】
前記化学式1で、l及びnはそれぞれ独立して、0乃至3、具体的には、0乃至2の整数で、Aは存在しないか(Aの左側鎖基とAの右側鎖基が単結合で連結される)、酸素原子(O)を0乃至5個含む炭素数1乃至20のアルキル基又はアルキレン基(例えば、鎖型等)であるか、炭素数6乃至20のアリーレン基、より具体的には、炭素数4乃至15の環状型又は鎖型アルキレン基であるか、炭素数6乃至15のフェニレン基、ビフェニレン基又はナフタレン基であることがあるし、例えば、
等であることがある。又、Bは炭素数1乃至20のアルキル基(例えば、鎖型)であるか、
であることがある。ここで、
は結合部を意味し、但し、l+nは3以下の整数である。
【0017】
具体的には、前記3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体は下記化学式2又は3で表示できる。
[化学式2]
[化学式3]
【0018】
前記化学式2及び3で、l、Aは化学式1で定義した通りであるし、pは1乃至19、具体的には1乃至10、より具体的には1乃至7の整数である。
【0019】
又、本発明の3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体は前記化学式2及び3で表される化合物たちをそれぞれ又は混合して使用できるし、一つ以上の下記化学式4で表される化合物をもっと混合して使用できるし、例えば、(a)一つ以上の化学式2で表される3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体、(b)一つ以上の化学式3で表される3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体、(c)一つ以上の化学式2で表される3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体及び一つ以上の化学式4で表される3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体の混合物、(d)一つ以上の化学式3で表される3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体及び一つ以上の化学式4で表される3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体の混合物、(e)一つ以上の化学式2で表される3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体、一つ以上の化学式3で表される3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体及び一つ以上の化学式4で表される3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体の混合物が使用されることができ。このような場合、耐電圧特性がもっと優秀で、もっと低い等価直列抵抗を持つことができて、効果的である。ここで、混合物は単純に混合されていたり、共重合されている共重合体を意味し、具体的には、共重合体を意味する。
[化学式4]
【0020】
前記化学式4で、Rは水素又は炭素数1乃至20のアルキル基、具体的には、炭素数3乃至10のアルキル基(例えば、鎖型アルキル基)である。
【0021】
本発明に従う電解質内で、化学式2乃至4で表される化合物が混合されて使用される場合、化学式3で表される3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体の含量は電解質100重量部に対して、0.1乃至10重量部、具体的には、0.5乃至5重量部、より具体的には、1乃至3重量部で、化学式2及び/又は4で表される3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体の含量はそれぞれ1乃至99モル%、具体的には、20乃至80モル%、より具体的には、50乃至50モル%である。前記3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体たちの含量が前記範囲を外れると、3、4-エチレンジオキシチオフェン重合体間の密集度が低くて、耐電圧特性及び等価直列抵抗が良くなかったり、3、4-エチレンジオキシチオフェン重合体たちの密集度が高くて等価直列抵抗があまりにも高くなることがある。
【0022】
本発明に従う電解質は前記化学式3で表される化合物が電解質内で、重合体形成時、下記構造体1に表せた通り、相異なる重合体間の架橋剤役割をすることができて、このような場合、3、4-エチレンジオキシチオフェン重合体間の結合をより堅固にすることで、耐電圧特性を向上させて、低い等価直列抵抗(Equivalent Serial Resistance、ESR)を持たせることができる。
[構造体1]
【0023】
前記構造体1で、R、l、p及びAは前記化学式1で定義した通りである。
【0024】
本発明に従う電解質で、化学式1で表される3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体の重量平均分子量は、導電性高分子電解質としての役割を遂行できる限り特別な制限がないが、通常1、000乃至500、000、具体的には、5、000乃至20、000である。前記重量平均分子量の値が小さい過ぎると、誘電体酸化被膜層が十分な耐電圧特性を出せなくて、漏洩電流が高くなれるし、大きい過ぎると、3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体が完全に溶解されなくて堅固で、均一な電解質層を形成できなくて、耐電圧特性及び低い等価直列抵抗の効率が低くなることがある。
【0025】
前記化学式2で表される3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体の製造方法は製造することさえできれば、特別な制限はなく、例えば、下記反応式1及び2に表せた通り、先に、トリエチルアミン下で、化合物eと塩化トルエンスルホニルを反応させ、化合物f(化学式2の第1中間体)を製造する。次に、p-トルエンスルホン酸下で、3、4-ジメトキシチオフェンと化合物gを反応させ、化合物h(化学式2の第2中間体)を製造した後、ジメチルスルホキシド(dimethyl sulfoxide)下で、製造された化合物hと塩化アセチルを反応させて化合物iを製造した。その次に、製造された化合物iを水酸化ナトリウムと反応させ、化合物j(化学式2の第3中間体)を製造した後、ジメチルホルムアミド下で、製造された化合物j、化合物f及び水素化ナトリウムを反応させて製造できる。下記反応式1及び2で、l及びpは前記化学式2で定義された通りである。
[反応式1]
[反応式2]
【0026】
前記化学式3で表される架橋剤の製造方法は、上と同じく、製造方法に特別な制限はなく、例えば、下記反応式3及び4に表せた通り、先に、トリエチルアミン(triethylamine、TEA)及び塩化メチレン(methylene chloride、MC)下で、化合物aと塩化トルエンスルホニル(toluensulfonyl chloride)を反応させ、化合物b(化学式3の第1中間体)を製造する。次に、ジメチルホルムアミド(dimethylformamide、DMF)下で、製造された化合物b、前記化合物j及び水素化ナトリウム(sodium hydride、NaH)を反応させ、製造できる。
[反応式3]
【0027】
前記化学式4で表される3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体の製造方法は製造方法に特別な制限はなく、例えば、下記反応式4に表せた通り、3、4-ジメトキシチオフェン(3、4-dimethoxythiophen)と化合物dで表されるジオール(diol)化合物を反応させて製造できる。
[反応式4]
【0028】
本発明に従う電解質は架橋剤及び3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体が重合されて形成できるし、その方法には特別な制限がないし、例えば、化学的酸化重合及び電気分解酸化重合中どんな方法でも形成できるし、具体的には化学的酸化重合を利用して共重合体を製造できる。例えば、前記架橋剤及び3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体たちと酸化剤が溶解された溶液を混合した後、加熱して重合させることができる。
【0029】
前記酸化剤としては有機スルホン酸鉄(III)が使用できるし、具体的には、p-トルエンスルホン酸第3鉄塩、ベンゼンスルホン酸第3鉄塩、ナフタレンスルホン酸第3鉄塩等を使用できる。又、前記酸化剤が溶解される溶媒としてはn-ブタノール、エタノール、トルエン等を使用できるが、前記酸化剤は20乃至90重量%、具体的には、30乃至80重量%、より具体的には、40乃至70重量%の酸化剤がアルコール類型の溶媒に溶解されているのである。
【0030】
次に、本発明に従う電解キャパシタを説明する。図1は本発明に従うキャパシタの一例である電解コンデンサの斜視図である。図1に図示された通り、本発明に従う電解キャパシタは酸化被膜を持つ陽極電極層(1);陰極電極層(2);及び前記陽極電極層と陰極電極層の間に位置するセパレーター(separator、5)及び電解質を含む。前記電解質は前記化学式1で表される3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体(例えば、前記化学式2及び4のモノマーたちと前記化学式3の架橋剤)を含む一つ以上のモノマーたちの重合体である。前記セパレーター(5)は含浸性が良いセルロース系、耐圧特性が良いアクリル系があるし本発明の架橋剤及び3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体を利用した場合には密度が低くて炭化工程が必要ないナイロン系を使用することが望ましいが、ナイロン系に限定されるのではない。
【0031】
本発明に従う電解キャパシタを製造するためでは、先に酸化被膜を持つ陽極電極層(1)と陰極電極層(2)の間にセパレーター(5)を位置させる。次に、前記陽極電極層(1)と陰極電極層(2)の間に、前記化学式1で表される3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体を含む一つ以上のモノマーたちと酸化剤を含浸させて、前記モノマーたちを加熱して電解質を形成し、前記含浸は120秒の間遂行することができる。次に、形成されたキャパシタ素子にエポキシ樹脂を使用して前記キャパシタケースを製造し、陽極に電圧4Vを印加した後エージングをして電解キャパシタを製造する。
【0032】
本発明に従う電解キャパシタは高い耐電圧及び低い等価直列抵抗を持つので、多様な電子部品たち、例えば、中央処理回路及び電源回路等のキャパシタを使用する回路に使用できるし、前記回路はコンピューター、サーバー、カメラ、ゲーム機、DVD機器、AV機器及び携帯電話等の各種デジタル機器、各種電源等の電子機器に使用できるし、本発明に従う3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体たちは伝導性が優秀で、透明導電性液晶ディスプレイ、エレクトロルミネセンスディスプレイ、エレクトロクロミックディスプレイ、太陽電池、タッチパネル等の電極及び電磁波遮断材等の器材の素材で使用できる。
【実施例
【0033】
以下、実施例を通じて本発明をより詳細に説明するが、本発明が下記実施例によって限定されるのではない。
【0034】
[製造例1]化学式4の単量体製造
下記反応式5に表せた通り、3、4-ジメトキシチオフェン(3、4-dimethoxythiophene)(1)(30.00g、208.06mmol)、エチレングリコール(ethyleneglycol)(2)(25.83g、416.12mmol)、p-トルエンスルホン酸(p-toluenesulfonic acid)(3.96g、20.81mmol)及びトルエン300mLを混合し、100℃で12時間の間攪拌しながら反応させた。エチルアセテートを添加し、反応液を完全に溶解させて、水で抽出した後、有機層を硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥して、残った有機層を濃縮した。濃縮された有機層を二酸化珪素(SiO)カラムクロマトグラフィーでヘキサン:エチルアセテート=10:1(体積比)混合溶液で展開しながら、カラム精製して、3、4-エチレンジオキシチオフェン(3、4-Ethylenedioxythiophene、EDOT)である化合物3(20.70g、70% yield)を得られた。
【0035】
H-NMR(CDCl、Varian 400MHz):δ4.18(4H、s)、6.31(2H、s)
[反応式5]
【0036】
[製造例2]化学式4の単量体製造
下記反応式6に表せた通り、3、4-ジメトキシチオフェン(3、4-dimethoxythiophene)(1)(30.00g、208.06mmol)、1、2-ペンタンジオール(1、2-pentanediol)(4)(43.34g、416.12mmol)、p-トルエンスルホン酸(p-toluenesulfonic acid)(3.96g、20.81mmol)及びトルエン300mLを混合し、110℃で9時間の間攪拌しながら反応させた。エチルアセテートを添加し、反応液を完全に溶解させて、水で抽出した後、有機層を硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥して、残った有機層を濃縮した。濃縮された有機層を二酸化珪素(SiO)カラムクロマトグラフィーでヘキサン:エチルアセテート=10:1(体積比)混合溶液で展開しながら、カラム精製して、2-プロピル-2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン(2-Propyl-2、3-dihydrothieno[3、4-b][1、4]dioxine、propyl-EDOT)である化合物5(25.00g、70% yield)を得られた。
【0037】
H-NMR(CDCl、Varian 400MHz):δ0.88(3H、t、J=12Hz)、1.31-1.70(4H、m)、3.86(1H、dd、J=8.0、3.2Hz)、4.10-4.16(2H、m)、6.30(2H、s)。
[反応式6]
【0038】
[製造例3]化学式4の単量体製造
下記反応式7に表せた通り、3、4-ジメトキシチオフェン(3、4-dimethoxythiophene)(1)(50.00g、346.76mmol)、1、2-デカンジオール(1、2-octanediol)(6)(120.87g、693.52mmol)、p-トルエンスルホン酸(p-toluenesulfonic acid)(6.60g、34.68mmol)及びトルエン500mLを混合し、110℃で9時間の間攪拌しながら反応させた。エチルアセテートを添加し、反応液を完全に溶解させて、水で抽出した後、有機層を硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥して、残った有機層を濃縮した。濃縮された有機層を二酸化珪素(SiO)カラムクロマトグラフィーでヘキサン:エチルアセテート=10:1(体積比)混合溶液で展開しながら、カラム精製して、2-オクチル-2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン(2-Octyl-2、3-dihydrothieno[3、4-b][1、4]dioxine、octyl-EDOT)である化合物7(57.33g、65% yield)を得られた。
【0039】
H-NMR(CDCl、Varian 400MHz):δ0.88(3H、t、J=12Hz)、1.27-1.71(14H、m)、3.86(1H、dd、J=8.0、3.2Hz)、4.07-4.15(2H、m)、6.29(2H、s)。
[反応式7]
【0040】
[製造例4]化学式4の単量体製造
下記反応式8に表せた通り、3、4-ジメトキシチオフェン(3、4-dimethoxythiophene)(1)(30.00g、208.06mmol)、1、2-ドデカンジオール(1、2-dodecanediol)(8)(42.07g、416.12mmol)、p-トルエンスルホン酸(p-toluenesulfonicacid)(3.96g、20.81mmol)及びトルエン300mLを混合し、110℃で9時間の間攪拌しながら反応させた。エチルアセテートを添加し、反応液を完全に溶解させて、水で抽出した後、有機層を硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥して、残った有機層を濃縮した。濃縮された有機層を二酸化珪素(SiO)カラムクロマトグラフィーでヘキサン:エチルアセテート=10:1(体積比)混合溶液で展開しながら、カラム精製して、2-デシル-2、3-ジヒドロチエノ[3、4][1、4]ダイオキシン(2-Decyl-2、3-dihydrothieno[3、4-b][1、4]dioxine、decyl-EDOT)である化合物9(38.20g、65% yield)を得られた。
【0041】
H-NMR(CDCl、Varian 400MHz):δ0.88(3H、t、J=12Hz)、1.27-1.71(18H、m)、3.86(1H、dd、J=8.0、3.2Hz)、4.07-4.15(2H、m)、6.29(2H、s)。
[反応式8]
【0042】
[製造例5]化学式2の単量体の第1中間体製造
下記反応式9-1に表せた通り、ジクロロメタン(DCM)(1000mL、10mL/g)にノルマループロパノール(n-Propanol)(10)(100g、0.524mol)とトリエチルアミン(TEA)(108.95mL、0.786mol)を溶解させた後、0℃でTosyl chloride(100g、0.524mol)を入れてあげた後、常温で20h間攪拌した。反応終了後ジクロロメタン(DCM)を使用して抽出して、無水NaSO乾燥し有機層を濃縮して、液体化合物10-1を(105.5g、94% yield)収得した。
【0043】
H NMR:δ0.87-0.90(3H、t、J=7.6Hz)、1.63-1.68(2H、m)、2.43(3H、s)、3.96-3.99(2H、t、J=6.8Hz)、7.32-7.34(2H、d、J=8.4Hz)、7.77-7.79(2H、d、J=8.0Hz)。
[反応式9-1]
【0044】
[製造例6]化学式2の単量体の第1中間体製造
下記反応式9-2に表せた通り、ジクロロメタン(DCM)(9000mL、10mL/g)にノルマルー-ブタノール(n-Butanol)(11)(130mL、1.416mol)とトリエチルアミン(TEA)(98.15mL、0.708mol)を溶解させた後、0℃でTosyl chloride(90g、0.472mol)を入れてあげた後、常温で20h間攪拌した。反応終了後ジクロロメタン(DCM)を使用して抽出して、無水NaSO乾燥して有機層を濃縮して、液体化合物11-1を(89.9g、89% yield)収得した。
【0045】
H NMR:δ0.82-0.86(3H、t、J=7.6Hz)、1.27-1.37(2H、m)、1.57-1.64(2H、m)2.43(3H、s)、3.99-4.2(2H、t、J=6.8Hz)、7.32-7.34(2H、d、J=8.4Hz)、7.76-7.78、d、J=8.0Hz)。
[反応式9-2]
【0046】
[製造例7]化学式2の単量体の第1中間体製造
下記反応式9-3に表せた通り、ジクロロメタン(DCM)(200mL、10mL/g)にジエチレングリコールモノエチルエーテル(diethylene glycol monoethyl ehther)(12)(20g、149.05mmol)とトリエチルアミン(TEA)(31.18mL、223.58mmol)を溶解させた後、0℃でTosyl chloride(25.57g、134.15mmol)を入れてあげた後、常温で3h間攪拌した。反応終了後ジクロロメタン(DCM)を使用して抽出して、無水NaSO乾燥して有機層を濃縮して、2-(2-エトキシエトキシ)エーテル4-メチルベンゼンスルホン酸(2-(2-ethoxyethoxy)ether 4-methylbenzenesulfonate)である液体化合物12-1(35.0g、81% yield)収得した。
【0047】
H-NMR(CDCl、Varian 400MHz):δ1.19(3H、t、J=7.2Hz)、2.45(3H、s)、3.47-3.53(4H、m)、3.57-3.59(2H、m)、3.70(2H、t、J=4.8Hz)4.17(2H、t、J=5.2Hz)、7.34(2H、d、J=8.0Hz)、7.80(2H、d、J=8.4Hz)。
[反応式9-3]
【0048】
[製造例8]化学式2の単量体の第1中間体製造
下記反応式9-4に表せた通り、ジクロロメタン(DCM)(200mL、10mL/g)に1-オクタノール(1-octanol)(13)(20g、153.57mmol)とトリエチルアミン(TEA)(32.13mL、230.36mmol)を溶解させた後、0℃でTosyl chloride(26.35g、138.21mmol)を入れてあげた後、常温で3h間攪拌した。反応終了後ジクロロメタン(DCM)を使用して抽出して、無水NaSO乾燥して有機層を濃縮して、オクチル4-メチルベンゼンスルホン酸(Octyl 4-methylbenzenesulfonate)である液体化合物13-1を(34.0g、78% yield)収得した。
【0049】
H-NMR(CDCl、Varian 400MHz):δ0.87(3H、t、J=7.2Hz)、1.21-1.28(10H、s)、1.60-1.67(2H、m)、2.45(3H、s)、4.02(2H、t、J=6.4Hz)、7.34(2H、d、J=8.0Hz)、7.79(2H、d、J=8.0Hz)。
[反応式9-4]
【0050】
[製造例9]化学式2の単量体の第1中間体製造
下記反応式9-5に表せた通り、ジクロロメタン(DCM)(200mL、10mL/g)にエチレングリコールモノヘキシルエーテル(ethylene glycol monohexyl ether)(14)(20g、136.77mmol)とトリエチルアミン(TEA)(28.61mL、205.16mmol)を溶解させた後、0℃でTosyl chloride(23.47g、123.09mmol)を入れてあげた後、常温で3h間攪拌した。反応終了後ジクロロメタン(DCM)を使用して抽出して、無水NaSO乾燥して有機層を濃縮して、2-(ヘクトシ)エチル4-メチルベンゼンスルホン酸(2-(hexyloxy)ethyl 4-methylbenzenesulfonate)である液体化合物14-1を(34.0g、92% yield)収得した。
【0051】
H-NMR(CDCl、Varian 400MHz):δ0.88(3H、t、J=6.8Hz)、1.24-1.32(7H、m)、1.47-1.50(2H、m)、2.45(2H、s)、3.37(2H、t、J=7.2Hz)、3.60(2H、t、J=4.8Hz)、4.16(2H、t、J=5.2Hz)、7.34(2H、d、J=8.0Hz)、7.81(2H、d、J=8.0Hz)。
[反応式9-5]
【0052】
[製造例10]化学式2の単量体の第1中間体製造
下記反応式9-6に表せた通り、ジクロロメタン(DCM)(200mL、10mL/g)にトリエチレングリコールモノブチルエーテル(triethylene glycol monobutyl ether)(15)(20g、96.96mmol)とトリエチルアミン(TEA)(20.29mL、145.44mmol)を溶解させた後、0℃でTosyl chloride(16.64g、87.26mmol)を入れてあげた後、常温で3h間攪拌した。反応終了後ジクロロメタン(DCM)を使用して抽出して、無水NaSO乾燥して有機層を濃縮して、2-(2-(2-ブトキシエトキシ)エトキシ)エチル4-メチルベンゼンスルホン酸(2-(2-(2-butoxyethoxy)ethoxy)ethyl 4-methylbenzene sulfonate)である液体化合物15-1を(24.90g、71% yield)収得した。
【0053】
H-NMR(CDCl、Varian 400MHz):δ0.90(3H、t、J=7.2Hz)、1.30-1.39(2H、m)、1.51-1.59(2H、m)、2.44(3H、s)、3.44(2H、t、J=6.4Hz)、3.54-3.61(8H、m)、3.68(2H、t、J=4.8Hz)、4.15(2H、t、J=4.8Hz)、7.33(2H、d、J=8.0Hz)、7.79(2H、d、J=8.0Hz)。
[反応式9-6]
【0054】
[製造例11]化学式2の単量体の第1中間体製造
下記反応式9-7に表せた通り、ジクロロメタン(DCM)(200mL、10mL/g)に2、5、8、11-テトラオキサトリデカン-13-オル(2、5、8、11-tetraoxatridecan-13-ol)(16)(20g、96.04mmol)とトリエチルアミン(TEA)(20.08mL、144.06mmol)を溶解させた後、0℃でTosyl chloride(16.48g、86.43mmol)を入れてあげた後、常温で3h間攪拌した。反応終了後ジクロロメタン(DCM)を使用して抽出して、無水NaSO乾燥して有機層を濃縮して、2、5、8、11-テトラオキサトリデカン-13-イル4-メチルベンゼンスルホン酸(2、5、8、11-tetraoxatridecan-13-yl 4-methylbenzenesulfonate)である液体化合物16-1を(30.1g、86% yield)収得した。
【0055】
H-NMR(CDCl、Varian 400MHz):δ2.44(3H、s)、3.30(3H、s)、3.54-3.65(12H、m)、3.70(2H、t、J=4.8Hz)4.17(2H、t、J=5.2Hz)、7.33(2H、d、J=8.0Hz)、7.79(2H、d、J=8.0Hz)。
[反応式9-7]
【0056】
[製造例12]化学式2の単量体の第2中間体製造
下記反応式11に表せた通り、3、4-ジメトキシチオフェン(3、4-dimethoxythiophene)(1)(200.00g、1.387mol)、3-クロロ-1、2-プロパンジオール(3-Chloro-1、2-propanediol)(17)(306.65g、2.774mol)、p-トルエンスルホン酸(p-toluenesulfonic acid)(26.38g、0.138mol)及びトルエン2000mLを混合し、110℃で15時間の間攪拌しながら反応させた。エチルアセテートを添加し、反応液を完全に溶解させて、水で抽出した後、有機層を硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥して、残った有機層を濃縮した。濃縮された有機層を二酸化珪素(SiO)カラムクロマトグラフィーでヘキサン溶液で展開しながら、カラム精製して、2-クロロ-2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン(2-chloro-2、3-dihydrothieno[3、4-b][1、4]dioxine)である化合物18(120.0g、45% yield)収得した。
【0057】
H-NMR(CDCl、Varian 400MHz):δ3.64-3.75(2H、m)、4.11-4.18(1H、m)、4.27-4.30(1H、m)、4.35-4.44(1H、m)、6.36(2H、s)。
[反応式11]
【0058】
[製造例13]化学式2の単量体の第3中間体製造
下記反応式12に表せた通り、化合物18(60.00g、314.71mmol)、酢酸ナトリウム(sodium acetate)(38.72g、472.07mmol)及びジメチルスルホキシド900mLを混合し、110℃で2時間の間攪拌しながら反応させた。メチレンクロライドを添加し、反応液を完全に溶解させ、水で抽出した後、有機層を硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥して、残った有機層を濃縮した。濃縮された化合物19(2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン-2-イルメチルアセテート(2、3-dihydrothieno[3、4-b][1、4]dioxin-2-yl)methyl acetate))を水酸化ナトリウム(sodium hydroxide)(44.12g、1.102mol)及び水1200mLを混合し、100℃で4時間の間攪拌しながら反応させた。反応が終了されて常温に温度を冷やした後塩酸(hydrochloric acid)をpH3になるまで滴加して、水で抽出した後、有機層を硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥して、残った有機層を濃縮した。濃縮された有機層を二酸化珪素(SiO)カラムクロマトグラフィーでヘキサン:エチルアセテート=1:3(体積比)混合溶液で展開しながら、カラム精製して、(2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン-2-イル)メタノール(2、3-dihydrothieno[3、4-b][1、4]dioxin-2-yl)methanol)である化合物20(38.20g、70% yield)を得られた。
【0059】
H-NMR(CDCl、Varian 400MHz):δ1.87(1H、s)、3.83-3.88(2H、m)、4.08-4.13(1H、m)、4.22-4.26(1H、m)、6.35(2H、s)。
[反応式12]
【0060】
[製造例14]化学式2の単量体製造
下記反応式13に表せた通り、化合物20(7.00g、40.65mmol)をN、N-ジメチルホルムアミド70mLに混合し、0℃に温度を下げた後水素化ナトリウム(sodium hydride、60% dispersion in mineral oil)(1.63g、40.65mmol)を添加して常温に温度を上げて30分間攪拌させた。また0℃に温度を下げた後化合物10-1(9.58g、44.72mmol)を添加して12時間の間攪拌しながら反応させた。エチルアセテートを添加し、反応液を完全に溶解させて、水で抽出した後、有機層を硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥して、残った有機層を濃縮した。濃縮された有機層を二酸化珪素(SiO)カラムクロマトグラフィーでヘキサン:エチルアセテート=1:1(体積比)溶液で展開しながら、カラム精製して、2-(プロポキシメチル)-2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン(2-(propoxymethyl)-2、3-dihydrothieno[3、4-b][1、4]dioxine、5-EDOT-1)である化合物21(7.5g、86% yield)収得した。
【0061】
H-NMR(CDCl、Varian 400MHz):δ0.89(3H、t、J=7.2Hz)、1.54(2H、t、J=8.8Hz)、3.45(2H、t、J=6.8Hz)、3.57-3.70(1H、m)、4.00-4.18(1H、m)、4.23-4.33(1H、m)、6.25(2H、s)。
[反応式13]
【0062】
[製造例15]化学式2の単量体製造
下記反応式14に表せた通り、化合物20(7.00g、40.65mmol)をN、N-ジメチルホルムアミド70mLに混合し、0℃に温度を下げた後水素化ナトリウム(sodium hydride、60% dispersion in mineral oil)(1.63g、40.65mmol)を添加して常温に温度を上げて30分間攪拌させた。又0℃に温度を下げた後化合物11-1(10.21g、44.72mmol)を添加して12時間の間攪拌しながら反応させた。エチルアセテートを添加し、反応液を完全に溶解させて、水で抽出した後、有機層を硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥して、残った有機層を濃縮した。濃縮された有機層を二酸化珪素(SiO)カラムクロマトグラフィーでヘキサン:エチルアセテート=1:1(体積比)溶液で展開しながら、カラム精製して、2(ブトキシメチル)-2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン(2-(butoxymethyl)-2、3-dihydrothieno[3、4-b][1、4]dioxine、6-EDOT-1)である化合物22(6.0g、65% yield)収得した。
【0063】
H-NMR(CDCl、Varian 400MHz):δ0.90(3H、t、J=7.2Hz)、1.44-55(4H、m)、3.45(2H、t、J=6.8Hz)、3.58(2H、t、J=6.8Hz)、3.57-3.70(1H、m)、4.00-4.18(1H、m)、4.23-4.33(1H、m)、6.27(2H、s)。
[反応式14]
【0064】
[製造例16]化学式2の単量体製造
下記反応式15に表せた通り、化合物20(700g、40.65mmol)をN、N-ジメチルホルムアミド70mLに混合し、0℃に温度を下げた後水素化ナトリウム(sodium hydride、60% dispersion in mineral oil)(1.63g、40.65mmol)を添加して常温に温度を上げて30分間攪拌させた。又0℃に温度を下げた後化合物12-1(12.89g、44.72mmol)を添加して12時間の間攪拌しながら反応させた。エチルアセテートを添加し、反応液を完全に溶解させて、水で抽出した後、有機層を硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥して、残った有機層を濃縮した。濃縮された有機層を二酸化珪素(SiO)カラムクロマトグラフィーでヘキサン:エチルアセテート=1:1(体積比)溶液で展開しながら、カラム精製して、2((2-(2-エトキシエトキシ)エトキシ)メチル)-2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン(2((2-(2-ethoxyethoxy)ethoxy)methyl)-2、3-dihydrothieno[3、4-b][1、4]dioxine、10-EDOT-3)である化合物23(11.50g、98% yield)収得した。
【0065】
H-NMR(CDCl、Varian 400MHz):δ1.21(3H、t、J=6.8Hz)、3.53(2H、dd、J=7.2Hz)、3.58-3.60(2H、m)、3.64-3.79(8H、m)、4.04-4.15(1H、m)、4.24-4.35(2H、m)、6.32(2H、s)。
[反応式15]
【0066】
[製造例17]化学式2の単量体製造
下記反応式16に表せた通り、化合物20(5.00g、29.04mmol)をN、N-ジメチルホルムアミド50mLに混合し、0℃に温度を下げた後水素化ナトリウム(sodium hydride)(1.70g、29.04mmol、60% dispersion in mineral oil)を添加して常温に温度を上げて30分間攪拌させた。又0℃に温度を下げた後化合物13-1(9.08g、31.94mmol)を添加して12時間の間攪拌しながら反応させた。エチルアセテートを添加し、反応液を完全に溶解させて、水で抽出した後、有機層を硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥して、残った有機層を濃縮した。濃縮された有機層を二酸化珪素(SiO)カラムクロマトグラフィーでヘキサン:エチルアセテート=5:1(体積比)溶液で展開しながら、カラム精製して、2-(オクチルオキシメチル)2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン(2-(octyloxymethyl)-2、3-dihydrothieno[3、4-b][1、4]dioxine、10-EDOT-1)である化合物24(5.30g、64% yield)収得した。
【0067】
H-NMR(CDCl、Varian 400MHz):δ0.88(3H、t、J=7.2Hz)、1.22-1.32(12H、m)、1.63(2H、t、J=8.8Hz)、3.49(2H、t、J=6.8Hz)、3.57-3.70(1H、m)、4.00-4.15(1H、m)、4.23-4.33(1H、m)、6.32(2H、s)。
[反応式16]
【0068】
[製造例18]化学式2の単量体製造
下記反応式17に表せた通り、化合物20(6.00g、34.84mmol)をN、N-ジメチルホルムアミド60mLに混合し、0℃に温度を下げた後水素化ナトリウム(sodium hydride)(1.39g、34.84mmol、60% dispersion in mineral oil)を添加して常温に温度を上げて30分間攪拌させた。又0℃に温度を下げた後化合物14-1(9.42g、31.36mmol)を添加して12時間の間攪拌しながら反応させた。エチルアセテートを添加し、反応液を完全に溶解させて、水で抽出した後、有機層を硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥して、残った有機層を濃縮した。濃縮された有機層を二酸化珪素(SiO)カラムクロマトグラフィーでヘキサン:エチルアセテート=5:1(体積比)溶液で展開しながら、カラム精製して、2-((2-(ヘキシルオキシ)エトキシ)メチル)-2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン(2-((2-(hexyloxy)ethoxy)methyl)-2、3-dihydrothieno[3、4-b][1、4]dioxine、11-EDOT-2)である化合物25(5.30g、54% yield)収得した。
【0069】
H-NMR(CDCl、Varian 400MHz):δ0.89(3H、t、J=6.8Hz)、1.24-1.35(6H、m)、1.54-1.60(2H、m)、3.45(2H、t、J=7.2Hz)、3.57-3.60(2H、m)、3.66-3.80(4H、m)、4.04-4.13(1H、m)、4.24-4.36(2H、m)、6.32(2H、t、J=4.4Hz)。
[反応式17]
【0070】
[製造例19]化学式2の単量体製造
下記反応式18に表せた通り、化合物20(6.85g、39.76mmol)をN、N-ジメチルホルムアミド70mLに混合し、0℃に温度を下げた後水素化ナトリウム(sodium hydride)(1.59g、39.76mmol、60% dispersion in mineral oil)を添加して常温に温度を上げて30分間攪拌させた。又0℃に温度を下げた後化合物15-1(12.90g、35.79mmol)を添加して12時間の間攪拌しながら反応させた。エチルアセテートを添加し、反応液を完全に溶解させて、水で抽出した後、有機層を硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥して、残った有機層を濃縮した。濃縮された有機層を二酸化珪素(SiO)カラムクロマトグラフィーでヘキサン:エチルアセテート=2:1(体積比)溶液で展開しながら、カラム精製して、2、2、5、8、11-テトラオキサペンタデシル-2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン(2、2、5、8、11-tetraoxapentadecyl-2、3-dihydrothieno[3、4-b][1、4]dioxine、15-EDOT-4)である化合物26(7.10g、50% yield)収得した。
【0071】
H-NMR(CDCl、Varian 400MHz):δ0.91(3H、t、J=7.6Hz)、1.31-1.40(2H、m)、1.52-1.58(2H、m)、3.45(2H、t、J=6.8Hz)、3.57(2H、d、J=4.8Hz)、3.63-3.79(12H、m)、4.04-4.13(1H、m)、4.24-4.34(2H、m)、6.32(2H、s)。
[反応式18]
【0072】
[製造例20]化学式2の単量体製造
下記反応式19に表せた通り、化合物20(6.00g、34.84mmol)をN、N-ジメチルホルムアミド60mLに混合し、0℃に温度を下げた後水素化ナトリウム(sodium hydride)(1.39g、34.84mmol、60% dispersion in mineral oil)を添加して常温に温度を上げて30分間攪拌させた。又0℃に温度を下げた後化合物16-1(11.37g、31.36mmol)を添加して12時間の間攪拌しながら反応させた。エチルアセテートを添加し、反応液を完全に溶解させて、水で抽出した後、有機層を硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥して、残った有機層を濃縮した。濃縮された有機層を二酸化珪素(SiO)カラムクロマトグラフィーでヘキサン:エチルアセテート=5:1(体積比)溶液で展開しながら、カラム精製して、2-2、5、8、11、14-ペンタオキサペンタデカンデシル-2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン(2-2、5、8、11、14-pentaoxapentadecyl-2、3-dihydrothieno[3、4-b][1、4]dioxine、15-EDOT-5)である化合物27(6.50g、52% yield)収得した。
【0073】
H-NMR(CDCl、Varian 400MHz):δ3.30(3H、t、J=7.6Hz)、3.54-3.65(18H、m)、4.04-4.13(1H、m)、4.24-4.34(2H、m)、6.32(2H、s)。
[反応式19]
【0074】
[製造例21]化学式3の第1中間体製造
下記反応式20に表せた通り、ジクロロメタン(DCM)(300mL、10mL/g)にトリエチレングリコール(triethyleneglycol)(28)(30g、199.77mmol)とトリエチルアミン(TEA)(84mL、599.32mol)を溶解させた後、0℃でTosyl chloride(114.26g、599.31mmol)を入れてあげた後、常温で6時間の間攪拌した。反応液を完全に溶解させて、水で抽出した後、有機層を硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥して、残った有機層を濃縮した。濃縮された有機層を二酸化珪素(SiO)カラムクロマトグラフィーでヘキサン:ジクロロメタン(DCM)=1:1(体積比)溶液で展開しながら、カラム精製して、2、2’-(エタン-1、2-ジイルビス(オキシ))ビス(エタン-2、1-ジイル)ビス(4-メチルベンゼンスルホン酸)(2、2’-(ethane-1、2-diylbis(oxy))bis(ethane-2、1-diyl) bis(4-methylbenzenesulfonate))である化合物28-1(54.20g、59% yield)収得した。
【0075】
H-NMR(CDCl、Varian 400MHz):δ2.45(6H、s)、3.53(4H、s)、3.66(4H、t、J=4.8Hz)、4.14(4H、t、J=4.8Hz)、7.34(4H、d、J=8.0Hz)、7.79(4H、d、J=8.0Hz)。
[反応式20]
【0076】
[製造例22]化学式3の第1中間体製造
下記反応式21に表せた通り、ジクロロメタン(DCM)(300mL、10mL/g)に1、4-シクロヘキサンジメタノール(1、4-cyclohexanedimethanol)(29)(30g、208.03mmol)とトリエチルアミン(TEA)(87mL、624.09mol)を溶解させた後、0℃でTosyl chloride(118.98g、624.09mmol)を入れてあげた後、常温で6時間の間攪拌した。反応液を完全に溶解させて、水で抽出した後、有機層を硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥して、残った有機層を濃縮した。濃縮された有機層を二酸化珪素(SiO)カラムクロマトグラフィーでヘキサン:ジクロロメタン(DCM)=1:1(体積比)溶液で展開しながら、カラム精製して、シクロヘキサン-1、4-ジイルビス(メチレン)ビス(4-メチルベンゼンスルホン酸)(cyclohexane-1、4-diylbis(methylene) bis(4-methylbenzenesulfonate))である化合物29-1(38.50g、41% yield)収得した。
【0077】
H-NMR(CDCl、Varian 400MHz):δ0.90(4H、t、J=9.2Hz)、1.58(2H、m)、1.73(4H、d、J=7.2Hz)、2.44(6H、s)、3.80(4H、d、J=6.4Hz)、7.34(4H、d、J=8.0Hz)、7.77(4H、d、J=8.0Hz)。
[反応式21]
【0078】
[製造例23]化学式3の第1中間体製造
下記反応式22に表せた通り、ジクロロメタン(DCM)(300mL、10mL/g)に1、6-ヘキサンジオール(1、6-hexanediol)(30)(30g、253.85mmol)とトリエチルアミン(TEA)(106mL、761.55mmol)を溶解させた後、0℃でTosyl chloride(118.98g、624.09mmol)を入れてあげた後、常温で6時間の間攪拌した。反応液を完全に溶解させて、水で抽出した後、有機層を硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥して、残った有機層を濃縮した。濃縮された有機層を二酸化珪素(SiO)カラムクロマトグラフィーでヘキサン:ジクロロメタン(DCM)=1:1(体積比)溶液で展開しながら、カラム精製して、ヘキサン-1、6-ジイルビス(4-メチルベンゼンスルホン酸)(hexane-1、6-diyl bis(4-methylbenzenesulfonate))である化合物30-1(50.65g、57% yield)収得した。
【0079】
H-NMR(CDCl、Varian 400MHz):δ1.27(4H、s)、1.58-1.62(4H、m)、2.44(6H、s)、3.98(4H、t、J=7.6Hz)、7.35(4H、d、J=8.4Hz)、7.78(4H、d、J=8.4Hz)。
[反応式22]
【0080】
[製造例24]化学式3の第1重合体の製造
下記反応式23に表せた通り、ジクロロメタン(DCM)(100mL、10mL/g)にジエチレングリコール(triethyleneglycol)(31)(10g、94.23mmol)とトリエチルアミン(TEA)(39mL、282.70mol)を溶解させた後、0℃でTosyl chloride(53.89g、282.70mmol)を入れてあげた後、常温で6時間の間攪拌した。反応液を完全に溶解させて、水で抽出した後、有機層を硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥して、残った有機層を濃縮した。濃縮された有機層を二酸化珪素(SiO)カラムクロマトグラフィーでヘキサン:ジクロロメタン(DCM)=1:1(体積比)溶液で展開しながら、カラム精製して、2、2’-オキシビス(エタン-2、1-ジイル)ビス(4-メチルベンゼンスルホン酸)(2、2’-oxybis(ethane-2、1-diyl) bis(4-methylbenzenesulfonate))である化合物31-1(28.0g、72% yield)収得した。
【0081】
H-NMR(CDCl、Varian 400MHz):δ2.34(6H、s)、3.56(4H、t、J=4.8Hz)、3.70(4H、t、J=4.8Hz)、7.34(4H、d、J=8.0Hz)、7.79(4H、d、J=8.0Hz)。
[反応式23]
【0082】
[製造例25]化学式1の架橋剤製造(A-1)
下記反応式24に表せた通り、化合物20(4.09g、23.75mmol)をN、N-ジメチルホルムアミド400mLに混合し、0℃に温度を下げた後水素化ナトリウム(sodium hydride)(0.95g、23.75mmol、60% dispersion in mineral oil)を添加して常温に温度を上げて30分間攪拌させた。又0℃に温度を下げた後化合物28-1(5.11g、11.16mmol)を添加して12時間の間攪拌しながら反応させた。ジクロロメタン(DCM)を添加し、反応液を完全に溶解させて、水で抽出した後、有機層を硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥して、残った有機層を濃縮した。濃縮された有機層を二酸化珪素(SiO)カラムクロマトグラフィーでヘキサン:エチルアセテート=1:1(体積比)溶液で展開しながら、カラム精製して、1、12-ビス(2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン-2-イル)-2、5、8、11-テトラオキサドデカン(1、12-bis(2、3-dihydrothieno[3、4-b][1、4]dioxin-2-yl)-2、5、8、11-tetraoxadodecane)である化合物32(3.10g、61% yield)収得した。
【0083】
H-NMR(CDCl、Varian 400MHz):δ3.65-3.78(16H、m)、4.03-4.06(2H、dd、J=11.6Hz)、4.23-4.33(4H、m)。
[反応式24]
【0084】
[製造例26]化学式1の架橋剤製造(A-2)
下記反応式25に表せた通り、化合物20(9.8g、56.91mmol)をN、N-ジメチルホルムアミド100mLに混合し、0℃に温度を下げた後水素化ナトリウム(sodium hydride)(2.28g、56.91mmol、60% dispersion in mineral oil)を添加して常温に温度を上げて30分間攪拌させた。又0℃に温度を下げた後化合物29-1(12.11g、26.75mmol)を添加して12時間の間攪拌しながら反応させた。エチルアセテートを添加し、反応液を完全に溶解させて、水で抽出した後、有機層を硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥して、残った有機層を濃縮した。濃縮された有機層を二酸化珪素(SiO)カラムクロマトグラフィーでヘキサン:エチルアセテート=1:1(体積比)溶液で展開しながら、カラム精製して、1、4-ビス(((2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン-2-イル)メトキシ)メチルシクロヘキサン(1、4-bis(((2、3-dihydrothieno[3、4-b][1、4]dioxin-2-yl)methoxy)methyl)cyclohexane)である化合物33(6.50g、54% yield)収得した。
【0085】
H-NMR(CDCl、Varian 400MHz):δ0.96(4H、t、J=6.0Hz)、1.80(4H、d、J=7.6Hz)、3.36(4H、d、J=7.6Hz)3.56-3.70(4H、m)、4.03-4.08(2H、m)、4.23-4.32(4H、m)、6.33(4H、s)。
[反応式25]
【0086】
[製造例27]化学式1の架橋剤製造(A-3)
下記反応式26に表せた通り、化合物20(15.0g、87.11mmol)をN、N-ジメチルホルムアミド150mLに混合し、0℃に温度を下げた後水素化ナトリウム(sodium hydride)(3.48g、87.11mmol、60% dispersion in mineral oil)を添加して常温に温度を上げて30分間攪拌させた。又0℃に温度を下げた後化合物30-1(17.46g、40.94mmol)を添加して12時間の間攪拌しながら反応させた。ジクロロメタン(DCM)を添加し、反応液を完全に溶解させて、水で抽出した後、有機層を硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥して、残った有機層を濃縮した。濃縮された有機層を二酸化珪素(SiO)カラムクロマトグラフィーでヘキサン:エチルアセテート=3:1(体積比)溶液で展開しながら、カラム精製して、1、6-ビス((2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン-2-イル)メトキシ)ヘキサン(1、6-bis((2、3-dihydrothieno[3、4-b][1、4]dioxin-2-yl)methoxy)hexane)である化合物34(4.90g、28% yield)収得した。
【0087】
H-NMR(CDCl、Varian 400MHz):δ1.35-1.38(4H、m)、1.57-1.61(4H、m)、3.48-3.52(4H、m)、3.57-3.70(4H、m)4.05(2H、dd、J=11.6Hz)、4.22-4.32(4H、m)、6.33(4H、s)。
[反応式26]
【0088】
[製造例28]化学式1の架橋剤製造(A-4)
下記反応式27に表せた通り、化合物20(2.0g、11.62mmol)をN、N-ジメチルホルムアミド20mLに混合し、0℃に温度を下げた後水素化ナトリウム(sodium hydride)(0.46g、11.62mmol、60% dispersion in mineral oil)を添加して常温に温度を上げて30分間攪拌させた。又0℃に温度を下げた後化合物31-1(2.26g、5.46mmol)を添加して12時間の間攪拌しながら反応させた。ジクロロメタン(DCM)を添加し、反応液を完全に溶解させて、水で抽出した後、有機層を硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥して、残った有機層を濃縮した。濃縮された有機層を二酸化珪素(SiO)カラムクロマトグラフィーでヘキサン:エチルアセテート=1:1(体積比)溶液で展開しながら、カラム精製して、2、2’-(2、2’-オキシビス(エタン-2、1-ジイル)ビス(オキシ))ビス(メチレン)ビス(2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン(2、2’-(2、2’-oxybis(ethane-2、1-diyl)bis(oxy))bis(methylene)bis(2、3-dihydrothieno[3、4-b][1、4]dioxine))である化合物35(2.05g、88% yield)収得した。
【0089】
H-NMR(CDCl、Varian 400MHz):δ3.65-3.79(12H、m)、4.06(2H、dd、J=7.2Hz)、4.23-4.34(4H、m)、6.32(4H、s)。
[反応式27]
【0090】
[製造例29]化学式2の単量体の第1中間体製造
前記製造例11で2、5、8、11-テトラオキサトリデカン-13-オル(2、5、8、11-tetraoxatridecan-13-ol)(16)の代わりに2-(2-(ヘプチルオキシ)エトキシ)エタノール(2-(2-(heptyloxy)ethoxy)ethanol)(36)(20.0g、97.89mmol)を使用したことを除いて製造例11と同一な方法で合成して2-(2-(2-(ヘプチルオキシ)エトキシ)エチル)4-メチルベンゼンスルホン酸(2-(2-(heptyloxy)ethoxy)ethyl 4-methylbenzenesulfonate)である液体化合物36-1を(28.50g、81% yield)収得した。
【0091】
H-NMR(CDCl、Varian 400MHz):δ0.90(3H、t、J=7.2Hz)、1.30-1.43(8H、m)、1.51-1.59(2H、m)、2.44(3H、s)、3.44(2H、t、J=6.4Hz)、3.54-3.61(8H、m)、7.33(2H、d、J=8.0Hz)、7.79(2H、d、J=8.0Hz)。
[反応式27-1]
【0092】
[製造例30]化学式2の単量体製造
前記製造例20で化合物16-1の代わりに前記製造例29の化合物36-1を使用したことを除いて製造例20と同一な方法で合成して2-((2-2-(ヘプチルオキシ)エトキシ)エトキシ)メチル)-2-3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン(2-((2-(2-(heptyloxy)ethoxy)ethoxy)methyl)-2、3-dihydrothieno[3、4-b][1、4]dioxide、15-EDOT-3)である液体化合物37を(6.10g、50% yield)収得した。
【0093】
H-NMR(CDCl、Varian 400MHz):δ0.89(3H、t、J=6.8Hz)、1.29-1.35(8H、m)、1.54-1.62(2H、m)、3.45(2H、t、J=7.2Hz)、3.57-3.60(6H、m)、3.66-3.80(4H、m)、4.04-4.13(1H、m)、4.24-4.36(2H、m)、6.32(2H、t、J=4.4Hz)。
[反応式28]
【0094】
[比較例1]アルミニウム捲回型電解コンデンサの製造(poly mono-propyl EDOT)
先に、陽極側対向電極でアルミニウム箔を使用し、陽極箔表面にエッチング処理した後、化成処理を実施して、アルミニウム箔の表面に酸化被膜でなる誘電体層を形成した陽極にリード端子を付着した。次に、アルミニウム箔でなる陰極にリード端子を付着し、前記リード端子が付着された陽極と陰極をナイロン系セパレーターを通じて捲回しコンデンサ素子を制作した。
【0095】
次に、(2-プロピル2、3-ジヒドロチエノ)ダイオキシン)モノマーを用意した後酸化剤50%p-トルエンスルホン酸第3鉄塩/n-ブタノール溶液を重量比で1対2.5で導電性高分子電解質溶液を制作し、前記コンデンサ素子をこの導電性高分子電解質溶液に浸漬して、吹出して45℃で2時間の間、105℃で35分の間、125℃で1時間の間加熱して、酸化重合して導電性高分子でなる電解質層を形成した。最後に、前記電解質層を外装材で外装し、陽極たちに4Vの電圧を印加するエージングを行いアルミニウム捲回型電解コンデンサを制作した。
【0096】
[比較例2]アルミニウム捲回型電解コンデンサの製造(poly mono octyl-EDOT)
(2-プロピル2、3-ジヒドロチエノ)ダイオキシン)モノマーの代わりに(2-オクチル2、3-ジヒドロチエノ)ダイオキシン)モノマーを使用したことを除いては、比較例1と同一な方法でコンデンサ素子及びアルミニウム捲回型電解コンデンサを制作した。
【0097】
[比較例3]アルミニウム捲回型電解コンデンサの製造(poly mono decyl-EDOT)
(2-プロピル2、3-ジヒドロチエノ)ダイオキシン)モノマーの代わりに(2-デシル2、3-ジヒドロチエノ)ダイオキシン)モノマーを使用したことを除いては、比較例1と同一な方法でコンデンサ素子及びアルミニウム捲回型電解コンデンサを制作した。
【0098】
[比較例4]アルミニウム捲回型電解コンデンサの製造(poly mono-(15-EDOT-5))
(2-プロピル2、3-ジヒドロチエノ)ダイオキシン)モノマーの代わりに2-2、5、8、11、14-ペンタオキサペンタデカンデシル-2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシンモノマーを使用したことを除いては、比較例1と同一な方法でコンデンサ素子及びアルミニウム捲回型電解コンデンサを制作した。
【0099】
[比較例5]アルミニウム捲回型電解コンデンサの製造(poly mono-(5-EDOT-1))
(2-プロピル2、3-ジヒドロチエノ)ダイオキシン)モノマーの代わりに2-(プロポキシメチル)-2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシンモノマーを使用したことを除いては、比較例1と同一な方法でコンデンサ素子及びアルミニウム捲回型電解コンデンサを制作した。
【0100】
[実施例1]アルミニウム捲回型電解コンデンサの製造(poly mono-(6-EDOT-1))
(2-プロピル2、3-ジヒドロチエノ)ダイオキシン)モノマーの代わりに2(ブトキシメチル)-2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシンモノマーを使用したことを除いては、比較例1と同一な方法でコンデンサ素子及びアルミニウム捲回型電解コンデンサを制作した。
【0101】
[実施例2]アルミニウム捲回型電解コンデンサの製造(poly mono-(10-EDOT-3))
(2-プロピル2、3-ジヒドロチエノ)ダイオキシン)モノマーの代わりに(2-((2-(2-エトキシエトキシ)エトキシ)メチル)-2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン)モノマーを使用したことを除いては、比較例1と同一な方法でコンデンサ素子及びアルミニウム捲回型電解コンデンサを制作した。
【0102】
[実施例3]アルミニウム捲回型電解コンデンサの製造(poly mono-(10-EDOT-1))
(2-プロピル2、3-ジヒドロチエノ)ダイオキシン)モノマーの代わりに(2-(オクチルオキシメチル)-2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン)モノマーを使用したことを除いては、比較例1と同一な方法でコンデンサ素子及びアルミニウム捲回型電解コンデンサを制作した。
【0103】
[実施例4]アルミニウム捲回型電解コンデンサの製造(poly mono-(11-EDOT-2))
(2-プロピル2、3-ジヒドロチエノ)ダイオキシン)モノマーの代わりに2-((2-(ヘキシルオキシ)エトキシ)メチル)-2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシンモノマーを使用したことを除いては、比較例1と同一な方法でコンデンサ素子及びアルミニウム捲回型電解コンデンサを制作した。
【0104】
[実施例5]アルミニウム捲回型電解コンデンサの製造(poly mono-(15-EDOT-4))
(2-プロピル2、3-ジヒドロチエノ)ダイオキシン)モノマーの代わりに2、2、5、8、11-テトラオキサペンタデシル-2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシンモノマーを使用したことを除いては、比較例1と同一な方法でコンデンサ素子及びアルミニウム捲回型電解コンデンサを制作した。
【0105】
[実施例6]アルミニウム捲回型電解コンデンサの製造(poly EDOT:10-EDOT-1)
比較例1と同一な方法でコンデンサ素子を製造し、重合用化合物は下記のような方法で製造した。
【0106】
先に、3、4-エチレンジオキシチオフェンモノマー及び(2-(オクチルオキシメチル)-2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン)モノマーをそれぞれmol比50%(1:1)で混合(mixing)して用意した後酸化剤50%p-トルエンスルホン酸第3鉄塩/n-ブタノール溶液を重量比で1対2.5で導電性高分子電解質溶液を制作した。次に、前記コンデンサ素子をこの導電性高分子電解質溶液に浸漬し、吹出して45℃で2時間の間、105℃で35分の間、125℃で1時間の間加熱して、酸化重合して導電性高分子でなる電解質層を形成した。前記導体電解質層を外装材で外装し、陽極たちに4Vの電圧を印加するエージングを行いアルミニウム捲回型電解コンデンサを制作した。
【0107】
[実施例7]アルミニウム捲回型電解コンデンサの製造(poly EDOT:15-EDOT-4)
先に、比較例1と同一な方法でコンデンサ素子を製造した。
【0108】
次に、3、4-エチレンジオキシチオフェンモノマー及び(2-(オクチルオキシメチル)-2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン)モノマーの代わりに3、4-エチレンジオキシチオフェンモノマー及び(2、2、5、8、11-テトラオキサペンタデシル-2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシンモノマーを使用したことを除いては、実施例6と同一な方法でアルミニウム捲回型電解コンデンサを制作した。
【0109】
[実施例8]アルミニウム捲回型電解コンデンサの製造(poly propyl-EDOT:15-EDOT-4)
先に、比較例1と同一な方法でコンデンサ素子を製造した。
【0110】
次に、3、4-エチレンジオキシチオフェンモノマー及び(2-(オクチルオキシメチル)-2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン)モノマーの代わりに2-プロピル-2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシンモノマー及び(2、2、5、8、11-テトラオキサペンタデシル-2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシンモノマーを使用したことを除いては、実施例6と同一な方法でアルミニウム捲回型電解コンデンサを制作した。
【0111】
[実施例9]アルミニウム捲回型電解コンデンサの製造(poly EDOT:10-EDOT-3)
先に、比較例1と同一な方法でコンデンサ素子を製造した。
【0112】
次に、3、4-エチレンジオキシチオフェンモノマー及び(2-(オクチルオキシメチル)-2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン)モノマーの代わりに3、4-エチレンジオキシチオフェンモノマー及び2((2-(2-エトキシエトキシ)エトキシ)メチル)-2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシンモノマーを使用したことを除いては、実施例6と同一な方法でアルミニウム捲回型電解コンデンサを制作した。
【0113】
[実施例10]アルミニウム捲回型電解コンデンサの製造(poly EDOT:11-EDOT-2)
先に、比較例1と同一な方法でコンデンサ素子を製造した。
【0114】
次に、3、4-エチレンジオキシチオフェンモノマー及び(2-(オクチルオキシメチル)-2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン)モノマーの代わりに3、4-エチレンジオキシチオフェンモノマー及び(2-((2-(ヘキシルオキシ)エトキシ)メチル)-2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン)モノマーを使用したことを除いては、実施例6と同一な方法でアルミニウム捲回型電解コンデンサを制作した。
【0115】
[実施例11]アルミニウム捲回型電解コンデンサの製造(poly octyl-EDOT:A-1)
先に、比較例1と同一な方法でコンデンサ素子を製造した。
【0116】
次に、(2-オクチル2、3-ジヒドロチエノ)ダイオキシン)モノマーを単独に用意し、架橋剤である(1、12-ビス(2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン-2-イル)-2、5、8、11-テトラオキサドデカン)を重量比100対2で混合(mixing)して用意した後、酸化剤50%p-トルエンスルホン酸第3鉄塩/n-ブタノール溶液を重量比で1対2.5に導電性高分子電解質溶液を制作した。
【0117】
その次に、前記コンデンサ素子をこの導電性高分子電解質溶液に浸漬して、吹出して45℃で2時間の間、105℃で35分の間、125℃で1時間の間加熱して、酸化重合して導電性高分子でなる電解質層を形成した。前記電解質層を外装材に外装し、両極たちに4Vの電圧を印加するエージングを行いアルミニウム捲回型電解コンデンサを制作した。
【0118】
[実施例12]アルミニウム捲回型電解コンデンサの製造(poly octyl-EDOT:A-2)
先に、比較例1と同一な方法でコンデンサ素子を製造した。
【0119】
次に、架橋剤として、(1、12-ビス(2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン-2-イル)-2、5、8、11-テトラオキサドデカン)の代わりに(1、4-ビス(((2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン-2-イル)メトキシ)メチル)シクロヘキセン)を使用したことを除いては、実施例11と同一な方法で酸化剤アルミニウム捲回型電解コンデンサを制作した。
【0120】
[実施例13]アルミニウム捲回型電解コンデンサの製造(poly octyl-EDOT:A-3)
先に、比較例1と同一な方法でコンデンサ素子を製造した。
【0121】
次に、架橋剤として、(1、12-ビス(2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン-2-イル)-2、5、8、11-テトラオキサドデカン)の代わりに(1、6-ビス((2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン-2-イル)メトキシ)ヘキセン)を使用したことを除いては、実施例11と同一な方法で、アルミニウム捲回型電解コンデンサを制作した。
【0122】
[実施例14]アルミニウム捲回型電解コンデンサの製造(poly octyl-EDOT:A-4)
先に、比較例1と同一な方法でコンデンサ素子を製造した。
【0123】
次に、架橋剤として、(1、12-ビス(2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン-2-イル)-2、5、8、11-テトラオキサドデカン)の代わりに(2、2’-(2、2’-オキシビス(エテン-2、1-ジイル)ビス(オキシ))ビス(メチレン)ビス(2、3-ジヒドロチエノ)[3、4-b][1、4]ダイオキシン)を使用したことを除いては、実施例11と同一な方法でアルミニウム捲回型電解コンデンサを制作した。
【0124】
[実施例15]アルミニウム捲回型電解コンデンサの製造(poly 10-EDOT-3:A-1)
先に、比較例1と同一な方法でコンデンサ素子を製造した。
【0125】
次に、(2-オクチル2、3-ジヒドロチエノ)ダイオキシンモノマーの代わりに(2-((2-(2-エトキシエトキシ)エトキシ)メチル)-2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン)モノマーを使用し、架橋剤として、(1、12-ビス(2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン-2-イル)-2、5、8、11-テトラオキサドデカン)の代わりに(1、12-ビス(2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン-2-イル)-2、5、8、11-テトラオキサドデカン)を使用したことを除いては、実施例11と同一な方法でアルミニウム捲回型電解コンデンサを制作した。
【0126】
[実施例16]アルミニウム捲回型電解コンデンサの製造(poly 10-EDOT-3:A-4)
先に、比較例1と同一な方法でコンデンサ素子を製造した。
【0127】
次に、(2-オクチル2、3-ジヒドロチエノ)ダイオキシンモノマーの代わりに(2-((2-(2-エトキシエトキシ)エトキシ)メチル)-2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン)モノマーを使用し、架橋剤として、(1、12-ビス(2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン-2-イル)-2、5、8、11-テトラオキサドデカン)の代わりに(2、2’-(2、2’-オキシビス(エテン-2、1-ジイル)ビス(オキシ))ビス(メチレン)ビス(2、3-ジヒドロチエノ)[3、4-b][1、4]ダイオキシン)を使用したことを除いては、実施例11と同一な方法でアルミニウム捲回型電解コンデンサを制作した。
【0128】
[実施例17]アルミニウム捲回型電解コンデンサの製造(poly 11-EDOT-2:A-1)
先に、比較例1と同一な方法でコンデンサ素子を製造した。
【0129】
次に、(2-オクチル2、3-ジヒドロチエノ)ダイオキシンモノマーの代わりに(2-((2-(ヘキシルオキシ)エトキシ)メチル)-2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン)モノマーを使用し、架橋剤として、(1、12-ビス(2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン-2-イル)-2、5、8、11-テトラオキサドデカン)の代わりに(1、12-ビス(2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン-2-イル)-2、5、8、11-テトラオキサドデカン)を使用したことを除いては、実施例11と同一な方法でアルミニウム捲回型電解コンデンサを制作した。
【0130】
[実施例18]アルミニウム捲回型電解コンデンサの製造(poly 11-EDOT-2:A-4)
先に、比較例1と同一な方法でコンデンサ素子を製造した。
【0131】
次に、(2-オクチル2、3-ジヒドロチエノ)ダイオキシンモノマーの代わりに(2-((2-(ヘキシルオキシ)エトキシ)メチル)-2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン)モノマーを使用し、架橋剤として、(1、12-ビス(2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン-2-イル)-2、5、8、11-テトラオキサドデカン)の代わりに(2、2’-(2、2’-オキシビス(エテン-2、1-ジイル)ビス(オキシ))ビス(メチレン)ビス(2、3-ジヒドロチエノ)[3、4-b][1、4]ダイオキシン)を使用したことを除いては実施例11と同一な方法でアルミニウム捲回型電解コンデンサを制作した。
【0132】
[実施例19]アルミニウム捲回型電解コンデンサの製造(poly EDOT:10-EDOT-1:A-1)
先に、比較例1と同一な方法でコンデンサ素子を製造した。
【0133】
次に、(2-オクチル2、3-ジヒドロチエノ)ダイオキシンモノマーの代わりに3、4-エチレンジオキシチオフェンモノマー及び(2-(オクチルオキシメチル)-2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン)モノマーをそれぞれmol比50%(1:1)で使用し、架橋剤として、(1、12-ビス(2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン-2-イル)-2、5、8、11-テトラオキサドデカン)の代わりに(1、12-ビス(2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン-2-イル)-2、5、8、11-テトラオキサドデカン)を使用することを除いては、実施例11と同一な方法でアルミニウム捲回型電解コンデンサを制作した。
【0134】
[実施例20]アルミニウム捲回型電解コンデンサの製造(poly EDOT:11-EDOT-2:A-1)
先に、比較例1と同一な方法でコンデンサ素子を製造した。
【0135】
次に、(2-オクチル2、3-ジヒドロチエノ)ダイオキシンモノマーの代わりに3、4-エチレンジオキシチオフェンモノマー及び(2-((2-(ヘキシルオキシ)エトキシ)メチル)-2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン)モノマーをそれぞれmol比20%:80%で使用し、架橋剤として、(1、12-ビス(2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン-2-イル)-2、5、8、11-テトラオキサドデカン)の代わりに(1、12-ビス(2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン-2-イル)-2、5、8、11-テトラオキサドデカン)を使用したことを除いては、実施例11と同一な方法でアルミニウム捲回型電解コンデンサを制作した。
【0136】
[実施例21]アルミニウム捲回型電解コンデンサの製造(poly EDOT:15-EDOT-4:A-1)
先に、比較例1と同一な方法でコンデンサ素子を製造した。
【0137】
次に、(2-オクチル2、3-ジヒドロチエノ)ダイオキシンモノマーの代わりに3、4-エチレンジオキシチオフェンモノマー及び(2、2、5、8、11-テトラオキサペンタデシル-2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシンモノマーをそれぞれmol比20%:80%で使用し、架橋剤として、(1、12-ビス(2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン-2-イル)-2、5、8、11-テトラオキサドデカン)の代わりに(1、12-ビス(2、3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシン-2-イル)-2、5、8、11-テトラオキサドデカン)を使用したことを除いては、実施例11と同一な方法でアルミニウム捲回型電解コンデンサを制作した。
【0138】
[実施例22]アルミニウム捲回型電解コンデンサの製造(poly mono-(15-EDOT-3))
(2-プロピル2、3-ジヒドロチエノ)ダイオキシン)モノマーの代わりに2-((2-2-(ヘプチルオキシ)エトキシ)エトキシ)メチル)-2-3-ジヒドロチエノ[3、4-b][1、4]ダイオキシンモノマーを使用したことを除いては、比較例1と同一な方法でコンデンサ素子及びアルミニウム捲回型電解コンデンサを制作した。
【0139】
前記比較例1乃至5及び実施例1乃至22に使用された3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体、その組成比及び架橋剤を整理して、下記表1及び2に表せた。
【0140】
【表1】
【0141】
【表2】
【0142】
[実験例1]アルミニウム捲回型電解コンデンサの評価1
前記比較例1乃至5及び実施例1乃至22で製造されたアルミニウム捲回型電解コンデンサをHEWLETTPACKARD社のLCRメーター(4284A)を使用して25℃の温度条件下で、100kHzで等価直列抵抗(ESR)を測定し、120Hzで静電容量を測定して、Matsusada Precision社製のPRk650-2.5を使用して25℃の条件下で電圧を1V/分の速度で上昇させ破壊電圧を測定したし、その結果を下記表1乃至8に表せた。下記表3乃至10で、等価直列抵抗(ESR)及び静電容量はそれぞれ10個ずつの平均値を求めて、小数点第二位を四捨五入して表せたものであり、破壊電圧値は小数点以下を四捨五入して表せたものである(6.3x6の素子サイズ、作動電圧:50V、電気容量:10μF)。
【0143】
【表3】
【0144】
前記表3に表せた通り、比較例1乃至3は3、4-エチレンジオキシチオフェンモノマーに3次炭素位置に1置換されている構造で単一のアルキルグループが置換されたモノマーだけで重合して捲回型アルミニウム電解コンデンサを制作したし、破壊電圧をよく見ると比較例1乃至3は炭素個数が3~10の長いアルキル鎖を持つ捲回型アルミニウム電解コンデンサで比較例3は比較的高い破壊電圧を持ちこれはアルキル鎖個数が増加するほど高い破壊電圧を持つことは知られている事実である。しかし鎖個数が10個を超えると高い破壊電圧を持つ代わりに比較例3と同じく、ESRが急激に高くなることを確認できる。
【0145】
又、前記表3で鎖数が増加しながら高い破壊電圧を持つ特性を表せたがESR特性も又増加することが分かる。これにこのような問題を解決するためアルキルグループの中に酸素(O)原子を導入することで炭素(C)鎖だけで成ったアルキルグループに比べて溶解度が優秀な特性を表すアルキルアルコキシグループを導入した。
【0146】
【表4】
【0147】
前記表4に表せた通り、実施例1乃至5は3、4-エチレンジオキシチオフェン3次炭素位置に1置換されているモノマーにアルキルアルコキシグループが置換されたモノマーを単一モノマーだけで重合し捲回型アルミニウム電解コンデンサを制作した。前記実施例1乃至5で破壊電圧をよく見ると前記表2でと同じく鎖数が増加することに従って高い破壊電圧特性を表すことがわかる。又、アルキルグループが炭素(C)だけで成る比較例3からよりもアルキル鎖に酸素(O)グループが入っているアルキルアルコキシグループを持つ実施例2及び実施例3で同一な鎖数を持つ時もっと低いESR特性を表すことが分かる。
【0148】
前記表4と同じく比較例5を見ると鎖数が5個である時は破壊電圧が40Vと低くて有効な耐電圧特性を表すのが難しく鎖数が6個以上である時50V以上で優秀な耐電圧特性を表すことが分かる。また鎖数が16個以上になると高い耐電圧特性に比べてESR値が顕著に高くなる欠点を持っている。
【0149】
前記結果を基に同一な鎖数で酸素(O)原子がある時といない時を比較するために表5で同一な鎖数を持つ比較例3と実施例2及び実施例3の場合を比較して見た。
【0150】
アルキル鎖が炭素(C)だけで成った比較例3とアルキル鎖が炭素(C)間に酸素(O)が3個入る実施例2、又炭素(C)間に酸素(O)が1個入れる実施例3を設計し同一なアルキル鎖個数で酸素(O)原子がある場合の特性を比較して見た。その結果、実施例2は比較例3に比べて破壊電圧が多少落ちるがESR値が顕著に低くなったことを確認できた。実施例3の場合比較例1に比べて破壊電圧がむしろもっと高かったし又ESR値が顕著に落ちることを確認した。
【0151】
【表5】
【0152】
前記結果を利用してアルキル鎖に酸素(O)原子を導入時耐圧特性は大きく落ちないながらESR特性を顕著に改善することを確認した。
【0153】
しかし、表6を見るとアルキルグループに酸素(O)原子が入った構造たちで鎖数が15個を持つアルキルアルコキシグループを比較した。比較例4の場合鎖数が15個でありながら酸素(O)原子が5個を持って、実施例5の場合鎖数が15個でありながら酸素(O)原子が4個、実施例22は鎖数が15個でありながら酸素(O)原子が3個である構造で破壊電圧をよく見ると酸素(O)原子を5個を持つ比較例4の場合実施例5と実施例22に比べて低い破壊電圧を持った。ESR特性も又実施例4及び実施例22に比べて顕著に高い値を持つことを確認できた。このような長い鎖の中で酸素(O)原子たちが5個を超えるとむしろ破壊電圧特性は落ちてESR特性はむしろ上がる特性を表せた。
【0154】
【表6】
【0155】
アルキルアルコキシグループを導入すればアルキル鎖が炭素(C)だけで成った3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体より破壊電圧及びESR特性が改善されることと現れたが、ESR特性をもっと改善するために表6に実施例6乃至10のように3、4-エチレンジオキシチオフェンモノマーに3次炭素位置にアルキルアルコキシグループが置換されたモノマーと化学式4で誘導されたモノマーをそれぞれ一つ以上混合重合して捲回型アルミニウム電解コンデンサを制作した。
【0156】
【表7】
【0157】
前記表7の結果を見ると実施例6乃至10の場合破壊電圧が54乃至68V程度で表4の実施例3及び実施例5でアルキルアルコキシグループを単一重合した電解コンデンサに比べて低い破壊電圧を持つが、ESR特性が大きく改善されることを確認した。しかしESR特性が大きく向上される代わりに破壊電圧も又ある程度損失が発生したしこのような損失を最小化するために化学式3で誘導された架橋剤を添加して耐電圧特性を補完するための実験を進行した。下記表7に実施例11乃至18に掛けて多様な化学式3で表示された化合物(架橋剤)を一定重量比を添加して耐電圧特性を改善しようとした。
【0158】
【表8】
【0159】
前記表8に表せた通り、実施例11乃至14はモノマーとして(2-オクチル2、3-ジヒドロチエノ)ダイオキシン)を使用したし、それぞれの架橋剤は前記製造例25乃至28で製造されたA-1、A-2、A-3及びA-4タイプを添加し、ESR特性を維持した状態で耐電圧特性を向上させるための実験を進行した。実施例11乃至14の場合比較例2に比べてESR特性は維持しながら破壊電圧特性が顕著に向上されたことを確認できた。
【0160】
これに前の実験でESR特性及び破壊電圧特性が比較的優秀だったアルキルアルコキシグループを持った実施例2及び実施例4にそれぞれA-1及びA-4の架橋剤を添加してESR特性及び破壊電圧特性を調べてみた。
【0161】
【表9】
【0162】
前記表9に現れた通り、実施例15乃至18の場合、それぞれ実施例2及び実施例4で架橋剤の添加なく重合した時より、多少高い電圧で破壊電圧を持つことを確認できる。このような架橋剤が添加されることで、高分子と高分子間の中間に化学式3で誘導された架橋剤が位置され、架橋されることによってより堅固な結合ができる(前記構造体1参照)。
【0163】
前記表9の結果を基に実施例19乃至21の場合、単一モノマーではない混合組成を通じて単一重合時破壊電圧特性が優秀だった実施例2乃至4のモノマーである10-EDOT-1、11-EDOT-2、15-EDOT-4にそれぞれ違う組成の3、4-エチレンジオキシチオフェンモノマー(5:5、8:2及び8:2組成)を混合組成し架橋剤A-1を添加して重合した(表9)。
【0164】
【表10】
【0165】
同一組成で架橋剤A-1が添加された実施例19の場合実施例6に比べて破壊電圧特性が向上されたし同じく実施例20乃至実施例21の場合も比較的高い破壊電圧で比較的低いESR値を持つことを確認した。
【0166】
特に、実施例20の場合、ESRの値が目標した値(60mΩ)以下である58mΩで測定されたし、破壊電圧が72Vで、高い破壊電圧を持つことを確認した。
【0167】
前記表3乃至10に表せた通り、本発明に従う3、4-エチレンジオキシチオフェン誘導体を使用する場合、耐電圧特性が優秀で、低い等価直列抵抗を持つだけではなく、伝導性がとても優秀であることが分かる。
図1