(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-28
(45)【発行日】2022-11-08
(54)【発明の名称】ハイブリッドホースアセンブリ
(51)【国際特許分類】
F16L 33/01 20060101AFI20221031BHJP
F16L 33/24 20060101ALI20221031BHJP
F16L 39/02 20060101ALI20221031BHJP
F16L 33/00 20060101ALI20221031BHJP
F16L 33/26 20060101ALI20221031BHJP
【FI】
F16L33/01
F16L33/24
F16L39/02
F16L33/00 B
F16L33/26
(21)【出願番号】P 2019548436
(86)(22)【出願日】2018-02-14
(86)【国際出願番号】 US2018018107
(87)【国際公開番号】W WO2018164816
(87)【国際公開日】2018-09-13
【審査請求日】2021-02-09
(32)【優先日】2017-03-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518337784
【氏名又は名称】スウェージロック カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ザボルスキー,スティーヴン,ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】パシェリッヒ,コーリー
【審査官】杉山 健一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第03934618(US,A)
【文献】中国実用新案第205859397(CN,U)
【文献】米国特許第04089351(US,A)
【文献】米国特許第05031301(US,A)
【文献】米国特許第04407532(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0192380(US,A1)
【文献】特表2009-513885(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 33/00-33/34
F16L 39/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホースアセンブリであって、
内核管と、
前記内核管の遠位端の中に挿入されたステム部を備えるコネクタと、
前記内核管と同軸であり、かつ前記内核管を包囲する外部金属管であって、前記外部金属管
の遠位端は、前記内核管の遠位端
よりも近位で終端する、外部金属管と、
前記内核管の遠位端と同軸であり、かつ前記内核管の遠位端を包囲する襟であって、前記襟は、前記外部金属管の遠位端に溶接された
裾広がりの第1の端部、前記コネクタに溶接された第2の端部、および前記第1の端部と前記第2の端部との間の中間部を含み、前記中間部は、前記内核管の遠位端を前記コネクタのステム部に固定するように、前記内核管の遠位端に対して半径方向
の圧縮
状態にある、襟と、
を備える、ホースアセンブリ。
【請求項2】
前記外部金属管は波形管を備える、請求項1に記載のホースアセンブリ。
【請求項3】
前記襟の第1の端部は、前記波形管の最端波形部を受領するような大きさにされた座グリを備える、請求項2に記載のホースアセンブリ。
【請求項4】
前記襟の第1の端部は、前記波形管の最端波形の上に圧着される、請求項2に記載のホースアセンブリ。
【請求項5】
前記内核管はプラスチックを備える、請求項1に記載のホースアセンブリ。
【請求項6】
前記内核管は、管状核要素に固定された補強層を備える、請求項1に記載のホースアセンブリ。
【請求項7】
前記補強層は、前記核要素の外部表面に固定される、請求項6に記載のホースアセンブリ。
【請求項8】
前記外部金属管および前記内核管は、半径方向の間隙によって分離される、請求項1に記載のホースアセンブリ。
【請求項9】
前記襟の中間部は、前記内核管の遠位端に対して圧着される、請求項1に記載のホースアセンブリ。
【請求項10】
前記ステム部は、前記内核管の遠位端の保持のための外部突起部を備える、請求項1に記載のホースアセンブリ。
【請求項11】
前記外部金属管の遠位端は、前記コネクタから軸方向に離間される、請求項1に記載のホースアセンブリ。
【請求項12】
前記襟の第2の端部は、前記コネクタの環状リブに溶接される、請求項1に記載のホースアセンブリ。
【請求項13】
前記襟の第2の端部は、前記コネクタの円筒肩に溶接される、請求項1に記載のホースアセンブリ。
【請求項14】
前記襟の第2の端部は、前記コネクタの環状リブに対して圧着される、請求項1に記載のホースアセンブリ。
【請求項15】
前記襟の第2の端部は、前記コネクタの円筒肩に対して圧着される、請求項1に記載のホースアセンブリ。
【請求項16】
ホースアセンブリであって、
内核管と、
前記内核管の遠位端に固定されたコネクタと、
前記内核管と同軸であり、かつ前記内核管を包囲する外部金属管であって、前記外部金属管
の遠位端は、前記内核管の遠位端
よりも近位で終端する、外部金属管と、
前記内核管の遠位端と同軸であり、かつ前記内核管の遠位端を包囲する襟であって、前記襟は、前記外部金属管の遠位端に溶接された第1の端部、および前記コネクタに溶接された第2の端部を含む、襟と、
を備える、ホースアセンブリであり、
前記襟の第2の端部は、前記襟の第2の端部の外部表面上の1つ以上の隆起部を備え、前記1つ以上の隆起部は
、半径方向に変形され
た形状を有する、ホースアセンブリ。
【請求項17】
前記1つ以上の隆起部は複数の環状リブを備える、請求項16に記載のホースアセンブリ。
【請求項18】
ホースアセンブリを作成する方法であって、前記方法は、
襟の裾広がりの第1の端部に溶接された遠位端を有する金属管を提供することと、
コネクタのステム部を受領する遠位端を有する核管を提供することと、
前記核管を前記金属管の中に挿入することと、
前記襟の第2の端部が前記コネクタに位置合わせし、前記核管の遠位端が前記金属管の遠位端
よりも遠位に延在し、前記襟の中間部に位置合わせするように、前記核管および前記コネクタを位置付けることと、
前記核管の遠位端を前記コネクタのステム部に固定するように、前記核管の遠位端に対して前記襟の中間部を半径方向に圧縮することと、
前記襟の第2の端部を前記コネクタに溶接することと、
を含む、方法。
【請求項19】
ホースアセンブリであって、
内核管と、
前記内核管の遠位端の中に挿入されたステム部を備えるコネクタと、
前記内核管と同軸であり、かつ前記内核管を包囲する外部金属管であって、前記外部金属管
の遠位端は、前記内核管の遠位端
よりも近位で終端する、外部金属管と、
前記内核管の遠位端と同軸であり、かつ前記内核管の遠位端を包囲する襟であって、前記襟は、前記内核管の遠位端を前記コネクタのステム部に固定するように、前記内核管の遠位端に対して半径方向
の圧縮
状態にある中間部、前記中間部から半径方向外方に裾広がりで、かつ前記外部金属管の遠位端に溶接された第1の端部、および、前記コネクタの外部表面に対して半径方向
の圧縮
状態にあり、かつ前記コネクタに取り付けられた第2の端部を含む、襟と、
を備える、ホースアセンブリ。
【請求項20】
前記外部金属管は波形管を備える、請求項19に記載のホースアセンブリ。
【請求項21】
前記襟の第1の端部は、前記波形管の最端波形部を受領するような大きさにされた座グリを備える、請求項20に記載のホースアセンブリ。
【請求項22】
前記襟の第1の端部は、前記波形管の最端波形の上
で半径方向
の圧縮
状態にある、請求項20に記載のホースアセンブリ。
【請求項23】
前記内核管はプラスチックを備える、請求項19に記載のホースアセンブリ。
【請求項24】
前記内核管は、PFAおよびPTFEの一方を備える、請求項19に記載のホースアセンブリ。
【請求項25】
前記内核管は、管状核要素に固定された補強層を備える、請求項19に記載のホースアセンブリ。
【請求項26】
前記補強層は編組材料を備える、請求項25に記載のホースアセンブリ。
【請求項27】
前記外部金属管および前記内核管は、半径方向の間隙によって分離される、請求項19に記載のホースアセンブリ。
【請求項28】
前記ステム部は、前記内核管の遠位端の保持のための外部突起部を備える、請求項19に記載のホースアセンブリ。
【請求項29】
前記外部金属管の遠位端は、前記コネクタから軸方向に離間される、請求項19に記載のホースアセンブリ。
【請求項30】
前記襟は漏れ検出ポートを備える、請求項19に記載のホースアセンブリ。
【請求項31】
前記コネクタの外部表面は環状半径方向突出部を備え、前記襟の第2の端部は、前記コネクタの環状半径方向突出部に対して半径方向
の圧縮
状態にあり、かつ前記コネクタの環状半径方向突出部に溶接される、請求項19に記載のホースアセンブリ。
【請求項32】
前記襟は、前記第1の端部と前記第2の端部との間の中間部を含み、前記中間部は、前記内核管の遠位端を前記コネクタのステム部に固定するように、前記内核管の外部補強層に対して半径方向
の圧縮
状態にある、請求項19に記載のホースアセンブリ。
【請求項33】
前記襟の第2の端部は前記コネクタに溶接される、請求項19に記載のホースアセンブリ。
【請求項34】
ホースアセンブリを作成する方法であって、前記方法は、
襟の第1の端部に金属管の遠位端を溶接することと、
コネクタのステム部を核管の遠位端の中に挿入することと、
前記核管を前記金属管の中に挿入することと、
前記襟の第2の端部が前記コネクタに位置合わせし、前記核管の遠位端が前記金属管の遠位端
よりも遠位に延在し、前記襟の中間部に位置合わせするように、前記核管および前記コネクタを位置付けることと、
前記襟の第1の端部が前記襟の中間部から半径方向外方に裾広がりである状態で、前記内核管の遠位端を前記コネクタのステム部に固定するように、前記内核管の遠位端に対して前記襟の中間部を半径方向に圧縮することと、
前記コネクタの外部表面に対して前記襟の第2の端部を半径方向に圧縮することと、
を備える、方法。
【請求項35】
前記コネクタの外部表面に対して前記襟の第2の端部を半径方向に圧縮することは、前記コネクタの外部表面の上の環状半径方向突出部に対して前記襟の第2の端部を半径方向に圧縮することを備える、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記襟の第2の端部を前記コネクタの外部表面の上の環状半径方向突出部に溶接することをさらに備える、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記金属管は波形管を備え、前記襟の第1の端部に前記金属管の遠位端を溶接することは、前記波形管の最端波形部を前記襟の第1の端部の座グリの中で受領することを備える、請求項34に記載の方法。
【請求項38】
前記内核管の遠位端に対して前記襟の中間部を半径方向に圧縮することは、前記核管の遠位端を前記コネクタのステム部に固定するように、前記核管の外部補強層に対して前記襟の中間部を半径方向に圧縮することを備える、請求項34に記載の方法。
【請求項39】
前記襟の第2の端部を前記コネクタの外部表面に溶接することをさらに備える、請求項34に記載の方法。
【請求項40】
ホースアセンブリであって、
プラスチック管状核要素、および前記プラスチック管状核要素を包囲する補強層を含む内核管と、
前記内核管の遠位端の中に挿入されたステム部を備えるコネクタと、
前記内核管と同軸であり、かつ前記内核管を包囲する外部金属管であって、前記外部金属管
の遠位端は、前記内核管の遠位端
よりも近位で終端する、外部金属管と、
前記内核管の遠位端と同軸であり、かつ前記内核管の遠位端を包囲する襟であって、前記襟は、前記外部金属管の遠位端に溶接された裾広がりの第1の端部、前記コネクタに取り付けられた第2の端部、および前記第1の端部と前記第2の端部との間の中間部を含み、前記中間部は、前記内核管の遠位端を前記コネクタのステム部に固定するように、前記内核管の遠位端にて前記補強層に対して半径方向
の圧縮
状態にある、襟と、
を備える、ホースアセンブリ。
【請求項41】
前記襟の第2の端部は前記コネクタに溶接される、請求項40に記載のホースアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、「ハイブリッドホースアセンブリ(HYBRID HOSE ASSEMBLY)」の名称で2017年3月7日に出願された米国特許仮出願第62/467,978号の優先権およびすべての利益を主張し、その開示全体が参照によって本明細書に完全に組み込まれる。
【0002】
発明の技術分野
本開示は、2点間で種々の圧力および気温の下での流体の閉じ込めおよび移動のための可撓性ホースアセンブリ、ならびにこのようなホースアセンブリの作成方法に関する。より詳細には、本開示は、第1の特性(例えば洗浄性)を提供する第1の層および第2の特性(例えば気体不透過性)を提供する第2の層を有する、多層すなわち「ハイブリッド」可撓性ホースアセンブリに関する。
【発明の概要】
【0003】
本開示に提示された1つまたは複数の本発明の一実施形態によれば、ホースアセンブリは、内核管、内核管の遠位端に固定されたコネクタ、内核管と実質的に同軸であり、内核管を包囲する外部金属管、および内核管の遠位端と実質的に同軸であり、内核管の遠位端を包囲する襟を含む。外部金属管は、内核管の遠位端の軸方向内方の遠位端で終了する。襟は、外部金属管の遠位端に溶接された第1の端部、およびコネクタに溶接された第2の端部を含む。
【0004】
本開示に提示された1つまたは複数の本発明の別の実施形態によれば、ホースアセンブリの作成方法が企図される。例示的方法では、金属管は襟の第1の端部に溶接された遠位端を備え、核管はコネクタに固定された遠位端を備える。核管は金属管の中に挿入され、核管およびコネクタは、襟の第2の端部がコネクタに位置合わせし、核管の遠位端が金属管の遠位端の軸方向外方に延在し、襟の中間部に位置合わせするように位置付けられる。襟の第2の端部はコネクタに溶接される。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】本出願の一例示的実施形態による、ホースアセンブリの端部の部分断面図である。
【
図2】緩く組み立てた状態で示された、
図1のホースアセンブリの部分断面図である。
【
図3】内核管および端部コネクタサブアセンブリが外部金属管および襟アセンブリと緩く組み立てて示された、
図1のホースアセンブリの部分断面図である。
【
図4】襟が内核管および端部コネクタに圧着して示された、
図1のホースアセンブリの部分断面図である。
【
図5】本出願の別の例示的実施形態による、別のホースアセンブリの部分断面図である。
【
図6A】緩く組み立てた状態で示された、本出願の別の例示的実施形態による、別のホースアセンブリの部分断面図である。
【
図6B】圧着して溶接した状態で示された、
図6Aのホースアセンブリの部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本発明の様々な発明の態様、概念および特徴が例示的実施形態で組み合わせて具現化するように本明細書に説明され例示されることがある一方で、これらの様々な態様、概念および特徴は、多くの代替実施形態において個別にまたは様々な組合せおよびその部分組合せのいずれでも使用されてもよい。明確に除外されない限り、本明細書ではすべてのこうした組合せおよび部分組合せは本発明の範囲内であることが意図される。一層さらに本発明の様々な態様、概念および特徴に関する様々な代替実施形態、例えば形成し、適合し、機能する、その他のために代替の材料、構造、構成、方法、回路、装置および構成要素、ソフトウェア、ハードウェア、制御論理、代替形態などが本明細書に説明されることがあるが、このような説明は、現在公知であるか、もしくは後に開発されるかに関わらず、利用可能な代替実施形態の完全または包括的なリストであることを意図するものではない。当業者は、1つもしくは複数の発明の態様、概念または特徴を追加の実施形態に容易に採用でき、このような実施形態が本明細書に明確に開示されていない場合であっても本発明の範囲内で使用してもよい。加えて本発明の一部の特徴、概念または態様が好ましい構成または方法であるように本明細書に説明されることがある場合であっても、このような説明は、明確にそうであると記載されない限り、このような特徴が求められる、または必要であると提案することを意図するものではない。一層さらに例示的または代表的値および範囲は、本開示を理解する助けとなるために含まれることがあるが、このような値および範囲は限定する意味に解釈されるべきではなく、そのように明確に記載されている場合のみ、厳密な値または範囲であることが意図される。特定の値の「ほぼ(approximate)」または「約(about)」と定義されたパラメータは、明確にそうではないと記載されない限り、特定の値および特定の値の10%内の値の両方を含むことが意図される。さらに本出願に添付する図面は、必要はないが、一定の縮尺であることがあり、したがって図面における様々な比率および割合の証拠を教示すると理解されてもよいことを理解されたい。その上、様々な態様、特徴および概念は、発明の発明的な部分または形成部分であると本明細書に明確に同定することがある一方で、このような同定は独占的であることを意図するのではなく、むしろこのような特定の発明または特定の発明の一部として明確に同定することなしに、本明細書に完全に説明する発明の態様、概念および特徴が存在してもよく、本発明はその代わりに添付の特許請求の範囲に明記される。例示的方法または工程の説明は、すべての場合に必要であるようにすべてのステップを含むことを限定するのではなく、また明確にそうであると記載しない限り、ステップが表れる順番が求められる、または必要であるとも解釈するべきではない。
【0007】
多くの出願は、流体システム内の2点間に流体接続を提供するために可撓性ホースを必要とし、ホースの可撓性は、様々な流体線の経路要件、熱膨張、不整合、および断続または連続した屈曲(例えばシステムの振動に起因する)を可能にする。可撓性に加えて、異なるホース特性は、例えばシステム温度、システム圧力、化学的適合性、汚染への耐性、および気体透過性を含む、特定の流体システムに使用するために考慮されてもよい。一部の出願では、本出願に適した第1の特性(例えば汚染への耐性)を提供する第1のホース材料は、本出願に不適切な第2の特性(例えば気体透過性)を有することがある。本出願の一例示的態様によれば、多層すなわち「ハイブリッド」可撓性ホースは、所望の第1の特性を提供する内核管、および所望の第2の特性を提供する外管を提供できる。内管および外管は積層され、または別法により互いに取り付けられてもよい一方で、一部の実施形態では、内管および外管は互いから分離されてもよく、例えばホースの組立または機能を促進するために、互いから半径方向にさえ離間されてもよい。流体システムの中への設置を促進するために、ホースアセンブリは、例えば管継手、管端部(例えば管継手内に溶接もしくは設置するために)、または素早く離断する結合部を含む任意の種々の端部コネクタが一般的に提供され、したがって内部および外部可撓性ホース管構成要素と端部接続との間に漏れ止め接続を必要とする。したがって本出願の一態様では、別個の内部および外部管構成要素を端部コネクタに接合する構成が提供される。
【0008】
図1を参照すると、例示的多管ホース100の部分断面図が提示されている。本明細書における図面の多くでは、継手は長手方向または半長手方向の断面で例示されており、継手構成要素は実際には長手中心軸Xの周りの環状部品であることが当業者には理解されることを留意されたい。「半径方向」および「軸方向」の本明細書におけるすべての言及は、そうではないと記載された場合を除いてX軸を指す。また本明細書における角度へのすべての言及も、そうではないと記載され得る場合を除いてX軸を指す。また図面は一端に端部コネクタを提供されたホースアセンブリの端部コネクタの部分図を開示しているが、第2の端部コネクタ(例示した端部コネクタと同一であっても、または異なっていても)がホースアセンブリの反対側の端部に(例えば溶接によって、または何らかの別の接続によって)提供されてもよいことが当業者には理解される。
【0009】
例示した実施形態では、ホース100は、内核管110、外管120、内核管110の遠位端111に固定された端部コネクタ130、ならびに外管120の遠位端121に取り付けた第1の端部141および端部コネクタ130に取り付けた第2の端部142を有する襟140を含む。内核管110および外管120は、適切な材料の任意の組合せで提供されてもよい。一例示的実施形態では、内管110は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)またはペルフルオロアルコキシアルカン(PFA)などのプラスチック材料を備え、それらの材料は流体システム互換性、気体不透過性、可撓性、または他の要因に基づいて選択されてもよい。内管は任意の適切な形で提供されてもよい一方で、一実施形態では、内管は、例えば洗浄を容易にするため、および粒子の取り込みを最小にするために平滑な円筒内壁を提供される。内管110は、追加として例えば内管に固定された外部の編組材料(例えば金属または繊維の編組材料)などの補強層115を含んでもよい。他の実施形態(図示せず)では、補強材料(例えば編組材料)は、追加としてまたは別法として内管の内部表面に固定されてもよく、かつ/または内管の壁の厚さに埋め込まれてもよい。この補強層は、例えば核管の捻じれを防ぎ(具体的にはより緊密な曲げ半径を受けたとき)、流体流れのために所望通りに平滑な内径を維持し、半径方向および軸方向の拡張を最小にすることを含む、多くの利点を提供することがある。本明細書に説明した一例示的実施形態では、半径方向の拡張が最小であることは、(以下に説明するような)コネクタステムにより核管の端部上の把持を改善することがあり、ホースがより大きい流体圧力およびホース上の軸方向の引張力(例えば乱用、システムの振動、パルス、または他の要因に起因する)に耐えることができる。
【0010】
一例示的実施形態では、外管120は、ステンレス鋼、ハステロイC-22、またはモネルなどの金属材料を備え、金属材料は気体不透過性、外部耐食性、可撓性、または他の要因に基づいて選択されてもよい。外管は任意の適切な形で提供されてもよい一方で、例示した実施形態では、外管120は、例えば可撓性の増加のために波形壁を提供される。他の実施形態では、外管は螺旋形または何らかの他の適切な構造であってもよい。外管120は、例えば隙間を提供し、組立中に内管を外管の中に容易に挿入させるために、内管110と外管120との間に半径方向の間隙を提供するような大きさにされてもよい。半径方向の間隙は、(効果的な保管および経路のために)ホースアセンブリの外径を最小にするために最小にされてもよい一方で、他の実施形態では、放射障害材料、絶縁材、センサ(例えば熱電対、ひずみゲージ)、および/または他のこのような材料もしくは構成要素(
図1に150で概略的に表されている)を含むことができるために、管の間により大きい半径方向の間隙を提供してもよい。
【0011】
多くの異なる型の取り付けが端部コネクタ130と内管110との間になされてもよい一方で、例示した実施形態では、端部コネクタ130は内管の遠位端111内に受領したステム部135を含む。示したように、ステム部135は、内管遠位端111の内部表面を把持係合するように構成された突起のある表面136を含んでもよい。一部の実施形態では、内管110を端部コネクタ130に堅固に取り付けることは、端部コネクタステム部を圧入設置することによって達成されてもよい。他の実施形態では、内管110の遠位端111は、例えば圧着することによりステム部135に対して圧縮されてもよく、または襟140を遠位端111に対してこのような他の圧縮をしてもよい。さらに他の実施形態(図示せず)では、端部コネクタステム部は、遠位端の内径に対して裾を広げまたは拡張してもよい。
【0012】
図2は、内管110、外管120、端部コネクタ130、および襟140を例示し、襟は圧着される前の状態である。示したように、襟140の第1の端部141は、外管120のより大きい外径を収容するために半径方向外方に裾を広げてもよい。第1の端部141と第2の端部142との間に配置された襟140の中間部144は、内管110の遠位端111および挿入したコネクタステム部135に位置合わせする。
図3に示したように、中間部144は、内管110の遠位端111を圧縮して突起のあるステム部135と堅固に把持係合するために、内管110の外部表面に対して(例えば補強層115に対して)圧縮され、または(例えば圧着工具Cにより)半径方向内方に圧着される。
【0013】
外管が気体透過性内管の周りに漏れ止め、気体不透過性シェルまたはシースを提供するために利用される場合、隣接する襟と外管と端部コネクタとの間に気体不透過性接続が提供されてもよい。多くの異なる型の取り付けが襟140と外管120と端部コネクタ130との間になされてもよい一方で、一実施形態では、溶接接続が、外管120と端部コネクタ130との間に漏れ止めの気体不透過性接続を提供するために第1および第2の端部141、142に提供される。溶接接続を提供するために、外管120、端部コネクタ130、および襟140は、適切な材料、例えばステンレス鋼、ハステロイC-22、またはモネルなどで提供されてもよく、それらの材料は外部耐食性、または他の要因に基づいて選択されてもよい。本明細書で使用する場合、用語「溶接」はその最も広い解釈に一致するべきであり、様々な型の溶接ならびに蝋付けおよびはんだ付けの概念を網羅する。
【0014】
多くの異なる型の溶接接続が利用されてもよい。
図1~4の例示した実施形態では、襟140の第1の端部141は、外管120の最端波形部を受領するような大きさにされた座グリ143(
図2)を含み、それによって襟の第1の端部で側溶接操作が可能になる。別法として別の例示的実施形態では、
図5に示したように、外管220の遠位端221は、遠位端の縁部が襟240の第1の端部241と半径方向に位置合わせするように(例えばパイプカッターホイールを使用して)準備されてもよいので、遠位端221は襟の第1の端部241に突き合わせ溶接されてもよい。追加としてまたは別法として
図2および6Aに示したように、襟140、340は、第1の端部141、341が外管の最端波形部に接近して捕捉するように、外方先細表面146、346を有する端部141、341を含んでもよく、外方先細表面146、346は、先細端部341を逆の状態(
図1および6B参照)で圧着する圧着工具(例えば
図6Bに示されたように、水平輪郭の圧着指C
e)によって係合される。これは襟端部141、341の外管波形部への溶接を促進し得る。
【0015】
図1~4の例示的襟140の第2の端部142は、環状リブ133を襟の第2の端部142に溶接できるように、端部コネクタ130上の環状半径方向突出部またはリブ133(
図3)と軸方向に位置合わせする。外管120、襟140、および端部コネクタの溶接金属配置は、(例えば約1X10
-4scc/secを超える、または約1X10
-3scc/sec~約1X10
-2scc/secの気体透過性を有する)気体透過性内管110の周りに(例えば約1X10
-5scc/sec未満、または約1X10
-9scc/sec~約1X10
-7scc/secの気体透過性を有する)気体不透過性シェルを提供してもよい。
【0016】
襟の第2の端部142を端部コネクタリブ133に溶接することは、例えば襟の圧着操作中に襟の第2の端部142と端部コネクタリブ133との間に歪み締まりばめを提供することによって促進されてもよい。例示した実施形態では、襟140の中間部144は第1の外径を提供され、襟の第2の端部142は第1の外径より小さい第2の外径を提供される。線形圧着工具Cが襟140(
図3)の中間部144に最初に当てられたときに、圧着力が襟140の中間部144に最初に焦点を合わせるように、半径方向の間隙は圧着工具Cと襟140の第2の端部142との間に配置される。襟140の中間部144が圧着された状態に変形し、圧着工具Cが襟の第2の端部142と接触すると、襟の第2の端部142が端部コネクタリブ133を圧縮することにより、歪み締まりばめの状態(
図4)を発生する。他の実施形態では、襟の第2の端部は別個の圧着操作で端部コネクタに対して(例えば環状リブまたは他のこのような特徴に対して)圧着してもよい。他の実施形態では、
図5に示したように、襟240の第2の端部242は、襟の第2の端部242をリブ233に突き合わせ溶接できるように、環状突出部またはリブ233に隣接した環状溝238内に受領される(例えば圧入される)、内方に延在するフランジ248を含んでもよい。さらに他の実施形態では、
図6Bに示したように、襟340の第2の端部342は、より頑丈な溶接接続のために(例えば溶接の吹き抜けを抑制するために)端部接続のより細長い円筒表面333に対して溶接されてもよい。
【0017】
本出願の別の例示的態様によれば、管および端部コネクタ上に圧着される溶接襟の端部は、圧着される端部の外部表面上に1つまたは複数の隆起材料特徴(例えばリブ、ネジ山、突起、または他のこのような隆起部)を提供されてもよい。隆起材料特徴は、襟を十分に圧着して端部コネクタと半径方向に接触するように、圧着工具から圧縮荷重を吸収するような大きさにされて位置付けられてもよく、圧着した襟の端部に掛かった追加の圧縮荷重は隆起材料特徴を半径方向に変形させ、または平坦にさせるので、この追加の圧縮荷重により端部コネクタの内径は潰れない。一例示的実施形態では、
図6Aおよび6Bに示したように、襟340の第2の端部342は、リブ345を変形させ、または平坦にさせる圧着した襟の端部342に掛けた追加の圧縮荷重を受けたとき、この追加の圧縮荷重が端部コネクタ330の内径を潰さないように、平坦にされ、または半径方向に変形する一連の環状リブ345を含む。最端リブ345は第2の端部342の縁部に位置付けられてもよく、対応する肩部334(円筒表面333の端縁を画定する)に位置合わせされてもよく、目標溶接場所を容易に同定させる。
【0018】
ホースアセンブリを作成する一例示的方法では、端部コネクタ130、230、330のステム部135、235、335は、内管110、210、310の遠位端111、211、311の中に挿入され、襟140、240、340の第1の端部141、241、341は、外管120の遠位端121、221、321に溶接される。内管110、210、310は、外管120、220、320の中に挿入され、襟の第2の端部が端部コネクタ130、230、330に位置合わせし、内管110、210、310の遠位端111、211、311が襟140、240、340の中間部144、244、344に位置合わせするために外管の遠位端の軸方向外方に延在するように軸方向に位置付けられる。襟の中間部144、244、344は、内管を端部コネクタ130、230、330のステム部135、235、335に固定するために、内管110、210、310の遠位端111、211、311に対して圧着され、襟140、240、340の第2の端部142、242、342は、端部コネクタに対して圧着される。襟の圧着された第2の端部142、242、342は、コネクタ130、230、330の嵌合部に溶接される。
【0019】
本出願の別の例示的態様によれば、襟140は、内管110を通る(例えば通常の気体透過性を超える)漏れを確認するために、1つまたは複数の試験ポート147(
図1)を提供されてもよい。試験ポート147は水抜き穴として提供されてもよく、水抜き穴は試験後に上を溶接し、または別法により遮断されてもよい。他の漏れ試験方法が追加としてまたは別法として適用されてもよい。一例として、公知の圧力および容積を有するサンプル円筒がホースと組み立てられてもよい。次いで内管を通る漏れがあるかどうかを判定するために、円筒およびホースアセンブリの平衡圧が測定されてもよい。別の例では、外部金属管の測定または検査は、内管を通る漏れに応答して管波形部の屈曲を同定してもよい。
【0020】
本発明の態様について、例示的実施形態を参照に説明した。本明細書を読み、理解すれば修正形態および代替形態を思いつくであろう。このようなすべての修正形態および代替形態が添付の特許請求の範囲またはそれらの等価物の範囲に含まれる限り、このようなすべての修正形態および代替形態が含まれることが意図される。