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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-28
(45)【発行日】2022-11-08
(54)【発明の名称】エアコン
(51)【国際特許分類】
   F24F 1/0014 20190101AFI20221031BHJP
   F24F 13/10 20060101ALI20221031BHJP
   F24F 13/08 20060101ALI20221031BHJP
   F24F 13/20 20060101ALI20221031BHJP
【FI】
F24F1/0014
F24F13/10 A
F24F13/08 A
F24F1/0007 401Z
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020511479
(86)(22)【出願日】2018-04-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-11-19
(86)【国際出願番号】 CN2018084924
(87)【国際公開番号】W WO2019052192
(87)【国際公開日】2019-03-21
【審査請求日】2020-02-25
(31)【優先権主張番号】201721169982.2
(32)【優先日】2017-09-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201710819422.5
(32)【優先日】2017-09-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517335189
【氏名又は名称】広東美的制冷設備有限公司
【氏名又は名称原語表記】GD MIDEA AIR-CONDITIONING EQUIPMENT CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Lingang Road,Beijiao,Shunde Foshan,Guangdong 528311,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100203297
【弁理士】
【氏名又は名称】橋口 明子
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100135301
【弁理士】
【氏名又は名称】梶井 良訓
(72)【発明者】
【氏名】▲馬▼ 列
(72)【発明者】
【氏名】彭 杰林
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 源
(72)【発明者】
【氏名】云 前
(72)【発明者】
【氏名】周 元▲楽▼
(72)【発明者】
【氏名】王 ▲クン▼瑶
【審査官】町田 豊隆
(56)【参考文献】
【文献】特開昭61-272537(JP,A)
【文献】特開平11-311446(JP,A)
【文献】国際公開第2017/024637(WO,A1)
【文献】特開平10-122589(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第104697051(CN,A)
【文献】特開平11-257727(JP,A)
【文献】中国実用新案第201106913(CN,Y)
【文献】特開2002-130718(JP,A)
【文献】特開2011-179739(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第03382287(EP,A1)
【文献】中国特許出願公開第106949557(CN,A)
【文献】中国実用新案第206247479(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 1/0014
F24F 13/10
F24F 13/08
F24F 13/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前向きに開放する吹出口を有し、且つエアコンの左右両側における少なくとも1つの箇所に気流を吹き出すように構成される側導風部材が設けられる本体を含み、
前記吹出口の出口に前記吹出口を開放又は閉鎖させるように構成される導風板が設けられ、前記側導風部材は前記吹出口に連通する側吸気口を有し、かつ前記吹出口が閉鎖している場合、前記側導風部材の前記側吸気口は、前記吹出口の出口の後方に設けられ、且つ前記吹出口の出口に沿って延在する長尺形状である
ことを特徴とするエアコン。
【請求項2】
前記側導風部材は前記本体の側部に設けられ、且つ前記側導風部材には外へ送風するように構成される送風孔が設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載のエアコン。
【請求項3】
前記側導風部材における送風孔により気流分散構造が構成される、
ことを特徴とする請求項2に記載のエアコン。
【請求項4】
前記気流分散構造は細孔、ルーバー、羽根のうちの少なくとも一つを含む、
ことを特徴とする請求項3に記載のエアコン。
【請求項5】
前記側導風部材は内部に空間を有するケースである、
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のエアコン。
【請求項6】
前記側吸気口の多くとも一部が前記吹出口内に延在する、
ことを特徴とする請求項5に記載のエアコン。
【請求項7】
前記側導風部材の外側面に送風孔を有する、
ことを特徴とする請求項5に記載のエアコン。
【請求項8】
前記本体の左右両側にいずれも前記側導風部材が設けられる、
ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載のエアコン。
【請求項9】
前記側導風部材は前記エアコンの側板として形成される、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載のエアコン。
【請求項10】
前記導風板細孔、羽根、ルーバーのうちの少なくとも一つの構造を有する、
ことを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載のエアコン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気調節技術の分野に関し、特にエアコンに関する。
【背景技術】
【0002】
極端な天候が増えるのに伴い、エアコンはますます多くの家庭で利用されるようになり、人々の生活と仕事により良い環境を提供している。しかしながら、エアコンを使用する過程で、エアコンが吹き出した気流が利用者に直接当たるため、不快感が生じてしまい、人体と環境の温度が低い場合、冷風に吹かれれば不快感はある。特に高齢者の場合には、このような不快感はより一層顕著になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、関連する技術における技術的課題の一つを少なくともある程度で解決することを目的とする。そのため、本発明は、導風効果に優れており、より快適に利用できるエアコンを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の実施例のエアコンは、本体を含み、前記本体は前向きに開放する吹出口を有し、且つ、前記本体に前記エアコンの左右両側における少なくとも1つの箇所に気流を吹き出すように構成される側導風部材が設けられる。
【0005】
本発明の実施例のエアコンは、導風効果に優れており、より快適に利用できる。
【0006】
また、本発明の上記の実施例のエアコンは、以下の付加的な技術的特徴を有してもよい。
【0007】
本発明の一つの実施例において、前記側導風部材は前記本体の側部に設けられ、且つ、前記側導風部材には外へ送風するように構成される送風孔が設けられる。
【0008】
本発明の一つの実施例において、前記側導風部材における送風孔により気流分散構造が構成される。
【0009】
本発明の一つの実施例において、前記気流分散構造は細孔、気泡、ルーバー、羽根のうちの少なくとも一つを含む。
【0010】
本発明の一つの実施例において、前記側導風部材は内部に空間を有するケースであり、且つ、前記側導風部材は前記吹出口に連通する側吸気口を有する。
【0011】
本発明の一つの実施例において、前記側吸気口は前記吹出口の出口の後方に設けられ且つ前記吹出口の出口に沿って延在する長尺形状である。
【0012】
本発明の一つの実施例において、前記側吸気口の多くとも一部が前記吹出口内に延在する。
【0013】
本発明の一つの実施例において、前記側導風部材の外側面に送風孔を有する。
【0014】
本発明の一つの実施例において、前記本体の左右両側にいずれも前記側導風部材が設けられる。
【0015】
本発明の一つの実施例において、前記側導風部材は前記エアコンの側板として形成される。
【0016】
本発明の一つの実施例において、前記吹出口の出口に前記吹出口を開放又は閉鎖させるように構成される導風板が設けられ、前記導風板に細孔、羽根、ルーバー、気泡のうちの少なくとも一つを有する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一つの実施例のエアコンを概略的に示す図である。
図2】ある方向から見た本発明の一つの実施例のエアコンの側導風部材を概略的に示す図である。
図3図2とは異なる方向から見た本発明の一つの実施例のエアコンの側導風部材を概略的に示す図である。
図4】本発明の一つの実施例のエアコンを概略的に示す図であり、導風板は開けている。
図5】本発明の一つの実施例のエアコンを概略的に示す図であり、導風板は閉じている。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に、本発明の実施例を詳細に説明し、図面の部分に実施例の例を示している。常に同一又は類似する符号で、同一もしくは類似する構成要素又は同一もしくは類似する機能を有する構成要素を表す。図面を参照して説明される下記の実施例は例示的なもので、本発明を解釈するためのものに過ぎず、本発明に対する制限として理解されるべきではない。
【0019】
図1に示すように、本発明の実施例のエアコン100は、本体1を含み、前記本体1は前向きに開放する吹出口101を有し、且つ、前記本体1に前記エアコン100の左右両側における少なくとも1つの箇所に気流を吹き出すように構成される側導風部材2が設けられる。
【0020】
本発明の実施例のエアコン100において、エアコン100に側導風部材2が設けられ、側導風部材2は吹出口101から送り出される気流の一部をエアコン100の側面から送り出すことができ、エアコン100の側面から送り出される気流がエアコン100の真正面から出ないため、利用者はエアコン100の正面から出た気流に吹かれることはなく、気流に当たる感覚はないという効果を実現する。
【0021】
また、吹出口101が前方に送風するため、気流に当たる感覚がほしい場合には、気流は吹出口101から直接送り出され、エアコン100の側面に送り出される気流はわずかである又はないので、吹出口101から送り出される気流の強度に影響はない。すなわち、本発明のエアコン100は、関連する技術でエアコン100が真正面に送風する(気流に当たる感覚がある)ことを実現するとともに、側面送風の機能を加えているため、関連する技術としての従来のエアコン100よりも、送風の効果が多様化している。
【0022】
なお、本発明において側導風部材2は、エアコン100の吹出口101から送り出される気流の少なくとも一部をエアコン100の両側にガイドできるのであれば、エアコン100における任意の場所に設けることができる。例えば、側導風部材2は、側面に送風するように吹出口101内に設けられる。また、本発明はエアコン100の側面に送風するいくつかの実施形態を提供している。
【0023】
図1に示すように、本発明のいくつかの実施例において、前記側導風部材2は前記本体1の側部に設けられ、且つ、前記側導風部材2には外へ送風するように構成される送風孔201が形成されている。側部に設けられている導風部材は直接気流をガイドして、側面から出た気流に対して直接コントロールすることで、側面送風はより一層実現しやすくなる。
【0024】
好ましくは、前記側導風部材2における送風孔201により気流分散構造が構成される。気流分散構造により、側面から送り出される気流を分散させることで、気流に当たる感覚は緩和され、エアコン100の側面にいても、「気流に当たる感覚はなくても、涼しく感じられる」という効果を実現できる。
【0025】
さらに、前記気流分散構造は細孔、気泡、ルーバー、羽根のうちの少なくとも一つを含む。
【0026】
図2及び図3に示すように、本発明の一つの実施例において、前記側導風部材2は内部に空間を有するケースであり、且つ、前記側導風部材2は前記吹出口101に連通する側吸気口202を有する。側導風部材2の側吸気口202は吹出口101の気流を側導風部材2内にガイドして、側導風部材2から送り出すことができる。
【0027】
なお、特に吹出口101が閉鎖されている場合、エアコン100がオンしている状態であれば、気流は側導風部材2の側吸気口202を介して側導風部材2の内に取り込まれ、そして側導風部材2における所定の部位から送り出されることで、正面から気流に当たる感覚はないという効果を実現できる。さらに、空間に取り込まれた冷風(又は温風)は空間が存在するため逆流しにくくなり、より多くの気流は側導風部材2から送り出され、エアコン100の冷房又は暖房効率を高めるとともに、エネルギーの利用率を向上させることができる。
【0028】
好ましくは、図4及び図5に示すように、前記側吸気口202は前記吹出口101の出口の後方に設けられ且つ前記吹出口101の出口に延在する長尺形状である。長尺形状の側吸気口202であるため、より多くの冷風(又は温風)を取り込むことができ、側方吹出の効果をより一層向上できる。
【0029】
さらに、側方吹出口101は吹出口101の出口に隣接して設けられ、気流が側方吹出口101の出口に流動すると、導風板3又はフロントパネルに当たって流れる方向を変えるため、より多くの気流は側導風部材2に送られ、空気処理の効率がより一層向上する。
【0030】
好ましくは、前記側吸気口202の多くとも一部が前記吹出口101内に延在する。これによって、側吸気口202はエアコン100の本体1により安定的に接続されることになり、より多くの気流は側導風部材2内に取り込まれ、側面への導風の効果を改善できる。
【0031】
さらに、前記側導風部材2の外側面に送風孔201を有する。
【0032】
本発明の一つの実施例において、前記本体1の左側両側にいずれも前記側導風部材2が設けられる。当然ながら、本体1の片側のみに側導風部材2が設けられてもよい。つまり、本体1の左側に側導風部材2が設けられていてもよいし、本体1の右側に側導風部材2が設けられていてもよいし、又は本体1の左側及び右側にいずれも側導風部材2が設けられていてもよい。
【0033】
また、前記側導風部材2は前記エアコン100の側板として形成される。これによってエアコン100の構造が簡素化され、冷房(又は暖房)機能はより実現しやすくなる。
【0034】
図4及び図5に示すように、本発明の一つの実施例において、前記吹出口101の出口に前記吹出口101を開放又は閉鎖させるように構成される導風板3が設けられ、前記導風板3に細孔、羽根、ルーバー、気泡のうちの少なくとも一つを有する。導風板3により気流に当たる感覚があることとその感覚がないことで切り替えることができ、導風部材は気流をガイドできる。
【0035】
また、エアコン100のその他の構造(例えば、風車等)は、本発明においてその説明は省略される。
【0036】
本明細書の説明において、用語「一つの実施例」、「いくつかの実施例」、「例示的な実施例」、「例」、「具体例」、又は「いくつかの例」等を含んでいる説明は、当該実施例又は例を用いて説明している具体的な特徴、構造、材料又は利点は本発明の少なくとも一つの実施例又は例に含まれていることを意味する。本明細書において、上記の用語を用いた例示的な説明は、必ずしも同一の実施例又は例に限定されるものとは限らない。さらに、説明されている具体的な特徴、構造、材料又は利点はいずれか一つ以上の実施例又は例において適切な方式で組み合わせることができる。また、当業者は、矛盾が生じないことが前提で、本明細書に記載の異なる実施例又は例及び異なる実施例又は例の特徴を互いに組み合わせることもできる。
【0037】
本発明の実施例を示しそれを説明しているが、当業者であれば、上記の実施例は例示的なものであり、本発明に対する制限として理解されるべきではなく、本発明の範囲内において上記の実施例に変更、補正、差し替え及び変形を行うことができることは理解できる。
【符号の説明】
【0038】
1 本体
2 側導風部材
3 導風板
100 エアコン
101 吹出口
201 送風孔
202 側吸気口
図1
図2
図3
図4
図5