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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-28
(45)【発行日】2022-11-08
(54)【発明の名称】水溶性製品を製造する方法
(51)【国際特許分類】
   B32B 5/26 20060101AFI20221031BHJP
   B32B 37/02 20060101ALI20221031BHJP
   C11D 17/04 20060101ALN20221031BHJP
   C11D 3/386 20060101ALN20221031BHJP
   C11D 3/48 20060101ALN20221031BHJP
   D06M 13/00 20060101ALN20221031BHJP
   C11D 3/395 20060101ALN20221031BHJP
   C11D 3/50 20060101ALN20221031BHJP
【FI】
B32B5/26
B32B37/02
C11D17/04
C11D3/386
C11D3/48
D06M13/00
C11D3/395
C11D3/50
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2020555753
(86)(22)【出願日】2019-01-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-03-11
(86)【国際出願番号】 US2019014449
(87)【国際公開番号】W WO2019147529
(87)【国際公開日】2019-08-01
【審査請求日】2020-07-01
(31)【優先権主張番号】15/881,124
(32)【優先日】2018-01-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100221729
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 圭介
(72)【発明者】
【氏名】プラット、マイケル・ショーン
(72)【発明者】
【氏名】リード、アントニー・エドワード
(72)【発明者】
【氏名】グラスメイヤー、スティーヴン・ロバート
(72)【発明者】
【氏名】シヴィク、マーク・ロバート
(72)【発明者】
【氏名】ニャンジロ、ディナー・アチョラ
【審査官】櫛引 明佳
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0004552(US,A1)
【文献】特開2003-160443(JP,A)
【文献】特開2017-023586(JP,A)
【文献】特開2003-146839(JP,A)
【文献】特表2012-504691(JP,A)
【文献】特表2015-509147(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0172166(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B32B 1/00-43/00
D04H 1/00-18/04
A61K 8/00-8/99
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水溶性製品(5)を製造する方法であって、
水溶性繊維性の第1のプライ(10)を提供する工程と、
前記第1のプライ以外の表面(52)上に形成される水溶性繊維性の第2のプライ(15)を提供する工程であって、前記第2のプライが前記第1のプライと分離している、工程と、
前記第1のプライ及び前記第2のプライを重ね合わせる工程と、
前記第1のプライの第1の部分(11)を前記第2のプライの第2の部分(16)に接合して、前記水溶性製品を形成する工程と、を含み、
前記第1のプライが、前記第2のプライと重ね合わされる前記第1のプライの空気側(90)と、第1のプライの空気側の反対側の前記第1のプライのベルト側(75)とを有し、
前記第2のプライが、前記第1のプライと重ね合わされる前記第2のプライの空気側(85)と、前記第2のプライの空気側の反対側の前記第2のプライのベルト側(80)とを有し、
前記方法が、
繊維性の第1の層(20)を提供する工程と、
前記繊維性の第1の層に面する繊維性の第2の層(25)を提供する工程であって、前記第2の層が、前記第2の層内に分布している第1の複数の水溶性の第1の粒子(95)を含み、前記第1の層及び前記第2の層が共に前記第1のプライを形成する、工程と、
繊維性の第3の層(110)を提供する工程と、
前記繊維性の第3の層に面する繊維性の第4の層(115)を提供する工程であって、前記第4の層が、前記第4の層内に分布している第2の複数の水溶性の第2の粒子(105)を含み、前記第3の層及び前記第4の層が共に前記第2のプライを形成する、工程と、
前記第1のプライ及び前記第2のプライを接合する前に、連続プライウェブを機械方向(MD)に切断して、前記第1のプライ及び前記第2のプライを得たのちに、前記第1のプライのベルト側及び前記第2のプライのベルト側を互いに離れる方向に向くように配置する工程とを更に含み、
前記第1の層が第1のプライのベルト側(75)に向かって配向され、前記第2の層が第1のプライの空気側(90)に向かって配向され、前記第3の層が第2のプライのベルト側(80)に向かって配向され、前記第4の層が第2のプライの空気側(85)に向かって配向され、
前記第1の層が、前記第2の層よりも少ない第1の粒子を含有し、
前記第3の層が、前記第4の層よりも少ない第2の粒子を含有する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
多プライ繊維性水溶性単位用量物品及び製造方法。
【背景技術】
【0002】
繊維性水溶性単位用量物品に対する消費者の関心がますます高まってきている。このような物品に関連する技術は、消費者が達成しようとする作業を行うことを物品が可能にすると共に、所望の活性剤を提供するという面から進化し続けている。
【0003】
消費財の分野では、的確な活性剤を送達するだけでは消費者を満足させるには不十分である。多くの場合、製品の外観及び感触も、消費者の認知にとって重要である。
【0004】
繊維基材は、乾燥機用シート、トイレ用品、及び拭き取り用品を含む消費財に歴史的に使用されてきた。このような製品は、製品を使用するときに、ぺらぺらとし、消費者の手又は指の周囲でひだが寄る傾向があった。このことから、消費者が製品を適切に取り扱うことが困難になる又はつまらなくなる可能性がある。活性剤を含むこのような製品の場合、消費者の手と活性剤との間の接触を制限することが望ましい場合がある。一部の繊維基材は、一部の消費者が触覚的に不完全であると感じる表面質感を有する。更に、活性剤が繊維基材によって担持されている場合、消費者は、活性剤に触れることが不快であると感じる場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これらの制約を念頭に置いて、消費者に許容可能な繊維性水溶性単位用量物品を製造する方法に対する、継続的な未だ対処されていない必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
水溶性製品を製造する方法であって、水溶性繊維性の第1のプライを提供する工程と、当該第1のプライ以外の表面上に形成される水溶性繊維性の第2のプライを提供する工程であって、当該第2のプライが当該第1のプライと分離している、工程と、当該第1のプライ及び当該第2のプライを重ね合わせる工程と、当該第1のプライの第1の部分を当該第2のプライの第2の部分に接合して、当該水溶性製品を形成する工程と、を含む、方法。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】製品である。
図2】第1の層及び第2の層を有する第1のプライである。
図3】材料のプライを作製するための製造ラインである。
図4】製品を形成するために第1のプライに接合される第2のプライである。
図5】2プライ製品を作製するための製造ラインである。
図6】2プライ製品の断面図である。
図7】各プライが多層プライである、2プライ製品の断面図である。
図8】3プライ製品を作製するため製造ラインである。
図9】各プライが多層プライである、3プライ製品の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
水溶性製品5を図1に示す。水溶性製品5は、互いに重ね合わせられた水溶性繊維性の第1のプライ10及び水溶性繊維性の第2のプライ15を含むことができる。第1のプライ10及び第2のプライ15は、互いに接合されて、一体型水溶性製品5を形成する。水溶性製品5は、約50mg~約30g、任意選択で約100mg~約20g、任意選択で約1g~約20gの質量を有し得る。水溶性製品5は、約5mm~約20cm、任意選択で約1cm~約10cmの長さ及び幅、並びに約1mm~約2cm、任意選択で約2mm~約10mmの厚さを有し得る。
【0009】
本明細書に記載される水溶性繊維性プライの種類に関しては、消費者が製品を使用するときにぐにゃぐにゃ(floppy)しないように十分に剛性である個々のプライを製造することは困難であり得る。水溶性製品は、約1cm~約100cmの平面領域を有し得る。繊維性プライの剛性は、プライの厚み、プライを構成する個々の繊維の強度及び剛性、繊維間結合の量、繊維の絡み合いの程度及び性質、並びに繊維間結合の強度の関数であり得る。本明細書で論じられる繊維性プライを構成する繊維に関しては、所望の構造で互いに十分に相互結合しかつ絡み合っており、このような繊維で作製されたプライがその自重下でぐにゃぐにゃしないように互いに結合している、十分に強固かつ剛性の水溶性繊維を有する十分に厚いプライを提供することは困難であり得る。
【0010】
多プライ水溶性製品5を提供することは、これらの制約を克服するのに役立ち得る。プライを層状にし、接合することによって水溶性製品の厚みを増加させると、曲げ軸を中心とする慣性モーメントが増加するので、より高い面内曲げ剛性を提供することができる。このような製品5は、より薄い単一プライ製品ほどぐにゃぐにゃしない。更に、このような製品5の厚みの増加により、消費者が当該製品をより容易に把持及び取り扱いできるようになる。更なる多プライ製品5は、活性剤を、消費者が当該活性剤と接触しないように配置することができる、製品の内部の位置を提供する。
【0011】
水溶性製品5のプライは、消費者が水溶性製品5と相互作用する形態から始まり、プライを作製する原材料に向かって逆に作用するように階層的に見ることができる。
【0012】
I.繊維性プライ
A.繊維構造体
繊維性プライは、繊維構造体であり得る。繊維構造体は、1つ以上の繊維要素を含む。繊維要素は、互いに関連付けられて構造体を形成することができる。繊維構造体は、構造体内及び又は構造体上に粒子を含み得る。繊維構造体は、均質、層状、単一、ゾーン形、又は他の点で望ましいとおりであってよく、異なる活性剤が様々な前述の部分を画定する。
【0013】
繊維構造体は、1つ以上の層を含んでいてよく、当該層は共にプライを形成する。例えば、図2に示されているように、第1のプライ10は、第1の層20と第2の層25とを含み得る。第1の層20及び第2の層25は、複数の繊維要素30を含み得る。第1のプライ10は、第1の層20、第2の層25、第1の層20と第2の層25との間、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される位置に複数の粒子を含み得る。複数の層を有するプライは、識別特性を有する複数の繊維要素30を堆積させて第1の層20を形成し、次いで、第1の層20の上に繊維要素30の第2の層25を堆積させることによって形成することができる。明確にするために、多層プライについては、層を構成する繊維が混ざり合っている場合がある。更に、明確にするために、プライを構成する繊維は混ざり合っている場合がある。
【0014】
繊維構造体は、繊維要素30の組成の観点から、複数の同一又は実質的に同一であるものを含み得る。任意選択で、繊維構造体は、2つ以上の異なる繊維要素30を含んでいてもよい。繊維要素30の相違点の非限定的な例は、直径、長さ、質感、形状、剛性、弾性の違いなどの物理的な違い;架橋レベル、溶解度、融点、ガラス転移温度、活性剤、フィラメント形成材料、色、活性剤の濃度、坪量、フィラメント形成材料の濃度、繊維要素上の任意コーティングの存在、生分解性であるか否か、疎水性であるか否か、接触角などの化学的な違い;意図される使用条件に繊維要素30が曝されたときに、当該繊維要素がその物理的構造を失うかどうかの違い;意図される使用条件に繊維要素30が曝されたときに、繊維要素30の形態が変化するかどうかの違い;及び意図される使用条件に繊維要素30が曝されたときに、繊維要素30がその活性剤のうちの1つ以上を放出する速度の違いであり得る。一例では、繊維構造体内の2つ以上の繊維要素30及び/又は粒子は、異なる活性剤を含んでいてよい。
【0015】
繊維構造体は、異なる領域、例えば、坪量、密度及び/又は厚さ(caliper)、表面の質感、繊維構造体のパターン、エンボスパターン、開口、パターン内の開口などの異なる領域を呈し得る。
【0016】
本発明の繊維性構造体の使用の非限定的な例としては、洗濯機内、洗濯乾燥機内で使用される、洗浄及び/又は研磨のために硬質表面を処理する、基材を洗浄及び/又は研磨するために床を処理する、皮膚を処理する、防虫剤を適用する、水泳プールを処理するため、口臭消臭剤として、脱臭剤として、創傷包帯として、医薬を送達するために使用される溶解可能及び/又は溶融可能な基材、スキンケア基材、ヘアケア基材、空気ケア基材、水処理基材及び/又はフィルタ、便器洗浄基材、キャンディ基材、歯ホワイトニング基材、カーペット洗浄基材、並びに本発明の活性剤の他の好適な使用が挙げられるが、これらに限定されない。本発明の繊維構造体は、そのまま使用されてもよく、又は1つ以上の活性剤でコーティングされてもよい。
【0017】
B.繊維要素
繊維要素30は、水溶性であってよい。繊維要素30は、1つ以上のフィラメント形成材料、1つ以上の活性剤、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される構成材料を含み得る。活性剤は、意図される使用条件に繊維要素30及び/又は繊維要素30を含む繊維構造体が曝されたときなどに、繊維要素30から放出可能であり得る。
【0018】
繊維要素は、乾燥繊維要素基準及び/又は乾燥繊維構造体基準で約5重量%~約100重量%の1つ以上のフィラメント形成材料を含み得る。繊維要素は、乾燥繊維要素基準及び/又は乾燥繊維構造体基準で約5重量%~約100重量%の1つ以上のフィラメント形成材料と、乾燥繊維要素基準及び/又は乾燥繊維構造体基準で約5重量%~約95重量%の1つ以上の活性剤とを含み得る。
【0019】
繊維要素は、乾燥繊維要素基準及び/又は乾燥繊維構造体基準で約50%超の1つ以上のフィラメント形成材料と、乾燥繊維要素基準及び/又は乾燥繊維構造体基準で約50重量%未満の1つ以上の活性剤とを含み得る。
【0020】
繊維要素は、乾燥繊維要素基準及び/又は乾燥繊維構造体基準で約50重量%未満の1つ以上のフィラメント形成材料と、乾燥繊維要素基準及び/又は乾燥繊維構造体基準で約50重量%超の1つ以上の活性剤とを含み得る。
【0021】
繊維要素30は、1つ以上のフィラメント形成材料と、意図される使用条件に繊維要素及び/又は繊維要素を含む繊維構造体が曝されたときに放出可能である及び/又は放出される酵素、漂白剤、ビルダー、キレート剤、感覚剤、分散剤、香料、抗微生物剤、抗細菌剤、抗真菌剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される1つ以上の活性剤とを含み得る。
【0022】
繊維要素30は、メルトブローン繊維要素30、スパンボンド繊維要素30、中空繊維要素30などであってよい。繊維要素30は、親水性又は疎水性であり得る。繊維要素の固有の親水性又は疎水性を変化させるために、繊維要素30を表面処理及び/又は内部処理してもよい。繊維要素30は、本明細書に記載の直径試験法に従って測定したとき、約100μm未満、及び/又は約75μm未満、及び/又は約50μm未満、及び/又は約25μm未満、及び/又は約10μm未満、及び/又は約5μm未満、及び/又は約1μm未満の直径を有し得る。繊維要素30は、本明細書に記載の直径試験方法に従って、約1μμm~約500μμm、任意選択で約1μμm~約100μμm、任意選択で約1μμm~約50μμm、任意選択で約1μμm~約30μμm、任意選択で約5μμm~約15μμm、任意選択で約7μμm~約15μμmの直径を有し得る。繊維要素30は、本明細書に記載の直径試験法に従って測定したとき、約1μmを超える直径を有し得る。直径が小さいほど、活性剤の放出速度及び繊維要素30の物理的構造の喪失及び/又は変化の速度が速くなる。
【0023】
繊維要素30は、繊維要素内の活性剤、及び繊維要素30の外面上の活性剤、例えば、繊維要素30上の活性剤コーティングを含み得る。繊維要素30の外面上の活性剤は、繊維要素30中に存在する活性剤と同一でも異なっていてもよい。異なる場合、活性剤は互いに相溶性であってもよく、又は非相溶性であってもよい。
【0024】
1つ以上の活性剤は、繊維要素30全体に均一に分布又は実質的に均一に分布していてよい。活性剤は、繊維要素30内に分離した領域として分布していてもよい。少なくとも1つの活性剤は、繊維要素30全体に均一に又は実質的に均一に分布していてよく、少なくとも1つの他の活性剤は、繊維要素30内に1つ以上の分離した領域として分布する。任意選択で、少なくとも1つの活性剤は、繊維要素30内に1つ以上の分離した領域として分布し、少なくとも1つの他の活性剤は、繊維要素30内に第1の分離した領域とは異なる1つ以上の分離した領域として分布する。
【0025】
C.フィラメント形成材料
フィラメント形成材料は、紡糸プロセスなどによってフィラメントを製造するのに好適な特性を呈するポリマー又はポリマーを製造することができるモノマーなど、任意の好適な材料である。フィラメント形成材料は、アルコール可溶性材料及び/又は水溶性材料などの極性溶媒可溶性材料を含んでいてよく、これは水の使用を含む製品用途にとって有益であり得る。
【0026】
フィラメント形成材料は、非極性溶媒可溶性材料を含み得る。
【0027】
フィラメント形成材料は、水溶性材料を含んでいてよく、非水溶性材料を含んでいなくてよい(乾燥繊維要素基準及び/又は乾燥繊維構造体基準で5重量%未満、及び/又は3重量%未満、及び/又は1重量%未満、及び/又は0重量%)。
【0028】
フィラメント形成材料は、アクリルモノマーから誘導されたポリマー、例えば、エチレン性不飽和性カルボン酸モノマー及びエチレン性不飽和モノマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルムアミド、ポリビニルアミン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、アクリル酸及びメチルアクリルレートのコポリマー、ポリビニルピロリドン、ポリアルキレンオキシド、デンプン及びデンプン誘導体、プルラン、ゼラチン、並びにセルロース誘導体(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース)からなる群から選択されるポリマーを含み得る。
【0029】
フィラメント形成材料は、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール誘導体、デンプン、デンプン誘導体、セルロース誘導体、ヘミセルロース、ヘミセルロース誘導体、タンパク質、アルギン酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、キトサン、キトサン誘導体、ポリエチレングリコール、テトラメチレンエーテルグリコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、及びこれらの混合物からなる群から選択されるポリマーを含み得る。
【0030】
フィラメント形成材料は、プルラン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、トラガカントガム、グアーガム、アカシアガム、アラビアガム、ポリアクリル酸、メチルメタクリレートコポリマー、カルボキシビニルポリマー、デキストリン、ペクチン、キチン、レバン、エルシナン、コラーゲン、ゼラチン、ゼイン、グルテン、大豆タンパク質、カゼイン、ポリビニルアルコール、カルボキシル化ポリビニルアルコール、スルホン化ポリビニルアルコール、デンプン、デンプン誘導体、ヘミセルロース、ヘミセルロース誘導体、タンパク質、キトサン、キトサン誘導体、ポリエチレングリコール、テトラメチレンエーテルグリコール、ヒドロキシメチルセルロース、及びこれらの混合物からなる群から選択されるポリマーを含み得る。
【0031】
1.水溶性材料
水溶性材料の非限定的な例には、水溶性ポリマーが含まれる。水溶性ポリマーは合成物であっても又は天然由来であってもよく、かつ化学的に及び/又は物理的に修飾されてもよい。
【0032】
水溶性ポリマーの非限定的な例としては、水溶性ヒドロキシルポリマー、水溶性熱可塑性ポリマー、水溶性生分解性ポリマー、水溶性非生分解性ポリマー、及びこれらの混合物が挙げられる。水溶性ポリマーは、ポリビニルアルコールを含み得る。別の例では、水溶性ポリマーは、デンプンを含み得る。水溶性ポリマーは、ポリビニルアルコール及びデンプンを含み得る。水溶性ポリマーは、カルボキシメチルセルロースを含み得る。ポリマーは、カルボキシメチルセルロース及びポリビニルアルコールを含み得る。
【0033】
a.水溶性ヒドロキシルポリマー
本発明に係る水溶性ヒドロキシルポリマーの非限定的な例は、ポリオール、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール誘導体、ポリビニルアルコールコポリマー、デンプン、デンプン誘導体、デンプンコポリマー、キトサン、キトサン誘導体、キトサンコポリマー、セルロース誘導体、例えば、セルロースエーテル及びエステル誘導体、セルロースコポリマー、ヘミセルロース、ヘミセルロース誘導体、ヘミセルロースコポリマー、ガム、アラビナン、ガラクタン、タンパク質、カルボキシメチルセルロース、及び他の多様な多糖類、並びにこれらの混合物からなる群から選択され得る。
【0034】
本明細書におけるポリビニルアルコールは、その特性を改質するために他のモノマーによりグラフトすることができる。広範なモノマーをポリビニルアルコールにグラフトすることに成功している。このようなモノマーの非限定的な例としては、酢酸ビニル、スチレン、アクリルアミド、アクリル酸、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、アクリロニトリル、1,3-ブタジエン、メチルメタクリレート、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ビニルスルホン酸ナトリウム、アリルスルホン酸ナトリウム、メチルアリルスルホン酸ナトリウム、フェニルアリルエーテルスルホン酸ナトリウム、フェニルメタアリルエーテルスルホン酸ナトリウム、2-アクリルアミド-メチルプロパンスルホン酸(AMP)、塩化ビニリデン、塩化ビニル、ビニルアミン、及び様々なアクリレートエステルが挙げられる。
【0035】
一実施例では、水溶性ヒドロキシルポリマーは、ポリビニルアルコール、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、及びこれらの混合物からなる群から選択される。好適なポリビニルアルコールの非限定的な例としては、Sekisui Specialty Chemicals America,LLC(Dallas,Tex.)から商標名CELVOL(登録商標)として市販されているものが挙げられる。好適なポリビニルアルコールの他の非限定例としては、Nippon Ghoseiより市販されているG Polymerが挙げられる。好適なヒドロキシプロピルメチルセルロースの非限定的な例としては、上記のポリビニルアルコールとの組み合わせを含む、Dow Chemical Company(Midland,Mich.)から商標METHOCEL(登録商標)として市販されているものが挙げられる。
【0036】
b.水溶性熱可塑性ポリマー
好適な水溶性熱可塑性ポリマーの非限定的な例としては、熱可塑性デンプン及び/又はデンプン誘導体、ポリ乳酸、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリカプロラクトン、ポリエステルアミド、及び特定のポリエステル、並びにこれらの混合物が挙げられる。水溶性熱可塑性ポリマーは、親水性又は疎水性であってもよい。水溶性熱可塑性ポリマーは、熱可塑性ポリマー固有の親水性若しくは疎水性を変化させるために、表面処理及び/又は内部処理され得る。水溶性熱可塑性ポリマーは、生分解性ポリマーを含んでもよい。熱可塑性ポリマーのために任意の好適な重量平均分子量を使用してよい。例えば、本発明に係る熱可塑性ポリマーの重量平均分子量は、約10,000g/モル超、及び/又は約40,000g/モル超、及び/又は約50,000g/モル超、及び/又は約500,000g/モル未満、及び/又は約400,000g/モル未満、及び/又は約200,000g/モル未満であってよい。
【0037】
D.活性剤
活性剤は、例えば、繊維要素及び/又は粒子及び/又は繊維構造体の外部の環境に利益をもたらすなど、繊維要素及び/又は粒子及び/又は繊維構造体自体以外の何かに利益をもたらすように設計及び意図される添加剤の部類である。活性剤は、以下からなる群から選択され得る:パーソナルクレンジング及び/又はコンディショニング剤、例えば、ヘアケア剤、例えば、シャンプー剤及び/又は染毛剤、ヘアコンディショニング剤、スキンケア剤、日焼け止め剤、並びにスキンコンディショニング剤;洗濯物ケア及び/又はコンディショニング剤、例えば、布地ケア剤、布地コンディショニング剤、布地柔軟剤、布地しわ防止剤、布地ケア静電気防止剤、布地ケア染み除去剤、汚れ放出剤、分散剤、発泡抑制剤、発泡促進剤、消泡剤、及び布地リフレッシング剤;液体及び/又は粉末食器洗浄剤(食器手洗い及び/又は自動食器洗浄機用)、硬質表面ケア剤及び/又はコンディショニング剤及び/又は研磨剤;他の洗浄及び/又はコンディショニング剤、例えば、抗微生物剤、抗菌剤、抗真菌剤、布地着色剤、香料、漂白剤(例えば、酸素漂白剤、過酸化水素、過炭酸塩漂白剤、過ホウ酸塩漂白剤、塩化物漂白剤)、漂白活性化剤、キレート剤、ビルダー、ローション、増白剤、空気ケア剤、カーペットケア剤、移染防止剤、泥汚れ除去剤、再付着防止剤、ポリマー汚れ放出剤、ポリマー分散剤、アルコキシ化ポリアミンポリマー、アルコキシ化ポリカルボキシレートポリマー、両親媒性グラフトコポリマー、溶解助剤、緩衝系、水軟化剤、水硬化剤、pH調整剤、酵素、凝集剤、発泡剤、防腐剤、化粧剤、メークアップ除去剤、起泡剤、付着助剤、コアセルベート形成剤、粘土、増粘剤、ラテックス、シリカ、乾燥剤、臭気制御剤、制汗剤、冷却剤、温感剤、吸収性ゲル剤、抗炎症剤、染料、顔料、酸、及び塩基;液体処理活性剤;農業活性剤;工業活性剤;摂取可能な活性剤、例えば、医薬剤、歯ホワイトニング剤、歯ケア剤、マウスウォッシュ剤、歯周歯肉ケア剤、可食性剤、食餌剤、ビタミン、ミネラル;水処理剤、例えば、水清澄剤及び/又は水消毒剤、並びにこれらの混合物。
【0038】
1.界面活性剤
好適な界面活性剤の非限定的な例としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、双極性イオン界面活性剤、両性界面活性剤、及びこれらの混合物が挙げられる。共界面活性剤はまた、繊維要素及び/又は粒子に含まれていてもよい。洗濯用洗剤及び/又は食器洗浄用洗剤として使用するために設計された繊維要素及び/又は粒子に関して、界面活性剤の総濃度は、染み及び/又は臭い除去を含む洗浄を提供するのに十分でなければならず、一般的に約0.5%~約95%の範囲である。更に、洗濯用洗剤及び/又は食器洗浄用洗剤のための繊維要素及び/又は粒子で使用するために設計された2つ以上の界面活性剤を含む界面活性剤系は、全アニオン性界面活性剤系、アニオン性-非イオン性界面活性剤の混合物若しくは非イオン性-カチオン性界面活性剤の混合物を含む混合型界面活性剤系、又は低発泡性非イオン性界面活性剤を含んでいてよい。本明細書に記載の界面活性剤は、直鎖又は分枝鎖であってよい。一例では、好適な直鎖界面活性剤としては、例えばココヤシ油、パーム核油、大豆油、又は他の植物系油などの農業化学油由来のものが挙げられる。
【0039】
2.香料
1つ以上の香料及び/又は香料原材料、例えばアコード及び/又はノートを、本発明の繊維要素及び/又は粒子のうちの1つ以上に組み込んでよい。香料は、アルデヒド香料成分、ケトン香料成分、エステル、及びこれらの混合物からなる群から選択される香料成分を含み得る。オレンジ油、レモン油、バラ抽出物、ラベンダー、ムスク、パチョリ、バルサムエッセンス、ビャクダン油、松根油、シーダーなどの成分の複雑な混合物を含み得る様々な天然の抽出物及びエッセンスも含まれる。一例では、完成香料は、典型的には、乾燥繊維要素基準及び/又は乾燥粒子基準及び/又は乾燥繊維構造体基準で約0.01重量%~約2重量%を構成する。
【0040】
香料は、香料送達系によって送達され得る。香料送達系は、ポリマー支援型送達系であってよい。この香料送達技術は、香料物質を送達するためにポリマー物質を使用する。古典的なコアセルベーション、水溶性又は部分水溶性~水不溶性の荷電又は中性ポリマー、液晶、ホットメルト、ヒドロゲル、芳香プラスチック、封入香料、ナノ-及びマイクロラテックス、ポリマーフィルム形成剤、及びポリマー吸収剤、ポリマー吸着剤などがいくつかの例である。ポリマー支援型送達系は、芳香剤がポリマーマトリックス又は粒子中に溶解又は分散しているマトリックス系であり得る。
【0041】
香料送達系は、封入体であってもよい。封入香料は、香料であるコアと、封入壁であるシェルとを含む。封入体(encapsulate)は、感圧性封入体であってよい。
【0042】
香料送達系は、繊維支援型送達系であってもよい。香料は、繊維の表面に担持及び/若しくは貯蔵されてもよく、又は繊維に吸収されてもよい。使用される場合、香料は繊維から放出され得る。
【0043】
香料送達系は、アミン支援型送達系であってもよい。アミン支援型送達系は、香料の堆積を増加させる及び/又は製品使用中の香料放出を変化させるためにアミン基を有する物質を含み得る。本明細書で使用するのに好適なアミン支援型送達系材料は、非芳香族、例えば、ポリエチレンイミン(polyethyleneimine、PEI)若しくはポリビニルアミン(polyvinylamine、PVAm)などのポリアルキルイミン、又は芳香族、例えばアントラニレートであり得る。このような材料は、ポリマーであってもよく、非ポリマーであってもよい。一態様では、このような材料は、少なくとも1つの第一級アミンを含有する。
【0044】
香料送達系は、シクロデキストリン送達系であってもよい。この技術アプローチでは、香料の送達を改善するために環状オリゴ糖又はシクロデキストリンを用いる。一般的に、香料とシクロデキストリンとの複合体を形成する。
【0045】
香料送達系は、デンプン封入アコードであってもよい。この技術は、デンプンなどの成分を添加することによって固体に変換された液体香料を用いる。
【0046】
香料送達系は、無機担体送達系であってもよい。このような系では、香料は、無機担体、例えばゼオライト、多孔質ゼオライト、又は他の無機材料に担持される。
【0047】
香料送達系は、プロ香料であってもよい。この技術は、担体に共有結合した香料を含む。プロ香料は、アミン反応生成物であり得る。すなわち、1つ以上の香料原材料と反応してアミン反応生成物を形成するポリマーアミンである。
【0048】
3.抗微生物剤、抗細菌剤、及び抗真菌剤
活性剤は、抗微生物剤、抗細菌剤、抗真菌剤、及びこれらの組み合わせからなる群から選択することができる。
【0049】
4.漂白剤
本発明の繊維要素及び/又は粒子は、1つ以上の漂白剤を含み得る。好適な漂白剤の非限定的な例としては、ペルオキシ酸系、過ホウ酸系、過炭酸系、塩素系の漂白剤、過酸素系漂白剤、過カルボン酸系漂白剤及びその塩、酸素系漂白剤、過硫酸系漂白剤、次亜ハロゲン酸系漂白剤、漂白剤前駆体、漂白活性剤、漂白触媒、過酸化水素、漂白促進剤、光漂白剤、漂白性酵素、フリーラジカル開始剤、過酸素系漂白剤、並びにこれらの混合物が挙げられる。
【0050】
本発明の繊維要素及び/又は粒子に含まれ得る1つ以上の漂白剤は、乾燥繊維要素基準及び/又は乾燥粒子基準及び/又は乾燥繊維構造体基準で約0.05重量%~約30重量%及び/又は約1重量%~約20重量%の濃度で含まれ得る。存在する場合、漂白活性剤は、乾燥繊維要素基準及び/又は乾燥粒子基準及び/又は乾燥繊維構造体基準で約0.1重量%~約60重量%及び/又は約0.5重量%~約40重量%の濃度で本発明の繊維要素及び/又は粒子中に存在し得る。
【0051】
5.移染防止剤
繊維要素及び/又は粒子は、1つ以上の移染防止剤を含み得る。好適なポリマー移染防止剤としては、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンN-オキシドポリマー、N-ビニルピロリドン及びN-ビニルイミダゾールのコポリマー、ポリビニルオキサゾリドン、並びにポリビニルイミダゾール、又はこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。移染防止剤は、乾燥繊維要素基準及び/又は乾燥粒子基準及び/又は乾燥繊維構造体基準で約0.0001重量%~約10重量%、約0.01重量%~約5重量%、又は更には約0.1重量%~約3重量%の濃度で、本発明の繊維要素及び/又は粒子及び/又は繊維構造体製品に存在し得る。
【0052】
6.増白剤
本発明の繊維要素及び/又は粒子は、増白剤、例えば蛍光増白剤などの活性剤を含有し得る。このような増白剤は、洗浄される物品を着色し得る。繊維要素及び/又は粒子は、アルファ-結晶質形態のC.I.蛍光増白剤260を含み得る。
【0053】
7.色相剤
組成物は、色相剤を含んでよい。好適な色相剤としては、染料、染料-粘土複合体、及び顔料が挙げられる。好適な染料としては、低分子染料及び高分子染料が挙げられる。好適な低分子染料としては、ダイレクトブルー、ダイレクトレッド、ダイレクトバイオレット、アシッドブルー、アッシドレッド、アッシドバイオレット、ベーシックブルー、ベーシックバイオレット及びベーシックレッド、又はこれらの混合物のカラーインデックス(Colour Index、C.I.)分類に区分される染料からなる群から選択される低分子染料が挙げられる。
【0054】
別の態様では、好適な低分子染料としては、カラーインデックス(Society of Dyers and Colourists(Bradford,UK))番号で、ダイレクトバイオレット9、ダイレクトバイオレット35、ダイレクトバイオレット48、ダイレクトバイオレット51、ダイレクトバイオレット66、ダイレクトバイオレット99、ダイレクトブルー1、ダイレクトブルー71、ダイレクトブルー80、ダイレクトブルー279、アシッドレッド17、アシッドレッド73、アシッドレッド88、アシッドレッド150、アシッドバイオレット15、アシッドバイオレット17、アシッドバイオレット24、アシッドバイオレット43、アシッドレッド52、アシッドバイオレット49、アシッドバイオレット50、アシッドブルー15、アシッドブルー17、アシッドブルー25、アシッドブルー29、アシッドブルー40、アシッドブルー45、アシッドブルー75、アシッドブルー80、アシッドブルー83、アシッドブルー90及びアシッドブルー113、アシッドブラック1、ベーシックバイオレット1、ベーシックバイオレット3、ベーシックバイオレット4、ベーシックバイオレット10、ベーシックバイオレット35、ベーシックブルー3、ベーシックブルー16、ベーシックブルー22、ベーシックブルー47、ベーシックブルー66、ベーシックブルー75、ベーシックブルー159、並びにこれらの混合物からなる群から選択される低分子染料が挙げられる。別の態様では、好適な低分子染料としては、カラーインデックス(Society of Dyers and Colourists(Bradford,UK))番号で、アシッドバイオレット17、アシッドバイオレット43、アシッドレッド52、アシッドレッド73、アシッドレッド88、アシッドレッド150、アシッドブルー25、アシッドブルー29、アシッドブルー45、アシッドブルー113、アシッドブラック1、ダイレクトブルー1、ダイレクトブルー71、ダイレクトバイオレット51、及びこれらの混合物からなる群から選択される低分子染料が挙げられる。別の態様では、好適な低分子染料には、カラーインデックス(Society of Dyers and Colourists(Bradford,UK))番号で、アシッドバイオレット17、ダイレクトブルー71、ダイレクトバイオレット51、ダイレクトブルー1、アシッドレッド88、アシッドレッド150、アシッドブルー29、アシッドブルー113、又はこれらの混合物からなる群から選択される低分子染料が挙げられる。
【0055】
活性剤は、顔料であってもよい。好適な顔料としては、フラバントロン、インダントロン、1~4個の塩素原子を含有する塩素化インダントロン、ピラントロン、ジクロロピラントロン、モノブロモジクロロピラントロン、ジブロモジクロロピラントロン、テトラブロモピラントロン、ペリレン-3,4,9,10-テトラカルボン酸ジイミド(イミド基は、非置換であっても、C1~C3-アルキル又はフェニル又は複素環式ラジカルによって置換されていてもよく、当該フェニル及び複素環式ラジカルは、水溶性を付与しない置換基を更に有してもよい)、アントラピリミジンカルボン酸アミド、ビオラントロン、イソビオラントロン、ジオキサジン顔料、1分子あたり最大2個の塩素原子を含有し得る銅フタロシアニン、1分子あたり最大14個の臭素原子を含有するポリクロロ-銅フタロシアニン又はポリブロモクロロ-銅フタロシアニン、並びにこれらの混合物からなる群から選択される顔料を挙げることができる。
【0056】
好適な顔料としては、ウルトラマリンブルー(C.I.ピグメントブルー29)、ウルトラマリンバイオレット(C.I.ピグメントバイオレット15)及びこれらの混合物からなる群から選択される顔料が挙げられる。
【0057】
8.酵素
1つ以上の酵素が本発明の繊維要素及び/又は粒子中に存在していてよい。好適な酵素の非限定的な例としては、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、マンナナーゼ及びエンドグルカナーゼを含むカルボヒドラーゼ、ペクチナーゼ、ヘミセルラーゼ、ペルオキシダーゼ、キシラナーゼ、ホスホリパーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、ケラタナーゼ、レダクターゼ、オキシダーゼ、フェノールオキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、リグニナーゼ、プルラナーゼ、タンナーゼ、ペノサナーゼ(penosanase)、マラナーゼ、グルカナーゼ、アラビノシダーゼ、ヒアルロニダーゼ、コンドロイチナーゼ、ラッカーゼ、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0058】
本発明の繊維要素及び/又は粒子中に存在する場合、酵素は「洗浄に有効な量」を提供するのに十分な濃度で存在し得る。用語「洗浄に有効な量」は、基材、例えば、布地、食器類、床材、陶磁器、金属表面などに対して、洗浄、染み除去、汚れ除去、ホワイトニング、脱臭、又はフレッシュさ改善の効果を生じさせることができる任意の量を指す。現在の市販製剤に関する実際の問題として、本発明の繊維要素及び/又は粒子1グラム当たりの活性酵素の典型的な量は、重量で最高約5mgまで、より典型的には、0.01mg~3mgである。特に指定した場合、本発明の繊維要素及び/又は粒子は、典型的には、乾燥繊維要素基準及び/又は乾燥粒子基準及び/又は乾燥繊維構造体基準で約0.001重量%~約5重量%、及び/又は約0.01重量%~約3重量%、及び/又は約0.01重量%~約1重量%を構成する。
【0059】
繊維要素及び/又は粒子を生産した後、1つ以上の酵素を繊維要素及び/又は粒子に適用してよい。
【0060】
酵素が本発明の繊維要素及び/又は粒子中に存在するとき、繊維要素及び/又は粒子中に酵素安定化系も含まれていてよい。酵素は様々な技術によって安定化させることができる。
【0061】
9.熱形成剤
本発明の繊維要素及び/又は粒子は、熱形成剤を含有し得る。熱形成剤は、水及び/又は酸素(例えば、空気中の酸素など)の存在下で熱を発生させ、それによって、水及び/又は酸素の存在下で繊維構造体の分解速度を加速させ、繊維要素中の1つ以上の活性物質の有効性を向上させるために配合される。熱形成剤を使用して、繊維構造体からの1つ以上の活性物質の放出速度を加速させることができる。熱形成剤は、酸素(すなわち、空気中の酸素、水中の酸素など)及び/又は水に曝露されたとき、発熱反応が起きるように配合され得る。繊維構造体に使用され得る非限定的な熱形成剤としては、電解質塩(例えば、塩化アルミニウム、塩化カルシウム、硫酸カルシウム、塩化第二銅、塩化第一銅、硫酸鉄、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化マンガン、硫酸マンガン、塩化カリウム、硫酸カリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウム、硫酸カリウムなど)、グリコール(例えば、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールなど)、石灰(例えば、生石灰、消石灰など)、金属(例えば、クロム、銅、鉄、マグネシウム、マンガンなど)、金属酸化物(例えば、酸化アルミニウム、酸化鉄など)、ポリアルキレンアミン、ポリアルキレンイミン、ポリビニルアミン、ゼオライト、グリセリン、1,3,プロパンジオール、ポリソルベートエステル(例えば、Tweens 20、60、85、80)、及び/又はポリグリセロールエステル(例えば、Stepan製のNoobe、Drewpol、及びDrewmulze)が挙げられる。熱形成剤は、1つ以上の材料から形成され得る。例えば、硫酸マグネシウムは、単独で熱形成剤を形成し得る。別の非限定的な例では、約2~25重量パーセントの活性炭、約30~70重量パーセントの鉄粉末、及び約1~10重量パーセントの金属塩の組み合わせで、熱形成剤を形成し得る。理解されるように、他の又は追加の材料を単独で又は他の材料と共に使用して、熱形成剤を形成することもできる。
【0062】
10.分解促進剤
本発明の繊維要素及び/又は粒子は、水及び/又は酸素の存在下で繊維構造体が分解する速度を加速させるために分解促進剤を含有し得る。使用される場合、分解促進剤は、一般的に、水及び/又は酸素に曝露されたときにガスを放出するように設計され、当該ガスは、次に、繊維構造体周辺の区域を撹拌して、繊維構造体の担体フィルムの分解を加速させる。更に又はあるいは、分解促進剤は、使用される場合、繊維構造体からの1つ以上の活性物質の放出速度を加速させるのに使用されてもよい。分解促進剤としては、アルカリ金属炭酸塩(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなど)、アルカリ金属炭酸水素塩(例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなど)、炭酸アンモニウムなどの1つ以上の材料を挙げることができるが、これらに限定されない。使用されるとき、繊維構造体に含まれ得る活性化剤の非限定的な例としては、有機酸(例えば、ヒドロキシ-カルボン酸[クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸、グルコン酸など]、飽和脂肪族カルボン酸[酢酸、コハク酸など]、不飽和脂肪族カルボン酸[例えば、フマル酸など]を挙げることができる。
【0063】
E.活性剤の放出
繊維要素及び/又は粒子及び/又は繊維構造体が誘発条件に曝露されたとき、繊維要素及び/又は粒子及び/又は繊維構造体から1つ以上の活性剤が放出され得る。繊維要素及び/若しくは繊維構造体又はその一部から放出され得る活性剤は、その物理的構造を失い(例えば、溶解、融解)、その物理的構造が変化する(例えば、膨張、収縮、伸長、短縮)。活性剤は、繊維構造体又はその一部が形態変化したときに放出され得る。
【0064】
例えば、上述のとおり繊維要素及び/又は粒子及び/又は繊維構造体のアイデンティティを失わせるか又は変化させることによって、繊維要素及び/又は粒子及び/又は繊維構造体が、活性剤を放出させる誘発条件に曝露された際に、繊維要素及び/又は粒子及び/又は繊維構造体は、活性剤を放出し得る。誘発条件の非限定的な例としては、溶媒、極性溶媒(アルコール及び/又は水など)、及び/又は非極性溶媒に繊維要素、及び/又は粒子、及び/又は繊維構造体を曝すこと(これは、フィラメント形成材料が、極性溶媒可溶性材料及び/又は非極性溶媒可溶性材料を含むかどうかに依存して、逐次行ってよい);繊維要素及び/若しくは粒子及び/若しくは繊維構造体を熱及び/若しくは摩擦に曝露すること、並びに/又は繊維性構造体製品を用いて布地物品上の染みを前処理すること、繊維性構造体製品を水と接触させることによって洗浄液を形成すること、乾燥機内で繊維構造体製品を混転させること、乾燥機内で繊維構造体製品を加熱すること、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。
【0065】
F.フィラメント形成組成物
本発明の繊維要素30は、フィラメント形成組成物から作製される。フィラメント形成組成物は、極性溶媒系組成物である。一例では、フィラメント形成組成物は、1つ以上のフィラメント形成材料及び1つ以上の活性剤を含む水溶性組成物である。
【0066】
本発明のフィラメント形成組成物は、本明細書に記載の剪断粘度試験法に従って測定したとき、3,000秒-1の剪断速度及び加工温度(50℃~100℃)で測定したときに、約1パスカル・秒~約25パスカル・秒、及び/又は約2パスカル・秒~約20パスカル・秒、及び/又は約3パスカル・秒~約10パスカル・秒の剪断粘度を有し得る。フィラメント形成組成物は、フィラメント形成組成物から繊維要素30を作製するとき、約25℃~約100℃、及び/又は約65℃~約95℃、及び/又は約70℃~約90℃の温度で加工してよい。
【0067】
一例では、フィラメント形成組成物は、少なくとも20重量%、及び/又は少なくとも30重量%、及び/又は少なくとも40重量%、及び/又は少なくとも45重量%、及び/又は少なくとも50重量%~約90重量%まで、及び/又は約85重量%まで、及び/又は約80重量%まで、及び/又は約75重量%までの1つ以上のフィラメント形成材料、1つ以上の活性剤、及びこれらの混合物を含み得る。フィラメント形成組成物は、約10重量%~約80%の極性溶媒、例えば水を含んでいてもよい。
【0068】
繊維要素の紡糸プロセスでは、繊維要素30は、紡糸用ダイから離れるときに初期安定性を有する必要がある。この初期安定性基準を特徴付けるために、キャピラリー数が使用される。ダイの条件において、キャピラリー数は、約0.5~約10、少なくとも1、及び/又は少なくとも3、及び/又は少なくとも4、及び/又は少なくとも5であってよい。
【0069】
一例では、フィラメント形成組成物は、フィラメント形成組成物が繊維要素に効果的にポリマー加工され得るように、約1~約50、及び/又は約3~約50、及び/又は約5~約30、及び/又は約0.5~約20、及び/又は約9~約15、及び/又は約15~約20のキャピラリー数を呈する。
【0070】
本明細書で使用するとき、「ポリマー加工」は、フィラメント形成組成物から、加工されたフィラメント形成材料を含む繊維要素が形成される、任意の紡糸作業及び/又は紡糸プロセスを意味する。紡糸作業及び/又はプロセスは、スパンボンド、メルトブロー、電界紡糸、回転紡糸、連続フィラメント生産、及び/又はトウ繊維生産の作業/プロセスを含み得る。本明細書で使用するとき、「加工されたフィラメント形成材料」は、溶融加工作業、及びその後のポリマー加工作業を受けた結果、繊維要素となった、任意のフィラメント形成材料を意味する。
【0071】
キャピラリー数は、この液滴の破断の可能性を特徴付けるために使用される無次元数である。大きい毛管数は、ダイを出る際の流体安定性がより大きいことを示す。キャピラリー数cは、以下のように定義される。
【0072】
【数1】
(式中、Vはダイ出口における平均流体速度(時間当たりの長さの単位)であり、ηは、ダイの出口の条件における流体粘度(長さ当たりの質量×時間の単位)であり、σは、流体の表面張力(時間当たりの質量の単位)である)。
【0073】
一例では、フィラメント形成組成物は、1つ以上の剥離剤及び/又は潤滑剤を含み得る。好適な剥離剤及び/又は潤滑剤の非限定的な例としては、脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪族アルコール、脂肪族エステル、スルホン化脂肪酸エステル、脂肪族アミンアセテート、及び脂肪酸アミド、シリコーン、アミノシリコーン、フルオロポリマー、並びにこれらの混合物が挙げられる。
【0074】
一例では、フィラメント形成組成物は、1つ以上のブロッキング防止剤及び/又は粘着性除去剤を含み得る。好適なブロッキング防止剤及び/又は粘着性除去剤の非限定的な例としては、デンプン、化工デンプン、架橋ポリビニルピロリドン、架橋セルロース、微結晶セルロース、シリカ、金属酸化物、炭酸カルシウム、タルク及び雲母が挙げられる。
【0075】
本発明の活性剤は、繊維要素形成前に及び/若しくは繊維要素形成中にフィラメント形成組成物に添加してもよく、並びに/又は繊維要素形成後に繊維要素に添加してもよい。例えば、本発明に従って繊維要素及び/又は繊維要素を含む繊維構造体を形成した後に、香料活性剤を繊維要素及び/又は繊維構造体に適用してよい。別の例では、本発明に従って繊維要素及び/又は繊維要素を含む繊維構造体を形成した後に、酵素活性剤を繊維要素及び/又は繊維構造体に適用してよい。更に別の例では、本発明に従って繊維要素及び/又は繊維要素を含む繊維構造体を形成した後に、(繊維要素を作製するための紡糸プロセスを通過するのに好適でなくともよい)1つ又は複数の粒子を繊維要素及び/又は繊維構造体に適用してよい。
【0076】
G.伸長助剤
一例では、繊維要素は、伸張助剤を含む。伸長助剤の非限定的な例としては、ポリマー、他の伸長助剤、及びこれらの組み合わせを挙げることができる。伸長溶融粘度を増大させ、かつ溶融破壊を低減する能力を有するので、高分子量の伸長助剤を使用してよい。
【0077】
伸長助剤は、メルトブロープロセスにおいて使用する場合、紡糸プロセス中の繊維の融解破壊及び毛管破壊を明らかに低減するのに有効な量で本発明の組成物に添加され、比較的一貫した直径を有する実質的に連続的な繊維を融解紡糸することができるようにする。伸長助剤は、一例では、乾燥繊維要素基準及び/又は乾燥粒子基準及び/又は乾燥繊維構造体基準で約0.001重量%~約10重量%、別の例では、乾燥繊維要素基準及び/又は乾燥粒子基準及び/又は乾燥繊維構造体基準で約0.005重量%~約5重量%、更に別の例では、乾燥繊維要素基準及び/又は乾燥粒子基準及び/又は乾燥繊維構造体基準で約0.01重量%~約1重量%、別の例では、乾燥繊維要素基準及び/又は乾燥粒子基準及び/又は乾燥繊維構造体基準で約0.05重量%~約0.5重量%存在し得る。
【0078】
伸長助剤として使用することができるポリマーの非限定的な例としては、アルギン酸塩、カラギーナン、ペクチン、キチン、グアーガム、キサンタンガム、アガー、アラビアゴム、カラヤゴム、トラガカントガム、ローカストビーンガム、アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシアルキルセルロース、及びこれらの混合物を挙げることができる。他の伸長助剤の非限定的な例としては、修飾及び非修飾ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリエチレン酢酸ビニル、ポリエチレンイミン、ポリアミド、ポリアルキレンオキシド(ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリエチレンプロピレンオキシドを含む)、及びこれらの混合物を挙げることができる。
【0079】
H.繊維要素及びプライの作製方法
繊維要素30及びそれから形成されるプライは、任意の好適なプロセスによって作製され得る。プライ及び連続プライウェブを作製するのに好適なプロセスの非限定的な例を図3に示す。フィラメント形成組成物35の溶液が提供される。フィラメント形成組成物は、1つ以上のフィラメント形成材料と、所望により1つ以上の活性剤とを含んでいてよい。フィラメント形成組成物35は、複数の紡糸口金45を含む1つ以上のダイブロックアセンブリ40を通過して、1つ以上のフィラメント形成材料と所望により1つ以上の活性剤とを含む複数の繊維要素30を形成する。複数のダイブロック組立体40を用いて、繊維要素30の異なる層を紡糸することができ、異なる層の繊維要素30は互いに異なる組成を有するか、又は互いに同じである。すなわち、あるダイブロックアセンブリ40に提供されるフィラメント形成組成物35が、別のダイブロックアセンブリ40に提供されるフィラメント形成組成物35とは組成的に異なっていてもよい。所与のプライにおいて3つ、4つ、又は任意の他の整数の層を形成するために、直列接続された2つを超えるダイブロックアセンブリを提供することができる。
【0080】
機械方向MDに移動しているベルト50上に繊維要素30を堆積させて、第1のプライ10を形成することができる。ベルト50は、有孔ベルトであってよい。
【0081】
ベルトに及びベルトを通して真空を適用することができるように、空気透過性のベルト50が望ましい。ベルト50は、F.N.Sheppard & Co.(Erlanger,KY,USA)から入手可能なXBE2A9ベルトであってよい。ベルト50は、ポリエステルストランド又は他のポリマーストランドから形成することができる。ベルト50は、当該ベルト上に担持されたウェブが開口部内に向かって変形することのないように、小さな開口部を有することが望ましい。当該ベルト上に担持されたウェブに対するベルト50の表面張力を低くするために、ベルト50をコーティングしてもよい。ベルト50は、約1m/分~約100m/分、任意選択で約2m/分~約30m/分の速度で移動することができる。
【0082】
本明細書に開示される連続プライウェブを移動させる原動力は、1つ以上のベルト50によって提供され得る。ベルト50が移動するにつれて、連続プライウェブは、直接又は別の材料、例えば別の連続プライウェブを介して間接的にベルト50上に載る。連続プライウェブがベルト50と接触していない箇所については、連続プライウェブがベルト50と接触しなくなる箇所の下流の連続プライウェブに動員される張力によって、連続プライウェブが当該ベルトに沿って引っ張られ得る。任意選択で、連続プライウェブがベルトから外れたとき、電動ローラーによって原動力が提供されてもよい。
【0083】
紡糸口金45は、繊維要素形成孔を出るときに、約10℃~約100℃の温度の空気などの流体がそれを通過してフィラメント形成組成物35の繊維要素30への細化(attenuation)を促進する、同心性細化流体用孔に囲まれた、溶融キャピラリーを含む複数の繊維要素形成孔を含み得る。孔当たり約0.1~約2g/分の速度でフィラメント形成組成物を繊維要素形成孔に提供してよく、この速度は、フィラメント形成組成物の組成に基づいて設定することができる。
【0084】
紡糸工程中に、フィラメント形成組成物35中に存在する水などの揮発性溶媒は、繊維要素30が形成されるときに、例えば乾燥によって除去され得る。フィラメント形成組成物の、水などの揮発性溶媒のうちの30重量%超、及び/又は40重量%超、及び/又は50重量%超、及び/又は60重量%超が、例えば生産される繊維要素を乾燥させることによって、紡糸工程中に除去され得る。
【0085】
フィラメント形成組成物は、任意の好適な紡糸プロセス、例えば、メルトブロー、スパンボンド、電界紡糸及び/又は回転紡糸によって、1つ以上の繊維要素30及び/又は粒子に紡糸される。一例では、フィラメント形成組成物は、メルトブローによって複数の繊維要素30及び/又は粒子に紡糸される。例えば、フィラメント形成組成物は、タンクからメルトブロー紡糸口金(spinnerette)にポンプ移送され得る。紡糸口金内のフィラメント形成孔のうちの1つ以上を出る際、フィラメント形成組成物は空気によって細化されて、1つ以上の繊維要素30及び/又は粒子を作製する。次いで、繊維要素30及び/又は粒子を乾燥させて、紡糸のために使用された任意の残留溶媒(例えば、水)を除去してよい。
【0086】
本発明の繊維要素30及び/又は粒子をベルト、例えばパターン化ベルト又は平坦ベルト上に回収して、繊維要素30及び/又は繊維要素30に誘導された粒子を含む繊維構造体を形成してもよい。
【0087】
ダイブロックアセンブリ40とベルト50との間の繊維要素30の流れに粒子を導入することができる。粒子受け部からベルトフィーダー41又は所望によりスクリューフィーダーに、粒子を供給することができる。所望の粒子塊をプロセスに送達するように、ベルトフィーダー41を設定及び制御することができる。ベルトフィーダーは、空気流中の粒子を繊維要素30中に浮遊させ、誘導して、繊維要素30及び粒子が混ざり合った混合物を形成するエアナイフ42を供給することができ、この混合物は、その後ベルト50上に堆積される。任意選択で、粒子は、プライ又はプライの層の層内に均一に分布させることができる。粒子は、親連続プライウェブの横断方向に均一に分布させることができる。任意選択で、繊維要素30をベルト50上に堆積させた後に粒子を導入してもよい。任意選択で、重力によって、及び/又は任意選択でフィラメント形成組成物の流れと流れとの間に粒子を導入してもよい。エアレイド成形ヘッド又はシフターを使用して粒子を導入してもよい。
【0088】
図3に示すような非限定的な例として、あるダイブロックアセンブリ40が別のダイブロックアセンブリ40の下流にある2つのダイブロックアセンブリ40を提供することによって、多層プライを形成することができる。
【0089】
バッチ作業に好適な加圧タンクに、紡糸に好適なフィラメント形成組成物35を充填してよい。Parker Hannifin CorporationのZenith Pumps部門(Sanford,N.C.,USA)によって製造され、1回転当たり5.0立方センチメートル(cc/rev)の容量を有するZENITH PEPII型などのポンプを用いて、フィラメント形成組成物35の紡糸口金45への輸送を容易にすることができる。
【0090】
ダイブロックアセンブリ40は、約1.524ミリメートルのピッチPで互いに離間している、数列の円形押し出しノズル(繊維要素形成孔)を有していてよい。ノズルは、約0.305ミリメートルの個々の内径及び約0.813ミリメートルの個々の外径を有し得る。各個々のノズルは、環状かつ末広のフレア状オリフィス(細化空気(attenuation air)を各個々の溶融キャピラリーに供給するための同心性細化流体用孔)によって囲まれていてよい。ノズルを通して押し出されるフィラメント形成組成物35は、オリフィスを通して供給されるほぼ円筒形の加湿空気の流れによって囲まれ、細化される。
【0091】
細長化空気は、供給源からの圧縮空気を電気抵抗ヒータ、例えば、Emerson Electricの一部門であるChromalox(Pittsburgh,Pa.,USA)によって製造されたヒータによって加熱することによって提供され得る。電気的に加熱され、サーモスタット制御された送り管内の条件で、加熱された空気を飽和又はほぼ飽和させるために、適切な量の流れを加えてもよい。凝縮物は、電気的に加熱され、サーモスタット制御されたセパレータ内で除去され得る。
【0092】
初期(embryonic)繊維要素30は、乾燥ノズルを通して供給される電気抵抗加熱装置による約149℃~約315℃の温度を有する乾燥気流によって乾燥させ、押し出される非熱可塑性初期繊維の大体の配向に対して約90度以下の角度で放出され得る。乾燥した初期繊維要素30は、移動可能な有孔ベルト、パターン化された回収ベルト、又は平坦なベルトなどの回収装置上に回収することができる。形成域の真下に真空源を追加して、繊維の収集を補助するために使用してもよい。
【0093】
II.水溶性製品の製造プロセス
本明細書に開示される様々な水溶性繊維性プライを使用して、水溶性製品5を製造することができる。製造プロセスは、材料の別個のプライに対して実施することができる。材料の別個のプライは、いくつかの方法で組み立てられ、接合されて単一の水溶性製品5を形成する、本明細書に記載の様々なプライの個々の部品である。任意選択で、製造プロセスは、いくつかの方法で組み立てられ、接合され、切断されて複数の水溶性製品5を形成する、本明細書に記載の連続プライウェブに対して実施することもできる。
【0094】
水溶性製品5の製造プロセスは、図4に示すような以下の工程を含み得る。水溶性の第1のシート10が提供され得る。水溶性の第2のプライ15は、第1のプライ10とは別個に提供され得る。第1のプライ10及び第2のプライ15は、互いに重ね合わせられる。重ね合わせられるとは、重ね合わせられたプライの間に追加のプライ又は他の材料、例えば活性剤が配置されていてもよいという条件で、一方が他方の上又は下に配置されることを意味する。第1のプライ10の一部を第2のプライ15の一部に接合させて、水溶性製品5を形成することができる。重要なことに、第2のプライ15は、第1のプライ10以外の表面52上に形成されてもよい。すなわち、複数の繊維要素30が第1のダイブロックアセンブリ40からベルト50上に吐出されて、材料の第1のプライ10を形成し、次いで、別の複数の繊維要素30が第2のダイブロックアセンブリ40から第1のプライ10上に吐出されて、第1のプライ10上に第2のプライ15を形成する場合に起こり得るように、第2のプライ15は、任意選択で、第1のプライ10上には形成されない。
【0095】
各プライは1つ以上の層を含んでいてよい。複数の層で形成されたプライは、一体型プライを形成するために2つ以上の層の間で一貫性(coherency)を有し得る。プライの層を構成する繊維の混ざり合い、及び互いに隣接するプライ間の繊維の混ざり合いが存在し得る。
【0096】
第2のプライ15を第1のプライ10から切断することもでき、その場合、第2のプライ15及び第1のプライ10を同じ形成面上に形成してよく、形成の時間及び箇所で互いに一体であってよい。このような構成体は、このような構成体の空気側とは異なり得る質感を有するベルト側である1つの表面を有するので、1つのプライを別のプライの上に形成しないことが有利であり得る。これによって、製品5の両側に印刷することが困難になり得るので、粒子が層内又は層上に提供される場合、一方の側が、別の側と比較して粒子が漏出しやすくなり、その結果、一方の側が表面の質感又はハンド(hand)の点で他方とは異なる製品5が得られ、このことが消費者を混乱させる場合があるが、その理由は、製品5の異なる側が異なる機能を有し得ると消費者が考える可能性があるためである。
【0097】
接合されるとは、要素が互いに対して直接取り付けられるか若しくは接続される、又は接合されると称される要素に取り付けられるか若しくは接続される1つ以上の中間要素を介して間接的に、互いに対して取り付けられるか若しくは接続されることを意味する。
【0098】
より実用的には、図5に示すような非限定的な例として、第1のプライ10は、第1の連続プライウェブ60の一部として提供され得、第2のプライ15は、第2の連続プライウェブ65の一部として提供され得る。図5は、2プライ製品5を形成することができる方法の非限定的な例である。第1の連続プライウェブ60及び第2の連続プライウェブ65を重ね合わせて、最終的に、製品5における第1のプライ10及び第2のプライ15になるものを重ね合わせることができる。プロセスのこの段階では、最終的に個々の水溶性製品5になるものは、連続多プライウェブの一部であり得る。プライを構成する繊維は混ざり合っていてもよい。これは、製品5を形成するプライが互いに接触したとき又は互いに結合されたときに生じ得る。
【0099】
約20cm~約500cm、又は約20cm~約100cm、又は約20cm~約80cm、又は約40cm~約70cm、又は約60cmの幅を有する第1の連続プライウェブ60を紡糸することが実用的であり得る。このような第1の連続プライウェブ60を機械方向MDに切断して、複数のプライを形成することができ、これを積み重ねて、製品5の生産の1つ以上のレーンにおいて1つ以上の製品5を形成することができる。例えば、幅約60cmの第1の連続プライウェブ60を提供し、それを、それぞれが約20cmの幅を有する3つの連続プライに切断し、これら3つの連続プライを積み重ね、これら3つのプライを一緒に接合して、横方向CDに2つ以上の製品5を形成することが実用的であり得る。
【0100】
図5では、製品5の作製を、横方向に複数の製品5を作製する可能性を有する単一のレーンに縮小している。任意選択で、ワイドダイアセンブリ40から形成されたワイドウェブによって供給される複数の製品作製レーンが存在し得る。複数の製品作製レーンが可能になるように、ワイドウェブを機械方向に細長く切って、複数の第1の連続プライウェブ60及び第2の連続プライウェブ65を形成することができる。例えば、図5に示される装置の複製を、図5に示される装置のすぐ隣に配置してよいが、単一のダイアセンブリ40は、製品作製の個々のレーンにワイド連続プライウェブを供給することができ、切断ナイフ70は、製品5作製の個々のレーンを供給するために必要に応じて連続プライウェブを分離するように構成されている。
【0101】
第1のプライ10及び第2のプライ15を重ね合わせる工程の後、重ね合わせられた第1の連続プライウェブ60及び第2の連続プライウェブ65を互いに接合し、切断して、水溶性製品5を形成することができる。第1のプライ10の第1の部分11を第2のプライ15の第2の部分16に接合して、水溶性製品5にすることができる。
【0102】
第1の連続プライウェブ60は、第2の連続プライウェブ65とは別々に提供され得る。例えば、第1の連続プライウェブ60は、第2の連続プライウェブ65を作製するために使用されるダイブロックアセンブリ40とは別のダイブロックアセンブリ40を使用して形成することができる。任意選択で、第1の連続プライウェブ60及び第2の連続プライウェブ65は、このような材料の別々の親ロールとして供給され得る。水溶性繊維ウェブの取り扱い及び保管は困難であり得るので、プライの形成から最終製品5まで連続的なプロセスを採用することが実用的であり得る。
【0103】
第2の連続プライウェブ65は、第1の連続プライウェブ60から切断され得る。例えば、第1の連続プライウェブ60をダイブロックアセンブリ40上に形成し、次いで、図5に示されるように、ナイフ70、例えば、機械方向MDに切断する回転切断ナイフによって機械方向MDに切断してよい。第1の連続プライウェブ60からプライウェブを切断することは、制御しなければならないのが単一のダイブロックアセンブリのみでよく、制御が各プライウェブに普遍的に適用されることになるので、より良好な製造品質制御を提供するために実用的であり得る。これは、1つのダイブロックを使用して1つのプライを形成し、別のダイブロックを使用して別のプライを形成し、両方のダイブロックを慎重に監視及び制御しなければならない状況とは対照的である。また、このような配置は、機械方向MDにおけるプライウェブの中心線により近いプライウェブの部分よりも薄くてよい、プライウェブの縁部に必要な可能性のある、トリミング屑を最小化するのに役立ち得る。プライの縁部が薄いと、例えば、厚さの低減された縁部をトリミングするか又は製品5を形成するためにプライが重ねておかれる配向に注意を払うことによって、不均一な厚さを有するプライ及び製品5を加工及び取り扱う必要性が生じる場合がある。
【0104】
このプロセスは、第1のプライ10及び第2のプライ15を接合する前に、第1のプライのベルト側75及び第2のプライのベルト側80が互いに離れる方向に向くように配置する工程を更に含み得る。これは、第2の連続プライウェブ65を1回だけ180度ねじることによって達成され得る。第1のプライのベルト側75は、表面52又はベルト50と接触して形成された第1のプライ10の側である。図5では、第2のプライの空気側85が第1のプライのベルト側75から離れる方向に向くように、第2の連続プライウェブ65を90度ずつ2回ねじる。第1の連続プライウェブ60及び第2の連続プライウェブ65を、第1のプライのベルト側75、第1のプライの空気側90、第2のプライのベルト側80、及び第2のプライの空気側85が互いに対して望ましい配置になるような対向関係にする前に、第1の連続プライウェブ60及び第2の連続プライウェブ65の一方又は両方を、0度ねじってもよく、これは、同じ角度数、180度(例えば、180度右方向又は左方向ねじり、任意選択で、2段階で90度ずつ)又は360度だけねじってもよく、ねじらなくてもよい。第1のプライの空気側90(又は第1の連続プライウェブの空気側)及び第2のプライの空気側85(又は第2の連続プライウェブの空気側)が互いに接触し、第1のプライのベルト側75(又は第1の連続プライウェブのベルト側)及び第2のプライのベルト側80(又は第2の連続プライウェブのベルト側)が互いに離れる方向に向き、第1のプライの空気側90及び第2のプライの空気側85(又は第2の連続プライウェブの空気側)が第1のプライのベルト側75(又は第1の連続プライウェブのベルト側)と第2のプライのベルト側80(又は第2の連続プライウェブのベルト側)との間になることが実用的であり得る。このような配置によって、プライ又は連続プライウェブのベルト側を外向きに配置し、最終的に製品5の外面を形成することができ、これは、より良好な触感及び/又は印刷に便利な表面を提供することができる。更に、多層プライ又は連続プライウェブが使用され、多層プライの層のうちの1つに粒子が提供された場合、ベルト側は、粒子を収容し、消費者の手を粒子から切り離すためのバリアとして作用することができる。
【0105】
プロセスの工程が、第1のプライ10及び第2のプライ15を接合する前に、第1のプライのベルト側75及び第2のプライのベルト側80を互いに離れる方向に向くように配置する工程を更に含む場合、このような工程は、第1の連続プライウェブ60又は第2の連続プライウェブ65のうちの一方を180度ねじり、第1の連続プライウェブ60及び第2の連続プライウェブ65を互いに向かい合う関係に配置することによって行うことができる。連続プライウェブをベルト50から持ち上げ、連続プライウェブを180又は360度ねじり、他の連続プライウェブと対向する関係になるようにねじられた連続プライウェブを配置することによって、連続プライウェブをねじることができる。
【0106】
連続プライウェブを1つ以上の転回バー77又は転回バーのシステムで持ち上げることによって、容易にねじることができる。例えば、転回バー77をベルト50に近接して配置してよく、連続プライウェブを転回バー77の周囲に上向きに供給してよい。連続プライウェブを所望の量ねじり、高所にある転回バー77に供給してよい。連続プライウェブは、他の連続プライウェブよりも上方に配置され、別の転回バー77にわたって供給されるように、横方向CDに移動させてもよい。次いで、連続プライウェブを下向きに供給し、ベルト50に近接する別の転回バー77にわたして、他の連続プライウェブと対向する関係になるようにしてよい。凹凸のある反転面など、連続ウェブを反転させるための当該技術分野において既知の他の方法を使用してもよい。
【0107】
転回バー77は、静的研磨金属転回バー77であってもよく、又はモータ、若しくはローラーなどの転回バー77を通過する連続プライウェブの抵抗力によって駆動される軸を中心として回転する転回バー77であってもよい。転回バー77は、連続プライウェブが許容量を超えて延伸されないように、回転バー77からのわずかな抵抗力で連続プライウェブが転回バー77上を摺動することができる、研磨された金属転回バー77であってもよい。
【0108】
第1の連続プライウェブ10は、第1のプライのベルト側75と、第1のプライのベルト側75の反対側の第1のプライの空気側90とを有すると考えることができる。同様に、第2の連続プライウェブ65は、第2のプライのベルト側80と、第2のプライのベルト側80の反対側の第2のプライの空気側85を有すると考えることができる。
【0109】
プライのベルト側及び空気側は、表面質感に違いを有し得る。プライ又は連続プライウェブのベルト側は、繊維要素30が堆積されたベルト50と接触して形成された、プライ又は連続プライウェブの側である。すなわち、プライ又は連続プライウェブのベルト側は、繊維要素30が堆積されたベルト50に面しかつそのベルト50と接触している、プライ又は連続プライウェブの側であり得る。繊維要素30は、繊維要素30が上に載っているベルト50の表面52に一致又は部分的に一致し得るので、ベルト側は、空気側よりも平坦な表面プロファイルを有する傾向があり得る。空気側は拘束面を有さない。堆積後加工が存在しない場合、プライの空気側は、ベルト側よりもふわふわしているか又は高く(loftier)、恐らく一貫性が低い傾向があり得る。外向きのプライのベルト側を有する製品5を提供することは、その後の印刷のため、より良好な触感及び外観のため、並びに粒子を含有するより優れた能力のために、プライのより平滑な表面を外向きに提示するのに実用的であり得る。また、多層プライが提供される場合、活性剤を含んでいる場合がある粒子とユーザが接触しないか又は限定的にしか接触しないように、粒子を含有するプライを製品5の内部に閉じ込めることもできる。
【0110】
図6に示すような非限定的な例として、プライのうちの1つ以上が、1つ以上の活性剤を含む粒子を備えていてよい。例えば、第1のプライ10は、第1の複数91の水溶性の第1の粒子95を備えていてよい。同様に、第2のプライ15は、第2の複数100の水溶性の第2の粒子105を備えていてよい。第1の粒子95は、第2の粒子105と組成的に同じであってよい。これは、ナイフ70の下流のねじり及び重ね合わせ工程に関係なく、図5に示すような非限定的な例として、第2のプライ15が第1のプライ10から切断される場合に便利であり得る。
【0111】
任意選択で、製品5の外面は、プライのベルト側の表面を含み得る。例えば、第1のプライ10及び第2のプライ15を接合する前に、第1のプライのベルト側75及び第2のプライのベルト側80が互いに離れる方向に向くように配置してよい。別の方法では、第1のプライ10及び第2のプライ15を接合する前に、第1のプライの空気側90及び第2のプライの空気側85が互いの方を向いていてもよい。このような構成体についての可能性のある利点は、既に論じられている。
【0112】
本明細書に記載される製造プロセスは、複数のプライ及び任意選択で多層プライを有する製品5を製作するのに便利に使用され得る。複数のプライ及び多層プライは、各プライ又は層において様々な製品の利点、製品5の外面を形成する層から離れた活性剤、その上に印刷するのに便利な表面、及び手触りのよい製品5を製造業者が提供することを可能にする。
【0113】
本明細書に記載される製造プロセスは、繊維性の第1の層20を提供する工程と、当該繊維性の第1の層20に面しているか又はそれと対向する関係にある繊維性の第2の層25を提供する工程とを更に含むことができる。第1の層10を構成する繊維と第2の層25を構成する繊維とが混ざり合っていてもよい。図7に示されているように、第1のプライ10は、繊維性の第1の層20と繊維性の第2の層25とを含み得る。第1の層20及び第2の層25は、共に第1のプライ10を形成することができる。第2の層25及び第1の層20は、例えば、第2の層25が第1の層20上に堆積した場合に生じるように、互いに対向しかつ接触する関係であり得る。第2の層25は、第2の層25内に分布している、第1の複数91の水溶性の第1の粒子95を含み得る。本明細書に記載される製造プロセスは、繊維性の第3の層110を提供する工程と、当該繊維性の第3の層に面しているか又はそれと対向する関係にある繊維性の第4の層115を提供する工程とを更に含むことができる。第3の層110及び第4の層115は、例えば、第4の層115が第3の層110上に堆積した場合に生じるように、互いに対向しかつ接触する関係であり得る。
【0114】
第2のプライ15は、繊維性の第3の層110及び繊維性の第4の層115を含み得る。第3の層110及び第4の層115は、共に第2のプライ15を形成することができる。第4の層115は、第4の層115内に分布している、第2の複数100の水溶性の第2の粒子105を含み得る。多層プライを提供すると、製品5の剛性が増強される傾向があり得る。更に、多層プライによって、製品設計者が、プライの選択された層に活性剤を配置し、任意選択で、プライの異なる層に異なる活性剤を提供し、任意選択で、層及び/又はプライの間に活性剤を配置することが可能になる。
【0115】
多層プライウェブは、非限定的な例として、図3に示すように形成することができる。各プライウェブは、複数のダイブロックアセンブリ40を使用することによって、他とは独立して形成することができる。そして、任意選択で、第1の粒子95、第2の粒子105、及び第3の粒子を、本明細書に記載のとおり導入してもよい。
【0116】
第3の層110及び第1の層20のそれぞれは、坪量試験方法に従って、約20gsm~約500gsm、任意選択で約40gsm~約100gsm、任意選択で約50gsm~80gsmの坪量を有し得る。第2の層25及び第4の層115のそれぞれは、坪量試験方法に従って、約20gsm~約500gsm、任意選択で約40gsm~約300gsm、任意選択で約200gsmの坪量を有し得る。
【0117】
本明細書で想到される任意の実施形態では、第1の連続プライウェブ60、第2の連続プライウェブ65、及び第3の連続プライウェブ130(存在する場合)は、坪量試験方法に従って、約100gsm~約800gsm、任意選択で約150gsm~約500gsm、任意選択で約200gsm~約300gsmの坪量を有し得る。
【0118】
その上に印刷することが容易であり、かつ手触りのよい表面を有する製品5を提供するために、プライのベルトに面する表面が製品5の外面を形成することが実用的であり得る。図7に示すように、第1の層20は、第1のプライのベルト側75に向かって配向され得、第2の層25は、第1のプライの空気側90に向かって配向され得る。第1のプライの空気側90は、第1のプライのベルト側75の反対側であってよい。第3の層110は、第2のプライのベルト側80に向けて配向され得、第4の層115は、第2のプライの空気側85に向かって配向され得る。第2のプライの空気側85は、第2のプライのベルト側80の反対側であってよい。製品5を製造するプロセスは、第1のプライ10及び第2のプライ15を接合する前に、第1のプライのベルト側75及び第2のプライのベルト側80が互いに離れる方向に向くように配置する工程を更に含み得る。この配置は、製品5の内部に向かって、そして、製品を取り扱う際に消費者の手と接触しないように離して、第1の粒子95及び第2の粒子105が配置されるという利益を提供することができる。この配置では、第2の層25及び第4の層115は、第1の層20と第3の層110との間であってよい。
【0119】
第2の層25及び存在する場合には更なる第5の層よりも少ない第1の粒子95を有する第1の層20を提供することが実用的であり得る。第1の層20は、第1の粒子95を含まなくてもよく、又は実質的に含まなくてもよい。任意選択で、第2の層25は、第2の粒子105を含まなくてもよく、又は実質的に含まなくてもよい。同様に、第5の層は、存在する場合、第3の粒子を含まなくてもよく、又は実質的に含まなくてもよい。このような配置は、粒子中の活性剤、並びに/又は第2の層25及び/若しくは第4の層115、若しくは製品5の表面を形成する層の内側にある任意の他の層を形成する繊維要素30中に存在する活性剤への消費者の曝露を最小限に抑えるために実用的であり得る。
【0120】
3プライ製品5も実用的であり得る。3プライ製品5を作製するプロセスの非限定的な例を図8に示す。3プライ製品5を作製するために、このプロセスは、水溶性繊維性第3のプライ120を提供する工程を更に含む。第3のプライ120は、第1のプライ10及び第2のプライ15から分離することができる。第1のプライ10、第2のプライ15、及び第3のプライ120は、第3のプライ120が第1のプライ10と第2のプライ15との間になるように、互いに重ね合わせられ得る。第1のプライ10、第2のプライ15、及び第3のプライ120を接合して、水溶性製品5を形成することができる。
【0121】
第3のプライ120は、第3の連続プライウェブ130の一部として提供され得る。好都合には、第3の連続プライウェブ130は、第1の連続プライウェブ60から機械方向(MD)に切断することができる。例えば、第1の連続プライウェブ60は、繊維要素30をベルト50上に堆積させることによって提供され得る。任意選択で、ダイブロックアセンブリ40とベルト50との間の繊維要素30の流れに粒子を導入してもよい。更に任意選択で、第1の連続プライウェブ60の空気側に粒子を導入してもよい。第2の連続プライウェブ65及び第3の連続プライウェブ130は、第1の連続プライウェブ60から切断され得る。第2の連続プライウェブ65が第1の連続プライウェブ60から機械方向MDに切断された後に、第2の連続プライウェブ65から機械方向MDに切断された場合、第3の連続プライウェブ130は、第1の連続プライウェブ60から機械方向MDに切断されたと考えられる。
【0122】
プロセスの1つの構成では、別々の連続プライウェブの3つのレーン125が機械方向MDに提供され得る。連続プライウェブのレーンは、横方向に任意の順序で存在してよく、ウェブ取り扱い器具を使用してベルト50から個々の連続プライウェブを持ち上げ、ベルト側又は空気側のいずれかが上に向くように、それらを別の連続プライウェブ上に置くことができる。第1の連続プライウェブ60などの単一の連続プライウェブで開始し、そのプライウェブから第2の連続プライウェブ65及び第3の連続プライウェブ130を切断すると、単一のダイブロックアセンブリ40及び任意選択で粒子提供装置を監視及び制御するだけでよいので、製造品質管理を単純化することができる。任意選択で、連続プライウェブのそれぞれは、1つ以上の別々のダイブロックアセンブリ40によって形成され得る。
【0123】
第1の連続プライウェブ60、第2の連続プライウェブ65、及び第3の連続プライウェブ130を重ね合わせた後、このような連続プライウェブを切断して水溶性製品5を形成することができる。任意選択で、まずこのような連続プライウェブのうちの2つ以上を互いに接合し、次いで、切断して水溶性製品5を形成してもよい。任意選択で、連続プライウェブのうちの2つ以上を接合し、このようなウェブを切断して、水溶性製品5を形成する工程を、単一の工程で組み合わせてもよい。更に任意選択で、このようなプライのうちの2つ以上を接合して水溶性製品5を形成する前に、このような連続プライウェブを切断して、第1のプライ10、第2のプライ15、及び第3のプライ120を提供してもよい。
【0124】
上述した2プライ水溶性製品5と同様に、そして、上記と同様の理由で、第3のプライ120が第1のプライ10と第2のプライ15との間に配置されるとき、第1のプライ10及び第2のプライ15の一部を接合する前に、第1のプライのベルト側75及び第2のプライのベルト側80を互いに離れる方向に向くように配置する工程をプロセスが更に含むことが実用的であり得る。
【0125】
このプロセスは、第1のプライ10、第2のプライ15、及び第3のプライ120、並びにこのようなプライの任意の層(例えば、第1の層20、第2の層25、第3の層110、第4の層115、又は第3のプライ120を構成する任意の層)のうちの1つ以上の上又は中に、このようなプライ又は連続プライウェブの空気側又はベルト側のいずれか又は両方に、非封入香料、封入香料、界面活性剤、酵素、漂白剤、キレート剤、構造化剤、ビルダー、有機ポリマー化合物、増白剤、色相剤、抑泡剤、コンディショニング剤、保湿剤、アルカリ性系、pH制御系、緩衝剤アルカノールアミン、防虫剤、ヘアケア剤、ヘアコンディショニング剤、スキンケア剤、日焼け止め剤、スキンコンディショニング剤、布地柔軟剤、しわ防止剤、静電気防止剤、布地ケア染み除去剤、汚れ放出剤、分散剤、泡抑制剤、泡増量剤、消泡剤、布地リフレッシング剤、食器洗浄剤、硬質表面ケア剤、抗微生物剤、抗細菌剤、抗真菌剤、漂白活性化剤、キレート剤、ビルダー、ローション、空気ケア剤、カーペットケア剤、移染防止剤、泥汚れ除去剤、再付着防止剤、ポリマー汚れ放出剤、ポリマー分散剤、アルコキシル化ポリアミンポリマー、アルコキシル化ポリカルボキシレートポリマー、両親媒性グラフトコポリマー、溶解助剤、緩衝系、水軟化剤、水硬化剤、pH調整剤、凝集剤、発泡剤、防腐剤、化粧剤、メークアップ除去剤、発泡剤、付着助剤、コアセルベート形成剤、粘土、増粘剤、ラテックス、シリカ、乾燥剤、臭気制御剤、制汗剤、冷却剤、温感剤、吸収性ゲル剤、抗炎症剤、染料、顔料、酸、塩基、液体処理活性剤、農業活性剤、工業活性剤、摂取可能な活性剤、医薬剤、歯ホワイトニング剤、歯ケア剤、マウスウォッシュ剤、歯周歯肉ケア剤、食餌剤、ビタミン、ミネラル、水処理剤、水清澄剤、水消毒剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される活性剤を配置する工程を更に含み得る。活性剤は、ダイブロックアセンブリ40のいずれかから吐出される繊維要素30の流れに導入される粒子として提供されてもよい。活性剤は、製品5のプライの間に配置されることになってもよく、製品5を形成するプライのうちの1つ以上に埋め込まれることになってもよく、又は製品5を形成するプライのうちの1つ以上に部分的に埋め込まれることになってもよい。
【0126】
製品5の製造プロセス中、活性剤は、活性剤アプリケータ135によって、任意のプライの上向き表面600上に若しくは任意のプライ中に、又は任意のプライの上及び中に、又は任意の連続プライウェブの空気側72上に、又は任意の連続プライウェブ中に堆積されてよい。1つ以上の活性剤アプリケータ135は、製造ライン140上に提供され得る。活性剤アプリケータ135は、ノズル、押出成形機、シフター、プリンタ、転写ロール、空気霧化スプレーノズル、油圧噴霧スプレーノズル、流体アプリケータ、押出アプリケータ、ホットメルトアプリケータ、インクジェット、フレキソプリンタ、グラビアプリンタ、オフセットグラビア、ドロップオンデマンドインクジェット、又は活性剤をプライ、特に移動しているプライ上に堆積させるのに好適な任意の他の装置であってよい。活性剤アプリケータ135は、任意のレーン全体にわたって又はプライのうちのいずれかの上に配置することができる。
【0127】
実用性の理由から、活性剤は、連続プライウェブが所望の側が上向きになるように配置された後に、任意の連続プライウェブの上向きの側の上若しくは中に、又は上及び中に配置してよい。連続プライウェブが最終的に製品5のその垂直位置に配置される前に、連続プライウェブの上又は中に、又は上及び中に活性剤を適用する場合、活性剤は、転回バー77に接触する場合がある。活性剤の残渣が転回バー77上に蓄積する場合、ウェブの取り扱いが不良になる場合がある。例えば、図8に示すように、第3の連続プライウェブ130が第1の連続プライウェブ60の上に配置された後に、活性剤アプリケータ135が、活性剤を第3の連続プライウェブ130上に配置する。活性剤が第3の連続プライウェブ130上に配置された後、第3の連続プライウェブ130が第1の連続プライウェブ60と第2の連続プライウェブ65との間になるように、第2の連続プライウェブ65を第3の連続プライウェブ130上に配置してよい。
【0128】
任意選択で、第3の連続プライウェブ130が第1の連続プライウェブ60上に配置される前に、活性剤を、第1のプライの空気側90、すなわち、第1の連続プライウェブ60の上向き表面の上又は中に配置してもよい。したがって、3プライ製品5を採用した場合、第3のプライ120の上方若しくは下方、第3のプライ120のいずれかの側の上向き表面の上若しくは中、又は第1のプライ10若しくは第2のプライ10の内向きに配向された側の上若しくは中に、活性剤を好都合に提供することができる。したがって、3プライ製品5に関しては、好都合なことに、複数の不適合の活性剤を第3のプライ120によって互いに分離することができる。
【0129】
プロセスは、フィラメント形成組成物35の溶液を提供する工程を更に含み得る。フィラメント形成組成物35は、複数の紡糸口金45を含む1つ以上のダイブロックアセンブリ40を通過して、複数の繊維要素30を形成することができる。機械方向MDに移動しているベルト50上に複数の繊維要素30を堆積させて、第1のプライ10を形成することができる。前述のように、第1のプライ10又は第1の連続プライウェブ60を機械方向に切断して、第2のプライ15、第2の連続プライ65、第3のプライ120、及び/又は第3の連続プライウェブ130を形成することができる。任意選択で、複数のフィラメント形成組成物を単一のダイブロックアセンブリ40又はその一部に供給してもよく、又は複数のフィラメント形成組成物を複数のダイブロックアセンブリ40に供給してもよい。
【0130】
繊維要素30がベルト50上に堆積される前に、第1の粒子95及び第2の粒子105を繊維要素30の流れに導入してよい。
【0131】
図8に示すプロセスを使用して、連続プロセスで3プライ水溶性製品5を製造することができる。水溶性製品5が、互いに接合された複数の水溶性製品のウェブの一部として存在しようと、互いに分離している別個の水溶性製品であろうと、連続プロセスは、フィラメント形成組成物35を水溶性製品5の形成に提供する工程から中断なしであってよい。連続プロセスの利点は、プライ又は連続プライウェブを水溶性製品に変換する前に、このような材料を保管する必要がないことである。水溶性であるプライ又は連続プライウェブの保管は、このような材料の完全性を保つために、温度、湿度、及び穏やかな取り扱いに必要以上の注意を要する場合がある。連続プロセスとは、プロセスの工程が連続製造ライン上で行われることを意味する。
【0132】
プロセスの上流端において、フィラメント形成組成物35を提供してよい。フィラメント形成組成物は、複数の紡糸口金45を含むダイブロックアセンブリ40を通過して、複数の繊維要素30を形成することができる。機械方向に移動しているベルト50上に繊維要素30を堆積させて、第1の層20を形成することができる。次いで、第1の層20は、別のダイブロックアセンブリ40の下を通過してよく、そこからフィラメント形成組成物35が複数の紡糸口金45を通って出て複数の繊維要素30を形成する。粒子を繊維要素30の流れに挿入してよい。繊維要素30及び粒子は、第2の層25における第1の層20の上に置くことができる。まとめると、第1の層20及び第2の層25は、第1の連続プライウェブ60の一部であり得る第1のプライ10を形成することができる。
【0133】
第1のプライ10は、機械方向MDにおいて、プライの3つのレーン125に切断することができる。中央レーンは、第1の連続プライウェブ60であってよい。外側レーン125は、それぞれ第2のプライ15及び第3のプライ120がその一部であり得る第2の連続プライウェブ65及び第3の連続プライウェブ130であってよい。1つ以上の活性剤アプリケータ135は、1つ以上の活性剤を第2の層25に適用することができる。
【0134】
第3の連続プライウェブ130の一部としての任意選択の第3のプライ120をベルト50から持ち上げ、第1の連続プライウェブ60の一部であり得る第1のプライ10上に配置してよい。任意選択で、第3のプライ120又は第3の連続プライ130を、第1のプライ10又は第1の連続プライウェブ60上に配置する前に反転させてもよい。任意選択で、1つ以上の活性剤アプリケータ135が、第3のプライ120又は第3の連続プライウェブ130の空気側に1つ以上の活性剤を適用してもよい。
【0135】
第2の連続プライウェブ65の一部としての第2のプライ15をベルト50から持ち上げ、存在する場合は第3のプライ120若しくは第3の連続プライウェブ130の上に、又はそれが存在しない場合は、第1のプライ10若しくは第1の連続プライウェブ60の上に配置してよい。任意選択で、存在する場合には第3のプライ120若しくは第3の連続プライウェブ130の上に、又はそれが存在しない場合は、第1のプライ10若しくは第1の連続プライウェブ60の上に配置する前に、第2のプライ15又は第2の連続プライウェブ65を反転させてもよい。
【0136】
図8に示すように、転回バー77は、第1のウェブ取り扱いステーション78及び第2のウェブ取り扱いステーション79に提供されてもよい。第1のウェブ取り扱いステーション78は、ダイブロックアセンブリ40の下流かつ第2のウェブ取り扱いステーション79の上流であってよい。活性剤アプリケータ135は、第1のウェブ取り扱いステーション78の上流、及び/又は第1のウェブ取り扱いステーション78と第2のウェブ取り扱いステーション79との間に配置してよい。活性剤アプリケータ135は、第1のウェブ取り扱いステーション79の上流に配置されてよく、第1の連続プライウェブ60を覆うように配置されてよい。任意選択で、活性剤アプリケータ135は、第3の連続プライウェブ130を覆い、第1の連続プライウェブ60が付随的に第3の連続プライウェブ130の下になるように、第1のウェブ取り扱いステーション78と第2のウェブ取り扱いステーション79との間に配置されてもよい。このように活性アプリケータ135を配置することにより、活性剤を最終製品5の内部に向けて配置することが可能となるので、消費者が活性剤と接触する可能性が低減される。
【0137】
水溶性製品5は、1つ以上の印刷ユニット150によって印刷され得る。印刷ユニット150は、第1のプライ10、第2のプライ15、及び/又は第3のプライ120のうちの1つ以上の所望の表面に印刷することができるように、製造ライン上のどこに配置されてもよい。印刷はCMYK印刷であってよい。印刷は、レーザージェット、インクジェット、グラビア、パッド、輪転グラビア、フレキソ、オフセット、スクリーン、リソグラフ、又は材料のウェブを印刷するのに好適な任意の他の印刷手法、特に不織布材料に最も適したプロセスであってよい。乾燥機220は、印刷ユニット150の下流又は上流に位置していてよい。
【0138】
第1のプライ10及び第2のプライ15、又は第1のプライ10の第1の部分11及び第2のプライ15の第2の部分16を、例えば接着ロールを使用して互いに接合して、水溶性製品5を形成することができる。第1のプライ10と第2のプライ15との間に第3のプライ120が存在する場合、第3のプライ120は、第1のプライ10及び第2のプライ15内に収容され得る。任意選択で、第1のプライ10及び第2のプライ15が第3のプライ120を介して互いに接合するように、第1のプライ10及び第2のプライ15を第3のプライ120に接合してもよい。
【0139】
プライは、熱接着によって互いに接合することができる。プライが熱可塑性粉末、任意選択で水溶性熱可塑性材料を含有する場合、熱接着が実用的であり得る。また、プライを構成する繊維が熱可塑性である場合も、熱接着が実用的であり得る。プライは、任意選択で、カレンダボンド、ポイントボンド、超音波結合、赤外線結合、通気結合、ニードルパンチ、水流交絡、溶融結合、接着結合、又は材料のプライを結合させるための他の既知の技術的アプローチで結合させてよい。
【0140】
水溶性製品5は、ダイカッター160、任意選択で回転ダイカッター160によって互いに分離され得る。回転ダイカッター160は、ダイロール及びアンビルロールを備え、ダイロール及びアンビルは互いに反対方向に回転する。プライは、単一の往復結合及び打抜き装置、又は回転結合及び打抜き装置を使用して、単一の工程で互いに結合させ、打ち抜くことができる。結合と打抜きとを組み合わせた回転結合及び打抜き装置では、切断される材料をダイのナイフエッジとアンビルの平滑表面との間でつまむダイカットを提供するようにダイが成形される。更に、ダイは、プライ、連続プライウェブ、及びこれらの層を互いに結合させるために、プライ、又は連続プライウェブ、及びこれらの層の一部を一緒に圧縮するように成形される。ダイは、プライ、連続プライウェブ、及びこれらの層に切断及び結合パターンを提供する、パターン化されたダイであってもよい。任意選択で、ダイを加熱してもよく、これは、プライ、連続プライウェブ、及びこれらの層の熱接着に実用的であり得る。
【0141】
3プライ水溶性製品5を図9に示す。プライのそれぞれは、多層プライであってよい。
【0142】
ある層の繊維が、それに隣接する別の層の繊維と混ざり合っていてもよい。また、あるプライの繊維が、それに隣接する別の層又はプライの繊維と混ざり合っていてもよい。図9に示すように、第3のプライ120は、第1のプライ10と第2のプライ15との間にあってよい。第3のプライ120は、単層プライであっても多層プライであってもよい。第3のプライ120は、第3のプライのベルト側165と、第3のプライのベルト側165の反対側の第3のプライの空気側170を有し得る。第3のプライ120は、繊維性の第5の層175及び繊維性の第6の層180を含み得る。第5の層175及び第6の層180は、共に第3のプライ120を形成する。任意選択で、第3のプライ120は、複数の第3の粒子185を含んでいてもよい。更に任意選択で、第6の層180は、第3の粒子185を含んでいてもよい。1つ以上の活性剤190は、第3のプライ120と第2のプライ15との間にあってよい。第3のプライ120は、任意選択で、図9に示されるものに対して反転させてもよく、第6の層165が第2の層25に向かって配向される。同様に、プライは、任意の所望の配向で任意の所望の順序で配置することができる。
【0143】
製品5内には、2以上の任意の整数のプライが存在し得る。これは、このような数のプライ又は連続プライウェブを提供し、このようなプライ又は連続プライウェブを積み重ね、必要に応じてプライ又は連続プライウェブのいずれかを反転させ、このようなプライ又は連続プライウェブをこのような製品5に組み立てることによって達成され得る。
【0144】
本明細書に開示される方法は、制御された環境で実施することができる。この方法は、相対湿度が約15%~約85%、任意選択で約30%~約60%、任意選択で約45%である、温度が約15℃~約40℃、任意選択で約15℃~約30℃、任意選択で約18℃~約25℃である、並びに前述の範囲又は値の相対湿度及び温度の任意の組み合わせである環境で実施することができる。理論に束縛されるものではないが、これらの相対湿度及び温度の範囲は、プライが製造され、最終製品に変換され得る条件を提供すると考えられる。
【0145】
直径試験法
走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope、SEM)又は光学顕微鏡、及び画像解析ソフトウェアを使用して、離散繊維要素又は繊維構造体内の繊維要素の直径を求める。繊維要素を測定のために適切に拡大するように、200~10,000倍の倍率を選択する。SEMを使用する場合には、電子ビーム中での繊維要素の帯電及び振動を避けるために、試料を金又はパラジウム化合物でスパッタリングする。SEM又は光学顕微鏡を用いて得られた画像(モニタースクリーン上)から繊維要素の直径を測定するにはマニュアルの手順を用いる。マウス及びカーソルツールを使用して、ランダムに選択された繊維要素の縁部を探し、その後、その幅(すなわち、その点における繊維要素の方向に対して垂直な)にわたって繊維要素の他方の縁部まで測定する。スケーリングされ、較正された画像解析ツールは、実際の読み取り値(μm)を得るためのスケーリングを提供する。繊維構造体内の繊維要素については、SEM又は光学顕微鏡を用いて、繊維構造体のサンプル全体からいくつかの繊維要素をランダムに選択する。繊維構造体の少なくとも2つの部分を切り取り、この方法で試験する。統計解析のために、このような測定を全部で少なくとも100回実施し、次いで、全てのデータを記録する。記録したデータを用いて、繊維要素の直径の平均値(平均)、繊維要素の直径の標準偏差、及び繊維要素の直径の中央値を計算する。
【0146】
別の有用な統計値は、特定の上限未満である繊維要素の集合の量の計算値である。この統計値を決定するために、繊維要素の直径の結果のいくつが上限未満であるかをカウントするようにソフトウェアをプログラムし、そのカウント(データの合計数で除し、100%を掛ける)を、上限未満であるパーセント(例えば直径が1マイクロメートル未満のパーセント又はサブミクロン%)として、パーセントで記録する。本発明者らは、個々の円形繊維要素の測定された直径(μm)をdとして表す。
【0147】
繊維要素が非円形断面を有する場合、繊維要素の直径の測定値は、水力直径として求められ、水力直径と等しいものと設定される。水力直径とは繊維要素の断面積を4倍して、繊維要素の断面の周囲長さ(中空の繊維要素の場合は外周囲長さ)で除したものである。数-平均直径、あるいは平均直径は、以下のとおりに計算する:
【0148】
【数2】
【0149】
剪断粘度試験方法
Goettfert USA(Rock Hill S.C.,USA)によって製造された毛管レオメーターGoettfert Rheograph 6000を使用して、本発明のフィラメント形成組成物の剪断粘度を測定する。1.0mmの直径D及び30mmの長さL(すなわちL/30)を有する毛管ダイを使用して、測定を行う。75℃のダイ試験温度で保持された、レオメーターの20mmのバレルの下端にダイを取り付ける。ダイ試験温度に予め熱しておいたフィラメント形成組成物の60gのサンプルを、レオメーターのバレル領域にロードする。試料から、閉じ込められた空気を全て取り除く。一連の選択された速度1,000~10,000秒-1で、試料をバレルから毛管ダイを通して押し出す。見かけ剪断粘度は、試料がバレルからキャピラリーダイを通って進む時に試料に生じる圧力低下及びキャピラリーダイを通る試料の流量から、レオメーターのソフトウェアを用いて計算することができる。ログ(見かけの剪断粘度)は、ログ(剪断速度)に対してプロットすることができ、プロットは、以下の式に従って指数法則によって当てはめることができる:
【0150】
【数3】
(式中、ηは見かけの剪断粘度であり、Kは材料の粘度定数であり、nは材料の減粘指数であり、γは剪断速度である)。本明細書におけるフィラメント形成組成物の見かけの剪断粘度の報告値は、指数法則関係を用いて剪断速度3,000秒-1に対する補間から計算される。
【0151】
坪量試験法
+-0.001gの感度限界の上皿化学天秤を使用して、12個の使用可能なユニットの積層体において繊維構造体の坪量を測定する。風防を使用して、天秤を気流及び他の外乱から保護する。8.890cm+-0.0089cm×8.890cm+-0.0089cmの精密切断ダイを使用して、全てのサンプルを調製する。精密切断用金型を用いて、試料を正方形に切断する。切断した正方形をまとめて、試料12個の厚さに積み重ねる。積み重ねた試料の質量を測定し、結果を0.001g単位で記録する。
【0152】
以下のように坪量をg/m2で計算する:
坪量=(積層体の質量)/[(積層体における正方形1個の面積)×(積層体中の正方形の数)]
例えば、
坪量(g/m)=積層体の質量(g)/[79.032(cm)/10,000(cm/m)×12]
結果を0.1g/m単位で報告する。
サンプルの寸法は、上述のように同様の精密カッターを使用して変更又は変化させることができ、それにより、積層体内に少なくとも645.16cmのサンプル領域が存在し、それに応じて坪量計算が調整される。
【0153】
厚さ試験法
各切断されたサンプルがVIR Electronic Thickness Tester Model II(Thwing-Albert Instrument Company(Philadelphia,Pa)から入手可能)のロードフット搭載面よりも大きなサイズになるように、繊維構造体サンプルの5つのサンプルを切り取ることによって、繊維構造体の厚みを測定する。典型的には、ロードフット搭載面は、約20.258cmの円形表面領域を有する。サンプルを水平な平面とロードフット搭載面との間に固定する。ロードフット搭載面は、15.5g/cmの拘束圧をサンプルに印加する。各サンプルの厚みは、平面とロードフット搭載面との間に生じるギャップである。厚みは、5つのサンプルの平均の厚みとして計算される。結果をミリメートル(mm)で報告する。
【0154】
実施例及び組み合わせ
実施例は、以下のとおりである:
A.水溶性製品(5)を製造する方法であって、
水溶性繊維性の第1のプライ(10)を提供する工程と、
当該第1のプライ以外の表面(52)上に形成される水溶性繊維性の第2のプライ(15)を提供する工程であって、当該第2のプライが当該第1のプライと分離している、工程と、
当該第1のプライ及び当該第2のプライを重ね合わせる工程と、
当該第1のプライの第1の部分(11)を当該第2のプライの第2の部分(16)に接合して、当該水溶性製品を形成する工程と、を含む、方法。
B.
当該第1のプライを第1の連続プライウェブ(60)の一部として提供する工程と、
当該第2のプライを第2の連続プライウェブ(65)の一部として提供する工程と、
当該第1のプライ及び当該第2のプライを重ね合わせて当該水溶性製品を形成する工程の後に、当該第1の連続プライウェブ及び第2の連続プライウェブを切断する工程と、を更に含む、パラグラフAに記載の方法。
C.当該第1の連続プライウェブから当該第2の連続プライウェブを機械方向(MD)に切断する工程を更に含む、パラグラフBに記載の方法。
D.パラグラフA~Cのいずれか1つに記載の方法であって、当該第1のプライが、第1のプライのベルト側(75)と、当該第1のプライのベルト側の反対側の第1のプライの空気側(90)とを有し、
当該第2のプライが、第2のプライのベルト側(80)と、当該第2のプライのベルト側の反対側の第2のプライの空気側(85)とを有し、
当該方法が、当該第1のプライ及び当該第2のプライを接合する前に、当該第1のプライのベルト側及び当該第2のプライのベルト側を互いに離れる方向に向くように配置する工程を更に含む、方法。
E.
第1の複数の水溶性の第1の粒子(95)を当該第1のプライに提供する工程と、
第2の複数の水溶性の第2の粒子(105)を当該第2のプライに提供する工程と、を更に含む、パラグラフA~Dのいずれか1つに記載の方法。
F.
繊維性の第1の層(20)を提供する工程と、
当該繊維性の第1の層に面する繊維性の第2の層(25)を提供する工程であって、当該第2の層が、当該第2の層内に分布している第1の複数の水溶性の第1の粒子(95)を含み、当該第1の層及び当該第2の層が共に当該第1のプライを形成する、工程と、
繊維性の第3の層(110)を提供する工程と、
当該繊維性の第3の層に面する繊維性の第4の層(115)を提供する工程であって、当該第4の層が、当該第4の層内に分布している第2の複数の水溶性の第2の粒子(105)を含み、当該第3の層及び当該第4の層が共に当該第2のプライを形成する、工程と、を更に含む、パラグラフA~Eのいずれか1つに記載の方法。
G.パラグラフFに記載の方法であって、当該第1の層が第1のプライのベルト側(75)に向かって配向され、当該第2の層が第1のプライの空気側(90)に向かって配向され、当該第1のプライの空気側が当該第1のプライのベルト側の反対側にあり、当該第3の層が第2のプライのベルト側(80)に向かって配向され、当該第4層が第2のプライの空気側(85)に向かって配向され、当該第2のプライの空気側が、当該第2のプライのベルト側の反対側にあり、当該方法が、当該第1のプライ及び当該第2のプライを接合する前に、当該第1のプライのベルト側及び当該第2のプライのベルト側を互いに離れる方向に向くように配置する工程を更に含む、方法。
H.当該第1の層が、当該第2の層よりも少ない第1の粒子を含み、当該第3の層が、当該第4の層よりも少ない第2の粒子を含有する、段落F又はGに記載の方法。
I.パラグラフF~Hのいずれか1つに記載の方法であって、当該方法が、当該第2の層及び当該第4の層の一方又は両方の上又は中に、非封入香料、封入香料、香料プレミックス、界面活性剤、酵素、漂白剤、漂白活性剤、キレート剤、構造化剤、ビルダー、有機ポリマー化合物、増白剤、色相剤、抑泡剤、コンディショニング剤、保湿剤、アルカリ性系、pH制御系、緩衝剤アルカノールアミン、防虫剤、ヘアケア剤、ヘアコンディショニング剤、スキンケア剤、日焼け止め剤、スキンコンディショニング剤、布地柔軟剤、しわ防止剤、静電気防止剤、布地ケア染み除去剤、汚れ放出剤、分散剤、泡抑制剤、泡増量剤、消泡剤、布地リフレッシング剤、食器洗浄剤、硬質表面ケア剤、抗微生物剤、抗細菌剤、抗真菌剤、漂白活性化剤、キレート剤、ビルダー、ローション、空気ケア剤、カーペットケア剤、移染防止剤、泥汚れ除去剤、再付着防止剤、ポリマー汚れ放出剤、ポリマー分散剤、アルコキシル化ポリアミンポリマー、アルコキシル化ポリカルボキシレートポリマー、両親媒性グラフトコポリマー、溶解助剤、緩衝系、水軟化剤、水硬化剤、pH調整剤、凝集剤、発泡剤、防腐剤、化粧剤、メークアップ除去剤、発泡剤、付着助剤、コアセルベート形成剤、粘土、増粘剤、ラテックス、シリカ、乾燥剤、臭気制御剤、制汗剤、冷却剤、温感剤、吸収性ゲル剤、抗炎症剤、染料、色相剤、顔料、酸、塩基、液体処理活性剤、農業活性剤、工業活性剤、摂取可能な活性剤、医薬剤、睡眠補助剤、歯ホワイトニング剤、歯ケア剤、マウスウォッシュ剤、歯周歯肉ケア剤、食餌剤、ビタミン、ミネラル、水処理剤、水清澄剤、水消毒剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される活性剤を配置する工程を含む、方法。
J.当該第1のプライ及び当該第2のプライとは別の水溶性繊維性の第3のプライ(120)を提供する工程であって、当該第3のプライが、当該第1のプライ又は当該第2のプライ以外の表面上に形成される、工程と、
当該第3のプライが当該第1のプライと当該第2のプライとの間になるように、当該第1のプライ、当該第2のプライ、及び当該第3のプライを互いに重ね合わせる工程と、
当該第1のプライ及び当該第2のプライの一部を接合して、当該水溶性製品を形成する工程と、を更に含む、パラグラフA~Iのいずれか1つに記載の方法。
K.当該第1のプライが、第1の連続プライウェブの一部として提供され、当該第2のプライが、第2の連続プライウェブの一部として提供され、当該第3のプライが、第3の連続プライウェブの一部として提供され、当該第1のプライ、当該第2のプライ、及び当該第3のプライを互いに重ね合わせる工程の後に、当該第1の連続プライウェブ、当該第2の連続プライウェブ、及び当該第3の連続プライウェブを切断して、当該水溶性製品を形成する、パラグラフJに記載の方法。
L.パラグラフJ又はKに記載の方法であって、当該方法が、当該第3のプライ又は当該第2の層又は当該第4の層の上又は中に、非封入香料、プレミックス香料、封入香料、界面活性剤、酵素、漂白剤、漂白活性剤、キレート剤、構造化剤、ビルダー、有機ポリマー化合物、増白剤、色相剤、抑泡剤、コンディショニング剤、保湿剤、アルカリ性系、pH制御系、緩衝剤アルカノールアミン、防虫剤、ヘアケア剤、ヘアコンディショニング剤、スキンケア剤、日焼け止め剤、スキンコンディショニング剤、布地柔軟剤、しわ防止剤、静電気防止剤、布地ケア染み除去剤、汚れ放出剤、分散剤、泡抑制剤、泡増量剤、消泡剤、布地リフレッシング剤、食器洗浄剤、硬質表面ケア剤、抗微生物剤、抗細菌剤、抗真菌剤、漂白活性化剤、キレート剤、ビルダー、ローション、空気ケア剤、カーペットケア剤、移染防止剤、泥汚れ除去剤、再付着防止剤、ポリマー汚れ放出剤、ポリマー分散剤、アルコキシル化ポリアミンポリマー、アルコキシル化ポリカルボキシレートポリマー、両親媒性グラフトコポリマー、溶解助剤、緩衝系、水軟化剤、水硬化剤、pH調整剤、凝集剤、発泡剤、防腐剤、化粧剤、メークアップ除去剤、発泡剤、付着助剤、コアセルベート形成剤、粘土、増粘剤、ラテックス、シリカ、乾燥剤、臭気制御剤、制汗剤、冷却剤、温感剤、吸収性ゲル剤、抗炎症剤、染料、色相剤、顔料、酸、塩基、液体処理活性剤、農業活性剤、工業活性剤、摂取可能な活性剤、医薬剤、睡眠補助剤、歯ホワイトニング剤、歯ケア剤、マウスウォッシュ剤、歯周歯肉ケア剤、食餌剤、ビタミン、ミネラル、水処理剤、水清澄剤、水消毒剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される活性剤を配置する工程を含む、方法。
M.当該第2のプライ及び当該第3のプライが、当該第1のプライから機械方向に切断される、段落J~Lのいずれか1つに記載の方法。
N.パラグラフA~Mのいずれか1つに記載の方法であって、
フィラメント形成組成物(35)の溶液を提供する工程と、
当該フィラメント形成組成物を、複数の紡糸口金(45)を含む1つ以上のダイブロックアセンブリ(40)に通して、複数の繊維要素(30)を形成する工程と、
機械方向(MD)に移動しているベルト(50)上に当該複数の繊維要素を堆積させて、当該第1のプライを形成する工程と、
当該第1のプライを当該機械方向に切断して、当該第2のプライを形成する工程と、
当該第1のプライ及び当該第2のプライを重ね合わせる工程の後に、当該第1のプライ及び当該第2のプライを切断して、当該水溶性製品を形成する工程と、を更に含み、
当該方法が連続プロセスである、方法。
O.当該複数の繊維要素を当該ベルト上に堆積させる工程の前に、当該複数の第1の粒子及び当該複数の第2の粒子を当該複数の繊維要素の流れに導入する工程を更に含む、段落Nに記載の方法。
P.当該第1のプライ及び当該第2のプライのうちの1つ以上に印刷する工程を更に含む、パラグラフA~Oのいずれか1つに記載の方法。
【0155】
本明細書で開示する寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限られるとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、このような寸法はそれぞれ、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図されている。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
【0156】
相互参照される又は関連する全ての特許又は特許出願、及び本願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本願に引用される全ての文書は、除外又は限定することを明言しない限りにおいて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求される任意の発明に対する先行技術であるとは見なされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献(単数又は複数)と組み合わせたときに、そのような発明全てを教示、示唆又は開示するとは見なされない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照することによって組み込まれた文書内の同じ用語の意味又は定義と矛盾する場合、本文書におけるその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0157】
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図されている。
図1
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