(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-28
(45)【発行日】2022-11-08
(54)【発明の名称】中継装置、プログラム、及び中継方法
(51)【国際特許分類】
H04N 7/15 20060101AFI20221031BHJP
H04N 21/234 20110101ALI20221031BHJP
H04L 67/00 20220101ALI20221031BHJP
【FI】
H04N7/15
H04N21/234
H04L67/00
(21)【出願番号】P 2021035208
(22)【出願日】2021-03-05
【審査請求日】2021-03-16
(73)【特許権者】
【識別番号】501440684
【氏名又は名称】ソフトバンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】平井 亮次
(72)【発明者】
【氏名】湧川 隆次
(72)【発明者】
【氏名】堀場 勝広
(72)【発明者】
【氏名】村田 達郎
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 智郎
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 知也
(72)【発明者】
【氏名】中村 隆志
【審査官】鈴木 隆夫
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-140487(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0322255(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 7/14-7/173
H04N 21/00-21/858
H04L 67/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一の通信端末から受信した映像データを複数の他の通信端末に伝送する中継装置であって、
前記複数の他の通信端末のそれぞれについて、処理能力を示す処理能力情報を含む端末情報を取得する端末情報取得部と、
前記中継装置と前記複数の他の通信端末との間の伝送速度に関する伝送速度情報を取得する伝送速度情報取得部と、
前記端末情報及び前記伝送速度情報に基づいて、前記複数の他の通信端末のそれぞれについて、前記一の通信端末から受信した映像データの伝送の調整処理を実行するか否かを決定する決定部
であって、前記中継装置の伝送負荷が予め定められた負荷閾値より低い場合、前記調整処理を実行しないと決定する決定部と、
前記複数の他の通信端末のそれぞれについて、前記決定部による決定に応じて、前記一の通信端末から受信した映像データを伝送するデータ伝送部と
を備える中継装置。
【請求項2】
前記決定部は、前記中継装置の伝送負荷が前記負荷閾値より高く、かつ、前記複数の他の通信端末の前記端末情報に基づいて、前記調整処理を実行可能な通信端末が存在すると判定した場合に、前記調整処理を実行すると決定する、請求項
1に記載の中継装置。
【請求項3】
前記データ伝送部は、前記複数の他の通信端末のそれぞれに対して、前記決定部によって前記調整処理を実行すると決定された場合、前記決定部によって前記調整処理を実行しないと決定された場合と比較して低い品質で、前記一の通信端末から受信した映像データを伝送する、請求項1
又は2に記載の中継装置。
【請求項4】
前記データ伝送部は、前記複数の他の通信端末のそれぞれに対して、前記決定部によって前記調整処理を実行すると判定された場合、前記決定部によって前記調整処理を実行しないと決定された場合と比較して、前記一の通信端末から受信した映像データのデータ量を低減して伝送する、請求項
3に記載の中継装置。
【請求項5】
前記データ伝送部は、前記決定部によって前記調整処理を実行すると判定された場合に、前記他の通信端末の前記端末情報及び前記伝送速度情報に応じた調整処理を実行する、請求項1から
4のいずれか一項に記載の中継装置。
【請求項6】
前記データ伝送部は、前記他の通信端末の処理能力が高いほど、前記一の通信端末から受信した映像データのデータ量をより少なくして、前記他の通信端末に伝送する、請求項
5に記載の中継装置。
【請求項7】
前記データ伝送部は、前記他の通信端末の処理能力が予め定められた閾値より高い場合、前記一の通信端末から受信した映像データのデータ量を低減して前記他の通信端末に伝送し、前記他の通信端末の処理能力が予め定められた閾値より低い場合、前記一の通信端末から受信した映像データのデータ量を低減して、前記他の通信端末と通信可能なMECサーバに送信する、請求項
5又は
6に記載の中継装置。
【請求項8】
前記決定部は、前記データ伝送部が前記調整処理を開始した後、前記中継装置の伝送負荷が予め定められた解除閾値より低いと判定した場合に、前記データ伝送部の前記調整処理を終了させ、前記データ伝送部が、前記一の通信端末から受信した映像データを調整することなく前記複数の他の通信端末に伝送するように制御する、請求項1から
7のいずれか一項に記載の中継装置。
【請求項9】
一の通信端末から受信した映像データを複数の他の通信端末に伝送する中継装置であって、
前記複数の他の通信端末のそれぞれについて、処理能力を示す処理能力情報を含む端末情報を取得する端末情報取得部と、
前記中継装置と前記複数の他の通信端末との間の伝送速度に関する伝送速度情報を取得する伝送速度情報取得部と、
前記端末情報及び前記伝送速度情報に基づいて、前記複数の他の通信端末のそれぞれについて、前記一の通信端末から受信した映像データの伝送の調整処理を実行するか否かを決定する決定部と、
前記複数の他の通信端末のそれぞれについて、前記決定部による決定に応じて、前記一の通信端末から受信した映像データを伝送するデータ伝送部であって、前記複数の他の通信端末のそれぞれに対して、前記決定部によって前記調整処理を実行すると決定された場合、前記決定部によって前記調整処理を実行しないと決定された場合と比較して低い品質で、前記一の通信端末から受信した映像データを伝送するデータ伝送部と
を備える中継装置。
【請求項10】
一の通信端末から受信した映像データを複数の他の通信端末に伝送する中継装置であって、
前記複数の他の通信端末のそれぞれについて、処理能力を示す処理能力情報を含む端末情報を取得する端末情報取得部と、
前記中継装置と前記複数の他の通信端末との間の伝送速度に関する伝送速度情報を取得する伝送速度情報取得部と、
前記端末情報及び前記伝送速度情報に基づいて、前記複数の他の通信端末のそれぞれについて、前記一の通信端末から受信した映像データの伝送の調整処理を実行するか否かを決定する決定部と、
前記複数の他の通信端末のそれぞれについて、前記決定部による決定に応じて、前記一の通信端末から受信した映像データを伝送するデータ伝送部と
を備え、
前記データ伝送部は、前記決定部によって前記調整処理を実行すると判定された場合に、前記他の通信端末の前記端末情報及び前記伝送速度情報に応じた調整処理を実行し、
前記データ伝送部は、前記他の通信端末の処理能力が高いほど、前記一の通信端末から受信した映像データのデータ量をより少なくして、前記他の通信端末に伝送する、中継装置。
【請求項11】
一の通信端末から受信した映像データを複数の他の通信端末に伝送する中継装置であって、
前記複数の他の通信端末のそれぞれについて、処理能力を示す処理能力情報を含む端末情報を取得する端末情報取得部と、
前記中継装置と前記複数の他の通信端末との間の伝送速度に関する伝送速度情報を取得する伝送速度情報取得部と、
前記端末情報及び前記伝送速度情報に基づいて、前記複数の他の通信端末のそれぞれについて、前記一の通信端末から受信した映像データの伝送の調整処理を実行するか否かを決定する決定部と、
前記複数の他の通信端末のそれぞれについて、前記決定部による決定に応じて、前記一の通信端末から受信した映像データを伝送するデータ伝送部と
を備え
前記データ伝送部は、前記決定部によって前記調整処理を実行すると判定された場合に、前記他の通信端末の前記端末情報及び前記伝送速度情報に応じた調整処理を実行し、
前記データ伝送部は、前記他の通信端末の処理能力が予め定められた閾値より高い場合、前記一の通信端末から受信した映像データのデータ量を低減して前記他の通信端末に伝送し、前記他の通信端末の処理能力が予め定められた閾値より低い場合、前記一の通信端末から受信した映像データのデータ量を低減して、前記他の通信端末と通信可能なMECサーバに送信する、中継装置。
【請求項12】
一の通信端末から受信した映像データを複数の他の通信端末に伝送する中継装置であって、
前記複数の他の通信端末のそれぞれについて、処理能力を示す処理能力情報を含む端末情報を取得する端末情報取得部と、
前記中継装置と前記複数の他の通信端末との間の伝送速度に関する伝送速度情報を取得する伝送速度情報取得部と、
前記端末情報及び前記伝送速度情報に基づいて、前記複数の他の通信端末のそれぞれについて、前記一の通信端末から受信した映像データの伝送の調整処理を実行するか否かを決定する決定部と、
前記複数の他の通信端末のそれぞれについて、前記決定部による決定に応じて、前記一の通信端末から受信した映像データを伝送するデータ伝送部と
を備え、
前記決定部は、前記データ伝送部が前記調整処理を開始した後、前記中継装置の伝送負荷が予め定められた解除閾値より低いと判定した場合に、前記データ伝送部の前記調整処理を終了させ、前記データ伝送部が、前記一の通信端末から受信した映像データを調整することなく前記複数の他の通信端末に伝送するように制御する、中継装置。
【請求項13】
コンピュータを、請求項1から
12のいずれか一項に記載の中継装置として機能させるためのプログラム。
【請求項14】
一の通信端末から受信した映像データを複数の他の通信端末に伝送する中継装置によって実行される中継方法であって、
前記複数の他の通信端末のそれぞれについて、処理能力を示す処理能力情報を含む端末情報を取得する端末情報取得段階と、
前記中継装置と前記複数の他の通信端末との間の伝送速度に関する伝送速度情報を取得する伝送速度情報取得段階と、
前記端末情報及び前記伝送速度情報に基づいて、前記複数の他の通信端末のそれぞれについて、前記一の通信端末から受信した映像データの伝送の調整処理を実行するか否かを決定する決定段階
であって、前記中継装置の伝送負荷が予め定められた負荷閾値より低い場合、前記調整処理を実行しないと決定する決定段階と、
前記複数の他の通信端末のそれぞれについて、前記決定段階における決定に応じて、前記一の通信端末から受信した映像データを伝送するデータ伝送段階と
を備える中継方法。
【請求項15】
一の通信端末から受信した映像データを複数の他の通信端末に伝送する中継装置によって実行される中継方法であって、
前記複数の他の通信端末のそれぞれについて、処理能力を示す処理能力情報を含む端末情報を取得する端末情報取得段階と、
前記中継装置と前記複数の他の通信端末との間の伝送速度に関する伝送速度情報を取得する伝送速度情報取得段階と、
前記端末情報及び前記伝送速度情報に基づいて、前記複数の他の通信端末のそれぞれについて、前記一の通信端末から受信した映像データの伝送の調整処理を実行するか否かを決定する決定段階と、
前記複数の他の通信端末のそれぞれについて、前記決定段階における決定に応じて、前記一の通信端末から受信した映像データを伝送するデータ伝送段階であって、前記複数の他の通信端末のそれぞれに対して、前記決定段階において前記調整処理を実行すると決定された場合、前記決定段階において前記調整処理を実行しないと決定された場合と比較して低い品質で、前記一の通信端末から受信した映像データを伝送するデータ伝送段階と
を備える中継方法。
【請求項16】
一の通信端末から受信した映像データを複数の他の通信端末に伝送する中継装置によって実行される中継方法であって、
前記複数の他の通信端末のそれぞれについて、処理能力を示す処理能力情報を含む端末情報を取得する端末情報取得段階と、
前記中継装置と前記複数の他の通信端末との間の伝送速度に関する伝送速度情報を取得する伝送速度情報取得段階と、
前記端末情報及び前記伝送速度情報に基づいて、前記複数の他の通信端末のそれぞれについて、前記一の通信端末から受信した映像データの伝送の調整処理を実行するか否かを決定する決定段階と、
前記複数の他の通信端末のそれぞれについて、前記決定段階における決定に応じて、前記一の通信端末から受信した映像データを伝送するデータ伝送段階と
を備え、
前記データ伝送段階は、前記決定段階において前記調整処理を実行すると判定された場合に、前記他の通信端末の前記端末情報及び前記伝送速度情報に応じた調整処理を実行し、
前記データ伝送段階は、前記他の通信端末の処理能力が高いほど、前記一の通信端末から受信した映像データのデータ量をより少なくして、前記他の通信端末に伝送する、中継方法。
【請求項17】
一の通信端末から受信した映像データを複数の他の通信端末に伝送する中継装置によって実行される中継方法であって、
前記複数の他の通信端末のそれぞれについて、処理能力を示す処理能力情報を含む端末情報を取得する端末情報取得段階と、
前記中継装置と前記複数の他の通信端末との間の伝送速度に関する伝送速度情報を取得する伝送速度情報取得段階と、
前記端末情報及び前記伝送速度情報に基づいて、前記複数の他の通信端末のそれぞれについて、前記一の通信端末から受信した映像データの伝送の調整処理を実行するか否かを決定する決定段階と、
前記複数の他の通信端末のそれぞれについて、前記決定段階における決定に応じて、前記一の通信端末から受信した映像データを伝送するデータ伝送段階と
を備え、
前記データ伝送段階は、前記決定段階において前記調整処理を実行すると判定された場合に、前記他の通信端末の前記端末情報及び前記伝送速度情報に応じた調整処理を実行し、
前記データ伝送段階は、前記他の通信端末の処理能力が予め定められた閾値より高い場合、前記一の通信端末から受信した映像データのデータ量を低減して前記他の通信端末に伝送し、前記他の通信端末の処理能力が予め定められた閾値より低い場合、前記一の通信端末から受信した映像データのデータ量を低減して、前記他の通信端末と通信可能なMECサーバに送信する、中継方法。
【請求項18】
一の通信端末から受信した映像データを複数の他の通信端末に伝送する中継装置によって実行される中継方法であって、
前記複数の他の通信端末のそれぞれについて、処理能力を示す処理能力情報を含む端末情報を取得する端末情報取得段階と、
前記中継装置と前記複数の他の通信端末との間の伝送速度に関する伝送速度情報を取得する伝送速度情報取得段階と、
前記端末情報及び前記伝送速度情報に基づいて、前記複数の他の通信端末のそれぞれについて、前記一の通信端末から受信した映像データの伝送の調整処理を実行するか否かを決定する決定段階と、
前記複数の他の通信端末のそれぞれについて、前記決定段階における決定に応じて、前記一の通信端末から受信した映像データを伝送するデータ伝送段階と、
前記データ伝送段階において前記調整処理が開始された後、前記中継装置の伝送負荷が予め定められた解除閾値より低いと判定した場合に、前記調整処理を終了させ、前記一の通信端末から受信した映像データを調整することなく前記複数の他の通信端末に伝送するように制御する制御段階と
を備える中継方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、中継装置、プログラム、及び中継方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、情報端末と情報配信サーバとの通信に混雑が発生し、情報配信サーバからのパケットのロス率が増加していると判定された場合、配信データを構成するパケットのビットレートの変更を情報端末から情報配信サーバに要求する技術が記載されている(例えば、特許文献1参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2015-033095号公報
【発明の概要】
【0003】
本発明の一実施態様によれば、中継装置が提供される。中継装置は、一の通信端末から受信したデータを複数の他の通信端末に伝送してよい。中継装置は、複数の他の通信端末のそれぞれについて、処理能力を示す処理能力情報を含む端末情報を取得する端末情報取得部を備えてよい。中継装置は、中継装置と複数の他の通信端末との間の伝送速度に関する伝送速度情報を取得する伝送速度情報取得部を備えてよい。中継装置は、端末情報及び伝送速度情報に基づいて、複数の他の通信端末のそれぞれについて、一の通信端末から受信したデータの伝送の調整処理を実行するか否かを決定する決定部を備えてよい。中継装置は、複数の他の通信端末のそれぞれについて、決定部による決定に応じて、一の通信端末から受信したデータを伝送するデータ伝送部を備えてよい。
【0004】
上記決定部は、上記中継装置の伝送負荷が予め定められた負荷閾値より低い場合、上記調整処理を実行しないと決定してよい。上記決定部は、上記中継装置の伝送負荷が上記負荷閾値より高く、かつ、上記複数の他の通信端末の上記端末情報に基づいて、上記調整処理を実行可能な通信端末が存在すると判定した場合に、上記調整処理を実行すると決定してよい。上記データ伝送部は、上記複数の他の通信端末のそれぞれに対して、上記決定部によって上記調整処理を実行すると決定された場合、上記決定部によって上記調整処理を実行しないと決定された場合と比較して低い品質で、上記一の通信端末から受信した映像データを伝送してよい。上記データ伝送部は、上記複数の他の通信端末のそれぞれに対して、上記決定部によって上記調整処理を実行すると判定された場合、上記決定部によって上記調整処理を実行しないと決定された場合と比較して、上記一の通信端末から受信した映像データのデータ量を低減して伝送してよい。上記データ伝送部は、上記決定部によって上記調整処理を実行すると判定された場合に、上記他の通信端末の上記端末情報及び上記伝送速度情報に応じた調整処理を実行してよい。上記データ伝送部は、上記他の通信端末の処理能力が高いほど、上記一の通信端末から受信した映像データのデータ量をより少なくして、上記他の通信端末に伝送してよい。上記データ伝送部は、上記他の通信端末の処理能力が予め定められた閾値より高い場合、上記一の通信端末から受信した映像データのデータ量を低減して上記他の通信端末に伝送し、上記他の通信端末の処理能力が予め定められた閾値より低い場合、上記一の通信端末から受信した映像データのデータ量を低減して、上記他の通信端末と通信可能なMECサーバに送信してよい。上記決定部は、上記データ伝送部が上記調整処理を開始した後、上記中継装置の伝送負荷が予め定められた解除閾値より低いと判定した場合に、上記データ伝送部の上記調整処理を終了させ、上記データ伝送部が、上記一の通信端末から受信した映像データを調整することなく上記複数の他の通信端末に伝送するように制御してよい。
【0005】
本発明の一実施態様によれば、コンピュータを、上記中継装置として機能させるためのプログラムが提供される。
【0006】
本発明の一実施態様によれば、中継方法が提供される。中継方法は、一の通信端末から受信した映像データを複数の他の通信端末に伝送する中継装置によって実行されてよい。中継方法は、複数の他の通信端末のそれぞれについて、処理能力を示す処理能力情報を含む端末情報を取得する端末情報取得段階を備えてよい。中継方法は、中継装置と複数の他の通信端末との間の伝送速度に関する伝送速度情報を取得する伝送速度情報取得段階を備えてよい。中継方法は、端末情報及び伝送速度情報に基づいて、複数の他の通信端末のそれぞれについて、一の通信端末から受信した映像データの伝送の調整処理を実行するか否かを決定する決定段階を備えてよい。中継方法は、複数の他の通信端末のそれぞれについて、決定段階における決定に応じて、一の通信端末から受信した映像データを伝送するデータ伝送段階を備えてよい。
【0007】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】サーバ100による処理の流れの一例を概略的に示す。
【
図3】サーバ100による処理の流れの一例を概略的に示す。
【
図4】サーバ100の機能構成の一例を概略的に示す。
【
図5】サーバ100として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
例えばWeb会議システム等のように、サーバが、一の通信端末から受信したデータを複数の通信端末に伝送するシステムが知られている。一般的にWeb会議システムは、音声・映像を伝送しあうシステムであるが、参加人数が増えてくると伝送する映像のトラフィックは膨大となる。例えば、100人集まって会議を行う場合、1人が映像と音声を発信する場合、送られた映像・音声はサーバを中継して他の参加者に送るときには99人に対して送ることになるため、トラフィックは大量となる。さらに映像の発信者が増えていくと負荷もそれに伴って上昇していく。そのような状況において、従来のシステムでは、ユーザの利用環境(通信端末のスペック・伝送路の状況)が不明なため、一律でユーザ側の負荷がかからないものでしか対処ができない。現在、クライアント側の環境はスマホ・PC(Personal Computer)などがあり、さらにはCPU(Central Processing Unit)・メモリのスペック、GPU(Graphics Processing Unit)の有無によって処理できる能力が異なり、スペックが良いものでは高解像度化などの高度なAI(Artificial Intelligence)技術が使えるため、最適な配信手法が人によって異なる状況となってきているが、現時点では映像品質を劣化させるなどにとどまっているため、人によって最適な手法が適用されていないことが課題である。本実施形態に係る通信システム10では、ユーザが利用している通信端末の機器情報、伝送速度を考慮し、各環境に最適な音声・映像伝送手法を実現し、全体最適化を行うことに貢献する技術を提供する。
【0010】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0011】
図1は、通信システム10の一例を概略的に示す。通信システム10は、サーバ100を備えてよい。通信システム10は、通信端末200を備えてよい。
【0012】
サーバ100は、通信端末200の間の通信を中継する。サーバ100は、一の通信端末200から受信したデータを他の通信端末200に伝送してよい。サーバ100は、一の通信端末200から受信したデータを他の複数の通信端末200に伝送してよい。サーバ100は、例えば、オンライン会議のサーバであってよいが、これに限らず、通信端末200の間の通信を中継する任意のサーバであってよい。サーバ100は、中継装置の一例であってよい。
【0013】
通信端末200は、データを送信する機能を有する任意の通信端末であってよい。通信端末200は、例えば、スマートフォン等の携帯電話、タブレット端末、及びPC(Personal Computer)等であってよい。
【0014】
通信端末200は、ネットワーク20を介して、サーバ100と通信してよい。ネットワーク20は、モバイルネットワークを含んでよい。モバイルネットワークは、LTE(Long Term Evolution)通信方式、5G(5th Generation)通信方式、3G(3rd Generation)通信方式、及び6G(6th Generation)通信方式以降の通信方式のいずれに準拠していてもよい。ネットワーク20は、インターネットを含んでもよい。通信端末200は、無線基地局及びWi-Fi(登録商標)アクセスポイント等を介して、ネットワーク20にアクセス可能であってよい。サーバ100は、ネットワーク20に有線接続されていてよく、無線接続されていてもよい。
【0015】
サーバ100及び通信端末200は、MEC(Mobile Edge Computing又はMulti-access Edge Computing)サーバ30と通信可能であってよい。MECサーバ30は、無線基地局に対応するネットワーク上の位置や、モバイルネットワークのコアネットワーク等に配置され得る。
【0016】
通信端末200が送信するデータは、例えば、映像データである。映像データは、動画像データであってよい。映像データは、例えば、オンライン会議において、カメラで撮像されて送信される動画像データであってよい。映像データは、放送データであってもよい。これらは例示であり、映像データは、任意の動画像データであってよい。映像データは、音声を含んでも含まなくてもよい。
【0017】
本実施形態に係る通信システム10では、例えば、サーバ100が、一の通信端末200から受信した映像データを複数の他の通信端末200に伝送している状況において、トータルの伝送負荷が高まった場合に、複数の他の通信端末200のそれぞれに伝送する映像データの画質を低減することによって、トータルの伝送負荷を軽減する。
【0018】
サーバ100は、例えば、一の通信端末200から高画質データを受信した場合において、通信端末200の処理能力が高い場合には、通信端末200における超解像に期待して、高画質データを低画質化した低画質データを伝送する。通信端末200は、受信した低画質データの画質を超解像技術によって高めた上で、ディスプレイに表示する。また、サーバ100は、例えば、通信端末200の処理能力が中程度の場合には、一の通信端末200から受信した高画質データを中画質化した中画質データを伝送する。また、サーバ100は、例えば、通信端末200の処理能力が低い場合には、MECサーバ30に低画質データを伝送し、MECサーバ30に超解像技術によって低画質データの画質を高めさせて、通信端末200に送信させる。
【0019】
図2は、サーバ100による処理の流れの一例を概略的に示す。サーバ100は、例えば、サーバ100の管理者等の指示に従って、
図2に示す処理を開始し、サーバ100の管理者等の指示に従って、
図2に示す処理を終了する。
【0020】
ステップ(ステップをSと省略して記載する場合がある。)102では、サーバ100が、負荷閾値及び解除閾値を設定する。サーバ100は、サーバ100の管理者等の指示に従って、負荷閾値及び解除閾値を設定してよい。
【0021】
S104では、サーバ100が、各通信端末200(CLと記載する場合がある。)の各能力を把握する。通信端末200は、各通信端末200から、通信端末200の処理能力を示す処理能力情報を含む端末情報を受信することによって、通信端末200の各能力を把握してよい。
【0022】
端末情報は、通信端末200の機種を示す機種情報を含んでよい。機種情報は、通信端末200がスマートフォンなのか、タブレット端末なのか、PCなのかを示してよい。また、機種情報は、通信端末200がスマートフォン及びタブレット端末である場合に、iPhone(登録商標)なのか、iPad(登録商標)なのか、Android(登録商標)なのかを示したり、より細かい型番を示したりしてよい。
【0023】
端末情報は、通信端末200のバッテリに関するバッテリ関連情報を含んでもよい。バッテリ関連情報は、バッテリの容量を示してよい。バッテリ関連情報は、バッテリの残容量を示してよい。
【0024】
処理能力情報は、通信端末200のCPU(Central Processing Unit)のスペックを示してよい。処理能力情報は、通信端末200がGPU(Graphical Processing Unit)を有するか否かを示してよい。処理能力情報は、GPUのスペックを示してよい。処理能力情報は、通信端末200のメモリ容量を示してよい。処理能力情報は、その他、通信端末200の処理能力に関する任意の情報を含んでよい。
【0025】
S106では、サーバ100が、各CLとの間の伝送速度を把握する。サーバ100は、各CLとの間の伝送速度を計測してよい。サーバ100は、各CLから、伝送速度を示す情報を受信してもよい。
【0026】
S108では、サーバ100が、トータルの伝送速度を計測する。サーバ100は、複数のCLとの通信の総合的な伝送速度を計測してよい。
【0027】
S110では、サーバ100が、S108における計測結果が、S102において設定された負荷閾値より高いか否かを判定する。高いと判定した場合、S112に進み、低いと判定した場合、S116に進む。
【0028】
S112では、サーバ100が、最適化可能なCLが有るか否かを判定する。サーバ100は、S104において把握した各CLの各能力に基づいて、最適化可能なCLが有るか否かを判定してよい。
【0029】
サーバ100は、例えば、処理能力が予め定められた閾値より高いCLが存在する場合に、最適化可能なCLが有ると判定する。サーバ100は、例えば、CPUのスペックが予め定められた閾値より高いCLが存在する場合に、最適化可能なCLが有ると判定する。また、サーバ100は、例えば、スペックが予め定められた閾値より高いGPUを備えるCLが存在する場合に、最適化可能なCLが有ると判定する。また、サーバ100は、処理能力が予め定められた閾値より高いCLが存在しない場合であっても、MECサーバ30を利用可能なCLが存在する場合、最適化可能なCLがあると判定する。サーバ100は、例えば、処理能力が予め定められた閾値より高いCLが存在せず、MECサーバ30を利用可能なCLも存在しない場合に、最適化可能なCLが無いと判定する。
【0030】
最適化可能なCLが有ると判定した場合、S114に進み、無いと判定した場合、S108に戻る。S114では、サーバ100が、最適化可能なCLについて、処理能力及び伝送速度と、MECサーバ30を利用可能かに基づいて、最適化を実施する。
【0031】
サーバ100は、例えば、処理能力が予め定められた閾値より高い場合に、CLに対して、対象となる映像データを低画質化した低画質データを伝送する。サーバ100は、処理能力が予め定められた閾値より高い場合に、CLに対して、対象となる映像データを超圧縮したデータを伝送してもよい。例えば、サーバ100は、対象となる映像データから抽出した特徴点のみをCLに対して伝送する。
【0032】
サーバ100は、例えば、処理能力が予め定められた閾値より低い場合であって、CLがMECサーバ30を利用可能である場合に、対象となる映像データを低画質化した低画質データをMECサーバ30に伝送する。MECサーバ30は、超解像技術を用いて、受信した低画質データの画質を向上させて、CLに送信する。また、サーバ100は、処理能力が予め定められた閾値より低い場合であって、CLがMECサーバ30を利用可能である場合に、対象となる映像データを超圧縮したデータをMECサーバ30に伝送してもよい。MECサーバ30は、受信した特徴点に対してレンダリングを行うことによって生成した映像データをCLに送信する。
【0033】
S116では、サーバ100が、S108における計測結果が、S102において設定された解除閾値より低いか否かを判定する。低いと判定した場合、S118に進み、高いと判定した場合、S108に戻る。
【0034】
S118では、サーバ100が、最適化中のCLが有るか否かを判定する。有ると判定した場合、S120に進み、無いと判定した場合、S108に戻る。S120では、サーバ100が、最適化中のCLについて、最適化を解除する。すなわち、サーバ100は、対象となる映像データを調整せずに、各CLに伝送する。
【0035】
図3は、サーバ100による処理の流れの一例を概略的に示す。サーバ100は、複数の通信端末200(CLと記載する場合がある。)のそれぞれに対して、
図3に示す処理を実行してよい。サーバ100は、例えば、サーバ100の管理者等の指示に従って、
図3に示す処理を開始し、サーバ100の管理者等の指示に従って、
図3に示す処理を終了する。
【0036】
S202では、サーバ100が、CLの端末情報を取得する。S204では、サーバ100が、CLに割り当てられている通信帯域を示す帯域情報を取得する。
【0037】
S206では、サーバ100が、S204において取得した帯域情報を用いて、CLに割り当てられている帯域が大であるか否かを判定する。サーバ100は、CLに割り当てられている帯域が予め定められた第1の帯域よりも多い場合に、帯域が大であると判定し、少ない場合、帯域が大でないと判定してよい。
【0038】
S208では、サーバ100が、帯域削減の必要性が有るかないかを判定する。サーバ100は、例えば、サーバ100のトータルの伝送速度が予め定められた閾値より高い場合に、帯域削減要と判定し、低い場合に、帯域削減否と判定する。帯域削減要と判定した場合、S212に進み、帯域削減否と判定した場合、S210に進む。
【0039】
S210では、サーバ100が、CLに送信する映像データの解像度を高解像度と判定する。この場合、サーバ100は、対象となる映像データを調整せずに、そのままの解像度でCLに伝送する。
【0040】
S212では、サーバ100が、CLが高スペックであるか否かを判定する。サーバ100は、CLの端末情報に基づいて、CLが高スペックであるか否かを判定する。サーバ100は、例えば、CLの機種が高スペックであることの条件を満たす場合に、CLが高スペックであると判定し、条件を満たさない場合に、CLが高スペックでないと判定する。
【0041】
また、サーバ100は、例えば、CLのCPUのスペックが予め定められた閾値より高い場合に、CLが高スペックであると判定し、低い場合に、CLが高スペックでないと判定する。また、サーバ100は、例えば、CLが、スペックが予め定められた閾値より高いGPUを備える場合、CLが高スペックであると判定し、GPUを備えない場合、または、GPUを備えるが、GPUのスペックが予め定められた閾値より低い場合に、CLが高スペックでないと判定する。高スペックであると判定した場合、S220に進み、高スペックでないと判定した場合、S214に進む。
【0042】
S214では、サーバ100が、MEC処理が可能か否かを判定する。サーバ100は、CLがMECサーバ30を利用可能である場合、MEC処理が可能であると判定し、利用可能でない場合、MEC処理が可能でないと判定する。サーバ100は、例えば、MECサーバ30を利用可能であるか否かを示す情報をCLから受信することによって判定する。また、サーバ100は、MECサーバ30と通信することによって判定してもよい。例えば、MECサーバ30は、CLを認識しており、MECサーバ30の処理負荷が予め定められた閾値より低い場合に、MEC処理可能と判定し、CLを認識していない場合、または、MECサーバ30の処理負荷が予め定められた閾値より高い場合に、MEC処理不可と判定して、サーバ100に通知する。MEC処理可能と判定した場合、S224に進み、MEC処理不可と判定した場合、S216に進む。
【0043】
S216では、サーバ100が、CLに送信する映像データの解像度を中解像度と判定する。この場合、サーバ100は、対象となる映像データを中解像度化した中解像度データをCLに伝送する。
【0044】
S218では、サーバ100が、CLの電源容量が有るか否かを判定する。サーバ100は、端末情報に含まれるバッテリ情報を用いて、バッテリ残量が予め定められた閾値より多い場合に、CLの電源容量が有ると判定し、少ない場合に、CLの電源容量が無いと判定する。有ると判定した場合、S220に進み、無いと判定したい場合、S214に進む。
【0045】
S220では、サーバ100が、CLに送信する映像データの解像度を中解像度と判定する。この場合、サーバ100は、対象となる映像データを中解像度化した中解像度データをCLに伝送する。当該中解像度データの解像度は、S216における中解像度データの解像度より低くてよい。なお、当該中解像度データの解像度は、S216における中解像度データの解像度と同等であってもよい。CLは、受信した中解像度データに対して超解像処理を施すことによって、高解像度の映像データを生成し得る。
【0046】
S224では、サーバ100が、MECサーバ30に送信する映像データの解像度を中解像度と判定する。この場合、サーバ100は、対象となる映像データを中解像度化した中解像度データをMECサーバ30に伝送する。当該中解像度データの解像度は、S216における中解像度データの解像度より低くてよい。なお、当該中解像度データの解像度は、S216における中解像度データの解像度と同等であってもよい。MECサーバ30は、受信した中解像度データに対して超解像処理を施すことによって、高解像度の映像データを生成し得る。MECサーバ30は、生成した映像データをCLに送信する。
【0047】
S228では、サーバ100が、S204において取得した帯域情報を用いて、CLに割り当てられている帯域が中であるか否かを判定する。サーバ100は、CLに割り当てられている帯域が第1の帯域よりも少ない第2の帯域よりも多い場合に、帯域が中であると判定し、第2の帯域より少ない場合、帯域が中でないと判定してよい。
【0048】
S230では、S208と同様に、サーバ100が、帯域削減の必要性が有るかないかを判定する。帯域削減要と判定した場合、S234に進み、帯域削減否と判定した場合、S232に進む。
【0049】
S232では、サーバ100が、CLに送信する映像データの解像度を中解像度と判定する。この場合、サーバ100は、対象となる映像データを中解像度化した中解像度データをCLに伝送する。当該中解像度データの解像度は、S220又はS224における中解像度データの解像度と同等であってよい。なお、当該中解像度データの解像度は、S220又はS224における中解像度データの解像度より低くてもよい。
【0050】
S234では、S212と同様に、サーバ100が、CLが高スペックであるか否かを判定する。高スペックであると判定した場合、S240に進み、高スペックでないと判定した場合、S236に進む。
【0051】
S236では、S214と同様に、サーバ100が、MEC処理が可能か否かを判定する。MEC処理可能と判定した場合、S246に進み、MEC処理不可と判定した場合、S238に進む。
【0052】
S238では、サーバ100が、CLに送信する映像データの解像度を低解像度と判定する。この場合、サーバ100は、対象となる映像データを低解像度化した低解像度データをCLに伝送する。
【0053】
S240では、S218と同様に、サーバ100が、CLの電源容量が有るか否かを判定する。有ると判定した場合、S242に進み、無いと判定したい場合、S236に進む。
【0054】
S242では、サーバ100が、CLに送信する映像データの解像度を低解像度と判定する。この場合、サーバ100は、対象となる映像データを低解像度化した低解像度データをCLに伝送する。当該低解像度データの解像度は、S238における低解像度データの解像度より低くてよい。なお、当該低解像度データの解像度は、S238における低解像度データの解像度と同等であってもよい。CLは、受信した低解像度データに対して超解像処理を施すことによって、中解像度の映像データを生成し得る。
【0055】
S246では、サーバ100が、MECサーバ30に送信する映像データの解像度を低解像度と判定する。この場合、サーバ100は、対象となる映像データを低解像度化した低解像度データをMECサーバ30に伝送する。当該低解像度データの解像度は、S238における低解像度データの解像度より低くてよい。なお、当該低解像度データの解像度は、S238における低解像度データの解像度と同等であってもよい。MECサーバ30は、受信した低解像度データに対して超解像処理を施すことによって、中解像度の映像データを生成し得る。MECサーバ30は、生成した映像データをCLに送信する。
【0056】
S250では、S208と同様に、サーバ100が、帯域削減の必要性が有るかないかを判定する。帯域削減要と判定した場合、S268に進み、帯域削減否と判定した場合、S252に進む。
【0057】
S252では、サーバ100が、S212と同様に、CLが高スペックであるか否かを判定する。高スペックであると判定した場合、S258に進み、高スペックでないと判定した場合、S254に進む。
【0058】
S254では、S214と同様に、サーバ100が、MEC処理が可能か否かを判定する。MEC処理可能と判定した場合、S264に進み、MEC処理不可と判定した場合、S256に進む。
【0059】
S256では、サーバ100が、CLに送信する映像データの解像度を低解像度と判定する。この場合、サーバ100は、対象となる映像データを低解像度化した低解像度データをCLに伝送する。
【0060】
S258では、S218と同様に、サーバ100が、CLの電源容量が有るか否かを判定する。有ると判定した場合、S260に進み、無いと判定したい場合、S254に進む。
【0061】
S260では、サーバ100が、CLに送信する映像データの解像度を低解像度と判定する。この場合、サーバ100は、対象となる映像データを低解像度化した低解像度データをCLに伝送する。当該低解像度データの解像度は、S256における低解像度データの解像度より低くてよい。なお、当該低解像度データの解像度は、S256における低解像度データの解像度と同等であってもよい。CLは、受信した低解像度データに対して超解像処理を施すことによって、中解像度の映像データを生成し得る。
【0062】
S264では、サーバ100が、MECサーバ30に送信する映像データの解像度を低解像度と判定する。この場合、サーバ100は、対象となる映像データを低解像度化した低解像度データをMECサーバ30に伝送する。当該低解像度データの解像度は、S256における低解像度データの解像度より低くてよい。なお、当該低解像度データの解像度は、S256における低解像度データの解像度と同等であってもよい。MECサーバ30は、受信した低解像度データに対して超解像処理を施すことによって、中解像度の映像データを生成し得る。MECサーバ30は、生成した映像データをCLに送信する。
【0063】
S268では、S212と同様に、サーバ100が、CLが高スペックであるか否かを判定する。高スペックであると判定した場合、S270に進み、高スペックでないと判定した場合、S276に進む。
【0064】
S270では、S218と同様に、サーバ100が、CLの電源容量が有るか否かを判定する。有ると判定した場合、S272に進み、無いと判定したい場合、S276に進む。
【0065】
S272では、サーバ100が、対象となる映像データから抽出した特徴点のみをCLに送信すると判定する。この場合、サーバ100は、特徴点をCLに伝送する。CLは、復元処理を行う。CLは、受信した特徴点に対してレンダリングを行うことによって、映像データを生成する。
【0066】
S276では、S214と同様に、サーバ100が、MEC処理が可能か否かを判定する。MEC処理可能と判定した場合、S278に進み、MEC処理不可と判定した場合、S282に進む。
【0067】
S278では、サーバ100が、対象となる映像データから抽出した特徴点のみをMECサーバ30に送信すると判定する。この場合、サーバ100は、特徴点をMECサーバ30に伝送する。MECサーバ30は、復元処理を行う。MECサーバ30は、受信した特徴点に対してレンダリングを行うことによって、映像データを生成し、CLに伝送する。
【0068】
S282では、サーバ100が、映像をオフにすることを決定する。この場合、サーバ100は、対象となる映像データに含まれる音声データのみをCLに伝送してよい。
【0069】
図4は、サーバ100の機能構成の一例を概略的に示す。サーバ100は、データ伝送部102、端末情報取得部104、伝送速度情報取得部106、帯域情報取得部108及び決定部110を備えてよい。
【0070】
データ伝送部102は、一の通信端末200から受信した映像データを他の通信端末200に伝送する。データ伝送部102は、一の通信端末200から受信した映像データを他の複数の通信端末200に伝送してよい。例えば、データ伝送部102は、オンライン会議に参加している複数の通信端末200のうちの一の通信端末200から受信した映像データを、複数の通信端末200のうちの他の通信端末200に伝送する。データ伝送部102は、通常状態においては、一の通信端末200から受信した映像データに調整を加えることなく、そのままの状態で他の通信端末200に伝送してよい。
【0071】
端末情報取得部104は、複数の通信端末200のそれぞれの端末情報を取得する。端末情報取得部104は、複数の通信端末200のそれぞれから端末情報を受信してよい。
【0072】
伝送速度情報取得部106は、サーバ100と、複数の通信端末200のそれぞれとの間の伝送速度に関する伝送速度情報を取得する。伝送速度情報取得部106は、複数の通信端末200のそれぞれとの間の伝送相度を計測してよい。伝送速度情報取得部106は、複数の通信端末200のそれぞれから、伝送速度情報を受信してもよい。
【0073】
帯域情報取得部108は、複数の通信端末200のそれぞれに割り当てられている通信帯域を示す帯域情報を取得する。帯域情報取得部108は、複数の通信端末200のそれぞれから帯域情報を受信してよい。帯域情報取得部108は、複数の通信端末200の通信を管理しているコアネットワークから、複数の通信端末200のそれぞれの帯域情報を受信してもよい。
【0074】
決定部110は、データ伝送部102による映像データの伝送に関する決定を行う。決定部110は、例えば、端末情報取得部104が取得した端末情報と、伝送速度情報取得部106が取得した伝送速度情報に基づいて、複数の通信端末200に対して伝送する映像データの調整処理を実行するか否かを決定する。データ伝送部102は、一の通信端末200から受信した映像データを複数の他の通信端末200のそれぞれに伝送する場合に、決定部110による決定に応じて、映像データを伝送する。
【0075】
決定部110は、サーバ100の伝送負荷が予め定められた負荷閾値より低い場合、調整処理を実行しないと決定してよい。決定部110は、例えば、サーバ100のトータル伝送負荷が負荷閾値より低い場合、調整処理を実行しないと判定する。
【0076】
決定部110は、サーバ100の伝送負荷が負荷閾値より高く、かつ、複数の他の通信端末200の端末情報に基づいて、調整処理を実行可能な通信端末が存在すると判定した場合に、調整処理を実行すると決定してよい。
【0077】
データ伝送部102は、複数の他の通信端末200のそれぞれに対して、決定部110によって調整処理を実行すると決定された場合、決定部110によって調整処理を実行しないと決定された場合と比較して低い品質で、一の通信端末200から受信した映像データを伝送してよい。
【0078】
データ伝送部102は、複数の他の通信端末200のそれぞれに対して、決定部110によって調整処理を実行すると判定された場合、決定部110によって調整処理を実行しないと決定された場合と比較して、一の通信端末200から受信した映像データのデータ量を低減して伝送してよい。データ伝送部102は、例えば、映像データの画質を低減することによって、伝送する映像データのデータ量を低減する。また、データ伝送部102は、例えば、映像データから特徴点を抽出することによって、伝送する映像データのデータ量を低減する。
【0079】
データ伝送部102は、決定部110によって調整処理を実行すると判定された場合に、他の通信端末の端末情報及び伝送速度情報に応じた調整処理を実行してよい。データ伝送部102は、例えば、他の通信端末200の処理能力が高いほど、一の通信端末200から受信した映像データのデータ量をより少なくして、当該他の通信端末200に伝送する。また、データ伝送部102は、他の通信端末200の処理能力が予め定められた閾値より高い場合、一の通信端末200から受信した映像データのデータ量を低減して他の通信端末200に伝送し、他の通信端末200の処理能力が予め定められた閾値より低い場合、一の通信端末200から受信した映像データのデータ量を低減して、当該他の通信端末と通信可能なMECサーバに送信してよい。
【0080】
決定部110は、データ伝送部102が調整処理を開始した後、サーバ100の伝送負荷が予め定められた解除閾値より低いと判定した場合に、データ伝送部102の調整処理を終了させ、データ伝送部102が、一の通信端末200から受信した映像データを調整することなく複数の他の通信端末200に伝送するように制御してよい。
【0081】
決定部110は、一の通信端末200から受信した映像データを他の通信端末200に送信する場合において、端末情報取得部104が取得した他の通信端末200の端末情報と、帯域情報取得部108が取得した他の通信端末200の帯域情報に基づいて、英オズデータの調整方法を決定してもよい。データ伝送部102は、決定部110によって決定された調整方法で、一の通信端末200から受信した映像データを調整して、他の通信端末200に伝送してよい。
【0082】
決定部110は、帯域情報が示す通信帯域が予め定められた第1の帯域よりも多い場合において、サーバ100の帯域を削減すると判定した場合、調整方法を決定してよい。データ伝送部102は、帯域情報が示す通信帯域が予め定められた第1の帯域よりも多い場合において、サーバ100の帯域を削減しないと判定された場合、一の通信端末200から受信した映像データを調整せずに、他の通信端末200に伝送してよい。
【0083】
決定部110は、帯域情報が示す通信帯域が前記第1の帯域よりも多く、かつ、サーバ100の帯域を削減すると判定した場合であって、他の通信端末200の処理能力が予め定められた第1の処理能力閾値より低い場合に、調整方法を映像データのデータ量を低減する第1の調整方法に決定し、第1の処理能力閾値より高い場合に、第1の調整方法よりもデータ量を低減する第2の調整方法に決定してよい。
【0084】
決定部110は、帯域情報が示す通信帯域が前記第1の帯域よりも多く、かつ、サーバ100の帯域を削減すると判定した場合であって、他の通信端末200の処理能力が第1の処理能力閾値より低い場合において、他の通信端末200がMECサーバ30を利用可能でないときは調整方法を第1の調整方法に決定し、利用可能であるときは第2の調整方法に決定してよい。
【0085】
決定部110は、帯域情報が示す通信帯域が第1の帯域よりも多く、かつ、サーバ100の帯域を削減すると判定した場合であって、他の通信端末200の処理能力が第1の処理能力閾値より高い場合において、他の通信端末200のバッテリ容量が予め定められた容量閾値より低いときは調整方法を第1の調整方法に決定し、容量閾値より高いときは第2の調整方法に決定してよい。
【0086】
決定部110は、帯域情報が示す通信帯域が第1の帯域よりも少なく、第1の帯域よりも少ない第2の帯域より多い場合において、サーバ100の帯域を削減しないと判定した場合、調整方法を第2の調整方法に決定し、サーバ100の帯域を削減すると判定した場合、第2の調整方法よりもデータ量を低減する第3の調整方法、又は第3の低減レベルよりもデータ量を低減する第4の調整方法に決定してよい。
【0087】
決定部110は、帯域情報が示す通信帯域が第1の帯域よりも少なく、第2の帯域より多い場合において、他の通信端末200の処理能力が予め定められた第2の処理能力閾値より低い場合に、第3の調整方法を決定し、第2の処理能力閾値より高い場合に、第4の調整方法を決定してよい。
【0088】
決定部110は、帯域情報が示す通信帯域が第1の帯域よりも少なく、第2の帯域より多く、かつ、サーバ100の帯域を削減すると判定した場合であって、他の通信端末200の処理能力が第2の処理能力閾値より低い場合において、他の通信端末200がMECサーバ30を利用可能でないときは調整方法を第3の調整方法に決定し、利用可能であるときは第4の調整方法に決定してよい。
【0089】
決定部110は、帯域情報が示す通信帯域が第1の帯域よりも少なく、第2の帯域より多く、かつ、サーバ100の帯域を削減すると判定した場合であって、他の通信端末200の処理能力が第2の処理能力閾値より高い場合において、他の通信端末200のバッテリ容量が予め定められた容量閾値より低いときは調整方法を第3の調整方法に決定し、容量閾値より高いときは第4の調整方法に決定してよい。
【0090】
決定部110は、帯域情報が示す通信帯域が第2の帯域よりも少ない場合において、サーバ100の帯域を削減しないと判定した場合、調整方法を第4の調整方法、又は第4の調整方法よりもデータ量を低減する第5の調整方法に決定し、サーバ100の帯域を削減すると判定した場合、調整方法を、画像データから特徴点を抽出する第6の調整方法に決定してよい。データ伝送部102は、第6の調整方法に決定された場合、映像データから抽出した特徴点を他の通信端末に伝送してよい。
【0091】
決定部110は、帯域情報が示す通信帯域が第2の帯域よりも少なく、かつ、サーバ100の帯域を削減しないと判定した場合において、他の通信端末200の処理能力が予め定められた第3の処理能力閾値より低い場合、調整方法を第4の調整方法に決定し、第3の処理閾値より高い場合、第5の調整方法に決定してよい。
【0092】
決定部110は、帯域情報が示す通信帯域が第2の帯域よりも少なく、かつ、100の帯域を削減しないと判定した場合であって、他の通信端末200の処理能力が第3の処理能力閾値より低い場合において、他の通信端末200がMECサーバ30を利用可能でないときは調整方法を第4の調整方法に決定し、利用可能であるときは第5の調整方法に決定してよい。
【0093】
決定部110は、帯域情報が示す通信帯域が第2の帯域よりも少なく、かつ、サーバ100の帯域を削減しないと判定した場合であって、他の通信端末200の処理能力が第3の処理能力閾値より高い場合において、他の通信端末200のバッテリ容量が予め定められた容量閾値より低いときは調整方法を第4の調整方法に決定し、容量閾値より高いときは第5の調整方法に決定してよい。
【0094】
決定部110は、帯域情報が示す通信帯域が第2の帯域よりも少なく、かつ、サーバ100の帯域を削減すると判定した場合であって、他の通信端末200の処理能力が予め定められた第4の処理能力閾値より低い場合において、他の通信端末200がMECサーバ30を利用可能であるときは調整方法を第6の調整方法に決定し、利用可能でないときは、映像データの映像をオフにする第7の調整方法に決定してよい。
【0095】
第1の処理能力閾値、第2の処理能力閾値、第3の処理能力閾値、及び第4の処理能力閾値は、同じ値であってよい。第1の処理能力閾値、第2の処理能力閾値、第3の処理能力閾値、及び第4の処理能力閾値は、一部が異なる値であってよく、すべてが異なる値であってもよい。
【0096】
図5は、サーバ100として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200を、本実施形態に係る装置の1又は複数の「部」として機能させ、又はコンピュータ1200に、本実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ1200に、本実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
【0097】
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、RAM1214、及びグラフィックコントローラ1216を含み、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されている。コンピュータ1200はまた、通信インタフェース1222、記憶装置1224、DVDドライブ、及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、それらは入出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されている。DVDドライブは、DVD-ROMドライブ及びDVD-RAMドライブ等であってよい。記憶装置1224は、ハードディスクドライブ及びソリッドステートドライブ等であってよい。コンピュータ1200はまた、ROM1230及びキーボードのようなレガシの入出力ユニットを含み、それらは入出力チップ1240を介して入出力コントローラ1220に接続されている。
【0098】
CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ1216は、RAM1214内に提供されるフレームバッファ等又はそれ自体の中に、CPU1212によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス1218上に表示されるようにする。
【0099】
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。記憶装置1224は、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納する。DVDドライブは、プログラム又はデータをDVD-ROM等から読み取り、記憶装置1224に提供する。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込む。
【0100】
ROM1230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ1240はまた、様々な入出力ユニットをUSBポート、パラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ1220に接続してよい。
【0101】
プログラムは、DVD-ROM又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもある記憶装置1224、RAM1214、又はROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0102】
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、記憶装置1224、DVD-ROM、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0103】
また、CPU1212は、記憶装置1224、DVDドライブ(DVD-ROM)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0104】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0105】
上で説明したプログラム又はソフトウエアモジュールは、コンピュータ1200上又はコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供する。
【0106】
本実施形態におけるフローチャート及びブロック図におけるブロックは、オペレーションが実行されるプロセスの段階又はオペレーションを実行する役割を持つ装置の「部」を表わしてよい。特定の段階及び「部」が、専用回路、コンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、及び/又はコンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/又はアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)及び/又はディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及びプログラマブルロジックアレイ(PLA)等のような、論理積、論理和、排他的論理和、否定論理積、否定論理和、及び他の論理演算、フリップフロップ、レジスタ、並びにメモリエレメントを含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0107】
コンピュータ可読記憶媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0108】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0109】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路が、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を生成するために当該コンピュータ可読命令を実行すべく、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路に提供されてよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0110】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0111】
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0112】
10 通信システム、20 ネットワーク、30 MECサーバ、100 サーバ、102 データ伝送部、104 端末情報取得部、106 伝送速度情報取得部、108 帯域情報取得部、110 決定部、200 通信端末、1200 コンピュータ、1210 ホストコントローラ、1212 CPU、1214 RAM、1216 グラフィックコントローラ、1218 ディスプレイデバイス、1220 入出力コントローラ、1222 通信インタフェース、1224 記憶装置、1230 ROM、1240 入出力チップ