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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-28
(45)【発行日】2022-11-08
(54)【発明の名称】衣類処理装置
(51)【国際特許分類】
   D06F 58/30 20200101AFI20221031BHJP
   D06F 73/02 20060101ALI20221031BHJP
   D06F 59/02 20060101ALI20221031BHJP
【FI】
D06F58/30
D06F73/02
D06F59/02
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2021510329
(86)(22)【出願日】2019-08-23
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-12-23
(86)【国際出願番号】 KR2019010754
(87)【国際公開番号】W WO2020045902
(87)【国際公開日】2020-03-05
【審査請求日】2021-02-25
(31)【優先権主張番号】62/722,990
(32)【優先日】2018-08-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100109841
【弁理士】
【氏名又は名称】堅田 健史
(74)【代理人】
【識別番号】230112025
【弁護士】
【氏名又は名称】小林 英了
(72)【発明者】
【氏名】チェ,ジャンヤン
(72)【発明者】
【氏名】ナム,ワンシク
(72)【発明者】
【氏名】パク,サンホ
(72)【発明者】
【氏名】パク,ハイヨン
【審査官】村山 達也
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2017-0084454(KR,A)
【文献】欧州特許出願公開第3034680(EP,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2014-72585(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 58/30
D06F 73/02
D06F 59/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
衣類処理装置であって、
投入口が備えられたキャビネット;
前記キャビネット内に備えられて衣類が収容される空間を提供し、前記投入口に連通する第1チャンバー;
前記キャビネットに備えられ、前記第1チャンバーと区分された空間を形成する第2チャンバー;
前記第2チャンバー内に備えられて前記第1チャンバーに空気と水分の何れかを供給する供給部;
前記キャビネットに回転可能に固定されて前記投入口を開閉する第1ボディー及び前記第1ボディーに固定されて前記キャビネットの前面を形成する第2ボディーが備えられたドア;
前記供給部を制御する制御部;及び
前記ドアに備えられてユーザが発した音声を認識し、認識した音声に対応する制御命令を前記制御部に送信する音声認識部;を備えてなり、
前記音声認識部は、前記第1ボディーの上面、前記第1ボディーの左側面、前記第1ボディーの右側面、及び前記第1ボディーの下面の何れかに配置されることを特徴とする、衣類処理装置。
【請求項2】
前記音声認識部は、
前記第1ボディーに固定されて前記第1ボディーの上面、前記第1ボディーの左側面、前記第1ボディーの右側面、及び前記第1ボディーの下面の何れかの面を形成する取付ボディー;
前記取付ボディーから突出した収容チャンバーを形成するチャンバー形成部;
前記取付ボディーに固定されて前記収容チャンバー内に位置するマイクロホン;及び
前記チャンバー形成部を貫通して前記収容チャンバーに連通する連通孔;を備えることを特徴とする、請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項3】
前記第1ボディーの上面が凹んで折り曲げられて前記取付ボディーが挿入される空間を提供する第1取付溝;を更に備え、
前記収容チャンバー及び前記連通孔は前記第1取付溝の外部に位置することを特徴とする、請求項2に記載の衣類処理装置。
【請求項4】
前記連通孔は2つ以上からなることを特徴とする、請求項3に記載の衣類処理装置。
【請求項5】
前記音声認識部は、前記第1ボディーに固定されて前記マイクロホンで送信される音声をテキスト又はコードに変換し、変換されたテキストやコードを前記制御部に送信する分析器;を更に備えることを特徴とする、請求項3に記載の衣類処理装置。
【請求項6】
前記第1ボディーが提供する空間のうち、前記第2ボディーに向かう面の縁部に沿って備えられて、前記第2ボディーを前記第1ボディーに固定するテープ;
前記テープを貫通して前記第1ボディーと前記第2ボディーの間に形成された空間を前記ドアの外部に連通させるテープ貫通孔;及び
前記第1ボディーと前記第2ボディーの間に形成された空間に備えられて、サウンド信号を発生させるサウンド発生部;を更に備えることを特徴とする、請求項5に記載の衣類処理装置。
【請求項7】
前記サウンド発生部は前記マイクロホンが録音を開始する時点を知らせるサウンド信号を発生することを特徴とする、請求項6に記載の衣類処理装置。
【請求項8】
前記分析器がユーザの音声をテキスト又はコードに変換できなかった場合、前記サウンド発生部は音声認識に失敗したことを知らせるサウンド信号を発生することを特徴とする、請求項6に記載の衣類処理装置。
【請求項9】
前記テープは、前記第1ボディーが提供する空間のうち、前記第2ボディーに向かう面の左側縁部に沿って備えられる第1テープ;及び前記第1ボディーが提供する空間のうち、前記第2ボディーに向かう面の右側縁部に沿って備えられる第2テープ;を備え、
前記テープ貫通孔は、前記第1テープを貫通するように備えられるテープ第1貫通孔;及び前記第2テープを貫通するように備えられるテープ第2貫通孔;を備え、
前記サウンド発生部は前記テープ第1貫通孔と前記テープ第2貫通孔の間に位置することを特徴とする、請求項6に記載の衣類処理装置。
【請求項10】
前記第1ボディーが前記第2ボディーから離れる方向に凹んで取り曲げられた溝からなり、前記サウンド発生部が固定される第2取付溝;を更に備えることを特徴とする、請求項9に記載の衣類処理装置。
【請求項11】
制御命令が表示される表示部及びユーザから制御命令が入力される入力部が備えられる制御パネル;
前記第1ボディーが前記第2ボディーから離れる方向に凹んで折り曲げられた溝からなり、前記制御パネルが収容される空間を提供する第3取付溝;及び
前記第2ボディーに備えられ、前記制御パネルを前記ドアの外部に露出させる透明領域;を更に備えることを特徴とする、請求項9に記載の衣類処理装置。
【請求項12】
前記入力部から制御命令が入力された場合又は選択された制御命令の実行中にエラーが発生した場合にサウンド信号を発生させる警報部;を更に備え、
前記警報部は前記テープ第1貫通孔と前記テープ第2貫通孔の間に位置することを特徴とする、請求項9に記載の衣類処理装置。
【請求項13】
前記貫通孔は、前記チャンバー形成部の前面を貫通することを特徴とする、請求項2に記載の衣類処理装置。
【請求項14】
前記貫通孔は、前記ドアの外部に配置されることを特徴とする、請求項2に記載の衣類処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は衣類処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
衣類処理装置は衣類を洗濯する装置、衣類を乾燥する装置、衣類の洗濯と乾燥を選択的に実行可能な装置、及び衣類をリフレッシュ(refresh)する装置を全て含む概念である。
【0003】
洗濯装置は衣類が貯蔵されたドラムを水が貯蔵されたタブ内で回転させることにより(衣類と水を摩擦させることにより)衣類から汚物を取り除く装置であり、乾燥装置は衣類が貯蔵されたドラムに加熱された空気を供給することにより衣類から水分を除去する装置である。衣類をリフレッシュする装置は水分(スチーム、ミストなど)と熱風のいずれかを衣類に供給することにより臭いやシワを除去する装置である。
【0004】
従来の衣類処理装置にはユーザが制御命令を入力し、ユーザに衣類処理装置の作動に関連する情報を提供する制御パネルが備えられる。従来、衣類処理装置に備えられた制御パネルとしては、ボタンやノブ(knob)形態の入力部、又はタッチスクリーン形態の入力部を有することが一般的である。
【0005】
上記形態の入力部では、ユーザが入力部に接触可能な距離まで移動しないと衣類処理装置を操作できないので、衣類処理装置から離隔した位置では衣類処理装置を制御できないという限界がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明はユーザの音声を制御命令として認識する衣類処理装置を提供することを解決課題とする。
【0007】
また本発明はユーザの音声を認識し、認識した音声に対応する制御命令に従って作動する衣類処理装置を提供することを解決課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、衣類が収容される空間を提供し、投入口が備えられる第1チャンバー;第1チャンバーに空気と水分のいずれかを供給する供給部;投入口を開閉するドア;供給部を制御する制御部;及びドアに備えられてユーザが発した音声を認識し、認識した音声に対応する制御命令を制御部に送信する音声認識部;を含む(備える;構成する)衣類処理装置を提供する。
【0009】
音声認識部は、ドアに固定されてドアの上面、ドアの左側面、ドアの右側面及びドアの下面のいずれかの面を形成する取付ボディー;取付ボディーから突出した収容チャンバーを形成するチンバー形成部;取付ボディーに固定されて収容チャンバー内に位置するマイクロホン;及びチャンバー形成部を貫通して収容チャンバーに連通する連通孔;を含む。
【0010】
本発明は、投入口が備えられたキャビネット;キャビネット内に備えられて衣類が収容される空間を提供し、投入口に連通する第1チャンバー;キャビネットに備えられ、第1チャンバーと区分された空間を形成する第2チャンバー;第2チャンバー内に備えられて第1チャンバーに空気と水分のいずれかを供給する供給部;キャビネットに回転可能に固定されて投入口を開閉する第1ボディー及び第1ボディーに固定されてキャビネットの前面を形成する第2ボディーが備えられたドア;供給部を制御する制御部;及びドアに備えられてユーザが発した音声を認識し、認識した音声に対応する制御命令を制御部に送信する音声認識部;を含む衣類処理装置を提供する。
【0011】
音声認識部は、ドアに固定されてドアの上面、ドアの左側面、ドアの右側面及びドアの下面のいずれかの面を形成する取付ボディー;取付ボディーから突出した収容チャンバーを形成するチャンバー形成部;取付ボディーに固定されて収容チャンバー内に位置するマイクロホン;及びチャンバー形成部を貫通して収容チャンバーに連通する連通孔;を含む。
【0012】
本発明は、第1ボディーの上面が凹んで折り曲げられて取付ボディーが挿入される空間を提供する第1取付溝;をさらに含み、収容チャンバー及び連通孔は第1取付溝の外部に位置する。
【0013】
連通孔はチャンバー形成部を貫通する2つ以上の孔からなる。
【0014】
音声認識部は、第1ボディーに固定されてマイクロホンで送信される音声をテキスト又はコードに変換し、変換されたテキストやコードを制御部に送信する分析器;をさらに含む。
【0015】
本発明は、第1ボディーが提供する空間のうち、第2ボディーに向かう面の縁部に沿って備えられて、第2ボディーを第1ボディーに固定するテープ;テープを貫通して第1ボディーと第2ボディーの間に形成された空間をドアの外部に連通させるテープ貫通孔;及び第1ボディーと第2ボディーの間に形成された空間に備えられて、サウンド信号を発生させるサウンド発生部;をさらに含む。
【0016】
サウンド発生部はマイクロホンが録音を開始する時点を知らせるサウンド信号を発生するように備えられる。
【0017】
分析器がユーザの音声をテキスト又はコードに変換できなかった場合、サウンド発生部は音声認識に失敗したことを知らせるサウンド信号を発生するように備えられる。
【0018】
分析器がユーザの音声をテキスト又はコードに変換することが完了すると、サウンド発生部は音声認識が完了したことを知らせるサウンド信号を発生するように備えられる。
【0019】
テープは、第1ボディーが提供する空間のうち、第2ボディーに向かう面の左側縁部に沿って備えられる第1テープ;及び第1ボディーが提供する空間のうち、第2ボディーに向かう面の右側縁部に沿って備えられる第2テープ;を含み、テープ貫通孔は、第1テープを貫通するように備えられるテープ第1貫通孔;及び第2テープを貫通するように備えられるテープ第2貫通孔;を含み、サウンド発生部はテープ第1貫通孔とテープ第2貫通孔の間に位置する。
【0020】
本発明は、第1ボディーが第2ボディーから離れる方向に凹んで取り曲げられた溝からなり、サウンド発生部が固定される第2取付溝;をさらに含む。
【0021】
本発明は、制御命令が表示される表示部及びユーザから制御命令が入力される入力部が備えられる制御パネル;第1ボディーが第2ボディーから離れる方向に凹んで折り曲げられた溝からなり、制御パネルが収容される空間を提供する第3取付溝;及び第2ボディーに備えられ、制御パネルをドアの外部に露出させる透明領域;をさらに含む。
【0022】
本発明は、入力部から制御命令が入力された場合又は選択された制御命令の実行中にエラーが発生した場合にサウンド信号を発生させる警報部;をさらに含み、警報部はテープ第1貫通孔とテープ第2貫通孔の間に位置する。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、ユーザの音声を制御命令として認識する衣類処理装置を提供することができる。
【0024】
また本発明によれば、ユーザの音声を認識し、認識した音声に対応する制御命令に従って作動する衣類処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明による衣類処理装置の一例を示す図である。
図2】本発明による衣類処理装置の一例を示す図である。
図3】本発明による衣類処理装置の一例を示す図である。
図4】本発明に備えられたドアの一例を示す図である。
図5】本発明に備えられた音声認識部の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付する図面に基づいて本発明の好ましい実施例について詳しく説明する。以下に記載する装置の構成や制御方法は本発明の実施例を説明するためものであり、本発明の権利範囲を限定するものではない。また明細書全般において、同一の参照番号は同一の構成要素を示す。
【0027】
図1に示すように、本発明による衣類処理装置100は、外観を形成するキャビネット1と、キャビネット内に備えられて衣類が収容される空間を提供する第1チャンバー111を含む。図2に示すように、キャビネット内には第1チャンバーと分離された空間を形成し、第1チャンバーの下部に位置する第2チャンバー112が備えられる。第2チャンバー112の内部には第1チャンバー111に水分と空気のいずれかを供給する供給部4,5が備えられる。図2及び図3には供給部4,5が第1チャンバー111に空気を供給する空気供給部4及び第1チャンバーに水分を供給する水分供給部5からなる一例が示されている。
【0028】
図2に示すように、キャビネット1は前面に投入口13が設けられたキャビネットボディー11を含む。この場合、第1チャンバー111はキャビネットボディー11に固定されて投入口13に連通し、第1チャンバー111と第2チャンバー112はキャビネットボディー11の内部空間を上部空間と下部空間に区分する第1隔壁15により互いに区分される。
【0029】
キャビネットボディー11には第1チャンバー111の下部及び第2チャンバー112の前方に位置するタンク取付部114が設けられる。タンク取付部114は第1隔壁15により第1チャンバー111と区分され、第2隔壁17により第2チャンバー112と区分された空間を形成する。
【0030】
第1隔壁15には第1チャンバー111と第2チャンバー112を連通する第1連通孔151及び第2連通孔152が設けられる。
【0031】
空気供給部4は、第2チャンバー112に備えられた循環ダクト41、循環ダクトに流入した空気の除湿と加熱を順に行う熱交換部43、及び熱交換部43で発生する凝縮水を第2チャンバー112の外部に排出する集水部47を含む。
【0032】
循環ダクトは、第1連通孔151に連結された吸気ダクト411、第2連通孔152に連結された排気ダクト412、及び吸気ダクトと排気ダクトを連結する連結ダクト414を含む。
【0033】
循環ダクトには第1チャンバー111の空気を吸気ダクト、連結ダクト及び排気ダクトに順に移動させるファン45が備えられるが、図2にはファン45が連結ダクト414に備えられる場合が一例として示されている。
【0034】
熱交換部43は、吸気ダクト411に流入した空気を除湿し、除湿した空気を加熱できる限り、いずれの装置であってもよい。図2には熱交換部43がヒートポンプである場合が一例として示されている。
【0035】
即ち、図2の熱交換部43は、冷媒の循環流路を形成する冷媒管438、冷媒管に固定されて連結ダクト414内に位置する第1熱交換器431、冷媒管に固定されて第1熱交換器431とファン45の間に位置する第2熱交換器432、冷媒管に沿って冷媒を2つの熱交換器431,432の間で循環させる圧縮機434、及び冷媒管の圧力を調節する圧力調節器436を含んでなる。圧縮機434と圧力調節器436は循環ダクト41の外部に位置する。
【0036】
第1熱交換器431は吸気ダクト411に流入した空気の熱を冷媒に伝達して空気を冷却し、冷媒を蒸発させる蒸発器からなる。この場合、空気に含まれた水分は第1熱交換器431の表面に沿って移動して連結ダクト414の底面に集まる。
【0037】
第2熱交換器432は圧縮機434を通過した冷媒が有する熱を第1熱交換器を通過した空気に伝達することにより、空気を加熱し、冷媒を凝縮する凝縮器からなる。
【0038】
集水部47は、タンク取付部114に備えられて水が貯蔵される空間を提供する集水タンク471、集水タンク471を貫通するように備えられた集水タンク貫通孔、集水タンク貫通孔に挿入された第1排出管478a、第1熱交換器431で排出される凝縮水を循環ダクトの外部に排出する第2排出管478b、及び第2排出管478bに排出された凝縮水を第1排出管478aに移動させる排出ポンプ478を含んでなる。
【0039】
集水タンク471はタンク取付部114に着脱自在に設けられる。この場合、集水タンク貫通孔にはチェックバルブ476が備えられる。チェックバルブ476は第1排出管478aが集水タンク貫通孔に挿入されることは許容し、集水タンク内の水が集水タンク貫通孔を介して排出されることは防止する。したがって、集水タンク471がタンク取付部114に固定されると、制御部115は排出ポンプ478により循環ダクト内の凝縮水を集水タンク471に移動させることができる。
【0040】
集水タンク471の一面には内部に貯蔵された凝縮水を排出する排出孔472が備えられる。図2には排水孔472が集水タンクの上面に備えられた場合が一例として示されている。排水孔472は集水タンクに着脱自在に設けられた蓋474により開閉される。
【0041】
本発明において水分供給部5は、加熱された水蒸気を第1チャンバーに供給するように備えられるか、或いは加熱されていない水蒸気(ミストなど)を第1チャンバーに供給するように備えられる。図3には水分供給部5が水を加熱することにより発生する蒸気(スチーム)を第1チャンバーに供給するように備えられた場合が一例として示されている。
【0042】
即ち、水分供給部5は、第2チャンバー112に備えられてスチームを生成するスチーム発生器51、スチーム発生器で供給されたスチームを第1チャンバー111に排出する噴射部53、及びスチーム発生器に水を供給する水供給部55からなる。
【0043】
スチーム発生器51は、第2チャンバー112内に備えられて水が貯蔵される空間を提供する貯蔵部511、及び貯蔵部511内の水を加熱するヒータ512を含む。貯蔵部511には水が流入される水供給口511a及び貯蔵部511内のスチームを排出するスチーム排出口511bが設けられる。
【0044】
噴射部53は第1隔壁15を貫通するように備えられた第3連通孔154(図1を参考)に固定された噴射ボディーからなる。この場合、噴射ボディーは連結管532を介してスチーム排出口511bに連結され、噴射ボディー内のスチームは噴射ボディーの上面を貫通する噴射口531を介して第1チャンバー111に移動することができる。
【0045】
水供給部55は、タンク取付部114に備えられた供給タンク551、及び供給タンク551内に貯蔵された水を貯蔵部511に供給する供給ポンプ558を含む。
【0046】
供給タンク551はタンク取付部114に着脱自在に設けられる。この場合、供給タンク551には供給タンクを貫通するように備えられた供給タンク貫通孔及び供給タンク貫通孔を開閉するチェックバルブ556が備えられ、水供給部55は第2隔壁17を貫通して供給タンク貫通孔に挿入される第1供給管558a及び水供給口511aに連結された第2供給管558bを含む。この場合、第1供給管558aに流入した水は供給ポンプ558によって第2供給管558bに移動する。
【0047】
チェックバルブ556は第1供給管558aが供給タンク貫通孔に挿入される場合のみに供給タンク貫通孔を開放する。したがって、供給タンク551がタンク取付部114に固定されると、制御部115は供給ポンプ558により貯蔵部511に水を供給することができる。
【0048】
供給タンク551の一面には給水孔552が備えられる。図3には給水孔552が供給タンクの上面に備えられた場合が一例として示されている。給水孔552は供給タンクに着脱自在に設けられた蓋554により開閉される。
【0049】
空気供給部4及び水分供給部5を制御する制御部115は第2チャンバー112に備えられる。
【0050】
図1に示すように、本発明による衣類処理装置100には、衣類を広げられたまま第1チャンバー111内に固定する支持部6が備えられる。支持部6は、ハンガーHのフックH1が着脱自在に支持される支持バー65と、支持バー65の両端をキャビネットボディー11に固定する第1連結部61及び第2連結部63を含む。
【0051】
第1連結部61は第1チャンバー111の上面と支持バー65の一端を連結し、第2連結部63は第1チャンバー111の上面と支持バー65の他端を連結するように備えられる。支持バー65にはハンガーのフックH1が収容されるガンカー溝651が設けられる。
【0052】
さらに支持部6には、支持バー65が第1チャンバー111の幅方向(X軸方向)に沿って移動するようにする駆動部67が備えられる。
【0053】
投入口13及びタンク取付部114はドア2により開閉される。即ち、ドア2は投入口13及びタンク取付部114を全て閉鎖可能な形状に形成され、第1ヒンジ213及び第2ヒンジ214によりキャビネットボディー11に回転可能に固定される。
【0054】
図4に示すように、ドア2は第1ヒンジ213と第2ヒンジ214によりキャビネットボディー11に固定される第1ボディー21と、第1ボディー21に固定されてキャビネット1の前面を形成する第2ボディー23を含む。
【0055】
第1ボディー21の両側面には第1溝211と第2溝212が備えられる。第1溝211は第1ボディー21の左側面が凹んで折り曲げられて形成され、第2溝212は第1ボディー21の右側面が凹んで折り曲げられて形成される。
【0056】
第1ヒンジ213及び第2ヒンジ214が第1ドア21の右側に備えられる場合(図4の場合)、ユーザは第1溝211をハンドルとして活用できる。反面、第1ヒンジ213及び第2ヒンジ214が第1ドア21の左側に備えられる場合には、ユーザは第2溝212をハンドルとして活用することができる。
【0057】
第1ボディー21には制御パネル3が固定される制御パネル取付溝(第3取付溝)が設けられる。第3取付溝215は第1ボディー21の表面が凹んで折り曲げられた溝からなる。
【0058】
制御パネル3は制御命令が表示される表示部31及びユーザからの制御命令が入力される入力部32,34,36を備える。入力部は、制御部115及び供給部4,5に電力を供給するという制御命令が入力される第1入力部32、衣類処理装置に備えられたコース(処理行程)の選択命令が入力される第2入力部34、及び選択されたコースの開始命令又は中断命令が入力される第3入力部36を含む。第2ボディー23には表示部31及び入力部32,34,36をドア2の外部に露出させる透明領域231が備えられる。
【0059】
ドア2にはユーザが発する音声を認識して、認識した音声に対応する制御命令を制御部115に送信する音声認識部7が備えられる。音声認識部7はドア2に固定されてドアの上面、ドアの左側面、ドアの右側面及びドアの下面のいずれかの面を形成するように備えられる。図4には音声認識部7がドアの上面を形成するように備えられた場合が一例として示されている。
【0060】
図5に示すように、音声認識部7は、ドア2の上面を形成する取付ボディー71、取付ボディー71から突出した収容チャンバー721を形成するチャンバー形成部72、取付ボディー71に固定されて収容チャンバー721内に位置してユーザの音声を電気的信号に変換するマイクロホン725、及びチャンバー形成部72を貫通して収容チャンバー721に連通する連通孔722を含んでなる。連通孔722はチャンバー形成部72を貫通する2つ以上の孔からなる。
【0061】
図4に示すように、第1ボディー21の上面には取付ボディー71が固定される認識部取付溝216(第1取付溝)が備えられる。第1取付溝216は第1ボディー21の上面が凹んで折り曲げられた溝からなる。この場合、収容チャンバー721及び連通孔722は第1取付溝216の外部に位置する。これにより、ユーザの音声をマイクロホン725に容易に伝達することができる。
【0062】
図5に示すように、取付ボディー71の両端には取付ボディー71を第1取付溝216に固定する締結リブ711が備えられる。締結リブ711は取付ボディー71の対向する両端に備えられ、締結リブ711にはボルトなどの締結部材が貫通する締結孔が備えられる。
【0063】
一方、取付ボディー71の下面にはPCB(printed circuit board、73)が取り付けられる空間を提供するPCB収容溝712が備えられる。PCB収容溝712は取付ボディー71の下面が収容チャンバー721が位置した上面に向かって凹んで折り曲げられた溝からなる。PCB収容溝712は収容チャンバー721に連通し、収容チャンバー721の下部に位置する。したがって、PCB723がPCB収容溝712に固定されると、PCB723に固定されたマイクロホン725は収容チャンバー721に位置する。
【0064】
さらに音声認識部7は、第1ボディー21に固定されてマイクロホン725で送信される音声をテキスト又はコードに変換し、変換されたテキストやコードを制御部115に送信する分析器73を含む。分析器73の固定のために、第1ボディー21にはさらに第2取付溝217が備えられる。第2取付溝217は第1ボディー21の表面が凹んで折り曲げられた溝からなり、第3取付溝215の上部に位置する。
【0065】
さらに本発明は、第1ボディー21と第2ボディー23の間に備えられてサウンド信号を発生するサウンド発生部81を有する。サウンド発生部81はマイクロホン725が録音を開始する時点を知らせるサウンド信号を発生する手段であり、図4にはサウンド発生部81が第2取付溝217に備えられた場合が一例として示されている。
【0066】
サウンド発生部81は、分析器73がユーザの音声をテキスト又はコードに変換できなかった場合、音声認識に失敗したことを知らせるサウンド信号を発生する。さらにサウンド発生部81は、分析器73がユーザの音声をテキスト又はコードに変換することが完了すると、音声認識に成功したことを知らせるサウンド信号を発生する。
【0067】
第2ボディー23は第1ボディー21の縁部に沿って備えられたテープ251,253により第1ボディー21の前面に固定される。この場合、テープ251,253にはさらに第1ボディー21と第2ボディー23の間に形成された空間をドア2の外部に連通させるテープ貫通孔252,254が備えられることが好ましい。これにより、サウンド発生部81で発生したサウンド信号をドア2の外部に伝達することができる。
【0068】
テープは第1ボディー21が提供する空間のうち、第2ボディー23に向かう面の左側縁部及び右側縁部にそれぞれ備えられた第1テープ251及び第2テープ253からなる。この場合、テープ貫通孔は、第1テープ251を貫通するテープ第1貫通孔252及び第2テープ253を貫通するテープ第2貫通孔254からなり、サウンド発生部81はテープ第1貫通孔252とテープ第2貫通孔254の間に位置することが好ましい。
【0069】
第2取付溝217にはさらに警報部83が備えられる。警報部83は入力部32,34,36で制御命令が入力される場合又は選択された制御命令の実行中にエラーが発生した場合にサウンド信号を発生する手段である。警報部83もテープ第1貫通孔252とテープ第2貫通孔254の間に位置することが好ましい。
【0070】
制御パネル3、音声認識部7、サウンド発生部81及び警報部83はワイヤ91,93により制御部115に連結される。ワイヤはドア2に備えられたドアワイヤ91と制御部115に連結された制御部ワイヤ93からなる。ドアワイヤ91の自由端には第1締結部917が備えられ、制御部ワイヤ93の自由端には第1締結部917に着脱自在に結合する第2締結部931が備えられる。
【0071】
ドアワイヤ91は制御パネル3に備えられたパネルワイヤ911、PCB723に備えられた認識部ワイヤ912、サウンド発生部81に備えられた発生部ワイヤ914及び警報部83に備えられた警報部ワイヤ915からなる。
【0072】
第2取付溝217をはじめとするワイヤ91,93が第2ボディー23を介してドア2の外部に露出されることを防止するために、第2ボディー23は透明領域231を除いた領域が不透明領域であることが好ましい。
【0073】
本発明は様々な形態に変形して実施でき、上記実施例に本発明の権利範囲が限定されない。従って、変形した実施例が本発明の特許請求の範囲の構成要素を含んでいる場合、本発明の権利範囲に属するものと解釈できる。
図1
図2
図3
図4
図5