IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ コニカミノルタ株式会社の特許一覧

特許7167621スタッカ装置、および、画像形成システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-31
(45)【発行日】2022-11-09
(54)【発明の名称】スタッカ装置、および、画像形成システム
(51)【国際特許分類】
   B65H 31/30 20060101AFI20221101BHJP
【FI】
B65H31/30
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2018198219
(22)【出願日】2018-10-22
(65)【公開番号】P2020066476
(43)【公開日】2020-04-30
【審査請求日】2021-09-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】石塚 達雄
(72)【発明者】
【氏名】岡本 晃
(72)【発明者】
【氏名】豊泉 輝彦
【審査官】大山 広人
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-149436(JP,A)
【文献】特開2011-022574(JP,A)
【文献】特開2014-080294(JP,A)
【文献】特開2008-094583(JP,A)
【文献】特開2010-202337(JP,A)
【文献】特開2014-114109(JP,A)
【文献】特開2002-087693(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 31/00-31/40
G03G 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷ジョブに応じてシートを排出する排出部と、
前記排出されたシートが積載される第1トレイと、
前記第1トレイに積載されたシートの受け渡し先となる第2トレイと、
筺体の正面の開口部を覆うとともに、開くことで前記第2トレイを前記開口部から機外に移動可能とするシャッタと、
前記第1トレイを上下方向に移動させる駆動部と、
前記シャッタの高さ位置、および、前記第2トレイを機外に移動させる方向における前記第2トレイの前後方向位置に基づいて、前記駆動部に対する電源遮断を実行する制御部と、を備える、
ことを特徴とするスタッカ装置。
【請求項2】
前記第2トレイは、前後方向に移動可能な第2トレイ台に対し、着脱可能なように載置されている、ことを特徴とする請求項1に記載のスタッカ装置。
【請求項3】
機外に移動した前記第2トレイ台は、
前記第2トレイが載置された状態、前記第2トレイが載置されない状態、前記第2トレイ台が昇降機能を有している場合には、降下状態にある前記第2トレイ台に前記第2トレイが載置された状態、のいずれかの状態で前記スタッカ装置の内部に収納される、
ことを特徴とする請求項に記載のスタッカ装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記第2トレイ台の前後方向位置、および、前記第2トレイが前記第2トレイ台に載置されているか否かに基づいて前記シャッタの高さ位置を決定する、
ことを特徴とする請求項に記載のスタッカ装置。
【請求項5】
前記シャッタの下端部が所定の高さ以上のときに開く第1スイッチと、
前記第2トレイが前記スタッカ装置の内部に収納されたときに開く第2スイッチと、
前記シャッタが全閉したときに閉じる第3スイッチと、を備え、
前記第1スイッチ、前記第2スイッチ、および、前記第3スイッチの開閉の組合せによってソフト制御を介さず前記電源遮断を実行する、
ことを特徴とする請求項1から請求項の何れか一項に記載のスタッカ装置。
【請求項6】
前記第2スイッチと前記第3スイッチとが並列接続され、
前記第1スイッチが、前記第2スイッチおよび前記第3スイッチにそれぞれ直列接続されている、
ことを特徴とする請求項に記載のスタッカ装置。
【請求項7】
請求項1から請求項の何れか一項に記載のスタッカ装置と、
前記スタッカ装置の前段側に設けられ、前記シートに画像を形成する画像形成装置と、を備え、
前記画像形成装置は、
前記画像が形成された前記シートを前記排出部に供給する、
画像形成システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スタッカ装置、および、画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、プリンタ、複写機などの電子写真方式の画像形成装置が画像形成したシートを積載するスタッカ装置が知られている。スタッカ装置に対しては、画像形成装置による画像形成プロセスの大量高速処理に追従可能となるように、シートの積載動作に関して、単位時間あたりの積載量を所定量以上にするという生産性が求められる。また、スタッカ装置では、積載されたシートを機外に排出するという、シートの排出動作が行われる。排出動作の際、スタッカ装置のシャッタを開けて装置内部が一時的に開放され、装置内部に手や指を入れることができてしまう。このようなスタッカ装置に対しては、シートを積載するトレイに手や指を挟む等の事故を回避するために、シャッタを開けたときには駆動部品への電力供給を遮断し、積載動作を一時的に停止するという安全性が求められる。
【0003】
しかしながら、スタッカ装置の積載動作の中止期間は、画像形成装置のダウンタイムでもあるので、積載動作の中止期間が長期化したり、高頻度で発生したりすると、シート生産性の低下を招いてしまう。
【0004】
特許文献1は、「スイッチの誤動作等を防止しながらも、精度の高い安全機構装置」等を提供するために、「画像形成手段から搬出されるシートを、ステイプル処理又は非ステイプル処理して、排紙トレイ上に排出するシート後処理における安全機構装置であって、前記ステイプル処理前に前記シートを一時積層載置するための載置台と、前記載置台上より所定間隔をあけた状態で、前記載置台上を上下方向に移動しつつステイプル領域を覆うことでステイプル処理からの安全を確保するシャッタ手段と、オンオフ動作して前記ステイプル処理の実行停止をスイッチング処理するスイッチング手段と、前記シャッタ手段が前記所定間隔よりも大きい幅となるように上方に移動した際に、前記スイッチング手段をオフ状態として前記ステイプル処理の停止を促すとともに、前記載置台上の前記所定間隔位置から前記シャッタ手段の移動する前記上下方向での第1の移動ストロークに基づいて、前記スイッチング手段の接点位置に向かって移動する方向での第2の移動ストロークを増幅する増幅手段と、を含むことを特徴とする安全機構装置」について開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2002-87693号公報(請求項1、段落0013)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1の技術によれば、シート後処理の生産性を向上させる手段については記載も示唆も無い。
【0007】
上記事情に鑑みて、本発明は、スタッカ装置のシートの積載動作について、必要となる安全性を確保しつつ、生産性を向上させることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、本発明の上記課題は、下記の構成により解決される。
【0009】
(1):印刷ジョブに応じてシートを排出する排出部と、前記排出されたシートが積載される第1トレイと、前記第1トレイに積載されたシートの受け渡し先となる第2トレイと、筺体の正面の開口部を覆うとともに、開くことで前記第2トレイを前記開口部から機外に移動可能とするシャッタと、前記第1トレイを上下方向に移動させる駆動部と、前記シャッタの高さ位置、および、前記第2トレイを機外に移動させる方向における前記第2トレイの前後方向位置に基づいて、前記駆動部に対する電源遮断を実行する制御部と、を備える、ことを特徴とするスタッカ装置。
【0011】
):前記第2トレイは、前後方向に移動可能な第2トレイ台に対し、着脱可能なように載置されている、ことを特徴とする(1)に記載のスタッカ装置。
【0012】
):機外に移動した前記第2トレイ台は、前記第2トレイが載置された状態、前記第2トレイが載置されない状態、前記第2トレイ台が昇降機能を有している場合には、降下状態にある前記第2トレイ台に前記第2トレイが載置された状態、のいずれかの状態で前記スタッカ装置の内部に収納される、ことを特徴とする()に記載のスタッカ装置。
【0013】
):前記制御部は、前記第2トレイ台の前後方向位置、および、前記第2トレイが前記第2トレイ台に載置されているか否かに基づいて前記シャッタの高さ位置を決定する、ことを特徴とする()に記載のスタッカ装置。
【0014】
):前記シャッタの下端部が所定の高さ以上のときに開く第1スイッチと、前記第2トレイが前記スタッカ装置の内部に収納されたときに開く第2スイッチと、前記シャッタが全閉したときに閉じる第3スイッチと、を備え、前記制御部は、前記第1スイッチ、前記第2スイッチ、および、前記第3スイッチの開閉の組合せによってソフト制御を介さず前記電源遮断を実行する、ことを特徴とする(1)から()の何れか一項に記載のスタッカ装置。
【0015】
):前記第2スイッチと前記第3スイッチとが並列接続され、前記第1スイッチが、前記第2スイッチおよび前記第3スイッチにそれぞれ直列接続されている、ことを特徴とする()に記載のスタッカ装置。
【0016】
):(1)から()の何れか一項に記載のスタッカ装置と、前記スタッカ装置の前段側に設けられ、前記シートに画像を形成する画像形成装置と、を備え、前記画像形成装置は、前記画像が形成された前記シートを前記排出部に供給する、画像形成システム。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、スタッカ装置のシートの積載動作について、必要となる安全性を確保しつつ、生産性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本実施形態に係るスタッカ装置の左側面図(a)、(b)である。
図2】本実施形態に係るスタッカ装置の正面図である。
図3】本実施形態に係るスタッカ装置の機能構成を示すブロック図である。
図4】シャッタの電源遮断位置が高い場合の比較例であり、(a)がスタッカ装置の左側面図、(b)が電源遮断回路図である。
図5】シャッタの電源遮断位置が低い場合の比較例であり、(a)がスタッカ装置の左側面図、(b)が電源遮断回路図、(c)が第2トレイ台の出し入れの説明図である。
図6】本実施形態の積載動作(その1)の説明図であり、(a)がスタッカ装置の左側面図、(b)が電源遮断回路図である。
図7】本実施形態の積載動作(その2)の説明図であり、(a)がスタッカ装置の左側面図、(b)が電源遮断回路図である。
図8】本実施形態の排出動作の説明図であり、(a)がスタッカ装置の左側面図、(b)が電源遮断回路図である。
図9A】第2トレイが載置されている第2トレイ台の収納動作の説明図であり、(a-1)が収納動作の遷移図、(b-1)が(a-1)に対応する電源遮断回路図である。
図9B】第2トレイが載置されている第2トレイ台の収納動作の説明図であり、(a-2)が収納動作の遷移図、(b-2)がそれぞれ、(a-2)に対応する電源遮断回路図である。
図9C】第2トレイが載置されている第2トレイ台の収納動作の説明図であり、(a-3)~(a-4)が収納動作の遷移図、(b-3)~(b-4)がそれぞれ、(a-3)~(a-4)に対応する電源遮断回路図である。
図10】収納動作における各スイッチで発生する電気信号のタイムチャートである。
図11】3000枚のシートが積載されたときの動作手順S1~S14である。
図12A図11に示す動作手順S1~S6の各々に対応するスタッカ装置の左側面図(a)~(f)である。
図12B図11に示す動作手順S7~S14の各々に対応するスタッカ装置の左側面図(g)~(n)である。
図13】第2トレイが載置されていない第2トレイ台の収納動作の説明図である。
図14】第2トレイが載置されており、降下状態にある第2トレイ台の収納動作の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、本発明を実施するための形態を、各図を参照して詳細に説明する。説明の便宜上、スタッカ装置に積載されているシートを機外に取り出す方向を「前」または「正面」とする。
【0020】
図1(a)、(b)は、本実施形態に係るスタッカ装置1の左側面図である。スタッカ装置1は、排出部16、第1トレイ21、第2トレイ22、第2トレイ台23、および、サブトレイ24等を備えている。
排出部16は、印刷ジョブに応じて画像が形成されたシートPを排出先に排出する。排出部16によるシートPの排出先は、第1トレイ21およびサブトレイ24の何れか一方になる。
第1トレイ21は、排出先として、排出部16により排出されるシートPを積載する。
【0021】
第2トレイ22は、第1トレイ21に積載されるシートPの受け渡し先であって、シートPを機外に排出させる自動機外排出処理が実行可能である。自動機外排出処理は、第1トレイ21に積載されるシートPが所定量に達した場合に、当該シートPの排出動作を実行する処理である。
【0022】
第2トレイ台23は、第2トレイ22の載置台となる。第2トレイ台23は、ベース部23aと、取っ手部23bと、後端部23cとから構成されている。ベース部23aは、第2トレイ22を載置して受容する。取っ手部23bは、第2トレイ台23の前端部を構成し、第2トレイ台23を引っ張り、機外に移動させることができる。後端部23cは、第2トレイ台23の後端に位置し、スタッカ装置1の筺体11の前下縁部に係止することで、第2トレイ台23全体のスタッカ装置1からの離脱を防ぐことができる。
第2トレイ台23は、前後方向に移動可能であり、第2トレイ22は、前後方向に移動可能な第2トレイ台23に対し、着脱可能なように載置されている。
【0023】
サブトレイ24は、第1トレイ21に積載されるシートPが第2トレイ22に受け渡される動作が実行される場合、排出部16により排出されるシートPを積載する。サブトレイ24は、第1トレイ21の上方、且つ、筐体11の上部に設けられている。サブトレイ24へのシートPの積載は、例えば、何らかの不具合のため、第1トレイ21へのシートPの積載動作ができないが、排出部16によるシートPの排紙を継続させたいときになされる非常手段とすることが好ましい。よって、シートPの積載動作は、正常時には、第1トレイ21に対して行うこととする。なお、サブトレイ24に積載されているシートPは、例えば、ユーザの手操作によって第1トレイ21に移すことができ、第1トレイ21への積載動作を継続させることができる。
【0024】
第1トレイ21は、第2トレイ22の上方に設けられ、第1トレイ21に積載されるシートPが第2トレイ22に受け渡される動作が実行される場合、第2トレイ22に向かって下降するものである。
なお、筐体11の側面には報知部51および設定部52が設けられている。報知部51は、例えば、液晶ディスプレイから構成され、第2トレイ22の操作手順を報知する。設定部52は、第2トレイ22により実行可能である自動機外排出処理を実行するか否かが設定される設定内容を受け付ける。
【0025】
図1(a)は、排出部16により排出されるシートPの受け入れを開始する位置であるシート受入開始位置が、第1トレイ21の移動範囲のうち最上位置であって、且つ第1トレイ21の最上面に設定され、第1トレイ21およびサブトレイ24の何れにもシートPが積載されず、第2トレイ22にもシートPが受け渡されていない状態の一例を示す。図1(b)は、第1トレイ21が第2トレイ22へのシート受渡位置に位置し、シートPを積載している第1トレイ21が第2トレイ22まで下降した状態の一例を示す。よって、距離L_Aは、シート受入開始位置からシート受渡位置までの距離を示す。図1(b)において、シートPを第1トレイ21に積載させた積載高さH_Pは、限界積載枚数と、紙厚とに基づき定まるものである。
【0026】
なお、限界積載枚数に対応するシートPの積載量は、距離L_Aよりも小さくなるように設定されているが、例えば、限界積載枚数を超える印刷ジョブが設定された場合、つまり、積載高さH_Pが限界積載枚数に対応するシートPの積載量を超える場合、印刷ジョブの途中でスタッカ装置1の機外にシートPの束を排出する制御が実行される。
【0027】
第1トレイ21及び第2トレイ22のそれぞれは、例えば櫛歯状に構成されている。このような構成により、第1トレイ21が下降したとき、第1トレイ21に積載されているシートPの束をそのまま第2トレイ22に受け渡すことができる。
【0028】
図2は、本実施形態に係るスタッカ装置1の正面図である。図2に示すように、排出部16は、排出ローラ16Aと、切替部16Bとを備えている。排出ローラ16Aは、シートPを排出する。切替部16Bは、排出ローラ16Aの後段側に設けられ、排出ローラ16Aにより排出されるシートPの排出先を切り替える。
【0029】
スタッカ装置1が備えるシャッタ12は、筺体11の正面の開口部13を覆う。シャッタ12は、開くことにより第2トレイ22を、筐体11の正面側に設けられている開口部13から機外に移動させることができるので、第2トレイ22に受け渡されたシートPの束を機外に排出させることが可能となる。具体的には、シャッタ12が開いた場合、第2トレイ台23が、第2トレイ22と共に第2トレイ22に仮置きされているシートPを機外に排出させる。
【0030】
図3は、本実施形態に係るスタッカ装置1の機能構成を示すブロック図である。スタッカ装置1は、制御部41を備えている。また、制御部41は、CPU(Central Processing Unit)、ASIC(application specific integrated circuit)、又はファームウェア等並びにメモリから構成することができ、各種制御を実行することができる。
【0031】
スタッカ装置1は、シート受入位置検知センサ61、シート受渡位置検知センサ62、および、スイッチ71~73等を備えている。
シート受入位置検知センサ61は、第1トレイ21の位置がシート受入位置に配置されているか否かを検知する。シート受入位置検知センサ61は、例えば、接触式変位センサにより構成することができるがこれに限定されない。シート受入位置検知センサ61は、例えば、シート受入位置の周囲に1または複数箇所に配置することができる。
【0032】
シート受渡位置検知センサ62は、第1トレイ21の位置がシート受渡位置に配置されているか否かを検知する。シート受渡位置検知センサ62は、例えば、接触式変位センサにより構成することができるがこれに限定されない。シート受渡位置検知センサ62は、例えば、シート受渡位置の周囲に1または複数箇所に配置することができる。
【0033】
スイッチ71は、シャッタ12の開閉状態として、シャッタ12の半開を検知するセンサである。スイッチ71は、例えば、インタロックスイッチにより構成することができるがこれに限定されない。インタロックスイッチにより構成されるスイッチ71の接触子は、例えば、上下に移動するシャッタ12の移動可能位置の周囲に1または複数箇所に配置することができる。
【0034】
スイッチ72は、第2トレイ台の前後方向位置を検知するセンサである。スイッチ72は、第2トレイ22が機外に排出しているか否か、および、スタッカ装置1の装置内部に収納されているか否かを検出することができる。スイッチ72は、例えば、インタロックスイッチにより構成することができるがこれに限定されない。インタロックスイッチにより構成されるスイッチ72の接触子は、例えば、前後に移動する第2トレイ台の移動可能位置の周囲に1または複数箇所に配置することができ、特に、筺体11の後面部のうち、第2トレイ台23に対向する箇所に配置することができる。
【0035】
スイッチ73は、シャッタ12の開閉状態として、シャッタ12の全閉を検知するセンサである。スイッチ71は、例えば、インタロックスイッチにより構成することができるがこれに限定されない。インタロックスイッチにより構成されるスイッチ71の接触子は、例えば、上下に移動するシャッタ12の移動可能位置の周囲に1または複数箇所に配置することができ、特に、第2トレイ台23の取っ手部23bの上面に配置することができる。
【0036】
制御部41は、例えば駆動モータから構成される駆動部42Aを制御する。具体的には、制御部41は、スタッカ装置1の前段側に設けられている装置等による各種制御に基づき、駆動部42Aにより排出部16を制御する。
制御部41は、例えば駆動モータから構成される駆動部42Bを制御する。具体的には、制御部41は、シート受入位置検知センサ61およびシート受渡位置検知センサ62の検知結果に基づき、第1トレイ21の位置(高さ位置)を駆動部42Bにより制御する。駆動部42Bは、第1トレイ21を上下方向に移動させる。
【0037】
制御部41は、例えば駆動モータから構成される駆動部42Cを制御する。具体的には、制御部41は、スイッチ72の検知結果に基づき、第2トレイ台23の位置(前後方向位置)を駆動部42Cにより制御することで、第2トレイ22の位置を制御する。つまり、駆動部42Cは、第2トレイ22を前後方向に移動させるものであり、第2トレイ22を機外へ移動させることができる。
制御部41は、例えば駆動モータから構成される駆動部42Dを制御する。具体的には、制御部41は、スイッチ71,73の検知結果に基づき、シャッタ12の位置(高さ位置)を駆動部42Dにより制御する。つまり、駆動部42Dは、シャッタ12を上下方向に移動させることができる。
【0038】
設定部52は、入力部52Aと、出力部52Bとを備えている。入力部52Aは、例えばタッチパネルから構成されている。出力部52Bは、例えば液晶ディスプレイから構成されている。つまり、設定部52は、タッチパネル付き液晶ディスプレイとして機能する。
【0039】
スタッカ装置1が備える通信部53は、例えばスマートフォン81等又はリモートコントローラのような機器との通信を行うものである。例えば、スマートフォン81等又はリモートコントローラのような機器から自動機外排出処理の実行の制御がされてもよい。また、通信部53は、画像形成装置5と通信を行うものである。
【0040】
スタッカ装置1が備える電源部43は、スタッカ装置1を構成する各負荷に電力を供給する。スイッチ71~73は、開閉することで電源部43からの電源を供給したり遮断したりという電源遮断制御を実行することができる。スイッチ71~73の開閉状態は、電源遮断制御の結果を示しており、制御部41に出力される。制御部41は、スイッチ71~73から入力された電源遮断制御の結果に応じて駆動部42Bを制御することができる(詳細は後記)。
【0041】
なお、図3に示す画像形成装置5は、スタッカ装置1の前段側に設けられ、シートに画像を形成する。画像形成装置5は、画像が形成されたシートを排出部16に供給する。
【0042】
先述したように、スタッカ装置1のシャッタ12を開けたときは、駆動部品への電力供給を遮断し、シートの積載動作を一時的に停止するため、シート生産性の低下を招く。このシート生産性の低下は、積載動作の停止手段となる電源遮断の契機となるシャッタ12の位置に依存する。
【0043】
図4は、シャッタ12の電源遮断位置が高い場合の比較例である。図4(a)に示す符号SP1は、シャッタ12が半開してシャッタ12の下端部が到達したときにシートPの積載動作を停止するための電源遮断位置を示す。また、図4(b)には、スイッチ71により構成される電源遮断回路図を示す。
【0044】
図4(b)に示すように、電源部43から供給される電力は、駆動部42B、および、負荷群44に供給される。負荷群44は、スタッカ装置1を構成する各種負荷のうち、駆動部42Bの負荷を除く負荷の集合である。負荷群44には、例えば、駆動部42A,42C,42D(図3)が含まれる。
【0045】
スイッチ71は、駆動部42Bへの電力供給を制御する。スイッチ71は、全閉のシャッタ12を半開して(上方に移動)シャッタ12の下端部が電源遮断位置SP1に到達したときに開き(OFF)、駆動部42Bに対する電力供給停止を実現する。また、スイッチ71は、全開のシャッタ12を閉じて(下方に移動)、シャッタ12の下端部が電源遮断位置SP1に到達したときには閉じ(ON)、駆動部42Bに対する電力供給を実現する。
【0046】
なお、電源部43は、スイッチ74を介して電源プラグ45に接続されている。スイッチ74は、スタッカ装置1の前扉(図示せず)の開閉に対応する電源遮断スイッチとすることができるが、本発明には関与しない。
【0047】
図4(a)に示すように、電源遮断位置SP1を高い位置に設定した場合、全閉のシャッタ12を開いてシャッタ12の下端部が電源遮断位置SP1に到達するまでの距離が相対的に大きくなるため、駆動部42Bに対する電源遮断の条件を満たすのは容易でない。よって、シートPの積載動作を継続させ易くなるため、生産性は高いといえる。
【0048】
しかし、シャッタ12の下端部が電源遮断位置SP1に到達する時点で、シャッタ12による開口部13(図2)の被覆面積は相対的に小さく、スタッカ装置1の正面の開口量は相当大きい。よって、シャッタ12の下端部が電源遮断位置SP1に到達していなくても、図4(a)の矢印Y1に示すように、装置内部に手や指を入れることが容易になっている。にもかかわらず、シャッタ12の下端部が電源遮断位置SP1に到達していないため、積載動作自体は中止していても、駆動部42Bに対する電力供給は止められていない。この場合、何らかの要因で第1トレイ21が暴走し、装置内部に入れた手や指を挟んでしまうという事故が起こり得てしまう。よって、必要となる安全性を確保するために、電源遮断位置SP1を高い位置に設定することは好ましくない。
【0049】
また、第2トレイ22は、第2トレイ台23から着脱可能であるが、第2トレイ22が無い状態で第2トレイ台23がスタッカ装置1内に収納されていた場合には、装置内部の空間がより一層大きくなり、装置内部に手や指を入れることがより容易になっている。よって、必要となる安全性を確保するために、電源遮断位置SP1を高い位置に設定することはより好ましくない。
【0050】
図5は、シャッタ12の電源遮断位置が低い場合の比較例である。図5(a)に示す電源遮断位置SP1は、図4(a)に示す電源遮断位置SP1よりも低い。図5(b)に示す電源遮断回路図は、図4(a)に示す電源遮断回路図と同じである。
【0051】
図5(a)に示すように、電源遮断位置SP1を低い位置に設定した場合、全閉のシャッタ12を開いてシャッタ12の下端部が電源遮断位置SP1に到達するまでの距離が相対的に小さくなるため、駆動部42Bに対する電源遮断の条件を満たすのは容易である。つまり、シャッタ12を少しでも開けば、駆動部42Bに対する電力供給は止められ、積載動作自体を中止することができる。この場合、シャッタ12の下端部が電源遮断位置SP1に到達する時点で、シャッタ12による開口部13(図2)の被覆面積は相対的に大きく、スタッカ装置1の正面の開口量は相当小さい。よって、シャッタ12の下端部が電源遮断位置SP1より上方に移動していても、図5(a)の矢印Y2に示すように、装置内部に手や指を入れることが困難である。よって、電源遮断位置SP1を低い位置に設定することは、必要となる安全性を確保する上で好ましいといえる。
【0052】
しかし、全閉のシャッタ12を開いてシャッタ12の下端部が電源遮断位置SP1に到達するまでの距離が相対的に小さくなるため、駆動部42Bに対する電源遮断の条件を満たすのは容易となってしまう。よって、シートPの積載動作を継続させづらくなるため、生産性は低いといえる。
【0053】
特に、図5(c)に示すように、第2トレイ22が載置されていない第2トレイ台23をスタッカ装置1の内部に収納したり、スタッカ装置1から取り出したりしたいだけであっても、第2トレイ台23の高さ寸法だけシャッタ12を開けば、シャッタ12の下端部が電源遮断位置SP1より上方に移動してしまう。このため、第2トレイ22が載置されていない第2トレイ台23の出し入れの度に、シートPの積載動作を中止しなければならず、生産性の低下を招く。
なお、図5(c)に示す符号3は、シートPが積載されている第2トレイ22を、第2トレイ台23から移し替えて運び出す台車である。
【0054】
上記事情に鑑みて、本実施形態のスタッカ装置1は、制御部41によって、駆動部42Bに対する電力供給または電源遮断を、シャッタ12の高さ位置、および、第2トレイ台23の引き出し位置、つまり、前後方向位置の組合せに基づいて実行する。この組合せにより、スタッカ装置1の装置内部に手や指を入れることができないという安全性を保証しつつ、シャッタ12が多少開いていてもシートPの積載動作を継続させるという生産性の向上を図る。
【0055】
図6は、本実施形態の積載動作(その1)の説明図である。図6(a)は、スタッカ装置1の左側面図である。図6(a)に示すように、シャッタ12が全閉であり、第1トレイ21が最上位(シート受入位置)に位置しているとき、制御部41(図3)は、第1トレイ21にシートPを積載する積載動作を実行することができる。
【0056】
図6(a)に示す符号SP1は、シャッタ12が半開してシャッタ12の下端部が到達したときにシートPの積載動作を停止するための、本実施形態の電源遮断位置を示す。電源遮断位置SP1は、シャッタ12の下端部が、第2トレイ台23に載置されている第2トレイ22に積載されたシートPを機外に排出可能となる位置であり、積載されたシートPを機外に排出可能となる程度にシャッタ12が半開する位置となる。電源遮断位置SP1は、例えば、第2トレイ台23に載置されている第2トレイ22の上面高さ位置よりも所定量だけ上方の位置とすることができる。
図6(a)に示す符号TPは、筺体11の後面部の前後方向位置となる電源遮断位置を示す。第2トレイ台23をスタッカ装置1の装置内部に収納した場合、第2トレイ台23の後端部23cは、筺体11の後面部に当接し、電源遮断位置TPに一致する。
図6(a)に示す符号SP2は、全閉したシャッタ12の下端部の高さ位置となる電源遮断位置を示す。第2トレイ台23をスタッカ装置1の装置内部に収納した場合、取っ手部23bは、シャッタ12の下方に位置する。よって、全閉したシャッタ12の下端部は、取っ手部23bに当接しており、電源遮断位置SP2は、取っ手部23bの上面の高さ位置に一致する。
【0057】
図6(b)には、スイッチ71~73により構成される電源遮断回路を示す。スイッチ71は、全閉のシャッタ12を半開して(上方に移動)シャッタ12の下端部が電源遮断位置SP1に到達したときに開き(OFF)、駆動部42Bに対する電力供給停止を実現する。また、スイッチ71は、全開のシャッタ12を閉じて(下方に移動)、シャッタ12の下端部が電源遮断位置SP1に到達したときには閉じ(ON)、所定条件を満たせば、駆動部42Bに対する電力供給を実現する。
【0058】
スイッチ72は、第2トレイ台23がスタッカ装置1の装置内部に収納され、第2トレイ台23の後端部23cが電源遮断位置TPに到達するまでの間は閉じている(ON)。また、スイッチ72は、第2トレイ台23の後端部23cが電源遮断位置TPに到達し、第2トレイ台23が収納されたときに開く(OFF)。
【0059】
スイッチ73は、シャッタ12が開き(上方に移動)シャッタ12の下端部が電源遮断位置SP2の上方に位置するときに開く(OFF)。また、スイッチ73は、シャッタ12を全閉し、シャッタ12の下端部が電源遮断位置SP2に到達したときには閉じる(ON)。
【0060】
図6(b)に示すように、本実施形態では、スイッチ71~73の接続形態を、スイッチ71,72が直列に、スイッチ71,73が直列に、かつ、スイッチ72,73が並列に接続された、いわば1直列/2並列接続とする。スイッチ71が閉じている場合、スイッチ72,73の少なくともいずれかが閉じているとき、駆動部42Bに対する電力供給が実現する。換言すれば、スイッチ71~73から電源遮断制御の結果を入力される制御部41は、スイッチ71~73の開閉の組合せによって電源遮断を実行する。スイッチ71~73の開閉の組合せは、電源遮断位置SP1、SP2に対するシャッタ12の高さ位置、および、電源遮断位置TPに対する第2トレイ台23の前後方向位置に基づいて決定されるため、電源遮断はソフト制御を介しないで実行される。
【0061】
図6(a)、(b)に示すように、第2トレイ台23がスタッカ装置1の装置内部に収納され、シャッタ12が全閉した場合、シャッタ12の下端部が電源遮断位置SP1より下方に位置するためスイッチ71は閉じる(ON)。また、第2トレイ台23の後端部23cが電源遮断位置TPに到達するためスイッチ72は開く(OFF)。また、シャッタ12の下端部が電源遮断位置SP2に到達するためスイッチ73は閉じる(ON)。よって、スイッチ71,73を介して、電源部43からの電源が駆動部42Bに供給される、という通電が実現され、スタッカ装置1は、第1トレイ21へのシートPの積載動作を実行することができる。このとき、シャッタ12は全閉であるため、手や指を入れることはできず、安全性は高い。
【0062】
また、図6(a)に示すように、第2トレイ台23がスタッカ装置1の装置内部に収納され、シャッタ12が全閉した場合において、不用意にシャッタ12が少しでも開いてしまったとする。この場合、シャッタ12の下端部が電源遮断位置SP2から上昇に移動するため、スイッチ73は開く(OFF)。よって、スイッチ73が開いたまま(OFF)であるため、駆動部42Bに対する電源部43からの電源が遮断され、シートPの積載動作が直ちに中止される。よって、不用意にシャッタ12が少しでも開いてしまった事象に対する安全性を確保することができる。
【0063】
また、制御部41は、第2トレイ台23の前後方向位置に基づいて、シャッタ12の高さ位置を決定することができる。例えば、機外に移動したり、スタッカ装置1の装置内部に移動したりする第2トレイ台23の上面高さに合わせてシャッタ12の高さ位置を変更するように、シャッタ12および第2トレイ台23の動作制御を実行することができる。このような動作制御により、第2トレイ台23の出し入れの間、シャッタ12と第2トレイ台23との間に隙間を生じさせ無くすることができるため、手や指を入れることができず、必要となる安全性を確保することができる。
【0064】
上記の動作制御は、第2トレイ台23に第2トレイ22が載置されていない場合のみならず、第2トレイ22が載置されている場合にもあてはまる。つまり、機外に移動したり、スタッカ装置1の装置内部に移動したりする第2トレイ台23に載置された第2トレイ22の上面高さに合わせてシャッタ12の高さ位置を変更するように、シャッタ12および第2トレイ台23の動作制御を実行することができる。結果的に、第2トレイ22が載置された第2トレイ台23の出し入れの間、シャッタ12と第2トレイ22との間に隙間を生じさせ無くすることができるため、手や指を入れることができず、必要となる安全性を確保することができる。
【0065】
図7は、本実施形態の積載動作(その2)の説明図である。図7(a)は、スタッカ装置1の左側面図である。図7(a)に示すように、第1トレイ21が最下位(シート受渡位置)に下降し、第1トレイ21に積載されていたシートPが第2トレイ22に受け渡されたとき、シートPを機外に排出するためシャッタ12をほぼ全開する(シャッタ12の開口量は、シートPの積載量に応じた量であればよい)。
【0066】
図7(a)、(b)に示すように、シャッタ12がほぼ全開した場合、シャッタ12の下端部が電源遮断位置SP1より上方に位置するためスイッチ71は開く(OFF)。よって、スイッチ72,73の開閉状態に関わらず、駆動部42Bに対する電源部43からの電源が遮断され、スタッカ装置1は、第1トレイ21へのシートPの積載動作(第1トレイ21の上昇)を実行することができない。しかしながら、シャッタ12が開いており装置内部に手や指を入れることができたとしても、第1トレイ21は最下位に位置するため、第1トレイ21に手や指を挟むという事故は生じることは無く、安全性は高いといえる。
【0067】
図8は、本実施形態の排出動作の説明図である。図8(a)は、スタッカ装置1の左側面図である。図8(a)に示すように、第2トレイ台23を、シートPを積載した第2トレイ22が載置された状態で引き出し、筺体11の前下縁部に係止している後端部23cに当接するまでシャッタ12を閉じる。このとき、シートPを積載した第2トレイ22を台車3に引き渡して外部へ運び出す間、制御部41(図3)は、第1トレイ21にシートPを積載する積載動作を実行することができる。
【0068】
図8(a)、(b)に示すように、筺体11の前下縁部に係止している後端部23cに当接するまでシャッタ12を閉じた場合、シャッタ12の下端部が電源遮断位置SP1より下方に位置するためスイッチ71は閉じる(ON)。また、第2トレイ台23の後端部23cは電源遮断位置TPから離れているためスイッチ72は閉じる(ON)。また、第2トレイ台23の後端部23cの上面は、第2トレイ台23の取っ手部23bの上面よりも高い位置にあることから、シャッタ12の下端部が電源遮断位置SP2には到達せず、スイッチ73は開く(OFF)。
【0069】
よって、スイッチ71,72を介して、電源部43からの電源が駆動部42Bに供給される、という通電が実現され、スタッカ装置1は、第1トレイ21へのシートPの積載動作を実行することができる。このとき、シャッタ12は後端部23cに当接して閉まっているため、手や指を入れることはできず、安全性は高い。
【0070】
図9A図9Cは、第2トレイが載置されている第2トレイ台の収納動作の説明図である。図9A(a-1)に示すように、台車3によってシートPが運び出された後(図8参照)、機外に引き出されている第2トレイ台23に第2トレイ22を載置し、第2トレイ22および第2トレイ台23をスタッカ装置1の内部に収納する収納動作が実行される。
【0071】
図9A(b-1)は、図9A(a-1)に対応する電源遮断回路図である。図9A(a-1)において、シャッタ12は、図8(a)と同様、筺体11の前下縁部に係止している後端部23cに当接して閉じている。このため、図9A(b-1)に示す電源遮断回路図は、図8(b)に示す電源遮断回路図と同じである。
【0072】
よって、スイッチ71,72を介して、電源部43からの電源が駆動部42Bに供給される、という通電が実現され、スタッカ装置1は、第1トレイ21へのシートPの積載動作を実行することができる。このとき、シャッタ12は後端部23cに当接して閉まっているため、手や指を入れることはできず、安全性は高い。
【0073】
図9A(a-1)の状態の後、図9B(a-2)に示すように、第2トレイ22を載置した第2トレイ台23を収納するため、シャッタ12を半開する。このときシャッタ12の上方への移動量は、シャッタ12の下端部が、第2トレイ台23に載置された第2トレイの上面の位置よりも高く、かつ、電源遮断位置SP1よりも低くなる移動量である。
【0074】
図9B(b-2)は、図9B(a-2)に対応する電源遮断回路図である。図9B(a-2)、(b-2)に示すように、シャッタ12が半開したとしても、シャッタ12の下端部が電源遮断位置SP1よりも上方に超えることは無いため、スイッチ71は閉じたままである(ON)。また、第2トレイ台23の後端部23cは電源遮断位置TPから離れたままであるためスイッチ72は閉じたままである(ON)。また、半開によって上方に移動したシャッタ12の下端部は電源遮断位置SP2には到達しないため、スイッチ73は開いたままである(OFF)。
【0075】
よって、スイッチ71,72を介して、電源部43からの電源が駆動部42Bに供給される、という通電は維持され、スタッカ装置1は、第1トレイ21へのシートPの積載動作を継続実行することができる。このとき、第2トレイの存在によって、シャッタ12が半開していても、手や指を入れることはできず、安全性は高い。
【0076】
図9B(a-2)の状態の後、図9C(a-3)に示すように、第2トレイ22がスタッカ装置1の装置内部に完全に収納され、第2トレイ台23の大部分が装置内部に収納されたタイミングでシャッタ12を全閉する。その結果、シャッタ12の下端部が、第2トレイ台23の取っ手部24bの上面に当接し、電源遮断位置SP2に到達する。
【0077】
図9C(b-3)は、図9C(a-3)に対応する電源遮断回路図である。図9C(a-3)、(b-3)に示すように、シャッタ12の下端部が電源遮断位置SP2に到達した場合、シャッタ12の下端部が電源遮断位置SP1より下方に位置するためスイッチ71は閉じたままである(ON)。また、第2トレイ台23の後端部23cは電源遮断位置TPから離れたままであるためスイッチ72は閉じたままである(ON)。また、シャッタ12の下端部が電源遮断位置SP2に到達したため、スイッチ73は閉じる(ON)。
【0078】
よって、スイッチ71~73を介して、電源部43からの電源が駆動部42Bに供給される、という通電は維持され、スタッカ装置1は、第1トレイ21へのシートPの積載動作を継続実行することができる。このとき、シャッタ12は全閉しているため、手や指を入れることはできず、安全性は高い。
【0079】
図9C(a-3)の状態の後、図9C(a-4)に示すように、第2トレイ台23の取っ手部23bもスタッカ装置1の装置内部に収納され、第2トレイ台23の全体が装置内部に完全に収納され、収納が完了する。このとき、シャッタ12の下端部は、第2トレイ台23の取っ手部24bの上面に当接したままであり、電源遮断位置SP2に到達したままである。また、第2トレイ台23の後端部23cは、筺体11の後面部に当接し、電源遮断位置TPに到達する。
【0080】
図9C(b-4)は、図9C(a-4)に対応する電源遮断回路図である。図9C(a-4)、(b-4)に示すように、シャッタ12の下端部は電源遮断位置SP2に到達したままであり、シャッタ12の下端部が電源遮断位置SP1より下方に位置するためスイッチ71は閉じたままである(ON)。また、第2トレイ台23の後端部23cは電源遮断位置TPに到達するためスイッチ72は開く(OFF)。また、シャッタ12の下端部が電源遮断位置SP2に到達したままであるため、スイッチ73は閉じたままである(ON)。
【0081】
よって、スイッチ71,73を介して、電源部43からの電源が駆動部42Bに供給される、という通電は維持され、スタッカ装置1は、第1トレイ21へのシートPの積載動作を継続実行することができる。このとき、シャッタ12は全閉しているため、手や指を入れることはできず、安全性は高い。
【0082】
図10は、収納動作における各スイッチで発生する電気信号のタイムチャートである。図10(a)は、シャッタ12(下端部)の高さ位置の遷移を示すグラフである。また、図10(b)は、第2トレイ台23の後端部23cの前後方向位置の遷移を示すグラフである。また、図10(c)は、スイッチ71~73で発生する電気信号の振幅の遷移を示す。
【0083】
図9A(a-1)の状態が、図10に示す、収納動作の時刻0での状態になる。まず、制御部41は、シャッタ12の下端部を、第2トレイ台23の後端部23の上面の高さ位置から、第2トレイ台23に載置されている第2トレイ22の上面の高さ位置に上昇させる。上昇完了時の時刻はt1とする。時刻0~t1の期間は、制御部41は、第2トレイ台23をスタッカ装置1の装置内部に移動しない。また、上昇後のシャッタ12の下端部は、電源遮断位置SP1よりも下方となる。
【0084】
次に、制御部41は、第2トレイ22が載置されている第2トレイ台23をスタッカ装置1の装置内部に移動させる。移動完了時の時刻はt2とする。時刻t1~t2の期間は、制御部41は、シャッタ12を移動しない。図9B(a-2)の状態は、収納動作の時刻t2での状態になる。図9B(a-2)に示すように、時刻t2において、第2トレイ22は、シャッタ12の後方に位置し、スタッカ装置1の装置内部に収納されている。一方、第2トレイ台23の取っ手部23bは、シャッタ12の下方に位置し、第2トレイ台23全体が装置内部に収納されているわけではない。
【0085】
次に、制御部41は、シャッタ12を全閉する。全閉完了時の時刻はt3とする。時刻t2~t3の期間は、制御部41は、第2トレイ台23をスタッカ装置1の装置内部に移動しない。図9C(a-3)の状態は、収納動作の時刻t3での状態になる。図9C(a-3)に示すように、時刻t3において、シャッタ12の下端部は、第2トレイ台23の取っ手部23bの上面に当接する。
【0086】
次に、制御部41は、第2トレイ22が載置されている第2トレイ台23全体をスタッカ装置1の装置内部に移動させる。移動完了時の時刻はt4とする。時刻t3~t4の期間は、制御部41は、シャッタ12を移動しない。図9C(a-4)の状態は、収納動作の時刻t4での状態になる。図9B(a-2)に示すように、時刻t4において、第2トレイ台23全体が装置内部に収納される。
【0087】
図10(c)に示すように、収納動作中、シャッタ12の下端部が電源遮断位置SP1より上方に移動することが無いため、スイッチ71は常時ONのままである。また、スイッチ73は、時刻t2でOFFからONに切り替わり、スイッチ72は、時刻t3でONからOFFに切り替わるが、時刻t2~t3の間はスイッチ72,73が共にONの状態を経由している。つまり、スイッチ72,73が共にOFFの状態になる時間帯が存在しない。
【0088】
このため、制御部41は、収納動作中、駆動部42Bに対する通電を常時維持させることができる。その結果、電源遮断によるシートPの積載動作の中止無しで、第2トレイ台23の収納動作を実行することができる。換言すれば、収納動作中であっても、シートPの積載動作の中止期間であるダウンタイムを回避することができ、生産性の向上に資する。なお、図9A図9Cを参照して既に説明した通り、収納動作中の安全性は高いままである。従来では、安全性を重視するため、収納動作中にシャッタを開けたとき電源遮断していたためダウンタイムを回避することができず、生産性の向上に限界があった。
【0089】
本実施形態の効能を定量的に評価することができる具体例について説明する。図11は、3000枚のシートが積載されたときの動作手順S1~S14である。また、図12Aは、図11に示す動作手順S1~S6の各々に対応するスタッカ装置の左側面図(a)~(f)であり、図12Bは、図11に示す動作手順S7~S14に対応するスタッカ装置の左側面図(g)~(n)である。
【0090】
まず、スタッカ装置1にて、第1トレイ21に3000枚のシートPの積載が完了する(S1)。次に、スタッカ装置1の制御部41は、第1トレイ21が、シート受入開始位置からシート受渡位置にまで下降させる(S2)。その結果、第1トレイ21に積載されていたシートPは、第2トレイ台23に載置されている第2トレイ22に積載される。
【0091】
次に、スタッカ装置1の制御部41は、シャッタ12を全開する(S3)。これにより、第2トレイ台23に積載されているシートPの全体が開放される。次に、スタッカ装置1の制御部41は、第2トレイ台23に載置されており、かつ、シートPが積載されている第2トレイ22を機外に移動する(S4)。
【0092】
次に、スタッカ装置1の制御部41は、シャッタ12を閉じる(S5)。このとき、既に説明したように、シャッタ12の下端部は、第2トレイ台23の後端部23cの上面に当接し、電源遮断位置SP1よりも下方に、かつ、電源遮断位置SP2よりも上方に位置する。次に、第1トレイ21が、シート受渡位置からシート受入開始位置にまで上昇する(S6)。
【0093】
次に、スタッカ装置1の制御部41は、第1トレイ21へのシートP1の積載動作を再開する(S7)。次に、機外に移動した第2トレイ22に載置されているシートPが台車3に受け渡される(S8)。その結果、シートPが外部に運び出される。次に、シートPの積載が無くなった第2トレイ22が第2トレイ台23にセットされる(S9)。
【0094】
次に、従来の積載動作であれば、スタッカ装置1の制御部41は、第2トレイ台23の収納動作のため、積載動作停止要求を出力する(S10)。しかし、本実施形態によれば、S10の動作手順は省略され、積載動作を停止させることなく、継続することができる。
【0095】
次に、スタッカ装置1の制御部41は、シャッタ12を半開する(S11)。このとき、既に説明したように、シャッタ12の下端部は、電源遮断位置SP1を超えないように制御する。次に、スタッカ装置1の制御部41は、第2トレイ台23に載置されている第2トレイ22を装置内部に移動する(S12)。このとき、第2トレイ22の全体が装置内部に収納され、第2トレイ台23の大部分が装置内部に収納される。次に、スタッカ装置1の制御部41は、シャッタ12を全閉する(S13)。このとき、既に説明したように、シャッタ12の下端部は、第2トレイ台23の取っ手部23bの上面に当接し、電源遮断位置SP2に到達する。また、スタッカ装置1の制御部41は、第2トレイ台23の全体を装置内部に収納する。
【0096】
次に、従来の積載動作であれば、スタッカ装置1の制御部41は、積載動作要求を出力し、3000枚のシートP1の積載を実行する(S14)。しかし、本実施形態によれば、元々、積載動作停止要求(S10参照)を出力していないため、S14の動作手順は省略され、積載動作を継続させている。
【0097】
以降、S1の動作手順に戻り、積載動作を繰り返し、ユーザが指定した枚数分の画像形成および排出が完了した後、動作終了となる。
【0098】
スタッカ装置1にシートを排出する画像形成装置5の排出線速が140ppm(page per minutes)であったとする。すると、3000枚の積載に要する時間は、約21分となる。S1~S14の動作手順のうち、ダウンタイムに相当する動作手順は、S2~S6、S10~S14である。
【0099】
スタッカ装置1の性能等によるが、S2~S6の動作手順のそれぞれに要する時間が5secであり、S2~S6の動作手順の積算値が25secであったとする。また、S10の動作手順に要する時間が10secであり、S11~S13の動作手順のそれぞれに要する時間が5secであり、S14の動作手順に要する時間が20secであり、S10~S14の動作手順の積算値が45secであったとする。本実施形態によれば、S10、S14動作手順が無く、第2トレイ台23の収納動作中であっても積載動作を継続させることができる。よって、S10~S14の動作手順に相当するダウンタイムが無くなり、ダウンタイムの総時間は、約1/3程度に短縮される(70sec→25sec)。その結果、1時間あたりの生産性を300枚程度向上させることができる。また、本実施形態では、シャッタ12が大きく開いている時間が限定的であるため(S3、S4の動作手順のみ)、積載動作の安全性は十分に保証されている。
【0100】
(第2トレイ22が載置されていない第2トレイ台23の収納動作)
第2トレイ台23の収納動作に関して、第2トレイ22が載置されている第2トレイ台23(図9A図9C参照)ではなく、第2トレイ22が載置されていない第2トレイ台23をスタッカ装置1の装置内部に収納する場合がある。図13は、第2トレイが載置されていない第2トレイ台の収納動作の説明図である。
【0101】
第2トレイ22が載置されていない第2トレイ台23を収納するため、シャッタ12を半開する。このときシャッタ12の上方への移動量は、第2トレイ22が載置されている第2トレイ台23を収納するためにシャッタ12を上方へ移動させるときの移動量(図9B(a-2)参照)よりも十分に小さくすることができる。よって、第2トレイ22が載置されていない第2トレイ台23を収納するための、シャッタ12の上方への移動量は、シャッタ12の下端部が、第2トレイ台23に載置された第2トレイの上面の位置よりも高く、かつ、電源遮断位置SP1よりも低くなる移動量である。
【0102】
第2トレイ22が載置されていない第2トレイ台23のその後の収納動作は、第2トレイ22が載置されている第2トレイ台23のその後の収納動作と同じであり(図9C(a-3)、(a-4))、説明を省略する。また、第2トレイ22が載置されていない第2トレイ台23の収納動作に対する電源遮断回路図は、既に説明した、第2トレイ22が載置されている第2トレイ台23の収納動作に対する電源遮断回路図(図9A(b-1)~図9C(b-4)参照)と同じであるため、説明を省略する。また、第2トレイ22が載置されていない第2トレイ台23の収納動作における各スイッチで発生する電気信号のタイムチャートは、図10と同じになるため、説明を省略する。
【0103】
よって、第2トレイ22が載置されていない第2トレイ台23の収納動作であっても、高い安全性を維持しつつ、シートPの積載動作の中止期間であるダウンタイムを回避することができ、生産性の向上に資する。
【0104】
(降下状態にある第2トレイ台の収納動作)
第2トレイ台23は、ベース部23aが昇降し、第2トレイ台23自身の高さ寸法を変更する昇降機能を有することができる。昇降機能により、第2トレイ台23に載置されている第2トレイ22の高さ位置を変更することできる。第2トレイ台23の収納動作に関して、第2トレイ22が載置されており、降下状態にある第2トレイ台23をスタッカ装置1の装置内部に収納する場合がある。図14は、第2トレイが載置されており、降下状態にある第2トレイ台の収納動作の説明図である。
【0105】
降下状態にある第2トレイ台23に載置された第2トレイ22の上面の高さ位置は、第2トレイ22が載置されておらず、上昇状態にある第2トレイ台23の上面の高さ位置と同じにすることができる。よって、図13に示す収納動作における第2トレイ台23が上昇状態にあるとした場合、図14に示す収納動作は、既に説明した、図13に示す収納動作と同じにすることができる。
【0106】
よって、第2トレイ22が載置されており、降下状態にある第2トレイ台23の収納動作に対する電源遮断回路図は、既に説明した、第2トレイ22が載置されている第2トレイ台23の収納動作に対する電源遮断回路図(図9A(b-1)~図9C(b-4)参照)と同じであるため、説明を省略する。また、第2トレイ22が載置されており、降下状態にある第2トレイ台23の収納動作における各スイッチで発生する電気信号のタイムチャートは、図10と同じになるため、説明を省略する。
【0107】
よって、第2トレイ22が載置されており、降下状態にある第2トレイ台23の収納動作であっても、高い安全性を維持しつつ、シートPの積載動作の中止期間であるダウンタイムを回避することができ、生産性の向上に資する。
【0108】
本実施形態によれば、シャッタ12の高さ位置、および、第2トレイ台23の前後方向位置に基づいて、少なくとも第1トレイ21の駆動部42Bに対する電源遮断を実行する。このため、スタッカ装置1の内部に手や指などを入れることができないようにしつつ、シートPの積載動作を実行することができる動作手順をスタッカ装置1に提供することができる。
したがって、スタッカ装置1のシートの積載動作について、必要となる安全性を確保しつつ、生産性を向上させることができる。
【0109】
特に、機外に移動した第2トレイ23をスタッカ装置1の内部に収納する場合であっても、シートPの積載動作を中止する必要が無いため、収納動作中のダウンタイムを削減することができる。
また、このようなダウンタイムの削減は、前後方向に移動可能な第2トレイ台23に対し、着脱可能なように載置されている場合にも実現することができる。
また、このようなダウンタイムの削減は、機外に移動した第2トレイ23に第2トレイ22が載置されているか否か、第2トレイ23の昇降機能によって降下状態にあるか否かによらず実現することができる。
また、第2トレイ台23の前後方向位置、および、第2トレイ22が第2トレイ台23に載置されているか否かに基づいてシャッタ12の高さ位置を決定することで、手や指を入れることができないようにし、必要となる安全性を確保することができる。
【0110】
また、スイッチ71~73の開閉の組合せで電源遮断を実行するため、低コストで、必要となる安全性を確保しつつ、生産性を向上させることができる。
特に、スイッチ71~73を1直列/2並列接続とすることで、上記の電源遮断を実現することができる。
また、本実施形態のスタッカ装置1と、画像形成装置5とを備える画像形成システムは、中止が低減された積載動作に応じて画像形成処理を継続させることができるため、必要となる安全性を確保しつつ、生産性を向上させることができる。
【0111】
(変形例)
(a)本発明は、スタッカ装置1のみならず、スタッカ装置1、および、スタッカ装置1と通信可能に接続される画像形成装置5の組合せとして構成される画像形成システムにも適用することができる。画像形成システムを構成するスタッカ装置1は、1または複数台であってもよい。また、画像形成システムを構成する画像形成装置5は、1または複数台であってもよい。
【0112】
(b)第1トレイ21に対するシートPの積載動作は、第2トレイ22が載置されていない第2トレイ台23が、スタッカ装置1の内部に収納されていたとしても実行することができる。シートPの排出動作を実行する場合、第2トレイ22の高さ寸法に応じて電源遮断位置SP1を低くするようにスイッチ71を配置することができる。これにより、第2トレイ22が載置されていないことで、第2トレイ台23の上方に空間が形成されるが、排出動作の際、シャッタ12が開いて当該空間が開放される前に電源遮断を実行することができ、安全性を確保することができる。
【0113】
(c)スイッチ71~73に代えて、電源遮断の制御を実行する機能部を、CPU、ASIC、又はファームウェア等、並びにメモリから構成してもよい。この場合、例えば、CPU等を複数用意し、シャッタ12の1または複数の位置、および、第2トレイ台23の1または複数の位置を監視する機能部を、制御部41に備えることが好ましい。
【0114】
(d)本発明において、スタッカ装置1が積載するシートPは、用紙、フィルム、布地などを含むことができる。
【0115】
(e)本発明は、第2トレイ22が第2トレイ台23に対し、着脱可能でなく、つまり、第2トレイ22が第2トレイ台23から取り外すことができないという他の形態をとるスタッカ装置1に対しても適用することができる。他の形態のスタッカ装置1では、機外に排出された第2トレイ22上のシート束だけが取り出され、運び出される。また、他の形態のスタッカ装置1においては、第2トレイ22および第2トレイ台23が実質的に一体化しているため、第2トレイ台23に関する制御は、第2トレイ22に関する制御として取り扱うことができる。例えば、他の形態のスタッカ装置1は、制御部41によって、駆動部42Bに対する電力供給または電源遮断を、シャッタ12の高さ位置、および、第2トレイ22の引き出し位置、つまり、前後方向位置の組合せに基づいて実行することができる。
【符号の説明】
【0116】
1 スタッカ装置
5 画像形成装置
11 筺体
12 シャッタ
13 開口部
16 排出部
21 第1トレイ
22 第2トレイ
23 第2トレイ台
23a ベース部
23b 取っ手部
23c 後端部
24 サブトレイ
41 制御部
42A~42D 駆動部
43 電源部
44 負荷群
51 報知部
52 設定部
53 通信部
61 シート受入位置検知センサ
62 シート受渡位置検知センサ
71 スイッチ(第1スイッチ)
72 スイッチ(第2スイッチ)
73 スイッチ(第3スイッチ)
81 スマートフォン
P シート
SP1,SP2,TP 電源遮断位置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図9C
図10
図11
図12A
図12B
図13
図14