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  • 特許-ボールねじ装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-31
(45)【発行日】2022-11-09
(54)【発明の名称】ボールねじ装置
(51)【国際特許分類】
   F16H 25/22 20060101AFI20221101BHJP
【FI】
F16H25/22 Z
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2018206047
(22)【出願日】2018-10-31
(65)【公開番号】P2020070885
(43)【公開日】2020-05-07
【審査請求日】2021-06-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000004204
【氏名又は名称】日本精工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】特許業務法人栄光特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】野中 孝明
【審査官】鷲巣 直哉
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第05704250(US,A)
【文献】特開平02-221747(JP,A)
【文献】実開平05-061552(JP,U)
【文献】実開平04-039460(JP,U)
【文献】特開昭61-065959(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16H 25/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周面に螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸と、
内周面に螺旋状のねじ溝を有し、前記ねじ軸に外嵌されて軸方向に配列された第一ナット及び第二ナットと、
前記ねじ軸の前記ねじ溝と前記第一ナット及び前記第二ナットのそれぞれの前記ねじ溝との間に形成された転動路に転動可能に配置された複数の転動体と、
を備えるボールねじ装置であって、
給電されることで、前記第一ナットと前記第二ナットとに、軸回りに相対的に回転力を生じさせて予圧を付与する駆動部を備え
前記駆動部は、前記第一ナット及び前記第二ナットの一方に設けられたステータと、前記第一ナット及び前記第二ナットの他方に設けられたロータとから構成され、前記給電により前記ロータが前記ステータに対して回転力を生じさせるボールねじ装置。
【請求項2】
前記駆動部によって予圧が付与されていない状態において、前記第一ナットと前記第二ナットとを軸方向に反発させて予圧を付与する弾性部材を備える
請求項に記載のボールねじ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボールねじ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
工作機械等に用いられるボールねじ装置について、切削加工時の剛性確保や位置決め精度を向上させるために、ボールねじには予圧が付与されている。予圧はねじ軸やナットの回転の抵抗となるため、高速送りや移動量が多い場合にはボールねじ発熱の原因となる。そこで、加工時と移動時で、予圧を調整可能とするボールねじ装置が提案されている。
【0003】
予圧を調整可能とするボールねじ装置として、軸方向に分割された二つのナットの間に設けられた圧電素子等のアクチュエータによって、二つのナットの間座の大きさを変えて各ナットにかかる荷重を変更し、ボールに付与される予圧を変更する機構を備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、ボールねじのナットの外周側に電動モータを組み込み、この電動モータによってナットを回動させることで、ねじ軸を直線運動させる電動アクチュエータが知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開平2-221747号公報
【文献】特開2017-155762号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、二つのナットの間座の大きさを圧電素子等のアクチュエータで変えて予圧を変更する特許文献1に記載のボールねじ装置では、付与する予圧を微小にかつ迅速に調整することが困難であった。また、ボールとねじ溝との接触箇所が摩耗すると、予圧を適切に調整することが困難となるおそれがある。
【0007】
特許文献2に記載の電動アクチュエータは、電動モータによってナットに回転力を付与することでねじ軸を直線運動させるもので、予圧を可変して調整することはできない。
【0008】
本発明は、上記事項に鑑みてなされたものであり、その目的は、状況に応じて予圧を迅速かつ適切に調整することが可能なボールねじ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は下記構成からなる。
外周面に螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸と、
内周面に螺旋状のねじ溝を有し、前記ねじ軸に外嵌されて軸方向に配列された第一ナット及び第二ナットと、
前記ねじ軸の前記ねじ溝と前記第一ナット及び前記第二ナットのそれぞれの前記ねじ溝との間に形成された転動路に転動可能に配置された複数の転動体と、
を備えるボールねじ装置であって、
給電されることで、前記第一ナットと前記第二ナットとに、軸回りに相対的に回転力を生じさせて予圧を付与する駆動部を備えるボールねじ装置。
【発明の効果】
【0010】
本発明のボールねじ装置は、状況に応じて予圧を迅速かつ適切に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態に係るボールねじ装置の一部を断面視した側面図である。
図2図1におけるA部の拡大図である。
図3】ボールねじ装置の周面の一部を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態に係るボールねじ装置11の一部を断面視した側面図である。図2図1におけるA部の拡大図である。
【0013】
図1及び図2に示すように、本実施形態に係るボールねじ装置11は、ねじ軸13と、第一ナット15A及び第二ナット15Bと、ボール(転動体)17と、駆動部19とを主に備える。
【0014】
ねじ軸13には、その外周面に、螺旋状のねじ溝21が形成されている。第一ナット15A及び第二ナット15Bは、ねじ軸13に外嵌されて軸方向に配列されている。第一ナット15Aには、端部に円環状のフランジ20が形成されている。第一ナット15A及び第二ナット15Bには、その内周面に、ねじ軸13のねじ溝21に対向する螺旋状のねじ溝23がそれぞれ形成されている。これにより、ねじ軸13と、第一ナット15A及び第二ナット15Bとの間には、対向するねじ溝21,23によって転動路が形成される。ボール17は、鋼球からなるもので、ねじ溝21,23から形成される転動路に転動可能に配置される。
【0015】
第一ナット15A及び第二ナット15Bには、ボール戻し通路(図示略)が軸方向に沿って形成されている。第一ナット15A及び第二ナット15Bのそれぞれのボール戻し通路は、それぞれ両端がねじ溝23に連通されている。これにより、転動路を転動するボール17は、第一ナット15A及び第二ナット15Bの各転動路の一端まで移動した後に、エンドデフレクタ(図示略)に掬い上げられ、ボール戻し通路を通って他端側へ送られて転動路へ戻される。このように、ボールねじ装置11の第1ナット15A及び第2ナット15Bは、それぞれ独立したエンドデフレクタ方式の循環経路を有し、この循環経路を循環しつつ転動路内で転動する複数のボール17を介して、ねじ軸13と第一ナット15A及び第二ナット15Bとが相対移動するようになっている。
【0016】
第一ナット15Aには、第二ナット15B側の端部に、円筒状に形成された筒状部31が形成されている。筒状部31は、第一ナット15Aの端面33の外縁部分から第二ナット15B側へ向かって突設されている。第二ナット15Bは、第一ナット15A側が、小径部35とされている。この小径部35を形成することで、第二ナット15Bの端部には、段部37が形成されている。
【0017】
第二ナット15Bの小径部35は、第一ナット15Aの筒状部31内に挿し込まれて配置されている。そして、第一ナット15Aと第二ナット15Bとの間には、第一ナット15Aの端面33及び筒状部31と、第二ナット15Bの小径部35及び段部37とによって、収容室41が周方向にわたって形成されている。
【0018】
駆動部19は、収容室41に設けられている。駆動部19は、ステータ51と、ロータ53とから構成されている。ステータ51は、第一ナット15Aの筒状部31の内周側に焼き嵌めすることで固定されている。ロータ53は、第二ナット15Bの小径部35の外周側に設けられている。ステータ51及びロータ53は、軸方向の同一位置に配置されており、互いに径方向に僅かに隙間をあけて重なり合わされている。駆動部19では、例えば、ロータ53がマグネットからなり、ステータ51に巻回されたコイル(図示略)に給電装置から給電されることで、ロータ53に回転力が生じる。
【0019】
ステータ51のコイルに繋がる給電用の電線(図示略)は、例えば、第一ナット15Aと第二ナット15Bとの間から引き出されている。なお、第一ナット15Aに電線挿通孔(図示略)を形成し、この電線挿通孔に給電用の電線を通して第一ナット15Aのフランジ21が形成された端部から引き出してもよい。また、駆動部19は、例えば、ステータ51がマグネットからなり、ロータ53に巻回されたコイルに給電されることで、ロータ53に回転力が生じる構造としてもよい。この場合、ロータ53のコイルに繋がる給電用の電線は、例えば、第一ナット15Aと第二ナット15Bとの間から引き出してもよく、また、第二ナット15Bに形成した電線挿通孔に通して第二ナット15Bの端部から引き出してもよい。
【0020】
第一ナット15Aの筒状部31の端部31aと第二ナット15Bの段部37との間は、シール部材61によって周方向にわたってシールされている。また、第一ナット15Aの端面33と第二ナット15Bの小径部35の端面35aとの間は、シール部材63によって周方向にわたってシールされている。つまり、駆動部19が収容された収容室41は、油や塵埃などの異物が外部から侵入しないように、その外周側及び内周側がシールされている。また、第一ナット15Aの端面33には、シール部材63によるシール箇所よりも外周側に、弾性部材65が周方向にわたって設けられている。この弾性部材65は、その一部が第二ナット15B側へ突出されており、第二ナット15Bの小径部35の端面35aによって押圧されて弾性変形されている。これにより、第一ナット15Aと第二ナット15Bとの間には、互いに離間する方向に反発力が付与されている。したがって、第二ナット15Bは、第一ナット15Aに対して転動路の螺旋の向きから決まる一方向(図1中矢印B方向)へ向かう回転力が付与される。
【0021】
図3はボールねじ装置11の周面の一部を示す側面図である。
図3に示すように、第二ナット15Bには、第一ナット15A側における周面に、キー溝71が形成されている。また、第一ナット15Aには、第二ナット15B側に突出するキー73が固定されている。キー73は、第二ナット15Bに形成されたキー溝71内に配置されている。キー溝71は、キー73の幅寸法よりも僅かに大きな幅寸法を有している。このキー溝71にキー73が配置されることで、第一ナット15Aに対して第二ナット15Bが僅かに回転可能な状態で回り止めされている。
【0022】
次に、上記のボールねじ装置11における予圧について説明する。
(定常状態)
上記構造のボールねじ装置11では、弾性部材65の弾性力が付与された第二ナット15Bは、第一ナット15Aに対して一方向(図1及び図3中矢印B方向)へ向かう回転力が付与される。したがって、キー73は、キー溝71の一方の縁部71aに当接し、キー溝71の他方の縁部71bとの間にクリアランスCrが形成される。この状態で、第一ナット15A及び第二ナット15Bには、弾性部材65の弾性力が軸方向に互いに離間する反力として付与され、必要最小限の予圧が与えられる。これにより、転動路内のボール17は、ねじ軸13のねじ溝21の一点と、第一ナット15A及び第二ナット15Bのねじ溝23の一点との二点で接触される。
【0023】
(予圧付与時)
定常状態のボールねじ装置11において、給電装置から駆動部19のステータ51のコイルへ給電する。すると、ロータ53が設けられた小径部35を有する第二ナット15Bに、第一ナット15Aに対して他方向(図1及び図3中矢印C方向)へ向かう回転力が生じる。これにより、第二ナット15Bは、ねじ軸13に対してねじ込まれることで、弾性部材65の弾性力に抗して第一ナット15Aへ近接する方向へ変位する。すると、第一ナット15Aの筒状部31の端部31aと第二ナット15Bの段部37とが接触するとともに、第一ナット15Aの端面33と第二ナット15Bの小径部35の端面35aとが接触する。また、このとき、キー73がキー溝71内を移動してキー溝71の他方の縁部71bに当接する。これにより、第一ナット15Aに対する第二ナット15Bの回転が規制され、第一ナット15Aに対する第二ナット15Bの回転力が、第一ナット15Aと第二ナット15Bとの軸方向に沿う反力として付与される。したがって、第一ナット15A及び第二ナット15Bに大きな予圧が付与される。このとき、給電装置から駆動部19へ供給する電力量を調整することで、ボールねじ装置11に付与される予圧が容易に調整される。
【0024】
(予圧付与解除時)
駆動部19に給電されて予圧が付与されたボールねじ装置11において、給電装置から駆動部19のステータ51のコイルへの給電を停止させる。すると、ロータ53に生じていた回転力がなくなり、第一ナット15A及び第二ナット15Bに付与されていた大きな予圧の付与が解除される。そして、弾性部材65の弾性力によって第二ナット15Bが、第一ナット15Aに対して一方向(図1及び図3中矢印B方向)へ回転され、キー73がキー溝71の一方の縁部71aに当接して回り止めされる。これにより、第一ナット15A及び第二ナット15Bに、弾性部材65の弾性力が軸方向に互いに離間する反力として付与されて必要最小限の予圧が与えられた定常状態とされる。
【0025】
ところで、移動機構部にボールねじ装置を備えた工作機械では、加工時の剛性確保や位置決め精度向上のため、ボールねじ装置のボールには常に予圧が付与されている。しかし、この予圧は、移動機構部における高速送り時、またその移動量が大きい場合には却って抵抗となるため、発熱源となり機械的精度を悪化させる原因となる。そこで移動時や加工時など状況に応じて、適切な予圧に調整させることが望まれている。
【0026】
本実施形態に係るボールねじ装置11によれば、駆動部19に適切な電力量で給電することで、第一ナット15A及び第二ナット15Bに付与する予圧を状況に応じて適切かつ迅速に調整することができる。これにより、予圧が大きすぎることによる発熱を抑制して長寿命化を図りつつ、効率的に適切な予圧を付与することができる。つまり、このボールねじ装置11を工作機械に用いれば、移動機構部における高速移動時、またその移動量が大きい場合に予圧を小さくして抵抗を下げて発熱を抑制し、高い精度が要求される加工時に予圧を大きくして剛性を高めて位置決め精度を高めることができる。また、ボール17などが摩耗することで予圧低下が生じる場合にも、駆動部19へ供給する電力量を調整することで、適切な予圧を付与させることができ、長寿命化を図ることができる。
【0027】
また、駆動部19は、第一ナット15Aに設けられたステータ51と、第二ナット15Bに設けられたロータ53とから構成され、給電されることでロータ53がステータ51に対して回転力を生じさせ、第一ナット15Aと第二ナット15Bとに、適切な予圧を容易に付与することができる。
【0028】
しかも、駆動部19によって予圧が付与されていない定常状態において、第一ナット15Aと第二ナット15Bとを軸方向に反発させて予圧を付与する弾性部材65を備える。したがって、定常状態においても適度な予圧を確実に付与させ、安定的に位置決めさせることができる。
【0029】
なお、上記実施形態では、第一ナット15Aにステータ51を設け、第二ナット15Bにロータ53を設けたが、第一ナット15Aに小径部を形成してロータ53を設け、第二ナット15Bに筒状部を形成してステータ51を設けてもよい。
【0030】
また、ボール17を循環させる循環方式としては、エンドデフレクタ方式に限らず、チューブを通してボール17を戻すチューブ方式などの各種の循環方式が適用可能である。また、転動体としては、ボール17に限らず、コマを転動体として用いる構造であってもよい。
【0031】
また、上記実施形態では、駆動部19として、ステータ51とロータ53とからなるモータを設けた場合を例示したが、この駆動部19は、第一ナット15Aと第二ナット15Bとに相対的な回転力を生じさせるものであれば、ステータ51とロータ53とからなるモータに限らない。例えば、駆動部19としては、ソレノイドなどのアクチュエータであってもよい。
【0032】
このように、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、実施形態の各構成を相互に組み合わせることや、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
【0033】
以上の通り、本明細書には次の事項が開示されている。
(1) 外周面に螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸と、
内周面に螺旋状のねじ溝を有し、前記ねじ軸に外嵌されて軸方向に配列された第一ナット及び第二ナットと、
前記ねじ軸の前記ねじ溝と前記第一ナット及び前記第二ナットのそれぞれの前記ねじ溝との間に形成された転動路に転動可能に配置された複数の転動体と、
を備えるボールねじ装置であって、
給電されることで、前記第一ナットと前記第二ナットとに、軸回りに相対的に回転力を生じさせて予圧を付与する駆動部を備えるボールねじ装置。
この構成のボールねじ装置によれば、駆動部に給電することで、第一ナットと第二ナットとに、軸回りに相対的に回転力を生じさせて迅速に予圧を付与することができる。そして、駆動部へ供給する電力量を調整することで、第一ナット及び第二ナットに付与する予圧を状況に応じて適切に調整することができる。これにより、予圧が大きすぎることによる発熱を抑制して長寿命化を図りつつ、効率的に適切な予圧を付与することができる。つまり、このボールねじ装置を工作機械に用いれば、移動機構部における高速移動時、またその移動量が大きい場合に予圧を小さくして抵抗を下げて発熱を抑制し、高い精度が要求される加工時に予圧を大きくして剛性を高めて位置決め精度を高めることができる。また、転動体などが摩耗することで予圧低下が生じる場合にも、駆動部へ供給する電力量を調整することで、適切な予圧を付与させることができ、長寿命化を図ることができる。
【0034】
(2) 前記駆動部は、前記第一ナット及び前記第二ナットの一方に設けられたステータと、前記第一ナット及び前記第二ナットの他方に設けられたロータとから構成され、給電されることで前記ロータが前記ステータに対して回転力を生じさせる(1)に記載のボールねじ装置。
この構成のボールねじ装置によれば、駆動部を構成するステータとロータとの間に回転力が生じることで、第一ナットと第二ナットとに、適切な予圧を容易に付与することができる。
【0035】
(3) 前記駆動部によって予圧が付与されていない状態において、前記第一ナットと前記第二ナットとを軸方向に反発させて予圧を付与する弾性部材を備える(1)または(2)に記載のボールねじ装置。
この構成のボールねじ装置によれば、駆動部によって予圧が付与されていない状態において、弾性部材が第一ナットと第二ナットとを軸方向に反発させることで、適度な予圧を確実に付与させ、安定的に位置決めさせることができる。
【符号の説明】
【0036】
11 ボールねじ装置
13 ねじ軸
15A 第一ナット
15B 第二ナット
17 ボール(転動体)
19 駆動部
21,23 ねじ溝
51 ステータ
53 ロータ
65 弾性部材
図1
図2
図3