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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-31
(45)【発行日】2022-11-09
(54)【発明の名称】液体収容容器及び液体噴射装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/175 20060101AFI20221101BHJP
   B41J 2/19 20060101ALI20221101BHJP
【FI】
B41J2/175 153
B41J2/175 121
B41J2/175 141
B41J2/19
B41J2/175 201
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019023378
(22)【出願日】2019-02-13
(65)【公開番号】P2020131441
(43)【公開日】2020-08-31
【審査請求日】2021-12-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】工藤 聖真
(72)【発明者】
【氏名】木村 尚己
【審査官】大浜 登世子
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-202655(JP,A)
【文献】特開2019-018368(JP,A)
【文献】特開2015-047830(JP,A)
【文献】特開2019-018370(JP,A)
【文献】特開2018-118428(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 2/01 - 2/215
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドを第1走査方向及び該第1走査方向とは反対の第2走査方向に往復移動させるキャリッジと、を備える液体噴射装置の前記キャリッジに使用姿勢で搭載され、前記液体噴射ヘッドに前記液体を供給する液体収容容器であって、
前記液体を収容可能な液体収容室と、
前記液体を濾過するフィルターと、
前記フィルターが配置されるフィルター室と、
前記液体収容室と前記フィルター室とを区画する隔壁と、を備え、
前記フィルター室は、前記使用姿勢において前記液体収容室よりも鉛直方向下方となる位置に配置され、
前記隔壁は、
前記フィルターに覆われる導出口を有し、前記フィルターを通過した前記液体を前記液体噴射ヘッドに向けて導出する導出路と、
前記導出路とは異なる位置に設けられ、前記フィルター室に開口する第1連通口及び第2連通口を介して前記液体収容室と前記フィルター室とに連通する連通路と
前記使用姿勢において前記フィルター室における鉛直方向上方の面を形成するフィルター室形成面と、を有し、
前記フィルター室形成面は、前記使用姿勢にある前記液体収容容器を前記鉛直方向下方から見た平面視において、前記導出口の外側に位置する外周縁が四角形状に形成され、対角位置に位置する一対の角部である第1角部と第2角部とを有し、
前記第1連通口は、前記第1角部の外縁の一部によって区画される部分を有し、
前記第2連通口は、前記第2角部の外縁の一部によって区画される部分を有する
ことを特徴とする液体収容容器。
【請求項2】
前記使用姿勢にある前記液体収容容器を前記鉛直方向下方から見た平面視において、
前記第1連通口は、前記導出口よりも前記第1走査方向に位置する部分を有し、
前記第2連通口は、前記導出口よりも前記第2走査方向に位置する部分を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の液体収容容器。
【請求項3】
前記使用姿勢にある前記液体収容容器を前記鉛直方向下方から見た平面視において前記第1走査方向及び前記第2走査方向に直交する方向を副走査方向とするとき、
前記第1連通口は、前記導出口よりも前記副走査方向における一方側に位置する部分を有し、
前記第2連通口は、前記導出口よりも前記副走査方向における他方側に位置する部分を有する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液体収容容器。
【請求項4】
記フィルターの流入面が前記第1連通口及び前記第2連通口の少なくとも1つに向けて傾斜している
ことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の液体収容容器。
【請求項5】
前記液体収容容器は、前記隔壁を含んで構成されて前記液体収容室の底面を形成する底面形成部を有し、
前記連通路は、前記底面形成部の長手方向において、前記底面形成部の中央に対する一方側と他方側とで前記液体収容室に開口している
ことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の液体収容容器。
【請求項6】
液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
前記液体噴射ヘッドを第1走査方向及び該第1走査方向とは反対の第2走査方向に往復移動させるキャリッジと、
前記キャリッジに搭載され、前記液体噴射ヘッドに前記液体を供給する液体収容容器と、を備えた液体噴射装置であって、
前記液体収容容器が請求項1から請求項のいずれか一項に記載の液体収容容器である
ことを特徴とする液体噴射装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体収容容器、及び、該液体収容容器を搭載した液体噴射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、液体を噴射する液体噴射ヘッドを有する液体噴射装置として、液体噴射ヘッドを搭載するキャリッジに対し、液体噴射ヘッドに供給される液体を収容する液体収容容器が搭載されたオンキャリッジ型の液体噴射装置が知られている。液体収容容器は、液体を収容する液体収容室と、液体収容室から液体噴射ヘッドに供給される液体が流れる液体流通路と、を有している。液体流通路には、液体噴射ヘッドに供給される液体を濾過するフィルターが設けられている。液体収容容器は、液体収容室内の液体をフィルターで濾過したうえで液体噴射ヘッドに供給する。
【0003】
ところで、液体収容容器においては、液体収容室内の空気が液体流通路に侵入し、フィルターに付着することがある。こうした気泡は、液体噴射ヘッドに対する円滑な液体の供給の妨げとなる。特許文献1には、フィルターの上流側にバッファー室を設けるとともに、該バッファー室の天井壁を傾斜させることで液体の供給の妨げとならない位置へと気泡を案内する技術が開示されている。このバッファー室は、フィルターに流入する液体が流れるフィルター室として機能する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2015-182280号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の構成では、液体収容容器が傾いた状態で液体噴射装置が使用された場合にフィルター室内の気泡の処理に関して十分な考慮がなされているとは言い難かった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する液体収容容器は、液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドを第1走査方向及び該第1走査方向とは反対の第2走査方向に往復移動させるキャリッジと、を備える液体噴射装置の前記キャリッジに使用姿勢で搭載され、前記液体噴射ヘッドに前記液体を供給する液体収容容器であって、前記液体を収容可能な液体収容室と、前記液体を濾過するフィルターと、前記フィルターが配置されるフィルター室と、前記液体収容室と前記フィルター室とを区画する隔壁と、を備え、前記フィルター室は、前記使用姿勢において前記液体収容室よりも鉛直方向下方となる位置に配置され、前記隔壁は、前記フィルターに覆われる導出口を有し、前記フィルターを通過した前記液体を前記液体噴射ヘッドに向けて導出する導出路と、前記導出路とは異なる位置に設けられ、前記フィルター室に開口する第1連通口及び第2連通口を介して前記液体収容室と前記フィルター室とに連通する連通路と、を有する。
【0007】
上記課題を解決する液体噴射装置は、液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドを第1走査方向及び該第1走査方向とは反対の第2走査方向に往復移動させるキャリッジと、前記キャリッジに搭載され、前記液体噴射ヘッドに前記液体を供給する液体収容容器と、を備えた液体噴射装置であって、前記液体収容容器は、液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドを第1走査方向及び該第1走査方向とは反対の第2走査方向に往復移動させるキャリッジと、を備える液体噴射装置の前記キャリッジに使用姿勢で搭載され、前記液体噴射ヘッドに前記液体を供給する液体収容容器であって、前記液体を収容可能な液体収容室と、前記液体を濾過するフィルターと、前記フィルターが配置されるフィルター室と、前記液体収容室と前記フィルター室とを区画する隔壁と、を備え、前記フィルター室は、前記使用姿勢において前記液体収容室よりも鉛直方向下方となる位置に配置され、前記隔壁は、前記フィルターに覆われる導出口を有し、前記フィルターを通過した前記液体を前記液体噴射ヘッドに向けて導出する導出路と、前記導出路とは異なる位置に設けられ、前記フィルター室に開口する第1連通口及び第2連通口を介して前記液体収容室と前記フィルター室とに連通する連通路と、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】液体噴射装置の一実施形態の概略構成を示す図。
図2】液体収容容器の一実施形態の概略構成を示す図。
図3】使用姿勢にある液体収容容器を鉛直方向下方から見たときの斜視図。
図4】使用姿勢にある液体収容容器を鉛直方向上方から見たときの斜視図。
図5】使用姿勢にある液体収容容器を鉛直方向下方から見た平面視におけるフィルター室付近の構造を一部の部材を省略して示す平面図。
図6】フィルター室付近の構造を模式的に示す断面図。
図7】使用姿勢にある液体収容容器を鉛直方向下方から見た平面視におけるフィルター室内での気泡の動きの一例を模式的に示す平面図。
図8図7の8-8線における断面図。
図9】使用姿勢にある液体収容容器を鉛直方向下方から見た平面視におけるフィルター室内での気泡の動きの他の例を模式的に示す平面図。
図10図9の10-10線における断面図。
図11】液体収容容器の長手方向が傾いた状態にあるときの第1液体収容室内の様子の一例を示す図。
図12】液体収容容器の長手方向が傾いた状態にあるときの第1液体収容室内の様子の他の例を示す図。
図13】変形例において、フィルターの流入面の配置を示す図。
図14】変形例において、フィルターの流入面の配置を示す図。
図15】変形例において、連通口の形成位置の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図を参照して、液体収容容器及び液体噴射装置の一実施形態について説明する。
液体収容容器は、用紙などの媒体に対して液体の一例であるインクを噴射することにより媒体に文字や画像等を印刷するインクジェット式のプリンターなどの液体噴射装置に装着されるものである。
【0010】
図1は、液体噴射装置の一実施形態の概略構成を示す図である。図1に記載されているX軸、Y軸、及びZ軸は、互いに直交する3つの空間軸である。X軸、Y軸、及びZ軸を示す矢印が指す方向は、それぞれX軸、Y軸、及びZ軸に沿った正の方向を示している。X軸、Y軸、及びZ軸に沿った正の方向は、それぞれ+X方向、+Y方向、+Z方向で示される。X軸、Y軸、及びZ軸を示す矢印が指す方向とは反対の方向は、それぞれX軸、Y軸、Z軸に沿った負の方向である。X軸、Y軸、及びZ軸に沿った負の方向は、それぞれ-X方向、-Y方向、-Z方向で示される。X軸、Y軸、及びZ軸に沿った方向で正負を問わないものを、それぞれX方向、Y方向、及びZ方向という。なお、液体噴射装置10は、X方向とY方向とを含む水平面に設置された使用状態では、+Z方向が鉛直方向上方となり、-Z方向が鉛直方向下方となる。以下の説明において、X方向、Y方向、及びZ方向は、液体噴射装置10の使用状態におけるものとする。また、他の図に描かれたXYZ軸は、図1のXYZ軸に対応している。
【0011】
図1に示すように、液体噴射装置10は、ケース11、支持台12、ガイド軸13、キャリッジ14、液体噴射ヘッド15、液体収容容器16、メンテナンス装置17、及び制御部18を備えている。
【0012】
支持台12は、ケース11の内部をX方向に延びており、媒体Pを下方から支持する。媒体Pは、図示しない送り機構により、キャリッジ14が移動する方向である主走査方向と直交する副走査方向に支持台12上を給送される。液体噴射装置10において、主走査方向はX方向に設定され、副走査方向はY方向に設定されている。
【0013】
ガイド軸13は、支持台12に対する+Z方向に位置する。ガイド軸13は、主走査方向であるX方向に延びる棒状の部材である。ガイド軸13は、ガイド軸13に沿って移動可能にキャリッジ14を支持している。キャリッジ14は、図示しない移動機構によりガイド軸13に沿って往復移動可能に構成されている。すなわち、キャリッジ14は、第1走査方向である+X方向と第2走査方向である-X方向とに移動可能に構成されている。
【0014】
キャリッジ14には、液体収容容器16が着脱可能に装着される装着部19が設けられている。装着部19は、例えば+Z方向が開口する凹部である。装着部19は、液体収容容器16が装着される装着空間を形成する。装着部19には、装着空間の底面から+Z方向に突出する供給針20が設けられている。供給針20は、装着部19に装着された液体収容容器16と接続される。
【0015】
キャリッジ14には、液体噴射ヘッド15が搭載されている。液体噴射ヘッド15は、装着部19に対する-Z方向に位置している。液体噴射ヘッド15は、支持台12に支持されている媒体Pに向けて液体を噴射して印刷する複数のノズル21と、ノズル21と供給針20とを連通させる連通流路22と、を有している。装着部19に液体収容容器16が装着されると、液体収容容器16に収容された液体が供給針20および連通流路22を介してノズル21に供給される。
【0016】
メンテナンス装置17は、液体噴射ヘッド15のメンテナンスを行う。メンテナンス装置17は、キャリッジ14の待機位置に対する-Z方向に位置している。メンテナンス装置17は、液体噴射ヘッド15に対して接近または離間する方向に昇降可能に設けられたキャップ23と、キャップ23に上流端が接続された排出路24と、排出路24の途中位置に設けられた排出ポンプ25と、を備える。
【0017】
メンテナンス装置17は、キャップ23が液体噴射ヘッド15に接触した状態で、キャップ23と液体噴射ヘッド15との間で閉塞された空間を排出ポンプ25で減圧することで、ノズル21から液体を排出するクリーニング動作を実行する。
【0018】
メンテナンス装置17は、液体噴射ヘッド15が印刷とは関係なくノズル21から液体を噴射するフラッシング動作により噴射された液体を、液体噴射ヘッド15から離れた状態のキャップ23で受容する。
【0019】
制御部18は、例えばコンピューター及びメモリーを含む処理回路等から構成され、メモリーに記憶されたプログラムに従って液体噴射装置10の各種動作を制御する。制御部18は、例えば、媒体Pの送りやキャリッジ14の移動、液体噴射ヘッド15による液体の噴射、メンテナンス装置17によるメンテナンスなどを制御する。
【0020】
このように液体噴射装置10は、液体噴射ヘッド15と液体収容容器16とがキャリッジ14とともに往復移動するオンキャリッジ型の液体噴射装置である。なお、装着部19は、複数の液体収容容器16が装着可能に構成されていてもよい。この場合、各液体収容容器16にはそれぞれ異なる種類の液体を収容してもよい。複数の異なる液体とは、例えば、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー等の色の異なるインクである。また、供給針20、ノズル21、及び連通流路22は、装着可能な液体収容容器16に個別に対応して設けられる。
【0021】
図2を参照して、液体収容容器16の概略構成について説明する。
以下の説明において、「上流側」及び「下流側」は、液体収容容器16から液体噴射ヘッド15に向かう液体の流れを基準としたものである。図2において液体が存在する領域にはドットを付している。また、使用状態にある液体噴射装置10のキャリッジ14に搭載された液体収容容器16の姿勢を使用姿勢という。
【0022】
図2に示すように、液体収容容器16は、液体が流通する主な液体流通路として、上流側から順に、第1液体収容室31と、接続流路32と、第2液体収容室33と、液体連通流路34と、液体供給部35と、を備える。
【0023】
液体収容容器16は、液体注入部38を通じて第1液体収容室31に外部から液体が注入可能に構成されている。第1液体収容室31は、大気導入部39を通じて大気と連通している。
【0024】
第1液体収容室31は、接続流路32を通じて第2液体収容室33と連通する。第1液体収容室31は、第2液体収容室33に供給する液体、つまり、第2液体収容室33に収容される前の液体を収容する。
【0025】
接続流路32は、第1液体収容室31と第2液体収容室33とを接続する。接続流路32は、第1液体収容室31の液体を第2液体収容室33に供給可能に構成されている。接続流路32は、上流側から順に、フィルター室42と、第1中間流路43と、中間弁44の弁室45と、第2中間流路46と、を有する。フィルター室42は、使用姿勢において第1液体収容室31よりも-Z方向に位置するように形成されている。
【0026】
フィルター室42は、第1液体収容室31に連通している。詳細には、フィルター室42は、第1液体収容室31とフィルター室42とを区画する隔壁47に形成された複数の連通路を通じて第1液体収容室31に接続されている。本実施形態のフィルター室42は、第1連通路48と第2連通路49とを通じて第1液体収容室31に接続されている。
【0027】
フィルター室42には、フィルター50が配置されている。フィルター室42は、フィルター50によって濾過される前の液体が流れる空間である。フィルター50は、例えば、複数の細孔を有する平板状のステンレス鋼によって形成される。フィルター50は、液体が流入する流入面50aを有する。フィルター50は、細孔を通じて液体を通過させ、細孔よりも大きな異物を捕捉する。フィルター50は、フィルター50を通過する液体に含まれる異物を捕捉することでフィルター50の下流側に異物が流入することを抑制する。これにより、異物に起因した液体噴射ヘッド15の目詰まりや液体の噴射不良の発生が低減される。また、中間弁44の上流にフィルター50が配置されていることで、異物が中間弁44に流入する可能性が低減される。これにより、異物に起因して中間弁44に異常が発生する可能性を低減できる。なお、フィルター50は、液体の通過と異物の捕捉とを具現化できるものであればよく、ステンレス鋼で形成されるものに限らず、他の材質で形成されてもよい。
【0028】
フィルター50を通過した液体は、隔壁47に形成される導出路51によって第1中間流路43へと導出される。導出路51は、フィルター50を通過した液体を第1中間流路43に導出することでフィルター室42から液体噴射ヘッド15に向けて液体を導出する。
【0029】
第1中間流路43は、導出路51と中間弁44の弁室45とを接続する。第1中間流路43は、フィルター50を通過した液体が中間弁44に向かって流れる流路である。中間弁44は、第1液体収容室31から第2液体収容室33への液体の流入を制御する。中間弁44は、ノーマルクローズ型の弁である。中間弁44は、弁室45を形成する弁箱55を有する。中間弁44は、弁室45に配設される部材として、上流側から順に、流路形成部材56と、第1付勢部材57と、第1弁体58と、弁棒59と、を有している。また、中間弁44は、第1弁体58が開閉する第1弁孔60を弁箱55に有している。第1弁孔60は、第2中間流路46を通じて第2液体収容室33に連通している。
【0030】
流路形成部材56は、第1付勢部材57の内側に位置する第1流路61を有する。流路形成部材56は、第1付勢部材57の外側に位置する第2流路62を弁箱55との協働により形成する。流路形成部材56は、第1流路61を取り囲むように配設される第1付勢部材57の基端部を支持している。第1付勢部材57は、圧縮コイルばねである。第1付勢部材57は、流路形成部材56に支持された基端部を固定端として第1弁体58を付勢している。
【0031】
第1弁体58は、円板状の部材であり、第1弁孔60を取り囲む第1弁座63と対向している。第1弁体58は、第1付勢部材57によって第1弁座63に向かって付勢されている。第1弁体58には、第1弁座63に向かって突出する円環状のシール部64が形成されている。第1弁体58のシール部64が、第1弁座63に接触することで弁室45と第2液体収容室33とは非連通状態となる。第1弁体58のシール部64が第1弁座63から離れることで弁室45と第2液体収容室33とは連通状態となる。弁棒59は、第1弁孔60に挿通されている棒状部材である。弁棒59は、一端が第1弁体58に接続され、他端が受圧板65に接触可能に構成されている。
【0032】
受圧板65は、円板状の部材である。受圧板65は、弁棒59の反対側が第1フィルム81によって支持される。第1フィルム81は、受圧板65を覆うように配置されている。受圧板65は、第1付勢部材57によって第1弁体58と弁棒59とを介して第1フィルム81に向けて付勢されている。
【0033】
第1フィルム81は、第2液体収容室33内の液体が液体噴射ヘッド15に供給されて第2液体収容室33内が所定の大きさの負圧になると、第1付勢部材57の付勢力に抗して第1弁体58のシール部64が第1弁座63から離れる方向へ受圧板65を押圧する。これにより、第1弁体58のシール部64が第1弁座63から離れることで中間弁44が開状態となり、弁室45と第2液体収容室33とは連通状態となる。連通状態では、第1液体収容室31から第2液体収容室33に液体が供給されることで第2液体収容室33内の圧力が上昇する。第2液体収容室33の圧力が所定値まで上昇すると、第1付勢部材57の付勢力によって第1弁体58のシール部64が第1弁座63に向かって移動する。第1弁体58のシール部64が第1弁座63に着座すると中間弁44は閉状態となり、弁室45と第2液体収容室33とは非連通状態となる。すなわち、中間弁44は、液体噴射ヘッド15による液体の消費にともなって第2液体収容室33内が所定の大きさの負圧になると開弁して第2液体収容室33に液体を供給する。中間弁44は、第2液体収容室33内の圧力が所定値まで上昇すると閉弁して第2液体収容室33への液体の供給を遮断する。
【0034】
第2液体収容室33は、液体供給部35に供給される液体を収容する。第2液体収容室は、液体連通流路34を通じて液体供給部35に接続されている。第2液体収容室33は、液体連通流路34を通じて液体供給部35に液体を供給可能である。
【0035】
液体供給部35は、挿入口68を有する。挿入口68には、装着部19に設けられた供給針20が挿入される。液体供給部35は、供給針20が挿入口68に挿入されることで供給針20と接続される。これにより、液体供給部35から供給針20に液体が供給可能となる。液体供給部35には、液体供給部35内の流路を開閉する弁機構69が配置されている。弁機構69は、第2弁座70、第2弁体71、及び第2付勢部材72を備える。第2弁座70は、略円環状の部材である。第2弁座70は、例えば、ゴムやエラストマー等の弾性体である。第2弁座70は、液体供給部35に圧入されている。第2弁体71は、略円柱状の部材である。第2付勢部材72は、圧縮コイルバネである。第2付勢部材72は、第2弁体71を第2弁座70に向かう方向に付勢する。第2付勢部材72の付勢力により、第2弁体71は、液体収容容器16がキャリッジ14に搭載される前の状態では、第2弁座70に形成された弁孔73を塞いでいる。第2弁体71は、液体収容容器16がキャリッジ14に搭載される際に供給針20によって押圧されることで第2弁座70から離れる方向に移動する。これにより、弁機構69が開状態となり、液体供給部35から供給針20への液体の供給が可能となる。
【0036】
図3図12を参照して液体収容容器16についてさらに詳しく説明する。なお、図4では、紙面の手前方向が+X方向であり、紙面の奥行き方向が-X方向である。
図3及び図4に示すように、液体収容容器16は、収容本体80、第1フィルム81、第2フィルム82、及び第3フィルム83を有している。液体収容容器16は、略直方体形状をなしている。液体収容容器16の長手方向はY方向であり、液体収容容器16の短手方向はX方向である。液体収容容器16は、上壁部86、底壁部87、前壁部88、背壁部89、第1側壁部91、及び第2側壁部92を有する。
【0037】
液体収容容器16の使用姿勢において、上壁部86及び底壁部87は、X方向及びY方向を含む壁部である。上壁部86は、+Z方向に位置する。底壁部87は、-Z方向に位置する。上壁部86及び底壁部87は、収容本体80によって形成される。
【0038】
液体収容容器16の使用姿勢において、前壁部88及び背壁部89は、X方向及びZ方向を含む壁部である。前壁部88は、+Y方向に位置する。背壁部89は、-Y方向に位置する。前壁部88及び背壁部89は、収容本体80によって形成される。
【0039】
液体収容容器16の使用姿勢において、第1側壁部91及び第2側壁部92は、X方向及びZ方向を含む壁部である。第1側壁部91は、-X方向に位置する。第1側壁部91は、第1フィルム81によって形成される。第2側壁部92は、+X方向に位置する。第2側壁部92は、第2フィルム82によって形成される。
【0040】
背壁部89には、液体収容容器16をキャリッジ14の装着部19に着脱させる際に利用されるレバー93が設けられている。レバー93は、弾性変形可能に構成されている。レバー93は、装着部19と係合することで液体収容容器16が装着部19から外れることを抑制する。レバー93は、ユーザーの操作により装着部19との係合が解除されることで装着部19から液体収容容器16の取り外しを可能にする。
【0041】
収容本体80は、略直方体形状をなしている。収容本体80は、例えば、ポリプロピレンやポリスチレンなどの合成樹脂によって形成することが可能である。第1フィルム81、第2フィルム82、及び第3フィルム83は、それぞれ可撓性を有しており、収容本体80の異なる部分に気密に貼り付けられる。これにより、液体収容容器16には、収容本体80、第1フィルム81、第2フィルム82、及び第3フィルム83の協働により液体や空気が流通する流路などが形成される。
【0042】
図4に示すように、収容本体80は、+X方向に開口する凹形状をなしている。収容本体80は、Y方向及びZ方向を含む壁である本体側壁95を有している。本体側壁95は、第1液体収容室31と第2液体収容室33とを区画する壁である。
【0043】
本体側壁95の+X方向には、第1液体収容室31を構成する凹部が形成されている。本体側壁95の+X方向の端面、すなわち収容本体80の+X方向の端面には、第2フィルム82が貼り付けられる。第2フィルム82は、第1液体収容室31を構成する凹部を気密にする。第2フィルム82が収容本体80に貼り付けられることにより、第1液体収容室31が区画形成される。
【0044】
なお、本体側壁95の-X方向には、第2液体収容室33を構成する凹部と液体連通流路34を構成する溝部とが形成されている。第1フィルム81は、本体側壁95の-X方向の端面、すなわち収容本体80の-X方向の端面に気密に貼り付けられる。第1フィルム81は、第2液体収容室33を構成する凹部及び液体連通流路34を構成する溝部を気密にする。これにより、第2液体収容室33及び液体連通流路34が区画形成される。
【0045】
収容本体80は、液体注入部38を有する。液体注入部38は、上壁部86における+Y方向の端部に形成されている。液体注入部38は、+Z方向に延びている。液体注入部38は、筒状をなしている。液体注入部38は、図示されない流路を通じて第1液体収容室31に連通している。液体注入部38には、仕切壁99によって一対の流路が形成されている。一対の流路の一方は、液体注入時に第1液体収容室31に液体を流入するための液体注入路として機能する。一対の流路の他方は、液体注入時に第1液体収容室31から空気を排出するための空気排出路として機能する。液体注入部38は、液体注入時以外は図示しないキャップが気密に装着される。
【0046】
収容本体80は、大気導入部39を有する。大気導入部39は、上壁部86における-Y方向の端部に大気開放部を有している。大気開放部は、+Z方向に延びている。大気導入部39は、図示されない流路やバッファー室を通じて第1液体収容室31に連通している。大気導入部39は、液体噴射ヘッド15による液体の噴射にともなって第1液体収容室31から第2液体収容室33に供給された液体の分だけ第1液体収容室31に大気を導入する。
【0047】
図3及び図4に示すように、収容本体80の底壁部87の一部は、第1液体収容室31とフィルター室42とを区画する隔壁47として機能する。収容本体80は、フィルター室42の周壁を形成する周壁形成部100を有している。周壁形成部100は、隔壁47の外周縁に一体に連結されている。周壁形成部100は、-Z方向に延びる筒状に形成されている。周壁形成部100の-Z方向の端面には、第3フィルム83が気密に貼り付けられる。これによりフィルター室42が区画形成される。
【0048】
また、図4に示すように、収容本体80の底壁部87の一部は、第1液体収容室31の底面を形成する底面形成部101として機能する。図4では、底面形成部101における+X方向の端面をハッチングで示している。隔壁47は、底面形成部101の一部である。底面形成部101は、X方向とY方向とを含む壁部であり、Y方向の長さがX方向の長さよりも長い。底面形成部の長手方向は、Y方向であり、底面形成部の短手方向は、X方向である。隔壁47は、Y方向における底面形成部101の中央を示す仮想線である第1中央仮想線102をY方向で跨ぐ領域に設定されている。隔壁47は、X方向における底面形成部101の中央を示す仮想線である第2中央仮想線103をX方向で跨ぐ領域に設定されている。
【0049】
隔壁47は、第1液体収容室31とフィルター室42とを連通する連通路として第1連通路48と第2連通路49とを有する。第1連通路48は、第1中央仮想線102に対する-Y方向側、且つ第2中央仮想線103に対する+X方向側で第1液体収容室31に対して開口している。第2連通路49は、第1中央仮想線102に対する+Y方向側、且つ第2中央仮想線103に対する-X方向側で第1液体収容室31に対して開口している。
【0050】
言い換えれば、第1連通路48は、底面形成部101における-Y方向寄りの位置であり、且つ底面形成部101における+X方向寄りの位置で第1液体収容室31に対して開口している。第2連通路49は、底面形成部101における+Y方向寄りの位置であり、且つ底面形成部101における-X方向寄りの位置で第1液体収容室31に対して開口している。すなわち、第1連通路48及び第2連通路49は、底面形成部101におけるY方向の中央を挟む位置で第1液体収容室31に対して開口している。また、第1連通路48及び第2連通路49は、底面形成部101におけるX方向の中央を挟む位置で第1液体収容室31に対して開口している。
【0051】
図5及び図6を参照して、フィルター室42付近の構造についてさらに詳しく説明する。なお、図5では、使用姿勢にある液体収容容器16を-Z方向から見た平面視におけるフィルター室42付近の構造を第3フィルム83及びフィルター50を省略して示している。
【0052】
図5及び図6に示すように、隔壁47は、導出路51を有している。導出路51は、周壁形成部100の内側に位置している。導出路51は、-Z方向に延びる四角筒状に形成されている。導出路51は、-Z方向の端部に導出口106を有している。導出路51における-Z方向の端面にはフィルター50が取り付けられている。これにより、導出口106は、フィルター50によって覆われる。導出路51は、第3フィルム83よりも+Z方向にフィルター50の流入面50aを配置する。導出路51は、フィルター50を通過した液体を第1中間流路43に導出する。言い換えれば、導出路51は、フィルター50を通過した液体を液体噴射ヘッド15に向けて導出する。フィルター50は、液体収容容器16の-Z方向からの平面視において導出路51の外側に外周縁が位置する大きさであって、周壁形成部100との間に隙間が形成される大きさに形成される。Z方向と直交する方向における導出路51と周壁形成部100との間の空間は、フィルター50よりも+Z方向に位置する環状の空間であって第1連通路48及び第2連通路49が開口する開口空間42Aである。
【0053】
隔壁47は、フィルター室42における+Z方向の面である上面を構成するフィルター室形成面107を有している。フィルター室形成面107は、開口空間42Aの上面でもある。図5では、フィルター室形成面107にハッチングを施している。フィルター室形成面107は、液体収容容器16の使用姿勢において、X方向及びY方向を含む面である。フィルター室形成面107は、-Z方向からの液体収容容器16の平面視において、導出口106の外側に位置する四角形状の外周縁、具体的には長方形状の外周縁を有する。フィルター室形成面107は、長手方向がY方向であり、短手方向がX方向である。フィルター室形成面107は、導出口106を挟んだ対角位置に位置する一対の角部である第1角部108と第2角部109とを有する。第1角部108は、フィルター室形成面107におけるX方向の中央よりも+X方向に位置する部分と、フィルター室形成面107におけるY方向の中央よりも-Y方向に位置する部分と、で構成される。第2角部109は、フィルター室形成面107におけるX方向の中央よりも-X方向に位置する部分と、フィルター室形成面107におけるY方向の中央よりも+Y方向に位置する部分と、で構成される。
【0054】
第1連通路48は、フィルター室42に対する開口である第1連通口111を有する。第2連通路49は、フィルター室42に対する開口である第2連通口112を有する。第1連通口111及び第2連通口112は、フィルター50の流入面50aよりも+Z方向に位置している。
【0055】
-Z方向からの液体収容容器16の平面視において、第1連通口111は、X方向を長手方向として有する四角形状に形成されている。第1連通口111は、第1角部108の外縁の一部によって区画されている。第1連通口111は、第1角部108に対する-Y方向に位置しており、第1角部108における-Y方向の外縁108aの一部によって+Y方向側が区画されている。第1連通口111は、X方向において導出口106よりも+X方向に位置する部分を有する。第1連通口111は、Y方向において導出口106よりも-Y方向に位置する部分を有する。
【0056】
-Z方向からの液体収容容器16の平面視において、第2連通口112は、X方向を長手方向として有する四角形状に形成されている。第2連通口112は、第2角部109の外縁の一部によって区画されている。第2連通口112は、第2連通口112は、第2角部109に対する+Y方向に位置しており、第2角部109における+Y方向の外縁109aの一部によって-Y方向側が区画されている。第2連通口112は、X方向において導出口106よりも-X方向に位置する部分を有する。第2連通口112は、Y方向において導出口106よりも+Y方向に位置する部分を有する。
【0057】
図5に示すように、周壁形成部100は、上述したフィルター室形成面107、第1連通口111、及び第2連通口112を有する隔壁47の外周縁に対して一体に連結されている。周壁形成部100は、周壁本体115、第1張出部116、及び第2張出部117を有している。
【0058】
周壁本体115は、隔壁47の外周縁のうち第1連通口111及び第2連通口112を区画していない部分から-Z方向に延びる壁で構成されている。周壁本体115は、第1壁118、第2壁119、第3壁120、及び第4壁121を有する。
【0059】
液体収容容器16の使用姿勢において、第1壁118及び第2壁119は、Y方向及びZ方向を含む壁である。第1壁118は、+X方向に位置する。第2壁119は、-X方向に位置する。第3壁120及び第4壁121は、X方向及びZ方向を含む壁である。第3壁120は、-Y方向に位置する。第4壁121は、+Y方向に位置する。第1壁118の-Y方向の端部は、第1張出部116を介して第3壁120の+X方向の端部に連結されている。第1壁118の+Y方向の端部は、第4壁121の+X方向の端部に連結されている。第2壁119の-Y方向の端部は、第3壁120の-X方向の端部に連結されている。第2壁119の+Y方向の端部は、第2張出部117を介して第4壁121の-X方向の端部に連結されている。周壁本体115は、-Z方向からの液体収容容器16の平面視において、+X方向に位置する壁の一部と-X方向に位置する壁の一部とが開放された四角枠形状に形成されている。
【0060】
第1張出部116は、隔壁47の外周縁のうち第1連通口111を区画する部分から-Z方向に延びる壁で構成されている。第1張出部116は、第1壁118の-Y方向の端部と第3壁120の+X方向の端部とに一体に連結されている。第1張出部116は、-Z方向からの液体収容容器16の平面視において-Y方向に張り出している。言い換えれば、第1張出部116は、-Z方向からの液体収容容器16の平面視において四角枠形状をなす周壁本体115の角部から-Y方向に張り出している。第1連通口111は、-Z方向からの液体収容容器16の平面視において、第1張出部116に囲まれた領域に形成されている。
【0061】
第2張出部117は、隔壁47の外周縁のうち第2連通口112を区画する部分から-Z方向に延びる壁で構成されている。第2張出部117は、第2壁119の+Y方向の端部と第4壁121の-X方向の端部とに一体に連結されている。第2張出部117は、-Z方向からの液体収容容器16の平面視において+Y方向に張り出している。言い換えれば、第2張出部117は、-Z方向からの液体収容容器16の平面視において四角枠形状をなす周壁本体115の角部のうち、第1張出部116が形成された角部に対して対角位置に位置する角部から+Y方向に張り出している。第2連通口112は、-Z方向からの液体収容容器16の平面視において、第2張出部117に囲まれた領域に形成されている。
【0062】
上述した液体収容容器16及び液体噴射装置10の作用について説明する。
フィルター室42では、中間弁44が開状態にあるときに第1連通路48及び第2連通路49を通じて第1液体収容室31の液体が流入する。フィルター室42に流入した液体は、流れ方向が+Z方向へと折れ返されたのちフィルター50に流入する。フィルター50を通過した液体は、導出路51を通じて第1中間流路43に導出されて中間弁44へと供給される。
【0063】
第1連通路48や第2連通路49を通じて第1液体収容室31からフィルター室42に侵入した空気や、液体に溶け込んだ空気の一部は、気泡となってフィルター50の流入面50aに付着する。このとき、フィルター50は、有効面積が減少することによって流路抵抗が大きくなる。
【0064】
図7及び図8に示すように、フィルター50の流入面50aに付着した気泡130は、+X方向へのキャリッジ14の移動にともなう慣性によって太矢印で示すように-X方向に移動したのち、気泡130そのものの浮力によって開口空間42Aに流入する。
【0065】
図9及び図10に示すように、フィルター50の流入面50aに付着した気泡130は、-X方向へのキャリッジ14の移動にともなう慣性によって気泡130が+X方向に移動したのち、気泡130そのものの浮力によって開口空間42Aに流入する。
【0066】
開口空間42Aに流入した気泡130は、その後のキャリッジ14の移動などによってフィルター室形成面107や周壁形成部100に案内されて第1連通口111あるいは第2連通口112に流入し、第1液体収容室31へと排出される。
【0067】
上記実施形態の作用及び効果について説明する。
(1)液体収容容器16には、装着部19への装着時の誤差やメンテナンス装置17によるメンテナンス、キャリッジ14の移動にともなう振動などによって、Y方向に対する傾斜が生じることがある。液体収容容器16には、第1液体収容室31とフィルター室42とを連通させる第1連通路48及び第2連通路49が設けられている。そのため、そうした傾斜が生じた場合であっても第1連通路48の第1連通口111あるいは第2連通路49の第2連通口112に気泡130が案内されやすくなる。その結果、フィルター室42に対する開口が1つである場合よりもフィルター室42内の気泡130を第1液体収容室31へと排出することができ、フィルター室42内に気泡130が溜まりにくくなる。その結果、気泡130に起因する噴射不良が発生しにくくなる。
【0068】
(2)第1連通口111は、X方向において導出口106よりも+X方向に位置する部分を有する。第2連通口112は、X方向において導出口106よりも-X方向に位置する部分を有する。こうした構成によれば、フィルター50の流入面50aに付着した気泡130がキャリッジ14の移動によって第1連通口111あるいは第2連通口112に案内されやすくなる。
【0069】
(3)第1連通口111は、Y方向において導出口106よりも-Y方向に位置する部分を有する。第2連通口112は、Y方向において導出口106よりも+Y方向に位置する部分を有する。こうした構成によれば、液体収容容器16が傾いて使用されていたとしても、その液体収容容器16の傾きやキャリッジ14の移動を利用して第1連通口111あるいは第2連通口112に気泡130が案内されやすくなる。
【0070】
(4)隔壁47は、四角形状の外周縁を有するフィルター室形成面107を有する。フィルター室形成面107は、導出口106を挟んだ対角位置に位置する一対の角部である第1角部108と第2角部109とを有する。第1連通口111は第1角部108の一部によって区画され、第2連通口112は第2角部109の一部によって区画されている。
【0071】
こうした構成によれば、第1連通口111及び第2連通口112の一方は、キャリッジ14の移動や液体収容容器16の傾きを考慮したときの気泡130の移動方向における最下流側に配置される。その結果、キャリッジ14の移動や液体収容容器16の傾きによって第1連通口111あるいは第2連通口112に気泡130が案内されやすくなる。
【0072】
(5)第1連通路48は、底面形成部101の第1中央仮想線102に対する-Y方向側で第1液体収容室31に対して開口している。第2連通路49は、底面形成部101の第1中央仮想線102に対する+Y方向側で第1液体収容室31に対して開口している。
【0073】
図11及び図12に示すように、上記構成によれば、第1液体収容室31内の液量が少ないときにY方向に対して液面131が傾いたとしても、第1連通路48及び第2連通路49のいずれか一方がフィルター室42に液体を導入可能な状態が維持されやすくなる。その結果、第1液体収容室31内の液体の減少に起因する噴射不良が発生しにくくなる。
【0074】
(6)第1連通路48は、底面形成部101の第2中央仮想線103に対する+X方向側で第1液体収容室31に対して開口している。第2連通路49は、底面形成部101の第2中央仮想線103に対する-X方向側で第1液体収容室31に対して開口している。
【0075】
上記構成によれば、第1液体収容室31内の液量が少ないときにX方向に対して液面131が傾いたとしても、第1連通路48及び第2連通路49のいずれか一方がフィルター室42に液体を導入可能な状態が維持されやすくなる。その結果、第1液体収容室31内の液体の減少に起因する噴射不良が発生しにくくなる。
【0076】
(7)第1液体収容室31内の液量が少ないときに液体を注入する場合には、フィルター室42と液面131との距離が近いためフィルター室42に気泡が侵入しやすくなる。
この点、液体収容容器16においては、第1液体収容室31とフィルター室42とが複数の連通路、すなわち第1連通路48及び第2連通路49で連通している。そのため、フィルター室42は第1連通路48及び第2連通路49の一方を入口、他方を出口とする液体の流れが形成されやすくなり、フィルター室42に侵入した気泡130が第1液体収容室31に排出されやすくなる。
【0077】
そのうえ、フィルター室42は、底面形成部101の第1中央仮想線102に対するY方向の両側で第1液体収容室31に連通している。また、フィルター室42は、底面形成部101の第2中央仮想線103に対するX方向の両側で第1液体収容室31に連通している。これにより、液体注入部38の位置、すなわち注入時に第1液体収容室31に液体が流入する位置や液体収容容器16の傾きなどにかかわらず上述した流れが形成されやすいため、液体注入時にフィルター室42に侵入した気泡130を効率よく排出することができる。
【0078】
(8)液体収容容器16においては、フィルター50が設けられる導出口106は、使用姿勢において第1連通口111及び第2連通口112よりも下方に位置している。こうした構成によれば、フィルター50の流入面50aに気泡130が付着することが抑制されるとともに、フィルター50の流入面50aから離れた気泡130が開口空間42Aに流れ込むことで再び流入面50aに付着することが抑制される。こうした効果は、-Z方向からの液体収容容器16の平面視において、フィルター50の外周縁が導出路51よりも外側に位置することにより顕著なものとなる。
【0079】
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
図13に示すように、フィルター50の流入面50aは、液体収容容器16の使用姿勢において複数の連通口のうちの1つである第1連通口111に向けて傾斜していてもよい。こうした構成によれば、フィルター50の流入面50aを用いて、浮力を利用した第1連通口111への気泡130の案内を行うことができる。その結果、第1液体収容室31に対する気泡130の排出を効果的に行うことができる。
【0080】
図14に示すように、フィルター50の流入面50aは、液体収容容器16の使用姿勢において複数の連通口に向けて傾斜していてよい。すなわち、フィルター50の流入面50aは、例えば、第1連通口111及び第2連通口112の双方に向かって傾斜するように曲がっていてもよい。こうした構成によれば、フィルター50の流入面50aを用いて、浮力を利用した連通口への気泡130の案内をさらに効率よく行うことができる。
【0081】
・第1液体収容室31に対する連通路の開口は、底面形成部101における第1中央仮想線102の両側に配置される構成に限られない。例えば、連通路は、底面形成部101における第1中央仮想線102の一方側のみに開口していてもよい。
【0082】
・第1液体収容室31に対する連通路の開口は、底面形成部101における第2中央仮想線103の両側に配置される構成に限られない。例えば、連通路は、底面形成部101における第2中央仮想線103の一方側のみに開口していてもよい。
【0083】
・隔壁47が有するフィルター室形成面107の外周縁は、四角形状として長方形状に限られない。例えば、フィルター室形成面107の外周縁は、四角形状であれば、ひし形状や平行四辺形状であってもよい。
【0084】
・フィルター室形成面107は、四角形状の外周縁を有するものに限られない。フィルター室形成面107は、例えば、多角形状の外周縁を有するものであってもよいし、円形状の外周縁を有するものであってもよい。フィルター室形成面107は、楕円形状の外周縁を有するものであってもよい。
【0085】
・第1連通口111は、第1角部108の外縁の一部によって区画されていればよい。例えば、第1連通口111は、第1角部108における-Y方向の外縁と+X方向の外縁によって区画される屈曲形状に形成されてもよい。第1連通口111は、第1角部108における+X方向の外縁のみによって区画されてもよい。
【0086】
・第2連通口112は、第2角部109の外縁の一部によって区画されていればよい。例えば、第2連通口112は、第2角部109における+Y方向の外縁と-X方向の外縁によって区画される屈曲形状に形成されてもよい。第2連通口112は、第2角部109における-X方向の外縁のみによって区画されてもよい。
【0087】
図15に示すように、フィルター室42の周壁を形成する周壁形成部100は、周壁本体115のみで構成されてもよい。すなわち、周壁形成部100は、四角筒状に形成されていてもよい。この場合、隔壁47のフィルター室形成面107は、第1連通口111によって第1角部108の一部が切り欠かれ、第2連通口112によって第2角部109の一部が切り欠かれた形状となる。なお、図15において、フィルター室形成面107は、ハッチングが施された部分である。
【0088】
・周壁本体115のみで構成される周壁形成部100は、四角筒状である場合、その横断面がひし形状であってもよいし、平行四辺形状であってもよい。また、周壁本体115のみで構成される周壁形成部100は、円筒状であってもよいし、楕円筒状であってもよい。
【0089】
・第1連通口111は、-Z方向からの液体収容容器16の平面視において、X方向において導出口106に対する+X方向に位置する部分のみで構成されてもよい。第1連通口111は、-Z方向からの液体収容容器16の平面視において、Y方向において導出口106に対する-Y方向に位置する部分のみで構成されてもよい。
【0090】
・第2連通口112は、-Z方向からの液体収容容器16の平面視において、X方向において導出口106に対する-X方向に位置する部分のみで構成されてもよい。第2連通口112は、-Z方向からの液体収容容器16の平面視において、Y方向において導出口106に対する+Y方向に位置する部分のみで構成されてもよい。
【0091】
・第1液体収容室31とフィルター室42とを連通する連通路は、フィルター室42に対して複数の連通口を有していればよい。そのため、連通路は、フィルター室42に対して3以上の連通口を有していてもよい。
【0092】
・第1液体収容室31とフィルター室42とを連通する連通路は、フィルター室42に対して複数の連通口を有していればよい。そのため、連通路は、例えば、隔壁47の内部で分岐することにより、第1液体収容室31に対する開口数とフィルター室42に対する開口数とが互いに異なっていてもよい。
【0093】
・フィルター50の流入面50aは、フィルター室形成面107と面一となる位置に配置されてもよい。
・フィルター50は、例えば、網目状体、多孔質体、微細な貫通孔を形成した多孔板などを用いることができる。網目状体のフィルターとしては、金網、樹脂性の網、メッシュフィルター、金属繊維などがある。金属繊維のフィルターとしては、ステンレスの細線をフェルト状にしたフェルトフィルター、ステンレスの細線を圧縮焼結させた金属焼結フィルターなどがある。多孔板のフィルターとしては、エレクトロフォーミング金属フィルター、電子線加工金属フィルター、レーザービーム加工金属フィルターなどがある。メッシュフィルターは、針金を織り込んで形成されるフィルターであり、平織、綾織、平畳織、綾畳織などのフィルターがある。
【0094】
・液体噴射装置10は、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置であってもよい。液体噴射装置から微小量の液滴となって吐出される液体の状態としては、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。ここでいう液体は、液体噴射装置から噴射させることができるような材料であればよい。例えば、液体は、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属、金属融液、のような流状体を含むものとする。液体は、物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなども含むものとする。液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体噴射装置の具体例としては、例えば、液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルターの製造等に用いられる電極材や色材等の材料を分散又は溶解のかたちで含む液体を噴射する装置がある。液体噴射装置は、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する装置、捺染装置やマイクロディスペンサー等であってもよい。液体噴射装置は、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ、光学レンズ、などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する装置であってもよい。液体噴射装置は、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する装置であってもよい。
【0095】
上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
液体収容容器は、液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドを第1走査方向及び該第1走査方向とは反対の第2走査方向に往復移動させるキャリッジと、を備える液体噴射装置の前記キャリッジに使用姿勢で搭載され、前記液体噴射ヘッドに前記液体を供給する液体収容容器であって、前記液体を収容可能な液体収容室と、前記液体を濾過するフィルターと、前記フィルターが配置されるフィルター室と、前記液体収容室と前記フィルター室とを区画する隔壁と、を備え、前記フィルター室は、前記使用姿勢において前記液体収容室よりも鉛直方向下方となる位置に配置され、前記隔壁は、前記フィルターに覆われる導出口を有し、前記フィルターを通過した前記液体を前記液体噴射ヘッドに向けて導出する導出路と、前記導出路とは異なる位置に設けられ、前記フィルター室に開口する第1連通口及び第2連通口を介して前記液体収容室と前記フィルター室とに連通する連通路と、を有する。
【0096】
液体収容容器が装着される液体噴射装置において、液体収容容器は傾いて使用されることがある。その点、上記構成によれば、液体収容室とフィルター室は、フィルター室に対して複数の連通口を有する連通路により連通する。そのため、フィルター室に対する連通口が1つの場合に比べてフィルター室内に浸入した気泡を浮力により液体収容室に排出しやすくできる。
【0097】
上記液体収容容器では、前記使用姿勢にある前記液体収容容器を前記鉛直方向下方から見た平面視において、前記第1連通口は、前記導出口よりも前記第1走査方向に位置する部分を有し、前記第2連通口は、前記導出口よりも前記第2走査方向に位置する部分を有していてもよい。
【0098】
上記構成によれば、キャリッジの移動によって気泡が第1連通口あるいは第2連通口に案内されやすくなる。
上記液体収容容器において、前記使用姿勢にある前記液体収容容器を前記鉛直方向下方から見た平面視において前記第1走査方向及び前記第2走査方向に直交する方向を副走査方向とするとき、前記第1連通口は、前記導出口よりも前記副走査方向における一方側に位置する部分を有し、前記第2連通口は、前記導出口よりも前記副走査方向における他方側に位置する部分を有していてもよい。
【0099】
上記構成によれば、液体噴射装置の使用状態において液体収容容器が傾いていたとしても、その液体収容容器の傾きやキャリッジの移動を利用して第1連通口あるいは第2連通口へと気泡を案内することができる。
【0100】
上記液体収容容器において、前記隔壁は、前記使用姿勢において前記フィルター室における鉛直方向上方の面を形成するフィルター室形成面を有し、前記フィルター室形成面は、前記使用姿勢にある前記液体収容容器を前記鉛直方向下方から見た平面視において、前記導出口の外側に位置する外周縁が四角形状に形成され、対角位置に位置する一対の角部である第1角部と第2角部とを有し、前記第1連通口は、前記第1角部の外縁の一部によって区画される部分を有し、前記第2連通口は、前記第2角部の外縁の一部によって区画される部分を有していてもよい。
【0101】
上記構成によれば、キャリッジの移動や液体収容容器の傾きを考慮したときの気泡の移動方向の下流側に第1連通口あるいは第2連通口が配置される。その結果、キャリッジの移動や液体収容容器の傾きによって気泡が連通口に案内されやすくなる。
【0102】
上記液体収容容器は、前記フィルターの流入面が前記第1連通口及び前記第2連通口の少なくとも1つに向けて傾斜していてもよい。
上記構成によれば、フィルターの流入面は、連通口に向けて気泡を案内することが可能である。これにより、フィルター室内の気泡を効率よく排出することができる。
【0103】
上記液体収容容器は、前記隔壁を含んで構成されて前記液体収容室の底面を形成する底面形成部を有し、前記連通路は、前記底面形成部の長手方向において、前記底面形成部の中央に対する一方側と他方側とで前記液体収容室に開口していてもよい。
【0104】
液体収容室内の液量が少ない場合に液体収容容器が底壁形成部の長手方向に傾くと、短手方向に傾く場合に比べて連通路における液体収容室側の開口が液面から露出しやすくなる。その点、上記構成によれば、連通路は、長手方向における底面形成部の中央に対する一方側と他方側とで液体収容室に開口している。そのため、連通路を通じてフィルター室に液体が導入可能な状態が維持されやすくなる。これにより、液体収容室内の液体の減少に起因する噴射不良が発生しにくくなる。
【0105】
液体噴射装置は、液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドを第1走査方向及び該第1走査方向とは反対の第2走査方向に往復移動させるキャリッジと、前記キャリッジに搭載され、前記液体噴射ヘッドに前記液体を供給する液体収容容器と、を備えた液体噴射装置であって、前記液体収容容器が上述した液体収容容器である。こうした構成によれば、上述した液体収容容器と同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0106】
P…媒体、10…液体噴射装置、11…ケース、12…支持台、13…ガイド軸、14…キャリッジ、15…液体噴射ヘッド、16…液体収容容器、17…メンテナンス装置、18…制御部、19…装着部、20…供給針、21…ノズル、22…連通流路、23…キャップ、24…排出路、25…排出ポンプ、31…第1液体収容室、32…接続流路、33…第2液体収容室、34…液体連通流路、35…液体供給部、38…液体注入部、39…大気導入部、42…フィルター室、42A…開口空間、43…第1中間流路、44…中間弁、45…弁室、46…第2中間流路、47…隔壁、48…第1連通路、49…第2連通路、50…フィルター、50a…流入面、51…導出路、55…弁箱、56…流路形成部材、57…第1付勢部材、58…第1弁体、59…弁棒、60…第1弁孔、61…第1流路、62…第2流路、63…第1弁座、64…シール部、65…受圧板、68…挿入口、69…弁機構、70…第2弁座、71…第2弁体、72…第2付勢部材、73…弁孔、80…収容本体、81…第1フィルム、82…第2フィルム、83…第3フィルム、86…上壁部、87…底壁部、88…前壁部、89…背壁部、91…第1側壁部、92…第2側壁部、93…レバー、95…本体側壁、99…仕切壁、100…周壁形成部、101…底面形成部、102…第1中央仮想線、103…第2中央仮想線、106…導出口、107…フィルター室形成面、108…第1角部、108a…外縁、109…第2角部、109a…外縁、111…第1連通口、112…第2連通口、115…周壁本体、116…第1張出部、117…第2張出部、118…第1壁、119…第2壁、120…第3壁、121…第4壁、130…気泡、131…液面。
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